JP2022066001A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022066001A
JP2022066001A JP2020174871A JP2020174871A JP2022066001A JP 2022066001 A JP2022066001 A JP 2022066001A JP 2020174871 A JP2020174871 A JP 2020174871A JP 2020174871 A JP2020174871 A JP 2020174871A JP 2022066001 A JP2022066001 A JP 2022066001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
colored particles
liquid
fixing
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020174871A
Other languages
English (en)
Inventor
晶夫 丸山
Akio Maruyama
修司 森谷
Shuji Moriya
圭 井上
Kei Inoue
淳二 伊藤
Junji Ito
靖浩 愛知
Yasuhiro Aichi
潤 白川
Jun Shirakawa
良 名取
Makoto Natori
和香 長谷川
Waka Hasegawa
彩乃 増田
Ayano Masuda
敏一 大西
Toshiichi Onishi
正孝 八島
Masataka Yashima
徹 椛島
Toru Kabashima
崇 平佐
Takashi Hirasa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2020174871A priority Critical patent/JP2022066001A/ja
Publication of JP2022066001A publication Critical patent/JP2022066001A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

Figure 2022066001000001
【課題】高解像度且つ高画質で、多種多様な記録媒体への印刷を、安価で実現できる画像形成方法を提供することである。
【解決手段】色剤と結着樹脂を含有する着色粒子と紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体とを含む液体現像剤によって静電潜像を現像し、着色粒子で構成されている粒子像を像担持体上に形成する現像工程、着色粒子で構成されている粒子像及び紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体を像担持体上から記録媒体上に転写する転写工程、並びに、紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体に紫外線を照射することによって、着色粒子像を記録媒体上に定着させる定着工程を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷等の電子写真方式を利用する画像形成装置に用いられる、液体現像剤を使用した画像形成方法に関する。
電子写真方式とは、感光体等の像担持体の表面を一様に帯電させ(帯電工程)、像担持体の表面に露光により静電潜像を形成させ(露光工程)、形成された静電潜像を着色樹脂粒子よりなる現像剤で現像し(現像工程)、紙やプラスチックフィルム等の記録媒体に該現像剤像を転写し(転写工程)、転写された現像剤像を記録媒体に定着して(定着工程)、印刷物を得る方法である。
電子写真方式は複写機、ファクシミリ、及びプリンター等の画像形成装置に広く利用されており、近年はカラー化や高速化が急速に進められている。特にカラー印刷においては、高解像度且つ高画質な画像が求められるため、高解像度且つ高画質な画像を形成することが可能であって、高速プリントに対応できる画像形成方法が求められる。
一方、電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像剤は、顔料等の着色剤及び結着樹脂を含む材料で構成される着色粒子を、乾式状態で用いる乾式現像剤と、着色粒子をキャリア液としての電気絶縁性液体に分散した液体現像剤とに大別される。
ここで、カラー画像の高画質化に関して液体現像剤が注目されている。液体現像剤では、保存時における液体現像剤中での着色粒子の凝集が生じにくいため、微細な着色粒子を用いることができる。そのため、液体現像剤は、細線画像の再現性や階調再現性に優れた特性が得られやすい。これらの優れた特長を生かした、液体現像剤を用いた電子写真技術を利用した高画質高速デジタル印刷装置の開発が近年盛んに行われている。
液体現像剤を用いる場合にも、乾式と同様に、画像形成を完了させる最終段階においては、該画像形成材料を熱、圧力、溶剤蒸気などの作用で記録媒体に固着(定着)させることが必要である。
そのための具体的な方式としては以下の方式が良く知られている。
・着色粒子画像が形成された記録媒体を直接、ローラによって加熱・加圧するヒートロール方式
・着色粒子画像が形成された記録媒体に赤外線ヒータからの輻射熱を照射するオーブン定着方式
・着色粒子画像が形成された記録媒体に、キセノンフラッシュランプ等のフラッシュ光を照射するフラッシュ定着方式
・着色粒子画像が形成された記録媒体を溶剤蒸気雰囲気中に暴露する溶剤定着方式
高解像度且つ高画質への要求が高く、多種多様な記録媒体への画像形成が求められるカラー印刷においては、定着工程での画像劣化の防止、印刷に用いる記録媒体の多様性への対応が重要である。これらの観点から、非接触の定着方式で、記録媒体に加熱、加圧等の負荷をかけない定着方式が求められる。
ここで、フラッシュ定着方式はキセノンフラッシュランプ等の放電管の閃光(フラッシュ光)からの光エネルギーを着色粒子に照射し、これを熱エネルギーに変換することよって、着色粒子を溶融し、記録媒体上に定着させる方式であるため非接触な定着方式であり、着色粒子画像部のみを選択的に加熱するので記録媒体への加熱も少なく優位である。
他にも、電源投入後のウォームアップ時間を必要とせずクイックスタートが可能であること、フラッシュの高出力化が比較的容易であり高速化への対応が可能である等の優位性がある。
液体現像剤を用いた画像形成装置においても、特許文献1や特許文献2などにおいては、フラッシュ定着方法をとる装置が提案されている。
しかし、フラッシュ定着は、近赤外線の光吸収が少ない、黒色以外の着色粒子では、定着できない欠点がある。
