JP2022077354A - 重合体溶液の製造方法 - Google Patents

重合体溶液の製造方法 Download PDF

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拓真 寺田
Takuma Terada
洋樹 松浦
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Abstract

【課題】エステル系溶媒を主成分として含む透明な重合体溶液を効率的かつ容易に得ることができる製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体を含む単量体を重合して得られる重合体溶液の製造方法であって、重合する酸基含有単量体の総量100質量%に対し、10質量%~48質量%の酸基含有単量体をあらかじめ反応槽に仕込み、残りの単量体溶液を反応槽に滴下し、得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上である形態、反応槽への芳香族ビニル系単量体を含む単量体溶液の滴下時間が、酸基含有単量体を含む単量体溶液の滴下時間の1.10倍以上であり、得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上である形態によって解決できる。【選択図】なし

Description

本発明は、重合体溶液の製造方法に関する。より好適には、アルカリ可溶性重合体溶液の製造方法に関する。
アルカリ可溶性重合体は、レジスト組成物において有用なものであり、例えば、カラーフィルターやフォトリソスペーサー、カラーフィルター用保護膜用のレジスト組成物のバインダーポリマーとして用いられている。このアルカリ可溶性重合体は、カルボキシル基等の酸基含有単量体を含む単量体溶液を重合し、更に、この重合体に対して重合性不飽和二重結合を含む化合物を付加反応させることで側鎖に重合性二重結合を導入し硬化性を高めることがある(例えば、特許文献1参照)。特に、側鎖二重結合量の多いアルカリ可溶性重合体では、その前駆体ポリマーである重合体を製造するための酸基含有単量体の使用量を増やす必要がある。そのため、酸基の量が多い重合体の製造では特定の重合溶媒が使用されている(例えば、特許文献2参照)。
また、重合体溶液をレジスト組成物に用いる際、製造後の重合体溶液の溶媒をレジスト用溶剤に置換するため、溶媒置換されることがある(例えば、特許文献3、4参照)。
よって、レジスト組成物の製造において、溶媒置換の手間を低減できるアルカリ可溶性重合体溶液が望まれている。
特開2009-40999号公報 特開2004-107401号公報 特開2007-45922号公報 特開2019-161091号公報
例えば、アルカリ可溶性重合体溶液を製造する際の重合溶媒として、汎用的なレジスト用溶剤であるエステル系溶媒を主成分とする溶媒を用いたところ、所定の単量体組成の重合では透明な重合体溶液を得るのが困難であった。本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、所望の溶媒を含む透明な重合体溶液を効率的かつ容易に得ることができる製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、酸基含有単量体を含む所定の単量体と溶媒を含む単量体溶液の重合において、透明なアルカリ可溶性重合体溶液が得られる製造方法を見出した。
すなわち、本発明の目的は、下記(1)~(7)により達成される。
(1)酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体を含む単量体を重合して得られる重合体溶液の製造方法であって、重合する酸基含有単量体の総量100質量%に対し、10質量%~48質量%の酸基含有単量体をあらかじめ反応槽に仕込み、残りの単量体溶液を反応槽に滴下し、得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上であることを特徴とする重合体溶液の製造方法。
(2)酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体を含む単量体を重合して得られる重合体溶液の製造方法であって、反応槽への芳香族ビニル系単量体を含む単量体溶液の滴下時間が、酸基含有単量体を含む単量体溶液の滴下時間の1.10倍以上であり、得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上であることを特徴とする重合体溶液の製造方法。
(3)酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体を含む単量体を重合して得られる重合体溶液の製造方法であって、重合する酸基含有単量体の総量100質量%に対し、10質量%~48質量%の酸基含有単量体をあらかじめ反応槽に仕込み、残りの単量体溶液の反応槽への滴下において、芳香族ビニル系単量体を含む単量体溶液の滴下時間が、酸基含有単量体を含む単量体溶液の滴下時間の1.10倍以上であり、得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上であることを特徴とする重合体溶液の製造方法。
(4)前記単量体溶液は、更に、主鎖に環構造を導入し得る単量体が含まれることを特徴とする(1)~(3)の何れかに記載の重合体溶液の製造方法。
(5)前記主鎖に環構造を導入し得る単量体がN置換マレイミド系単量体、及び/又は、α-(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体であることを特徴とする(4)に記載の重合体溶液の製造方法。
(6)更に、前記重合体溶液に、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物を反応させることによって側鎖二重結合を導入することを特徴とする(1)~(5)の何れかに記載の重合体溶液の製造方法。
(7)更に、(1)~(6)の製造方法で得られる重合体溶液と、光重合開始剤、多官能の重合性単量体を混合することを特徴とする感光性樹脂組成物の製造方法。
本発明の重合体溶液の製造方法を用いることで、レジスト組成物の溶剤として汎用的に使用されるエステル系溶媒を含む透明な重合体溶液を効率的かつ容易に得ることができた。
本発明の重合体溶液の製造方法を用いる場合における各単量体の転化率の一例である。 本発明の重合体溶液の製造方法を用いない場合における各単量体の転化率の一例である。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせた形態もまた、本発明の好ましい形態である。
また、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」を意味し、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味する。
また、本願において、数値範囲「Min~Max」は、最小値Min以上、且つ、最大値Max以下を意味する。さらに、上限値および下限値について、好適な数値を段階的に記載する場合、各々分けて記載した上限値と下限値を、適宜組み合わせた数値範囲も好適な数値範囲である。
上述のとおり、本発明の重合体溶液の製造方法は、以下の(1)~(3)の3つの形態が挙げられる。なお、効果を発現する制御方法A~Cを具体的に併記する。
(1)酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体を含む単量体を重合して得られる重合体溶液の製造方法であって、制御A(重合する酸基含有単量体の総量100質量%に対し、10質量%~48質量%の酸基含有単量体をあらかじめ反応槽に仕込み、残りの単量体溶液を反応槽に滴下)し、制御B(得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上)であることを特徴とする重合体溶液の製造方法。
(2)酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体を含む単量体を重合して得られる重合体溶液の製造方法であって、制御C(反応槽への芳香族ビニル系単量体を含む単量体溶液の滴下時間が、酸基含有単量体を含む単量体溶液の滴下時間の1.10倍以上)であり、制御B(得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上)であることを特徴とする重合体溶液の製造方法。
(3)酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体を含む単量体を重合して得られる重合体溶液の製造方法であって、制御A(重合する酸基含有単量体の総量100質量%に対し、10質量%~48質量%の酸基含有単量体をあらかじめ反応槽に仕込み、残りの単量体溶液の反応槽への滴下)において、制御C(芳香族ビニル系単量体を含む単量体溶液の滴下時間が、酸基含有単量体を含む単量体溶液の滴下時間の1.10倍以上)であり、制御B(得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上)であることを特徴とする重合体溶液の製造方法。
本発明で使用する単量体溶液に含まれる各成分について説明する。
[単量体]
本発明の重合体溶液の製造方法で使用される単量体は、酸基含有単量体、及び芳香族ビニル系単量体を必須成分とし、好ましくは重合体の主鎖に環構造を導入し得る単量体をさらに含む。
<酸基含有単量体>
酸基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、2-(メタ)アクリロイロキ
シエチルコハク酸、および、イタコン酸等のカルボキシル基を有するモノマー;無水マレ
イン酸、無水イタコン酸等のカルボン酸無水物基を有するモノマー等が挙げられる。これ
らの中でもカルボキシル基を有するモノマーが好ましく、特に、(メタ)アクリル酸が好
ましい。(メタ)アクリル酸は、最もシンプルな構造をしている酸基含有単量体であり、加熱時の分解ガスを低減することができる。
重合する単量体中における酸基含有単量体の割合は特に制限されないが、実質的な割合として、全単量体総量に対して10~60質量%が好ましく、25~50質量%が特に好ましい。酸基含有単量体の量が少なすぎると、アルカリ可溶性が充分でなくなる恐れがある。また、多すぎると、耐熱分解性が低下したり、溶媒に対する溶解性が低下したりする恐れがある。ここで、酸基含有単量体の実質的な割合とは、後述する側鎖に反応性二重結合(重合性二重結合)を導入するために、(メタ)アクリル酸グリシジル等を反応させることにより消費される量を除いた割合である。本発明においては、後述のように、側鎖に反応性二重結合を導入するために(メタ)アクリル酸グリシジル等を反応させる場合がある。このような場合には、消費される酸基含有単量体の量を予め上乗せする必要がある。(メタ)アクリル酸グリシジル等を反応させた変性後の重合体溶液の単量体成分(単量体単位)における酸基含有単量体の総量としては、全単量体総量に対して1~50質量%が好ましく、顕著な効果を発現できる5~30質量%が特に好ましい。
