[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のコネクタは、
[1]開口部を有するコネクタハウジングと、前記開口部を閉塞するカバーと、前記コネクタハウジングに保持された複数の端子と、を備えたコネクタであって、複数の前記端子は、互いに異なる相手側端子が電気的に接続される接続部をそれぞれ有し、複数の前記接続部は、前記コネクタハウジングの内部で一列に並んでおり、前記カバーは、前記コネクタハウジングの外部に露出する第1面と、前記第1面の裏側で前記開口部から前記コネクタハウジングの内側に露出する露出面を含む第2面と、前記第1面から突出した少なくとも1つの第1補強リブと、前記第2面から突出した少なくとも1つの第2補強リブとを有し、複数の前記接続部が並ぶ方向を第1方向、前記第1方向と交差する方向であって前記接続部の基端から先端に向かう方向を第2方向、前記第1方向と垂直かつ前記第2方向と垂直な方向を第3方向とすると、前記第1補強リブは、前記第3方向から見て前記第1方向に沿って延びており、前記第2補強リブは、前記第3方向から見て、隣り合う前記接続部の間で前記第2方向に沿って延びているコネクタである。
この構成によれば、カバーは、第1面と、当該第1面の裏側に位置する第2面との2つの面に、それぞれ第1補強リブと第2補強リブを有する。更に、第1面から突出した第1補強リブは、第1方向に沿って延びている。第2面から突出した第2補強リブは、第1方向と交差する方向である第2方向に沿って延びている。このため、第1面及び第2面の何れか一方の面のみに補強リブを有する場合や、第1補強リブと第2補強リブとが同じ方向に延びる場合に比べて、カバーの剛性を高めることができる。従って、カバーに外力が作用した場合に、カバーの変形を抑制できる。
[2]前記カバーは、前記第3方向から見て前記露出面を囲むように前記第2面から突出し前記開口部に嵌入されるシール部を有し、少なくとも1つの前記第2補強リブは、前記シール部よりも前記第2面からの高さが高いことが好ましい。
この構成によれば、シール部によってもカバーの剛性を高めることができる。また、シール部は、開口部に嵌入されるため、開口部からコネクタハウジングの内部に水等の液体が浸入することを抑制しやすい。
[3]前記カバーは、樹脂成型品であり、前記第2方向及び前記第3方向のいずれの方向から見ても、前記第1方向に隣り合う前記接続部の間のそれぞれに前記第2補強リブが介在することが好ましい。
この構成によれば、第3方向から見て第1方向に隣り合う接続部の間のそれぞれに第2補強リブが介在する一方で、第2方向から見て第1方向に隣り合う接続部の間のそれぞれに第2補強リブが介在しない場合に比べて、第3方向における第2補強リブの長さを長くできる。従って、カバーの剛性をより高めることができる。
[4]前記第2面は、前記露出面よりも前記第1方向側及び前記第1方向と反対方向側に広く、前記コネクタハウジングは、前記第1方向側における前記コネクタハウジングの端部と、前記第1方向と反対方向側における前記コネクタハウジングの端部とに、前記第3方向に沿って延びる第1案内部をそれぞれ有し、前記カバーは、前記第2面における前記露出面よりも前記第1方向側の部分及び前記第2面における前記露出面よりも前記第1方向と反対方向側の部分からそれぞれ突出した第2案内部を有し、前記第2案内部は、それぞれ前記第1案内部と凹凸嵌合し前記第1方向及び前記第2方向における前記コネクタハウジングと前記カバーとの相対的な位置ずれを規制することが好ましい。
この構成によれば、コネクタハウジングに対してカバーを配置する際、第1案内部と第2案内部とを凹凸嵌合させることにより、第1方向に沿った方向及び第2方向に沿った方向において、コネクタハウジングに対してカバーを容易に位置決めできる。従って、コネクタハウジングに対してカバーを容易に取り付けることができる。
[5]前記カバーは、前記第2面上を前記第2案内部から前記第2方向側における前記カバーの端部まで延びる第1補強部、及び前記第2面上を前記第2案内部から前記第2方向と反対方向側における前記カバーの端部まで延びる第2補強部の少なくとも一方を有することが好ましい。
この構成によれば、第2案内部と、第1補強部及び第2補強部の少なくとも一方とによって、カバーの剛性を更に高めることができる。
[6]前記カバーは、前記第1面から突出し前記第1面の周縁に沿って延びる周壁部を有することが好ましい。
この構成によれば、周壁部によってカバーの剛性を一層高めることができる。
[7]前記周壁部は、前記第1面の周縁に沿った環状をなすことが好ましい。
この構成によれば、周壁部を環状にすることにより、周壁部を環状にしない場合に比べて、カバーの剛性をより高めやすい。
[8]前記カバーは、前記第2補強リブを複数有し、更に、前記第1方向に隣り合う前記第2補強リブ同士を連結する連結リブを少なくとも1つ有することが好ましい。
この構成によれば、第2補強リブの強度を高めることができる。従って、カバーの剛性を更に一層高めることができる。
[9]前記カバーは、前記第1補強リブを2つ有することが好ましい。
この構成によれば、カバーは、第1補強リブを1つのみ有する場合に比べて、同カバーの剛性が高くなる。また、カバーは、第1補強リブを3つ以上有する場合に比べて、同カバーの形状が複雑化されることが抑制される。更に、カバーは、第1補強リブを3つ以上有する場合に比べて、同カバーを構成する材料を少なくできる。
[10]前記第2方向側における前記カバーの端面及び前記第2方向と反対方向側における前記カバーの端面の少なくとも一方の端面は、前記第1方向に沿って延びる外向き面を含み、前記カバーは、前記第3方向から見て前記露出面を囲むように前記第2面から突出し前記開口部に嵌入されるシール部と、互いに対向する前記シール部の外周面と前記コネクタハウジングとの間をシールする環状のシール部材と、少なくとも1つの前記外向き面から前記第2方向もしくは前記第2方向と反対方向に突出した突出部とを有することが好ましい。
この構成によれば、シール部だけでなくシール部材によっても、コネクタハウジングの開口部から同コネクタハウジングの内部に液体が浸入することを抑制できる。また、コネクタハウジングに取り付けられていない状態のカバーが地面や床などの面に置かれたとき、カバーは、突出部が突出した外向き面が地面や床などの面に対向する姿勢となる場合がある。この場合、カバーは、突出部によって、当該突出部が突出している外向き面と地面や床などの面との間に隙間が形成された状態で当該面に配置される。即ち、カバーは、突出部によって一部が持ち上げられた状態で当該面に配置される。そのため、シール部は、地面や床などの面から上に離れて配置されやすくなる。従って、シール部の外周面に位置するシール部材が地面や床などの面に接触することを抑制できる。その結果、シール部材に、地面や床などの面上にある砂や埃などの異物が付着することを抑制できる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のコネクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、添付図面において、構成要素の寸法比率は、実際のものと、または別の図中のものと異なる場合がある。
以下、コネクタの一実施形態について説明する。
図1に示す本実施形態のコネクタ10は、車両に搭載される図示しない電気機器に電気的に接続されるものである。電気機器としては、例えば、車両走行の動力源となる車輪駆動用のモータが挙げられるが、当該モータに限らない。電気機器は、図示しないケースに収容されている。ケースには、同ケースの内外を連通する装着孔が形成されている。装着孔には、複数の相手側端子9を有する端子台が装着されている。なお、相手側端子9は、図7にのみ図示している。端子台は、例えば3つの相手側端子9を有する。各相手側端子9は、ケースの内部で電気機器に電気的に接続されている。各相手側端子9は、端子台にコネクタ10が接続されていない状態において、端子台からケースの外部に露出する。
