JP2022077786A - 水性分散体、塗膜、積層フィルムおよびそれらの製造方法 - Google Patents

水性分散体、塗膜、積層フィルムおよびそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】離型性と酸素バリア性を発現する成分を含有した、液安定性が良好な水性分散体、および優れた離型性とガスバリア性を有する積層フィルムを提供する。【解決手段】酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、およびカルボン酸化合物を含有するpHが5.0以下である水性分散体、前記水性分散体から得られる塗膜、および、基材フィルムの少なくとも一方の面の少なくとも一部に酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、およびカルボン酸化合物を含有する塗膜が積層した積層フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、水性分散体、水性分散体から得られる塗膜、および積層フィルムに関する。
ポリオレフィン樹脂は、電気特性、力学特性、化学特性、リサイクル性等に優れていることから、自動車、電機分野、包装、日用雑貨などを中心に大量に使用されている。さらにポリオレフィン樹脂を酸変性して水性分散体として応用することも行われている。
例えば、特許文献1には、様々な被着体に対して良好な離型性を有する酸変性ポリオレフィン樹脂層を離型層とした離型フィルムが開示されている。
国際公開第2009/025063号
近年、酸素による劣化が原因して歩留まりや品質が低下しやすい被着体においては、離型フィルムに十分な酸素バリア性能が付与された離型フィルム、すなわち、被着体の酸化劣化を防ぐ機能を兼ね備えた離型フィルムが要望されている。
一方、酸素バリア剤としては、種々知られており、例えばコート液の酸素バリア剤として国際公開第2002/048265号に開示されている。
離型フィルムに酸素バリア性を付与する方法として、同一面への離型層とガスバリア層の複層コートや、離型層の反対面にガスバリア層を設ける方法が挙げられるが、これらは適用可能なコーティング設備が限定され、また塗工プロセスの増大による工程の煩雑化といった問題がある。また、複数回の加熱乾燥工程を経ることによる基材フィルムへのダメージや、フィルムをロール状に巻き取った際にガスバリア層と離型層が接触することによる離型層への汚染が不良の原因となるといった問題がある。
本発明は、これら問題に鑑み、離型性と酸素バリア性を発現する成分を含有した液安定性が良好な水性分散体、および優れた離型性とガスバリア性を有する積層フィルムを提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、酸変性ポリオレフィン樹脂と、ポリビニルアルコールと、架橋剤と、カルボン酸化合物を含有する水性分散体および前記水性分散体から得られる塗膜を基材フィルムに積層した積層フィルムが、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
(1)酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、およびカルボン酸化合物を含有するpHが5.0以下である水性分散体。
(2)カルボン酸化合物が、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸である(1)に記載の水性分散体。
(3)上記(1)または(2)に記載の水性分散体から得られる塗膜。
(4)L表色系に基づいたa値が0.1以上である(3)に記載の塗膜。
(5)基材フィルムの少なくとも一方の面の少なくとも一部に酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、およびカルボン酸化合物を含有する塗膜が積層した積層フィルム。
(6)L表色系に基づいたa値が0.05以上である(5)に記載の積層フィルム。
(7)アクリル系被着体を塗膜に貼り付けて測定したときの剥離力が4.0N/cm以下であることを特徴とする(5)または(6)に記載の積層フィルム。
(8)JIS K 7126に従い、20℃、65%RH環境下で測定した酸素透過度が25cc/(m・atm・day)以下である(5)~(7)のいずれかに記載の積層フィルム。
(9)上記(1)または(2)に記載の水性分散体の製造方法であって、酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、および水を原料として水性分散体を得る工程1と、工程1で得られた水性分散体にカルボン酸化合物および塩基を添加する工程2と、を含むことを特徴とする水性分散体の製造方法。
(10)上記(3)または(4)に記載の塗膜の製造方法であって、(1)または(2)に記載の水性分散体を塗布、乾燥して得られる塗膜の製造方法。
(11)上記(5)~(8)のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法であって、基材フィルムに、(1)または(2)に記載の水性分散体が塗布されたフィルムを乾燥、延伸する工程を含む積層フィルムの製造方法。
本発明の水性分散体は、液安定性が良好であり、離型成分と酸素バリア成分が互いの性能を阻害せず、離型性と酸素バリア性を併せ持つ単一の塗膜を形成することができる。そのため、本発明の積層フィルムは、優れた離型性と酸素バリア性を有することから、酸化劣化しやすい被着体に対する保護フィルムとして用いることができ、製品生産の歩留まりの低下を抑制できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<水性分散体>
本発明の水性分散体は、酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、およびカルボン酸化合物を含有する水性分散体である。
本発明の水性分散体は、そのpHが5.0以下である必要があり、4.5以下であることが好ましく、4.0以下であることが最も好ましい。pHが5.0を超えると前記水性分散体から得られる塗膜および積層フィルムの酸素バリア性能が劣る場合がある。
(酸変性ポリオレフィン樹脂)
本発明における酸変性ポリオレフィン樹脂は、オレフィン成分を主成分とし、酸変性成分により変性された重量平均分子量5000以上の樹脂である。
