JP2022070396A - 測定装置及び測定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
干渉計を用いて測定対象物の表面の形状を測定する場合、使用するレーザ光の波長λを633nmとすると、干渉縞の輝度の差の最大値はλ/2の316.5nmに相当する。さらに、干渉縞の輝度に対応する位相を解析することで、一つの縞の間の輝度の差に相当するλ/2の間を補間してナノメートル精度の測定ができる。
図1は、第1実施形態に係る測定装置100の構成を示す図である。測定装置100は、光源10と、拡大光学系20と、干渉計30と、結像レンズ40と、撮像デバイス50と、データ処理部60と、を有する。拡大光学系20は、レンズ21と、ピンホール22と、レンズ23とを有する。干渉計30は、参照面31と、測定面32と、NDフィルタ33(NDフィルタ33a及びNDフィルタ33b)と、ビームスプリッタ34とを有する。
以下、測定装置100が測定対象物の形状を測定する原理を説明する。
測定対象物の面上の観測座標(x,y)でバイアスB(x,y)及び振幅A(x,y)を有する干渉縞画像強度分布I(x,y)は、参照光をr(x,y)、測定光をm(x,y)とすると、これらと最終的に得たい情報である位相φ(x,y)との関係は次式(1)で表される。√[r(x,y)・m(x,y)]は振幅分布を示している。
図3は、参照光の強度と測定光の強度との関係を変化させる方法が測定装置100と異なる測定装置101の構成を示す図である。測定装置101は、レンズ23とビームスプリッタ34との間にNDフィルタ33が設けられている点で、図1に示した測定装置100と異なる。このように、参照光と測定光を同じ割合で減光してもよい。
図4は、他の実施形態に係る測定装置102の構成を示す図である。図4に示す測定装置102は、光強度変化部として、参照光の光路上に脱着可能な遮光板37を有するという点で、図1に示した測定装置100と異なり、他の点で同じである。図5は、測定装置102を用いる測定方法の手順を示す図である。
図6は、他の実施形態に係る測定装置103の構成を示す図である。測定装置103は、図1に示した測定装置100におけるビームスプリッタ34の代わりに偏光ビームスプリッタ35を有している。そして、測定装置103は、レンズ23と偏光ビームスプリッタ35との間に、光源10が発する光の偏光状態を変化させるλ/2波長板70を有する。また、測定装置103は、偏光ビームスプリッタ35と参照面31との間にλ/4波長板36aを有し、偏光ビームスプリッタ35と測定面32との間にλ/4波長板36bを有する。偏光ビームスプリッタ35は、λ/2波長板を通過した後の光を参照光と、参照光と直交する測定光とに分割する分割部として機能する。
図7は、他の実施形態に係る測定装置104の構成を示す図である。図7に示す測定装置104は、偏光ビームスプリッタ35と結像レンズ40との間にλ/4波長板90を有する点で、図6に示した測定装置103と異なる。また、結像レンズ40の後段に、ビームスプリッタ95を有しており、ビームスプリッタ95の後段に複数の撮像デバイス50(撮像デバイス50a,50b,50c)を有する点でも測定装置103と異なる。
図8は、他の実施形態に係る測定装置105の構成を示す図である。測定装置105は、撮像デバイス50の代わりに偏光撮像デバイス120を有する点で、図6に示した測定装置103と異なる。偏光撮像デバイス120は、それぞれ偏光の透過軸が異なる複数のマイクロポラライザを含む撮像デバイスである。測定装置105は、このような偏光撮像デバイス120を用いて干渉縞を撮像して得られた複数の干渉縞画像データセットを解析することにより、簡素な光学系で、測定対象物に対してロバストで高精度な測定を実現することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る測定装置100~105は、参照光の強度又は測定光の強度の少なくともいずれかを変化させる光強度変化部を有しており、データ処理部は、複数の画素のそれぞれに対して、参照光の強度又は測定光の強度の少なくともいずれかが異なる複数の状態で撮影して生成した複数の干渉縞画像データセットのうち振幅強度が最小の干渉縞画像データセット以外の一以上の干渉縞画像データセットに基づいて干渉縞の位相を解析する。測定装置100~105がこのように構成されていることで、測定対象物の測定面32の状態によらず、測定面32における測定位置による測定精度の変動を抑制することができ、ロバスト性の高い高精度な測定を実現できる。
20 拡大光学系
21 レンズ
22 ピンホール
23 レンズ
30 干渉計
31 参照面
32 測定面
33 フィルタ
34 ビームスプリッタ
35 偏光ビームスプリッタ
36 波長板
36 波長板
37 遮光板
40 結像レンズ
50 撮像デバイス
60 データ処理部
70 波長板
80 偏光板
90 波長板
95 ビームスプリッタ
100 測定装置
101 測定装置
102 測定装置
103 測定装置
104 測定装置
105 測定装置
110 偏光板
120 偏光撮像デバイス
Claims (11)
- 光源と、
前記光源が発した光を測定の基準となる参照光と測定対象物を経て得られる測定光とに分割する分割部と、
前記参照光の強度又は前記測定光の強度の少なくともいずれかを変化させる光強度変化部と、
前記参照光と前記測定光との干渉により発生した干渉縞を撮影することにより、干渉縞画像データを生成する撮像部と、
