JP2022079583A - 遊技機 - Google Patents

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俊則 許斐
Toshinori Konomi
栄司 久保田
Eiji Kubota
幸正 安田
Yukimasa Yasuda
武志 安藤
Takeshi Ando
秀樹 伊藤
Hideki Ito
淳 宮本
Atsushi Miyamoto
健一 大谷
Kenichi Otani
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Abstract

【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】スロットマシン10は、ベット操作を行った後、スタートレバー41の操作に基づく各リール32L,32M,32Rの回転が開始される。そして、ストップスイッチ42~44の操作によって対応するリールが停止し、抽選結果に応じた停止出目が停止し得る。また、ストップスイッチ42~44の操作順序が報知され易くなるATモードと、ATモードへの移行が生じ易くなるCZモードが設定されている。CZモード中は転落抽選が行われており、転落抽選に当選するとCZモードは終了する。また、CZモードが30ゲーム継続するとATモードへの移行が確定する。CZモード中にボーナス当選すると、少なくともボーナス入賞が成立するまでは、転落抽選が制限されるものの、CZモードのゲーム数のカウントは継続される。【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。
スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2008-295707号公報
ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
予め定められた特定状態において実行されたゲーム数を数える第1特定処理を実行可能な第1特定処理実行手段と、
前記第1特定処理実行手段による前記第1特定処理の結果が、前記特定状態にて実行されたゲーム数が予め定められた特定数であるとする特定結果となったことを把握可能な把握手段と、
前記把握手段により前記特定結果が把握されたことに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 前面扉の背面図である。 筐体の正面図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 表示窓から視認可能となる図柄と有効ラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 主制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置によるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置による通常処理を示すフローチャートである。 抽選処理を示すフローチャートである。 通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 リール制御処理を示すフローチャートである。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 リールの停止制御を説明するための説明図である。 RT状態処理を示すフローチャートである。 第1RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 第2RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 第3RT状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 ボーナス状態処理を示すフローチャートである。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図である。 BB・RB状態用抽選テーブルの一例を示す図である。 各状態の移行関係を示す説明図である。 表示モードの概要を示す説明図である。 抽選結果対応処理を示すフローチャートである。 第1特定役処理を示すフローチャートである。 第2特定役処理を示すフローチャートである。 上乗せ報知用処理を示すフローチャートである。 第3特定役処理を示すフローチャートである。 特化ゾーン用処理を示すフローチャートである。 指示機能に関する抽選を行う主な結果と当選確率の設定差を説明するための図である。 表示モード移行用のモード抽選テーブルの一例を示す図である。 前兆ゲーム数テーブルの一例を示す図である。 上乗せゲーム数抽選テーブルの一例を示す図である。 上乗せ抽選テーブルの一例を示す図である。 実際の有利区間の残りゲーム数と表示上の残りゲーム数との関係を説明するための図である。 後乗せ抽選テーブルの一例を示す図である。 上乗せ報知タイミングテーブルの一例を示す図である。 モード移行報知用処理を示すフローチャートである。 補助表示部にて行われる押し順報知演出の概要を示す説明図である。 押し順役処理を示すフローチャートである。 入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 終了判定処理を示すフローチャートである。 指示モニタ及び区間表示器の概要を説明するための図である。 区間表示第1処理を示すフローチャートである。 区間表示第2処理を示すフローチャートである。 残ゲーム数管理処理を示すフローチャートである。 有利区間の開始ゲーム及び終了ゲームと区間表示器の表示との関係を説明するための図である。 サブ側の表示制御装置による演出設定処理を示すフローチャートである。 ベット時演出設定処理を示すフローチャートである。 開始時演出設定処理を示すフローチャートである。 押し順報知用処理を示すフローチャートである。 上乗せ演出の設定処理を示すフローチャートである。 各停止操作時演出設定処理を示すフローチャートである。 全停止時演出設定処理を示すフローチャートである。 ボーナス中演出設定処理を示すフローチャートである。 移行契機役報知用処理を示すフローチャートである。 連続演出設定処理を示すフローチャートである。 報知タイミングと上乗せ演出との関係を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 連続演出の一例を説明するための説明図である。 CZモード用処理を示すフローチャートである。 ATモード抽選処理を示すフローチャートである。 ボーナス及びCZの概要を説明するための図である。 CZモードを説明するためのタイミングチャートである。 CZモードとボーナスの関係を説明するためのタイミングチャートである。 ボーナス当選報知演出の設定処理を示すフローチャートである。 特別報知処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 CZモードとボーナスの関係を説明するためのタイミングチャートである。 変形例1における、ボーナス当選報知演出の設定処理を示すフローチャートである。 変形例2における、ボーナスの概要を説明するための図である。 変形例3における、各RB状態用抽選テーブルの一部を示す図である。 変形例4における、RB用演出処理を示すフローチャートである。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 補助表示部による表示演出の一例を示す図である。 変形例5において、(a)はRB状態用抽選テーブルの一例を示す図であり、(b)はRB中の入賞結果とゲーム数の関係を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態における、ボーナスの概要を説明するための図である。 ボーナス当選報知演出の設定処理を示すフローチャートである。 CZモード用処理を示すフローチャートである。 ATモード抽選処理を示すフローチャートである。 AT当選報知が行われるタイミングを説明するためのタイミングチャートである。 AT当選報知が行われるタイミングを説明するためのタイミングチャートである。 AT当選報知が行われるタイミングを説明するためのタイミングチャートである。 CZモード終了報知が行われるタイミングを説明するためのタイミングチャートである。 変形例における、当選ゲーム用入賞結果対応処理を示すフローチャートである。 ボーナスの概要を説明するための図である。 第3の実施形態における、ATモード抽選処理を示すフローチャートである。 変形例1,2における、転落抽選テーブルやAT抽選テーブルの一例を示す図である。 変形例3における、CZモード用のマップテーブルの一例を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1~図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0~20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの7番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの4番目)、「黒BAR」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「白BAR」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「LUCKY」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の11種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの中段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1~L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1~L6のうち、メダルのベット数によって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、図8(a)に示すように右下がりラインL4のみが有効ラインとされる場合と、図8(b)に示すように下ラインL3及び右下がりラインL4の2本の組合せラインが有効ラインとされる場合と、図8(c)に示すように折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる場合と、がある。より詳しくは、3枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、右下がりラインL4のみが有効ラインとされ、2枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、下ラインL3及び右下がりラインL4が有効ラインとされる。また、1枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる。上ラインL1,中ラインL2,右上がりラインL5の3本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルがベットされて開始されたゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されたゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されたゲームを1ベットゲーム、ともいう。
図9~図11は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞~第41小役入賞がある。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第2小役入賞~第26小役入賞は、入賞となる図柄の組合せがそれぞれ異なるものの、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄、「赤7」図柄、「チェリー」図柄、「白ベル」図柄又は「LUCKY」図柄と、右リール32Rの「白BAR」図柄、「青年」図柄、「白ベル」図柄、「赤7」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が上ラインL1上に停止する、すなわち各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する入賞態様である。例えば、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が上段に停止し、中リール32Mの「チェリー」図柄が中段に停止し、右リール32Rの「白BAR」図柄が下段に停止した場合には、第8小役入賞となる。図6に示すように、中リール32Mには、「チェリー」図柄(11番)と上流側の隣接する位置(12番)に「赤ベル」図柄が配置されており、右リール32Rには、「白BAR」図柄(18番)から上流側に1図柄分離れた位置(20番)に「赤ベル」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第8小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止することとなる。第2小役入賞~第26小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第27小役は、各リール32L,32M,32Rのうち所定のリールとして左リール32Lの停止図柄によって入賞か否かが決定される役であり、具体的には、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止することで第27小役入賞が成立する。この場合、中リール32M、右リール32Rの停止図柄は入賞判定には影響を及ぼさない。言い換えると、中リール32M、右リール32Rの停止図柄に関わらず、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は停止すること、すなわち、「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄が有効ライン上に停止することで第27小役入賞が成立する。第27小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第28小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する場合であって、右下がりラインL4に「チェリー」図柄が揃って停止する場合がある入賞態様である。より詳しくは、左リール32Lに「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄、中リール32Mに「赤ベル」図柄、「白ベル」図柄又は「チェリー」図柄、右リール32Rに「チェリー」図柄、「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止すると第28小役入賞となる。第28小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
なお、第27小役と第28小役との関係について補足説明すると、左リール32Lの「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止すると中リール32Mと右リール32Rの停止図柄に関わらず第27小役入賞が成立するものの、中リール32Mと右リール32Rの停止図柄によっては第27小役入賞ではなく第28小役入賞が成立する場合がある。すなわち、第27小役入賞となる入賞態様に、第28小役入賞となる入賞態様が含まれる構成であるものの、第27小役入賞と第28小役入賞とは明確に区別されて入賞判定が行われる。
第29小役入賞は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止する入賞態様である。つまり、右下がりラインL4が有効ラインとされる場合、「スイカ」図柄が右下がりに揃って停止することで第29小役入賞が成立する。第29小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第30小役入賞は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が上ラインL1上に停止する入賞態様である。より詳しくは、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第30小役入賞となる。第30小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「黒BAR」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第31小役入賞となる。第31小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第32小役入賞~第35小役入賞は、3ベットゲームで成立した場合、3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第36小役入賞は、遊技者が例えば各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作していた場合、左リール32Lと中リール32M、又は左リール32Lと右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止する一方、残りのリールの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止しない、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様である。第36小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄,「スイカ」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄,「白ベル」図柄,「青年」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第37小役入賞となる。図6に示すように、左リール32Lには、「赤ベル」図柄(7番)と下流側の隣接する位置(6番)に「第2リプレイ」図柄が配置されており、主な「白ベル」図柄(3番、12番、15番、20番)と下流側の隣接する位置(2番、11番、14番、19番)に「第1リプレイ」図柄が配置されている。右リール32Rには、主な「赤ベル」図柄(2番,5番,12番,20番)と上流側の隣接する位置(3番,6番,16番,0番)に「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が配置されており、「白ベル」図柄(10番)と上流側の隣接する位置(11番)に「第1リプレイ」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第37小役入賞が成立する場合には、主に、左リール32Lと右リール32Rにおいて「ベル」図柄と「リプレイ」図柄がテンパイする一方で中リール32Mの「ベル」図柄及び「リプレイ」図柄が停止しない、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第37小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「白BAR」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄,「スイカ」図柄,「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第38小役入賞となる。3ベットゲームにおいて左リール32Lの4番の「チェリー」図柄が上段~下段に到達したタイミングで遊技者が左ストップスイッチを操作していた場合、第38小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が中ラインL2上に停止することとなる。第38小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第39小役入賞となる。第39小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第39小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第40小役入賞となる。第40小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第40小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第41小役入賞となる。第41小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞~第12再遊技入賞がある。また、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞,RB入賞,CB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、各リール32L,32M,32Rの「白BAR」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。また、左リール32Lの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、RB入賞となる。RB入賞が成立した場合には、遊技状態がRB状態に移行する。そして、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄,「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
加えて、入賞とは異なるものの、遊技状態が第1RT状態に移行する停止出目がある。具体的には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄,「LUCKY」図柄,「赤7」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「白BAR」図柄,「青年」図柄,「白ベル」図柄,「赤7」図柄,「第2リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、上記各図柄の組合せを移行出目という。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42~44が設けられている。各ストップスイッチ42~44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42~44には、それぞれストップ検出センサ42a~44a(図12)が接続されており、ストップ検出センサ42a~44aと後述する主制御装置101とが接続されている。そして主制御装置101では、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42~44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42~44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a~44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42~44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置101では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42~44が操作されたことを把握する。主制御装置101では、ストップスイッチ42~44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42~44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられており、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第3クレジット投入スイッチ58が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを1枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56~58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56~58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との間には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。つまり、演出スイッチ66を挟んで左方には、第1クレジット投入スイッチ56及び第3クレジット投入スイッチ58が設けられており、演出スイッチ66の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60~62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42~44の操作順序を報知する押し順表示器と、操作順序を報知することによって小役の入賞率を変化させ遊技者にとって有利な状況で遊技を進行可能となる区間である有利区間を示すための区間表示器と、有する指示モニタ68が設けられている。指示モニタ68については、後に詳細に説明する。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率(設定値)を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図12及び図13のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42~44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a~44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、第3クレジット投入スイッチ58の操作を個別に検出する第3クレジット投入検出センサ58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、指示モニタ68、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図14参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図13に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側に上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)が接続されている。なお、各種表示部60~62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを説明する。
図14は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a~44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図12参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60~62,68に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図15のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203~ステップS215に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、例えば、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、1ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には1枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56~58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56~58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、CB状態における規定数として「2」が設定されており、CB状態以外の遊技状態(具体的には、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,RB状態)における規定数として「1」及び「3」が設定されている。つまり、CB状態においては、ベット数が「2」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定し、CB状態以外ではベット数が「1」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、CB状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「2」である場合にはステップS205にて否定判定する。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてモード移行報知用処理を実行する。かかる移行報知用処理については後に詳細に説明する。
ステップS206の処理を行った後は、ステップS206の処理結果の情報及びステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドをサブ側の制御装置としての表示制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にて表示制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信した表示制御装置81の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS207の処理を実行した後は、ステップS208にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS209にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、3ベットゲームでは、右下がりラインL4のみを有効ラインと設定し、2ベットゲームでは、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。また、1ベットゲームでは折れ曲がりラインL6を有効ラインと設定する。ステップS210では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS211の抽選処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS213のメダル払出処理、ステップS214のRT状態処理、ステップS215のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS211の抽選処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0~65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,RB状態,CB状態の7種類の遊技状態を有しており、抽選テーブルは、各遊技状態用にそれぞれ設定されている。なお、本実施形態では、BB状態とRB状態の抽選テーブルは共通のものを使用する。
すなわち、ステップS302では、ベット数と状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグとに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
ここで、当選確率の設定に関する処理について補足説明する。
当選確率の設定処理は、電源投入時に主制御装置101にて起動されるメイン処理にて実行される。より詳しくは、当選確率の設定処理は、設定キー挿入孔に設定キーが挿入されてON操作されていることを設定キー検出センサ73aにて検出している状態で、電源投入された場合に、初期化処理の後に起動される。当選確率の設定処理では、所定の操作として、スタートレバー41の操作毎に設定値を1ずつ更新し、例えば、スタートレバー41が1回操作される度に、「設定1」→「設定2」→「設定3」→「設定4」→「設定5」→「設定6」→「設定1」となるように設定値を更新する。なお、各設定値は、例えばクレジット表示部60にて表示され、上記設定値の更新毎にその表示も更新される。そして、設定キー検出センサ73aがOFF操作されたことに基づいて、その時点での設定値を今回の設定値とし、当選確率の設定処理を終了する。当選確率の設定処理の終了に基づいて、クレジット表示部60の表示も終了する。当選確率の設定処理で設定された設定値は、次の当選確率の設定処理が起動されるまで、RAM106に記憶保持される。ステップS302では、この記憶されている設定値に基づいて、抽選テーブルを選択する処理を行うこととなる。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図17は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306にて、第1BB、第2BB、RB、CBのいずれかに当選しているか否かを判定する。具体的には、第1BB、第2BB、RB、CBのいずれかを含むインデックス値IV(IV=32~62)にてステップS305で肯定判定したか否かを判定する。ステップS306にて肯定判定した場合には、ステップS307にて対応するボーナス当選フラグ(第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ、RB当選フラグ、CB当選フラグ)を、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を行う。ステップS306にて否定判定した場合、又はステップS307の処理を行った後は、ステップS308にて、ステップS305にて肯定判定したインデックス値IVに応じた各小役の当選フラグを、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を実行する。例えば、IV=32のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS307にて第1BB当選フラグをセットするとともに、ステップS308にて第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。また、IV=15のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS308にて第30小役,第41小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(第1BB当選フラグ)、第2BBに当選したことを示す当選フラグ(第2BB当選フラグ)及びRBに当選したことを示す当選フラグ(RB当選フラグ)のいずれかでない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ及びRB当選フラグのいずれかである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ及びRB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。
なお、第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ及びRB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306~ステップS308では、第1BB,第2BB,RB,CB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB,RB,CB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
すなわち、例えば、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=32のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1BB当選フラグはセットせず、第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。また、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=33の時に判定値DVが65535を超えた場合、第2BB当選フラグはセットせず、第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。そして、RB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=51の時に判定値DVが65535を超えた場合、RB当選フラグはセットせず、第27小役当選フラグ及び第33小役当選フラグをセットする。
なお、第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ及びRB当選フラグのいずれかを持ち越した状態における抽選テーブルを別途用意しておき、第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ及びRB当選フラグのいずれかを持ち越した状態では、当該別途用意した抽選テーブルにて抽選処理を行う構成としてもよい。この場合、当該別途用意した抽選テーブルにおいては、第1BB,第2BB,RB,CBに当選しないように各インデックス値IVやポイント値PV値を設定するとよい。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS309にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS310ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図17に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、通常リプレイに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約7.3分の1、強チェリーに当選となる確率(IV=13の際に当選となる確率)は約300分の1、弱チェリーに当選となる確率(IV=14の際に当選となる確率)は約183分の1である。強スイカに当選となる確率(IV=15の際に当選となる確率)は約300分の1、弱スイカに当選となる確率(IV=16の際に当選となる確率)は約218分の1、チャンスAに当選となる確率(IV=17の際に当選となる確率)は約252分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=18の際に当選となる確率)は約252分の1である。中段ベルに当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)は約32800分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=20の際に当選となる確率)は約65500分の1である。順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2に当選となる確率(IV=21~24の際に当選となる確率)はそれぞれ約43.7分の1、中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2に当選となる確率(IV=25~28の際に当選となる確率)はそれぞれ約21.8分の1である。強チェリー重複1に当選となる確率(IV=32の際に当選となる確率)は約21800分の1、強チェリー重複2に当選となる確率(IV=33の際に当選となる確率)は約21800分の1、弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=34の際に当選となる確率)は約32800分の1、弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=35の際に当選となる確率)は約32800分の1である。強スイカ重複1に当選となる確率(IV=36の際に当選となる確率)は約32800分の1、強スイカ重複2に当選となる確率(IV=37の際に当選となる確率)は約32800分の1である。弱スイカ重複1に当選となる確率(IV=38の際に当選となる確率)は約65500分の1、弱スイカ重複2に当選となる確率(IV=39の際に当選となる確率)は約65500分の1である。チャンスA重複1,チャンスA重複2,チャンスB重複1,チャンスB重複2に当選となる確率(IV=40~43の際に当選となる確率)はそれぞれ約32800分の1である。中段ベル重複1,中段ベル重複2に当選となる確率(IV=44,45の際に当選となる確率)はそれぞれ約21800分の1である。特リプA重複1に当選となる確率(IV=46の際に当選となる確率)は約1010分の1、特リプA重複2に当選となる確率(IV=47の際に当選となる確率)は約1310分の1である。特リプAB重複1に当選となる確率(IV=48の際に当選となる確率)は約1010分の1、特リプAB重複2に当選となる確率(IV=49の際に当選となる確率)は約1310分の1である。強チェリー重複3に当選となる確率(IV=50の際に当選となる確率)は約21800分の1、弱チェリー重複3に当選となる確率(IV=51の際に当選となる確率)は約32800分の1である。強スイカ重複3及び弱スイカ重複3に当選となる確率(IV=52,53の際に当選となる確率)はそれぞれ約13100分の1であり、チャンスA重複3及びチャンスB重複3に当選となる確率(IV=54,55の際に当選となる確率)はそれぞれ約32800分の1である。中段ベル重複3に当選となる確率(IV=56の際に当選となる確率)は約13100分の1である。特リプA重複3に当選となる確率(IV=57の際に当選となる確率)は約1010分の1であり、特リプAB重複3に当選となる確率(IV=58の際に当選となる確率)は約1310分の1である。第1BB,第2BB,RBに単独当選となる確率(IV=59~61の際に当選となる確率)はそれぞれ約65500分の1である。CBに当選となる確率(IV=62の際に当選となる確率)は約19.9分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.96分の1である。
なお、通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=2~12,29~31,63のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技状態では、これらのインデックス値IVにおいて当選とならない。
ステップS308にて当選フラグをセットした後、又はステップS310にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS311に進み、ストップスイッチ42~44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS312では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301~ステップS311の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS312の処理を実行した後は、ステップS313にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS314では、今回のゲームの抽選結果に基づいて各リール32L,32M,32Rに停止可能な図柄を設定する停止情報設定処理を実行する。停止情報設定処理では、ステップS306~ステップS308にてセットされる当選フラグに基づいて、入賞可能な役に応じた停止図柄情報を設定する。例えば、強チェリーに当選(IV=13の際に当選)となり、強チェリー当選フラグがセットされた場合、第28小役、第32小役~第35小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。また、強チェリー重複1に当選(IV=32の際に当選)となり、強チェリー当選フラグ及び第1BB当選フラグがセットされた場合、第28小役、第33小役、第35小役及び第1BB入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。
続くステップS315では、ステップS314にて複数の停止可能な図柄情報が設定された場合に、その優先順位を設定する優先設定処理を実行する。例えば、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するようにして、優先順位を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するようにして優先順位を設定する。
例えば、強チェリー重複1に当選し、第28小役、第33小役、第35小役及び第1BB入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第28小役、第33小役、第35小役入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。また、特リプA重複3に当選し、第9再遊技及びRB入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、RB入賞よりも第9再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。そして、例えば、RB当選が持ち越された状況で、通常リプレイに当選し、RB入賞及び第1再遊技入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、RB入賞よりも第1再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。
ここで、再遊技に当選している場合、当選している再遊技のうちのいずれかの再遊技が必ず入賞するように、入賞となる図柄の組合せが設定されている。つまり、再遊技に当選している場合には再遊技入賞が必ず成立し、取りこぼしは発生しない。そのため、再遊技とボーナスとの停止図柄情報の設定が行われている場合、設定されている再遊技のいずれかの再遊技入賞が必ず成立し、ボーナス入賞が成立することがない。
また、複数の小役や複数の再遊技が重複して当選となる場合、いずれの小役又は再遊技に対応する図柄が有効ラインに停止するかは、停止操作が行われたタイミングによって異なる。例えば、強スイカに当選し、第30小役及び第41小役入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、上記のとおり、第30小役と第41小役とで、左リール32Lの対象図柄は「スイカ」図柄で共通している。そのため、左リール32Lの停止操作のタイミングによっては、いずれの小役入賞が成立するかは決定されない。一方、中リール32M及び右リール32Rの対象図柄は、第30小役ではいずれも「赤ベル」図柄であり、第41小役では中リール32Mが「チェリー」図柄及び「黒BAR」図柄であり、右リール32Rが「スイカ」図柄である。例えば、3ベットゲームにおいて、中リール32Mでは、4番目の「スイカ」図柄から7番目の「赤ベル」図柄が中段に到達したタイミングで中ストップスイッチ43の停止操作が行われた場合、第30小役の対象図柄である7番目の「赤ベル」図柄と、第41小役の対象図柄である「黒BAR」図柄のいずれの図柄についても、有効ライン上である中段に停止させることが可能となる。この場合、本実施形態では、スベリ数の少ない図柄を優先して停止するように、停止図柄情報の設定が行われる。その結果、上記の場合、「赤ベル」図柄が中段に停止するように停止駆動制御が行われ、第41小役入賞は成立しないようになり、第30小役が入賞可能となる。
一方、中リール32Mにおいて、8番目の「黒BAR」図柄から12番目の「赤ベル」図柄が中段に到達したタイミングで中ストップスイッチ43の停止操作が行われた場合、第41小役の対象図柄である8番目の「黒BAR」図柄及び11番目の「チェリー」図柄と、第30小役の対象図柄である12番目の「赤ベル」図柄のいずれの図柄についても、中段に停止させることが可能となる。この場合も、スベリ数の少ない図柄を優先して停止するように停止図柄情報の設定が行われるため、8番目の「黒BAR」図柄又は11番目の「チェリー」図柄が中段に停止し、第30小役入賞は成立しないようになり、第41小役が入賞可能となる。
右リール32Rについても同様であり、右ストップスイッチ44の停止操作が行われたタイミングによって、第30小役の対象図柄である「赤ベル」図柄と第41小役の対象図柄である「スイカ」図柄とでスベリ数の少ない図柄が有効ラインである下段に停止するように停止図柄情報の設定が行われる。なお、右リール32Rにおいて、6番目の「第1リプレイ」図柄及び7番目の「黒BAR」図柄が有効位置に到達したタイミングで、右ストップスイッチ44の停止操作が行われた場合、「スイカ」図柄及び「赤ベル」図柄のいずれも停止させることができず、この場合、いずれの小役入賞も成立せずに所謂取りこぼしとなる。
ステップS315の処理を実行した後は、ステップS316にて区間表示第1処理を実行してから、抽選処理を終了する。区間表示第1処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。
次に、ステップS212のリール制御処理について、図18のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS311にて行ったフリーズ抽選処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。続くステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42~44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42~44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42~44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406~ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42~44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0~4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=21~28の際に当選となった場合すなわち順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2,中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2(以下、これらを総称して「押し順ベル」ともいう。)に当選となった場合(図17参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図19は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、CB状態以外の遊技状態(3ベットゲーム)において、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42~44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、右下がりラインL4のみが有効ラインとして設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42~44を操作する必要がある。
中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第2小役図柄は、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である。また、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄は、第7小役図柄としての機能も有しており、第9小役図柄としての機能も有している。左リール32Lには、第2小役図柄同士(第7小役図柄同士、第9小役同士)の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの4番の「チェリー」図柄が中段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図20(a)に示すように、7番の「赤ベル」図柄が上段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第2小役図柄は「白BAR」図柄である。中リール32Mには、「白BAR」図柄が18番の位置にのみ配置されている。また、中リール32Mの第7小役図柄は「赤7」図柄である。中リール32Mには、「赤7」図柄が14番の位置にのみ配置されている。そして、中リール32Mの第9小役図柄は「チェリー」図柄である。中リール32Mには、「チェリー」図柄が11番の位置にのみ配置されている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって、第2小役図柄、第7小役図柄又は第9小役図柄が有効ライン上に停止したり、第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄のいずれも有効ライン上に停止しなかったりする。
具体的には、13番の「第1リプレイ」図柄~17番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第2小役図柄たる「白BAR」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞の成立する余地が残る。9番の「第2リプレイ」図柄~13番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図20(b)に示すように、第7小役図柄たる「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第7小役入賞の成立する余地が残る。6番の「白ベル」図柄~10番の「青年」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第9小役図柄たる「チェリー」図柄が中段に停止する。他のタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、2番の「LUCKY」図柄又は6番の「白ベル」図柄が中段に停止する。
中リール32Mの第7小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第7小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第7小役図柄は「白ベル」図柄である。右リール32Rには、「白ベル」図柄が10番の位置にのみ配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第7小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、6番の「第1リプレイ」図柄~10番の「白ベル」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、図20(c)に示すように、第7小役図柄たる「白ベル」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第7小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。例えば、3番の「第2リプレイ」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図20(d)に示すように、4番の「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「赤ベル」図柄,「赤7」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第9小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第9小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第9小役図柄は「青年」図柄である。右リール32Rには、「青年」図柄が15番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第9小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、11番の「第1リプレイ」図柄~15番の「青年」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第9小役図柄たる「青年」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第9小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「チェリー」図柄,「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第2小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第2小役図柄は「白BAR」図柄である。右リール32Rには、「白BAR」図柄が18番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第2小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、14番の「スイカ」図柄~18番の「白BAR」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第2小役図柄たる「白BAR」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「白BAR」図柄,「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄が中段に停止しなかった場合、すなわち中リール32Mの「LUCKY」図柄又は「白ベル」図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止するように停止情報を変更する。
右リール32Rには、「スイカ」図柄及び「第1リプレイ」同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該「スイカ」図柄及び「第1リプレイ」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「LUCKY」図柄(「白ベル」図柄),「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
このように、中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、第2小役入賞が成立する場合と、第7小役入賞が成立する場合と、第9小役入賞が成立する場合と、移行出目が停止する場合と、のいずれかとなる。
次に、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄が停止する。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
