JP2022074758A - 沸騰冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却性能を確保できる沸騰冷却装置を提供する。
【解決手段】発熱体100と熱媒体との熱交換により熱媒体を沸騰気化させることで発熱体100を冷却する蒸発部10と、蒸発部10よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を空気に放熱する凝縮部20と、蒸発部10よりも上方側かつ凝縮部20よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部30と、を備え、凝縮部20は、内部に熱媒体が流通する凝縮側熱媒体通路21を複数有する凝縮側多穴管22で構成されており、さらに、凝縮部20の上端部と下端部とを凝縮側熱媒体通路21を介さずに連通させるバイパス部50を備える。
【選択図】図1
【解決手段】発熱体100と熱媒体との熱交換により熱媒体を沸騰気化させることで発熱体100を冷却する蒸発部10と、蒸発部10よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を空気に放熱する凝縮部20と、蒸発部10よりも上方側かつ凝縮部20よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部30と、を備え、凝縮部20は、内部に熱媒体が流通する凝縮側熱媒体通路21を複数有する凝縮側多穴管22で構成されており、さらに、凝縮部20の上端部と下端部とを凝縮側熱媒体通路21を介さずに連通させるバイパス部50を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、沸騰冷却装置に関する。
従来、発熱体で発生する熱により熱媒体を沸騰させて発熱体から吸熱する沸騰冷却装置が開示されている。例えば、特許文献1には、沸騰冷却装置として、複数の穴が並列する偏平多穴管構造のコンテナを使用した板型ヒートパイプが開示されている。
特許文献1の板型ヒートパイプでは、コンテナの両端又は片端を連通させた構造を有し、一方の端部付近を蒸発部とし、他方の端部付近を凝縮部としている。そして、コンテナの複数の穴のうちの一部にウィック部材を挿入配置して、液相熱媒体の還流のための流路としている。
しかしながら、特許文献1の沸騰冷却装置では、例えば発熱体の発熱量が多い場合や、吸熱部と放熱部との距離が長い場合に、液相熱媒体の還流量が不足する可能性がある。その結果、蒸発部の下端部まで液相熱媒体が行き届かず、冷却性能が低下してしまう。
本発明は上記点に鑑みて、冷却性能を確保できる沸騰冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の沸騰冷却装置は、発熱体(100)と熱媒体との熱交換により熱媒体を沸騰気化させることで発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
蒸発部よりも上方側かつ凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
凝縮部は、内部に熱媒体が流通する凝縮側熱媒体通路(21)を複数有する凝縮側多穴管(22)で構成されており、
さらに、凝縮部の上端部と下端部とを凝縮側熱媒体通路を介さずに連通させるバイパス部(50)を備える。
蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
蒸発部よりも上方側かつ凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
凝縮部は、内部に熱媒体が流通する凝縮側熱媒体通路(21)を複数有する凝縮側多穴管(22)で構成されており、
さらに、凝縮部の上端部と下端部とを凝縮側熱媒体通路を介さずに連通させるバイパス部(50)を備える。
これによれば、バイパス部(50)を備えることで、凝縮部(20)における連結部(30)との接続部(すなわち、凝縮部(20)の下端部)が凝縮部(20)の上端部よりも上方側に位置するように沸騰冷却装置(1)が傾斜した場合でも、凝縮部(20)の上端部からバイパス部(50)を介して、液相冷媒を蒸発部(10)側に排出することができる。その結果、蒸発部(10)への液相冷媒の供給を維持することができるので、冷却性能を確保することができる。
また、請求項2に記載の沸騰冷却装置は、車両に搭載される沸騰冷却装置において、
発熱体(100)と熱媒体との熱交換により熱媒体を沸騰気化させることで発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
蒸発部よりも上方側かつ凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
蒸発部および凝縮部の少なくとも一方は、内部に熱媒体が流通する熱媒体通路(11、21)を複数有する多穴管(12、22)で構成されており、
連結部は、凝縮部に近づくにつれて上方側に位置するように水平方向に対して傾斜した傾斜部(32)を有しており、
傾斜部の水平方向に対する傾斜角度(θ2)は、車両の最大傾斜角度(θ1)よりも大きい。
発熱体(100)と熱媒体との熱交換により熱媒体を沸騰気化させることで発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
蒸発部よりも上方側かつ凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
蒸発部および凝縮部の少なくとも一方は、内部に熱媒体が流通する熱媒体通路(11、21)を複数有する多穴管(12、22)で構成されており、
連結部は、凝縮部に近づくにつれて上方側に位置するように水平方向に対して傾斜した傾斜部(32)を有しており、
傾斜部の水平方向に対する傾斜角度(θ2)は、車両の最大傾斜角度(θ1)よりも大きい。
これによれば、連結部(30)に傾斜部(32)を設けるとともに、傾斜部(32)の水平方向に対する傾斜角度(θ2)を車両の最大傾斜角度(θ1)よりも大きくすることで、車両が最大傾斜角度(θ1)で傾斜した場合であっても、蒸発部(10)から流出した液相冷媒を、傾斜部(32)によってせき止めることができる。その結果、蒸発部(10)に液相冷媒を供給できるため、蒸発部(10)において液相冷媒が不足することを抑制できる。したがって、冷却性能を確保することができる。
また、請求項3に記載の沸騰冷却装置は、発熱体(100)と熱媒体との熱交換により熱媒体を沸騰気化させることで発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
蒸発部よりも上方側かつ凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
連結部は、内部に熱媒体が流通する連結側熱媒体通路(31)を有しており、
蒸発部および凝縮部の少なくとも一方は、内部に熱媒体が流通する熱媒体通路(11、21)を複数有する多穴管(12、22)で構成されており、
連結部の少なくとも一部には、外管(331)の内側に対して予め定められた間隔を設けて内管(332)を配置して構成されるとともに、外管の内側と内管との間に形成された隙間部(333)を有する二重管部(33)が設けられており、
内管の内側および隙間部により、連結側熱媒体通路が構成されており、
隙間部における熱媒体の流れ方向下流側は、閉塞部(334)によって閉塞されている。
蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
蒸発部よりも上方側かつ凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
