JP2022068443A - 紫外線照射装置 - Google Patents

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哲也 佐藤
Tetsuya Sato
浩 須長
Hiroshi Sunaga
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Abstract

Figure 2022068443000001
【課題】簡単な構造で放電ランプを、最適温度を含む所定の温度範囲に保持することができる紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】紫外線照射装置10は、被殺菌対象に向けて紫外線を照射する低圧水銀ランプ30a,30bと、低圧水銀ランプ30との間に間隙40を開けて低圧水銀ランプ30の方に張り出す熱伝導板33a,33bと、熱伝導板33a,33bを支持し、熱伝導板33a,33bとの間で熱を受け渡しするケース15と、を備える。
【選択図】図3A

Description

本発明は、放電ランプで導管内の流体に紫外線を照射する紫外線照射装置に関する。
放電ランプとしての低圧水銀ランプは、例えば、紫外線を照射して、水、空気又は固体表面を殺菌する用途に使用されている。
低圧水銀ランプは、点灯中、適切な温度制御が必要になる。なぜならば、低圧水銀ランプは、その紫外線照度がピークとなるランプ菅壁の温度特性を有し、低圧水銀ランプの菅壁温度が、最大照度になる温度に対して高温側及び低温側のいずれの側においても最大照度になる温度から離れるほど、低圧水銀ランプの照度は低下するからである。
特許文献1の紫外線照射装置は、冷却ファンとヒータとを備え、低圧水銀ランプの温度を制御する。
特許文献2の紫外線照射装置では、二重管の内周側が空洞であるとともに、内側の菅が紫外線を透過可能であり、外周側に被殺菌液を長手方向に流すとともに、該空洞の中心部(内周側)に直管型の低圧水銀ランプが挿入されている。そして、低圧水銀ランプから径方向外側へ放射された紫外線が、外周側を流れる被殺菌液を殺菌するようになっている。該紫外線照射装置は、また、長手方向に、低圧水銀ランプは、両端部(電極付近)を中間部より大径とされて、内側の菅の内周に接触し、外周側の被殺菌液により冷却されるようにしている。
特許第4032297号 実公平4-36540号公報
特許文献1の紫外線照射装置のように、低圧水銀ランプの温度制御のために、冷却ファンやヒータを装備することは、照射装置の構造を複雑化させて、照射装置のコスト増や大型化を招来する。
特許文献2の紫外線照射装置は、外周側を流れる被殺菌液で低圧水銀ランプを冷却できるものの、低温の被殺菌液を処理する場合、ランプ外壁温度が低くなりすぎてしまい、照度低下の懸念がある。また、長手方向で電極より外側に水銀が偏ってしまうと、電極間の水銀が不足し、点灯不良または低寿命化の原因となる。さらに、低圧水銀ランプは、内側の菅の内周に接近又は接触させるために、長手方向に両端部を中間部より大径となるような専用形状にする必要があり、さらに内側の菅と低圧水銀ランプ共に脆い材料(例えば紫外線透過ガラス)を用いることが多く、振動や衝撃によって破損しやすくなる。
放電ランプの温度制御無しで済ませる場合、構造は簡単となるが、放電ランプの温度は、放電ランプの発熱量と自然放熱量とが平衡する値に決まる。したがって、放電ランプをピーク照度近辺の温度に保持することは、困難になる。
本発明の目的は、簡単な構造で放電ランプを所定の温度範囲に保持することができる紫外線照射装置を提供することである。
本発明の紫外線照射装置は、
被殺菌対象に向けて紫外線を照射する放電ランプと、
前記放電ランプとの間に所定の間隙を開けて前記放電ランプの方に張り出す熱伝導板と、
前記熱伝導板を支持し、前記熱伝導板との間で熱を受け渡しする支持部と、
を備える。
本発明によれば、放電ランプと支持部とは、熱伝導板を介して熱の受け渡しが可能になっている。熱の受け渡し量は、熱伝導板の寸法、例えば張出し量などの位置と、長さ又は厚さ等の熱伝導パラメータの値を適切に設定することにより変更可能である。こうして、熱伝導パラメータを最適な値に設定して、簡単な構造で放電ランプを、最適温度を含む所定の温度範囲に保持することができる。
