JP2022062991A - ダイカスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】注油対象部への注油に際し給油配管の吐出口における潤滑油の液垂れを抑制する。【解決手段】ダイカスト装置11は、キャビティ22に溶湯を導くスリーブ31、及びスリーブ31を通してキャビティ22に注湯するピストン33を有するプランジャ19と、ピストン33をスリーブ31に対し進退移動させるピストン駆動部65と、スリーブ31の内周面31aとピストン33の外周面34aとの隙間を含む注油対象部37に潤滑油を供給する給油装置20と、を備える。給油装置20は、滑油の供給元である給油源41と、給油源41と注油対象部37との間を連通接続する給油配管43と、給油配管43に設けられて潤滑油を給送する給油ポンプ45と、を備える。給油配管43のうち給油ポンプ45から注油対象部37に至る途中には、給油配管43内に存する潤滑油を注油対象部37へエア圧により圧送するエアポンプ51が設けられている。【選択図】図1B

Description

本発明は、鋳物製品を生産するためのダイカスト装置に関する。
ダイカスト装置は、金型に溶湯を圧入し成型することにより高い寸法精度の鋳物製品を効率よく大量に生産可能な鋳造装置である。
例えば特許文献1には、スリーブの内周面と注入ピストンの外周面との間に潤滑油を供給するための潤滑油供給手段を備えるダイカスト装置の発明が開示されている。
特許文献1に係るダイカスト装置の潤滑油供給手段は、潤滑油供給通路と、この潤滑油供給通路を開閉する潤滑油供給弁と、スリーブの内周面と注入ピストンの外周面との間にエアを供給するエア供給通路と、このエア供給通路を開閉するエア供給弁を備えている。
特許文献1に係るダイカスト装置では、まず潤滑油供給弁を開放してスリーブの内周面と注入ピストンの外周面との間に潤滑油を供給する。その後、エア供給弁を開放させて潤滑油をエアによって圧送する。
特許文献1に係るダイカスト装置によれば、潤滑油を広範囲にわたって、かつ速やかに行き渡らせることができる。そのため、僅かな潤滑油量でスリーブと注入ピストンの寿命を延ばすと共に、スリーブ内で溶湯との反応によるガスの発生を抑制することができる。その結果、鋳巣の発生を防止して鋳物製品の品質向上を図ることができる。
特開2006-43766号公報
しかしながら、特許文献1に係るダイカスト装置では、注油対象部への注油に際し、給油配管の吐出口において潤滑油の液垂れを生じるおそれがあった。
これについて説明すると、ダイカスト装置の近傍は高温状態に置かれている。そのため、ダイカスト装置を構成するスリーブの内周面と注入ピストンの外周面との間の注油対象部に対し、給油源、及び給油源に貯められた潤滑油を注油対象部に送る給油ポンプは、ダイカスト装置の熱影響を避け得る程に離隔して設けられている。つまり、給油源と注油対象部との間は、熱影響を避け得る程の長尺寸法を呈する給油配管によって接続されている。
すると、給油源と注油対象部との間を接続する長尺の給油配管を通して給油源に貯められた潤滑油が給油ポンプの動作によって注油対象部へと送られる。そのため、比較的粘度の高い潤滑油が給油配管を通る際に生じる圧力損失等に起因して、注油対象部への注油を時期的に精度良く行うことは困難を伴う。その結果、注油対象部への注油に際し、給油配管の吐出口において潤滑油の液垂れを生じることとなっていた。
なお、注油対象部近傍で潤滑油の液垂れが生じると作業場を汚してしまう。また、液垂れによる潤滑油の無駄が生じる。さらに、作業場に垂れた潤滑油が火災を引き起こし兼ねないという懸念もあった。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、注油対象部への注油に際し、給油配管の吐出口における潤滑油の液垂れを抑制可能なダイカスト装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、(1)に係る発明は、鋳造空間を形成する金型に設けられ、前記鋳造空間に溶湯を導くスリーブと、当該スリーブに対して進退自在に設けられ、該スリーブを通して前記鋳造空間に注湯するピストンとを有するプランジャと、前記ピストンを前記スリーブに対して進退移動させる駆動部と、前記プランジャのうち前記スリーブの内周面と前記ピストンの外周面との隙間を含む注油対象部に潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、を備えるダイカスト装置において、前記潤滑油供給手段は、潤滑油の供給元である給油源と、前記給油源と前記注油対象部との間を連通接続する給油配管と、前記給油配管に設けられて潤滑油を給送する給油ポンプと、を備え、前記給油配管のうち前記給油ポンプから前記注油対象部に至る途中には、該給油配管内に存する潤滑油を前記注油対象部へエア圧により圧送する給気部が設けられていることを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、注油対象部への注油に際し、給油配管の吐出口における潤滑油の液垂れを抑制することができる。
本発明の実施形態に係るダイカスト装置を正面から視た概略構成図である。 ダイカスト装置のプランジャにおける注油対象部へ潤滑油を給油するための給油装置の概略構成を表すブロック図である。 本発明の実施形態に係るダイカスト装置に備わるプロセス制御装置の内部及び周辺部の構成を表すブロック図である。 本発明の実施形態に係るダイカスト装置に備わる給油装置の動作説明に供するタイムチャート図である。
以下、本発明の実施形態に係るダイカスト装置について、適宜図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に示す図面において、共通の機能を有する部材には同一の参照符号を付するものとする。また、部材のサイズ及び形状は、説明の便宜のため、変形又は誇張して模式的に表す場合がある。
〔ダイカスト装置11の概要〕
はじめに、本発明の実施形態に係るダイカスト装置11の概要について、図1Aを参照して説明する。
図1Aは、本発明の実施形態に係るダイカスト装置11を正面から視た概略構成図である。
本発明の実施形態に係るダイカスト装置11は、図1Aに示すように、型締装置13、射出装置15、押出装置17から構成される。このダイカスト装置11は、コールドチャンバー式のダイカスト装置である。
型締装置13は、固定盤23と可動盤25に取り付けた金型21を開閉すると共に、溶湯を金型21内に圧入する際、金型21を締め付ける機能を有する。金型21は、固定型27と可動型29とを備えて構成される。固定型27は固定盤23に取り付けられる一方、可動型29は可動盤25に取り付けられる。
なお、型締装置13の構成は従来技術と同等であるため、その詳細な説明を割愛する。
射出装置15は、金型21内に溶湯を射出・充填する機能を有する。射出装置15は、プランジャ19に備わるスリーブ31及びピストン33、アキュムレータ35を備えて構成される。プランジャ19は、金型21内に溶湯を射出・充填する際に重要な役割を果たす。アキュムレータ35は、溶湯を大流量・高圧で射出・充填するための畜圧装置である。
なお、射出装置15の構成は従来技術と同等であるため、本発明と関連のある部分を除き、その詳細な説明を割愛する。
プランジャ19に備わるスリーブ31は、金型21のキャビティ22に溶湯を案内する役割を果たす。スリーブ31は、略円筒状の外形形状を呈し、内部に略円筒状の収容空間を有している。スリーブ31には、溶湯を注入するための注入口32が開設されている。スリーブ31の収容空間内に溶湯を注入する際、不図示のラドルによって汲まれた溶湯が、注入口32を通してスリーブ31の収容空間内へと注ぎ込まれる。
金型21のキャビティ22は、本発明の「鋳造空間」に相当する。
プランジャ19に備わるピストン33は、スリーブ31の収容空間内に溜められた溶湯を金型21のキャビティ22へと射出・充填する役割を果たす。ピストン33は、駆動部の動作によって、スリーブ31の長手方向に対して進退移動するように構成されている。ピストン33の先端側(スリーブ31側)には、チップ部34が設けられている。チップ部34は、略円筒状に形成されている。チップ部34の外径寸法は、スリーブ31の内径寸法よりも僅かに小径に形成されている。
ダイカスト装置11において、チップ部34はピストン33と共に進退移動する。そのため、本発明において、チップ部34は本発明の「ピストン」の概念に含まれる。また、本発明の「ピストンの外周面」とは、チップ部34の外周面34aであっても構わない。