以上のとおり、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた1通り又は2通りの操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、有効ライン上に移行出目が停止することとなる。ちなみに、中段ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第38小役入賞が成立し、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS414にて入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS415にて区間表示第2処理を実行する。区間表示第2処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。その後、ステップS416にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS213のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞~第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS214のRT状態処理を図21のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。ステップS501にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS504に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。また、通常遊技状態以外の遊技状態下で有効ライン上に移行出目が停止した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルは、通常遊技状態用抽選テーブル(図17参照)と比較した場合、IV=1~5のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=6~63の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約67.0分の1、IV=2~5の際に当選となる確率はそれぞれ約32.8分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
ここで、図22に示すように、IV=1の際に当選となった場合には通常リプレイ当選となり、IV=2の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ1当選となり、IV=3の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ2当選となり、IV=4の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ3当選となり、IV=5の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ4当選となる。IV=1~5のいずれかの際に当選となる確率は約7.30分の1である。通常遊技状態下における通常リプレイ当選確率も約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第1再遊技入賞に加えて、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した押し順ベルに当選となった場合に加えて第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(a)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4に当選となった場合には、押し順ベルに当選となった場合と異なり、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第3再遊技入賞が必ず成立する。第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第1再遊技が対応付けられている。
なお、第1昇格リプレイ2~4では、第1再遊技及び第3再遊技の他に、第6再遊技、第7再遊技、第8再遊技も当選役として振り分けられている。但し、これら第6再遊技~第8再遊技は、上記6通りの操作順序のうちのいずれもが対応付けられていない。そのため、第6再遊技~第8再遊技は、第1昇格リプレイ2~4に当選していても、ストップスイッチ42~44の操作順序に関わらず、入賞しない。
より具体的には、第1昇格リプレイ1~4は、それぞれ、第1昇格リプレイ1は第1再遊技及び第3再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ2は第1再遊技及び第3再遊技の他に第6再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ3は第1再遊技及び第3再遊技の他に第7再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ4は第1再遊技及び第3再遊技の他に第8再遊技が振り分けられているものの、いずれの第1昇格リプレイ1~4であっても、入賞する再遊技は第1再遊技と第3再遊技のうちの何れかとなっている。これは、第3再遊技入賞が成立する操作順序をわかりにくくするためである。すなわち、例えば、第1昇格リプレイが1種類であると、第3再遊技入賞に対応する操作順序も1種類となってしまい、第1昇格リプレイ当選時に、意図的に第3再遊技入賞を成立させることが可能となり得るからである。なおこの関係は、第1昇格リプレイ1~4の関係のみに限ったことではなく、他の重複役についても同様のことがいえる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS504にて第2再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS506に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS507にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS508にて第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS508にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図24は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルは、第1RT状態用抽選テーブル(図22参照)と比較した場合、IV=1~10のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=11~63の際に当選となる確率は第1RT状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約13.2分の1、IV=2~5の際に当選とならず、IV=6~8の際に当選となる確率はそれぞれ約15.5分の1、IV=9,10の際に当選となる確率はそれぞれ約8.90分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態及び第1RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。また、第2RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞に加えて、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、第3RT状態に移行する第4再遊技入賞,第5再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4に当選となった場合に加えて、転落リプレイ1~転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(b)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。転落リプレイ1~転落リプレイ3に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第2再遊技入賞が必ず成立する。第2昇格リプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第4再遊技入賞,第5再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。第2昇格リプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第4再遊技入賞が必ず成立する。
なお、図中の第4再遊技に付されている番号は、第4再遊技入賞が成立する際の図柄組合せと対応するものである。「1」は、バラケ目となる図柄組合せと対応し、「2」は、赤7・赤7・黒BAR中段停止となる図柄組合せと対応する(図11参照)。例えば、第2昇格リプレイ1に当選となった際に左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、バラケ目となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となるか、赤7・赤7・黒BAR中段停止となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS506にて第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS509に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS510にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS511にて第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。ステップS509にて否定判定した場合には、そのままRT状態処理を終了する。
ステップS511にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図25は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルは、第2RT状態用抽選テーブル(図24参照)と比較した場合、IV=9~12のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1~8,13~63の際に当選となる確率は第2RT状態における各当選確率と等しく、IV=9,10の際に当選とならなくなり、IV=11,12の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、遊技状態が第3RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について第2RT状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が第2RT状態と異なるものに変化する。より詳しくは、第3RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞と、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、に加えて、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞と、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、BARリプレイ1,BARリプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42~44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(c)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。BARリプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。BARリプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第8再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。
次に、ステップS215のボーナス状態処理を図26のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態がBB状態又はCB状態であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS602~ステップS613に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、CB入賞が成立したか否かを判定する。CB入賞が成立した場合には、ステップS604にて状態情報格納エリア106cにCB設定フラグをセットする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたボーナス状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに15をセットする。ステップS604~S605の処理を行うことにより、遊技状態がCB状態に移行する。
ここで、CB及びCB状態について簡単に説明する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄又は「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。各リール32L,32M,32Rには、CB図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該CB図柄が配置されている。このため、CBに当選となった場合には、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、CB入賞が成立する。
主制御装置101は、状態情報格納エリア106cにCB設定フラグがセットされている場合、遊技状態がCB状態であると判別する。そして、通常処理のステップS205では、メダルのベット数が「3」ではなく「2」に達しているか否かを判定し、有効ライン設定処理(ステップS209)では、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。
抽選処理のステップS302では、CB状態用抽選テーブルを選択する。CB状態用抽選テーブルの図示は省略するが、CB状態用抽選テーブルでは、IV=1~62のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=63のポイント値として「65536」が設定されている(IVと当選役との対応関係については図17等参照)。したがって、CB状態では、CB中小役に当選となる確率(IV=63の際に当選となる確率)が1分の1となり、外れとなる事象は発生しない。なお、一部外れが発生する構成としてもよい。また、CB中小役を複数種類設け、それぞれ入賞する小役や入賞時の払出枚数(特典)が異なる構成としてもよい。
図27(a)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。詳細な説明は省略するが、CB中小役に当選となった場合であっても、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、何らかの小役入賞が必ず成立する。CB状態は2ベットゲームであるため、第1小役入賞,第27小役入賞,第31小役入賞,第36小役入賞~第38小役入賞が成立した場合には、15枚のメダル払出が行われ、第2小役入賞~第26小役入賞,第28小役入賞~第30小役入賞,第32小役入賞~第35小役入賞が成立した場合には、14枚のメダル払出が行われる。つまり、CB状態に移行した場合には、必ず14枚又は15枚のメダル払出が行われる。
なお、当選役としてのCB、及び遊技状態としてのCB状態に代え又は加えて、当選役として1ゲームの遊技(JACゲーム)を実行可能となるシングルボーナス(SB)、及びそのシングルボーナス当選(入賞)に基づいて移行するSB状態を設けてもよい。
ボーナス状態処理の説明に戻り、ステップS603にてCB入賞が成立していないと判定した場合には、CB以外のボーナス当選フラグがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS608にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、ステップS609にて第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。
そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS610にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアするとともに、ステップS611にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。その後、ステップS612にて、残払出数カウンタに270をセットし、残払出枚数表示部61に270を表示させる処理を行う。ステップS612でセットする数値は、BB状態における上限払出数に対応する数値であり、BB状態において当該数値以上のメダルの払い出しが行われたことを条件に当該BB状態が終了される。
ステップS609にて否定判定し、いずれのBB入賞も成立しなかった場合には、ステップS613にて、RB入賞が成立したか否かを判定する。そして、RB入賞が成立した場合には、ステップS614にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているRB当選フラグをクリアするとともに、ステップS615にて状態情報格納エリア106cにRB設定フラグをセットする。その後、ステップS616にて、残払出数カウンタに90をセットし、残払出枚数表示部61に90を表示させる処理を行う。ステップS616でセットする数値は、RB状態における上限払出数に対応する数値であり、RB状態において当該数値以上のメダルの払い出しが行われたことを条件に当該RB状態が終了される。
ステップS610~S612の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、対応するBB・RB状態用抽選テーブルを選択する。また、ステップS614~ステップS616の処理を行うことにより、遊技状態がRB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにRB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がRB状態であると判別し、対応するBB・RB状態用抽選テーブルを選択する。
図28は、第1BBや第2BBで移行するBB状態やRBで移行するRB状態で選択されるBB・RB状態用抽選テーブルである。BB・RB状態用抽選テーブルでは、IV=1~28,32~63のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=29のポイント値PVとして「65516」が設定されており、IV=30,31のポイント値PVとしてそれぞれ「10」が設定されている。したがって、BB状態やRB状態では、BB・RB中第1役に当選となる確率(IV=29の際に当選となる確率)が約1.00分の1となり、BB・RB中第2役やBB・RB中第3役に当選となる確率(IV=30,31の際に当選となる確率)が約6560分の1となり、外れとなる事象は発生しない。なお、一部外れが発生する構成としてもよい。
これらBB中第1役やBB中第2役、BB中第3役の当選確率は、第1BB、第2BB及びRBで共通の当選確率となっている。また、BB中第1役やBB中第2役、BB中第3役の当選確率は、第1BBや第2BBのBB状態への移行契機、RB状態への移行契機に関わらず共通の当選確率となっており、例えば、特リプA重複1当選に基づく第1BB中のBB・RB中第1役と、特リプAB重複2当選に基づく第2BB中のBB・RB中第1役と、特リプA重複3当選に基づくRB中のBB・RB中第1役とは同じ当選確率である。
図28(b)は、当選役と、ストップスイッチ42~44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。上述したとおり、第1小役入賞は、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB・RB中第1役に当選となった場合、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第39小役入賞,第40小役入賞のいずれかが必ず成立する。また、第9再遊技入賞についても、ストップスイッチ42~44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB・RB中第2役に当選となった場合、ストップスイッチ42~44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第9再遊技入賞が必ず成立する。
第9再遊技入賞及び第10再遊技入賞が可能となるBB・RB中第3役は、ストップスイッチ42~44の操作タイミングによって、いずれの再遊技入賞が成立するかが異なり、ストップスイッチ42~44の停止操作が行われた際に、いずれも入賞可能であれば、スベリ数の少ない側の再遊技が入賞するように停止駆動制御される。より詳しくは、第9再遊技及び第10再遊技が入賞成立となる図柄の組み合わせは、中リール32M及び右リール32Rではいずれも「第1リプレイ」図柄及び「第2リプレイ」図柄で共通している一方、左リール32Lでは異なっている。すなわち、左リール32Lにおいては、第9再遊技の対象図柄は「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である一方、第10再遊技の対象図柄は「青年」図柄及び「スイカ」図柄である。
例えば、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの4番目の「チェリー」図柄から7番目の「赤ベル」図柄が上段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42が停止操作された場合、第9再遊技の対象図柄である7番目の「赤ベル」図柄及び第10再遊技の対象図柄である8番目の「スイカ」図柄のいずれも、有効ライン上である上段に停止させることが可能であるものの、この場合、スベリ数の少ない7番目の「赤ベル」図柄を上段に停止させるように停止駆動制御が行われる。その結果、第10再遊技入賞ではなく第9再遊技入賞が成立可能となる。その他、左リール32Lにおいて、9番目の「赤7」図柄から12番目の「白ベル」図柄が上段に到達したタイミングで左ストップスイッチ42が停止操作された場合も同様に、13番目の「青年」図柄ではなく12番目の「白ベル」図柄が上段に停止するように駆動制御される等、第10再遊技よりも第9再遊技のほうが入賞成立し易いように設定されている。つまり、第10再遊技を入賞させようとするならば、左リール32Lの上段に0番目の「青年」図柄、8番目の「スイカ」図柄、13番目の「青年」図柄が到達したタイミングで左ストップスイッチ42の停止操作を行う必要があり、他のタイミングであれば、第9再遊技入賞が成立することになる。
BB状態やRB状態は3ベットゲームであるため、BB・RB中第1役当選となり、第1小役入賞,第39小役入賞,第40小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。また、BB・RB中第2役当選となると第9再遊技入賞が成立し、BB・RB中第3役当選となっても多くは第9再遊技入賞が成立する。つまり、BB・RB状態となると、主に第1小役等のベル入賞及び第9再遊技たるリプレイ入賞のいずれかが頻繁に成立する。リプレイ入賞が成立するとメダルの払出が行われない代わりに、リプレイが付与されて、次ゲームをメダル不要で実施することができる。BB状態やRB状態においては外れが発生しない構成であるため、BB状態やRB状態は、非常に高確率で9枚のメダル払出が行われる遊技状態である、といえる。
ステップS613にて否定判定し、BB入賞及びRB入賞のいずれもが成立していない場合には、ステップS617にて持ち越しコマンドをセットする処理を行う。持ち越しコマンドとは、ボーナス当選ゲームにて当該ボーナス入賞が成立せず、所謂持ち越し状態となったことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、かかる持ち越しコマンドはタイマ割り込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて表示制御装置81へ出力される。
既に説明した通り、持ち越し状態において行われるゲームでは、他のボーナスに当選することが制限される。より詳しくは、通常遊技状態用の抽選テーブル(図17)において、IV=32~62のボーナス(第1BB,第2BB,RB,CB)との重複役等に当選した場合には、これらボーナスに対応する当選フラグはセットされない。そのため、例えば、IV=32~62の各小役又は再遊技との重複役に当選した場合には、これら各小役や再遊技の当選フラグはセットされるものの、ボーナスに対応する当選フラグはセットされず、小役入賞のみが有効となる。すなわち、持ち越し状態とは、ボーナスの抽選が制限される状態ともいえる。
遊技状態がCB状態、BB状態又はRB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS618にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にCB設定フラグ、BB設定フラグ又はRB設定フラグをクリアする処理を行う。また、終了判定処理では、BB設定フラグやRB設定フラグをクリアした場合、今回のゲームでBB状態やRB状態が終了したことを示す終了フラグをセットする。なお、当該終了判定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS602~ステップS618に示したように、CBに当選するとともにCB入賞が成立した場合には、RT設定フラグをクリアすることなくCB設定フラグをセットしている。このため、CB設定フラグをクリアした場合、すなわちCB状態が終了した場合には、CB入賞が成立した際の遊技状態に復帰することとなる。例えば、通常遊技状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に通常遊技状態に復帰し、第3RT状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に第3RT状態に復帰する。一方、第1BB、第2BB、RBに当選した場合には、対応するBB入賞やRB入賞の成立有無に関わらずステップS608にてRT設定フラグをクリアしている。このため、BB設定フラグやRB設定フラグをクリアした場合、すなわちBB状態やRB状態が終了した場合には、仮に第2RT状態下で第1BB入賞が成立したとしても、通常遊技状態に移行することとなる。CB状態に移行した場合、遊技者は、当該CB状態が終了するまでの間に13(=15-2)枚又は25(=14-2+15-2)枚のメダル増加を期待できる。BB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでの間に約180(=9×30-3×30)枚のメダル増加を期待できる。そして、RB状態に移行した場合、遊技者は、当該RB状態が終了するまでの間に約60(=9×10-3×10)枚のメダル増加を期待できる。
ちなみに、BB状態やRB状態においてBB・RB中第2役やBB・RB中第3役に当選し、リプレイが付与される場合、残払出数カウンタの減算は行われない。つまり、BB状態やRB状態においてBB・RB中第2役やBB・RB中第3役に当選した回数は、BB状態やRB状態において期待できるメダル増加数に影響を及ぼさない。一方、BB状態やRB状態においてBB・RB中第2役やBB・RB中第3役に当選した回数は、BB状態やRB状態において実行されるゲーム数に影響を及ぼし、BB・RB中第2役やBB・RB中第3役に当選した回数だけ、これらBB状態やRB状態において実行されるゲーム数が多くなる。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,RB当選フラグ,CB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞,RB入賞,CB入賞のいずれも成立しておらず持ち越しコマンドをセットした場合(ステップS617の処理を実行した場合)と、ステップS605、ステップS612、ステップS616にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS618にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS606に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS606では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS607では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
<遊技状態の移行と表示モードの概要>
ここで、遊技状態の移行について図29を用いて説明する。なお、CB状態については、図示を省略している。
遊技状態がBB状態やRB状態である場合、当該BB状態下におけるメダル払出数が270に達した場合にBB状態が終了し、RB状態下におけるメダル払出数が90に達した場合にRB状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行し、BB入賞が成立することによって遊技状態がBB状態に移行し、RB入賞が成立することによって遊技状態がRB状態に移行する。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。通常遊技状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第2RT状態への移行契機となる第1昇格リプレイ1~4や、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、通常遊技状態からは、第2RT状態~第3RT状態に移行しない(図17参照)。
遊技状態が第1RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図23(a)参照)。第1RT状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
また、各BB当選フラグやRB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞やRB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグやRB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグやRB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞やRB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態やRB状態に移行する。
遊技状態が第2RT状態である場合、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第4再遊技入賞と第5再遊技入賞は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1~転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各BB当選フラグやRB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞やRB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグやRB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグやRB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞やRB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態やRB状態に移行する。
遊技状態が第3RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図23(c)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1~転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各BB当選フラグやRB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞やRB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグやRB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグやRB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞やRB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態やRB状態に移行する。
本スロットマシン10では、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,RB状態,CB状態の7種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、大別して通常モード,CZモード(チャンスゾーンモード),ATモード(アシストタイムモード),VBモード(疑似ボーナスモード),BB・RBモードの5種類の表示モードを主制御装置101が管理するようになっている。
図30は、各表示モードの移行を示す図である。
BB・RBモードとは、第1BB入賞、第2BB入賞又はRB入賞が成立した場合に移行し、BB状態やRB状態が終了した場合に終了する表示モードである。すなわち、BB・RBモードは、BB状態やRB状態と対応する表示モードである。したがって、BB・RBモードに移行した場合、それがBB状態への移行に対応するものであれば、遊技者は約180枚のメダル増加を期待でき、RB状態への移行に対応するものであれば、遊技者は約60枚のメダル増加を期待できる。
通常モード又はCZモードからBB・RBモードに移行した場合、当該BB・RBモードでは、CZモードへの移行抽選と、ATモードへの移行抽選と、が行われる場合がある。ATモードへの移行抽選に当選した場合には、BB・RBモードの終了後にATモードに移行し、CZモードへの移行抽選に当選した場合には、BB・RBモードの終了後にCZモードに移行する。いずれの移行抽選にも当選しなかった場合には、BB・RBモードの終了後に通常モードに移行するか、CZモード等のBB・RBモード移行前に滞在していたモードに移行する場合がある。ATモードからBB・RBモードに移行した場合には、BB・RBモードの終了後にATモードに復帰する。VBモードからBB・RBモードに移行した場合には、BB・RBモードの終了後にVBモードに復帰する。
通常モードとは、押し順ベル当選時と、第1昇格リプレイ1~第1昇格リプレイ4,転落リプレイ1~転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2,BARリプレイ1,BARリプレイ2(以下、これらを総称して「押し順リプレイ」という。)当選時と、にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない表示モードである。通常モードでは、CZモードへの移行抽選が行われる。CZモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからCZモードに移行する。通常モードからは、ATモードやVBモードに移行しない。
通常モードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、通常モードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されないため、第2RT状態~第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態又は第1RT状態と対応することとなる。通常モードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態~第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
CZモードとは、通常モードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されない表示モードである。CZモードでは、ATモードへの移行抽選が行われる。つまり、CZモードは通常モードと同じように操作順序の報知が行われないものの、ATモードへ移行可能なモードとして設定されている。ATモードへの移行抽選に当選した場合には、CZモードからATモードに移行する。上記移行抽選に当選することなくCZモードが終了する場合には、CZモードから通常モードに移行する。CZモードからは、VBモードに移行しない。
CZモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、CZモードでは、押し順リプレイ当選時にストップスイッチ42~44の操作順序が報知されないため、第2RT状態~第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態又は第1RT状態と対応することとなる。CZモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態~第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
ATモードとは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知される表示モードである。ATモードは、VBモードへの移行確率が異なるATLV.1モード~ATLV.4モードの4つのATモードによって構成されており、いずれのATモードであっても、通常モードと比してVBモードへの移行確率が高くなっている。VBモードへの移行抽選に当選した場合には、ATモードからVBモードに移行する。VBモードへの移行抽選に当選することなく所定回数(例えば50回等)のゲームが行われた場合には、ATモードから通常モードに移行する。
ATLV.1モード~ATLV.4モードは、VBモードへの移行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。より具体的には、VBモードへの移行抽選に当選する確率が、ATLV.4モードが最も高く、ATLV.1モードが最も低くなるように設定されており、ATLV.1モード、ATLV.2モード、ATLV.3モード、ATLV.4モードの順でVBモードへの移行抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
ATモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、ATモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知されるため、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合、第2RT状態~第3RT状態と対応することとなる。ATモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態~第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。ATモードは、遊技状態が第2RT状態に移行してから少なくとも50ゲーム継続するため、ATモードに移行した場合、遊技者は約100枚のメダル増加を期待できる。
VBモードとは、ATモードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知される表示モードである。VBモードとATモードとの相違点は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に、ATモードでは第1再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される一方、VBモードでは第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される点である(図23(b)参照)。
VBモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、VBモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42~44の操作順序が報知される。このため、VBモードは、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42~44を操作した場合、第3RT状態と対応することとなる。VBモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態~第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。VBモードは、遊技状態が第3RT状態に移行してから少なくとも25ゲーム継続するため、VBモードに移行した場合、遊技者は約50枚のメダル増加を期待できる。
遊技者の所有メダルが増加する際の表示モードの移行について説明すると、通常モードからCZモードに移行し、CZモードからATモードに移行し、ATモードから通常モードに戻るという流れが一般的である。そして、ATモードではVBモードへの移行抽選が行われるため、ATモードからVBモードに移行し、VBモードからATモードに戻るというループが発生した場合、遊技者はより多くの所有メダル増加を期待できる。
上記のように、通常モードとCZモードとで比較すると、通常モードからはATモードへの移行せず、CZモードからはATモードへの移行抽選に当選し得るように設定されている。したがって、CZモードはATモードへの移行を期待させる所謂チャンスゾーンとも称される。
また、ATモードにおいてATLV.1モード~ATLV.4モードが設定されており、各ATモードにおいてVBモードへの移行抽選の当選確率が異なっている。そして、通常モード又はCZモードからATモードへ移行する場合、基本的にはATLV.1モードに移行する。ATLV.1モードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、ATLV.2モードへの移行抽選が行われる。ATLV.2モードへの移行抽選に当選すると、ATLV.2モードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。ATLV.2モードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、ATLV.3モードへの移行抽選が行われる。ATLV.3モードへの移行抽選に当選すると、ATLV.3モードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。そして、ATLV.3モードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、ATLV.4モードへの移行抽選が行われる。ATLV.4モードへの移行抽選に当選すると、ATLV.4モードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。
したがって、ATモードに移行した場合、ATLV.1モード→ATLV.2モード→ATLV.3モード→ATLV.4モードとATモードの昇格が行われることで、VBモードへの移行確率が高くなり、ATモードとVBモードとのループが発生し易くなる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、ATモード,VBモード,BB・RBモードの各表示モードにおいて遊技者が所有メダルの増加を図る構成となっている。そして、各表示モードと連動して、複数のRT状態と、BB状態、RB状態、CB状態といった複数の状態が各再遊技の入賞又は移行出目の停止等によって行き来する構成となっている。上記のとおり、押し順リプレイ当選時や押し順ベル当選時のストップスイッチ42~43の操作順序によって対応する再遊技入賞が成立したり移行出目が停止したりする。また、ATモードやVBモードにおいては、押し順ベル当選時に、第1小役入賞を成立させることが可能となる操作順序が報知されることで、所有メダル増加を期待できる。
以下、表示モードに関する構成について説明する。
表示モードに関する構成としては、大別して、(1)表示モードの移行抽選に関する処理、(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理、(3)入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理、(4)サブ側の報知演出に関する処理がある。以下、順番に説明する。
<表示モードの移行抽選に関する処理>
<抽選結果対応処理>
(1)の表示モードの移行抽選に関する処理は、主制御装置101による抽選処理(図16)の抽選結果対応処理(ステップS312)にて行われる。そこで、以下、抽選結果対応処理について、図31のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグ及びATモードフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。ATモード当選フラグは、ATモードへの移行抽選に当選している状態であることをCPU102が特定するためのフラグであり、ATモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、ATモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ATモードフラグは、表示モードがATモードであることをCPU102が特定するためのフラグであり、ATモードへ移行する際にセットされ、ATモードが最終的に終了する際(ATモードからVBモードや特化ゾーン、BB・RBモードへ移行する際は除く)にクリアされるフラグである。ステップS701にて否定判定した場合には、ステップS702にて、第1特定役処理を実行する。
<第1特定役処理>
第1特定役処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。
ここで、第1特定役処理が行われる場合とは、ATモードに当選していない状態であり、この場合の表示モードとしては、通常モード又はCZモードが対応する。第1特定役処理では、表示モードをCZモードに移行するか否かの移行抽選が行われるとともに、ATモードに移行するか否かの移行抽選が行われる。
すなわち、ステップS801にて、現状の表示モードがCZモード中か否かの判定を行う。CZモード中ではない場合とは、現状の表示モードが通常モードであることを意味する。ステップS801にて否定判定した場合には、ステップS802にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからCZモード抽選用のテーブルとして通常時用テーブルを取得する。通常時用テーブルでは、抽選結果(当選役)の種類に応じてCZモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。
具体的には、各種テーブル記憶エリア105aに記憶されているモード抽選テーブルでは、現状の表示モードと、抽選契機となる遊技結果の種類とによって、各モード移行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。
ここで、モード移行抽選の抽選契機となる遊技結果としては、図37に示すように、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ、チャンスA、チャンスB、中段ベル、強チェリー重複1、弱チェリー重複1、強スイカ重複1、弱スイカ重複1、チャンスA重複1、チャンスB重複1、中段ベル重複1、特リプA重複1、特リプA重複2、特リプA重複3、単独第1BB、単独第2BB、単独RBが設定されている(以下、これらをまとめて「移行契機役」とも称する)。これらの移行契機役は、いずれの設定値であっても設定されているポイント値PVが共通しており、当選確率に設定差がない。そして、各モード移行抽選の当選確率についても、設定差がないように設定されている。これに対して、強チェリー重複2、弱チェリー重複2、強スイカ重複2、弱スイカ重複2、チャンスA重複2、チャンスB重複2、中段ベル重複2、特リプAB重複1、特リプAB重複2、強チェリー重複3、弱チェリー重複3、強スイカ重複3、弱スイカ重複3、チャンスA重複3、チャンスB重複3、中段ベル重複3、特リプAB重複3は、当選確率に設定差があるように設定されており、概して設定1が最も当選確率が低く、設定6が最も当選確率が高くなるようにポイント値PVが設定されている(以下、これらをまとめて「非契機役」とも称する)。そして、これら当選確率に設定差がある非契機役では、各モード移行抽選は実施されない。つまり、出現率が共通している移行契機役にて当選確率に設定差のないモード移行抽選を行う構成とし、各モード移行の移行率は共通なものとなっている。
ステップS802にて取得するCZモードへの移行用の抽選テーブルでは、移行契機役の種類に応じて移行抽選の当選確率が設定されている。図38に示すように、例えば、通常時用テーブルでは、移行契機役が強チェリーである場合は15%の確率でCZモードへの移行抽選に当選し、弱チェリーである場合は3%の確率でCZモードへの移行抽選に当選し、各ゲームでの当選確率(出現率)が低い結果ほどCZモードへの移行抽選に当選し易くなるように設定されている。
ステップS802にてCZモード移行抽選用のテーブルを取得した後は、ステップS803にてCZモード抽選処理を実行する。かかる処理では、抽選用のカウンタをRAM106の各種カウンタエリア106eから取得し、ステップS802にて取得した抽選用のテーブルに照らし合わせることで、CZモードへの移行抽選を行う。
ちなみに、本実施形態におけるステップS803のCZモードへの移行抽選では、いずれかのボーナス当選フラグが持ち越されている持ち越し状態、及びいずれかのボーナス状態中においては、CZモードへの移行抽選の実施が制限され、より詳しくは、CZモードへの移行抽選に当選しないように設定されている。つまり、第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ及びRB当選フラグのいずれかがセットされた後のゲームでは、CZモードへの移行抽選にて当選しないし、表示モードがBB・RBモードである場合には、CZモードへの移行抽選に当選しない。
ステップS804では、ステップS803の処理結果に基づいて、CZモードへの移行抽選に当選したか否かの判定を行う。CZモードへの移行抽選に当選していない場合には、そのまま第1特定役処理を終了する。CZモードへの移行抽選に当選した場合には、ステップS805にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにCZモード当選フラグをセットする処理を実行する。その後、ステップS806~ステップS809にて前兆モードの設定用の処理を行う。前兆モードとは、CZモード等に当選したことを示唆する当選示唆演出が発生し易くなるモードであり、当該前兆モードの各ゲームを経てから、CZモード等に当選したことの当選報知が行われる。前兆モードは0ゲーム~32ゲームに亘って継続し、当選したCZモード等の種類と、ボーナスに同時当選しているか否かとによって、その前兆モードの継続ゲーム数が異なるように設定されている。なお、本実施形態では、CZモード等がボーナスと同時当選している場合は、前兆モードを経てからボーナスの当選報知が行われ、そのボーナス状態が終了してから、CZモード等に当選していたことの報知が行われる。また、前兆ゲーム数が0ゲームとして設定される場合、前兆モードを介さずに当選報知が行われることになる。
具体的には、ステップS806では、先ず、前兆ゲーム数テーブルをROM105の各種テーブル記憶エリア105aから取得する処理を行う。図39に示すように、前兆ゲーム数テーブルでは、現状の表示モード及び移行当選した表示モードと、ボーナスと同時当選したか否かによって、選択される前兆ゲーム数が異なるように設定されている。具体的には、現状の表示モードが通常モードである場合であって、CZモード当選時においては、ボーナスに同時当選していない場合には、1ゲーム~5ゲームが90%で選択され、6ゲーム~10ゲームが10%で選択される。一方、現状の表示モードが通常モードである場合であっても、CZモードとボーナスに同時当選している場合には、0ゲームの前兆モードが100%で選択される。すなわち、表示モードが通常モードである場合、ボーナスに同時当選している場合の方が、同時当選していない場合よりも短い前兆ゲーム数が選択され易くなっており、ボーナスとCZモードとが同時当選している場合には、前兆モードが設定されずに(0ゲームの前兆モードが設定されて)、前兆モードを介さずに当選報知が行われることになる。なお、前兆モードは、通常モード中のCZモード当選時だけでなく、CZモード中のATモード当選時や、ATモード中のVBモード当選時にも設定されるが、本実施形態では、これらはいずれも0ゲームの前兆モードが選択されるように設定されている。
ステップS807では、ステップS806にて取得した前兆ゲーム数テーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとに基づいて、今回の前兆モードのゲーム数を抽選する処理を行う。そして、ステップS808にて、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに前兆ゲーム数を入力する処理を行う。前兆カウンタは1ゲーム毎に1ずつ減算されるカウンタであり、前兆カウンタが0となることで前兆モードが終了し、ATモード等の移行抽選に当選したことの当選報知が行われる。
ステップS809では、前兆コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。前兆コマンドには、前兆モードの契機となった抽選結果(前兆モード後に移行する表示モード)及び前兆ゲーム数の情報が含まれている。前兆コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。ステップS809の処理を実行した後は、第1特定役処理を終了する。
ステップS801にてCZモード中であると判定した場合、ステップS810に進み、各種テーブル記憶エリア105aからATモード抽選用のテーブルとしてCZモード用テーブルを取得する。CZモード用テーブルでは、抽選結果(当選役)の種類に応じてATモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。
CZモード用テーブルを用いたATモード移行抽選処理(ステップS811)については、後に詳細に説明するが、CZモード用テーブルについてその概略を先に説明する。CZモード用テーブルでは、図38に示すように、移行契機役の種類に応じて移行抽選の当選確率が設定されている。例えば、CZモード用テーブルでは、移行契機役が強チェリーである場合は45%の確率でATモードへの移行抽選に当選し、弱チェリーである場合は15%の確率でATモードへの移行抽選に当選し、各ゲームでの当選確率(出現率)が低い結果ほどATモードへの移行抽選に当選し易くなるように設定されている。
ステップS811にてATモード抽選処理を実行した後は、ステップS812にて、ATモード抽選処理の結果が、ATモード当選であったか否かを判定する。ATモード当選ではない場合には、第1特定役処理を終了する。
ATモード当選である場合には、ステップS813にて、今回当選したATモードがSATモードか否かを判定する。SATモードとは、上乗せ特化ゾーンを経てから開始されるATモードである。例えば、通常のATモードの初期ゲーム数が50とすると、SATモードでは当該初期ゲーム数の50に対し、上乗せ特化ゾーンにて上乗せされたゲーム数を加えたゲーム数でATモードが開始される。そのため、通常のATモードとSATモードとでは遊技者にとっての有利度が異なり、ATモードよりもSATモードの方が遊技者にとって有利なものとなる。
SATモードへの移行抽選は、ATモードへの移行抽選にて当選した場合(ステップS811の抽選処理にて当選した場合)に実施され、この移行抽選は、移行契機役によって設定されているSATモード用の移行抽選テーブルに基づいて行われる。SATモード用の移行抽選テーブルは、図38に示すように、例えば、強スイカを契機としてATモードへの移行抽選に当選する確率は25%であり、その移行抽選に当選した場合の50%がSATモードに当選するため、実質的にCZモード中に強スイカ当選した場合の12.5%がATモードに移行し、12.5%がSATモードに移行するように設定されている。
ステップS813にて、SATモード当選であると判定した場合、ステップS814にて、特化ゾーン当選フラグをセットする処理を実行する。
ステップS813にて否定判定した場合、又はステップS814の処理を実行した後は、ステップS815にて、ATモード当選フラグをセットする処理を行う。すなわち、ATモード当選時にはATモード当選フラグがセットされ、そのうちの一部で(SATモードに当選した場合には)特化ゾーン当選フラグがセットされることになる。
ステップS815の処理を行った後は、ステップS806~ステップS809にて前兆モードの設定用の処理を行ってから、第1特定役処理を終了する。なお、ATモードやSATモード当選の場合の前兆モードは、0ゲームが設定される点は上述の通りである(図39)。
抽選結果対応処理の説明(図31)に戻り、ステップS701にて否定判定した場合、ステップS703に進む。ステップS703では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグ及びVBモードフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグは、VBモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、VBモードへ移行する際にクリアされるフラグである。VBモードフラグは、表示モードがVBモードであることをCPU102が特定するためのフラグであり、VBモードへ移行する際にセットされ、VBモードが終了する際にクリアされるフラグである。ステップS703にて否定判定した場合には、ステップS704にて、第2特定役処理を実行する。また、ステップS703にて肯定判定した場合には、ステップS705にて、第3特定役処理を実行する。
<第2特定役処理>
第2特定役処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。
第2特定役処理が行われる場合とは、ATモードが対応する。第2特定役処理では、表示モードをVBモードや上乗せ特化ゾーンに移行させるか否かの移行抽選を行う。なお、上乗せ特化ゾーンとは、複数回のゲームに亘って、ATゾーンの継続ゲーム数の上乗せが高確率で発生する状態を示す。また、第2特定役処理では、ATモードのレベルの昇格抽選を行うとともに、ATモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
先ず、ステップS901では、いずれかのボーナスの持ち越し状態中、又はいずれかのボーナス状態中であるか否かを判定する。持ち越し状態中又はボーナス状態中である場合には、そのまま、第2特定役処理を終了する。すなわち、本実施形態では、ボーナス持ち越し状態中やボーナス状態中においては、VBモードへの移行抽選やATモードのレベルの昇格抽選、上乗せ抽選等を行わない。ステップS901にて否定判定した場合には、ステップS902に進む。
ステップS902では、ATモードのレベルを把握する処理を行う。既に説明したとおり、本実施形態では、ATLV.1モード~ATLV.4モードの4つのATモードのレベルが設けられており、各レベルでVBモードへの移行確率が異なっている。そこで、ステップS902は、現状のATモードのレベルがATLV.1モード~ATLV.4モードのいずれであるかを判定する。
ステップS903では、ステップS902で把握したATモードのレベルに応じたVBモード抽選テーブルを、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから取得する。VBモード抽選テーブルでは、抽選契機となる遊技結果の種類に応じてVBモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。図38に示すように、例えば、強チェリー1と弱チェリーとでは、強チェリー1の方が弱チェリーよりもVBモードへの移行確率が高く設定されている。また、各レベルのVBモード抽選テーブルでは、全体的にVBモードへの移行確率が異なっており、ATLV.1モードのものよりもATLV.2モードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、ATLV.2モードのものよりもATLV.3モードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、ATLV.3モードのものよりもATLV.4モードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS904では、ステップS903にて取得したテーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用のカウンタとを用いて、VBモードの移行抽選を行う。そして、ステップS905にて、ステップS904の抽選結果が、VBモード当選に対応するものであったか否かの判定を行う。なお、本実施形態では、ボーナスとの重複役を移行契機役としてVBモードの移行抽選が行われる場合、当該VBモードへの移行抽選に当選しないようになっている。つまり、BB・RBモードへの移行とVBモードへの移行とがなるべく重複して生じないようにし、これらボーナスとの重複役の有利度が高まりすぎないようにしている。