黒色以外の着色粒子をフラッシュ光で記録媒体上に定着させることに関して、必要な光エネルギーを低減するために、キセノンフラッシュランプの発光波長領域で光吸収性を有する赤外光吸収剤を添加する技術が提案されている。例えば、特許文献3では、ナフタロシアニン系化合物をフラッシュ定着用のトナーに含有させることについて開示している。また、特許文献4では、アントラキノン系、ポリメチン系、シアニン系の赤外光吸収剤を含有する樹脂粒子を着色粒子表面に付着させる技術を開示しており、特許文献5では担持液中に赤外線吸収剤としてフタロシアニン類化合物を一定量含有させる技術が開示されている。
これらの開示されている技術は黒色以外の着色粒子へ赤外光吸収剤を添加することにより光エネルギーから熱エネルギーへの変換を向上させ、主成分である結着樹脂の溶融性を増加させようとするものである。しかし、上記赤外光吸収剤の添加のみによっては、大きなフラッシュ光エネルギーが必要である等、弊害なく結着樹脂を溶融することが未だできていない。
一方、非接触な定着方式で且つ記録媒体を加熱加圧しない定着の方式として、例えば特許文献6や特許文献7において、電気絶縁性液体を光重合により硬化させる方法が提案されている。光硬化型の液体現像剤としては、電気絶縁性液体として反応性官能基を持ったモノマー或いはオリゴマーを使用し、更に光重合開始剤を溶解させたものを用いる。尚、この光硬化型の液体現像剤は、紫外線などの光を照射して反応性官能基を反応させて硬化するもので、高速対応も可能である。しかし、光硬化型現像剤を用いた方式においては、反応性官能基を持ったモノマー或いはオリゴマーの価格が汎用である非硬化性の絶縁性液体に比べて高価であり、印刷のランニングコストを抑える観点から、非硬化性の絶縁性液体を用いての非接触で且つ記録媒体へ加熱、加圧等の負荷をかけない定着技術の確立が求められていた。
特開2000-10432号公報 特開2000-147548号公報 特開2000-147824号公報 特開平6-348056号公報 特開2006-270158広報 特開2003-57883号公報 特開2015-127812号公報
本発明は、上記背景技術に記載の状況を鑑みてなされた発明である。本発明の目的は、高解像度且つ高画質で、多種多様な記録媒体への印刷を、安価で実現できる画像形成方法を提供することである。
即ち、本発明は、汎用的で安価な非硬化性の絶縁性液体を用い、且つ、定着工程での画像劣化がなく、記録媒体への加熱、加圧等の負荷が低減され、多種多様な記録媒体へ記録可能な画像形成方法を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成方法は、静電潜像を像担持体上に形成する静電潜像形成工程と、色剤と結着樹脂を含有する着色粒子と紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体とを含む液体現像剤によって前記静電潜像を現像し、前記着色粒子で構成されている粒子像を前記像担持体上に形成する現像工程と、前記着色粒子で構成されている前記粒子像及び紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体を前記像担持体上から記録媒体上に転写する転写工程と、前記紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体に紫外線を照射することによって、前記着色粒子像を前記記録媒体上に定着させる定着工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、高解像度且つ高画質な画像形成が可能で、且つ、多種多様な記録媒体への印刷を安価な材料で可能にする画像形成方法を提供することができる。即ち、本発明の画像形成方法を用いることにより、高解像度且つ高画質な画像を、多種多様な記録媒体上に、安価で形成し、提供することができる。
実施例1に係る画像形成装置の模式図である。 実施例1に係る定着装置の模式図である。 実施例1に係る定着装置の紫外線照射装置が備えるLEDの配列の一例を示す模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の画像形成方法は、静電潜像を像担持体上に形成する静電潜像形成工程、色剤と結着樹脂を含有する着色粒子と紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体とを含む液体現像剤によって前記静電潜像を現像し、前記着色粒子で構成されている粒子像を像担持体上に形成する現像工程、前記着色粒子で構成されている前記粒子像及び紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体を前記像担持体上から記録媒体上に転写する転写工程、並びに、前記粒子像及び紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体に紫外線を照射し、キャリア液体を昇温させることによって、前記着色粒子像を前記記録媒体上に定着させる定着工程体を有することを特徴とする画像形成方法である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明の画像形成方法を利用した画像形成装置の一例であり、後述の実施例1に係る画像形成装置の模式図である。図1は、具体的には、画像形成装置の一種である電子写真方式を採用したプリンターの断面図(模式図)であり、シートの搬送方向に沿った断面図である。
<実施例1に係る画像形成装置>
図1は、実施例1に係る画像形成装置の模式図(断面図)であり、図2は、実施例1に係る定着装置の模式図(断面図)である。符号中のY、M、C、Kは、それぞれ、イエロー色用、マゼンタ色用、シアン色用、ブラック色用を意味する。以下の説明では、符号中のY、M、C、Kは省略することもある。画像形成装置100は、像担持体としての感光ドラム(電子写真感光体)20を有し、感光ドラム20の周りには、帯電装置(一次帯電器)30、現像装置、転写装置(中間転写ベルト)70及びクリーニング装置が配置されている。記録媒体16は、転写装置と感光ドラム20との当接部(転写ニップ部)に適当なタイミングで供給される。
実施例1に係る画像形成装置では、各感光ドラム20(20Y、20M、20C、20K)の直径は、84mmである。各感光ドラム20は、それぞれ、図1中の矢印A方向に750mm/秒の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。そして、各感光ドラム20は、回転する過程において、帯電装置30によって、その表面が一様に帯電される。そして、露光装置(不図示)から照射される露光光40によって、各感光ドラム20の表面上に画像露光パターンに対応して各色に分解された静電潜像が形成される(静電潜像形成工程)。
