以下に説明する各実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、各実施形態及び変形例に限定されない。これらの実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態1)
以下、本実施形態に係る画像認証システム1について、図1~図4を用いて説明する。
(1)概要
本実施形態の画像認証システム1は、図1に示すように、第1認証装置10と、複数(図示例では、2つ)の第2認証装置20と、を備える。第1認証装置10及び複数の第2認証装置20は、管理装置30と通信可能に構成されている。第1認証装置10は、施設5の第1共用部E1(第1領域)において人の認証を画像認証にて行う。複数の第2認証装置20は、施設5の複数(図示例では、2つ)の第2共用部E2(第2領域)において人の認証を画像認証にて行う。本実施形態では、画像認証システム1は、認証レベルが異なる複数種類(ここでは、2種類)のゲートを備える施設5に用いられる場合を例として説明する。
ここで、施設5は、第1共用部E1と、複数(図示例では、2つ)の第2共用部E2と、複数(図示例では、2つ)の第3共用部E3(第3領域)と、を含む集合住宅である。各第3共用部E3は、複数の住戸E4を含む。各住戸E4は、インターホン親機40と玄関子機50とを備える。インターホン親機40は、住戸E4の室内に設けられている。玄関子機50は、住戸E4の外玄関に設けられている。インターホン親機40は、複数の第2認証装置20のうち1つ第2認証装置20、及び玄関子機50と制御装置60を介して互いに通信可能に構成されている。また、インターホン親機40は、第1認証装置10と制御装置60を介して互いに通信可能に構成されている。なお、施設5は、第1共用部E1と1つの第2共用部E2とを含んでもよい。すなわち、施設5は、1つの第1共用部E1と1つ以上の第2共用部E2とを含む。したがって、画像認証システム1は、1つの第1認証装置10と、1つ以上の第2認証装置20と、を備える。
施設5は、内部に進入するために認証が必要な第1ゲートG1と、複数(図示例では、2つ)の第2ゲートG2を備える。さらに、施設5は、認証を必要とせず、誰でも入退が可能な玄関G3を備えている。第1ゲートG1は、第1共用部E1から第2共用部E2へ進入する際のゲートであり、第1共用部E1と第2共用部E2との間に設けられている。第2ゲートG2は、第2共用部E2から第3共用部E3へ進入する際のゲートであり、第2共用部E2と第3共用部E3との間に設けられている。すなわち、第2共用部E2は、施設5において第1共用部E1よりも内部に存在する。玄関G3は、施設5の外部から施設5内、すなわち第1共用部E1に進入する際のゲートである。施設5の住戸E4の住人又は来訪者は、玄関G3、第1ゲートG1及び第2ゲートG2の順に進入する。
第1認証装置10は、第1共用部E1から第2共用部E2へ進入する人に対して画像認証による認証を行う。第2認証装置20は、第2共用部E2から第3共用部E3へ進入する人に対して画像認証による認証を行う。
画像認証システム1の第1認証装置10は、図2に示すように、第1認証部111と、第1設定部110と、を備える。第1認証部111は、施設5の第1共用部E1(第1領域)に設けられた第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1共用部E1にいる人の認証を行う。第1設定部110は、第1認証部111での認証における第1認証レベルを設定する。
画像認証システム1の第2認証装置20は、図2に示すように、第2認証部211と、第2設定部210と、を備える。第2認証部211は、施設5の第2共用部E2(第2領域)に設けられた第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2共用部E2にいる人の認証を行う。第2設定部210は、第2認証部211での認証における第2認証レベルを設定する。
ここで、第1認証レベルと、第2認証レベルとは、異なる認証レベルである。本実施形態では、第1認証装置10の第1設定部110と第2認証装置20の各々の第2設定部210とは、第2認証レベルが第1認証レベルよりも高くなるように、設定対象の認証レベルを設定する。より詳細には、第1認証レベルと、第2認証レベルとでは、認証回数、言い換えると認証の種別数が異なる。例えば、第1認証レベルでは1つの認証種別(例えば、顔認証)で認証が行われ、第2認証レベルでは、2つの認証種別(例えば、顔認証と他の認証)で認証が行われる。すなわち、第1設定部110は、顔認証を第1認証レベルとして設定する。第2設定部210は、顔認証と他の認証(ポーズ認証、ジャスチャー認証)を第2認証レベルとして設定する。ポーズ認証は、予め決められたポーズと認証対象者が行ったポーズとが一致するか否かを判定する認証である。ジェスチャー認証は、予め決められたジェスチャーと認証対象者が行ったジェスチャーとが一致するか否かを判定する認証である。本実施形態では、第1認証部111及び第2認証部211は、少なくとも顔認証により認証対象者の認証を行う。
第1認証装置10にて認証対象者の認証が成功すると、第1ゲートG1が解放され、認証対象者は、第2共用部E2に進入することができる。第2認証装置20にて認証対象者の認証が成功すると、第2ゲートG2が解放され、認証対象者は、第3共用部E3に進入することができる。
本実施形態では、第1認証装置10及び第2認証装置20は、来訪者等の操作により来訪者等が所望する住戸E4の住人を呼び出すことが可能に構成されている。すなわち、第1認証装置10及び第2認証装置20は、ロビーインターホンとしての機能を有しており、インターホン親機40と制御装置60を介して通信可能に構成されている。第1認証装置10及び第2認証装置20は、来訪者等の呼出操作により、指定された住戸E4のインターホン親機40に対して呼び出しを行う。
管理装置30は、玄関G3から進入した人(認証対象者)の進入状況を管理する。具体的には、画像認証システム1が、第1ゲートG1及び第2ゲートG2の各々において、認証対象者の認証を行ったか否かを管理している。ここで、認証対象者は、施設5の住人、来訪者等である。
第2認証装置20の第2認証部211は、管理装置30での管理結果を基に、第1認証装置10の第1認証部111が認証した人に対して認証を行う。さらに、本実施形態では、第2共用部E2は、施設5の内部に複数存在している。複数の第2共用部E2ごとに、当該第2共用部E2から更に内部(第3共用部E3)に進入が許可される者が設定されている。
(2)構成
(2.1)画像認証システム
画像認証システム1は、図1及び図2に示すように、第1認証装置10と、複数(図示例では2つ)の第2認証装置20と、を備える。以下、第1認証装置10、及び第2認証装置20の各々の画像認証に係る構成を中心に説明する。なお、図2は、画像認証に係る主要なシステム構成を示している。
(2.1.1)第1認証装置
第1認証装置10は、図2に示すように、第1撮像部101、通信部102、記憶部103、操作部104、表示部105、通知部106、及び制御部107を備える。
第1認証装置10は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが、制御部107として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
第1撮像部101は、撮像素子を有し、被写体を撮像するためのカメラである。第1撮像部101は、第1共用部E1にいる人の顔を撮像する。本実施形態では、第1撮像部101の撮像エリア(視野)は、第1認証装置10の前方に設定されている。本実施形態では、第1撮像部101は動画を撮像するカメラである。さらに、本実施形態では、第1撮像部101はカラー画像を撮像するカメラである。なお、第1撮像部101は、静止画を撮像するカメラ(スチルカメラ)であってもよいし、モノクロ画像を撮像するカメラであってもよい。また、第1撮像部101は、カラー画像、モノクロ画像を撮像する可視光画像を撮像するカメラに限定されない。第1撮像部101は、近赤外線カメラ、ステレオカメラ及びDepthカメラ等であってもよい。
撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の二次元イメージセンサである。第1撮像部101は、被写体からの光をレンズ等の光学系によって撮像素子の撮像面(受光面)上に結像させ、撮像素子にて被写体からの光を電気信号に変換する。そして、第1撮像部101は、撮像素子の出力信号を撮像した映像のデータ(撮像信号)として制御部107に出力する。
通信部102は、管理装置30と通信可能に構成されている。通信部102は、管理装置30と通信を行うためのインタフェースである。
記憶部103は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等から選択されるデバイスで構成される。記憶部103は、第1共用部E1から第2共用部E2への進入が許可される複数の者の各々の顔の画像(第1基準画像)を予め記憶している。本実施形態では、記憶部103は、第1共用部E1から第2共用部E2への進入が許可される複数の者(登録者)の情報(例えば、氏名)と、複数の第1基準画像と、を一対一に対応付けて記憶している。なお、記憶部103は、第1共用部E1から第2共用部E2への進入が許可される複数の者の各々の顔の画像の特徴量を記憶してもよい。すなわち、記憶部103は、第1共用部E1から第2共用部E2への進入が許可される複数の者の各々の顔の特徴量を記憶してもよい。
操作部104は、玄関G3から進入した人(認証対象者)による操作を受け付けるように構成されている。操作部104は、例えば、複数の押ボタンスイッチ、及びタッチパネル等を有する入力インタフェースである。
表示部105は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部105は、例えば、第1撮像部101が撮像した映像を表示するように構成されている。また、表示部105は、訪問者等に対してメッセージを表示するように構成されている。メッセージは、例えば、訪問者等に認証を促すためのメッセージである。なお、第1認証装置10がタッチパネルディスプレイを備えている場合には、タッチパネルディスプレイが表示部105と操作部104とを兼ねてもよい。
通知部106は、例えば、スピーカを含む。通知部106は、第1認証レベルでの認証が失敗した場合、その旨を通知する音(音声)を出力する。
制御部107は、図2に示すように、第1設定部110、第1認証部111及び第1処理部112を有している。
第1設定部110は、第1認証部111での認証における第1認証レベルを設定する。本実施形態では、第1設定部110は、第1認証レベルとして顔認証を設定する。
第1認証部111は、第1設定部110が設定した第1認証レベルに基づいて、画像認証を行う。本実施形態では、第1認証部111は、施設5の第1共用部E1に設けられた第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1共用部E1にいる人(認証対象者)の認証を行う。より詳細には、第1認証部111は、第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1共用部E1にいる人(認証対象者)に対して顔認証を行う。
第1認証部111は、記憶部103に記憶されている複数の第1基準画像のうち、第1撮像部101で撮像された画像(顔画像)と一致する第1基準画像が存在するか否かを判断する。より詳細には、第1認証部111は、記憶部103に記憶されている複数の第1基準画像のうち、第1撮像部101で撮像された画像に含まれる顔の特徴量の一致度が所定閾値以上(例えば、80%以上)である顔を含む第1基準画像が存在するか否かを判断する。
第1認証部111は、顔画像と一致する第1基準画像が存在すると判断した場合には、第1認証レベルの認証が成功したと判断する。第1認証部111は、顔画像と一致する第1基準画像が存在しないと判断した場合には、第1認証レベルの認証は失敗したと判断する。
第1認証部111は、認証が成功したと判断する場合には、認証結果と、認証により特定された第1基準画像に対応する登録者の情報(例えば氏名)を含む第1認証情報を管理装置30に、通信部102を介して出力する。
第1処理部112は、第1認証部111の認証結果に応じた処理を行う。第1処理部112は、第1認証レベルの認証が成功したと第1認証部111が判断した場合には、第1ゲートG1を開放する。第1処理部112は、第1認証レベルの認証が失敗したと第1認証部111が判断した場合には、第1ゲートG1を開放することなく、通知部106から認証が失敗した旨の音(音声)を出力する。なお、第1処理部112は、第1認証レベルの認証が成功したと第1認証部111が判断した場合には、第1ゲートG1の鍵を解錠してもよい。すなわち、第1処理部112は、第1認証レベルの認証が成功したと第1認証部111が判断した場合には、第1ゲートG1の開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。
さらに、第1認証装置10は、上述したように、ロビーインターホンとしての機能を有している。第1認証装置10は、操作部104が呼出操作を受け付けると、呼出対象のインターホン親機40に呼出に係る制御信号を送信する。インターホン親機40は、制御信号を受信している場合には、所定の操作を受け付けると、インターホン親機40と第1認証装置10との間で通信が可能となる。これにより、インターホン親機40の操作者(住戸E4の住人)と、第1認証装置10の操作者(例えば、訪問者)との間で通話が可能となる。第1認証装置10の第1処理部112は、インターホン親機40の操作に応じて、例えば第1ゲートG1を開放する処理を行う。
