JP2022073962A - ネイルクリッパー - Google Patents
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Abstract
【課題】点接触により爪を切断することで爪に負担をかけず、深爪を防止する機能を有するネイルクリッパーを提供する。【解決手段】任意の操作にて上側片2と下側片1の一方端同士を接近させた際、上側片2に設けた上刃部12と下側片1に設けた下刃部11が爪を切断するための刃部を構成するネイルクリッパーにおいて、上側片2と下側片1を押し込んでいく際、下刃部11と上刃部12が隣接して交差し、下刃部11と上刃部12の両刃先が交差する点が移動していくネイルクリッパー。【選択図】図1
Description
この発明は、ネイルクリッパー(爪切り)において、爪甲(ネイルプレート)に衝撃を与えることにより二枚爪や割れ爪の原因である損傷を与えることがなく、また、技術的に無理なく誰でも安全に爪を綺麗に取り去ることができるエルゴノミクスを考慮したネイルクリッパーに関するものである。
ネイルケアーの長い歴史の中で爪切りに対する考え方は、ずいぶんと変わってきた。
以前よりネイルクリッパー(従来からある爪切り)あるいはネイルシザー(爪専用のはさみ)が使われてきているが、昨今のネイルケアーでは、爪に負担をかけないためネイルファイル(クッション材や木板をバインダーにした紙やすり)の使用を薦め、従来のネイルクリッパー(爪切り)は爪に負担をかけるとの理由で使用をやめるように勧めている。
以前よりネイルクリッパー(従来からある爪切り)あるいはネイルシザー(爪専用のはさみ)が使われてきているが、昨今のネイルケアーでは、爪に負担をかけないためネイルファイル(クッション材や木板をバインダーにした紙やすり)の使用を薦め、従来のネイルクリッパー(爪切り)は爪に負担をかけるとの理由で使用をやめるように勧めている。
まず、ネイルクリッパーとしてよく知られている構造のものとしては、例えば特許文献1に示すように、操作体3の操作(押し下げ)により、バネ支点F2により一方端付近を支点として下刃体2と上刃体1を近づけ、バネ支点F2の反対端の上刃体1と下刃体2により爪の先端の所定部分を挟んでペンチの様に切断し、取り去るものである。
次に、ネイルシザーとしては、ネイルクリッパーほど汎用に使われていないが、その構造としては、例えば、特許文献2のように、通常のハサミと類似構造で、刃の部分のみ爪切り用に特化して小さめに作ってあるものである。なお、特許文献2では、特にベビー用として安全のため刃に縦孔4を形成して深爪の危険を回避している。
また、ネイルファイルとしては、特許文献3に示すように、爪先を紙ヤスリにて除去してゆくものである
ところで、一般のユーザーにとっては、手軽に使えるネイルクリッパー(爪切り)が、まだまだ使用されているのが現状である。
しかしながら、ネイルクリッパーの問題点として、爪を切るときの「パチン」という音、すなわち振動が二枚爪や割れ爪の原因と言われているからである。また、ネイルクリッパーの刃は直線状若しくは指の形に合わせた曲線状となっているが、指の爪の形は人によって違うため、一つの爪に対して何度も切断作業を繰り返す必要もあった。
爪に施工をするネイル業界では、爪の損傷を防ぐため、特にせめて「パチン」と音のしない、爪切りにはネイルシザーの使用を薦めているが、自身で両手の爪を切ることは容易なことではなく、まったく浸透していない。また、ネイルファイル(紙やすり等)については作業に時間がかかるうえに自身で両手の爪を切ることは容易なことではなく、これも一般的には浸透していない。
更に、ネイルクリッパーは、不用意に使用すると深爪を誘発して爪下皮(ハイポキニウム)を切って出血するなど、生体生理的にも不具合を生じているのが現状である。