図1及び図2に示すように、コネクタ10は、開口部11を有するコネクタハウジング12と、開口部11を閉塞するカバー13と、コネクタハウジング12に保持された複数の端子14とを備えている。以下、コネクタハウジング12は、「ハウジング12」と記載することにする。
(端子14)
図2及び図7に示すように、本実施形態のコネクタ10は、端子14を相手側端子9と同数の3つ備えている。なお、コネクタ10が備える端子14の数は、複数であれば、3つに限らず適宜変更可能である。各端子14は、金属材料よりなる。各端子14の材料としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの金属材料が挙げられる。端子14は、それぞれ異なる相手側端子9に電気的に接続される。
複数の端子14は、互いに異なる相手側端子9が電気的に接続される接続部21をそれぞれ有する。接続部21は、端子14における相手側端子9に重ね合わされる部分である。各端子14は、各端子14におけるハウジング12の内側に突出する端部に接続部21を有する。各端子14は、ハウジング12にて保持される端子本体部22を有する。各端子14において、接続部21は、端子本体部22におけるハウジング12の内側に突出した端部から延びている。各端子14において、端子本体部22からの接続部21の突出方向における接続部21の両端のうち、端子本体部22から遠い方の端が接続部21の先端である。また、各端子14において、端子本体部22からの接続部21の突出方向における接続部21の両端のうち、端子本体部22に近い方の端が接続部21の基端である。
複数の端子14の各々が有する接続部21は、本実施形態では同じ形状をなしている。接続部21は、例えば貫通孔を有する板状をなしている。各接続部21は、対応する相手側端子9に当接する接続面23を有する。接続面23は、例えば、接続部21の板厚方向における同接続部21の一方の側面である。
複数の接続部21は、ハウジング12の内部で一列に並んでいる。複数の接続部21は、例えば、各接続部21の接続面23が同一平面内に配置されるように一列に並んでいる。また、複数の接続部21は、各接続部21における基端から先端に向かう方向が、互いに平行をなすように配置されている。そして、隣り合う接続部21同士は、複数の接続部21が並ぶ方向に離れている。
ここで、複数の接続部21が並ぶ方向を第1方向Xとする。3つの接続部21をそれぞれ接続部21a~21cとすると、接続部21a~21cは、第1方向Xに沿って接続部21a、接続部21b、接続部21cの順に並んでいる。また、接続部21の基端から先端に向かう方向を第2方向Yとする。この第2方向Yは、第1方向Xと交差する方向である。詳しくは、各接続部21における基端から先端に向かう方向が互いに平行をなす場合において、第1方向Xに見て接続部21の基端から先端に向かう方向を第2方向Yとする。更に、第1方向Xと垂直かつ第2方向Yと垂直な方向を第3方向Zとする。第3方向Zは、例えば、第1方向Xに見て第2方向Yが左から右に向かう方向となる場合において、下から上に向かう方向である。以下、説明において第1方向X、第2方向Y及び第3方向Zを用いた場合、組上がった状態のコネクタ10における第1方向X、第2方向Y及び第3方向Zを意味する。
複数の端子14には、それぞれ電線25が電気的に接続されている。電線25は、同電線25が接続される端子14における接続部21から離れた部分に電気的に接続されている。各電線25は、例えば、導体よりなる芯線と、芯線の外周を被覆する絶縁被覆とを有する被覆電線である。各電線25における端子14に接続された端部と反対側の端部は、コネクタ10が端子台を介して電気的に接続される電気機器とは別の図示しない電気機器に電気的に接続される。各電線25における端子14に接続された端部と反対側の端部は、例えば、バッテリの直流電力から交流電力を生成するインバータに電気的に接続される。なお、各電線25の当該端部は、インバータ以外の電気機器に電気的に接続されてもよい。
(コネクタハウジング12)
ハウジング12は、例えば樹脂成形品である。ハウジング12は、例えば、インサート成形により各端子14の一部が同ハウジング12を構成する樹脂の内部に配置されることにより各端子14を保持している。なお、ハウジング12と複数の端子14とはそれぞれ別で形成された後に、複数の端子14がハウジング12に対して固定されてもよい。
ハウジング12は、接続部21a~21cが内側に配置されたハウジング本体31を有する。ハウジング本体31は筒状をなしている。ハウジング本体31は、例えば、同ハウジング本体31の軸方向から見た形状が第1方向Xに長くかつ第2方向Yに薄い扁平な形状をなしている。複数の端子14における接続部21a~21cを有する端部は、ハウジング本体31の内周面から同ハウジング本体31の内側の空間に突出している。そして、本実施形態では、接続部21a~21cの板厚方向が、ハウジング本体31の軸方向と平行をなしている。
ハウジング本体31は開口部11を有する。ハウジング本体31は、同ハウジング本体31の第3方向Zの端部に開口部11を有する。例えば、ハウジング本体31の軸方向の両端開口部のうち、一方の開口部が開口部11に該当する。ハウジング本体31において、開口部11と反対側の開口部は、端子台もしくはケースの内部に配置される挿入開口部32である。
図1及び図2に示すように、ハウジング12は、各端子14に電気的に接続された電線25の端部を保持する電線保持部33を有していてもよい。電線保持部33は、例えばハウジング本体31と一体に形成されている。同電線保持部33は、ハウジング本体31から同ハウジング本体31の外側に突出している。電線保持部33は、電線25と端子14との電気的な接続部分を内側に保持している。
ハウジング12は、第1方向X側におけるハウジング12の端部と、第1方向Xと反対方向側におけるハウジング12の端部とに、第3方向Zに沿って延びる第1案内部34a,34bをそれぞれ有していてもよい。
第1案内部34aは、第1方向X側におけるハウジング本体31の端部から第1方向Xに突出するとともに、第3方向Zに沿って延びている。第1案内部34aは案内凹部35aを有する。案内凹部35aは、第1方向Xにおける第1案内部34aの先端面から第1方向Xと反対方向に凹んでいる。また、案内凹部35aは、第1案内部34aを第3方向Zに貫通している。第3方向Zと垂直な平面で切った案内凹部35aの断面形状は、例えば四角形状をなしている。ただし、第3方向Zと垂直な平面で切った案内凹部35aの断面形状は、四角形状に限らず、半円状など任意の形状としてもよい。第3方向Zと垂直な平面で切った第1案内部34aの断面形状は、第3方向Zに一定である。
第1案内部34bは、第1方向Xと反対方向側におけるハウジング本体31の端部から第1方向Xと反対方向に突出するとともに、第3方向Zに沿って延びている。第1案内部34bは案内凹部35bを有する。案内凹部35bは、第1方向Xと反対方向における第1案内部34bの先端面から第1方向Xに凹んでいる。また、案内凹部35bは、第1案内部34bを第3方向Zに貫通している。第3方向Zと垂直な平面で切った案内凹部35bの断面形状は、例えば四角形状をなしている。ただし、第3方向Zと垂直な平面で切った案内凹部35bの断面形状は、四角形状に限らず、半円状など任意の形状としてもよい。第3方向Zと垂直な平面で切った第1案内部34bの断面形状は、第3方向Zに一定である。
(カバー13)
カバー13は、例えば樹脂成形品である。カバー13は、例えば、端子14よりも導電率の低い樹脂材料よりなる。カバー13は、開口部11を閉塞する閉塞部41を有する。閉塞部41は、第3方向Zに見て開口部11よりも大きい板状をなしている。また、閉塞部41は、例えば、第2方向Yの幅に比べて第1方向Xの幅が広い平板状をなしている。カバー13は、閉塞部41によって開口部11が覆われるようにハウジング12に対して配置される。また、ハウジング12に対して配置されたカバー13においては、閉塞部41の板厚方向が第3方向Zと平行をなす。また、同カバー13においては、閉塞部41の板厚方向がハウジング本体31の軸方向と平行をなす。因みに、閉塞部41の板厚方向と第3方向Zとは厳密に平行でなくてもよい。また、閉塞部41の板厚方向とハウジング本体31の軸方向とは厳密に平行でなくてもよい。