前記参照光の強度又は前記測定光の強度の少なくともいずれかが異なる複数の状態で前記撮像部が撮影して生成した複数の前記干渉縞画像データのうち、各画素において振幅強度が最小の干渉縞画像データ以外の一以上の干渉縞画像データに基づいて干渉縞の位相を解析することにより、前記測定対象物の測定波面又は透過波面の歪を特定するデータ処理部と、
を有する測定装置。 - 前記撮像部は、前記参照光と前記測定光との位相差が異なる複数の状態で、前記参照光と前記測定光との干渉により発生した干渉縞を撮影することにより得られた、複数の前記位相差に対応する複数の前記干渉縞画像データを含む干渉縞画像データセットを生成し、
前記データ処理部は、前記参照光の強度又は前記測定光の強度の少なくともいずれかが異なる複数の状態で前記撮像部が撮影して生成した複数の前記干渉縞画像データセットのうち、各画素において振幅強度が最小の干渉縞画像データセット以外の一以上の干渉縞画像データセットに基づいて干渉縞の位相を解析することにより前記測定波面又は前記透過波面の歪を特定する、
請求項1に記載の測定装置。 - 前記撮像部は、前記参照光が遮光された状態で前記測定光に基づく測定光画像データを生成し、
前記光強度変化部は、前記測定光画像データにおける強度分布に基づいて、前記参照光又は前記測定光の少なくともいずれかの強度を変化させる、
請求項1又は2に記載の測定装置。 - 前記データ処理部は、前記測定光画像データにおける強度分布に基づいて、前記光強度変化部が前記参照光又は前記測定光の少なくともいずれかの強度を変化させた状態に対応する前記複数の干渉縞画像データのうち、各画素において振幅強度が最小の干渉縞画像データ以外の一以上の干渉縞画像データに基づいて干渉縞の位相を解析することにより前記測定波面又は前記透過波面の歪を特定する、
請求項3に記載の測定装置。 - 前記光強度変化部は、前記参照光の強度と前記測定光の強度との関係を変化させ、
前記データ処理部は、前記参照光の強度と前記測定光の強度との関係が異なる前記複数の状態で前記撮像部が撮影して生成した前記複数の干渉縞画像データセットのうち振幅強度が最小の干渉縞画像データセット以外の一以上の干渉縞画像データセットに基づいて干渉縞の位相を解析する、
請求項2に記載の測定装置。 - 前記データ処理部は、前記複数の画素のそれぞれに対して、前記複数の干渉縞画像データセットのうち振幅強度が最大の干渉縞画像データセットに基づいて位相を解析する、
請求項5に記載の測定装置。 - 前記光強度変化部は、前記参照光の光路上に設けられた参照光フィルタ、又は前記測定光の光路上に設けられた測定光フィルタの少なくともいずれかを有し、前記参照光フィルタ又は前記測定光フィルタの特性を変化させることにより、前記参照光の強度と前記測定光の強度との関係を変化させる、
請求項1から6のいずれか一項に記載の測定装置。 - 前記光強度変化部として、前記参照光の光路上に脱着可能な遮光板を有する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の測定装置。 - 前記光源が発する光の偏光状態を変化させるλ/2波長板と、
前記λ/2波長板を通過した後の光を前記参照光と、前記参照光と直交する前記測定光とに分割する前記分割部として機能する偏光ビームスプリッタと、
前記光強度変化部として機能し、前記参照光と前記測定光との合成光を偏光させる偏光板と、
を有し、
前記光強度変化部は、前記偏光板の偏光角に基づいて前記参照光の強度と前記測定光の強度との関係を変化させる、
請求項1から8のいずれか一項に記載の測定装置。 - 前記光源が発する光の偏光状態を変化させるλ/2波長板と、
前記λ/2波長板を通過した後の光を前記参照光と、前記参照光と直交する前記測定光とに分割する前記分割部として機能する偏光ビームスプリッタと、
前記参照光と前記測定光との合成光を円偏光にするλ/4波長板と、
前記λ/4波長板を通過した後の光が入射し、それぞれ回転角が異なる複数の偏光板と、
を有し、
前記撮像部は、前記参照光の強度と前記測定光の強度との関係が同一の状態において、前記複数の偏光板を透過した複数の光に基づく複数の前記干渉縞画像データを生成する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の測定装置。 - 光源と、
前記光源が発した光を測定の基準となる参照光と測定対象物を経て得られる測定光とに分割する分割部と、
前記参照光の強度又は測定光の強度の少なくともいずれかを変化させる光強度変化部と、
前記参照光と前記測定光との干渉により発生した干渉縞を撮影することにより、干渉縞画像データを生成する撮像部と、
を有する測定装置を用いて前記測定対象物の測定波面又は透過波面の歪を測定する方法であって、
前記参照光の強度又は前記測定光の強度の少なくともいずれかを変化させるステップと、
前記参照光の強度又は前記測定光の強度の少なくともいずれかが異なる複数の状態で前記撮像部に前記干渉縞画像データを生成させるステップと、
前記参照光の強度又は前記測定光の強度の少なくともいずれかが異なる複数の状態で前記撮像部が撮影して生成した複数の前記干渉縞画像データのうち、各画素において振幅強度が最小の干渉縞画像データ以外の一以上の干渉縞画像データに基づいて干渉縞の位相を解析することにより、前記測定対象物の測定波面又は透過波面の歪を特定するステップと、
を有する測定方法。
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