現像装置は、帯電した(実施例1ではネガ帯電した)着色粒子と紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体とを含む液体現像剤を有し、液体現像剤を現像スリーブに担持して感光ドラム20へ搬送する。現像スリーブに印加される電圧(現像バイアス)と感光ドラム20の表面電位とで形成される現像電界によって、液体現像剤中の着色粒子を感光ドラム20上の静電潜像に付着させて静電潜像を着色粒子像として可視化する(現像工程)。
着色粒子像は、感光ドラム20と一次転写ローラー61との当接部60において中間転写ベルト70上に一次転写される。
記録媒体16は、搬送ベルト80に担持されて、中間転写ベルト70と二次転写外ローラー81との当接部に適当なタイミングで供給される。二次転写内ローラー86は、中間転写ベルト70(及び記録媒体16)を介して二次転写外ローラー81と相対している。記録媒体16上には、着色粒子像が中間転写ベルト70から二次転写される。以上の一次転写及び二次転写によって、感光ドラム20上から記録媒体16上に、着色粒子で構成されている着色粒子像及び紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体が転写される(転写工程)。
図2に示すように、未定着の着色粒子像及び紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体よりなる現像液体15を担持した記録媒体16は、搬送ベルト80によって定着装置である照射装置11の照射位置に搬送される。このとき、着色粒子像の記録媒体への接着性と定着性促進のための補助手段である前処理装置13からの赤外線と、照射装置11から照射される紫外線の光によって、紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体が昇温する。昇温したキャリア液体の作用により着色粒子表面が溶解及び融解し、粒子同士及び粒子と記録媒体が結着することによって、未定着の着色粒子像が記録媒体16上に定着される(定着工程)。
定着工程で紫外線を照射する装置としては、例えば水銀ランプ、紫外線レーザー、紫外線LED等を用いることができる。記録媒体の紫外線による劣化防止の観点からUV-A領域の紫外線照射が好ましく、紫外線吸収剤の吸収波長域と照射紫外線波長とのマッチングを図ることによる紫外線吸収効率向上の観点から、発光波長分布が狭いレーザー、LEDが好適である。中でも高速化の要請に対応するための、高出力化の観点から紫外線LEDがより好ましい。
実施例1で使用する装置では、385±5nmの波長に出力のピークがあるLEDを使用した。紫外線を発するLEDは、長辺方向に3列並べ、記録媒体上で幅30cm、高さ(記録媒体への距離)10mmに設定した。記録媒体の搬送速度は1000mm/秒に設定し、定着工程通過での紫外線の積算照射エネルギーが、0.1mj/cm2から3000mj/cm2の範囲で調整可能とした。図3に紫外線照射装置が備えるLED配列を模式的に示す。
定着工程では、加圧することなく、着色粒子像が録媒体上に定着され、記録媒体16は、画像形成装置の外に排出される。なお、前処理装置は、着色粒子と記録媒体の接着性によっては、使用しなくてもよい。
本発明では、定着工程で、記録媒体の劣化、変形を防ぐ観点から、記録媒体を極力加熱しないことが好ましく、定着工程での前処理装置の使用は、記録媒体の劣化、変形が発生しない温度に設定される必要がある。実施例1で使用する装置では、定着工程での前処理装置として出力調整が可能で最大出力1500Wのセラミックヒーターを使用し、実施例1では前処理装置通過後の記録媒体温度を40℃になるように調整した。
本発明では、定着工程において未定着画像に紫外線を照射し、紫外線は紫外線吸収剤を含有するキャリア液体に吸収され、その結果キャリア液体が昇温し、昇温したキャリア液体の作用により着色粒子の構成成分である結着樹脂が溶融、溶解し、記録媒体上に定着される。紫外線吸収により昇温したキャリア液体の温度は、該結着樹脂のガラス転移温度(Tg)以上であることが好ましい。
一次転写工程において、中間転写ベルト70上に転写されないで各感光ドラム20上に残留した未転写の着色粒子及び非硬化性のキャリア液体は、クリーニング装置によって、それぞれ除去される。表面の未転写の着色粒子及び非硬化性のキャリア液体が除去された感光ドラム20は、次の画像形成に供される。
図1は、4ステーションを例にとった概要図であるが、本発明は、1ステーションや、複数のカラー画像形成システムにおいても、対応しうる。
実施例1-5及び8-14と比較例1-3では前記実施例1に係る画像形成装置を用いた。
実施例6では、定着工程の前処理装置を用いない他は前記実施例1に係る画像形成装置と同様の装置を用いた。
実施例7では、定着工程の前処理装置を3000Wのセラミックヒーターとし、前処理装置通過後の記録媒体温度を60℃になるように調整した他は、前記実施例1に係る画像形成装置と同様の装置を用いた。
実施例15では、定着工程の紫外線照射装置としてメタルハライドランプを用いた他は前記実施例1に係る画像形成装置と同様の装置を用いた。
次に、本発明に用いられる液体現像剤について説明する。
本発明で用いる液体現像剤は、色剤と結着樹脂を含有する着色粒子と紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体とを構成成分として含む。
(着色粒子)
本発明の着色粒子は少なくとも色剤と結着樹脂とを含有する。
[色剤]
本発明において、着色粒子は色剤を含有する。該色剤としては、特に限定されるものではなく、一般に市販されているすべての有機顔料、有機染料、無機顔料、顔料を分散媒として不溶性の樹脂などに分散させたもの、又は、顔料表面に樹脂をグラフト化したものなどを用いることができる。上記顔料として、例えば、W.Herbst,K.Hunger「Industrial Organic Pigments」に記載の顔料が挙げられる。
該顔料の具体例としては、例えば、黄色を呈するものとして、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
赤又はマゼンタ色を呈するものとして、以下のものが挙げられる。
バC.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
青又はシアン色を呈する顔料として、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1~5個置換した銅フタロシアニン顔料。
緑色を呈する顔料として、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントグリーン7、8、36。
