JP2022073045A - 油性化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】ムラ又はスジ状のフローマークのような模様が低減又は抑制され、かつ、外観の光沢性に優れる油性化粧料を提供する。【解決手段】本開示の油性化粧料は、平均粒子径が80μm以下の第1の光輝性顔料、及びポリマー系油相増粘剤を含み、この第1の光輝性顔料と、平均粒子径が80μm超の第2の光輝性顔料との質量比が、55:45~100:0であり、色材を含む場合には色材に対する第1の光輝性顔料の質量比が、2.0以上であり、増粘性粒子の含有量が、4.0質量%未満であり、かつ、80~150℃の少なくとも一部の温度下における粘度が、50mPa・s以上である。【選択図】図2

Description

本開示は、油性化粧料に関する。
近年、種々の油性化粧料が開発されている。
特許文献1には、互いに接する透明な外層部と着色した内層部を有し、外層部に少なくとも成分(A)ジブチルラウロイルグルタミド、成分(B)ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドと、成分(C)グリセリンの重合度が6~12であり、脂肪酸が炭素数8~22の分岐脂肪酸であるポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する、スティック状油性固形化粧料が開示されている。
特許文献2には、(a)結晶化開始温度が80~95℃であるポリエチレンワックスと、(b)結晶化開始温度が85~100℃であるマイクロクリスタリンワックスとを、(a):(b)=99:1~60:40の質量比で含有し、かつ、(c)IOBが0.2以上の液状油分を30質量%以上含有する、スティック状化粧料が開示されている。
特開2017-119698号公報 特開2008-133205号公報
例えば、口紅などの油性化粧料に、有色の光輝性顔料を配合したり、或いは、無色若しくは白色の光輝性顔料と色材とを配合したりして、パール感などの光輝性の質感を唇に付与する技術が知られている。
口紅などの油性化粧料は、例えば、ワックスなどの固形剤を加熱溶融させ、そこに顔料等の添加剤を混合し、得られた混合物を型に注入し、冷却して調製される。このとき、添加剤として、例えば、有色の光輝性顔料を使用したり、或いは、無色若しくは白色の光輝性顔料と色材とを併用したりすると、図1(a)に示されるような、ムラ又はスジ状のフローマークのような模様が生じる場合があった。このような模様を有する油性化粧料を、例えば、口紅として使用し、それを唇に適用しても、図1(b)に示されるように、色味及び光輝性の質感は十分に得られるため、従来は、油性化粧料の外観にムラ又はスジ状のフローマークのような模様が存在する状態で製品化されることが多かった。
しかしながら、近年、口紅等の油性化粧料は、単なる色持ち性又は良好な発色性等の性能以外に、油性化粧料自体の外観の審美性も重要視されるようになってきた。
したがって、本開示の主題は、ムラ又はスジ状のフローマークのような模様が低減又は抑制され、かつ、外観の光沢性に優れる油性化粧料を提供することである。
〈態様1〉
平均粒子径が80μm以下の第1の光輝性顔料、及びポリマー系油相増粘剤を含み、
前記第1の光輝性顔料と、平均粒子径が80μm超の第2光輝性顔料との質量比が、55:45~100:0であり、
色材を含む場合には前記色材に対する前記第1の光輝性顔料の質量比が、2.0以上であり、
増粘性粒子の含有量が、4.0質量%未満であり、かつ、
80~150℃の少なくとも一部の温度下における粘度が、50mPa・s以上である、
油性化粧料。
〈態様2〉
前記第1の光輝性顔料の含有量が、2.0質量%以上である、態様1に記載の化粧料。
〈態様3〉
前記ポリマー系油相増粘剤が、エチレンモノマーユニット及びスチレンモノマーユニットから選択される少なくとも一種を有するコポリマーを含む、態様1又は2に記載の化粧料。
〈態様4〉
炭化水素油をさらに含む、態様1~3のいずれかに記載の化粧料。
〈態様5〉
色材を含み、かつ、前記第1の光輝性顔料が、無色又は白色の光輝性顔料である、態様1~4のいずれかに記載の化粧料。
〈態様6〉
口紅として使用される、態様1~5のいずれかに記載の化粧料。
〈態様7〉
前記第1の光輝性顔料、及び前記ポリマー系油相増粘剤を含む原料混合物を、80~150℃の温度であって、前記混合物の粘度が、50mPa・s以上になる温度で溶融させ、そして型に注入することを含む、
態様1~6のいずれかに記載の化粧料の製造方法。
本開示によれば、ムラ又はスジ状のフローマークのような模様(単に「フローマーク」と称する場合がある。)が低減又は抑制され、かつ、外観の光沢性に優れる油性化粧料を提供することができる。
