JP6066343B2 - 射出成形機 - Google Patents

射出成形機 Download PDF

Info

Publication number
JP6066343B2
JP6066343B2 JP2014146394A JP2014146394A JP6066343B2 JP 6066343 B2 JP6066343 B2 JP 6066343B2 JP 2014146394 A JP2014146394 A JP 2014146394A JP 2014146394 A JP2014146394 A JP 2014146394A JP 6066343 B2 JP6066343 B2 JP 6066343B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
hydraulic
mold
injection molding
molding machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014146394A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016022606A (ja
Inventor
貴裕 辻
貴裕 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sodick Co Ltd
Original Assignee
Sodick Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sodick Co Ltd filed Critical Sodick Co Ltd
Priority to JP2014146394A priority Critical patent/JP6066343B2/ja
Publication of JP2016022606A publication Critical patent/JP2016022606A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6066343B2 publication Critical patent/JP6066343B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、油圧アクチュエータを有し、油圧アクチュエータに作動油を供給して油圧アクチュエータを制御する油圧システムを備えた射出成形機であって、軸材を支持し案内する滑り軸受に潤滑油を供給する潤滑油供給機構を備えた射出成形機に関する。
射出成形機は、固定金型と可動金型との一対の金型で形成されるキャビティに溶融した材料を注入して固化させ、材料が固化した後に金型から成形品を取り出して回収すること繰り返して、連続的に所望の成形品を生産することができるように構成されている。そのため、射出成形機は、可動金型を移動させて一対の金型を開閉するための型開閉装置と、金型がキャビティに注入した樹脂の圧力で開かないように型閉めを行なう型締装置とを備えている。以下、型開閉装置と型締装置を合わせて金型移動装置いう。
油圧式の金型移動装置は、油圧アクチュエータによって可動プラテンを移動させる構造である。例えば、油圧シリンダ内に収容されているピストンを作動油の給排によって移動させることにより可動プラテンを駆動して、可動プラテンに取り付けられている可動金型と固定金型に対して相対移動させる。
電動式の金型移動装置は、電動アクチュエータによって可動プラテンを移動させる構造である。例えば、サーボモータの回転駆動力を送りねじ機構を含む伝達機構を通して直線駆動力に変換して作動軸に伝達し、可動プラテンに取り付けられている可動金型を固定金型に対して相対移動させる。
高制御性と高応答性が求められる型開閉動作を電動アクチュエータで行ない、高出力が求められる型締動作を油圧アクチュエータで行なう、いわゆるハイブリッド式の金型移動装置が知られているが、駆動装置の動作原理と基本的な構造は、油圧式および電動式の金型移動装置とおおよそ同じである。
ところで、一般的に、機械における金属製の固定部材と可動部材とが接する接触部位においては、軸材と支持部材との間に設けられる滑り軸受が異常に消耗して寿命を縮めたり、粉吹きのような変質ないし腐蝕によって可動部材の動作不良が生じないようにするために、滑り軸受に潤滑油または油系潤滑剤が供給されている。射出成形機においても、例えば、可動プラテンの作動軸と支持部材との間に設けられる滑り軸受に潤滑油または潤滑剤が供給されている。