本発明の実施形態としての紫外線照射装置の外観を示す斜視図である。 熱伝導板を取り付けないときのケース内を示す縦断面図である。 図2AのIIB-IIB線に沿って切ったときの横断面図である。 熱伝導板を取り付けたときのケース内を示す縦断面図である。 図3AのIIIB-IIIB線に沿って切ったときの横断面図である。 種々の熱伝導板を相互に対比して示す図である。 熱伝導板の有無による低圧水銀ランプの管壁温度の相違を対比するグラフである。 低圧水銀ランプにおける管壁温度と紫外線照度との関係を示すグラフである。 間隙幅の値を熱移動パラメータとして低圧水銀ランプの管壁温度が低圧水銀ランプの点灯時間によりどのように変化するかを調べたグラフである。 熱伝導板形状について別の実施例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施態様について説明する。本発明は、以下の実施態様に限定されないことは言うまでもない。本発明は、明細書に開示した技術的思想の範囲内で種々の態様で実施される。なお、実施態様間で共通する構成要素は、同一の符号を付けている。
(実施形態の全体構成)
図1は、本発明の実施形態としての紫外線照射装置10の外観を示す斜視図である。紫外線照射装置10は、典型的には、長い方向を鉛直方向に揃えて配備される。紫外線照射装置10は、おおまかに、ケース15と、ケース15の下側の端部に結合する入り口側接続管16と、ケース15の上側の端部に結合される出口側接続管17とを備える。
ケース15は、複数のボルト24により相互に接合されるケース半部20,21を有する。ケース半部20,21は、構造及び形状が同一である。入り口26及び出口27は、それぞれ入り口側接続管16及び出口側接続管17の内周側に画成され、ケース15内の導管29(図2A-図3B)の各端部に接続されている。
図2A及び図3Aは、それぞれ熱伝導板33a,33bを取り付けないとき及び取り付けたときのケース15内を示す縦断面図、図2B及び図3Bは、それぞれ図2Aの図2AのIIB-IIB線及び図3AのIIIB-IIIB線に沿った断面図である。図2A及び図2Bの紫外線照射装置100は、図3A及び図3Bの本発明の実施形態の紫外線照射装置10と対比するために、示している。紫外線照射装置100と紫外線照射装置10との相違点は、対比例の紫外線照射装置100は、グランド線31を備えるのに対し、本発明の実施形態の紫外線照射装置10は、熱伝導板33a,33bを備える点である。紫外線照射装置10,100は、共に、ケース15内は、ケース半部20,21の接合面に沿って相互に対称の構造であるとともに、ケース15の縦方向(長手方向)の中心線を通りかつ接合面に対して垂直な平面に対して対称(図では、左右対称)の構造になっている。
導管29は、外周輪郭が円形である横断面を有し、ケース15の縦方向の中心線に沿ってケース15内を延在している。導管29は、紫外線が導管29の管壁を管外から管内の方向に透過可能な材料(例:石英ガラス)から成る。Oリング22は、導管29がケース15の端壁を貫通する端部分において該端壁の内面側及び外面側のそれぞれの箇所に配設され、導管29からの液体漏れを阻止する。
低圧水銀ランプ30a,30bは、ケース半部20,21の接合面上で導管29を間に挟んで対称位置に配置され、導管29に対して平行に延在している。
紫外線照射装置100では、グランド線31は、ケース半部20,21の接合面上で低圧水銀ランプ30(低圧水銀ランプ30a,30bの総称)の外側(ケース15の縦方向中心線から遠い側)に低圧水銀ランプ30に平行に延在することにより、始動電圧を下げる効果があり点灯性を向上させている。これに対し、紫外線照射装置10では、金属製の熱伝導板33a,33bが設けられ、グランド線31は、低圧水銀ランプ30に平行に延在していない。図3A及び図3Bの例では、熱伝導板33(熱伝導板33a,33bの総称)の張出し側の側縁(低圧水銀ランプ30側の側縁)は、グランド線31の位置に揃えられている。