そもそも爪の存在意味を考えると、その本来の目的は指先の保護である。そして物をつかむという動作を補助するものである。指の骨は先端からの衝撃に弱く、爪はその骨を守らなくてはならない。深爪をして爪が指先の皮膚部分より短い人の指先は皮膚が肥厚して、皮膚のみで指先を守ろうとしている。
そのような状態を防ぐためにも爪先端のフリーエッジ部分(爪先の白い部分)は多少なりとも残すようにすべきである。深爪をして、フリーエッジをカットしたとしても、生理的にフリーエッジ部分はすぐに現れ、その部分のカットを繰り返すうちに爪はどんどん短くなり、爪本来の役目を果たさなくなってしまう。
そこで、この発明は、従来のネイルクリッパー(爪きり)の手軽さを残しつつ、爪に負担をかけず、深爪を防止する機能を有するネイルクリッパーを提供するものである。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、上側片と下側片の一方端を若干開き気味にした状態で両者の他方端を支点で接合して、任意の操作にて前記上側片と前記下側片の一方端同士を接近させた際、前記上側片に設けた上刃部と前記下側片に設けた下刃部が爪を切断するための刃部を構成するネイルクリッパーにおいて、前記上側片と前記下側片を押し込んでいく際、前記下刃部と前記上刃部が隣接して交差し、前記下刃部と前記上刃部の両刃先が交差する点が移動していくことを特徴とするネイルクリッパーである。
他方端が支点で接合され、一方端が若干開き気味にした状態となった上側片と下側片は、その若干開き気味な一方端を手に持って両者を接近させるように押し込めば、一方端同士が接近し、これら上側片と下側片の一方端付近に設けられている下刃部と上刃部も接近するが、両刃部は衝突して止まることなく隣接して交差する。即ち、極小な隙間もしくは接触しつつ上下に入れ違うことになる。
この際、下刃部と上刃部の両刃先が交差する点が移動していくが、そのためには、下刃部と上刃部の刃先の辺が、一方の辺に対して他方の辺が傾斜している(角度が付いている)ことにより、下刃部と前記上刃部の両刃先が一点で交差し(両刃先が点接触し)、更に、両刃先が交差する点が移動していくことになる。
即ち、上側片と下側片が接近するにつれ、上刃部と下刃部が重なる地点(切断部)が上側片、下側片の長さ方向に沿って移動してゆき、点接触での切断を可能とした。
なお、上刃部と下刃部の刃の方向は、上側片と下側片の長さ方向に沿って形成するのが製造上容易であるが、必ずしも上側片や下側片と平行でなくとも良く、通常のネイルクリッパーのように、上側片や下側片の先端部にて、上側片と下側片の長さ方向に略直角方向に上刃部と下刃部を形成しても良く、要するに、上刃部と下刃部の形成方向は特に限定されない。
従来のネイルクリッパーは、爪を上下の刃先で挟んで線接触でカットしてきたが、爪に負担をかけないためには、線ではなくハサミの様に点接触でカットする方が有効であり、この発明のネイルクリッパーでは、上側片と下側片を押し込んでいく際、下刃部と上刃部が隣接して交差し、下刃部と上刃部の両刃先が交差する点が移動していくことにより、ネイルクリッパーでありながら点接触で爪を切断することで、ネイルクリッパーの種々の問題を解決した。
次に、請求項2の発明は、上記請求項1に記載のネイルクリッパーにおいて、爪を置く側となる前記下側片がネイルクリッパーの外側となり、その内側に前記上側片が設けられていることを特徴とする構成を採用したものである。
爪を置く側、即ち、通常は爪の下側となる下側片をネイルクリッパーの外側(指のアクセスが容易な側)なので爪を置くのが容易になり、爪が置かれた下側片の下刃部に対して、上側片の上刃部が内側から切断するようになるので、爪の切断部を確認しながら切断動作が可能となり、深爪の防止につながり適切なフリーエッジを残すことが可能となる。