酸変性ポリオレフィン樹脂を構成するオレフィン成分は、エチレン、プロピレン、ブテンから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、エポキシプリプレグとの離型性の観点でプロピレンを含むことがより好ましい。エポキシプリプレグとの離型性をさらに向上させる観点で、オレフィン成分におけるプロピレンの含有量は、50質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることがさらに好ましく、99質量%以上であることが特に好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂を構成する酸変性成分としては、不飽和カルボン酸成分が挙げられ、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、クロトン酸等のほか、不飽和ジカルボン酸のハーフエステル、ハーフアミド等が挙げられる。中でも、後述する樹脂の水性分散化において、樹脂を安定的に分散するために、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸が特に好ましい。これらの酸変性成分は酸変性ポリオレフィン樹脂中に2種類以上含まれていてもよい。
酸変性ポリオレフィン樹脂における酸変性成分の割合は、1~10質量%であることが好ましく、2~9質量%であることがより好ましい。酸変性成分が1質量%未満の場合は、塗膜に含まれる酸変性ポリオレフィン樹脂中の極性基の割合が少なくなるため、塗膜は、基材との十分な密着性が得られない傾向にあり、塗膜から離型した被着体を汚染することがある。さらに後述する樹脂の水性分散化において、樹脂を安定的に分散するのが困難になる傾向がある。一方、酸変性成分の割合が10質量%を超える場合は、極性基の割合が多くなるため、塗膜と基材との密着性が十分にはなるが、塗膜と被着体との密着性も同時に高くなるため、被着体との離型性が低下する傾向がある。
また、酸変性ポリオレフィン樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分を含有してもよい。
側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分としては、(メタ)アクリル酸と炭素数1~30のアルコールとのエステル化物が挙げられ、中でも入手のし易さの点から、(メタ)アクリル酸と炭素数1~20のアルコールとのエステル化物が好ましい。そのような化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらの混合物を用いてもよい。この中で、ポリエステルフィルムとの接着性の点から、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチルがより好ましく、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルがさらに好ましく、アクリル酸エチルが特に好ましい。「(メタ)アクリル酸~」とは、「アクリル酸~またはメタクリル酸~」を意味する。
酸変性ポリオレフィン樹脂中における、側鎖に酸素原子を含むエチレン性不飽和成分の割合は、特に限定されないが1~40質量%であることが好ましく、2~35質量%であることがより好ましく、3~30質量%であることがさらに好ましく、6~18質量%であること特に好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂には、その他のモノマーが、少量、共重合されていてもよい。その他のモノマーとして、例えば、ジエン類、(メタ)アクリロニトリル、ハロゲン化ビニル類、ハロゲン化ビニリデン類、一酸化炭素、二酸化硫黄等が挙げられる。
酸変性ポリオレフィン樹脂を構成する各成分は、酸変性ポリオレフィン樹脂中に共重合されていればよく、その形態は限定されない。共重合の状態としては、例えば、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合(グラフト変性)などが挙げられる。
酸変性ポリオレフィン樹脂の融点は80~200℃であることが好ましく、90~150℃であることがより好ましい。融点が200℃を超える場合は、基材表面への塗膜形成時に、高温処理が必要となる場合がある。一方、融点が80℃未満では、塗膜は離型性が低下する。
本発明に用いることができる酸変性ポリオレフィン樹脂としては、アルケマ社製のボンダインシリーズ、三井・デュポンポリケミカル社製のニュクレルシリーズや、日本ポリエチレン社製のレクスパールシリーズ、三洋化成社製のユーメックスシリーズ、エボニック社製のベストプラストシリーズ、ダウ・ケミカル社製のプリマコールシリーズ、三井化学社製のアドマーシリーズ、東洋紡社製のトーヨータックシリーズなどの商品が挙げられる。
(ポリビニルアルコール)
ポリビニルアルコール(PVA)は、特に限定されないが、ビニルエステルの重合体を完全または部分ケン化したものなどが挙げられる。ポリビニルアルコールは、水性分散体中に含有することによって、水性分散体としての安定性を向上させ、また、水性分散体から得られる塗膜および前記塗膜が積層された積層フィルム中においても、酸素バリア性および塗膜と被着体との離型性を向上させる効果を奏する。本発明におけるポリビニルアルコールは、後述のように液状物として使用するために、水溶性を有していることが好ましい。
ポリビニルアルコールは、水性分散体からなる塗膜および積層フィルムの酸素バリア性向上の観点で、ケン化度が93.0%以上であることが好ましく、98.0%以上であることがより好ましく、99.0%以上であることが最も好ましい。
ポリビニルアルコールは、水性分散体の液安定性向上の観点で、重合度が300~2000であることが好ましく、500~1500であることがさらに好ましく、800~1200であることが最も好ましい。
ポリビニルアルコールの含有量は、塗膜の表面粗さの平滑性や塗膜と基材との密着性向上や塗膜と被着体との離型性を向上させる観点、酸素バリア性向上の観点から、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して10~1000質量部であることが好ましく、100~1000質量部であることがより好ましく、210~800質量部であることがさらに好ましく、300~600質量部であることが特に好ましい。ポリビニルアルコールの含有量が10質量部を下回ると、水性分散体の増粘傾向が大きくなり、ハンドリング性の低下やゲル化が起こることがある。ポリビニルアルコールの含有量が1000質量部を超えると水性分散体から得られる塗膜において、離型性能や酸素バリア性能が損なわれることがある。
また、酸素バリア性向上の観点から、ポリビニルアルコールと、後記するカルボン酸化合物との質量比(ポリビニルアルコール/カルボン酸化合物)が、2/1~1/6が好ましく、1/1~1/5がより好ましく、1/2~1/3が最も好ましい。