なお、第1認証装置10が、ロビーインターホンとしての機能を有することは必須ではない。ロビーインターホンとしての機能は、第1認証装置10とは別の装置で実現してもよい。
(2.1.2)第2認証装置
第2認証装置20は、図2に示すように、第2撮像部201、通信部202、記憶部203、操作部204、表示部205、通知部206、及び制御部207を備える。
第2認証装置20は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが、制御部207として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
第2撮像部201は、撮像素子を有し、被写体を撮像するためのカメラである。第2撮像部201は、第1共用部E1から視認不可となる位置に設けられている。例えば、図3に示すように、第2認証装置20を、第2共用部E2のうち第1ゲートG1から視認可能な領域E21を除く領域E22内に設置することで、第2撮像部201を第1共用部E1から視認不可とすることができる。第2撮像部201は、第2共用部E2にいる人の顔を、第1共用部E1から視認不可となる位置で撮像する。本実施形態では、第2撮像部201の撮像エリア(視野)は、第2認証装置20の前方に設定されている。本実施形態では、第2撮像部201は動画を撮像するカメラである。さらに、本実施形態では、第2撮像部201はカラー画像を撮像するカメラである。なお、第2撮像部201は、静止画を撮像するカメラ(スチルカメラ)であってもよいし、モノクロ画像を撮像するカメラであってもよい。また、第2撮像部201は、カラー画像、モノクロ画像を撮像する可視光画像を撮像するカメラに限定されない。第2撮像部201は、近赤外線カメラ、ステレオカメラ及びDepthカメラ等であってもよい。
撮像素子は、例えば、CCDイメージセンサ、又はCMOSイメージセンサ等の二次元イメージセンサである。第2撮像部201は、被写体からの光をレンズ等の光学系によって撮像素子の撮像面(受光面)上に結像させ、撮像素子にて被写体からの光を電気信号に変換する。そして、第2撮像部201は、撮像素子の出力信号を撮像した映像のデータ(撮像信号)として制御部207に出力する。
通信部202は、管理装置30と通信可能に構成されている。通信部202は、管理装置30と通信を行うためのインタフェースである。
記憶部203は、ROM、RAM、又はEEPROM等から選択されるデバイスで構成される。記憶部203は、第2共用部E2から第3共用部E3への進入が許可される複数の者の各々の顔の画像(第2基準画像)を予め記憶している。本実施形態では、記憶部203は、第2共用部E2から第3共用部E3への進入が許可される複数の者(登録者)の情報(例えば、氏名)と、複数の第2基準画像と、を一対一に対応付けて記憶している。なお、記憶部203は、第2共用部E2から第3共用部E3への進入が許可される複数の者の各々の顔の画像の特徴量を記憶してもよい。すなわち、記憶部203は、第2共用部E2から第3共用部E3への進入が許可される複数の者の各々の顔の特徴量を記憶してもよい。
さらに、記憶部203は、ポーズ認証に用いるポーズを撮像した画像(ポーズ基準画像)を、登録者と対応付けて記憶している。なお、記憶部203は、ポーズ認証に必要な特徴量を、登録者と対応付けて記憶してもよい。
実施形態1では、第2認証装置20ごとに、登録内容が異なっている。具体的には、記憶部203では、第2認証装置20が制御する対象である第2ゲートG2から第3共用部E3へ進入が許可された複数の登録者のみが登録されている。つまり、制御対象外の第2ゲートG2から第3共用部E3へ進入が許可された複数の登録者については登録されていない。
操作部204は、第1ゲートG1から進入した人(認証対象者)による操作を受け付けるように構成されている。操作部204は、例えば、複数の押ボタンスイッチ、及びタッチパネル等を有する入力インタフェースである。
表示部205は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部205は、例えば、第2撮像部201が撮像した映像を表示するように構成されている。また、表示部205は、訪問者等に対してメッセージを表示するように構成されている。メッセージは、例えば、訪問者等に認証を促すためのメッセージである。なお、第2認証装置20がタッチパネルディスプレイを備えている場合には、タッチパネルディスプレイが表示部205と操作部204とを兼ねてもよい。
通知部206は、例えば、スピーカを含む。通知部206は、第2認証レベルでの認証が失敗した場合、その旨を通知する音(音声)を出力する。
制御部207は、図2に示すように、第2設定部210、第2認証部211及び第2処理部212を有している。
第2設定部210は、第2認証部211での認証における第2認証レベルを設定する。本実施形態では、第1設定部110が設定する第1認証レベルと、第2設定部210が設定する第2認証レベルとは、異なるレベルである。より詳細には、第1設定部110と各第2認証装置20の第2設定部210とは、第2認証レベルが第1認証レベルよりも高くなるように、設定対象の認証レベルを設定する。具体的には、第1認証レベルと、第2認証レベルとでは、認証回数(認証の種別数)が異なる。例えば、第1認証レベルでは1つの認証種別(例えば、顔認証)で認証が行われ、第2認証レベルでは、2つの認証種別(例えば、顔認証と他の認証)で認証が行われる。本実施形態では、第2設定部210は、第2認証レベルとして顔認証と他の認証(例えばポーズ認証)を設定する。
第2認証部211は、第2設定部210が設定した第2認証レベルに基づいて、画像認証を行う。本実施形態では、第2認証部211は、第1共用部E1とは異なり、第1共用部E1よりも施設5の内部に存在する第2共用部E2に設けられた第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2共用部E2にいる人(認証対象者)の認証を行う。より詳細には、第2認証部211は、第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2共用部E2にいる人(認証対象者)に対して顔認証を行う。さらに、第2認証部211は、認証対象者に所定のポーズを促し、認証対象者が行ったポーズに対して認証(ポーズ認証)を行う。
第2認証部211は、第1認証部111が認証した人を第2認証レベルでの認証の対象とするように構成されている。第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの正当な認証対象者であるか確認を行う。ここで、第2認証レベルでの認証の正当な対象者とは、第1認証部111が認証を行った人、すなわち第1認証部111で認証が成功した人である。要するに、第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が第1認証部111により認証された人(第1認証部111で認証が成功した人)であるか確認を行う。
第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人の画像を用いて第2認証レベルでの認証を行う。すなわち、第2認証部211は、顔認証及びポーズ認証を行う。
第2認証部211は、顔認証として、記憶部203に記憶されている複数の第2基準画像のうち、第2撮像部201で撮像された画像(顔画像)と一致する第2基準画像が存在するか否かを判断する。より詳細には、第2認証部211は、記憶部203に記憶されている複数の第2基準画像のうち、第2撮像部201で撮像された画像に含まれる顔の特徴量の一致度が所定閾値以上(例えば、80%以上)である顔を含む第2基準画像が存在するか否かを判断する。
第2認証部211は、顔画像と一致する第2基準画像が存在すると判断した場合には、顔認証が成功したと判断する。第2認証部211は、顔画像と一致する第2基準画像が存在しないと判断した場合、顔認証は失敗したと判断する。
第2認証部211は、顔認証が成功したと判断する場合、顔認証により特定された第2基準画像に対応する登録者に対応付けられたポーズ基準画像を用いて、ポーズ認証を行う。第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した画像に含まれるポーズと、ポーズ基準画像に含まれるポーズ(基準ポーズ)とが一致するか否かを判断する。第2認証部211は、基準ポーズの特徴量と、第2撮像部201が撮像した画像に含まれるポーズの特徴量との一致度が所定閾値以上(例えば、80%以上)である場合に、ポーズが一致していると判断する。
第2認証部211は、ポーズが一致すると判断した場合には、ポーズ認証は成功したと判断する。第2認証部211は、ポーズが一致しない場合には、ポーズ認証は失敗したと判断する。
第2認証部211は、顔認証及びポーズ認証の双方が成功したと判断する場合、認証結果と、認証により特定された第2基準画像に対応する登録者の情報(例えば氏名)を含む第2認証情報を管理装置30に、通信部102を介して出力する。第2認証部211は、第2認証情報を管理装置30に送信して、第2撮像部201が撮像した人、すなわち第2認証部211が認証した人が第2認証レベルでの認証の正当な認証対象者であるか否かを管理装置30に判断させる。第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者であるか否かを表す確認情報を、管理装置30から通信部202を介して受け取る。
第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者でないことを確認情報が表している場合には、第2認証レベルでの認証が失敗したと判断する。また、第2認証部211は、顔認証に失敗したと判断する場合には、第2認証レベルでの認証が失敗したと判断する。第2認証部211は、ポーズ認証に失敗したと判断する場合には、第2認証レベルでの認証が失敗したと判断する。
第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者であることを確認情報が表している場合には、第2認証レベルでの認証が成功したと判断する。
ここで、第2認証部211による認証、すなわち顔認証及びポーズ認証時には、認証対象者が第2撮像部201で撮像される。第2撮像部201は、第1共用部E1から視認不可となる位置(領域E22)に設けられている。したがって、第2認証部211による認証時における認証対象者の位置は、第1共用部E1から視認不可である。
第2処理部212は、第2認証部211の認証結果に応じた処理を行う。第2処理部212は、第2認証レベルの認証が成功したと第2認証部211が判断した場合には、第2ゲートG2を開放する。第2処理部212は、第2認証レベルの認証が失敗したと第2認証部211が判断した場合には、第2ゲートG2を開放することなく、通知部206から認証が失敗した旨の音(音声)を出力する。さらに、第2処理部212は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者でないことを確認情報が表している場合には、第2認証レベルでの正当な認証者ではない旨の音声を通知部206から出力する。なお、第2処理部212は、第2認証レベルの認証が成功したと第2認証部211が判断した場合には、第2ゲートG2の鍵を解錠してもよい。すなわち、第2処理部212は、第2レベルの認証が成功したと第2認証部211が判断した場合には、第2ゲートG2の開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。
さらに、第2認証装置20は、上述したように、ロビーインターホンとしての機能を有している。第2認証装置20は、操作部204が呼出操作を受け付けると、呼出対象のインターホン親機40に呼出に係る制御信号を送信する。インターホン親機40は、制御信号を受信している場合には、所定の操作を受け付けると、インターホン親機40と第2認証装置20との間で通信が可能となる。これにより、インターホン親機40の操作者(住戸E4の住人)と、第2認証装置20の操作者(例えば、訪問者)との間で通話が可能となる。第2認証装置20の第2処理部212は、インターホン親機40の操作に応じて、例えば第2ゲートG2を開放する処理を行う。
なお、第2認証装置20が、ロビーインターホンとしての機能を有することは必須ではない。ロビーインターホンとしての機能は、第2認証装置20とは別の装置で実現してもよい。
(2.2)管理装置
管理装置30は、図2に示すように、通信部301、記憶部302及び制御部303を備える。
管理装置30は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが、制御部303として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
通信部301は、第1認証装置10及び各第2認証装置20と通信可能に構成されている。通信部301は、第1認証装置10及び各第2認証装置20と通信を行うためのインタフェースである。