(a)は、フローマークを有するスティック状油性化粧料の外観写真であり、(b)は、その化粧料を皮膚に適用した後の外観写真である。 (a)は、フローマークは低減しているが、外観の表面光沢に乏しいスティック状油性化粧料の外観写真であり、(b)は、フローマークが低減され、かつ、外観の表面光沢に優れる本開示の一実施態様のスティック状油性化粧料の外観写真である。
以下、本開示の実施の形態について詳述する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、発明の本旨の範囲内で種々変形して実施できる。
本開示の油性化粧料(単に「化粧料」という場合がある。)は、平均粒子径が80μm以下の第1の光輝性顔料、及びポリマー系油相増粘剤を含み、第1の光輝性顔料と、平均粒子径が80μm超の第2の光輝性顔料との質量比が、55:45~100:0であり、色材を含む場合には色材に対する第1の光輝性顔料の質量比が、2.0以上であり、増粘性粒子の含有量が、4.0質量%未満であり、かつ、80~150℃の少なくとも一部の温度下における粘度が、50mPa・s以上という構成を備えている。
原理によって限定されるものではないが、このような油性化粧料が、ムラ又はスジ状のフローマークのような模様が低減又は抑制され、かつ、外観の光沢性に優れる作用原理は以下のとおりであると考える。
例えば、スティック状の油性化粧料は、一般に、加熱溶融させたワックスなどの固形剤と光輝性顔料等の添加剤とを含む混合物を、型の上方から注入し、冷却して調製される。このとき、この注入に伴う対流が型内で発生し、その対流の流れに沿って光輝性顔料等が配向し、その状態で冷却固化されるため、ムラ又はスジ状のフローマークがスティックの外観に現れると考えられる。本開示の油性化粧料は、ポリマー系油相増粘剤を用いることによって、80~150℃の少なくとも一部の温度下、例えば、スティック状油性化粧料用の原料混合物を溶融させ、型に注入してスティック状化粧料を成型する温度下において、50mPa・s以上の粘度を呈するように設計されているため、上述した対流による光輝性顔料の配向が低減又は抑制され、その結果、油性化粧料の外観のフローマークが低減又は抑制されると考えている。
油性化粧料の外観の光沢に関しては、まず、光輝性顔料のサイズが影響していると考えている。例えば、薄片状の形状を有する光輝性顔料は、面積の大きい平板面が、光輝性に最も寄与している。スジ状のフローマークは、例えば、横縞模様などとして現れる。横縞模様の場合、サイズの大きい薄片状の光輝性顔料は、対流の流れに沿って、光輝性に寄与する光輝性顔料の平板面が、スティックでは、軸方向に対して略垂直方向になるように配向されやすいため、サイズの大きい光輝性顔料は、油性化粧料の外観の光沢性に寄与しづらいと考えられる。
一方、平均粒子径が80μm以下の小さな光輝性顔料の場合、この光輝性顔料は、対流によってランダムに回転しながら化粧料中を移動する傾向を呈しやすいと考えられる。その結果、光輝性に寄与する光輝性顔料の平板面は、サイズの大きい光輝性顔料に比べ、スティックでは、軸方向に対して略平行方向にも配向されやすいため、平均粒子径が80μm以下の小さな光輝性顔料の使用は、油性化粧料の外観の表面光沢性を向上させ得ると考えている。
次いで、平均粒子径が80μm以下の小さな光輝性顔料(第1の光輝性顔料)に加え、平均粒子径が80μm超のサイズの大きい光輝性顔料(第2の光輝性顔料)を併用すると、油性化粧料の表面外観が損なわれる場合があることが判明した。これは、平均粒子径が80μm超のサイズの大きい光輝性顔料における上述した配向によって、それよりも小さいサイズの光輝性顔料のランダムな回転移動が阻害されてしまうためであると考えている。本開示の化粧料は、このような構成で光輝性顔料を使用する場合には、平均粒子径が80μm以下の第1の光輝性顔料と、平均粒子径が80μm超の第2の光輝性顔料との質量比を、55:45~100:0とすることによって、このような問題を解決することができ、油性化粧料の外観の光沢性を向上させ得ると考えている。
また、光輝性顔料のサイズが大きい場合には、光輝性に寄与する光輝性顔料の平板面に、色材及び/又は煙霧状無水ケイ酸等の増粘性粒子が付着しても、平板面の面積が大きいため、光輝性低減の影響は少ないと考えられる。しかしながら、平均粒子径が80μm以下の小さな光輝性顔料の場合には、平板面の面積が小さいため、そこに色材及び/又は増粘性粒子が付着すると、光輝性が発現しづらくなると考えられる。本開示の化粧料は、増粘性粒子の含有量を4.0質量%未満とし、また、色材を使用する場合には、色材に対する平均粒子径が80μm以下の第1の光輝性顔料の質量比を2.0以上とすることによって、このような問題を解決することができ、油性化粧料の外観の光沢性を向上させ得ると考えている。
本開示の油性化粧料は、上述の構成を採用することによって、ムラ又はスジ状のフローマークのような模様を低減又は抑制し得ることに加え、新車のボディーのような、或いは、光輝性顔料を油性化粧料の表面に直接適用したような、これまでにない優れた光沢感を油性化粧料の外観に提供することができたと考えている。