金型移動装置の固定部材と可動部材とが接する接触部位は、人手が届きにくい場所に設けられていることが多いので、滑り軸受に潤滑油を供給することが容易ではない。そのため、維持管理の作業を行なうときに、予め滑り軸受に潤滑油を多めに供給しておくようにしたり、グリースのような粘性の高い潤滑剤を使用したり、あるいは無給油ブッシュのような潤滑油自己供給形の軸受を用いるようにされている。
しかしながら、滑り軸受に潤滑油を多く供給すると、滑り軸受が有している防漏能力を超えて余分な潤滑油が支持部材の外側に漏出するおそれがある。また、粘性の高い潤滑剤は、滑り軸受の全体に十分に行き渡らないおそれがあるとともに、潤滑剤が劣化したときの交換または補充の作業が容易ではない。また、潤滑油自己供給形の軸受であっても油切れが発生するおそれがあるので、軸移動の回数が多い機械では、維持管理の作業なしに半永久的に耐磨耗性を維持させることが難しく、比較的高価である上に、設置可能な環境に対する制約が大きい。
特許文献1は、潤滑油を霧状にして軸受や歯車に供給する噴霧給油装置を開示している。また、特許文献2には、電動式の金型移動装置における送りねじ機構に潤滑油を供給する潤滑装置を開示している。特許文献1および特許文献2の発明を射出成形機における滑り軸受に潤滑油を供給する潤滑油供給機構に利用することによって、人手に頼らずに滑り軸受に適量の潤滑油を供給することが期待できる。
実開平5−45393号公報 特開2003−220638号公報
潤滑油供給装置によって適切なタイミングで適量の潤滑油を定期的に供給するためには、高度な潤滑油供給システムを実現し得る複数のセンサと特別の制御手段が要求される。そのため、センサまたは制御手段の不具合を原因とする油圧シリンダ装置を含む油圧システムの故障が発生する危険性が高まり、維持管理に要する作業と費用の負担がより大きくなる。
また、油圧式アクチュエータの作動油を利用して潤滑油を滑り軸受に供給する広く知られている潤滑油供給装置では、潤滑油として使用する作動油を油圧システムの高圧油圧回路の途中から得る必要があるので、油圧シリンダ装置に作動油を供給する配管とは別に、滑り軸受に潤滑油を送油する配管に対して高圧の作動油に十分に耐える耐圧強度がより高い強固な構造が要求される。
本発明は、上記課題に鑑みて、滑り軸受に安定して適量の潤滑油が供給されている状態を維持することができる改良された射出成形機を提供することを主たる目的とする。特に、本発明は、金型移動装置において、可動プラテンと連結する作動軸とバックプラテンとの間に設けられる滑り軸受に潤滑油を安定して供給する潤滑油供給機構を有する射出成形機を提供することを目的とする。本発明によって得ることができるいくつかの有利な点は、本発明の実施の形態の説明において、より具体的に示される。
本発明の射出成形機は、上記目的を達成するために、油圧アクチュエータを制御する油圧システムを備えた射出成形機において、油圧シリンダ装置(6)のシリンダ室(6B)との間で作動油を給排する主蓄油室(70A)と主蓄油室(70A)の余剰の作動油を一時的に貯留する副蓄油室(70B)と副蓄油室(70B)の底側に設けられ固定絞りを有する配管口(70E)とを含む補助油タンク(7B)と、直線1軸方向に移動する軸材(4)を支持し案内する滑り軸受(30C)が設けられている支持部材(30)において軸材(4)を支持する軸支側と外側との間に連通する給油路(30F)と、配管口(70E)と給油路(30F)とを接続する空圧配管(8A)と、を含んで成る潤滑油供給機構(8)を有する。
特に、上記射出成形機は、油圧シリンダ装置(6)が金型移動装置(1)の型締シリンダ装置であって、軸材(4)が可動プラテン(10)と連結する作動軸であり、支持部材(30)がバックプラテンであることを特徴とする。
なお、上記括弧内に示される図面に対応する符号は、本発明の説明の便宜上付されたものであって、本発明を図面に示される具体的な実施の形態と同一の射出成形機に限定することを意図するものではない。
本発明の射出成形機は、油圧システムの補助油タンクにおいて一時的に高くなる内圧を利用し配管口における固定絞りと空圧配管の作用によって、成形サイクル毎に作動油を霧状化して潤滑油として滑り軸受に適量供給することができる。
そのため、適量の潤滑油を定期的に噴霧して滑り軸受に供給するためのセンサおよび制御手段が不要である。また、作動油を供給する配管以外に別に耐圧強度が高い強固な配管が要求されない。その結果、油圧システムの故障の危険性が高くなることがなく、維持管理に要する作業と費用の負担がそれほど大きくなることがない。また、安全性が高く、潤滑油供給機構を設置することによる射出成形機の製造コストの増加が抑えられる。