本発明においては、ポリビニルアルコールとして市販のものを使用することができ、例えば、日本酢ビ・ポバール社製の「VC-10」や「JP-15」、「JT-05」、「JL-05E」、「JM-33」、「JM-17」、「JF-05」、「JF-10」、クラレ社製の「クラレポバール」の「PVA-CST」、「PVA-624」、「PVA-203」、「PVA-220」、「PVA-405」などを使用することができる。
(架橋剤)
水性分散体は架橋剤を含有することで、離型成分が架橋し、水性分散体から得られる塗膜において離型性が向上し、塗膜の凝集力を向上させて被着体に移行しにくくさせたりすることができる。
架橋剤の含有量は、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して1~20質量部であることが好ましく、2~15質量部であることがより好ましく、2~10質量部であることがさらに好ましい。架橋剤の含有量が1質量部未満であると、塗膜は、凝集力が弱くなり、基材との密着性に劣り、被着体に移行しやすくなる傾向にある。一方、20質量部を超えると、塗膜は、被着体との間で反応し離型性に乏しくなったり、水性分散体が増粘し、安定性が低下することがある。
架橋剤としては、カルボキシル基と反応する官能基を分子内に複数個有する化合物等を用いることができ、多官能エポキシ化合物;多官能イソシアネート化合物;多官能アジリジン化合物;カルボジイミド基含有化合物;オキサゾリン基含有化合物;フェノール樹脂;および尿素化合物、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等のアミノ樹脂等が挙げられる。これらのうちの1種類を使用しても2種類以上を併用してもよい。このうち、酸素バリア性向上の観点から、多官能イソシアネート化合物、メラミン化合物、尿素化合物、多官能エポキシ化合物、カルボジイミド基含有化合物、オキサゾリン基含有化合物等が好ましく、メラミン化合物、カルボジイミド基含有化合物、オキサゾリン基含有化合物がより好ましく、カルボジイミド化合物およびオキサゾリン基含有化合物がさらに好ましく、カルボジイミド化合物が最も好ましい。架橋剤による架橋反応開始温度は特に限定されないが、酸素バリア性向上の観点から、常温から反応するタイプが好ましい。また、これらの架橋剤は組み合わせて使用してもよい。
多官能エポキシ化合物としては、具体的にはポリエポキシ化合物、ジエポキシ化合物等を用いることができる。ポリエポキシ化合物としては、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルが使用可能である。ジエポキシ化合物としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテルが使用可能である。
多官能イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4′-ジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,6-ジイソシアネートヘキサン、トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールの付加物、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、ポリオール変性ジフェニルメタン-4,4′-ジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタン-4,4′-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、3,3′-ビトリレン-4,4′-ジイソシアネート、3,3′-ジメチルジフェニルメタン-4,4′-ジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート等が使用可能である。これらのイソシアネート基を重亜硫酸塩類およびスルホン酸基を含有したフェノール類、アルコール類、ラクタム類、オキシム類および活性メチレン化合物類等でブロックしたブロックイソシアネート化合物を用いてもよい。
多官能イソシアネート化合物の市販品としては、例えば、BASF社製「バソナートHW-100」などが挙げられる。
多官能アジリジン化合物としては、例えば、N,N′-ヘキサメチレン-1,6-ビス-(1-アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン-トリ-β-アジリジニルプロピオネート等が使用可能である。
カルボジイミド基含有化合物としては、分子中に1つ以上のカルボジイミド基を有しているものであれば特に限定されるものではない。カルボジイミド化合物は、1つのカルボジイミド部分において、酸変性ポリオレフィン樹脂の酸変性部分における2つのカルボキシル基とエステルを形成し、架橋を達成する。例えば、p-フェニレン-ビス(2,6-キシリルカルボジイミド)、テトラメチレン-ビス(t-ブチルカルボジイミド)、シクロヘキサン-1,4-ビス(メチレン-t-ブチルカルボジイミド)等のカルボジイミド基を有する化合物や、カルボジイミド基を有する重合体であるポリカルボジイミド等が使用可能である。これらの1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、取り扱いやすさから、ポリカルボジイミドが好ましい。
ポリカルボジイミドの市販品としては、日清紡社製のカルボジライトシリーズが挙げられ、具体的には、水溶性タイプの「SV-02」、「V-10」、「V-02」、「V-02-L2」、「V-04」;エマルションタイプの「E-01」、「E-02」;有機溶液タイプの「V-01」、「V-03」、「V-07」、「V-09」;無溶剤タイプの「V-05」が挙げられる。
オキサゾリン基含有化合物としては、分子中にオキサゾリン基を2つ以上有しているものであれば、特に限定されるものではない。オキサゾリン化合物は、2つのオキサゾリン部分のそれぞれにおいて、酸変性ポリオレフィン樹脂の酸変性部分における1つのカルボキシル基とアミドエステルを形成し、架橋を達成する。このような重合体は、付加重合性オキサゾリン基含有モノマー単独もしくは他のモノマーとの重合によって作成できる。付加重合性オキサゾリン基含有モノマーは、2-ビニル-2-オキサゾリン、2-ビニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-ビニル-5-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-4-メチル-2-オキサゾリン、2-イソプロペニル-5-エチル-2-オキサゾリン等を挙げることができる。付加重合性オキサゾリン基含有モノマーは、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中でも2-イソプロペニル-2-オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。