JP2022063423A - 放送受信装置及び放送受信プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】受信信号品質が劣化しにくい放送局を選局すること。【解決手段】放送受信装置を、所定の規格に準拠した放送信号を受信可能な装置であり、放送受信装置の位置情報を取得する装置位置取得部と、受信中の放送信号によるサービスと同一内容のサービスを放送する放送局の位置情報を取得する放送局位置取得部と、所定のトリガーが発生すると、装置位置取得部にて取得される放送受信装置の位置情報及び放送局位置取得部にて取得される各放送局の位置情報に基づいて、放送受信装置と各放送局との距離の変化を示す距離変化情報を算出する距離変化算出部と、距離変化算出部により算出された各放送局の距離変化情報に基づいて放送局の選局を行う選局部と、を備える構成とする。【選択図】図3
Description
本発明は、放送受信装置及び放送受信プログラムに関する。
デジタル放送を受信可能な車載用の放送受信装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この種の放送受信装置では、例えば、車両の移動に伴って受信中のサービスの受信信号品質が劣化して、サービスを再生できなくなることがある。この場合、放送受信装置は、放送局をサーチし、サーチされた受信可能な放送局の中から、受信信号品質の劣化前に再生していたサービスと同一内容のサービスを放送する放送局を選局することにより、同一内容のサービスを継続して再生できるようになっている。
放送受信装置は、通常、放送局との距離が近いほど放送局が放送するサービスの受信信号品質が向上する。そこで、特許文献1に記載の放送受信装置は、車両の現在位置と各放送局との距離を算出し、算出された各距離に基づいて、現在位置に最も近い放送局を選局する構成となっている。
特許文献1において車両の現在位置に最も近い放送局を選局した場合であっても、車両の移動に伴ってこの放送局との距離が遠ざかることにより、この放送局が放送するサービスの受信信号品質が早期に劣化して、サービスを再生できなくなることがある。この場合、放送受信装置は、放送局を選局したばかりにも拘わらず、他の放送局への切り替えを行わなければならない。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、受信信号品質が劣化しにくい放送局を選局することができる放送受信装置及び放送受信プログラムを提供することを目的の1つとする。
本発明の一実施形態に係る放送受信装置は、所定の規格に準拠した放送信号を受信可能な装置であり、放送受信装置の位置情報を取得する装置位置取得部と、受信中の放送信号によるサービスと同一内容のサービスを放送する放送局の位置情報を取得する放送局位置取得部と、所定のトリガーが発生すると、装置位置取得部にて取得される放送受信装置の位置情報及び放送局位置取得部にて取得される各放送局の位置情報に基づいて、放送受信装置と各放送局との距離の変化を示す距離変化情報を算出する距離変化算出部と、距離変化算出部により算出された各放送局の距離変化情報に基づいて放送局の選局を行う選局部と、を備える。
このように、放送受信装置と各放送局との距離の変化を示す距離変化情報に基づいて放送局の選局を行うことにより、受信信号品質が劣化しにくい放送局の選局が可能となる。
本発明の一実施形態によれば、放送受信装置及び放送受信プログラムにおいて、受信信号品質が劣化しにくい放送局を選局することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下においては、本発明の一実施形態として、DAB(Digital Audio Broadcasting)のアンサンブル信号(言い換えると、所定の規格に準拠した放送信号)を受信可能な放送受信装置を備える放送受信システムを例に取り説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る放送受信システム1の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、本実施形態に係る放送受信システム1は、放送受信装置10、GPS(Global Positioning System)受信機20、オーディオアンプ30及びスピーカ40を備える。