本発明の射出成形機における金型移動装置の概容を示す長手方向の断面図である。 図1に示される金型移動装置における型締シリンダ装置を模式的に示す長手方向の断面図である。 図2示される型締シリンダ装置の幅方向の断面図である。 図2に示される型締シリンダ装置において、可動金型が型閉限位置にあるときの作動油の供給状態を模式的に示す長手方向の断面図である。 図4に示される型締シリンダ装置の幅方向の断面図である。 図2に示される型締シリンダ装置において、可動金型が型開限位置にあるときの作動油の供給状態を模式的に示す長手方向の断面図である。 図6に示される型締シリンダ装置の幅方向の断面図である。
図1は、本発明の射出成形機における金型移動装置(型締装置)の全体構成の概容を示す。図1ないし図3は、ハイブリッド式の金型移動装置を示す。図2および図3は、図1に示される射出成形機の金型移動装置における型締シリンダ装置と潤滑油供給機構を抽出して模式的に示している。以下に、図1ないし図3を用いて、潤滑油供給機構を備えた射出成形機の好適な実施の形態を詳しく説明する。
ハイブリッド式の金型移動装置1を備えた射出成形機は、油圧アクチュエータを制御する油圧システムを備えた射出成形機である。図1に示されている射出成形機の金型移動装置1は、一対の金型2のうちの固定金型2Aを取り付ける固定プラテン10と、可動金型2Bを取り付けて往復移動する可動プラテン20とを備える。
固定プラテン10は、タイバ3によってバックプラテン30に連結して固定されている。可動プラテン20と連結する軸材である作動軸4は、その中心軸線に沿って直線1軸方向に移動する。可動プラテン20は、作動軸4の移動によってタイバ3に案内されて固定プラテン10とバックプラテン30との間で往復移動する。
可動プラテン20は、型開閉時は、型開閉装置の駆動装置の電動アクチュエータであるサーボモータ5によって型開限位置と型閉限位置との間を往復移動する。可動プラテン20は、型締時は、型締装置の駆動装置の油圧アクチュエータである油圧シリンダ装置によって固定プラテン10に取り付けた固定金型2Aに可動プラテン20に取り付けた可動金型2Bを押し付ける方向に型締ラム40を移動する。油圧シリンダ装置である型締シリンダ装置6によって可動プラテン20が固定プラテン10の方向に移動することができる直線距離は、タイバ3が有する中心軸線方向の伸縮性に依存する僅かな型締代(縮小ストローク)である。
サーボモータ5は、実質的にバックプラテン30に設けられる。図1に示される実施の形態の金型移動装置1では、サーボモータ5は、バックプラテン30に一体的に設けられる型締シリンダ装置6のシリンダ6Aの外壁に取り付けられ固定されている。サーボモータ5の回転駆動力は、伝達機構50によってボールねじ機構60に伝達される。ボールねじ機構60は、サーボモータ5から得る回転駆動力を直線駆動力に変換して作動軸4に駆動力を伝達する。
伝達機構50は、より具体的には、駆動プーリ50Aと、従動プーリ50Bと、タイミングベルト50Cとを含んで成る。また、伝達機構50は、サーボモータ5の駆動軸と駆動プーリ50Aの回転軸との間に駆動軸と回転軸との接続を行なう図示しないクラッチ機構を備えている。ボールねじ機構60は、具体的に、従動プーリ50Bの回転軸に直結するボールねじ60Aと、ボールねじ60Aと螺合するナット60Bとで成る。
型締シリンダ装置6は、油圧シリンダ装置の1つである。型締シリンダ装置6は、主に、シリンダ6Aと、シリンダ室である作動油室6Bと、作動軸4を部分的に含むピストンロッド6Cと、ピストンヘッド6Dとでなる。ピストンロッド6Cとピストンヘッド6Dとで型締ラム40を形成する。実施の形態の射出成形機の金型移動装置1では、ピストンヘッド6Dは、実質的にボールねじ機構60のナット60Bに相当する。
サーボモータ5が回転するときは、ボールねじ機構60のボールねじ60Aが中心軸廻りに回転してボールねじ60Aに螺合するナット6Bが作動軸4の中心軸線方向に移動する。作動軸4に実質的に固定される型締シリンダ装置6のピストンヘッド6Dに相当するナット6Bの移動によって作動軸4が移動し、作動軸4に連結している可動プラテン20が直線1軸方向に移動する。したがって、サーボモータ5が予め定められている正回転の方向に駆動するときは、可動プラテン20が固定プラテン10の方向に直進し、サーボモータ5が逆回転の方向に駆動するときは、可動プラテン20がバックプラテン30の方向に直進する。
型締シリンダ装置6は、油圧システム7の主油タンク7Aから供給される所定の圧力の作動油をシリンダ室である作動油室6Bに導入することによってピストンである型締ラム40を固定プラテン10の方向に前進させる単動シリンダ装置である。
図2に示されるように、バックプラテン30は、直線1軸方向に移動する軸材である作動軸4を滑り軸受によって支持し案内する支持部材である。具体的に、作動軸4は、バックプラテン30の支持板30Aに穿設されている貫通孔30Bに設けられる滑り軸受であるウェアリングのような環状の作動軸軸受30Cによって支持され案内されている。