図7に示すように、カバー13は、ハウジング12の外部に露出する第1面42と、第1面42の裏側に位置する第2面43とを有する。因みに、図7は、第2方向Yと垂直な平面で切ったカバー13の断面図であって、図3における7-7断面図である。
第1面42は、例えば閉塞部41における開口部11と反対側の側面である。第1面42は、第3方向Zと垂直な平面状をなしている。なお、第1面42は、第3方向Zと厳密に垂直でなくてもよい。
第2面43は、例えば閉塞部41における第1面42の裏側となる側面である。第2面43は開口部11と対向する。第2面43は、開口部11からハウジング12の内側に露出する露出面43aを含む。第2面43は、露出面43aよりも第1方向X側及び第1方向Xと反対方向側に広くてもよい。そして、第2面43は、例えば、露出面43aと、露出面43aの外周に位置し開口部11と対向しない非対向面43bとを含む。第2面43は、第3方向Zと垂直な平面状をなしている。なお、第2面43は、第3方向Zと厳密に垂直でなくてもよい。露出面43aと非対向面43bとは、例えば同一平面内に位置する。ただし、露出面43aと非対向面43bとは、第3方向Zにおける位置がずれていてもよい。なお、第2面43は、露出面43aのみで構成されていてもよい。
図4~図7に示すように、カバー13は、第3方向Zから見て露出面43aを囲むように第2面43から突出し開口部11に嵌入されるシール部44を有していてもよい。シール部44は、第2面43から突出し第3方向Zと反対方向に沿って延びる筒状をなしている。シール部44の外形は、同シール部44が開口部11からハウジング本体31に嵌合するように、第3方向Zから見てハウジング本体31の内周面よりも一回り小さい形状をなしている。このため、本実施形態のシール部44は、第3方向Zから見た形状が、第1方向Xに長くかつ第2方向Yに薄い扁平な形状をなしている。因みに、露出面43aは、第3方向Zから見て、第2面43におけるシール部44の内側に位置する部分である。
シール部44は、第2方向Yに対向する側壁部44a,44bを有する。側壁部44aは、シール部44における第2方向Y側の端部を構成している。側壁部44bは、シール部44における第2方向Yと反対方向側の端部を構成している。側壁部44a,44bは、第3方向Zから見て第1方向Xに沿って延びている。
シール部44は、同シール部44の外周面にシール溝44cを有していてもよい。シール溝44cは、例えば、第3方向Zから見て環状をなすように延びている。シール溝44cは、シール部44の外周側に開口している。
カバー13は、互いに対向するシール部44の外周面とハウジング12との間をシールする環状のシール部材44dを有していてもよい。シール部材44dは、例えば、シール部44の外周面と、当該外周面と対向するハウジング本体31の内周面との間をシールする。シール部材44dは、例えばシール溝44cに配置されている。シール部材44dとしては、例えばゴムリングを用いることができる。なお、シール部材44dは、シール部44の外周を囲む環状をなすのであれば、ゴムリング以外のシール材を用いてもよい。シール部材44dは、シール部44がハウジング本体31に嵌合された状態において、ハウジング本体31の内周面とシール溝44cの内周面とに液密に密着する。シール部材44dは、開口部11からハウジング本体31の内側に浸入した水等の液体が、コネクタ10が接続される端子台の方へ浸入することを抑制する。
図1~図4及び図7に示すように、カバー13は、第1面42から突出した少なくとも1つの第1補強リブ45を有する。本実施形態では、カバー13は、2つの第1補強リブ45を有する。なお、カバー13が有する第1補強リブ45の数は、2つに限らず、1つもしくは3つ以上であってもよい。
第1補強リブ45の各々は、第1面42から第3方向Zに、即ち開口部11から離れる方向に突出している。更に、第1補強リブ45の各々は、第3方向Zから見て第1方向Xに沿って延びている。第1補強リブ45の各々は、例えば、第1方向X側の第1面42の端から第1方向Xと反対方向側の第1面42の端にわたって延びている。即ち、同第1補強リブ45の各々は、第1方向X側の閉塞部41の端から第1方向Xと反対方向側の閉塞部41の端にわたって延びている。第1補強リブ45の各々は、閉塞部41と一体に設けられている。2つの第1補強リブ45は第2方向Yに離れている。また、2つの第1補強リブ45は例えば平行に延びている。なお、複数の第1補強リブ45は、第3方向Zから見て第1方向Xに沿って延びているのであれば、必ずしも互いに平行をなさなくてもよい。
第1方向Xと垂直な平面で切った各第1補強リブ45の断面形状は、例えば四角形状をなしている。なお、第1方向Xと垂直な平面で切った第1補強リブ45の断面形状は、第1面42から突出した形状であれば、四角形状に限らない。第1方向Xと垂直な平面で切った第1補強リブ45の断面形状は、例えば、四角形以外の多角形状、半円状、円の一部が欠けた形状などの何れかの形状としてもよい。
カバー13は、第1面42から突出し第1面42の周縁に沿って延びる周壁部46を有していてもよい。周壁部46は、例えば、第1面42の周縁に沿った環状をなしている。この説明で使用される「環状」という用語は、ループを形成する任意の構造、または端部のない連続形状を指すことがある。「環状」の形状には、円形、楕円形、及び、尖ったまたは丸い角を有する多角形が含まれるが、これらに限定されない。
周壁部46は、第1面42から第3方向Zに突出している。周壁部46は、例えば、第3方向Zから見た形状が、第2方向Yにおける幅に比べて第1方向Xにおける幅が広い平たい枠状をなしている。周壁部46は、閉塞部41と一体に設けられている。周壁部46の延びる方向と垂直な平面で切った同周壁部46の断面形状は、例えば四角形状をなしている。なお、当該周壁部46の断面形状は、第1面42から突出した形状であれば、四角形状に限らない。当該周壁部46の断面形状は、例えば、四角形以外の多角形状、半円状、円の一部が欠けた形状などのいずれかの形状としてもよい。
第3方向Zから見て、第1補強リブ45の各々は、例えば、周壁部46の内側に位置している。そして、第1補強リブ45の各々は、第1方向X側の端部及び第1方向Xと反対方向側の端部が周壁部46に繋がっている。即ち、第1補強リブ45の各々は、周壁部46と一体に設けられている。また、第1補強リブ45の各々と周壁部46とは、例えば、第1面42からの突出量が同じである。なお、第1補強リブ45の各々と周壁部46とは、第1面42からの突出量が異なっていてもよい。
図4~図7に示すように、カバー13は、第2面43から突出した少なくとも1つの第2補強リブ47を有する。カバー13は、例えば、接続部21の数よりも1つ少ない数の第2補強リブ47を有する。具体的には、本実施形態のコネクタ10は3つの端子14を有するため、カバー13は、2つの第2補強リブ47を有する。なお、カバー13が有する第2補強リブ47の数は、1つ以上であれば2つに限らない。また、第2補強リブ47の数は、端子14の数より1つ少ない数に限らない。例えば、コネクタ10が備える端子14の数が4つ以上である場合において、第2補強リブ47の数は、端子14の数より2つ少ない数であってもよい。
本実施形態のカバー13は、端子14よりも導電率の低い樹脂材料よりなる。そのため、第2補強リブ47の各々は、端子14よりも導電率が低い。
第2補強リブ47の各々は、第2面43から第3方向Zと反対方向に、即ち第1面42から遠ざかる方向に突出している。更に、第2補強リブ47の各々は、第3方向Zから見て、隣り合う接続部21の間で第2方向Yに沿って延びている。例えば、第3方向Zから見て、第1方向Xに隣り合うどの2つの接続部21の間にも第2補強リブ47が1つずつ設けられている。即ち、第3方向Zから見て、第1方向Xにおける各第2補強リブ47の両側にそれぞれ接続部21が配置されている。具体的には、第3方向Zから見て、第1方向Xに隣り合う接続部21aと接続部21bとの間に1つの第2補強リブ47が配置されている。同様に、第3方向Zから見て、第1方向Xに隣り合う接続部21bと接続部21cとの間に1つの第2補強リブ47が配置されている。
