JP7451353B2 - 建具 - Google Patents
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Description
枠6は、アルミ形材よりなる上枠8と下枠9と左右の縦枠10,10とを枠組みして構成されている。外障子7a及び内障子7bは、アルミ形材よりなる上框11と下框12と戸先框13と召合せ框14とを框組みし、その内側にガラス15を嵌め込んで構成されている。
外障子7a及び内障子7bの上框11の内周側には、図1に示すように、換気框16が設けてある。換気框16は、室外側壁と室内側壁とに通気口17,18を設け、室外から外窓・内窓間の中間層19に連通する通気部4を形成してある。室外側の通気口17は、図3(a)に示すように、縦長のスリット状で、左右方向に間隔をあけて框の長手方向の全長に亘って多数設けてある。
一方、室内側の通気口18は、図4(a)に示すように、左右方向の中央部に寄せて設けてあるか、図4(b)に示すように、左右方向の両方の端部に寄せて設けてあるか、図4(c)に示すように、左右方向の一方の端部に寄せて設けてある。図4(a)に示すように、室内側の通気口18を左右方向の中央部に寄せて設けた場合には、室外と連通する外窓1の通気部4は、左右方向の中央部に寄せて設けられることとなる(請求項1)。図4(b)に示すように、室内側の通気口18を両方の端部に寄せて設けた場合には、室外と連通する外窓1の通気部4は、左右方向の両方の端部に寄せて設けられることとなる(請求項2)。図4(c)に示すように、室内側の通気口18を左右方向の一方の端部に寄せて設けた場合には、室外と連通する外窓1の通気部4は、左右方向の一方の端部に寄せて設けられることとなる(請求項2)。
左右方向の中央部とは、特に限定されるものではないが、例えば左右方向の全長が1200mmであるとすれば、それを3等分した中央の約400mmの幅の領域のことをいい、その領域内に通気口18が設けてあればよい。
また、左右方向の端部とは、特に限定されるものではないが、例えば端から100~200mmの幅の領域のことをいい、その領域内に通気口18が設けてあればよい。
室外側の通気口17は、図1に示すように、斜め下方に面した傾斜面に形成してあり、室内側の通気口18より低い位置に設けてある。これにより、通気部4から雨水が入りにくくしている。通気部4内には、通気部4を開閉するシャッター板20が設けてある。
上枠22の上部には、換気ブレス27を備えている。換気ブレス27は、室外側と室内側の見付面に多数の通気口28を設け、中間層19から室内に連通する通気部5が設けてある。通気口28は、図3(b)に示すように、縦長のスリット状で、左右方向に間隔をあけて上枠22の長手方向の全長に亘って多数設けてある。通気部5の室内側には、埃や花粉等の侵入を防ぐフィルター29が設けてある。
外窓1の通気部4の面積(通気口18の合計面積)と内窓2の通気部5の面積(通気口28の合計面積)とでは、外窓1の通気部4の面積の方が小さくなっている。
冬期には換気扇等により室内を負圧に調整し、図5(a)に示すように、本建具を空気が室外から室内に向けて流れるようにする。外窓1の通気部4から流入した冷たい外気は、整流体3に当たることで下向きに流れの向きを変え、その後、温度が低く下降流の勢いが強い外窓1のガラス15の内側面に沿う流れに引き寄せられながら下降する。その後、冷たい外気は中間層19の下まで流れてから折り返し、内窓2のガラス26から室内の熱が伝わることで暖められ、ガラス26の室外側面に沿って上昇し、この間にガラス26から室外に逃げる熱を空気の流れによって回収する。また、窓に日射を受ける場合は、このように中間層19を空気が外窓1の内側面と内窓2の外側面に沿うように流れる間に、日射熱を取得することができる。その後、暖められた外気は内窓2上部の通気部5を通って室内に流入する。そうして暖められた外気を室内に取り入れることで、回収した熱を室内に戻すことができる。
通気枠36は、上記のように通気枠本体37の室外側壁54に通気口56を大きく、室内側壁55に通気口58を小さく形成してあることで、室外側空間40と中間空間41とが外気と等圧になっている。これにより、雨水が通気部4に吸い込まれないようにしている。室内側空間42は、室内に近い気圧になっている。
図8(b)に示す実施例2は、通気口60を通気枠36の左右方向の両方の端部に寄せて配置してある。このように通気口60を左右方向の両方の端部に寄せて設けることで、外窓1の通気部4が左右方向の両方の端部に寄せて設けられることとなる(請求項4)。外窓1の通気部4の面積(通気孔60の合計面積)は、内窓2の通気部5の面積(通気孔28の合計面積)の約1/10としてある。