記憶部302は、ROM、RAM、又はEEPROM等から選択されるデバイスで構成される。記憶部302は、第1共用部E1から第2共用部E2、及び第2共用部E2から第3共用部E3の双方において進入が許可された者の氏名(登録者)と、顔画像とを記憶している。
さらに、記憶部302は、玄関G3から進入した人(登録者)の進入状況を管理する。例えば、記憶部302は、第1共用部E1から第2共用部E2への進入が許可された人(登録者)の認証状況を記憶する。記憶部302は、第1共用部E1から第2共用部E2への進入が許可された人(登録者)の認証状況として、第1認証状況テーブル(表1参照)を記憶する。第1認証状況テーブルは、登録者及び第1ステータスを組とする1つ以上の情報を含む。
表1に示す登録者は、第1共用部E1から第2共用部E2への進入が許可された人の氏名である。
第1ステータスでは、対応する登録者に対する第1認証レベルでの認証に関する情報が含まれる。例えば、対応する登録者が第1認証装置10で認証を受け、第1認証レベルでの認証が成功した場合、第1ステータスには、“入館”を表すステータスが含まれる。対応する登録者が第1認証装置10で認証を受けていない場合、又は第1認証レベルでの認証が失敗した場合、第1ステータスには、“未入館”を表すステータスが含まれる。
さらに、記憶部302は、第2共用部E2から第3共用部E3への進入が許可された人(登録者)の認証状況を記憶する。記憶部302は、第2共用部E2から第3共用部E3への進入が許可された人(登録者)の認証状況として、第2認証状況テーブル(表2参照)を記憶する。第2認証状況テーブルは、登録者、入館許可者情報、及び第2ステータスを組とする1つ以上の情報を含む。
表2に示す登録者は、第2共用部E2から第3共用部E3への進入が許可された人の氏名を表す。
入館許可者情報では、対応する登録者に対する第1認証レベルでの認証に関する情報が含まれる。例えば、第1認証装置10による第1認証レベルでの認証が成功した場合、入館許可者情報には、“入館”を表すステータスが含まれる。対応する登録者が、第1認証装置10で認証を受けていない場合、又は第1認証レベルでの認証が失敗した場合、入館許可者情報には、“未入館”を表すステータスが含まれる。すなわち、入館許可者情報には、表1の第1ステータスと同様の内容が含まれる。
第2ステータスでは、対応する登録者に対する第2認証レベルでの認証に関する情報が含まれる。例えば、対応する登録者が第2認証装置20で認証を受け、第2認証レベルでの認証が成功した場合、第2ステータスには、登録者が存在する領域を表すステータスが含まれる。対応する登録者が第1認証装置10で認証を受けていない場合、又は第1認証レベルでの認証が失敗した場合、第2ステータスでは、第2認証装置20での認証の対象外である旨を表す“認証対象外”がステータスとして含まれる。
上記例では、登録者“A”は、表1において未入館となっている。つまり、登録者“A”は第1認証装置10において認証がされていない、又は認証が失敗している。そこで、表2では、登録者“A”は第2認証装置20での認証の対象外である旨が対応付けられている。そのため、登録者“A”は、第1認証装置10による認証を受けていないため第2認証装置20での認証の対象者とはならない。
一方、登録者“B”、“C”は、表1において入館となっている。つまり、登録者“B”、“C”は第1認証装置10において第1認証レベルでの認証が成功している。そこで、表2では、登録者“B”、“C”は入館許可者情報として、入館が対応付けられている。表2において、登録者“B”は第2ステータスとして第3共用部が対応付けられている。これは、登録者“B”は第2認証装置20にて第2認証レベルの認証が成功し、かつ登録者“B”が第3共用部E3に進入した旨を表している。表2において、登録者“C”は第2ステータスとして“-”が対応付けられている。これは、登録者“C”は第2認証装置20にて第2認証レベルの認証が行われていないことを表している。
制御部303は、第2認証情報を第2認証装置20から通信部301を介して受け取ると、第2認証情報に含まれる登録者の情報(氏名)を基に、第2認証情報に含まれる登録者、すなわち第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者であるか否かを判断する。具体的には、制御部303は、第2認証情報に含まれる登録者の情報(氏名)に対応する、第2認証状況テーブルに含まれる第2ステータスに基づいて、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者であるか否かを判断する。例えば、制御部303は、第2認証情報に含まれる登録者の情報(氏名)に対応する第2ステータスが“認証対象外”を表している場合には、第2撮像部201が撮像した人は第2認証レベルでの認証の正当な対象者でないと判断する。制御部303は、第2認証情報に含まれる登録者の情報(氏名)に対応する第2ステータスが“-”を表している場合には、第2撮像部201が撮像した人は第2認証レベルでの認証の正当な対象者であると判断する。制御部303は、判断結果を確認情報として第2認証情報の送信元である第2認証装置20に通信部301を介して出力する。
制御部303は、第1認証状況テーブル、第2認証状況テーブルの登録者が、第2共用部E2から第1共用部E1へと出て行った場合、第1認証状況テーブルの第1ステータス及び第2認証状況テーブルの入館許可者情報に含まれる“入館”を“未入館”に更新する。さらに、制御部303は、第2認証状況テーブルの第2ステータスに含まれる“第3共用部”又は“-”を、“認証対象外”に更新する。例えば、第2共用部E2から第1共用部E1へと出る人を撮像するカメラを第2共用部E2に設置する。制御部303は、当該カメラが撮像した人の顔を基に、登録者を特定する。制御部303は、特定した登録者に対応する第1認証状況テーブルの第1ステータスと、第2認証状況テーブルの入館許可者情報及び第2ステータスと、を更新する。または、第2共用部E2から第1共用部E1へと出る人に対しても画像認証(例えば、顔認証)を行い、第2共用部E2から第1共用部E1へと出る人が複数の登録者のうちいずれの登録者であるかを特定してもよい。または、施設5内に設置した監視カメラを用いて、監視対象者の動きを監視し、退館を判断してもよい。
(2.3)インターホン親機
インターホン親機40は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータがインターホン親機40としての機能を実現する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
インターホン親機40は、第2認証装置20及び玄関子機50と通信可能に構成されている。インターホン親機40は、例えば、第2認証装置20から送信される画像を受信し、表示する。さらに、第2認証装置20との間で音声信号及び制御信号が双方向に伝送可能となるよう構成されている。さらに、インターホン親機40は、スピーカ及びマイクロホンを含み、玄関子機50、第1認証装置10及び第2認証装置20との間で通話可能に構成されている。
インターホン親機40は、住人を呼び出すための制御信号(呼出信号)を第1認証装置10から受信している状態で、所定の操作を受け付けると、インターホン親機40と第1認証装置10との間で制御装置60を介して通信可能な状態となる。これにより、インターホン親機40の操作者と、第1認証装置10の操作者とは、通話を行うことができる。インターホン親機40は、呼出信号を第1認証装置10から受信している状態、又は第1認証装置10と通信可能な状態で、第1ゲートG1の開放の操作がされると、解錠信号が第1認証装置10に送信される。第1認証装置10は、解錠信号を受け取ると、第1ゲートG1を開放する。
インターホン親機40は、住人を呼び出すための制御信号(呼出信号)を第2認証装置20から受信している状態で、所定の操作を受け付けると、インターホン親機40と第2認証装置20との間で制御装置60を介して通信可能な状態となる。これにより、インターホン親機40の操作者と、第2認証装置20の操作者とは、通話を行うことができる。インターホン親機40は、呼出信号を第2認証装置20から受信している状態、又は第2認証装置20と通信可能な状態で、第2ゲートG2の開放の操作がされると、解錠信号が第2認証装置20に送信される。第2認証装置20は、解錠信号を受け取ると、第2ゲートG2を開放する。
さらに、インターホン親機40は、住人を呼び出すための制御信号(呼出信号)を玄関子機50から受信している状態で、所定の操作を受け付けると、インターホン親機40と玄関子機50との間で通信可能な状態となる。これにより、インターホン親機40の操作者と、玄関子機50の操作者とは、通話を行うことができる。
(2.4)玄関子機
玄関子機50は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが玄関子機50としての機能を実現する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
玄関子機50は、来訪者から呼び出しのための操作を受け付けると、専有部内の住居者を呼び出すための制御信号(呼出信号)をインターホン親機40に送信する。
玄関子機50は、スピーカ及びマイクロホンを含み、インターホン親機40との間で通話可能に構成されている。
なお、玄関子機50は、撮像部を有してもよい。この場合、玄関子機50は、撮像部が撮像した画像を、インターホン親機40に送信する。インターホン親機40は、玄関子機50から受け取った画像を表示する。
(2.5)制御装置
制御装置60は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが制御装置60としての機能を実現する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
制御装置60は、第1認証装置10及び第2認証装置20から制御信号を受け取ると、受け取った制御信号を呼出対象のインターホン親機40に送信する。
制御装置60は、第1認証装置10とインターホン親機40との間で通信可能な状態である場合、第1認証装置10に操作者(訪問者等)から入力された音声の信号をインターホン親機40へ送信し、インターホン親機40に操作者(住人)から入力された音声の信号を第1認証装置10へ送信する。また、制御装置60は、インターホン親機40から送信された第1ゲートG1に対する解除信号を受け取ると、受け取った解除信号を第1認証装置10に送信する。
制御装置60は、第2認証装置20とインターホン親機40との間で通信可能な状態である場合、第2認証装置20に操作者(訪問者等)から入力された音声の信号をインターホン親機40へ送信し、インターホン親機40に操作者(住人)から入力された音声の信号を第2認証装置20へ送信する。また、制御装置60は、インターホン親機40から送信された第2ゲートG2に対する解除信号を受け取ると、インターホン親機40と通信可能な第2認証装置20に、受け取った解除信号を送信する。
(3)動作
ここでは、画像認証システム1の動作を中心に、図4を用いて説明する。
画像認証システム1における第1認証装置10の第1設定部110は、第1設定処理を行う(ステップS1)。第1設定部110は、第1設定処理において、第1認証レベルの認証(顔認証)を設定する。画像認証システム1における第2認証装置20の第2設定部210は、第2設定処理を行う(ステップS2)。第2設定部210は、第2設定処理において、第2認証レベルの認証(顔認証及び他の認証)を設定する。
第1認証装置10の第1撮像部101は、第1共用部E1にいる人(認証対象者)を撮像する(ステップS3)。第1認証装置10の第1認証部111は、第1認証レベルでの第1認証処理を行う(ステップS4)。具体的には、第1認証部111は、第1認証処理において、第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1共用部E1にいる人(認証対象者)の顔認証を行う。
第1認証部111は、第1認証レベルでの顔認証が成功したと判断した場合には、第1認証情報を管理装置30に出力する(ステップS5)。管理装置30は、受け取った第1認証情報を基に、第1入館処理を行う(ステップS6)。管理装置30は、第1入館処理において、受け取った第1認証情報を基に、第1認証状況テーブル及び第2認証状況テーブルを更新する。管理装置30は、第1認証状況テーブルにおいて、第1認証情報に含まれる登録者に対応する第1ステータスを、入館に更新する。管理装置30は、第2認証状況テーブルにおいて、第1認証情報に含まれる登録者に対応する入館許可者を入館に、第2ステータスを“-”に、それぞれ更新する。
第1処理部112は、第1認証部111による第1認証レベルでの認証の結果に基づいて、第1ゲート制御処理を行う(ステップS7)。第1処理部112は、第1認証レベルの認証が成功したと第1認証部111が判断した場合には、第1ゲートG1を開放する。第1処理部112は、第1認証レベルの認証が失敗したと第1認証部111が判断した場合には、第1ゲートG1を開放することなく、通知部106から認証が失敗した旨の音(音声)を出力する。なお、第1処理部112は、認証が失敗した旨の情報(例えば、メッセージ)を表示部105に表示させてもよい。
第1認証装置10の第2撮像部201は、第1共用部E1から第2共用部E2に進入した人(認証対象者)を撮像する(ステップS8)。第2認証部211は、第2認証レベルでの第2認証処理を行う(ステップS9)。具体的には、第2認証部211は、第2認証処理において、第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2共用部E2にいる人(認証対象者)の顔認証及びポーズ認証を行う。