ステップS905にて肯定判定した場合、ステップS906にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグをセットする処理を行う。その後、ステップS907~ステップS910にて、前兆ゲーム数の設定用の処理を行う。すなわち、ステップS907にて前兆ゲーム数テーブルを取得し、ステップS908にて前兆ゲーム数を抽選し、ステップS909にて前兆ゲーム数をセットし、ステップS910にて前兆コマンドをセットしてから第2特定役処理を終了する。但し、本実施形態においては、図39に示すように、ATモード中のVBモード当選については、いずれも前兆ゲーム数が0となるように設定されている。そのため、ATモード中にVBモードに当選した場合、次ゲームでその当選報知が行われることとなる。
ステップS905にて、VBモード抽選処理の結果がVBモード当選ではないと判定した場合、ステップS911に進む。ステップS911~ステップS914は、ATモードレベルの昇格用の処理である。
ステップS911では、ATモード昇格抽選処理を行う。かかる処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから、昇格抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから、抽選用のカウンタを取得する。昇格抽選用のテーブルは、ATモードのレベルに応じて複数設けられており、具体的にはATLV.1モード用のテーブル、ATLV.2モード用のテーブル、ATLV.3モード用のテーブルと、計3つ(ATLV.4モードに滞在している状況では昇格抽選を行わない)設けられている。各テーブルでは、抽選契機となる遊技結果の種類に応じて昇格抽選の当選確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりも昇格抽選の当選確率が高く設定されている。また、各ATモード用のテーブルでは、ATLV.1モード用のテーブルよりもATLV.2モード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように、ATLV.2モード用のテーブルよりもATLV.3モード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように設定されており、ATモードのレベルが昇格するにつれて、次のレベルに昇格しにくくなるように設定されている。
ステップS912では、ステップS911の抽選結果が、昇格当選であったか否かを判定する。昇格当選であった場合には、ステップS913にて、ATモードの昇格処理を行う。かかる処理では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに設けられたレベルフラグを、現状のATモードのレベルに対応するレベルフラグから1つ上位のレベルフラグに書き換える処理を行う。その後、ステップS914にて、昇格コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行う。昇格コマンドには、昇格先のATモードの情報が含まれている。昇格コマンドを受信した表示制御装置81では、昇格先のレベルのATモード用の演出を行うように、補助表示部65等を制御する。補助表示部65におけるATモード用の演出として、例えば、ATモードのレベルに応じて異なる背景色の演出が設定されており、表示制御装置81では、上記昇格コマンドを受信した場合に、ATモードのレベルが昇格したことの報知を行うとともに、昇格先のレベルに応じた背景色でATモード用の演出を行うように制御する。
ステップS912にて昇格抽選に当選していないと判定した場合、又はステップS914の処理を実行した後は、ステップS915~ステップS929にてATモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS915では、ATモードのゲーム数の上乗せ抽選処理を行う。かかる上乗せ抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからATモード上乗せ抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。ATモード上乗せ抽選用のテーブルは、図41に示すように、抽選結果の種類に応じて上乗せ抽選に当選する確率が異なるように設定されている。
ここで、本実施形態では、ATモードのゲーム数上乗せ抽選に関しては、押し順ベルや押し順リプレイでも抽選契機となるように設定されている。押し順ベルや押し順リプレイ(以下、これらをまとめて「押し順役」ともいう)は、図37に示すように設定値に関わらず共通のポイント値PVが設定されており、当選確率に設定差がない。そして、押し順役を契機として行われるゲーム数上乗せ抽選の当選確率や当選時の上乗せゲーム数についても設定差がないように設定されている。つまり、押し順役を契機とする上乗せ性能に設定差はない。なお、これら押し順役に上記移行契機役を含め、指示機能に関する抽選の契機となる役として、以下の説明では特定役とも称する。
図41に示すように、特定役のうち、押し順役は、移行契機役と比較してATモードのゲーム数上乗せ抽選の当選確率は低く設定されている。そのため、各ゲームの抽選結果として押し順役が出現した場合よりも移行契機役が出現した場合のほうが、ATモードのゲーム数上乗せに期待が持てることになる。そうすると、遊技者は、それを前提として移行契機役当選となることに期待しながらゲームを進めると考えられる。その一方で、押し順役は移行契機役と比較して各ゲームにおける当選確率が高く、比較的出現し易い遊技結果といえる。このような役構成とすることで、押し順役を上乗せ契機役としての存在感を低くし、上乗せが発生した場合の意外性を高めることができる。しかも、これら押し順役に基づく上乗せが行われる機会がATモード中に現実的に生じ得る程度のもの(より詳しくは初期ゲーム数である50ゲームを2~3回実行すれば1回は発生するであろう程度の出現率)となっている。そのため、上記のような押し順役を契機とする上乗せといった意外性のある上乗せを、好適に発生させることが可能となっている。
上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS917にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS918に進み、ATモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。かかる上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからATモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用のカウンタを取得する。ATモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、図40に示すように特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が異なるように設定されている。例えば、強チェリーでは20ゲームから200ゲームのATモードの上乗せを行い、その平均上乗せゲーム数は30ゲームとなっている。また、弱チェリーでは5ゲームから300ゲームの上乗せを行い、その平均上乗せゲーム数は20ゲームとなっており、強チェリーの場合よりも弱チェリーのほうが多いゲーム数が選択される場合があるものの、その平均値としては強チェリーのほうが多いゲーム数となるように設定されている。
ステップS919では、ATモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、ATモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたATモード継続カウンタ)に、ステップS918により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。続くステップS920では、上乗せ抽選に当選したことやそのゲーム数を報知するための上乗せ報知用処理を行う。
<上乗せ報知用処理>
ここで、本スロットマシン10では、ATモードの継続ゲーム数の上乗せが発生する場合の上乗せ報知の態様が複数設定されている。より詳しくは、上乗せ報知の態様として、上乗せ報知が行われるゲームが異なる複数の態様を有しており、上乗せが発生したゲーム又は上乗せが発生したゲームを契機とする一連のゲームにて上乗せ報知を行う場合(以下の説明では「即乗せ報知」とも称する)と、上乗せが発生したゲームよりも後のゲームであって報知ゲームが事後的に決定される上乗せ報知を行う場合(以下の説明では「後乗せ報知」とも称する)とが設定されている。
即乗せ報知において、上乗せが発生したゲームを契機とする一連のゲームとは、例えば、上乗せが発生したゲームを契機として、前兆モードが発生したり連続演出が発生したりする場合等を示し、当該上乗せが発生したゲームから複数のゲームに亘って継続し得るゲームを一連のゲームと称する。当該一連のゲームは、連続した演出が発生しない場合も含み、例えば、上乗せが発生したゲームにおいては対応する演出は発生せず、次のゲームや複数ゲーム後において上乗せ報知が発生する態様も、当該上乗せが発生したゲーム及び上乗せ報知が発生するまでの間のゲームを一連のゲームとし、かかる上乗せ報知の態様も即乗せ報知に含まれるものとする。
一方、後乗せ報知において、上乗せが発生したゲームよりも後のゲームであって事後的に決定される報知ゲームとは、上乗せが発生したゲームにおいて定められるのではなく、例えばATモードの終了間際のゲーム等、ATモードの進行に伴い事後的に報知タイミングが決定される点で、上記即乗せ報知における一連のゲームとは異なっている。言い換えるならば、上記報知ゲームは、上乗せが発生したゲームを契機とせずに設定されるゲームともいえる。
即乗せ報知と後乗せ報知について、図42を参照しながら、補助表示部65の表示内容の概要を説明する。
上記のとおり、即乗せ報知は、ATモード等の残りゲーム数(有利区間残りゲーム数ZG)のうちの一部のゲーム数を報知するものであり、後乗せ報知は、ATモード等の残りゲーム数を後から報知するものである。先に報知する側のゲーム数を表示用残数カウンタHGとし、後から報知する側のゲーム数を後乗せカウンタBGとすると、ATモード等の残りゲーム数(有利区間残りゲーム数ZG)は、表示用残数カウンタHGと後乗せカウンタBGとの合計値に等しくなる。表示用残数カウンタHGはゲームを消化する度に1ずつ減算され、後乗せカウンタBGはゲームを消化しても後乗せ報知が発生しない限り減算はなされない。
図42に示すように、本実施形態では、ATモードを消化している最中において、補助表示部65に表示される表示上の残りゲーム数(残りゲーム数表示ZGP)が所定数(1)となった場合に、すなわち、表示用残数カウンタHGが所定数(1)となった場合に、後乗せ報知が発生する。後乗せ報知では、後乗せカウンタBGに対応するゲーム数(図では150)の上乗せが行われたことが報知される。この場合、後乗せカウンタBGはその報知分減算される(図では0となる)とともに、表示用残数カウンタHGは後乗せ報知による報知分が上乗せされて更新され、補助表示部65における残りゲーム数表示ZGPも表示用残数カウンタHGに対応した値となる(図では1ゲーム消化して150)。
このように、上乗せ当選時において、後乗せ報知が選択されると表示用残数カウンタHGと実際のATモード等の残りゲーム数(有利区間残りゲーム数ZG)とに差が生じ得る。その一方で、即乗せ報知が選択されると表示用残数カウンタHGと実際のATモード等の残りゲーム数(有利区間残りゲーム数ZG)とに差が生じない。本スロットマシン10では、上乗せ当選時に後乗せカウンタBGが参照され、現状の後乗せカウンタBGの値によって、後乗せ報知が選択されるか即乗せ報知が選択されるかが異なっている。
上記のステップS920における上乗せ報知用処理では、上乗せ報知を行うゲームの設定を行うとともに、当該ゲームにて上乗せ報知を行う場合、その上乗せ報知の実行タイミングの設定を行う。すなわち、図34に示すように、先ずステップS1001にて各種カウンタエリア106eの後乗せカウンタBGを把握する処理を行う。続くステップS1002では、報知ゲーム抽選処理を実行する。報知ゲーム抽選処理は、今回の上乗せ報知を、後乗せ報知とするか即乗せ報知とするかの抽選処理である。報知ゲーム抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから後乗せ抽選テーブルを取得し、ステップS1001にて把握した後乗せカウンタBGの値に応じて後乗せ報知とするか否かの抽選を行う。
後乗せ抽選テーブルは、図43に示すように、後乗せカウンタBGの値と、上乗せ当選の契機となった特定役の種類とによって、後乗せ報知が選択される確率が異なるように設定されている。例えば、強チェリーを契機とする上乗せ時においては、後乗せカウンタBGが30未満である場合には20%で後乗せ報知が選択される(80%で即乗せ報知が選択される)一方、後乗せカウンタBGが30以上100未満では10%で後乗せ報知が選択され、後乗せカウンタBGが100以上では5%で後乗せ報知が選択される、といったように、後乗せカウンタBGの値が大きいほど、後乗せ報知の選択率が低くなるように設定されている。
また、上乗せ当選の契機となった特定役の種類として、強チェリーや弱チェリー、強スイカ、弱スイカといった当選確率が比較的低い所謂レア役(低確率契機結果、低確率結果)よりも、各種押し順リプレイや各種押し順ベルといった当選確率が比較的高い所謂通常役(高確率契機結果、高確率結果)のほうが、後乗せカウンタBGの値が小さい場合の後乗せ選択率が高くなるように設定されている。より詳しくは、各種押し順リプレイや各種押し順ベルを契機とする報知ゲーム抽選処理では、後乗せカウンタBGが30未満である状況では100%の確率で後乗せ報知が選択される。
上記のように、後乗せカウンタBGは、表示用残数カウンタHGが所定数となってから上乗せ報知が行われて、その上乗せ報知分減算される。そのため、基本的には、ATモードの遊技が進行するにつれて、後乗せカウンタBGの値は大きく場合が多く、逆に、ATモードの遊技の序盤においては、後乗せカウンタBGの値は0又は小さい値である可能性が高い。
すなわち、ATモードの遊技の序盤において上乗せ当選した場合、後乗せ報知が選択される確率が高く、特に、押し順リプレイや押し順ベルのようなレア役ではない通常役を契機として上乗せ当選した場合には、ATモードの序盤であれば必ず後乗せ報知が選択される。その結果、ATモードの開始後、後乗せカウンタBGは比較的早期に溜まり易くなる。
ステップS1002にて報知ゲーム抽選処理を実行した後は、ステップS1003にて、後乗せ当選したか否かを判定する。後乗せ当選しておらず、即乗せ報知が選択された場合、ステップS1004にて、各種カウンタエリア106eに設けられた表示用残数カウンタHGに、今回の上乗せ当選ゲームを加算する処理を行う。そして、ステップS1005にて、今回のゲームにおいて、いずれのタイミングにて上乗せ報知を実行するかを設定するための、報知タイミング設定処理を実行する。報知タイミング設定処理では、今回のゲームにおけるどのタイミングで上乗せ報知を行うかを設定する処理である。
一のゲームにおいて上乗せ報知は、上乗せゲーム数に応じて実行タイミングが異なるように設定されている。具体的には、図44の実行タイミングテーブルに示すように、今回のゲームにおける上乗せ報知の実行タイミングとして、各リール32L,32M,32Rの停止操作順に、第1リール、第2リール、第3リールとすると、第1リールの停止操作時、第2リールの停止操作時、第3リールの停止操作時が設定されている。そして、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42~44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたタイミングと、当該押圧操作を終了したとする停止OFF操作が行われたタイミングと、が設定されている。
ここで、ストップスイッチ42~44の操作態様について、補足説明する。ストップスイッチ42~44は最も手前側に配置される初期位置から、最も奥側に配置される操作位置まで変位可能となっている。初期位置に配置される状況では、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号はLOW状態となっており、初期位置から操作位置まで操作されることによって、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。そして、主制御装置101では、検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42~44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたと把握する。
また、ストップスイッチ42~44は、バネ等によって初期位置に向けて付勢されている。そのため、ストップスイッチ42~44から手を離して、操作位置に向けて押し込んだ操作力(押圧力)を付与しないようにすると、ストップスイッチ42~44は、上記バネ等の付勢力によって、初期位置に復帰する。この場合、ストップ検出センサ42a~44aからの検知信号は、HI信号からLOW信号に切り換わる。そして、主制御装置101では、検知信号がHI信号からLOW信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42~44の押圧操作が終了されたとする停止OFF操作が行われたと把握する。
上乗せ報知は、各ストップスイッチ42~44の停止操作として、停止ON操作時と停止OFF操作時とのいずれでも発生し得るように設定されている。つまり、上乗せ報知が発生するゲームでは、ストップスイッチ42~44を押圧操作したタイミングだけでなく、押圧操作を終了したタイミングでも当該上乗せ演出が発生し得る。
上乗せ報知の実行タイミングテーブルでは、上乗せゲーム数が比較的少ないゲーム数として、例えば5ゲーム~10ゲームの上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが5%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは10%、第2リールの停止ON操作は15%、第2リールの停止OFF操作は20%、第3リールの停止ON操作は20%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は30%で、それぞれ選択される。この場合、各リールの停止ON操作時の方よりも、停止OFF操作時の方が選択され易くなっているとともに、後側の操作の方が選択され易くなっている。
一方、上乗せゲーム数が比較的多いゲーム数として、例えば100ゲーム以上の上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが5%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは10%、第2リールの停止ON操作は5%、第2リールの停止OFF操作は30%、第3リールの停止ON操作は5%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は45%で、それぞれ選択される。この場合も、各リールの停止OFF操作時の方が、停止ON操作時よりも選択され易くなっているとともに、後側の操作の方が比較的、選択され易くなっている。
つまり、本実施形態では、各リールの停止ON操作時よりも停止OFF操作時の方が、上乗せ報知が発生し易くなるように設定されている。また、第1~第3リールを比較すると、第3リールの停止操作時(ON操作、OFF操作)が最も選択され易く、第2リールの停止操作時が次いで選択され易く、第1リールの停止操作時が最も選択されにくくなるように設定されている。
上乗せゲーム数との関係からすると、上乗せゲーム数が多いほど、特に第3リール停止OFF操作時のタイミングが選択され易くなっている。つまり、上乗せ報知が発生することを事前に察知している場合、第3リール停止ON操作時までに上乗せ報知が発生しなければ、遊技者は、多量のゲーム数の上乗せが発生することに大いに期待しながら、第3リール停止OFF操作を実行するものと考えられる。
ステップS1005では、上記上乗せ報知の実行タイミングテーブルに基づいて、今回のゲームにおける上乗せ報知の実行タイミングを設定する。その後、本上乗せ報知用処理を終了する。この場合、今回の上乗せが即乗せ報知として、今回のゲームにて報知されることの情報、及び、今回のゲームにおける上乗せ報知の実行タイミングに関する情報は、本上乗せ報知用処理に続けて実行される上乗せコマンドのセット処理(ステップS921)にて、上乗せコマンドに設定される。これらの情報を含む上乗せコマンドを受信した表示制御装置81では、これらの情報に基づいて、上乗せ報知演出の設定を行う。この処理については、後に説明する。
ステップS1003にて後乗せ抽選に当選したと判定した場合、ステップS1006に進む。ステップS1006では、各種カウンタエリア106eに設けられた後乗せカウンタBGに、今回の上乗せゲーム数を加算する処理を実行する。そして、ステップS1007にて各種フラグ格納エリア106dに後乗せフラグをセットする処理を行ってから、本上乗せ報知用処理を終了する。
後乗せフラグは、後乗せカウンタBGの値が0よりも大きく、表示用残数カウンタHGが所定値となった場合に後乗せ報知そ行うべき状況であることを、主制御装置101のCPU102が把握するためのフラグである。また、この場合、本上乗せ報知用処理に続けて実行される上乗せコマンドのセット処理では、今回のゲームにて上乗せ報知が発生しないことの情報が上乗せコマンドに設定される。この情報を含む上乗せコマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームでは上乗せ報知が発生しないように制御する。
第2特定役処理(図33)の説明に戻り、ステップS920にて上乗せ報知用処理を実行した後は、ステップS921にて上乗せ報知用処理の処理結果を含む上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第2特定役処理を終了する。
ステップS917にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS922に進む。ステップS922では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにATモード上乗せフラグをセットしてから、本第2特定役処理を終了する。ATモード上乗せフラグは、ATモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、ATモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にATモードの上乗せが行われる。
ステップS916にて上乗せ抽選に非当選であると判定した場合、ステップS923に進む。ステップS923では、特化ゾーンへの移行抽選を実行する。すなわち、ATモード中に特定役に当選した場合において、VBモードへの移行抽選やATモードのゲーム数上乗せ抽選等に当選しなかった場合に、特化ゾーンへの移行抽選が行われる。特化ゾーン抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから特化ゾーン移行抽選用のテーブルを取得するとともに、抽選用のカウンタ等によって、表示モードを特化ゾーンへ移行させるか否かの抽選を行う。特化ゾーン移行抽選用のテーブルは、図38に示すように、特定役のうち移行契機役の種類によって移行抽選の当選確率が異なるように設定されている。既に説明したとおり、移行契機役のうちボーナスとの重複役についてはVBモードへ移行抽選に当選しないようになっている一方、図40に示すように、当該ボーナスとの重複役はATモードのゲーム数上乗せ抽選に必ず当選する(100%の確率で当選する)ように設定されている。そのため、これらボーナスとの重複役を契機として特化ゾーン移行抽選が行われることはなく、特化ゾーン移行抽選は、ボーナスとの重複役ではない強チェリーや弱チェリー等の当選時であって、VBモードへの移行抽選及びゲーム数上乗せ抽選に非当選となった場合に当選し得るように設定されている。例えば、強チェリーに基づく特化ゾーン移行抽選では5%の確率で当選し、弱チェリーに基づく特化ゾーン移行抽選では0.5%の確率で当選する。一方、強スイカに基づく特化ゾーン移行抽選では15%の確率で当選し、弱スイカに基づく特化ゾーン移行抽選では5%の確率で当選する。
ステップS924では、上記ステップS923の処理結果に基づいて、特化ゾーンへの移行抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS925にて、各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーン当選フラグをセットする処理を行う。そして、ステップS926にて前兆ゲーム数テーブルを取得する処理を行い、ステップS927にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS928にて前兆ゲーム数をセットする処理を行い、ステップS929にて前兆コマンドをセットする処理を行ってから、第2特定役処理を終了する。ステップS926~ステップS929の処理は、例えばステップS907~ステップS910の処理と同様であり、前兆モードを設定するための処理である。
ステップS924にて否定判定し、VBモードへの移行抽選、ATモードのゲーム数上乗せ抽選、及び特化ゾーンへの移行抽選のいずれにも非当選であった場合、ステップS930にて疑似上乗せ報知用処理を行ってから、第2特定役処理を終了する。疑似上乗せ報知用処理は、これら抽選に非当選であったとしても当選時と似た演出を発生させることによって期待感を持続させるための処理である。
<第3特定役処理>
次に、ステップS705にて実行される第3特定役処理について、図35のフローチャートを参照しながら説明する。
第3特定役処理が行われる場合とは、ATモード又はVBモードが対応する。第3特定役処理では、ATモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理や特化ゾーンに移行させるか否かの移行抽選を行う。
すなわち、ステップS1101では、いずれかのボーナスの持ち越し状態中、又はいずれかのボーナス状態中であるか否かを判定する。持ち越し状態中又はボーナス状態中である場合には、そのまま、第3特定役処理を終了する。すなわち、本実施形態では、ボーナス持ち越し状態中やボーナス状態中においては、ATモードの上乗せ抽選等を行わない。ステップS1101にて否定判定した場合には、ステップS1102に進む。
ステップS1102では、ATモードのゲーム数上乗せ抽選処理を行う。かかる処理は、ステップS915の処理と同様である。なお、ステップS915の抽選処理とステップS1102の抽選処理とで、上乗せ抽選の当選確率を異ならせてもよい。
ステップS1103では、ステップS1102の抽選結果が、上乗せ当選結果であったか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS1104にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS1105に進み、ATモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。そして、ステップS1106にてATモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1107にて上乗せ報知用処理を行い、ステップS1108にて上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第3特定役処理を終了する。ステップS1104~ステップS1108の処理は、ステップS917~ステップS921の処理と同様である。なお、ステップS917の抽選処理とステップS1105の抽選処理とで、上乗せゲーム数を異ならせてもよい。
ステップS1103にて否定判定した場合には、ステップS1110へ進む。ステップS1110では、特化ゾーンへの移行抽選を実行する。すなわち、VBモード中に特定役に当選した場合において、ATモードのゲーム数上乗せ抽選に当選しなかった場合にも、特化ゾーンへの移行抽選が行われる。特化ゾーン抽選処理は、上記ステップS923の処理と同様であり、特化ゾーン移行抽選用のテーブルに基づいて行われる(図38)。ステップS1111~ステップS1117の処理は、上記ステップS924~ステップS930の処理と同様である。また、ステップS1104にてボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1108にてATモード上乗せフラグをセットしてから、第3特定役処理を終了する。ATモード上乗せフラグについては、上述したとおりである。
抽選結果対応処理(図31)の説明に戻る。ステップS702、ステップS704及びステップS705のいずれかの処理を実行した後は、ステップS706にて、今回の抽選処理の結果が押し順リプレイや押し順ベルの押し順役当選であったか否かを判定する。押し順役当選であった場合には、ステップS707にて押し順役処理を実行する。かかる押し順役処理については、後に詳細に説明する。
ステップS706にて否定判定した場合、又はステップS707の処理を実行した後は、ステップS708に進む。ステップS708では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに上乗せ特化ゾーンに対応する特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。特化ゾーンフラグは、上記のとおり、SATモードへの移行抽選や特化ゾーンへの移行抽選に当選することに基づいて特化ゾーン当選フラグがセットされた後、特化ゾーンへの移行が生じた場合(第7再遊技入賞が成立した場合)にセットされるフラグである。ステップS708にて特化ゾーンフラグがセットされている場合には、ステップS709にて特化ゾーン用処理を実行する。ステップS708にて否定判定した場合、又はステップS709の処理を実行した後は、本抽選結果対応処理を終了する。
<特化ゾーン用処理>
特化ゾーン用処理について、図36のフローチャートを参照しながら説明する。
特化ゾーン用処理では、先ず、ステップS1201にて、いずれかのボーナスの持ち越し状態中、又はいずれかのボーナス状態中であるか否かを判定する。持ち越し状態中又はボーナス状態中である場合には、そのまま、特化ゾーン用処理を終了する。すなわち、本実施形態では、ボーナス持ち越し状態中やボーナス状態中においては、ATモードの上乗せ抽選等を行わない。ステップS1201にて否定判定した場合には、ステップS1202に進む。
ステップS1202では、今回の抽選処理の結果を把握する。続くステップS1203では、ATモードの上乗せゲーム数抽選処理を行う。続くステップS1204では、ATモードのゲーム数上乗せ処理を行う。そして、ステップS1205にて、上乗せ報知用処理を実行し、ステップS1206にて上乗せコマンドをセットしてから、特化ゾーン用処理を終了する。ステップS1203~ステップS1206の処理は、ステップS918~ステップS921の処理と同様である。但し、ステップS1203の上乗せゲーム数抽選処理の方が、ステップS918の上乗せゲーム数抽選処理よりも、選択されるゲーム数が多くなっている(図40)。また、特化ゾーンにおいては、遊技結果に関わらず、必ずATモードのゲーム数上乗せが発生するように設定されている(図41)。
以上のように、抽選結果対応処理においては、CZモード、ATモード又はVBモードへの移行抽選や、CZモード又はATモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理等が行われる。CZモード、ATモード又はVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆ゲームを経てから、当該移行抽選に当選したことの報知が行われる。そこで、以下、表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理について説明する。
<表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理>
(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理では、表示モードの移行抽選に当選したことの報知を行うための処理と、遊技状態を移行させるための報知を行うための処理と、が行われる。そこで、先ず、移行抽選に当選したことの報知に関する処理について説明する。
<モード移行報知用処理>
移行抽選に当選したことの報知は、通常処理(図15)におけるモード移行報知用処理(ステップS206)にて行われる。モード移行報知用処理は、所定のベット操作が行われた場合(ステップS205のベット数が規定数であると判定された場合)に実施される処理である。以下、モード移行報知用処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1301では、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。前兆ゲーム数のカウントは、後述する入賞結果対応処理にて行われ、1ゲーム消化する度に前兆ゲーム数が1ずつ減算される。前兆ゲーム数が0ではない場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
前兆ゲーム数が0である場合、ステップS1302にてボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードがボーナス当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS1303にてボーナス当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本モード移行報知用処理を終了する。ボーナス当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、例えば、補助表示部65にて「ボーナス確定!!」と表示することにより、ボーナスに当選していることの報知を行う。なお、当該ボーナスに当選していることの報知に関する処理は、後に詳細に説明する。
ステップS1302にて否定判定した場合、ステップS1304に進む。ステップS1304では、CZモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、CZモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。CZモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1305にて、CZモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1306にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにCZモードフラグをセットする。CZモードフラグは、現状の表示モードがCZモードであることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS1307では、CZモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。CZモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、CZモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。
その後、ステップS1308にて、CZモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたCZモード継続カウンタにCZモードの継続ゲーム数の初期値(本実施形態では20)をセットする。ステップS1308の処理を行った後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1304にてCZモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1309にてATモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、ATモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。ATモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1310にて、ATモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1311にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにAT用報知フラグをセットする。AT用報知フラグは、ATモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第2RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1312にてATモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。ATモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、ATモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1312の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ちなみに、本実施形態では、SATモードの当選報知の態様は、ATモードの当選報知の態様と異なる態様としている。そのため、ステップS1312では、SATモードか否かの情報を含むように、ATモード当選報知コマンドを設定する構成とするとよい。ATモードの当選報知の態様と、SATモードの当選報知の態様とは、遊技者が識別可能な程度に異なる態様であればよく、より好ましくは、有利度の高いSATモードの当選報知の態様の方が、ATモードの当選報知の態様よりも派手な態様であるとよい。
なお、これらATモードとSATモードの当選報知の態様を共通化させる構成としてもよい。このようにすることで、ATモード当選報知ゲームから開始報知ゲームまでの間に、当選している内容が、ATモードからSATモードに昇格したかのように見せることが可能となり、ATモード当選報知ゲームと開始報知ゲームとが異なることによる間延びを解消することができる。
ステップS1309にてATモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1313にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、VBモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。VBモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1314にて、VBモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1315にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグをセットする。VB用報知フラグは、VBモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第3RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1316にてVBモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、VBモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1316の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1313にてVBモード当選フラグがセットされていないと判定した場合は、ステップS1317に進む。ステップS1317では、特化ゾーン当選フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、そのままモード移行報知用処理を終了する。セットされている場合には、ステップS1318にて、当該特化ゾーン当選フラグをクリアする処理を行う。そして、ステップS1319にて、各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーン用報知フラグをセットする処理を行う。特化ゾーン用報知フラグは、第7再遊技入賞に対応する押し順報知を実行するためのフラグである。ステップS1319の処理を実行した後は、ステップS1320にて特化ゾーン当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本モード移行報知用処理を終了する。特化ゾーン当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、特化ゾーンに当選したことの報知を行うように、補助表示部65やスピーカ64を制御する。ステップS1317にて否定判定した場合には、そのままモード移行報知用処理を終了する。
すなわち、前兆モードを経て移行するCZモード、ATモード、VBモード及び特化ゾーンのうち、CZモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて当該CZモードが開始される。一方、ATモード、VBモード及び特化ゾーンについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて、ATモード移行抽選やVBモード移行抽選に当選したことの報知だけが行われ、前兆ゲーム数が0となってもATモードやVBモード、特化ゾーンは開始されない。これは、表示モードとしてのCZモードは遊技状態の移行を伴わないものである一方、ATモードやVBモードは遊技状態の移行を伴い、具体的にはATモードは第2RT状態へ移行することで開始され、VBモードは第3RT状態へ移行することで開始されることの違いに起因するものである。なお、特化ゾーンについては遊技状態の移行を伴わない場合(第3RT状態→第3RT状態)もあるが、本実施形態では第3RT状態中の第7再遊技当選ゲームを開始ゲームとしているため、上記処理構成となる。
既に説明したとおり、第2RT状態へは第1昇格リプレイ1~4に当選した場合であって、第3再遊技入賞が成立した場合に移行し、第3RT状態へは第2昇格リプレイ1,2に当選した場合であって、第4,第5再遊技入賞が成立した場合に移行する。そして、第1昇格リプレイ1~4に当選し、第3再遊技入賞が成立する場合や、第2昇格リプレイ1,2に当選し、第4,第5再遊技入賞が成立する場合とは、これら昇格リプレイ当選時のストップスイッチ42~44の操作順序が、第3再遊技入賞等に対応するものであった場合である。そこで、ATモードやVBモードへの移行抽選に当選した場合には、その後に、これら遊技状態を移行させることとなる役に当選したゲームにおいて、ストップスイッチ42~44の操作順序を報知して、遊技状態を移行させることを可能とする構成としている。なお、ATモードやVBモードの移行抽選に当選したことの報知が行われてから、ATモードやVBモードが開始されるまで(遊技状態が移行するまで)は、準備状態としての報知(例えば「準備中」という報知)が行われる。
<表示モードの移行に関する説明>
遊技状態を移行させるための報知用の処理は、抽選結果対応処理(図31)における、押し順役処理(ステップS707)にて行われる。ここでは、押し順役処理の説明に先立って、ストップスイッチ42~44の操作順序が報知される場合の概要について図46を参照しながら説明する。
<押し順報知演出の概要>
押し順役当選時の操作順序の報知(押し順報知、押し順報知演出、順序報知、態様報知)は、主に補助表示部65及び指示モニタ68にて行われる。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として、補助表示部65での押し順報知演出を説明する。指示モニタ68における押し順報知については、後に詳細に説明する。
図46(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42~44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図46(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図46(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42~44の無効期間中に、押し順報知が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42~44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42~44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42~44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
<押し順役処理>
次に、抽選結果対応処理(図31)におけるステップS707にて実行される押し順役処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1401では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1~4のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1401にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第3再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1402に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにAT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、AT用報知フラグは、モード移行報知用処理(図45)において、ATモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
AT用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1403にて、第3再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第3再遊技のうち、第3再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(a)参照)。その後、ステップS1404にて、押し順報知コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。押し順報知コマンドには、今回の表示モードの情報と、抽選結果の情報とが含まれている。押し順報知コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
なお、ステップS1403にて第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知を行う場合とは、基本的には、ATモードへの移行抽選に当選し、前兆モードを経てATモードの当選報知が行われた後であって、ATモードへの移行前が想定される。すなわち、第2RT状態や第3RT状態での抽選テーブルでは第1昇格リプレイ1~4は当選しないようになっており、第1RT状態でのみ第1昇格リプレイ1~4に当選する。但し、ATモード中であっても、誤操作等によって遊技状態が第2RT状態から第1RT状態へ転落してしまう場合もあり、このような場合であっても、第1昇格リプレイ1~4に当選することで、早期に第2RT状態へ復帰させることが可能となっている。
ステップS1401にて否定判定した場合、ステップS1405にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1~3のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1405にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第2再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1406にて、上記AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。AT用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1407にて、第1再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第2再遊技のうち、第1再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(b)参照)。その後、ステップS1408にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
このように、ATモードへの移行抽選に当選している状況において第1昇格リプレイ1~4に当選すると、第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第2RT状態に移行させることが可能となる。一方、ステップS1402にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、第1RT状態において、ATモードに当選することなく第1昇格リプレイ1~4に当選しても、第1再遊技入賞が成立する場合と、第3再遊技入賞が成立する場合と、がある。
また、AT用報知フラグがセットされている状況で転落リプレイ1~3に当選した場合に、第1再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第1RT状態に移行させないようにすることが可能となる。一方、ステップS1406にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、ATモードが終了してAT用報知フラグがクリアされ、表示モードが通常モードに移行すると、転落リプレイ1~3の当選によって、第2再遊技入賞が成立する場合があり、RT状態が第2RT状態や第3RT状態から第1RT状態に移行することになる。
また、例えば、第1RT状態において、ATモードに当選することなく第1昇格リプレイ1~4に当選し、たまたま操作順序が第3再遊技入賞に対応するものであって第3再遊技入賞が成立した場合であっても(第2RT状態に移行した場合であっても)、転落リプレイ1~3の当選によって、第2再遊技入賞が成立し得る。そのため、上記のように、ATモードに当選することなくたまたま第2RT状態に移行した場合であっても、その後、速やかに第1RT状態に移行することとなる。
ステップS1405にて否定判定した場合、ステップS1409にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1409にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技、第4再遊技又は第5再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1410にて、上記AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。AT用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1411にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグ又は特化ゾーン用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、VB用報知フラグは、モード移行報知用処理(図45)において、VBモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。また、特化ゾーン用報知フラグは、モード移行報知用処理(図45)において、特化ゾーンへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
VB用報知フラグ又は特化ゾーン用報知フラグがセットされている場合、ステップS1412にて第4再遊技又は第5再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第4再遊技及び第5再遊技のうち、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(b)参照)。その後、ステップS1413にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1410にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1411にて否定判定した場合には、ステップS1407にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1408にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードや特化ゾーンに当選することなく、第2昇格リプレイ1,2に当選した場合において、ATモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、ATモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1409にて否定判定した場合、ステップS1414にて、今回の抽選結果がBARリプレイであるか否かを判定する。ステップS1414にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によっては、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技~第8再遊技のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS1415にて、AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。AT用報知フラグがセットされている場合、ステップS1416にて特化ゾーン用報知フラグがセットされているか否かを判定する。AT用報知フラグがセットされており、且つ特化ゾーン用報知フラグがセットされている場合、ステップS1417にて、第7再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技~第8再遊技のうち、第7再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(c)参照)。その後、ステップS1418にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1415にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1416にて否定判定した場合には、ステップS1403にて第3再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1404にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードや特化ゾーンに当選することなく、BARリプレイに当選した場合において、ATモード中であれば第3再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われて第2RT状態への移行が生じ、ATモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1414にて否定判定した場合、ステップS1419にて、今回の抽選結果が押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合、ステップS1420にて、現状の表示モードが通常モード又はCZモード中であるか否かを判定する。通常モード又はCZモードではない場合には、ステップS1421にて第1小役入賞に対応する操作順序を報知するための押し順報知用の処理を実行する(図19参照)。その後、ステップS1422にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。ステップS1419にて否定判定した場合又はステップS1420にて肯定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま本押し順役処理を終了する。
なお、CZモードにおいて少なくとも所定回数(1回)の押し順報知を実行する構成とする場合、ステップS1420において、当該CZモード中に所定回数の押し順報知を実行したか否かの判定を行う構成とするとよい。そして、かかる判定にて否定判定した場合、所定回数のカウントを行うとともに、ステップS1421側の押し順報知用の処理へ進む構成とするとよい。
また、AT用報知フラグがセットされている状況で押し順ベル当選した場合(ステップS1420にて否定判定した場合)、今回の遊技状態が通常遊技状態であれば、第1小役入賞に対応する押し順報知を行わないようにするとよい。このようにすることで、移行出目が停止することとなり、遊技状態を第1RT状態へ移行させること、すなわち、その後に第1昇格リプレイ1~4当選となって高RT状態へ移行させることが可能となる。
<入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理>
<入賞結果対応処理>
次に、上記のように遊技状態を移行させるための報知を行った結果、遊技状態を移行させることに対応する役が入賞した場合の処理について説明する(3)。この処理は、リール制御処理(図18)における入賞結果対応処理(ステップS414)にて行われる。以下、入賞結果対応処理について、図48のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1501では、ゲーム数管理処理を実行する。詳細は後述するが、このゲーム数管理処理では、上記の前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントの他、CZモード、ATモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウント等を行う。続くステップS1502では、後乗せ報知用処理を実行する。後乗せ報知用処理は、上記図42にて説明した後乗せ報知を行うための処理であり、表示用残数カウンタHGが所定値(1)となったことに基づいて後乗せフラグがセットされていることを条件として後乗せカウンタBGに対応する上乗せ報知(後乗せ報知)を実行する。そして、実行した上乗せ報知に対応する値を表示用残数カウンタHGに加算するとともに後乗せカウンタBGから減算し、後乗せカウンタBGが0であることを条件として後乗せフラグをクリアする。