連結部は、内部に熱媒体が流通する連結側熱媒体通路(31)を有しており、
蒸発部および凝縮部の少なくとも一方は、内部に熱媒体が流通する熱媒体通路(11、21)を複数有する多穴管(12、22)で構成されており、
連結部の少なくとも一部には、外管(331)の内側に対して予め定められた間隔を設けて内管(332)を配置して構成されるとともに、外管の内側と内管との間に形成された隙間部(333)を有する二重管部(33)が設けられており、
内管の内側および隙間部により、連結側熱媒体通路が構成されており、
隙間部における熱媒体の流れ方向下流側は、閉塞部(334)によって閉塞されている。
これによれば、連結部(30)の少なくとも一部に二重管部(33)を設けることで、連結部(30)が凝縮部(20)に近づくにつれて下方側に位置するように沸騰冷却装置(1)が傾斜した場合、二重管部(33)の閉塞部(334)によって、隙間部(333)に流入した液相冷媒をせき止めることができる。その結果、閉塞部(334)によってせき止められた液相熱媒体を蒸発部(10)に供給できるため、蒸発部(10)において液相冷媒が不足することを抑制できる。したがって、冷却性能を確保することができる。
また、請求項4に記載の沸騰冷却装置は、車両(200、300、400)に搭載される沸騰冷却装置において、
発熱体(100)と熱媒体との熱交換により熱媒体を沸騰気化させることで発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
蒸発部よりも上方側かつ凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
蒸発部および凝縮部の少なくとも一方は、内部に熱媒体が流通する熱媒体通路(11、21)を複数有する多穴管(12、22)で構成されており、
蒸発部、凝縮部および連結部は、車両の前方側から凝縮部、連結部、蒸発部の順に配置されている。
発熱体(100)と熱媒体との熱交換により熱媒体を沸騰気化させることで発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
蒸発部よりも上方側かつ凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
蒸発部および凝縮部の少なくとも一方は、内部に熱媒体が流通する熱媒体通路(11、21)を複数有する多穴管(12、22)で構成されており、
蒸発部、凝縮部および連結部は、車両の前方側から凝縮部、連結部、蒸発部の順に配置されている。
これによれば、車両(200、300、400)の登坂走行時に、凝縮部(20)が蒸発部(10)よりも上方側に位置するように沸騰冷却装置(1)が傾斜する。このため、凝縮部(20)から蒸発部(10)への液相熱媒体の移動が重力により促進される。これにより、冷却負荷の大きい登坂走行時に、液相熱媒体の循環量を増大させて、冷却性能を確保することができる。
さらに、車両(200、300、400)の加速の慣性力により、車両(200、300、400)において前方側に位置する凝縮部(20)から後方側に位置する蒸発部(10)への液相熱媒体の移動を促進することができる。これにより、車両(200、300、400)の走行時に、液相熱媒体の循環量を増大させて、冷却性能を確保することができる。
また、請求項5に記載の沸騰冷却装置は、発熱体(100)と熱媒体との熱交換により熱媒体を沸騰気化させることで発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
蒸発部よりも上方側かつ凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
凝縮部は、内部に熱媒体が流通する凝縮側熱媒体通路(21)を複数有する凝縮側多穴管(22)で構成されており、
外部媒体として、互いに異なる第1外部媒体および第2外部媒体を有しており、
凝縮部として、熱媒体と第1外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を第1外部媒体に放熱する第1凝縮部(20A)と、熱媒体と第2外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を第2外部媒体に放熱する第2凝縮部(20B)と、を有しており、
連結部は、
蒸発部に接続される連結本体部(34)と、
連結本体部を通過した熱媒体の流れを、第1凝縮部および第2凝縮部へ向かうように分岐させる分岐部(35)と、
分岐部に対して第1凝縮部を接続するとともに、分岐部にて分岐した熱媒体を第1凝縮部に流入させる第1接続連結部(36A)と、
分岐部に対して第2凝縮部を接続するとともに、分岐部にて分岐した熱媒体を第2凝縮部に流入させる第2接続連結部(36B)と、を有する。
蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、熱媒体と外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
蒸発部よりも上方側かつ凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、蒸発部および凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
凝縮部は、内部に熱媒体が流通する凝縮側熱媒体通路(21)を複数有する凝縮側多穴管(22)で構成されており、
外部媒体として、互いに異なる第1外部媒体および第2外部媒体を有しており、
凝縮部として、熱媒体と第1外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を第1外部媒体に放熱する第1凝縮部(20A)と、熱媒体と第2外部媒体との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を第2外部媒体に放熱する第2凝縮部(20B)と、を有しており、
連結部は、
蒸発部に接続される連結本体部(34)と、
連結本体部を通過した熱媒体の流れを、第1凝縮部および第2凝縮部へ向かうように分岐させる分岐部(35)と、
分岐部に対して第1凝縮部を接続するとともに、分岐部にて分岐した熱媒体を第1凝縮部に流入させる第1接続連結部(36A)と、
分岐部に対して第2凝縮部を接続するとともに、分岐部にて分岐した熱媒体を第2凝縮部に流入させる第2接続連結部(36B)と、を有する。
これによれば、互いに異なる外部媒体に対して放熱を行う第1凝縮部(20A)および第2凝縮部(20B)を備えることで、季節等、必要に応じて熱媒体の放熱を行う凝縮部(20A、20B)を変更することにより、冷却性能を確保することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本開示の第1実施形態について図1および図2に基づいて説明する。本実施形態の沸騰冷却装置は、車両に搭載された発熱体を冷却する装置である。以下の各図における上下を示す矢印は、車両が水平面に位置する際の上下方向を示している。なお、本明細書において、「上方側」とは「重力方向上方側」を意味し、「下方側」とは「重力方向下方側」を意味している。
本開示の第1実施形態について図1および図2に基づいて説明する。本実施形態の沸騰冷却装置は、車両に搭載された発熱体を冷却する装置である。以下の各図における上下を示す矢印は、車両が水平面に位置する際の上下方向を示している。なお、本明細書において、「上方側」とは「重力方向上方側」を意味し、「下方側」とは「重力方向下方側」を意味している。