型締シリンダ装置6を動作させるときは、伝達機構50によってサーボモータ5と駆動プーリ50Aとの間の連結を解除して、ボールねじ60Aがサーボモータ5に拘束されない自由に回転できる状態で、油圧システム7の主油タンク7Aから型締シリンダ装置6の作動油室6Bに作動油を供給する。主油タンク7Aから作動油室6Bに高圧の作動油が供給されると、型締ラム40が固定プラテン10の方向に前進し、可動プラテン20が所定の型締代だけ固定プラテン10を押し付けるように移動する。
実施の形態の金型移動装置1においては、作動軸軸受30Cによって作動軸4を支持するバックプラテン30の支持板30Aに給油口30Dと排油口30Eの少なくとも一対の給排油口が設けられている。給油口30Dは、支持板30Aの上側に設けられ、油圧システム7の補助油タンク7Bに接続する。排油口30Eは、支持板30Aの下側に設けられ、油圧システム7の主油タンク7Aに接続する。
給油口30Dは、作動油4を支持し案内する作動軸軸受30Cが設けられているバックプラテン30の支持板30Aにおいて作動油4を支持する軸支側と外側との間を連通するように支持板30Aに設けられる給油路30Fを通して貫通孔30Bの上側の内壁にある開口30Hに繋がっている。また、排油口30Eは、軸支側と外側との間を連通するように支持板30Aに設けられる排油路30Gを通して貫通孔30Bの下側の内壁にある開口30Jに繋がっている。
型締シリンダ装置6に作動油を供給する油圧システム7は、金型移動装置1から離れた位置に設けられる主油タンク7Aと、バックプラテン30に一体的に設けられる型締シリンダ装置6のシリンダ6Aの上側に設けられる補助油タンク7Bとを備える。主油タンク7Aは、常時作動油を貯留し、図示しない高圧ポンプによって所定の圧力の作動油を型締シリンダ装置6の作動油室6Bに供給する。補助油タンク7Bは、略常圧の作動油を作動油室6Bに供給し、または圧縮された作動油を作動油室6Bから回収するように、所要の量の作動油を一時的に貯留する。
補助油タンク7Bは、図3に示されるように、型締シリンダ装置6の作動油室6Bとの間で作動油を給排する主蓄油室70Aと、主蓄油室70Aの余剰の作動油を一時的に貯留し主油タンク7Aに戻すための副蓄油室70Bとから成る。補助タンク7Bは、主蓄油室70Aの容量が副蓄油室70Bの容量よりも十分に大きくなるように、隔壁70Cによって仕切られている。
補助油タンク7Bの主蓄油室70Aの底側には、型締シリンダ装置6の作動油室6Bに繋がる連通路が設けられている。また、副蓄油室70Bの底側には、副蓄油室70Bに一時的に貯留される作動油を主油タンク7Aに戻すための配管口70Dと、潤滑油供給機構8の空圧配管8Aを通してバックプラテン30の支持板30Aに設けられている給油路30Fに接続する配管口70Eとが設けられている。
補助油タンク7Bにおいて、主蓄油室70Aと型締シリンダ装置6の作動油室6Bとの間を連通する連通路には、流量制御弁であるプレフィル弁7Cが設けられている。プレイフィル弁7Cの開閉を操作することによって、作動油室6Bの作動油の給排を制御することができる。なお、図2および図3に示される実施の形態の油圧システム7では、補助油タンク7Bの中に加わる圧力を開放して補助油タンク6Bの内圧を常圧にするためのエアブリーザ7Dが設けられている。
補助油タンク7Bでは、型閉時には、プレフィル弁7Cを開放し、主蓄油室70Aに貯留されている作動油を型締シリンダ装置6の作動油室6Bに流入させて、作動油室6Bを作動油で満たす。型締時には、プレフィル弁7Cを閉じて作動油室6Bを加圧できる状態にする。型開時には、プレフィル弁7Cを開放して作動油室6Bから圧縮されている作動油を主蓄油室70Aに戻すことができるようにする。
配管口70Eは、内側に固定絞りを有する。配管口70Eに取り付けられる固定絞りは、より具体的には、配管口の内側に管用ねじが螺合する螺子穴を有するオスメスニップルを設け、テーパスクリュ沈みプラグを取り付けるように構成されている。実施の形態における配管口70Eの固定絞りのテーパスクリュ沈みプラグには、0.6mmφないし2.0mmφの細穴が形成されている。配管口70Eのメス側ポートは、潤滑油供給機構8のエアホースのような空圧配管8Aを通してバックプラテン30の支持板30Aに設けられている給油口30Dから給油路30Fに接続する。
潤滑油供給機構8は、少なくとも、油圧システム7の補助油タンク7Bと、空圧配管8Aと、バックプラテン30の支持板30Aに設けられる給油路30Fとを含んで成る。潤滑油供給機構8は、作動油が高圧に昇圧されていなくても作動油を霧状化して補助油タンク7Bから給油口30Dに供給し、作動油を潤滑油として作動軸4に噴霧する。