熱伝導板33a,33bは、ケース半部20,21の接合面上で低圧水銀ランプ30の外側に配設されている。熱伝導板33は、導電体でありグランドに電気的に接続することで、紫外線照射装置100のグランド線31を低圧水銀ランプ30に平行に延在させることと同様の効果が得られる。これに対し、紫外線照射装置10では、間隙40が、低圧水銀ランプ30の管壁と熱伝導板33の張出し側の側縁との間に等幅で形成されている。
紫外線照射装置10において、熱伝導板33は、低圧水銀ランプ30の長手方向に低圧水銀ランプ30のほぼ全長にわたって延在している。ケース半部20,21は、熱伝導板33の外側の側縁(基端側の側縁)を固定するボルト36(図3A及び図3B)を挿通するための複数のねじ孔34(図2A、図2B及び図3B)を有している。
ボルト36は、熱伝導板33の外側の側縁の挿通孔(符号無し)を挿通してから、ケース半部20,21のうちの一方に形成されているねじ孔34に螺合し、該一方に固定される。その後、ケース半部20,21は、接合面で相互に合わせられてから、ボルト24で相互に固定される。こうして、熱伝導板33は、支持部としてケース15に支持される。
熱伝導板33は、ケース15の周壁からケース半部20,21の接合面の方向(図では左右方向)に低圧水銀ランプ30の方へ張り出す。前述したように、熱伝導板33の張出し側の側縁と低圧水銀ランプ30の管壁との間には、低圧水銀ランプ30に対して平行に延在する一定幅の間隙40が形成されている。
間隙40は、紫外線照射装置10の移動時、使用時のポンプ等から伝わる振動や衝撃発生時に、熱伝導板33の張出し端と低圧水銀ランプ30との管壁との相互の衝突により低圧水銀ランプ30が損傷するのを防止する。
(実施形態の作用の概略)
紫外線照射装置10が水の殺菌装置として使用されるときの作用の概略を説明する。被殺菌流体としての水は、図示しないポンプにより入り口26、導管29及び出口27の順番に強制的に流される。低圧水銀ランプ30は、紫外線を導管29に向けて放射する。該紫外線は、導管29を透過し、導管29内を流れている水に照射される。これにより、水は、導管29において殺菌されてから、出口27から紫外線照射装置10の外に流出する。
導管29は、例えば石英ガラスから構成され、紫外線が透過可能になっている。これにより、導管29内を流れる水32は、低圧水銀ランプ30からの紫外線により殺菌される。
(熱伝導板の実施例)
図4は、種々の熱伝導板33-1~33-4を示している。熱伝導板33-1~熱伝導板33-4は、図3A及び図3Bの熱伝導板33の実施例である。熱伝導板33(熱伝導板33-1,33-2,・・・の実施例を総称するとき、単に「熱伝導板33」という。)の各実施例は、熱伝導板33自体(例:形状及び大きさ)に差異があるだけでなく、低圧水銀ランプ30に対する相対位置及び相対寸法に差異を有する場合もある。
直管型の低圧水銀ランプ30は、その内部の両端部において電極35a,35bを有する。点灯中は、電極35a-電極35b間の極間空間37にアーク放電38が生じる。低圧水銀ランプ30の長手方向に、極間空間37の寸法値をLr、熱伝導板33の寸法をLwとする。
熱伝導板33-1では、Lw=L1であり、熱伝導板33-2,33-3,33-4では、Lw=L2である。(a)Lr/2≦L1≦Lr及び(b)L2<Lr/2の関係がある。
熱伝導板33-1のL1は、Lrよりわずかに小さい寸法に設定されている。したがって、熱伝導板33-1は、低圧水銀ランプ30の長手方向に、極間空間37のほぼ全長にわたって形成されている。熱伝導板33-1~33-3の両端は、低圧水銀ランプ30の長手方向に極間空間37内に収まっている。これに対し、熱伝導板33-4は、低圧水銀ランプ30の長手方向に電極35bと部分的に重複している。
熱伝導板33の張出し端と低圧水銀ランプ30との間には、前述した間隙40が形成されている。Dgは、低圧水銀ランプ30に対して垂直方向の間隙40の長さ(間隙40の幅)を示す。Dg>0である。図4の熱伝導板33では、Dgは、例えば、0.1mm~2.0mmの範囲内に設定されている。