放送受信装置10及びGPS受信機20は、同じ車両に設置されており、通信可能に接続される。なお、GPS受信機20は、放送受信装置10に備えられていてもよい。放送受信装置10は車載された装置に限らず、例えば、スマートフォン、フィーチャフォン、PHS(Personal Handy phone System)、タブレット端末、ノートPC、PDA(Personal Digital Assistant)、PND(Portable Navigation Device)、携帯ゲーム機等の携帯型端末に備えられるものであってもよい。
DABでは、サービス(以下、「DABサービス」と記す。)の放送エリアを広くカバーするため、例えば各地域で異なる周波数チャンネルを用いて同一内容のDABサービスが放送される。放送受信装置10は、例えば、地域を跨いで移動する等して、受信中のDABのアンサンブル信号の受信信号品質が劣化すると、同一内容のDABサービスを継続して再生するため、受信周波数チャンネルを、受信信号品質の良い、同一内容のDABサービスを放送する別の周波数チャンネル(すなわち、AF(Alternative Frequency)サービスを放送する放送局の周波数チャンネル)に自動的に切り替える。この同一サービスへの切替動作を「DAB-DABリンク」と記す。
放送受信装置10は、図1に示されるように、MPU110、HMI(Human Machine Interface)120、DAB信号処理回路130、140、セレクタ150、フラッシュメモリ160及び通信インタフェース170を備える。放送受信装置10の後段には、オーディオアンプ30及びスピーカ40が接続される。
なお、図1では、本実施形態の説明に必要な主たる構成要素を図示しており、例えば放送受信装置10として必須な構成要素である筐体など、一部の構成要素については、その図示を適宜省略する。
例えば車両にエンジンが掛けられると、図示省略されたバッテリから放送受信装置10の各回路に電源ラインを通じて電源供給が行われる。MPU110は電源供給後、内部メモリに格納された制御プログラムを読み出してワークエリアにロードし、ロードされた制御プログラムを実行することにより、放送受信装置10全体の制御を行う。
HMI120は、ユーザと放送受信装置10とが情報をやり取りするためのインタフェースであり、具体的には、タッチパネルディスプレイ及びその周りに配置されたメカニカルキー、リモートコントローラ等である。MPU110は、HMI120に対する選局操作に従い、DAB信号処理回路130又はDAB信号処理回路140に受信制御信号を出力する。
DAB信号処理回路130は、DABの放送信号(以下「DAB信号」と記す。)の受信処理を行う回路であり、アンテナ131、DAB_RF部132、DAB復調部133及び信号検出部134を備える。DAB信号処理回路140も、DAB信号の受信処理を行う回路であり、アンテナ141、DAB_RF部142、DAB復調部143及び信号検出部144を備える。DAB信号処理回路130とDAB信号処理回路140は構成が同じであるため、DAB信号処理回路130の説明をもって、DAB信号処理回路140の具体的な説明は省略する。
アンテナ131は、DAB信号を受信する。DAB_RF部132は、MPU110より入力される受信制御信号に従い、アンテナ131にて受信されたDAB信号からアンサンブル信号を抽出してDAB復調部133に出力する。
アンサンブル信号は、概略的には、復調の際にフレーム同期に用いられる同期チャンネル、サービス構成情報等が含まれるFIC(Fast Information Channel)、音声サービスやデータサービスが含まれるMSC(Main Service Channel)、TII(Transmitter Identification Information)で構成される。
FICは、FIB(Fast Information Block)で構成されており、SID(Service Identifier)、EID(Ensemble Identifier)、SCIdS(Service Component Identifier within the Service)等の各識別子及び該識別子に関連付けられたラベルデータ(例えばラジオ放送サービス名(ラジオ放送番組名)を示すサービスラベル)を含む。FIBは、FIG(Fast Information Group)及びCRC(Cyclic Redundancy Check)を含む。FIGは、その用途によりType 0からType 7の8種類で分類される。