<芳香族ビニル系単量体>
芳香族ビニル系単量体は、芳香族基とビニル基を有する単量体である。芳香族基は主鎖近傍の立体障害を増加させ、酸基の会合を抑制できるため、合成時の白濁抑制に寄与する。また、芳香族基は分散安定性に寄与し、感光性樹脂組成物とした際、現像時の残渣発生を抑制できる。芳香族基としては、ベンゼン環、ナフタレン環等を含む基が挙げられ、なかでもベンゼン環を含む基が好ましい。上記芳香族基は、置換基を有していてもよい。上記置換基としては、例えば、炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基等が挙げられる。上記芳香族ビニル系単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、キシレン、メトキシスチレン、エトキシスチレン等が挙げられ、なかでも、耐熱分解性が向上するという点で、好ましくはスチレン、ビニルトルエンが挙げられ、更に有機溶媒やアルカリに対する溶解速度が高く、メチル基が上述した立体障害と疎水性の向上に寄与することから、より好ましくはビニルトルエンが挙げられる。他の単量体との相溶性を考慮すると、重合時の全単量体総量100質量%に対して10~90質量%であることが好ましい。重合性を考慮すると全単量体総量100質量%に対して、15質量%以上であることがより好ましく、25質量%以上であることが更に好ましく、また、85質量%以下であることがより好ましく、80質量%以下であることが更に好ましい。
上記ビニルトルエンは、o-ビニルトルエン、p-ビニルトルエン、m-ビニルトルエンがある。これらの中でも、工業的に入手しやすい、m-ビニルトルエン、p-ビニルトルエン、及び、m-ビニルトルエンとp-ビニルトルエンとの混合物が好ましく、特に工業的に入手しやすい、m-ビニルトルエンとp-ビニルトルエンとの混合物が好適である。
本発明の変性後の重合体溶液の単量体成分中におけるビニルトルエンの割合は、特に制限されないが、全単量体成分中5~85質量%、好ましくは10~80質量%、さらに好ましくは20~70質量%であるのがよい。ビニルトルエンの量が多すぎると、アルカリに対する溶解性が低下する恐れがある。また、少なすぎると、熱安定性が低下し加熱時の分解ガスの発生が多くなる恐れがある。
<重合体の主鎖に環構造を導入し得る単量体>
重合体の主鎖に環構造を導入しうる単量体における環構造としては、イミド環、テトラ
ヒドロピラン環、テトラヒドロフラン環、ラクトン環等が挙げられる。重合体の主鎖に環
構造を導入しうる単量体としては、N置換マレイミド系単量体、ジアルキル-2,2’-
(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体、α-(不飽和アルコキシアルキル)アク
リレート系単量体[好ましくはアルキル-(α-アリルオキシメチル)アクリレート系単
量体]等が挙げられる。中でも、N置換マレイミド系単量体及び/又はα-(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体(好ましくはアルキル-(α-アリルオキシメチル)アクリレート系単量体)を用いると、耐熱性や硬度、色材分散性等がより向上された硬化物を与えることができる重合体溶液が得られる。重合体の主鎖に環構造を導入し得る単量体としては、N置換マレイミド系単量体が好ましい。N置換マレイミドは、酸基含有単量体/芳香族ビニル系単量体のいずれとも共重合性が良く、合成安定性に寄与する。また、主鎖末端の解重合を抑制でき、加熱時の分解ガス発生を低減できる。
上記N置換マレイミド系単量体としては、具体的には、N-メチルマレイミド、N-イ
ソプロピルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド等のアルキル置換マレイミド、N
-フェニルマレイミド、N-ベンジルマレイミド等の芳香族基を有するマレイミドが挙げ
られる。これらの中で、N-フェニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド、N-
ベンジルマレイミドが、溶媒への溶解性、耐熱分解性、工業的入手のし易さの点等から好
ましい。これらの中でもN-ベンジルマレイミドが、溶媒への溶解性や、加熱での着色の
少なさの点から、最も好ましい。
上記ジアルキル-2,2’-(オキシジメチレン)ジアクリレート系単量体としては、
例えば、2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビスアクリル酸、ジアルキル-2,2’
-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート、ジアルキル-2,2’-[オ
キシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート等の、エステル部位の少なくとも1つ
が3級炭素を含有している化合物等が挙げられる。これらの中でも、透明性や分散性、工
業的入手の容易さ等の観点から、例えば、ジメチル-2,2’-[オキシビス(メチレン
)]ビス-2-プロペノエート等を用いることが好適である。
上記α-(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体としては、例えば、α-
アリルオキシメチルアクリル酸、α-アリルオキシメチルアクリル酸メチル、α-アリル
オキシメチルアクリル酸エチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-プロピル、α-
アリルオキシメチルアクリル酸i-プロピル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-ブ
チル、α-アリルオキシメチルアクリル酸s-ブチル、α-アリルオキシメチルアクリル
酸t-ブチル、α-アリルオキシメチルアクリル酸n-アミル、α-アリルオキシメチル
アクリル酸s-アミル、α-アリルオキシメチルアクリル酸t-アミル、α-アリルオキ
シメチルアクリル酸ネオペンチル等が挙げられる。中でも、アルキル-(α-アリルオキ
シメチル)アクリレート系単量体が好適である。アルキル-(α-アリルオキシメチル)アクリレート系単量体としては、透明性や分散性、工業的入手の容易さ等の観点から、例えば、メチル-(α-アリルオキシメチル)アクリレート等を用いることが好適である。上記α-(不飽和アルコキシアルキル)アクリレートは、例えば、国際公開第2010/114077号パンフレットに開示されている製造方法により製造することができる。
重合する単量体中における、重合体の主鎖に環構造を導入し得る単量体の割合は、全単量体総量100質量%に対して好ましくは3~60質量%、より好ましくは5~50質量%、さらに好ましくは10~40質量%であるのがよい。重合体の主鎖に環構造を導入しうる単量体の量が多すぎると、溶媒やアルカリへの溶解性が低下したり、重合の際、析出又はゲル化し易くなったりする恐れがあり、一方、少なすぎると、耐熱性や基板との密着性が不充分となる恐れがある。
本発明の変性後の重合体溶液を得る際の単量体成分中におけるN置換マレイミド系単量体及び/又はα-(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体の割合は、特に制限されないが、全単量体成分中1~50質量%、好ましくは2~40質量%、さらに好ましくは3~35質量%であるのがよい。
N置換マレイミド系単量体及び/又はα-(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体の量が多すぎると、溶媒やアルカリへの溶解性が低下したり、重合の際、析出又はゲル化し易くなったりする恐れがあり、一方、少なすぎると、耐熱性が不充分となる恐れがある。
本発明の重合体溶液の製造方法で用いられる単量体としては、上記の単量体以外の他の単量体を有していても有していなくてもよいが、単量体に占める上記単量体(酸基含有単量体、芳香族ビニル系単量体、及び主鎖に環構造を導入し得る単量体)の合計質量割合としては、例えば、重合時の全単量体の総量100質量%に対して50~100質量%であることが好ましく、80~100質量%であることがより好ましく、100質量%であることが最も好ましい。上述の範囲にすることで、エステル結合等の易分解性ユニットを低減でき、加熱時の分解ガス発生を抑制できる。
上記重合体における単量体単位の配列形態は、例えば、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体のいずれでもよい。
<他の単量体>
上記の単量体以外の他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;ブタジエン、イソプレン等のブタジエン又は置換ブタジエン化合物;エチレン、プロピレン、塩化ビニル、アクリロニトリル等のエチレン又は置換エチレン化合物;酢酸ビニル等のビニルエステル類;等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ベンジルが、好ましい。これら共重合可能な他のモノマーは、1種のみ用いても2種以上を併用してもよい。
[重合開始剤]
本発明の重合体溶液の製造方法で用いられる重合開始剤としては特に限定されないが、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート等の有機過酸化物;2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)等のアゾ化合物;等が挙げられる。これら重合開始剤は、1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。なお、開始剤の使用量は、用いる単量体の組み合わせや、反応条件、目標とする重合体の分子量等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、オリゴマー(例えば、分子量500以下)濃度を低減し、分子量分布が小さい重合体を得ることができる点で、全単量体成分(全単量体総量100質量%)に対して0.1質量%以上10質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上3質量%未満とするのがよい。
[連鎖移動剤]
上記単量体成分を重合する際には、分子量調整のために、必要に応じて、通常用いられる連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、n-ドデシルメルカプタン、メルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、メルカプト酢酸メチル等のメルカプタン系連鎖移動剤、α-メチルスチレンダイマー等が挙げられるが、好ましくは、連鎖移動効果が高く、残存モノマーを低減でき、入手も容易な、n-ドデシルメルカプタン、メルカプトプロピオン酸がよい。連鎖移動剤を使用する場合、その使用量は、用いる単量体の組み合わせや、反応条件、目標とするポリマーの分子量等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、ゲル化することなく重量平均分子量が数千~数万のポリマーを得ることができる点で、全単量体成分(全単量体総量100質量%)に対して0.1~15質量%、より好ましくは0.5~10質量%とするのが好ましい。