スリーブ31に備わる略円筒状の収容空間内に溜められた溶湯を金型21のキャビティ22に射出・充填する際、先端にチップ部34を備えるピストン33が、ピストン駆動部65(図2参照)の駆動によってスリーブ31側へと前進移動する。すると、スリーブ31の収容空間内に溜められた溶湯が金型21の側へピストン33のチップ部34によって押し出されるように、金型21のキャビティ22へと射出・充填される。
押出装置17は、金型21のキャビティ22内で凝固・冷却したダイカストを、可動型29から押し出す機能を有する。
なお、押出装置17の構成は従来技術と同等であるため、その詳細な説明を割愛する。
〔ダイカスト装置11に備わる給油装置20の概要〕
次に、ダイカスト装置11に備わる給油装置20について、図1Bを参照して説明する。
図1Bは、ダイカスト装置11のプランジャ19における注油対象部37へ潤滑油を注油するための給油装置20の概略構成を表すブロック図である。
図1Bに示す給油装置20は、スリーブ31の内周面31aとピストン33に備わるチップ部34の外周面34aとの隙間を含む注油対象部37に潤滑油を供給する機能を有する。給油装置20は、本発明の「潤滑油供給手段」に相当する。
なお、注油対象部37としては、スリーブ31の内周面31a及びチップ部34の外周面34aの隙間を含む。スリーブ31の内周面31a及びチップ部34の外周面34aの隙間を注油対象部37として注油を行うことによって、スリーブ31に対するピストン33の往復運動を円滑に行わせることができる。
前記機能を実現するために、給油装置20は、図1Bに示すように、潤滑油の供給元である給油源41と、給油源41と注油対象部37との間を連通接続する給油配管43と、給油配管43に設けられて潤滑油を給送する給油ポンプ45と、を備える。
ここで、給油配管43に属するある地点において「上流側」とは、ある地点に対して給油源41の側を意味する。一方、ある地点において「下流側」とは、ある地点に対して吐出口44の側を意味するものとする。
給油配管43のうち給油源41及び給油ポンプ45の間には、逆止弁42が設けられている。逆止弁42は、給油方向(図1B参照)への潤滑油の流通は許容するが、給油方向とは逆方向への潤滑油の流通を阻止する。
給油配管43のうち給油ポンプ45の直の下流側には、逆止弁47が設けられている。逆止弁47は、前記逆止弁42と同様に、給油方向(図1B参照)への潤滑油の流通は許容するが、給油方向とは逆方向への潤滑油の流通を阻止する。
給油配管43のうち逆止弁47の直の下流側には、第1中継点49を介して、エアポンプ51が設けられている。エアポンプ51は、給油配管43のうち第1中継点49の下流側に存する潤滑油をエア圧により注油対象部37へと圧送する機能を有する。これにより、給油配管43のうち第1中継点49の下流側に存する潤滑油のすべてが、注油対象部37に注油される。
給油配管43のうち逆止弁47の直の下流側の第1中継点49は、本発明の「給油配管43のうち給油ポンプ45から注油対象部37に至る途中」に相当する。また、エアポンプ51は、本発明の「給気部」に相当する。
給油ポンプ45及びエアポンプ51は、注油対象部37に対して少なくとも所定の間隔を置いて設けられている。この所定の間隔は、以下の事情を考慮して適宜の長さに設定される。
すなわち、ダイカスト装置11の近傍は高温状態に置かれている。かかる高温領域に給油ポンプ45やエアポンプ51等の機器を設けると、これら機器の寿命が短くなる。そこで、ダイカスト装置11のうちプランジャ19に備わる注油対象部37に対して、給油ポンプ45及びエアポンプ51は、ダイカスト装置11の熱影響を避け得る程に離隔して設けられる。つまり、前記所定の間隔は、ダイカスト装置11の熱影響を避け得ることを考慮した適宜の長さに設定される。
給油配管43の吐出口44は、ピストン33の軸部に仕込まれた給油管55に接続されている。この給油管55を介して、エア圧により圧送されてきた潤滑油が注油対象部(スリーブ31の内周面31a及びチップ部34の外周面34aの隙間を含む)37へと、ピストン33の軸方向に対して放射状に注油(図1B参照)される。
