JP2022072167A - 組織・臓器の相互作用の検出剤 - Google Patents

組織・臓器の相互作用の検出剤 Download PDF

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Abstract

【課題】生体の組織・臓器間の相互作用を検出することのできる、組織・臓器の相互作用の検出剤を提供すること。【解決手段】一般式(1-0)で表される化合物を有効成分として含有する、組織・臓器の相互作用の検出剤。TIFF2022072167000019.tif38149[一般式(1-0)中、Rは-O(CH2)n-、-O(CH2)nOC2H4-、-CH2O(CH2)n-又は-CH2O(CH2)nOC2H4-を示し、nは1~5の整数を示し、Q1は、F又は-OCH3を示す。]【選択図】なし

Description

本発明は、組織・臓器の相互作用の検出剤に関する。
近年、生体を構成する様々な臓器が、各々単独で個別に機能しているのではなく、相互に密接に連関しながら一つのシステムとしてバランスを維持しながら機能することで健常状態を維持していることが分かってきた。また、このバランスの乱れが、様々な疾患の原因となり、疾患の主たる原因となる臓器ばかりでなく、それと密接な関係にある臓器にまで影響をおよぼすこと、更には疾患からの回復にも他の臓器からの因子の助けを受けていることも分かってきた(いわゆる臓器連関)。
この臓器連関の例として、例えば、心臓の機能が低下した際に、その影響で腎臓の機能も低下する、逆に、腎臓の機能が低下した場合、二次的に心臓の機能も低下する、いわゆる「心腎連関症候群」が知られている。また、例えば、糖尿病がアルツハイマー型認知症の後天的な危険因子であることが示されており、脳と末梢臓器(特に膵臓)との連関が示唆されている(例えば、非特許文献1~3)。また、例えば、膵臓β細胞の数を増やす仕組みに、肝臓、脳及び膵臓を経由した神経システムが重要であることが示されており(例えば、非特許文献4)、肝臓、脳及び膵臓の連関が示唆されている。
Neurology,2010年,75巻,9号,764-770頁 The Journals of Gerontology,2005年,60巻,4号,471-475頁 Proc. Natl. Acad. Sci. USA,2010年,107巻,15号,7036-7041頁 Nature Communications,2017年,8巻,論文番号1930
いわゆる臓器連関は、例えば、ホルモン等の生理活性物質を介した臓器間の相互作用、神経システムを介した臓器間の相互作用等の何らかのネットワークを介した臓器間の相互作用の結果であると考えられている。
従来、各臓器の機能を評価する方法として、各臓器に特有の生化学的指標(例えば、血中クレアチニン濃度、血中尿素窒素(BUN)濃度、血中アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)濃度、血中アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)濃度、血中インスリン濃度、血中脳性ナトリウム利尿ペプチド濃度)を計測して評価する方法が知られている。しかしながら、各臓器の機能変動が各生化学的指標に反映されるまでの時間が異なること、各生化学的指標が複数の要因から影響を受け得ること、更には各生化学的指標の計測方法の感度が異なることなどから、従来の生化学的指標を用いた評価方法では、各臓器機能の相関関係を正確に把握することができず、いわゆる臓器連関等の臓器間の相互作用を検出及び評価することが困難であった。
そこで、本発明は、いわゆる臓器連関等の生体の組織・臓器間の相互作用を検出することのできる、組織・臓器の相互作用の検出剤を提供することを目的とする。本発明はまた、組織・臓器の相互作用を検出する方法を提供すること、組織・臓器の相互作用を検出するための組織・臓器の相互作用検出プログラムを提供すること、組織・臓器の相互作用を検出するための組織・臓器の相互作用検出装置を提供することも目的とする。
本発明は、一般式(1-0)で表される化合物(以下、「化合物(1-0)」ともいう。)を有効成分として含有する、組織・臓器の相互作用の検出剤に関する。
Figure 2022072167000001

一般式(1-0)中、Rは-O(CH-、-O(CHOC-、-CHO(CH-又は-CHO(CHOC-を示し、nは1~5の整数を示し、Qは、F又は-OCHを示す。
化合物(1-0)は、ミトコンドリアコンプレックス-I(以下、「MC-I」ともいう。)の機能評価に使用することができる。化合物(1-0)は、各臓器に集積し、更に各臓器のMC-I活性に比例した集積量となることから、化合物(1-0)の集積量から各臓器の機能を評価することができる。
また、後述の実施例で示したとおり、正常ラット(健常状態における組織・臓器の連関モデルになり得ると考えられる。)及び糖尿病モデルラット(膵臓機能低下による高血糖が他の臓器の機能低下を誘導した状態における組織・臓器の連関モデルになり得ると考えられる。)を使用した試験において、各組織・臓器における化合物(1-0)の集積量は、組織・臓器間で良好な相関関係(正の相関関係)を示した。これは、化合物(1-0)の集積量から、各組織・臓器の機能の相関関係の有無を判定することを通じて、各組織・臓器間の相互作用を検出することができることを意味する。すなわち、本発明に係る組織・臓器の相互作用の検出剤は、化合物(1-0)を有効成分としているため、各組織・臓器間の相互作用を検出する用途に使用することができる。さらに、後述の実施例で示したとおり、各組織・臓器の機能を反映すると考えられている各組織・臓器特有の生化学的指標に相関が認められない場合であっても、化合物(1-0)の集積量は、組織・臓器間で良好な相関関係(正の相関関係)を示す。すなわち、従来の生化学的指標を用いた評価方法では検出することのできない組織・臓器間の相互作用を、本発明に係る組織・臓器の相互作用の検出剤により検出することができる。
本発明はまた、本発明に係る検出剤を対象に投与する工程と、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した有効成分(化合物(1-0))を検出する工程と、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分(化合物(1-0))の集積量を定量解析する工程と、定量解析した結果に基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分(化合物(1-0))の集積量の相関関係の有無を判定する工程と、を含む、組織・臓器の相互作用の検出方法にも関する。
本発明は更に、本発明に係る検出剤を投与した対象を測定することで得られた、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した有効成分(化合物(1-0))の検出データを取得する取得手段と、取得した検出データから、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分(化合物(1-0))の集積量を定量解析する定量解析手段と、定量解析した結果に基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分(化合物(1-0))の集積量の相関関係の有無を判定する判定手段と、を備える、組織・臓器の相互作用検出装置にも関する。