《油性化粧料》
本開示の油性化粧料は、80~150℃の少なくとも一部の温度下、例えば、90℃において、50mPa・s以上の粘度を呈することができる。かかる粘度は、化粧料の外観の光沢性、フローマークの低減又は抑制等の観点から、例えば、50mPa・s以上、60mPa・s以上、70mPa・s以上、80mPa・s以上、90mPa・s以上、又は100mPa・s以上とすることができる。粘度の上限値としては特に制限はないが、例えば、35,000mPa・s以下、30,000mPa・s以下、25,000mPa・s以下、20,000mPa・s以下、15,000mPa・s以下、10,000mPa・s以下、8,000mPa・s以下、5,000mPa・s以下、3,000mPa・s以下、又は1,000mPa・s以下とすることができる。
〈光輝性顔料〉
本開示の化粧料は、平均粒子径が80μm以下の第1の光輝性顔料を含んでいる。第1の光輝性顔料は、無色、白色、有色のいずれであってもよい。無色、白色、有色の第1の光輝性顔料は、それぞれ単独で使用してもよく、又はこれらを組み合わせて使用してもよい。
第1の光輝性顔料の平均粒子径としては、化粧料の外観の光沢性の観点から、80μm以下、70μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、又は30μm以下とすることができる。第1の光輝性顔料の平均粒子径の下限値としては特に制限はないが、化粧料の外観の光沢性の観点から、5μm以上、7μm以上、10μm以上、13μm以上、又は15μm以上とすることができる。ここで、本開示における光輝性顔料の平均粒子径とは、光輝性顔料粒子の粒子形状を球状と仮定したときに、動的光散乱法により光学的に測定した場合の光散乱相当径のことである。光散乱相当径とは、例えば「最新粉体物性図説(第三版)」(2004年6月30日発行、発行者:倉田豊、発行所:有限会社エヌジーティー)によれば、測定によって得られた粒子の光散乱パターンに最も近い散乱パターンを示し、かつ、当該粒子と同じ屈折率を有する球の直径と定義される。
第1の光輝性顔料の配合量としては特に制限はないが、例えば、化粧料の外観の光沢性、化粧料適用時の美粧性等の観点から、化粧料の全量に対し、2.0質量%以上、3.0質量%以上、4.0質量%以上、又は5.0質量%以上とすることができる。第1の光輝性顔料の配合量の上限値としては特に制限はないが、例えば、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、又は8.0質量%以下とすることができる。
本開示の化粧料は、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で、平均粒子径が80μm超の第2の光輝性顔料を含んでもよいが、化粧料の外観の光沢性の観点から、平均粒子径が80μm以下の第1の光輝性顔料と、平均粒子径が80μm超の第2の光輝性顔料との質量比は、55:45~100:0の範囲にすることが有利である。かかる質量比は、60:40~100:0の範囲が好ましく、70:30~100:0の範囲がより好ましく、80:20~100:0の範囲がさらに好ましく、90:10~100:0の範囲が特に好ましい。サイズの大きい第2の光輝性顔料は、化粧料の外観の均一な光沢性を低下させるとともに、例えば、スティック状の化粧料の場合、ドット状の不自然な光輝感をスティック又は適用した唇などに対して発現させるおそれがある。したがって、この第2の光輝性顔料の配合量は少ないことが好ましく、第2の光輝性顔料は配合しないことがより好ましい。
光輝性顔料の種類としては特に制限はなく、化粧料適用時の美粧性、化粧料の外観の光沢性等を考慮して適宜選定することができ、例えば、一般にパール剤と称する光輝性顔料を使用することができる。光輝性顔料は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。
光輝性顔料としては、例えば、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、カルミン・コンジョウ被覆雲母チタン、酸化鉄・カルミン処理雲母チタン、コンジョウ処理雲母チタン、酸化鉄・コンジョウ処理雲母チタン、酸化クロム処理雲母チタン、黒酸化チタン処理雲母チタン、アクリル樹脂被覆アルミニウム末、シリカ被覆アルミニウム末、酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、着色酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆合成マイカ、酸化チタン被覆シリカ、酸化チタン被覆アルミナ、酸化チタン被覆ガラス粉、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、マイカを酸化鉄と酸化チタンで被覆したベンガラ酸化チタン被覆マイカ等の酸化鉄酸化チタン被覆マイカ、マイカと酸化チタン被覆層との間にシリカをはさんだ粉体中空状の酸化チタン等を挙げることができる。これらは、典型的には、白色、又はそれ以外の色を呈している。