なお、下刃部を有する部分の下側片の横方向厚みは、下側片の外面に指が接触した際に、開口部へ出る爪の寸法が深爪を防ぐ程度となる厚みとしておくのが、爪切り時の利便性、安全性からも好ましい。また、下刃部が爪甲(ネイルプレート)の裏側を保持しながら上刃部が下降して切断するため、爪甲への負担も最小限に抑えることができる。
更に、請求項3の発明は、上記請求項2に記載のネイルクリッパーにおいて、前記下側片における前記下刃部を形成した部分は、側面から見て上向きに膨らむ円弧状部分となっていることを特徴とする構成を採用したものである。
爪は平坦ではなくカーブしており、爪のCカーブ(指先の方向から見た場合の爪のカーブ)を有しており、下側片が平坦な場合、Cカーブのせいで爪の中央部が下側片との間に隙間が生じてしまい、爪と下側片(下刃部)が離れた状態で切断を行うと爪に負担がかかるが、このCカーブに適したアール(円弧)に合わせて、請求項3の構成のように、下側片の下刃部を形成した部分に、側面から見て上向きに膨らむ円弧状部分を設ければ、切断時に爪の中央付近が下側片からの隙間を小さくでき、切断時の爪への負担をより少なくすることができる。
次に、請求項4の発明は、請求項2または3に記載のネイルクリッパーにおいて、前記下側片の一方端には上下方向に貫通する開口枠体を設け、前記開口枠体の開口部上側縁部の所定部分に前記下刃部が形成され、前記上側片の一方端には、押し込んだ際に前記下刃部に隣接しながら前記開口部を通過する前記上刃部が設けられたことを特徴とする構成を採用したものである。
切断用の刃部となる下刃部が形成される開口枠体の所定部分とは、特に限定されないが、少なくとも開口枠体の両側部に設けるのが好ましい。即ち、長さ方向に両側部(両サイド)に刃があれば、爪の両サイドをクリッパーの持ち替え無しにカットでき、また、右手と左手の指の爪を同様に切断でき、更に、自身の両手はもちろんのこと対面施術も容易となる。
また、開口枠体の両側部に上刃部および下刃部を設け、更に、上側片と下側片(開口枠体)が接近するにつれて上刃部と下刃部が点接触で交差するめには、それぞれの刃部は上側片や下側片の長さ方向に沿っているのが好ましいが、厳密に長さ方向に沿う必要はなく、約0~45°の範囲、好ましくは0~20°の範囲でずれても良いし、適度のアール(円弧)を描くなど厳密な長さ方向に沿う必要はない。
なお、請求項2の構成で説明した下側片の厚み等は、ここでは開口枠体の枠の厚み等に該当し、下刃部を有する部分の開口枠体の横方向厚みは、開口枠体外面に指が接触した際に、開口部へ出る爪の寸法が深爪を防ぐ程度となる厚みとしておくのが、爪切り時の利便性、安全性からも好ましい。また、開口枠体が爪甲(ネイルプレート)の裏側を保持しながら上刃部が下降して切断するため、爪甲への負担も最小限に抑えることができる。
従来のネイルクリッパーは、爪を線接触でカットしてきたが、この発明の請求項1に記載の構成を採用することで、線ではなくハサミの様に点接触でカットしており、爪に負担をかけない。
また、点接触によるカットのため、従来のネイルクリッパーのように切断線が刃の形に限定されることなく、爪の切断時にネイルクリッパーを動かすことで曲線でのカットも自由にできるので、1つの爪に対して何度も切断作業を繰り返す必要がない。
また、上側片および下側片に形成される上刃部および下刃部は、特にその形成方向が限定されず、従来のネイルクリッパーのようにネイルクリッパーを指の長さの方向と同じ方向にして切断作業を行う必要が無く、ネイルクリッパーの長さ方向に近い方向に沿って形成することもでき、指の長さ方向に対して直角方向にネイルクリッパーを保持して爪の切断作業を行え、爪切りを行う指の方向とネイルクリッパーを持つ手の方向が直角となり自然な形で作業を行うことができる。
次に、請求項2に記載の構成によれば、請求項1に記載の構成が有する効果に加えて、下側片の下側片が指に接触して爪の下側片の内側への爪の突出過ぎを防ぎ、子供に対する爪切りも安全に手軽に行うことができ、自身での使用はもちろんのこと、ネイルサロン等で行う対面施術に有効となった。
