JP2022072807A - 圧縮機、圧縮機の製造方法および空気調和機 - Google Patents

圧縮機、圧縮機の製造方法および空気調和機 Download PDF

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Keita Honda
誠 足立
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Abstract

【課題】運転音を低減できる圧縮機を提案する。【解決手段】圧縮機は、密閉容器と、密閉容器内に配置され、端板(90)を有する圧縮機構部(2)と、圧縮機構部(2)の端板(90)に取り付けられた板金マフラー(100)とを備える。板金マフラー(100)は、端板(90)に固定するためのボルト穴と、端板(90)に対向する面においてボルト穴の周囲に形成された平面部(101)とを有する。【選択図】図2

Description

本開示は、圧縮機、圧縮機の製造方法および空気調和機に関する。
従来、圧縮機としては、上下方向に2つのシリンダが配列されたロータリー圧縮機がある(例えば、特開2006-177223号公報(特許文献1)参照)。
上記圧縮機は、圧縮機構部の下側の端板に取り付けられた円板状の板金マフラーを備えている。上記端板は、軸受部とその軸受部を囲むように設けられた外壁部とを有し、軸受部と外壁部は、それぞれ板金マフラーと同一平面上で接触する接触面を有する。軸受部と板金マフラーとが面接触すると共に、外壁部と板金マフラーとが面接触することにより、端板と板金マフラーとの間のシール性を確保する。
特開2006-177223号公報
上記圧縮機では、板金を打抜いて板金マフラーを形成するため、板金マフラーのボルト穴近傍に加工圧によってダレ形状が残る。このようなダレ形状を残したまま、ボルトを締め付けて端板に板金マフラーを固定すると、ボルト穴近傍のダレ形状の部分が沈み込み、板金マフラーのボルト穴間がシール面から浮くように変形する。
このため、上記圧縮機では、端板と板金マフラーとの間に隙間が生じて、当該隙間から高圧冷媒が径方向外側に吐出されることで吐出音が生じたり、吐出した高圧冷媒が密閉容器の内壁に当たって騒音が発生したりして、運転音が大きくなるという問題がある。
本開示では、運転音を低減できる圧縮機、圧縮機の製造方法およびその圧縮機を備えた空気調和機を提案する。
本開示の圧縮機は、
密閉容器と、
上記密閉容器内に配置され、端板を有する圧縮機構部と、
上記圧縮機構部の上記端板に取り付けられた板金マフラーと
を備え、
上記板金マフラーは、上記端板に固定するためのボルト穴と、上記端板に対向する面において上記ボルト穴の周囲に形成された平面部とを有する。
本開示によれば、端板と板金マフラーとの間のシール性が向上することにより、端板と板金マフラーとの隙間から径方向外側への高圧冷媒の吐出を抑えることができる。これにより、高圧冷媒の吐出音や、吐出した高圧冷媒が密閉容器の内壁に当たって発生する騒音を抑制でき、運転音を低減できる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記圧縮機構部は、上下方向にシリンダが配置された2シリンダ構成の圧縮機構部であり、
上記板金マフラーは、上記圧縮機構部の下側の上記端板に取り付けられている。
本開示によれば、上下方向にシリンダが配置された2シリンダ構成の圧縮機構部の下側の端板と板金マフラーとにより形成されるマフラー室から高圧冷媒が漏れるのを抑えることできる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機では、
上記板金マフラーは、厚さが2mm以上である。
厚さが2mm以上の板金マフラーは、打ち抜き加工などにより形成されるボルト穴近傍のダレ形状が大きいため、ボルトを締め付けて端板に板金マフラーを固定するときに板金マフラーの変形が大きくなって、端板と板金マフラーとの隙間が大きくなりやすい。これに対して、本開示によれば、大型化などに対応する厚さが2mm以上の板金マフラーであっても、端板と板金マフラーとの間のシール性を向上でき、運転音を低減できる。
また、本開示の空気調和機では、