また、エアポンプ51の吐出口は、第2中継点52及び分岐配管53(図1B参照)を介して、ピストン33の軸部に仕込まれたエア管57に接続されている。このエア管57を介して送出されてきたエア圧によって、給油配管43を介するエア圧により圧送されてきた潤滑油が、注油対象部37へとスプレー塗布(散布)される。
なお、潤滑油をスプレー塗布(散布)することは、潤滑油を注油する概念に含まれる。
〔ダイカスト装置に備わるプロセス制御装置の内部及び周辺部の構成〕
次に、本発明の実施形態に係るダイカスト装置11に備わるプロセス制御装置61の内部及び周辺部の構成について、図2を参照して説明する。
図2は、ダイカスト装置11に備わるプロセス制御装置61の内部及び周辺部の構成を表すブロック図である。
ダイカスト装置11に備わるプロセス制御装置61には、図2に示すように、入力系統としてピストン位置センサ63が接続される一方、出力系統としてピストン駆動部65、給油ポンプ45、エアポンプ51がそれぞれ接続されている。
ピストン位置センサ63は、スリーブ31に対するピストン33(チップ部34でも良い)の進退位置を検出する。ピストン位置センサ63により検出されたピストン33の進退位置に係る情報は、プロセス制御装置61に送られる。
ピストン駆動部65は、プロセス制御装置61が司るシーケンス制御プログラムに従う進退位置にピストン33を駆動する。給油ポンプ45は、前記シーケンス制御プログラムに従って潤滑油を給送する。エアポンプ51は、前記シーケンス制御プログラムに従って、給油配管43のうち第1中継点49の下流側に存する潤滑油をエア圧により注油対象部37へと圧送する。
プロセス制御装置61は、図2に示すように、情報取得部67と、駆動制御部69と、を備えて構成されている。
情報取得部67は、ピストン位置センサ63により検出されたピストン33の進退位置に係る情報を取得する。
駆動制御部69は、予め設定されたシーケンス制御プログラムに従って出力系統としてのピストン駆動部65、給油ポンプ45、エアポンプ51の駆動制御をそれぞれ行う。
詳しく述べると、駆動制御部69は、給油ポンプ45によって潤滑油の給送を行わせた後、ピストン駆動部65によるピストン33の駆動前の所定のタイミングで、エアポンプ51によって給油配管43内に存する潤滑油を注油対象部37へ圧送する駆動制御を行う。
〔ダイカスト装置11に備わる給油装置20の動作説明〕
次に、本発明の実施形態に係るダイカスト装置11に備わる給油装置20の動作について、図3を参照して説明する。
図3は、ダイカスト装置11に備わる給油装置20の動作説明に供するタイムチャート図である。
図3に示すステップS1の時刻t0~t1の期間において、スリーブ31の収容空間内に溶湯を注入する注湯工程が行われる。この注湯工程は、ラドルによって汲まれた溶湯が、注入口32を通してスリーブ31の収容空間内へと注ぎ込まれることで遂行される。
時刻t0~t1の時間長は、特に限定されないが、例えば15秒程度である。
ステップS2の時刻t1~t2の期間において、スリーブ31に対するピストン33の前進工程が行われる。この前進工程では、ピストン33のチップ部34は、ピストン駆動部65の駆動によって、後退位置から前進位置(図1B参照)まで移動する。この移動に伴って、スリーブ31の収容空間内に溜められた溶湯が金型21の側へとピストン33のチップ部34によって押し出される。これにより、溶湯が金型21のキャビティ22へと射出・充填される。
時刻t1~t2の時間長は、特に限定されないが、例えば3秒程度である。
ステップS3の時刻t2~t4の期間において、金型21のキャビティ22において鋳造工程が行われる。この鋳造工程では、時刻t2~t3の期間に溶湯を凝固させた後、時刻t3~t4の期間にダイカスト(鋳物製品)の取り出しが行われる。このダイカストの取り出し後に、金型21への離型剤スプレー・部品インサート等を行っても構わない。
時刻t2~t3の時間長は、特に限定されないが、例えば20秒程度である。また、時刻t3~t4の時間長は、特に限定されないが、例えば12秒程度である。
ステップS4の時刻t4~t5の期間において、スリーブ31に対するピストン33の後退工程が行われる。この後退工程では、ピストン33のチップ部34は、ピストン駆動部65の駆動によって、前進位置から後退位置(図1B参照)まで移動する。
時刻t4~t5の時間長は、特に限定されないが、例えば3秒程度である。