図4ないし図7は、油圧シリンダ装置である型締シリンダ装置と潤滑油供給機構が模式的に示されている。図4ないし図7では、便宜上、型締シリンダ装置と潤滑油供給機構に関係する部材以外の殆どの部材が図示省略されている。以下に、図4ないし図7を用いて実施の形態の金型移動装置における型締シリンダ装置と潤滑油供給機構の動作を説明する。
1回の成形サイクルを開始するときは、図4および図5に示されるように、プレフィル弁7Cを操作して補助油タンク7Bの主蓄油室70Aと型締シリンダ装置6の作動油室6Bとの間の連通路を開放しておく。補助油タンク7Bは、シリンダ6Aの上側に設けられているので、連通路が開放されると、主蓄油室70Aから作動油室6Bに常圧の作動油が流入し、作動油室6Bが作動油で満たされる。
成形サイクル中の型閉時は、サーボモータ5を駆動してボールねじ機構60のボールねじ60Aを正方向に回転させ、ボールねじ機構60のナット60Bを固定プラテン10の方向に移動させる。ナット60Bが固定プラテン10の方向に移動するとき、ナット60Bを含む型締シリンダ装置6の型締ラム40が前進し、型締ラム40におけるピストンロッド6Cを含む移動軸4が移動するため、移動軸4に連結されている可動プラテン20が固定プラテン10の方向に移動する。その結果、型開限位置において、可動プラテン20に取り付けられている可動金型2Bが固定プラテン10に取り付けられている固定金型2Aと接合する。
この間、プレフィル弁7Cが開いているので、型締ラム40が前進するのにともなって作動油室6Bの容積が大きくなるのに従って流下と負圧とによって補助油タンク7Bの主蓄油室70Aから作動油が作動油室6Bに流入し続けて、作動油室6Bは、型締シリンダ装置6のピストンヘッド6Dの位置に関わらずに常時作動油で満たされる。したがって、ボールねじ機構60のナット60Bを含む型締シリンダ装置6の型締ラム40が前進するほど、補助油タンク7Bの主蓄油室70Aに貯留されている作動油の液面が低下する。
成形サイクル中の型締時は、プレフィル弁7Cを操作して補助油タンク7Bの主蓄油室70Aと型締シリンダ装置6の作動油室6Bとの間の連通路を閉鎖して、作動油が作動油室6Bから主蓄油室70Aに逆流できないようにしておく。そして、高圧ポンプを駆動して主油タンク7Aから加圧された所定の圧力の作動油を作動油室6Bに注入する。その結果、型締ラム40が移動できなくなる型締位置までの僅かな所要の型締代だけ固定プラテン10の方向に前進して、一対の金型2の型締めが行なわれる。
成形サイクル中の型開時は、図6および図7に示されるように、高圧ポンプを停止して作動油の供給を中止するとともに、プレフィル弁7Cを操作して補助油タンク7Bの主蓄油室70Aと型締シリンダ装置6の作動油室6Bとの間の連通路を実質的に開放する。このとき、作動油室6Bの中の作動油が主油タンク7Aから供給された高圧の作動油によって圧縮されているので、圧力を開放する状態で作動油が主油タンク7Aと補助油タンク7Bとに流入する。
サーボモータ5を逆回転させてボールねじ機構60のボールねじ60Aを回転させると、ボールねじ60Aに螺合するナット60Bが伝達機構50の方向に移動する、言い換えると、型締ラム40が後退する。型締ラム40の後退にともなって作動油室6Bの容積が小さくなるので、作動油室6Bに残留している作動油がさらに主油タンク7Aと補助油タンク6Bに流入する。
このとき、型締ラム40の後退にともなって補助油タンク7Bの上側に設けられているエアブリーザ7Dから補助油タンク7B内の空気が排出されるが、エアブリーザ7Dの排出抵抗によって補助油タンク7Bの中が瞬間的に加圧された状態になって補助油タンク7Bの内圧が一時的に上昇する。
主油タンク7Aと型締シリンダ装置6の作動油室6Bとを接続する配管における作動油の単位時間当たりの流量よりも補助油タンク7Bの主蓄油室70Aと作動油室6Bとの間を連通する連通路における作動油の単位時間当たりの流量の方が多いので、型締ラム40が後退するのに従って、主蓄油室70Aの作動油が隔壁70Cを超えて副蓄油室70Bに溢出する。
補助油タンク7Bの副蓄油室70Bに流入した余剰の作動油は、僅かな時間一時的に副蓄油室70Bに貯留される。また、副蓄油室70Bの底側に設けられている配管口70Eの固定絞りにおけるテーパスクリュ沈みプラグの上に少量の作動油が溜まって残った状態になる。
副蓄油室70Bに流入した殆どの作動油は、補助油タンク7Bにおいて一時的に高められた内圧によって配管口70Dから押し出されて主油タンク7Aに戻される。このとき、配管口70Eの固定絞りにおけるテーパスクリュ沈みプラグの上に残されている僅かな作動油は、上記内圧によって細穴から潤滑油供給機構8の空圧配管8Aに押し出されるので、霧状化して空圧配管8A内の気体に混入する。空圧配管8Aの中に押し出されて気体と混合した作動油は、気体に運ばれて気体と共にバックプラテン30の支持板30Aに設けられている給油口30Dに到達する。