上記のいずれか1つの圧縮機を備える。
本開示によれば、運転音を低減できる空気調和機を実現できる。
また、本開示の圧縮機の製造方法は、
圧縮機構部の端板に板金マフラーが取り付けられた圧縮機の製造方法であって、
金型で板金を打ち抜くことにより、ボルト穴を有するマフラー部材を形成する第1ステップと、
上記マフラー部材の上記ボルト穴の周囲に平面部を形成して上記板金マフラーを得る第2ステップと、
上記板金マフラーの上記平面部が上記端板に対向するように、上記ボルト穴を用いて上記板金マフラーを上記端板に取り付ける第3ステップと
を有する。
本開示によれば、端板と板金マフラーとの間のシール性が向上することにより、端板と板金マフラーとの隙間から径方向外側への高圧冷媒の吐出音が生じたり、吐出した冷媒が密閉容器の内壁に当たって騒音が発生したりするのを抑制でき、運転音を低減できる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機の製造方法では、
上記第2ステップにおいて、上記板金マフラーの上記ボルト穴のダレを削除して上記ボルト穴の周囲に上記平面部を形成する。
本開示によれば、第2ステップにおいて、例えば、板金マフラーのダレ形状のある面を研磨してボルト穴の周囲に平面部を形成する方が、板金マフラーのバリのある面に対してバリを除去するように研磨してボルト穴の周囲に平面部を形成するよりも、研磨深さが少なくなるので加工が容易にできる。
また、本開示の1つの態様に係る圧縮機の製造方法では、
上記第2ステップにおいて、上記板金マフラーの上記ボルト穴のバリを削除して上記ボルト穴の周囲に上記平面部を形成する。
本開示によれば、第2ステップにおいて、例えば、板金マフラーのダレ形状のある面を研磨してボルト穴の周囲に平面部を形成するよりも、板金マフラーのバリのある面に対してバリを除去するように研磨してボルト穴の周囲に平面部を形成する方が、研磨量が少なくなるので加工が容易にできる。
本開示の第1実施形態の圧縮機の縦断面図である。 第1実施形態の圧縮機の要部を拡大した縦断面図である。 図1のIII-III線から見た圧縮機の断面図である。 図1のIII-III線から見た圧縮機の断面において板金マフラーを外した状態を示す図である。 第1実施形態の板金マフラーの下面図である。 第1実施形態の圧縮機の製造方法を示す図である。 第1実施形態の板金マフラーの加工工程を示す図である。 図7Aに続く板金マフラーの加工工程を示す図である。 図7Bに続く板金マフラーの加工工程を示す図である。 比較例の板金マフラーがリアヘッドに取り付けられる前の要部の状態の断面模式図である。 比較例の板金マフラーがリアヘッドに取り付けられた後の要部の状態の断面模式図である。 本開示の第2実施形態の圧縮機に用いられる板金マフラーの下面図である。 第2実施形態の板金マフラーの加工工程を示す図である。 図10Aに続く板金マフラーの加工工程を示す図である。
以下、実施形態を説明する。なお、図面において、同一の参照番号は、同一部分または相当部分を表わすものである。また、長さ、幅、厚さ、深さ等の図面上の寸法は、図面の明瞭化と簡略化のために実際の尺度から適宜変更されており、実際の相対寸法を表してはいない。
〔第1実施形態〕
図1は、本開示の第1実施形態の圧縮機CMPの縦断面図であり、図2は、圧縮機CMPの要部を拡大した縦断面図である。この圧縮機CMPは、2シリンダ構成のロータリー圧縮機である。
この第1実施形態の圧縮機CMPは、図1,図2に示すように、密閉容器1と、圧縮機構部2と、圧縮機構部2を駆動するモータ3とを備えている。
圧縮機CMPは、密閉容器1内の下側に圧縮機構部2を配置し、密閉容器1内かつ圧縮機構部2の上側にモータ3を配置している。このモータ3は、密閉容器1の内側に固定された環状のステータ4と、そのステータ4の内側に配置され、回転軸20に固定されたロータ5とを有する。このロータ5の回転によって、回転軸20を介して、圧縮機構部2を駆動するようにしている。圧縮機構部2は、上下方向に第1シリンダ60,第2シリンダ80が配置されている。
圧縮機構部2は、アキュムレータ10から吸入管11A,11Bを介して冷媒ガスを吸入する。この冷媒ガスは、この圧縮機CMPとともに、冷凍装置の一例としての空気調和機を構成する図示しない凝縮器、膨張機構、蒸発器を制御することによって得られる。
