JP2022064548A - 回転式伸縮装置 - Google Patents

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正樹 三田
Masaki Mita
敦士 曽我部
Atsushi Sogabe
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Abstract

【課題】装置のコンパクト化を図ることができる回転式伸縮装置を提供する。【解決手段】この回転式伸縮装置は、本体部材と、移動部材と、バネ部材と、カム突部55と、筒状部の内周面に沿って且つ内周面に対して所定深さで形成されカム突部55が嵌入して移動部材を回転させつつ軸方向移動させるカム溝70と、カム突部55をカム溝70の底面に向けて変位可能に押し付ける押圧手段とを有し、カム溝70は、移動部材を筒状部一端から突出状態に保持する第1保持部71と、移動部材を筒状部内に引き込んだ状態に保持する第2保持部73と、カム突部55をガイドして第2保持部73へと導く往路と、カム突部55をガイドして第1保持部71へと導く復路77とを有する。【選択図】図13

Description

本発明は、例えば、自動車のフューエルリッドの開閉構造に用いられ、2段階の押し込み(プッシュ・プッシュ)によって、回転しながら伸縮するように構成された、回転式伸縮装置に関する。
例えば、自動車のフューエルリッドには、開口部に対してリッドを閉じた状態で、リッドを受け止めて支持するためのロッドが配置されている。また、このロッドは、リッドの押し込み動作によって、伸縮するいわゆるプッシュ・プッシュ構造とされていることが多い。
例えば、下記特許文献1には、ケースや、ケースに対して進退移動可能な進退部材、進退部材がケースに対して前進した前進位置と後退した後退位置とに進退移動するよう制御する進退位置制御機構等を有し、前記進退位置制御機構は、ケースに対して所定位置に設けられるケース側部材と、進退部材に対して相対的に回転可能に嵌合して進退部材に設けられる進退部材側部材とを有する、進退移動装置が記載されている。
前記進退位置制御機構は、ケース側部材と進退部材側部材との相対的な移動動作を規制する、板状の案内部と、案内部に案内される被案内部とを有している。すなわち、進退部材の外周に、進退部材とは別体の、板状をなした進退部材側部材が配置されており、この進退部材側部材に、周回するハートカムとなった案内部が設けられている。また、ケース側部材は、ピンとなっており、その曲がり部が、ハートカムである案内部に案内されることで、進退部材が前進位置と後退位置とに移動されるようになっている。
特開2017-214766号公報
上記の特許文献1の進退移動装置の場合、回転動作する進退部材の外周に、ハートカムの案内部を設けた、板状の進退部材側部材が配置されているので、進退部材の周囲が嵩張りやすくコンパクト化が難しい。
したがって、本発明の目的は、装置のコンパクト化を図ることができる、回転式伸縮装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、内周が円形状をなした筒状部を有する本体部材と、外周が円形状をなすと共に、前記筒状部内に配置されて、同筒状部に対して回転可能に且つ軸方向移動可能に保持される移動部材と、該移動部材を前記筒状部の一端から突出する方向に付勢するバネ部材と、前記移動部材の外周に形成されたカム突部と、前記筒状部の内周面に沿って、且つ、同内周面に対して所定深さで形成されると共に、前記カム突部が嵌入して前記移動部材を回転させつつ軸方向移動させるカム溝と、前記カム突部を前記カム溝の底面に向けて変位可能に押し付けるか、又は、前記カム突部に向けて前記カム溝の底面を変位可能に押し付ける、押圧手段とを有しており、前記カム溝は、前記カム突部が嵌合して前記移動部材を前記筒状部の一端から突出した状態に保持する第1保持部と、前記第1保持部よりも前記筒状部の他端側で且つ前記第1保持部に対して周方向に位置ずれした位置に形成され、前記カム突部が嵌合して前記移動部材を前記筒状部内に引き込んだ状態に保持する第2保持部と、前記カム突部が前記第1保持部に嵌合した状態で、前記移動部材が押し込まれたときに、前記カム突部を、前記カム溝の前記移動部材の押し込み方向側の側縁部に沿ってガイドして前記第2保持部へと導く往路と、前記カム突部が前記第2保持部に嵌合した状態で、前記移動部材が一旦押し込まれて前記カム突部が前記第2保持部から離されたときに、前記カム突部の前記第2保持部への嵌合が解除される方向に前記カム突部を導き、その後、前記バネ部材の付勢力により、前記カム溝の前記移動部材の押し込み方向とは反対側の側縁部に沿ってガイドして前記第1保持部へと導く復路とを有していることを特徴とする。
本発明によれば、カム溝が、筒状部の内周面に沿って、且つ、同内周面に対して所定深さで形成されているので、筒状部の肉厚を利用して、カム溝を設けることができ、回転式伸縮装置のコンパクト化を図ることができる。
本発明に係る回転式伸縮装置の、一実施形態を示す斜視図である。 同回転式伸縮装置の分解斜視図である。 同回転式伸縮装置において、開閉部材に設けた係合部と、移動部材の係合片との関係を示しており、(A)は係合片が係合部に係合していない状態の説明図、(B)は係合片が係合部に係合した状態の説明図である。 同回転式伸縮装置の拡大斜視図である。 同回転式伸縮装置において、移動部材が押し込まれて回転した状態を示す、拡大斜視図である。 同回転式伸縮装置において、移動部材が最大限押し込まれて回転した状態を示す、拡大斜視図である。 同回転式伸縮装置を構成する第1本体部の、要部拡大斜視図である。 同回転式伸縮装置を構成する第2本体部の、要部拡大斜視図である。 同回転式伸縮装置を構成する筒状部及び移動部材の関係を示す斜視図である。 同回転式伸縮装置を構成する移動部材を示しており、(A)は正面図、(B)は(A)のB-B矢視線における断面図である。 