オレンジ色を呈する顔料として、以下のものが挙げられる。
C.I.ピグメントオレンジ66、51。
黒色を呈する顔料として、以下のものが挙げられる。
カーボンブラック、チタンブラック、アニリンブラック。
白色を呈する顔料として、以下のものが挙げられる。
塩基性炭酸鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム。
本発明の着色粒子中における顔料の分散には、着色粒子の製造方法に応じた分散手段を用いればよい。分散手段として用いることができる装置としては、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ニーダー、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミルなどがある。
色剤である顔料の分散を行う際に顔料分散剤を添加することも可能である。
顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリアクリレート、脂肪族多価カルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、顔料誘導体などを挙げることができる。また、Solsperseシリーズ(日本ルーブリゾール(株)製)などの市販の高分子分散剤を用いることも好ましい。
[結着樹脂]
本発明において、着色粒子は結着樹脂を含有する。該結着樹脂として、紙、プラスチックフィルムなどの被着体に対して定着性を有する公知の結着樹脂が使用できる。該結着樹脂は、粒子形成が可能で、かつ、キャリア液体として使用する絶縁性液体に溶解しないものであれば特に限定されるものではない。例えば、エポキシ樹脂;アルキド樹脂、ポリエステル樹脂などのポリエステル系樹脂;ポリエチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エチレン-(メタ)アクリル樹脂及びスチレン-(メタ)アクリル樹脂などのビニル樹脂;ロジン変性樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ケイ素樹脂;フェノール樹脂などの樹脂などが挙げられる。なお、これらの樹脂を2種以上併用してもよい。
本発明において、着色粒子をキャリア液中に安定に分散させる目的で樹脂粒子分散剤を使用することができる。樹脂粒子分散剤の例として、例えば、アジスパーPB817(味の素ファインテクノ(株)製)、ソルスパース11200、13940、17000、18000、36000(日本ルーブリゾール(株)製)を挙げることができる。着色粒子分散剤の含有量は着色粒子100質量部に対して、0.5質量部以上30質量部以下が好ましい。上記範囲で使用することで、着色粒子の分散性がより向上する。
[着色粒子の製造方法]
上記着色粒子の製造方法としては、特に限定されることは無く、例えば、コアセルベーション法や湿式粉砕法などの方法が挙げられる。該コアセルベーション法では、色剤、結着樹脂、該樹脂を溶解する溶剤、及び該樹脂を溶解しない溶剤を混合し、該混合液から該樹脂を溶解する溶剤を除去することによって、着色粒子を製造する。
上記コアセルベーション法については、例えば、特開2003-241439号公報、国際公開第2007/000974号、又は国際公開第2007/000975号に詳細が記載されている。該湿式粉砕法では、顔料と樹脂とを該樹脂の融点以上で混練した後に乾式粉砕し、得られた粉砕物を液体媒体中で湿式粉砕することにより、着色粒子を製造する。上記湿式粉砕法については、例えば、国際公開第2006/126566号、又は国際公開第2007/108485号に詳細が記載されている。また、顔料及び樹脂、並びに、液体媒体を混合し、ビーズミルなどを用いて湿式粉砕し、着色粒子を製造する一般的な方法を用いることもできる。
本発明で使用される着色粒子は、高いドット再現性を得るという観点から、体積中位径D50が0.3μm以上1.5μm以下であることが好ましい。トナー粒子の体積中位径D50が0.3μm以上であれば、液体現像剤中で着色粒子が凝集しにくくなるためドット再現性に優れた液体現像剤を得ることができる。また、着色粒子の体積中位径D50が1.5μm以下であれば、液体現像方式の特徴である微細な着色粒子による画像形成が可能になるため、ドット再現性に優れた液体現像剤を得ることができる。
<非硬化性のキャリア液体>
本発明のキャリア液体は非硬化性の液体であり、少なくとも紫外線吸収剤と絶縁性液体をその構成成分に含む。
非硬化性であるとは、単独のキャリア液体が加熱や、紫外線等のエネルギー線照射において架橋反応や重合反応といった硬化反応を起さず、固体化することがないことを意味する。
[紫外線吸収剤]
本発明の非硬化性キャリア液体は紫外線吸収剤を含有する。含有の形態は特に限定されるものではないが、紫外線照射時のキャリア液体の均一な昇温と着色粒子の均一な結着を促す観点から、紫外線吸収剤はキャリア液体に溶解していることが好ましい。
本発明で用いる紫外線吸収剤としては、定着工程で使用する紫外線照射装置より照射される紫外線を十分吸収する化合物であれば、特に化学構造を限定されるものではなく、市販の材料が使用可能である。
化学構造面から分類すると、ベンゾトリアゾール誘導体、ベンゾフェノン誘導体、サリチル酸誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、桂皮酸誘導体、ウロカニン酸誘導体等の化合物が紫外線吸収剤として知られており、本発明においても使用可能である。
具体的な化合物としては、2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]-ベンゾイックアシッドヘキシルエステル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、4-tert-ブトキシ-4-メトキシジベンゾイルメタン、サリチル酸オクチル、6-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)レゾルシノール、2,4-ジ-tert-ブチル-6-(5-フェニルチオ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール、2,4-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシカルバゾール-3-イル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン等があげられる。
[絶縁性液体]