また、本明細書において、「重力方向」とは、沸騰冷却装置が水平面に配置された状態における重力方向を意味している。したがって、「重力方向上方側」とは、沸騰冷却装置が水平面に配置された状態における重力方向上方側を示している。同様に、「重力方向下方側」とは、沸騰冷却装置が水平面に配置された状態における重力方向下方側を示している。また、「水平方向」とは、沸騰冷却装置が水平面に配置された状態における水平方向を意味している。
より詳細には、「重力方向」とは、水平面に位置する車両に沸騰冷却装置が搭載された状態における重力方向を意味している。したがって、「重力方向上方側」とは、水平面に位置する車両に沸騰冷却装置が搭載された状態における重力方向上方側を示している。同様に、「重力方向下方側」とは、水平面に位置する車両に沸騰冷却装置が搭載された状態における重力方向下方側を示している。また、「水平方向」とは、水平面に位置する車両に沸騰冷却装置が搭載された状態における水平方向を意味している。
まず、沸騰冷却装置1の全体構成について、図1を参照しつつ説明する。なお、図1においては、各部の構成を容易に理解できるように、発熱体100を破線で示す。
図1に示すように、沸騰冷却装置1は、蒸発部10と、凝縮部20と、連結部30とを備えている。
蒸発部10は、冷却対象物である発熱体100と熱媒体との熱交換により熱媒体を沸騰気化させることで発熱体100を冷却する熱交換器である。発熱体100としては、充放電可能な二次電池やパワー素子を採用することができる。充放電可能な二次電池としては、例えば、リチウムイオン電池や鉛蓄電池を採用することができる。
また、発熱体100として、通電により発熱する通電発熱体を採用してもよい。通電発熱体は、通電により発熱して冷却が必要となる電子機器である。通電発熱体としては、バッテリやインバータを採用することができる。なお、バッテリは、複数の電池セルを電気的に直列的あるいは並列的に接続することによって形成された組電池である。
凝縮部20は、熱媒体と外部媒体である空気との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を空気に放熱する熱交換器である。連結部30は、蒸発部10と凝縮部20とを連結して、蒸発部10と凝縮部20との間で熱媒体を循環させる通路である。
蒸発部10は、凝縮部20より下方側に配置されている。連結部30は、蒸発部10の上方側、かつ、凝縮部20の下方側に配置されている。すなわち、蒸発部10、凝縮部20および連結部30は、下方側から蒸発部10、連結部30、凝縮部20の順に配置されている。
熱媒体としては、蒸発および凝縮可能な流体を採用することができる。具体的には、熱媒体として、水またはアルコールを採用することができる。また、熱媒体として、蒸気圧縮式の冷凍サイクルで利用されるフロン系冷媒(例えば、R134a、R1234yf等)を用いることができる。また、熱媒体としては、フロン系冷媒だけでなく、二酸化炭素等の他の冷媒や不凍液等を用いることも可能である。
続いて、本実施形態に係る蒸発部10の構成について説明する。図1および図2に示すように、蒸発部10は、蒸発側多穴管12で構成されている。蒸発側多穴管12は、内部に熱媒体が流通する蒸発側熱媒体通路11を複数有している。
本実施形態では、蒸発部10は、1つの蒸発側多穴管12で構成されており、いわゆるタンクアンドチューブ型の熱交換器ではない。蒸発側多穴管12におけるにおける熱媒体流れ方向の一端部は封止されており、他端部は開放されている。
以下、蒸発側多穴管12において、封止された一端部を蒸発封止側端部12aといい、開放された他端部を蒸発開放側端部12bという。蒸発側多穴管12は、蒸発封止側端部12aが蒸発開放側端部12bよりも下方側に位置するように、水平方向に対して傾斜して配置されている。
続いて、本実施形態に係る凝縮部20の構成について説明する。図1に示すように、凝縮部20は、凝縮側多穴管22で構成されている。凝縮側多穴管22は、内部に熱媒体が流通する凝縮側熱媒体通路21を複数有している。
本実施形態では、凝縮部20は、1つの凝縮側多穴管22で構成されており、いわゆるタンクアンドチューブ型の熱交換器ではない。凝縮側多穴管22における熱媒体流れ方向の両端部は開放されている。凝縮側多穴管22は、上下方向および水平方向の双方に対して傾斜して配置されている。
なお、蒸発側熱媒体通路11および凝縮側熱媒体通路21は、熱媒体通路の一例に相当する。蒸発側多穴管12および凝縮側多穴管22は、多穴管の一例に相当する。
続いて、本実施形態に係る連結部30の構成について説明する。図1に示すように、連結部30は、内部に熱媒体が流通する連結側熱媒体通路31を有している。本実施形態の連結部30は、円筒状に形成されており、1つの連結側熱媒体通路31を有している。したがって、連結側熱媒体通路31の数は、蒸発側熱媒体通路11の数よりも少ない。また、連結側熱媒体通路31の数は、凝縮側熱媒体通路21の数よりも少ない。
ここで、沸騰冷却装置1は、蒸発側接続部40、下側接続部42および上側接続部44を備えている。
蒸発側接続部40は、蒸発側多穴管12と連結部30とを接続する接続部である。蒸発側接続部40は、蒸発側多穴管12における上端部に接続されている。蒸発側接続部40は、内部に熱媒体が流通する蒸発側接続通路41を有している。蒸発側多穴管12の蒸発側熱媒体通路11は、蒸発側接続通路41を介して、連結部30の連結側熱媒体通路31と連通している。
下側接続部42は、凝縮側多穴管22と連結部30とを接続する接続部である。下側接続部42は、凝縮側多穴管22における下端部に接続されている。下側接続部42は、内部に熱媒体が流通する下側接続通路43を有している。凝縮側多穴管22の凝縮側熱媒体通路21は、下側接続通路43介して、連結部30の連結側熱媒体通路31と連通している。
上側接続部44は、凝縮側多穴管22と後述するバイパス部50とを接続する接続部である。上側接続部44は、凝縮側多穴管22における上端部に接続されている。上側接続部44は、内部に熱媒体が流通する上側接続通路45を有している。凝縮側多穴管22の凝縮側熱媒体通路21は、上側接続通路45を介して、バイパス部50の後述するバイパス通路50aと連通している。
沸騰冷却装置1は、凝縮部20の上端部と下端部とを凝縮側熱媒体通路21を介さずに連通させるバイパス部50を備えている。バイパス部50は、内部に熱媒体が流通するバイパス通路50aを有している。
本実施形態では、バイパス部50における熱媒体流れ下流側端部は、連結部30に接続されている。バイパス部50における熱媒体流れ上流側端部は、上側接続部44に接続されている。
続いて、車両が水平面に位置する場合における沸騰冷却装置1の作動を図1に基づいて説明する。
蒸発部10において、高温の発熱体100と蒸発側多穴管12内の液相熱媒体との間で、熱交換が行われる。すなわち、蒸発部10において、高温の発熱体100と蒸発側熱媒体通路11を流通する液相熱媒体との間で、熱交換が行われる。これにより、発熱体100の熱量が液相熱媒体に移動して、液相熱媒体が沸騰して気相熱媒体となり、発熱体100が冷却される。
具体的には、蒸発部10では、蒸発側熱媒体通路11内の低温の液相熱媒体が、発熱体100の熱を受熱して沸騰して気相熱媒体となる。そして、気相熱媒体(すなわち気泡)と液相熱媒体とが交互に蒸発側熱媒体通路11を通過するスラグ流が発生する。
スラグ流は蒸発側熱媒体通路11を上昇する。そして、熱媒体は、蒸発側接続部40の蒸発側接続通路41を介して、連結部30の連結側熱媒体通路31に流入する。
連結側熱媒体通路31に流入した熱媒体のうち、液相熱媒体は、その自重によって連結側熱媒体通路31を下降して、蒸発部10の蒸発側熱媒体通路11に流入する。
一方、連結側熱媒体通路31に流入した熱媒体のうち、気相熱媒体は、図1の破線矢印に示すように、連結側熱媒体通路31を上昇する。そして、気相熱媒体は、下側接続部42の下側接続通路43を介して、凝縮部20の凝縮側熱媒体通路21に流入する。