また、請求項3に記載の構成によれば、請求項2に記載の構成が有する効果に加えて、爪のCカーブに合わせた円弧状部分を下側片に設けられているので、爪の切断作業時に、爪が下側片上にぴったりと載置でき、切断作業時の爪への負担がなくなり、より安全に爪の切断作業が行える。
更に、請求項4に記載の構成によれば、下側片に開口枠体を設け、この開口枠体を通過する上側片とすることで、刃部をネイルクリッパーの両側に設けることができるので、爪の両サイドをクリッパーの持ち替え無しにカットできたり、一方、ネイルクリッパーを手で持ち替えれば右手と左手の指の爪を同様に切断でき、また、自身の両手はもちろんのこと対面施術も容易となる。
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1はこの発明のネイルクリッパーの第1の実施形態の構造を示すもので、その要部の斜視図である。
図1はこの発明のネイルクリッパーの第1の実施形態の構造を示すもので、その要部の斜視図である。
ネイルクリッパーは、大きく分けて、下側片1、上側片2、操作片3の3つの長尺、扁平状の板材からなる。
下側片1と上側片2とは、図1右側にある図示されない他方端部付近にて支点にてネジ止め、カシメ、溶接などにより固定されており、下側片1と上側片2の一方端部は、通常では図示のように離れた状態となるようになっている。
下側片1の右側の一方端部付近に、棒状体5が垂直方向上向きに立設され、この棒状体5の上端は、上側片2に設けられた貫通孔6を通じて上側片2より上方に突出している。
この棒状体5の上側片2より突出した上端部の後方から形成された図示されない切欠凹部に、前記操作片3の端部に折り曲げて形成された開口片7の開口にともなう図示左端の前枠8を、前記切欠凹部に対して回動自在となるように嵌合挿入し、開口片7と棒状体5とを連結してある。
操作片3の取付構造は上記のようなものであり、操作片3の折り曲げ部分が押圧部9となり、操作片3を下に押し込めば押圧部9が支点となり開口片7の前枠8が上側片2の上面に対して引き上げられ、それに連れて棒状体5も上側片2に対して引き上げられ、その結果、下側片1が引き上げられ(上側片2が押圧部9により下に押し込められ)、下側片1と上側片2との図1左側端部が接近するようになっている。
操作片3の押し込みを解除すれば、押圧部9による上側片2の押圧が無くなり、下側片1と上側片2との左側端部は離反して元の状態に戻る。
なお、棒状体5をその長さ方向を軸として下側片1に対して回動自在に設けておけば、前枠8により棒状体5と連なっている操作片3を裏向けに回転して上側片2に重ねることで小さく収納することができる。
以上の下側片1、上側片2、及び操作片3の基本的構造は、従来からの周知のネイルクリッパーと同様であるが、この発明では特に図示の構造に限定されるものではなく、下側片1と上側片2とが、所定の操作で一方端が接近するようなものであればどのような構造であってもよい。
次に、第1の実施形態におけるこの発明の特徴点である刃部について説明する。
下側片1の一方端部(図1左側)には、その延長上に垂直方向上向きに折り曲げ片21が形成され、その上方向先端部には下側片1の長さ方向に直角方向に沿って形成された下刃部11を有する。
下側片1の一方端部(図1左側)には、その延長上に垂直方向上向きに折り曲げ片21が形成され、その上方向先端部には下側片1の長さ方向に直角方向に沿って形成された下刃部11を有する。
また、上側片2の一方端部(図1左側)には、その延長上に垂直方向下向きに折り曲げ片22が形成され、その下端方向端には上側片2の長さ方向に直角方向に沿って形成された上刃部12を有する。