本発明は更にまた、コンピュータを、本発明に係る検出剤を投与した対象を測定することで得られた、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した有効成分(化合物(1-0))の検出データを取得する取得手段、取得した検出データから、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分(化合物(1-0))の集積量を定量解析する定量解析手段、及び定量解析した結果に基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分(化合物(1-0))の集積量の相関関係の有無を判定する判定手段として機能させるための組織・臓器の相互作用検出プログラムにも関する。
本発明によれば、いわゆる臓器連関等の生体の組織・臓器間の相互作用を検出することのできる、組織・臓器の相互作用の検出剤を提供することができる。本発明によればまた、組織・臓器の相互作用を検出する方法を提供すること、組織・臓器の相互作用を検出するための組織・臓器の相互作用検出プログラムを提供すること、及び組織・臓器の相互作用を検出するための組織・臓器の相互作用検出装置を提供することができる。
一実施形態に係る組織・臓器の相互作用検出装置のハードウェア的構成を示す概要図である。 一実施形態に係る組織・臓器の相互作用検出装置の機能的構成を示す概要図である。 一実施形態に係る組織・臓器の相互作用の検出方法のフローチャートである。 各組織・臓器(脳、心臓、褐色脂肪細胞、膵臓、肝臓、腎臓)への[18F]BCPP-BFの集積量を示すグラフである。 (A)脳及び心臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(B)脳及び褐色脂肪細胞への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(C)脳及び膵臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(D)脳及び肝臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(E)脳及び腎臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。 (A)心臓及び褐色脂肪細胞への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(B)心臓及び膵臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(C)心臓及び肝臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(D)心臓及び腎臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。 (A)褐色脂肪細胞及び膵臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(B)褐色脂肪細胞及び肝臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(C)褐色脂肪細胞及び腎臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。 (A)膵臓及び肝臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(B)膵臓及び腎臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。 肝臓及び腎臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。 (A)血中インスリン濃度と血中BUN濃度との関係を示すグラフである。(B)血中インスリン濃度と血中クレアチニン濃度との関係を示すグラフである。(C)血中インスリン濃度と血中AST濃度との関係を示すグラフである。(D)血中インスリン濃度と血中ALT濃度との関係を示すグラフである。 (A)血中AST濃度と血中BUN濃度との関係を示すグラフである。(B)血中AST濃度と血中クレアチニン濃度との関係を示すグラフである。(C)血中ALT濃度と血中BUN濃度との関係を示すグラフである。(D)血中ALT濃度と血中クレアチニン濃度との関係を示すグラフである。 (A)脳及び心臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。(B)脳及び褐色脂肪細胞への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。(C)脳及び膵臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。(D)脳及び肝臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。(E)脳及び腎臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。 (A)心臓及び褐色脂肪細胞への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。(B)心臓及び膵臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。(C)心臓及び肝臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。(D)心臓及び腎臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。 (A)褐色脂肪細胞及び膵臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。(B)褐色脂肪細胞及び肝臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。(C)褐色脂肪細胞及び腎臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。 (A)膵臓及び肝臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。(B)膵臓及び腎臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。 肝臓及び腎臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。 (A)心臓及び褐色脂肪細胞への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。(B)心臓及び膵臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。(C)心臓及び肝臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。(D)心臓及び腎臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。 (A)褐色脂肪細胞及び膵臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。