JP2004248707A - シート用刃物 - Google Patents

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Seiji Kanematsu
誠司 兼松
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KANEMATSU KOGYO KK
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Abstract

【目的】構造が簡単であって、かつ、使用上、違和感がなく、被切断物の切断時における不慮のトラブルの発生のおそれがなく、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の粘着剤が刃体に付着し難いシート用刃物やはさみを提供することにある。
【解決手段】はさみ本体の刃体12a、12bの切先16a、16b側の棟20a、20b側の端Xから刃部22a、22bの支軸14側の端Yを越えた刃体12a、12bの刃先18a、18b側の端Zに至る折目24a、24bが該刃部22a、22bの前記の棟20a、20b側にそれぞれ形成され、前記のそれぞれの折目24a、24bを境にして前記した刃部22a、22bが互いに内側に向けて折曲されてなるものである。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、はさみ類や裁断器、ギロチンカッタの改良に関するもので、とりわけ、粘着性に富んだ被裁断物を切断するシート用刃物やはさみに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来例として、はさみについていえば、特開2001−314669号公報に記載された発明が知られている。
この従来例は、切断刃23と刃部21を備えた第1の刃本体12aと第2の刃本体12bが両者の一側において樹脂ワッシャ37を介在させて連結回動軸13により連結され、両者の刃本体12a、12bの刃部21の外側縁であって、かつ、切先側に背部切欠き部25が、一方、両者の刃本体12a、12bの刃部21の内側縁であって、かつ、連結回動軸13側に腹部切欠き部24がそれぞれ設けられ、両切欠き部24、25間を繋ぐ折り線26で刃部21の先端部を対向する刃部21側が所定の角度αに折曲され、前記の両切欠き部24、25間を繋ぐ折り線26と切断刃23とのなす角度βが僅かに傾斜されてなるものであって、刃部21の裏面側に間隙dを設けることにより、粘着テープの切断時に粘着剤がはさみの刃体に付着し難くするようにされているものであった(特許文献1)。
【0003】
一方、ギロチンカッタの従来例についていえば、たとえば、特開平5−200691号公報に記載された発明が知られている。
この従来例は、可動刃11の左右の切り欠き凹部12の内側の刃先13の始端が、非同時点に固定刃15に接触するごとく、切断運動方向に段差を設け、また、切り欠き凹部12の内側の剪断面を外側に大きくすることにより、所用切断力の平準化を図るようにしているものであった(特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−314669号公報
【特許文献2】
特開平5−200691号公報
【0005】
特許文献1に記載されたはさみでは、両切欠き部24、25間を繋ぐ折り線26で刃部21の先端部を対向する刃部21側が所定の角度αに折曲げられ、前記の両切欠き部24、25間を繋ぐ折り線26と切断刃23とのなす角度βが僅かに傾斜されてなるもので、刃部21の裏面側に間隙dを設けることにより、粘着テープの粘着剤がはさみの刃体12a、12bに付着し難くするようにされていた。
【0006】
しかし、粘着テープの粘着剤がはさみの刃体12a、12bに付着し難くするようにするために刃部21の裏面側に間隙dが設けられているものの、その間隙dを設けるため、前記したように、腹部切欠き部24や背部切欠き部25を設けたり、連結回動軸13に樹脂ワッシャ37を介在させることにより、刃体12a、12b間の間隔を調整するようにされていた。
そして、注目されることに、両切欠き部24、25間を繋ぐ折り線26を基準にして刃部21の先端部が対向するように刃部21側が所定の角度αに折曲げられたに止まるから、前記した間隙dは腹部切欠き部24および背部切欠き部25の間にのみ形成され、腹部切欠き部24の連結回動軸13側および背部切欠き部25の切先側の刃部21の裏面側には間隙dが形成されないという決定的な問題があった。
【0007】
したがって、使用上の違和感のあることはもちろん、腹部切欠き部24の連結回動軸13側および背部切欠き部25の切先側の刃部21には前記した間隙dが形成されない結果、目的とする粘着テープの粘着剤がはさみの刃体12a、12bに付着し難くできないという問題があった。
【0008】