上刃部12は、上側片2を押し込んだ際に、下側片1の下刃部11にはぶつからず、折り曲げ片22は下刃部11を有する折り曲げ片21に隣接しながら下刃部11の後方(ネイルクリッパーの内側)を通過するようになっており、下刃部11と上刃部12との重なった交点で爪のフリーエッジを切断するようになっている。
なお、下刃部11と上刃部12は、交差する際、点接触(交点が一箇所)になるようにするため、図示の例では、上刃部12が水平方向、下刃部11が右下がりの傾斜となっているが、限定されず、上刃部12を傾斜させたり、下刃部11と上刃部12の両方を傾斜させてもよく、要するに一方の刃先に対して他方の刃先が傾斜していれば、刃先の接近・公差により刃先の交点は1箇所になる。即ち、両刃部(下刃部11と上刃部12)は、点接触状態で交差し、この交差点で爪を切断していくことになる。
従来のネイルクリッパーは、上下の刃が合わさることで爪を線接触で挟んでカットしてきたが、この発明のネイルクリッパーは、上記のような構造であり、上下の刃は線接触ではなくではなくハサミの様に点接触でカットしており爪に負担をかけないと共に、点接触によるカットのため、従来のネイルクリッパーのように切断線が刃の形に限定されることなく、爪の切断時にネイルクリッパーを動かしながらカットしていくことで自由な曲線でのカットができる。
次に、図2は、この発明のネイルクリッパーの第2の実施形態の構造を示すもので、その要部の斜視図である。
このネイルクリッパーの下側片1、上側片2、操作片3の構造と作用は、図1の第1の実施形態のネイルクリッパーと同様であり、詳細な説明は省略する。
次に、第2の実施形態におけるこの発明の特徴点である刃部について説明する。
下側片1の一方端部付近(図1左側)には、下側片1の端部側が狭くなる台形状部23になっており、その台形の斜め両側辺から垂直方向上向きに折り曲げ片24が形成され、その上方向先端部には略水平方向に沿って形成された下刃部11を有する。
下側片1の一方端部付近(図1左側)には、下側片1の端部側が狭くなる台形状部23になっており、その台形の斜め両側辺から垂直方向上向きに折り曲げ片24が形成され、その上方向先端部には略水平方向に沿って形成された下刃部11を有する。
一方、上側片2の一方端部側(図1左側)で操作片3の押圧部9がある付近には、その両側辺部から延長上に垂直方向下向きに折り曲げ片25が形成され、また、上側片2の一方端部は先絞りの略三角形の三角形状部26に形成されている。
そして、前記両辺の折り曲げ片25の上側片2の一方端(図示左端)は、三角形状部26から切り離された延長片27となり、この両側の延長片27を三角形状部26の斜めになった側辺に沿わすように折り曲げられ、この延長片27の下辺に上刃部12が形成されている。
延長片27に形成された上刃部12は、上側片2を押し込んだ際に、下側片1の折り曲げ片24に形成された下刃部11にはぶつからず、下刃部11に隣接しながら下刃部11の内側を通過するようになっており、即ち、下側片1と上側片2とを接近させると、上側片2の三角形状部26が、下側片1の台形状部23にすっぽり入り込むようになり、その際、下刃部11と上刃部12との重なった点で爪のフリーエッジを切断するようになっている。
なお、下刃部11と上刃部12は、交差する際、点接触(交点が一箇所)になるようにするため、図示の例では、上刃部12が先端(図示左側)に向かう程上になる傾斜を形成し、下刃部11が水平となっており、下側片1と上側片2の接近により、爪の切断部となる下刃部11と上刃部12の交点は、図示右側から左側に移動することになる。
しかし、第1の実施形態のネイルクリッパーと同様に、上刃部12と下刃部11は、図示のもの限定されず、下刃部11を傾斜させたり、下刃部11と上刃部12の両方を傾斜させてもよい。
また、台形状部23や三角形状部26の斜めになった角度も特に限定されず、爪の切断作業がしやすいような角度に、例えば20~45°等の任意の角度に設定できる。