FIGには、DAB-DABリンクの実行に必要なハードリンク・サービス情報、FI(Frequency Information)、OEサービス(Other Ensemble Services)情報が含まれる。
DAB復調部133は、DAB_RF部132より入力されるアンサンブル信号を復調し、MPU110より入力される受信制御信号に従い、復調されたアンサンブル信号からDABサービスを選択して復調する。この復調処理によって得られた音声信号、表示用データ(サービスラベルを含む。)は、それぞれ、セレクタ150、HMI120に出力される。説明の便宜上、DAB復調部133よりセレクタ150に入力される音声信号を「音声信号S130」と記し、DAB復調部143よりセレクタ150に入力される音声信号を「音声信号S140」と記す。
信号検出部134は、DAB復調部133にてアンサンブル信号が復調されたことによって得られる多重化データを検出したり、エラーレートに基づいてアンサンブル信号の受信信号品質を検出したりする。
MPU110は、セレクタ信号をセレクタ150に出力する。セレクタ150は、MPU110より入力されるセレクタ信号に従い、音声信号S130又は音声信号S140を出力する。本実施形態では、DAB信号処理回路130をメインチューナと位置付け、DAB信号処理回路140をサブチューナと位置付ける。MPU110は、原則、音声信号S130を出力するようにセレクタ150を制御する。MPU110は、DAB信号処理回路130にて受信中のアンサンブル信号の受信信号品質が所定閾値未満に低下したとき、音声信号S140を出力するようにセレクタ150を制御する。セレクタ150より出力される音声信号は、オーディオアンプ30にて増幅されて、スピーカ40より出力再生される。
DABのステーションリストについて説明する。ステーションリストは、アンサンブルラベル、サービスラベル、SID、SCIds、種別(Primary, Secondary)、ハードリンク・サービス情報、FI、OEサービス、放送局の位置情報等の各情報を関連付けて保持するリストデータである。
MPU110は、例えば、サブチューナであるDAB信号処理回路140を制御して、DAB信号を放送する全ての周波数チャンネルをシークする。概説すると、MPU110は、DAB信号処理回路140に受信制御信号を出力して、1つの周波数チャンネルの選局を指示する。DAB信号処理回路140では、MPU110より入力される受信制御信号に従って受信処理が行われる。DAB信号処理回路140にてアンサンブル信号が検出されて復調処理が成功すると、ステーションリスト112の作成に必要なサービス構成情報が得られて、MPU110に出力される。MPU110は、DAB信号処理回路140よりサービス構成情報を取得すると、次の周波数チャンネルの選局をDAB信号処理回路140に指示して、次の周波数チャンネルについても同様にサービス構成情報の取得を試みる。MPU110は、一定時間内にDAB信号処理回路140よりサービス構成情報を取得できなかった場合にも、次の周波数チャンネルの選局をDAB信号処理回路140に指示してサービス構成情報の取得を試みる。MPU110は、このシーク処理を、DAB信号を放送する全ての周波数チャンネルについて行う。
MPU110は、DAB信号を放送する全ての周波数チャンネルについてサービス構成情報の取得・取得失敗の結果が得られると、取得されたサービス構成情報に基づいてステーションリスト112を作成し、作成したステーションリスト112をその内部メモリに格納する。
ステーションリスト112が保持するサービスラベルは、例えばHMI120のタッチパネルディスプレイ上に表示される。ユーザは、HMI120のタッチパネルディスプレイ上に表示されたステーションリスト112の中から希望するDABサービスをタッチ操作によって選択することができる。ステーションリスト112上のDABサービスが選択操作されると、MPU110は、選択されたDABサービスに関連付けられて記憶されたアンサンブル信号の周波数、EID、SID等に基づいてアンサンブル信号を受信し、受信したアンサンブル信号に含まれる選択局のDABサービスの音声信号をスピーカ40にて再生させるとともに、このDABサービスの表示用データをタッチパネルディスプレイ上に表示させる。
図2及び図3は、本実施形態においてMPU110により実行される放送局選局処理のフローチャートである。図2では、放送局選局処理のステップS101~S109を示し、図3では、放送局選局処理のステップS110~S119を示す。