本発明の非硬化性のキャリア液体を構成する電気絶縁性の液体としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂肪酸、シリコーンオイル等が挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
得られる液体現像剤の電気絶縁性を損なわないために、絶縁性液体の25℃における体積抵抗は1010Ω・cm以上であることが好ましい。
絶縁性有機溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、脂肪酸、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等が挙げられ、これらを単独で、または混合して用いることができる。特に、臭気、無害性、コストの点から、ノルマルパラフィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒、脂肪酸、ポリシロキサンが好ましい。このような溶媒の具体例として、モレスコホワイトP-40、モレスコホワイトP-55、モレスコホワイトMT-30P(株式会社MORESCO製)0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH(いずれも日本石油化学社製)、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、アイソパーK、アイソパーV(エクソン化学社製)、シェルゾール71(シェル石油化学社製)、IPソルベント1016、IPソルベント1620、IPソルベント2028、IPソルベント2835(出光石油化学社製)、日石アイソゾール200、日石アイソゾール300、日石アイソゾール400(日本石油社製)、更に、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等20℃で液体である脂肪酸やジメチルシリコーンオイル(市販品では信越化学工業社製、KF-96、KF-965、KF-968;東レダウコーニング社製、SH200;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、TSF451等)、メチルフェニルシリコーンオイル(信越化学工業社製、KF-50、KF-54等)等が挙げられる。
本発明において、液体現像剤中の着色粒子濃度は、用いる画像形成装置に応じて、任意に調整して用いることができるが、定着に必要な紫外線照射量を抑え、定着エネルギーの効率向上の観点からは、定着前の未定着画像における着色粒子の濃度は30質量%以上70質量%以下が好ましい。
本発明の液体現像剤は、必要に応じて、荷電制御剤を含有してもよい。荷電制御剤としては、公知のものが利用できる。具体的な化合物としては、亜麻仁油、大豆油などの油脂;アルキド樹脂、ハロゲン重合体、芳香族ポリカルボン酸、酸性基含有水溶性染料、芳香族ポリアミンの酸化縮合物、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸ニッケル、オクチル酸亜鉛、ドデシル酸コバルト、ドデシル酸ニッケル、ドデシル酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、2-エチルヘキサン酸コバルトなどの金属石鹸類;石油系スルホン酸金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩などのスルホン酸金属塩類;レシチンなどの燐脂質;t-ブチルサリチル酸金属錯体などのサリチル酸金属塩類;ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアミド樹脂、スルホン酸含有樹脂、ヒドロキシ安息香酸誘導体などが挙げられる。
(実施例1に係る液体現像剤1)
<結着樹脂1の合成>
ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.5モル)付加物(BPA-EO)40質量部、テレフタル酸(TFA) 40質量部、テトラブチルチタネート(TNBT) 0.2質量部を仕込み、220℃で窒素気流下で生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5mmHg以上20mmHg以下の減圧下で反応させた後、180℃に冷却し無水トリメリット酸(TMA)20質量部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後粉砕し、重量平均分子量Mw11000、酸価20mgKOH/gの結着樹脂1を得た。本結着樹脂1のガラス転移温度は70℃であった。
<顔料分散剤1の合成>
イソシアネート基を有するカルボジイミド当量262のポリカルボジイミド化合物のトルエン溶液(固形分50%)100質量部、N-メチルジエタノールアミンを8.5質量部を仕込み、約100℃で3時間保持して、イソシアネート基と水酸基とを反応させた。次いで末端にカルボキシル基を有する数平均分子量8500のε-カプロラクトン自己重縮合物39.6質量部を仕込み、約80℃で2時間保持して、カルボジイミド基とカルボキシル基とを反応させた後、減圧下でトルエンを留去して数平均分子量約13000の顔料分散剤(固形分100%)を得た。
<液体現像剤1の作成>
色剤としてカーボンブラック(NiPex35 デグザジャパン株式会社): 10質量部、顔料分散剤1: 10質量部、テトラヒドロフラン(THF): 80質量部を混合し、直径2mmのガラスビーズを用いてペイントシェーカーで1時間撹拌し、顔料分散スラリー1を得た後、顔料分散スラリー1: 60質量部、結着樹脂1: 80質量部、トナー粒子分散剤としてソルスパース13940(日本ルーブリゾール(株)製): 12質量部を高速分散機(プライミクス社製、T.K.ロボミクス/T.K.ホモディスパー2.5型翼)を用いて40℃で攪拌しながら混合し、顔料分散液1を得た。
上記で得られた顔料分散液1(100質量部)に、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて高速攪拌(回転数15000rpm)しながら、流動パラフィン(モレスコホワイトMT-30P:株式会社MORESCO製)とリノレン酸の重量比8:2の混合物200質量部を少しずつ添加し、混合液1を得た。
得られた混合液1をナスフラスコに移し、超音波分散しながら50℃でTHFを完全に留去し、絶縁性液体中にトナー粒子を含有する着色粒子分散体1を得た。
その後、紫外線吸収剤として2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]-ベンゾイックアシッドヘキシルエステル(Uvinul(R) A Plus Granular:BASF社製)60質量部、水素添加レシチン(商品名:レシノールS-10、日光ケミカルズ(株)製)0.10質量部、流動パラフィン(モレスコホワイトMT-30P:株式会社MORESCO製)とリノレン酸の重量比8:2の混合物200質量部を加え、液体現像剤1を得た。