第2認証部211は、顔認証及びポーズ認証の双方が成功したと判断した場合には、第2認証情報を管理装置30に出力する(ステップS10)。
管理装置30の制御部303は、第2認証装置20から受け取った第2認証情報を基に、確認処理を行う(ステップS11)。制御部303は、第2認証情報に含まれる登録者の情報(氏名)を用いて、第2認証情報に対応する登録者、すなわち第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの正当な対象者であるか否かを判断(確認)する。制御部303は、第2認証情報に含まれる登録者の情報(氏名)に対応する第2ステータスが“認証対象外”を表している場合には、第2撮像部201が撮像した人は第2認証レベルでの認証の正当な対象者でないと判断する。制御部303は、第2認証情報に含まれる登録者の情報(氏名)に対応する第2ステータスが“-”を表している場合には、第2撮像部201が撮像した人は第2認証レベルでの認証の正当な対象者であると判断する。制御部303は、確認結果を含む確認情報を、第2認証情報の送信元である第2認証装置20に送信する(ステップS12)。
さらに、制御部303は、第2入館処理を行う(ステップS13)。具体的には、管理装置30は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者であると判断する場合、受け取った第2認証情報を基に、第2入館処理を行う。管理装置30は、第2入館処理において、受け取った第2認証情報を基に、第2認証状況テーブルを更新する。管理装置30は、第2認証状況テーブルにおいて、第1認証情報に含まれる登録者に対応する第2ステータスを“第3共用部”に更新する。
第2処理部212は、第2ゲート制御処理を行う(ステップS14)。第2処理部212は、第2認証部211による第2認証レベルでの認証の結果に基づいて、第2ゲート制御処理を行う。第2処理部212は、第2認証レベルの認証が成功したと第2認証部211が判断した場合には、第2ゲートG2を開放する。第2処理部212は、第2認証レベルの認証が失敗したと第2認証部211が判断した場合には、第2ゲートG2を開放することなく、通知部106から認証が失敗した旨の音(音声)を出力する。さらに、第2処理部212は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者でないことを確認結果が表している場合には、認証対象でない旨の音(音声)を出力する。ここで、第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者であることを確認結果が表している場合には、第2認証レベルでの認証は成功したと判断する。第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者でないことを確認結果が表している場合、顔認証が失敗したと判断した場合、及びポーズ認証が失敗したと判断した場合のうちいずれかの場合には、第2認証レベルでの認証は失敗したと判断する。
(4)利点
以上説明したように、実施形態1の画像認証システム1は、第1認証部111と、第2認証部211と、第1設定部110と、第2設定部210と、を備える。第1認証部111は、施設5の第1領域(例えば、第1共用部E1)に設けられた第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1領域にいる人の認証を行う。第2認証部211は、第1領域とは異なり、第1領域よりも施設の内部に存在する第2領域(例えば、第2共用部E2)に設けられた第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2領域にいる人の認証を行う。第1設定部110は、第1認証部111での認証における第1認証レベルを設定する。第2設定部210は、第2認証部211での認証における第2認証レベルを設定する。
この構成によると、領域ごとに認証を行い、かつ認証ごとに認証レベルを設定するので、ゲートごとに適切な認証レベルで認証を行うことができる。したがって、認証によるセキュリティの強化を図ることができる。また、認証ごとに認証レベルを設定するので、施設の目的に応じたセキュリティレベルの設定が可能となる。さらに、画像認証システム1の柔軟な運用の実現、運用コストの最適化を図ることができる。
さらに、画像認証システム1では、第2認証部211による認証時における認証対象者の位置は、第1領域(例えば、第1共用部E1)から視認不可としている。具体的には、図3に示すように、第2認証装置20は、第2共用部E2のうち第1ゲートG1から視認可能な領域G21を除く領域に設置されているより詳細には、第2共用部E2にいる人の顔を第1共用部E1から視認不可となる位置(例えば、領域E22)で撮像するように、第2撮像部201は第2共用部E2に配置されている。第2撮像部201は、第1共用部E1から視認不可の状態で、第2共用部E2にいる人を撮像する。
この構成によると、第1共用部E1にいる人u1は、第2共用部E2で認証対象者u2に対する第2認証レベルでの認証がどのように行われるかを知ることができない。例えば、第2共用部E2での認証がポーズ認証である場合、第1共用部E1にいる人は、第2レベルでの認証に成功するポーズを知ることができない。そのため、不正に進入しようとする者(不正者)が第1ゲートG1を通過した場合であっても、第2共用部E2から第3共用部E3への不正者の進入を防ぐことができる。
なお、第1撮像部101及び第2撮像部201は、画像認証システム1の必須の構成要素ではない。
(5)変形例
以下、変形例について記載する。
(5.1)変形例1
実施形態1では、第1認証装置10と1つ以上の第2認証装置20とは個別の装置とする構成としているが、この構成に限定されない。第1認証装置10と1つ以上の第2認証装置20とは、1つの認証装置として構成されてもよい。変形例1では、第2共用部E2は、1つであるとする。また、実施形態1と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
変形例1の画像認証システム1Aは、図5に示すように、第1撮像部101Aと、第2撮像部201Aと、認証装置10Aと、を備える。第1撮像部101Aは第1撮像部101に、第2撮像部201Aは第2撮像部201に、それぞれ対応している。そのため、第1撮像部101A及び第2撮像部201Aの説明については、省略する。
認証装置10Aは、図5に示すように通信部102A、記憶部103A、操作部104A、表示部105A、通知部106A、制御部107A、第1入力部108A及び第2入力部109Aを備える。
認証装置10Aは、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが、制御部107Aとして機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
通信部102Aは、管理装置30と通信可能に構成されている。通信部102Aは、管理装置30と通信を行うためのインタフェースである。
記憶部103Aは、ROM、RAM、又はEEPROM等から選択されるデバイスで構成される。記憶部103Aは、複数の第1基準画像を予め記憶している。変形例1では、記憶部103Aは、第2共用部E2への進入が許可される者(登録者)の情報(例えば、氏名)と、第1基準画像と、を対応付けて記憶している。記憶部103Aは、複数の第2基準画像を予め記憶している。本実施形態では、記憶部103Aは、第2共用部E2への進入が許可される複数の者(登録者)の情報(例えば、氏名)と、複数の第1基準画像と、を一対一に対応付けて記憶している。
操作部104A、表示部105Aは、実施形態1の操作部104及び表示部105にそれぞれ対応している。そのため、操作部104A及び表示部105Aの説明については、省略する。
通知部106Aは、例えば、スピーカを含む。通知部106Aは、第1認証レベルでの認証が失敗した場合、その旨を通知する音(音声)を出力する。さらに、通知部106Aは、第2認証レベルでの認証が失敗した場合、その旨を通知する音(音声)を出力する。
第1入力部108Aは、第1撮像部101Aと接続されており、第1撮像部101Aが撮像した画像のデータ(画像信号)を受け取り、制御部107Aに出力する。第2入力部109Aは、第2撮像部201Aと接続されており、第2撮像部201Aが撮像した画像のデータ(画像信号)を受け取り、制御部107Aに出力する。
制御部107は、図5に示すように、第1設定部110、第1認証部111、第1処理部112、第2設定部210、第2認証部211、第2処理部212を有している。
この構成によると、認証装置10Aは、第1撮像部101Aが撮像した画像に基づいて第1認証レベルの認証、及び第2撮像部201Aが撮像した画像に基づいて第2認証レベルの認証を行うことができる。さらに、第2認証レベルの認証では、認証対象の者に対してのみ認証を行うことができる。
なお、施設5に複数の第2共用部E2が存在する場合には、変形例1の画像認証システム1Aは、複数の第2共用部E2に一対一に対応する複数の第2撮像部201Aを備える。施設5に複数の第2共用部E2が存在する場合には、認証装置10Aは、複数の第2撮像部201Aに一対一に接続される複数の第2入力部109Aを備える。または、1つの第2入力部109Aが複数の第2撮像部201Aと接続されてもよい。
なお、第1撮像部101A及び第2撮像部201Aは、変形例1の画像認証システム1Aの必須の構成要素ではない。
また、変形例1では、認証装置10Aは、第1共用部E1及び第2共用部E2のうち一方の共用部におけるロビーインターホンとしての機能を有している。第1共用部E1及び第2共用部E2のうち他方の共用部におけるロビーインターホンとしての機能は、認証装置10Aとは異なる装置で実現される。
または、認証装置10Aは、第1共用部E1及び第2共用部E2のいずれの共用部におけるロビーインターホンとしての機能を有していなくてもよい。この場合、第1共用部E1ロビーインターホンとしての機能を有する装置、及び第2共用部E2におけるロビーインターホンとしての機能を有する装置は、双方とも認証装置10Aとは異なる装置で実現される。
(5.2)変形例2
実施形態1では、施設5に設けられた認証装置(第1認証装置10、1つ以上の第2認証装置20)で、認証を行う構成としているが、この構成に限定されない。施設5の外部に設けられた装置(サーバ)で認証を行ってもよい。以下、変形例2に係る画像認証システム1Bについて、図6を用いて説明する。また、実施形態1と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
変形例2に係る画像認証システム1Bは、図6に示すように、第1装置10B、複数(図示例では、2つ)の第2装置20B及びサーバ70を備える。第1装置10B及び複数の第2装置20Bは、インターネット等のネットワークNT1を介してサーバ70と通信可能に構成されている。
サーバ70は、施設5の第1共用部E1(第1領域)に設けられた第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1共用部E1にいる人の認証(第1認証)を行う。サーバ70は、施設5の第2共用部E2(第2領域)に設けられた第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2共用部E2にいる人の認証(第2認証)を行う。サーバ70は、第1認証における第1認証レベルを設定する。サーバ70は、第2認証における第2認証レベルを設定する。
第1装置10Bは、図6に示すように、第1撮像部101と、制御部107Bと、を備える。なお、第1装置10Bは、図6に図示していないが、実施形態1の第1認証装置10と同様に、操作部104、表示部105及び通知部106を備える。さらに、第1装置10Bは、サーバ70と通信を行うための通信インタフェースを備えている。
第1装置10Bは、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが、制御部107Bとして機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
制御部107Bは、第1撮像部101が撮像した画像を、ネットワークNT1を介してサーバ70に送信する。制御部107Bは、第1認証における認証結果を含む第1認証結果情報をネットワークNT1を介して受け取る。制御部107Bは、第1認証結果情報に含まれる認証結果に応じて、第1ゲートG1の開放に係る処理を行う。具体的には、制御部107Bは、認証結果が第1認証レベルの認証が成功したことを表す場合には、第1ゲートG1を開放する。制御部107Bは、認証結果が第1認証レベルの認証が失敗したことを表す場合には、第1ゲートG1を開放することなく、通知部106から認証が失敗した旨の音(音声)を出力する。なお、制御部107Bは、認証結果が第1認証レベルの認証が成功したことを表す場合には、第1ゲートG1の鍵を解錠してもよい。すなわち、第1処理部112は、認証結果が第1認証レベルの認証が成功したことを表す場合には、第1ゲートG1の開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。要するに、制御部107Bは、実施形態1の第1処理部112と同様の機能を有している。