MPU110は、所定のトリガーが発生すると、放送局選局処理の実行を開始する。この所定のトリガーは、例えば、(1)所定時間(例えば10分)が経過する毎に、又は(2)受信中のアンサンブル信号の受信信号品質が所定閾値未満になったとき(具体的には、アンサンブル信号のエラーレートが規定値より大きくなって、DABサービスを受信できなくなったとき)、又は(3)HMI120に対してユーザが所定の操作(具体的には、受信中のDABサービスと同一内容のDABサービスを放送する放送局を選局するための操作)を行ったときに、発生する。すなわち、上記イベント(1)~(3)の何れかの発生が、所定のトリガーの発生である。なお、MPU110は、タイマ114により上記(1)イベントの所定時間の経過を検出する。
MPU110は、受信中のDABサービス(上記イベント(2)の場合は厳密には「受信していたDABサービス」であるが、説明の便宜上、以降はこの「受信していたDABサービス」を含めて「受信中のDABサービス」と記す。)を放送するアンサンブル信号の多重化データ(例えばハードリンク・サービス情報、FI、OEサービス情報等)によって特定される選局候補の放送局の中から1つの放送局を選択し、選択された放送局が放送するアンサンブル信号の受信を試行する(ステップS101)。選局候補の放送局には、AFサービスを放送する放送局だけでなく、受信中のDABサービスを放送する放送局も含まれる。
なお、メインチューナであるDAB信号処理回路130によるDABサービスの受信中は、サブチューナであるDAB信号処理回路140によりステップS101の受信試行処理が行われ、サブチューナであるDAB信号処理回路140によるDABサービスの受信中は、メインチューナであるDAB信号処理回路130によりステップS101の受信試行処理が行われる。これにより、例えば上記イベント(1)や上記イベント(3)が発生した場合、放送局選局処理の実行中も、受信中のDABサービスの再生が途切れない。
MPU110は、受信の試行中に信号検出部134にて検出された受信信号品質が所定閾値以上(具体的には、アンサンブル信号のエラーレートが規定値以下となって、DABサービスを受信できる)か否かを判定する(ステップS102)。
信号検出部134にて検出された受信信号品質が所定閾値以上の場合(ステップS102:YES)、MPU110は、この受信信号品質の情報をメモリ116に一時的に保存する(ステップS103)。なお、メモリ116に保持された受信信号品質の情報は、例えば放送局選局処理の開始時又は終了時に消去される。
MPU110は、受信を試行するアンサンブル信号を放送する放送局(以下、「受信試行放送局」と記す。)が受信中のDABサービスを放送する放送局(以下、「受信中放送局」と記す。)と同じ(すなわち、DAB信号処理回路130と140の一方により受信中の受信中放送局と、DAB信号処理回路130と140の他方により受信を試行する受信試行放送局とが同じ)か否かを判定する(ステップS104)。
MPU110は、通信インタフェース170を介してGPS受信機20から放送受信装置10(言い換えると、車両)の現在位置情報を定期的(例えば1秒間毎)に取得している。GPS受信機20より取得される現在位置情報は、緯度と経度の情報よりなる。なお、放送受信装置10とGPS受信機20は、同じ車両内に近接して設置され、且つ一体的に移動する。そのため、取得される位置情報は、厳密には、GPS受信機20の現在位置を示す情報ではあるが、放送受信装置10の現在位置(又は車両の現在位置)を示す情報とみなしても実質的に差し支えない。
すなわち、MPU110は、通信インタフェース170を介してGPS受信機20と接続されており、放送受信装置10の位置情報をGPS受信機20より取得する装置位置取得部として動作する。
受信試行放送局が受信中放送局と同じ場合(ステップS104:YES)、MPU110は、ステーションリスト112にアクセスして受信試行放送局の位置情報を取得し、取得された受信試行放送局の位置情報と、GPS受信機20より取得される現在位置情報(言い換えると、GPS受信機20より取得した最新の位置情報)とを比較し、放送受信装置10と受信試行放送局(ここでは受信中放送局でもある。)との距離が所定距離(例えば10km)以内か否かを判定する(ステップS105)。