第2補強リブ47の各々は、例えば、露出面43aから第3方向Zと反対方向に突出している。また、同第2補強リブ47の各々は、閉塞部41と一体に設けられている。同第2補強リブ47の各々は、第3方向Zから見て第2方向Yに沿って延びる平板状をなしている。例えば、同第2補強リブ47の各々は、第1方向Xと垂直な平板状をなしている。なお、各第2補強リブ47は、必ずしも第1方向Xと垂直をなさなくてもよい。2つの第2補強リブ47は第1方向Xに離れている。また、2つの第2補強リブ47は、例えば互いに平行をなしている。なお、2つの第2補強リブ47は、第3方向Zから見て第2方向Yに沿って延びているのであれば、必ずしも互いに平行をなさなくてもよい。
第2補強リブ47の各々は、第3方向Zから見て、例えば、シール部44の外周面の内側に位置している。更に、同第2補強リブ47の各々は、例えば、第2方向Y側の端部及び第2方向Yと反対方向側の端部がシール部44に繋がっている。詳しくは、第2補強リブ47の各々は、第2方向Y側の端部が側壁部44aに繋がっている。更に、第2補強リブ47の各々は、第2方向Yと反対方向側の端部が側壁部44bに繋がっている。このように、第2補強リブ47の各々は、シール部44と一体に設けられてもよい。
図7に示すように、第2補強リブ47の各々は、接続部21よりも第2面43からの高さが高い。即ち、第3方向Zにおける第2面43と第2補強リブ47の先端との間の距離D1は、第3方向Zにおける第2面43と接続面23との間の距離D2よりも長い。このため、第1方向Xにおいて、隣り合う接続部21の間には、第2補強リブ47がそれぞれ介在されることになる。例えば、第1方向Xにおいて、隣り合う接続部21aと接続部21bとの間には、1つの第2補強リブ47が介在されている。そして、コネクタ10においては、例えば、第2方向Y及び第3方向Zのいずれの方向から見ても、第1方向Xに隣り合う接続部21の間のそれぞれに第2補強リブ47が介在する。
少なくとも1つの第2補強リブ47は、シール部44よりも第2面43からの高さが高くてもよい。例えば、第2補強リブ47の各々は、シール部44よりも第2面43からの高さが高い。そのため、第2補強リブ47の各々は、第3方向Zと反対方向側への第2面43からの突出量がシール部44よりも多い。従って、距離D1は、第3方向Zにおける第2面43とシール部44の先端との間の距離D3よりも長い。また、2つの第2補強リブ47は、第2面43からの高さが等しくてもよい。なお、複数の第2補強リブ47は、第2面43からの高さが異なっていてもよい。
図4~図7に示すように、カバー13は、第1方向Xに隣り合う第2補強リブ47同士を連結する連結リブ48を少なくとも1つ有していてもよい。因みに、「第1方向Xに隣り合う第2補強リブ47」は、第2補強リブ47のみに着目した場合に第1方向Xに隣り合っている第2補強リブ47を意味する。カバー13は、例えば1つの連結リブ48を有する。連結リブ48は、第3方向Zから見て、接続部21bの両側に位置する2つの第2補強リブ47同士を連結している。即ち、連結リブ48は、第3方向Zから見て、接続部21aと接続部21bとの間に位置する第2補強リブ47と、接続部21bと接続部21cとの間に位置する第2補強リブ47とを連結している。
連結リブ48は、第3方向Zにおける位置が第2面43よりも接続部21側となる位置に設けられている。連結リブ48は、第3方向Zから見て、第1方向Xに沿って延びている。連結リブ48は、例えば、側壁部44aの先端面に設けられている。同連結リブ48は、側壁部44aの先端面から第3方向Zと反対方向に突出している。そして、同連結リブ48は、第1方向Xに隣り合う2つの第2補強リブ47の第2方向Y側の端部同士を連結している。連結リブ48は、連結する2つの第2補強リブ47及びシール部44と一体に設けられている。連結リブ48の先端と第2補強リブ47の先端とは、第3方向Zにおける位置が等しくてもよい。なお、連結リブ48の先端と第2補強リブ47の先端とは、第3方向Zにおける位置が異なっていてもよい。
カバー13は、第2補強リブ47と一体に設けられた少なくとも1つの補助リブ49を有していてもよい。補助リブ49は、第2補強リブ47の第2方向Yと反対方向側の端部に一体に設けられている。例えば、第2補強リブ47の各々に対して補助リブ49が設けられてもよい。補助リブ49の各々は、第3方向Zから見て、第1方向Xに沿って延びている。また、補助リブ49の各々は、一体に設けられる第2補強リブ47と共に第3方向Zから見てT字状をなすように設けられている。補助リブ49の各々は、例えば、側壁部44bの先端面に設けられている。同補助リブ49の各々は、側壁部44bの先端面から第3方向Zと反対方向に突出している。そして、補助リブ49の各々は、シール部44と一体に設けられている。補助リブ49の先端と第2補強リブ47の先端とは、第3方向Zにおける位置が等しくてもよい。なお、補助リブ49の先端と第2補強リブ47の先端とは、第3方向Zにおける位置が異なっていてもよい。
図4~図6に示すように、カバー13は、同カバー13の第1方向X側の端部領域に突出壁51aを有していてもよい。また、カバー13は、同カバー13の第1方向Xと反対方向側の端部領域に突出壁51bを有していてもよい。突出壁51aは、第2面43における露出面43aよりも第1方向X側の部分から突出している。突出壁51aは、例えば、第2面43の第1方向X側の端部から第3方向Zと反対方向に突出している。また、突出壁51bは、第2面43における露出面43aよりも第1方向Xと反対方向側の部分から突出している。突出壁51bは、例えば、第2面43の第1方向Xと反対方向側の端部から第3方向Zと反対方向に突出している。突出壁51a,51bは、閉塞部41と一体に設けられている。突出壁51a,51bは、例えば、第1方向Xと垂直な平板状をなしている。
カバー13は、突出壁51aから突出した固定部52aを有していてもよい。また、カバー13は、突出壁51bから突出した固定部52bを有していてもよい。固定部52aは、突出壁51aの先端部から第1方向Xに突出している。固定部52aは、同固定部52aを第3方向Zに貫通する固定孔53aを有する。固定部52bは、突出壁51bの先端部から第1方向Xと反対方向に突出している。固定部52bは、同固定部52bを第3方向Zに貫通する固定孔53bを有する。
カバー13は、第2面43から突出し突出壁51aと一体に設けられたリブ壁56a,56bを有していてもよい。また、カバー13は、第2面43から突出し突出壁51bと一体に設けられたリブ壁56c,56dを有していてもよい。
リブ壁56a,56bは、第3方向Zから見て、露出面43aよりも第1方向X側に位置している。リブ壁56aは、第2面43の第2方向Y側の端部から第3方向Zと反対方向に突出している。リブ壁56bは、第2面43の第2方向Yと反対方向側の端部から第3方向Zと反対方向に突出している。リブ壁56aの第1方向X側の端部及びリブ壁56bの第1方向X側の端部の各々は、突出壁51aに繋がっている。リブ壁56a,56bの各々は、例えば、第2方向Yと垂直な平板状をなしている。リブ壁56a,56bの各々は、第1方向Xと反対方向に沿って突出壁51aから遠ざかるにつれて第2面43からの高さが低くなっている。
リブ壁56c,56dは、第3方向Zから見て、露出面43aよりも第1方向Xと反対方向側に位置している。リブ壁56cは、第2面43の第2方向Y側の端部から第3方向Zと反対方向に突出している。リブ壁56dは、第2面43の第2方向Yと反対方向側の端部から第3方向Zと反対方向に突出している。リブ壁56cの第1方向Xと反対方向側の端部及びリブ壁56dの第1方向Xと反対方向側の端部の各々は、突出壁51bに繋がっている。リブ壁56c,56dの各々は、例えば、第2方向Yと垂直な平板状をなしている。リブ壁56c,56dの各々は、第1方向Xに沿って突出壁51bから遠ざかるにつれて第2面43からの高さが低くなっている。