第2装置20Bは、図6に示すように、第2撮像部201と、制御部207Bと、を備える。なお、第2装置20Bは、図6に図示していないが、実施形態1の第2認証装置20と同様に、操作部204、表示部205及び通知部206を備える。さらに、第2装置20Bは、サーバ70と通信を行うための通信インタフェースを備えている。
第2装置20Bは、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが、制御部207Bとして機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
制御部207Bは、第2撮像部201が撮像した画像を、ネットワークNT1を介してサーバ70に送信する。制御部207Bは、第2認証における認証結果を含む第2認証結果情報をネットワークNT1を介して受け取る。制御部207Bは、第2認証結果情報に含まれる認証結果に応じて、第2ゲートG2の開放に係る処理を行う。具体的には、制御部207Bは、認証結果が第2認証レベルの認証が成功したことを表す場合には、第2ゲートG2を開放する。制御部207Bは、認証結果が第2認証レベルの認証が失敗したことを表す場合には、第2ゲートG2を開放することなく、通知部206から認証が失敗した旨の音(音声)を出力する。なお、制御部207Bは、認証結果が第2認証レベルの認証が成功したことを表す場合には、第2ゲートG2の鍵を解錠してもよい。すなわち、第2処理部212は、認証結果が第2認証レベルの認証が成功したことを表す場合には、第2ゲートG2の開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。要するに、制御部207Bは、実施形態1の第2処理部212と同様の機能を有している。
サーバ70は、図6に示すように、通信部701、記憶部702及び制御部703を備える。
サーバ70は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが、制御部703として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
通信部701は、ネットワークNT1を介して、第1装置10B及び複数の第2装置20Bと通信可能に構成されている。通信部701は、第1装置10B及び複数の第2装置20Bと通信を行うためのインタフェースである。
記憶部702は、ROM、RAM、又はEEPROM等から選択されるデバイスで構成される。記憶部702は、第1共用部E1から第2共用部E2への進入が許可される複数の者の各々の顔の画像(第1基準画像)を予め記憶している。変形例2では、記憶部702は、第1共用部E1から第2共用部E2への進入が許可される複数の者(登録者)の情報(例えば、氏名)と、複数の第1基準画像と、を一対一に対応付けて記憶している。
さらに、記憶部702は、第2共用部E2から第3共用部E3への進入が許可される複数の者の各々の顔の画像(第2基準画像)を、対応する第2装置ごとに予め記憶している。変形例2では、記憶部702は、第2共用部E2から第3共用部E3への進入が許可される複数の者(登録者)の情報(例えば、氏名)と、複数の第2基準画像と、を一対一に対応付けて、第2装置20Bごとに記憶している。さらに、記憶部702は、ポーズ認証に用いるポーズを撮像した画像(ポーズ基準画像)を、登録者と対応付けて、第2装置20Bごとに記憶している。
さらに、記憶部702は、玄関G3から進入した人(登録者)の進入状況を管理する。例えば、記憶部702は、実施形態1と同様に、第1認証状況テーブル(表1参照)及び第2認証状況テーブルを記憶する。
制御部703は、図6に示すように、第1設定部710と、第1認証部711と、第2設定部712と、第2認証部713と、を有している。
第1設定部710は、第1認証部711での第1認証における第1認証レベルを設定する。第1設定部710は、第1認証レベルとして顔認証を設定する。
第1認証部711は、第1設定部710が設定した第1認証レベルに基づいて、画像認証を行う。第1認証部711は、施設5の第1共用部E1に設けられた第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1共用部E1にいる人(認証対象者)の認証を行う。より詳細には、第1認証部711は、第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1共用部E1にいる人(認証対象者)に対して顔認証を行う。
第1認証部711は、第1認証での認証結果を含む第1認証結果情報を、ネットワークNT1を介して、第1装置10Bに送信する。さらに、第1認証部711は、第1認証状況テーブル及び第2認証状況テーブルを更新する。
第2設定部712は、第2認証部713での第2認証における第2認証レベルを設定する。第1設定部710が設定する第1認証レベルと、第2設定部712が設定する第2認証レベルとは、異なるレベルである。例えば、第1設定部710が設定する第1認証レベルよりも、第2設定部が設定する第2認証レベルの方が高い。具体的には、第1認証レベルと、第2認証レベルとでは、認証回数(認証の種別数)が異なる。例えば、第1認証レベルでは1つの認証種別(例えば、顔認証)で認証が行われ、第2認証レベルでは、2つの認証種別(例えば、顔認証と他の認証)で認証が行われる。第2設定部712は、第2認証レベルとして顔認証と他の認証(例えばポーズ認証)を設定する。
第2認証部713は、第2設定部712が設定した第2認証レベルに基づいて、画像認証を行う。本実施形態では、第2認証部713は、第1共用部E1とは異なり、第1共用部E1よりも施設5の内部に存在する第2共用部E2に設けられた第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2共用部E2にいる人(認証対象者)の認証を行う。より詳細には、第2認証部713は、第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2共用部E2にいる人(認証対象者)に対して顔認証を行う。具体的には、第2認証部713は、第2撮像部201で撮像された画像と、画像の送信元である第2装置20Bに対応付けられた複数の第2基準画像と、を用いて顔認証を行う。
さらに、第2認証部211は、認証対象者に所定のポーズを促し、認証対象者が行ったポーズに対して認証(ポーズ認証)を行う。具体的には、第2認証部713は、第2撮像部201で撮像された認証対象者のポーズ画像と、ポーズ画像の送信元である第2装置20Bに対応付けられた複数のポーズ基準画像と、を用いて顔認証を行う。
第2認証部713は、第2認証での認証結果を含む第2認証結果情報を、ネットワークNT1を介して、画像の送信元である第2装置20Bに送信する。さらに、第2認証部713は、第2認証状況テーブルを更新する。
なお、顔認証、及びポーズ認証の認証方法については、実施形態1と同様であるので、ここでの説明は省略する。また、第1認証後の第1認証状況テーブル及び第2認証状況テーブルの更新については、実施形態1における第1認証装置10の認証後における各認証状況テーブルの更新と同様であるので、ここでの説明は省略する。第2認証後の第2認証状況テーブルの更新については、実施形態1における第2認証装置20の認証後における第2認証状況テーブルの更新と同様であるので、ここでの説明は省略する。
変形例2では、第1共用部E1におけるロビーインターホンとしての機能を有する装置が第1共用部E1に、第2共用部E2におけるロビーインターホンとしての機能を有する装置が第2共用部E2に、それぞれ設けられている。
なお、変形例2では、サーバ70は、第1撮像部101で撮像された画像及び第2撮像部201で撮像された画像を受け取る構成としたが、この構成に限定されない。サーバ70は、第1撮像部101で撮像された画像から得られる特徴量、及び第2撮像部101で撮像された画像から得られる特徴量を、それぞれ取得してもよい。この場合、第1装置10Bの制御部107Bは、第1撮像部101で撮像された画像から当該画像に含まれる人の特徴量を抽出し、抽出した特徴量をサーバ70に送信する。第2装置20Bの制御部207Bは、第2撮像部201で撮像された画像から当該画像に含まれる人の特徴量を抽出し、抽出した特徴量をサーバ70に送信する。第1認証部703は、第1装置10Bから受け取った特徴量を基に顔認証を行う。第2認証部713は、第2装置20Bから受け取った特徴量を基に顔認証を行う。
(5.3)変形例3
実施形態1では、画像認証システム1を集合施設としての施設5に適用した場合について説明した。画像認証システム1は、例えばオフィスビルの1つのフロアに適用されてもよい。
画像認証システム1を、オフィスビルの1つのフロア5Cに適用した場合を、図7に示す。フロア5Cは、エントランスE11(第1領域)と、フロア5CにおいてエントランスE11よりも内部に存在する内部エリア(第2領域)とを含む。フロア5Cは、複数(図示例では、6つ)の専有部E13(第3領域)を含む。ここで、フロア5Cは、実施形態1の施設5に相当する。
フロア5Cは、内部に進入するために認証が必要な第1ゲートG1と、複数(図示例では、6つ)の第2ゲートG2を備える。さらに、フロア5Cは、認証を必要とせず、誰でも入退が可能な共用ゲートG13を備えている。第1ゲートG1は、エントランスE11から内部エリアE12へ進入する際のゲートである。第2ゲートG2は、内部エリアE12から専有部E13へ進入する際のゲートである。すなわち、内部エリアE12は、フロア5CにおいてエントランスE11よりも内部に存在する。共用ゲートG13は、エントランスE11に進入する際のゲートである。フロア5Cの利用者又は来訪者は、共用ゲートG13、第1ゲートG1及び第2ゲートG2の順に進入する。
第1認証装置10は、エントランスE11から内部エリアE12へ進入する人に対して画像認証による認証を行う。第1認証装置10は、例えば、エントランスE11に設けられる(図7参照)。第2認証装置20は、内部エリアE12から専有部E13へ進入する人に対して画像認証による認証を行う。複数の第2認証装置20は、複数の第2ゲートG2に一対一に対応付けられて設けられている(図7参照)。
また、フロア5Cには、図示していないが、実施形態1の管理装置30が設けられている。各第2認証装置20は、第1認証装置10で認証された認証対象者を、第2認証レベルでの認証の対象者として認証を行う。
(5.4)変形例4
施設5にエレベータが設けられている場合には、エレベータに乗降するエリアにて第2認証レベルの認証を行う構成であってもよい。
例えば、認証対象者がエレベータに乗る前に、第2認証装置20は、認証対象者に対して第2認証レベルの認証を行う。第2認証レベルでの認証が成功すると、認証対象者は、エレベータで利用可能なフロアにのみ行くことができる。
また、認証対象者がエレベータから降りた後に、第2認証装置20は、認証対象者に対して第2認証レベルの認証を行う。第2認証レベルでの認証が成功すると、認証対象者がエレベータから降りたフロアに含まれる複数のエリアのうち進入が許可されたエリアにのみ行くことができる。
(5.5)変形例5
画像認証システム1は、第2ゲートG2から進入した領域(例えば、第3共用部E3)から、更に内部の別の領域に進入する際に、認証を行ってもよい。変形例5では、施設5は、第3共用部E3から別の領域へ進入する際のゲート(第3ゲート)を備える。変形例5に係る画像認証システム1は、第3共用部E3から別の領域へ進入する者に対して第2認証レベルの認証を行う認証装置(例えば、第2認証装置20と同様の装置)を、備える。当該認証装置は、第3共用部E3から別の領域へ進入が許可される者が設定されている。当該認証装置は、第2認証レベルでの認証が成功すると、第3ゲートに対して開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。なお、第3共用部E3から別の領域へ進入する者に対する認証レベルは、第2認証レベルに限らず、他の認証レベルであってもよい。
(5.6)変形例6
実施形態1では、画像認証システム1は、第2認証レベルとして設定される他の認証の一例として、ポーズ認証を適用する構成としているが、この構成に限定されない。
画像認証システム1は、他の認証として、ジェスチャー認証を適用してもよい。ジェスチャー認証が適用される場合、第2認証装置20の記憶部203は、ジェスチャー認証に用いるジェスチャーを撮像した動画(ポーズ基準動画)を、登録者と対応付けて記憶している。
第2撮像部201は、認証時に認証対象者が行うジェスチャーを撮像する。第2認証部211は、顔認証が成功したと判断する場合、顔認証により特定された第2基準画像に対応する登録者に対応付けられたジェスチャー基準動画を用いて、ジェスチャー認証を行う。第2認証部211は、第2撮像部201が撮像したジェスチャーと、ジェスチャー基準動画に含まれるジェスチャー(基準ジェスチャー)とが一致するか否かを判断する。第2認証部211は、基準ジェスチャーにおける動きの特徴量と、第2撮像部201が撮像したジェスチャーの動きの特徴量との一致度が所定閾値以上(例えば、80%以上)である場合に、ジェスチャーが一致していると判断する。
第2認証部211は、顔画像と一致する第2基準画像が存在しないと判断した場合、又はジェスチャーが一致しない場合には、第2認証レベルの認証は失敗したと判断する。
第2認証部211は、顔画像と一致する第2基準画像が存在し、かつジェスチャーが一致すると判断した場合には、第2認証レベルの認証は成功したと判断する。