凝縮部20では、凝縮側熱媒体通路21内の気相熱媒体と空気との間で熱交換が行われる。これにより、気相熱媒体が凝縮して液相熱媒体となり、熱媒体の有する熱が空気に放出される。
凝縮側熱媒体通路21内で凝縮した液相熱媒体は、下側接続部42の下側接続通路43から連結側熱媒体通路31に流出する。連結側熱媒体通路31に流入した液相熱媒体は、図1の実線矢印に示すように、連結側熱媒体通路31を下降して、蒸発側接続通路41を介して蒸発部10の蒸発側熱媒体通路11に流入する。
続いて、水平面に対して傾斜した路面700に車両が位置する場合における沸騰冷却装置1の作動を図2に基づいて説明する。このとき、路面700の水平面に対する傾斜角度θ1は、下側接続部42が上側接続部44よりも上方側に位置するような角度である。
車両が水平面に位置する場合と同様に、蒸発部10の蒸発側熱媒体通路11内で蒸発した気相熱媒体は、連結部30の連結側熱媒体通路31を上昇して、凝縮部20の凝縮側熱媒体通路21に流入する。凝縮側熱媒体通路21内の気相熱媒体と空気との間で熱交換が行われ、気相熱媒体が凝縮して液相熱媒体となる。
凝縮側熱媒体通路21内で凝縮した液相熱媒体は、図2の実線矢印aに示すように、上側接続部44の上側接続通路45からバイパス部50のバイパス通路50aに流入する。バイパス通路50aに流入した液相熱媒体は、図2の実線矢印bに示すように、バイパス通路50aを下降して、連結側熱媒体通路31に流入する。連結側熱媒体通路31に流入した液相熱媒体は、蒸発側接続通路41を介して蒸発部10の蒸発側熱媒体通路11に流入する。
以上説明したように、本実施形態の沸騰冷却装置1では、蒸発部10を複数の蒸発側熱媒体通路11を有する蒸発側多穴管12で構成している。これにより、蒸発側熱媒体通路11において、熱媒体がスラグ流となり、気相熱媒体と液相熱媒体とが交互に流れる。すなわち、蒸発側熱媒体通路11において、気相熱媒体の流れ方向と液相熱媒体の流れ方向とが同一方向となる。その結果、気相熱媒体流れと液相熱媒体流れが対向流となる場合と比較して流路抵抗を低減することができるので、熱媒体の循環量を増大させることができる。
ここで、沸騰冷却装置を車両に搭載した場合、発熱体100の発熱量が大きいため、蒸発部10から凝縮部20へ輸送する熱量が大きくなる。また、蒸発部10および凝縮部20間の距離が長くなるため、蒸発部10から凝縮部20への熱の輸送距離が長くなる。このため、従来の沸騰冷却装置を車両に搭載すると、熱媒体の循環量が不足する可能性がある。これに対し、本実施形態の沸騰冷却装置1では、上述したように熱媒体の循環量を増大させることができるので、車両に好適に搭載することができる。
ここで、比較例として、凝縮部20に対してバイパス部50が設けられていない沸騰冷却装置1が考えられる。比較例では、車両が傾斜して、凝縮部20における連結部30との接続部(すなわち、下側接続部42)が上側接続部44よりも上方側に位置するように沸騰冷却装置1が傾斜した場合、液相冷媒が凝縮部20内に滞留する可能性がある。その結果、蒸発部10に供給される液相冷媒が不足し、冷却性能が低下してしまう。
これに対し、本実施形態の沸騰冷却装置1では、凝縮部20の上端部と下端部とを凝縮側熱媒体通路21を介さずに連通させるバイパス部50を備えている。これによれば、車両が傾斜して、凝縮部20における下側接続部42が上側接続部44よりも上方側に位置するように沸騰冷却装置1が傾斜した場合に、凝縮部20の上端部からバイパス部50を介して、液相冷媒を蒸発部10側に排出することができる。その結果、蒸発部10への液相冷媒の供給を維持することができるので、冷却性能を確保することができる。
(第2実施形態)
次に、本開示の第2実施形態について図3に基づいて説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、連結部30の構成が異なる。
次に、本開示の第2実施形態について図3に基づいて説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、連結部30の構成が異なる。
図3に示すように、本実施形態の沸騰冷却装置1では、連結部30は、凝縮部20に近づくにつれて上方側に位置するように水平方向に対して傾斜した傾斜部32を有している。傾斜部32の水平方向に対する傾斜角度θ2は、車両の最大傾斜角度θ1よりも大きい。
ここで、車両の最大傾斜角度θ1とは、車両の傾斜角度のうち、想定される最大の傾斜角度である。車両の最大傾斜角度θ1は、車種毎に異なる値であり、予め設定されている。例えば、乗用車では、最大傾斜角度θ1は20°に設定されている。また、レーシングカートや自動二輪車では、最大傾斜角度θ1は20°より小さい角度(一例では15°)に設定されている。
本実施形態では、傾斜部32は、連結部30のうち、蒸発部10側の端部に設けられている。すなわち、傾斜部32は、蒸発側接続部40に接続されている。
ここで、比較例として、連結部30に傾斜部32が設けられていない沸騰冷却装置1が考えられる。比較例では、車両が傾斜して、連結部30が凝縮部20に近づくにつれて下方側に位置するように沸騰冷却装置1が傾斜した場合、液相冷媒が凝縮部20側に流れてしまう可能性がある。その結果、蒸発部10において液相冷媒が不足し、冷却性能が低下してしまう。
これに対し、本実施形態の沸騰冷却装置1では、連結部30に傾斜部32を設けるとともに、傾斜部32の水平方向に対する傾斜角度θ2を車両の最大傾斜角度θ1よりも大きくしている。これによれば、車両が最大傾斜角度θ1で傾斜した場合であっても、傾斜部32によって蒸発部10から流出した液相冷媒をせき止めることができる。その結果、傾斜部32によってせき止められた液相熱媒体を蒸発部10に供給できるため、蒸発部10において液相冷媒が不足することを抑制できる。したがって、冷却性能を確保することができる。
(第3実施形態)
次に、本開示の第3実施形態について図4~図6に基づいて説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、連結部30の構成が異なる。
次に、本開示の第3実施形態について図4~図6に基づいて説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、連結部30の構成が異なる。
図4~図6に示すように、本実施形態の沸騰冷却装置1では、連結部30に二重管部33が設けられている。図5および図6に示すように、二重管部33は、外管331の内側に対して予め定められた間隔を設けて内管332を配置して構成されている。外管331の内側と内管332との間は、隙間部333が形成されている。二重管部33において、内管332の内側および隙間部333により、連結側熱媒体通路31が構成されている。
図6に示すように、隙間部333における熱媒体の流れ方向下流側の端部は、閉塞部334によって閉塞されている。すなわち、隙間部333における凝縮部20側の端部は、閉塞部334によって閉塞されている。
本実施形態によれば、車両が傾斜して、連結部30が凝縮部20に近づくにつれて下方側に位置するように沸騰冷却装置1が傾斜した場合であっても、二重管部33の閉塞部334によって、隙間部333に流入した液相冷媒をせき止めることができる。その結果、閉塞部334によってせき止められた液相熱媒体を蒸発部10に供給できるため、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
次に、本開示の第4実施形態について図7および図8に基づいて説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、沸騰冷却装置1の配置が異なる。