上記圧縮機CMPは、圧縮した高温高圧の冷媒ガス(吐出ガス)を、圧縮機構部2から吐出して密閉容器1の内部に満たすと共に、モータ3のステータ4とロータ5との隙間を通して、モータ3を冷却した後、モータ3の上側に設けられた吐出管12から外部に吐出するようにしている。
密閉容器1内の高圧領域の下部には、潤滑油が溜められた油溜まり部9が形成されている。この潤滑油は、回転軸20の下端に取り付けられた給油ポンプ21により、油溜まり部9から回転軸20の油通路20aを通って、圧縮機構部2の摺動部に供給する。また、図1,図2において、22は、ブレード収容部(図示せず)に連通するサイフォン給油管である。サイフォン給油管22は、下端が油溜まり部9に向かって開口しており、油溜まり部9の潤滑油を吸い上げてブレード収容部に供給する。
圧縮機構部2は、密閉容器1の内面に取り付けられたフロントヘッド50と、そのフロントヘッド50の下側に取り付けられた第1シリンダ60と、この第1シリンダ60の下側に取り付けられた仕切板70とを備える。第1シリンダ60とフロントヘッド50と仕切板70によって、第1シリンダ室60aを形成する。
また、圧縮機構部2は、仕切板70の下側に取り付けられた第2シリンダ80と、この第2シリンダ80の下側に取り付けられたリアヘッド90とを備える。第2シリンダ80と仕切板70とリアヘッド90とによって、第2シリンダ室80aを形成する。リアヘッド90は、端板の一例である。
また、フロントヘッド50の上側には、フロントヘッド50に設けられた第1吐出弁(図示せず)を覆うようにカップ形状のマフラー40が取り付けられている。このカップ形状のマフラー40は、ボルト41などによってフロントヘッド50に固定されている。カップ形状のマフラー40は、フロントヘッド50のボス部51が挿通されている。カップ形状のマフラー40およびフロントヘッド50によって第1マフラー室を形成している。
さらに、リアヘッド90の下側には、リアヘッド90に設けられた第2吐出弁30(図4に示す)を覆うように板金マフラー100が取り付けられている。この板金マフラー100は、複数のボルト110によってリアヘッド90に固定されている。板金マフラー100は、リアヘッド90の回転軸20の下端部が挿通されている。リアヘッド90および板金マフラー100によって第2マフラー室を形成している。
図3は、図1のIII-III線から見た圧縮機CMPの断面図を示している。図3に示すように、板金マフラー100は、円板形状をしている。
また、図4は、図3において板金マフラー100を外した状態の断面図を示している。図4において、30は第2吐出弁、31は吐出ポートである。
リアヘッド90は、図4に示すように、円板状の基部90aと、基部90aの下面かつ外周に設けられた環状の外壁部90bと、基部90aの下面かつ中央に設けられた軸受部90cとを有する。外壁部90bの下面に、板金マフラー100に接触する平坦面P1を有する。また、軸受部90cの下面に、板金マフラー100に接触する平坦面P2を有する。外壁部90bの平坦面P1と軸受部90cの平坦面P2とは、同一平面上にある。
図5は、板金マフラー100を下方から見た下面図を示している。板金マフラー100は、図5に示すように、外周部に周方向に間隔をあけて設けられた5つのボルト穴100aと、中央に設けられた円穴100bと、外周部かつボルト穴100a間に設けられた切り欠き100cとを有する。また、板金マフラー100は、上面においてボルト穴100aの周囲に形成された平面部101を有する。
なお、本開示の板金マフラーは、ボルト穴の数や切り欠きの有無などには特に限定されず、圧縮機構部の端板に固定するためのボルト穴と、端板に対向する面においてボルト穴の周囲に形成された平面部とを有するものであればよい。
板金マフラー100は、プレス加工により板金を金型で打ち抜くことにより成形される。
次に、図6示すフローチャートおよび図7A~図7Cを用いて圧縮機CMPの製造方法を説明する。