続くステップS1503では、今回の停止結果が、第3再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第3再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図21)では、遊技状態を第2RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1504にて、AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。AT報知用フラグがセットされていない場合とは、ATモードへの移行条件が成立することなく第3再遊技入賞が成立した場合であり、この場合、ATモード開始用の処理を行うことなく、そのまま入賞結果対応処理を終了する。AT用報知フラグがセットされている場合、ステップS1505にて、現状の表示モードがATモード中であるか否かを判定する。具体的には、各種フラグ格納エリア106dにATモードフラグがセットされているか否かを判定する。上記のとおり、ATモードフラグは、表示モードがATモードであることをCPU102が特定するためのフラグである。ちなみに、表示モードを特定するためのフラグとしては、ATモードフラグの他、CZモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ、BB・RBモードフラグが設けられている。なお、本実施形態では、表示モードがATモードよりも上位のRT状態に対応するモード(VBモード、上乗せ特化ゾーン)である場合、ATモードフラグがそのモードの対応するフラグ(VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ)と並存する構成としている。そのため、例えば、ステップS1505にて、ATモードフラグがセットされていると判定する場合とは、ATモード中である場合の他、VBモード中である場合や特化ゾーン中である場合が含まれる。
ステップS1505にて、ATモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがATモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、ATモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1506~ステップS1509にてATモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1506では、ATモードフラグをセットする。続くステップS1507では、ATモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。ATモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからATモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。その後、ステップS1508にて、ATモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたATモード継続カウンタにATモードの継続ゲーム数の初期値(例えば50)をセットする。
ステップS1508の処理を行った後は、ステップS1509にて特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1509にて肯定判定する場合とは、今回当選したATモードがSATモードであることを意味し、この場合、ステップS1510にて特化ゾーン当選フラグをクリアしてから、上乗せ特化ゾーン開始用の処理(ステップS1519~ステップS1521)に進む。上乗せ特化ゾーン開始用の処理については、後に説明する。ステップS1509にて否定判定した場合は、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1503にて、第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1511に進む。ステップS1511では、今回の停止結果として、第4,第5再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第4,第5再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図21)では、遊技状態を第3RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1512にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされていない場合は、VBモードの移行抽選に当選することなく第4,第5再遊技入賞が成立した場合であり、この場合、VBモード開始威容の処理を行うことなく、そのまま入賞結果対応処理を終了する。VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1513にて、VBモードフラグがセットされているか否かを判定する。VBモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがVBモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、VBモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1514~ステップS1516にてVBモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1514では、VBモードフラグをセットする処理を行う。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、ATモードフラグとVBモードフラグとが併存することになる。これは、VBモードがATモードを経て移行するモードであるとともに、VBモード終了後は、必ずATモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1515にてVBモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからVBモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1516にて、VBモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたVBモード継続カウンタにVBモードの継続ゲーム数の初期値(例えば25)をセットする。ステップS1516の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1511にて第4,第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1517に進む。ステップS1517では、今回の停止結果として第7再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、第7再遊技入賞が成立している場合、すなわち、左リール32Lの中段に「黒BAR」図柄、中リール32Mの中段に「黒BAR」図柄、右リール32Rの中段に「黒BAR」図柄が停止して、中段の組合せラインに「黒BAR」図柄が停止した場合、上乗せ特化ゾーンに移行する構成としている。なお、第7再遊技入賞が成立している場合とは、BARリプレイ1に当選した場合であって、且つ第7再遊技入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42~44が操作された場合である(図23(c))。
第7再遊技入賞が成立している場合、ステップS1518にて、特化ゾーン用報知フラグがセットされているか否かを判定する。特化ゾーン用報知フラグがセットされている場合、ステップS1519~ステップS1521にて特化ゾーン開始用の処理を行う。なお、既に説明したとおり、SATモードの開始時において、ステップS1509にて肯定判定してステップS1510の処理を行った場合にもステップS1519~ステップS1521の処理が行われる。
具体的には、ステップS1519では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーンフラグをセットする処理を行う。特化ゾーンフラグは、上記の上乗せ特化ゾーンであることをCPU102が把握するためのフラグであり、当該特化ゾーンフラグがセットされることにより、VBモードの継続ゲーム数のカウントが停止される。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、ATモードフラグとVBモードフラグと特化ゾーンフラグとが併存する場合がある。
その後、ステップS1520にて、特化ゾーン開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームから特化ゾーンが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1521にて、特化ゾーン継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた特化ゾーン継続カウンタに特化ゾーンの継続ゲーム数の初期値(例えば5)をセットする。ステップS1521の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。ステップS1517又はステップS1518にて否定判定した場合は、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
以上のように、特に、遊技状態を第2RT状態や第3RT状態へ移行させることに対応する役(第3~第5再遊技)の入賞に基づいて、RT状態処理(図21)とは別途、表示モードを移行させるための処理を行う。これは、表示モードの移行抽選に当選していないのにも関わらず、たまたま遊技状態を移行させることに対応する役が入賞したことに基づいてATモード等が開始されてしまうことを回避するためである。
また、表示モードの移行に際して、遊技状態の移行を伴うもののうち、上位のモードへの移行、すなわち、通常モードやCZモードからATモードへ移行する場合や、ATモードからVBモードへ移行する場合、又はATモードやVBモードから特化ゾーンへ移行する場合には、対応する役の入賞結果に基づいて移行する構成としている。そのため、表示モードの移行と遊技状態の移行とが同じゲームにてセットで行われる。その一方で、下位のモードへの移行の場合には、例えば転落リプレイとしての第2再遊技入賞や移行出目の停止によって遊技状態が移行する際に、表示モードの移行は行われない。下位のモードへ移行する場合、遊技状態は入賞結果によって管理される(RT状態用処理)一方、表示モードはゲーム数によって管理される。そのため、下位のモードへ移行する場合には、遊技状態の移行と表示モードの移行とが別々のゲームにて行われる可能性がある。
<ゲーム数管理処理>
上記入賞結果対応処理のステップS1501にて実行される、ゲーム数管理処理について、図49のフローチャートを参照しながら説明する。ゲーム数管理処理では、前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントを行うとともに、CZモード、ATモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行い、これらの表示モードの継続ゲーム数が0となることに基づいて、対応する表示モードを終了させるための処理を行う。
ゲーム数管理処理では、先ず、ステップS1601にて、ベット数は特定数か否かを判定する。既に説明したとおり、本実施形態では、各遊技を1~3のベット数にて実施可能となっており、ステップS1601では、このうち特定数として、3ベットであるか否かを判定する。3ベットではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。すなわち、1ベットや2ベットのゲームでは、前兆モードのゲーム数や、CZモード等の継続ゲーム数のカウントは行われない。なお、ベット数に関わらずカウントを行う構成としてもよい。
今回のゲームが3ベットゲームであった場合、ステップS1602に進む。ステップS1602では、現状の表示モードがCZモードであるか否かを判定する。CZモードである場合には、ステップS1603に進み、CZモード用処理を実行してから本ゲーム数管理処理を終了する。CZモード用処理では、CZモード中のゲーム進行に合わせた処理が行われる。当該CZモード用処理については、後に詳細に説明する。
ステップS1602にてCZモードではないと判定した場合、ステップS1604に進む。ステップS1604では、ボーナス当選フラグがセットされている状態又はボーナス状態であるか否かを判定する。ステップS1604にて肯定判定した場合、ステップS1605にてATモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグの各表示モードフラグをクリアする処理を行った後、本ゲーム数管理処理を終了する。つまり、ボーナス当選フラグがセットされている場合や、ボーナス中はATモード等のゲーム数のカウントは行わない。なお、ステップS1605にて、各フラグがセットされていない場合にはその状態を維持する。
ちなみに、ステップS1605では、ATモードフラグやVBモードフラグ等はクリアする一方で、AT用報知フラグやVB用報知フラグはクリアしない。そのため、ボーナス終了後は、ATモード等の準備状態を経てから、これらのフラグによって、遊技状態を移行させるための押し順報知が行われてボーナス前の遊技状態に復帰させることが可能となる。その一方で、特化ゾーン中にボーナス当選した場合には、ボーナス当選によって当該特化ゾーンは終了する構成としている。また、ステップS1605では、ATモード当選フラグ等についてもクリアしない。そのため、ATモード等とボーナスとに同時当選した場合、ボーナス終了後にこれら当選フラグに基づく当選報知が行われる。
ステップS1604にて否定判定した場合、ステップS1606にて、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。0ではない場合には、ステップS1607にて前兆ゲーム数を1減算する処理を行う。ステップS1606にて前兆ゲーム数が0である場合(前兆モードではない場合)、又はステップS1607の処理を実行した後は、ステップS1608~ステップS1625にて、各モードの継続ゲーム数のカウント処理を行う。
すなわち、ステップS1608では、現状の表示モードがATモードであるか否かを判定する。ATモードである場合には、ステップS1609に進み、ATモード中の特化ゾーンか否かを判定する。すなわち、SATモードのようにATモード開始時に特化ゾーンに移行する場合、ステップS1609にて肯定判定することになる。特化ゾーン中である場合には、ステップS1622~ステップS1625にて特化ゾーン用のゲーム数管理処理を行う。これらの処理については、後に説明する。
ステップS1609にて特化ゾーンではないと判定した場合、ステップS1610にて、ATモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、ATモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1611にて、ATモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1612にてATモードフラグをクリアし、ステップS1613にてAT用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1614にてATモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。ATモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてATモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1614の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1608にてATモードではないと判定した場合、ステップS1615に進む。ステップS1615では、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモードである場合には、ステップS1616に進み、上乗せ特化ゾーンであるか否かを判定する。上乗せ特化ゾーンではない場合には、ステップS1617にてVBモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、VBモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1618にて、VBモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1619にてVBモードフラグをクリアし、ステップS1620にてVB用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1621にてVBモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてVBモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1621の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1616にて、上乗せ特化ゾーンであると判定した場合には、ステップS1622に進む。既に説明したとおり、ステップS1609にてATモード中の特化ゾーンであると判定した場合もステップS1622に進む。ステップS1622では、特化ゾーン継続カウンタを1減算する処理を行うことで、特化ゾーン継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1623にて、特化ゾーン継続カウンタが0であるか否かを判定する。0である場合には、ステップS1624にて特化ゾーンフラグをクリアし、ステップS1625にて特化ゾーン終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにて特化ゾーンが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知としては、例えば、今回の特化ゾーンにてトータルで上乗せに成功したゲーム数の報知を行う。ステップS1625の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。ステップS1615又はステップS1623にて否定判定した場合、そのままゲーム数管理処理を終了する。
<終了判定処理>
次に、ボーナス終了時の処理として、終了判定処理について、図50のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、終了判定処理は、ボーナス状態処理(図26)におけるステップS618にて実施される処理である。終了判定処理では、ボーナス終了条件の成否を判定するとともに、ボーナスを終了する場合には、ボーナスと重複当選等したATモード等の当選報知用の処理を行うとともに、ボーナスと重複当選等したATモード等のゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1701では、小役入賞が成立したか否かを判定する。既に説明したとおり、第1BBや第2BBのボーナス中はBB中第1役が高確率で成立し、一部、BB中第2役やBB中第3役の成立する(図27)。BB中第1役当選時には、主に第1小役入賞が成立して、所定数(9枚)のメダル払い出しが発生し、BB中第2役及びBB中第3役は第9再遊技や第10再遊技のリプレイであり、入賞が成立してもメダル払い出しは発生しない。また、CB中においては、CB中小役に当選し、いずれに当選した場合であっても、主に第1小役入賞が成立して所定数(15枚)のメダル払い出しが発生する。ステップS1701は、これらボーナスやCB中に当選する役のうちメダル払い出しの発生する小役入賞が成立したか否かを判定する処理である。
ステップS1701にて小役入賞が成立したと判定した場合には、ステップS1702にて、残払出数から今回のゲームの払出数を減算する処理を行う。ステップS1701にて否定判定した場合、又はステップS1702の処理を実行した後は、ステップS1703にて、残払出数が0となったか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま終了判定処理を終了する。0である場合には、ステップS1704にてボーナス終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットした後、ステップS1705~ステップS1719にて、ATモード等の当選報知用の処理や、ATモード等の継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1705では、ATモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。ATモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1706にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS1707にて前兆ゲーム数のセットを行い、ステップS1708にて前兆コマンドのセットを行う。ちなみに、本実施形態では、ステップS1706の前兆ゲーム数の抽選処理では、100%の確率で前兆ゲーム数が0となる抽選を行う。すなわち、ステップS1707では、必ず0ゲームの前兆ゲーム数をセットすることになり、ボーナス終了ゲームの次ゲームにてATモード等の当選報知が行われることになる。ステップS1708の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
ステップS1705にてATモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1709にて、CZモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。CZモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1706~ステップS1708の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。ステップS1709にてCZモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1710にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1706~ステップS1708の前兆モード用の処理を実行する。すなわち、CZモードやVBモードについても当選している状況でボーナスが終了すると、ボーナス終了後、前兆ゲームを経て、CZモードやVBモードの当選報知が行われる。
なお、ステップS1705、ステップS1709又はステップS1710にて肯定判定して、ATモード当選フラグ、CZモード当選フラグ又はVBモード当選フラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合とは、ATモードやCZモード等とボーナスに同時当選した場合である。
ステップS1710にてVBモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1711に進む。ステップS1711では、ATモード上乗せフラグがセットされているか否かの判定を行う。ATモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1712にてATモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1713にてATモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1714にて上乗せ報知用処理を行い、ステップS1715にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1712~ステップS1715の処理は、ステップS918~ステップS921の処理と同様である。
ステップS1708及びステップS1715のいずれかの処理を実行した後、又はステップS1711にて否定判定した後は、ステップS1716に進む。ステップS1716では、CZモードフラグがセットされているか否かを判定することで、当該ボーナス状態の終了時も未だCZモードであるか否かを判定する。ちなみに、上記図49のゲーム数管理処理において、ボーナス当選時にはATモードフラグやVBモードフラグはクリアする一方、CZモードフラグはクリアしない構成としている(ステップS1605)。すなわち、ボーナス当選がCZモード中であれば、CZモードは継続し得るものであり、ボーナス終了時においても、当該CZモードが継続している場合がある。
ステップS1716にてCZモードフラグがセットされている場合、ステップS1717にて、各種フラグ格納エリア106dに終了時CZフラグをセットする処理を実行する。終了時CZフラグは、ボーナス終了時までCZモードが継続していたことをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS1716にて否定判定した場合、又はステップS1717の処理を実行した後は、本終了判定処理を終了する。
以上のように、主制御装置101側において、(1)表示モードの移行抽選に関する処理、(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理、(3)入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理、の各処理が行われる結果、補助表示部65による押し順報知演出が発生して表示モードの移行に追従するように遊技状態も移行し、更に、補助表示部65による押し順報知演出により押し順ベル入賞を発生させることが可能となり、多量のメダル獲得が期待できるようになる。
ここで、押し順リプレイや押し順ベル当選時において、補助表示部65による押し順報知演出(表示制御装置81による押し順報知演出)が行われる場合、当該押し順報知演出の他に、主制御装置101に接続された指示モニタ68でも押し順報知が行われる。この指示モニタ68の構成について、図51を参照しながら説明する。図51(a)は、指示モニタ68の正面図であり、図51(b)は、指示モニタ68の表示態様と表示内容との関係を説明するための図である。
図51(a)に示すように、指示モニタ68には8個の表示用セグメントN1~N8が設けられている。各表示用セグメントN1~N8は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、指示モニタ68では、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっている。なお、上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメントN1~N8においてはいずれも同一の色が表示されることとなる。
各表示用セグメントN1~N8について詳細には、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7は、いずれも直線状の表示用セグメントであり、これら第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7は、数字の「1」~「6」を少なくとも表示することができるように配置されている。また、第8表示用セグメントN8は、円形状の表示用セグメントであり、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7が設けられた領域の右下部分の横方に配置されている。したがって、指示モニタ68では、「1」~「6」と、「1.」~「6.」と、「 .」と、を少なくとも表示することができる。
なお、指示モニタ68において、複数パターンの記号をそれぞれ個別に表示することが可能であれば、各表示用セグメントN1~N8の形状や配置態様は任意であり、さらには8個のセグメントではなく7個のセグメント、又は9個のセグメント等を用いる構成としてもよい。また、各表示用セグメントN1~N8において表示される色が同一であることは必須ではなく、各表示用セグメントN1~N8において表示される色が適宜変更可能となる構成としてもよい。また、光源をオンオフ制御することで、各表示用セグメントN1~N8の点灯又は消灯を制御する構成は必須のものではなく、各表示用セグメントN1~N8において個別に表示制御が行えるのであれば、単一のバックライトと液晶ディスプレイとによりセグメント表示器を構成してもよい。さらには、各表示領域に対してセグメント表示を適用するのではなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって記号を表示する構成としてもよい。
第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7は、押し順役の操作順序の報知に用いられる表示用セグメントである。例えば、図51(b)に示すように、各ストップスイッチ42~44の操作順序として「左」→「中」→「右」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第6表示用セグメントN6及び第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「1」が表示される。また、各ストップスイッチ42~44の操作順序として「右」→「左」→「中」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第1表示用セグメントN1、第2表示用セグメントN2、第3表示用セグメントN3、第5表示用セグメントN5及び第6表示用セグメントN6が点灯表示されて「5」が表示される。つまり、各表示用セグメントN1~N7にて表示される数字(記号)は、ストップスイッチ42~44の操作順序と1対1で対応付けられており、表示用セグメントN1~N7にて表示される数字(記号)に基づいて、ストップスイッチ42~44を停止操作することで、遊技者にとって有利な態様にて入賞させることが可能となる。
第8表示用セグメントN8は、表示モードが通常モードである状況において、ATモードやSATモード、CZモードへの移行抽選に当選した場合や、ATモードやSATモード、CZモードに同時当選し得るボーナス(第1BB)に当選した場合に点灯される。また、ATモードやSATモード、CZモード、第1BBが終了して通常モードへ移行する場合(前兆モードを経る等して再度ATモード等へ移行する場合を除く)に消灯される。
つまり、押し順ベルや押し順リプレイの操作順序が報知され易くなることによって遊技者にとって有利な態様にて入賞させ易くなるナビ状態(ATモードやSATモード、高頻度モード)、当該ナビ状態への移行抽選に当選し易くなるチャンス状態(CZモードや第1BB、高確率モード)、又はナビ状態やチャンス状態への移行抽選に当選しているもののこれらナビ状態やチャンス状態に移行していない当選状態(当選モード)を含む区間を有利区間(特定遊技状態、特定モード)とし、第8表示用セグメントN8は、当該有利区間中は点灯し、有利区間ではない通常区間中は消灯することにより、有利区間か否かを明確に示すための区間表示器(特定報知手段)をなすものである。
第8表示用セグメントN8は、これらナビ状態、チャンス状態、当選状態等の有利区間の契機となった遊技結果(強チェリー等の特定役等)に当選し当該遊技結果が成立するゲームを開始ゲームとし、当該開始ゲームの次のゲームにおいて遊技者による遊技操作が許容されるよりも前のタイミングで、有利区間となることの報知として点灯が開始される。より詳しくは、本実施形態では、有利区間の契機となった遊技結果入賞が成立するか否かに関わらず、すなわち、取りこぼしが生じるか否かに関わらず、当該遊技結果当選となったゲームを開始ゲームとし、次のゲームにおいて遊技者による遊技操作としてベット操作が許容されるよりも前のタイミングで、第8表示用セグメントN8を点灯させる。つまり、第8表示用セグメントN8は、有利区間への移行抽選に当選したゲームの次のゲームの開始前には点灯が開始される。
既に説明したとおり、押し順表示器としての第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7、及び区間表示器としての第8表示用セグメントN8を有する指示モニタ68は、遊技パネル25において払出枚数表示部62の側方付近に配置されている。つまり、指示モニタ68は、遊技者が操作するストップスイッチ42~44等よりも上方に配置されており、言い換えると、ストップスイッチ42~44等が設けられている位置よりも下方において遊技機前面部である化粧パネルに配置されていない。そのため、ストップスイッチ42~44等を操作する手等によって、第8表示用セグメントN8が隠されることが抑制され、遊技者が視認し易い位置に配置されているといえる。また、メダルの獲得を目指して遊技を進行させる遊技者が注視し易い払出枚数表示部62の近くに配置されていることからしても、遊技者による見逃しが抑制されているといえる。
さらに、指示モニタ68において特に第8表示用セグメントN8は、周囲の表示部(例えば払出枚数表示部62や、遊技パネル25のバックライト)の明度よりも高い明度となるように(より詳しくは、周囲の表示部の明度の2倍の明度となるように)、対応するLEDの明度が定められている。そのため、第8表示用セグメントN8と周囲の表示部とがいずれも発光制御されている場合(点灯状態となっている場合)であっても、第8表示用セグメントN8が一際目立つようになっている。遊技機前方に向けた照度についても、第8表示用セグメントN8の方が周囲の表示部より、遊技機前方に向けた照度が高くなるように(より詳しくは、周囲の表示部の照度の2倍の照度となるように)、対応するLEDの照度が定められている。このような構成からも、第8表示用セグメントN8の視認性が向上されており、当該第8表示用セグメントN8が点灯状態となった場合の見逃しが抑制されている。
以下、第8表示用セグメントN8の点灯/消灯に関する処理として、区間表示第1処理及び区間表示第2処理について説明する。
<区間表示第1処理>
先ず、区間表示第1処理について、図52を参照しながら説明する。区間表示第1処理は、抽選処理(図16)におけるステップS316にて実施される処理であり、スタートレバー41の操作に基づいて当該ゲームの抽選結果が決定されるとともに、当該抽選結果に基づいて表示モードの移行抽選等(抽選結果対応処理)が行われた後に実施される。
ステップS1801では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が表示中であるか否か、より詳しくは、第8表示用セグメントN8を点灯中か否かを判定する。上記のように、第8表示用セグメントN8を点灯中である場合とは、有利区間として、ATモードやSATモード、CZモードへの移行抽選に当選している状態、又はこれらのモード中である場合を示している。ステップS1801にて否定判定し、第8表示用セグメントN8を消灯中であると判定した場合、ステップS1802に進む。
ステップS1802では、CZモード当選フラグ又はATモード当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。第8表示用セグメントN8が消灯しており、且つCZモード当選フラグ又はATモード当選フラグのいずれかがセットされている場合とは、今回の抽選処理において、CZモードへの移行抽選や、ATモードやSATモードへの移行抽選に当選した場合である。既に説明したとおり、第1特定役処理(図32)では、CZモードへの移行抽選に当選した場合には、CZモード当選フラグをセットし、ATモード又はSATモードへの移行抽選に当選した場合には、ATモード当選フラグをセットする。ステップS1802にて、いずれのフラグもセットされていない場合には、そのまま本区間表示第1処理を終了する。
CZモード当選フラグ又はATモード当選フラグのいずれかがセットされている場合、ステップS1803に進み、第8表示用セグメントN8を点灯させることにより区間表示器の表示を開始する。付け加えると、主制御装置101では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8を点灯状態として表示を開始する際には、スピーカ64から所定の効果音(例えば、機械音で「ガゴッ!」という音)が出力されるように表示制御装置81へ音出力用のコマンドを出力する。表示制御装置81は、当該音出力用のコマンドに基づいて、上記所定の効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。なお、第8表示用セグメントN8の表示開始に際して、補助表示部65や他の表示部において演出を発生させる構成としてもよく、この場合、表示制御装置81に対して対応するコマンドを出力するとともに、表示制御装置81にて対応する演出が行われるよう補助表示部65等の制御を行う構成とするとよい。
ステップS1803の処理を実行した後は、ステップS1804にて、有利区間の継続ゲーム数の計測を開始する処理を実行してから、区間表示第1処理を終了する。有利区間の継続ゲーム数としては、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた有利区間ゲーム数AGの計測により行われ、ステップS1804では、当該有利区間ゲーム数AGを初期値である0に設定する処理を行う。有利区間ゲーム数AGは、有利区間中の各ゲームにおいて1ずつ加算する処理が実行される。
ステップS1801にて区間表示器としての第8表示用セグメントN8を表示中であると判定した場合、ステップS1805にて、有利区間中の表示を継続する処理を行ってから、本区間表示第1処理を終了する。ステップS1805について具体的には、第8表示用セグメントN8が点灯状態である状況を継続させるための処理を行う。すなわち、区間表示器の表示を終了するための処理は、本区間表示第1処理では実施しない。
<区間表示第2処理>
次に、区間表示第2処理について、図53のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、区間表示第2処理は、リール制御処理のステップS415にて実施される処理であり、1ゲームの終了に際して、メダルの払出(払出判定処理)及び入賞結果に基づく遊技状態の移行等(入賞結果対応処理)が行われてから実施される。
ステップS1901では、区間表示器として第8表示用セグメントN8を点灯表示中か否かを判定する。消灯(非点灯、非表示)である場合には、そのまま区間表示第2処理を終了する。点灯表示中である場合には、ステップS1902に進む。ステップS1902では、有利区間中のゲーム数をカウントする処理を実行する。具体的には、上記有利区間ゲーム数AGを1加算する処理を行う。有利区間ゲーム数AGは、有利区間中のゲーム数をCPU102が把握するためのカウンタであり、第8表示用セグメントN8が点灯されている状況で実施されるゲームの回数が計測される。ステップS1902の処理を実行した後は、ステップS1903にて、残ゲーム数管理処理を実行する。残ゲーム数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限ゲーム数に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。
具体的には、図54のフローチャートに示すように、先ずステップS2001にて、前兆ゲーム数G1を把握する。前兆ゲーム数G1は、例えば現状が有利区間中における前兆モードである場合、残りの前兆モードのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)にて1ゲーム毎に1ずつ減算される。ステップS2002では、CZモード継続数G2を把握する。CZモード継続数G2は、例えば現状が有利区間におけるCZモードである場合、残りのCZモードのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)にて1ゲーム毎に1ずつ減算される。なお、本実施形態では、CZモードの継続数が事後的に変化する場合があり、CZモード継続数G2は、確定分の残りゲーム数を表すものとする。ステップS2003では、ATモード継続数G3を把握する。ATモード継続数G3は、例えば現状が有利区間におけるATモードである場合、残りのATモードのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)にて1ゲーム毎に1ずつ減算される。ステップS2004では、VBモード継続数G4を把握する。VBモード継続数G4は、例えば現状が有利区間におけるVBモードである場合、残りのVBモードのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)にて1ゲーム毎に1ずつ減算される。ステップS2005では、特化ゾーン継続数G5を把握する。特化ゾーン継続数G5は、例えば現状が有利区間における特化ゾーンである場合、残りの特化ゾーンのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)にて1ゲーム毎に1ずつ減算される。ステップS2006では、BB・RB残りゲーム数G6を把握する。BB・RB残りゲーム数G6は、例えば現状が有利区間におけるBB・RBモード(ボーナス状態)である場合、残りのBB・RBモードのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)が1回起動されるごとに、BB・RBモード中であることを条件に図示しない減算処理にて1ずつ減算される。
ここで、これら継続数G1~G6は、現状が対応するモードやゾーンではない場合であっても0以上の値が入力されている場合がある。具体的には、例えば、VBモードや特化ゾーンやBB・RBモードにおいては、ATモードの残りゲーム数のカウントが停止されるところ、ATモード中にこれらのVBモードや特化ゾーンやBB・RBモードへの移行が生じた場合、ATモード継続数G3と、これら各モードの継続数とに0以上の値が入力されている。
ステップS2007では、上記ステップS2001~ステップS2006の各処理で把握したG1~G6を積算することで、有利区間の残りゲーム数ZGを算出する処理を行う。かかる処理を行うことにより、有利区間が後何ゲーム継続するかを把握することが可能となる。続くステップS2008では、これまでに実施してきた有利区間のゲーム数(有利区間ゲーム数AG)と上記残りゲーム数ZGとを加算することで、総有利区間ゲーム数SGを算出する処理を行う。そして、ステップS2009にて、有利区間の継続上限ゲーム数である1500Gから上記総有利区間ゲーム数SGを減算することで、空きゲーム数(上乗せ可能な空きゲーム数、残ゲーム数)FGを算出する処理を行う。
ステップS2009の処理を行った後は、ステップS2010にて、空きゲーム数FGが0よりも大きいか否か、すなわち、空きゲーム数があって上乗せ可能であるか否かを判定する。空きゲーム数FGが0よりも大きい場合には、そのまま残ゲーム数管理処理を終了する。一方、空きゲーム数FGが0以下である場合には、ステップS2011にて各種フラグ格納エリア106dに超過フラグをセットする処理を実行してから、残ゲーム数管理処理を終了する。超過フラグは、有利区間の継続ゲーム数の上乗せを行えない状況、より詳しくは、上乗せを行っても、1500ゲーム時の強制終了によって当該上乗せ分のゲームが実施されない状況であることをCPU102が把握するためのフラグである。
超過フラグがセットされることにより、本実施形態においては、有利区間中に特定役当選となったとしても、ATモード中のゲーム数上乗せ抽選等の実施が制限される。より具体的には、例えば、ステップS914や、ステップS1101等のATモードのゲーム数上乗せ抽選処理において、超過フラグがセットされている場合には、かかる抽選処理の実施が制限され、上乗せ当選しなくなる(又は、当選しても0ゲームの上乗せが発生する)。これにより、継続し得ない分まで上乗せを行ってしまって、有利区間が上限ゲーム数以上継続するかのような誤解が生じてしまうことを抑制することが可能となる。
なお、一旦、超過フラグがセットされた後は、今回の有利区間においては残ゲーム数管理処理が実施されない構成としてもよい。
区間表示第2処理(図53)の説明に戻り、ステップS1903の処理を実行した後は、ステップS1904にて、今回のゲームで有利区間ゲーム数AGが上限値である「1500」に達したか否かを判定する。「1500」に達した場合には、ステップS1905にて、有利区間ゲーム数AGを0にクリアしてから、ステップS1906にて区間表示器の表示の終了処理として、第8表示用セグメントN8を消灯させる処理を行う。そして、ステップS1907にてデータ初期化処理を行ってから、区間表示第2処理を終了する。
データ初期化処理は、今回の有利区間への移行に際して設定されたフラグやカウンタ、及び、今回の有利区間中に設定されたフラグやカウンタを初期値に戻す処理である。例えば、有利区間への移行に際してCZモード当選フラグやATモード当選フラグ等がセットされたり、ATモード中にVBモード当選フラグがセットされたりし、本初期化処理まで当該フラグがセットされたままであれば、これらの当選フラグをクリアする。また、初期化処理では、AT用報知フラグや、ATモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ等がセットされていれば、これらのフラグもクリアする。さらに、前兆カウンタ、ATモード等の継続ゲーム数用のカウンタ等が0より大きければ、これらのカウンタを全て0にリセットする。つまり、初期化処理では、押し順報知を用いた有利な状態としての有利区間に関し、押し順報知に係る性能に及ぼす全ての変数乃至パラメータを初期化するものであり、かかる変数乃至パラメータに関してRAMクリアを行う処理である。
ステップS1904にて有利区間ゲーム数AGが上限値に達していないと判定した場合、ステップS1908に進み、有利区間が終了したか否かを判定する。すなわち、ステップS1908では、CZモード当選フラグ及びATモード当選フラグのいずれもがセットされていない状態か否かを判定し、ステップS1909では、CZモードフラグ及びATモードフラグのいずれもがセットされていない状態か否かを判定する。ステップS1908及びステップS1909のいずれでも肯定判定する場合とは、有利区間の上限ゲーム数に至る前に当該有利区間が終了したことを意味し、この場合、ステップS1905に進み、有利区間ゲーム数AGを0にクリアするとともに、ステップS1906にて区間表示器の表示の終了処理を行い、ステップS1907にてデータ初期化処理を行ってから区間表示第2処理を終了する。ステップS1908及びステップS1909のいずれかで否定判定した場合は、未だ有利区間中であるとして、そのまま区間表示第2処理を終了する。この場合、区間表示器(第8表示用セグメントN8)の点灯表示は継続することになる。
<押し順表示器及び区間表示器の表示とゲームの進行について>
有利区間の開始及び終了と区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示との関係を、図55を参照しながら説明する。
本スロットマシン10では、図55に示すように、有利区間ではない通常区間においては、区間表示器としての第8表示用セグメントN8は消灯している(点灯していない)。この通常区間においては、押し順報知演出は行われない。つまり、押し順報知等の指示機能に係る性能を有する有利区間に対し、通常区間は当該指示機能に係る有さない区間といえる。表示モードが通常モードである状況が、主に通常区間に対応する。
通常区間において、例えば、弱スイカ役当選等によってCZモードやATモード等の有利区間への移行抽選に当選すると、当該当選契機となった遊技結果が成立するゲームを開始ゲームとし、当該開始ゲームの次のゲームにおいて遊技者によるベット操作が許容されるよりも前のタイミングで、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が点灯し、有利区間の報知が開始される。
この場合、上記のように弱スイカ役当選となったゲームにおいては、有利区間への移行前の状態であり、通常区間に含まれるゲームである。そうすると、有利区間を示す区間表示器としての第8表示用セグメントN8について、当該有利区間であることの報知が、当該弱スイカ役当選となった開始ゲームの次のゲームのベット操作を許容するタイミング、つまり、有利区間が開始されるゲームを遊技可能となるタイミングで行われるものとしてとらえると、上記のように、弱スイカ役当選ゲーム(開始ゲーム)において第8表示用セグメントN8を点灯状態とする報知は、有利区間であることの報知(状態中報知、モード中報知)よりも前に行われる先報知といえる。
その後、有利区間であることの報知がなされている状況で、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7を利用した押し順報知が発生する。この場合、上記のように第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7によって押し順情報(「1」~「6」)の表示がなされ、かかる押し順情報に基づいて、遊技者は押し順を把握することができる。押し順報知において、押し順情報は、当該ゲームにおいてスタートレバー41の操作時に表示が開始され、当該ゲームにおいて第3リール停止ON操作時にその表示が終了する。かかるゲームが有利区間の最終ゲームではない場合には、第3リール停止ON操作時においては、第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7による押し順情報の表示のみ終了し、第8表示用セグメントN8による有利区間の表示は継続される。そして、次ゲーム以降において再度押し順役に当選すると、その押し順役に対応する押し順情報が第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7にて表示される。
有利区間の継続ゲーム数が上限に達する等して、有利区間の最終ゲームとなると、第8表示用セグメントN8も消灯し、有利区間の報知が終了する。有利区間のゲーム数は、第8表示用セグメントN8が点灯しているゲームにおいてカウントされ、具体的には、開始ゲームの次のゲームを1ゲーム目とし、第8表示用セグメントN8が消灯する最終ゲームまでが有利区間のゲーム数となる。
本実施形態では、有利区間の最終ゲームにおいて、メダル払出が終了したタイミングで(払出判定処理の後の処理である区間表示第2処理により)、第8表示用セグメントN8が消灯する。なお、最終ゲームにおいてメダル払い出しが行われない場合には、第3リール停止OFF操作時に第8表示用セグメントN8が消灯する。これにより、遊技者は、当該ゲームが有利区間の最終ゲームであったことを明確に把握することができる。
このように、有利区間となると第8表示用セグメントN8が点灯し、有利区間が終了すると第8表示用セグメントN8が消灯する。そして、第8表示用セグメントN8は、CZモードやATモード等に移行することに基づいて点灯が開始されるだけでなく、CZモードやATモード等への移行抽選に当選したことに基づいても点灯が開始される。つまり、これらのモードへの移行抽選に当選したゲームにおいてその報知がなされなくても、第8表示用セグメントN8の点灯の有無を確認することで、移行抽選に当選している状況か否かを明確に把握することができるようになっている。このようにすることで、これらのモードへの移行抽選に当選しているのにも関わらず、それを知らずにゲームを終了してしまう遊技者と、その後に着席する後任の遊技者との有利度に差を生じないようにすることができる。
付け加えると、本スロットマシン10においては、CZモードやATモード等の押し順報知により有利度を変化させる遊技性に関し、設定値による有利度の差がないよう構成されている。そのため、押し順報知による遊技性を、各遊技台(設定値)や各ゲーム(状況)において一律の有利度とすることで、遊技者間の有利/不利を排除するとともに、絵柄を狙って特典を得るというスロットマシン10本来の遊技性を存分に楽しみつつ、そしてその付随する押し順報知による遊技性との関連性によりバランスのとれた遊技機とすることが可能となる。
<サブ側の報知演出に関する処理>
次に、(4)サブ側の報知演出に関する処理として、サブ側の表示制御装置81にて行われる各種報知用の処理を説明する。各種報知用の処理として、所定周期(1.49msec周期)で実行される演出設定処理が設けられている。そこで、当該演出設定処理について、図56のフローチャートを参照しながら説明する。
演出設定処理では、先ずステップS2101にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS2102にて、受信したコマンドをRAM183に格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS2101にて否定判定した場合、又はステップS2102の処理を実行した後は、ステップS2103にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS207にてセットされるベットコマンドの他、モード移行報知用処理(図45)におけるCZモード開始コマンドや、ATモード当選報知コマンド、VBモード当選報知コマンド、ボーナス当選報知コマンド等がある。これらのベット時コマンドである場合には、ステップS2104にてベット時演出設定処理を実行する。
ステップS2103にて否定判定した場合、又はステップS2104の処理を実行した後は、ステップS2105にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS313にてセットされる抽選結果コマンドの他、第1~第3特定役処理(図32~図35)にて設定される前兆コマンドや上乗せコマンド、押し順役処理(図47)にて設定される押し順報知コマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS2106にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS2105にて否定判定した場合、又はステップS2106の処理を実行した後は、ステップS2107にて、新たに受信したコマンドが、各停止操作時コマンドであったか否かを判定する。各停止操作時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図18)のステップS405にてセットされる停止指令コマンドである。かかる各停止操作時コマンドとしての停止指令コマンドである場合には、ステップS2108にて各停止操作時演出設定処理を実行する。
ステップS2107にて否定判定した場合、又はステップS2108の処理を実行した後は、ステップS2109にて、新たに受信したコマンドが、全停止時コマンドであるか否かを判定する。全停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図18)のステップS411にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図48)にてセットされるATモード開始コマンド、VBモード開始コマンド、特化ゾーン開始コマンド等がある。これらの全停止時コマンドである場合には、ステップS2110にて全停止時演出設定処理を実行する。
ステップS2109にて否定判定した場合、又はステップS2110の処理を実行した後は、ステップS2111にてその他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS2111では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、ベット時演出設定処理、開始時演出設定処理、各停止操作時演出設定処理、全停止時演出設定処理について、説明する。なお、各演出設定処理の説明では、図66~図72の表示演出の概要図を参照しながら説明する。
<ベット時演出設定処理>
ベット時演出設定処理について、図57のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2201では、今回受信したベット時コマンドとしてCZモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。CZモード開始コマンドが含まれている場合、ステップS2202にて、CZモード開始演出を設定する処理を行う。CZモード開始演出では、例えば、図67(a)に示すように、補助表示部65にて、「チャンスゾーンスタート」という文字表示を行うとともに、移行する表示モードがATモード移行抽選に当選し易い状況であることを示唆する表示(例えば所定のキャラクタ表示)を行う。その他、CZモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の野太い声で「チャンスだぞ!」)が発せられるように制御する。
ステップS2201にてCZモード開始コマンドが含まれていない場合、ステップS2203にて、今回受信したベット時コマンドとしてATモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。ATモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2204にて、ATモード当選報知演出を設定する処理を行う。ATモード当選報知演出では、例えば、図68(a)に示すように、補助表示部65にて、「AT確定」という文字表示を行う。その他、ATモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「やったわ!」)が発せられるように制御する。
ステップS2203にてATモード当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS2205にて、今回受信したベット時コマンドとしてVBモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2206にて、VBモード当選報知演出を設定する処理を行う。VBモード当選報知演出では、例えば、図68(b)に示すように、補助表示部65にて、「V-BONUS確定」という文字表示を行う。その他、VBモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「スーパーラッキー!」)が発せられるように制御する。
ステップS2205にてVBモード当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS2207にて、今回受信したベット時コマンドとしてボーナス当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2208にて、ボーナス当選報知演出を設定する処理を行う。ボーナス当選報知演出では、例えば、補助表示部65にて、「ボーナス確定」という文字表示を行う。その他、ボーナス当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「やったぜ!」)が発せられるように制御する。
なお、本実施形態では、所定の場合に、ボーナス当選報知演出において、特殊な演出が発生する場合がある。かかる構成については、後に詳細に説明する。
ステップS2207にてボーナス当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS2209にて、今回受信したベット時コマンドとして特化ゾーン当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2210にて、特化ゾーン当選報知演出を設定する処理を行う。特化ゾーン当選報知演出では、例えば、補助表示部65にて、「乗せまくれ!!」という文字表示を行う。その他、特化ゾーン当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、恍惚とした男性の野太い声で「ノリノリィ!」)が発せられるように制御する。
ステップS2202、ステップS2204、ステップS2206、ステップS2208及びステップS2210の何れかの処理を実行した後、又はステップS2209にて否定判定した場合には、ステップS2211にて、各種フラグ格納エリア183aに入賞延期フラグがセットされているか否かを判定する。本実施形態では、所定条件が成立している場合に、所定のボーナス入賞を延期させるべき状況である場合があり、上記入賞延期フラグは、当該延期させるべき状況であることをCPU181が把握するためのフラグである。入賞延期フラグがセットされている場合には、ステップS2212にて特別報知用処理を実行する。特別報知用処理については、上記入賞延期フラグの詳細な説明とともに、後に説明する。
ステップS2211にて否定判定した場合、又はステップS2212の処理を実行した後は、ステップS2213にて、その他のベット時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2213の処理では、例えば、ベットコマンドの受信に対応させて、対応するベット数のクレジット投入スイッチ56~58周辺(又は内部)のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理や、例えば所定時間遊技が行われていないことを一の条件に移行するデモモードから復帰するための処理や、スタートレバー41周辺のランプを点灯させてその操作が有効となったことを報知する処理等を行う。