[溶媒]
上記単量体の重合において溶媒を用いる場合には、溶媒として通常のラジカル重合反応で使用される溶媒を用いることができる。本発明においては、レジスト組成物の溶剤として汎用的に使用されるエステル系溶媒を溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上用いることが好ましい。具体的には、以下の通り挙げられる。
<エステル系溶媒>
エステル系溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3-メトキシブチルアセテート等のグリコールモノエーテルのエステル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアルキルエステル類;等が挙げられる。
<アルコール系溶媒>
アルコール系溶媒とは、飽和アルコール、すなわち不飽和二重結合を有さず、かつ水酸基を少なくとも1つ含む化合物を意味する。
具体的には、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、s-ブタノール等のモノアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3-メトキシブタノール等のグリコールモノエーテル類;等が好ましい。より好ましくは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。
<その他の溶媒>
エーテル系溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられ、芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられ、脂肪族炭化水素系溶媒としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン等が挙げられ、アミド系溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等が挙げられる。
これら溶媒は、エステル系溶媒単独の場合でも1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。また、エステル系溶媒以外の溶媒を溶媒の総量100質量%に対し10質量%未満の範囲で用いても良く、5質量%未満が好ましく、3質量%未満がさらに好ましく、実質的に使用しない(0質量%)が最も好ましい。できる限りエステル系溶媒を主成分とすることで溶媒置換の手間を低減でき、レジスト組成物に顔料が含まれる場合には顔料の分散性を向上することができる。参考までに、従来技術の上記文献では、酸基含有単量体の含有量が30質量%を越える場合には、重合体の析出を防止するために、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒と、プロピレングリコールモノメチルエーテルやイソプロパノール等のアルコール系溶媒との混合溶媒を用いることが好ましい形態として挙げられるが、レジスト組成物の溶剤として単一溶媒にするときには溶媒置換の手間がかかる。なお、ここでの酸基含有単量体の含有量とは、側鎖に反応性二重結合を導入するために消費される量を上乗せしたものである。
[重合体溶液の製造方法(重合工程)]
本発明で用いる単量体を重合する方法としては、バルク重合、溶液重合、乳化重合等が挙げられる。中でも、溶液重合が、工業的に有利で、分子量等の構造調整も容易であるため好適である。また、上記単量体の重合機構は、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、配位重合等の機構に基づいた重合方法を用いることができるが、ラジカル重合機構に基づく重合方法が、工業的にも有利であるため好ましい。上記重合反応における重合開始方法は、熱や電磁波(例えば赤外線、紫外線、X線等)、電子線等の活性エネルギー源から重合開始に必要なエネルギーを単量体成分に供給すればよく、更に重合開始剤を併用すれば、重合開始に必要なエネルギーを大きく下げることができ、また、反応制御が容易となるため好適である。また上記単量体を重合して得られる重合体の分子量は、重合開始剤の量や種類、重合温度、連鎖移動剤の種類や量の調整等により制御することができる。上記単量体を溶液重合法により重合する場合、重合に使用する溶媒としては、重合反応に不活性なものがよい。例えば、重合機構、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件に応じて適宜設定すればよいが、後に硬化性樹脂組成物(レジスト組成物)とした際に、希釈剤等として溶剤を用いる場合には、該溶剤を含む溶媒を、単量体の溶液重合に用いることが、効率的で好ましい。本発明では主成分としてエステル系溶媒を重合溶媒として用いる効率的な製造方法を見出した。
本発明で用いる反応槽(反応容器)の容積は、実験室スケールでは0.5~10リットル、工業生産スケールでは、通常0.1~50mである。好ましくは0.2~45m、より好ましくは0.3~40mである。上記反応槽の内部の材質としては、特に限定されず、例えばステンレス鋼製、好ましくはSUS304、SUS316、SUS316L等のSUS製が耐食性の点から好ましい。また、反応槽の内部にグラスライニング加工等が施され、反応原料および反応生成物に対して不活性なものとすることが望ましい。
最終的に得られる重合体溶液の体積は反応槽の体積の40~80体積%に制御することが好ましく、50~70体積%に制御することがさらに好ましい。80体積%を超える範囲では重合反応溶液の割合が高くなり、急な温度上昇への対応等、重合制御や安全面で困難を伴う場合がある。また、最終的に得られる重合体溶液の固形分濃度(重合濃度)は10~70質量%であることが好ましい。より好ましくは30~50質量%である。
その他、重合体溶液の上部である気相部は不活性ガスによる置換(好ましくは窒素置換)により酸素濃度を低くしておくことが好ましい。例えば、重合反応溶液中に不活性ガス(窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素など)をバブリングする方法、不活性ガスを反応系内に吹き込み気相部中の酸素を減少させる方法が挙げられる。窒素をバブリングする具体的な方法としては、多孔質のフィルターを装着した窒素ラインを反応液中(好ましくは下部)に入れ、反応液を攪拌しながら窒素をフローする方法が挙げられる。不活性ガスを反応系内に吹き込む方法としては、反応槽の上部に窒素導入口を設けて吹き込むことが挙げられる。その際は排気口を設けておく。不活性ガスとしては、大気中に最も多く含まれる気体で、常温常圧下では、極めて不活性かつ、アルゴン等の希ガスに比べると安価な窒素が好ましい。その窒素の導入量は 例えば実験室スケール(0.5~5リットル)では、0.1(ml/分)~300(ml/分)の流速で吹き込むことが好ましく、さらには1(ml/分)~150(ml/分)の流速で吹き込むことが好ましい。工業生産スケール(0.5~5m)では、0.1(l/分)~300(l/分)の流速で吹き込むことが好ましく、さらには1(l/分)~150(l/分)の流速で吹き込むことが好ましい。その結果、気相部の酸素濃度は5体積%以下、好ましくは3体積%以下に制御できる。
使用する反応槽(反応容器)の形状は特に限定されず、例えば多角型、円筒型等があるが、撹拌効果、取り扱い性、汎用性等の点からは円筒形が好ましい。また、邪魔板はあっても良いし、無くても良いが、邪魔板を設けることで、重合反応溶液の均一性を高めることができる。撹拌機としては、電動モーター等の動力源、回転軸、撹拌機等から構成されるが、その撹拌翼の形状は問わない。撹拌機としては、デスクタービン、ファンタービン、湾曲ファンタービン、矢羽タービン、多段ファンタービン、ファウドラー翼、ブルマージン型、角度付翼、プロペラ型、多段翼、アンカー型、ゲート型、二重リボン翼、スクリュー翼、マックスブレンド翼等を挙げることができる。重合反応中の撹拌動力(工業生産スケール)は0.1~4.0kW/m、好ましくは0.1~3.0kW/m、より好ましくは0.2~2.0kW/mである。すなわち、撹拌動力が0.1kW/m未満では重合反応溶液の均一性が低下する傾向がある。一方、撹拌動力が4.0kW/mを越えると、重合反応溶液が反応槽(反応容器)の内壁面に飛散し、反応槽の内壁面で反応を起してゲル化する可能性がある。その他、重合反応中の容器内の圧力については、加圧、減圧の制御の必要性は問わない。特殊な操作をしたり、特殊な原料を使用しない限り、通常、常圧で行えばよい。重合反応時の単量体の投入方法は、特に制限されず、一部を初期仕込みして残りを滴下しても良いし、全量を滴下しても良いが、発熱量の制御の点で、一部を初期仕込みして残りを滴下するか、あるいは全量を滴下するのが好ましい。本明細書では、あらかじめ単量体を反応槽に仕込む(重合前に単量体を反応槽に投入する)ことを、初期仕込みとも称する。
上記重合の条件に関し、重合温度としては、使用する単量体の種類や量、重合開始剤の種類や量等に応じて適宜設定すればよいが、重合溶媒の沸点より20℃以上低い温度であることが好ましい。混合溶媒の場合は、一番沸点が高い溶媒の沸点より20℃以上低い温度であることが好ましい。例えば、50~150℃が好ましく、70~120℃がより好ましい。また、重合時間も同様に適宜設定することができるが、例えば、1~8時間が好ましく、2~6時間がより好ましい。
[制御A]
本発明のアルカリ可溶性重合体溶液の製造方法における制御Aは、重合する酸基含有単量体の総量100質量%に対し、少なくとも10質量%以上の酸基含有単量体をあらかじめ反応槽に仕込み、残りの単量体溶液を反応槽に滴下する制御である。
本発明の製造方法において必須として用いる単量体は酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体である。本発明者らはエステル系溶媒を主成分とする溶媒存在下では酸基含有単量体の総量100質量%に対し、少なくとも10質量%以上、好ましくは15質量%以上、特に好ましくは20質量%以上の酸基含有単量体をあらかじめ反応槽に初期仕込みしておくことで各単量体の重合率(重合体への転化率)のバランスが良いものとなり透明な重合体溶液が得られることを見出した。上限としては48質量%以下が好ましく、45質量%以下がさらに好ましく、40質量%以下が特に好ましく、35質量%以下が最も好ましい。残りの単量体溶液を反応槽に滴下する際、滴下する成分としては初期仕込みしていない残りの酸基含有単量体、芳香族ビニル系単量体、好ましくは重合体の主鎖に環構造を導入し得る単量体、その他の単量体、重合開始剤、連鎖移動剤が挙げられる。上記各成分は別々に滴下することが好ましいが適宜組み合わせても良い。組み合わせる場合は滴下槽であらかじめ混合しておく。また、任意成分の単量体はあらかじめ混合して別に滴下してもよいし、上記の必須単量体とあらかじめ混合して滴下してもよい。本発明では酸基含有単量体と芳香族ビニル系単量体の滴下は別々に行うことが好ましい。また、重合開始剤と連鎖移動剤の滴下は別々に行うことが好ましい。残りの単量体溶液は重合挙動のバランスが崩れない程度に、一部初期仕込みしてもよい。例えば、芳香族ビニル系単量体を初期仕込みする場合は、芳香族ビニル系単量体総量100質量%に対し、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下、特に好ましくは10質量%以下、最も好ましくは5質量%以下の量を初期仕込みしてもよい。