他のモノマーは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば制限なく、例えばアルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、2-エチルヘキシル基、シクロヘキシル基)等の(メタ)アクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸およびその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等の不飽和カルボン酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N-アルキルアクリルアミド、N-アルキルメタクリルアミド、N、N-ジアルキルアクリルアミド、N、N-ジアルキルメタクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、2-エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン等のα-オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等の含ハロゲンα、β-不飽和脂肪族モノマー類;スチレン、α-メチルスチレン等のα、β-不飽和芳香族モノマー等を挙げることができる。他のモノマーは、これらの1種または2種以上のモノマーを使用することができる。これらの中でも、取り扱いやすさからオキサゾリン基含有ポリマーが好ましい。
オキサゾリン基含有ポリマーの市販品としては、日本触媒社製のエポクロスシリーズが挙げられ、具体的には、水溶性タイプの「WS-500」、「WS-700」;エマルションタイプの「K-1010E」、「K-1020E」、「K-1030E」、「K-2010E」、「K-2020E」、「K-2030E」などが挙げられる。
フェノール樹脂としては、例えば、フェノールやビスフェノールA、p-t-ブチルフェノール、オクチルフェノール、p-クミルフェノール等のアルキルフェノール、p-フェニルフェノール、クレゾール等を原料として調製したレゾール型フェノール樹脂および/またはノボラック型フェノール樹脂が使用可能である。
尿素樹脂としては、例えば、ジメチロール尿素、ジメチロールエチレン尿素、ジメチロールプロピレン尿素、テトラメチロールアセチレン尿素、4-メトキシ5-ジメチルプロピレン尿素ジメチロールが使用可能である。
メラミン樹脂は、例えば、官能基としてイミノ基、メチロール基、および/またはアルコキシメチル基(例えばメトキシメチル基、ブトキシメチル基)を1分子中に有する化合物である。メラミン樹脂としては、イミノ基型メチル化メラミン樹脂、メチロール基型メラミン樹脂、メチロール基型メチル化メラミン樹脂、完全アルキル型メチル化メラミン樹脂等が使用可能である。その中でもメチロール化メラミン樹脂が最も好ましい。さらに、メラミン系樹脂の熱硬化を促進するため、例えばp-トルエンスルホン酸等の酸性触媒を用いることが好ましい。
ベンゾグアナミン樹脂としては、例えば、トリメチロールベンゾグアナミン、ヘキサメチロールベンゾグアナミン、トリスメトキシメチルベンゾグアナミン、ヘキサキスメトキシメチルベンゾグアナミン等が使用可能である。
(カルボン酸化合物)
カルボン酸化合物は、分子内にカルボキシル基を有する分子量1000以下の有機化合物であり、脂肪族や芳香族など特に限定されず、前記カルボン酸化合物の無水物でもよい。水性分散体はカルボン酸化合物を含有することで、水性分散体から得られる塗膜において酸素バリア性を向上させることができる。カルボン酸化合物はカルボキシル基を複数個有していることが好ましく、具体的にはプロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、コハク酸、1,2,3-プロパントリカルボン酸、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸、クエン酸、1,2,3-ベンゼントリカルボン酸、3-ブテン-1,2,3-トリカルボン酸、ブタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸、テトラヒドロフラン-2,3,4,5-テトラカルボン酸、ベンゼンペンタカルボン酸、ベンゼンヘキサカルボン酸、1,2,3,4,5,6-シクロヘキサンヘキサカルボン酸、あるいはこれら化合物の無水物などが挙げられる。カルボン酸化合物は1分子内にカルボキシル基を2~4個有することが好ましく、3個以上有することがさらに好ましく、4個有することが特に好ましい。特に、分子内に4個のカルボキシル基を有する化合物として、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸が最も好ましい。カルボン酸化合物の有するカルボキシル基の数が2個よりも少ないと、水性分散体から得られる塗膜において十分な酸素バリア性が得られないことがある。カルボン酸化合物の有するカルボキシル基数が4個よりも多いと、酸性度の増大による水性分散体中の離型成分の変性や、水性分散体の安定性の低下などが起こることがある。1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸は、部分的にエステル化もしくはアミド化されていてもよい。なお、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸中のカルボキシル基は、乾燥状態では隣接したカルボキシル基どうしが脱水環化した酸無水物構造となりやすく、湿潤時や水溶液中では開環してカルボン酸構造となるが、本発明ではこれら閉環、開環を区別せず1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸として記述する。
カルボン酸化合物の含有量は、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して100~3000質量部であることが好ましく、500~2500質量部であることがより好ましく、800~1500質量部であることがさらに好ましい。カルボン酸化合物の含有量が上記範囲から外れると、積層フィルムにおいて十分な酸素バリア性能が得られなかったり、離型性能の低下などが起こることがある。
(塩基)
本発明において、水性分散体はカルボン酸化合物のカルボキシル基に対して、一定モル量の塩基を含有することが好ましい。塩基を含有することによって、カルボン酸化合物が部分的に中和され、カルボン酸化合物の水溶性向上および水性分散体中での安定性向上などの効果がある。塩基としては公知の塩基であればよく、特にアルカリ金属塩基もしくはアルカリ土類金属塩基が好ましい。アルカリ金属塩基もしくはアルカリ土類金属塩基を含有することによって、水性分散体から得られる塗膜においても、酸素バリア性を向上させる効果がある。