無色の光輝性顔料としては、透明光輝性顔料として知られている公知のものを使用することができる。例えば、ガラス粒子を基材として、その表面に二酸化チタン等の高屈折率材料から構成される被膜を成形した光輝性顔料を挙げることができる。
本開示において、「光輝性顔料」とは、後述する色材を包含せず、光輝性を呈する顔料を意図する。また、「有色の光輝性顔料」とは、無色又は白色以外の色を呈している光輝性顔料を意図する。また、光輝性顔料は、典型的には、薄片状又は鱗片状のような平板状の形態を呈している。
〈ポリマー系油相増粘剤〉
本開示の化粧料は、ポリマー系油相増粘剤を用いて上述した粘度に調製することができる。化粧料の外観の光沢性等の観点から、ポリマー系油相増粘剤は、透明ポリマー系油相増粘剤であることが有利である。例えば、従来のスティック状化粧料の調製において使用されている増粘性粒子は、上述したように、光輝性顔料の平板面に付着して光輝性を失う原因となり得るが、ポリマー系油相増粘剤、特に、透明ポリマー系油相増粘剤は、増粘性粒子に比べ、光輝性顔料の平板面に付着しても光輝性を低下させにくい。
ポリマー系油相増粘剤は、上述した粘度を呈し得るように適宜配合すればよく、その配合量としては特に制限はない。例えば、化粧料の外観の光沢性、使用性等の観点から、化粧料の全量に対し、0.5質量%以上、1.0質量%以上、3.0質量%以上、又は5.0質量%以上とすることができ、また、60質量%以下、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下、17質量%以下、15質量%以下、13質量%以下、又は10質量%以下とすることができる。
ポリマー系油相増粘剤としては特に制限はなく、例えば、エチレンモノマーユニット及びスチレンモノマーユニットから選択される少なくとも一種を有するコポリマーを含む剤を使用することができる。ここで、例えば、スチレンモノマーユニット(スチレンセグメント)を有するコポリマーは、コポリマー中のスチレンセグメントが油相中で相互に引きつけられ、コポリマー間で3次元の網目構造を発現させることができ、それにより油相を増粘させることができる。
このようなポリマー系油相増粘剤は、具体的には、(スチレン/イソプレン)コポリマー、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(スチレン/ブタジエン)コポリマー、(スチレン/エチレン/ブチレン)コポリマー、(スチレン/プロピレン/ブチレン)コポリマー、(スチレン/ブチレン)コポリマー、及び(エチレン/プロピレン)コポリマーから選択される少なくとも一種を含むことができる。これらのコポリマーは、水素化(水添)されていてもよい。なかでも、化粧料の外観の光沢性等の観点から、ポリマー系油相増粘剤は、水添(スチレン/イソプレン)コポリマー、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(スチレン/エチレン/ブチレン)コポリマー、及び(エチレン/プロピレン)コポリマーから選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。
〈増粘性粒子〉
例えば、従来のスティック状油性化粧料には、典型的には、化粧料の粘度を調製するために、増粘性粒子が配合される。しかしながら、この増粘性粒子が第1の光輝性顔料の平板面に付着すると、光輝性を失う原因となり、化粧料の外観において良好な光沢を得ることが難しくなるおそれがある。
したがって、本開示の化粧料では、増粘性粒子を、化粧料の全量に対し、4.0質量%未満、3.5質量%以下、3.0質量%以下、2.5質量%以下、2.0質量%以下、2.0質量%未満、1.5質量%以下、1.0質量%以下、又は0.5質量%以下含んでもよいが、化粧料の外観の光沢性の観点から、増粘性粒子は化粧料中に配合しないことが好ましい。
このような増粘性粒子としては、例えば、煙霧状無水ケイ酸、有機変性粘土鉱物などの増粘性無機粒子を挙げることができる。これらは、疎水化処理が施されていてもよい。
有機変性粘土鉱物としては、例えば、四級アンモニウム塩で処理した水膨潤性粘土鉱物等が挙げられる。
〈色材〉
本開示の化粧料は、色材を含んでもよい。特に、無色又は白色の光輝性顔料を使用する場合には、化粧料適用時の美粧性等の観点から、色材を同時に含むことが好ましい。ここで、本開示において「色材」とは、化粧料を発色させることができる光輝性を呈しない材料を意図し、具体的には、無機顔料、有機顔料、色素と一般に称する材料を意図することができる。