[制御B]
本発明のアルカリ可溶性重合体溶液の製造方法における制御Bは、得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒を溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上とする制御である。好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは98質量%以上、特に好ましくは上限である100質量%とし、全てエステル系溶媒を用いることが最も好ましい。
溶媒については上述のエステル系溶媒を主成分として用いる。下記に一例を示す。
本発明の製造方法で得られる重合体(アルカリ可溶性重合体)をレジスト用樹脂として使用する場合、上記溶媒として、レジストを構成する溶媒と同一のものを使用すれば、レジストを調製する際に上記溶媒を除去しなくても使用できるので工程を簡略化でき好ましく、このような溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシブチルアセテート、乳酸エチルなどのエステル系溶媒を含むことが好ましく、主成分(全溶媒の90質量%以上)として含むことがさらに好ましい。残りの溶媒として、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒を含むことが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトンなどの除去の容易な低沸点の溶媒も好ましい。また、溶媒を除去する場合は、除去の容易なメタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低沸点のアルコール系溶媒がより好ましい。したがって、カラーフィルター用レジストのようなアルカリ現像型ネガレジスト用樹脂として使用する場合、溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシブチルアセテート、乳酸エチルなどのエステル系溶媒を90質量%以上とし、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、その他のアルコール系溶媒が10質量%未満の混合溶媒とすることが好ましく、エステル系溶媒を100質量%とすることが特に好ましい。
なお、上記溶媒の総量としては、単量体総量100質量%に対し、50~1000質量%であることが好適である。より好ましくは120~900質量%、特に好ましくは100~200質量%である。なお、上記溶媒は、反応槽に一部初期仕込みしてもよく、滴下する単量体と混合し滴下してもよい。上記単量体をラジカル重合機構により重合する場合には、熱によりラジカルを発生する重合開始剤を使用することが、工業的に有利で好ましい。このような重合開始剤としては、熱エネルギーを供給することによりラジカルを発生するものであれば特に限定されるものではなく、重合温度や溶媒、重合させる単量体の種類等の重合条件に応じて、上述の重合開始剤を適宜選択すればよい。また、重合開始剤とともに、遷移金属塩やアミン類等の還元剤を併用してもよい。
[制御C]
本発明のアルカリ可溶性重合体溶液の製造方法における制御Cは、反応槽への芳香族ビニル系単量体を含む単量体溶液の滴下時間を、酸基含有単量体を含む単量体溶液の滴下時間の1.10倍以上、好ましくは1.20倍以上とする制御である。上限として、好ましくは2.00倍以下、さらに好ましくは1.80倍以下、特に好ましくは1.50倍以下、最も好ましくは1.40倍以下である。
上記滴下時間の制御により各単量体の重合率(重合体への転化率)のバランスが良いものとなり透明な重合体溶液が得られる。
反応槽への酸基含有単量体の滴下時間は、0.5~10.0時間が好ましい。また、反応槽への芳香族ビニル系単量体の滴下時間は、上記酸基含有単量体の滴下時間より長く1.0~20時間が好ましい。上記芳香族ビニル系単量体の滴下時間は、上記酸基含有単量体の滴下時間に対して、1.10~1.80倍であることが好ましく、1.10~1.50倍であることがより好ましく、1.20~1.40倍であることがさらに好ましい。
上記2つの単量体を使用する場合、酸基含有単量体の滴下を、例えば30分~100分早く滴下完了することで、各単量体の重合体への転化率のバランスが良くなり、且つ安定する。また上記比率の範囲外では転化率のバランスが崩れ、透明な重合体溶液が得られない恐れがある。
本発明のアルカリ可溶性重合体溶液の製造方法を用いる場合と用いない場合について、必須単量体である酸基含有単量体(AA:アクリル酸)と芳香族ビニル系単量体(VT:ビニルトルエン)の転化率曲線(重合開始から昇温熟成までの経時変化)の一例を図1、図2に示す。
目的とする重合体を得るための各単量体、好ましくは重合開始剤、及び連鎖移動剤の滴下が完了し重合工程を経て、昇温を開始し熟成工程に移行することが好ましい。熟成工程は0.5~3時間が好ましく、残存する単量体や重合開始剤を消費する。単量体を消費するためには重合開始剤を投入することが好ましい。
上記(3)の形態の重合挙動を示す図1の例を説明する。重合溶媒(合成溶媒)がエステル系溶媒(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)のみである重合体溶液を得るためにアクリル酸の総量100質量%に対し、25質量%分を反応槽に初期仕込みし、アクリル酸の滴下を3時間、ビニルトルエンの滴下を4時間で完了している。ビニルトルエンの転化率は重合初期の段階ではアクリル酸の転化率より若干低い。昇温熟成開始時(重合時間300分後)にはビニルトルエンの転化率がアクリル酸の転化率をやや上回っているがバランスは良い。また、昇温熟成時の白濁を抑制できている。
図2の例を説明する。重合溶媒がエステル系溶媒(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)のみである重合体溶液を得るために反応槽への単量体の初期仕込みはしないで、アクリル酸の滴下を3.75時間、ビニルトルエンの滴下を4時間で完了している。昇温熟成開始時(重合時間300分後)にはビニルトルエンの転化率はアクリル酸の転化率を大きく上回っている。また、昇温熟成時の重合体溶液は白濁している。
本発明の効果が発現する理由は定かではないが、各単量体の転化率曲線が同等になる(一致してバランスが良い)ほど白濁の度合いが低減すると考えられる。
アクリル酸とビニルトルエンの転化率の差を、好ましくは10%以下、特に好ましくは8%以下、特に好ましくは5%以下に制御することが好ましい。
[重合体の二重結合付加工程]
本発明のアルカリ可溶性重合体溶液の製造方法では、上記重合工程(熟成工程がある場合は熟成工程後)で得られる重合体(ベースポリマーとも称す)に、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物を反応させる工程(二重結合付加工程、変性工程とも称す)を含むことも好適である。これにより、側鎖に二重結合を有する重合体(側鎖二重結合含有重合体とも称す)としてのアルカリ可溶性重合体を得ることができ、基板等との密着性や表面硬度により優れた硬化物を与えることが可能になる。このように本発明の製造方法は、上記重合工程と、二重結合付加工程とを含む形態であることも好適である。
上記酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物において、重合性二重結合としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基、メタリル基等が挙げられる、当該化合物として、これらの1種又は2種以上を有するものが好適である。中でも、反応性の点で、(メタ)アクリロイル基が好ましい。また、酸基と結合し得る官能基としては、例えば、ヒドロキシ基、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアネート基等が挙げられ、当該化合物として、これらの1種又は2種以上を有するものが好適である。中でも、変成処理反応の速さ、耐熱性、分散性の点から、エポキシ基(グリシジル基を含む)が好ましい。
上記酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸β-メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β-エチルグリシジル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチル、ビニルシクロヘキセンオキシド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。中でも、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物(単量体)を用いることが好適である。
特に好ましい形態として、重合後の重合体溶液にエポキシ基含有単量体を反応させることによって側鎖二重結合を導入する形態が挙げられる。
上記酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物の使用量は、例えば、上記ベースポリマー成分(ベースポリマーを構成する単量体成分の総量)100質量部に対し、1~170質量部とすることが好適である。より好ましくは3~150質量部、更に好ましくは5~120質量部である。上記ベースポリマーに、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物を反応させる工程では、例えば、該ベースポリマー成分の酸基(好ましくはカルボキシル基)の量を、該酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物の量より過剰にする方法;上記ベースポリマー成分と、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物とを反応させた後に、更に多塩基酸無水物基を有する化合物を反応させる方法;等を採用することが好適である。これにより、側鎖二重結合含有重合体を好適に得ることができる。側鎖二重結合含有重合体の二重結合当量は300~1500(g/当量)が好ましく、350~800(g/当量)がさらに好ましく、400~600(g/当量)が最も好ましい。上記範囲に制御することで硬化性と現像性の両立ができる。また、側鎖二重結合含有重合体のガラス転移温度(Tg)が80℃以下であることが好ましい。これにより、密着性が向上する。より好ましくは70℃以下、更に好ましくは60℃以下、特に好ましくは50℃以下、最も好ましくは40℃以下である。下限値は特に限定されないが、耐熱性の観点から、-10℃以上であることが好ましい。より好ましくは0℃以上である。