すなわち、MPU110は、受信中の放送信号によるサービスと同一内容のサービスを放送する放送局の位置情報を取得する放送局位置取得部として動作する。なお、放送局の位置情報は、ステーションリスト112に代えて、インターネット上に置かれた所定のサーバから取得してもよい。また、例えば放送受信装置10がナビゲーション装置と接続されている場合、放送局の位置情報は、ナビゲーション装置が保持する地図情報から取得してもよい。
放送受信装置10と受信中放送局との距離が所定距離以内の場合(ステップS105:YES)、MPU110は、現在の受信状況が良好なため(具体的には、受信中放送局より放送されるアンサンブル信号の受信信号品質が高く且つ受信中放送局と放送受信装置10との距離が近いため)、受信中放送局より放送されるアンサンブル信号の受信を継続する(ステップS106)。MPU110は、次いで、ステップS105にて取得された放送受信装置10の現在位置情報を放送受信装置10の前回位置情報としてメモリ116に保存して(ステップS107)、放送局選局処理を終了する。
受信試行放送局が受信中放送局と異なる場合(ステップS104:NO)、MPU110は、受信試行放送局を有局としてフラッシュメモリ160内のテーブル162(図4参照)に保存する(ステップS108)。具体的には、MPU110は、受信試行放送局の識別情報(例えばアンサンブルラベル、サービスラベル、SID等により構成される情報)と、メモリ116に保持された、この受信試行放送局の受信信号品質の情報と、を関連付けてテーブル162に保存する。放送受信装置10と受信中放送局との距離が所定距離よりも遠い場合(ステップS105:NO)は、受信中放送局が有局としてテーブル162に保存される(ステップS108)。なお、図4では、放送局の識別情報を便宜上「A」、「B」、「C」で示す。また、図4の受信信号品質は相対値であり、単位無しとする。
受信試行放送局又は受信中放送局を有局としてメモリ116に保存すると(ステップS108)、又は、信号検出部134にて検出された受信試行放送局の受信信号品質が所定閾値未満であると(ステップS102:NO)、MPU110は、全ての選局候補の放送局に対して受信の試行を行ったか否かを判定する(ステップS109)。受信の試行を行っていない選局候補の放送局が残っている場合(ステップS109:NO)、MPU110は、ステップS101に戻り、残りの選局候補の放送局を対象にステップS101以降の処理を行う。
全ての選局候補の放送局に対して受信の試行が行われると(ステップS109:YES)、MPU110は、テーブル162に1つ以上の有局の情報が保存されているか否かを判定する(ステップS110)。なお、テーブル162に保存される有局の情報は、放送局選局処理の開始時に消去される。そのため、テーブル162に保存される有局の数は、今回の放送局選局処理の実行時に有局と判定された放送局の数である。
テーブル162に有局の情報が1つも保存されていなければ(ステップS110:NO)、MPU110は、ステップS105にて取得された放送受信装置10の現在位置情報を放送受信装置10の前回位置情報としてメモリ116に保存して(ステップS111)、放送局選局処理を終了する。なお、この場合、有局が1つもないため、放送受信装置10は何れの放送局のDABサービスも再生することができない。
テーブル162に1つ以上の有局の情報が保存されていると(ステップS110:YES)、MPU110は、ステップS105にて取得された放送受信装置10の現在位置と、テーブル162に有局として保存された各放送局との距離(以下「現在距離」と記す。)を算出して、算出された各放送局との現在距離を、対応する放送局に関連付けてテーブル162に保存する(ステップS112)。
メモリ116には、放送受信装置10の前回位置情報が保存されている(ステップS107、S111及び後述のステップS119参照)。MPU110は、この前回位置と、テーブル162に有局として保存された各放送局との距離(以下「前回距離」と記す。)を算出して、算出された各放送局との前回距離を、対応する放送局に関連付けてテーブル162に保存する(ステップS113)。
MPU110は、ステップS112にて算出された現在距離が所定距離以内の放送局があるか否かを判定する(ステップS114)。
ステップS112にて算出された現在距離が所定距離以内の放送局がある場合(ステップS114:YES)、MPU110は、現在距離が最も近い放送局を選局する(ステップS115)。MPU110は、次いで、ステップS105にて取得された放送受信装置10の現在位置情報を放送受信装置10の前回位置情報としてメモリ116に保存して(ステップS116)、放送局選局処理を終了する。