したがって、構造が複雑化することは勿論、使用時に一方の刃体12aの切断刃23や一方の腹部切欠き部24が他方の刃体12bの腹部切欠き部24に引っ掛かったりするなどのおそれのあることのほか、使用上、不慮のトラブルの発生のおそれが少なくないなどの問題点があった。
【0009】
とりわけ、前記したように、一方の刃体12aの切断刃23や一方の腹部切欠き部24が他方の刃体12bの腹部切欠き部24に引っ掛かるおそれを解消するッシャ37を介在させていることにより、使用上の違和感のあることはもちろん、間隙dが従来のはさみに比較して広くなることを回避できなかった。
【0010】
その結果、連結回動軸13側の刃体12a、刃体12bの摺接ができないおそれが生じて被切断物の切断が不能になるおそれがあり、他方、切先側の刃体12a、刃体12bの摺接が過度になるおそれがあり、被切断物の切断が不能になるおそれがあった。
【0011】
他方、特許文献1に記載されたいわゆるギロチンカッタでは切断力の平準化を図るようにしているものの、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の粘着剤がギロチンカッタの可動刃11や固定刃15に付着し難くするようにする配慮は一切配慮されていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、構造が簡単であって、かつ、使用上、違和感がなく、被切断物の切断時における不慮のトラブルの発生のおそれがなく、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の粘着剤が刃体に付着し難いシート用刃物やはさみを提供することにある。
【0013】
【問題を解決するための手段および作用効果】
上記の目的を達成するため、請求項1記載のシート用刃物の発明は、
細長く、かつ、板状の一対の刃体のうち、一方の刃体が支軸を介して回動自在に設けられ、前記の一対の刃体の長手方向の一側端に支軸側から切先にかけて刃先が設けられてなるシート用刃物であって、前記の一対の刃体が前記の支軸側から切先側にかけて互いに内側に向けて緩やかに湾曲され、一方、前記したそれぞれの刃体の刃先から刃体の棟側にかけて、かつ、刃先に沿わせて帯状の刃部が刃体の内側に向けて傾斜してそれぞれ設けられ、該刃体の切先側の棟側の端から刃部の支軸側の端を越えた刃体の刃先側の端に至る折目が該刃部の前記の棟側にそれぞれ形成され、前記のそれぞれの折目を境にして前記した刃部が互いに内側に向けて折曲されてなることを特徴とするものである。
【0014】
請求項1記載のシート切断器の発明は、一対の刃体と支軸の3点からなるから、その構造は、一方の刃体が支軸を介して互いに回動自在であるものの、従来のはさみ類などの刃物類の構造と比較して簡単であり、その上、その構造は従来例のはさみなどに比較して遜色がないから、使用上の違和感がない。
さらに、簡単な構造ながら、被切断物の切断時における不慮のトラブルの発生のおそれがなく、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の粘着剤が刃体に付着し難いシート用刃物を得ることができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のシート用刃物の発明において、はさみであることを特徴とするものである。
【0016】
請求項2記載のシート用刃物の発明は、上記の構成であるから、一方の刃体のみが支軸を介して回動自在に設けられているものの、請求項1記載のシート用刃物と共通の作用効果を奏するはさみを得ることができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のシート用刃物の発明において、裁断器であることを特徴とするものである。
【0018】
請求項3記載のシート用刃物の発明は、上記の構成であるから、請求項1記載のシート用刃物と共通の作用効果を奏する裁断器を得ることができる。
【0019】
請求項4記載発明は、請求項1記載のシート用刃物の発明において、ギロチンカッタであることを特徴とするものである。
【0020】
請求項4記載のシート用刃物の発明は、上記の構成であるから、請求項1記載のシート用刃物と共通の作用効果を奏するギロチンカッタを得ることができる。
【0021】
請求項5記載のはさみの発明は、細長く、かつ、板状の一対の刃体が支軸を介して回動自在に設けられ、前記の一対の刃体の長手方向の一側端に支軸側から切先にかけて刃先が設けられてなるシート用刃物であって、前記の一対の刃体が前記の支軸側から切先側にかけて互いに内側に向けて緩やかに湾曲され、一方、前記したそれぞれの刃体の刃先から刃体の棟側にかけて、かつ、刃先に沿わせて帯状の刃部が刃体の内側に向けて傾斜してそれぞれ設けられ、該刃体の切先側の棟側の端から刃部の支軸側の端を越えた刃体の刃先側の端に至る折目が該刃部の前記の棟側にそれぞれ形成され、前記のそれぞれの折目を境にして前記した刃部が互いに内側に向けて折曲されてなることを特徴とするものである。
【0022】