図2及び図4~図6に示すように、カバー13は、第2面43における露出面43aよりも第1方向X側の部分及び第2面43における露出面43aよりも第1方向Xと反対方向側の部分からそれぞれ突出した第2案内部57a,57bを有していてもよい。第2案内部57aは、非対向面43bにおける露出面43aよりも第1方向X側に位置する部分から第3方向Zと反対方向に突出している。また、第2案内部57aは、カバー13がハウジング12に対して配置される際に、第3方向Zと反対方向に沿って案内凹部35aに嵌入可能な位置に設けられている。第2案内部57bは、非対向面43bにおける露出面43aよりも第1方向Xと反対方向側に位置する部分から第3方向Zと反対方向に突出している。また、第2案内部57bは、カバー13がハウジング12に対して配置される際に、第3方向Zと反対方向に沿って案内凹部35bに嵌入可能な位置に設けられている。
第2案内部57aの外形は、案内凹部35aの内周面の形状に対応した形状をなしている。第3方向Zと垂直な平面で切った第2案内部57aの断面は、例えば、第3方向Zと垂直な平面で切った案内凹部35aの断面と同様の四角形状をなしている。なお、第3方向Zと垂直な平面で切った第2案内部57aの断面形状は、四角形状に限らず、第3方向Zと垂直な平面で切った案内凹部35aの断面形状に応じて適宜変更してよい。
第2案内部57bの外形は、案内凹部35bの内周面の形状に対応した形状をなしている。第3方向Zと垂直な平面で切った第2案内部57bの断面は、例えば、第3方向Zと垂直な平面で切った案内凹部35bの断面と同様の四角形状をなしている。なお、第3方向Zと垂直な平面で切った第2案内部57bの断面形状は、四角形状に限らず、第3方向Zと垂直な平面で切った案内凹部35bの断面形状に応じて適宜変更してよい。
第2案内部57a,57bの各々は、例えば、第3方向Zから見て第2方向Yに沿って延びている。更に、第2案内部57a,57bの各々は、第1方向Xと垂直な平板状をなしていてもよい。ただし、第2案内部57a,57bの各々は、第1方向Xと厳密に垂直をなさなくてもよい。
第2案内部57aは、カバー13がハウジング12に対して配置される際に第3方向Zと反対方向に沿って案内凹部35aに嵌入されることにより、第1案内部34aと凹凸嵌合する。第2案内部57bは、カバー13がハウジング12に対して配置される際に第3方向Zと反対方向に沿って案内凹部35bに嵌入されることにより第1案内部34bと凹凸嵌合する。第2案内部57a,57bは、それぞれ第1案内部34a,34bと凹凸嵌合することにより、第1方向X及び第2方向Yにおけるハウジング12とカバー13との相対的な位置ずれを規制する。
図4~図6に示すように、カバー13は、第2面43上を第2案内部57a,57bから第2方向Y側におけるカバー13の端部まで延びる第1補強部58a,58bを有していてもよい。また、カバー13は、第2面43上を第2案内部57a,57bから第2方向Yと反対方向側におけるカバー13の端部まで延びる第2補強部59a,59bを有していてもよい。
第1補強部58a及び第2補強部59aは、第2面43における露出面43aよりも第1方向X側の部分から突出している。即ち、第1補強部58a及び第2補強部59aは、非対向面43bにおける露出面43aよりも第1方向X側に位置する部分から第3方向Zと反対方向に突出している。第1補強部58a及び第2補強部59aの各々は、第3方向Zから見て第2方向Yに沿って延びている。第1補強部58a及び第2補強部59aの各々は、例えば、第1方向Xと垂直な平板状をなしている。なお、第1補強部58a及び第2補強部59aの各々は、第1方向Xと厳密に垂直をなさなくてもよい。第1補強部58aにおける第2方向Yと反対方向側の端部は、第2案内部57aに繋がっている。第1補強部58aにおける第2方向Y側の端部は、リブ壁56aに繋がっている。また、第2補強部59aにおける第2方向Y側の端部は、第2案内部57aに繋がっている。第2補強部59aにおける第2方向Yと反対方向側の端部は、リブ壁56bに繋がっている。
第1補強部58b及び第2補強部59bは、第2面43における露出面43aよりも第1方向Xと反対方向側の部分から突出している。即ち、第1補強部58b及び第2補強部59bは、非対向面43bにおける露出面43aよりも第1方向Xと反対方向側に位置する部分から第3方向Zと反対方向に突出している。第1補強部58b及び第2補強部59bの各々は、第3方向Zから見て第2方向Yに沿って延びている。第1補強部58b及び第2補強部59bの各々は、例えば、第1方向Xと垂直な平板状をなしている。なお、第1補強部58b及び第2補強部59bの各々は、第1方向Xと厳密に垂直をなさなくてもよい。第1補強部58bにおける第2方向Yと反対方向側の端部は、第2案内部57bに繋がっている。第1補強部58bにおける第2方向Y側の端部は、リブ壁56cに繋がっている。また、第2補強部59bにおける第2方向Y側の端部は、第2案内部57bに繋がっている。第2補強部59bにおける第2方向Yと反対方向側の端部は、リブ壁56dに繋がっている。
また、カバー13は、第2面43から突出した第3補強リブ61a,61bを有していてもよい。第3補強リブ61aは、第2案内部57aから突出壁51aまで延びている。第3補強リブ61aにおける第1方向Xと反対方向側の端部は、第2案内部57aに繋がっている。第3補強リブ61aにおける第1方向X側の端部は、突出壁51aに繋がっている。第3補強リブ61bは、第2案内部57bから突出壁51bまで延びている。第3補強リブ61bにおける第1方向X側の端部は、第2案内部57bに繋がっている。第3補強リブ61bにおける第1方向Xと反対方向側の端部は、突出壁51bに繋がっている。第3補強リブ61a,61bの各々は、第3方向Zから見て第1方向Xに沿って延びている。第3補強リブ61a,61bの各々は、例えば、第2方向Yと垂直な平板状をなしている。なお、第3補強リブ61a,61bの各々は、第2方向Yと厳密に垂直をなさなくてもよい。
(コネクタ10の端子台への接続)
図2及び図7に示すように、コネクタ10を端子台に接続する際には、作業者は、まず、ハウジング12を端子台に対して配置する。このとき、ハウジング12に対してカバー13は配置されていないため、開口部11はカバー13によって閉塞されていない。その後、作業者は、開口部11からハウジング12の内部に工具を差し入れて端子14をそれぞれ相手側端子9に電気的に接続する。端子14と相手側端子9とは、例えば、端子14及び相手側端子9を貫通するボルトと、当該ボルトに締め付けられるナットとによって電気的に接続される。
次に、図2、図6及び図7に示すように、作業者は、開口部11をカバー13で閉塞するように、ハウジング12に対してカバー13を配置する。作業者は、開口部11からハウジング本体31の内側にシール部44を嵌入しながら、ハウジング12に対してカバー13を配置する。このとき、第1案内部34aの案内凹部35a及び第1案内部34bの案内凹部35bに、第3方向Zと反対方向に沿ってそれぞれ第2案内部57a及び第2案内部57bが嵌入される。これにより、カバー13は、第1方向X、第1方向Xと反対方向、第2方向Y及び第2方向Yと反対方向にハウジング12に対して位置決めされる。更に、ハウジング12に対してカバー13が傾斜した状態で組み付けられることが抑制される。詳しくは、ハウジング本体31の軸方向に対してシール部44の軸方向が傾斜した状態でハウジング12にカバー13が組み付けられることが抑制される。
ハウジング12に対してカバー13が配置されると、ハウジング本体31の内側にシール部44が嵌合する。更に、第1方向Xに隣り合う接続部21の間に、それぞれ第2補強リブ47が配置される。その後、作業者は、固定孔53a及び固定孔53bに挿通された図示しないボルトを用いてカバー13を電気機器のケースに固定する。これにより、コネクタ10の端子台への接続が完了する。