<開始時演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理について、図58のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2301では、表示モード設定処理を行う。かかる処理では、現状、主制御装置101側で設定されている表示モードが、通常モード、CZモード、ATモード、VBモード、特化ゾーンのいずれであるかを判定し、対応する表示モードにて、補助表示部65の表示演出が行われるように設定する。具体的には、表示制御装置81側のRAM183の各種フラグ格納エリア183aにおいても、表示モードを把握するためのフラグとして、CZモードフラグ、ATモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグをセットするエリアが設けられており、各モードの開始に際して対応するフラグがセットされ、終了に際して対応するフラグがクリアされる。例えば、上記ステップS2202のCZモード開始演出の設定処理に際しては、CZモードフラグをセットする。ステップS2301では、これらの各種モード対応フラグを把握することで、現状の表示モードを特定し、対応する演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64、上部ランプ63等を制御する。
続くステップS2302では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS2303にて、押し順報知用処理を行う。ここで、押し順報知用処理について、図59のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2401では、今回受信している開始時コマンドとして、押し順報知コマンドが含まれているか否かを判定する。押し順報知コマンドが含まれていない場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。押し順報知コマンドが含まれている場合には、ステップS2402に進む。
ステップS2402では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1~4であるか否かを判定する。第1昇格リプレイ1~4である場合には、ステップS2403にて、第3再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2402にて第1昇格リプレイ1~4当選ではないと判定した場合、ステップS2404にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1~3であるか否かを判定する。転落リプレイ1~3である場合には、ステップS2405に進み、第1再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2404にて転落リプレイ1~3ではないと判定した場合、ステップS2406にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2であるか否かを判定する。第2昇格リプレイ1,2である場合には、ステップS2407にて、既にVBモード当選報知演出又は特化ゾーン当選報知演出を実行済みか否かを判定する。例えば、ステップS2206のVBモード当選報知演出やステップS2210の特化ゾーン当選報知演出の設定に際して、RAM183の各種フラグ格納エリア183aにVB当選や特化ゾーン当選の報知が行われたことを示す報知済みフラグをセットする。当該報知済みフラグは、VBモード又は特化ゾーンへ移行することに基づいてクリアする。そして、ステップS2407にて、当該報知済みフラグの有無を判定する構成とするとよい。VBモード又は特化ゾーンの当選報知済みである場合には、ステップS2408にて、第4,第5再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモード又は特化ゾーンの当選報知済みではない場合には、ステップS2405に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2406にて第2昇格リプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2409にて、今回の抽選結果がBARリプレイであるか否かを判定する。BARリプレイである場合には、ステップS2410にて、特化ゾーン当選報知演出を実行済みであるか否かを判定する。特化ゾーンの当選報知済みである場合には、ステップS2411にて第7再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。特化ゾーンの当選報知済みではない場合には、上記ステップS2403に進み、第3再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2409にてBARリプレイではないと判定した場合、ステップS2412にて、今回の抽選結果がベルであるか否かを判定する。ベル当選である場合には、ステップS2413にて、第1小役としてベル入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。ステップS2412にて否定判定した場合には、そのまま押し順報知用処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明(図58)に戻り、ステップS2302にて押し順役当選ではないと判定した場合、ステップS2304にて、移行契機役当選か否かを判定する。移行契機役当選である場合には、ステップS2305にて移行契機役報知用処理を行う。移行契機役報知用処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2304にて否定判定した場合、又はステップS2303若しくはステップS2305の処理を実行した後は、ステップS2306に進む。ステップS2306では、今回の開始時コマンドとして、上乗せコマンドを受信しているか否かを判定する。上乗せコマンドを受信している場合には、ステップS2307にて、上乗せコマンドに対応するゲーム数の上乗せ演出が、停止時に実行されるように、予め上乗せ演出を設定する処理を行う。上乗せ演出としては、例えば、図66に示すように、補助表示部65にて、上乗せゲーム数に対応する数値を表示する。その他、上乗せ演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。
ステップS2307の上乗せ演出の設定処理の詳細について、図60のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2501では、今回受信した上乗せコマンドに基づいて、報知する上乗せゲーム数を把握する処理を行う。続くステップS2502では、報知タイミングを把握する処理を実行する。報知タイミングとは、上乗せ演出を実行するタイミングであり、上記の主制御装置101側の処理(上乗せ報知用処理)にてそのタイミングが決定される。決定されたタイミングの情報は、上記上乗せコマンドに設定されて出力される。そのため、表示制御装置81側では、かかる上乗せコマンドを読み取ることで上乗せ演出を実行すべきタイミングを把握することが可能となる。報知タイミングとしては、上乗せ演出を実行すべきゲームと、各ストップスイッチ42~44の停止操作に対応するタイミングと、が設定される。
ステップS2502にて、報知タイミングを把握した後は、ステップS2503にて、ステップS2502の把握結果が、今回のゲームで上乗せ演出を行うものであったか否かを判定する。今回のゲームにて上乗せ報知を行うものではない場合とは、後乗せ報知が選択された場合であり、この場合には、そのまま上乗せ演出の設定処理を終了する。今回のゲームで上乗せ演出を行うものである場合、ステップS2504にて、今回のゲームにおける上乗せ演出の実行タイミングとして、いずれかのリールの停止ON時であったか否かを判定する。停止ON時であった場合、ステップS2505にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止ON操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第1リール停止ON操作時フラグ~第3リール停止ON操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグは、上乗せ演出発生タイミングをCPU181が把握するためのフラグである。また、ステップS2505では、かかる停止ON操作時に発生させる上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリア182bから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。CPU181は、上記停止ON操作時フラグに対応するタイミングで上乗せ演出が発生することを把握した場合、上記演出データ設定エリアに一時記憶された演出データを読み出し、上乗せ演出が行われるようにする。
ステップS2504にて否定判定した場合、ステップS2506にて、第1リール又は第2リールの停止OFF操作時であったか否かを判定する。これらのリールの停止OFF操作時であった場合、ステップS2507にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止OFF操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第1リール停止OFF操作時フラグ、第2リール停止OFF操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグも、上乗せ演出発生タイミングをCPU181が把握するためのフラグである。また、ステップS2507でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリア182bから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。
ステップS2506にて否定判定した場合、ステップS2508にて、今回の上乗せ演出を全リール停止時(第3リールの停止OFF操作時)に発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第3リール停止OFF操作時フラグをセットする処理を行う。また、ステップS2508でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データの一時記憶処理を行う。ステップS2505、ステップS2507又はステップS2508の処理を実行した後は、上乗せ演出の設定処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明に戻り、ステップS2306にて上乗せコマンドを受信していない場合、又はステップS2307の処理を実行した後は、ステップS2308にてボーナス中演出設定処理を実行し、ステップS2309にて連続演出設定処理を実行し、その後、ステップS2310にて、その他の開始時演出を設定してから、開始時演出設定処理を終了する。ボーナス中演出設定処理及び連続演出設定処理については、後に詳細に説明する。ステップS2310の処理では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理等を行う。
<各停止操作時演出設定処理>
次に、ステップS2108にて実施される各停止操作時演出設定処理について、図61のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2601では、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止ON操作コマンドであるか否かを判定する。停止ON操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42~44の押圧操作が行われた場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。
ステップS2601にて肯定判定した場合、ステップS2602に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止ON操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2603にて、今回受信した停止ON操作コマンドが、設定されている停止ON操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止ON操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止ON操作である場合、ステップS2604にて、停止ON操作時演出が行われるように、補助表示部65等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止ON操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図66(a)に示すように、ストップスイッチ42~44を押圧操作(ON操作)したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
また、例えば今回のゲームが押し順役当選であって、押し順報知演出が設定されている場合、各停止ON操作に基づき対応するリールが停止することによって、押し順報知演出が次の操作対象となるリールを示す演出に変化する。具体的には、当該停止ON操作時演出前に全リール32L,32M,32Rが回転している状況であれば、図46(a)に示す第1リールを操作対象とする表示がなされている。そして、第1リールに対応する停止ON操作によって対応するリール(図では中リール32M)が停止すると、図46(b)に示す、次の操作対象となるリール(図では右リール32R)を示す演出に変化する。また、当該停止ON操作時演出前に2つのリールが回転している状況であれば、図46(b)に示す第2リールを停止対象とする表示がなされており、停止ON操作によって第2リールが停止することに基づき、第3リールを停止対象とする表示(図46(c))に変化する。
ステップS2601にて否定判定した場合、ステップS2605に進み、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止OFF操作コマンドであるか否かを判定する。停止OFF操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42~44の押圧操作を終了した場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。
ステップS2605にて肯定判定した場合、ステップS2606に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止OFF操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2607にて、今回受信した停止OFF操作コマンドが、設定されている停止OFF操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止OFF操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止OFF操作である場合、ステップS2608にて、停止OFF操作時演出が行われるように、補助表示部65等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止OFF操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図66(b)に示すように、ストップスイッチ42~44の押圧操作を終了して、当該ストップスイッチ42~44から手を離したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。ステップS2605にて否定判定した場合は、そのまま本演出設定処理を終了する。
<全停止時演出設定処理>
次に、全停止時演出設定処理について、図62のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2701では、今回受信している停止時コマンドとしてCZモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。CZモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2702にて、CZモード終了演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。CZモード終了演出では、例えば、図67(b)に示すように、補助表示部65にて、「チャンスゾーン 終了」という文字表示を行う。その他、CZモード終了演出では、CZモードが終了することに対応させた効果音(例えば、男性の野太い声で「もっと精進せい!」)がスピーカ64から発せられるように制御する。
ステップS2701にてCZモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2703にて、今回受信している停止時コマンドとしてATモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。ATモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2704にて、ATモード開始演出を設定する処理を行う。ATモード開始演出では、例えば、図69(a)に示すように、補助表示部65にて、「AT開始!! LV.1」という文字表示を行う。その他、ATモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「いくわよー!」)が発せられるように制御する。
ちなみに、ATモード開始演出における「LV.1」の表示は、ATモードのレベルに対応している。つまり、今回開始されるATモードがATLV.1モードであることを示す表示である。そして、ATモードのレベルがATLV.2モードに昇格すると(昇格コマンドを受信すると)、昇格演出として、補助表示部65にて、「LV.2」という文字表示が行われる。また、ATモードのレベルがATLV.3モードに昇格すると、「LV.3」という文字表示が行われ、ATLV.4モードに昇格すると、「LV.4」という文字表示が行われる。
ステップS2703にてATモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2705にて、今回受信している停止時コマンドとしてATモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ATモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2706にて、ATモード終了演出を設定する処理を行う。ATモード終了演出では、例えば、図69(b)に示すように、補助表示部65にて、「AT END」という文字表示を行うとともに、今回のATモード(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のATモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、ATモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「またね」)が発せられるように制御する。
ステップS2705にてATモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2707にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2708にて、VBモード開始演出を設定する処理を行う。VBモード開始演出では、例えば、図70(a)に示すように、補助表示部65にて、「777 ラッキー!!」という文字表示を行う。その他、VBモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ボーナス開始!!」)が発せられるように制御する。
ステップS2707にてVBモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2709にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2710にて、VBモード終了演出を設定する処理を行う。VBモード終了演出では、例えば、図70(b)に示すように、補助表示部65にて、「V-BONUS END」という文字表示を行うとともに、今回のVBモード終了時のATモードの継続ゲーム数(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のVBモード終了時のATモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、VBモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「まだまだ続くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2709にてVBモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2711にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン開始コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2712にて、特化ゾーン開始演出を設定する処理を行う。特化ゾーン開始演出では、例えば、図71(a)に示すように、補助表示部65にて、「上乗せチャレンジ!!」という文字表示を行うとともに、ATモードの上乗せが発生し易い特殊なモードであることを示唆するキャラクタの表示を行う。その他、特化ゾーン開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男の子の声で「行くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2711にて特化ゾーン開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2713にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン終了コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2714にて、特化ゾーン終了演出を設定する処理を行う。特化ゾーン終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回の特化ゾーンにて上乗せを行った総ゲーム数を表示する。その他、特化ゾーン終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。なお、総上乗せゲーム数に応じて補助表示部65の表示内容やスピーカ64から発せられる効果音を異ならせるとよい。
ステップS2713にて特化ゾーン終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2715にて、今回受信している停止時コマンドとしてボーナス終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2716にて、ボーナス終了演出を設定する処理を行う。ボーナス終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回のボーナス中に獲得した総払出枚数を表示するとともに、ATモードやVBモード、特化ゾーン中に移行したボーナスであれば、ATモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、ボーナス終了演出では、ATモードの当否、CZモードの当否、上乗せゲーム数に応じて、これらの内容を示唆するキャラクタ等による演出を行う。
ステップS2702、ステップS2704、ステップS2706、ステップS2708、ステップS2710、ステップS2712、ステップS2714及びステップS2716のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2715にて否定判定した後は、ステップS2717に進む。ステップS2717では、上乗せ演出が設定されている場合には上乗せ演出を実行するように、補助表示部65等を制御する。既に説明したとおり、上乗せ演出の設定は、開始時演出設定処理における、ステップS2307にて行われる。具体的には、上乗せ演出の設定処理(図60)にて、今回の上乗せ演出の発生タイミングが全停止時に設定された場合、図66(c)に示すように、全ての各リール32L,32M,32Rが停止したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
その後、ステップS2718にて、その他の停止時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2718では、例えば、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したりする。
以上のように、主制御装置101からの各種コマンドに基づいて、表示モードの移行を報知するための各種処理が表示制御装置81側で行われ、その報知が補助表示部65等により行われる。その他、表示制御装置81側では、これら表示モードの移行の報知以外にも、各種ゲーム中の演出用処理が行われる。
<各種ゲーム中の演出用処理>
本実施形態では、各種ゲーム中の演出として、ボーナス中演出や連続演出が設けられている。ボーナス中演出は、第1BBや第2BB入賞に基づいて移行するボーナス状態中の各ゲームにて行われる演出である。連続演出とは、遊技者にとって有利な結果(ボーナスやATモード、CZモード、VBモード等に当選していること)を期待させる演出であって、複数回(本実施形態では4回)のゲームに亘って継続され得る演出であり、最終回のゲームにおいて当該有利な結果であったか否かの報知が行われる演出である。
<ボーナス中演出設定処理>
先ず、ボーナス中演出設定処理について、図63のフローチャートを参照しながら説明する。ボーナス中演出設定処理は、開始時演出設定処理(図58)のステップS2308にて実施される処理である。
ボーナス中演出設定処理では、ステップS2801にて、今回のゲームからボーナスゲームが開始されるか否かを判定する。ボーナスゲームとは、第1BB、第2BB又はRB入賞した次のゲームから、ボーナス終了までのゲームが該当する。ステップS2801にて肯定判定する場合とは、前ゲームにて第1BB、第2BB又はRB入賞が成立した場合である。この場合、ステップS2802にて、今回のボーナス種別を把握する処理を行う。より詳しくは、今回のボーナスゲームが第1BB入賞に基づくものか、第2BB入賞に基づくものか、それともRB入賞に基づくものかを把握する。そして、ステップS2803にて、ステップS2802にて把握したボーナス種別に対応するボーナス演出の設定を行う。ステップS2801にて否定判定した場合、又はステップS2803の処理を実行した後は、ボーナス中演出設定処理を終了する。
ちなみに、本実施形態では、第1BB入賞に基づくボーナスゲームの場合と、第2BB入賞に基づくボーナスゲームの場合とで、ボーナス演出の内容が遊技者に識別可能な程度に異なっている。より詳しくは、第1BB入賞に基づくボーナスゲームでは、補助表示部65にて実写による動画演出が行われるボーナス演出が設定されており、第2BB入賞に基づくボーナスゲームでは、補助表示部65にてアニメーションによる演出が行われるボーナス演出が設定されている。また、スピーカ64から出力される効果音(歌)も第1BBと第2BBとで異なっている。更に、RB入賞に基づくボーナスゲームの場合、上記第1BB入賞に基づくボーナスゲームの場合や第2BB入賞に基づくボーナスゲームの場合とは、ボーナス演出の内容が遊技者に識別可能な程度に異なっている。
いずれのボーナス演出も、ゲームの進行に関わらず独立して実施される演出であり、ボーナスゲームが継続する限り繰り返し実施されるように設定されている。例えば、5分間の動画演出又はアニメーション演出を単位演出とし、ボーナス演出開始後5分が経過して当該単位演出が終了すると、再度、当該単位演出を再度最初から開始するように設定されている。なお、補助表示部65における演出については単位演出終了時の画面で停止し、且つ効果音(歌)のみが繰り返される構成としてもよい。また、補助表示部65における演出については各ゲームの進行に同期して実施され、且つ効果音(歌)のみが各ゲームの進行に関わらず独立して実施される構成としてもよい。
上記のように、第1BB入賞に基づくボーナス演出と、第2BB入賞に基づくボーナス演出とが識別可能である一方で、第1BB入賞や第2BB入賞の契機となった遊技結果は、ボーナス演出から識別不可又は識別困難となるように設定されている。すなわち、第1BB入賞に基づくボーナス演出について、例えば、特リプA重複1当選を契機として第1BB入賞した場合と、特リプAB重複1当選を契機として第1BB入賞した場合とで、ボーナス演出は識別不可又は識別困難であり、より具体的には同じボーナス演出が実行される。また、第2BB入賞に基づくボーナス演出についても、同様であり、例えば、特リプA重複2当選を契機としたボーナス演出と、特リプAB重複2当選を契機としたボーナス演出とが識別不可又は識別困難であり、同じボーナス演出が実行される。
<連続演出用の処理>
連続演出について、その概要を、図72を参照しながら説明する。
例えば、図72(a)に示すように、連続演出が設定された1ゲーム目の開始時に連続演出の継続回数を示唆する表示を行う(図では、4ゲームの連続演出に対応させて4段のだるま落とし演出を示している)。そして、当該連続演出が設定された1ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、1段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。連続演出が途切れる場合、当該連続演出が設定された1ゲーム目の終了時において、連続演出が途中で終了することを報知する演出が行われる(例えば、1段目のだるま落としが失敗する演出等)。連続演出の継続の有無に関する演出は、連続演出における各ゲームにおいて同様である。
図72(b)に示すように、連続演出が設定された2ゲーム目の開始時には、残りの連続演出の回数を示唆する表示を行う(図では、残り3段のだるま落とし演出)。そして、当該2ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、2段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。
図72(c)に示すように、連続演出が設定された3ゲーム目の開始時には、残りの連続演出の回数を示唆する表示を行う(図では、残り2段のだるま落とし演出)。そして、当該3ゲーム目の終了時において、連続演出の継続の有無を報知する演出を行う(図では、3段目のだるま落としが成功したことの演出を示しており、連続演出が継続することを示している)。
図72(d)に示すように、連続演出の最終ゲーム(4ゲーム目)の開始時には、連続演出の最終ゲームであることを示唆する表示を行う(図では、1段のだるま落とし演出)。そして、当該最終ゲームの終了時において、遊技者にとって有利な結果であったか否かの演出を行う(図では、最終段のだるま落としが成功したことの演出を示している)。
以上のように、連続演出では、前ゲームの演出を引き継いで次のゲームの演出が設定され、各ゲームの演出が連続性を有している。また、現状のゲームが連続演出開始から何ゲーム目であるか(連続演出終了まで何ゲームあるか)が明確に認識可能となっている。
ここで、連続演出の各ゲームにおいて、次ゲームまで連続演出が継続するか否かは、連続演出のゲームが進行するほど継続率が高くなるように設定されている。すなわち、連続演出の1ゲーム目終了時に、連続演出の非継続が報知される可能性が最も高く、ゲームが進行するほど、非継続が報知される可能性は低くなる。そのため、連続演出においては、現状のゲームが連続演出における何ゲーム目であるかで、遊技者の関心の高さが大きく異なり、開始ゲームから終了ゲームに進行するにつれて高い関心が寄せられるようになる。
以下、上記連続演出に関する処理として、開始時演出設定処理(図58)における移行契機役報知用処理(ステップS2305)、連続演出設定処理(ステップS2309)について、それぞれ説明する。
<移行契機役報知用処理>
移行契機役報知用処理では、図64のフローチャートに示すように、先ず、ステップS2901にて、チャンス演出を今回のゲームの演出として設定するか否かのチャンス演出抽選処理を実行する。チャンス演出では、図71(b)に示すように、例えば、補助表示部65にて、「チャンス!!」という文字表示を行うとともに、ビックリマークが付されたキャラクタを各リール32L,32M,32Rに対応させてそれぞれ表示するようにする。その他、チャンス演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュイ」)が発せられるように制御する。チャンス演出抽選処理では、例えば、移行契機役当選時の約2分の1でチャンス演出が発生するように抽選を行う。なお、チャンス演出抽選処理の当選確率が移行契機役の種類、表示モードや遊技状態、設定値等によって異なる構成としてもよい。続くステップS2902では、ステップS2901の抽選処理に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS2903にて今回のゲームの演出としてチャンス演出が行われるように設定する。
ここで、本スロットマシン10において、移行契機役を含めて各小役の入賞を成立させるために推奨される遊技態様について説明する。
各ゲームにて当選し得る役のうち、ストップスイッチ42~44の操作タイミングによって入賞させることができない所謂取りこぼしが発生する小役は、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカが設定されている。より詳しくは、既に説明したとおり、強チェリーは、第28小役、第32小役~第35小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第28小役図柄、第32小役図柄~第35小役図柄は「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄である。この場合、3ベットゲームにおいて、7番目の「赤ベル」図柄から20番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、上記第28小役図柄、第32小役図柄~第35小役図柄たる「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄のいずれをも、有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、強チェリー役の取りこぼしが発生する。
また、弱チェリーは、第27小役、第32小役~第35小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第27小役図柄、第32小役図柄~第35小役図柄は「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄である。この場合においても、3ベットゲームにおいて、7番目の「赤ベル」図柄から20番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、上記第27小役図柄、第32小役図柄~第35小役図柄たる「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄のいずれをも、有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、弱チェリー役の取りこぼしが発生する。
強スイカは、第30小役及び第41小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第30小役図柄及び第41小役図柄は、「スイカ」図柄である。この場合、3ベットゲームにおいて、9番目の「赤7」図柄から3番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、第30小役図柄及び第41小役図柄たる「スイカ」図柄を有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、強スイカ役の取りこぼしが発生する。
弱スイカは、第29小役及び第41小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第29小役図柄及び第41小役図柄は、「スイカ」図柄である。この場合においても、3ベットゲームにおいて、9番目の「赤7」図柄から3番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、第29小役図柄及び第41小役図柄たる「スイカ」図柄を有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、弱スイカ役の取りこぼしが発生する。
そうすると、これら取りこぼしが発生し得る役のいずれについても入賞可能性を残しながら左リール32Lを停止操作する場合、4番目の「チェリー」図柄から6番目の「第2リプレイ」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで停止操作する必要がある。なお、以下の説明では、かかる左リール32Lの操作態様を、取りこぼしを生じさせない操作態様として、特定操作態様(第1操作態様)とも称し、これに対する上記の取りこぼしが生じる各操作態様を非特定操作態様(第2操作態様)とも称する。
ステップS2903にて設定するチャンス演出では、今回の当選役が移行契機役のうちのいずれかであることが示唆されるものの、いずれの移行契機役であるかは判別できない又は判別しにくいように設定されている。すなわち、チャンス演出が行われた場合、今回のゲームの当選役として、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ等のいずれかである可能性が高いものの、強チェリー及び弱チェリーのいずれであるかの判別、強スイカ及び弱スイカのいずれであるかの判別、強チェリー及び強スイカのいずれであるかの判別等が行えないようになっている。そのため、遊技者としては、各移行契機役のいずれに当選している場合であっても取りこぼしを発生させないように、上記の特定操作態様にて左リール32Lの操作を行うこととなる。
また、チャンス演出は移行契機役の当選したゲームで必ず発生するわけではなく、チャンス演出抽選処理(ステップS2901)にて当選したことを条件として発生する。そうすると、移行契機役の取りこぼしを発生させないように、通常時から毎ゲーム、上記の特定操作態様にて左リール32Lの操作を行うことが推奨されることになる。
ステップS2902にて否定判定した場合、又はステップS2903の処理を行った後は、ステップS2904に進む。ステップS2904では、今回の開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれていない場合には、ステップS2905にて、今回の開始時コマンドとして上乗せコマンドが含まれているか否かを判定する。上乗せコマンドが含まれていない場合には、ステップS2906にてボーナスに当選しているか否かを判定する。ボーナスに当選していない場合、すなわち、抽選結果として強チェリーや弱スイカ等の移行契機役当選であった場合であって、CZモードやATモード、VBモードへの移行抽選や継続ゲーム数の上乗せ抽選に当選しておらず、且つボーナスにも当選していない場合には、ステップS2907にて、擬似前兆モードの抽選処理を実行する。擬似前兆モードとは、前兆モードと見た目上は識別困難であるものの、前兆モードでは前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者に有利な結果(CZモードの当選等)が報知される一方、擬似前兆モードでは、擬似前兆ゲーム数が終了したことに基づいて遊技者にとって有利な結果を報知することなく終了するモードである。
ステップS2907では、ROM182の各種テーブル記憶エリア182aから擬似前兆モード抽選用のテーブルを取得するとともに、各種カウンタエリア183bから抽選用のカウンタを取得して、擬似前兆モードを実行するか否かの抽選を行う。擬似前兆モード抽選用のテーブルでは、当選している移行契機役の種類に応じて擬似前兆モードの抽選に当選する確率が異なるように設定されており、例えば、強チェリーの方が弱チェリーよりも擬似前兆モードの抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
ステップS2908では、ステップS2907の処理結果に基づいて、擬似前兆モードの抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS2909にて、擬似前兆モードのゲーム数の抽選処理を行う。かかる処理は、主制御装置101側のステップS810等に対応するものであり、1~20のうちの1の擬似前兆ゲーム数を抽選によりランダムに決定する。但し、上記のとおり、各種当選に基づく前兆モードとは異なり、疑似前兆ゲーム数は20ゲーム以下となるように決定される。また、疑似前兆ゲーム数の抽選においては、0ゲームは選択されない。続くステップS2910では、ステップS2909にて決定した擬似前兆ゲーム数を、各種カウンタエリア183bに設けられた連続演出カウンタにセットする処理を行う。連続演出カウンタは、結果報知までのゲーム数を把握するためのカウンタであり、1ゲーム毎に1ずつ減算される。例えば、4ゲームの連続演出を行う構成においては、連続演出カウンタが4となるゲームにおいて連続演出が開始され、連続演出カウンタが0となるゲームにて結果報知が行われる。本実施形態では、前兆モードや擬似前兆モードに設定されると、連続演出を経てから当該前兆モードや擬似前兆モードが終了する構成としている。そして、上記ステップS2910にて連続演出カウンタに擬似前兆ゲーム数を入力することで、擬似前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。
ステップS2911では、各種フラグ格納エリア183aに擬似前兆モードであることを示す擬似フラグをセットする処理を実行する。続くステップS2912では、連続演出フラグをセットする。その後、移行契機役報知用処理を終了する。また、ステップS2904~ステップS2906のいずれかで肯定判定した場合、又はステップS2908にて否定判定した場合は、そのまま移行契機役報知用処理を終了する。
<連続演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理(図58)のステップS2309にて行われる連続演出設定処理について、図65のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS3001では、今回受信している開始時コマンドとして前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンドが含まれている場合には、ステップS3002にて、当該前兆コマンドに含まれる前兆モードの前兆ゲーム数を連続演出カウンタに入力する処理を行う。これにより、前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り4ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。なお、ステップS3002にて1ゲーム~3ゲームの前兆ゲーム数を連続演出カウンタに入力する場合には、連続演出が途中から開始される。例えば、ステップS3002にて連続演出カウンタに2を入力すると、連続演出は今回のゲームから開始され、図72(c)の連続演出3ゲーム目の演出から行われる。また、連続演出カウンタに0を入力する場合、すなわち、前兆モードを経ずにATモード等の当選報知が行われる場合には、連続演出は実行されない。ステップS3002の処理を行った後は、ステップS3003にて、連続演出フラグをセットする。
ステップS3001にて否定判定した場合、又はステップS3003の処理を実行した後は、ステップS3004に進む。ステップS3004では、連続演出フラグがセットされているか否かを判定する。連続演出フラグがセットされている場合には、ステップS3005にて連続演出カウンタから1減算する処理を行う。そして、ステップS3006にて、連続演出カウンタが連続演出に対応する数(0~3)であるか否かを判定する。連続演出カウンタが連続演出に対応する数である場合には、ステップS3007にて、擬似フラグがセットされているか否かを判定する。擬似フラグがセットされていない場合には、ステップS3008に進み、各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS3009にて、本前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。本前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1~3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が成功で終了することを示す演出データとなっている。
ステップS3007にて擬似フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3010に進む。ステップS3010では、各種テーブル記憶エリア182aから擬似前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS3011にて、擬似前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出として設定する処理を行う。擬似前兆用演出テーブルから特定される連続演出の演出データとしては、連続演出カウンタが1~3であれば、次ゲームまで連続演出が継続することを示す演出データ又は継続しないことを示す演出データとなっており、連続演出カウンタが0であれば、今回の連続演出が失敗で終了することを示す演出データとなっている。
なお、連続演出カウンタが1~3である場合に擬似前兆用演出テーブルから特定される演出データとしては、連続演出が設定されないものも含まれる。例えば、連続演出カウンタが3及び2の場合には連続演出の演出データが設定されず、連続演出カウンタが1の場合に、図72(a)の次ゲームまで連続演出が継続することを示す連続演出1ゲーム目の演出データが設定され、連続演出カウンタが0の場合に、図72(b)において次ゲームまで連続演出が継続しないことを示す連続演出2ゲーム目の演出データが設定される。このようにすることで、擬似前兆モードの擬似前兆ゲーム数が0となるゲームにて連続演出が途中で途切れる演出を設定することが可能となる。
ステップS3009又はステップS3011の処理を行った後は、ステップS3012にて連続演出カウンタが0であるか否かを判定する。連続演出カウンタが0である場合には、ステップS3013にて連続演出フラグ及び擬似フラグをクリアする処理を行う。なお、擬似フラグがセットされていない場合には、その状態を維持する。ステップS3004、ステップS3006若しくはステップS2912にて否定判定した場合、又はステップS3013の処理を行った後は、本連続演出設定処理を終了する。
以上のように、本スロットマシン10では、遊技媒体としてのメダルの投入、及びスタートレバー41の始動操作に基づいて主制御装置101側の抽選処理が行われるとともに、各リール32L,32M,32Rが回転開始され、ストップスイッチ42~44の停止操作に基づいて各リール32L,32M,32Rは停止し、有効ラインに停止した図柄の組合せが、抽選処理の結果に対応するものである場合、対応する特典が付与される構成において、抽選処理の結果としてリプレイとなる確率が異なる複数の無限RT状態が設けられており、対応する昇格リプレイや転落リプレイの入賞が成立することで無限RT状態が移行する。対応するリプレイの入賞の可否は、当否抽選の結果の他、ストップスイッチ42~44の操作順序によって定められており、当該操作順序の報知は、抽選処理の結果に応じて行われる表示モードの移行抽選に当選することで行われる。抽選処理の結果としては押し順ベルが設けられており、当該ストップスイッチ42~44の操作順序によっては、当該押し順ベル入賞を成立させてメダルを獲得することが可能となる。そして、リプレイ確率が向上する無限RT状態として第2RT状態や第3RT状態に移行させ、且つ操作順序の報知が行われる表示モードに移行させることで、その無限RT状態において、リプレイ確率が向上した状態で押し順ベル入賞を成立させることができ、多量のメダルを獲得することが可能となる。
既に説明したとおり、多量のメダルの獲得が期待できるモードとして例えばATモードへ移行すると、初期ゲーム数(50)が設定され、当該初期ゲーム数に亘ってATモードによる遊技が可能となる。ATモード等において上乗せ抽選に当選すると、ATモードの継続ゲーム数の上乗せが行われ、ATモードによる遊技を行うことが可能となるゲーム数が増加する。その結果、当該ATモードにて獲得できるメダル数も増加し得ることとなる。
これらATモード等への移行抽選や上乗せ抽選は、各ゲームの遊技結果に基づいて実行され、より詳しくは、移行契機役では移行抽選が行われ、移行契機役を含む特定役であると上乗せ抽選が行われる。さらに、本実施形態では、特にATモードへの移行抽選が行われるCZモードにおいて、各ゲームの遊技結果に関わらずATモードへの移行抽選が行われる場合がある。以下、本実施形態におけるATモードへの移行抽選に関する構成を説明する。
<CZモード用処理>
既に説明した通り、ATモードへの移行抽選はCZモードにて行われる。図73は、本実施形態におけるCZモード用処理を示すフローチャートである。CZモード用処理は、ゲームの終了に際して実行される入賞結果対応処理におけるゲーム数管理処理(図49)のステップS1603にて実施される処理である。本実施形態におけるCZモードは、CZモードの各ゲームの抽選結果だけでなく、継続数に応じてもATモードの移行抽選を行い、且つ、CZモードの継続を抽選によって決定する構成としている。CZモード用処理は、当該CZモードの継続数に応じたATモードの抽選と、CZモードの継続抽選を行うための処理である。
ステップS3101では、各種フラグ格納エリア106dに転落済みフラグがセットされているか否かを判定する。転落済みフラグは、CZモードが終了したことをCPU102が特定するためのフラグである。転落済みフラグは、上記CZモードの継続抽選に非当選となってCZモードを終了させること、すなわち通常モードへの転落抽選に当選したことをCPU102が特定するためのフラグである。
ステップS3101にて転落済みフラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3102にてCZモードフラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS3103にて、CZモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、CZモード用処理を終了する。すなわち、この場合、当該ゲームにてCZモード終了演出(図67(b))が発生して、CZモードが終了したことが遊技者に報知される。
ステップS3101にて転落済みフラグがセットされていないと判定した場合、ステップS3104に進む。ステップS3104では、CZモード継続数の加算処理を実行する。より具体的には、各種カウンタエリア106eに設けられたCZモードの継続カウンタに1加算する処理を実行する。
ここで、上記のとおり、各ゲームにおいてCZモードへの移行抽選や、ATモードの継続数の上乗せ抽選等の指示機能に関する抽選は、ボーナス状態中やボーナス持ち越し状態中ではその抽選の実施が制限される。なお、以下の説明では、ボーナス状態中やボーナス持ち越し状態等の指示機能の抽選の実施が制限される状態を、制限状態とも称する。その一方で、本CZモード用処理におけるCZモード継続数の加算処理(ステップS3104)は、当該制限状態であるか否かに関わらず実施される。つまり、CZモード継続数の加算処理は、指示機能に関する抽選の実施が制限される状況であっても継続される(実施される)処理といえる。
そして、ステップS3105にて当該継続カウンタの値が19となったか否かを判定する。すなわち、今回のゲームがCZモードの19ゲーム目であるか否かを判定する。19ゲーム目であり、次のゲームが20ゲーム目である場合、ステップS3106にて各種フラグ格納エリア106dに転落抽選フラグをセットする処理を実行してから、CZモード用処理を終了する。転落抽選フラグは、上記CZモードの継続抽選、すなわち転落抽選を実施すべき状況であることをCPU102が特定するためのフラグである。本実施形態では、CZモードの20ゲーム目以降は転落抽選が実施され、当該転落抽選に当選するとCZモードが終了して通常モードへ移行する構成としている。言い換えると、本実施形態におけるCZモードは、ATモードへの移行抽選に当選しなくても、少なくとも20ゲームまでは継続する構成としている。
ステップS3105にて19ゲーム目ではないと判定した場合、ステップS3107に進む。ステップS3107では、継続カウンタの値が29となったか否かを判定する。すなわち、今回のゲームがCZモードの29ゲーム目であるか否かを判定する。29ゲーム目であり、次のゲームが30ゲーム目である場合、ステップS3108にて、現状、ボーナス状態中やボーナス持ち越し状態中であるか否かを判定する。ボーナス状態中やボーナス持ち越し状態中といった制限状態中ではない場合、ステップS3109に進み、CZモードフラグをクリアする処理を実行するとともに、ステップS3110にてATモード当選フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS3111にて前兆ゲーム数を0とする前兆コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を行ってから、CZモード用処理を終了する。この場合、今回のゲームにおいてCZモードは終了し、次のゲームにおいてATモード当選報知演出が行われる(図68(a))。
一方、ステップS3107にて今回のゲームが29ゲーム目ではない場合や、ステップS3108にて制限状態中である場合には、そのままCZモード用処理を終了する。すなわち、本実施形態では、CZモードが30ゲーム継続することでボーナス状態中やボーナス持ち越し状態中の制限状態ではないことを条件として、ATモードへの移行が確定する。また、CZモードの20ゲーム目以降は、CZモードの転落抽選が行われるので、CZモードにおいては、20ゲーム目以降の転落抽選をかいくぐりつつ30ゲーム目まで継続させればATモードへの移行が確定する、といった遊技性となっている。
<ATモード抽選処理>
各ゲームの抽選結果等に応じて実施されるATモード抽選処理について、図74のフローチャートを参照しながら説明する。ATモード抽選処理は、第1特定役処理(図32)において、現状の表示モードがCZモードである場合に実施される処理である(ステップS811)。
ステップS3201では、各種フラグ格納エリア106dに終了時CZフラグがセットされているか否かを判定する。上記のとおり、指示機能に関する抽選の実施は、ボーナス状態中やボーナス持ち越し状態中の制限状態では制限される構成としている一方、CZモードの継続数の加算処理(ステップS3104)は当該制限状態であっても継続実施される。その一方で、CZモードにおいては、20ゲーム目以降は転落抽選が実施され、当該転落抽選に当選するとCZモードが終了し得る。上記の終了時CZフラグは、ボーナス終了時にまでCZモードが継続していたことをCPU102が特定するためのフラグであり、ボーナス終了時に実施される終了判定処理(図50)のステップS1717にてセットされるフラグである。
終了時CZモードフラグがセットされていない場合、ステップS3202に進み、制限状態であるか否かを判定する。制限状態である場合には、ステップS3203以降のATモードへ移行させるか否かの処理を行うことなく、そのままATモード抽選処理を終了する。すなわち、制限状態においては、ATモード移行抽選の実施も制限する。
ステップS3202にて否定判定した場合、ステップS3203に進み、上記の転落抽選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回のゲームがCZモードの20ゲーム目以降のゲームであるか否かを判定する。20ゲーム目以降である場合、ステップS3204に進み、今回のゲームの抽選結果が強チェリー等の移行契機役であるか否かを判定する。移行契機役ではない場合、すなわち、リプレイや押し順ベル、外れ結果や、強チェリー重複2や強スイカ重複2のように非移行契機役である場合には、ステップS3205に進む。
ステップS3205では、CZモード転落抽選を実行する。CZモード転落抽選の当選確率(転落率)は任意であるが、本実施形態では50%の確率で転落当選するものとしている。すなわち、CZモードの20ゲーム目以降において、移行契機役非当選となった場合の50%でCZモードが終了し、移行契機役当選となったり、非当選となった場合の50%でCZモードが継続する構成としている。
ステップS3206では、ステップS3205の処理結果に基づいて、転落当選となったか否かを判定する。転落当選である場合には、ステップS3207にて転落済みフラグをセットする処理を実行してから、ATモード抽選処理を終了する。この場合、当該ゲームの終了時に実施される上記CZモード用処理(図73)のステップS3101にて肯定判定し、CZモード終了用の処理が実施される。また、この場合、当該ゲームにおいてATモードへの移行抽選は実施されない。
ステップS3203にて転落抽選フラグがセットされておらず未だCZモードの19ゲーム目までである場合や、ステップS3204にて20ゲーム目以降であっても移行契機役当選である場合や、ステップS3206にて転落抽選に非当選となった場合には、ステップS3208にてATモード移行抽選を実施してから、本ATモード抽選処理を終了する。この場合、ステップS810にて取得したCZモード用テーブルと、今回のゲームの遊技結果とに基づいて、ATモードへの移行抽選が実施される。既に説明したとおり、CZモード用テーブルでは、今回のゲームの抽選結果が強チェリーである場合は45%の確率でATモードへの移行抽選に当選し、弱チェリーである場合は15%の確率でATモードへの移行抽選に当選するといったように、各ゲームの抽選結果に応じて、ATモード移行抽選の当選確率が異なるように設定されている(図38)。
ステップS3201にて終了時CZフラグがセットされていると判定した場合、ステップS3209に進む。ステップS3209では、CZモード継続数が29以上であるか否かを判定する。すなわち、上記のとおり、ステップS3104では、CZモードの継続数の加算処理を、ボーナス状態中やボーナス持ち越し状態中の制限状態であっても継続する構成としている。その一方で、当該制限状態においては、CZモードの継続数が30に至っても(次ゲームが30ゲーム目であっても)ATモードの移行が確定しないように設定されている。例えば、ボーナス終了ゲームにおいてCZモード継続数の加算処理が行われた結果(ステップS3104)、当該ボーナス終了ゲームでCZモードの継続数が29に至った場合であっても、ステップS3108にて否定判定してATモード当選用の処理は行われない。ステップS3201やステップS3209の処理は、制限状態中に実施されたゲームも含め、CZモード継続数に基づくATモード抽選を行うための処理といえる。
ステップS3209にて否定判定し、終了時CZフラグがセットされているのにもかかわらず、CZモードの継続数が29に至っていない場合には、ステップS3202に進み、通常時のATモード抽選用の処理を実行する。一方、ステップS3209にて肯定判定して、終了時CZフラグがセットされており、且つCZモード継続数が29以上である場合には、ステップS3210にてCZモードフラグをクリアする処理を実行するとともに、ステップS3211にてATモード当選フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS3212にて前兆モードの継続数を0とする前兆コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、本ATモード抽選処理を終了する。この場合、今回のゲームにおいてCZモードが終了するとともに、今回のゲームにおいてATモード当選報知が実行される(図68(a))。
以上のように、本実施形態では、CZモードを30ゲーム継続することでATモードへの移行抽選に当選する構成としたうえで、CZモードの継続数のカウントを、ボーナス状態中等の制限状態においても実施する構成としている。このようにすることで、CZモード中にボーナス当選することで、ATモードへの移行抽選により当選し易くなる。
<ボーナスとCZモードとの関係>
ここで、図75を参照しながら、各ボーナスとCZモードとの関係性を説明する。