まず、図6に示す第1ステップS1で、プレス加工による打ち抜き成形により、図7Aに示すマフラー部材200を作成する。詳しくは、プレス加工による打ち抜き成形によって、厚さが2mm以上の板金から中間部材であるマフラー部材200を形成する。ここで、マフラー部材200には、プレス加工により複数のボルト穴100aと円穴100bおよび切り欠き100cが同時に設けられている。このボルト穴100aには、プレス加工により一方の面(図7Aの上面)にダレ201が形成され、他方の面(図7Aの下面)にバリ202が形成される。
例えば、厚さが4mmの板金から形成されたマフラー部材200では、ダレ201とバリ202は、ボルト穴100aの縁から径方向に1.5mm程度の環状領域に形成され、ダレ201の深さは0.2mm程度であり、バリ202の高さは最大で1mmであった。
第1実施形態では、マフラー部材200のダレ201が形成された側を、リアヘッド90(端板)に対向する面(上面)としている。
次に、前処理として、マフラー部材200の下面を研磨加工により、図7Bに示すようにバリ202を除去している。この前処理は、次の第2ステップS2のマフラー部材200の上面全体の研磨加工時にマフラー部材200を台上に安定して固定するために行う。
なお、上記前処理は、マフラー部材200の上面全体の研磨加工時の妨げにならない場合はバリ202を除去しないでもよい。
次に、第2ステップS2に進み、マフラー部材200の上面全体を研磨加工することにより、図7Cに示すように、ボルト穴100aの周囲に平面部101を形成して、板金マフラー100を作成する。板金マフラー100の上面における主平面と平面部101とは同一平面上にある。ここで、主平面とは、板金マフラー100の上面のうちの平面部101以外の領域である。
次に、第3ステップS3に進み、板金マフラー100をリアヘッド90に取り付ける。詳しくは、板金マフラー100の平面部101がリアヘッド90に対向するようにして、ボルト穴100aに挿通したボルト110(図1,図2に示す)をリアヘッド90のネジ穴(図示せず)に螺合させて締め付けることにより、板金マフラー100をリアヘッド90に取り付ける。
これにより、図4に示すリアヘッド90の外壁部90bの平坦面P1と軸受部90cの平坦面P2とが板金マフラー100の上面に面接触して、リアヘッド90と板金マフラー100との間をシールする。
図8Aは、比較例の板金マフラー400をリアヘッド500に取り付ける前の要部の状態を示す断面模式図であり、図8Aは、比較例の板金マフラー400をリアヘッド500に取り付けた後の要部の状態を示す断面模式図である。
図8Aに示すように、板金マフラー400のボルト穴400a近傍にプレス加工によってダレ401とバリ402とが残る。
図8Bに示すように、ダレ401バリ402とを残したまま、ボルト410を締め付けてリアヘッド500(端板)に板金マフラー400を固定すると、ボルト穴400a近傍のダレ401の部分が変形し、板金マフラー400のボルト穴400a間において両側から中間部分に向かって押されて、ボルト穴400a間がシール面から浮いてしまう。このため、板金マフラー400を用いた圧縮機では、リアヘッド500(端板)に板金マフラー400との間に隙間が生じる。
本開示の圧縮機は、リアヘッド(端板)に板金マフラーをボルトにより締結するときに板金マフラー近傍のダレの変形部分の押込みによるシワ寄せで、リアヘッドと板金マフラーとの間のシール性に直接寄与する面に隙間が生じるという点に着目することによって、本出願人により初めて見出されたものである。
上記第1実施形態の圧縮機CMPおよび圧縮機CMPの製造方法によれば、板金マフラー100のリアヘッド90に対向する面において、リアヘッド90(端板)に固定するためのボルト穴100aの周囲に平面部101を形成することによって、ボルト穴100aの周囲の変形を抑制でき、リアヘッド90と板金マフラー100との間のシール性が向上する。
これにより、上記圧縮機CMPでは、リアヘッド90と板金マフラー100との隙間から高圧冷媒が径方向外側に吐出することを抑制できる。したがって、上記圧縮機CMPによれば、リアヘッド90と板金マフラー100との隙間から吐出された高圧冷媒の吐出音や、吐出した高圧冷媒が密閉容器1の内壁に当たって発生する騒音を抑制でき、運転音を大幅に低減できる。