本実施形態の作用について説明する。
電気機器の発熱などに起因してケースの内部の圧力が高くなると、ケースの内側からカバー13に作用する圧力が高くなる。この場合、カバー13には、ケースの内部からカバー13を同ケースの外側に向けて押すような外力が作用することになる。詳しくは、カバー13には、露出面43aをケースの外側、即ちハウジング12の外側に向けて押すような外力が作用することになる。しかしながら、本実施形態のカバー13は、第1面42から突出した第1補強リブ45及び第2面43から突出した第2補強リブ47を有する。更に、第1補強リブ45と第2補強リブ47とは、第3方向Zから見て、互いに交差する方向に沿って延びている。そのため、カバー13の剛性が高められている。従って、カバー13の変形が抑制される。
本実施形態の効果について説明する。
(1)コネクタ10は、開口部11を有するハウジング12と、開口部11を閉塞するカバー13と、ハウジング12に保持された複数の端子14と、を備えている。複数の端子14は、互いに異なる相手側端子9が電気的に接続される接続部21をそれぞれ有する。複数の接続部21は、ハウジング12の内部で一列に並んでいる。カバー13は、ハウジング12の外部に露出する第1面42と、第1面42の裏側で開口部11からハウジング12の内側に露出する露出面43aを含む第2面43とを有する。更に、カバー13は、第1面42から突出した2つの第1補強リブ45と、第2面43から突出した2つの第2補強リブ47とを有する。複数の接続部21が並ぶ方向を第1方向X、第1方向Xと交差する方向であって接続部21の基端から先端に向かう方向を第2方向Y、第1方向Xと垂直かつ第2方向Yと垂直な方向を第3方向Zとする。第1補強リブ45の各々は、第3方向Zから見て第1方向Xに沿って延びている。第2補強リブ47の各々は、第3方向Zから見て、隣り合う接続部21の間で第2方向Yに沿って延びている。
この構成によれば、カバー13は、第1面42と、当該第1面42の裏側に位置する第2面43との2つの面に、それぞれ第1補強リブ45と第2補強リブ47を有する。更に、第1面42から突出した第1補強リブ45は、第1方向Xに沿って延びている。第2面43から突出した第2補強リブ47は、第1方向Xと交差する方向である第2方向Yに沿って延びている。このため、第1面42及び第2面43の何れか一方の面のみに補強リブを有する場合や、第1補強リブと第2補強リブとが同じ方向に延びる場合に比べて、カバー13の剛性を高めることができる。従って、カバー13に外力が作用した場合に、カバー13の変形を抑制できる。
そして、カバー13の変形が抑制されるため、開口部11の周辺でカバー13とハウジング12との間に隙間が形成されることが抑制される。その結果、端子台を介してコネクタ10が電気的に接続された電気機器を収容するケースの内部が高温になったとしても、ハウジング12の内部に水等の液体が浸入することを抑制できる。ひいては、ケースの内部に水等の液体が浸入することを抑制できる。
(2)カバー13は、第3方向Zから見て露出面43aを囲むように第2面43から突出し開口部11に嵌入されるシール部44を有する。第2補強リブ47の各々は、シール部44よりも第2面43からの高さが高い。
この構成によれば、シール部44によってもカバー13の剛性を高めることができる。従って、カバー13の変形をより抑制できる。また、シール部44は、開口部11に嵌入されるため、シール部44と開口部11の内周縁との間の隙間をより小さくできる。よって、開口部11からハウジング12の内部に水等の液体が浸入することを抑制しやすい。
また、本実施形態のカバー13は、互いに対向するシール部44の外周面とハウジング12との間をシールするシール部材44dを有する。そのため、当該シール部材44dによっても、開口部11からハウジング12の内部に水等の液体が浸入することをより抑制できる。
(3)カバー13は、樹脂成形品である。第2方向Y及び第3方向Zのいずれの方向から見ても、第1方向Xに隣り合う接続部21の間のそれぞれに第2補強リブ47が介在する。
この構成によれば、第3方向Zから見て第1方向Xに隣り合う接続部21の間のそれぞれに第2補強リブ47が介在する一方で、第2方向Yから見て第1方向Xに隣り合う接続部21の間のそれぞれに第2補強リブ47が介在しない場合に比べて、第3方向Zにおける第2補強リブ47の長さを長くできる。従って、カバー13の剛性をより高めることができる。その結果、カバー13の変形を更に抑制できる。
また、カバー13は、樹脂成形品であるため、端子14よりも導電率の低い樹脂材料を用いて形成することができる。例えば、端子14と相手側端子9との接続時に接続部21及び相手側端子9の少なくとも一方が削れるなどして、金属かすが生じることがある。当該金属かすによって第1方向Xに隣り合う接続部21同士が短絡されることを抑制するために、第1方向Xに隣り合う接続部21同士の絶縁処理をすることが好ましい。そこで、カバー13が、端子14よりも導電率の低い樹脂材料を用いた樹脂成形品であると、カバー13の一部である各第2補強リブ47も、端子14よりも導電率の低い樹脂材料で形成できる。従って、各第2補強リブ47の導電率を、端子14の導電率よりも容易に低くできる。よって、第1方向Xに隣り合う接続部21同士の電気的な絶縁を、当該接続部21の間に介在された第2補強リブ47によって行うことができる。そのため、第1方向Xに隣り合う接続部21同士の短絡を抑制するための構成を別途設けなくてもよい。その結果、コネクタ10を構成する部品の数を低減できる。
(4)第2面43は、露出面43aよりも第1方向X側及び第1方向Xと反対方向側に広い。ハウジング12は、第1方向X側におけるハウジング12の端部と、第1方向Xと反対方向側におけるハウジング12の端部とに、第3方向Zに沿って延びる第1案内部34a,34bをそれぞれ有する。カバー13は、第2面43における露出面43aよりも第1方向X側の部分及び第2面43における露出面43aよりも第1方向Xと反対方向側の部分からそれぞれ突出した第2案内部57a,57bを有する。第2案内部57a,57bは、それぞれ第1案内部34a,34bと凹凸嵌合し第1方向X及び第2方向Yにおけるハウジング12とカバー13との相対的な位置ずれを規制する。
この構成によれば、ハウジング12に対してカバー13を配置する際、第1案内部34a,34bと第2案内部57a,57bとをそれぞれ凹凸嵌合させることにより、第1方向Xに沿った方向及び第2方向Yに沿った方向において、ハウジング12に対してカバー13を容易に位置決めできる。従って、ハウジング12に対してカバー13を容易に取り付けることができる。
(5)カバー13は、第2面43上を第2案内部57a,57bから第2方向Y側におけるカバー13の端部まで延びる第1補強部58a,58bを有する。更に、カバー13は、第2面43上を第2案内部57a,57bから第2方向Yと反対方向側におけるカバー13の端部まで延びる第2補強部59a,59bを有する。
この構成によれば、第2案内部57a,57bと、第1補強部58a,58b及び第2補強部59a,59bとによって、カバー13の剛性を更に高めることができる。その結果、カバー13の変形を一層抑制できる。
(6)カバー13は、第1面42から突出し第1面42の周縁に沿って延びる周壁部46を有する。この構成によれば、周壁部46によってカバー13の剛性を一層高めることができる。その結果、カバー13の変形をより一層抑制できる。
(7)周壁部46は、第1面42の周縁に沿った環状をなす。この構成によれば、周壁部46を環状とすることにより、周壁部46を環状にしない場合に比べて、カバー13の剛性をより高めやすい。その結果、カバー13の変形を更に一層抑制できる。
(8)カバー13は、第2補強リブ47を複数有する。更に、カバー13は、第1方向Xに隣り合う第2補強リブ47同士を連結する少なくとも1つの連結リブ48を有する。この構成によれば、第2補強リブ47の強度を高めることができる。従って、カバー13の剛性を更に一層高めることができる。その結果、カバー13の変形を更に一層抑制できる。