第1BBや第2BBは払出枚数が270枚となるまで継続するボーナス状態へ移行するものであり、これらボーナス状態は約30ゲーム継続する。CZモードは、20ゲーム目以降は転落抽選が行われるものの、30ゲーム継続させることでATモードへの移行抽選に当選することが確定する。そして、ボーナス状態等の制限状態においては転落抽選が制限される一方、CZモードの継続数のカウントは継続される。そのため、CZモード中に第1BBや第2BBに基づくボーナス状態へ移行させることで、当該CZモードの継続数は当該ボーナス状態中に30ゲームに至るものとなり、ATモードへの移行抽選に当選することが確定する。
第1BBは設定1では約720分の1の確率で当選し、設定6では約330分の1の確率で当選する。一方、第2BBは設定1では約640分の1の確率で当選し、設定6では約380分の1の確率で当選する。上記のとおり、第1BBや第2BBに当選することで移行するボーナス状態では多量のメダル払出が期待できるので、設定1よりも設定6のほうがメダル獲得期待度の高い設定値といえる。それだけでなく、上記のとおり、CZモード中に第1BBや第2BB当選することでATモードへの移行抽選に当選することとなるため、ATモードの当選確率といった面でも、設定1よりも設定6のほうが優遇されているといえる。
CZモード用のATモード移行抽選テーブル等に示したように、指示機能に関する抽選は、当選確率に設定差がない遊技結果としての強チェリーや強チェリー重複1等にて実施される構成としている。特に、第1BBや第2BBの重複当選となる結果のうち、設定差のある重複結果については、ATモード移行抽選の実施対象とならない。つまり、CZモード中の各ゲームにおいて、ATモードの移行抽選確率は設定値に関わらず共通している。また、CZモード継続数のカウントも、毎ゲーム1ずつ加算するものであり、例えば、設定1だと1ずつ加算されるものの設定6だと2ずつ加算される場合もある、といったように設定値によって異なる処理が行われるものではない。
その一方で、上記のとおり、CZモード継続数が30に達することでATモード移行抽選に当選するといった構成を介することで、ATモードへの移行という特定事象の発生率は、設定値によって大きく異なるようになる。このようにすることで、各ゲームにおける設定値による有利度の差が生じないといった構成を踏まえつつも、設定値による特定事象の発生率を異ならせることが可能となる。
一方、ボーナスのうちのRBについては、払出枚数が90枚となるまで継続するボーナス状態へ移行するものであり、このボーナス状態は約10ゲーム継続するものとして、CZモードにおいてATモードが確定する30ゲームよりも短いものである。そうすると、CZモード中にRB当選した場合において、RB入賞を成立させるゲームによっては、当該CZモードにおいてATモードの移行が確定する場合とそうではない場合とが生じ得る。
上記のように、RB状態への移行タイミングに応じてATモードの当否が異なり得る事象を含め、ボーナス状態とCZモードの関係を、図76及び図77のタイミングチャートを参照しながら説明する。
t1のタイミングでCZモードが開始されると、同t1のタイミングからATモードの移行抽選が実行されるようになる。そして、t2のタイミングまでATモードの移行抽選に当選しなかった場合において、当該t2のタイミングにてCZモードの継続数が20ゲームに達すると、当該ゲームからCZモードの転落抽選が行われるようになる。そして、CZモードの継続数が30ゲームに達する前であるt3のタイミングまで転落抽選に当選せず、且つt3のタイミングにてATモードへの移行抽選に当選すると、ATモード当選報知演出によりATモードへの移行抽選に当選したことの報知が行われ、その後、ATモードへの移行が生じる。なお、転落抽選が開始されるt2のタイミングよりも前にATモードへの移行抽選に当選した場合も、その後にATモードへの移行が許容される。
一方、t4のタイミングで開始されたCZモードがt5のタイミングにて20ゲーム目まで到達すると、上記と同様に転落抽選が行われるようになる。そして、CZモードの継続数が30ゲームに達するt3のタイミングまで転落抽選に当選せず、且つt3のタイミングまでATモードへの移行抽選に当選しなければ、当該t3のタイミングにてCZモードの継続数に基づいてATモードへの移行抽選に当選することとなり、その後、ATモードへの移行が許容される。
次に、CZモード中にボーナス状態へ移行した場合について説明する。
t11のタイミングにてCZモードが開始され、ATモードの移行抽選も開始された後、t12のタイミングにて、例えば第1BBに当選した場合、ボーナス持ち越し状態中であるt12からt13のタイミングではATモードの移行抽選の実施が制限される。t13のタイミングにて第1BB入賞が生じると、当該ボーナス状態中においてもATモードの移行抽選は制限される。但し、CZモード自体は継続され、当該CZモードの継続数は、ATモード移行抽選が制限されるt12のタイミング以降も継続して加算される。その結果、t14のタイミングにてCZモードの継続数は20に達する。
しかし、当該20に達した状況は未だボーナス状態中であり、転落抽選の実施も制限される。そして、t15のタイミングにてCZモードの継続数は30に達する。但し、当該30に達したタイミングも未だボーナス状態中であり、ATモードの移行抽選の実施が制限される状態である。そのため、t30のタイミングでは、ATモードへの移行当選は生じない。そして、ボーナス状態が終了するt16のタイミングにて、CZモードの継続数に基づくATモード移行抽選が実施され、ATモード移行当選が生じることとなる。
一方、t17のタイミングで開始されたCZモード中において、t18のタイミングにてRBに当選した場合、ボーナス持ち越し状態中であるt18からt19のタイミングや、RB入賞に基づくボーナス状態中であるt19からt21のタイミングではATモードの移行抽選の実施が制限される。また、CZモード継続数が20に達するt20のタイミングよりも後のボーナス状態中では転落抽選の実施が制限されることは、上述のとおりである。しかし、RB入賞に基づくボーナス状態は、CZモードの継続数が30に達するよりも前であるt21のタイミングにて終了し得る。そうすると、ATモード移行抽選も再開されるものの、転落抽選も実施されることとなり、例えば、t22のタイミングでは転落抽選に当選すると、CZモードが終了し、ATモードへの移行は生じない。つまり、RBに基づくボーナス状態の終了タイミング(入賞タイミング)によっては、ATモードへの移行が生じないこととなり、せっかくCZモード中のボーナス当選を有効に活かせない場合がある。
そこで、本実施形態では、RB当選時にはCZモードの継続数によってその当選報知の内容を異ならせる構成としている。
<ボーナス当選報知演出の設定処理>
図78は、本実施形態におけるボーナス当選報知演出の設定処理を示すフローチャートである。当該設定処理は、ベット時演出設定処理(図57)において、主制御装置101からのボーナス当選報知コマンドを受信した場合にステップS2208にて実施される処理である。
先ずステップS3301では、現状がCZモード中であるか否か、より詳しくは、今回のゲームがCZモード中に開始されるゲームではなく、且つ、今回のベット操作前にCZモード終了コマンドを受信していない場合に、ステップS3301にてCZモード中ではないと判定する。CZモード中ではない場合には、ステップS3302にて、今回当選したボーナスの種類が第1BB,第2BB,RBのいずれであるかを把握する。そして、ステップS3303にてボーナス種別に対応する当選報知が行われるように、補助表示部65やスピーカ64等を制御してから、本設定処理を終了する。
この場合、図80に示すように、今回のボーナスの種類によってボーナス当選報知の態様が異なるようにするとよい。例えば、今回のボーナスが第1BBであれば、図80(a)のように「ボーナス確定」という表示とともに、第1BB入賞に対応する停止図柄として「赤7」図柄、「赤7」図柄、「赤7」図柄のキャラクタを表示させる。一方、今回のボーナスが第2BBであれば、図80(b)のように「ボーナス確定」という表示とともに、第2BB入賞に対応する停止図柄として「白BAR」図柄、「白BAR」図柄、「白BAR」図柄のキャラクタを表示させる。そして、今回のボーナスがRBであれば、「ボーナス確定」という表示とともに、RB入賞に対応する停止図柄として「黒BAR」図柄、「赤7」図柄、「黒BAR」図柄のキャラクタを表示させる。このようにすることで、遊技者は、ボーナス種別とともに入賞態様を把握することが可能となり、速やかに対応するボーナス状態へ移行させることができる。
ステップS3301にてCZモード中であると判定した場合、ステップS3304に進む。ステップS3304では、ステップS3302と同様に、ボーナス種別を把握する処理を実行する。そして、ステップS3305にて、今回当選報知するボーナスがRBであるか否かを判定する。RBではなく第1BB又は第2BBである場合、ステップS3306にて第1BB、第2BB用CZ中当選報知演出が行われるように、補助表示部65やスピーカ64等を制御してから、本設定処理を終了する。
この場合、図81に示すように、今回のボーナス当選により、ATモード移行抽選に当選することの先当選報知が、ボーナス当選報知とともに行われるようにする。例えば、図81(a)や図81(b)に示すように、図80(a)の第1BB当選報知の内容や図80(b)の第2BB当選報知の内容とともに、「AT確定」という表示が行われるように補助表示部65を制御する。当該「AT確定」という表示は、第1BB当選報知の内容や第2BB当選報知の内容を示す情報表示(ボーナス確定という文字表示や、入賞態様に対応する図柄のキャラクタ表示)と重ならないように、例えば、画面の上端や下端に表示するとよい。また、当該先当選報知としての効果音(例えば、「ピキーン」といった電子音)がスピーカ64が発せられるようにしてもよい。
すなわち、CZモード中に当選したボーナスが、第1BBや第2BBの場合、当該ボーナス当選時やボーナス状態中にATモードへの移行抽選に当選することはないものの、当該ボーナス状態の終了はCZモードが30ゲーム以上継続した状態となっており、当該ボーナス状態の終了後1ゲーム目でATモードへの移行抽選に当選することが事前に把握可能である。
そこで、上記構成のように先当選報知を行うことで、第1BBや第2BB当選に基づくボーナス後に続けてATモードへの移行が許容されることを事前に知らしめることができ、第1BBや第2BBとATモードといった多量のメダル獲得を期待できる異なる状態を、一連の状態のように見せることも可能となる。
ステップS3305にて今回当選報知するボーナスがRBであると判定した場合、ステップS3307に進む。ステップS3307では、現状のCZモードの継続数を把握する処理を実行する。そして、ステップS3308にて、20ゲーム以上であるか否かを判定することで、今回当選報知するRBを入賞させることで、CZモードの継続数が30ゲームに達するか否かを判定する。ステップS3308にて20ゲーム以上であり、RB入賞に基づくボーナス状態を経ることでCZモードの継続数が30ゲームに達すると判定した場合、ステップS3309にてRB用CZ中当選報知演出が行われるように、補助表示部65やスピーカ64等を制御してから、本設定処理を終了する。
この場合、図82(a)に示すように、「ボーナス確定」という表示とともに、RB入賞に対応する停止図柄として「黒BAR」図柄、「赤7」図柄、「黒BAR」図柄のキャラクタを表示させる。また、上記図81の場合と同様に、ATモードの先当選報知が行われるようにする。なお、ステップS3303においてRB当選報知を行う場合、図82(a)において、先当選報知を含まない内容となる。
ステップS3308にてCZモードが20ゲームに達していないと判定した場合、ステップS3310にて非入賞用CZ中当選報知演出が行われるように、補助表示部65やスピーカ64等を制御する。その後、ステップS3311にて各種フラグ格納エリア183aに入賞延期フラグをセットしてから、本設定処理を終了する。
非入賞用CZ中当選報知演出では、図82(b)に示すように、今回のゲームにてRB入賞を成立させないようにするための操作を行うべきことを示すように、「ちょっと待ったー!!」という表示と所定のキャラクタ表示を行う。また、非入賞用CZ中当選報知演出では、RB入賞を成立させないようにするための操作として、例えば、「左リールにLUCKY図柄を狙うんだ」という表示を行う。すなわち、RB入賞の入賞態様として、左リール32Lには「黒BAR」図柄が対応付けられているところ、左リール32Lの上段~下段に「LUCKY」図柄が到達したタイミングで左リール32Lの停止操作を行うと、「黒BAR」図柄を引き込むことができず、RB入賞は成立しない。そのため、上記「左リールにKUCKY図柄を狙うんだ」の表示は、RB入賞を取りこぼすための操作を指示する取りこぼし操作用の操作指示演出とも称することができる。ステップS3311にてセットする入賞延期フラグは、上記取りこぼし操作用の操作指示演出を行ったことをCPU181が把握するためのフラグである。
また、非入賞用CZ中当選報知演出では、図82(a)におけるRB当選報知の内容を含む当選報知表示キャラクタBPが補助表示部65にて表示されるようにする。すなわち、非入賞用CZ中当選報知演出が行われる場合であっても、当選したボーナスの種別とその入賞態様を遊技者は把握可能である。このようにすることで、例えば閉店間際等の遊技時間が限られている場合のように、ATモードへの移行当選を望まないもののRB入賞は望む遊技者が、速やかにRB入賞を成立させることが可能となる。
上記ステップS3311にて入賞延期フラグがセットされることにより、ベット時演出設定処理において、ステップS2211にて肯定判定することとなり、ステップS2212の特別報知用処理が行われるようになる。ここで、特別報知用処理について、図79のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS3401では、CZモード継続数を把握する処理を実行する。なお、ボーナス当選報知演出の設定処理(図78)に続けて特別報知用処理が行われる場合、ステップS3307の処理結果をレジスタ等に一時記憶させておき、当該一時記憶させた情報をステップS3401にて読み出す構成としてもよい。
ステップS3402では、CZモードの継続数が20ゲームに至ったか否かを判定する。至っていない場合には、ステップS3403にてRB延期中用当選報知演出が行われるように、補助表示部65やスピーカ64等を制御してから、本特別報知用処理を終了する。一方、ステップS3402にてCZモードの継続数が20ゲームに至ったと判定した場合、ステップS3404にて入賞延期フラグをクリアするとともに、ステップS3405にてRB延期後用当選報知演出が行われるように、補助表示部65やスピーカ64等を制御してから、本特別報知用処理を終了する。
RB延期中用当選報知演出では、図83(a)に示すように、上記の取りこぼし操作用の操作指示演出、及び当選報知表示キャラクタBPが表示されるようにするとともに、未だRB入賞を成立させるべき状況に至っていないことを示す表示として「延命中」という文字表示を行うとよい。
RB延期後用当選報知演出では、図83(b)に示すように、RB入賞に対応する停止図柄として「黒BAR」図柄、「赤7」図柄、「黒BAR」図柄のキャラクタを表示させるとともに、RB入賞を成立させるための操作を指示する入賞用の操作指示演出として、「狙え!!」との表示を行う。これにより、遊技者は、RB入賞を成立させることによりATモード移行当選が確定する状況に至ったことを把握することが可能となる。なお、RB延期後用当選報知演出として、ATモードの先当選報知を行う構成としてもよい。
<RB当選時の様子>
CZモード中にRB当選した場合のATモードへの移行抽選の概要を、報知内容とともに図84のタイミングチャートを参照しながら説明する。
t21のタイミングにてCZモードが開始された場合において、未だ20ゲームに達していないt22のタイミングでRB当選したものとする。この場合、当該t22のタイミングでRB入賞を成立させてしまうと、当該RB入賞に基づくボーナス状態後は、未だCZモードの継続数が30ゲームに至っていない状況となり得る。そこで、t22のタイミングでは、非入賞用CZ中当選報知演出とともに、取りこぼし操作用の操作指示演出を発生させ、RB入賞を成立させないようにすべき状況であることが報知される。
その後、t23のタイミングにてCZモードの継続数が20ゲームに達するまでの持ち越し状態においては、RB延期中用当選報知演出が行われ、未だRB入賞を成立させるべき状況ではないことが報知される。なお、この状況においては、上記のとおりATモードの移行抽選だけでなく、転落抽選も制限されており、当該状況においてCZモードが終了することはない。
t23のタイミングにてCZモードの継続数が20ゲームに達すると、RB延期後用当選報知演出が行われ、RB入賞を成立させるべき状況に至ったことが報知される。そして、RB入賞を成立させると、約10ゲームのボーナス状態へ移行し、当該ボーナス状態が終了するt24のタイミングでは、CZモードの継続数が30ゲームに達することから、ATモードの移行抽選に当選することとなる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
CZモードにおいては転落抽選が行われることを前提として、CZモードの継続数が天井である30ゲームに達するとATモードへの移行が生じる構成とし、更に、CZモード中にボーナス当選した場合には、ボーナス状態中やボーナス持ち越し状態中において、CZモードの転落抽選が制限される一方、CZモードの継続数のカウントは実施する構成とした。このようにすることで、ボーナス状態やボーナス持ち越し状態中において指示機能に関する抽選の実行が制限されることを利用した新たな遊技性を実現することができる。
本実施形態では、ボーナス状態中においてもCZモード中の転落抽選の実行を制限する構成としたため、ボーナス状態の継続数をCZモードの天井までのカウントに貢献させることができる。つまり、長いゲーム数実行されるボーナス状態(第1BB状態、第2BB状態)のほうが、短いゲーム数実行されるボーナス状態(RB状態)よりも、CZモードの継続数に基づいてATモード当選し易くなる。このようにすることで、ボーナス状態中の各ゲームの抽選結果(メダル払出数や結果に基づく指示機能に関する抽選の性能等)ではなく、継続数といったこれまでとは異なる尺度でボーナスの有利度を決定することができ、新たな遊技性を実現するうえで大いに役立てることが可能となる。
第1BBや第2BBに当選すると、最小30ゲームのボーナス状態が実行されることとなるため、CZモード中に第1BBや第2BBに当選すると、CZモード中の継続数に基づくATモード抽選の当選が確定する。このようにすることで、第1BBや第2BBに基づくATモード移行抽選の当選確率を異ならせることなく、当選する状況によって、ATモード当選を付与したり、付与しなかったりすることができる。
RBに当選すると、最小10ゲームのボーナス状態が実行されることとなるため、CZモード中にRBに当選すると、CZモード中の継続数に基づくATモード抽選には当選し易くなるものの、ATモード当選が確定するわけではない。このようにすることで、RBに関してはRB当選のタイミングやRB状態への移行タイミングがATモード当選に関して重要な要素となり、遊技の面白みが増す。
RBに当選すると、CZモードの継続数が把握されたうえで、当該RB当選に基づくRB状態ではCZモードの天井に到達しない場合には、非入賞用CZ中当選報知演出が行われる構成とした。このようにすることで、せっかくCZモード中にRB当選したのにもかかわらず、直ぐに入賞させてしまって、ATモード当選が確定しないといった事象が生じにくくなる。
ここで、例えば、CZモード中のATモード移行抽選の当選確率をRBに基づくものであれば100%の確率でATモード当選するようにしても、CZモード中のRB当選に基づいてATモード当選しない事象を回避できる。しかし、この場合、RBの当選確率を設定値による差がないものにする必要があるし、更に、ATモードへ移行させるか否かは遊技者の自由であり、上記のように、抽選テーブルで調節してしまうと、遊技者の開始操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、ストップスイッチ42~44の停止操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が停止する、といった遊技者が遊技を進行するスロットマシン10の醍醐味に反する恐れがある。そこで、上記のように、CZモード中のRB当選に基づくATモード当否を、遊技者の操作に委ねる構成としたことで、スロットマシン10の遊技の醍醐味に反しない範囲で、ATモードを楽しませることができる。
上記のように、30ゲームのボーナス状態を実行可能な第1BBや第2BBと、10ゲームのボーナス状態を実行可能なRBとを比較すると、いずれのボーナス状態においてもATモード移行抽選の実行が制限されるものの、ゲーム数が多いほどATモードへの移行がし易い構成となっている。ボーナス状態中のATモード移行抽選の実行を制限することで、ボーナス状態の有利度が高まり過ぎないようにすることができ、出玉率の高騰を抑制することが可能となる一方、このようなATモード移行抽選の実行が制限される構成では、当該移行抽選の機会が搾取されたかのように思われ、遊技者の遊技意欲を削ぐ結果となりかねない。そこで、上記構成のように、ボーナス状態中のゲーム数に応じてATモードに移行し易い構成としたことで、制限された移行抽選の代わりとすることができ、遊技者の期待に沿う遊技機とすることができる。
ボーナス状態中は、基本的にはBB・RB用第1役が高確率で入賞し、稀に、BB・RB用第2役やBB・RB用第3役入賞が成立する構成とした。そのため、基本的にはBB・RB用第1役をベースとしてボーナス状態中のゲーム数を事前に予測することができ、その予測に基づいて、CZモードの継続数に基づくATモードの当否の結果を先に特定することができる。よって、ボーナス状態を消化するよりも前に、当該ATモードの当否の結果を先に報知することができる。
CZモードの継続数に基づくATモードの当否判定を、スタートレバー41の操作時に行い、転落抽選を全リール32L,32M,32Rの停止時に行う構成とし、各ゲームにおいて、当該継続数に基づくATモードの当否判定のほうが、転落抽選よりも先に行われる構成とした。このようにすることで、ボーナス状態中にCZモードの天井に達したのにもかかわらず、ボーナス状態終了後に、そのCZモード継続数に基づく判定前にCZモードが終了してしまってATモード当選が確定しない、といった事象が生じないようになる。
<変形例1>
本変形例では、CZモード中においてATモードへの移行抽選が行われることを前提として、第1BB、第2BB、RB(特にRB)とATモードとの同時当選が可能な構成の場合の報知例を説明する。すなわち、上記第1の実施形態では、強チェリー等と第1BB、第2BB、RBとの重複結果や、これら第1BB、第2BB、RBの単独結果を契機とするATモードの移行抽選においては、当選しないように抽選テーブルを設定していたが(図38)、本変形例では、これら重複結果や単独結果を契機とするATモードへの移行抽選においても当選し得るように設定する。なお、これら重複結果や単独結果に基づく移行抽選の当選確率は任意であるが、出現率が低い結果ほど移行抽選に当選し易いようにする等して、結果の種類に応じて当選結果が異なる構成としてもよい。
図85は、本変形例におけるボーナス当選報知演出の設定処理を示すフローチャートである。
ステップS3501にてCZモード中ではないと判定した場合、ステップS3502にてボーナス種別を把握し、ステップS3503にてボーナス種別に対応する当選報知演出を発生させる。ステップS3501にてCZモード中であると判定した場合、ステップS3504にてボーナス種別を把握する処理を実行した後、ステップS3505にてRB当選であるか否かを判定し、第1BB又は第2BB当選である場合には、ステップS3506にて第1BB,第2BB用CZ当選報知演出を発生させる。この場合、ATモードの先当選報知演出が発生する。これらステップS3501~ステップS3506の処理は、ステップS3301~ステップS3306の処理と同様である。
ステップS3505にてRB当選であると判定した場合、本変形例では、ステップS3507に進み、ATモードとの同時当選が発生しているか否かを判定する。同時当選が発生していない場合には、ステップS3508にてCZモードの継続数を把握し、ステップS3509にて20ゲーム以上であれば、ステップS3510にてRB用CZ中当選報知演出を発生させる。この場合、ATモードの先当選報知演出が発生する。そして、20ゲーム未満であれば、ステップS3511にて非入賞用CZ中当選報知演出を設定して、ステップS3512にて入賞延期フラグをセットする。なお、ステップS3508~ステップS3512の処理は、上記ステップS3307~ステップS3311の処理と同様である。
ステップS3507にてATモードとの同時当選である場合、ステップS3510に進み、RB用CZ中当選報知演出を発生させる。この場合も、ATモードの先当選報知演出が発生する。
すなわち、上記第1の実施形態では、CZモード中のRB入賞のタイミングによって、ATモード移行抽選の当否が異なることを利用して、RB当選報知時にATモードの先当選報知演出を行う構成としている。そのうえで、本変形例では、ATモードとの同時当選が発生していれば、RB入賞・RB当選のタイミングに関わらず、当該RB当選報知時にATモードの先当選報知演出を発生させる構成としたことにより、CZモードの継続数に基づくATモードの先当選報知演出により報知されるATモードの当選を、あたかも同時当選に基づくものであることの印象を与えることが可能であり、且つ、同時当選に基づくATモードの先当選報知演出を、あたかもCZモードの継続数に基づく当選であることの印象を与えることが可能となる。つまり、当選ゲームが異なるATモードを同じゲームにて(RB当選ゲームにて)同様の内容で報知することにより、当選ゲームが異なることの印象を薄め、当選契機をわかりにくくすることを通じて、ATモード当選を意外性あるものとし、先当選報知演出が行われた場合の喜びを高めることができる。
<変形例2>
本変形例では、RBの変形例を示す。図86は、各種RBの入賞態様と、RB状態の内容を説明するための図である。なお、本変形例では、各種RB入賞に基づくボーナス状態中の各ゲームで使用する抽選テーブルは、いずれも上記第1の実施形態のもの(図28)を用いるものとする。
第1RBは、左リール32Lの「黒BAR」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「黒BAR」図柄とが有効ライン上に停止した場合に入賞成立となるものであり、上記第1の実施形態のRBと同じ内容である。
これに対して、第2RBは、左リール32Lの対応図柄が、「黒BAR」図柄の他に「赤7」図柄が設定されており、中リール32Mの対応図柄は「白ベル」図柄が設定されており、右リール32Rは「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が設定されている。すなわち、左リール32Lにおいては、上記第1RBよりも対応図柄が多く、取りこぼしが発生しにくくなるように設定されている。一方、中リール32Mにおいて「白ベル」図柄は6番目に付されており、上記第1RBにおける「赤7」図柄と配置されている図柄数は同じである。右リール32Rの「白ベル」図柄及び「赤ベル」図柄は、いずれも4図柄以内に配置されており、取りこぼしが生じないように設定されている。これらを総合すると、第2RBは第1RBよりも取りこぼしが発生しにくい入賞態様が設定されているといえる。
第3RBは、左リールの対応図柄が、「黒BAR」図柄及び「赤7」図柄の他に「LUCKY」図柄が設定されており、中リール32Mの対応図柄は「第1リプレイ」図柄及び「第2リプレイ」図柄が設定されており、右リール32Rは「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄として第2RBと同様である。すなわち、左リール32Lにおいては、第2RBよりも対応図柄が多く、取りこぼしが更に発生しにくくなるように設定されている。また、中リール32Mの「第1リプレイ」図柄及び「第2リプレイ」図柄は、いずれも4図柄以内に配置されており、取りこぼしが生じないように設定されている。これらを総合すると、第3RBは第2RBよりも取りこぼしが発生しにくい入賞態様が設定されているといえる。
これら第1RB~第3RBはいずれも90枚を払出上限とするボーナス状態への移行が生じるものとしており、その有利度は同じである。一方、上記のように取りこぼしの発生し易さが異なることから、特にCZモード中に当選した場合の、ATモード当選確定とさせるための難易度が異なっている。
すなわち、上記のように非入賞用CZ中当選報知演出が発生した場合、RB延期後用当選報知演出が発生するまで、RBを取りこぼしてRB入賞に基づくボーナス状態を引き延ばす必要があるところ、RB入賞の成立し易さが異なると、当該取りこぼしを生じさせることの難易度も異なることとなる。そうすると、CZモード中にATモード当選を確定させるための操作難易度も異なることとなる。
つまり、第1RB入賞は、第1特定操作にて操作することにより対応図柄を停止させないようにすることが可能であり、第2RB入賞は、第2特定操作にて操作することにより対応図柄を停止させないようにすることが可能であり、第3RB入賞は、第3特定操作にて操作することにより対応図柄を停止させないようにすることが可能である。そして、第1特定操作よりも第2特定操作のほうが操作難易度が高く、第2特定操作よりも第3特定操作のほうが操作難易度が更に高くなるように設定されていることから、CZモード中にいずれのRBに当選するかによって、ATモード当選を確定させるための難易度が異なるようになる。よって、CZモード中にできるだけ難易度の低いRBに当選することを願う等、CZモード中の面白みが高められるし、取りこぼし難易度の高いRB当選となった場合でも、遊技者の技量によってはATモード当選を確定させることが可能であるため、技術向上の動機付けを行うことで操作意欲を高めることも可能である。
第4RBは、左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、中リール32Mの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄とが有効ライン上に停止した場合に入賞成立となるものとして設定されている。一方、第5RBは、左リール32Lの「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、中リール32Mの「白ベル」図柄又は「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「白ベル」図柄又は「赤ベル」図柄とが有効ライン上に停止した場合に入賞成立となるものとして設定されている。これら、左リール32Lの「第1リプレイ」図柄及び「第2リプレイ」図柄、中リール32Mの「第1リプレイ」図柄及び「第2リプレイ」図柄や「白ベル」図柄及び「赤ベル」図柄、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄及び「第2リプレイ」図柄や「白ベル」図柄及び「赤ベル」図柄は、いずれも4図柄以内に配置されており、取りこぼしが生じないように設定されている。つまり、第4RBと第5RBとは取りこぼしが生じないRBであり、当選ゲームにて入賞が成立する。
第4RBの最大払出枚数は90枚が設定されており、第5RBの最大払出枚数は180枚が設定されており、ボーナス状態中に獲得できるメダル数は第5RBのほうが第4RBよりも多い。更に、ボーナス状態中の継続ゲーム数は、第5RBでは20ゲームであり、第4RBでは10ゲームであることから、継続ゲーム数は第5RBのほうが第4RBよりも長い。その結果、CZモード中に第4RB当選となるよりも、第5RB当選となる方が、ATモード当選が確定し易いものとなる。つまり、第4RBでは、CZモードの20ゲーム以降で当選すればATモード当選が確定する一方、第5RBでは、その当選がCZモードの10ゲーム以降であればATモード当選が確定する。このように、ボーナス状態の継続ゲーム数によっても、ATモード当選となる確率を異ならせることが可能である。
<変形例3>
本変形例では、当選した(入賞した)RBの種類によって、ボーナス状態中の各ゲームにて使用する抽選テーブルを異ならせる。ここでは、各種RBとして、第1RB~第3RBを例として説明する。第1RB~第3RBの入賞態様は、上記変形例2の第1RB~第3RBを用いてもよいし、他の入賞態様のものを利用してもよい。また、第1RB~第3RBの最大払出数はいずれも90枚として説明する。
図87(a)は、第1RB状態用抽選テーブルの一部を示している。IV=29のポイント値PVとして「65516」が設定されており、IV=30,31のポイント値PVとしてそれぞれ「10」が設定されている。したがって、第1RB状態では、BB・RB中第1役に当選となる確率(IV=29の際に当選となる確率)が約1.00分の1となり、BB・RB中第2役やBB・RB中第3役に当選となる確率(IV=30,31の際に当選となる確率)が約6560分の1となり、外れとなる事象は発生しない。この場合、9枚のメダル払出が行われるBB・RB中第1役当選となる確率は、上記のとおり約1.00分の1であり、第1RB状態中の平均継続ゲーム数(平均滞在ゲーム数)は、上記第1の実施形態と同様に約10ゲームである。
図87(b)は、第2RB状態用抽選テーブルの一部を示している。IV=29のポイント値PVとして「32768」が設定されており、IV=30,31のポイント値PVとしてそれぞれ「16384」が設定されている。したがって、第2RB状態では、BB・RB中第1役に当選となる確率(IV=29の際に当選となる確率)が約2.00分の1となり、BB・RB中第2役やBB・RB中第3役に当選となる確率(IV=30,1の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、外れとなる事象は発生しない。この場合、9枚のメダル払出が行われるBB・RB中第1役当選となる確率は上記のとおり、約2.00分の1であり、第2RB状態中の平均継続ゲーム数(平均滞在ゲーム数)は、上記第1RB状態よりも長い約20ゲームである。
図87(c)は、第3RB状態用抽選テーブルの一部を示している。IV=29のポイント値PVとして「21846」が設定されており、IV=30,31のポイント値PVとしてそれぞれ「21845」が設定されている。したがって、第3RB状態では、BB・RB中第1役に当選となる確率(IV=29の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB・RB中第2役やBB・RB中第3役に当選となる確率(IV=30,1の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、外れとなる事象は発生しない。この場合、9枚のメダル払出が行われるBB・RB中第1役当選となる確率は上記のとおり、約3.00分の1であり、第3RB状態中の平均継続ゲーム数(平均滞在ゲーム数)は、上記第1RB状態や第2RB状態よりも長い約30ゲームである。
以上のように、移行するRB状態中の小役当選率を異ならせることでも、ATモード当選となる確率を異ならせることが可能である。この場合、メダル払出が発生する当選役としてBB・RB中第1役を設定し、その他の当選役として、メダル払出の対象とならないBB・RB中第2役やBB・RB中第3役を設定し、これらの当選確率を高くしたり低くしたりすることで、上記のように継続ゲーム数を異ならせる構成としていることから、これらメダル払出の対象とならない結果分のゲームだけ、継続ゲーム数が多くなる構成となる。このようにすることで、これらBB・RB中第1役~BB・RB中第3役の当選確率を調整するだけといった、比較的簡素な構成にて継続ゲーム数を異ならせることが可能であるし、RB状態中に払い出されたメダル数から各ゲームで使用したメダル数を差し引いた獲得数を異ならせることなく、ATモード当選率を異ならせることが可能である。
<変形例4>
本変形例では、RB状態中の演出の変形例について説明する。図88は、本変形例におけるRB用演出処理を示すフローチャートである。RB用演出処理は、表示制御装置81において、例えば、各ゲームの終了時において全停止時演出設定処理(図62)のステップS2718中の一処理として実施される。
ステップS3601では、今回のゲームの停止結果を把握することでRB入賞が成立したか否かを判定する。RB入賞が成立している場合には、ステップS3602に進み、CZモード中のRB入賞か否かを判定する。CZモード中ではない場合には、ステップS3603にて通常用RB開始時演出を設定する処理を行う。通常用RB開始時演出では、例えば、補助表示部65にて、「REGULAR-BONUS」という文字表示を行う。その他、通常用RB開始時演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の声で「よっしゃー!」)が発せられるように制御する。その後、ステップS3604にて、各種フラグ格納エリア183aに通常演出用フラグをセットする処理を実行してから、本RB用演出処理を終了する。通常演出用フラグは、今回のRB状態中の演出として通常用演出を行うことをCPU181が把握するためのフラグである。
ステップS3602にてCZモード中のRB入賞であると判定した場合、ステップS3605に進む。ステップS3605では、CZモードの継続数を把握する処理を実行する。そして、ステップS3606にて、現状のCZモードの継続数が20ゲーム以上となっているか否か、すなわち、今回のRB入賞によって、CZモードの継続数が30に達することが確定するか否かを判定する。CZモードの継続数が20ゲーム以上である場合には、ステップS3607に進み、AT当選用RB開始時演出を設定する処理を行う。AT当選用RB開始時演出では、例えば、補助表示部65にて、「REGULAR-BONUS」という文字表示とともに、「AT確定」という文字表示を行う。その他、AT当選用RB開始時演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の声で「やったぜ、AT確定!!」)が発せられるように制御する。その後、ステップS3608にて、各種フラグ格納エリア183aに当選演出用フラグをセットする処理を実行してから、本RB用演出処理を終了する。当選演出用フラグは、今回のRB状態中の演出としてAT当選用演出を行うことをCPU181が把握するためのフラグである。
ステップS3606にてCZモードの継続数が20ゲームに達していないと判定した場合、ステップS3609に進む。ステップS3609では、今回入賞したRBに基づくRB状態の最小ゲーム数を差し引いて、CZモードの天井である30ゲームまでの残りゲーム数を把握するとともに、当該把握した残りゲーム数を、各種カウンタエリア183bに設けられた残りカウンタに入力する処理を行う。例えば、RB入賞時のCZモードの継続数が17ゲームである場合、天井までのゲーム数は13ゲームであり、RB状態の最小ゲーム数である10ゲームを差し引いた3ゲームに対応する「3」を残りカウンタに入力する。そして、ステップS3610にて、ATチャンス用RB開始時演出を設定する処理を行う。
ATチャンス用RB開始時演出では、例えば、図89(a)に示すように、武器を手にした軍人のメインキャラクタを表示するバトル開始演出を行う。そして、その後、図89(b)のように、メインキャラクタの視線での表示に切り替わり、敵キャラクタとしての複数のゾンビがメインキャラクタに襲いかかってくる様子が表示される戦闘中演出を行う。当該戦闘中演出においては、敵キャラクタの他、敵キャラクタの数を示す敵数表示が敵キャラクタに並べて表示される。敵数表示は、例えば、倒した敵キャラクタの数と開始時の敵キャラクタの数とによって構成されおり、上記ステップS3609にて入力した残りカウンタに相当するものである。例えば、ステップS3609にて残りカウンタに入力した値が「5」であれば、開始時の敵キャラクタは5体であって、倒した敵キャラクタは0体であり、敵数表示としては「0/5」と表示される。その他、ATチャンス用RB開始時演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の声で「バトルスタート!!敵をやっつけろ!!」)が発せられるように制御する。その後、ステップS3611にて、各種フラグ格納エリア183aにチャンス演出用フラグをセットする処理を実行してから、本RB用演出処理を終了する。チャンス演出用フラグは、今回のRB状態中の演出としてATチャンス用演出を行うことをCPU181が把握するためのフラグである。
ステップS3601にて今回のゲームにてRB入賞が成立していないと判定した場合、ステップS3612に進む。ステップS3612では、今回のゲームが既にRB状態中のゲームであったか否かを判定する。RB状態ではない場合には、そのままRB用演出処理を終了する。一方、RB状態中であると判定した場合には、ステップS3613に進み、通常演出用フラグがセットされているか否か、すなわち、CZモード中以外で入賞したRB状態であるか否かを判定する。通常演出用フラグがセットされている場合には、ステップS3614にて、通常用RB中演出が行われるように(次回のゲームでも当該演出が行われるように)設定してから、本RB用演出処理を終了する。通常用RB中演出では、例えば、補助表示部65にて、所定のアニメーション演出を行うとともに、スピーカ64から対応する効果音(例えば、所定の楽曲)が発せられるように制御する。
ステップS3613にて通常演出用フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS3615に進む。ステップS3615では、当選演出用フラグがセットされているか否かを判定する。当選演出用フラグがセットされている場合には、ステップS3616にて、AT当選用RB中演出が行われるように(次回のゲームでも当該演出が行われるように)設定してから、本RB用演出処理を終了する。AT当選用RB中演出では、例えば、補助表示部65にて、所定の実写による動画演出を行うとともに、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性が歌う歌謡曲)が発せられるように制御する。
ステップS3615にて否定判定する場合とは、チャンス演出用フラグがセットされている場合であり、RB入賞時にバトル開始演出及び戦闘中演出が行われている場合である。この場合、ステップS3617にて、ATチャンス用RB中演出が行われるように(次回のゲームでも当該演出が行われるように)設定する。ATチャンス用RB中演出では、上記の戦闘中演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64を制御する。
続くステップS3618では、今回のゲームの停止結果に基づいて、特定役入賞が成立したか否かを判定する。特定役とは、RB状態における抽選結果のうち、メインの払出役(BB・RB用第1役)よりも払出数が少ない又はない払出役であったり、払出の対象とならない役(リプレイ等)を示す。本実施形態では、上記BB・RB用第2役やBB・RB用第3役が第9再遊技又は第10再遊技として、払出の対象とならない特定役に相当する。すなわち、ステップS3618では、今回のゲームの結果が第9再遊技入賞又は第10再遊技入賞であるか否かを判定する。第9再遊技入賞や第10再遊技入賞ではなく、BB・RB用第1役に相当する第1小役等の入賞が成立している場合には、そのままRB用演出処理を終了する。第9再遊技や第10再遊技の特定役入賞が成立している場合には、ステップS3619に進む。
ステップS3619では、チャンス演出が行われるように設定する。チャンス演出では、例えば、特定役入賞に対応させて敵数表示の表示内容を更新するとともに、敵キャラクタを対応する数だけ倒した様子を示すダメージ付与演出が補助表示部65にて行われるように設定する。ダメージ付与演出では、図90(a)に示すように、複数の敵キャラクタのうちの一部のキャラクタが後方に吹っ飛ばされた様子が表示されるとともに、それを祝福するように「NICE!!」という文字表示が行われる。敵数表示は、特定役が1回入賞する度に倒した敵キャラクタ数が1体分加算されるように表示内容が更新される。
続くステップS3620では、特定役入賞に対応させて、残りカウンタを1減算する処理を行う。そしてステップS3621にて、残りカウンタが0となったか否かを判定する。0となっていない場合には、そのままRB用演出処理を終了する。この場合、図90(b)に示すように、ATチャンスRB用演出における戦闘中演出は、敵数表示が更新された状態で継続される。
ステップS3621にて残りカウンタが0となったと判定した場合には、ステップS3622にて、AT当選演出が行われるように設定する。AT当選演出では、バトル勝利演出として、図91(a)に示すように、メインキャラクタである軍人が雄叫びを挙げている様子が表示されるとともに、メインキャラクタが勝利したことを示す「WIN」という文字表示が行われる。なお、バトル勝利演出が実行される場合には、敵数表示は倒した敵キャラクタの数が開始時の敵キャラクタ数に達したことを示すように「5/5」となっている。その後、ステップS3623にて、チャンス演出用フラグをクリアするとともに、当選演出用フラグをセットしてから、本RB用演出処理を終了する。この場合、次回の処理では、ステップS3615にて肯定判定して、AT当選用RB中演出の設定が行われる。
ちなみに、残りカウンタが0とならないまま、RB状態の最大払出数に達した場合には、RB状態のエンディング演出として、バトル敗北演出を行うとよい。バトル敗北演出としては、図91(b)に示すように、メインキャラクタである軍人がうつぶせで倒れている様子が表示されるとともに、メインキャラクタが敗北したことを示す「LOSE」という文字表示が行われる。
また、上記敵数表示は、残りカウンタに1対1で対応させた表示でなくてもよく、例えば、残りカウンタの値に関わらず、開始時の敵キャラクタを100体として、開始時の敵数表示としては「0/100」とし、残りカウンタの値に応じた割合で、倒した敵キャラクタを減算する構成としてもよい。
さらに、ボーナスの進行に合わせて(ボーナスの残りゲーム数が少なくなるにつれて)敵キャラクタから攻撃を受ける演出を発生させる構成としてもよい。
このように、払出上限に達することでRB状態が終了する構成において、RB状態中にメインの払出結果(BB・RB用第1役、所定役)とは異なる結果であって、当該メインの払出結果よりも入賞時のメダル払出数の少ない又はメダル払出が行われなかったり、払出対象とはならない結果としての特定役(BB・RB用第2役、BB・RB用第3役)の入賞が成立すると、RB状態中の消化ゲーム数がその分だけ延長される。つまり、CZモード中にRB入賞した場合において、特定役入賞が成立した分だけCZモードの天井である30ゲームに近づけることができる。
RB入賞時に、当該RB状態中に特定役入賞が何回成立すればCZモードの天井に到達するかを把握し、その把握結果に基づいて敵数表示を行う構成としたため、遊技者はCZモードの天井までの特定役入賞の必要回数を明確に把握することができる。そして、特定役入賞に基づいて、上記敵数表示を更新する構成としたため、CZモードの天井に近付く様子の変化をより体感させ易くすることができる。
<変形例5>
本変形例では、RB状態中においてメダル払出数が多い結果とメダル払出数が少ない結果のいずれにも入賞可能な構成とする。図92(a)は、本変形例におけるRB状態用抽選テーブルの一部を示す図である。
本変形例では、RB状態中においてインデックス値IV=29~31のBB・RB用第1役~BB・RB用第3役の他に、インデックス値IV=21~28の押し順ベルに当選し得る構成とする。既に説明したとおり、押し順ベル当選時においては、ストップスイッチ42~44の操作順序によって、9枚のメダル払出が行われる第1小役入賞が成立したり、3枚のメダル払出が行われる第2小役~第26小役入賞が成立したり、メダル払出が発生しない取りこぼしが発生したりする(移行出目が停止したりする)。
図92(b)は、RB状態中の各ゲームにおいて、全て押し順ベルに当選した場合において、全てのゲームにて第1小役入賞を成立させた場合と、全てのゲームにて第2小役~第26小役入賞を成立させた場合との、RB状態中のゲーム数の相違を概念的に示している。
すなわち、例えば、taのタイミングで開始されたRB状態において、全てのゲームにて第1小役入賞を成立させた場合、各ゲームで9枚のメダル払出が行われるため、RB状態の上限払出数である90枚に達するためには10ゲーム要する。つまり、taのタイミングから10ゲーム後であるtbのタイミングにてRB状態が終了する。この場合、tbのタイミングにてATモード移行抽選やCZモード転落抽選が再開される。
一方、taのタイミングで開始されたRB状態において、全てのゲームにて第2小役~第26小役のいずれかの入賞を成立させた場合、各ゲームで3枚のメダル払出が行われるため、RB状態の上限払出数である90枚に達するためには30ゲーム要する。つまり、taのタイミングから30ゲーム後であるtcのタイミングにてRB状態が終了する。この場合、tcのタイミングにてATモード移行抽選やCZモード転落抽選が再開される。
このように、RB状態中の各ゲームの抽選結果として払出数が多い結果とそれよりも少ない結果がある構成においては、いずれの結果入賞が成立するかによって、RB状態中のゲーム数が異なり、少ない結果のほうがゲーム数は多くなる。
RB状態中においては、3ベットゲームで遊技が行われるため、第2小役~第26小役のいずれかの入賞が成立して3枚のメダル払出が行われた場合は、メダル増加は生じない。すなわち、上記のように全てのゲームで第2小役~第26小役のいずれかの入賞が成立した場合には、払出上限数である90枚のメダル払出が行われても、RB状態において実際に獲得できるメダル数は0枚であり、メダル増加は見込めない。
つまり、RB状態においてメダル獲得を目指すという観点からすると、各ゲームで払出数の多い結果入賞が成立したほうが好ましく、RB状態においてCZモードの天井までのゲーム数を稼ぐという観点からすると、各ゲームで払出数の少ない結果入賞が成立したほうが好ましくなる。このように、獲得数が少なくてもATモード当選が生じ易くなるし、ATモード当選がしにくくても獲得数が多いといったように、両極端の事象が互いにフォローし合う関係とすることで、遊技のバランスの好適化を図ることができる。
既に説明した通り、ATモード中に押し順ベル当選となった場合には、第1小役入賞に対応する操作順序の押し順報知が発生する。その一方で、CZモードや通常モードにおいて押し順ベル当選となった場合には、押し順報知は発生しない。この変形例をRB状態中において押し順報知が可能な構成に適用すると、RB状態がATモード中に発生した場合には、当該RB状態中に押し順報知が発生し得るものとなる。つまり、各ゲームで第1小役入賞を成立させることができ、当該RB状態は約10ゲームで終了する。一方、RB状態がCZモード中に発生した場合には、当該RB状態中に押し順報知は発生しない。そのため、各ゲームで第1小役入賞が成立したり、第2小役~第26小役のいずれかの入賞が成立したりし、当該RB状態は10ゲームよりも長くなり得る。よって、ATモード中においてはRB状態はメダル獲得を期待できる状態となり、CZモードにおいてはメダル獲得よりもATモード移行を期待できる状態となり、同じRB状態であっても移行する状況によって、その効果が異なることとなる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、ボーナスの種類によって、ボーナス状態中の指示機能に関する抽選に制限の有無を異ならせる。図93は、各ボーナスの概要を示す説明図である。
上記第1の実施形態で説明したとおり、第1BBは、左リール32Lの「赤7」図柄、中リール32Mの「赤7」図柄、右リール32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止することで入賞成立となるように設定されている。その当選契機としては、強チェリー重複1等の所謂レア役との重複当選(IV=32,34,36,38,40,42,44)と、特リプA重複1(IV=46)と、特リプAB重複1(IV=47)と、単独当選(IV=59)と、が設定されており、このうち、当選確率に設定差が設けられているのは、特リプAB重複1であって、その他は当選確率に設定差は設けられていない(図37)。
第2BBについても上記第1の実施形態で説明したとおり、左リール32Lの「白BAR」図柄、中リール32Mの「白BAR」図柄、右リール32Rの「白BAR」図柄が有効ライン上に停止することで入賞成立となるように設定されている。その当選契機としては、強チェリー重複2等の所謂レア役との重複当選(IV=33,35,37,39,41,43,45)と、特リプA重複2(IV=48)と、特リプAB重複2(IV=49)と、単独当選(IV=60)と、が設定されており、このうち、当選確率に設定差が設けられているのは、レア役との重複当選と特リプAB重複2であって、その他は当選確率に設定差は設けられていない(図37)。
更に、RBについても上記第1の実施形態にて説明したとおり、左リール32Lの「黒BAR」図柄、中リール32Mの「赤7」図柄、右リール32Rの「黒BAR」図柄が有効ライン上に停止することで入賞成立となるように設定されている。その当選契機としては、強チェリー重複3等の所謂レア役との重複当選(IV=50~56)と、特リプA重複3(IV=57)と、特リプAB重複3(IV=58)と、単独当選(IV=61)と、が設定されており、このうち、当選確率に設定差が設けられているのは、レア役との重複当選と特リプAB重複3であって、その他は当選確率に設定差は設けられていない(図37)。
本実施形態では、これら当選確率に設定差が設けられている結果を契機とするボーナス状態では、指示機能に関する抽選の実行を制限するものとし、当選確率に設定差が設けられていない結果を契機とするボーナス状態では、指示機能に関する抽選の実行を許容するものとする。以下の説明では、指示機能に関する抽選の実行を制限するボーナスを制限対象ボーナスと称し、指示機能に関する抽選の実行を許容するボーナスを制限非対象ボーナスと称する。
つまり、第1BBにおいて、レア役との重複当選、特リプA重複1又は単独当選を契機とする第1BB状態は制限非対象ボーナスであり、特リプAB重複1を契機とする第1BB状態は制限対象ボーナスとなる。また、第2BBにおいて、特リプA重複2又は単独当選を契機とする第2BB状態は制限非対象ボーナスであり、レア役との重複当選又は特リプAB重複2を契機とする第2BB状態は制限対象ボーナスとなる。そして、RBにおいて、特リプA重複3又は単独当選を契機とするRB状態は制限非対象ボーナスであり、レア役との重複当選又は特リプAB重複3を契機とするRB状態は制限対象ボーナスとなる。
CZモード中の制限対象ボーナスにおいては、指示機能に関する抽選として、上記第1の実施形態と同様に、ATモードへの移行抽選だけでなく、転落抽選の実施も制限される。一方、CZモード中の制限非対象ボーナスにおいては、指示機能に関するこれらATモードへの移行抽選と転落抽選の実施が許容される。
本実施形態では、これら制限対象ボーナスと制限非対象ボーナスとが混在する構成を利用して、新たな遊技性を創出する。
なお、本実施形態において、制限非対象ボーナス中の指示機能に関する抽選は、例えばBB・RB中第2役やBB・RB中第3役を契機として行われ、その当選確率は任意である。
図94は、本実施形態におけるボーナス当選報知演出の設定処理を示すフローチャートである。
ステップS3701では、CZモード中であるか否かを判定する。CZモードではない場合には、ステップS3702にてボーナス種別を把握したうえで、その把握したボーナス種別に応じた当選報知演出をステップS3703にて設定する。これら、ステップS3701~ステップS3703の処理は、上記ステップS3301~ステップS3303の処理と同様である。
ステップS3701にてCZモードであると判定した場合、ステップS3704に進み、上記ステップS3304と同様に、ボーナス種別を把握する処理を実行する。そして、ステップS3705にて、RBか否かを判定する。RBではなく第1BB又は第2BBである場合、ステップS3703に進み、ボーナス種別に対応する当選報知演出の設定を行う。すなわち、本実施形態においては、当選したボーナスが第1BB又は第2BBである場合には、CZモード中か否かに関わらず、同様の当選報知演出が発生する。そして、本実施形態では、第1BBや第2BB当選時には、ATモードの先当選報知演出は発生しない。
ステップS3705にてRB当選であると判定した場合には、ステップS3706に進み、ステップS3706~ステップS3710のCZモードの継続数に応じた当選報知演出の設定処理を行う。これら、ステップS3706~ステップS3710の処理は、ステップS3307~ステップS3311の処理と同様である。
図による詳細な説明は省略するが、本実施形態では、CZモード中に第1BB状態や第2BB状態への移行が生じた場合には、当該第1BB状態や第2BB状態におけるボーナス中演出とともに、CZモード演出が行われる。例えば、補助表示部65によるボーナス演出としての表示演出において、補助表示部65の上端や下端に「CZモード中」と表示したり、当該表示演出の背景色等を異ならせることにより、BB状態中においてもCZモード中であるかの印象を与える構成としている。
図95は、本実施形態におけるCZモード用処理を示すフローチャートである。本実施形態におけるCZモード用処理では、特に、制限非対象ボーナス中の転落抽選に当選した場合の処理と、制限非対象ボーナスにおいてCZモードの継続数に応じた抽選を当該ボーナス状態中に実施するための処理と、が上記第1の実施形態と異なっている。
すなわち、ステップS3801では、転落済みフラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、ステップS3802に進む。ステップS3802では、CZモードフラグをクリアする処理を実行し、ステップS3803にてボーナス状態中であるか否かを判定する処理を実行する。ボーナス状態中ではない場合には、ステップS3804にてCZモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、本CZモード用処理を終了する。この場合、当該ゲームの次のゲームにてCZモード終了報知演出が発生することは、上述の通りである。
ステップS3803にてボーナス状態中であると判定する場合とは、制限非対象ボーナス中の転落抽選に当選したことを意味する。この場合、ステップS3805にてBB中CZモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、本CZモード用処理を終了する。BB中CZモード終了コマンドは、ボーナス状態中にCZモードが終了したことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。BB中CZモード終了コマンドを受信した表示制御装置81の処理について、図による詳細な説明は省略するが、今回のボーナス終了後1ゲーム目にてCZモード終了報知演出を発生させるように、補助表示部65やスピーカ64等を制御する。また、当該CZモードの終了に際して、CZモード中の演出を終了しないように制御する。例えば、BB中CZモード終了コマンドを受信したことに基づいて、各種フラグ格納エリア183aに当該コマンドを受信したことを特定すCPU181が特定するためのフラグをセットし、当該フラグを確認することでCZモード中の演出を継続するとともに、ボーナス終了時に当該フラグの有無によって、CZモード終了報知演出を発生させるか否かを決定する構成とするとよい。
ステップS3801にて転落済みフラグがセットされていないと判定した場合、ステップS3806に進む。ステップS3806では、CZモード継続数の加算処理を実行する。そして、ステップS3807にて、CZモードの継続数が次ゲームで転落抽選実行契機となる継続数(19)であるか否かの判定処理を行い、そうである場合には、ステップS3808にて転落抽選フラグをセットする処理を実行してから、CZモード用処理を終了する。転落抽選実行契機となる継続数ではない場合には、ステップS3809にて、CZモードの継続数が次ゲームでATモード抽選に当選することが確定する継続数(29)であるか否かを判定する。そうである場合には、ステップS3810にて、いずれかのボーナス持ち越し状態中であるか否かを判定する。ボーナス持ち越し状態中ではない場合には、ステップS3811にて、制限対象ボーナス中か否かを判定する。
ボーナス状態中ではない場合や、ボーナス状態中であっても制限対象ボーナスではなく制限非対象ボーナスであれば、ステップS3812に進み、ATモード当選用の処理(ステップS3812~ステップS3814)を実行する。ステップS3812~ステップS3814の処理は、ステップS3109~ステップS3911の処理と同様である。その後、ステップS3815にて、報知延期コマンドを表示制御装置81への出力対象としてから、本処理を終了する。報知延期コマンドは、ATモードの移行抽選の当選がボーナス状態中に発生したことを表示制御装置81へ把握させるためのコマンドである。報知延期コマンドを受信した表示制御装置81の処理について、図による詳細な説明は省略するが、今回のボーナス終了後1ゲーム目にてATモード当選報知演出を発生させるように、補助表示部65やスピーカ64等を制御する。また、当該ATモード当選に際して、当該ATモードがCZモード中であればCZモード中の演出を終了しないように制御する。例えば、報知延期コマンドを受信したことに基づいて、各種フラグ格納エリア183aに当該コマンドを受信したことを特定すCPU181が特定するためのフラグをセットし、当該フラグを確認することでCZモード中の演出を継続するとともに、ボーナス終了時に当該フラグの有無によって、ATモード当選報知演出を発生させるか否かを決定する構成とするとよい。