通気口60を左右方向の全長に分散して設けた比較例2と、左右方向の中央部に寄せて設けた実施例1及び左右方向の両方の端部に寄せて設けた実施例2との比較では、全周波数範囲において実施例1及び実施例2の方が遮音性能が良かった。
また、通気口60を左右方向の中央部に寄せて設けた実施例1と左右方向の両方の端部に寄せて設けた実施例2との比較では、中央部に寄せて設けた実施例1の方が遮音性能が良かった。これは、通気口60が左右方向の両方の端部に設けてあると、これら2か所の通気部4から入った音波が干渉しあうことで増幅されるが、中央部に寄せて設けた場合にはそのようなことがないためと考えられる。なお、水密性の観点からすれば、通気口60を左右方向の両端部に寄せて設けた実施例2の方が、雨水の浸入経路が分散されて雨水が浸入しづらくなるため、好ましい。
また第2実施形態の建具は、第1実施形態と同様、中間層19を空気が外窓1の内側面と内窓2の外側面に沿うように迂回して流れることで、冬期には室内から室外に逃げる熱を回収し、夏期には室外から室内に入ってくる熱を回収して室外に捨てることで、換気を行いながら熱の出入りを少なくし、冷暖房負荷を抑えることができる。
外窓1は、第2実施形態と同様に、上枠8の外周側に通気枠36を有し、通気枠36に室外と連通する通気部4が設けてある。通気部4の室外側の通気口49及び室内側の通気口60は、下向きに開口している。室内側の通気口60は、図8(a)に示すように、左右方向の中央部に寄せて設けてあるか、図8(b)に示すように、左右方向の両方の端部に寄せて設けてあるか、あるいは左右方向の一方の端部に寄せて設けてある。図10に示すように、室内側の通気口60の近傍には、整流体3は設けていない。
また、冬期において内窓2の外側面に沿って上昇してきた内気を整流体3によって室内に導くことができ、夏期には内窓2の通気部5より流出する内気を整流体3によって内窓2の外側面に沿って下向きに流すことができるので、第1・第2実施形態と同様に、換気を行いながら熱の出入りを少なくし、冷暖房負荷を抑えることができる。
また、中間層19に整流体3が外側仕切体1の通気部4又は内側仕切体2の通気部5に対向して設けてあることで、外側仕切体1の通気部4から入った外気が外側仕切体1の内側面に沿って一方向に流れ、中間層19の端部付近で折り返し、内側仕切体2の外側面に沿って他方向に流れ、内側仕切体2の通気部5より室内に流入するか、内側仕切体2の通気部5から出た内気が内側仕切体2の外側面に沿って一方向に流れ、中間層19の端部付近で折り返し、外側仕切体1の内側面に沿って他方向に流れ、外側仕切体1の通気部4より室外に流出することで、冬期には室内から室外に逃げる熱を空気の流れによって回収して室内に戻し、夏期には室外から室内に入ってくる熱を空気の流れによって回収して室外に捨てることで、換気をしながら熱の出入りを少なくでき、冷暖房負荷を抑えることができる。
外側仕切体1の通気部4と内側仕切体2の通気部5の面積を異ならせることで、遮音性能が向上する。
また、中間層19に整流体3が外側仕切体1の通気部4又は内側仕切体2の通気部5に対向して設けてあることで、外側仕切体1の通気部4から入った外気が外側仕切体1の内側面に沿って一方向に流れ、中間層19の端部付近で折り返し、内側仕切体2の外側面に沿って他方向に流れ、内側仕切体2の通気部5より室内に流入するか、内側仕切体2の通気部5から出た内気が内側仕切体2の外側面に沿って一方向に流れ、中間層19の端部付近で折り返し、外側仕切体1の内側面に沿って他方向に流れ、外側仕切体1の通気部4より室外に流出することで、冬期には室内から室外に逃げる熱を空気の流れによって回収して室内に戻し、夏期には室外から室内に入ってくる熱を空気の流れによって回収して室外に捨てることで、換気をしながら熱の出入りを少なくでき、冷暖房負荷を抑えることができる。
外側仕切体1の通気部4と内側仕切体2の通気部5の面積を異ならせることで、遮音性能が向上する。
また、中間層19に整流体3が外側仕切体1の通気部4の室内側の通気口60より垂下して設けてあることで、外側仕切体1の通気部4から入った外気が外側仕切体1の内側面に沿って一方向に流れ、中間層19の端部付近で折り返し、内側仕切体2の外側面に沿って他方向に流れ、内側仕切体2の通気部5より室内に流入するか、内側仕切体2の通気部5から出た内気が内側仕切体2の外側面に沿って一方向に流れ、中間層19の端部付近で折り返し、外側仕切体1の内側面に沿って他方向に流れ、外側仕切体1の通気部4より室外に流出することで、冬期には室内から室外に逃げる熱を空気の流れによって回収して室内に戻し、夏期には室外から室内に入ってくる熱を空気の流れによって回収して室外に捨てることで、換気をしながら熱の出入りを少なくでき、冷暖房負荷を抑えることができる。