給油口30Dまで運ばれてきた霧状の作動油は、支持板30Aに設けられている供給路30Fを通って支持板30Aの貫通孔30Bの上側の内壁の開口30Hから潤滑油として作動軸4に噴射される。そのため、潤滑油が作動軸4の外周面上で玉状にならずに広がって薄く付着し、潤滑油が貫通孔30Bからバックプラテン30の支持板30Aの外に漏出するおそれがない。
また、実施の形態の金型移動装置1では、定期的に繰返し潤滑油が供給されることによって作動軸軸受30Cの周囲の潤滑油が蓄積され、万一必要十分な適量を超えてしまった場合でも、余剰の潤滑油は、作動油4の外周に沿って下側に垂れていき、貫通孔30Bの下側の内壁の開口30Jから排油路30Gに導入されるように構成されているので、余剰の潤滑油が排油路30Gから主油タンク7Aに戻されることによって、支持板30Aから外に漏出するおそれがない。
次の成形サイクルにおいて、型締時に移動軸4が移動するのにともなって作動軸4の外周面に噴霧供給されている潤滑油がバックプラテン30の支持板30Aに設けられている作動軸軸受30Cと接触する。作動軸軸受30Cと接触した潤滑油は、作動軸4の上側において外周面に供給されているので、外周面を伝わって下に移動しながら作動油軸受30Cの概ね全体に均一に供給される。
以上の一連の動作で示されたとおり、実施の形態の射出成形機の金型移動装置では、人手を要さずに1回の成形サイクル毎に間欠的ないし定期的に適量の潤滑油が作動軸軸受に供給され、潤滑油切れが生じない。実施の形態の射出成形機の金型移動装置では、概ね既存の金型移動装置を利用して、作動軸軸受に適量の潤滑油を供給することができる。なお、実施の形態の射出成形機では、金型移動装置における作動軸軸受に潤滑油を供給する潤滑油供給機構が示されているが、その他の潤滑油を供給することが要求される軸受に同様の構成を適用して潤滑油を供給するようにすることができる。
本発明の射出成形機は、具体的に示されている実施の形態の射出成形機と同じ構成に限定されない。本発明の射出成形機は、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で、実施の形態の射出成形機を適宜変形し、あるいは組み合わせて実施することができる。例えば、実施の形態の射出成形機においては、ハイブリッド式の金型移動装置が示されているが、油圧シリンダ装置を備えている射出成形機であるならば、他の駆動方式の金型移動装置に適用することができる。
本発明は、油圧アクチュエータを制御する油圧システムを備える射出成形機に利用することができる。特に、常時適量の潤滑油を給油しておく必要がある滑り軸受を有する射出成形機に有益である。本発明は、射出成形技術の発展に寄与する。
1 金型移動装置(型締装置)
2 金型
2A 固定金型
2B 移動金型
3 タイバ
4 作動軸(軸材)
5 サーボモータ
6 型締シリンダ装置(油圧シリンダ装置)
6A シリンダ
6B 作動油室(シリンダ室)
6C ピストンロッド
6D ピストンヘッド
7 油圧システム
7A 主油タンク
7B 補助油タンク
7C プレフィル弁
7D エアブリーザ
8 潤滑油供給機構
8A 空圧配管
10 固定プラテン
20 可動プラテン
30 バックプラテン
30A 支持板
30B 貫通孔
30C 作動軸軸受(滑り軸受)
30D 給油口
30E 排油口
30F 供給路
30G 排油路
40 型締ラム
50 伝達機構
60 送りねじ機構
60A ボールねじ
60B ナット
70A 主蓄油室
70B 副蓄油室
70C 隔壁
70D,70E 配管口

Claims (2)

  1. 油圧アクチュエータを制御する油圧システムを備えた射出成形機において、油圧シリンダ装置のシリンダ室との間で作動油を給排する主蓄油室と当該主蓄油室の余剰の作動油を一時的に貯留する副蓄油室と当該副蓄油室の底側に設けられ固定絞りを有する配管口とを含む補助油タンクと、直線1軸方向に移動する軸材を支持し案内する滑り軸受が設けられている支持部材において前記軸材を支持する軸支側と外側との間に連通する給油路と、前記配管口と前記給油路とを接続する空圧配管と、を含んで成る潤滑油供給機構を有する射出成形機。
  2. 上記射出成形機は、前記油圧シリンダ装置が型締シリンダ装置であって、前記軸材が可動プラテンと連結する作動軸であり、前記支持部材がバックプラテンであることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