(B)褐色脂肪細胞及び肝臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。(C)褐色脂肪細胞及び腎臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。 (A)膵臓及び肝臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。(B)膵臓及び腎臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。 肝臓及び腎臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。 (A)正常ラット及び糖尿病モデルラットそれぞれにおける、脳及び心臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(B)正常ラット及び糖尿病モデルラットそれぞれにおける、腎臓及び心臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。(C)正常ラット及び糖尿病モデルラットそれぞれにおける、膵臓及び肝臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本明細書において、「組織・臓器の相互作用の検出剤」とは、健常状態及び疾患状態に関わらず、生体の複数の組織及び/又は臓器間における相互作用を検出する用途に使用される剤を意味する。本発明に係る組織・臓器の相互作用の検出剤は、生体の複数の組織及び/又は臓器の機能を評価し、かつそれらの相関関係の有無を判定することを介して、生体の複数の組織及び/又は臓器間における相互作用を検出することができる。したがって、本発明に係る組織・臓器の相互作用の検出剤は、組織及び/又は臓器間の相互作用による当該組織及び/又は臓器間の連関の検出剤と捉えることもできる。なお、「組織及び/又は臓器間の連関」には、いわゆる「臓器連関」も含まれる。
〔組織・臓器の相互作用の検出剤〕
本実施形態に係る組織・臓器の相互作用の検出剤(以下、単に「検出剤」ともいう。)は、一般式(1-0)で表される化合物を有効成分として含有する。
Figure 2022072167000002
化合物(1-0)中、Rは-O(CH-、-O(CHOC-、-CHO(CH-又は-CHO(CHOC-である。Rは、-O(CH-又は-O(CHOC-であることが好ましい。
化合物(1-0)中、nは1~5の整数である。化合物(1-0)中、Rが-O(CH-である場合は、nは2~5の整数であることが好ましく、3~5の整数であることがより好ましく、4であることが更に好ましい。また、化合物(1-0)中、Rが-O(CHOC-である場合は、nは1~4の整数であることが好ましく、1~3の整数であることがより好ましく、2であることが更に好ましい。
化合物(1-0)中、Qは、F又は-OCHであり、18F又は-O11CHであることが好ましい。Q18F又は-O11CHである化合物(1-0)は、ポジトロンを放出することができるため、PET法に使用するための標識化合物(PETプローブ)として好適である。また、Qが-O11CHである場合、半減期が20分と短いため、同一被験者に対して1日に複数回の計測を行うことも可能になる。Q18Fである場合、半減期が110分と-O11CHよりも長いため、1回の計測時間を長くすること、更にはサイクロトロンを有する施設で標識合成したPETプローブをPETカメラを有する他施設へデリバリーすることが可能になる。
ピリジン環における、ピリダジン環と結合している-OCH-の結合位置及びRの結合位置は特に制限されないが、ピリダジン環と結合している-OCH-の結合位置がピリジン環の5位であり、Rの結合位置がピリジン環の2位であることが好ましい。以下に示す一般式(1-0’)で表される化合物(以下、「化合物(1-0’)」ともいう。)は、ピリダジン環と結合している-OCH-の結合位置がピリジン環の5位であり、Rの結合位置がピリジン環の2位であるときの構造式である。
Figure 2022072167000003
一般式(1-0’)中、R、n及びQは、一般式(1-0)中のR、n及びQと同義である。
組織・臓器の相互作用の検出用途により適したものになることから、化合物(1-0)は、一般式(1-0’’)で表される化合物(以下、「化合物(1-0’’)」ともいう。)、又は一般式(1-0’’’)で表される化合物(以下、「化合物(1-0’’’)」ともいう。)であることが好ましく、式(1’’)で表される化合物(以下、「化合物(1’’)」ともいう。)、又は式(1’’’)で表される化合物(以下、「化合物(1’’’)」ともいう。)であることがより好ましい。
Figure 2022072167000004
Figure 2022072167000005
一般式(1-0’’)及び一般式(1-0’’’)中、n及びQは、一般式(1-0)中のn及びQと同義である。
Figure 2022072167000006
Figure 2022072167000007
式(1’’)及び式(1’’’)中、Qは、一般式(1-0)中のQと同義である。
化合物(1-0)は、例えば、対応する前駆体から合成することができる。化合物(1-0’)、化合物(1-0’’)、化合物(1-0’’’)、化合物(1’’)及び化合物(1’’’)についても同様である。
化合物(1-0)の対応する前駆体としては、例えば、下記一般式(2-0)で表される化合物(以下、「化合物(2-0)」ともいう。)が挙げられる。化合物(1-0’)、化合物(1-0’’)、化合物(1-0’’’)、化合物(1’’)及び化合物(1’’’)の対応する前駆体としては、例えば、化合物(2-0)において、R並びにピリジン環におけるピリダジン環と結合している-OCH-の結合位置及びRの結合位置が、化合物(1-0’)、化合物(1-0’’)、化合物(1-0’’’)、化合物(1’’)及び化合物(1’’’)と同じになる化合物が挙げられる。
Figure 2022072167000008
一般式(2-0)中、Rは一般式(1-0)中のRと同義である。Qは、脱離可能な置換基(置換スルホニルオキシ基、ハロゲン原子又は水酸基等)を示す。
置換スルホニルオキシ基としては、例えば、トシルオキシ基(-OTs)、メタンスルホニルオキシ基(-OMs)、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基(-OTf)、ニトロベンゼンスルホニルオキシ基(-ONs)が挙げられるが、-OTsが好ましく用いられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
前駆体は、例えば、国際公開第2014/30709号に記載された方法により合成することができる。
化合物(1-0)は、MC-I特異的に各組織・臓器に集積するため、各組織・臓器の機能の程度と相関して集積量が変化する。すなわち、各組織・臓器の機能が低下すると化合物(1-0)の集積量が減少し、各組織・臓器の機能が亢進すると化合物(1-0)の集積量が増加する。したがって、本実施形態に係る検出剤は、化合物(1-0)の集積量の測定を介して、各組織・臓器の機能を評価することができ、複数の組織・臓器の機能の相関関係の有無を判定することを介して、生体の複数の組織及び/又は臓器間における相互作用を検出することができる。