色材の配合量としては、例えば、化粧料の外観の光沢性、美粧性等の観点から、化粧料の全量に対し、10質量%以下、7.0質量%以下、5.0質量%以下、3.0質量%以下、又は1.5質量%以下とすることができる。化粧料が、有色光輝性顔料を含む場合には、色材は配合しなくてもよい。
第1の光輝性顔料と色材とを併用する場合には、化粧料の外観の光沢性の観点から、色材に対する第1の光輝性顔料の質量比を、2.0以上、2.5以上、3.0以上、3.5以上、又は4.0以上にすることが好ましい。この質量比の上限値としては特に制限はないが、例えば、20以下、15以下、10以下、又は8.0以下とすることができる。
色材の種類としては特に制限はなく、化粧料適用時の美粧性、化粧料の外観の光沢性等を考慮して適宜選定することができる。
具体的には、無機顔料としては、例えば、無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);無機白色系顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);金属粉末(例えば、アルミニウム、金、銀、銅等)などを挙げることができる。
有機顔料としては、例えば、ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料、例えば、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色213号、赤色214号、赤色215号、赤色218号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色223号、赤色225号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色404号、赤色405号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、だいだい色201号、だいだい色205号、だいだい色401号、黄色4号、黄色5号、黄色201号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色205号、黄色401号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号、青色1号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色202号、緑色204号、紫色201号等などを挙げることができる
天然色素としては、例えば、β-カロチン、コチニール色素、赤キャベツ色素、リボフラビン、クロシン、アントラキノン、カンタキサンチン、紅花色素等を挙げることができる。
色材は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。
〈油分〉
本開示の化粧料は、油分を含むことができる。
油分の配合量としては特に制限はなく、例えば、化粧料の全量に対し、30質量%以上、40質量%以上、50質量%以上、又は60質量%以上とすることができ、また、95質量%以下、90質量%以下、85質量%以下、80質量%以下、75質量%以下、又は70質量%以下とすることができる。
油分としては特に制限はなく、例えば、動物油、植物油、合成油であってもよく、また、その性状としては、例えば、固形状、半固形状、液体状、揮発性であってもよい。具体的には、例えば、炭化水素油、油脂類、ワックス・ロウ類、硬化油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、油性ゲル化剤類、極性油等を挙げることができる。油分は単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー、スクワラン、ワセリン、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ポリブテン、水添ポリブテン、ポリデセン、水添ポリデセンなどを挙げることができる。
油脂類としては、例えば、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油などを挙げることができる。
ワックス・ロウ類としては、例えば、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、モクロウ、ミツロウ、ゲイロウなどを挙げることができる。
脂肪酸類としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸などを挙げることができる。
高級アルコール類としては、例えば、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノールなどを挙げることができる。