アルカリ金属塩基もしくはアルカリ土類金属塩基を用いる場合、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウムなどを使用することができる。
塩基の含有量は、カルボン酸化合物のカルボキシル基に対して、1~40モル%であることが好ましく、3~25モル%であることがより好ましく、5~15モル%であることがさらに好ましい。塩基の含有量がカルボキシル基に対して1モル%未満であると、カルボン酸化合物の中和が不十分となり、カルボン酸化合物の水溶性が低下し、水性分散体の安定性の低下につながることがある。塩基の含有量がカルボキシル基に対して40モル%を超えると、カルボキシル基の量が不足し、水性分散体から得られる塗膜において十分な酸素バリア性が発現できないことがある。
本発明の水性分散体は、本発明の効果を損なわない範囲で、熱安定剤、酸化防止剤、強化材、顔料、劣化防止剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、離型剤、滑剤、防腐剤、消泡剤、濡れ剤、粘度調整剤などが添加されていてもよい。
本発明の水性分散体の固形分濃度は、積層条件、目的とする厚さや性能等により適宜選択でき、特に限定されるものではない。しかし、水性分散体の粘度、塗膜の均一性、後述する塗膜の厚みなどの観点から、2~40質量%が好ましく、5~30質量%がより好ましく、10~30質量%がさらに好ましい。
<水性分散体の製造方法>
本発明の水性分散体の製造方法は、下記工程1と工程2とを含むことを特徴とする。
(1)酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、および水を原料として水性分散体を得る工程1
(2)工程1で得られた水性分散体にカルボン酸化合物および塩基を添加する工程2
水性分散体は上記工程で製造することにより、液安定性が良好な水性分散体が得られ、前記水性分散体から得られる塗膜および前記塗膜を積層した積層フィルムにおいて、離型性能と酸素バリア性能を両立することができる。
酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、および水を原料とした水性分散体の製造方法は、特に限定されないが、例えば、国際公開WO02/055598号に記載されたものが挙げられる。
本発明の水性分散体における酸変性ポリオレフィン樹脂の分散粒子径は、他の成分との混合時の安定性および混合後の保存安定性の点から、数平均粒子径が1μm以下であることが好ましく、0.8μm以下であることがより好ましい。このような粒子径は、WO02/055598に記載の製法により達成可能である。
本発明の水性分散体の固形分含有率は、積層条件、目的とする塗膜厚さや性能等により適宜選択でき、特に限定されるものではない。水性分散体の粘性を適度に保ち、かつ良好な塗膜を形成させるためには、1~60質量%が好ましく、5~30質量%がより好ましい。
<塗膜>
本発明の塗膜は、上記水性分散体から得られる塗膜であり、例えば、本発明の水性分散体を塗布し、乾燥することで得られる。
本発明の塗膜の製造方法は、例えば本発明の水性分散体を基材フィルムに塗布、乾燥する工程を含む。前記水性分散体を基材に塗布する方法としては、公知の方法、例えば、グラビアロールコーティング、ダイコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、リップコーティング、エアナイフコーティング、カーテンフローコーティング、スプレーコーティング、浸漬コーティング、はけ塗り法等を挙げることができ、前記水性分散体は、塗工性の観点から、ワイヤーバーコーティングおよびグラビアロールコーティングが好ましく、グラビアロールコーティングが特に好ましい。
<積層フィルム>
本発明の積層フィルムは、基材フィルムの少なくとも片方の面の少なくとも一部に前記塗膜が積層された積層フィルムである。
(基材フィルム)
積層フィルムに使用される基材フィルムとしては、熱可塑性樹脂フィルムが好適に使用できる。具体的には、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,6等のポリアミド樹脂、ナイロン4T、ナイロン6T、ナイロン9T、ナイロン10T、ナイロン11T、ナイロン12T等の半芳香族ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、直鎖状ポリイミドからなるフィルムあるいは前記樹脂の混合物からなるフィルムなどが挙げられる。これらの中でも、透明性を考慮すると、ナイロン6フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタラートフィルムがより好ましい。基材フィルムのコーティング剤塗布面には、フィルムとコーティング層の接着性を向上するために、フィルム表面にコロナ放電処理をしてもよく、アンカーコーティング処理を施してもよい。
基材フィルムの構成としては、例えば単層でもよく、2種2層、2種3層といった複層構成でもよく、少なくとも60層以上の超多層構造でもよい。表面粗さパラメーターSa(算術平均高さ)を低減させる観点で2種2層構成が好ましい。
本発明の積層フィルムは、酸素バリア性能を有しており、積層フィルムに貼り合わせた被着体を酸素から保護することができる。例えば、温度20℃、湿度65%RHにおける酸素透過度は、実用的には25cc/(m・atm・day)以下であることが求められ、10cc/(m・atm・day)以下であることがより好ましく、5cc/(m・atm・day)以下であることがさらに好ましく、3cc/(m・atm・day)以下が最も好ましい。
本発明の積層フィルムにおける塗膜側の表面は、酸素バリア性向上の観点から、表面粗さパラメーターSa(算術平均高さ)が0.05μm以下であることが好ましく、0.001~0.03μmであることがより好ましく、0.001~0.01μmであることがさらに好ましい。積層フィルムにおける塗膜側の表面粗さが上記範囲であることにより、塗膜と被着体との密着性が向上し、被着体と貼り合わせた状態での酸素バリア性能が向上する。
本発明の積層フィルムにおける塗膜の厚みは、酸素バリア性向上の観点から、0.01μm以上であることが好ましく、0.05μm以上であることがより好ましく、0.1μm以上であることがさらに好ましい。前記塗膜の厚みが0.01μmを下回ると、十分な酸素バリア性を得ることができず、貼り合わせた被着体を酸素から保護できないことがある。