化合物(1-0)の集積量の測定は、これに限られるものではないが、例えば、化合物(1-0)に蛍光色素等を結合させること、又はシングルフォトン核種(123I,99mTc等)若しくはポジトロン核種で標識を行うことで標識化合物とし、当該標識を検出することにより実施することができる。ポジトロン標識は、例えば、化合物(1-0)のQを-O11CH又は18Fとすることにより行うことができる。ポジトロン標識した場合は、消滅放射線をPET法に用いられる装置で測定することによって、化合物(1-0)の体内分布を定量的かつ経時的に画像化することができる。
また、化合物(1-0)の集積量の測定は、上述した画像診断法のみならず、例えば、解剖又はバイオプシー等の手法により、標識化合物を投与した生体から採取した細胞・組織・臓器の放射能等を計測する方法によっても実施することができる。この場合でも、画像診断法と同様に、組織・臓器間の相関関係を評価できる。
本実施形態に係る検出剤は、例えば、化合物(1-0)を任意の緩衝液に溶解することによって製造することができる。この場合、本実施形態に係る検出剤は、溶液として提供され、緩衝成分の他、界面活性剤、防腐剤、安定化剤等のその他の成分を含有してもよい。
〔組織・臓器の相互作用の検出方法〕
本実施形態に係る組織・臓器の相互作用の検出方法は、本発明に係る検出剤を対象に投与する工程と、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した化合物(1-0)を検出する工程と、評価対象である組織及び/又は臓器における化合物(1-0)の集積量を定量解析する工程と、定量解析した結果に基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における化合物(1-0)の集積量の相関関係の有無を解析する工程と、を含む。
対象としては、例えば、ヒト、サル、マウス及びラットが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
検出剤を対象に投与する方法は、化合物(1-0)が評価対象である組織及び臓器に到達する限りにおいて特に制限されないが、通常、静脈内投与である。
検出剤の投与量としては、化合物(1-0)を評価対象である組織及び臓器で検出するのに充分な投与量であれば特に制限されず、投与する対象及び化合物(1-0)を検出する方法に応じて適宜設定すればよい。例えば、Q18F又は-O11CHである化合物(1-0)を含む検出剤を用いて、PET法に用いられる装置で化合物(1-0)を検出する場合、検出剤の投与量(以下、「投与放射能量」ともいう。)は、1MBq/kg体重~1000MBq/kg体重であってもよい。化合物(1-0)の比放射能は、10~10,000GBq/μmolであってもよい。また、検出剤の投与放射能量は、使用するPETカメラの感度と対象個体の体積に依存するが、げっ歯類(マウス、ラット)ではおおよそ200~500MBq/kg体重を0.1~0.5mLの生理食塩水溶液として投与する。ヒト以外の霊長類(サル類)の場合、40~200MBq/kg体重を0.5~2mLの生理食塩水で投与し、ヒトの場合、2~10MBq/kg体重を1~5mLの生理食塩水溶液として投与する。
評価対象である組織及び/又は臓器に集積した化合物(1-0)を検出する方法としては、特に制限されず、公知の方法に準じて実施することができる。例えば、Q18F又は-O11CHである化合物(1-0)を含む検出剤を用いる場合、PET法によって、化合物(1-0)を検出することが可能である。PET法における測定方法は特に制限されず、公知の方法に準じて実施することができる。また例えば、PET法で計測する方法としては、検出剤の投与直後から60分間のダイナミック計測をしてもよいし、検出剤を投与して30~40分間待って評価対象である組織及び/又は臓器に化合物(1-0)を十分集積させてから、10~20分間のPET計測をしてもよい。
評価対象である組織及び/又は臓器における化合物(1-0)の集積量を定量解析する方法としては、特に制限されず、公知の方法に準じて実施することができる。例えば、以下の方法が挙げられる。まず、PET法によって得られた化合物(1-0)の集積画像と、CT計測等によって得られた組織及び/又は臓器の形態画像を重ねあわせ、組織及び/又は臓器のPET画像を同定する。次に組織及び/又は臓器のPET画像上に関心領域を設定して、対象となる個体の体重と投与放射能量とで正規化した値を、組織及び/又は臓器への化合物(1-0)の集積量とする。また、組織及び/又は臓器の形態画像に代えて、組織及び/又は臓器を検出できるプローブを使用したPET法による画像を用いてもよい。
また、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した化合物(1-0)を検出及び定量解析する方法として、例えば、解剖又はバイオプシー等の手法により、標識化合物を投与した生体から採取した細胞・組織・臓器の放射能等を計測する方法も採用することができる。採取した細胞・組織・臓器の放射能等を計測する方法としては、特に制限されず、公知の方法に準じて実施することができる。具体的には、例えば、採取した細胞・組織・臓器の放射能を放射能測定装置を使用して測定することができる。また、得られた放射能の測定値を対象となる個体の体重と投与放射能量とで正規化した値を、組織及び/又は臓器への化合物(1-0)の集積量としてよい。
評価対象である組織及び/又は臓器における化合物(1-0)の集積量の相関関係の有無を判定する方法としては、評価対象である複数の組織及び/又は臓器における化合物(1-0)の集積量が相関しているか否かを判定できる方法であれば、特に制限されない。具体的には、例えば、評価対象とする複数の組織及び/又は臓器において、相関関係が認められる集積量のデータから予め相関式を算出して基準式としておき、対象において測定された集積量のデータと当該基準式との乖離の程度に応じて、相関関係の有無を判定してもよい。この場合、例えば、基準式がy=ax+b(x及びyは、いずれかの組織又は臓器における集積量であり、a及びbは定数である。)で表される場合に、例えば、ax+0.9b≦y≦ax+1.1bを満たす場合に相関関係ありと判定するものであってよく、ax+0.95b≦y≦ax+1.05bを満たす場合に相関関係ありと判定するものであってよく、ax+0.97b≦y≦ax+1.03bを満たす場合に相関関係ありと判定するものであってよい。また、多数の試料における、複数の組織及び/又は臓器における化合物(1-0)の集積量のデータに対して、機械学習(例えば、ディープラーニング)を適用して、機械学習により任意の組織・臓器間における化合物(1-0)の集積量の相関関係の有無を判定してもよい。
評価対象とする組織及び/又は臓器としては、化合物(1-0)がMC-I特異的に集積する(すなわち、あらゆる臓器に集積し得る)ことから、特に制限されるものではないが、具体的には、例えば、脳、心臓、肝臓、膵臓、腎臓、褐色脂肪細胞(褐色脂肪組織)、筋肉が挙げられる。