ステップS112にて算出された現在距離が所定距離以内の放送局がない場合(ステップS114:NO)、MPU110は、テーブル162に有局として保存された各放送局の現在距離と前回距離との差(すなわち、放送受信装置10と放送局との距離の変化を示す距離変化情報)を算出し、算出された各放送局の距離変化情報を、対応する放送局に関連付けてテーブル162に保存する(ステップS117)。
すなわち、MPU110は、所定のトリガーが発生すると、放送受信装置10の位置情報及び各放送局の位置情報に基づいて、放送受信装置10と各放送局との距離の変化を示す距離変化情報を算出する距離変化算出部として動作する。附言するに、距離変化算出部として動作するMPU110は、テーブル162に有局として保存された放送局、言い換えると、受信信号品質が所定閾値以上となる放送信号を放送する放送局を対象に距離変化情報を算出する。
MPU110は、ステップS117にて算出された各放送局の距離変化情報に基づいて放送局の選局を行う(ステップS118)。すなわち、MPU110は、距離変化算出部により算出された各放送局の距離変化情報に基づいて放送局の選局を行う選局部として動作する。なお、選局部として動作するMPU110は、放送受信装置10との距離が所定距離以内の放送局がある場合、距離変化算出部により算出された各放送局の距離変化情報に拘わらず、放送受信装置10との距離が最も近い放送局を選局する(ステップS114~S115参照)。
MPU110は、ステップS105にて取得された放送受信装置10の現在位置情報を放送受信装置10の前回位置情報としてメモリ116に保存して(ステップS119)、放送局選局処理を終了する。
次に、ステップS118の選局処理の具体的処理例を説明する。以下に説明するように、放送受信装置10が放送局に近付いていることを示す距離変化情報が少なくとも1つ算出された場合(ケース1)と、一つも算出されなかった場合(言い換えると、算出された全ての放送局の距離変化情報が、放送受信装置10が放送局から遠ざかっていることを示すものである場合)(ケース2)とで放送局の選局方法が異なる。
《ケース1》
MPU110は、ステップS117にて算出された、放送局に近付いていることを示す距離変化情報のうち、1つの距離変化情報に対応する放送局を選局する。
MPU110は、ステップS117にて算出された、放送局に近付いていることを示す距離変化情報のうち、1つの距離変化情報に対応する放送局を選局する。
より具体的には、放送局に近付いていることを示す距離変化情報が複数算出された場合、MPU110は、放送受信装置10と放送局との距離の変化が最も大きい距離変化情報に対応する放送局(言い換えると、放送受信装置10との距離差が最も縮まっている放送局)を選局する。
図4の例では、識別情報Aの放送局は、前回距離が30kmであるのに対して現在距離が20kmとなっており、放送受信装置10との距離差が10km縮まっている。また、識別情報Bの放送局は、前回距離が20kmであるのに対して現在距離が15kmとなっており、放送受信装置10との距離差が5km縮まっている。また、識別情報Cの放送局は、前回距離が7kmであるのに対して現在距離が10kmとなっており、放送受信装置10との距離差が3km広がっている。
識別情報Cの放送局は、放送受信装置10との現在距離が識別情報A~Cの放送局の中で最も近いものの、放送受信装置10との距離差が広がっているため、今後、アンサンブル信号の受信信号品質が低下する可能性が高い。これに対し、識別情報Aの放送局は、放送受信装置10との現在距離が識別情報A~Cの放送局の中で最も遠いものの、放送受信装置10との距離差が縮まっているため、今後、アンサンブル信号の受信信号品質が向上する可能性が高い。そこで、受信信号品質が劣化しにくい放送局として、放送受信装置10との現在距離が最も近い識別情報Cの放送局でなく、放送受信装置10との距離差が最も縮まっている識別情報Aの放送局が選局される。
なお、放送受信装置10との距離差が最も縮まっている放送局が複数ある場合は、その中でアンサンブル信号の受信信号品質が最も高い放送局が選局される。