本発明の塗膜および積層フィルムは、酸素バリア性能の発現により、L表色系に基づいたa値の増大により酸素バリア性能が発現する。a値がプラス値であることは、赤みを帯びていることを示す。
塗膜の厚みや塗布状態にもよるため必ずしも限定されるものではないが、a値の増大が酸素バリア性能発現の指標となり、塗膜においては、a値が0.05以上であることが好ましく、0.2以上がより好ましく、0.4以上であることが特に好ましく、0.5以上であることが最も好ましい。積層フィルムにおいては、a値が0.01以上であることが好ましく、0.1以上であることがより好ましく、0.3以上であることが特に好ましく、0.4以上が最も好ましい。
本発明の積層フィルムの製造方法は、基材フィルムに上記水性分散体が塗布されたフィルムを乾燥、延伸する工程を含むインラインコート法が好ましい。さらに、熱固定処理する工程を含むことが好ましい。インラインコート法は、前記水性分散体の塗布、乾燥後に延伸工程を含まないオフラインコート法と比較して、より高温で塗膜を熱処理することが可能であり、水性分散体を塗布したのちフィルムを延伸するため塗膜がフィルムに追随して動くという特徴がある。前記特徴により、塗膜の追随による塗膜中での分子の挙動が活発化し、離型性能および酸素バリア性能の向上につながると推察される。
また、逐次二軸延伸法を採用して、一軸方向に延伸された基材フィルムに前記液状物を塗布し、液状物の塗布されたフィルムを乾燥し、前記方向と直交する方向にさらに延伸し、熱処理することが、簡便さや操業上の理由から好ましい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。用いた原料や水性分散体、塗膜および積層フィルムの特性は下記の方法で測定した。
(1)ポリビニルアルコールのケン化率
ポリビニルアルコールのケン化率は、JIS K-6726に準拠して測定を行った。
(2)pH
本発明の水性分散体のpHは、エー・アンド・デイ社製pHメータ(AP-30)を用いて、JIS Z 8802法に基づいて、25℃に調温した水性分散体にガラス電極を浸漬させた状態で1分間静置後に示すpHを測定した。
(3)液安定性
実施例、比較例で作製した水性分散体を50℃で3ヶ月間保存し、液の状態を目視し、液安定性を評価した。
○:作製直後と変化せず、沈殿物や増粘、ゲル化がない
△:増粘がある
×:沈殿物がある、またはゲル化あり
(4)表面粗さパラメーターSa(算術平均高さ)
TAYLOR/Hobson社製タリサーフCCI6000を使用し、積層フィルムの塗膜表面について、下記の条件で表面粗さパラメーターSa(算術平均高さ、μm)を10箇所測定し、平均して求めた。
測定長:0.66mm×0.66mm
カットオフ:ロバストガウシアンフィルタ、0.25mm
(5)アクリル系粘着剤に対する離型性
得られた積層フィルムの塗膜側に、巾50mm、長さ150mmのアクリル系粘着テープ(日東電工社製No.31B/アクリル系粘着剤)をゴムロールで圧着して試料とした。試料を、金属板/ゴム板/試料/ゴム板/金属板の形で挟み、2kPa荷重、70℃の雰囲気で20時間放置し、その後30分以上冷却して常温に戻して剥離強度測定用試料を得た。
剥離強度測定用試料の、アクリル系粘着テープと積層フィルムとの剥離力を、23℃の恒温室で引張試験機(島津製作所社製オートグラフAGS-100B)にて、剥離角度180度、剥離速度300mm/分の条件で測定した。実用的には4.0N/cm以下が求められ、3.8N/cm以下が好ましく、3.6N/cm以下がより好ましい。
(6)エポキシプリプレグに対する離型性
60mm×100mmの大きさのエポキシプリプレグ(住友ベークライト社製EI-6765)の両面を、得られた積層フィルムの塗膜側で挟み、1.07kPa(8Torr)の真空プレス機中で、30℃から150℃まで15℃/分で昇温し、150℃で22分間保持した後、さらに5℃/分で190℃まで昇温し、5kg/cmの圧力を10分間かけた後、15kg/cmの圧力をかけながら、190℃で70分間保持した。その後、室温まで冷却を行うことで、試料を得た。
得られた試料の、硬化後のエポキシプリプレグと積層フィルムとの剥離力を、23℃の恒温室で引張試験機(島津製作所社製オートグラフAGS-100B)にて測定した。剥離角度は180度、剥離速度は300mm/分とした。実用的には0.2N/cm以下が求められ、0.1N/cm以下が好ましく、0.05N/cm以下がより好ましい。
(7)酸素透過度
得られた積層フィルムの酸素透過度は、モコン社製酸素バリア測定器(OX-TRAN 2/20MH)を用いて、JIS K7126-2法に基づいて、温度20℃、相対湿度65%の雰囲気下において、塗膜面を酸素源側にセットした状態で測定した。なお、酸素透過度が低い値ほど酸素バリア性に優れている。
(8)色差測定(L表色系)
得られた積層フィルムのL表色系に基づいたa値は、日本電色工業社製分光色差計(SE6000)を用いて、JIS Z8722法に基づいて測定した。測定は、積層フィルムの塗膜側から透過法により測定した。また、塗膜のa値は、以下の方法で計算した。なお、a値がプラス値であると、赤みを帯びていることを示す。
(i)上記塗膜が積層された積層フィルムの塗膜側から積層フィルムのL表色系に基づいたa値”a ”を測定する;
(ii)手順(1)に記載の積層フィルムの塗膜が積層されていない基材フィルムのみの、L表色系に基づいたa値”a ”を測定する;
(iii)下記(式1)に従い、前記塗膜のa値”a ”を計算する。
=a -a (式1)
水性分散体を調製するための材料を、以下の方法により製造した。
<酸変性ポリオレフィン樹脂A-1の製造>
プロピレン-ブテン-エチレン三元共重合体(プロピレン/ブテン/エチレン=68.0/16.0/16.0(質量比))280gを、4つ口フラスコ中、窒素雰囲気下で加熱溶融させた後、系内温度を170℃に保って攪拌下、不飽和カルボン酸として無水マレイン酸32.0gとラジカル発生剤としてジクミルパーオキサイド6.0gをそれぞれ1時間かけて加え、その後1時間反応させた。反応終了後、得られた反応生成物を多量のアセトン中に投入し、樹脂を析出させた。この樹脂をさらにアセトンで数回洗浄し、未反応の無水マレイン酸を除去した後、減圧乾燥機中で減圧乾燥して、酸変性ポリオレフィン樹脂A-1(酸変性量7.0%、融点135℃)を得た。
<酸変性ポリオレフィン樹脂A-2、A-3の製造>
上記酸変性ポリオレフィン樹脂A-1の製造において、プロピレン-ブテン-エチレン三元共重合体を、プロピレン-エチレン共重合体(プロピレン/エチレン=99/1(質量比))に変更する以外は、同様にして、酸変性ポリオレフィン樹脂A-2(酸変性量2.3%、融点145℃)を得た。
また、エチレン-アクリル酸エチル共重合体(エチレン/アクリル酸エチル=93/7(質量比))に変更する以外は、同様にして、酸変性ポリオレフィン樹脂A-3(酸変性量2.0%、融点105℃)を得た。