本開示の圧縮機は、大径化によってリアヘッドと板金マフラーと締付するボルト間の距離が大きくなり、板金マフラーが同じダレ量であっても締結時の変形による板金マフラーの浮き上がり量が拡大する圧縮機に特に有効である。
本出願人が行った実験において、板金マフラーのリアヘッドに対向する面において、ボルト穴の周囲に平面部を形成しない場合は、リアヘッドと板金マフラーとの隙間が最大50μmとなったが、本実施形態では、リアヘッド90と板金マフラー100との隙間が最大10μm未満に改善され、運転音(2.5kHz成分)を3dB以上低減することができた。
また、板金マフラー100によって、リアヘッド90と板金マフラー100とにより形成される第2マフラー室から高圧冷媒が漏れるのを抑えることできる。
また、厚さが2mm以上の板金マフラーでは、打ち抜き加工などにより形成されるボルト穴近傍のダレ形状が大きいため、ボルトを締め付けてリアヘッドに板金マフラーを固定するときに板金マフラーの変形が大きくなって、リアヘッドと板金マフラーとの隙間が大きくなりやすい。これに対して、本実施形態によれば、大型化などに対応する厚さが2mm以上の板金マフラー100であっても、リアヘッド90と板金マフラー100との間のシール性を向上でき、運転音を低減できる。
〔第2実施形態〕
図9は、本開示の第2実施形態の圧縮機に用いられる板金マフラー300の下面図である。この第2実施形態の圧縮機CMPは、板金マフラー300を除いて第1実施形態の圧縮機CMPと同様の構成をしており、図1~図4を援用する。この第2実施形態の圧縮機の製造方法は、マフラー部材200のバリ202が形成された側を、リアヘッド90(端板)に対向する面(上面)としている点で第1実施形態の圧縮機の製造方法と異なる。
第2実施形態の板金マフラー300は、図9に示すように、外周部に周方向に間隔をあけて設けられた5つのボルト穴300aと、中央に設けられた円穴300bと、外周部かつボルト穴300a間に設けられた切り欠き300cとを有する。また、板金マフラー300は、上面においてボルト穴300aの周囲に形成された平面部301を有する。
板金マフラー300は、プレス加工により板金を金型で打ち抜くことにより成形される。
図10Aは、本開示の第2実施形態の圧縮機CMPに用いられる板金マフラー300の加工工程を示し、図10Bは、図10Aに続く板金マフラーの加工工程を示す。
以下に、図10A,図10Bを用いて圧縮機の製造方法を説明する。
図10Aに示すように、プレス加工による打ち抜き成形によって、厚さが2mm以上の板金から中間部材であるマフラー部材200を形成する(第1ステップ)。ここで、マフラー部材200には、プレス加工により複数のボルト穴300aと円穴300bおよび切り欠き300cが同時に設けられている。このボルト穴300aには、プレス加工により一方の面(図10Aの下面)にダレ201が形成され、他方の面(図10Aの上面)にバリ202が形成される。
次に、マフラー部材200の上面を研磨加工することによりバリ202を除去して、図10Bに示すように、ボルト穴300aの周囲に平面部301を形成して、板金マフラー300を作成する(第2ステップ)。板金マフラー300の上面における主平面と平面部301とは同一平面上にある。
そうして、板金マフラー300の平面部301がリアヘッド90に対向するように、ボルト穴300aを用いて板金マフラー300をリアヘッド90に取り付ける(第3ステップ)。
これにより、図4に示すリアヘッド90の外壁部90bの平坦面P1と軸受部90cの平坦面P2とが板金マフラー300の上面に接触して、リアヘッド90と板金マフラー300との間をシールする。ここで、板金マフラー300の下面のダレ201は、ボルトの締め付けによる変形がほとんどなく、ボルト穴400a間のシール面の浮き上がりが抑えられる。
上記第2実施形態の圧縮機の製造方法は、第1実施形態の圧縮機の製造方法と同様の効果を有する。
上記第2ステップにおいて、板金マフラー300のバリ202のある面に対してバリ202を削除するように研磨してボルト穴300aの周囲に平面部301を形成する方が、ダレ形状のある面を研磨するよりも研磨量が少なくなるので加工が容易にできる。