また、放送受信装置10との距離差が最も縮まっている放送局が複数あり、且つそれらの放送局が放送するアンサンブル信号の受信信号品質が全て同じ場合は、例えば、サービスラベルをアルファベット順に並べたときに最上位にくる放送局が選局されてもよく、また、受信中放送局より放送されるアンサンブル信号の受信信号品質が所定閾値以上であれば受信中放送局の受信が継続されてもよい。
識別情報Aの放送局は、放送受信装置10との距離差の変化が大きい。そのため、例えば車両が識別情報Aの放送局を通り過ぎた後は、放送受信装置10との距離差が早期に大きくなって、アンサンブル信号の受信信号品質が早期に低下する可能性がある。そこで、MPU110は、放送受信装置10との距離差の変化が識別情報Aの放送局よりも小さい放送局を選局してもよい。この場合に選局される放送局は、放送受信装置10との距離が縮まっている放送局のうち、放送受信装置10との距離差の変化が最も小さい放送局であってもよく、また、放送受信装置10との距離差の変化が最も大きい放送局以外で且つ当該変化が最も小さい放送局以外であってもよい。図4の例では、識別情報Bの放送局が選局される。
《ケース2》
MPU110は、ステップS117にて算出された距離変化情報のうち、放送受信装置10と放送局との距離の変化が最も小さい距離変化情報に対応する放送局(言い換えると、放送受信装置10との距離差の広がりが最も小さい放送局)を選局する。
MPU110は、ステップS117にて算出された距離変化情報のうち、放送受信装置10と放送局との距離の変化が最も小さい距離変化情報に対応する放送局(言い換えると、放送受信装置10との距離差の広がりが最も小さい放送局)を選局する。
例えば、識別情報A、B、Cの放送局の距離変化情報が、それぞれ、放送受信装置10との距離差が10km、5km、3km広がるものである場合を考える。この場合、識別情報A~Cの放送局の中で、放送受信装置10との距離の広がりが最も小さい識別情報Cの放送局が、アンサンブル信号の受信信号品質が低下しにくいものと考えられる。そのため、識別情報Cの放送局が選局される。
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施例等又は自明な実施例等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
上記の実施形態では、放送受信装置10は、DAB信号処理回路130及び140を備えるデュアルチューナ構成であるが、本発明に係る放送受信装置の構成はこれに限らない。本発明に係る放送受信装置は、シングルチューナ構成(例えば図2からDAB信号処理回路140及びセレクタ150を省いた構成)であってもよい。但し、シングルチューナ構成は、図2に示される放送局選局処理の実行中、DABサービスの再生が途切れてスピーカ40の出力が無音になる。
1 :放送受信システム
10 :放送受信装置
20 :GPS受信機
30 :オーディオアンプ
40 :スピーカ
110 :MPU
112 :ステーションリスト
114 :タイマ
116 :メモリ
120 :HMI
130 :DAB信号処理回路
131 :アンテナ
132 :DAB_RF部
133 :DAB復調部
134 :信号検出部
140 :DAB信号処理回路
141 :アンテナ
142 :DAB_RF部
143 :DAB復調部
144 :信号検出部
150 :セレクタ
160 :フラッシュメモリ
162 :テーブル
170 :通信インタフェース
10 :放送受信装置
20 :GPS受信機
30 :オーディオアンプ
40 :スピーカ
110 :MPU
112 :ステーションリスト
114 :タイマ
116 :メモリ
120 :HMI
130 :DAB信号処理回路
131 :アンテナ
132 :DAB_RF部
133 :DAB復調部
134 :信号検出部
140 :DAB信号処理回路
141 :アンテナ
142 :DAB_RF部
143 :DAB復調部
144 :信号検出部
150 :セレクタ
160 :フラッシュメモリ
162 :テーブル
170 :通信インタフェース
Claims (8)
- 所定の規格に準拠した放送信号を受信可能な放送受信装置において、
前記放送受信装置の位置情報を取得する装置位置取得部と、
受信中の前記放送信号によるサービスと同一内容のサービスを放送する放送局の位置情報を取得する放送局位置取得部と、
所定のトリガーが発生すると、前記装置位置取得部にて取得される前記放送受信装置の位置情報及び前記放送局位置取得部にて取得される各放送局の位置情報に基づいて、前記放送受信装置と前記各放送局との距離の変化を示す距離変化情報を算出する距離変化算出部と、