外側仕切体1の通気部4と内側仕切体2の通気部5の面積を異ならせることで、遮音性能が向上する。
また、中間層19に整流体3が外側仕切体1の通気部4の室内側の通気口60より垂下して設けてあることで、外側仕切体1の通気部4から入った外気が外側仕切体1の内側面に沿って一方向に流れ、中間層19の端部付近で折り返し、内側仕切体2の外側面に沿って他方向に流れ、内側仕切体2の通気部5より室内に流入するか、内側仕切体2の通気部5から出た内気が内側仕切体2の外側面に沿って一方向に流れ、中間層19の端部付近で折り返し、外側仕切体1の内側面に沿って他方向に流れ、外側仕切体1の通気部4より室外に流出することで、冬期には室内から室外に逃げる熱を空気の流れによって回収して室内に戻し、夏期には室外から室内に入ってくる熱を空気の流れによって回収して室外に捨てることで、換気をしながら熱の出入りを少なくでき、冷暖房負荷を抑えることができる。
外側仕切体1の通気部4と内側仕切体2の通気部5の面積を異ならせることで、遮音性能が向上する。
外側仕切体は、室外空間と中間層とに仕切るものであればよく、ガラス入りの外窓の他、シャッター、雨戸、ロールスクリーン等であってもよい。内側仕切体は、中間層と室内空間とに仕切るものであればよく、ガラス入りの内窓の他、カーテン、ロールスクリーン、障子等であってもよい。
整流体は、外側仕切体と内側仕切体の間で下降する空気と上昇する空気とがぶつかり合って空気の流れが阻害されるのを防ぎ、外側仕切体の内側面と内側仕切体の外側面に沿うように迂回する空気の流れを形成できるものであればよく、板状のものの他、ブラインド、ロールスクリーン、ハニカムスクリーン等であってもよい。
本発明の建具は、空気が流れる向きが室外から室内だけのもの、室内から室外だけのもの、室外から室内と室内から室外の両方向に空気が流れるものの何れであってもよい。
本発明は、新築の建物に外窓と内窓を新たに設置する場合の他、既存の単体のサッシ(外窓)が取付けられた窓に、後から内窓を増設して二重窓とする場合にも適用でき、既存の外窓を利用することで、コストが抑えられる。
2 内窓(内側仕切体)
3 整流体
4 外窓の通気部
5 内窓の通気部
Claims (4)
- 外側仕切体と内側仕切体と整流体を備え、外側仕切体は、上部に室外と連通する通気部を有し、内側仕切体は、上部に室内と連通する通気部を有し、整流体は、外側仕切体の通気部又は内側仕切体の通気部に対向して設けてあり、外側仕切体の通気部又は内側仕切体の通気部のうちの一方の通気部は、左右方向の中央部に寄せて設けてあり、他方の通気部は、一方の通気部と対向する範囲とそれ以外の範囲にわたって設けてあることを特徴とする建具。
- 外側仕切体と内側仕切体と整流体を備え、外側仕切体は、上部に室外と連通する通気部を有し、内側仕切体は、上部に室内と連通する通気部を有し、整流体は、外側仕切体の通気部又は内側仕切体の通気部に対向して設けてあり、外側仕切体の通気部又は内側仕切体の通気部のうちの一方の通気部は、左右方向の一方又は両方の端部に寄せて設けてあり、他方の通気部は、一方の通気部と対向する範囲とそれ以外の範囲にわたって設けてあることを特徴とする建具。
- 外側仕切体と内側仕切体と整流体を備え、外側仕切体は、上部に室外と連通する通気部を有し、室内側の通気口は下向きに開口しており、内側仕切体は、上部に室内と連通する通気部を有し、整流体は、外側仕切体の通気部の室内側の通気口より下方に垂下して設けてあり、外側仕切体の通気部又は内側仕切体の通気部のうちの一方の通気部は、左右方向の中央部に寄せて設けてあり、他方の通気部は、一方の通気部と対向する範囲とそれ以外の範囲にわたって設けてあることを特徴とする建具。
- 外側仕切体と内側仕切体と整流体を備え、外側仕切体は、上部に室外と連通する通気部を有し、室内側の通気口は下向きに開口しており、内側仕切体は、上部に室内と連通する通気部を有し、整流体は、外側仕切体の通気部の室内側の通気口より下方に垂下して設けてあり、外側仕切体の通気部又は内側仕切体の通気部のうちの一方の通気部は、左右方向の一方又は両方の端部に寄せて設けてあり、他方の通気部は、一方の通気部と対向する範囲とそれ以外の範囲にわたって設けてあることを特徴とする建具。
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