<酸変性ポリオレフィン樹脂A-1の水性分散体の製造>
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、上記方法で製造した60.0gの酸変性ポリオレフィン樹脂A-1と、45.0gのエチレングリコール-n-ブチルエーテル(沸点171℃)と、6.9gのN,N-ジメチルエタノールアミン(沸点134℃、樹脂中の無水マレイン酸単位のカルボキシル基に対して1.0倍当量)と、188.1gの蒸留水とを、上記のガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌した。そうしたところ、容器底部には樹脂の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を140℃に保ってさらに60分間撹拌した。その後、空冷にて、回転速度300rpmのまま撹拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した。さらに、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)することで、均一な酸変性ポリオレフィン樹脂A-1の水性分散体(固形分濃度25質量%)を得た。なお、フィルター上には残存樹脂はほとんどなかった。
<酸変性ポリオレフィン樹脂A-2、A-3の水性分散体の製造>
用いる酸変性ポリオレフィン樹脂をA-2、A-3に変更する以外は、前述した方法と同様の方法で、酸変性ポリオレフィン樹脂A-2、A-3の水性分散体(固形分濃度25質量%)を得た。
ポリビニルアルコール(PVA)として、下記の水溶液を使用した。
・VC-10:日本酢ビ・ポバール社製VC-10、ケン化率99.3%、重合度1,000、固形分濃度8質量%
・JF-05:日本酢ビ・ポバール社製JF-05、ケン化率98.5%、重合度500、固形分濃度8質量%
・JT-05:日本酢ビ・ポバール社製JT-05、ケン化率94.5%、重合度500、固形分濃度8質量%
架橋剤として、以下のものを使用した。
・WS-700:日本触媒社製エポクロスWS-700、オキサゾリン基含有化合物の水性溶液、固形分濃度25質量%
・SV-02:日清紡ケミカル社製カルボジライトSV-02、カルボジイミド基含有化合物の水性溶液、固形分濃度40質量%
カルボン酸化合物として、以下のものを使用した。
・1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸:新日本理化社製リカシッドBT-W
・クエン酸:富士フィルム和光純薬社製特級試薬
・コハク酸:富士フィルム和光純薬社製特級試薬
塩基として、以下のものを使用した。
・水酸化ナトリウム(NaOH):ナカライテスク社製水酸化ナトリウム特級試薬
・水酸化カルシウム(Ca(OH)):ナカライテスク社製水酸化カルシウム特級試薬
・炭酸水素ナトリウム(NaHCO):ナカライテスク社製炭酸水素ナトリウム特級試薬
実施例1
<水性分散体の製造>
ポリビニルアルコール「VC-10」8質量%水溶液6.25kgに、酸変性ポリオレフィン樹脂A-1の水性分散体(固形分濃度25質量%)を400gと、架橋剤「WS-700」28gを加えて1時間攪拌し均一化させた。その後、リカシッドBT-W1.2kgを加え、混合液を攪拌しながら、塩基として予め調製した水酸化ナトリウム10質量%水溶液を、BT-Wが有するカルボキシル基を10モル%中和するよう加えてさらに1時間攪拌することで水性分散体を得た。
<塗膜および積層フィルムの製造>
ポリエチレンテレフタレートA(重合触媒:三酸化アンチモン、固有粘度:0.62、ガラス転移温度:78℃、融点:255℃)に、シリカ粒子(粒子径2.3μm)を0.07質量%添加したポリエチレンテレフタレートBを、押出機I(スクリュー径:50mm)に、またポリエチレンテレフタレートAを、押出機II(スクリュー径:65mm)にそれぞれ投入して280℃で溶融後、それぞれの溶融体をTダイの出口に至る前で層状に合流積層させた。層の厚み比(I/II)が4/6となり、総厚みが600μmとなるよう調整してTダイ出口より押出し、急冷固化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムをロール式縦延伸機で85℃の条件下、3.5倍に延伸した。
次いで、上記の方法で製造した実施例1の水性分散体を、押出機IIからのフィルム層の表面に、120メッシュのグラビアロールで5g/m2となるように塗布したのち、連続的にフィルムの端部をフラット式延伸機のクリップに把持させ、100℃の条件下、横4.5倍に延伸を施し、その後、横方向の弛緩率を3%として、243℃で3秒間の熱処理を施して、2種2層の基材の片面に厚み0.2μmの塗膜が設けられた厚さ38μmの積層フィルムを得た。
得られた塗膜が設けられた積層フィルムは、表面にハードクロムメッキが施された接圧ロール(最大高さSRmaxが7μm)を用いて、外径が10.5cmの紙管の上に巾800mm、巻取り張力118N/m、巻取り接圧118N/m、巻取り速度100m/分の条件で、長さ500mのロールに巻取った。接圧ロールの摩擦係数は0.3であり、フィルムの抱き角度は120゜とした。
実施例2~17
表1に記載したように、酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、カルボン酸化合物および塩基の種類や含有量をそれぞれ変更した以外は実施例1と同様の方法で水性分散体を得た。なお、塩基として水酸化カルシウムもしくは炭酸水素ナトリウムを使用した場合は水溶液ではなく粉末もしくは顆粒の状態でそのまま加えた(実施例11、12)。
得られた水性分散体を用いた以外は、実施例1と同様の方法で塗膜および積層フィルムを得た。
実施例18
実施例2と同様にして、未延伸フィルムを得た。
その後、未延伸フィルムをロール式縦延伸機で90℃の条件下、3.5倍に延伸して延伸フィルムを得た。この縦延伸したフィルムを、横延伸テンターにおいて120℃で4.5倍延伸後、230℃で10秒間熱処理したのち、冷却し巻き取った。得られた二軸延伸フィルムの厚さは38μmであった。
得られた二軸延伸フィルムの片面(ポリエチレンテレフタレート(A)からなる層の面)に、実施例2の水性分散体を、マイヤーバーを用いて塗布し、230℃で20秒間乾燥させることで2種2層の基材の片面に厚み1.0μmの塗膜が設けられた厚さ38μmのフィルムを得た。
実施例19
ポリエチレンテレフタレートBを、押出機II(スクリュー径:65mm)に投入して280℃で溶融後、それぞれの溶融体を、総厚みが600μmとなるよう調整してTダイ出口より押出し、急冷固化して未延伸フィルムを得た以外は実施例2と同様の方法で単層の基材の片面に厚み0.2μmの塗膜が設けられた厚さ38μmの積層フィルムを得た。