請求項5記載のはさみの発明は、上記の構成であるから、一対の刃体が支軸を介して互いに回動自在に設けられているものの、請求項1記載のシート用刃物と共通の作用効果を奏するはさみを得ることができる。
【0023】
請求項6記載のシート用刃物の発明は、請求項1、2、3または4記載のシート用刃物の発明において、刃体の内側面に微細な凸部などの摩擦機構が設けられてなることを特徴とするものである。
【0024】
請求項6記載の発明は、上記の構成であるから、請求項1、2、3または4記載の発明と共通の作用効果を奏するほか、刃体の内側面に微細な凸部などの摩擦係機構が設けられているから、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の切断時に被切断物の粘着材が一層、刃体に付着し難いシート用刃物を得ることができる。
【0025】
請求項7記載のはさみの発明は、請求項5記載のはさみの発明において、刃体の内側面に微細な凸部などの摩擦機構が設けられてなることを特徴とするものである。
【0026】
請求項7記載のはさみの発明は、上記の構成であるから、請求項5記載の発明が奏する作用効果のほか、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の切断時に被切断物の粘着材が一層、刃体に付着し難いはさみを得ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態に係るシート用刃物は、はさみと裁断器の適用例であり、以下にその実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は実施の形態に係るはさみの一対の刃体を閉じた状態を示す平面図、図2は一対の刃体を開いた状態を示す平面図、図3は図2の要部の正面図、図4は図3のA−A線拡大縦断面図、図5は図3のB−B線拡大縦断面図、図6他のはさみの例の要部の正面図、図7は図6のC−C線拡大縦断面図、図8はさらに他のはさみの例の要部の正面図、図9は図8のD−D線拡大縦断面図、図10は他の実施の形態であって裁断器の正面斜視図、図11は図10の背面斜視図である。
なお、図3の符号「24a」および図10の符号「24b」は、本来見えない折目であるが、説明の便宜のため表してある。
【0028】
発明の実施の形態はシート用刃物のうちはさみの適用例である。
そして、シート用刃物の例は、一方の刃体のみが支軸を介して回動自在に設けられている理髪用のはさみ、事務用に広く採用されている裁断器、紙加工に採用されるいわゆるギロチンカッタである。
しかし、その構造は断りのない限り基本的にはさみの構造と変化しないから、主としてはさみを例に挙げて説明する。
さらに、はさみの一対の刃体は互い支軸を介して回動自在に設けられていることが普通であるから、断りのない限り一対の刃体が互い支軸を介して回動自在に設けられている例について言及されている。
【0029】
図1および2に示されるシート用刃物の例は一対の刃体12a、12bが互い支軸を介して回動自在に設けられているはさみSの例である。
知られるように一対の刃体12a、12bの一側に図1および図2では一方のハンドル10は図示が省略されているが、一対のハンドル10が備えられている。
そして、知られるように細長く、かつ、板状の一対の刃体12a、12bが互いに一側の支軸14を介して回動自在に設けられている(図1、図2、図3を参照)。
ここに、一対の刃体12a、12bがそれぞれ一側の支軸14を介して回動自在に設けられていることを説明したが、一対の刃体12a、12bのうち、いずれか一方の刃体のみが回動する場合もある。
【0030】
したがって、一対の刃体12a、12bのうち、一方の刃体12aが固定の刃体となり、他方の刃体12bが可動の刃体となることを意味している。
裁断器、ギロチンカッタでは、一方の刃体が固定の刃体となり、他方の刃体1が可動の刃体となることは広く知られるとおりである。
また、一般的ではないものの、はさみにおいてもたとえば、理髪用のはさみでは、一方の刃体が固定の刃体となり、他方の刃体が可動の刃体とされることは稀ではない。
【0031】
さらに続けて説明すると、知られるように、細長く、かつ、板状の一対の刃体12a、12bの長手方向の一側端に支軸14側からそれぞれの切先16a、16bにかけて知られるように刃先18a、18bがそれぞれ設けられている(図3を参照)。
【0032】
また、前記した一対の刃体12a、12bは、互いに前記した支軸14側から切先16a、16bにかけて内側に緩やかに湾曲されている(図2を参照)。
一対の刃体12a、12bが緩やかに湾曲されることにより、一対の刃体12a、12bを開いたときには、肉眼で観察してもその湾曲を確認できる程度に湾曲されているものの、切断時につまり一対の刃体12a、12bを閉じた状態では、その湾曲は注意深く観察して確認できる程度の湾曲といえるが、湾曲されていることにより、刃体12a、12bの摺接応力が増加し、被切断物の切断時に切断の確実性が期待できる。