上記ベースポリマー(好ましくはカルボキシル基を有する重合体)と、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物とを反応させる工程は、良好な反応速度を確保し、かつゲル化を防ぐために、50~160℃の温度範囲で行うことが好ましい。より好ましくは70~140℃、更に好ましくは90~130℃である。また、反応速度を向上するために、触媒として、通常使用されるエステル化又はエステル交換用の塩基性触媒や酸性触媒を用いることができる。中でも、副反応が少なくなるため、塩基性触媒を用いることが好ましい。
上記塩基性触媒としては、例えば、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、トリ-n-オクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等の3級アミン;テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、n-ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩;テトラメチル尿素等の尿素化合物;テトラメチルグアニジン等のアルキルグアニジン;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド化合物;トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の3級ホスフィン;テトラフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩;等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。中でも、反応性、取扱い性やハロゲンフリー等の点で、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、テトラメチル尿素、トリフェニルホスフィンが好ましい。
上記触媒の使用量は、上記ベースポリマー成分(上記ベースポリマーを構成する単量体成分)と、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合基を有する化合物との合計量100質量部に対し、0.01~5質量部とすることが好ましい。より好ましくは0.1~3質量部である。
上記ベースポリマーと、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物とを反応させる工程はまた、ゲル化を防ぐために、重合禁止剤を添加し、分子状酸素含有ガスの存在下で行うことが好ましい。分子状酸素含有ガスとしては、通常、窒素等の不活性ガスで希釈された空気又は酸素ガスが用いられ、反応容器内に吹き込まれる。
上記重合禁止剤としては、通常使用されるラジカル重合性単量体用の重合禁止剤を用いることができ、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、t-ブチルハイドロキノン、メトキノン、6-t-ブチル-2,4-キシレノール、2,6-ジ-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メトキシフェノール、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)等のフェノール系禁止剤、有機酸銅塩やフェノチアジン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。中でも、低着色、重合防止能力等の点でフェノール系禁止剤が好ましく、入手性、経済性から、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、メトキノン、6-t-ブチル-2,4-キシレノール、2,6-ジ-t-ブチルフェノールがより好ましい。
上記重合禁止剤の使用量としては、充分な重合防止効果の確保、及び、硬化性樹脂組成物(レジスト組成物)としたときの硬化性等の観点から、上記ベースポリマー成分と、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物との合計量100質量部に対し、0.001~1質量部であることが好ましい。より好ましくは0.01~0.5質量部である。
上記多塩基酸無水物基を有する化合物としては、例えば、無水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
[アルカリ可溶性重合体]
本発明の製造方法により好適に得られるアルカリ可溶性重合体は、酸価が30~300mgKOH/gであることが好適である。酸価がこの範囲にあることで、充分なアルカリ可溶性が発現するため、例えば、このアルカリ可溶性重合体を含むレジスト組成物をアルカリ現像型レジストとして用いた場合に、特に良好な製版性を発揮することができる。また、本発明の製造方法を採用することで、このような範囲の酸価を示すアルカリ可溶性重合体を効率的かつ容易に得ることができる。
なお、本発明の効果が顕著に発揮されるために、ベースポリマーの酸価は250mgKOH/g以上、350mgKOH/g以下が好ましい。
上述の範囲にすることにより、変性後の最終重合体の酸価を高く設計できたり、二重結合の導入可能量が多くなる。その結果、優れた現像速度と硬化性を両立できる。このように上記製造方法が、酸価30~300mgKOH/gであるアルカリ可溶性重合体を得るための方法である形態は、本発明の好適な形態の1つである。アルカリ可溶性重合体の酸価としてより好ましくは40mgKOH/g以上であり、また、より好ましくは270mgKOH/g以下、更に好ましくは250mgKOH/g以下、特に好ましくは230mgKOH/g以下、一層好ましくは210mgKOH/g以下、最も好ましくは150mgKOH/g以下である。
重合体の酸価は、例えば、0.1規定(N)のKOH水溶液を滴定液として用いて、自動滴定装置(商品名:COM-555、平沼産業社製)により、重合体溶液の酸価を測定し、重合体溶液の酸価及び重合体溶液の固形分濃度から、重合体1gあたりの酸価(mgKOH/g)を計算することで求めることができる。ここで、重合体溶液の固形分は、次のようにして求めることができる。
重合体溶液をアルミカップに約0.3gはかり取り、アセトン約1gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させる。その後、熱風乾燥機(商品名:PHH-101、エスペック株社製)を用い、140℃で3時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、重量を測定する。その重量減少量から、重合体溶液の固形分(樹脂)の重量を計算する。
上記アルカリ可溶性重合体はまた、重量平均分子量が2000~25万であることが好適である。分子量がこの範囲にあることで、より良好な製版性を得ることが可能になる。より好ましくは3000~10万、更に好ましくは4000~50000、特に好ましくは4000~40000、最も好ましくは4000~30000である。なお、アルカリ可溶性重合体が高分子量である場合には、酸価が高い方が良好な製版性が得られ、低分子量である場合には、酸価が低くても良好な製版性が得られる傾向がある。
重合体の重量平均分子量は、例えば、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー;HLC-8220GPC、東ソー社製)を用い、THFを溶離液とし、カラムに、TSKgel SuperHZM-M(東ソー社製)を用い、標準ポリスチレン換算にて求めることができる。
二重結合当量は、上記共重合体の二重結合1molあたりの重合体溶液の固形分の質量である。上記重合体溶液の固形分の質量とは、上記共重合体を構成する単量体成分の質量と重合禁止剤の質量とを合計したものである。上記二重結合当量は、重合体溶液の重合体固形分の質量(g)を重合体の二重結合量(mol)で除することにより、求めることができる。上記共重合体の二重結合量は、重合の際に使用した酸基を含む単量体と、重合性二重結合を有する化合物との量から求めることができる。また、滴定及び元素分析、NMR、IR等の各種分析や示差走査熱量計法を用いて測定することもできる。
ガラス転移温度(Tg)は、例えば以下の方法で測定できる。共重合体溶液を5cm角のガラス基盤に塗布し、ガラス基板上にスピンコートし、室温・減圧下にて4時間乾燥し、膜質量30mg以下の薄膜を形成することにより揮発成分を除去し、固形分を得る。得られた固形分をDSC(示差走査熱量計法、測定機器:ネッチDSC3500)を用いて、窒素気流下、昇温速度10℃/minでJIS-K7121に準拠し測定する。
[レジスト組成物]
本発明の製造方法により好適に得られるアルカリ可溶性重合体は、感光性、基板との密着性、現像性、耐熱性、透明性等の各種物性に優れるとともに、画像形成性及び表面平滑性にも優れ、未露光部の残渣や地汚れ等がなく、かつ膜厚が充分に低減された硬化物(硬化膜)を与えることができる。したがって、上記アルカリ可溶性重合体は、例えば、液晶表示装置や固体撮像素子等に用いられるカラーフィルターの着色層、ブラックマトリックス、フォトスペーサー、ブラックカラムスペーサー、インキ、印刷版、プリント配線板、半導体素子、フォトレジスト等の、各種の光学部材や電機・電子機器等の用途に好ましく使用される。中でも、これらの用途に使用されるレジスト組成物の含有成分として用いることが好適である。このように上記アルカリ可溶性重合体がレジスト組成物(感光性樹脂組成物)に用いられる形態もまた、本発明の好適な形態の一つである。上記製造方法により得られるアルカリ可溶性重合体溶液を含むレジスト組成物及びレジスト組成物の製造方法もまた、本発明の1つである。
上記レジスト組成物の製造方法では、上記アルカリ可溶性重合体溶液、重合性化合物及び光重合開始剤を混合することが好適である。
[重合性化合物]
上記重合性化合物とは、重合性単量体とも称し、フリーラジカル、電磁波(例えば赤外線、紫外線、X線等)、電子線等の活性エネルギー線の照射等により重合し得る、重合性不飽和結合(重合性不飽和基とも称す)を有する低分子化合物である。例えば、重合性不飽和基を分子中に1つ有する単官能の化合物と、2個以上有する多官能の化合物が挙げられる。
上記単官能の重合性単量体としては、例えば、上記(メタ)アクリレート系重合体の単量体成分に好ましく含有される他の単量体として例示した化合物のうち、N置換マレイミドや(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド類;不飽和モノカルボン酸類;不飽和多価カルボン酸類;不飽和基とカルボキシル基の間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸類;不飽和酸無水物類;芳香族ビニル類;共役ジエン類;ビニルエステル類;ビニルエーテル類;N-ビニル化合物類;不飽和イソシアネート類;等が挙げられる。