本発明はまた、本発明に係る検出剤を投与した対象を測定することで得られた、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した化合物(1-0)の検出データから、評価対象である組織及び/又は臓器における化合物(1-0)の集積量を定量解析する工程と、定量解析した結果に基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における化合物(1-0)の集積量の相関関係の有無を判定する工程と、を含む、組織・臓器の相互作用の検出のためのデータ収集方法と捉えることも可能である。判定する工程で得られた各組織・臓器間の集積量の相関関係の有無を示すデータは、各組織・臓器間の相互作用を検出するために使用することができる。
〔組織・臓器の相互作用検出装置〕
本実施形態に係る組織・臓器の相互作用検出装置は、上記本発明に係る検出剤を投与した対象を測定することで得られた、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した有効成分の検出データを取得する取得手段と、取得した検出データから、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分の集積量を定量解析する定量解析手段と、定量解析した結果に基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分の集積量の相関関係の有無を判定する判定手段と、を備える。
本実施形態に係る組織・臓器の相互作用検出装置Dの構成について説明する。図1は、一実施形態に係る組織・臓器の相互作用検出装置Dのハードウェア的構成を示す概要図である。図2は、一実施形態に係る組織・臓器の相互作用検出装置Dの機能的構成を示す概要図である。
図1に示すように、組織・臓器の相互作用検出装置Dは、物理的には、CPU D11、ROM D12及びRAM D13等の主記憶装置、キーボード、マウス及びタッチスクリーン等の入力デバイスD14、ディスプレイ(タッチスクリーンを含む)等の出力デバイスD15、他の装置との間でデータの送受信を行うためのネットワークカード等の通信モジュールD16、ハードディスク等の補助記憶装置D17等を含む、通常のコンピュータとして構成される。後述する組織・臓器の相互作用検出装置Dの各機能は、CPU D11、ROM D12、RAM D13等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU D11の制御の下で入力デバイスD14、出力デバイスD15、通信モジュールD16を動作させるとともに、主記憶装置D12、D13、及び補助記憶装置D17におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
図2に示すように、組織・臓器の相互作用検出装置Dは、機能的構成要素として、取得手段D1、定量解析手段D2、判定手段D3、及び出力手段D4を備える。
取得手段D1は、上記本発明に係る検出剤を投与した対象を測定することで得られた、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した有効成分の検出データを取得するものである。検出データは、例えば、評価対象である組織及び/又は臓器を含む領域における有効成分の標識から放出されるシグナル強度(例えば、蛍光強度、放射線強度)の情報を含む有効成分の集積画像データであってよい。
定量解析手段D2は、取得手段D1で取得した検出データから、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分の集積量を定量解析するものである。定量解析は、例えば、有効成分の集積画像と、CT計測等によって得られた組織及び/又は臓器の形態画像を重ねあわせ、有効成分の集積画像中の組織及び/又は臓器を同定し、同定した領域におけるシグナル強度(例えば、蛍光強度、放射線強度)を対象となる個体の体重と投与放射能量とで正規化した値を、組織及び/又は臓器への有効成分の集積量データとして算出する。組織及び/又は臓器の形態画像データ、並びに対象となる個体の体重と投与放射能量データは、予め取得手段D1により取得されていてもよい。
判定手段D3は、定量解析手段D2で得られた組織及び/又は臓器への有効成分の集積量データに基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分の集積量の相関関係の有無を判定するものである。相関関係の有無の判定は、例えば、評価対象とする複数の組織及び/又は臓器において、相関関係が認められる集積量のデータから予め算出された相関式を基準式として主記憶装置D12、D13、又は補助記憶装置D17に格納しておき、定量解析手段D2で定量解析した結果と当該基準式との乖離の程度を判定することによって、相関関係を判定するものであってよい。乖離の程度の判定は、例えば、基準式がy=ax+b(x及びyは、いずれかの組織又は臓器における集積量であり、a及びbは定数である。)で表される場合に、例えば、ax+0.9b≦y≦ax+1.1bを満たす場合に相関関係ありと判定するものであってよく、ax+0.95b≦y≦ax+1.05bを満たす場合に相関関係ありと判定するものであってよく、ax+0.97b≦y≦ax+1.03bを満たす場合に相関関係ありと判定するものであってよい。また、例えば、機械学習(例えば、ディープラーニング)を利用して相関関係の有無を判定する場合、機械学習により予め学習した結果を主記憶装置D12、D13、又は補助記憶装置D17に格納しておき、定量解析手段D2で得られた組織及び/又は臓器への有効成分の集積量データを入力することにより、その相関関係の有無を判定するものであってよい。
出力手段D4は、判定手段D3で判定した結果を出力するものである。結果は、出力デバイスに出力してもよいし、通信モジュールから他の装置に出力してもよいし、補助記憶装置に出力して記録してもよい。
〔組織・臓器の相互作用検出プログラム〕
本実施形態に係る組織・臓器の相互作用検出プログラムは、コンピュータを、上述した取得手段D1、定量解析手段D2、判定手段D3及び出力手段D4として機能させるものである。コンピュータに組織・臓器の相互作用検出プログラムを読み込ませることにより、コンピュータは組織・臓器の相互作用検出装置Dとして動作する。組織・臓器の相互作用検出プログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。記録媒体は、非一時的記録媒体であってもよい。記録媒体としては、フレキシブルディスク、CD、DVD等の記録媒体、ROM等の記録媒体、半導体メモリ等が例示される。
組織・臓器の相互作用検出装置Dにより行われる組織・臓器の相互作用の検出方法について説明する。図3は、一実施形態に係る組織・臓器の相互作用の検出方法のフローチャートである。
[取得ステップS1]
最初に、取得手段D1が、上記本発明に係る検出剤を投与した対象を測定することで得られた、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した有効成分の検出データを取得する。必要に応じて、取得手段D1により、組織及び/又は臓器の形態画像データ、並びに対象となる個体の体重と投与放射能量データを取得してもよい。
[定量解析ステップS2]
次に、定量解析手段D2が、取得した検出データから、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分の集積量を定量解析する。
[判定ステップS3]
次に、判定手段D3が、定量解析ステップS2にて算出した組織及び/又は臓器への有効成分の集積量データに基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における有効成分の集積量の相関関係の有無を判定する。