一対の刃体12a、12bの摺接応力が弱い場合には、被切断物の切断時に刃体12a、12bの切先16a、16b間にとりわけ間隙が発生し、被切断物の切断を行い難くなる点を考慮して上記の湾曲が設けられている。
【0033】
刃体12a、12bの摺接応力の保持をしつつ、併せて粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の粘着剤が刃体12a、12bに付着し難いはさみを得るという課題解決のため、この発明の実施の形態では次のような工夫が凝らされている。
【0034】
前記した刃体12a、12bの長手方向の一側端に設けられたそれぞれの刃先18a、18bから刃体12a、12bの棟20a、20b側にかけ、かつ、刃先18a、18bに沿わせて帯状の刃部22a、22bがそれぞれ刃体12a、12bの内側に向けて傾斜して設けられている(図3、図4および図5を参照)。
【0035】
前記した刃体12a、12bの該切先16a、16b側の端Xからそれぞれの刃部22a、22bの支軸14側の端Yを越えた刃体12a、12bの切先16a、16b側の端Zに至る折目24a、24bがそれぞれ形成されている。
【0036】
そして前記のそれぞれの折目24a、24bを境にして前記した刃部22a、22bがそれぞれ互いに内側に向けてたとえば、プレス加工により一定の角度αにより折曲されている(図4、図5を参照)。
前記した一定の傾斜角度αは、1〜20度の範囲であればよいが、好ましくは5〜10度がよい。
【0037】
かくして、折目24a、24bを境にして前記した刃部22a、22bが内側に向けて一定の角度αにより傾斜されることにより、刃体12a、12bの裏面に前記した特許文献1の発明と異なり、刃体12a、12bの全長に亘る間隙dが形成される(図5を参照)。
前記した間隙dは好ましくは0.2〜0.25mmである。
この間隙dが形成されることにより、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の粘着剤が刃体12a、12bに裏面に付着することが少ない。
【0038】
その上、間隙dの形成手段は、前記の折目24a、24bを基準にして刃部22a、22bを折曲することにより形成されているから、特許文献1の発明のように、支軸側や切先側の刃体12a、12b間に間隙が発生することは一切ない。
【0039】
したがって、この発明では、刃体12a、12bに裏面の全域に間隙dが形成されるので、刃体12a、12bの裏面の全域に粘着剤が付着することが少ない。
【0040】
この発明の実施の形態では、さらに、刃体12a、12bの裏面に粘着剤を付着し難くすることを意図として工夫が凝らされているから、引き続き説明する。
図6および図7に示されるはさみの例は、はさみの一方の刃体12aの裏面であるが、微細な凹部が無数に設けられることにより摩擦機構26が形成され、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の切断時に被切断物の粘着材が一層、刃体12aの裏面に付着し難いように図られている。
【0041】
図8および図9に示されるはさみの例は、一方の刃体12aの裏面であるが、微細な条溝が多数に設けられることにより摩擦機構26が形成され、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の切断時に被切断物の粘着材が一層、刃体12aの裏面に付着し難いように図られている。
【0042】
前記したように、以上に記載したはさみの例は、刃体12a、12bの一方または一対を問わず、支軸14を介して回動自在であるが、これらのうち、刃体12a、12bの一方が回動自在である場合は、他の構成はそっくりシート用刃物の例である事務用の裁断器Kやギロチンカッタにも採用できる。
【0043】
そこで、事務用の裁断器Kとギロチンカッタのうち、事務用の裁断器Kについてその実施の形態を以下に説明する。
図10および図11に示される例は、事務用の裁断器Kである。
【0044】
細長く、かつ、板状の一対の刃体12a、12bのうち、一方の刃体12bがいわゆる可動刃として支軸14を介して回動自在に設けられている。
一方、基台28の正面に固定された他方の12aはいわゆる固定刃として構成されている。
【0045】
前記の一対の刃体12a、12bの長手方向の一側端に支軸側から切先にかけて刃先が設けられている。
この例の場合、用語「切先」とは支軸14に対向する刃体12a、12bの先端部に相当する。
図示を省略したが、先に説明したはさみのように一対の刃体12a、12bのが前記の支軸14側から切先側にかけて互いに内側に向けて緩やかに湾曲されている(図2を参照。
【0046】
一方、図示を省略したが、先に説明したはさみのように前記したそれぞれの刃体12a、12bの刃先から刃体12a、12bの棟側にかけて、かつ、刃先に沿わせて帯状の刃部が刃体の内側に向けて傾斜してそれぞれ設けられている。
【0046】