上記多官能の重合性単量体としては、例えば、下記の化合物等が挙げられる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキシドジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン付加ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン付加ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物;
エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキシドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキシドジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等の多官能ビニルエーテル類;(メタ)アクリル酸2-ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸3-ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1-メチル-2-ビニロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ビニロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ビニロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ビニロキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸5-ビニロキシペンチル、(メタ)アクリル酸6-ビニロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸4-ビニロキシメチルシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸p-ビニロキシメチルフェニルメチル、(メタ)アクリル酸2-(ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2-(ビニロキシエトキシエトキシエトキシ)エチル等のビニルエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
エチレングリコールジアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、プロピレングリコールジアリルエーテル、ブチレングリコールジアリルエーテル、ヘキサンジオールジアリルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキシドジアリルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキシドジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリアリルエーテル、エチレンオキシド付加ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、エチレンオキシド付加ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、エチレンオキシド付加ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル等の多官能アリルエーテル類;(メタ)アクリル酸アリル等のアリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキレンオキシド付加トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキレンオキシド付加トリ(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等の多官能(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレート類;トリアリルイソシアヌレート等の多官能アリル基含有イソシアヌレート類;トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の多官能イソシアネートと(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類との反応で得られる多官能ウレタン(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル類;等。
上記重合性化合物の中でも、レジスト組成物の硬化性をより高める観点から、多官能の重合性化合物を用いることが好適である。重合性化合物として多官能の重合性化合物を用いる場合、その官能数として好ましくは3以上であり、より好ましくは4以上、更に好ましくは5以上である。また、硬化収縮をより抑制する観点から、官能数は10以下が好ましく、より好ましくは8以下である。
また上記重合性化合物の分子量としては特に限定されないが、取り扱いの観点から、例えば、2000以下が好適である。
上記重合性化合物として多官能の重合性化合物を用いる場合、当該重合性化合物の中でも、反応性、経済性、入手性等の観点から、多官能(メタ)アクリレート化合物、多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物、(メタ)アクリロイル基含有イソシアヌレート化合物等の、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いることが好適である。より好ましくは多官能(メタ)アクリレート化合物であり、これによってレジスト組成物が感光性及び硬化性により優れたものとなり、より一層高硬度で高透明性の硬化物を得ることが可能になる。更に好ましくは、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物を用いることである。
上記重合性化合物の含有割合としては、用いる重合性化合物や上記(メタ)アクリレート系重合体の種類の他、目的や用途等に応じて適宜設定すればよいが、現像性や製版性により優れる観点から、レジスト組成物の固形分総量100質量%に対し、2質量%以上であることが好ましく、また、85質量%以下であることが好適である。下限値としてより好ましくは5質量%以上、更に好ましくは8質量%以上、特に好ましくは10質量%以上であり、上限値としてより好ましくは83質量%以下、更に好ましくは80質量%以下、特に好ましくは78質量%以下、最も好ましくは75質量%以下である。
[光重合開始剤]
上記光重合開始剤として好ましくは、ラジカル重合性の光重合開始剤である。ラジカル重合性の光重合開始剤とは、電磁波や電子線等の活性エネルギー線の照射により重合開始ラジカルを発生させるものであり、通常使用されるものを1種又は2種以上使用することができる。また、必要に応じて、光増感剤や光ラジカル重合促進剤等を1種又は2種以上併用してもよい。光重合開始剤とともに、光増感剤及び/又は光ラジカル重合促進剤を使用してもよいし、使用しなくてもよい。併用した場合は感度や硬化性がより向上される。
上記光重合開始剤として具体的には、例えば、下記の化合物等が挙げられる。
2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-〔4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル〕-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-〔4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}-2-メチルプロパン-1-オン、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-(ジメチルアミノ)-2-〔(4-メチルフェニル)メチル〕-1-〔4-(4-モルホリニル)フェニル〕-1-ブタノン等のアルキルフェノン系化合物;
ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2-カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系化合物;チオキサントン、2-エチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;
2-(4-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシナフチル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-エトキシナフチル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-エトキシカルボニルナフチル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン等のハロメチル化トリアジン系化合物;2-トリクロロメチル-5-(2’-ベンゾフリル)-1,3,4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-〔β-(2’-ベンゾフリル)ビニル〕-1,3,4-オキサジアゾール、4-オキサジアゾール、2-トリクロロメチル-5-フリル-1,3,4-オキサジアゾール等のハロメチル化オキサジアゾール系化合物;2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール、2,2’-ビス(2,4-ジクロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール、2,2’-ビス(2,4,6-トリクロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物;1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、エタノン,1-〔9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル〕-,1-(O-アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;ビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム等のチタノセン系化合物;p-ジメチルアミノ安息香酸、p-ジエチルアミノ安息香酸等の安息香酸エステル系化合物;9-フェニルアクリジン等のアクリジン系化合物等。
上記光重合開始剤と併用してもよい光増感剤や光ラジカル重合促進剤としては、例えば、キサンテン色素、クマリン色素、3-ケトクマリン系化合物、ピロメテン色素等の色素系化合物;4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル等のジアルキルアミノベンゼン系化合物;2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾオキサゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール等のメルカプタン系水素供与体等が挙げられる。