[表示ステップS4]
次に、出力手段D4が、判定ステップS3にて判定した結果を出力(例えば、出力デバイスへの表示等)する。例えば、評価対象である組織及び/又は臓器が相互作用しているか否かを示すデータ、各組織及び/又は臓器への有効成分の集積量データ、当該集積量データと基準式をプロットしたグラフ(画像)データ等が、出力手段D4によって出力される。
以下、実施例に基づき本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔試験例1:組織・臓器の相互作用の検出(1)〕
(PETプローブの合成)
非特許文献(J.Labelled Comp. Radiopharm.,2013年,56巻11号,pp.553-561)に記載された方法に従い、下記式で表される[18F]BCPP-BFを合成した。得られた最終生成物の放射化学的純度は99.0%、比放射能は73.4GBq/μmolであった。
Figure 2022072167000009
また、膵臓の位置を特定するため、小動物の膵臓で高発現しているアミノ酸トランスポーター(LAT-1)を認識するプローブ(D-[11C]MT)を用意した。D-[11C]MTは、国際公開第2005/115971号の実施例1に記載の方法により合成した。得られた最終生成物の放射化学的純度は99.0%、比放射能は66.4GBq/μmolであった。
(II型糖尿病モデルラットにおける各組織・臓器機能の評価)
ヒト成人のII型糖尿病に類似した病態を発症するオスのZucker Leprfa/Leprfaラット(以下、「Fattyラット」ともいう。)と、そのコントロールとしてオスのZucker Leprfa/+ラット(以下、「Leanラット」ともいう。)を日本チャールスリバー株式会社から購入し、それぞれ5週齢、8週齢、16週齢及び26週齢の時点でPET計測に供し、各組織・臓器(脳、心臓、腎臓、肝臓、褐色脂肪細胞(褐色脂肪組織))への[18F]BCPP-BFの集積量を測定した。
ラットをイソフルレンで麻酔して、動物用PETカメラ(SHR-38000,浜松ホトニクス株式会社製)のガントリー内に固定した。吸収補正のために15分間のトランスミッション計測を実施した後、ラットの尾静脈から約20MBq/0.5mLのD-[11C]MTを投与して、60分間のエミッション計測を実施した。引き続いて、ラットの尾静脈から約20MBq/0.5mLの[18F]BCPP-BFを投与して、60分間のエミッション計測を実施した。
PET計測終了後、D-[11C]MTの投与40-60分後のPET集積画像で同定した膵臓に関心領域を設定し、関心領域への[18F]BCPP-BFの集積量を算出した。次いで、算出した集積量を、各個体の体重と投与放射能量で正規化し、膵臓への[18F]BCPP-BFの集積量(放射能集積量(SUV))とした。膵臓以外の組織・臓器は、[18F]BCPP-BFのPET集積画像で同定した各組織・臓器それぞれに関心領域を設定し、膵臓と同様の方法で放射能集積量(SUV)を算出した。なお、脳の放射能集積量(SUV)は、PET計測直後にラットから脳を摘出して算出した。また、各組織・臓器の[18F]BCPP-BFの放射能集積量(SUV)について、各組織・臓器間の相関関係の有無を評価した。
(生化学的指標の測定)
PET計測直後のラットから採血し、血中BUN濃度、血中クレアチニン濃度、血中AST濃度、血中ALT濃度及び血中インスリン濃度を生化学自動分析装置(日立ハイテク社製7180)を使用して測定した。血中BUN濃度、血中クレアチニン濃度、血中AST濃度、血中ALT濃度及び血中インスリン濃度は、膵臓、腎臓及び肝臓の機能を反映する生化学的指標として利用されているものである。
(結果)
図4は、各組織・臓器(脳、心臓、褐色脂肪細胞、膵臓、肝臓、腎臓)への[18F]BCPP-BFの集積量を示すグラフである。5週齢の褐色脂肪細胞(組織)及び腎臓を除き、いずれの週齢及び臓器においてもFattyラットにおける集積量は、Leanラットにおける集積量と比較して、有意に低かった。糖尿病の発症に伴い各組織・臓器の機能が低下したことを表していると考えられる。
図5~図9は、各組織・臓器への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図5~図9には、Fattyラットにおける集積量とLeanラットにおける集積量を区別せずにプロットしている。
図5(A)は、脳及び心臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図5(B)は、脳及び褐色脂肪細胞への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図5(C)は、脳及び膵臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図5(D)は、脳及び肝臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図5(E)は、脳及び腎臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図6(A)は、心臓及び褐色脂肪細胞への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図6(B)は、心臓及び膵臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図6(C)は、心臓及び肝臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図6(D)は、心臓及び腎臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図7(A)は、褐色脂肪細胞及び膵臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図7(B)は、褐色脂肪細胞及び肝臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図7(C)は、褐色脂肪細胞及び腎臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図8(A)は、膵臓及び肝臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図8(B)は、膵臓及び腎臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。図9は、肝臓及び腎臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係を示すグラフである。
図5~図9に示すとおり、各組織・臓器(脳、心臓、褐色脂肪細胞、膵臓、肝臓、腎臓)への[18F]BCPP-BFの集積量は、いずれの2つの組織・臓器間においても有意な相関関係(正の相関関係)を示していた。これは、[18F]BCPP-BFの集積量の相関関係の有無を判定することを通じて、各組織・臓器間の相互作用を検出することができることを意味すると考えられる。