また、第2の実施形態のものは、ネイルクリッパーの両側に上刃部12と下刃部11とからなる切断部が設けられているので、爪の両サイドをクリッパーの持ち替え無しにカットできたり、一方、ネイルクリッパーを手を持ち替えれば右手と左手の指の爪を同様に切断でき、また、自身の両手はもちろんのこと対面施術も容易となる。
次に、この発明のネイルクリッパーの第3の実施形態を、図3乃至図8に示す写真や図面に基づいて説明する。
このネイルクリッパーの下側片1、上側片2、操作片3の構造と作用は、第1または第2の実施形態のネイルクリッパーと同様であり、詳細な説明は省略する。
下側片1と上側片2とは、図3右側端部付近にて支点4にてネジ止め、カシメ、溶接などにより固定されており、図1左側の下側片1と上側片2端部は、通常では離れた状態となるようになっている。
図4、図5を参考にして下側片1と上側片2の接近動作を行う構造を詳細に説明すれば、下側片1に垂直状に立設された棒状体5の上端は、上側片2の貫通孔6を通じて上側片2より上方に突出し、この棒状体5の上側片2より突出した上端部の後方(図4右側)から形成された切欠凹部5aに、前記操作片3の端部に折り曲げて形成された開口片7の開口にともなう図示左端の前枠8を、切欠凹部5aに対して回動自在となるように嵌合挿入し、開口片7と棒状体5とを連結してある。
操作片3の取付構造は上記のようなものであり、操作片3の折り曲げ部分が押圧部9となり、操作片3を下に押し込めば押圧部9が支点となり開口片7の前枠8が上側片2の上面に対して引き上げられ、それに連れて棒状体5も上側片2に対して引き上げられ、その結果、下側片1が引き上げられ(上側片2が押圧部9により下に押し込められ)、下側片1と上側片2との図1左側端部が接近するようになっている。
また、操作片3の押し込みを解除すれば、押圧部9による上側片2の押圧が無くなり、下側片1と上側片2との左側端部は離反して元の状態に戻り、棒状体5をその長さ方向を軸として下側片1に対して回動自在に設けておけば、前枠8により棒状体5と連なっている操作片3を裏向けに回転して上側片2に重ねることで小さく収納することができる。以上の構造は第1および第2の実施形態のものと同様である。
次に、第3の実施形態におけるこの発明の特徴点である刃部について説明する。
下側片1の一方端部(図1、2、4左側)には上下に貫通する開口部10a有する開口枠体10が形成されている。
下側片1の一方端部(図1、2、4左側)には上下に貫通する開口部10a有する開口枠体10が形成されている。
この開口枠体10の形状は、丸、三角、四角等、限定されないが、図示のような略二等辺三角形に近い形状とすると(図5、7参照)、開口枠体10の大きさに対して後述の下刃部11を形成する側部をより長く形成できる。
この開口枠体10の開口部10a上側縁部に下刃部11が両側部(図5、7参照)に形成されており、開口枠体10の両側部に下刃部11を形成することで、爪の両サイドをクリッパーの持ち替え無しにカットでき、また、右手と左手の指の爪を同様の操作にて切断でき、更に、自身の両手はもちろんのこと対面施術も容易となる。
また、下刃部11が形成されている開口枠体10の側面観は、図6に示すように、ネイルクリッパー(下側片1)の長さ方向から直線あるいは爪のCカーブに適した任意のアール(円弧)が付与されており、この構成により爪の下側を開口枠体10の上面にぴったりと置け、爪切断時の爪への負担が少なくなる。
この下刃部11が形成されている開口枠体10の横方向の厚みは、図7、8に示すように、開口枠体10外面に指が接触した際に、開口部10aへ出る爪Nの先の寸法がフリーエッジFまでとなり深爪を防ぐ程度となる厚みとしておくのが、爪切り時の利便性、安全性からも好ましく、約0.5~1.5mm程度としている。