また、図示を省略したが、先に説明したはさみのように、該刃体12a、12bの切先側の棟側の端から刃部の支軸側の端を越えた刃体の刃先側の端に至る折目24a、24bが該刃部の前記の棟側にそれぞれ形成され、前記のそれぞれの折目24a、24bを境にして前記した刃部が互いに内側に向けて折曲されてなることにより、裁断器Kが構成されている(図3、図4、図5を参照)。
【0047】
かくして、一対の刃体12a、12bと支軸14の3点からなるから、その構造は、簡単であり、その上、その構造は従来例の裁断器Kに比較して遜色がないから、使用上の違和感がない。
さらに、簡単な構造ながら、被切断物の切断時における不慮のトラブルの発生のおそれがなく、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の粘着剤が刃体12a、12bに付着し難いシート用刃物としての裁断器Kを得ることができる。
【0048】
さらに、ギロチンカッタの実施の形態については、図示を省略したが、一対の刃体の一方を回動自在に設け、先に説明したはさみや裁断器Kの構成をそっくり採用することによりギロチンカッタを設けることができる。
回動自在な一方の刃体は電気制御され可動されることはいうまでもない。
【0049】
そして、裁断器Kと同様に一対の刃体と支軸の3点からなるから、その構造は、簡単であり、その上、その構造は従来例のギロチンカッタに比較して遜色がないから、使用上の違和感がない。
さらに、簡単な構造ながら、被切断物の切断時における不慮のトラブルの発生のおそれがなく、粘着テープなどの粘着性の高い被切断物の粘着剤が刃体に付着し難いシート用刃物としてのギロチンカッタを得ることができる。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るはさみの一対の刃体を閉じた状態を示す平面図である。
【図2】一対の刃体を開いた状態を示す平面図である。
【図3】図2の要部の正面図である。
【図4】図3のA−A線拡大縦断面図である。
【図5】図3のB−B線拡大縦断面図である。
【図6】他のはさみの例の要部の正面図である。
【図7】図6のC−C線拡大縦断面図である。
【図8】さらに他のはさみの例の要部の正面図である。
【図9】図8のD−D線拡大縦断面図である。
【図10】他の実施の形態であって裁断器の正面斜視図である。
【図11】図10の背面斜視図である。
【符号の説明】
10 ハンドル
12a 刃体
12b 刃体
14 支軸
16a 切先
16b 切先
18a 刃先
18b 刃先
20a 棟
20b 棟
22a 刃部
22b 刃部
24a 折目
24b 折目
26 摩擦機構
28 基台
X 刃体の切先側の棟側の端
Y 刃部の支軸側の端
Z 刃体の刃先側の端
d 間隙
α 角度
S はさみ
K 裁断器

Claims (7)

  1. 細長く、かつ、板状の一対の刃体のうち、一方の刃体が支軸を介して回動自在に設けられ、前記の一対の刃体の長手方向の一側端に支軸側から切先にかけて刃先が設けられてなるシート用刃物であって、
    前記の一対の刃体が前記の支軸側から切先側にかけて互いに内側に向けて緩やかに湾曲され、
    一方、前記したそれぞれの刃体の刃先から刃体の棟側にかけて、かつ、刃先に沿わせて帯状の刃部が刃体の内側に向けて傾斜してそれぞれ設けられ、
    該刃体の切先側の棟側の端から刃部の支軸側の端を越えた刃体の刃先側の端に至る折目が該刃部の前記の棟側にそれぞれ形成され、
    前記のそれぞれの折目を境にして前記した刃部が互いに内側に向けて折曲されてなることを特徴とするシート用刃物。
  2. はさみであることを特徴とする請求項1記載のシート用刃物。
  3. 裁断器であることを特徴とする請求項1記載のシート用刃物。
  4. ギロチンカッタであることを特徴とする請求項1記載の用シート用刃物。
  5. 細長く、かつ、板状の一対の刃体が支軸を介して回動自在に設けられ、前記の一対の刃体の長手方向の一側端に支軸側から切先にかけて刃先が設けられてなるシート用刃物であって、
    前記の一対の刃体が前記の支軸側から切先側にかけて互いに内側に向けて緩やかに湾曲され、
    一方、前記したそれぞれの刃体の刃先から刃体の棟側にかけて、かつ、刃先に沿わせて帯状の刃部が刃体の内側に向けて傾斜してそれぞれ設けられ、
    該刃体の切先側の棟側の端から刃部の支軸側の端を越えた刃体の刃先側の端に至る折目が該刃部の前記の棟側にそれぞれ形成され、
    前記のそれぞれの折目を境にして前記した刃部が互いに内側に向けて折曲されてなることを特徴とするはさみ。
  6. 刃体の内側面に微細な凸部などの摩擦機構が設けられてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のシート用刃物。
  7. 刃体の内側面に微細な凸部などの摩擦機構が設けられてなることを特徴とする請求項5記載のはさみ。
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