JP2022074200A - 換気装置、内窓、二重窓 - Google Patents
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Abstract
Description
見込壁5の上面には防虫網27が取付けてあり、通気口6aからの虫の侵入を防いでいる。防虫網27は、ステンレス製の金網で形成してあり、室内外方向の両端部を見込壁5の上面に対向して形成した溝28に係止して取付けてある。見込壁5は、左右両端部を側板26に取付けられた金具29に下方からのねじ32でねじ止めしてある。
見付壁4の上端部室内側面には、断面略C字形の嵌合溝30が形成してあり、この嵌合溝30を通気枠本体21の室外側に形成された軸部31に室外側から嵌着することでヒンジ部7が構成されている。室外側カバー材3は、ねじ32を外すと、図4中に仮想線で示すように、ヒンジ部7を支点として室外側に回動自在となる。
図4に示すように、通気口6bの下方に隣接する位置には、室外側に向けて突出する水返し片36が設けてあり、該水返し片36により雨水が通気口6bに浸入するのを防いでいる。
室内側の見付壁11には、図4と図7(c)に示すように、細い長孔状の通気口6cが長手方向に間隔をおいて複数形成してある。室内側の見付壁11の通気口6cは室外側の見付壁10の通気口6bと比べて小さくなっている。したがって、室内側の見付壁11の通気口6cの合計面積は、室外側の見付壁10の通気口6bの合計面積よりも小さくなっている。
下壁34は、室外側が低くなるように傾斜した傾斜面37が設けてある。
上壁33の室内外方向の中間位置には、外周側に向けて突出する突出片39を有し、その室内側にアンカー40の係止部41を有し、該係止部41に係止したアンカー40により通気枠1が躯体42に固定されている。通気枠本体21と躯体42との間は、室外側からシール材43を充填してシールしてある。
通気枠本体21の下面の室内側寄りには、中空の突部44が形成してあり、突部44の下面側に上枠15のアンカー係合部45に係合する係合片46と、上枠15をねじ止めするためのねじ止め片47を有している。通気枠本体21は、係合片46を上枠15のアンカー係合部45に係合し、上枠15の突出片48を突部44の室外側壁に室外側からのねじ49でねじ止めし、ねじ止め片47を上枠15に室内側からのねじ50でねじ止めして、上枠15と連結してある。上枠15と通気枠本体21との隙間は、室外側からシール材51を充填してシールしてあり、シール材51は室外側の通気口6aよりも室内側に位置している。シール材51の充填作業は、図中に二点鎖線で示すように、室外側カバー材3をヒンジ部7を支点に室外側に回動させた状態で行うことができる。
このように通気経路2をコ字状の曲がった形とすること自体にも雨水の浸入を防ぐ効果があるが、本通気枠1は、室外側カバー材3の見付壁4を通気口6aが設けられた見込壁5よりも下方にのばすこと、通気枠本体21の室外側の見付壁10に形成した通気口6bの下方に隣接して、室外側に突出する水返し片36を設けることで、雨水の浸入をより確実に防いでいる。
さらに本通気枠1は、通気枠本体21の室内側の見付壁11の通気口6cの合計面積を室外側の見付壁10の通気口6bの合計面積よりも小さくしてあることで、室外空間23と中間空間24の室外との圧力差が小さくなるので、雨水が内外圧力差によって通気経路2に吸い込まれるのを防ぐことができ、荒天時に雨水が通気経路2に入ったとしても、室外側の通気口6aから排水される。
内周側フレーム66は、室外側端部と室内側端部とに上向きに突出して突片68a,68bが形成してあり、室外側の突片68aと外周側フレーム65との間に室外側開口部76が長手方向に形成され、室内側の突片68bと外周側フレーム65との間に室内側開口部77が長手方向に形成されている。
外周側フレーム65は、室外側端部に整流板70が垂下して一体に設けてあり、整流板70は室外側開口部76の室外側に対向している。また外周側フレーム65は、室外側開口部76と室内側通気口77の間に2つの連結壁71a,71bが垂下して設けてあり、各連結壁71a,71bの先端部を内周側フレーム66の上面に形成された溝72に係合することで、外周側フレーム65と内周側フレーム66とが連結されている。室外側の連結壁71aには、室外側開口部78が長手方向に間隔をおいて複数形成してある。室内側の連結壁71bには、室内側開口部79が長手方向に間隔をおいて複数形成してある。