なお、上記第2ステップにおいて、板金マフラー300のバリ202のある面に対してバリ202を削除するように研磨してボルト穴300aの周囲に平面部301を形成するよりも、ダレ形状のある面を研磨する方が研磨深さを少なくできる。
上記第1,第2実施形態の圧縮機CMPを備えた空気調和機では、運転音を低減できる空気調和機を実現することができる。
上記第1,第2実施形態では、厚さが2mm以上の板金マフラー100,300を備えた圧縮機について説明したが、厚さが2mm未満の板金マフラーを備えた圧縮機に本開示を適用してもよい。
本開示の具体的な実施の形態について説明したが、本開示は上記第1,第2実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内で種々変更して実施することができる。
CMP…圧縮機
1…密閉容器
2…圧縮機構部
3…モータ
4…ステータ
5…ロータ
9…油溜まり部
10…アキュムレータ
11A,11B…吸入管
12…吐出管
20…回転軸
20a…油通路
21…給油ポンプ
22…サイフォン給油管
30…第2吐出弁
31…吐出ポート
40…カップ形状のマフラー
41…ボルト
50…フロントヘッド
60…第1シリンダ
60a…第1シリンダ室
70…仕切板
80…第2シリンダ
80a…第2シリンダ室
90…リアヘッド(端板)
90a…円板状の基部
90b…環状の外壁部
90c…軸受部
100,300…板金マフラー
101,301…平面部
110…ボルト
200…マフラー部材
201…ダレ
202…バリ
P1…平坦面
P2…平坦面

Claims (7)

  1. 密閉容器(1)と、
    上記密閉容器(1)内に配置され、端板(90)を有する圧縮機構部(2)と、
    上記圧縮機構部(2)の上記端板(90)に取り付けられた板金マフラー(100,300)と
    を備え、
    上記板金マフラー(100,300)は、上記端板(90)に固定するためのボルト穴(100a,300a)と、上記端板(90)に対向する面において上記ボルト穴(100a,300a)の周囲に形成された平面部(101,301)とを有する、圧縮機(CMP)。
  2. 請求項1に記載の圧縮機(CMP)において、
    上記圧縮機構部(2)は、上下方向にシリンダが配置された2シリンダ構成の圧縮機構部であり、
    上記板金マフラー(100,300)は、上記圧縮機構部(2)の下側の上記端板(90)に取り付けられている、圧縮機(CMP)。
  3. 請求項1または2に記載の圧縮機(CMP)において、
    上記板金マフラー(100,300)は、厚さが2mm以上である、圧縮機(CMP)。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の圧縮機(CMP)を備える、空気調和機。
  5. 圧縮機構部(2)の端板(90)に板金マフラー(100,300)が取り付けられた圧縮機(CMP)の製造方法であって、
    金型で板金を打ち抜くことにより、ボルト穴(100a,300a)を有するマフラー部材(200)を形成する第1ステップと、
    上記マフラー部材(200)の上記ボルト穴(100a,300a)の周囲に平面部(101,301)を形成して上記板金マフラー(100,300)を得る第2ステップと、
    上記板金マフラー(100,300)の上記平面部(101,301)が上記端板(90)に対向するように、上記ボルト穴(100a,300a)を用いて上記板金マフラー(100,300)を上記端板(90)に取り付ける第3ステップと
    を有する、圧縮機の製造方法。
  6. 請求項5に記載された圧縮機の製造方法において、
    上記第2ステップにおいて、上記板金マフラー(100)の上記ボルト穴(100a)のダレ(201)を削除して上記ボルト穴(100a)の周囲に上記平面部(101)を形成する、圧縮機の製造方法。
  7. 請求項5に記載された圧縮機の製造方法において、
    上記第2ステップにおいて、上記板金マフラー(300)の上記ボルト穴(300a)のバリ(202)を削除して上記ボルト穴(300a)の周囲に上記平面部(301)を形成する、圧縮機の製造方法。
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