ステップS5の時刻t4~t5の期間(後退工程の遂行期間)において、プランジャ19における注油対象部37への潤滑油の注油工程が行われる。この注油工程は、後退工程の遂行期間に、給油配管43のうち第1中継点49の下流側に存する潤滑油を、エアポンプ51の駆動に係るエア圧により注油対象部37へと圧送することで遂行される。
ここで、ステップS5の注油工程は、前記したステップS1~S4とは原則として(時刻t4~t5の注油期間を除き)独立して動作する。
そこで、ステップS5の注油工程について、時系列に沿って説明する。
ステップS5の注油工程において、時刻t11~t12の期間では、潤滑油の吐出が行われる。この潤滑油の吐出は、給油源41に溜められた潤滑油を給油ポンプ45によって給送することで行われる。この給送によって給油配管43の内圧は高まっている。
時刻t11~t12の時間長は、特に限定されないが、例えば1秒程度である。
ステップS5の注油工程において、時刻t12~t4の期間では、給油配管43における潤滑油の充填が行われる。この潤滑油の充填は、給油配管43の内圧が定常状態(大気圧)になるまで潤滑油を緩送することで行われる。この潤滑油の緩送は、給油ポンプ45の動作を停止させた状態で行われる。
時刻t12~t4の時間長は、特に限定されないが、例えば30秒程度である。
ステップS5の注油工程において、時刻t4~t5の期間(後退工程の遂行期間)において、前記した通り、給油配管43のうち第1中継点49の下流側に存する潤滑油を、エアポンプ51の駆動に係るエア圧により注油対象部37へと圧送することにより、プランジャ19における注油対象部37への潤滑油の注油が行われる。
〔ダイカスト装置11の作用効果〕
次に、本発明の実施形態に係るダイカスト装置11の作用効果について説明する。
第1の観点に基づくダイカスト装置11は、キャビティ(鋳造空間)22を形成する金型21に設けられ、キャビティ22に溶湯を導くスリーブ31と、スリーブ31に対して進退自在に設けられ、該スリーブ31を通してキャビティ22に注湯するピストン33とを有するプランジャ19と、ピストン33をスリーブ31に対して進退移動させるピストン駆動部(駆動部)65と、プランジャ19のうちスリーブ31の内周面31aとピストン33(チップ部34)の外周面34aとの隙間を含む注油対象部37に潤滑油を供給する給油装置(潤滑油供給手段)20と、を備えるダイカスト装置が前提となる。
給油装置20は、滑油の供給元である給油源41と、給油源41と注油対象部37との間を連通接続する給油配管43と、給油配管43に設けられて潤滑油を給送する給油ポンプ45と、を備える。
給油配管43のうち給油ポンプ45から注油対象部37に至る途中には、給油配管43内に存する潤滑油を注油対象部37へエア圧により圧送するエアポンプ(給気部)51が設けられている。
第1の観点に基づくダイカスト装置11によれば、給油配管43のうち給油ポンプ45から注油対象部37に至る途中には、給油配管43内に存する潤滑油を注油対象部37へエア圧により圧送するエアポンプ51が設けられているため、エアポンプ51を駆動すれば、給油配管43内に存する潤滑油を注油対象部37へエア圧により圧送することができる。
その結果、注油対象部37への注油に際し、給油配管43の吐出口44における潤滑油の液垂れを抑制することができる。
なお、給油配管43のうちダイカスト装置11の近傍箇所に潤滑油が残存していると、ダイカスト装置11の熱影響を受けて潤滑油の酸化損傷が進むと共に、潤滑油含有成分の濃縮化によって給油配管43に詰まりが生じる。
この点、第1の観点に基づくダイカスト装置11では、給油配管43内に存する潤滑油が注油対象部37へエア圧により圧送されると、給油配管43のうちダイカスト装置11の近傍箇所に潤滑油が残存することはない。
第1の観点に基づくダイカスト装置11によれば、潤滑油の酸化損傷を抑制すると共に、給油配管43の詰まりを抑制することができる。
また、第2の観点に基づくダイカスト装置11は、第1の観点に基づくダイカスト装置11であって、ピストン駆動部(駆動部)65、給油ポンプ45、及びエアポンプ(給気部)51の駆動制御を行う駆動制御部69をさらに備える。
駆動制御部69は、給油ポンプ45によって潤滑油の給送を行わせた後、ピストン駆動部65によるピストン33の駆動前の所定のタイミングで、エアポンプ51によって給油配管43内に存する潤滑油を注油対象部37へ圧送する駆動制御を行う。