また本換気装置64は、図1に示すように、内周側フレーム66の室内側の突片68bの室外側面に、室内側開口部79の室内側に対向するように加熱発泡材80bが長手方向の全長に設けてある。火災時には、図8に示すように、この加熱発泡材80bが発泡・膨張して突片68bと連結壁71bとの間の空間を埋め、発泡・膨張した加熱発泡材80bで室内側開口部79が塞がれる。そして、通気経路67内で室外側寄りに位置する室外側開口部76,78と室内側寄りに位置する室内側開口部79が加熱発泡材80a,80bで塞がれることで、通気経路67からの火炎や煙の連通を阻止し、延焼を防止することができる。
また、上述の実施形態では、通気経路67内の室外側と室内側の両方に加熱発泡材80a,80bが設けてあり、火災時に室外側開口部76,78と室内側開口部79が両方とも加熱発泡材80a,80bで塞がれるようになっているが、通気経路67内の室外側と室内側のどちらか一方にだけ加熱発泡材を設け、火災時に室外側開口部76,78と室内側開口部79のどちらか一方だけが加熱発泡材で塞がれるようになっていてもよい。その場合でも、火災時に通気経路67が加熱発泡材で遮断されるため、通気経路67からの火炎や煙の連通を防ぐことができる。
なお、実施形態のように換気装置67内の室外側と室内側の両方に加熱発泡材80a,80bが設けてあれば、室外側で火災が発生したときには室外側の加熱発泡材80aが速やかに発泡して室外側開口部76,78を塞ぎ、室内側で火災が発生したときには室内側の加熱発泡材80bが速やかに発泡して室内側開口部79を塞ぐため、火災発生時に早い段階で通気経路67を遮断し、火炎や煙の連通を確実に防ぐことができる。
外周側フレーム65の外周側面には、室外側寄りの位置と室内側寄りの位置の2箇所に加熱発泡材83a,83bが全長に設けてある。これにより、仮に外周側フレーム65が火災の熱で変形して躯体58との間に隙間ができたとしても、その隙間を加熱発泡材83a,83bで塞いで火炎や煙の連通を防ぐことができる。なお、加熱発泡材83a,83bは、必ずしも室外側と室内側の両方に設けてなくてもよく、どちらか一方だけ設けてあってもよい。
具体的には、図1,2に示すように、上枠59と下枠60は、障子62a,62bを案内するレール98a,98bがコ字形断面のアルミ形材よりなるレール構成材99により厚肉に形成してあり、火災時にレールが変形するのを防いである。レール構成材99の内周側面には加熱発泡材100が設けてあり、火災時には、図8に示すように、この加熱発泡材100が発泡・膨張して上枠59と障子62a,62b間の隙間を塞ぐ。上枠59と下枠60の外周側面にも、室外側と室内側に加熱発泡材101が設けてある。また、レール構成材99の外周側面にも、室外側と室内側に加熱発泡材109が設けてある。火災時に樹脂製の上枠59が溶けても、これらの加熱発泡材101,109が発泡・膨張することで換気装置64の内周側フレーム66とレール構成材99間に隙間ができるのを防ぐ。
また、図1に示すように、障子62a,62bの上框と下框のレール呑み込み溝102内に加熱発泡材103が設けてあり、火災時には、図8に示すように、この加熱発泡材103が発泡・膨張してレール呑み込み溝102を埋める。また、上枠59には、図1に示すように、内障子62bが浮き上がって枠から外れるのを防ぐ外れ止め108が取付けてある。
さらに、図3に示すように、内外障子62a,62bの召合せ部、内外障子62a,62bの戸先框と縦枠61間にも、加熱発泡材104,105が設けてある。内外障子62a,62bの各框は、中空部内に金属製の補強材106を入れて補強してあり、補強材106には加熱発泡材107が設けてある。
外周側フレーム65は、アルミ形材で形成したものであり、室外側端部に下向きに突出する室外側折り返し部85aを有し、室内側端部に室外側の下方に湾曲しながら下向きに突出する1/4円弧状の室内側折り返し部86aを有している。室外側折り返し部85aから室内側に離間した位置には下向きの突条87が形成してあり、突条87と室内側折り返し部86aの先端部とで連結材84を見込方向に位置決めしている。
内周側フレーム66も、アルミ形材で形成したものであり、室外側端部に上向きに突出する室外側折り返し部85bを有し、室内側端部に上向きに突出する室内側折り返し部86bを有している。さらに、室内外方向の中央部に上向きに突出する中空台形断面の突部88が形成してある。内周側フレーム66には、内窓14の上枠59が下方からのねじ89で取付けてあり、当該ねじ89の先端部は突部88の中空部内に収まっている。
外周側フレーム65の室内側折り返し部86aと内周側フレーム66の室内側折り返し部86bとは、見込方向にずれた位置にあり、先端部同士がほぼ重合している。これにより本換気装置64は、光や視線が通過しないようにしている。