同回転式伸縮装置において、移動部材及び係止部材の関係を示しており、係止部材が移動部材に近接した状態の説明図である。 同回転式伸縮装置において、移動部材及び係止部材の関係を示しており、係止部材が移動部材から離反した状態の説明図である。 同回転式伸縮装置を構成するカム溝の要部拡大斜視図である。 同回転式伸縮装置を構成するカム溝を、図13とは異なる方向から見た場合の要部拡大斜視図である。 同回転式伸縮装置において、カム溝に対するカム突部の動作を示しており、(A)はカム突部が第1保持部に嵌合した状態の説明図、(B)はカム突部が往路を移動する状態の説明図、(C)はカム突部が第2保持部に嵌合した状態の説明図である。 同回転式伸縮装置において、カム溝に対するカム突部の動作を示しており、(A)はカム突部が復路を移動する状態の説明図、(B)はカム突部が再び第1保持部に嵌合する直前の状態の説明図である。 本発明に係る回転式伸縮装置の、他の実施形態を示しており、(A)は移動部材及びガイドピンを示す斜視図、(B)は筒状部及びカム構造を示す斜視図である。 同回転式伸縮装置を構成する押圧手段の構造を示す斜視図である。
(回転式伸縮装置の一実施形態)
以下、図面を参照して、本発明に係る回転式伸縮装置の実施形態について説明する。図1~16には、本発明に係る回転式伸縮装置の第1実施形態が示されている。
この回転式伸縮装置は、例えば、図1に示すように、フューエルリッドの開閉構造に用いられるものである。図1に示すように、車体1aの燃料給油口周縁には、略円筒箱状をなした固定部材1が固定されており、該固定部材1には、ヒンジ部3を介して開閉部材(フューエルリッド)5が開閉可能に取付けられている。また、固定部材1の開口部側周縁からは、環状のフランジ2が突設されている。更に、固定部材1のヒンジ部3とは周方向反対側には、凹部2aが設けられており、該凹部2aに、この実施形態の回転式伸縮装置10(以下、「伸縮装置10」という)が配置されている。
また、前記開閉部材5の内面側には、係合部7が設けられている。図3を併せて参照すると、この係合部7は、開閉部材内面から立設し、互いに平行に対向配置された一対の側壁7a,7aと、各側壁7aの立設方向先端から相手側の側壁7aに向けて突出した係合壁7b,7bと、両係合壁7b,7bの間に、スリット状に延びて設けられた挿入溝7cとを有する、枠状をなしている。
なお、この実施形態の伸縮装置10は、上記のようなフューエルリッドの開閉構造に利用されるが、例えば、自動車の小物入れの開閉構造や、押し込むことで開閉する構造の家具や日用品等に利用してもよく、使用態様や設置場所等は特に限定されない。
そして、図2に示すように、この実施形態の伸縮装置10は、内周が円形状をなした筒状部15(図9参照)を有する本体部材11と、外周が円形状をなすと共に、前記本体部材11の筒状部15内に配置されて、同筒状部15に対して回転可能に且つ軸方向移動可能に保持される移動部材40と、該移動部材40を筒状部15の一端から突出する方向に付勢するバネ部材50と、移動部材40の外周に形成されたカム突部55と、図13及び図14に示すように、筒状部15の内周面に沿って、且つ、同内周面に対して所定深さで凹溝状に形成されると共に、カム突部55が嵌入して移動部材40を回転させつつ軸方向移動させるカム溝70と、カム突部55をカム溝70の底面に向けて変位可能に押し付ける、押圧手段とを有している。
なお、図4に示すように、筒状部15や移動部材40の軸心を符号「A」で示す。また、筒状部15や移動部材40の軸方向とは、符号Aに沿った方向を意味する。更に、バネ部材50による、移動部材40の付勢方向を、符号「A1」で示す。
図2に示すように、本体部材11は、互いに組付けられる、第1本体部20と第2本体部30とから構成されている。また、図2及び図4に示すように、本体部材11には、複数の取付部17が設けられている。これらの取付部17を介して、取付けボルト等によって、伸縮装置10が固定部材1に取付けられるようになっている(図1参照)。
図2に示すように、第1本体部20は、一方向に長く伸びる略長箱状をなしており、その長手方向一端側には、外周が曲面状をなした筒状部カバー21が、第1本体部20の正面側から背面側に向けて延設されている。この筒状部カバー21によって、前記筒状部15がカバーされる。また、第1本体部20の長手方向他端側には、モーターである駆動部60が収容される、モーター収容部22が設けられている。更に、第1本体部20の、筒状部カバー21とモーター収容部22との間には、リテーナをなす係止部材65が収容される、リテーナ収容部23が設けられている。また、第1本体部20の開口部周縁には、複数の係止突部24が突設されている。
図7を併せて参照すると、前記筒状部カバー21の内側には、所定の隙間Sを空けて、外周及び内周が円形の略円筒状をなした第1筒状部25が、筒状部カバー21と同方向に延設されている。この第1筒状部25は、第2本体部30側の第2筒状部31(図2及び図8参照)に組付けられて、筒状部15をなす(図9参照)。なお、前記隙間Sは、移動部材40の外周に設けた、後述するバネ保持突部51(図9参照)の回転移動及び軸方向移動を許容するものである。
上記第1筒状部25の延出方向先端部側には、第2本体部30の第2筒状部31に当接する部分が設けられている。すなわち、図7に示すように、第1筒状部25の周方向の所定箇所に、軸方向に直交する平坦面状の軸方向当接面25a,25bが設けられていると共に、それらを連結する軸方向に傾斜した径方向当接面25cが設けられている。また、第1筒状部25の周方向の別の箇所に、軸方向に直交する平坦面状の軸方向当接面25d,25eが設けられていると共に、それらを連結する軸方向に傾斜した径方向当接面25fが設けられている。
また、図9に示すように、この第1筒状部25には、その周方向に沿って螺旋状に切欠かれて形成された、第1切欠き部27が形成されている。なお、図9においては、構造を分かりやすく説明するため、本体部材11については、第1筒状部25及び第2筒状部31以外は省略している。