また、画像認証システム1は、他の認証として、虹彩認証、指紋認証、静脈認証などの生体認証、なりすまし判定等を適用してもよい。
例えば、画像認証システム1が他の認証として虹彩認証を適用する場合、記憶部203は、複数の登録者と、虹彩に係る複数の虹彩情報(基準虹彩情報)とを一対一に対応付けて記憶している。第2認証部211は、認証対象者の顔を撮像する第2撮像部201とは別の撮像部であって認証対象者の虹彩を撮像する撮像部から虹彩の画像を取得する。第2認証部211は、取得した虹彩の画像と、記憶部203が記憶する複数の基準虹彩情報とを用いて、虹彩による認証を行う。
例えば、画像認証システム1が他の認証として指紋認証を適用する場合、記憶部203は、複数の登録者と、指に係る複数の指紋情報(基準指紋情報)とを一対一に対応付けて記憶している。第2認証部211は、認証対象者の顔を撮像する第2撮像部201とは別の撮像部であって認証対象者の指紋を撮像する撮像部から指紋の画像を取得する。第2認証部211は、取得した指紋の画像と、記憶部203が記憶する複数の基準指紋情報とを用いて、指紋による認証を行う。
または、ポーズ認証、ジェスチャー認証、虹彩認証及び指紋認証のうち2つ以上の認証を、他の認証としてもよい。
(5.7)変形例7
実施形態1では、認証レベルを、認証回数(認証の種別数)によって異ならせる構成としているが、この構成に限定されない。
互いに異なる画像認証を設定することで、第1認証レベルと第2認証レベルとを異ならせてもよい。例えば、第1設定部110が顔認証、虹彩認証及び指紋認証のうち1又は2つの認証を第1認証レベルとして設定し、第2設定部210が顔認証、虹彩認証及び指紋認証のうち第1認証レベルとは異なる1又は2つの認証を第2認証レベルとして設定してもよい。
また、第2設定部210は、複数の認証(顔認証、虹彩認証、指紋認証)のうち精度の高い認証を第2認証レベルとして設定してもよい。第1設定部110は、複数の認証のうち、第2認証レベルとして設定された認証よりも認証の精度が低い認証を第1認証レベルとして設定する。
この構成により、施設5に対するセキュリティの堅牢性と、画像認証システム1の経済性を両立させることができる。
(5.8)変形例8
第1認証部111及び第2認証部211が、同一の画像認証(例えば、顔認証)を行ってもよい。例えば、第1認証部111及び第2認証部211は、顔認証の精度を異ならせることで、第1認証レベルと第2認証レベルとを異ならせてもよい。
(5.9)変形例9
第1設定部110は、画像認証により認証対象者の属性を判断することを第1認証レベルとして設定し、第2設定部210は、画像認証により認証対象者に対して詳細な認証を行うことを第2認証レベルとして設定してもよい。
第1認証部111は、第1撮像部101が撮像した画像に基づいて、認証対象者の属性、例えば認証対象者が宅配業者の配達員であるか否かを判断する。第1認証部111は、認証対象者が配達員であると判断した場合、第1認証レベルでの認証は成功したと判断する。第1処理部112は、第1認証レベルでの認証は成功したと第1認証部111が判断した場合、第1ゲートG1に対して開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。
宅配業者の配達員は、第2共用部E2から住戸E4を含む第3共用部E3へ自由に出入りできない。すなわち、記憶部203には、配達員は第2共用部E2から第3共用部E3へ進入が許可された者(登録者)として記憶されていない。そのため、第1認証部111は、認証対象者の属性の判断により認証対象者が配達員であると判断され、第2共用部E2に進入しても、それ以降の内部(第3共用部E3)には進入できない。第2共用部E2に宅配ボックスが設置されている場合には、第1共用部E1から第2共用部E2に進入した配達員は、宅配ボックスに荷物を格納して、第1共用部E1に戻ることになる。
(5.10)変形例10
第1設定部110は、時間に係る時間情報に基づいて、第1認証レベルを設定してもよい。ここで、時間情報は、所定の時間帯を表す。記憶部103は、複数の所定の時間帯と、第1認証レベルとして設定される複数の第1候補認証レベルと、を一対一に対応付けて記憶している。例えば、記憶部103は、1日を6時間ごとに分割した4つの時間帯(0~6時、6~12時、12~18時、18~24時)と、4つの第1候補認証レベルと、を一対一に対応付けて記憶している。第1設定部110は、例えば時間情報が表す時間帯(6~12時)になる、すなわち時刻が6時になると、6~12時の時間帯に対応付けられた第1候補認証レベルと、第1認証レベルとして設定する。6~12時の時間帯に第1候補認証レベルとして顔認証が対応付けられている場合には、第1設定部110は、第1認証レベルとして顔認証を設定する。
なお、時間情報は、日時を表す情報であってもよい。この場合、記憶部103は、日時ごとに、第1候補認証レベルを対応付けて記憶している。第1設定部110は、例えば日時情報が表す日時になると、当該日時に対応付けられた第1候補認証レベルを、第1認証レベルとして設定する。
また、第1設定部110は、曜日を表す曜日情報に基づいて、第1認証レベルを設定してもよい。記憶部103は、曜日ごとに、第1候補認証レベルを対応付けて記憶している。第1設定部110は、例えば曜日情報が表す曜日になる、例えば月曜日になると、月曜日に対応付けられた第1候補認証レベルを、第1認証レベルとして設定する。
すなわち、第1設定部110は、時間に係る時間情報及び曜日に係る曜日情報のうち少なくとも1つの情報に基づいて、第1認証レベルを設定してもよい。
同様に、第2設定部210は、時間に係る時間情報に基づいて、第2認証レベルを設定してもよい。記憶部203は、複数の所定の時間帯と、第2認証レベルとして設定される複数の第2候補認証レベルと、を一対一に対応付けて記憶している。例えば、記憶部203は、1日を6時間ごとに分割した4つの時間帯(0~6時、6~12時、12~18時、18~24時)と、4つの第2候補認証レベルと、を一対一に対応付けて記憶している。第2設定部210は、例えば時間情報が表す時間帯(12~18時)になる、すなわち時刻が12時になると、12~18時の時間帯に対応付けられた第2候補認証レベルと、第2認証レベルとして設定する。12~18時の時間帯に第2候補認証レベルとして顔認証及びなりすまし判定が対応付けられている場合には、第2設定部210は、第2認証レベルとして顔認証及びなりすまし判定を設定する。
なお、時間情報は、日時を表す情報であってもよい。この場合、記憶部203は、日時ごとに、第2候補認証レベルを対応付けて記憶している。第2設定部210は、例えば日時情報が表す日時になると、当該日時に対応付けられた第2候補認証レベルを、第2認証レベルとして設定する。
また、第2設定部210は、曜日を表す曜日情報に基づいて、第2認証レベルを設定してもよい。記憶部203は、曜日ごとに、第2候補認証レベルを対応付けて記憶している。第2設定部210は、例えば曜日情報が表す曜日になる、例えば月曜日になると、月曜日に対応付けられた第2候補認証レベルを、第2認証レベルとして設定する。
すなわち、第2設定部210は、時間に係る時間情報及び曜日に係る曜日情報のうち少なくとも1つの情報に基づいて、第2認証レベルを設定してもよい。
(5.11)変形例11
第2認証装置20は、認証(顔認証及びポーズ認証)を行う前に、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者であるか否かを確認する構成であってもよい。
変形例11の第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人を含む画像を画像情報として管理装置30に送信する。管理装置30は、画像情報の画像に含まれる人を特定する。管理装置30は、第2認証状況テーブルを用いて、特定した人に対応する入館許可者情報を取得する。管理装置30は、取得した入館許可者情報を用いて、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者であるか否かを判断する。制御部303は、判断結果を確認情報として画像情報の送信元である第2認証装置20に出力する。
変形例11の第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者であることを確認情報が表している場合には、第2認証レベルでの認証を行う。変形例11の第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者でないことを確認情報が表している場合には、第2認証レベルでの認証は行わない。
変形例11の第2認証部211は、第2処理部212に認証結果に応じた処理を行わせる。第2処理部212は、第2認証レベルの認証が成功したと第2認証部211が判断した場合には、第2ゲートG2の開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。第2処理部212は、第2認証レベルの認証が失敗したと第2認証部211が判断した場合には、第2ゲートG2を開放することなく、通知部206から認証が失敗した旨の音(音声)を出力する。また、第2処理部212は、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者でない場合には、第2ゲートG2を開放することなく、認証対象でない旨の音(音声)を出力する。
(5.12)変形例12
第2認証装置20が、第2撮像部201が撮像した人が第2認証レベルでの認証の正当な対象者であるか否かの判断を行ってもよい。
変形例12では、管理装置30は、第2認証状況テーブルを更新する度に、第2認証状況テーブルに含まれる登録者と入館許可者情報とからなる1つ以上の組を第2認証装置20に送信する。第2認証装置20は、登録者と入館許可者情報とからなる1つ以上の組を受け取ると、1つ以上の組にそれぞれについて、当該組(登録者と入館許可者情報)に、当該組に含まれる登録者の第2基準画像を対応付けて記憶する。
第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した画像と、複数の第2基準画像のうち“入館”を表す入館許可者情報に対応する1つ以上の第2基準画像とを用いて顔認証を行う。第2認証部211は、顔認証が成功すると、ポーズ認証を行う。第2処理部212は、顔認証及びポーズ認証の双方が成功した場合、第2ゲートG2の開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。第2処理部212は、顔認証が失敗、又はポーズ認証が失敗した場合、第2ゲートG2を開放することなく、通知部206から認証が失敗した旨の音(音声)を出力する。
本変形例では、“入館”を表す入館許可者情報に対応する1つ以上の第2基準画像、すなわち第1認証レベルでの認証が成功した人に対応する1つ以上の第2基準画像を用いて第2認証レベルでの認証を行う。そのため、本変形例の第2認証部211についても、第1認証部111が認証した人を第2認証レベルでの認証の対象とするように構成されているといえる。
または、第2認証部211は、本変形例において、顔認証が失敗した場合、当該顔認証で用いられてない1つ以上の第2基準画像、すなわち“未入館”を表す入館許可者情報に対応する1つ以上の第2基準画像を用いて、再度の顔認証を行ってもよい。第2処理部212は、第2認証部211で再度の顔認証にて認証が成功した場合、すなわち第1認証レベルでの認証を受けていない人に対して第2認証レベルでの認証が成功した場合、第2ゲートG2を開放することなく、認証対象でない旨の音(音声)を出力する。
(5.13)変形例13
第2認証部211による認証は、住戸E4に進入(入室)する際に行われてもよい。例えば、第2認証装置20は、住戸E4ごとに設けられている。第2認証装置20の第2認証部211は、認証対象者が第2認証装置20が設けられた住戸E4の住人であるか否かを第2認証レベルで認証する。第2認証レベルでの認証が成功すると、第2処理部212は、住戸E4の玄関に対して開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。
変形例13では、第1共用部E1と住戸E4との間の領域が、本開示の第2領域に相当する。さらに、住戸E4の玄関が、本開示の第2ゲートに相当する。
変形例13において、実施形態1で説明した第2共用部E2、及び第2ゲートG2は省略されてもよい。すなわち、第1ゲートG1を通った者は、第3共用部E3に進入する。
(5.14)変形例14
第1認証部111は、第1共用部E1に認証対象者が1人のみいる場合に、第1認証レベルの認証を行うように構成されてもよい。例えば、第1共用部E1の全体を撮像する第1共用部用カメラで撮影された画像に1人の人のみが含まれている場合に、第1認証部111は、第1認証レベルの認証を行う。
同様に、第2認証部211は、第2共用部E2に認証対象者が1人のみいる場合に、第2認証レベルの認証を行うように構成されてもよい。例えば、第2共用部E2の全体を撮像する第2共用部用カメラで撮影された画像に1人の人のみが含まれている場合に、第2認証部211は、第2認証レベルの認証を行う。
この構成により、1人の認証により複数人の進入、いわゆる共連れを防止、さらには不正入館を防止することができる。
(5.15)変形例15
第1処理部112及び第2処理部212は、認証結果に基づいた処理を同時に行わないように構成されてもよい。すなわち、画像認証システム1は、第1ゲートG1に対して開放及び解錠のうち少なくとも一方が行われる処理と、第1ゲートG1に対して開放及び解錠のうち少なくとも一方が行われる処理と、を同時行わないように構成されてもよい。