実施例20
基材フィルムの層構成が2種3層で、それぞれの層の厚み比(I/II/I)が2/6/2の基材フィルムを用いた以外は、実施例2と同様の方法で行い、2種3層の基材の片面に厚み0.2μmの塗膜が設けられた厚さ38μmの積層フィルムを得た。
比較例1~5
表1に記載した構成、固形分比率となるようポリビニルアルコール、酸変性ポリオレフィン樹脂、架橋剤、カルボン酸化合物および塩基の有無を変更した以外は実施例2と同様の方法で水性分散体を得た。その後、実施例2と同様の方法で塗膜および積層フィルムを得た。
比較例6
ポリビニルアルコール「VC-10」8%水溶液6.25kgに、酸変性ポリオレフィン樹脂A-2の水性分散体400gと、架橋剤「SV-02」17.5gと、「リカシッドBT-W」1.2kgを加え、混合液を攪拌しながら、塩基として予め調製した水酸化ナトリウム10質量%水溶液を、リカシッドBT-Wが有するカルボキシル基を10モル%中和するよう加えてさらに1時間攪拌して水性分散体を得た。
比較例7
ポリビニルアルコール「VC-10」8%水溶液6.25kgに、リカシッドBT-W1.2kgを加え、混合液を攪拌しながら、塩基として予め調製した水酸化ナトリウム10質量%水溶液を、BT-Wが有するカルボキシル基を10モル%中和するよう加えて1時間攪拌し均一化させた。その後、酸変性ポリオレフィン樹脂A-2の水性分散体(固形分濃度25質量%)を400gと、架橋剤「SV-02」17.5gを加えてさらに1時間攪拌することで水性分散体を得た。
比較例8
ポリビニルアルコール「VC-10」8%水溶液6.25kgに、リカシッドBT-W1.2kgを加え、攪拌しながら塩基として予め調製した水酸化ナトリウム10質量%水溶液を、BT-Wが有するカルボキシル基を10モル%中和するよう加えて1時間攪拌し均一化し、水溶液Aを得た。
また、酸変性ポリオレフィン樹脂A-2の水性分散体(固形分濃度25質量%)400gに、架橋剤「SV-02」17.5gを加えて1時間攪拌し均一化し、水性分散体Bを得た。
上記で得られた水溶液Aと水性分散体Bとを混合させて1時間攪拌し、水性分散体を得た。
比較例9
実施例18で得られた、水性分散体を塗布していない状態の二軸延伸フィルムを比較例9のフィルムとした。色差、剥離力および表面粗さ測定は前記フィルムのポリエチレンテレフタレート(A)からなる層の面で行った。
実施例1~20および比較例1~9で得られた水性分散体、塗膜、積層フィルムの組成や物性結果を表1に示す。
Figure 2022077786000001
実施例1~20で得られた水性分散体は、いずれも常温、常圧大気下で分散状態が安定な水性分散体であった。
また、実施例1~20の積層フィルムはいずれも良好な離型性および酸素バリア性能を有していた。特に、実施例1~3、11~12、18~20は、最も好ましいケン化度と重合度のポリビニルアルコールをカルボン酸化合物と最も好ましい質量比で含有しており、塩基を含有している水性分散体を用いた積層フィルムであるため、優れた酸素バリア性能を有していた。
実施例2と実施例18を比較すると、実施例2は実施例18よりも塗膜厚みが低いにもかかわらず、同程度の酸素バリア性能を有している。
比較例1の水性分散体はポリビニルアルコールを含有していないため水性分散体の粘度上昇が著しく、塗膜形成できなかった。
比較例6~8の水性分散体は、酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、および水を原料として水性分散体を得る工程1と、工程1で得られた水性分散体にカルボン酸化合物および塩基を添加する工程2を含む製造方法で水性分散体が作製されていなかったため、水性分散体の液安定性が悪化し、沈殿物が生じ塗膜形成できなかった。
比較例2の積層フィルムは、酸変性ポリオレフィン樹脂を含有していなかったため、また、比較例3は架橋剤を含有していなかったため、これらの水性分散体から得られる積層フィルムは離型性に劣っていた。
比較例4~5の積層フィルムは、カルボン酸化合物を含有していなかったため、これらの水性分散体から得られる積層フィルムは酸素バリア性に劣っていた。
比較例9のフィルムは、水性分散体から得られる塗膜を積層していないため、離型性能も酸素バリア性能も発現しなかった。

Claims (11)

  1. 酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、およびカルボン酸化合物を含有するpHが5.0以下である水性分散体。
  2. カルボン酸化合物が、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸である請求項1に記載の水性分散体。
  3. 請求項1または2に記載の水性分散体から得られる塗膜。
  4. 表色系に基づいたa値が0.1以上である請求項3に記載の塗膜。
  5. 基材フィルムの少なくとも一方の面の少なくとも一部に酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、およびカルボン酸化合物を含有する塗膜が積層した積層フィルム。
  6. 表色系に基づいたa値が0.05以上である請求項5に記載の積層フィルム。
  7. アクリル系被着体を塗膜に貼り付けて測定したときの剥離力が4.0N/cm以下であることを特徴とする請求項5または6に記載の積層フィルム。
  8. JIS K 7126に従い、20℃、65%RH環境下で測定した酸素透過度が25cc/(m・atm・day)以下である請求項5~7のいずれかに記載の積層フィルム。
  9. 請求項1または2に記載の水性分散体の製造方法であって、下記工程1と工程2とを含むことを特徴とする水性分散体の製造方法。
    (1)酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、架橋剤、および水を原料として水性分散体を得る工程1
    (2)工程1で得られた水性分散体にカルボン酸化合物および塩基を添加する工程2
  10. 請求項3または4に記載の塗膜の製造方法であって、請求項1または2に記載の水性分散体を塗布、乾燥して得られる塗膜の製造方法。
  11. 請求項5~8のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法であって、基材フィルムに、請求項1または2に記載の水性分散体が塗布されたフィルムを乾燥、延伸する工程を含む積層フィルムの製造方法。

JP2020188784A 2020-11-12 2020-11-12 水性分散体、塗膜、積層フィルムおよびそれらの製造方法 Pending JP2022077786A (ja)

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