得られた液体現像剤は以下の方法により、着色粒子径と結着樹脂のガラス転移温度を評価し、下記表1に示す結果を得た。
Figure 2022066001000002
(液体現像剤の物性測定方法)
<着色粒子径>
トナー粒子の体積中位径D50を以下の手順で測定した。
0.05mlの液体現像剤をヘキサン4mlに希釈し、振とう器を用いて撹拌した後、動的光散乱法(DLS)粒子径分布測定装置(商品名:ナノトラック150、日機装社製)を用いて、対応するキャリア液体中で3回測定を行い、平均値を採用した。
<ガラス転移温度>
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、JIS K7121に準拠して測定した。
《実施例1》
前記実施例1に係る液体現像剤と、前記実施例1に係る画像形成装置を使用して、室温25℃湿度50%の環境下、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にJapanColor2011の黒色の目標濃度1.70(条件はステータスE、絶対白色基準、偏光フィルターなし)となるベタ画像を形成し、以下に示す方法で定着性及び画像のグロスの評価を行った。また、定着前の未定着画像に関しては、未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率を求めた。紫外線照射直後の画像部の表面温度は非接触型温度計(GT-P7:オプテックス・エフエー株式会社製)にて測定した。結果を表1に示す。
表1に示す通り、紫外線光量200mJ/cmの照射エネルギーでの定着が可能であった。
(画像の評価方法)
<定着性>
定着性は、画像表面にタック(粘着性)のない固体状態となり、着色粒子同士が結着して完全に定着した時の照射光量を測定し、以下通りのランクに分けた。
ランク10 : 100mJ/cm
ランク9 : 200mJ/cm
ランク8 : 300mJ/cm
ランク7 : 500mJ/cm
ランク6 : 700mJ/cm
ランク5 : 1000mJ/cm
ランク4 : 2000mJ/cm
ランク3 : 3000mJ/cm
ランク2 : 5000mJ/cm
ランク1 : 5000mJ/cm で定着せず
<光沢度>
光沢度測定器(日本電飾工業(株)製 HANDY GLOSSMETER PG-1)を使用して、入射角60度にて画像のグロス(光沢度)を測定した。グロス(光沢度)が、30度以上であればグロス「A」とし、30度未満であればグロス「C」とした。
<未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率>
以下の手順で着色粒子の含有率を測定した。
未定着画像部の現像液体を回収し重量M1を計測する。次に回収した液体にM1の20倍量のヘキサンを加え撹拌した後、遠心分離し上澄み液を除去する。残った液を50℃の乾燥炉にて3時間乾燥した後秤量し、着色粒子の重量M2を得る。M2/M1 x100(%)を着色粒子の含有率とした。
《実施例2~5》
液体現像剤の構成要件(キャリア用絶縁性液体、紫外線吸収剤とその含有量、結着樹脂、色剤)を、表1に示す材料、値または手段に変え、他は実施例1と同様の手順で実施例2~5の液体現像剤を得た。各々の着色粒子径を表1に示す。これらの液体現像剤を用いて、実施例1と同様にしてベタ画像を形成し、定着性及び画像のグロスを評価し、未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率と紫外線照射直後の画像の表面部温度を求めた。結果を表1に示す。
実施例2~5では色剤としてシアン顔料ピグメントブルー15:3を用いており、画像形成の際のベタ画像の濃度はJapanColor2011のシアンの目標濃度1.55(条件はステータスE、絶対白色基準、偏光フィルターなし)に調整した。
実施例2の結果よりシアン顔料を用いた液体現像剤においても黒色現像剤と同等の定着性が確認された。
実施例3~5では紫外線吸収剤の添加量が多いほど、定着性が向上することを確認した。
《実施例6~7》
実施例6~7では用いる液体現像剤の構成要件(キャリア用絶縁性液体、紫外線吸収剤とその含有量、結着樹脂、色剤)を、表1に示す材料、値または手段に変え、他は実施例1と同様の手順で実施例6~7の液体現像剤を作成し、且つ、定着工程の紫外線照射前の前処理手段を表1のように変更した。実施例6~7の現像剤の着色粒子径を表1に示す。実施例6~7の液体現像剤を用い、実施例1と同様にしてベタ画像を形成し、定着性及び画像のグロスを評価し、未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率と紫外線照射直後の画像部の表面温度を求めた。結果を表1に示す。
実施例6、7の結果より、定着の前処理手段を用いることにより定着性が向上することを確認した。
尚、実施例6、7に係る現像剤で用いた結着樹脂2は以下の手順で合成した。
<結着樹脂2の合成>
プロピレングリコールモノメチルエーテル100部を窒素置換しながら加熱し液温120℃以上で還流させ、そこへ、スチレン160部、アクリル酸40部、及びtert-ブチルパーオキシベンゾエート[有機過酸化物系重合開始剤、日油(株)製、商品名:パーブチルZ]1.0部を混合したものを3時間かけて滴下した。滴下終了後、溶液を3時間撹拌した後、液温170℃まで昇温しながら常圧蒸留し、液温170℃到達後は1hPaで減圧下1時間蒸留して脱溶剤し、室温まで冷却後粉砕し、重量平均分子量(Mw)=19,930、酸価112mgKOH/gの結着樹脂2を得た。本結着樹脂2のガラス転移温度は60℃であった。
《比較例1~3》
実施例1の現像剤の構成で、紫外線吸収剤を添加しない現像剤を比較例1の液体現像剤に、実施例2の液体現像剤構成で紫外線吸収剤を添加しない現像剤を比較例2の液体現像剤として、実施例1と同様にしてベタ画像を形成し、定着性及び画像のグロスを評価し、未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率を求めた。
比較例3では実施例1で用いた現像剤の構成のうち、絶縁性液体をヘキサンに変更した液体現像剤を用い、実施例1の画像形成装置で実施例1と同様に転写工程まで通過させ、記録媒体上に形成した未定着画像を取り出した。取り出した未定着画像を乾燥炉にて50℃3時間乾燥しヘキサンを蒸発させた後に、再び実施例1の画像形成装置を用いて定着工程を通過させてベタ画像を形成し、定着性及び画像のグロスを評価し、未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率と紫外線照射直後の画像部の表面温度を求めた。