JP2014146394A 2014-07-17 2014-07-17 射出成形機 Active JP6066343B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014146394A JP6066343B2 (ja) 2014-07-17 2014-07-17 射出成形機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014146394A JP6066343B2 (ja) 2014-07-17 2014-07-17 射出成形機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016022606A JP2016022606A (ja) 2016-02-08
JP6066343B2 true JP6066343B2 (ja) 2017-01-25

Family

ID=55269847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014146394A Active JP6066343B2 (ja) 2014-07-17 2014-07-17 射出成形機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6066343B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115416247B (zh) * 2022-09-01 2023-05-30 山东优士达智能设备有限公司 一种调模集中润滑结构的注塑机

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61206616A (ja) * 1985-03-11 1986-09-12 Meiki Co Ltd 射出圧縮成形機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016022606A (ja) 2016-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5037452B2 (ja) ボールネジ機構におけるグリースの交換方法およびグリース交換装置
JP5036756B2 (ja) グリスの充填装置
CN106738746B (zh) 注射成型机
JP2011144926A (ja) 潤滑装置及び該潤滑装置の運転方法
JP2010230010A (ja) 潤滑剤を調量して放出するための装置
JP6066343B2 (ja) 射出成形機
CN109899667B (zh) 一种均匀加油脂的微小圆孔内壁加油脂装置
CN102389961B (zh) 压铸机的压射头及其润滑结构
CN103122989A (zh) 具有根据压力机工作状态的滑动轴承润滑的压力机和操作所述压力机的方法
US20150165522A1 (en) Injection apparatus
EP0987486B1 (en) Grease filling device for electric motor
KR102001170B1 (ko) 액체 공급 장치
CN210359184U (zh) 冲头粉末润滑设备
JP7455640B2 (ja) 射出成形機
CN113915512A (zh) 油脂分配器、油脂润滑系统及润滑换脂系统
CN210830176U (zh) 一种具有废脂强制吸排功能的干油分配器
CN105114197A (zh) 汽缸润滑装置
FI60772B (fi) Saett att smoerja ett antal tryckluftfoerbrukande anordningar och oljedoseringssystem avsett foer utfoerande av saettet
CN212719137U (zh) 一种油脂分配器、油脂润滑系统及润滑换脂系统
JP7426320B2 (ja) ダイカスト装置
JP2010167408A (ja) 間欠塗工装置
WO2018003616A1 (ja) 定量バルブ
JP2016087669A (ja) 電動ダイカストマシン
JP2009274842A (ja) 巻上機用軸受への給脂方法およびその装置
CN216478111U (zh) 一种液压集成块

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161124

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20161124

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20161207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6066343

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250