(9)カバー13は、第1補強リブ45を2つ有する。この構成によれば、カバー13は、第1補強リブ45を1つのみ有する場合に比べて、同カバー13の剛性が高くなる。また、カバー13は、第1補強リブ45を3つ以上有する場合に比べて、同カバー13の形状が複雑化されることが抑制される。更に、カバー13は、第1補強リブ45を3つ以上有する場合に比べて、同カバー13を構成する材料を少なくできる。従って、カバー13の製造コストを低減できる。
(10)本実施形態のカバー13は、露出面43aには第1方向Xに沿って延びる補強リブを有していない。そして、露出面43aに設けられた第2補強リブ47は、第3方向Zから見て、第1方向Xに隣り合う接続部21の間に配置される。そのため、第3方向Zにおける露出面43aと接続部21との間の距離を短くしても、第2補強リブ47は、第3方向Zと反対方向から接続部21に接触しない。このように、カバー13は、第3方向Zと反対方向から接続部21に接触する可能性のある補強リブを第2面43に備えていない。従って、第3方向Zにおけるコネクタ10の大型化を抑制しつつ、第2面43にカバー13の剛性を高めるための構成を設けることができる。
(11)本実施形態のカバー13は樹脂材料よりなる。カバー13は、第1補強リブ45及び第2補強リブを有することにより、樹脂材料よりなるものであっても剛性が高められている。そのため、カバー13の変形を抑制するために、別途金属製の部品を追加したり、カバー13を金属製にしたりしなくてもよい。従って、コネクタ10の製造コストを低減できる。
(12)各連結リブ48は、第1方向Xに隣り合う2つの第2補強リブ47の第2方向Y側の端部同士を連結している。第3方向Zから見て、第2方向Y側の第2補強リブ47の端部は、接続部21の先端及び基端のうち先端に近い方の端部である。そして、カバー13がハウジング12に対して正しい姿勢で配置された場合には、連結リブ48の各々は、ハウジング12の内周面と接続部21の先端との間に挿入される。一方、第1方向Xの向きが反対向きである誤った姿勢でカバー13がハウジング12に対して配置された場合、連結リブ48の各々は、接続部21の基端付近で第3方向Zと反対方向から端子14に接触する。連結リブ48の各々が端子14に接触することにより、カバー13は、第3方向Zと反対方向に沿ってそれ以上移動することが阻止される。このため、カバー13は、第3方向Zにおける位置が、カバー13がハウジング12に対して正しい姿勢で配置された場合と異なる位置に配置された状態で、それ以上第3方向Zと反対方向に沿って移動することが阻止される。従って、作業者は、カバー13がハウジング12に対して誤った姿勢で配置されていることを認識できる。その結果、ハウジング12に対するカバー13の誤組み付けを抑制できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・カバー13が有する連結リブ48の数は、1つに限らず、複数であってもよい。例えば、図8に示すように、カバー13は、第1方向Xに並ぶ5つの第2補強リブ47を有する場合、中央の第2補強リブ47の両側に位置する2つずつの第2補強リブ47をそれぞれ連結する2つの連結リブ48を有していてもよい。なお、図8では、上記実施形態と同一の構成及び対応する構成に同一の符号を付している。
また、連結リブ48は、側壁部44bの先端面から突出してもよい。また、カバー13がシール部44を備えない場合には、連結リブ48は、第2面43から突出して第1方向Xに隣り合う第2補強リブ47同士を連結してもよい。なお、カバー13は、連結リブ48を備えなくてもよい。
・補助リブ49は、少なくとも1つの第2補強リブ47と一体に設けられてもよい。例えば、複数の第2補強リブ47のうち少なくとも1つの第2補強リブ47は、補助リブ49が一体に設けられていなくてもよい。また、補助リブ49は、第2補強リブ47の第2方向Y側の端部に一体に設けられてもよいし、第2補強リブ47の第2方向Yと反対方向側の端部に一体に設けられてもよい。なお、カバー13は、補助リブ49を備えなくてもよい。
・周壁部46は環状をなさなくてもよい。即ち、周壁部46は、第1面42から突出し第1面42の周縁の一部に沿って設けられたものであってもよい。
・周壁部46の形状は上記実施形態の形状に限らない。周壁部46は、第1面42の周縁に沿って延びるものであるため、第1面42の形状に応じて第3方向Zから見た同周壁部46の形状も変更可能である。なお、カバー13は、周壁部46を備えなくてもよい。
・カバー13は、第1補強部58a,58bのうちいずれか一方のみを有していてもよい。また、カバー13は、第1補強部58a,58bを備えなくてもよい。また、カバー13は、第2補強部59a,59bのうちいずれか一方のみを有していてもよい。また、カバー13は、第2補強部59a,59bを備えなくてもよい。
・上記実施形態では、第1案内部34a,34bがそれぞれ案内凹部35a,35bを有する。そして、第2案内部57a,57bがそれぞれ案内凹部35a,35bに嵌入される。しかしながら、第2案内部57a,57bは、それぞれ第1案内部34a,34bが嵌入される案内凹部を有していてもよい。
・カバー13は、第1案内部34a,34b及び第2案内部57a,57bのうち第1案内部34a及び第2案内部57aのみを備えてもよい。また、カバー13は、第1案内部34a,34b及び第2案内部57a,57bのうち第1案内部34b及び第2案内部57bのみを備えてもよい。また、カバー13は、第1案内部34a,34b及び第2案内部57a,57bを備えなくてもよい。
・第2補強リブ47は、第2面43からの高さが接続面23よりも低くてもよい。
・カバー13は、必ずしもシール部材44dを備えなくてもよい。また、カバー13は、シール部44を備えなくてもよい。
・カバー13は、少なくとも1つの第1補強リブ45及び少なくとも1つの第2補強リブ47を備えるのであれば、同カバー13の形状は上記実施形態の形状に限らない。例えば、突出壁51a,51b、固定部52a,52b及びリブ壁56a~56dの形状を変更してもよい。また、カバー13は、露出面43aから突出し第1方向Xに沿って延びる補強リブを更に有していてもよい。この場合、当該補強リブは、第3方向Zにおける高さが接続部21に接触しない高さに設定される。
また例えば、図9及び図10に例示するカバー13Aは、突出部71を更に備えている。なお、図9及び図10では、上記実施形態と同一の構成もしくは対応する構成に同じ符号を付している。
図9及び図10に示すように、第2方向Y側におけるカバー13Aの端面72及び第2方向Yと反対方向側におけるカバー13Aの端面73の少なくとも一方の端面は、第1方向Xに沿って延びる外向き面74を含む。例えば、端面72及び端面73の両方が外向き面74を含む。端面72に含まれる外向き面74を外向き面74a、端面73に含まれる外向き面74を外向き面74bとする。例えば、外向き面74a,74bの各々は、第2方向Yと垂直な平面状をなしている。また、例えば、外向き面74aと外向き面74bとは、平行をなしている。
カバー13Aは、外向き面74aから第2方向Yに突出した突出部71を有する。突出部71は、例えば、第1方向Xと反対方向側のカバー13Aの端部領域に位置している。また、突出部71の突出方向における先端、即ち第2方向Yにおける突出部71の先端は、第3方向Zから見て、シール部材44dよりもカバー13Aの外周側に位置する。