結果を表1に示す。比較例1、2の結果より、着色粒子の色剤にかかわらず、キャリア液体に紫外線吸収剤を含有することで紫外線照射による定着性が大幅に向上することが確認された。
比較例3の結果から、紫外線照射時にキャリア液体が残存しない状態では、定着性が大幅に悪化することが確認された。
《実施例8》
用いる液体現像剤の構成要件(キャリア用絶縁性液体、紫外線吸収剤とその含有量、結着樹脂、色剤)を、下記表2に示す材料、値または手段に変え、他は実施例1と同様の手順で実施例8の液体現像剤を作成した。
Figure 2022066001000003
実施例8では、本液体現像剤を用いて、実施例1と同様の画像形成装置にて、紫外線照射量の異なる3つの条件でベタ画像を形成し、定着性と画像のグロスを評価した。尚、画像形成の際のベタ画像の濃度はJapanColor2011のイエローの目標濃度1.35(条件はステータスE、絶対白色基準、偏光フィルターなし)に調整し、未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率は50wt%に調整した。
実施例8の結果より、紫外線照射量の増加に従って紫外線照射直後の画像部の表面温度は上昇するが、該表面温度が結着樹脂のTgを超えると定着が完了していることを確認した。また、画像部のグロスも紫外線照射量の増加に従って上昇しており、該表面温度が結着樹脂のTgを超えると光沢度30°を超え、着色粒子が溶解又は溶融し、粒子同士が結着し画像部表面が平滑化していることを示している。
《実施例9~12》
液体現像剤の構成要件(キャリア用絶縁性液体、紫外線吸収剤とその含有量、結着樹脂、色剤)を、表3に示す材料、値または手段に変え、他は実施例1と同様の手順で実施例9~12の液体現像剤を得た。
本液体現像剤を用い、実施例1と同様の画像形成装置を用いて、にしてベタ画像を形成し、定着性及び画像のグロスを評価し、未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率を求めた。この時、図1の51に示す現像スクイーズローラの現像スリーブへの押し圧を調整し、現像スリープに担持させる液体現像剤中の着色粒子含有率を調整した。これにより実施例9~12の、定着前の未定着画像における着色粒子の含有率を表3に示す値に設定した。尚、ベタ画像の濃度はJapanColor2011のマゼンタの目標濃度1.53(条件はステータスE、絶対白色基準、偏光フィルターなし)となるように調整した。結果を下記表3に示す。
Figure 2022066001000004
実施例9~12の結果より、未定着画像の現像液体中の着色粒子含有率には定着性に対しての好適範囲が存在し、30~70wt%が好適であることが確認された。
尚、実施例9~12に係る現像剤で用いた結着樹脂3は以下の手順で合成した。
<結着樹脂3の合成>
スチレン 70質量部
アクリル酸n-ブチル 24質量部
マレイン酸モノブチル 6質量部
ジ-t-ブチルパーオキサイド 1質量部
上記材料を仕込み、キシレン200質量部中に4時間かけて滴下した。さらに、キシレン還流下で重合を完了した。この後、昇温して有機溶剤を留去し、室温まで冷却後、粉砕し、重量平均分子量Mw10500、酸価20mgKOH/gの結着樹脂3を得た。
《実施例13》
実施例13の液体現像剤は以下の手順で作成した。
(実施例13の着色粒子の作成)
セパラブルフラスコ中に、ニュクレルN1525(エチレン-メタクリル酸樹脂/三井デュポンポリケミカル株式会社製)25部とアイソパーVとオレイン酸の混合液体(重量比=8/2)75部を投入し、スリーワンモーターで200rpmの回転速度で撹拌しながら、オイルバス中で130℃まで1時間かけて昇温した。130℃で1時間保持した後、1時間あたり15℃の速度で徐冷し、トナー粒子前駆体を作成した。得られた着色粒子前駆体は、白色のペースト状であった。
当該着色粒子前駆体を59.40部、顔料としてピグメントブルー15:3を4.95部、荷電補助剤としてトリステアリン酸アルミニウムを0.2部、およびアイソパーVとオレイン酸の混合液体(重量比=8/2)35.45部を、直径0.5mmのジルコニアビーズとともに遊星式ビーズミル(クラシックラインP-6/フリッチュ社)に充填し、室温で200rpmにて4時間粉砕して、着色粒子分散体(固形分20質量%)を得た。得られた着色粒子分散体に含有される着色粒子の体積平均粒径は、1.3μmであった。
(液体現像剤の調製)
当該着色粒子分散体10.0部に、帯電制御剤として水素添加レシチン(レシノールS-10/日光ケミカルズ株式会社製)を0.1部、アイソパーVとオレイン酸の混合液体(重量比=8/2)を77.0部、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルを15.0部加え、液体現像剤を得た。
本液体現像剤を用い、実施例1と同様の画像形成装置を用いて、ベタ画像を形成し、定着性及び画像のグロスを評価し、未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率と紫外線照射直後の画像部の表面温度を求めた。
実施例13の結果より湿式粉砕法で作成した着色粒子を有する液体現像剤を用いた場合にも高い定着性を示すことが確認された。
《実施例14》
実施例14において、液体現像剤の構成要件(キャリア用絶縁性液体、結着樹脂、色剤)を、表3に示す材料、値または手段に変え、実施例1と同様の手順で着色粒子分散体を得た。
次に、シリコンオイルKF96-2CS200(信越化学社製)200質量部に紫外線吸収剤として2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]-ベンゾイックアシッドヘキシルエステル(Uvinul(R) A Plus Granular:BASF社製)60質量部、水素添加レシチン(商品名:レシノールS-10、日光ケミカルズ(株)製)0.10質量部、を加え、直径0.5mmのジルコニアビーズとともに遊星式ビーズミル(クラシックラインP-6/フリッチュ社)に充填し、室温で200rpmにて4時間分散し紫外線吸収剤の分散液体を得た。これを前記着色粒子分散体と混合し、実施例14の液体現像剤を得た。
本液体現像剤を用い、実施例1と同様の画像形成装置を用いて、にしてベタ画像を形成し、定着性及び画像のグロスを評価し、未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率と紫外線照射直後の画像部の表面温度を求めた。
実施例14の結果より、紫外線吸収剤を分散状態で使用した場合も比較的低い紫外線照射量で定着できることが確認された。