または、画像認証システム1は、第1認証レベルの認証と、第2認証レベルによる認証と、を同時行わないように構成されてもよい。
(5.16)変形例16
第2共用部E2に宅配ボックスが設置されていてもよい。第1認証部111による認証が成功し、認証対象者が施設の住人である場合であって、当該住人を宛先とする荷物が宅配ボックスに収納されている場合には、画像認証システム1は、当該住人に荷物が届いていることを通知するとともに、当該住人を宛先とする荷物が収納されたボックスの解錠を行う。
(5.17)変形例17
上記実施形態において、第1認証装置10、第2認証装置20及び管理装置30は、施設5内に設けられた監視カメラと連携してもよい。この場合、監視カメラは、第1共用部E1、第2共用部E2のそれぞれ設けられる。例えば、管理装置30は、監視カメラからの画像を基に、施設5に進入した人(認証を受けた人)の監視を行う。
(5.18)変形例18
第2撮像部201は、第1共用部E1から視認不可となる位置に設けられている構成としているが、この構成に限定されない。
第2撮像部201は、第1共用部E1から視認可能な位置に設けられてもよい。この場合、第2認証部211が行う顔認証以外の他の認証として、ポーズ認証及びジェスチャー認証等の第三者に見られては困る認証とは別に認証を行う。
(5.19)変形例19
第2認証部211による認証が成功した後に、管理装置30が第2認証レベルでの認証の正当な認証対象者であるか否かを判断する構成としているが、この構成に限定されない。
管理装置30は、第1認証部111による認証が成功し、かつ第1認証部111による認証の対象者が第1ゲートG1を通過したときに、当該対象者を特定する。管理装置30は、特定した対象者の情報(入館者情報)を第2認証装置20に送信する。
第2認証装置20の第2認証部211は、記憶部203に記憶されている複数の第2基準画像のうち入館者情報で表される対象者に対応する第2基準画像を用いて顔認証を行う。第2認証装置20の第2認証部211は、記憶部203に記憶されている複数のポーズ基準画像のうち入館者情報で表される対象者に対応するポーズ基準画像を用いてポーズ認証を行う。
これにより、第2認証装置20は、第1共用部E1から第2共用部E2への進入が許可される複数の者から、管理装置30が第2認証レベルでの認証の正当な認証対象者、すなわち第1認証レベルでの認証を受けた正当な入館者を絞り込むことができる。したがって、第2認証部211は、認証に係る処理時間を短縮することができる。なお、正当な認証対象者の絞り込みが、本開示の第2認証レベルでの認証の正当な認証対象者であるか否かの判断に相当する。
(5.20)変形例20
管理装置30は、第1認証装置10の第1認証部111の認証結果に応じて、第1ステータスを設定する構成としているが、この構成に限定されない。
管理装置30は、第1認証装置10の第1認証部111の認証対象者に対する認証が成功し、当該対象者が第1ゲートE1を通過したときに、第1ステータスを設定、すなわち第1ステータスの内容を“入館”に設定してもよい。このとき、管理装置30は、第1撮像部111で撮像された画像を用いて、当該対象者の動き(動線)などによって入館を判断、すなわち当該対象者が第1ゲートE1を通過したか否かを判断してもよい。または、管理装置30は、第2撮像部211で撮像された画像を用いて、当該対象者の動き(動線)などによって入館を判断、すなわち当該対象者が第1ゲートE1を通過したか否かを判断してもよい。または、管理装置30は、第1ゲートG1を含む領域を撮像するように施設5に設置された監視カメラで撮像された画像を用いて、当該対象者の動き(動線)などによって入館を判断、すなわち当該対象者が第1ゲートE1を通過したか否かを判断してもよい。
(実施形態2)
実施形態2では、第1認証レベルと第2認証レベルとの認証レベルの関係が、実施形態1とは異なる。以下、異なる点を中心に説明する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
実施形態2では、第1認証レベルが第2認証レベルよりも認証レベルが高くなるように、第1設定部110及び第2設定部210の各々は、認証レベルを設定する。
実施形態2の画像認証システム1は、実施形態1と同様に、第1認証装置10と、複数(例えば、2つ)の第2認証装置20と、を備える。実施形態2の第1認証装置10は、実施形態と同様に、第1撮像部101、通信部102、記憶部103、操作部104、表示部105、通知部106、及び制御部107を備える。実施形態2の第2認証装置20は、実施形態と同様に、第2撮像部201、通信部202、記憶部203、操作部204、表示部205、通知部206、及び制御部207を備える。
実施形態2の第1認証装置10は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが、実施形態2の制御部107として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
実施形態2の第2認証装置20は、例えばプロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータが、実施形態2の制御部207として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではマイクロコンピュータのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
実施形態2の制御部207は、実施形態1と同様に、第1設定部110、第1認証部111及び第1処理部112を有している。
実施形態2の第1設定部110は、実施形態2の第1認証部111での認証における第1認証レベルを設定する。実施形態2の第1設定部110が設定する第1認証レベルでは、2回の認証が行われる。実施形態2の第1設定部110は、第1認証レベルとして、顔認証と他の認証(例えば、なりすまし判定)を設定する。
実施形態2の第1認証部111は、実施形態2の第1設定部110が設定した第1認証レベルに基づいて、画像認証を行う。実施形態2の第1認証部111は、第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1共用部E1にいる人(認証対象者)の認証を行う。より詳細には、実施形態2の第1認証部111は、第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1共用部E1にいる人(認証対象者)に対して顔認証及びなりすまし判定を行う。実施形態2の第1認証部111は、なりすまし判定として、第1撮像部101が撮像した画像に含まれる人の顔は人体そのものであるか否かを判断する。言い換えると、実施形態2の第1認証部111は、第1撮像部101が人体(人の顔そのもの)を撮像したか、人の顔を含む画像を撮像したかを判断する。
実施形態2の第1認証部111は、顔認証として、記憶部103に記憶されている複数の第1基準画像のうち、第2撮像部201で撮像された画像(顔画像)と一致する第1基準画像が存在するか否かを判断する。より詳細には、実施形態2の第1認証部111は、記憶部103に記憶されている複数の第1基準画像のうち、第1撮像部101で撮像された画像に含まれる顔の特徴量の一致度が所定閾値以上(例えば、80%以上)である顔を含む第1基準画像が存在するか否かを判断する。
実施形態2の第1認証部111は、顔画像と一致する第1基準画像が存在すると判断した場合には、顔認証が成功したと判断する。
実施形態2の第1認証部111は、顔認証が成功したと判断する場合、第1撮像部101が撮像した画像を用いてなりすまし判定を行う。実施形態2の第1認証部111は、第1撮像部101が人体(人の顔そのもの)を撮像したと実施形態2の第1認証部111が判断した場合、なりすましによる認証ではないと判断する。実施形態2の第1認証部111は、第1撮像部101が人の顔を含む画像を撮像したと判断した場合、なりすましによる認証であると判断する。なお、なりすまし判定に用いる画像は、第1撮像部101が撮像した画像であってもよいし、第1撮像部101とは異なる撮像部が撮像した画像であってもよい。
実施形態2の第1認証部111は、顔画像と一致する第1基準画像が存在しないと判断した場合、又はなりすましによる認証であると判断する場合、第1認証レベルの認証は失敗したと判断する。
実施形態2の第1認証部111は、顔画像と一致する第1基準画像が存在し、かつなりすましによる認証ではないと判断した場合には、第1認証レベルの認証は成功したと判断する。
実施形態2の第1認証部111は、第1認証レベルの認証が成功したと判断する場合には、第1認証情報を管理装置30に出力する。
実施形態2の第1処理部112は、実施形態2の第1認証部111の認証結果に応じた処理を行う。実施形態2の第1処理部112は、第1レベルの認証が成功したと実施形態2の第1認証部111が判断した場合には、第1ゲートG1の開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。実施形態2の第1処理部112は、第1認証レベルの認証が失敗したと実施形態2の第1認証部111が判断した場合には、第1ゲートG1を開放することなく、実施形態2の通知部106から認証が失敗した旨の音(音声)を出力する。
実施形態2の記憶部203は、複数の第2基準画像と、複数の登録者の情報(例えば、氏名)とを、一対一に対応付けて予め記憶している。
実施形態2では、実施形態1と同様に、実施形態2の第2認証装置20ごとに、登録内容が異なっている。具体的には、実施形態2の記憶部203では、第2認証装置20が制御する対象である第2ゲートG2から第3共用部E3へ進入が許可された複数の登録者のみが登録されている。つまり、制御対象外の第2ゲートG2から第3共用部E3へ進入が許可された複数の登録者については登録されていない。
実施形態2の制御部207は、実施形態1と同様に、第2設定部210、第2認証部211及び第2処理部212を有している。
実施形態2の第2設定部210は、実施形態2の第2認証部211での認証における第2認証レベルを設定する。実施形態2では、第1認証レベルと、第2認証レベルとは、異なるレベルである。より詳細には、第1認証レベルが第2認証レベルよりも認証レベルが高い。例えば、第1認証レベルと、第2認証レベルとでは、認証回数(認証の種別数)が異なる。例えば、第1認証レベルでは2つの認証種別(例えば、顔認証、なりすまし判定)で認証が行われ、第1認証レベルでは、1つの認証種別(例えば、顔認証)で認証が行われる。実施形態2の第2設定部210は、第2認証レベルとして顔認証を設定する。
実施形態2の第2認証部211は、実施形態2の第2設定部210が設定した第2認証レベルに基づいて、画像認証を行う。実施形態2の第2認証部211は、第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2共用部E2にいる人(認証対象者)の認証を行う。より詳細には、実施形態2の第2認証部211は、第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2共用部E2にいる人(認証対象者)に対して顔認証を行う。
実施形態2の第2認証部211は、実施形態2の第1認証部111が認証した人に対して認証を行うように構成されている。実施形態2の第2認証部211は、顔認証を行う前に、第2撮像部201が撮像した人が認証対象者であるか確認を行う。具体的には、第2撮像部201が撮像した人を含む画像を画像情報として管理装置30に出力する。実施形態2の第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が認証対象であるか否かを表す確認情報を、管理装置30から受け取る。
実施形態2の第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が認証対象でないことを確認情報が表している場合には、認証を中止する。実施形態2の第2認証部211は、認証を行わない旨の音声を実施形態2の通知部206から出力する。
実施形態2の第2認証部211は、第2撮像部201が撮像した人が認証対象であることを確認情報が表している場合には、認証を続行する。すなわち、実施形態2の第2認証部211は、顔認証を行う。
実施形態2の第2認証部211は、顔認証として、記憶部203に記憶されている複数の第2基準画像のうち、第2撮像部201で撮像された画像(顔画像)と一致する第2基準画像が存在するか否かを判断する。より詳細には、実施形態2の第2認証部211は、記憶部203に記憶されている複数の第2基準画像のうち、第2撮像部201で撮像された画像に含まれる顔の特徴量の一致度が所定閾値以上(例えば、80%以上)である顔を含む第2基準画像が存在するか否かを判断する。
実施形態2の第2認証部211は、顔画像と一致する第2基準画像が存在すると判断した場合には、第2認証レベルの認証が成功したと判断する。第2認証部211は、顔画像と一致する第2基準画像が存在しないと判断した場合には、第2認証レベルの認証は失敗したと判断する。
実施形態2の第2認証部211は、認証が成功したと判断する場合には、第2認証情報を管理装置30に出力する。