上記光重合開始剤の含有量は、目的、用途等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、光重合開始剤を除くレジスト組成物の固形分総量100質量部に対し、0.1質量部以上であることが好適である。これにより、密着性により優れた硬化物を得ることができ、高温暴露後においても剥がれがより充分に抑制される。また、光重合開始剤の分解物が与える影響や経済性等とのバランスを考慮すると、30質量部以下であることが好ましい。下限値としてより好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上、特に好ましくは2質量部以上であり、上限値としてより好ましくは25質量部以下、更に好ましくは20質量部以下である。
上記光増感剤及び光ラジカル重合促進剤は、上述したように使用しなくてもよいが、使用する場合は、硬化性、分解物が与える影響及び経済性のバランスの観点から、レジスト組成物の固形分総量100質量%に対し、0.001~20質量%であることが好ましい。より好ましくは0.01~15質量%、更に好ましくは0.05~10質量%である。
[溶剤]
上記レジスト組成物はまた、溶剤を含むことが好適である。溶剤は希釈剤等として好ましく使用される。すなわち具体的には、粘度を下げ取扱い性を向上する;乾燥により塗膜を形成する;色材の分散媒とする;等のために好適に使用されるものであり、レジスト組成物中の各含有成分を溶解又は分散することができる、低粘度の有機溶媒又は水である。
上記溶剤としては、通常使用するものを使用することができ、目的、用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定されないがエステル系溶媒(エステル類)を必須とすることが好ましい。他の溶剤も含めて、例えば、下記の化合物等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、s-ブタノール等のモノアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;テトラヒドロフラン,ジオキサン等の環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3-メトキシブタノール等のグリコールモノエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3-メトキシブチルアセテート等のグリコールモノエーテルのエステル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアルキルエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;水;等。
上記溶剤の総使用量としては、目的、用途に応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、レジスト組成物の総量100質量%中に、10~90質量%含まれるようにすることが好ましい。より好ましくは20~80質量%である。
本発明の製造方法で得られる重合体溶液と他の成分を混合してレジスト組成物を製造する際は、重合体溶液や他の成分の固形分を確認した上で、上記数値範囲になるように溶剤量を調整すればよい。
[他の成分]
上記レジスト組成物は更に、それが適用される各用途の要求特性に応じて、例えば、色材(着色剤、顔料、染料とも称す);分散剤;耐熱向上剤;レベリング剤;現像助剤;シリカ微粒子等の無機微粒子;シラン系、アルミニウム系、チタン系等のカップリング剤;フィラー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール等の熱硬化性樹脂;多官能チオール化合物等の硬化助剤;可塑剤;重合禁止剤;紫外線吸収剤;酸化防止剤;艶消し剤;消泡剤;帯電防止剤;スリップ剤;表面改質剤;揺変化剤;揺変助剤;キノンジアジド化合物;多価フェノール化合物;カチオン重合性化合物;酸発生剤;等の1種又は2種以上を、更に混合してもよい。例えば、上記レジスト組成物をカラーフィルター用途に使用する場合には、色材を混合することが好ましい。このように上記レジスト組成物に更に色材を混合する形態もまた、本発明の好適な形態の1つである。また、色材、分散剤、耐熱向上剤、レベリング剤、カップリング剤及び現像助剤からなる群より選択される少なくとも1種を混合する形態も好適である。
[レジスト組成物の製造方法]
上記レジスト組成物の製造方法としては特に限定されず、例えば、上述した含有成分を、各種の混合機や分散機を用いて混合分散することによって調製することができる。混合・分散工程は特に限定されず、通常の手法により行えばよい。また、通常行われる他の工程を更に含むものであってもよい。なお、上記レジスト組成物が色材を含む場合は、色材の分散処理工程を経て製造することが好適である
上記色材の分散処理工程としては、例えば、まず、色材(好ましくは有機顔料)、分散剤及び溶剤を各所定量秤量し、ペイントコンディショナー、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ニーダー、ブレンダー等の分散機を用い、色材を微粒子分散させて液状の色材分散液(ミルベースとも称す)とする手法が挙げられる。好ましくは、ロールミル、ニーダー、ブレンダー等で混練分散処理をしてから、0.01~1mmのビーズを充填したビーズミル等のメディアミルで微分散処理をする。得られたミルベースに、別途攪拌混合しておいた、アルカリ可溶性重合体、重合性単量体、及び、光重合開始剤、並びに、必要に応じて溶剤やレベリング剤等を含む組成物(好ましくは透明液)を加えて混合、均一な分散溶液とし、レジスト組成物を得ることができる。なお、得られたレジスト組成物は、フィルター等によって、濾過処理をして微細なゴミを除去するのが好ましい。
[硬化物及び硬化物の製造方法]
上記レジスト組成物は、上述したように、感光性や硬化性に特に優れ、現像性、耐溶剤性、基板(基材)との密着性、耐熱性及び透明性等の基本性能に優れる硬化物を与えるものである。このような硬化物はまた、画像形成性及び表面平滑性にも優れ、例えば、現像後に未露光部の残渣や地汚れ等がないものである。このような上記レジスト組成物を硬化してなる硬化物、上記レジスト組成物を硬化する硬化物の製造方法もまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
上記硬化物(硬化膜)は、その膜厚(厚み)が0.1~20μmであることが好適である。これにより、上記硬化物を用いた部材等や表示装置等の低背化要求に充分に応えることができる。より好ましくは0.5~10μm、更に好ましくは0.5~8μmである。
上記硬化物は、例えば、液晶・有機EL・量子ドット・マイクロLED液晶表示装置や固体撮像素子、タッチパネル式表示装置等に用いられるカラーフィルター、ブラックマトリクス、フォトスペーサー、ブラックカラムスペーサー、インキ、印刷版、プリント配線板、半導体素子、フォトレジスト、絶縁膜、フィルム、有機保護膜等の、各種の光学部材や電機・電子機器等の構成部材の用途に好適に使用することができる。なかでも、カラーフィルター用途に好ましく使用される。このように上記レジスト組成物を用いてなるカラーフィルター、すなわち具体的には、基板上に、上記レジスト組成物により形成される硬化物を有するカラーフィルターの製造方法は、本発明の好適な実施形態の1つである。また、上記レジスト組成物により形成される硬化物を有する表示装置用部材及び表示装置の製造方法も、本発明の好適な実施形態に含まれる。表示装置としては、液晶表示装置、固体撮像素子、タッチパネル式表示装置等が好適であり、上記硬化物は、各種表示装置における保護膜や絶縁膜として有用である。
以下、実施例によって本発明をさらに詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て本発明の技術的範囲に包含される。
本発明に関し、実施例、比較例および特性評価により具体的に示す。なお、実施例および比較例では、特に記載しない限り%は質量%を、部は質量部を意味する。
[評価方法]
重量平均分子量(Mw)
ポリスチレンを標準物質とし、テトラヒドロフランを溶離液としてHLC-8220GPC(東ソー社製)、カラム:TSKgel SuperHZM-M(東ソー社製)によるGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)法にて重量平均分子量(Mw)を測定した。

(2)酸価(AV)
重合体溶液を3g精秤し、アセトン90gと水10gの混合溶媒に溶解させ、0.1NのKOH水溶液を滴定液として用いて滴定した。滴定は、自動滴定装置(商品名:COM-555、平沼産業社製)を用いて行い、溶液の酸価と溶液の固形分から固形分1g当たりの酸価(mgKOH/g)を求めた。BP酸価とはベースポリマー溶液(変性前の重合体溶液)の酸価である。
(3)固形分
重合体溶液をアルミカップに約1gはかり取り、アセトン約3gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。そして、熱風乾燥機(商品名:PHH-101、エスペック社製)を用い、真空下140℃で1.5時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、質量を測定した。その質量減少量から、重合体溶液の固形分(質量%)を計算した。
(4)反応槽内の未反応の単量体量(残存単量体量)
ガスクロマトグラフィーを用いた公知の方法により、反応槽内の未反応の単量体量を求めた。転化率は100(%)から未反応の単量体量(%)を引いて求めた。
[実施例1]
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)94.3部、アクリル酸(AA)4.5部、ビニルトルエン(VT)8.3部を仕込み、窒素置換した後、90℃に昇温した。他方、滴下槽1にN-ベンジルマレイミド(BzMI)15.0部、アクリル酸25.5部、PGMEA60.0部を混合した。また、滴下槽2に、ビニルトルエン46.8部を準備した。また、滴下槽3に、パーブチルO(PBO)2.0部、PGMEA8.0部を混合した。また滴下槽4に、n-ドデシルメルカプタン(nDM)2部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8部を混合した。反応温度を90℃に保ちながら、滴下槽1は3.5時間、滴下槽2は4.0時間、滴下槽3は4.0時間、滴下槽4は4.0時間かけて等速で反応槽に滴下を行った。滴下終了後、30分90℃を保った後、パーブチルO(PBO)0.5部を投入し、更に90℃で30分、反応を継続した。その後、反応温度を115℃に昇温し、1.5時間反応を継続しベースポリマー溶液(BPMw14000、BP酸価230mgKOH/g)を得た。一旦室温まで冷却した後、メタクリル酸グリシジル(GMA)29.6部、アンテージW-400 0.19部、トリエチルアミン 0.39部を投入し、酸素濃度7%に調整した窒素・空気混合ガスをバブリングしながら110℃に昇温し、1時間反応を行った。その後 、115℃に昇温し7.5時間反応させ、反応を完結させ、室温まで冷却し、重合体溶液(A-1)を得た。得られた重合体溶液(A-1)の重量平均分子量は15000、固形分当たりの酸価は100mgKOH/gであった。 重合体溶液(A-1)では白濁することなく透明な溶液が得られた。