次に、本開示の第4実施形態について図7および図8に基づいて説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、沸騰冷却装置1の配置が異なる。
図7および図8に示すように、本実施形態では、車両として、乗用車200を採用している。本実施形態の沸騰冷却装置1では、蒸発部10、凝縮部20および連結部30は、乗用車200の前方側から凝縮部20、連結部30、蒸発部10の順に配置されている。
本実施形態によれば、乗用車200の登坂走行時に、凝縮部20が蒸発部10よりも上方側に位置するように沸騰冷却装置1が傾斜する。このため、凝縮部20から蒸発部10への液相熱媒体の移動が重力により促進される。すなわち、本実施形態の沸騰冷却装置1では、登坂による乗用車200の傾斜を、凝縮部20からの液相冷媒の排出に利用することができる。これにより、冷却負荷の大きい登坂走行時に、液相熱媒体の循環量を増大させて、冷却性能を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、図8に示すように、乗用車200の加速の慣性力により、乗用車200の前方側に位置する凝縮部20から乗用車200の後方側に位置する蒸発部10への液相熱媒体の移動を促進することができる。すなわち、本実施形態の沸騰冷却装置1では、乗用車200の加速による慣性力を、凝縮部20からの液相冷媒の排出に利用することができる。これにより、乗用車200の走行時に、液相熱媒体の循環量を増大させて、冷却性能を向上させることができる。
(第5実施形態)
次に、本開示の第5実施形態について図9に基づいて説明する。本実施形態は、上記第4実施形態と比較して、沸騰冷却装置1が搭載される車両の種類が異なる。
次に、本開示の第5実施形態について図9に基づいて説明する。本実施形態は、上記第4実施形態と比較して、沸騰冷却装置1が搭載される車両の種類が異なる。
図9に示すように、本実施形態の沸騰冷却装置1では、車両として、自動二輪車300を採用している。また、本実施形態の沸騰冷却装置1では、蒸発部10、凝縮部20および連結部30は、車両200の前方側から凝縮部20、連結部30、蒸発部10の順に配置されている。
その他の沸騰冷却装置1の構成および作動は、第4実施形態と同様である。したがって、本実施形態の沸騰冷却装置1においても、第4実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施形態の沸騰冷却装置1は、加速性に優れる自動二輪車300に搭載されているので、自動二輪車300の加速による慣性力を、凝縮部20からの液相冷媒の排出に効果的に利用することができる。これにより、自動二輪車300の走行時に、液相熱媒体の循環量をより増大させて、冷却性能をより確実に向上させることができる。
(第6実施形態)
次に、本開示の第6実施形態について図10に基づいて説明する。本実施形態は、上記第4実施形態と比較して、沸騰冷却装置1が搭載される車両の種類が異なる。
次に、本開示の第6実施形態について図10に基づいて説明する。本実施形態は、上記第4実施形態と比較して、沸騰冷却装置1が搭載される車両の種類が異なる。
図9に示すように、本実施形態の沸騰冷却装置1は、車両として、レーシングカート400を採用している。本実施形態では、1台のレーシングカート400に1つの沸騰冷却装置1が搭載されている。
また、本実施形態の沸騰冷却装置1では、発熱体として、バッテリ100を採用している。バッテリ100は、複数の電池セルを電気的に直列的あるいは並列的に接続することによって形成された組電池である。電池セルは、充放電可能な二次電池(本実施形態では、リチウムイオン電池)である。
バッテリ100は、レーシングカート400の後方側に配置されている。具体的には、バッテリ100は、座席401の後方側に配置されている。このため、蒸発部10は、レーシングカート400の後方側(より詳細には、座席401の後方側)に配置されている。
凝縮部20は、座席401の側方に配置されている。したがって、本実施形態の沸騰冷却装置1では、蒸発部10、凝縮部20および連結部30は、レーシングカート400の前方側から凝縮部20、連結部30、蒸発部10の順に配置されている。
その他の沸騰冷却装置1の構成および作動は、第4実施形態と同様である。したがって、本実施形態の沸騰冷却装置1においても、第4実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施形態の沸騰冷却装置1は、加速性に優れるレーシングカート400に搭載されているので、レーシングカート400の加速による慣性力を、凝縮部20からの液相冷媒の排出に効果的に利用することができる。これにより、レーシングカート400の走行時に、液相熱媒体の循環量をより増大させて、冷却性能をより確実に向上させることができる。
(第7実施形態)
次に、本開示の第7実施形態について図11および図12に基づいて説明する。本実施形態は、上記第6実施形態と比較して、沸騰冷却装置1の配置が異なる。
次に、本開示の第7実施形態について図11および図12に基づいて説明する。本実施形態は、上記第6実施形態と比較して、沸騰冷却装置1の配置が異なる。
図11および図12に示すように、本実施形態のレーシングカート400は、2つのバッテリ100を備えている。バッテリ100は、レーシングカート400における座席401の両側方のそれぞれに1つずつ配置されている。このため、沸騰冷却装置1は、レーシングカート400における座席401の両側方のそれぞれに1つずつ配置されている。
本実施形態の沸騰冷却装置1では、蒸発部10、凝縮部20および連結部30は、レーシングカート400の前方側から凝縮部20、連結部30、蒸発部10の順に配置されている。その他の沸騰冷却装置1の構成および作動は、第6実施形態と同様である。したがって、本実施形態の沸騰冷却装置1においても、第6実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第8実施形態)
次に、本開示の第8実施形態について図13~図16に基づいて説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、凝縮部20周辺の構成が異なる。なお、本実施形態の沸騰冷却装置1では、発熱体として、バッテリ100を採用している。
次に、本開示の第8実施形態について図13~図16に基づいて説明する。本実施形態は、上記第1実施形態と比較して、凝縮部20周辺の構成が異なる。なお、本実施形態の沸騰冷却装置1では、発熱体として、バッテリ100を採用している。
図13および図14に示すように、本実施形態の沸騰冷却装置1では、凝縮部として、第1凝縮部20Aおよび第2凝縮部20Bを有している。第1凝縮部20Aおよび第2凝縮部20Bの詳細については後述する。
連結部30は、連結本体部34、分岐部35、第1接続連結部36Aおよびと第2接続連結部36Bを有している。連結本体部34は、蒸発部10に接続され、蒸発部10から流出した熱媒体が流通する。
分岐部35は、連結本体部34を通過した熱媒体の流れを、第1凝縮部20Aおよび第2凝縮部20Bへ向かうように分岐させる。連結本体部34を通過した熱媒体流れは、分岐部35において、第1凝縮部20Aへ向かう熱媒体流れと、第2凝縮部20Bへ向かう熱媒体流れとに分岐される。
第1接続連結部36Aは、分岐部35に対して第1凝縮部20Aを接続する接続通路である。第1接続連結部36Aは、分岐部35にて分岐した熱媒体を第1凝縮部20Aに流入させる。
第2接続連結部36Bは、分岐部35に対して第2凝縮部20Bを接続する接続通路である。第2接続連結部36Bは、分岐部35にて分岐した熱媒体を第2凝縮部20Bに流入させる。