実施形態2の第2処理部212は、実施形態2の第2認証部211の認証結果に応じた処理を行う。実施形態2の第1処理部112は、第1レベルの認証が成功したと実施形態2の第1認証部111が判断した場合には、第2ゲートG2の開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。実施形態2の第2処理部212は、第2認証レベルの認証が失敗したと実施形態2の第2認証部211が判断した場合には、第2ゲートG2を開放することなく、実施形態2の通知部206から認証が失敗した旨の音(音声)を出力する。
なお、実施形態1の各変形例を実施形態2に適宜適用可能である。例えば、実施形態1の変形例7を適用する場合、第1設定部110は、複数の認証のうち精度の高い認証を第1認証レベルとして設定してもよい。第2設定部210は、複数の認証のうち、第1認証レベルとして設定された認証よりも認証の精度が低い認証を第2認証レベルとして設定する。ここで、複数の認証は、虹彩認証、指紋認証、静脈認証などの生体認証、人物属性(年齢、性別、衣服)、なりすまし判定等を含む。
実施形態2では、第2撮像部201が撮像した人が認証対象者であるか確認を管理装置30が行う構成としたが、この構成に限定されない。第2認証部211が、管理装置30から入館許可された人物のリスト情報(認証対象者のリスト情報)を取得し、リスト情報を基に入館していない人(第1認証部111による認証を受けていない人)を顔認証の判定から除外してもよい。
また、実施形態2では、第1認証部111は、顔認証後に、なりすまし判定を行う構成としたが、この構成に限定されない。第1認証部111は、なりすまし判定を行った後、顔認証を行ってもよい。
(その他の変形例)
上記各実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記各実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、画像認証システム1,1Bと同様の機能は、画像認証方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る画像認証システム1,1Bの画像認証方法は、第1認証ステップと、第2認証ステップと、第1設定ステップと、第2設定ステップと、を含む。第1認証ステップは、施設5の第1領域(例えば、第1共用部E1)に設けられた第1撮像部101で撮像された画像に基づいて第1領域にいる人の認証を行う。第2認証ステップは、第1領域とは異なり、第1領域よりも施設5の内部に存在する第2領域(例えば、第2共用部E2)に設けられた第2撮像部201で撮像された画像に基づいて第2領域にいる人の認証を行う。第1設定ステップは、第1認証ステップで行われる認証における第1認証レベルを設定する。第2設定ステップは、第2認証ステップで行われる認証における第2認証レベルを設定する。一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムを、上述した画像認証システム1,1B又は画像認証システム1,1Bの画像認証方法として機能させるためのプログラムである。
本開示における画像認証システム1,1B又は画像認証システム1,1Bの画像認証方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における画像認証システム1,1B又は画像認証システム1,1Bの画像認証方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
また、画像認証システム1,1Bにおける複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは画像認証システム1,1Bに必須の構成ではなく、画像認証システム1,1Bの構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、画像認証システム1,1Bの少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
また、実施形態1及び実施形態2では、第1認証レベルと第2認証レベルとを異ならせたが、第1認証レベルと第2認証レベルとは同一の認証レベルであってもよい。
また、実施形態1及び実施形態2では、施設5は、認証を必要とし、かつ順次通過するゲートとして第1ゲートG1及び第2ゲートG2を備える構成としているが、施設5は、認証を必要とし、かつ順次通過するゲートとして3つ以上のゲートを備えてもよい。この場合、3つ以上のゲートの各々を通過する際には、それぞれに認証レベルが設定された認証を行う認証装置による認証が行われる。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の画像認証システム(1,1A,1B)は、第1認証部(111)と、第2認証部(211)と、第1設定部(110)と、第2設定部(210)と、を備える。第1認証部(111)は、施設(例えば、施設5、フロア5C)の第1領域(例えば、第1共用部E1、エントランスE11)に設けられた第1撮像部(101,101A)で撮像された画像に基づいて第1領域にいる人の認証を行う。第2認証部(211)は、第1領域とは異なり、第1領域よりも施設の内部に存在する第2領域(例えば、第2共用部E2、内部エリアE12)に設けられた第2撮像部(201,201A)で撮像された画像に基づいて第2領域にいる人の認証を行う。第1設定部(110)は、第1認証部(111)での認証における第1認証レベルを設定する。第2設定部(210)は、第2認証部(211)での認証における第2認証レベルを設定する。
この構成によると、領域ごとに認証を行い、かつ認証ごとに認証レベルを設定するので、ゲートごとに適切な認証レベルで認証を行うことができる。したがって、認証によるセキュリティの強化を図ることができる。また、認証ごとに認証レベルを設定するので、施設の目的に応じたセキュリティレベルの設定が可能となる。
第2の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第1の態様において、第1認証レベルと、第2認証レベルとは、異なるレベルである。
この構成によると、認証ごとに異なる認証レベルを設定するので、利用者の目的に応じたセキュリティレベルの設定が可能となる。また、例えば、認証ごとに、必要最低限の認証手段を適用することができるので、利用者の認証に掛かる手間も低減することができ利便性が向上する。
第3の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第2の態様において、第1設定部(110)と第2設定部(210)とは、互いに異なる画像認証を設定することで、第1認証レベルと第2認証レベルとを異ならせる。
この構成によると、施設に対するセキュリティの堅牢性と、画像認証システム(1,1A,1B)の経済性を両立させることができる。
第4の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第1又は第2の態様において、第1認証部(111)及び第2認証部(211)は、少なくとも顔認証により認証対象の人の認証を行う。
この構成によると、施設に対するセキュリティの堅牢性と、画像認証システム(1,1A,1B)の経済性を両立させることができる。
第5の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第1~第4のいずれかの態様において、第1設定部(110)は、時間に係る時間情報及び曜日に係る曜日情報のうち少なくとも1つの情報に基づいて、第1認証レベルを設定する。第2設定部(210)は、時間情報及び曜日情報のうち少なくとも1つの情報に基づいて、第2認証レベルを設定する。
この構成によると、施設の目的に応じたセキュリティレベルの設定が可能となる。
第6の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第1~第5のいずれかの態様において、第2認証部(211)は、第1認証部(111)が認証した人を第2認証レベルでの認証の対象者とする。
この構成によると、第2認証部(211)は、第1認証部(111)が認証した人を第2認証レベルでの認証の対象とするので、共連れ等により第1領域から不正に進入した者を、第2認証部による認証に対象としない。そのため、不正な進入を防ぐことができる。また、認証対象者を絞り込むので、応答速度が速くなることが期待できる。
第7の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第1~第6のいずれかの態様において、施設(5)内部の第2領域内には、さらに認証を要する複数の領域が存在しており、複数の領域の各々の入口には対応する認証部を備える。施設(5)内部には、複数の第2領域が存在している。複数の第2領域のそれぞれに対して、当該第2領域から更に内部に進入が許可される者が設定されている。
この構成によると、施設の目的に応じたセキュリティレベルの設定が可能となる。
第8の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第1~第7のいずれかの態様において、第1設定部(110)と第2設定部(210)との各々は、第1認証レベルが第2認証レベルよりも高くなるように、認証レベルを設定する。
この構成によると、施設の目的に応じたセキュリティレベルの設定が可能となる。また、例えば、建物への入館時に、セキュリティレベルを上げて、入館者を高精度に認証する(不審者を排除する)ことで、建物内部の各箇所での認証レベルは必要最小限にでき、経済合理性が向上する。
第9の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第8の態様において、第1認証部(111)は、顔認証及びなりすまし判定を行う。
この構成によると、第1認証部による認証として顔認証及びなりすまし判定を行うことで、セキュリティの強化を図ることができる。
第10の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第1~第7のいずれかの態様において、第1設定部(110)と第2設定部(210)との各々は、第2認証レベルが第1認証レベルよりも高くなるように、認証レベルを設定する。
この構成によると、施設の目的に応じたセキュリティレベルの設定が可能となる。例えば、共用部のような訪問者や業者などが訪れる領域と、住宅などの専有部とでセキュリティレベルを異なるように設定できる。
第11の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第10の態様において、第1認証部(111)は、第1撮像部(101)が撮像した画像に含まれる人の属性を認証する。第2認証部(211)は、第2撮像部(201)が撮像した画像に含まれる人に対して顔認証を行う。
この構成によると、施設の目的に応じたセキュリティレベルの設定が可能となる。
第12の態様の画像認証システム(1,1A,1B)では、第1~第11のいずれかの態様において、第2認証部(211)が認証を行うときの認証対象者の位置は、第1領域から視認不可である。
この構成によると、第1領域にいる人は、第2領域で認証対象者に対する第2認証レベルでの認証がどのように行われるかを知ることができない。そのため、不正に進入しようとする者(不正者)が第2領域に進入した場合であっても、不正者が第2認証部(211)による認証を受けて第2領域から更に内部に進入することを防ぐことができる。
第13の態様の画像認証システム(1,1A,1B)は、第1~第12のいずれかの態様において、第1処理部(112)と、第2処理部(212)と、を更に備える。第1処理部(112)は、第1認証部(111)による認証が成功した場合、第1領域と第2領域との間に設けられた第1ゲート(G1)の開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。第2処理部(212)は、第2認証部(211)による認証が成功した場合、第2領域と第2領域よりも施設の内部に存在する第3領域(例えば、第3共用部E3、専有部E13)との間に設けられた第2ゲート(G2)の開放及び解錠のうち少なくとも一方を行う。
この構成によると、認証によるセキュリティの強化を図ることができる。
第14の態様の画像認証方法は、第1認証ステップと、第2認証ステップと、第1設定ステップと、第2設定ステップと、を含む。第1認証ステップは、施設(例えば、施設5、フロア5C)の第1領域(例えば、第1共用部E1)に設けられた第1撮像部(101,101A)で撮像された画像に基づいて第1領域にいる人の認証を行う。第2認証ステップは、第1領域とは異なり、第1領域よりも施設の内部に存在する第2領域(例えば、第2共用部E2)に設けられた第2撮像部(201,201A)で撮像された画像に基づいて第2領域にいる人の認証を行う。第1設定ステップは、第1認証ステップで行われる認証における第1認証レベルを設定する。第2設定ステップは、第2認証ステップで行われる認証における第2認証レベルを設定する。
この画像認証方法によると、領域ごとに認証を行い、かつ認証ごとに認証レベルを設定するので、ゲートごとに適切な認証レベルで認証を行うことができる。したがって、認証によるセキュリティの強化を図ることができる。
第15の態様のプログラムは、コンピュータに、第14の態様の画像認証方法を実行させるためのプログラムである。
このプログラムによると、領域ごとに認証を行い、かつ認証ごとに認証レベルを設定するので、ゲートごとに適切な認証レベルで認証を行うことができる。したがって、認証によるセキュリティの強化を図ることができる。