《実施例15》
液体現像剤の構成要件(キャリア用絶縁性液体、紫外線吸収剤とその含有量、結着樹脂、色剤)を、表3に示す材料、値または手段に変え、他は実施例1と同様の手順で実施例15の液体現像剤を得た。
本液体現像剤を用い、定着用の光源としてUV-LEDの代わりにメタルハライドランプを使用したほかは実施例1と同様の画像形成装置を用いて、ベタ画像を形成し、定着性及び画像のグロスを評価し、未定着画像液体に含まれる着色粒子の含有率と紫外線照射直後の画像部の表面温度を求めた。
実施例15の結果、定着用光源がメタルハライドランプの場合にはUV-LEDに比べて高光照射量を必要とするが、定着は可能であった。
11 紫外線照射装置
13 定着前処理装置
15 現像液体
16 記録媒体
17 画像部
20 感光ドラム
30 帯電装置(一次帯電器)
40 露光光源
50 現像装置(現像スリーブ)
51 現像スクイーズローラ
61 一次転写ローラー
70 転写装置(中間転写ベルト)
80 搬送ベルト
81 二次転写外ローラー
86 二次転写内ローラー
111 UV-LED

Claims (6)

  1. 静電潜像を像担持体上に形成する静電潜像形成工程と、
    色剤と結着樹脂を含有する着色粒子と紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体とを含む液体現像剤によって前記静電潜像を現像し、前記着色粒子で構成されている粒子像を前記像担持体上に形成する現像工程と、
    前記着色粒子で構成されている前記粒子像及び紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体を前記像担持体上から記録媒体上に転写する転写工程と、
    前記着色粒子像及び紫外線吸収剤を含有する非硬化性のキャリア液体よりなる未定着画像に紫外線を照射することによって、前記着色粒子像を前記記録媒体上に定着させる定着工程体と、
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記定着に使用する紫外線の照射手段がLED(発光ダイオード)よりなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記紫外線吸収剤がキャリア液体に溶解していることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
  4. 前記定着での紫外線照射直後のキャリア液体の温度を、前記着色粒子のガラス転移温度(Tg)よりも高い温度まで加温することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記記録媒体上に現像させた未定着の画像の着色粒子が存在する部位における現像液中のキャリア液体の比率が、前記定着の紫外線照射前において30~70wt%の範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  6. 前記定着の紫外線照射の前に赤外線照射を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成方法。
JP2020174871A 2020-10-16 2020-10-16 画像形成方法 Pending JP2022066001A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020174871A JP2022066001A (ja) 2020-10-16 2020-10-16 画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020174871A JP2022066001A (ja) 2020-10-16 2020-10-16 画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022066001A true JP2022066001A (ja) 2022-04-28

Family

ID=81387853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020174871A Pending JP2022066001A (ja) 2020-10-16 2020-10-16 画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022066001A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8232037B2 (en) Liquid developers with UV curable additives and methods for their preparation
JP4150118B2 (ja) 電子写真現像剤及び記録材料
JP5003455B2 (ja) 湿式現像剤
JP5168035B2 (ja) 湿式現像剤
JP4051006B2 (ja) 記録材料及びそれを用いた画像形成方法
JP5971347B2 (ja) 液体現像剤の製造方法
JP2012141463A (ja) 液体現像剤、現像剤カートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置
JP5870654B2 (ja) 液体現像剤
JP2011081374A (ja) トナー組成物及びプロセス
JP2017134137A (ja) 黒色液体現像剤、及びそれを用いて得られる印刷物
JP2016180927A (ja) ブラック液体現像剤、及びそれを用いた印刷物
JP6213104B2 (ja) 液体現像剤セット
JP6107628B2 (ja) 液体現像剤
JP2022066001A (ja) 画像形成方法
JP2012230238A (ja) 湿式画像形成方法
JP2016090843A (ja) 液体現像剤、及び印刷物
JP2019078885A (ja) 硬化型液体現像剤
JP4878698B2 (ja) 記録材料、液体現像剤及びこれを用いる画像形成方法
JP2009251087A (ja) 湿式現像剤
JP2010072388A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP2009251085A (ja) 湿式現像剤
JP2010032689A (ja) 液体現像剤、および液体現像剤を用いた画像形成装置
JP4043304B2 (ja) トナー粒子及び静電子写真用液体現像剤、並びにその画像形成方法
JP2003020423A (ja) 記録材料及び画像形成方法
JP2005062466A (ja) 静電荷像現像用液体現像剤及びこれを用いる画像形成方法