熱伝導板33は、熱伝導性が高く、かつ導電性の材料から成る。熱伝導板33の熱伝導性は、低圧水銀ランプ30の冷却に寄与する。熱伝導板33の導電性は、熱伝導板33-1,33-2,33-3をグランドに電気的に接続することにより、低圧水銀ランプ30の近傍にグランド線31(図2A及び図2B)を配さなくても点灯性の向上や放電の安定化が図られる。なお、熱伝導板33-1は、Lw=L1であるのに対し、熱伝導板33-2,33-3は、Lw=L2(<L1)であるので、熱伝導板33-2,33-3は、熱伝導板33-1に比べて点灯性向上の効果が限定的となる。熱伝導板33の材料は、例えば、金属であり、好ましくは、アルミニウム合金や、銅合金である。
なお、この実施形態では、ケース15も、金属である。ケース15は、熱伝導板33を支持する支持部としての役割を果たすとともに、ケース15との間で熱の受け渡しを行う。ケース15は、熱伝導板33より温度が低いときは、放熱部として機能する。
ケース15は、ヒータ等を装備されることもある。ヒータは、例えばヒータ線であり、ヒータ線は、ケース15の内面若しくは外面、又は熱伝導板33の支持部に貼着可能である。ヒータにより、熱伝導板33は、低圧水銀ランプ30の管壁より高温に維持されて、熱伝導板33は、低圧水銀ランプ30の管壁を加熱可能になる。低圧水銀ランプ30は、時折り、後述の最適管壁温度より低くなることがあり、このような場合には、低圧水銀ランプ30の管壁を熱伝導板33による冷却に代えて加熱することが有効となる。
図4において、Ua,Ubは、それぞれ極間空間37及び熱伝導板33における低圧水銀ランプ30の長手方向の中心線を意味する。熱伝導板33-1,33-2の場合、UaとUbとは一致する。熱伝導板33-3,33-4では、Ubは、Uaから電極35bの方へ偏倚している。
熱伝導板33は、点灯中の低圧水銀ランプ30の発熱をケース15の方へ伝導する。これにより、低圧水銀ランプ30の管壁は、冷却される。低圧水銀ランプ30の長手方向において、熱伝導板33による冷却は、低圧水銀ランプ30に重なる範囲において最大になるので、低圧水銀ランプ30の長手方向に集中冷却(局所冷却)が生じる可能性がある。熱伝導板33による冷却が過大であると、低圧水銀ランプ30内の水銀蒸気は、熱伝導板33の近辺において凝縮してしまう可能性が生じる。水銀蒸気の凝縮が、電極35の箇所において生じると、低圧水銀ランプ30の点灯維持に支障が生じる。
熱伝導板33-4は、電極35bの箇所に集中冷却が生じるため、円滑な点灯維持上、好ましくない。しかしながら、熱伝導板33-4の場合であっても、DgやLw、さらには、熱伝導板33の形状、厚さ、面積又は材料等(以下、「熱伝導パラメータ」という。)の選択の調整により、熱伝導板33-4の冷却量を適切に調整して、電極35bにおける水銀蒸気の凝縮を、点灯上、支障の生じない程度に低下させることができる。また、熱伝導板33の取付の制約上、低圧水銀ランプ30の長手方向に熱伝導板33が電極35と重ならざるを得ないことも生じるので、熱伝導板33-4も、本発明の熱伝導板の実施例に含めることができる。
熱伝導板33-1,33-2の場合、UaとUbとは一致する。すなわち、低圧水銀ランプ30がランプ固定部14に固定されたときに、長手方向に、熱伝導板33-1,33-2の中心と低圧水銀ランプ30の中心とが同一位置になっている。低圧水銀ランプ30の管壁の最低温度の箇所は、長手方向の中心と予想され、冷却による最冷部の箇所を作る狙いに対して好適である。熱伝導板33-3は、構造的に中心部に設けることが難しい場合、設定位置に応じた形状付与を行うことで、熱伝導板33-2と同様に最冷部の箇所を作ることができる。また、熱伝導板33-1,33-2,33-3では、一時的に凝縮が起きても、電極間に位置しているため、放電により再加熱されることにより、点灯維持に支障が生じることは少ない。
熱伝導板33の張出し端が低圧水銀ランプ30の管壁に接触状態になっていると、紫外線照射装置10の移動中や使用中の振動等により、熱伝導板33と低圧水銀ランプ30の管壁とが相互に強く衝突しあって、低圧水銀ランプ30を損傷する怖れがある。両者の間に形成された前述の幅Dgの間隙40は、熱伝導板33と低圧水銀ランプ30の管壁との間に形成されて、低圧水銀ランプ30の損傷を回避している。