ステップS3809にてCZモードの継続数が29ではない場合には、そのままCZ用処理を終了する。また、CZモードの継続数が29である場合であっても、ステップS3810にてボーナス持ち越し状態中である場合や、ステップS3811にて制限対象ボーナス中である場合には、ATモード当選用の処理を実行することなく、そのままCZモード用処理を終了する。
次に、本実施形態におけるATモード抽選処理について、図96のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS3901では、終了時CZフラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、終了時CZフラグは、ボーナス終了ゲームにおいてCZモードフラグがセットされている場合に、ステップS1721にてセットされるフラグである(図50)。
終了時CZフラグがセットされていない場合、ステップS3902にて、いずれかのボーナス持ち越し状態であるか否かを判定する。いずれのボーナスの持ち越し状態ではない場合には、ステップS3903にて、制限対象ボーナス中であるか否かを判定する。ボーナス状態中ではない場合や、ボーナス状態中であっても制限非対象ボーナス中である場合には、ステップS3903にて否定判定して、ステップS3904に進み、転落抽選用の処理及びATモード抽選用の処理を実行する。
すなわち、ステップS3904では、転落抽選フラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、今回のゲームの遊技結果が移行契機役であるか否かの判定を行う(ステップS3905)。移行契機役ではない場合には、CZモード転落抽選を実行し(ステップS3906)、転落当選している場合には(ステップS3907:YES)、転落済みフラグをセットする処理を実行してから(ステップS3908)、ATモード抽選処理を終了する。
一方、転落フラグがセットされていない場合(ステップS3904:NO)や、移行契機役当選である場合(ステップS3905:YES)、転落非当選である場合(ステップS3907:NO)は、ATモード移行抽選を実行する(ステップS3909)。これら、ステップS3904~ステップS3909の処理は、上記ステップS3203~ステップS3208の処理と同様である。
ステップS3909のATモード移行抽選を実行した後は、ステップS3910にてATモードへの移行抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS3911にて、報知延期コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、ATモード抽選処理を終了する。
ステップS3910にてATモード非当選である場合には、そのままATモード抽選処理を終了する。なお、これらステップS3910~ステップS3911の処理は、上記第1特定役処理の812において実行する構成としてもよい。
ステップS3901にて肯定判定した場合、ステップS3912に進む。ステップS3912では、終了時CZフラグをセットすることとなったボーナスが制限対象ボーナスであったか否かを判定する。なお、この判定は、終了時CZフラグをセットする際に、当該ボーナスの判定を行い、制限対象ボーナスか否かの情報に対応するフラグを各種フラグ格納エリア106dにセットする構成としたうえで、当該フラグを確認することで行う構成とするとよい。制限対象ボーナスである場合には、ステップS3913にてCZモード継続数が29以上であるか否かを判定する。ステップS3912又はステップS3913にて否定判定した場合には、ステップS3902に進み、通常用のATモード抽選用の処理を行う。ステップS3913~ステップS3916の処理は、上記ステップS3209~ステップS3212の処理と同様である。
上記のような処理構成とする場合の、本実施形態におけるCZモードを経たATモードの当選報知の態様について、図96~図100のタイミングチャートを参照しながら説明する。
先ず、制限対象ボーナス中にCZモードの継続数が30に達することによるATモードの当選報知について説明する。
t31のタイミングで開始されたCZモード中において、t32のタイミングでボーナス当選した場合、t33のタイミングまでのボーナス持ち越し状態中はATモードの移行抽選の実行が制限される。また、t33のタイミングにおいてボーナス入賞が成立した場合であっても、当該ボーナスは制限対象ボーナスであることから、ATモードの移行抽選の実行は制限されたままである。そして、t34のタイミングにて、CZモードの継続数が転落抽選の開始契機となる数に達した場合であっても、制限対象ボーナス中であることから転落抽選は開始されない。また、t35のタイミングにてCZモードの継続数がATモードの当選が確定する数に達した場合であっても、制限対象ボーナス中であることからATモードの当選は確定せず、CZモードは継続する。その後、t36のタイミングにて当該ボーナスが終了すると、ATモード移行抽選が実施されて、CZモード継続数に基づいてATモードの移行が確定する。この点は、上記第1の実施形態と同様である。本実施形態では、上記のようにBB当選報知時に、ATモードの先当選報知演出を行わないようにしている。そして、ATモード当選報知演出は、ボーナス状態の終了するt36のゲームの次ゲームで発生するように設定されている。
また、本実施形態では、ボーナス状態中であってもCZモード演出が継続する構成としている。そのため、t31のタイミングにてCZモードが開始されると、CZモード中の演出も開始され、t32のボーナス当選時やt33のボーナス入賞を契機として、当該CZモード中の演出は終了せずに継続される。そして、当該CZモード中の演出は、t36のボーナス終了時まで継続して実施される。
次に、制限非対象ボーナス中にATモードへの移行抽選に当選した場合の、ATモードの当選報知について説明する。
t41のタイミングで開始されたCZモード中において、t42のタイミングでボーナス当選した場合、t43のタイミングまでのボーナス持ち越し状態中はATモードの移行抽選の実行が制限される。この点は、制限対象ボーナスも制限非対象ボーナスも同様である。一方、t43のタイミングにおいてボーナス入賞が成立した場合、当該ボーナスは制限非対象ボーナスであることから、ATモードの移行抽選の実行は許容されるようになる。また、t44のタイミングにてCZモードの継続数が転落抽選の開始契機となる数に達した場合、制限非対象ボーナス中であることから転落抽選は開始される。例えば、CZモードの継続数がATモードの当選が確定する数に達するよりも前のタイミングであるt45のタイミングにおいて、ATモードの移行抽選に当選した場合、同t45のタイミングにてCZモードは終了する。但しこの場合、報知延期コマンドが出力されるため、CZモード中の演出は継続される。t46のタイミングでCZモードの仮の継続数が30に達した場合であっても、既にCZモードは終了しているし、また、ATモード当選も既に確定している。そして、t47のタイミングで制限非対象ボーナスのボーナス状態が終了すると、CZモード中の演出が終了するとともに、ボーナス状態ゲームの次ゲームでATモード当選報知が発生する。つまり、制限対象ボーナスにおいて、CZモードの継続数に基づいてATモード当選が確定する場合と、演出態様が共通している。
次に、制限非対象ボーナス中にCZモードの継続数が30に達することによるATモードの当選報知について説明する。
t51のタイミングで開始されたCZモード中において、t52のタイミングでボーナス当選した場合、t53のタイミングまでのボーナス持ち越し状態中はATモードの移行抽選の実行が制限される。t53のタイミングにおいてボーナス入賞が成立した場合、当該ボーナスは制限非対象ボーナスであることから、ATモードの移行抽選の実行は許容されるようになる。また、t54のタイミングにてCZモードの継続数が転落抽選の開始契機となる数に達した場合、制限非対象ボーナス中であることから転落抽選は開始される。例えば、CZモードの継続数がATモードの当選が確定する数に達するt55のタイミングまで、転落抽選にもATモードの移行抽選にも当選しなかった場合、t55のタイミングでCZモードの継続数に基づいてATモード当選が確定する。この場合、同t55のタイミングにてCZモードは終了する。但しこの場合、報知延期コマンドが出力されるため、CZモード中の演出は継続される。そして、t56のタイミングで制限非対象ボーナスのボーナス状態が終了すると、CZモード中の演出が終了するとともに、ボーナス状態ゲームの次ゲームでATモード当選報知が発生する。つまり、制限対象ボーナスにおいて、CZモードの継続数に基づいてATモード当選が確定する場合と、演出態様が共通しているし、更に、制限非対象ボーナスにおいて、CZモードの継続数ではなくATモード移行抽選に当選した場合とも、演出態様が共通している。
次に、制限非対象ボーナス中に転落抽選に当選した場合の報知について説明する。
t61のタイミングで開始されたCZモード中において、t62のタイミングでボーナス当選した場合、t63のタイミングまでのボーナス持ち越し状態中はATモードの移行抽選の実行が制限される。t63のタイミングにおいてボーナス入賞が成立した場合、当該ボーナスは制限非対象ボーナスであることから、ATモードの移行抽選の実行は許容されるようになる。また、t64のタイミングにてCZモードの継続数が転落抽選の開始契機となる数に達した場合、制限非対象ボーナス中であることから転落抽選は開始される。例えば、CZモードの継続数がATモードの当選が確定する数に達するよりも前のタイミングであるt65のタイミングにおいて、転落抽選に当選した場合、同t65のタイミングにてCZモードは終了する。但しこの場合、BB中CZモード終了コマンドが出力されるため、CZモード中の演出は継続される。t66のタイミングでCZモードの仮の継続数が30に達した場合であっても、既にCZモードは終了しているため、ATモード当選は確定しない。そして、t67のタイミングで制限非対象ボーナスのボーナス状態が終了すると、CZモード中の演出が終了するとともに、ボーナス状態ゲームの次ゲームでCZモード終了報知演出が発生する。つまりこの場合、ボーナス終了まで、ATモードに当選しているか否かだけでなく、CZモードが実際に継続しているか否かも、演出態様からの判別が困難となっている。
以上のように、ボーナス状態の種別として、設定値に当選確率の差がある制限対象ボーナスと、設定値に当選確率の差がない制限非対象ボーナスとを設け、制限対象ボーナスにおいては、当該ボーナス状態中のATモード移行抽選やCZモード転落抽選の実行を制限する一方、制限非対象ボーナスにおいては、当該ボーナス状態中のATモード移行抽選やCZモード転落抽選の実行を許容する構成としたため、30ゲームのボーナス状態が実行され得る第1BBや第2BBであっても、そのボーナス状態中にCZモード継続数に基づくATモードの当選が確定するわけではなく、ボーナス種別が制限対象ボーナスであるか、それとも制限非対象ボーナスであるかを予測しながらATモード当選を期待する、といった面白みのある遊技性とすることができる。
特に、制限非対象ボーナスにおいては、ボーナス状態中にもATモード抽選が行われ得るものとし、このボーナス状態中のATモード抽選に当選した場合の当選報知を、制限対象ボーナスにおけるCZモード継続数に基づくATモードの当選報知と、その報知態様を共通化したため、ATモードの当選経路の予測の枝が多くなり、その予測を行う遊技性が高められる。また、制限対象ボーナスか制限非対象ボーナスかの判別がつきにくくなるので、設定値によって当選確率の差がある制限対象ボーナスの出現率も把握しにくくなる。これにより、設定値の予測を行う遊技においても、その予測の枝が多くなり、遊技性が高められている。
<変形例>
本変形例では、BB当選ゲームの停止出目によって、制限対象ボーナスや制限非対象ボーナスにおけるCZモード演出の継続の有無や、ATモード当選報知演出の延期の有無が異なる。図101は、本変形例における当選ゲーム入賞結果対応処理を示すフローチャートである。当選ゲーム入賞結果対応処理は、入賞結果対応処理(図48)が起動される度に実施される処理である。
ステップS4001では、ボーナス当選ゲームであるか否かを判定する。より詳しくは、今回のゲームにおいて、第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ及びRB当選フラグのいずれかがセットされたか否かを判定する。いずれの当選フラグもセットされていない場合や、セットされている場合であっても、既に以前のゲームにてセットされている状況(持ち越し状態)である場合には、そのまま本入賞結果対応処理を終了する。
ボーナス当選ゲームである場合には、ステップS4002に進む。ステップS4002では、CZモード中であるか否かを判定する。CZモード中ではない場合には、本入賞結果対応処理を終了する。CZモード中のボーナス当選ゲームである場合には、ステップS4003に進む。
ステップS4003では、第1BB当選フラグがセットされたか否かを判定する。第1BB当選フラグがセットされている場合、ステップS4004にて、今回のゲームの入賞結果として、第9再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。第9再遊技入賞が成立している場合、すなわち、今回の第1BB当選契機が、特リプA重複1又は特リプAB重複1である場合(図93)、ステップS4005に進み、CZモード演出継続コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行し、ステップS4006にて、AT当選報知終了時コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、本入賞結果対応処理を終了する。CZモード継続コマンドを受信した表示制御装置81は、実行中のCZモードを継続するように設定するとともに、今回のボーナス状態中にATモード当選が確定することによりCZモードが終了したり、CZモードの転落抽選に当選することによりCZモードが終了した場合であっても、実行中のCZモード演出を少なくともボーナス終了ゲームまで継続させるように制御する。AT当選報知終了時コマンドを受信した表示制御装置81は、今回のボーナス状態中にATモード当選が確定した場合であっても、ATモード当選報知演出をボーナス状態中には発生させず、ボーナス終了時に発生させるように制御する。すなわち、上記第2の実施形態にて示したように、ボーナス状態中はCZモード演出が継続し、ATモードの当否(CZモードの終了の有無)がボーナス終了後に判別されるようになる。
ステップS4004にて第9再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS4007にて、今回のゲームの入賞結果として、第10再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。第10再遊技入賞が成立していない場合、すなわち、今回の第1BB当選契機が、特リプAB重複1以外である場合、ステップS4008に進み、CZモード演出継続コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行するとともに、ステップS4009にて、AT当選報知当選時コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、本入賞結果対応処理を終了する。CZモード演出継続コマンドを受信した表示制御装置81の態様は上記のとおりである。AT当選報知当選時コマンドを受信した表示制御装置81は、当該ボーナス状態中にATモード当選が確定した場合には、当該ATモード当選が確定したゲームにてATモード当選報知演出が発生するように制御する。なお、AT当選報知当選時コマンドを受信している場合、CZモード中の演出はATモード当選報知演出を発生させたことに基づいて終了する構成とする。すなわち、ボーナス状態中はCZモード演出が継続し、且つATモード当選が確定すると、そのゲームにてATモード当選報知演出が発生し、CZモード演出も終了する態様となる。
ステップS4007にて第10再遊技入賞が成立している場合、すなわち、今回の第1BB当選契機が、特リプAB重複1である場合、ステップS4010に進む。ステップS4010では、CZモード演出終了コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行する。そして、ステップS4011にて、AT当選報知入賞時コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、本入賞結果対応処理を終了する。CZモード演出終了コマンドを受信した表示制御装置81は、実行中のCZモード演出を終了させるように制御する。AT当選報知入賞時コマンドを受信した場合の表示制御装置81は、ボーナス入賞時に当該入賞したボーナス状態の継続ゲーム数を把握して、CZモードの継続数が当該ボーナス状態中に30に達する場合には、当該ボーナス入賞時にATモードの先当選報知演出を発生させる。すなわち、ボーナス当選に基づいてCZモード演出は終了し、且つ、ATモードの先当選報知演出が発生し得る態様となる。
ステップS4003にて第1BB当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS4012に進む。ステップS4012では、第2BB当選フラグがセットされているか否かを判定する処理を実行する。第2BB当選フラグがセットされており、第2BB当選ゲームである場合、ステップS4013に進み、今回のゲームの入賞結果が第9再遊技入賞、又は、いずれの結果入賞も成立していない所謂取りこぼし結果であるか否かを判定する。第9再遊技入賞又は取りこぼし結果であって、今回の第2BB当選の当選契機の絞り込みができない場合には、ステップS4014に進み、上記のCZモード演出継続コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定するとともに、ステップS4015にてAT当選報知終了時コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、本入賞結果対応処理を終了する。この場合、上記第2の実施形態にて示したように、ボーナス状態中はCZモード演出が継続し、ATモードの当否(CZモードの終了の有無)がボーナス終了後に判別されるようになる。
また、ステップS4012にて否定判定し、今回のゲームがRB当選ゲームである場合も、ステップS4014に進み、ボーナス状態中はCZモード演出が継続し、ATモードの当否(CZモードの終了の有無)がボーナス終了後に判別されるようにするための処理が行われる。
ステップS4013にて否定判定した場合、ステップS4016に進み、今回のゲームの入賞結果が、第10再遊技入賞又はレア役入賞であるか否かを判定する。ステップS4013にて否定判定し、且つ、第10再遊技入賞又はレア役入賞ではない場合、すなわち、今回のゲームの入賞結果が第2BB入賞である場合、ステップS4017に進む。ステップS4017では、CZモード演出継続コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する。そして、ステップS4018にて、AT当選報知当選時コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、本入賞結果対応処理を終了する。この場合、上記のとおり、ボーナス状態中はCZモード演出が継続し、且つATモード当選が確定すると、そのゲームにてATモード当選報知演出が発生し、CZモード演出も終了する態様となる。
ステップS4016にて第10再遊技入賞又はレア役入賞であると判定した場合、ステップS4019に進み、CZモード演出終了コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定するとともに、ステップS4020にてAT当選報知入賞時コマンドを表示制御装置81への出力対象として設定する処理を実行してから、本入賞結果対応処理を終了する。この場合、上記のとおり、ボーナス当選に基づいてCZモード演出は終了し、且つ、ATモードの先当選報知演出が発生し得る態様となる。
このように、CZモード中のボーナス当選ゲームでの入賞態様(停止出目)によって、ボーナス状態中の演出内容が相違する。図102は、ボーナス当選ゲームでの入賞態様(停止出目)とCZモード演出の継続の有無や、AT当選報知のタイミングの関係を示している。
既に説明したとおり、第1BBは有効ラインに「赤7」図柄が揃って停止することで入賞が成立し、第2BBは有効ラインに「白BAR」図柄が揃って停止することで入賞が成立する。そのため、遊技者は、入賞態様からいずれのボーナスかを明確に把握することが可能である。第1BBや第2BBは、単独当選役と重複当選役とが設定されており、重複当選役としては、強チェリーや強スイカ等のレア役との重複役(強チェリー重複1,2、強スイカ重複1,2等)、第9再遊技との重複役である特リプA重複1,2、第9再遊技及び第10再遊技との重複役である特リプAB重複1,2が設定されている。
単独当選役と、特リプA重複1,2とは、第1BB及び第2BBのいずれについても当選確率の設定差が生じないように設定されており、これらの役を契機とする第1BB及び第2BBは、指示機能に関する抽選が制限されない制限非対象ボーナスである。また、特リプAB重複1,2については、第1BB及び第2BBのいずれについても当選確率に設定差が設けられており、当該役を契機とする第1BB及び第2BBは、指示機能に関する抽選が制限される制限対象ボーナスである。
これに対して、レア役との重複役は、第1BBについては当選確率の設定差が生じないように設定されており、当該役を契機とする第1BBは制限非対象ボーナスであり、第2BBについては当選確率に設定差が設けられており、当該役を契機とする第2BBは制限対象ボーナスである。
上記のとおり、CZモード中に移行した制限対象ボーナスでは、CZモード継続数の加算処理の実行は許容されるものの、ATモード移行抽選や転落抽選の実行は制限される。つまり、制限対象ボーナスに際してATモードの当否に関する報知が発生する場合、当該ATモードの当選はCZモード継続数に基づく当選についての報知である。一方、CZモード中に移行した制限非対象ボーナスでは、CZモード継続数の加算処理の実行は許容され、更に、ATモード移行抽選や転落抽選の実行も許容される。つまり、制限非対象ボーナスに際してATモードの当否に関する報知が発生する場合、CZモード継続数に基づく当選の他、ATモード移行抽選に基づく当選、転落抽選に基づく非当選についての報知である。
制限非対象ボーナスとなる特リプA重複1,2と制限対象ボーナスとなる特リプAB重複1,2とを比較すると、特リプAB重複1,2では第10再遊技が設定されている点で特リプA重複1,2と相違している。既に説明した通り、各ゲームの停止制御として、再遊技とボーナスとが重複当選している場合には、再遊技を優先して入賞させるように設定され、再遊技は取りこぼしが生じないようにその入賞態様が設定されている。そうすると、特リプA重複1,2を契機とする制限非対象ボーナスか、特リプAB重複1,を契機とする制限対象ボーナスかは、第9再遊技入賞が成立した場合には判別できないものの、第10再遊技入賞が成立した場合には判別可能である。
ここで、第9再遊技と第10再遊技とは、中リール32M及び右リール32Rの対象図柄は共通しているものの、左リール32Lの対象図柄は、第9再遊技では「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄であり、第10再遊技では「青年」図柄が設定されている。左リール32Lに「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄はあわせて6つ配置されている一方、左リール32Lに「青年」図柄は1つだけ配置されている。また、左リール32Lにおいて「青年」図柄は13番目に配置されており、その直下である12番目及びその2つ上である15番目に「白ベル」図柄が配置されている。そのため、第9再遊技及び第10再遊技のいずれにも当選している状況において、第10再遊技入賞となるように第10再遊技の対象図柄を左リール32Lの有効ライン上に停止させようとするならば、13番目の「青年」図柄が有効ラインに到達したタイミングで停止操作をする必要があり、それ以外のタイミング、すなわち、14番目の「第1リプレイ」図柄から12番目の「白ベル」図柄が有効ラインに到達したタイミングで停止操作を行うと第10再遊技の対象図柄ではなく第9再遊技の対象図柄が停止することになる。
そのため、第9再遊技及び第10再遊技との重複役である特リプAB重複1,2当選ゲームにおいては、基本的には第9再遊技入賞が成立し、あえて第10再遊技入賞を狙って停止操作が行われ、且つその停止操作に成功した場合にのみ第10再遊技入賞が成立することになる。そうすると、特リプA重複1,2当選ゲームにおける停止出目と、特リプAB重複1,2当選ゲームにおける停止出目は、基本的には共通なものとなり、いずれの当選役を契機とするボーナスかが判別されにくくなっている。つまり、当選ゲームでの停止出目からは制限対象ボーナスであるか制限非対象ボーナスであるかが判別されにくく、あえて、これらのボーナスを判別しようとして停止操作した場合や、たまたまその停止操作が対応するものであった場合にのみ、制限対象ボーナスであることを判別可能となる。
そして、本変形例では、特リプA重複1,2当選を契機とする第1BBや第2BBの制限非対象ボーナス、すなわち、制限非対象ボーナスの当選ゲームにて第9再遊技入賞が成立した場合と、特リプAB重複1,2当選を契機とする第1BBや第2BBの制限対象ボーナスにおける当選ゲームにて第9再遊技入賞が成立した場合には、当該ボーナス状態中のCZモード演出を継続し、更に、ATモード当選報知演出を、当該ボーナス状態の終了後に行う構成としている。そのため、当該ボーナス状態中にATモードの移行抽選やCZモードの転落抽選が行われているか否かが、当該ボーナス状態中のCZモード用の演出やATモードの当選報知演出等からは判別することができない。このようにすることで、ATモードの移行抽選の当選契機を多様化しつつも、その当選契機自体をあえて分かりにくくし、最後まで演出を楽しませることが可能となる。
その一方で、特リプAB重複1,2当選を契機とする第1BBや第2BBの制限対象ボーナスにおける当選ゲームにて第10再遊技入賞が成立した場合には、当該ボーナスは制限対象ボーナスであることが判別される。そこで、この場合は、当該ボーナス状態中のCZモード演出を行わないようにし、且つ、ボーナス入賞時にCZモード継続数に基づくATモード当選報知演出(先当選報知演出)を発生させる構成とした。このようにしたことで、制限対象ボーナスであることが判別されているのにもかかわらず、あたかもボーナス状態中にATモード移行抽選が行われているかのような所謂疑似的な演出を行うことによって遊技者を興ざめさせてしまうことを回避することができる。しかも、上記のとおり、第9再遊技と第10再遊技とに重複当選している場合に、第10再遊技入賞を成立させるためには、特殊な停止操作が必要であり、相当な技量が求められるところ、このような技量を有する遊技者は、ボーナスやATモードの当選契機等の遊技の仕様を理解している場合が多いものと考えられる。つまり、疑似的な演出が見抜かれる可能性が高い。そこで、上記のように、第10再遊技入賞を成立させることに成功できた場合には、あえて疑似的な演出を行わないようにすることで、疑似的であることが判別された際のしらけさを与えないようにし、疑似的な演出の演出効果を好適に得ることが可能となる。
更に、第1BBや第2BBの当選契機がレア役との重複役である場合、上記のとおり、第1BBであれば制限非対象ボーナスであり、第2BBであれば制限対象ボーナスとなる。第1BBか第2BBかは、「赤7」図柄揃いや「白BAR」図柄揃いといった入賞態様の相違によって容易に判別可能である。つまり、当選ゲームにてレア役入賞が成立したうえで第1BB状態へ移行した場合には制限非対象ボーナスであることが判別され、当選ゲームにてレア役入賞が成立したうえで第2BB状態へ移行した場合には制限対象ボーナスであることが判別される。その一方で、レア役は取りこぼしが生じ得るものであり、仮に当選ゲームで取りこぼしが生じると、第1BBや第2BBの単独当選か否かが判別しにくくなる。つまり、当選ゲームにて取りこぼしが生じて第1BB状態へ移行した場合には、レア役との重複役を契機とするものであっても単独当選を契機とするものであっても、いずれも制限非対象ボーナスであるものの、当選ゲームにて取りこぼしが生じて第2BB状態へ移行した場合には、レア役との重複役を契機とする制限対象ボーナスか、単独当選を契機とする制限非対象ボーナスかの判別がつかない。
そこで、第1BBに関しては、当選ゲームにおいてレア役入賞が成立した場合、第1BB入賞が成立した場合、及び取りこぼしが生じた場合、のいずれであっても制限非対象ボーナスであるため、CZモード用の演出は継続するものとし、ATモードの当選報知に関しては、当選時に報知する構成とした。このようにすることで、当該制限非対象ボーナス中のCZモードの転落抽選をかいくぐりつつもATモードへの移行抽選に当選させるといった、ハラハラドキドキな遊技性を存分に楽しませることができる。
そして、第2BBに関しては、当選ゲームにおいてレア役入賞が成立した場合には制限対象ボーナスであることが判別されるため、CZモード用の演出を非継続とし、更に、ATモードの当選報知をボーナス入賞時(先当選報知演出)とすることで、疑似的な演出が疑似的であると判別されている状況で行われることによる興ざめ感を与えないようにすることができる。一方、第2BBに関して、当選ゲームにおいて取りこぼしが生じた場合には、単独当選及びレア役との重複役当選のいずれであるかが判別されず、制限対象ボーナスと制限非対象ボーナスとの判別もできない。そこで、CZモード用の演出を継続するものとし、ATモードの当選報知をボーナス終了時に行うようにしたことで、疑似的な演出を利用した演出効果を好適に奏することが可能となる。そして、第2BBに関して、当選ゲームにおいて第2BB入賞が成立した場合には、制限非対象ボーナスであることが判別される。この場合は、CZモード用の演出は継続するものとし、ATモードの当選報知に関しては、当選時に報知する構成とした。このようにすることで、当該制限非対象ボーナス中のCZモードの転落抽選をかいくぐりつつもATモードへの移行抽選に当選させる遊技性を存分に楽しませることができる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、ATモードの移行抽選やCZモードの転落抽選の実施が制限された回数に応じた処理を行う。図103は、本実施形態におけるATモード抽選処理を示すフローチャートである。なお、本実施形態は、第1の実施形態をベースとし、制限対象ボーナスか制限非対象ボーナスかに関わらず、いずれのボーナス状態中も(ボーナス持ち越し状態中も)ATモードの移行抽選やCZモードの転落抽選の実施が制限される構成をもとにして説明する。
ステップS4101では、終了時CZフラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、ステップS4102に進み、ボーナス状態中又はボーナス持ち越し状態中か否かを判定する。ボーナス状態中やボーナス持ち越し状態中ではない場合には、ステップS4103~ステップS4108のCZモードの転落抽選やATモードの移行抽選を実行する。これらステップS4103~ステップS4108の処理は、上記ステップS3203~ステップS3208の処理と同様である。
ステップS4102にてボーナス状態中やボーナス持ち越し状態中であると判定した場合、すなわち、CZモードの転落抽選やATモードの移行抽選が制限される制限状態である場合、ステップS4109に進む。ステップS4109では、転落抽選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、CZモードの継続数的には転落抽選が行われるべき回数であるものの、制限状態であることを理由として転落抽選が制限される状況であるか否かを判定する。転落抽選フラグがセットされている場合、ステップS4110にて移行契機役当選であるか否かを判定する。転落抽選フラグがセットされており、且つ移行契機役当選でもない場合には、ステップS4112にて、各種カウンタエリア106eに設けられた転落抽選制限カウンタの加算処理を実行する。転落抽選制限カウンタは、制限状態においてCZモードの転落抽選の実行が制限された回数をCPU102が把握するためのカウンタである。
ステップS4109にて転落抽選フラグがセットされていない場合や、ステップS4110にて転落抽選フラグがセットされている場合であっても、今回のゲームの遊技結果が移行契機役当選である場合、更にステップS4111にて転落抽選制限カウンタの加算処理を実行した後は、ステップS4112に進む。ステップS4112では、各種カウンタエリア106eに設けられた移行抽選制限カウンタの加算処理を実行してから、ATモード抽選処理を終了する。移行抽選制限カウンタは、制限状態においてATモードの移行抽選の実行が制限された回数をCPU102が把握するためのカウンタである。
すなわち、本実施形態では、制限状態においてCZモードの転落抽選やATモードの移行抽選の実施が制限された回数を個別に記憶する構成としている。
ステップS4101にて終了時CZフラグがセットされており、ボーナス移行前がCZモードであった場合、すなわち、ボーナス終了時にCZモードフラグがセットされている場合、ステップS4113に進む。ステップS4113では、上記転落抽選制限カウンタの値に対応する回数の転落抽選を実行する。この場合の転落抽選の当選確率(転落率)は、上記各ゲームで実施される転落抽選(ステップS4105)の当選確率と同じであってもよいし、異なる(低い)当選確率であってもよい。
ステップS4113についてより詳しくは、転落抽選制限カウンタが1以上であるか否かを判定し、1以上である場合には、1回の転落抽選を実行するとともに転落抽選制限カウンタを1減算する処理を実行する。そして、減算後の転落抽選制限カウンタが1以上であれば、更に1回の転落抽選を実行するとともに転落抽選制限カウンタを1減算する処理を実行する、といったように、転落抽選制限カウンタが1未満(0)となるまで転落抽選を繰り返す構成とするとよい。そして、ステップS4114にて、ステップS4113にて実行した転落抽選のいずれかにて転落当選したか否かを判定する。転落当選している場合には、ステップS4115に進む。なお、ステップS4113のいずれかの転落抽選にて当選した時点でステップS4115に進む構成としてもよい。ステップS4115では、転落済みフラグをセットする処理を実行する。すなわち、各ゲームにて実行する転落抽選用の処理(ステップS4105~ステップS4107)と同様の処理を実行する。ステップS4115の処理を実行した後は、ATモード抽選処理を終了する。
ステップS4114にて転落当選していないと判定した場合、ステップS4116に進む。ステップS4116では、移行抽選制限カウンタの値に対応する回数の移行抽選を実行する。この場合の移行抽選の当選確率(転落率)は、上記各ゲームで実施される移行抽選(ステップS4108)の当選確率と同じであってもよいし、異なる(高い)当選確率であってもよい。
ステップS4116についてより詳しくは、移行抽選制限カウンタが1以上であるか否かを判定し、1以上である場合には、1回の移行抽選を実行するとともに移行抽選制限カウンタを1減算する処理を実行する。そして、減算後の移行抽選制限カウンタが1以上であれば、更に1回の移行抽選を実行するとともに移行抽選制限カウンタを1減算する処理を実行する、といったように、移行抽選制限カウンタが1未満(0)となるまで移行抽選を繰り返す構成とするとよい。そして、ステップS4117にて、ステップS4116にて実行した移行抽選のいずれかにて当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS4118に進む。なお、ステップS4116のいずれかの移行抽選にて当選した時点でステップS4118に進む構成としてもよい。ステップS4118では、CZモードフラグをクリアする。そして、ステップS4119にてATモード当選フラグをセットし、ステップS4120にて前兆モードのゲーム数を0とする前兆コマンドを出力設定してから、ATモード抽選処理を終了する。これらステップS4118~ステップS4120の処理は、上記ステップS3210~ステップS3212の処理と同様である。
ステップS4117にてATモードに当選していないと判定した場合には、ステップS4121に進み、CZモードの継続数が29以上であるか否かの判定を行う。29以上である場合には、ステップS4118側のATモード当選用の処理に進み、29未満である場合には、ステップS4102の通常用の処理に進む。
以上のように、本実施形態によれば、制限状態においてCZモードの継続数のカウント自体は制限されない構成を利用しながらも、制限の対象となるATモード移行抽選やCZモードの転落抽選を、その制限の対象となった回数(制限回数)に応じて、後からまとめて行う構成とした。このような構成としても、制限状態においてCZモードの継続数のカウントを許容することで、CZモード中に制限状態となった場合の遊技性は担保されるし、且つ、制限状態において移行抽選や転落抽選を制限することの意義に反しないようにすることができる。
<変形例1>
上記第3の実施形態では、転落抽選制限カウンタの値に対応する回数分だけ転落抽選を実施し、移行抽選制限カウンタの値に対応する回数分だけ移行抽選を実施する構成としたが、本変形例では、各カウンタの値に応じた確率の転落抽選や移行抽選を行う構成とする。図104(a)は、転落抽選制限カウンタの値に応じた転落当選率を示しており、図104(b)は、移行抽選制限カウンタの値に応じた移行当選率を示している。
より詳しくは、図104(a)では、転落抽選制限カウンタの値に応じて異なる当選確率となるように転落抽選の当選確率が設定されており、転落抽選カウンタが1である場合には50%で当選し、2~3である場合には5%で当選し、4~8である場合には1%で当選し、9~15である場合には0.1%で当選し、16以上である場合には0%で当選する例を示している。すなわち、転落抽選制限カウンタの値が大きいほど(転落抽選が制限された回数が多いほど)、転落当選率が低くなるように設定されている。
また、図104(b)では、移行抽選制限カウンタの値に応じて異なる当選確率となるように移行抽選の当選確率が設定されており、移行抽選カウンタが1である場合には今回のゲームの遊技結果に応じた当選確率(図38)で当選し、2~3である場合には3%で当選し、4~8である場合には10%で当選し、9~15である場合には20%で当選し、16以上である場合には50%で当選する例を示している。すなわち、移行抽選制限カウンタの値が大きいほど(移行抽選が制限された回数が多いほど)、移行当選率が高くなるように設定されている。
このようにすることで、転落抽選や移行抽選が繰り返し実行されることがないので処理負荷の大幅な軽減を見込むことができるし、制限状態において制限されたことの遊技者の機会損失分を、事後的な転落抽選や移行抽選によって好適に補うことが可能となる。
<変形例2>
本変形例では、転落抽選制限カウンタや移行抽選制限カウンタの値に応じて、遊技者に特典を付与する。特典の一例として、遊技者にとって有益となり得る情報の提示となり得る、設定示唆演出を例として説明する。図104(c)は、転落抽選制限カウンタの値に応じた設定示唆演出Aの発生率を示しており、図104(d)は、移行抽選制限カウンタの値に応じた設定示唆演出Bの発生率を示している。設定示唆演出Aと設定示唆演出Bとは、異なる演出内容となっており、より詳しくは、異なる設定値を示唆する演出となっている。例えば、設定示唆演出Aは、設定値が偶数設定(2,4,6)又は奇数設定(1,3,5)であることの示唆を行うものであり、設定示唆演出Bは、設定値が所定値(4)未満又は所定値以上であることの示唆を行うものである。
図104(c)では、転落抽選制限カウンタの値に応じて異なる発生率となるように設定示唆演出Aの発生率が設定されており、転落抽選カウンタが0である場合には発生せず、1~3である場合には5%で発生し、4~8である場合には1%で発生し、9~15である場合には0.1%で発生し、16以上である場合には0%で発生する例を示している。すなわち、転落抽選制限カウンタの値が大きいほど(転落抽選が制限された回数が多いほど)、設定示唆演出Aの発生率が低くなるように設定されている。
また、図104(d)では、移行抽選制限カウンタの値に応じて異なる発生率となるように設定示唆演出Bの発生率が設定されており、移行抽選カウンタが0である場合には発生せず、1~3である場合には3%で発生し、4~8である場合には10%で発生し、9~15である場合には20%で発生し、16以上である場合には50%で発生する例を示している。すなわち、移行抽選制限カウンタの値が大きいほど(移行抽選が制限された回数が多いほど)、設定示唆演出Bの発生率が高くなるように設定されている。
このようにすることで、制限状態において制限されたことの遊技者の機会損失分を、設定示唆演出といった遊技者に有益となり得る情報の提示を行うことで好適に補うことが可能となる。
転落抽選が制限された回数と、移行抽選が制限された回数とは、基本的に同数となり得るものであるものの、設定示唆演出Aではその回数が多くなるほど発生率が低くなり、設定示唆演出Bではその回数が多くなるほど発生率が高くなるように設定している。そのため、設定示唆演出Aの発生を望む遊技者としては制限状態が短いことを望み、設定示唆演出Bの発生を望む遊技者としては制限状態が長いことを望むといったように、異なる観点から制限状態の長さをとらえさせることができる。そのうえで、制限状態が長いほどATモード当選となる可能性も高くなることを前提としているため、基本的には長い側を期待しつつ、そうではなかった場合(短かった場合)の補填として設定示唆演出Aに期待させることができる。このようにすれば、制限状態の遊技性を大幅に向上させることができる。
<変形例3>
本変形例では、CZモード中のATモード移行抽選やCZモードの転落抽選の構成を異ならせる。すなわち、上記各実施形態では、CZモード中において各ゲームの抽選結果に応じてATモード移行抽選を行い、CZモードの継続数が30となるとATモードの移行抽選に当選する構成としたうえで、CZモードの継続数が20以降は転落抽選を行う構成とした。本変形例ではこれを変更し、CZモード中の継続数に対してATモード移行抽選の当選確率やCZモードの転落抽選の当選確率がそれぞれ設定されているマップテーブルをROM105に設け、各ゲームにおいて当該マップテーブルに設定されている当選確率に基づいてATモードの移行抽選やCZモードの転落抽選を行うものとする。また、上記マップテーブルを複数設け、CZモード移行時には、例えば、第1特定役処理等において、CZモードへの移行抽選の当選契機となった遊技結果に応じたマップテーブルを選択するようにする。
図105は、マップテーブルの一例を示している。マップテーブルでは、CZモード継続数に応じて、それぞれのゲームでのATモード移行当選率とCZモード転落当選率とが設定されている。例えば、マップテーブル1では、CZモード継続数が1~29では、ATモード移行当選率がいずれも5%として設定されれており、毎ゲーム5%の当選確率でATモードの移行抽選が行われることを示している。また、マップテーブル1では、CZモード継続数が30では、ATモード移行当選率が100%であり、CZモードが30ゲーム目まで到達することでATモード当選が確定する事象が、本マップテーブルによっても実現されている。
更に、マップテーブル1では、CZモード継続数が1~19ではCZモード転落当選率が0%として設定されており、19ゲーム目までは毎ゲーム0%の当選確率でCZモードの転落抽選が行われること、すなわち、19ゲーム目までは転落しないことを示している。そして、CZモード継続数が20~30では転落当選率が50%として設定されており、20ゲーム目以降は、毎ゲーム50%の当選確率で転落抽選が行われることを示している。
マップテーブル2では、CZモード継続数が1~29において設定されているATモード移行当選率が、上記マップテーブル1のものよりも高く、毎ゲーム10%の当選確率でATモード移行抽選が行われる点で、上記マップテーブル1よりも遊技者にとって有利なマップテーブルとして設定されている。
マップテーブル3では、CZモード継続数が1~24のCZモード転落当選率が0%として設定されており、25~30では転落当選率が50%として設定されている。すなわち、マップテーブル3では、24ゲーム目まで転落しない点で、19ゲーム目までのマップテーブル1やマップテーブル2よりも遊技者にとって有利なマップテーブルとして設定されている。例えば、CZモードへの移行契機となった契機役が強チェリーであればマップテーブル1が選択され易く、弱チェリーであればマップテーブル2が選択され易く、強スイカや弱スイカであればマップテーブル3が選択され易い、といったように、契機役に応じて選択されるマップテーブルが異なるようにするとよい。
マップテーブル4は、CZモード継続数が1~30のいずれにおいても、ATモード移行当選率及びCZモード転落当選率がそれぞれ0%として設定されており、CZモードの継続数に関わらずATモード移行抽選に当選しないし、転落抽選にも当選しないマップテーブルである。マップテーブル4は、上記制限状態に対応するものであり、例えば、CZモード中にボーナス当選した場合等、制限状態となった場合には、例えばATモード抽選処理において、それまでのマップテーブルではなく、マップテーブル4を用いて、各ゲームのATモード移行抽選や転落抽選を行う構成とするとよい。
このようなマップテーブルを用いた構成であっても、CZモードの継続数が天井に相当する30となるとATモードの移行抽選に当選し、CZモードの継続数が20以降は転落抽選を行う構成となるし、更に、制限状態中においてもCZモードの継続数の加算処理が許容されることを利用して制限状態中のゲーム数分だけ上記天井に近づく、といった遊技性を実現することができる。
また、このようなマップテーブルを用いることで、上記移行抽選や転落抽選が制限された分の抽選を事後的に行う構成における処理の簡素化が図られる。つまり、上記第1,第2の実施形態に適用するならば、制限状態から復帰した際にマップテーブルをそれまでのマップテーブルに戻すだけで良いし、上記第3の実施形態に適用するならば、移行抽選や転落抽選が制限された分である上記マップテーブル4を参照して移行抽選や転落抽選が行われた分のCZモード継続数を、例えば3ゲーム~13ゲームといったように一時記憶しておき、事後的な抽選を行う場合、再度元のマップテーブル(例えばマップテーブル1)にて、上記一時記憶しておいた継続数に対応する移行抽選や転落抽選を行う。このように、CZモード中の各ゲームで移行抽選や転落抽選の当選確率を異ならせるようにして、遊技の多様化を図りながらも、事後的な抽選を容易に行うことが可能である。
<その他の実施形態>
なお、上述した各実施形態や各変形例の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよい。また、上記各実施形態や各変形例に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態や変形例の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各発明では、CZモード中のゲーム数によってATモードへの移行が生じる構成と、ボーナス持ち越し状態中等においてはCZモード中のゲーム数のカウントだけが進む構成を利用したが、例えば、ゲーム数によって移行が生じるものはATモードに限定されず、VBモードであってもよいし、特化ゾーンであってもよいし、他のモードであってもよい。また、表示モードの移行が生じるのではなく、遊技者に特典が付与されるものであればよく、例えば、所定モード中のゲーム数が天井に達すると設定値示唆演出が発生する構成に適用してもよい。
(2)ボーナス持ち越し状態中の抽選テーブルや、停止制御態様(スベリコマ数等)や、重複当選している場合の優先順序等を異ならせることで、ボーナス持ち越し状態中のボーナス入賞率を異ならせてもよい。例えば、ボーナス持ち越し状態に移行すると所定の再遊技確率が高くなるRT状態へ移行する構成とし、ボーナス入賞よりも再遊技入賞を優先することでボーナス入賞が成立しにくくなる構成としてもよいし、所定の払出結果となる確率が高くなる抽選テーブルに変更される構成とし、ボーナス入賞よりも払出結果入賞を優先することでボーナス入賞が成立しにくくなる構成としてもよい。また、ボーナス持ち越し状態においてはリール制御のスベリ数を少なくする等して、ボーナス入賞を狙って停止操作しても揃いにくく(スベリにくく)する構成としてもよい。
(3)ボーナス持ち越し状態中において、持ち越し前よりも当選確率が高くなる再遊技結果や払出結果を設けて、ボーナス入賞の成立し易さを異ならせる構成において、これら再遊技結果や払出結果の当選確率を設定値によって異ならせてもよい。このようにすることで、設定値によってボーナス持ち越し状態中の入賞率が変化することとなり、CZモード中にボーナス当選した場合のATモード当選率が設定値によって異なり得るものとなる。
(4)各実施形態では、CZモードの継続数が天井である30ゲーム以上になると、ATモード当選が確定する構成としているところ、言い換えると、CZモード中は各ゲームの遊技結果に基づいてATモード移行抽選を行うとともに、CZモードの継続数に基づいてもATモード移行抽選を行っており、CZモードの継続数に基づくATモード移行抽選では、CZモードの継続数が30ゲーム以上となると100%の確率でATモード当選する構成といえる。この場合、CZモードの継続数に基づくATモード移行抽選については、30ゲーム以上となると100%の確率でATモード当選としなくてもよく、高確率で当選し、一部外れが生じるものであってもよい。また、当選し易くなるゲーム数も30ゲームに限定されず、20ゲームであってもよいし40ゲームであってもよいし、所定ゲーム数以降、徐々に当選確率が高くなる構成としてもよい。
(5)通常モードからCZモードへ移行し、CZモードからATモードへ移行する構成としたが、通常モードからCZモードだけでなくATモードへ移行し得る構成としてもよい。すなわち、ATモードへの移行ルート(抽選契機)は、CZモードを介するだけでなく、他の移行ルートが設定されていてもよい。
(6)第1BBや第2BBに基づくボーナス状態を、基本的には約30ゲーム継続するものとしたが、CZモードの天井(30ゲーム)よりも少ないゲーム数として20ゲーム継続するものとしてもよいし、天井よりも多いゲーム数として40ゲーム継続するものとしてもよい。
RBに基づくボーナス状態についても、約10ゲーム継続することを前提としたが、5ゲームとしてもよいし、15ゲームとしてもよい。また、転落抽選が行われる10ゲーム(20ゲーム目から30ゲーム目)との関係からは、RB入賞に基づいて転落抽選を回避させるためには、当該転落抽選が行われるゲーム数(10ゲーム)以上のゲーム数が継続可能なものとするとよい。
(8)第1BBや第2BBに基づくボーナス状態と、RBに基づくボーナス状態とで、共通の抽選テーブルを用いる構成としたが、別々の抽選テーブルとしてもよい。
(9)制限対象ボーナスと制限非対象ボーナスとで、別々の抽選テーブルを設定してもよい。この場合、制限対象ボーナスでは、CZモードの天井までのゲーム数を稼ぐべく、なるべく多いゲーム数継続し得るものとし、制限非対象ボーナスでは、それよりも少ないゲーム数継続し得るものとしてもよい。
(10)ボーナスとCZモードとに同時当選した場合、ボーナスの種類(制限対象ボーナスか、制限非対象ボーナスか)やボーナス状態の継続ゲーム数によって、前兆ゲーム数を異ならせる構成としてもよい。
(11)CZモード中の継続数を、補助表示部65等にて表示する構成としてもよい。この場合、CZモードの開始からカウントアップする構成としてもよい、天井(30)までのゲーム数をカウントダウンする構成としてもよい。
(12)転落抽選に関し、移行契機役当選時には転落抽選を行わない構成としたが、設定値によって当選確率が異なる強チェリー2等の当選時にも転落抽選を行わない構成としてもよい。この場合、当該強チェリー2当選時には転落抽選もATモード移行抽選も行わない構成とするとよい。
(13)転落抽選に当選した場合には、そのゲームでは、ATモード移行抽選を行わない構成としたが、転落抽選に当選してもATモード移行抽選を行い、当該移行抽選に当選した場合にはATモードへの移行を許容する構成としてもよい。
(14)CZモード中のRB当選時の当選報知演出として、RBとATモードとに同時当選している場合には、CZモードの継続数に関わらず、ATモードの先当選報知演出を発生させる構成としたが、当該構成を第1BBや第2BBの当選報知に適用してもよい。例えば、CZモードにおいてATモード当選が確定する継続数を上記のものよりも長くしたり、第1BBや第2BBに基づくボーナス状態の継続数を上記のものよりも短くする等すると、CZモード中における第1BBや第2BB入賞タイミングによって、ATモード当選が確定しない構成ともなり、第1BBや第2BB当選報知演出時に、ATモードの先当選報知演出が発生しない場合も生じ得る。この場合、第1BBや第2BBとATモードとの同時当選に基づいて、ATモードの先当選報知演出を発生させる構成とすれば、ATモードの当選契機の更なる複雑化を行うことができ、ATモード当選の意外性を高めて報知時の興奮の高まりを助けることが可能となる。
(15)ATモードの先当選報知演出を以下のような構成に適用してもよい。通常モードにおいて、第1BBや第2BB当選時にCZモードと同時当選し得る構成としたうえで、当該通常モード中の第1BBや第2BBとCZモードとの同時当選時に、当該第1BBや第2BBの当選報知演出として、ATモードの先当選報知演出を発生させる構成。このような構成であっても、当該同時当選したCZモードは第1BBや第2BBに基づくボーナス状態中に30ゲームに達することとなり、ATモードへの移行当選が確定するため、ATモードの先当選報知演出を発生させても、その後の遊技内容との齟齬が生じない。
(16)CZモードの継続数に基づくATモードの移行抽選を行ってからCZモードの転落抽選を行う構成として、特に、ボーナス終了後1ゲーム目について説明したが、制限非対象ボーナス移行ゲームや移行後1ゲーム目に適用してもよい。また、CZモードの継続数に基づくATモードの移行抽選を行ってから、CZモードの転落抽選を行う構成としたが、その順番を逆としてもよく、同時に行ってもよい。
(17)有利区間を以下のように定義してもよい。最大払出枚数に係る入賞に対応する押し順報知が少なくとも1回は発生する区間。より詳しくは、停止順序によって9枚、3枚又は0枚のメダル払出が行われ得る押し順ベルにおいて、9枚のメダル払出が発生することとなる押し順報知を少なくとも1回は発生することとなる区間。
(18)設定値によってATモード等への移行抽選や上乗せ抽選の確率や有利度に差が生じないように、特に設定差の無い抽選結果に基づいてこれら抽選を行う構成としたが、設定差のある抽選結果に基づいて抽選を行うものの、当選時の恩恵(特典、移行抽選等の当選確率や上乗せゲーム数)を調節することで設定差が生じないようにしてもよい。例えば、設定1では100分の1の確率で当選し、設定6では10分の1の確率で当選する特定役を設け、当該特定役当選時のATモードの上乗せ抽選の当選確率を、設定1では2分の1とし、設定6では、20分の1とする。このようにすることで、トータルの上乗せ当選確率は、いずれの設定値であっても200分の1となり、設定差がなくなる。
(19)ベット数が3である状況でのゲームについて主に説明したが、ベット数が1である1ベットゲームやベット数が2である2ベットゲームに上記発明を適用してもよい。例えば、固定RT状態か無限RT状態かによって、1ベットゲームや2ベットゲームにて消化可能(遊技可能)であって、他のベット数では消化できない(遊技できない)構成としてもよい。
(20)有利区間の強制終了ゲームは上記の数(1500)に限定されず、それよりも多くてもよいし、少なくてもよい。
(21)有利区間の強制終了条件は、上限ゲーム数(1500)の消化だけでなく、それに加えて又はそれに代えて上限払出メダル数(3000枚)を設けてもよい。
(22)上乗せ抽選テーブルや上乗せゲーム数抽選テーブルは上記のものに限定されず、その当選確率や当選時の上乗せゲーム数の範囲や平均等も任意である。例えば、上乗せゲーム数として、有利区間の上限数を超えるゲーム数(2000ゲーム等)が選択され得るものであってもよい。
(23)疑似ボーナスとしてのVBモードをATモード中にのみ移行可能な構成としたが、通常モード中からでも移行可能な構成としてもよい。この場合、VBモードへの移行抽選に当選した場合には、当該当選ゲームを開始ゲームとし、開始ゲームの次のゲームの操作を許容するよりも前のタイミングで区間表示器の表示を開始する構成とすればよい。また、この場合、第1BBや第2BBにVBモードと同時当選した場合には、第1BBや第2BBへの入賞が成立するゲームを開始ゲームとするとよい。
(24)有利区間への移行抽選や上乗せ抽選等を行う契機となる特定役として、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ、等のメダル払出を伴う小役や、これら強チェリー等と入賞態様が共通する特定再遊技、及びこれら小役や特定再遊技とボーナスとの重複役を例として説明したが、上記抽選契機となる結果はこれらの結果に限定されない。例えば、所定のボーナスの単独役や、通常リプレイでも有利区間への移行抽選等を行う構成としてもよい。また、消化ゲーム数や、各結果に基づいて別途付与されるポイントの累積数等に基づいて移行抽選等を行う構成としてもよい。いずれにしても、有利区間への移行抽選等の契機が、設定値による当選確率や発生頻度に差が生じないものであればよい。
(25)有利区間に関し、設定値に関わらず移行抽選の当選確率や当選時の特典(移行モードや上乗せゲーム数等)等が共通する構成としたが、設定値によって当選確率等が異なる構成としてもよい。この場合、移行抽選等の抽選契機となる結果の種類によって、設定値による確率や当選時の特典の差が生じるものと、設定値による確率や当選時の特典の差が生じないものとが存在する構成としてもよい。
(26)有利区間中の継続ゲーム数を有利区間ゲーム数AG等により管理する構成としたが、例えば、所定ゲーム数消化するまで(例えば50ゲーム)や所定の終了条件が成立するまで(例えば、リプレイが3連続当選するまで)を1セットして、そのセット数により管理する構成としてもよい。具体的には、ATモードを、所定ゲーム数(50ゲーム)を1セットとし、ATモード開始時やATモード移行抽選時にセット数を抽選により決定する。そして、その決定されたセット数が消化されることでATモードを終了するようにする。この場合、ATモード中等において特定役当選等、特定条件が成立した場合に、ATモードの上乗せ抽選として、セット数の上乗せ抽選を行う構成とし、かかる抽選に当選した場合に、その当選内容に応じたセット数の上乗せを行う構成とするとよい。
(27)押し順ベルや押し順リプレイ当選時において、各リール32L,32M,32Rの停止順序によって入賞する役が異なり、付与される特典が異なる構成としたうえで、その停止順序の報知を行うか否かによって遊技者にとっての有利度を異ならせる構成としたが、停止操作に関する報知を行うことで遊技者にとっての有利度が異なることとなる役を用いたものであればよい。
例えば、所定のリールとして左リール32Lにおいて、第1図柄(例えば「黒BAR」図柄)と第2図柄(例えば「赤7」図柄)とを同時に狙えない個所に(5図柄以上離れた位置にそれぞれ)配置する。そして、左リール32Lの第1図柄と、中リール32Mの所定絵柄(例えば「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄)と、右リール32Rの所定絵柄(例えば「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄)と、が有効ラインに停止した場合に第1結果入賞が成立し、左リール32Lの第2図柄と、中リール32Mの所定絵柄(例えば「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄)と、右リール32Rの所定絵柄(例えば「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄)と、が有効ラインに停止した場合に第2結果入賞が成立するように、第1結果と第2結果との入賞態様を設定する。この場合、第1結果当選時に第1図柄を狙って停止操作すれば、当該第1結果入賞が成立し得るものの、第1図柄ではなく第2図柄を狙って停止操作すると、第1結果入賞は成立せず、対応する特典は付与されない。同様に、第2結果当選時に第2図柄を狙って停止操作すれば、当該第2結果入賞は成立し得るものの、第2図柄ではなく第1図柄を狙って停止操作すると、第2結果入賞は成立せず、対応する特典は付与されない。そのうえで、第1結果と第2結果とのいずれかが当選することとなる特定役を設け、当該特定役当選時に、第1結果及び第2結果のいずれに当選しているか(第1図柄及び第2図柄のいずれを狙って左リール32Lを停止操作すればよいか)を報知可能とする。このような構成においても、当該報知によって当選している結果(第1結果及び第2結果のいずれか)を入賞させることが可能となり、当該報知の有無によって遊技者にとっての有利度が変化する。そして、かかる報知が行われやすくなるモードや、当該報知が行われやすくなるモードへの移行確率が高くなるモードや、これらのモードへの移行抽選に当選したものの移行前であるモードの少なくともいずれかのモードを含む状況を有利区間としてもよく、また、上記各モードと押し順役に基づく各モードを含めて、上記各モードの少なくともいずれかのモードを含む状況を有利区間としてもよい。