更に筒状部カバー21の、移動部材40の付勢方向A側の一端部外周には、ゴムや弾性エラストマー等からなり、中央に挿通孔を設けたシール部材29が装着されている(図2及び図4参照)。このシール部材29は、第1筒状部25の内周と移動部材40の外周との間隙に水等が侵入しないようにシールする。
一方、第2本体部30は、上記第1本体部20に対応して一方向に長く伸びる略長板状をなしている。この第2本体部30の長手方向一端側には、第2筒状部31が設けられている。この第2筒状部31は、第2本体部30の内面(第1本体部20との対向面)側から所定長さで延び、その延出方向先端側が開口した形状をなすと共に、第2本体部30のの外面側から延びる部分は閉塞しており、略有底円筒状をなしている。
また、第2筒状部31の延出方向先端部側には、第1本体部20の第1筒状部25に当接する部分が設けられている。すなわち、図8に示すように、第2筒状部31の周方向の所定箇所に、軸方向に直交する平坦面状の軸方向当接面31a,31bが設けられていると共に、それらを連結する軸方向に傾斜した径方向当接面31cが設けられている。また、第1筒状部31の周方向の別の箇所に、軸方向に直交する平坦面状の軸方向当接面31d,31eが設けられていると共に、それらを連結する軸方向に傾斜した径方向当接面31fが設けられている。
そして、図2に示すように、第1本体部20の開口側を閉塞するように第2本体部20を配置し、筒状部カバー21内に第2筒状部31を挿入して、第1筒状部25の各当接面25a,25b,25cに、第2筒状部31の各当接面31a,31b,31cをそれぞれ当接させると共に、第1筒状部25の各当接面25d,25e,25fに、第2筒状部31の各当接面31d,31e,31fをそれぞれ当接させることで、第2筒状部31と第1筒状部25とが互いに組付けられて、筒状部15が構成されるようになっている(図9参照)。
なお、第2筒状部31の内周面32の内径は、第1筒状部25の内周面26の内径と同一内径となっており、第1筒状部25と第2筒状部31とが組付けられた状態では、図14に示すように、カム溝70を除いて、両内周面26,32の間には段差がないように構成されている。
また、図9に示すように、この第2筒状部31には、その周方向に沿って螺旋状に切欠かれて形成された、第2切欠き部33が形成されている。この第2切欠き部33は、第1筒状部25と第2筒状部31とが組付けられたときに、第1筒状部25に設けた第1切欠き部27と相まって、螺旋状の切欠き溝を形成して、移動部材40の外周に設けたバネ保持突部51が受け入れる部分となる。
また、第2本体部30の長手方向一端側であって、第2筒状部21の内側には、円柱状をなしたバネ支持柱34が第2筒状部21に対して同心状に突設されている。このバネ支持柱34にはバネ部材50が外装されて、バネ部材50を傾きにくくして支持可能となっている。
更に、第2本体部30の周縁には、枠状をなした複数の係止枠部36が設けられている。これらの係止枠部36に、前記第1本体部20の各係止突部24がそれぞれ係止することで、第1本体部20と第2本体部30とが組付けられて、本体部材11が構成されるようになっている(図4参照)。また、第1本体部20と第2本体部30とが組付けられる際に、図13や図14に示すように、第1筒状部25の内周面26及び第2筒状部31の内周面32に沿って、且つ、これらの内周面26,32に対して所定深さで凹溝状をなした、カム溝70が形成されるようになっている。なお、このカム溝70については、後で詳述する。
また、図2及び図9に示すように、第2本体部30の第2筒状部31の他端側には、後述する係止部材65の係止突部68が挿脱する、挿入孔37が第2筒状部31の厚さ方向に貫通して形成されている。
また、上記の第1本体部及び第2本体部の形状や構造は、上記態様に限定されるものではなく、更に、第1本体部及び第2本体部を別体とせずに、両者が一体形成されていてもよい。
次に、前記筒状部15内に配置されて、同筒状部15に対して回転可能に且つ軸方向移動可能に保持される移動部材40について説明する。
この実施形態の移動部材40は、前記本体部材11の筒状部15の一端から突出する方向とは反対側の基端側が、凹んだ略円筒形状をなしており、その内部にはバネ部材50が配置される、バネ収容空間41が設けられている(図10(B)参照)。バネ部材50は、その一端部が第2筒状部31の底部内面に支持されると共に、他端部側が、バネ収容空間41内に挿入配置されて、その奥側端面に支持されており、移動部材40を筒状部15の一端から突出する方向に付勢する(図4の矢印A1参照)。なお、移動部材40はバネ部材50により付勢されているが、カム突部55が、後述するカム溝70の第1保持部73や第2保持部75に嵌合することで、筒状部15の一端開口からの移動部材40の抜け止めがなされている。
また、移動部材40の先端側(筒状部15の一端から突出する端部側)の中央からは、細い外径の柱部43が突設されており、該柱部43の先端には、長手方向両端が円弧状をなした帯状の係合片45が設けられている。図4~6に示すように、この係合片45は、移動部材40の回転に伴って回転して角度が変わって、前記開閉部材5の係合部7の係合壁7bに係脱するようになっている。この実施形態の場合、固定部材1の開口部から開閉部材5が開いたときに、図3(A)に示すように、係合部7の挿入溝7cの延出方向に沿って、係合片45の長手方向が配置される。その結果、係合片45は、係合部7の係合壁7bに係合不能となる。一方、固定部材1の開口部に対して開閉部材5を閉じたときに、図3(B)に示すように、挿入溝7cの延出方向に対して直交するように、係合片45の長手方向の角度が変わり、係合片45が係合部7の係合壁7bに係合可能となる。
更に図2や図9に示すように、移動部材40の基端側外周の所定箇所には、略四角孔状のロック溝47が形成されている。このロック溝47には、係止部材65の係止突部68が係脱するようになっている。