ピストン33の駆動前の所定のタイミングとは、具体的には、例えば、図3に示すステップS4の後退工程が始まる直前のタイミングである。潤滑油の注油対象部37への注油は、後退工程と同期して遂行されるのが好ましいからである。
第2の観点に基づくダイカスト装置11によれば、駆動制御部69は、給油ポンプ45によって潤滑油の給送を行わせた後、ピストン駆動部65によるピストン33の駆動前の所定のタイミングで、エアポンプ51によって給油配管43内に存する潤滑油を注油対象部37へ圧送する駆動制御を行うため、給油ポンプ45によって給送された適量の潤滑油を注油対象部37へ適時かつ適確に注油することができる。
また、第3の観点に基づくダイカスト装置11は、第1又は第2の観点に基づくダイカスト装置11であって、給油ポンプ45及びエアポンプ(給気部)51は、注油対象部37に対して少なくとも所定の間隔を置いて設けられている。
ここで、所定の間隔とは、ダイカスト装置11の熱影響を避け得ることを考慮して適宜設定される間隔である。
第3の観点に基づくダイカスト装置11によれば、給油ポンプ45及びエアポンプ51は、注油対象部37に対して少なくとも所定の間隔を置いて設けられているため、給油ポンプ45及びエアポンプ51に対するダイカスト装置11の熱影響を回避することにより、ダイカスト装置11の熱影響を回避しない場合と比べて、給油ポンプ45及びエアポンプ51の寿命を延ばすことができる。
〔その他の実施形態〕
以上説明した実施形態は、本発明の具現化の例を示したものである。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
なお、本発明に係るダイカスト装置11に備わる給油装置20は、例えば、鍛造加工を行う鍛造装置において潤滑油の注油を要する場面に適用することができる。
11 ダイカスト装置
19 プランジャ
20 給油装置(潤滑油供給手段)
21 金型
22 キャビティ(鋳造空間)
31 スリーブ
31a スリーブの内周面
33 ピストン
34 チップ部(ピストン)
34a ピストン(チップ部)の外周面
37 注油対象部
41 給油源
43 給油配管
45 給油ポンプ
51 エアポンプ(給気部)
65 ピストン駆動部(駆動部)
69 駆動制御部

Claims (3)

  1. 鋳造空間を形成する金型に設けられ、前記鋳造空間に溶湯を導くスリーブと、当該スリーブに対して進退自在に設けられ、該スリーブを通して前記鋳造空間に注湯するピストンとを有するプランジャと、
    前記ピストンを前記スリーブに対して進退駆動させる駆動部と、
    前記プランジャのうち前記スリーブの内周面と前記ピストンの外周面との隙間を含む注油対象部に潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、を備えるダイカスト装置において、
    前記潤滑油供給手段は、
    潤滑油の供給元である給油源と、
    前記給油源と前記注油対象部との間を連通接続する給油配管と、
    前記給油配管に設けられて潤滑油を給送する給油ポンプと、を備え、
    前記給油配管のうち前記給油ポンプから前記注油対象部に至る途中には、該給油配管内に存する潤滑油を前記注油対象部へエア圧により圧送する給気部が設けられている
    ことを特徴とするダイカスト装置。
  2. 請求項1に記載のダイカスト装置であって、
    前記駆動部、前記給油ポンプ、及び前記給気部の駆動制御を行う駆動制御部をさらに備え、
    前記駆動制御部は、前記給油ポンプによって潤滑油の給送を行わせた後、前記駆動部による前記ピストンの駆動前の所定のタイミングで、前記給気部によって前記給油配管内に存する潤滑油を前記注油対象部へ圧送する駆動制御を行う
    ことを特徴とするダイカスト装置。
  3. 請求項1又は2に記載のダイカスト装置であって、
    前記給油ポンプ及び前記給気部は、前記注油対象部に対して少なくとも所定の間隔を置いて設けられている
    ことを特徴とするダイカスト装置。
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