ところで、本実施形態では、本開示に係る沸騰冷却装置1を、図示しない電動モータから走行用の駆動力を得る電気自動車600に適用している。電気自動車600は、冷凍サイクル装置500を備えている。
図14に示すように、冷凍サイクル装置500は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成する。冷凍サイクル装置500は、圧縮機51、冷媒凝縮器52、レシーバ53、膨張弁54、冷媒蒸発器55等を有している。
冷凍サイクル装置500では、冷媒としてHFO系冷媒(具体的には、R1234yf)を採用している。冷凍サイクル装置500は、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成する。冷媒には、冷凍サイクル装置500の圧縮機51を潤滑するための冷凍機油(具体的には、PAGオイル)が混入されている。冷凍機油の一部は、冷媒とともに冷凍サイクル装置500を循環している。
圧縮機51は、冷凍サイクル装置500において、冷媒を吸入し、圧縮して吐出する。圧縮機51は、車室の前方側の駆動装置室内に配置されている。駆動装置室は、電気自動車600の走行用の駆動力の発生あるいは調整のために用いられる機器(例えば、図示しないモータジェネレータ)等の少なくとも一部が配置される空間を形成している。
圧縮機51は、吐出容量が固定された固定容量型の圧縮機構を電動モータにて回転駆動する電動圧縮機である。圧縮機51は、図示しない空調制御装置から出力される制御信号によって、回転数(すなわち、冷媒吐出能力)が制御される。
圧縮機51の吐出口には、冷媒凝縮器52の冷媒入口側が接続されている。冷媒凝縮器52は、圧縮機51から吐出された高圧冷媒と外気ファン52aから送風された外気(すなわち、車室外空気)とを熱交換させる。冷媒凝縮器52は、冷媒の有する熱を外気へ放熱させて、冷媒を凝縮させる凝縮用の放熱器である。冷媒凝縮器52は、駆動装置室の前方側に配置されている。
外気ファン52aは、冷媒凝縮器52へ向けて外気を送風する電動送風機である。外気ファン52aは、空調制御装置から出力される制御電圧によって、回転数(すなわち、送風能力)が制御される。外気ファン52aは、冷媒凝縮器52へ外気を送ることができれば、吸込方式のファンを採用してもよいし、吹出方式のファンを採用してもよい。
冷媒凝縮器52の冷媒出口側には、レシーバ53が接続されている。レシーバ53は、冷媒凝縮器52から流出した冷媒の気液を分離して、分離された液相冷媒の一部を下流側に流出させるとともに、残余の液相冷媒をサイクルの余剰冷媒として蓄える受液部である。
レシーバ53の出口には、膨張弁54の入口側が接続されている。膨張弁54は、レシーバ53から流出した冷媒を低圧冷媒となるまで減圧させる減圧部である。さらに、膨張弁54は、冷媒蒸発器55へ流入する冷媒流量を調整する流量調整部である。
本実施形態では、膨張弁54として、機械的機構で構成された温度式膨張弁を採用している。より具体的には、膨張弁54は、冷媒蒸発器55の出口側冷媒の温度および圧力に応じて変形する変形部材(具体的には、ダイヤフラム)を有する感温部と、変形部材の変形に応じて変位して絞り開度を変化させる弁体部とを有している。
これにより、膨張弁54では、冷媒蒸発器55の出口側の冷媒の過熱度が予め定めた基準過熱度(本実施形態では、5℃)に近づくように、絞り開度を変化させる。ここで、機械的機構とは、電力の供給を必要とすることなく、流体圧力による荷重や弾性部材による荷重等によって作動する機構を意味している。
膨張弁54の出口には、冷媒蒸発器55の冷媒入口側が接続されている。冷媒蒸発器55は、膨張弁54にて減圧された低圧冷媒と空調用空気とを熱交換させる。冷媒蒸発器55は、空調用空気を冷却するために低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる空調用蒸発部である。冷媒蒸発器55は、室内空調ユニットの空調用ケーシング61内に配置されている。冷媒蒸発器55の出口には、圧縮機51の吸入口側が接続されている。
第1凝縮部20Aは、冷凍サイクル装置500の低圧冷媒が流通する低圧冷媒配管56と熱的に接触するように配置されている。第1凝縮部20Aは、熱媒体と低圧冷媒との熱交換により熱媒体を凝縮させることで、熱媒体の熱を低圧冷媒に放熱する熱交換器である。したがって、本実施形態では、低圧冷媒が第1外部媒体に相当する。
第2凝縮部20Bは、駆動装置室の前方側において外気が流通する部位に配置されている。第2凝縮部20Bは、熱媒体と外気との熱交換により熱媒体を凝縮させることで熱媒体の熱を外気に放熱する熱交換器である。したがって、本実施形態では、外気が第2外部媒体に相当する。
具体的には、図15に示すように、第1凝縮部20Aの凝縮側多穴管22の外表面は、熱伝導シート63を介して、低圧冷媒配管56の表面と接触している。第1凝縮部20Aおよび低圧冷媒配管56は、凝縮側多穴管22の外表面が熱伝導シート63を介して低圧冷媒配管56の表面と接触した状態で、ホースバンド64により固定されている。
ところで、図16に示すように、冷凍サイクル装置500の冷媒凝縮器52は、いわゆるタンクアンドチューブ型の熱交換器である。冷媒凝縮器52は、複数積層されたチューブ521と、タンク522、523と、フィン524とを備えている。
チューブ521は、熱媒体が流通するとともに、熱媒体の熱を空気に放熱して熱媒体を凝縮させる流路を形成する流路形成部材である。チューブ521は、扁平板状(すなわち断面扁平形状)に形成された扁平チューブである。
チューブ521は、その長手方向が重力方向と略平行となるように配置されている。チューブ521は、水平方向において、複数本平行に配置されている。したがって、冷媒凝縮器52は、チューブ521内において熱媒体が重力方向に流れるように構成されている。
複数のチューブ521は所定の間隔で互いに積層されている。複数のチューブ521同士の間には、空気が流れる空気通路が形成されている。複数のチューブ521同士の間の空気通路には、フィン524が設けられている。本実施形態では、フィン524は、波状(すなわちコルゲート状)に形成されている。これにより、複数のチューブ521内を流れる熱媒体と、複数のチューブ521間を流れる空気との熱交換が促進される。
タンク522、523は、複数のチューブ521と連通している。タンク522、523は、複数のチューブ521に対して熱媒体の集合または分配を行う。
タンク522、523は、チューブ521における長手方向の両端部に一つずつ設けられている。すなわち、タンク522、523は、チューブ521における重力方向上端部および下端部に一つずつ設けられている。
タンク522、523は、チューブ521の長手方向と直交する方向に延びている。すなわち、タンク522、523は、水平方向に延びている。具体的には、タンク522、523は、車両左右方向に延びている。タンク522、523には、チューブ521が挿入された状態で接合されている。
ここで、二つのタンク522、523のうち、重力方向上方側に配置されるとともに、チューブ521に対して熱媒体の分配を行うものを、入口タンク522という。二つのタンク522、523のうち、重力方向下方側に配置されるとともに、チューブ521から流出する熱媒体の集合を行うものを、出口タンク523という。
出口タンク523における車両前方側には、第2凝縮部20Bが固定されている。これにより、第2凝縮部20Bを、外気が流れる場所に配置できる。
以上説明したように、本実施形態の沸騰冷却装置1では、互いに異なる外部媒体に対して放熱を行う第1凝縮部20Aおよび第2凝縮部20Bを設けている。これによれば、季節等、必要に応じて熱媒体の放熱を行う凝縮部を変更することにより、冷却性能を確保することができる。