これに関連して、係止部材65やそれを動作させる駆動部60について説明する。図2に示すように、駆動部60は、第1本体部20のモーター収容部22の図示しない内部空間に収容され、係止部材65は、リテーナ収容部23の図示しない内部空間に昇降可能に収容される。
また、駆動部60はモーターであり、その駆動軸60aには、ウォームギヤ61が連結されている。そのため、図示しない電力供給手段及び一対の端子62,62を介して駆動軸60aが駆動すると、ウォームギヤ61が所定方向に回転するようになっている。
一方、リテーナをなす係止部材65は、本体部66と、その側部から延出した延出部67とを有している。また、延出部67の先端からは、係止突部68が突設されている。更に、本体部66の内周に、ウォームギヤ61が歯合する図示しない雌ネジが形成されている。そのため、係止部材65は、ウォームギヤ61の回転によって、図11や図12に示すように、移動部材40に対して近接離反するようにスライド動作する。
なお、駆動部60による係止部材65のスライド動作は、ウォームギヤのみならず、ボールネジや電磁ソレノイド等でもよく、特に限定はされない。
そして、図11に示すように、係止部材65が、移動部材40に対して離反した状態では、係止突部68がロック溝47に挿入されておらず、ロック溝47に対する係止突部68の係止状態が解除されているので、移動部材40は、筒状部15に対して回転可能で且つ軸方向移動可能となっている。一方、筒状部15に対して移動部材40が押し込まれて、カム突部55がカム溝70の後述する第2保持部75に嵌合して、移動部材40が筒状部15の一端から引き込まれた状態に保持されたときに、図12に示すように、係止部材65が、移動部材40に対して近接移動して、その係止突部68がロック溝47に挿入されて係止するので、移動部材40の更なる押し込みを規制すると共に移動部材40の回転移動及び軸方向移動が規制される。
再び、移動部材40の説明に戻ると、移動部材40の外周には、カム溝70に嵌入するカム突部55が設けられている。また、このカム突部55は、押圧手段によって、カム溝70の底面に向けて変位可能に押し付けられるようになっている。
この実施形態における上記押圧手段は、移動部材40とは別体のガイドピン53と、移動部材外周に設けた溝部49と、ガイドピン53を付勢するピン付勢バネ58とからなる。
上記ガイドピン53は、断面円形状の金属線材を適宜屈曲して形成したものであって、U字状に湾曲した形状をなすピン本体54と、該ピン本体54の両端から突出した一対のピン突部とを有している。一方のピン突部が、カム突部55をなしており、他方のピン突部56は、ピン付勢バネ58内に挿入される部分となる。すなわち、カム突部55の外周面は、円形状をなしている。
また、図10(B)に示すように、移動部材40の基端側の外周に、周方向に沿って所定範囲で形成された溝部49が設けられている。この溝部49に、ガイドピン53のピン本体54が、図10(B)の矢印Dに示すように、移動部材40の径方向に移動可能に受け入れ保持されるようになっている。また、溝部49の周方向一端から、カム突部55が突出し、溝部49の周方向他端から、ピン突部56が突出するようになっている。
更に、移動部材40の基端側の外周であって、前記溝部49の周方向他端側からは、バネ保持突部51が突設されている。なお、このバネ保持突部51は、係合片45の長手方向に沿って方向に突設された、有筒円筒状をなしている(図2参照)。また、図9に示すように、このバネ保持突部51は、第1筒状部25の第1切欠き部27及び第2筒状部31の第2切欠き部33により形成された、螺旋状の切欠き溝内に挿入配置されて、移動部材40の回転移動及び軸方向移動に支障がないようになっている。
そして、図10(B)に示すように、このバネ保持突部51内に、ピン付勢バネ58が収容保持される。このピン付勢バネ58は、その一端がバネ保持突部51の底部に当接支持され、他端が、ピン本体54の、ピン突部56が突出した端部側に当接して、ピン本体54を付勢する。その結果、カム突部55は、ピン本体54を介して、ピン付勢バネによって、図10(B)の矢印D1に示すように、カム溝70の底面に向けて押し付けられるようになっている。すなわち、カム溝70は高低差のある底面を有しているが(後述する)、カム突部55はピン付勢バネ58によってカム溝底面に向けて付勢されるので、カム溝底面の高低差によって移動部材40の径方向に移動するものの、カム溝70の底面に、カム突部55が常時押圧された状態に維持されるようになっている。
なお、この実施形態におけるカム突部55は、押圧手段によって、カム溝70の底面に向けて変位可能に押し付けられるようになっているが、押圧手段としては、カム突部に向けてカム溝の底面を変位可能に押し付ける構成としてもよい(これについては後述の実施形態で説明する)。
また、上記の移動部材及びカム突部の形状や構造は、上記態様に限定されるものではない。例えば、カム突部を付勢するバネと、移動部材を付勢するバネ部材とを、干渉しない位置としてもよい(移動部材のバネ収容空間を浅底にし、それよりも移動部材先端側にカム突部の付勢バネを配置する等)。
次に、上記カム突部55が嵌入するカム溝70について詳述する。
図13及び図14に示すように、このカム溝70は、筒状部15の厚さ方向を貫通して形成された切欠きやスリットではなく、あくまで、筒状部15の内周面に沿って、且つ、同内周面に対して所定深さで形成されて、筒状部15を厚さ方向に貫通しない凹溝状をなしている。
また、このカム溝70は、カム突部55が嵌合して移動部材40を筒状部15の一端から突出した状態に保持する第1保持部71と、第1保持部71よりも筒状部15の他端側で且つ第1保持部71に対して周方向に位置ずれした位置に形成され、カム突部55が嵌合して移動部材40を筒状部15内に引き込んだ状態に保持する第2保持部73とを有している。