シリコーン類としては、例えば、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサンなどを挙げることができる。
フッ素系油剤類としては、例えば、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテルなどを挙げることができる。
油性ゲル化剤類としては、例えば、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12-ヒドロキシステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウムなどを挙げることができる。
極性油としては、例えば、IOBが、0.10以上、0.15以上、0.20以上、0.22以上、又は0.24以上の極性油を挙げることができる。IOBの上限値としては特に制限はないが、例えば、0.50以下、0.45以下、又は0.40以下とすることができる。ここで、IOB値とは、Inorganic/Organic Balance(無機性/有機性比)の略であって、無機性値の有機性値に対する比率を表す値であり、有機化合物の極性の度合いを示す指標となるものである。IOB値は、具体的には、IOB値=無機性値/有機性値として表される。「無機性値」、「有機性値」のそれぞれについては、例えば、分子中の炭素原子1個について「有機性値」が20、水酸基1個について「無機性値」が100といったように、各種原子又は官能基に応じた「無機性値」、「有機性値」が設定されており、有機化合物中の全ての原子及び官能基の「無機性値」、「有機性値」を積算することによって、当該有機化合物のIOB値を算出することができる(例えば、甲田善生著、「有機概念図-基礎と応用-」、p.11~17、三共出版、1984年発行参照)。
このような極性油としては、例えば、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、トリ(カプリル/カプリン)酸グリセリル、セバシン酸ジエチルヘキシル、オクチルドデカノール、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、オキシステアリン酸オキシステアリル、テトラ(エチルヘキサン酸/安息香酸)ペンタエリスリチル、トリオクタノイン、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、ヒマシ油、セバシン酸ジイソプロピル、テトラオクタン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパンなどを挙げることができる。
これらの油分は、油性化粧料の基剤として使用され得る。この基剤自体が透明性に優れる場合、例えば、油性化粧料の表面よりも内部側に存在する光輝性顔料も、外部からの光の反射に貢献することができるため、油性化粧料の外観の光沢をより向上させることができる。基材自体の透明性を向上させ、油性化粧料の外観の光沢をより向上させる観点から、上述した油分の中でも、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、オクチルドデカノール、リンゴ酸ジイソステアリル及びジカプリン酸ネオペンチルグリコールから選択される少なくとも一種が好ましい。
その一方で、例えば、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルは、基剤自体の透明性を低下させるおそれがあるため、これらの油分は、化粧料の全量に対し、2.0質量%以下、2.0質量%未満、1.5質量%以下、1.0質量%以下、1.0質量%未満、0.5質量%以下、又は0.5質量%未満の範囲で含んでもよいが、これらの油分は化粧料中に配合しないことが好ましい。
〈任意成分〉
本開示の油性化粧料は、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で、上記成分の他に、各種成分を適宜配合することができる。各種成分としては、例えば、保湿剤、防腐剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、高分子、界面活性剤、ポリマー系油相増粘剤及び増粘性粒子以外の増粘剤(「第2の増粘剤」と称する場合がある。)、薬剤、アルコール、抗菌剤、溶剤、香料を挙げることができる。これらの任意成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。