なお、図21は、脳及び心臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係(図21(A))、腎臓及び心臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係(図21(B))、膵臓及び肝臓への[18F]BCPP-BFの集積量の関係(図21(C))を、正常ラット(Leanラット)と糖尿病モデルラット(Fattyラット)を区別してプロットしたグラフである。図21に示すとおり、正常ラットと糖尿病モデルラットとでグラフの傾き等に若干の違いがある傾向があったものの、図5~図9の結果と併せて考慮すると、全ての週齢の正常ラットと糖尿病ラットの集積量データを使用した場合でも、各組織・臓器間で良好な相関関係があることが分かり、対象の状態を考慮しなくてもよいことが分かる。
また、図10及び図11は、各生化学的指標の関係を示すグラフである。図10及び図11は、Fattyラットにおける各生化学的指標とLeanラットにおける各生化学的指標を区別せずにプロットしている。ここで、図10(A)は、血中インスリン濃度と血中BUN濃度との関係を示すグラフである。図10(B)は、血中インスリン濃度と血中クレアチニン濃度との関係を示すグラフである。図10(C)は、血中インスリン濃度と血中AST濃度との関係を示すグラフである。図10(D)は、血中インスリン濃度と血中ALT濃度との関係を示すグラフである。図11(A)は、血中AST濃度と血中BUN濃度との関係を示すグラフである。図11(B)は、血中AST濃度と血中クレアチニン濃度との関係を示すグラフである。図11(C)は、血中ALT濃度と血中BUN濃度との関係を示すグラフである。図11(D)は、血中ALT濃度と血中クレアチニン濃度との関係を示すグラフである。
図10及び図11に示すとおり、いずれの生化学的指標の間にも有意な相関関係は認められなかった。これらの結果は、従来の生化学的指標を用いた評価方法では検出することのできない組織・臓器間の相互作用を、本発明に係る組織・臓器の相互作用の検出剤により検出することができることを意味している。
〔試験例2:組織・臓器の相互作用の検出(2)〕
(PETプローブの合成)
国際公開第2014/030709号の実施例に記載された方法に従い、下記式で表される[18F]BCPP-EFを合成した。得られた最終生成物の放射化学的純度は99.8%、比放射能は73.6GBq/μmolであった。
Figure 2022072167000010
(II型糖尿病モデルラットにおける各組織・臓器機能の評価)
18F]BCPP-BFに代えて、[18F]BCPP-EFを使用したこと以外は、試験例1と同様の操作を行い、各組織・臓器の[18F]BCPP-EFの放射能集積量(SUV)を算出した。また、各組織・臓器の[18F]BCPP-EFの放射能集積量(SUV)について、各組織・臓器間の相関関係の有無を評価した。
(結果)
図12~図16は、各組織・臓器への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図12~図16には、Fattyラットにおける集積量とLeanラットにおける集積量を区別せずにプロットしている。
図12(A)は、脳及び心臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図12(B)は、脳及び褐色脂肪細胞への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図12(C)は、脳及び膵臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図12(D)は、脳及び肝臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図12(E)は、脳及び腎臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図13(A)は、心臓及び褐色脂肪細胞への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図13(B)は、心臓及び膵臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図13(C)は、心臓及び肝臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図13(D)は、心臓及び腎臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図14(A)は、褐色脂肪細胞及び膵臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図14(B)は、褐色脂肪細胞及び肝臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図14(C)は、褐色脂肪細胞及び腎臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図15(A)は、膵臓及び肝臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図15(B)は、膵臓及び腎臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。図16は、肝臓及び腎臓への[18F]BCPP-EFの集積量の関係を示すグラフである。
図12~図16に示すとおり、各組織・臓器(脳、心臓、褐色脂肪細胞、膵臓、肝臓、腎臓)への[18F]BCPP-EFの集積量は、いずれの2つの組織・臓器間においても有意な相関関係(正の相関関係)を示していた。これは、[18F]BCPP-EFの集積量の相関関係の有無を判定することを通じて、各組織・臓器間の相互作用を検出することができることを意味すると考えられる。
〔試験例3:組織・臓器の相互作用の検出(3)〕
(PETプローブの合成)
比較のためのPETプローブとして、下記式で表される[11C]HMを合成した。[11C]HMは、活性酸素種を検出するPETプローブである。
Figure 2022072167000011
11C]HMは、下記スキームに従って合成した。
Figure 2022072167000012
サイクロトロン(HM-18、住友重機械工業製)にて18MeVに加速した陽子を、純窒素ガス(Gグレード、ジャパンファインプロダクツ製)を封入したターゲットにおよそ20μAの電流値で照射した。14N(p,α)11C核反応により製造した[11C]COを、自動合成装置(住友重機械工業製)に回収し、冷却した0.1M LiAlH/テトラヒドロフラン(THF)溶液(ABX advanced biochemical compounds製)500μLに導入した。THFを留去後、ヨウ化水素酸(ナカライテスク製)0.5mLを加え、生成した[11C]ヨウ化メチルを蒸留し、200℃に加熱した銀トリフレートカラムを通過させることにより[11C]メチルトリフレートに変換した。
前駆体(化合物C1-1)1.5mgをメチルエチルケトン0.2mLに溶解し、上記の[11C]メチルトリフレートを導入して、50℃で3分メチル化し、化合物C1-2を合成した。次いで、6N塩酸/エタノール=133μL/320μLを添加し、80℃で4分間脱保護反応を行い、化合物C1-3を合成した。次いで、水素化ホウ素ナトリウム/1N 水酸化ナトリウム=8mg/820μLを添加し、[11C]HM(化合物C1)を合成した。