更に、カム溝70は、カム突部55が第1保持部71に嵌合した状態で、移動部材40が押し込まれたときに、カム突部55を、カム溝70の移動部材40の押し込み方向側の側縁部75aに沿ってガイドして第2保持部73へと導く往路75と、カム突部55が第2保持部73に嵌合した状態で、移動部材40が一旦押し込まれてカム突部55が第2保持部73から離されたときに、カム突部55の第2保持部73への嵌合が解除される方向にカム突部55を導き、その後、バネ部材50の付勢力により、カム溝70の移動部材40の押し込み方向とは反対側の側縁部77bに沿ってガイドして第1保持部71へと導く復路77とを有している。
また、上記の、第1保持部71及び往路75は互いに連通し、往路75及び第2保持部73は互いに連通し、第2保持部73及び復路77は互いに連通し、復路77及び第1保持部71は互いに連通しており、筒状部15の内周面上において、第1保持部71、往路75、第2保持部73、復路77の順に連通して周回する、一つのカム溝70を構成するようになっている。
前記第1保持部71は、第1本体部20の第1筒状部25の内周面26であって、カム溝70を構成する部分中、筒状部15の最も一端側に形成されている。また、この第1保持部71は、後述する第2段差83を介して往路75側に設けられている。更に、第1保持部71の底面71aは、復路77の、第1保持部71側の底面77eよりも、第1筒状部25の内周面26に対して深くなるように形成されている。
また、第1保持部71からは、筒状部15の軸方向に沿って所定長さでガイド溝85が延びている。このガイド溝85の底面85aは、第1保持部71の底面71aと同一深さとなっている。
前記往路75は、上記ガイド溝85の終端から、第2保持部73側に向けて、筒状部15の軸方向に対して傾斜して延びている。この往路75は、第2本体部30の第2筒状部31の内周面32に沿って凹溝状に形成されている。また、往路75の、移動部材40の押し込み方向側の側縁部75aが、筒状部15に対して移動部材40を押し込んだときに、カム突部55の外周をガイドして、移動部材40を回転移動させつつ軸方向移動させる部分となっている。なお、往路75の、移動部材40の押し込み方向とは反対側の側縁部75bは、復路77の、移動部材40の押し込み方向側の側縁部77aに当接する部分となる。
また、往路75は、第1保持部71側の底面75cが最も深く、第2保持部73側に向けて次第に浅くなっていき、中間部分の底面75dを超えて、第2保持部73側の底面75eが最も浅く形成されている(図15(A)参照)。なお、往路75の底面75c,75d,75eは、筒状部15の周方向に沿って連続して延びる曲面状をなしている(段差や継ぎ目のない底面となっている)。更に、往路75の終端部75fは、それよりも手前側の傾斜して延びる部分に対して、やや屈曲した形状をなしている。
一方、前記復路77は、第2保持部73から、第1保持部71側に向けて且つ往路75よりも筒状部15の一端側に傾斜して延びている。この復路77は、第1本体部20の第1筒状部25の内周面26に沿って凹溝状に形成されている。復路77の、移動部材40の押し込み方向側の側縁部77aは、往路75の、移動部材40の押し込み方向とは反対側の側縁部75bに当接する部分となる。また、復路77の、移動部材40の押し込み方向とは反対側の側縁部75bが、バネ部材50の付勢力により、筒状部15の一端から移動部材40が押し出されるときに、カム突部55の外周をガイドして、移動部材40を回転移動させつつ軸方向移動させる部分となっている。
また、復路77は、第2保持部73側の底面77cが最も深く、第1保持部71側に向けて次第に浅くなっていき、中間部分の底面77dを超えて、第1保持部71側の底面77eが最も浅く形成されている(図15(C)参照)。なお、往路75の底面75c,75d,75eは、筒状部15の周方向に沿って連続して延びる曲面状をなしている(段差や継ぎ目のない底面となっている)
更に図13に示すように、第1本体部20及び第2本体部30が組付けられたときに、復路77の、移動部材40の押し込み方向側の側縁部77aと、往路75の、移動部材40の押し込み方向とは反対側の側縁部75bとが、突き合わされて互いに当接することで、往路75及び復路77が、筒状部15の軸方向に隣接し、且つ、並列して延びた形状をなしている。
また、図13及び図14に示すように、カム溝70を構成する復路77は、第2保持部73側の底面77cが、往路75の、第2保持部73側の底面75eよりも、深く形成されており、両底面77c,75eの間に設けられた第1段差81を有している。この第1段差81は、復路77の、移動部材40の押し込み方向側の側縁部77a側であって、その始端側よりも第2保持部73側に配置されている。
更に図13に示すように、復路77の、第1保持部71側の底面77eは、往路75の、第1保持部71側の底面75cよりも、浅く形成されており、両底面77e,75cの間に第2段差83が設けられている。
また、上記のように、復路77の、移動部材40の押し込み方向側の側縁部77aと、往路75の、移動部材40の押し込み方向とは反対側の側縁部75bとが、互いに当接した状態では、図13に示すように、それらの底面の深さが同一となる部分が存在するようになっている。この部分を、符号「P」で示す。更に図13に示すように、往路75及び復路77は、底面深さ同一部分Pを境にして、第1保持部71側において、往路75の底面よりも復路77の底面が次第に深く形成されており、第2保持部73側においては、往路75の底面よりも復路77の底面が次第に浅く形成されている。
一方、第2保持部73は、第1本体部20の第1筒状部25の内周面26であって、第1保持部71よりも第1筒状部25の他端側で且つ第1保持部71に対して周方向に位置ずれした位置に形成されている。また、この第2保持部73は、上記第1段差81を介して、復路77側に設けられている。更に図14に示すように、第2保持部73の底面73aは、往路75の、第2保持部73側の底面75eよりも、第1筒状部25の内周面26に対して深くなるように形成されている。