[実施例2]
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)128.7部、アクリル酸(AA)9.4部を仕込み、窒素置換した後、90℃に昇温した。他方、滴下槽1にN-ベンジルマレイミド(BzMI)15.0部、アクリル酸28.1部、PGMEA60.0部を混合した。また、滴下槽2に、ビニルトルエン47.5部を準備した。また、滴下槽3に、パーブチルO(PBO)2.0部、PGMEA8.0部を混合した。また滴下槽4に、n-ドデシルメルカプタン5.7部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.3部を混合した。反応温度を90℃に保ちながら、滴下槽1は3.0時間、滴下槽2は4.0時間、滴下槽3は4.0時間、滴下槽4は4.0時間かけて等速で反応槽に滴下を行った。滴下終了後、30分90℃を保った後、パーブチルO(PBO)0.5部を投入し、更に90℃で30分、反応を継続した。その後、反応温度を115℃に昇温し、1.5時間反応を継続しベースポリマー溶液(BPMw8600、BP酸価277mgKOH/g)を得た。一旦室温まで冷却した後、メタクリル酸グリシジル(GMA)49.3部、アンテージW-400 0.19部、トリエチルアミン 0.39部を投入し、酸素濃度7%に調整した窒素・空気混合ガスをバブリングしながら110℃に昇温し、1時間反応を行った。その後 、115℃に昇温し7.5時間反応させ、反応を完結させ、室温まで冷却し、重合体溶液(A-2)を得た。得られた重合体溶液(A-2)の重量平均分子量は13500、固形分当たりの酸価は75mgKOH/gであった。重合体溶液(A-2)では白濁することなく透明な溶液が得られた。
[比較例1]
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)128.7部を仕込み、窒素置換した後、90℃に昇温した。他方、滴下槽1にN-ベンジルマレイミド(BzMI)15.0部、アクリル酸37.5部、PGMEA60.0部を混合した。また、滴下槽2に、ビニルトルエン47.5部を準備した。また、滴下槽3に、パーブチルO(PBO)2.0部、PGMEA8.0部を混合した。また滴下槽4に、n-ドデシルメルカプタン5.7部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.3部を混合した。反応温度を90℃に保ちながら、滴下槽1は3.75時間、滴下槽2は4.0時間、滴下槽3は4.0時間、滴下槽4は4.0時間かけて等速で反応槽に滴下を行った。滴下終了後、30分90℃を保った後、パーブチルO(PBO)0.5部を投入し、更に90℃で30分、反応を継続した。その後、反応温度を115℃に昇温したが白濁したので反応を停止した。得られた重合体溶液(A-3)では昇温熟成時に白濁したため透明な溶液は得られなかった。
[比較例2]
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)128.7部、アクリル酸(AA)1.9部を仕込み、窒素置換した後、90℃に昇温した。他方、滴下槽1にN-ベンジルマレイミド(BzMI)15.0部、アクリル酸35.6部、PGMEA60.0部を混合した。また、滴下槽2に、ビニルトルエン47.5部を準備した。また、滴下槽3に、パーブチルO(PBO)2.0部、PGMEA8.0部を混合した。また滴下槽4に、n-ドデシルメルカプタン5.7部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.3部を混合した。反応温度を90℃に保ちながら、滴下槽1は4.0時間、滴下槽2は4.0時間、滴下槽3は4.0時間、滴下槽4は4.0時間かけて等速で反応槽に滴下を行った。滴下終了後、30分90℃を保った後、パーブチルO(PBO)0.5部を投入し、更に90℃で30分、反応を継続した。その後、反応温度を115℃に昇温したが白濁したので反応を停止した。得られた重合体溶液(A-4)では昇温熟成時に白濁したため透明な溶液は得られなかった。
[比較例3]
反応槽としての冷却管付きセパラブルフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)128.7部、アクリル酸(AA)18.8部を仕込み、窒素置換した後、90℃に昇温した。他方、滴下槽1にN-ベンジルマレイミド(BzMI)15.0部、アクリル酸18.8部、PGMEA60.0部を混合した。また、滴下槽2に、ビニルトルエン47.5部を準備した。また、滴下槽3に、パーブチルO(PBO)2.0部、PGMEA8.0部を混合した。また滴下槽4に、n-ドデシルメルカプタン5.7部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.3部を混合した。反応温度を90℃に保ちながら、滴下槽1は4.0時間、滴下槽2は4.0時間、滴下槽3は4.0時間、滴下槽4は4.0時間かけて等速で反応槽に滴下を行おうと試みたが、重合初期段階(A-5)で重合溶液が白濁し、透明な溶液は得られなかった。

各条件と物性評価結果を表1に示す。
Figure 2022077354000001
Feedモノマー:滴下する単量体
BPMw:ベースポリマー(変性前の重合体溶液)の重量平均分子量
BP酸価:ベースポリマー溶液(変性前の重合体溶液)での溶液酸価
VT:ライオンデル社製、ビニルトルエン
アンテージW-400:川口化学工業株式会社製、2,2′-メチレン-ビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)
PBO:パーブチルO(t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート)

実施例1では、制御A(重合するアクリル酸の総量100質量%に対し、15質量%のアクリル酸をあらかじめ反応槽に初期仕込みし、残りのアクリル酸、ベンジルマレイミド及びビニルトルエンを反応槽に滴下)と制御C(ビニルトルエンを含む単量体溶液の滴下時間が、アクリル酸を含む単量体溶液の滴下時間の1.14倍)を行うことで溶媒としてPGMEA100質量%含む(制御B)透明な重合体溶液が得られた。
実施例2では、制御A(重合するアクリル酸の総量100質量%に対し、25質量%のアクリル酸をあらかじめ反応槽に初期仕込みし、残りのアクリル酸、ベンジルマレイミド及びビニルトルエンを反応槽に滴下)と制御C(ビニルトルエンを含む単量体溶液の滴下時間が、アクリル酸を含む単量体溶液の滴下時間の1.33倍)を行うことで溶媒としてPGMEA100質量%含む(制御B)透明な重合体溶液が得られた。
比較例1では、アクリル酸の初期仕込みはなし(制御Aなし)、ビニルトルエンを含む単量体溶液の滴下時間が、アクリル酸を含む単量体溶液の滴下時間の1.07倍(制御Cなし)であり、昇温熟成時にアクリル酸の転化率が向上しなかったため、アクリル酸大過剰のポリマーが生じ白濁したと推察している。
比較例2では、アクリル酸の初期仕込みは5質量%(制御Aなし)、ビニルトルエンを含む単量体溶液の滴下時間が、アクリル酸を含む単量体溶液の滴下時間の1.00倍(制御Cなし)であり、昇温熟成時にアクリル酸の転化率が向上しなかったため、アクリル酸大過剰のポリマーが生じ白濁したと推察している。
比較例3では、アクリル酸の初期仕込みは50質量%(制御Aなし)、ビニルトルエンを含む単量体溶液の滴下時間が、アクリル酸を含む単量体溶液の滴下時間の1.00倍(制御Cなし)であり、重合開始時にアクリル酸大過剰のポリマーが生じ析出し白濁したと推察している。
実施例1及び2と、比較例1~3との比較より、本発明の製造方法の優位性を確認できた。
本発明の重合体溶液の製造方法は、エステル系溶媒を主成分として含む透明な重合体溶液を効率的かつ容易に得ることができるものである。従って、液晶表示装置や固体撮像素子等に用いられるカラーフィルターの着色層、ブラックマトリックス、フォトスペーサー、ブラックカラムスペーサー、インキ、印刷版、プリント配線板、半導体素子、フォトレジスト等の、各種の光学部材の用途に好適に使用できる。

Claims (6)

  1. 酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体を含む単量体を重合して得られる重合体溶液の製造方法であって、重合する酸基含有単量体の総量100質量%に対し、10質量%~48質量%の酸基含有単量体をあらかじめ反応槽に仕込み、残りの単量体溶液を反応槽に滴下し、得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上であることを特徴とする重合体溶液の製造方法。
  2. 酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体を含む単量体を重合して得られる重合体溶液の製造方法であって、反応槽への芳香族ビニル系単量体を含む単量体溶液の滴下時間が、酸基含有単量体を含む単量体溶液の滴下時間の1.10倍以上であり、得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上であることを特徴とする重合体溶液の製造方法。
  3. 酸基含有単量体及び芳香族ビニル系単量体を含む単量体を重合して得られる重合体溶液の製造方法であって、重合する酸基含有単量体の総量100質量%に対し、10質量%~48質量%の酸基含有単量体をあらかじめ反応槽に仕込み、残りの単量体溶液の反応槽への滴下において、芳香族ビニル系単量体を含む単量体溶液の滴下時間が、酸基含有単量体を含む単量体溶液の滴下時間の1.10倍以上であり、得られる重合体溶液の溶媒として、エステル系溶媒が溶媒の総量100質量%に対し、90質量%以上であることを特徴とする重合体溶液の製造方法。
  4. 前記単量体溶液は、更に、主鎖に環構造を導入し得る単量体が含まれることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の重合体溶液の製造方法。
  5. 更に、前記重合体溶液に、酸基と結合し得る官能基及び重合性二重結合を有する化合物を反応させることによって側鎖二重結合を導入することを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の重合体溶液の製造方法。
  6. 更に、請求項1~請求項6の製造方法で得られる重合体溶液と、光重合開始剤、多官能の重合性単量体を混合することを特徴とする感光性樹脂組成物の製造方法。
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