前記距離変化算出部により算出された前記各放送局の距離変化情報に基づいて前記放送局の選局を行う選局部と、
を備える、
放送受信装置。 - 前記選局部は、
前記距離変化算出部により前記放送受信装置が前記放送局に近付いていることを示す距離変化情報が算出されると、算出された、前記放送局に近付いていることを示す距離変化情報のうち、1つの距離変化情報に対応する放送局を選局する、
請求項1に記載の放送受信装置。 - 前記選局部は、
前記放送局に近付いていることを示す距離変化情報のうち、前記放送受信装置と前記放送局との距離の変化が最も大きい距離変化情報に対応する放送局を選局する、
請求項2に記載の放送受信装置。 - 前記選局部は、
前記距離変化算出部により算出された全ての放送局の距離変化情報が、前記放送受信装置が前記放送局から遠ざかっていることを示すものである場合、前記放送受信装置と前記放送局との距離の変化が最も小さい距離変化情報に対応する放送局を選局する、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の放送受信装置。 - 前記距離変化算出部は、
受信信号品質が所定閾値以上となる放送信号を放送する放送局を対象に前記距離変化情報を算出する、
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の放送受信装置。 - 前記選局部は、
前記放送受信装置との距離が所定距離以内の放送局がある場合、前記距離変化算出部により算出された前記各放送局の距離変化情報に拘わらず、前記放送受信装置との距離が最も近い放送局を選局する、
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の放送受信装置。 - 前記所定のトリガーは、
所定時間が経過する毎に、又は、受信中の前記放送信号の受信信号品質が前記所定閾値未満になったときに、又は、前記放送受信装置に対してユーザが所定の操作を行ったときに、発生する、
請求項1から請求項6の何れか一項に記載の放送受信装置。 - 所定の規格に準拠した放送信号を受信可能な放送受信装置が実行する放送受信プログラムにおいて、
前記放送受信装置の位置情報を取得する装置位置取得ステップと、
受信中の前記放送信号によるサービスと同一内容のサービスを放送する放送局の位置情報を取得する放送局位置取得ステップと、
所定のトリガーが発生すると、前記装置位置取得ステップにて取得される前記放送受信装置の位置情報及び前記放送局位置取得ステップにて取得される各放送局の位置情報に基づいて、前記放送受信装置と前記各放送局との距離の変化を示す距離変化情報を算出する距離変化算出ステップと、
前記距離変化算出ステップにより算出された前記各放送局の距離変化情報に基づいて前記放送局の選局を行う選局ステップと、
を含む、
放送受信プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020171690A JP2022063423A (ja) | 2020-10-12 | 2020-10-12 | 放送受信装置及び放送受信プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020171690A JP2022063423A (ja) | 2020-10-12 | 2020-10-12 | 放送受信装置及び放送受信プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022063423A true JP2022063423A (ja) | 2022-04-22 |
Family
ID=81213322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020171690A Pending JP2022063423A (ja) | 2020-10-12 | 2020-10-12 | 放送受信装置及び放送受信プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022063423A (ja) |
-
2020
- 2020-10-12 JP JP2020171690A patent/JP2022063423A/ja active Pending
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