また、図14に示すように、第2保持部73は、傾斜して延びる復路77の始端部に対して、筒状部15の一端側に向けてやや屈曲して設けられている。この第2保持部73の、移動部材40の押し込み方向とは反対側の側縁部73bが、カム突部55が係止する部分をなしている。
一方、第2保持部73の、移動部材40の押し込み方向側の側縁部が、上記第1段差81をなしている。図14に示すように、この第1段差81は、筒状部15の他端側に向けて、筒状部15に軸方向に対して緩やかに傾斜した傾斜面状をなしており、復路77の側縁部77aの始端に連結されている。そして、第2保持部73にカム突部55が嵌合した状態で、図14の矢印N1に示すように、移動部材40が押し込まれたときに、図14の矢印N2に示すように、カム突部55を復路77側へ誘導するようになっている。
なお、この実施形態における復路77は、第1段差81を利用することで、カム突部55が第2保持部73に嵌合した状態で、移動部材40が一旦押し込まれてカム突部55が第2保持部73から離されたときに、カム突部55の第2保持部73への嵌合が解除される方向にカム突部55を導くように構成されている。ただし、復路としては、第1段差81を設けずに、カム突部55が第2保持部73に嵌合した状態で、移動部材40が一旦押し込まれてカム突部55が第2保持部73から離されたときに、カム突部55の第2保持部73への嵌合が解除される方向にカム突部55を導くことが可能な形状としてもよい。
次に、移動部材40の動作について、カム突部55及びカム溝70と関連して説明する。
まず、図13及び図15(A)に示すように、カム突部55がカム溝70の第1保持部71に嵌合した場合には、筒状部15の突出方向一端から移動部材40が突出した状態に保持される(図4参照)。この状態から移動部材40がバネ部材50の付勢力に抗して押圧されると、カム突部55が、第1保持部71から外れると共に、図13の矢印M1に示すように、ガイド溝85によってガイドされて、移動部材40が筒状部15内に引き込まれていく。なお、カム突部55がガイド溝85にガイドされた状態では、移動部材40の回転は規制される。
更に移動部材40が押圧されると、カム突部55が、往路75内に入り込み、その底面75c,75d,75eに押圧されつつ、図13の矢印M2に示すように、側縁部75aによってガイドされて、図4や図15(B)に示すように、移動部材40を回転移動させつつ筒状部15の一端から引き込む。なお、上記のような第2段差83を設けたため、カム突部55が往路75内に入り込む際に、カム突部55が復路77側へ誘導されることはない。
そして、カム突部55が往路75の終端部75fに位置した後、移動部材40の押し込みをやめると、バネ部材50の付勢力によって、図13の矢印M3に示すように、カム突部55が、第1段差81を超えて第2保持部73内に落ち込んで、カム突部55が第2保持部72の側縁部73bに係合して嵌合し、筒状部15の突出方向一端から移動部材40が引き込まれた状態に保持される(図6参照)。なお、上記のような第1段差81を設けたため、カム突部55が第1保持部71に嵌合した状態では、カム突部55が往路75側へ戻ることはない。
上記の、カム突部55が第2保持部73に嵌合した状態から、移動部材40を一旦押し込むと(図14の矢印N1参照)、カム突部55が第2保持部73から外れて、嵌合が解除されると共に、カム突部55が復路77の第1段差81によって、復路77の側縁部77aの始端側へと誘導される(図14の矢印N2参照)。この状態で移動部材40の押し込みをやめると、バネ部材50の付勢力によって、図13の矢印M4に示すように、カム突部55が復路77の側縁部77bに押圧されてガイドされながら、移動部材40が、往路75によってガイドされたときとは反対方向に回転しながら押し出されていく。
そして、カム突部55が、復路77の終端を超えて、第2段差83を乗り越えると、図13の矢印M5に示すように、ガイド溝85によってガイドされて、再び、第1保持部71に嵌合して、筒状部15の突出方向一端から移動部材40が突出した状態に保持される(図4参照)。
上記のように、カム突部55は、第1保持部71、往路75、第2保持部73、復路の順77の順番で繰り返すように移動するようになっている。
なお、カム溝としては、筒状部の内周面に沿って、且つ、同内周面に対して所定深さで凹溝状に形成されており、カム突部が嵌入して移動部材を回転させつつ軸方向移動させることが可能であれば、どのような形状や構造であってもよく、特に限定されない。
(作用効果)
次に、上記構造からなる伸縮装置10の使用方法及び作用効果について説明する。
すなわち、図1に示すように、固定部材1の開口部から開閉部材5が開いた状態では、カム突部55がカム溝70の第1保持部71に嵌合して(図13及び図15(A)参照)、筒状部15の突出方向一端から、移動部材40が突出状態に保持されている。この状態から開閉部材5を閉じていくと、開閉部材5の係合部7の挿入溝7c内に、移動部材40の係合片45が入り込んで(図3(A)参照)、同開閉部材5によって、移動部材40がバネ部材50の付勢力に抗して押圧されていく。
すると、カム突部55が、カム溝70の第1保持部71から外れると共に、ガイド溝85にガイドされて(図13の矢印M1参照)、移動部材40が引き込まれていく。更に移動部材40が押圧されると、カム突部55が往路75内に入り込んで、図13の矢印M2に示すように、側縁部75aによってガイドされて、図4や図15(B)に示すように、移動部材40を回転移動させつつ筒状部15の一端から引き込む。その後、カム突部55が往路75の終端部75fに位置した後、移動部材40の押し込みをやめると、バネ部材50の付勢力によって、図13の矢印M3に示すように、カム突部55が第1段差を越えて第2保持部72の側縁部73bに嵌合し、筒状部15の突出方向一端から移動部材40が引き込まれた状態に保持されると共に(図6参照)、係合片45が回転して、開閉部材5の係合壁7bに係合し(図3(B)参照)、開閉部材5が閉じた状態に保持される。