ここで、紫外線吸収剤としては特に制限はなく、例えば、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、オクトクリレン、ポリシリコーン-15、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、エチルヘキシルトリアゾン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、オキシベンゾン-3、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ホモサレート、サリチル酸エチルへキシル等の有機系の紫外線吸収剤を挙げることができる。紫外線吸収剤は、単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができる。なお、このような有機系の紫外線吸収剤は油分とみなしてもよい。
《油性化粧料の製造方法》
本開示の油性化粧料の製造方法としては、特に限定されるものではなく、公知の製造方法を採用することができる。例えば、スティック状の油性化粧料は、次のようにして得ることができる。
上述した、平均粒子径が80μm以下の第1の光輝性顔料、ポリマー系油相増粘剤、及び必要に応じ、色材等の任意成分を含むスティック状油性化粧料用の原料混合物を、80~150℃の温度範囲で加熱しながら混練し、80~150℃の少なくとも一部の温度下、例えば、90℃における粘度が、50mPa・s以上となるように、油性組成物を調製する。ここで、この特定の粘度の調製は、典型的には、ポリマー系油相増粘剤及びその量によって調製することができる。また、ポリマー系油相増粘剤は、上述した油分と混ぜて溶かしてから使用してもよい。
上記の所定の粘度を呈するように加熱して溶融させた油性組成物を、スティック状の型に注入する。室温(例えば0~30℃)まで冷却した後、型を外してスティック状油性化粧料を得ることができる。ここで、型としては、スティック外観の表面光沢性等の観点から、シリコーン樹脂製、又は金属若しくは金属合金製の型を採用することが好ましい。
《油性化粧料の形態及び用途》
本開示の油性化粧料は、粘性の高い、例えば、10,000mPa・s以上の粘度を有する液状の形態(例えばクリーム状)、又は固形状の形態であってもよいが、固形状の形態の方が、上述した本発明の効果をより発現させることができる。固形状の油性化粧料としては、特に制限はなく、例えば、スティックタイプ及び/又は中皿タイプの化粧料を挙げることができる。なかでも、本開示の油性化粧料は、スティックタイプの化粧料として好適に使用することができる。ここで、固形状の油性化粧料とは、例えば、30℃において固形状の形態を呈する油性化粧料を意図することができる。
本開示の油性化粧料の用途としては特に制限はなく、例えば、口紅、リップグロス、リップクリームなどの口唇用化粧料;ファンデーション、アイシャドー等のメーキャップ化粧料;ヘアスティック、ポマードなどの毛髪化粧料などが挙げられる。中でも、本開示の化粧料は、外観の表面光沢に伴う高級感を視覚的に感じやすい口紅として使用されることが有利である。
以下に実施例を挙げて、本発明についてさらに詳しく説明を行うが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下、特に断りのない限り、配合量は質量%で示す。
《実施例1~7及び比較例1~7》
表1に示す処方及び下記に示す製造方法により得た油性化粧料について、以下の評価を行い、その結果を表1~3に示す。ここで、実施例1~6及び比較例1~6における油性化粧料は、スティックタイプの油性化粧料の例であり、実施例7及び比較例7の油性化粧料は、中皿タイプの油性化粧料の例である。
〈評価方法〉
(粘度の評価)
化粧料の粘度は、90℃、ローター番号M2又はH7、20rpmの条件で、B型粘度計(TVB形粘度計TVB-10、東機産業株式会社製)を用いて評価した。ここで、ローターは、実施例3ではH7を採用し、それ以外の実施例及び比較例ではM2を採用した。また、化粧料の粘度とは、型に注入する前の後述する油性組成物の粘度を意図している。
(フローマークの評価)
後述の方法によって調製した油性化粧料のフローマークを、目視で観察し、以下の基準で評価した。ここで、A~C評価までが合格、D評価は不合格とみなすことができる:
A:ムラ又はスジ状のフローマークが確認されなかった。
B:ムラ又はスジ状のフローマークが極僅かに確認された。
C:ムラ又はスジ状のフローマークが僅かに確認された。
D:ムラ又はスジ状のフローマークが明らかに確認された。
(表面光沢性の評価)
後述の方法によって調製した油性化粧料の外観の表面光沢を、目視で観察し、以下の基準で評価した。ここで、A~C評価までが合格、D評価は不合格とみなすことができる:
A:新車のボディーのような優れた表面光沢を有していた。
B:A評価の表面光沢に比べ、僅かにくすみが感じられた。
C:B評価の表面光沢に比べ、僅かにくすみが感じられた。
D:C評価の表面光沢に比べ、くすみが感じられた。
(塗布後の仕上がりムラの評価)
後述の方法によって調製した油性化粧料を腕の内側に塗布し、その外観を目視で観察し、以下の基準で評価した:
A:仕上がりムラが全く感じられなかった。