すなわち、同じ当選役であっても停止出目を異ならせるための停止操作は停止順序に限定されず、停止操作タイミングを含む停止操作態様であればよく、かかる停止操作態様を行わせるための報知は、押し順報知に限定されず操作態様に関する態様報知であればよい。
さらに、所定のインデックス値IVにて当選となった場合に複数の当選役を設定したうえで、停止順序や停止操作タイミング等の停止操作態様によって入賞成立となる役を異ならせたが、以下のようにしてもよい。すなわち、特定のインデックス値IVにて当選となった場合に特定役に当選したものとし、特定役に対応する停止操作態様をその後抽選により決定したうえで、遊技者の停止操作態様が当該停止操作態様の抽選結果に合致したものであれば特定役入賞を成立させ、遊技者の停止操作態様が当該停止操作態様の抽選結果に合致したものではなければ特定役入賞を成立させない、又は特定役とは異なる役入賞を成立させる、といったように、遊技結果の抽選と停止操作態様の抽選とが別々の抽選(2段階抽選)となるようにしてもよい。
(28)CZモードや前兆モードにおいても押し順報知が行われる構成としてもよい。より具体的には、ATモード、CZモード、前兆モード等を含めて、有利区間としても特定遊技状態へ移行した場合、押し順報知が少なくとも所定回数(1回)は発生するまで当該有利区間が終了しない構成としてもよい。
(29)各設定値によって出玉率が変化する構成とし、設定1が最も出玉率が低く、設定6が最も出玉率が高くなる構成としたが、設定値によって出玉(遊技媒体)の増減率や増減態様が変化する構成であればよい。例えば、設定1と設定2との出玉率が同じであるなど、一部の設定値の出玉率が同じであって、他の設定値の出玉率が異なる構成としてもよい。また、設定1,3,5は出玉の増減率が高く、設定2,4,6は出玉の増減率が低い構成としてもよい。また、設定1,5は短時間で出玉が所定量増加し長時間で出玉が所定量減少し、設定2,3,4は所定量の増加に設定1,5よりも長時間要するとともに所定量の減少に設定1,5よりも短時間で済み、設定6は出玉の増減がほとんど発生しない構成としてもよい。これらの場合、各設定値の出玉率は同じであってもよい。
(30)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(31)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機(所謂、球使用回胴式遊技機)としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
例えば、パチンコ機や球使用回胴式遊技機において、出玉率等に変化を与える設定値を複数段階有する構成とし、これらの設定値の示唆や教示演出として、上記各発明を適用してもよい。この場合、大当たり確率が高低となる高確率状態と低確率状態とを有するパチンコ機においては、上記スロットマシン10における有利区間を高確率状態として適用してもよく、所定の入球部への入球率が高低となる高入球状態と低入球状態とを有するパチンコ機においては、上記スロットマシン10における有利区間を高入球状態として、上記各発明を適用してもよい。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の各特徴群に示す発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008-295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.予め定められた特定状態(CZモード)において実行されたゲーム数を数える第1特定処理を実行可能な第1特定処理実行手段(主制御装置101によるステップS3104等の処理を実行する機能)と、
前記第1特定処理実行手段による前記第1特定処理の結果が、前記特定状態にて実行されたゲーム数が予め定められた特定数であるとする特定結果となったことを把握可能な把握手段(主制御装置101によるステップS3107等の処理を実行する機能)と、
前記把握手段により前記特定結果が把握されたことに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101によるステップS3110等の処理を実行する機能)と、
前記特定状態において実行されるゲームにて、当該特定状態を終了させるか否かの抽選処理としての第2特定処理を実行可能な第2特定処理実行手段(主制御装置101によるステップS3205の処理を実行する機能)と、
前記特定状態において実行されるゲームの遊技結果が、予め定められた移行状態への移行を可能とする移行結果(ボーナス当選)であることに基づいて、少なくとも前記移行状態への移行までのゲームにおいて、前記第1特定処理実行手段による前記第1特定処理の実行を許容する一方、前記第2特定処理実行手段による前記第2特定処理の実行は制限する特別手段(主制御装置101によるステップS3202等の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、実行されたゲーム数が特定数となることに基づいて特典が付与される特定状態において、各ゲームでは終了抽選が行われており、この終了抽選に当選しないようにしながら特定数に達するようになること願うといった遊技性を前提とし、その特定状態におけるゲームの結果が移行状態への移行を可能とする移行結果となると、少なくとも移行状態への移行が生じるまでのゲームでは、特定状態におけるゲーム数のカウントは継続される一方、終了抽選の実行は制限されるようになる。このようにすることで、特定状態における終了抽選当選を回避させる遊技性において、移行結果となることにも期待させることができる。しかも、終了抽選の制限やゲーム数のカウントの許容の対象を、少なくとも移行状態移行までのゲームとしていることから、移行状態への移行を遅らせることでも終了抽選を免れつつ特典付与までのゲーム数を稼ぐことが可能である。よって、特定状態における遊技性が劇的に高められ、遊技の注目度を好適に高めることができる。
特徴A2.前記特別手段は、前記移行状態における各ゲームでも、前記第1特定処理実行手段による前記第1特定処理の実行を許容する一方、前記第2特定処理実行手段による前記第2特定処理の実行は制限することが可能であることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行状態中も終了抽選を免れつつ特典付与までのゲーム数を稼ぐことができる。このようにすることで、特定状態中に移行結果当選となることの有利度が高められ、当該移行結果当選となることへの期待感を好適に高めることができる。
特徴A3.前記移行状態において実行されるゲーム数が、前記特定数以上となり得ることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行状態へ移行させることで、第1特定処理実行手段によりカウントされるゲーム数が特定数以上となり、特典が付与されることが確定する。よって、移行結果当選から移行状態移行までに要したゲーム数にかかわらず、特典付与を確定させることができ、移行状態への移行を速やかに行わせることができる。
特徴A4.前記移行状態において実行されるゲーム数が、前記特定数未満となり得ることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行状態へ移行させても、第1特定処理実行手段によりカウントされるゲーム数が特定数以上となることは確定せず、移行結果当選から移行状態への移行までに要したゲーム数に応じて、特典が付与されることになる。このようにすることで、特定状態中に移行結果当選となった場合に、いかに移行状態へ移行させないようにして特典付与までのゲーム数を稼ぐか、といった遊技性が実現され、特定状態における興趣が劇的に高められる。
特徴A5.前記移行結果として、特別移行状態(BB状態)へ移行可能となる特別移行結果(第1BB、第2BB)と、当該特別移行状態とは異なる所定移行状態(RB状態)へ移行可能となる所定移行結果(RB)と、を有し、
前記特別移行状態において実行されるゲーム数は前記特定数以上となり得るものであり、
前記所定移行状態において実行されるゲーム数は前記特定数未満となり得るものであることを特徴とする特徴A2乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別移行結果に基づいて特別移行状態へ移行させることで、第1特定処理実行手段によりカウントされるゲーム数が特定数以上となり、特典が付与されることが確定する。一方、所定移行結果に基づいて所定移行状態へ移行させても、第1特定処理実行手段によりカウントされるゲーム数が特定数以上となることは確定せず、この場合、所定移行結果当選から所定移行状態への移行までに要したゲーム数に応じて、特典が付与されることになる。このようにすることで、移行結果の種類に応じて異なる遊技性が実現され、特定状態中の移行結果当選への期待感とともに、その種類への関心を高め、当該特定状態中の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A6.前記移行結果として第1移行結果(例えば、制限非対象ボーナスとなる特リプA重複1,2)と、当該第1移行結果とは異なる第2移行結果(例えば、制限対象ボーナスとなる特リプAB重複1,2)と、を有し、
前記特別手段は、
前記第1移行結果に基づいて移行した前記移行状態における各ゲームでは、前記第1特定処理実行手段による前記第1特定処理の実行、及び前記第2特定処理実行手段による前記第2特定処理の実行を許容し、
前記第2移行結果に基づいて移行した前記移行状態における各ゲームでは、前記第1特定処理実行手段による前記第1特定処理の実行を許容する一方、前記第2特定処理実行手段による前記第2特定処理の実行は制限することを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果の種類によって、移行状態中も終了抽選を免れつつ特典付与までのゲーム数を稼ぐことができるか否かが異なる。つまり、第1移行結果であれば、移行状態中の終了抽選は免れ得ないため、いかに移行状態への移行を引き延ばすかが遊技の肝となるし、第2移行結果であれば、移行状態中の終了抽選を免れつつ特典付与までのゲーム数を稼ぐことが可能となるため、例えば、移行状態のゲーム数を加味すると第2移行結果当選時に特典付与が確定する等といった遊技性も実現可能である。このようにすることで、特定状態中にいずれの移行結果当選となるかによって、有利度の向上だけでなく、遊技性が大きく異なり、当該移行結果当選となることへの期待感を好適に高めることができる。
特徴A7.前記第1移行結果に基づく前記移行状態における各ゲームにおいて、前記特典付与手段による前記特典又はそれとは異なる特典としての第2特典を遊技者に付与するか否かの付与抽選を実行可能な付与抽選手段(主制御装置101によるATモード抽選処理を実行する機能)と、
前記付与抽選手段による抽選結果が前記第2特典を遊技者に付与することに対応する結果である場合、遊技者に当該第2特典を付与することが可能な第2特典付与手段(主制御装置101によるATモード当選フラグをセットする処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2移行結果に基づく前記移行状態における各ゲームでは、前記付与抽選手段による前記付与抽選の実行が制限されることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1移行結果に基づく移行状態では、終了抽選が実行され得るものの、第2特典を付与するかの付与抽選も実行され得るものとなる。一方、第2移行結果に基づく移行状態では、終了抽選が実行されないものの、付与抽選も実行されない。このようにすることで、第1移行結果となると、移行状態移行後においても終了抽選をかいくぐりながら特定数に達することや、途中で付与抽選に当選することに期待し、第2移行結果となると、移行状態移行後にはなるべく当該移行状態を継続させて特定数に達するようにする、といったように、第1移行結果に基づく移行状態と、第2移行結果に基づく移行状態との遊技性が全く異なることとなり、特定状態中の遊技の興趣向上が図られる。
特徴A8.前記第1移行結果に基づく前記移行状態と、前記第2移行結果に基づく前記移行状態とで、当該移行状態中に実行され得るゲーム数が同じ又は略同じであることを特徴とする特徴A6又は特徴A7に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果の種類によっては、移行状態中の終了抽選の実行が制限されない場合もある構成において、いずれの移行結果であっても、移行状態中に実行され得るゲーム数が同程度のものとなる。そうすると、移行状態中に実行され得るゲーム数からは、終了抽選の実行が制限されているか否かを判断することが困難となる。このように、両移行結果に基づく移行状態を区別しにくいものとすることで、終了抽選をかいくぐって特定数に達したのか、それとも、そもそも終了抽選の実行が制限されて特定数に達したのかがわかりにくくなり、それを特定数に達する前から予測しながら遊技を行わせることで、強烈なドキドキ感を感じさせる遊技性が実現される。
なお、「ゲーム数が同じ又は略同じ」は、「ゲーム数が同程度」と表現してもよい。また、「ゲーム数が同じ又は略同じ」とは、「ゲーム数が完全に同一である」ことだけでなく、「ゲーム数が異なる」ことも含むものであり、その異なる程度が遊技者にとっての有利度に差が生じない程度であればよい。
特徴A9.前記移行状態に移行することの移行報知(各リール32L,32M,32Rの停止出目等)を実行可能な移行報知手段(主制御装置101による抽選結果対応処理を実行する機能)を備え、
前記第1移行結果に基づいて前記移行状態に移行する場合と、前記第2移行結果に基づいて前記移行状態に移行する場合とで、前記移行報知手段による前記移行報知の態様が共通していることを特徴とする特徴A6乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行報知からは、第1移行結果に基づく移行状態か、第2移行結果に基づく移行状態かを判断することが困難となる。よって、終了抽選をかいくぐって特定数に達したのか、それとも、そもそも終了抽選の実行が制限されて特定数に達したのかを予測する遊技の楽しみが増える。
特徴A10.前記把握手段は、前記移行状態へ移行したゲーム又は前記移行状態の終了後1ゲーム目において、前記第2特定処理実行手段による前記第2特定処理が行われるよりも前に、前記第1特定処理の結果が前記特定結果であるか否かの把握を行うことを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行状態へ移行したゲームや移行状態の終了後1ゲーム目に特定状態を終了させるか否かの抽選よりも前に、特定状態のゲーム数が特定数に至っていることの把握が行われる。このようにすることで、せっかく移行状態へ移行させるまでに、又は移行状態にて特定数に達したのにもかかわらず、その把握前(特典付与前)に終了抽選にて終了してしまうといった不合理を回避することができる。
特徴A11.前記移行結果が特定移行結果である場合、予め定められた移行条件(停止出目)が成立したことに基づいて前記移行状態への移行が生じる構成であり、
前記特定移行結果であっても、前記移行条件が成立していないゲームでは、前記移行状態への移行が生じず、且つ当該特定移行結果であることが次のゲームに持ち越されることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定移行結果となってから移行条件が成立して移行状態への移行が生じるまでのゲームにおいては、特定状態におけるゲーム数のカウント(第1特定処理)が実行される一方、特定状態を終了させる終了抽選(第2特定処理)の実行は制限されるため、特定移行結果となってから、如何に移行状態へ移行させないようにするかが、特典付与に近付くカギとなる。このようにすることで、特定移行結果となってから移行条件が成立しないことを願いながら遊技を行う、といった斬新な遊技性とすることができる。
特徴A12.前記特別手段は、前記移行状態における各ゲームでも、前記第1特定処理実行手段による前記第1特定処理の実行を許容する一方、前記第2特定処理実行手段による前記第2特定処理の実行は制限することが可能であり、
ゲームの結果が前記特定移行結果であることの特定報知を実行可能な報知手段(表示制御装置81による特別報知処理を実行する機能)を備え、
前記報知手段は、現状の前記第1特定処理実行手段による前記第1特定処理の結果に基づいて、当該特定移行結果に基づく前記移行状態が行われることによって前記第1特定処理実行手段による前記第1特定処理の結果が前記特定結果とならない場合、前記移行条件を成立させないように指示する指示報知を実行可能であることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定移行結果当選に基づく移行状態中に特定状態中のゲーム数が特定数に至らない場合には、特定条件を成立させないようにして、移行状態へ移行するまでのゲーム数を稼がせるようにすることができる。このようにすることで、移行状態への移行に基づき特典が付与され易くなる。
なお、移行条件を、遊技者の操作に基づいて又は遊技者の操作が関与して成否が決定される構成とすることで、上記のような構成において、遊技者の積極参加が促される。
特徴A13.前記特定移行結果として、前記移行条件の成立し易さが異なる複数の結果を有することを特徴とする特徴A11又は特徴A12に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行条件の成立し易さによって、移行状態へ移行するまでに要するゲーム数が異なり得る。よって、特典付与となるまでに必要なゲーム数の稼ぎ易さが異なることとなり、移行条件が成立しにくい特定移行結果となることを願いながら遊技を行う、といった斬新な遊技性が実現される。
特徴A14.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、各ゲームの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する数の遊技媒体の払出を実行可能な払出手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、各前記停止操作手段が第1の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第1結果と、各前記停止操作手段が前記第1の停止操作態様とは異なる第2の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第2結果とを有し、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記第1の停止操作態様及び前記第2の停止操作態様を含む操作態様に関する態様報知(押し順報知)を所定の報知手段(指示モニタ68における第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7)にて実行可能な態様報知手段(主制御装置101による押し順役処理を実行する機能)を備え、
遊技状態として、通常遊技状態(通常区間)と、前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度が前記通常遊技状態よりも高くなる第1特定遊技状態(有利区間)と、を少なくとも設け、
前記通常遊技状態において前記第1特定遊技状態への移行抽選を実行する移行抽選手段(主制御装置101によるATモード抽選処理を実行する機能)と、
前記移行抽選手段による抽選結果が前記第1特定遊技状態へ移行させることに対応する結果であることに基づいて、前記第1特定遊技状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させる有利結果(第1BB、第2BB、RB)であることに基づいて、遊技状態を前記有利状態へ移行させることが可能な有利移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記有利結果である場合、前記有利状態へ移行するまで当該有利結果を留保可能な留保手段(主制御装置101による持ち越し状態に設定する処理を実行する機能)と、
を備え、
遊技状態として、前記移行抽選手段による前記移行抽選の確率が前記通常遊技状態よりも高くなる第2特定遊技状態(CZモード)を設け、
前記特定状態は前記第2特定遊技状態であり、
前記特典付与手段により付与される特典は、前記特定移行手段により移行される前記第1特定遊技状態であり、
前記移行状態は前記有利状態であり、
前記移行結果は前記有利結果であることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば払出手段により所定数の遊技媒体の払出が行われるといった所謂スロットマシンにおいて、停止操作手段の停止操作態様によって第1結果入賞が成立する場合と第2結果入賞が成立する場合があり、その停止操作態様に関する態様報知の有無によって有利度を異ならせることができる。更に、抽選手段による抽選結果が有利結果となると遊技者にとって有利な有利状態に移行する場合があり、有利状態への移行と態様報知との連動によって、多量の遊技媒体の獲得を期待できる遊技性が実現される。
このような遊技性を前提としたうえで、更に態様報知の実行頻度が高くなる第1特定遊技状態への移行が生じ易い第2特定遊技状態が設けられており、第2特定遊技状態のゲーム数が特定数に至ると第1特定遊技状態への移行が生じる。また、第2特定遊技状態は第2特定処理という終了抽選がなされる構成である。そして、この第2特定遊技状態中に有利結果となると有利状態移行までのゲームでは、第2特定遊技状態のゲーム数のカウントは許容される一方、第2特定処理による終了抽選は制限されるため、第1特定遊技状態への移行が生じるまでのゲーム数を稼ぐことが可能となる。よって、第2特定遊技状態中の遊技性が劇的に高められ、遊技の注目度を好適に高めることができる。
<特徴B群>
特徴B1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、各ゲームの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する数の遊技媒体の払出を実行可能な払出手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、各前記停止操作手段が第1の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第1結果と、各前記停止操作手段が前記第1の停止操作態様とは異なる第2の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第2結果とを有し、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記第1の停止操作態様及び前記第2の停止操作態様を含む操作態様に関する態様報知(押し順報知)を所定の報知手段(指示モニタ68における第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7)にて実行可能な態様報知手段(主制御装置101による押し順役処理を実行する機能)を備え、
遊技状態として、通常遊技状態(通常区間)と、前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度が前記通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態(有利区間)と、を少なくとも設け、
前記通常遊技状態において前記特定遊技状態への移行抽選を実行する移行抽選手段(主制御装置101によるATモード抽選処理を実行する機能)と、
前記移行抽選手段による抽選結果が前記特定遊技状態へ移行させることに対応する結果であることに基づいて、前記特定遊技状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が、前記払出手段による遊技媒体の払出対象となる所定の払出結果となる確率が高くなる払出状態へ移行させる移行結果(第1BB、第2BB、RB)であることに基づいて、遊技状態を前記払出状態へ移行させることが可能な払出移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果である場合、前記払出状態へ移行するまで当該移行結果を留保可能な留保手段(主制御装置101による持ち越し状態に設定する処理を実行する機能)と、
前記払出状態において前記払出手段により払い出された遊技媒体数が予め定められた特定数に達したことに基づいて、当該払出状態を終了させる払出終了手段(主制御装置101による終了判定処理を実行する機能)と、
前記払出状態中において、前記移行抽選手段による前記移行抽選の実行を制限する制限手段(主制御装置101によるステップS3202等の処理を実行する機能)と、
前記払出状態の実行ゲーム数が多いほど、前記特定遊技状態へ移行させ易くする特定手段(主制御装置101によるCZモード継続数に基づいてATモード当選とする処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば払出手段により所定数の遊技媒体の払出が行われるといった所謂スロットマシンにおいて、停止操作手段の停止操作態様によって第1結果入賞が成立する場合と第2結果入賞が成立する場合があり、その停止操作態様に関する態様報知の有無によって有利度を異ならせることができる。更に、抽選手段による抽選結果が移行結果となると払出手段による遊技媒体の払出対象となる所定の払出結果となる確率が高くなる払出状態に移行する場合があり、払出状態への移行と態様報知との連動によって、多量の遊技媒体の獲得を期待できる遊技性が実現される。
このような遊技性を前提としたうえで、払出状態においては遊技媒体の払出数が特定数に達することで当該払出状態を終了するようにし、払出状態の有利度があまりにも高くならないように設定されている。また、態様報知に関する特定遊技状態への移行抽選に関しても、払出状態中の実施を制限する構成とし、態様報知による遊技性と払出手段による遊技性との連動を許容しつつも、それが出玉率の高騰につながらないようにする工夫が施されている。
その一方で、払出数が特定数に達すると、払出状態が終了するのであるから、なるべく少ない遊技媒体数でその特定数に達しさせた方が遊技者とっては有利となり、各ゲームで使用する遊技媒体数や払い出される払出数が一定であるのであれば、払出状態中の実行ゲーム数が少ない方が遊技者にとって有利なものとなる。また、払出状態においては、特定遊技状態中への移行抽選が制限されるという観点からも、払出状態の実行ゲーム数が少ない方が遊技者にとって好ましくなる。しかし、このような構成としてしまうと、せっかく移行した払出状態がより短いことを望むようになってしまい、そのようなニーズに応える遊技性としてしまうと、遊技の単調化が生じ得る。
そこで、上記構成においては、払出状態の終了契機を上記のように払出数が特定数に達することとしつつも、払出状態の実行ゲーム数が多いほど特定遊技状態への移行が生じ易いようにしたことで、特定遊技状態との関係で払出状態が長く継続することへの期待感を高め、払出状態中に遊技性を好適に高めることができる。
特徴B2.前記払出手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記払出結果(BB・RB中第1役、第1小役)であり、前記有効位置に当該払出結果に対応する払出用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、当該払出結果に対応する数の遊技媒体の払出を実行可能であり、
前記抽選手段による抽選結果として、前記払出結果とは異なる特定結果(BB・RB中第2役、BB・RB中第3役、第2小役~第26小役)が設けられており、
前記払出手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記特定結果であり、前記有効位置に所定の前記特定結果に対応する特定用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、当該特定結果に対応する数であって前記払出結果の場合よりも少ない数の遊技媒体の払出を実行する、又は前記有効位置に所定の前記特定結果に対応する特定用の絵柄組合せが停止しても、遊技媒体の払出を行わない若しくは払出対象としない構成であり、
前記払出状態において、前記抽選手段による抽選結果として、前記払出結果及び前記特定結果となり得ることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
上記構成によれば、払出状態において特定結果となると払出結果よりも遊技媒体の払出数が少なかったり、払出が行われなかったりするため、払出状態の終了条件とする特定数への貢献度は低くなる。つまり、特定結果となる分だけ、特定数に至るまでに要するゲームが多くなる。この場合、特定遊技状態への移行抽選の実行が制限されるゲームも多くなるし、特定数に至るまでに各ゲームで使用する遊技媒体数も多くなるため、払出状態中に払い出される遊技媒体数から使用数を差し引いた獲得数は少なくなり得る。その一方で、上記のように、特定手段によって特定遊技状態へ移行させ易くなるため、移行抽選の制限や獲得数の減少といった遊技者にとって好ましくない事象が、特定遊技状態への移行といった遊技者にとって好ましい事象へつながることとなり、遊技者が残念がる気持ちを利用して嬉しさを増大化するという面白みのある遊技性を実現することができる。
特徴B3.各ゲームに使用する遊技媒体数を設定する遊技媒体設定手段(クレジット投入スイッチ56~58)を備え、
前記遊技媒体設定手段により特別数(3)の遊技媒体が設定されて各ゲームで前記払出結果に当選しるものであり、且つ、前記遊技媒体設定手段により前記特別数の遊技媒体が設定されて各ゲームで前記特定結果に当選し得るものであることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
上記構成によれば、払出結果となるゲームで使用する遊技媒体数と、特定結果となるゲームで使用する遊技媒体数とが共通なものとなり、特定結果となるゲームが生じた場合の払出状態での獲得数は少なくなる効果が際立つ。このような構成において、払出状態中に特定結果当選となり得る構成とすれば、獲得数が少なくなるといった遊技者が好ましくない事象を、特定遊技状態への移行といった事象にて好適にフォローすることができる。
特徴B4.所定の前記特定結果は再遊技結果であることを特徴とする特徴B2又は特徴B3に記載の遊技機。
上記構成によれば、払出状態中に再遊技結果となることで特定数に達するまでに要するゲーム数が延長される。よって、比較的簡素な構成にて上記特徴B2の優れた効果を期待できる。
特徴B5.所定の前記払出結果と所定の前記特定結果とは重複して当選可能な重複結果であり、
各前記停止操作手段が所定の停止操作態様で操作された場合には所定の前記払出結果の入賞が成立し、各前記停止操作手段が前記所定の停止操作態様とは異なる特定の停止操作態様で操作された場合には所定の前記特定結果の入賞が成立することを特徴とする特徴B2乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、払出結果と特定結果とは、停止操作手段の停止操作態様によって入賞する結果が異なる重複結果となり、特定結果入賞となることで特定遊技状態への移行がし易くなることは上記のとおりであるため、払出状態における各ゲームの停止操作に力が入る。よって、払出状態中の遊技性が劇的に向上する。
特徴B6.前記重複結果の対象となる所定の前記払出結果は前記第1結果であり、
前記重複結果の対象となる所定の前記特定結果は前記第2結果であることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
上記構成によれば、態様報知の対象となる第1結果や第2結果を利用して、払出状態中の各ゲームでの払出数を異ならせることができる。このようにすれば、払出状態用に新たな役構成を設定する必要がなく、構成の簡略化が図られる。
特徴B7.前記通常遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果となった場合、当該移行結果に基づく前記払出状態において前記重複結果当選となると前記態様報知手段による前記態様報知が第1頻度で実行され、
前記特定遊技状態において前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果となった場合、当該移行結果に基づく前記払出状態において前記重複結果当選となると前記態様報知手段による前記態様報知が前記第1頻度よりも高い第2頻度で実行されることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じ払出状態であっても、通常遊技状態においては特定遊技状態への移行の呼び水となり、特定遊技状態においては遊技媒体の獲得が期待できる状態となるといったように、移行する状況によって異なる効果が期待できる状態を同じ払出状態にて実現することができる。よって、各情況別に払出状態を設けるなど、複雑な構成を用いなくても、比較的簡素な構成にて遊技性を向上させることが可能となる。
特徴B8.前記抽選手段による抽選結果が所定の前記払出結果となる確率が第1確率となる第1払出状態と、前記抽選手段による抽選結果が所定の前記払出結果となる確率が前記第1確率とは異なる第2確率となる第2払出状態と、が設定されており、
前記終了手段は、前記第1払出状態において前記払出手段により払い出された遊技媒体数が前記特定数に達したことに基づいて当該第1払出状態を終了させ、前記第2払出状態において前記払出手段により払い出された遊技媒体数が前記特定数に達したことに基づいて当該第2払出状態を終了させることを特徴とする特徴B1乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1払出状態と第2払出状態とは、終了契機となる払出数はいずれも特定数であるものの、所定の払出結果となる確率が異なっている。そのため、第1払出状態と第2払出状態とでは、終了までに実行されるゲーム数が異なり得る。このような構成を特徴B1に適用することで、実行ゲーム数に基づく特定遊技状態への移行の生じ易さが、第1払出状態と第2払出状態とで異なることとなり、同じような終了契機である払出状態であっても、特定遊技状態への移行し易さの面では全く異なる性質を有するものとなり、遊技の多様化に大きく貢献することができる。
特徴B9.前記払出状態として、前記制限手段による前記移行抽選の実行の制限対象となる対象払出状態(制限対象ボーナス)と、前記制限手段による前記移行抽選の実行の制限対象とならない非対象払出状態(制限非対象ボーナス)とが設定されており、
前記対象払出状態において前記抽選手段による抽選結果が所定の前記払出結果となる確率が、前記非対象払出状態において前記抽選手段による抽選結果が所定の前記払出結果となる確率と共通していることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定遊技状態への移行抽選の実行が制限される対象払出状態と、制限されない非対象払出状態とが設定されているので、特定遊技状態への移行を期待する遊技者に対し、払出状態の種類へ大きな関心を寄せさせることができる。そのうえで、いずれの払出状態においても払出結果となる確率が共通しているため、払出結果の出現率からは、いずれの払出状態かを判別することが困難である。このようにすることで、払出状態において特定遊技状態への移行抽選の実行が制限されているか否かを予測させる遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。
特徴B10.前記終了手段は、前記対象払出状態において前記払出手段により払い出された遊技媒体数が前記特定数に達したことに基づいて当該対象払出状態を終了させ、前記非対象払出状態において前記払出手段により払い出された遊技媒体数が前記特定数に達したことに基づいて当該非対象払出状態を終了させることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴B9の構成において、払出上限数が共通なものとなるので、これらの払出状態中の実行ゲーム数も同程度のものとなり得る。よって、同じ実行ゲーム数で特定遊技状態への移行が生じた場合であっても、特定遊技状態への移行抽選が制限されたうえで実行ゲーム数によって特定遊技状態への移行が生じたのか、特定遊技状態への移行抽選が制限されずに特定遊技状態への移行が生じたのか、がわかりにくくなる。このようにすることで、特定遊技状態への移行ルートを多様化し、遊技の面白みを増大化することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、各ゲームの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、各前記停止操作手段が第1の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第1結果と、各前記停止操作手段が前記第1の停止操作態様とは異なる第2の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第2結果とを有し、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記第1の停止操作態様及び前記第2の停止操作態様を含む操作態様に関する態様報知(押し順報知)を所定の報知手段(指示モニタ68における第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7)にて実行可能な態様報知手段(主制御装置101による押し順役処理を実行する機能)を備え、
遊技状態として、通常遊技状態(通常区間)と、前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度が前記通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態(有利区間)と、を少なくとも設け、
前記特定遊技状態への移行抽選を実行する移行抽選手段(主制御装置101によるATモード抽選処理を実行する機能)と、
前記移行抽選手段による抽選結果が前記特定遊技状態へ移行させることに対応する結果であることに基づいて、前記特定遊技状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させる移行結果(第1BB、第2BB、RB)であって、前記有効位置に前記移行結果に対応する移行用の絵柄組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を前記有利状態へ移行させることが可能な有利移行手段(主制御装置101によるボーナス状態処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果である場合、前記有利状態へ移行するまで当該移行結果を留保可能な留保手段(主制御装置101による持ち越し状態に設定する処理を実行する機能)と、
前記有利状態終了後の特定ゲームにおいて前記移行抽選手段にて実行される前記移行抽選の抽選結果を、前記特定ゲームよりも前のゲームにおいて特定可能な先特定手段(表示制御装置81によるステップS3305、ステップS3308等の処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果に対応する特別報知を、少なくとも前記有利状態が終了するよりも前に実行可能な特別報知実行手段(表示制御装置81によるステップS3306、ステップS3309等の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば払出手段により所定数の遊技媒体の払出が行われるといった所謂スロットマシンにおいて、停止操作手段の停止操作態様によって第1結果入賞が成立する場合と第2結果入賞が成立する場合があり、その停止操作態様に関する態様報知の有無によって有利度を異ならせることができる。更に、抽選手段による抽選結果が移行結果となると遊技者にとって有利な有利状態に移行する場合があり、有利状態への移行と態様報知との連動によって、多量の遊技媒体の獲得を期待できる遊技性が実現される。
しかも、このような遊技性において、有利状態終了後の特定ゲームにて実行される特定遊技状態への移行抽選の結果が、特定ゲームよりも前に特定されて、その特定結果に対応する特別報知が有利状態終了よりも前に実行される場合がある。このようにすることで、有利状態において、特別報知が実行されることへの期待感を寄せさせることで、有利状態と特定遊技状態との関連性を強め、遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴C2.前記有利状態において前記移行抽選手段による前記移行抽選の実行を制限する制限手段(主制御装置101によるステップS3202等の処理を実行する機能)と、
前記制限手段により制限対象とされた前記移行抽選に対応する特定抽選を前記特定ゲームにて実行可能な特定抽選手段(主制御装置101によるステップS3209の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記先特定手段は、前記特定抽選手段による前記特定抽選の結果を特定することを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、有利状態中においては移行抽選手段による移行抽選が制限される構成としたうえで、その制限対象とされた移行抽選に対応する特定抽選が特定ゲームにて行われるようにして、特定抽選の結果が特別報知として有利状態中に行われるようにしたため、有利状態において移行抽選が行われなくても、あたかも行われているかのように見せることができる。このようにすることで、有利状態中の有利度を高めすぎることなく、且つ有利状態中の特別状態への関心を薄れさせることなく、有利状態と特別状態とを利用した遊技性に関する演出を好適に行うことができる。
特徴C3.前記抽選手段による抽選結果が、前記移行結果であることの移行報知を所定の報知手段にて実行可能な移行報知手段(表示制御装置81によるボーナス当選報知演出の設定処理を実行する機能)を備え、
前記特別報知実行手段は、前記移行報知手段による前記移行報知が行わる場合に、前記特別報知を実行可能であることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果当選となったことの移行報知が行われる場合に、その移行結果に基づく有利状態後の特定ゲームにて行われる移行抽選の結果が特別報知として報知される。このようにすることで、有利状態へ移行させるよりも前から、有利状態後の特定遊技状態に関する状況を知り得ることが可能となり、斬新な報知内容とすることができる。
特徴C4.前記移行抽選手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果であることに基づいて前記移行抽選を実行可能であり、
前記移行結果に基づく前記移行抽選の結果に対応する第2特別報知を、少なくとも前記有利状態が終了するよりも前に実行可能な第2特別報知実行手段(表示制御装置81によるステップS3507等の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果に基づく移行抽選の結果が、特別報知実行手段による特別報知が行われる状況(有利状態が終了するよりも前)にて報知される場合がある。このようにすることで、特別報知実行手段による特別報知を、あたかも移行結果に基づく移行抽選の結果に対応する報知と錯覚させることが可能である。より詳しくは、仮に移行結果に基づく移行抽選の結果が特定遊技状態への移行に対応するものではなかったり、移行抽選自体が行われていなくても、特別報知によって当該移行抽選の結果が移行に対応するものであったかのように思わせることが可能となる。よって、移行結果に基づく移行抽選における有利度(抽選確率)を実際よりも高く思わせることが可能となる。
特徴C5.前記特別報知実行手段により前記特別報知が実行され得るゲームと、前記第2特別報知実行手段により前記第2特別報知が実行され得るゲームとが共通していることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別報知を第2特別報知と思わせたり、第2特別報知を特別報知と思わせたりする効果を高めることが可能となる。
特徴C6.前記先特定手段による特定結果が前記特定遊技状態へ移行させることに対応する結果である場合の前記特別報知実行手段による前記特別報知の報知態様と、前記移行結果に基づく前記移行抽選の結果が前記特定遊技状態へ移行させることに対応する結果である場合の前記第2特別報知実行手段による前記第2特別報知の報知態様とが共通していることを特徴とする特徴C4又は特徴C5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特別報知を第2特別報知と思わせたり、第2特別報知を特別報知と思わせたりする効果を高めることが可能となる。
特徴C7.前記抽選手段による抽選結果が前記移行結果となったゲームにおける停止出目を把握する把握手段(主制御装置101による当選ゲーム用入賞結果対応処理を実行する機能)を備え、
前記特別報知実行手段は、前記把握手段による把握結果が第1停止出目とする結果である場合、前記特別報知実行手段による前記特別報知を第1タイミングにて実行可能であり、前記把握手段による把握結果が前記第1停止出目とは異なる第2停止出目とする結果である場合、前記特別報知実行手段による前記特別報知を前記第1タイミングとは異なる第2タイミングにて実行可能であることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果当選となったゲームの停止出目によって、特別報知の実行タイミングが異なり得る。このようにすることで、遊技者は自らの操作によって特別報知の実行タイミングを選択可能となる。例えば、特別報知の実行タイミングによって遊技者が何らかの有益な情報(例えば設定値の推測)を得ることができるのであれば、より遊技への積極参加が見込め、遊技の興趣向上が図られる。
特徴C8.前記移行結果として、前記有利状態中の前記移行抽選手段による前記移行抽選の実行が制限される第1移行結果と、前記有利状態中の前記移行抽選手段による前記移行抽選の実行が制限されない第2移行結果と、を有し、
前記抽選手段による抽選結果が前記第1移行結果となったゲームにおける停止出目は前記第1停止出目となり得るものであり、
前記抽選手段による抽選結果が前記第2移行結果となったゲームにおける停止出目は前記第2停止出目となり得るものであることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行結果当選となったゲームでの停止出目が第1停止出目であると、その後の有利状態における移行抽選の実行が制限されることが把握され、第2停止出目あると、その後の有利状態における移行抽選の実行が制限されないことが把握される。そのうえで、有利状態終了後の特定ゲームにて実行される移行抽選の結果に対応する特別報知を第1タイミングと第2タイミングとで異なるようにすることが可能となるため、特別報知が、有利状態中の移行抽選の結果に対応するものなのか、それとも特定ゲームにて実行される移行抽選の結果に対応するものなのかを、ある程度把握しながら、当該特別報知を楽しむことができる。しかも、このようにすれば、有利状態後の特定ゲームにて行わる移行抽選の結果が、疑似的に有利状態中に報知されるような演出を行う場合であっても、その疑似的な演出が疑似的であると悟られたうえで実行されることによる興ざめ感を低減することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.複数種の絵柄が周方向に付された複数の周回体(各リール32L,32M,32R)と、
各前記周回体について一部の絵柄を視認可能とする表示部(表示窓26L,26M,26R)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が開始される始動操作手段(スタートレバー41)と、
操作された場合に各前記周回体の周回が停止される停止操作手段(ストップスイッチ42~44)と、
前記始動操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を開始させ、前記停止操作手段が操作された場合に各前記周回体の周回を停止させる駆動制御手段(主制御装置101によるリール制御処理を実行する機能)と、
前記始動操作手段の操作に基づき、各ゲームの抽選を行う抽選手段(主制御装置101による抽選処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定結果であって、前記表示部を介して前記絵柄が視認可能な位置に設定される有効位置に、当該所定結果に対応する所定の絵柄組合せが停止した場合に、前記所定結果に対応する特典を付与する特典付与手段(主制御装置101による払出判定処理を実行する機能)と、
を備える遊技機であって、
前記抽選手段による抽選結果として、各前記停止操作手段が第1の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第1結果と、各前記停止操作手段が前記第1の停止操作態様とは異なる第2の停止操作態様で操作された場合に入賞成立となる第2結果とを有し、
前記抽選手段による抽選結果に基づいて、前記第1の停止操作態様及び前記第2の停止操作態様を含む操作態様に関する態様報知(押し順報知)を所定の報知手段(指示モニタ68における第1表示用セグメントN1~第7表示用セグメントN7)にて実行可能な態様報知手段(主制御装置101による押し順役処理を実行する機能)を備え、
遊技状態として、通常遊技状態(通常区間)と、前記態様報知手段による前記態様報知の実行頻度が前記通常遊技状態よりも高くなる特定遊技状態(有利区間)と、を少なくとも設け、
前記特定遊技状態への移行抽選を実行する移行抽選手段(主制御装置101によるATモード抽選処理を実行する機能)と、
前記移行抽選手段による抽選結果が前記特定遊技状態へ移行させることに対応する結果であることに基づいて、前記特定遊技状態へ移行させる特定移行手段(主制御装置101による入賞結果対応処理を実行する機能)と、
前記移行抽選手段による前記移行抽選が制限された回数又は当該制限された状況にて実行されたゲーム数に対応する特定情報を把握可能な把握手段(主制御装置101による移行抽選制限カウンタを把握する処理を実行する機能)と、
前記把握手段により把握された特定情報に基づいて、遊技者に特定特典を付与するか否かの特定付与抽選を実行可能な特定抽選手段(主制御装置101によるステップS3209やステップS4016等の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、始動操作手段が操作されると抽選手段による抽選が行われるとともに周回体の周回が開始され、停止操作手段が操作されると周回中の周回体が停止して、その停止出目が抽選結果に対応するものであれば払出手段により所定数の遊技媒体の払出が行われるといった所謂スロットマシンにおいて、停止操作手段の停止操作態様によって第1結果入賞が成立する場合と第2結果入賞が成立する場合があり、その停止操作態様に関する態様報知の有無によって有利度を異ならせることができる。
移行抽選手段による移行抽選を経て特定遊技状態へ移行すると、態様報知が実行され易くなるものの、遊技機においては、移行抽選が制限される場合もある。例えば、ボーナス状態や、ボーナスの持ち越し状態等がそれに相当し、これらの状態で移行抽選を制限することで、出玉率の高騰を抑えることが可能となるし、例えば、ボーナス入賞を成立させないようにする操作が可能な遊技者とそうではない遊技者との公平性も担保可能である。
ところが、このような移行抽選が制限される場合があると、遊技者としては、移行抽選の機会が搾取されたかのような印象を受ける可能性がある。そこで、上記構成においては、移行抽選の制限回数や移行抽選が制限される状況で実行されたゲーム数に対応する特定情報に基づいて特定特典を付与するか否かの抽選が行われる場合があるようにしたため、上記のように搾取されたといった印象を与えにくくすることができる。よって、遊技者の要望に応えることが可能な遊技機とすることができる。
特徴D2.前記把握手段は、前記特定情報を、前記移行抽選が制限されるよりも前に特定可能な先特定手段(表示制御装置81によるステップS3305やステップS3308等の処理を実行する機能)を備え、
前記特定抽選手段は、前記先特定手段により特定された前記特定情報に基づいて前記特定付与抽選を実行可能であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行抽選手段による移行抽選が制限されるよりも前に、その制限される回数やゲーム数に対応する特定情報が特定される場合があり、その特定情報に基づいて特定特典の付与抽選が行われ得る。つまり、移行抽選が制限されるよりも前に、その制限される回数等に基づいて抽選が行われる場合があり、将来の移行抽選の制限分を事前に抽選するといった斬新な遊技性を実現することができる。
特徴D3.前記特定抽選手段による抽選結果に対応する特別報知を、前記移行抽選が制限されるよりも前に実行可能な特別報知実行手段(表示制御装置81によるステップS3306やステップS3309の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
上記構成によれば、将来の移行抽選の制限分が事前に抽選されるだけでなく、その事前の抽選結果が制限前に報知されるといった斬新な構成となる。このようにすることで、制限されることが遊技者に認識されにくくなるので、移行抽選を制限することによる遊技の公平性を担保する等の効果を期待しつつも、遊技者はその制限される事象を特段意識することなく遊技を行うことが可能となる。
特徴D4.前記移行抽選手段による前記移行抽選を実行するか否かの実行抽選を行う実行抽選手段(主制御装置101によるCZモードの転落抽選を実行する機能)と、
前記実行抽選手段による前記実行抽選が制限された回数又は当該制限された状況にて実行されたゲーム数に対応する第2特定情報を把握可能な第2把握手段(主制御装置101による転落抽選制限カウンタを把握する処理を実行する機能)と、
前記第2把握手段により把握された第2特定情報に基づいて、特定処理を実行可能な特定処理実行手段(主制御装置101によるステップS4013等の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
移行抽選の実行抽選が制限される場合があり、移行抽選が制限される場合に当該実行抽選も制限されるような構成であると、移行抽選が制限された回数のみに基づいて特定付与抽選を行うと、実際には実行されなかった分も含む回数に基づいて特定付与抽選を行ってしまう可能性がある。そこで、上記構成では、その実行抽選が制限された回数に対応する第2特定情報に基づいて、特定処理を行う構成としている。例えばこの特定処理を、特定付与抽選に反映させる構成とするならば、実際に移行抽選が制限された回数に相当する抽選とすることが可能となる。よって、遊技者の有利度を高めすぎることなく、出玉率の高騰等を防止しながら、遊技の好適化を図ることができる。
特徴D5.前記特定処理実行手段は、前記第2把握手段により把握された第2特定情報に基づいて、前記移行抽選手段による前記移行抽選が制限された回数又は当該制限された状況にて実行されたゲーム数から、前記移行抽選が非実行とされた回数又は当該非実行とされた状況にて実行されたゲーム数を減算する前記特定処理を実行し、
前記特定抽選手段は、前記特定処理実行後の情報に基づいて、前記特定付与抽選を実行することを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
上記構成は、実行抽選により非実行とされた分を除く抽選を行う場合の特徴D4の具体的構成である。
特徴D6.前記特定処理実行手段は、前記第2把握手段により把握された前記第2特定情報に基づいて、遊技者に第2特定特典(設定示唆演出A)を付与するか否かの第2特定付与抽選を実行可能であることを特徴とする特徴D4又は特徴D5に記載の遊技機。
上記構成によれば、実行抽選の制限回数に基づいて、第2特定特典が付与される場合がある。この場合、実行抽選の制限回数が少ないほど移行抽選が行われるのであるから、特定特典を得たい遊技者としては、実行抽選の制限回数が少ない方が好ましいといえる。逆に、実行抽選の制限回数が多いほど移行抽選が行われないのであるから、第2特定特典を得たい遊技者としては、実行抽選の制限回数が多い方が好ましいといえる。このように、相反する関係となる実行抽選の制限回数と移行抽選の制限回数とによって特典を付与する構成とすることで、いずれの制限回数が多くなっても好ましいように思わせることができる。
特徴D7.遊技媒体の増減率又は増減態様に変化を生じさせることが可能な複数段階の設定値を設定する設定手段(主制御装置101による当選確率の設定処理を実行する機能)を備え、
前記特定特典は、前記複数段階の設定値のうちのいずれの設定値が設定されているかの第1示唆演出を発生させることであり、
前記第2特定特典は、前記複数段階の設定値のうちのいずれの設定値が設定されているかの第2示唆演出を発生させることであり、
前記第1示唆演出と前記第2示唆演出とにより示唆される設定値の範囲又は内容が異なっていることを特徴とする特徴D6に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定特典が付与される場合には第1示唆演出が発生し、第2特定特典が付与される場合には第2示唆演出が発生する。これら第1示唆演出と第2示唆演出とは、示唆される設定値の範囲が異なっており、当該示唆演出から設定値の予測を行ううえでの予測し易さが異なり得るし、これら両示唆演出の組み合わせで設定値の絞り込みが可能となる場合もある。つまり、いずれの特典が付与されても遊技者にとっては嬉しいものの、一方のみばかりが付与されても困るようになり、両特典がバランスよく付与されることが望まれる。このようにすることで、実行抽選が制限される回数や移行抽選が制限される回数を利用した新たな遊技性を実現することが可能となる。
特徴D8.前記特定抽選手段は、前記特定特典として、前記移行抽選を実行することを特徴とする特徴D1乃至D7のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行抽選の制限回数に応じて、更に移行抽選が行われるといった、斬新な構成となる。このようにすることで、移行抽選が制限されることによって、移行抽選の実行機会が搾取された印象を与えないようにする効果が高められる。
特徴D9.前記特定情報が、前記移行抽選が制限された回数又は当該制限された状況にて実行されたゲーム数が特定数以上であることに対応する情報である場合、前記特定付与抽選を経ることなく前記特定特典を付与可能な構成であることを特徴とする特徴D1乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、移行抽選の制限回数が特定数以上であれば、特定付与抽選を経ることなく特定特典が付与されるため、例えば、制限回数分だけ特定付与抽選を繰り返し実行する構成において、制限回数が多くなればなるほど処理負荷が高まるような事象を好適に回避することができる。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴D群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴D群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのスロットマシン、32…周回体としてのリール、41…開始操作手段としてのスタートレバー、42~44…停止操作手段としてのストップスイッチ、64…補助演出部を構成するスピーカ、65…補助演出部を構成する補助表示部、68…指示モニタ、N8…区間表示器としての第8表示用セグメント、81…サブ制御基板としての表示制御装置、101…メイン制御基板としての主制御装置、102…抽選手段やメイン制御手段等の各種制御手段を構成するCPU。

Claims (1)

  1. 予め定められた特定状態において実行されたゲーム数を数える第1特定処理を実行可能な第1特定処理実行手段と、
    前記第1特定処理実行手段による前記第1特定処理の結果が、前記特定状態にて実行されたゲーム数が予め定められた特定数であるとする特定結果となったことを把握可能な把握手段と、
    前記把握手段により前記特定結果が把握されたことに基づいて、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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