紫外線照射装置10への低圧水銀ランプ30の取付のばらつきを考えると、低圧水銀ランプ30への熱伝導板33の強い衝突を回避するためには、Dgは、0.1mm以上にすることが望ましい。
また、Dgが2.0mmを上回ると、低圧水銀ランプ30から熱伝導板33の熱移動量が不十分なため熱伝導板33のない状態と比べて効果が低くなり、後述の図6で説明する最大紫外線照度を達成する最適管壁温度を含む温度範囲に低圧水銀ランプ30を保持することが困難になる。
紫外線照射装置10ごとに、低圧水銀ランプ30が最大紫外線照度に対応する管壁温度にするための熱伝導板33による熱伝導量は、相違する。一方、熱伝導量は、前述の熱伝導パラメータにより調整することができる。これにより、紫外線照射装置10の設置状況に応じて、熱伝導パラメータ(複数の熱伝導パラメータの組み合わせを含む。)を調整して、熱伝導板33による熱伝導量及び低圧水銀ランプ30の管壁の温度分布を所望のものとなるようにする。
(管壁温度保持の意義)
図5は、熱伝導板33の有無による低圧水銀ランプ30の管壁温度の相違を対比するグラフである。横軸は、低圧水銀ランプ30が点灯開始してからの点灯時間であり、縦軸は、低圧水銀ランプ30の管壁温度である。なお、図5では、Dg=0.5mmにされている。
点灯時間の増大に連れて、管壁温度は上昇する。しかしながら、点灯時間が2~3分に達すると、管壁温度の上昇は緩やかになる。管壁温度の飽和温度は、熱伝導板33無しの場合では80℃近辺であるのに対し、熱伝導板33有りの場合では、熱伝導板33無しの場合より約10℃低い70℃近辺になる。
図6は、低圧水銀ランプ30における管壁温度と紫外線照度との関係を示すグラフである。管壁温度≒70℃のとき、紫外線照度は最大(ピーク)となる。そして、管壁温度が、最大紫外線照度の管壁温度(以下、「最適管壁温度」という。)より低くても、高くても、最適管壁温度から離れるほど、紫外線照度が最大値より低下することが分かる。
紫外線照射装置10では、図5で説明したように、ケース15が熱伝導板33を装備することにより、低圧水銀ランプ30の管壁温度が最適管壁温度を含む所定の温度範囲、例えば最適菅壁温度に対して±20℃程度の範囲に保持される。図示の実施形態では、ケース15にヒータが装備されていないが、低圧水銀ランプ30の管壁温度が、最適管壁温度よりも著しく低いときは、該ヒータを作動させて、低圧水銀ランプ30の管壁を加熱することができる。
図7は、Dgを熱伝導パラメータとして低圧水銀ランプ30の管壁温度が低圧水銀ランプ30の点灯時間によりどのように変化するかを調べたグラフである。なお、低圧水銀ランプ30の点灯開始時の点灯時間は、0である。
Dgが小さいときほど、飽和温度は低下する。なお、Dg=0mmは、紫外線照射装置10の振動により熱伝導板33が低圧水銀ランプ30に強く衝突して、低圧水銀ランプ30が衝突で損傷する怖れがある。したがって、Dg=0は避けることが好ましい。さらに、低圧水銀ランプ30の管壁温度を低くするためには、Dgの減少に代えて、他の熱伝導パラメータを変更して、達成できる。
(熱伝導板の別の実施例)
図8は、熱伝導板33-5,33-6の別の実施例の示す図である。熱伝導板33-5は、先端部にループ部53を有する。低圧水銀ランプ30は、ループ部53内に挿通され、ループ部53に包囲される。低圧水銀ランプ30は、図上の下半部において半円周間隙54でループ部53と隔てられている。半円周間隙54の幅は、0.1mm~2.0mmである。
低圧水銀ランプ30の発熱は、ループ部53に伝導し、さらに、熱伝導板33-5の基端側の側縁から支持部としてのケース15に移動する。
熱伝導板33-6は、低圧水銀ランプ30の半径に相当する量だけ隆起する隆起壁57を有する。これにより、熱伝導板33-6の張出し端には、半円凹所58が形成される。低圧水銀ランプ30は、図上の左半部を半円凹所58により覆われる。低圧水銀ランプ30と半円凹所58との間には、幅が0.1mm~2.0mmである半円周間隙60が形成されている。