B:仕上がりムラが僅かに感じられた。
C:仕上がりムラが明らかに感じられた。
〈スティックタイプの油性化粧料の製造方法〉
(実施例1~6及び比較例1~6)
表1に示す処方を用い、以下に示す方法によって、実施例1~6及び比較例1~6のスティックタイプの油性化粧料を各々製造した。
全ての材料を混合し、100℃に加熱して溶融させた後、ホモディスパーで分散して油性組成物を調製した。
90℃に加熱して溶融させた油性組成物を、スティック状の金属製又はシリコーン樹脂製の型に注入した。室温まで冷却し、十分に固まったのを確認した後、型から化粧料を取り出して、スティックタイプの油性化粧料を得た。
Figure 2022073045000002
Figure 2022073045000003
〈結果〉
表1の実施例1~4の結果から明らかなように、増粘性粒子の配合量が少ない処方でも、化粧料を高温下で増粘させることができ、また、化粧料の粘度が、50mPa・s以上であると、フローマークが低減又は抑制されることが確認できた。また、比較例1の結果、及び図1からも分かるように、化粧料がフローマークを有していたとしても、塗布後の仕上がりムラには影響しないことも確認できた。すなわち、たとえ種々の文献において、塗布後の仕上がりムラが改善されることが明記されていたとしても、その結果をもって、フローマークが必然的に改善されるとは言えないことが分かった。
また、実施例1~4及び比較例1~4を比較すると分かるように、平均粒子径が80μm以下の比較的小さな第1の光輝性顔料を使用し、かつ、第1の光輝性顔料とそれよりも大きな第2の光輝性顔料との質量比;第1の光輝性顔料と色材との質量比;及び増粘性粒子の含有量を特定の範囲にすると、化粧料の外観の表面光沢性も向上することが確認できた。
表2の比較例5の結果より、増粘性粒子の配合量が4.0質量%以上であると、化粧料の外観の表面光沢性が低下することが確認できた。
表2の比較例6の結果より、増粘剤を使用せず、かつ、平均粒子径が80μm超の第2の光輝性顔料の割合が増えると、化粧料の外観の表面光沢性が低下するとともに、フローマークが発現しやすくなることも分かった。
表1の実施例1~4の結果、及び表2の実施例5、6の結果より、種々のポリマー系油相増粘剤において、フローマークの低減又は抑制効果と、化粧料外観の表面光沢性の向上効果を奏し得ることが確認できた。
〈中皿タイプの油性化粧料の製造方法〉
(実施例7及び比較例7)
表3に示す処方を用い、以下に示す方法によって、実施例7及び比較例7の中皿タイプの油性化粧料を各々製造した。
全ての材料を混合し、100℃に加熱して溶融させた後、ホモディスパーで分散して油性組成物を調製した。
90℃に加熱して溶融させた油性組成物を、中皿状の金属製容器内に投入し、室温まで冷却し、中皿タイプの油性化粧料を得た。
Figure 2022073045000004
〈結果〉
実施例7及び比較例7の結果から明らかなように、本発明におけるフローマークの低減又は抑制効果と、化粧料外観の表面光沢性の向上効果は、スティックタイプに限らず、中皿タイプのような形態であっても同様に発揮し得ることが確認できた。

Claims (7)

  1. 平均粒子径が80μm以下の第1の光輝性顔料、及びポリマー系油相増粘剤を含み、
    前記第1の光輝性顔料と、平均粒子径が80μm超の第2の光輝性顔料との質量比が、55:45~100:0であり、
    色材を含む場合には前記色材に対する前記第1の光輝性顔料の質量比が、2.0以上であり、
    増粘性粒子の含有量が、4.0質量%未満であり、かつ、
    80~150℃の少なくとも一部の温度下における粘度が、50mPa・s以上である、
    油性化粧料。
  2. 前記第1の光輝性顔料の含有量が、2.0質量%以上である、請求項1に記載の化粧料。
  3. 前記ポリマー系油相増粘剤が、エチレンモノマーユニット及びスチレンモノマーユニットから選択される少なくとも一種を有するコポリマーを含む、請求項1又は2に記載の化粧料。
  4. 炭化水素油をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧料。
  5. 色材を含み、かつ、前記第1の光輝性顔料が、無色又は白色の光輝性顔料である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化粧料。
  6. 口紅として使用される、請求項1~5のいずれか一項に記載の化粧料。
  7. 前記第1の光輝性顔料、及び前記ポリマー系油相増粘剤を含む原料混合物を、80~150℃の温度であって、前記混合物の粘度が、50mPa・s以上になる温度で溶融させ、そして型に注入することを含む、
    請求項1~6のいずれか一項に記載の化粧料の製造方法。
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