また本換気装置64は、図9に示すように、内周側フレーム66の室内側折り返し部86bの室外側面に加熱発泡材80bが長手方向の全長に設けてある。火災時には、図10に示すように、この加熱発泡材80bが発泡・膨張して室内側開口部97を塞ぐ。こうして室外側開口部96と室内側開口部97が加熱発泡材80a,80bで塞がれることで、通気経路67からの火炎や煙の連通を阻止し、延焼を防止することができる。
第2実施形態の換気装置64は、外周側フレーム65と内周側フレーム66間に壁(連結壁)がないので、通気のために壁に孔を開けたりする必要がなく、長手方向のほぼ全長から通気できるため、通気抵抗を小さくでき、換気性能に優れる。
本換気装置(第2実施形態)64は、外周側フレーム65と内周側フレーム66と連結材84とを備え、連結材84は、長手方向に間隔をおいて配置してあって、外周側フレーム65と内周側フレーム66をつないでおり、外周側フレーム65と内周側フレーム66との間に室内外に連通する通気経路67が形成してあるので、通気経路67を通じて24時間換気が行え、空調設備による電気代の削減に貢献できる。さらに本換気装置64は、外周側フレーム65又は内周側フレーム66の室外側寄りの位置に、火災時に通気経路67の室外側開口部96を塞ぐための加熱発泡材80aが全長に設けてあり、外周側フレーム65又は内周側フレーム66の室内側寄りの位置に、火災時に通気経路67の室内側開口部97を塞ぐための加熱発泡材80bが全長に設けてあることで、防火性能を付与できる。
さらに本換気装置(第1・第2実施形態)64は、外周側フレーム65は、躯体58にねじ止めしてあり、ねじ81a,81bを介して外周側フレーム65を躯体58に押し付ける鉄板82が長手方向に設けてあるので、火災時に外周側フレーム65が波打つように変形して躯体58との間に隙間ができるのを防止できる。
また、本換気装置(第1・第2実施形態)64は、外周側フレーム65は、躯体58にねじ止めしてあり、外周側面の室外側寄りの位置及び/又は室内側寄りの位置に加熱発泡材83a,83bが全長に設けてあることで、仮に外周側フレーム65が火災の熱で変形して躯体58との間に隙間ができたとしても、その隙間を加熱発泡材83a,83bで塞いで火炎や煙の連通を防ぐことができる。
このように、中間層20内を外窓13と内窓14に沿うように迂回して空気が流れることで、室内から室外に伝わる熱を空気の流れによって回収し、室内に戻すことで、室内から室外への熱の損失がほとんどなくなるので、非常に高い断熱性が得られる。また、外気を暖めて室内に採り込めるので、室内に居る人が冷たい風を感じることがなく、暖房効率も良い。
このように日射熱及び室外から室内に伝わる熱を空気の流れによって回収し、室外に捨てることで、空気が流出する方向とは逆方向である室外側から室内側への熱輸送が妨げられ、優れた断熱効果を発揮して、室内が涼しく保たれる。
14 内窓
64 換気装置
65 外周側フレーム
66 内周側フレーム
67 通気経路
76,78,96 室外側開口部
77,79,97 室内側開口部
80a,80b 加熱発泡材
Claims (4)
- 外周側フレームと内周側フレームとを備え、外周側フレームと内周側フレームとの間に室内外に連通する通気経路が形成してあり、外周側フレーム又は内周側フレームの室外側寄りの位置に、火災時に通気経路の室外側開口部を塞ぐための加熱発泡材が全長に設けてあり、外周側フレーム又は内周側フレームの室内側寄りの位置に、火災時に通気経路の室内側開口部を塞ぐための加熱発泡材が全長に設けてあることを特徴とする換気装置。
- 外周側フレームと内周側フレームと連結材とを備え、連結材は、長手方向に間隔をおいて配置してあって、外周側フレームと内周側フレームをつないでおり、外周側フレームと内周側フレームとの間に室内外に連通する通気経路が形成してあり、外周側フレーム又は内周側フレームの室外側寄りの位置に、火災時に通気経路の室外側開口部を塞ぐための加熱発泡材が全長に設けてあり、外周側フレーム又は内周側フレームの室内側寄りの位置に、火災時に通気経路の室内側開口部を塞ぐための加熱発泡材が全長に設けてあることを特徴とする換気装置。
- 窓の外周側に請求項1又は2記載の換気装置を備えることを特徴とする内窓。
- 外窓と内窓を備え、内窓の外周側に請求項1又は請求項2記載の換気装置を備えることを特徴とする二重窓。
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