上記状態で、駆動部60のウォームギヤ61を所定方向に回転させ、図12に示すように、係止部材65を移動部材40に近接する方向にスライドさせて、係止突部68を移動部材40のロック溝47に係合させることによって、移動部材40を更に押し込むことができなくなる。その結果、カム突部55をカム溝70の第2保持部73から外すことができなくなり、開閉部材5を閉じた状態にロックすることができる。一方、駆動部60のウォームギヤ61を上記とは逆方向に回転させ、図11に示すように、係止部材65を移動部材40から離れる方向にスライドさせて、係止突部68を移動部材40のロック溝47から外すことで、移動部材40の押し込み不能状態を解除して、開閉部材5のロック状態を解除することができる。
上記の、カム突部55が第2保持部73に嵌合した状態から、開閉部材5を押し込んで、再び移動部材40がバネ部材50の付勢力に抗して押圧されると、カム突部55が第2保持部73から外れて、嵌合が解除されると共に、カム突部55が復路77の第1段差81によって、復路77の側縁部77aの始端側へ誘導される(図14の矢印N2参照)。その後、バネ部材50の付勢力によって、図13の矢印M4に示すように、カム突部55が復路77の側縁部77bに押圧されてガイドされながら、移動部材40が、往路75によってガイドされたときとは反対方向に回転しながら押し出されていく。
そして、カム突部55が、復路77の終端を超えて、第2段差83を乗り越えると、図13の矢印M5に示すように、ガイド溝85によってガイドされて、再び、第1保持部71に嵌合して、筒状部15の突出方向一端から移動部材40が突出した状態に保持される(図4参照)。それと共に、係合片45が回転して、その長手方向が開閉部材5の挿入溝7cの延出方向に整合することで(図3(B)参照)、開閉部材5の閉じ状態のロックが解除される。また、移動部材40によって開閉部材5が押されて、固定部材1の開口部から開閉部材5を所定高さ持ち上げるので(リフター動作)、開閉部材5を手動で開くことができる。
そして、この伸縮装置10においては、カム突部55が往路75と復路77とを周回する際に、押圧手段によって、カム突部55とカム溝70の底面とが当接した状態に維持されるので、カム突部55とカム溝70とのカム動作を、確実に行うことができる。
また、この伸縮装置10においては、カム溝70が、筒状部15の内周面に沿って、且つ、同内周面に対して所定深さで凹溝状に形成されているので、筒状部15の肉厚を利用して、カム溝70を設けることができ、伸縮装置10のコンパクト化を図ることができる。
更に図14に示すように、カム溝70を構成する復路77は、第2保持部73側の底面77cが、往路75の、第2保持部73側の底面75eよりも、深く形成されており、両底面77c,75eの間に設けられた第1段差81を有している。そのため、カム突部55が第2保持部73に嵌合した後に、往路75側へ戻ることを確実に防止することができる。また、上記第1段差81を設けたことで、カム突部55が第2保持部73に嵌合した状態で、移動部材40が一旦押し込まれて、カム突部55が第2保持部73から離されたときに、カム突部55が第1段差81に摺接してガイドされるため、カム突部55を復路77の始端側へ導きやすくすることができる。
また、この実施形態においては、図13に示すように、カム溝70は、往路75及び復路77が、筒状部15の軸方向に隣接し、且つ、並列して延びた形状をなしている。そのため、カム溝70を筒状部15の軸方向に対して幅狭に形成することができ、伸縮装置10を、よりコンパクトにすることができる。
更に、この実施形態においては、本体部材11は、第1本体部20と第2本体部30とからなり、第1本体部20の内周面に沿って往路75が形成され、第2本体部30の内周面に沿って復路77が形成されている。そのため、第1本体部20と第2本体部30とを組付けることで、筒状部15の内周面に、カム溝70を形成することができ、カム溝70の往路75及び復路77間に形成する第1段差81を容易に設けることができる。
また、この実施形態においては、図13に示すように、復路77の、第1保持部71側の底面77eは、往路75の、第1保持部71側の底面75cよりも、浅く形成されており、両底面77e,75cの間に第2段差83が設けられている。そのため、カム突部55が第1保持部71に嵌合した状態から移動部材40を押し込んでいく際に、カム突部55が、復路77側に移動するのを規制して、往路75側に確実に導くことができる。
更に、この実施形態においては、押圧手段は、U字状をなしたピン本体54、及び、ピン本体54の一端から突出し、カム突部55をなすピン突部を有する、ガイドピン53と、移動部材40の外周に、周方向に沿って形成され、ピン本体54を移動部材40の径方向に移動可能に受入れる溝部49と、ピン本体54を付勢して、カム突部55をなすピン突部をカム溝70の底面に向けて押し付ける、ピン付勢バネ58とからなる。
この態様によれば、押圧手段は、ガイドピン53と溝部49とピン付勢バネ58とからなるので、移動部材40の外周を利用して、押圧手段を設けることができ、簡素でコンパクトな構造とすることができる。また、移動部材40内にバネ部材50が挿入配置されている場合には、ガイドピン53とバネ部材50との干渉を防ぎつつ、カム突部55とカム溝70とのカム動作を確実に行わせることができる。
(回転式伸縮装置の他の実施形態)
図17及び図18には、本発明に係る回転式伸縮装置の第2実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態の回転式伸縮装置においては、カム溝、カム突部、及びカム突部の押圧手段の構造が、前記実施形態と異なっている。
図17(A)に示すように、ガイドピン53は前記実施形態と同様であるが、移動部材40の径方向には移動しないように、溝部49に装着されている。