低圧水銀ランプ30の発熱は、半円凹所58に伝導し、さらに、熱伝導板33-6の基端側の側縁から支持部としてのケース15に移動する。
(変形例)
実施形態の紫外線照射装置10の低圧水銀ランプ30は、本発明の放電ランプの一例である。実施形態では、紫外線照射装置10のランプ固定部14は、直管型の低圧水銀ランプ30を固定するように構成されている。本発明が備える放電ランプは、直管型の放電ランプに限定されない。U型やW型の放電ランプであってもよい。
実施形態の紫外線照射装置10は、導管29内を一方向に流れる水32を被殺菌対象としている。本発明の紫外線照射装置は、水32以外のものを被殺菌対象(例:固体表面)とすることができる。本発明の紫外線照射装置は、導管29内を流れる流体(被殺菌流体)以外の流体を被殺菌対象とすることができる。例えば、空間の所定部分に存在する被殺菌流体を紫外線で殺菌するものであってよい。
実施形態の熱伝導板33-1~33-4は、厚さ方向から見て、矩形であるが、本発明の紫外線照射装置に装備される熱伝導板は、矩形以外の形状(例:等脚台形)とすることもできる。
実施形態の紫外線照射装置10は、低圧水銀ランプ30を2本備える。紫外線照射装置10は、低圧水銀ランプ30を1本のみ又は3本以上備えることもできる。
実施形態では、熱伝導板33は、各低圧水銀ランプ30に1つずつ配備されている。熱伝導板33は、各低圧水銀ランプ30に複数配備することもできる。その場合、熱伝導板33は、各低圧水銀ランプ30の長手方向に複数であってもよいし、周方向に複数であってもよい。
実施形態のケース15は、CCL(冷陰極管)型の低圧水銀ランプ30が取付けられている。本発明の紫外線照射装置は、HCL(熱陰極管)型の低圧水銀ランプが取付けられてもよい。
実施形態では、被殺菌流体が水である場合について説明している。被殺菌流体は、水以外の液体、空気等の気体であってもよい。
実施形態の導管29は、全体が紫外線の透過可能な材料から構成されている。導管29は、長手方向又は周方向の一部のみが紫外線の透過可能であってもよい。
実施形態の被殺菌流体としての水は、飲料用に限定されない。循環水や海水であってもよい。
紫外線照射装置10は、適宜、リフレクタを装備することができる。リフレクタは、低圧水銀ランプ30から導管29とは反対側に放射した紫外線を導管29の方へ反射して、導管29における被殺菌流体内に照射する紫外線量を増大することができる。
10・・・紫外線照射装置、15・・・ケース(支持部)、30・・・低圧水銀ランプ(放電ランプ)、33・・・熱伝導板、40・・・間隙、45・・・電極、47・・・極間空間、50・・・ループ部、54,60・・・半円周間隙(間隙)。

Claims (5)

  1. 被殺菌対象に向けて紫外線を照射する放電ランプと、
    前記放電ランプとの間に所定の間隙を開けて前記放電ランプの方に張り出す熱伝導板と、
    前記熱伝導板を支持し、前記熱伝導板との間で熱を受け渡しする支持部と、
    を備えることを特徴とする紫外線照射装置。
  2. 請求項1記載の紫外線照射装置において、
    前記熱伝導板及び前記支持部は、導電性材料から成ることを特徴とする紫外線照射装置。
  3. 請求項2記載の紫外線照射装置において、
    前記放電ランプは、管内の両端部に電極を有する直管型の放電ランプであり、
    前記熱伝導板は、前記放電ランプの長手方向に、前記放電ランプ内の両電極の内側端の間の範囲に収まるように、配設されていることを特徴とする紫外線照射装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の紫外線照射装置において、
    前記放電ランプは、直管型の低圧水銀ランプであることを特徴とする紫外線照射装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の紫外線照射装置において、
    前記所定の間隔は、0.1mm~2.0mmであることを特徴とする紫外線照射装置。
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