このようにすると、ハウジング12に取り付けられていない状態のカバー13Aが地面や床などの面S1に置かれたとき、カバー13Aは、突出部71が突出した外向き面74aが面S1に対向する姿勢となる場合がある。図10は、地面や床などの面S1に外向き面74aが対向する姿勢で配置された状態のカバー13Aを示している。この場合、カバー13Aは、突出部71によって外向き面74aと面S1との間に隙間が形成された状態で面S1に配置される。即ち、カバー13Aは、突出部71によって一部が持ち上げられた状態で当該面S1に配置される。そのため、シール部44は、面S1から上に離れて配置されやすくなる。従って、シール部44の外周面に位置するシール部材44dが面S1に接触することを抑制できる。その結果、シール部材44dに、面S1上にある砂や埃などの異物が付着することを抑制できる。従って、カバー13Aがハウジング12に取り付けられたときに、シール部材44dとハウジング12との間に異物が介在されることが抑制される。その結果、シール部材44dは、ハウジング12に良好に密着できる。よって、シール部材44dは、シール性能を十分に発揮できる。
また、外向き面74a,74bのうち外向き面74aにのみ突出部71が設けられている。そのため、作業者がカバー13Aをハウジング12に取り付ける際、突出部71は、ハウジング12に対するカバー13Aの向きを判断する目印になる。従って、ハウジング12に対してカバー13Aが誤った姿勢で組み付けられることを抑制できる。また、ハウジング12にカバー13Aを取り付ける作業の作業性が向上する。
なお、カバー13Aは、外向き面74bから第2方向Yと反対方向に突出した少なくとも1つの突出部71を有していてもよい。この場合、カバー13Aは、外向き面74aに突出部71を少なくとも1つ備えていてもよいし、備えていなくてもよい。
また、図9及び図10に例示するカバー13Aにおいては、固定部52aは、突出壁51aの先端部から第1方向Xに突出している。一方、固定部52bは、第3方向Zから見て、突出壁51bの先端部から第1方向Xと交差する方向に突出している。固定部52bの先端は、第3方向Zから見て、例えば、固定部52aの先端よりも第2方向Y側に位置している。
また、図10に示すように、第3方向から見て、固定部52aが有する固定孔53aと固定部52bが有する固定孔53bとは、第2方向Yにおける位置がずれていてもよい。図10には、第3方向Zから見て第2方向Yにおける外向き面74aと外向き面74bとの間の中央を通り第1方向Xに平行に延びる中心線L1を一点鎖線で図示している。第3方向Zから見て、固定孔53aの中心は、例えば中心線L1上に位置している。一方、第3方向Zから見て、固定孔53bの中心は、例えば中心線L1よりも第2方向Y側に位置している。
また、図9及び図10に示すように、カバー13Aは、固定部52a,52bからそれぞれ突出した固定部リブ75a,75bを有していてもよい。
固定部リブ75aは、固定部52aから第3方向Zに突出している。固定部リブ75aは、例えば、周縁リブ76a,76bと、連結部77aとを有する。周縁リブ76aは、第2方向Y側の固定部52aの端に沿って延びている。周縁リブ76bは、第2方向Yと反対方向側の固定部52aの端に沿って延びている。周縁リブ76a,76bの各々は、第1方向Xと反対方向側の端が突出壁51aに繋がっている。周縁リブ76a,76bの各々は、第1方向Xに沿って突出壁51aから遠ざかるにつれて固定部52aからの突出高さが低くなっている。
連結部77aは、固定部52aから第3方向Zに突出している。連結部77aは、第3方向Z側における固定部52aの端面上で周縁リブ76aと周縁リブ76bとを連結している。連結部77aは、第3方向Zから見て、突出壁51aと固定孔53aとの間に位置している。連結部77aは、第3方向Zから見た形状が例えば円弧状をなしている。なお、連結部77aは、周縁リブ76aと周縁リブ76bとを連結しているのであれば、第3方向Zから見た形状が円弧状以外の形状をなしていてもよい。第3方向Zから見た連結部77aの形状は、例えば、直線状、折れ曲がった形状、任意の曲線状などのいずれの形状であってもよい。
固定部リブ75bは、固定部52bから第3方向Zに突出している。固定部リブ75bは、例えば、周縁リブ76c,76dと、連結部77bとを有する。周縁リブ76cは、第2方向Y側の固定部52bの端に沿って延びている。周縁リブ76dは、第2方向Yと反対方向側の固定部52bの端に沿って延びている。周縁リブ76c,76dの各々は、第1方向X側の端が突出壁51bに繋がっている。周縁リブ76c,76dの各々は、第1方向Xと反対方向に沿って突出壁51bから遠ざかるにつれて固定部52bからの突出高さが低くなっている。
連結部77bは、固定部52bから第3方向Zに突出している。連結部77bは、第3方向Z側における固定部52bの端面上で周縁リブ76cと周縁リブ76dとを連結している。連結部77bは、第3方向Zから見て、突出壁51bと固定孔53bとの間に位置している。連結部77bは、第3方向Zから見た形状が例えば円弧状をなしている。なお、連結部77bは、周縁リブ76cと周縁リブ76dとを連結しているのであれば、第3方向Zから見た形状が円弧状以外の形状をなしていてもよい。第3方向Zから見た連結部77bの形状は、例えば、直線状、折れ曲がった形状、任意の曲線状などのいずれの形状であってもよい。
このようにすると、固定部リブ75a,75bによって、カバー13Aにおける固定部52a,52b付近の剛性を高めることができる。従って、カバー13Aに外力が作用した場合に、カバー13Aの変形をより抑制できる。
因みに、図9及び図10に例示するカバー13Aにおいては、上記したように第3方向Zから見て固定孔53a,53bの位置が第2方向Yにずれている。そのため、露出面43aをハウジング12の外側に向けて押すような外力がカバー13Aに作用した場合などには、カバー13Aは、第3方向Zから見て固定孔53a,53bの位置が第2方向Yにずれていないカバーに比べて、応力集中が生じやすくなるおそれがある。例えば、カバー13Aにおいて、固定孔53aを有する固定部52a、及び固定孔53bを有する固定部52bのいずれか一方の固定部に応力が集中するおそれがある。しかしながら、固定部リブ75a,75bによって、固定部52a,52b及びカバー13Aにおける固定部52a,52b付近の剛性が高められている。そのため、第3方向Zから見て固定孔53a,53bの位置が第2方向Yにずれていても、カバー13Aに外力が作用した場合に、カバー13Aの変形を抑制できる。
なお、カバー13Aは、固定部リブ75aのみ、もしくは固定部リブ75bのみを有していてもよい。
また、図9及び図10に例示するカバー13Aは、射出成形によって形成されている。カバー13Aは、第1面42にゲート跡78を有する。ゲート跡78は、カバー13Aを射出成形する際にゲートが第1面42に位置するように設定されたことに起因するものである。第3方向Zから見て、ゲート跡78は、第1補強リブ45とは第2方向Yにずれた位置にある。また、第3方向Zから見て、ゲート跡78は、第1補強リブ45と第1方向Xに並ばない位置にある。例えば、ゲート跡78は、第3方向Zから見て、2つの第1補強リブ45の間に位置する。なお、ゲート跡78は、第3方向Zから見て、2つの第1補強リブ45のうちいずれか一方の第1補強リブ45と当該第1補強リブ45と第2方向Yに隣り合う周壁部46の一部との間に位置していてもよい。
このようにすると、ゲート跡78は、第1補強リブ45を避けた位置にある。そのため、第1補強リブ45の各々は、第1方向X側の第1面42の端から第1方向Xと反対方向側の第1面42の端まで第1方向Xに沿って連続して延びることができる。従って、第1補強リブが第1方向Xに複数に分割されている場合に比べて、カバー13Aの剛性を高めることができる。
・ハウジング12は、開口部11を有し端子14を保持できる形状であれば、上記実施形態の形状に限らない。
・上記実施形態では、第1方向Xは、接続部21aから接続部21cに向かう方向である。しかしながら、接続部21cから接続部21aに向かう方向を第1方向Xとすることもできる。また、上記実施形態では、第2方向Yは、第1方向Xと垂直に交差している。しかしながら、第2方向Yと第1方向Xとが交差する角度は、接続部21の形状に応じて適宜変更される。また、第3方向Zは、第1方向Xと垂直に交差しかつ第2方向Yと垂直に交差する方向であれば、上記実施形態と異なる方向とすることもできる。