具体的には、本実施形態の沸騰冷却装置1では、冬季には、外気温度が熱媒体温度よりも低くなるので、第2凝縮部20Bにて熱媒体の有する熱を外気へ放熱することにより、熱媒体を冷却する。
また、春季および秋季には、外気温度が冬季よりも高くなるので、第2凝縮部20Bにて熱媒体の有する熱を外気へ放熱するとともに、第1凝縮部20Aにて熱媒体の有する熱を冷凍サイクル装置500の低圧冷媒へ放熱することにより、熱媒体を冷却する。つまり、春季および秋季では、外気への放熱に加えて低圧冷媒への放熱を行うことで、熱媒体の冷却性能を確保することができる。
ところで、バッテリ100の性能の劣化を抑制するためには、バッテリ100を40℃以下に保つことが望ましい。しかしながら、夏季では外気温度が40℃を超える場合があり、その際には外気温度の影響を受ける第2凝縮部20Bにて熱媒体の放熱を行うことはできない。このため、本実施形態の沸騰冷却装置1では、夏季には、第1凝縮部20Aにて熱媒体の有する熱を低圧冷媒へ放熱することにより、熱媒体を冷却する。
上述したように、春季、秋季および冬季では、外気(すなわち、走行風)を利用して熱媒体の放熱を行うので、省動力化を図ることができる。一方、夏季には、冷凍サイクル装置500の低圧冷媒を利用して熱媒体の放熱を行うので、冷却性能を確実に確保することができる。
(第9実施形態)
上記第8実施形態では、第1凝縮部20Aは冷凍サイクル装置500の低圧冷媒配管56に固定されており、第2凝縮部20Bは冷媒凝縮器52の出口タンク523に固定されているが、第1凝縮部20Aおよび第2凝縮部20Bの固定位置はこれに限定されない。
上記第8実施形態では、第1凝縮部20Aは冷凍サイクル装置500の低圧冷媒配管56に固定されており、第2凝縮部20Bは冷媒凝縮器52の出口タンク523に固定されているが、第1凝縮部20Aおよび第2凝縮部20Bの固定位置はこれに限定されない。
図17に示す第1実施例のように、第2凝縮部20Bは、冷媒凝縮器52における複数積層されたチューブ521のうち最外側のチューブ521に固定されていてもよい。図18に示す第2実施例のように、第2凝縮部20Bは、レシーバ53の外表面に固定されていてもよい。
図19に示す第3実施例のように、第1凝縮部20Aを、通電により冷熱を発生させるペルチェ素子70と熱的に接触するように配置してもよい。このとき、第1凝縮部20Aは、熱媒体とペルチェ素子70との熱交換により熱媒体を凝縮させることで、熱媒体の熱をペルチェ素子70に放熱する熱交換器である。したがって、本第3実施例では、ペルチェ素子70が第1外部媒体に相当する。
各実施例において、その他の沸騰冷却装置1の構成および作動は、第8実施形態と同様である。したがって、本実施形態の各実施例の沸騰冷却装置1においても、第8実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第10実施形態)
次に、本開示の第10実施形態について図20に基づいて説明する。本実施形態は、上記第8実施形態と比較して、第1凝縮部20Aおよび第2凝縮部20Bの配置が異なる。
次に、本開示の第10実施形態について図20に基づいて説明する。本実施形態は、上記第8実施形態と比較して、第1凝縮部20Aおよび第2凝縮部20Bの配置が異なる。
図20に示すように、第1凝縮部20Aの複数の凝縮側熱媒体通路21は、上下方向および水平方向の双方に対して傾斜した方向に並んで配置されている。第1凝縮部20Aにおける複数の凝縮側熱媒体通路21の各々は、蒸発部10から離れるに従って上方側に位置するように、水平方向に対して傾斜して配置されている。
第1凝縮部20Aは、複数の凝縮側熱媒体通路21の各々に熱媒体を流入させる複数の第1流入部201Aを有している。複数の第1流入部201Aは、上下方向および水平方向の双方に対して傾斜した方向に並んで配置されている。
第2凝縮部20Bは、第2凝縮部20Bの凝縮側熱媒体通路21内の熱媒体の流れ方向が鉛直方向と平行になるように配置されている。第2凝縮部20Bは、複数の凝縮側熱媒体通路21の各々に熱媒体を流入させる複数の第2流入部201Bを有している。第2凝縮部20Bにおいて、第2流入部201Bは、凝縮側熱媒体通路21の下方側に配置されている。複数の第2流入部201Bは、水平方向に並んで配置されている。
本実施形態の沸騰冷却装置1では、第2凝縮部20Bは、第1凝縮部20Aよりも上方側に配置されている。より詳細には、第2凝縮部20Bの第2流入部201Bは、第1凝縮部20Aの第1流入部201Aよりも上方側に配置されている。
ここで、比較例として、第2凝縮部20Bが第1凝縮部20Aよりも下方側に配置されている沸騰冷却装置1が考えられる。比較例では、外気温度が40℃を超える場合に、第1凝縮部20Aにおいて冷凍サイクル装置500の低圧冷媒と熱交換して凝縮した液相熱媒体が、第2凝縮部20Bへ流入する可能性がある。このとき、第2凝縮部20Bでは、低温の液相熱媒体と40℃を超える外気との間で熱交換が行われる。その結果、第1凝縮部20Aにて液相熱媒体が蒸発し、冷却性能が低下してしまう。
これに対し、本実施形態の沸騰冷却装置1では、第2凝縮部20Bを第1凝縮部20Aよりも上方側に配置している。これによれば、第1凝縮部20Aにて凝縮した液相熱媒体が第2凝縮部20Bへ流入することを抑制できるので、冷却性能を確保することが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、例えば以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、例えば以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
(1)上記第2実施形態では、傾斜部32を、連結部30のうち蒸発部10側の端部に設けたが、傾斜部32の配置はこの態様に限定されるものではない。例えば、図21に示すように、傾斜部32を連結部30の中央部周辺に配置してもよい。また、傾斜部32を、連結部30のうち凝縮部20側に配置してもよい。
(2)上記第8~第10実施形態では、第1外部媒体として、冷凍サイクル装置500の低圧冷媒またはペルチェ素子70を採用した例について説明したが、第1外部媒体はこの態様に限定されない。例えば、第1外部媒体として、車両の車室内空気(すなわち、内気)を採用してもよい。
10 蒸発部
20 凝縮部
21 凝縮側熱媒体通路(熱媒体通路)
22 凝縮側多穴管(多穴管)
30 連結部
50 バイパス部
100 発熱体
20 凝縮部
21 凝縮側熱媒体通路(熱媒体通路)
22 凝縮側多穴管(多穴管)
30 連結部
50 バイパス部
100 発熱体
Claims (8)
- 発熱体(100)と熱媒体との熱交換により前記熱媒体を沸騰気化させることで前記発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
前記蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、前記熱媒体と外部媒体との熱交換により前記熱媒体を凝縮させることで前記熱媒体の熱を前記外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
前記蒸発部よりも上方側かつ前記凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、前記蒸発部および前記凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
前記凝縮部は、内部に前記熱媒体が流通する凝縮側熱媒体通路(21)を複数有する凝縮側多穴管(22)で構成されており、
さらに、前記凝縮部の上端部と下端部とを前記凝縮側熱媒体通路を介さずに連通させるバイパス部(50)を備える沸騰冷却装置。 - 車両に搭載される沸騰冷却装置であって、