反応液を高速液体クロマトグラフィー(カラム;YMC Pack Pro C18、10*250mm、5μm(YMC、USA)、移動相;20mMリン酸緩衝液 pH2.8(0.5%アスコルビン酸+0.05%NaHSO)/アセトニトリル=500/500、流速;6mL/分、検出波長;254nm)にて分取した。溶媒を留去し、残渣に0.1% Tween80/生理食塩を加えて最終製剤とした。
最終製剤の放射能をキュリーメータ(IGC-7、日立アロカ株式会社製)で測定し、その一部を分析用高速液体クロマトグラフィー(カラム;Finepak C18-S、4.6*150mm(日本分光株式会社製)、移動相;アセトニトリル(和光純薬工業株式会社製)/30mM 酢酸アンモニウム(ナカライテスク株式会社製)/酢酸(和光純薬工業株式会社製)=500/500/2、流速;2mL/分、検出波長;254nm)にて分析した(n=4)。結果は以下のとおりであった。
生産量:2.54±1.18GBq(EOS)
平均比放射能:50.4±16.9GBq/μmol(EOS)
平均合成時間:30.1±3.8分
(II型糖尿病モデルラットにおける各組織・臓器機能の評価)
18F]BCPP-BFに代えて、[11C]HMを使用したこと以外は、試験例1と同様の操作を行い、各組織・臓器の[11C]HMの放射能集積量(SUV)を算出した。また、各組織・臓器の[11C]HMの放射能集積量(SUV)について、各組織・臓器間の相関関係の有無を評価した。
(結果)
図17~図20は、各組織・臓器への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。図17~図20には、Fattyラットにおける集積量とLeanラットにおける集積量を区別せずにプロットしている。
図17(A)は、心臓及び褐色脂肪細胞への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。図17(B)は、心臓及び膵臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。図17(C)は、心臓及び肝臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。図17(D)は、心臓及び腎臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。図18(A)は、褐色脂肪細胞及び膵臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。図18(B)は、褐色脂肪細胞及び肝臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。図18(C)は、褐色脂肪細胞及び腎臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。図19(A)は、膵臓及び肝臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。図19(B)は、膵臓及び腎臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。図20は、肝臓及び腎臓への[11C]HMの集積量の関係を示すグラフである。
図17~図20に示すとおり、活性酸素種を検出するPETプローブである[11C]HMを使用した場合は、いずれの組織・臓器における集積量の間に有意な相関関係は認められなかった。
試験例1~3の結果から、MC-I特異的に集積するプローブを使用することで、当該プローブの集積量に基づいて、組織・臓器間の相互作用を検出できることが理解できる。

Claims (8)

  1. 一般式(1-0)で表される化合物を有効成分として含有する、組織・臓器の相互作用の検出剤。
    Figure 2022072167000013

    [一般式(1-0)中、Rは-O(CH-、-O(CHOC-、-CHO(CH-又は-CHO(CHOC-を示し、nは1~5の整数を示し、Qは、F又は-OCHを示す。]
  2. 前記有効成分が、一般式(1-0’)で表される化合物である、請求項1に記載の検出剤。
    Figure 2022072167000014

    [一般式(1-0’)中、R、n及びQは、一般式(1-0)中のR、n及びQと同義である。]
  3. 前記有効成分が、一般式(1-0’’)で表される化合物、又は一般式(1-0’’’)で表される化合物である、請求項1に記載の検出剤。
    Figure 2022072167000015

    Figure 2022072167000016

    [一般式(1-0’’)及び一般式(1-0’’’)中、n及びQは、一般式(1-0)中のn及びQと同義である。]
  4. 前記有効成分が、下記式(1’’)で表される化合物、又は下記式(1’’’)で表される化合物である、請求項1に記載の検出剤。
    Figure 2022072167000017

    Figure 2022072167000018

    [式(1’’)及び式(1’’’)中、Qは、一般式(1-0)中のQと同義である。]
  5. 18F又は-O11CHである、請求項1~4のいずれか一項に記載の検出剤。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の検出剤を対象に投与する工程と、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した前記有効成分を検出する工程と、評価対象である組織及び/又は臓器における前記有効成分の集積量を定量解析する工程と、定量解析した結果に基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における前記有効成分の集積量の相関関係の有無を判定する工程と、を含む、組織・臓器の相互作用の検出方法。
  7. 請求項1~5のいずれか一項に記載の検出剤を投与した対象を測定することで得られた、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した前記有効成分の検出データを取得する取得手段と、
    取得した検出データから、評価対象である組織及び/又は臓器における前記有効成分の集積量を定量解析する定量解析手段と、
    定量解析した結果に基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における前記有効成分の集積量の相関関係の有無を判定する判定手段と、
    を備える、組織・臓器の相互作用検出装置。
  8. コンピュータを、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の検出剤を投与した対象を測定することで得られた、評価対象である組織及び/又は臓器に集積した前記有効成分の検出データを取得する取得手段、
    取得した検出データから、評価対象である組織及び/又は臓器における前記有効成分の集積量を定量解析する定量解析手段、及び
    定量解析した結果に基づき、評価対象である組織及び/又は臓器における前記有効成分の集積量の相関関係の有無を判定する判定手段
    として機能させるための組織・臓器の相互作用検出プログラム。
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