上側片2の一方端部(図3、4、6左側)には、その側部側に上側片2から下向きに折り曲げ片31が形成され、その下端先端が、先述の下刃部11と対となる上刃部12となる。
上刃部12は、上側片2を押し込んだ際に、下側片1の下刃部11に隣接しながら開口枠体10の開口部10aを通過するので、下刃部11と上刃部12との重なりで爪NのフリーエッジFを切断する。
なお、図4、6に示すように、上刃部12は下刃部11に対して一方端側(図示左側)へ向かって上方向に傾斜している形状であり、このような構造により、爪の切断時、上側片2が下側片1に接近するにつれ、上刃部12と下刃部11の重なり部(切断部)は、図示右側から左側に順次移動してゆき、即ち、点接触状態で爪を切断していくことになる。
また、下刃部11及び上刃部12の方向は、下側片1や上側片2の長さ方向に沿って形成すると、下側片1や上側片2が接近するにつれて下刃部11と上刃部12の交差部(切断部)が点接触で移動してゆくが、厳密に下側片1や上側片2の長さ方向に沿わせる必要はなく、図7で示すように、長さ方向から若干(約15~20°)ずれていてもかまわない。
そのずれる範囲は0~45°(好ましくは0~20°)の範囲であればよく、また、適度のアール(円弧)を描くなど厳密な長さ方向に沿う必要はない。
この発明のネイルクリッパーの実施形態は、以上述べた通りであるが、この発明は実施形態で述べたものに限定されず、この目的の範囲内で細部構造等を適宜変更して実施できることは言うまでもない。
1 下側片
2 上側片
3 操作片
4 支点
5 棒状体
5a 切欠凹部
6 貫通孔
7 開口片
8 前枠
9 押圧部
10 開口枠体
10a 開口部
11 下刃部
12 上刃部
21、22 折り曲げ片
23 台形状部
24 折り曲げ片
25 折り曲げ片
26 三角部
27 延長片
31 折り曲げ片
F フリーエッジ
N 爪
2 上側片
3 操作片
4 支点
5 棒状体
5a 切欠凹部
6 貫通孔
7 開口片
8 前枠
9 押圧部
10 開口枠体
10a 開口部
11 下刃部
12 上刃部
21、22 折り曲げ片
23 台形状部
24 折り曲げ片
25 折り曲げ片
26 三角部
27 延長片
31 折り曲げ片
F フリーエッジ
N 爪
Claims (4)
- 上側片と下側片の一方端を若干開き気味にした状態で両者の他方端を支点で接合して、任意の操作にて前記上側片と前記下側片の一方端同士を接近させた際、前記上側片に設けた上刃部と前記下側片に設けた下刃部が爪を切断するための刃部を構成するネイルクリッパーにおいて、
前記上側片と前記下側片を押し込んでいく際、前記下刃部と前記上刃部が隣接して交差し、前記下刃部と前記上刃部の両刃先が交差する点が移動していくことを特徴とするネイルクリッパー。 - 爪を置く側となる前記下側片がネイルクリッパーの外側となり、その内側に前記上側片が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のネイルクリッパー。
- 前記下側片における前記下刃部を形成した部分は、側面から見て上向きに膨らむ円弧状部分となっていることを特徴とする請求項2に記載のネイルクリッパー。
- 前記下側片の一方端には上下方向に貫通する開口枠体を設け、
前記開口枠体の開口部上側縁部の所定部分に前記下刃部が形成され、
前記上側片の一方端には、押し込んだ際に前記下刃部に隣接しながら前記開口部を通過する前記上刃部が設けられたことを特徴とする請求項2又は3に記載のネイルクリッパー。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020181237 | 2020-10-29 | ||
JP2020181237 | 2020-10-29 |
Publications (1)
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