発熱体(100)と熱媒体との熱交換により前記熱媒体を沸騰気化させることで前記発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
前記蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、前記熱媒体と外部媒体との熱交換により前記熱媒体を凝縮させることで前記熱媒体の熱を前記外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
前記蒸発部よりも上方側かつ前記凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、前記蒸発部および前記凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
前記蒸発部および前記凝縮部の少なくとも一方は、内部に前記熱媒体が流通する熱媒体通路(11、21)を複数有する多穴管(12、22)で構成されており、
前記連結部は、前記凝縮部に近づくにつれて上方側に位置するように水平方向に対して傾斜した傾斜部(32)を有しており、
前記傾斜部の水平方向に対する傾斜角度(θ2)は、前記車両の最大傾斜角度(θ1)よりも大きい沸騰冷却装置。 - 発熱体(100)と熱媒体との熱交換により前記熱媒体を沸騰気化させることで前記発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
前記蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、前記熱媒体と外部媒体との熱交換により前記熱媒体を凝縮させることで前記熱媒体の熱を前記外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
前記蒸発部よりも上方側かつ前記凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、前記蒸発部および前記凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
前記連結部は、内部に前記熱媒体が流通する連結側熱媒体通路(31)を有しており、
前記蒸発部および前記凝縮部の少なくとも一方は、内部に前記熱媒体が流通する熱媒体通路(11、21)を複数有する多穴管(12、22)で構成されており、
前記連結部の少なくとも一部には、外管(331)の内側に対して予め定められた間隔を設けて内管(332)を配置して構成されるとともに、前記外管の内側と前記内管との間に形成された隙間部(333)を有する二重管部(33)が設けられており、
前記内管の内側および前記隙間部により、前記連結側熱媒体通路が構成されており、
前記隙間部における前記熱媒体の流れ方向下流側は、閉塞部(334)によって閉塞されている沸騰冷却装置。 - 車両(200、300、400)に搭載される沸騰冷却装置であって、
発熱体(100)と熱媒体との熱交換により前記熱媒体を沸騰気化させることで前記発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
前記蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、前記熱媒体と外部媒体との熱交換により前記熱媒体を凝縮させることで前記熱媒体の熱を前記外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
前記蒸発部よりも上方側かつ前記凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、前記蒸発部および前記凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
前記蒸発部および前記凝縮部の少なくとも一方は、内部に前記熱媒体が流通する熱媒体通路(11、21)を複数有する多穴管(12、22)で構成されており、
前記蒸発部、前記凝縮部および前記連結部は、前記車両の前方側から前記凝縮部、前記連結部、前記蒸発部の順に配置されている沸騰冷却装置。 - 発熱体(100)と熱媒体との熱交換により前記熱媒体を沸騰気化させることで前記発熱体を冷却する蒸発部(10)と、
前記蒸発部よりも上方側に配置されるとともに、前記熱媒体と外部媒体との熱交換により前記熱媒体を凝縮させることで前記熱媒体の熱を前記外部媒体に放熱する凝縮部(20)と、
前記蒸発部よりも上方側かつ前記凝縮部よりも下方側に配置されるとともに、前記蒸発部および前記凝縮部を連結する連結部(30)と、を備え、
前記凝縮部は、内部に前記熱媒体が流通する凝縮側熱媒体通路(21)を複数有する凝縮側多穴管(22)で構成されており、
前記外部媒体として、互いに異なる第1外部媒体および第2外部媒体を有しており、
前記凝縮部として、前記熱媒体と前記第1外部媒体との熱交換により前記熱媒体を凝縮させることで前記熱媒体の熱を前記第1外部媒体に放熱する第1凝縮部(20A)と、前記熱媒体と前記第2外部媒体との熱交換により前記熱媒体を凝縮させることで前記熱媒体の熱を前記第2外部媒体に放熱する第2凝縮部(20B)と、を有しており、
前記連結部は、
前記蒸発部に接続される連結本体部(34)と、
前記連結本体部を通過した前記熱媒体の流れを、前記第1凝縮部および前記第2凝縮部へ向かうように分岐させる分岐部(35)と、
前記分岐部に対して前記第1凝縮部を接続するとともに、前記分岐部にて分岐した前記熱媒体を前記第1凝縮部に流入させる第1接続連結部(36A)と、
前記分岐部に対して前記第2凝縮部を接続するとともに、前記分岐部にて分岐した前記熱媒体を前記第2凝縮部に流入させる第2接続連結部(36B)と、を有する沸騰冷却装置。 - 前記第1外部媒体は、冷凍サイクルの低圧冷媒であり、
前記第2外部媒体は、外気である請求項5に記載の沸騰冷却装置。 - 前記第1外部媒体は、通電により冷熱を発生させるペルチェ素子(70)であり、
前記第2外部媒体は、外気である請求項5に記載の沸騰冷却装置。 - 前記第2凝縮部は、前記第1凝縮部よりも上方側に配置されている請求項5ないし7のいずれか1つに記載の沸騰冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020185088A JP2022074758A (ja) | 2020-11-05 | 2020-11-05 | 沸騰冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020185088A JP2022074758A (ja) | 2020-11-05 | 2020-11-05 | 沸騰冷却装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022074758A true JP2022074758A (ja) | 2022-05-18 |
Family
ID=81605571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020185088A Pending JP2022074758A (ja) | 2020-11-05 | 2020-11-05 | 沸騰冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022074758A (ja) |
-
2020
- 2020-11-05 JP JP2020185088A patent/JP2022074758A/ja active Pending
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