また、図17(B)に示すように、筒状部15には、板厚方向に貫通するカム形成スリット19が形成されている。更に図17(B)に示すように、筒状部15の外側には、カムリテーナ90が配置されている。このカムリテーナ90は、矢印Eに示すように、筒状部15に対して近接離反するように移動可能となっている。
更に図18に示すように、カムリテーナ90の内周面には、筒状部15のカム形成スリット19の厚さ方向に対して、突出したり凹んだりするように出没可能とされた、カム溝形成用の突部91,92が斜めに並列して突設されている。このカム形成用の凸部91,92が、カム形成スリット19内に入り込むことで、カム形成スリット19の外面側開口がカムリテーナ90の内周面によってカバーされると共に、筒状部15の内周面に沿って、且つ、同内周面に対して所定深さで凹溝状をなしたカム溝70Aが形成されるようになっている。このカム溝70Aは、前記実施形態のカム溝70と同様に、第1保持部71、第2保持部73、往路75、復路77、第1段差81、第2段差83を有する。
なお、カム形成スリット19の外面側開口がカムリテーナ90の内周面でカバーされる一方、カム形成スリット19の内面側開口は開口しているので、カム溝70Aは、筒状部15の内周面に沿って、且つ、同内周面に対して所定深さで形成されて、筒状部15を貫通しない凹溝状をなしている。
また、図17(B)及び図18に示すように、カムリテーナ90の背面側には、リテーナ付勢バネ59が介装されており、カムリテーナ90を、筒状部15の外周面に近接する方向に押し付けている。その結果、カム突部55に向けて、カム溝70Aの底面が変位可能に押し付けられて、カム溝70Aの底面に、カム突部55が常時押圧された状態に維持されるようになっている。なお、この実施形態におけるカム突部の押圧手段は、カムリテーナ90及びリテーナ付勢バネ59からなる。また、この実施形態においても、前記実施形態と同様の作用効果が得られる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
10 回転式伸縮装置(伸縮装置)
11 本体部材
15 筒状部
20 第1本体部
25 第1筒状部
26 内周面
30 第2本体部
31 第2筒状部
32 内周面
40 移動部材
50 バネ部材
53 ガイドピン
54 ピン本体
55 カム突部
58 ピン付勢バネ
61 ウォームギヤ
65 係止部材
70 カム溝
71 第1保持部
73 第2保持部
75 往路
75a 側縁部
77 復路
77b 側縁部
81 第1段差
83 第2段差

Claims (6)

  1. 内周が円形状をなした筒状部を有する本体部材と、
    外周が円形状をなすと共に、前記筒状部内に配置されて、同筒状部に対して回転可能に且つ軸方向移動可能に保持される移動部材と、
    該移動部材を前記筒状部の一端から突出する方向に付勢するバネ部材と、
    前記移動部材の外周に形成されたカム突部と、
    前記筒状部の内周面に沿って、且つ、同内周面に対して所定深さで形成されると共に、前記カム突部が嵌入して前記移動部材を回転させつつ軸方向移動させるカム溝と、
    前記カム突部を前記カム溝の底面に向けて変位可能に押し付けるか、又は、前記カム突部に向けて前記カム溝の底面を変位可能に押し付ける、押圧手段とを有しており、
    前記カム溝は、
    前記カム突部が嵌合して前記移動部材を前記筒状部の一端から突出した状態に保持する第1保持部と、
    前記第1保持部よりも前記筒状部の他端側で且つ前記第1保持部に対して周方向に位置ずれした位置に形成され、前記カム突部が嵌合して前記移動部材を前記筒状部内に引き込んだ状態に保持する第2保持部と、
    前記カム突部が前記第1保持部に嵌合した状態で、前記移動部材が押し込まれたときに、前記カム突部を、前記カム溝の前記移動部材の押し込み方向側の側縁部に沿ってガイドして前記第2保持部へと導く往路と、
    前記カム突部が前記第2保持部に嵌合した状態で、前記移動部材が一旦押し込まれて前記カム突部が前記第2保持部から離されたときに、前記カム突部の前記第2保持部への嵌合が解除される方向に前記カム突部を導き、その後、前記バネ部材の付勢力により、前記カム溝の前記移動部材の押し込み方向とは反対側の側縁部に沿ってガイドして前記第1保持部へと導く復路とを有していることを特徴とする回転式伸縮装置。
  2. 前記復路は、前記第2保持部側の底面が、前記往路の、前記第2保持部側の底面よりも、深く形成されており、両底面の間に設けられた第1段差を有しており、前記第2保持部は、前記第1段差を介して前記復路側に設けられている請求項1記載の回転式伸縮装置。
  3. 前記往路及び前記復路が、前記筒状部の軸方向に隣接し、且つ、並列して延びている請求項1又は2記載の回転式伸縮装置。
  4. 前記本体部材は、第1本体部と第2本体部とからなり、
    前記第1本体部の内周面に沿って前記往路が形成され、前記第2本体部の内周面に沿って前記復路が形成されている請求項1~3のいずれか1つに記載の回転式伸縮装置。
  5. 前記復路の、前記第1保持部側の底面は、前記往路の、前記第1保持部側の底面よりも、浅く形成され、両底面の間に第2段差が設けられており、前記第1保持部は、前記第2段差を介して前記往路側に設けられている請求項1~4のいずれか1つに記載の回転式伸縮装置。
  6. 前記押圧手段は、
    U字状をなしたピン本体、及び、該本体の一端から突出し、前記カム突部をなすピン突部を有する、ガイドピンと、
    前記移動部材の外周に、周方向に沿って形成され、前記ピン本体を前記移動部材の径方向に移動可能に受入れる溝部と、
    前記ピン本体を付勢して、前記カム突部をなすピン突部を前記カム溝の底面に向けて押し付ける、ピン付勢バネとからなる請求項1~5のいずれか1つに記載の回転式伸縮装置。
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