JP2022062890A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Yasuyuki Fujiwara
英樹 松本
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Abstract

【課題】より適正に内燃機関を運転する機会を確保する。【解決手段】排気系に粒子状物質を除去するフィルタを有し燃料の燃焼により動力を出力すると共に潤滑油により潤滑される内燃機関、が間欠運転するように内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、フィルタへの粒子状物質の堆積量または潤滑油への燃料の混入量が所定量以上となった後に内燃機関を始動したときには、内燃機関の間欠を禁止して前記内燃機関の運転を継続する。これにより、より適正に内燃機関を運転する機会を確保できる。【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、詳しくは、排気系に粒子状物質を除去するフィルタを有する内燃機関を制御する内燃機関の制御装置に関する。
従来、この種の内燃機関の制御装置としては、排気を浄化する三元触媒を排気管に備える内燃機関(エンジン)を制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。内燃機関は、排気管における排気浄化装置より下流側に、酸化触媒を坦持する導電性のEHC担体を備えている。
特開2010-209699号公報
ところで、排気系に粒子状物質を除去するフィルタを有する内燃機関では、冷間始動されると、未燃焼の燃料が燃焼室に残存することがある。燃焼室に残存した燃料は、内燃機関を潤滑する潤滑油に混入したり、フィルタに達して粒子状物質としてフィルタに堆積したりする。こうした燃料の潤滑油への混入や粒子状物質のフィルタへの堆積は、エンジンが暖機されると解消されると考えられる。しかしながら、内燃機関を間欠運転させる場合には、内燃機関を間欠運転しない場合に比して内燃機関を運転する機会が少なくなり、内燃機関の暖機が不十分となったり、フィルタでの粒子状物質の燃焼によるフィルタの再生の機会が少なくなってしまう。そのため、燃料の潤滑油への混入や粒子状物質のフィルタへの堆積を抑制できなくなる。一方で、内燃機関を間欠運転させずに常に運転すると、燃費が低下してしまう。したがって、より適正に内燃機関を運転する機会を確保することが望まれている。
本発明の内燃機関の制御装置は、より適正に内燃機関を運転する機会を確保することを主目的とする。
本発明の内燃機関の制御装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の内燃機関の制御装置は、
排気系に粒子状物質を除去するフィルタを有し燃料の燃焼により動力を出力すると共に潤滑油により潤滑される内燃機関、が間欠運転するように前記内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、
前記フィルタへの前記粒子状物質の堆積量または前記潤滑油への前記燃料の混入量が所定量以上となった後に前記内燃機関が始動したときには、前記内燃機関の間欠運転を禁止して前記内燃機関の運転を継続する
ことを要旨とする。
本発明の内燃機関の制御装置では、フィルタへの粒子状物質の堆積量または潤滑油への燃料の混入量が所定量以上となった後に内燃機関を始動したときには、内燃機関の間欠を禁止して内燃機関の運転を継続する。これにより、より適正に内燃機関を運転する機会を確保できる。ここで、「所定量」は、フィルタに許容される潤滑油への燃料の混入量の最大量より少ない量、または、フィルタに許容される粒子状物質の堆積量の最大値より少ない量としてもよい。
こうした本発明の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関は、車両に搭載され、前記内燃機関の間欠運転を禁止した後に車速が所定車速未満、または、前記フィルタへの前記粒子状物質の堆積量または前記潤滑油への前記燃料の混入量が前記所定量未満となったときに、前記内燃機関の間欠運転を許可してもよい。
また、本発明の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関は、情報を報知する報知手段を備え、前記内燃機関の間欠運転を禁止したときには、間欠運転を禁止したことを情報として報知してもよい。こうすれば、使用者が間欠運転が禁止されたことを認識でき、間欠運転が禁止されることによる違和感を抑制できる。
本発明の一実施例としての内燃機関の制御装置が搭載されたハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 エンジンECU24により実行されるPM堆積量演算処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジンECU24により実行される燃料混入量演算処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 HVECU70により実行されるシステム起動後制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 燃料混入量Vfcの累積相対度数分布の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての内燃機関の制御装置が搭載されたハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。図2は、エンジン22の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、バッテリ50と、充電器60と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70と、を備える。
エンジン22は、例えばガソリンや軽油などの炭化水素系の燃料を用いて吸気,圧縮,膨張(爆発燃焼),排気の各行程により動力を出力する多気筒の内燃機関として構成されている。エンジン22は、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸気管125に吸入すると共に燃料噴射弁126から燃料を噴射して空気と燃料とを混合する。そして、この混合気を吸気バルブ128aを介して燃焼室129に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。燃焼室129から排気バルブ128bを介して排気管133に排出される排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化触媒(三元触媒)134aを有する排気浄化装置134とガソリンパティキュレートフィルタ(以下、「GPF」という)25とが取り付けられている。GPF25は、セラミックスやステンレスなどにより多孔質フィルタとして形成されており、煤などの粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕捉する。エンジン22は、エンジンECU24によって運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。
エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。エンジンECU24に入力される信号としては、例えば、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランク角θcrや、エンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温Twを挙げることができる。また、吸気バルブ128aを開閉するインテークカムシャフトの回転位置や排気バルブ128bを開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144a,144bからのカム角θca,θcbも挙げることができる。更に、スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットル開度THや、吸気管125に取り付けられたエアフローメータ148からの吸入空気量Qa,吸気管125に取り付けられた温度センサ149からの吸気温Taも挙げることができる。排気管133の排気浄化装置134の上流側に取り付けられた空燃比センサ135aからの空燃比AFや、排気管133の排気浄化装置134の下流側に取り付けられた酸素センサ135bからの酸素信号O2,三元触媒134aの温度を検出する温度センサ135cからの触媒温度Tscなども挙げることができる。更に、GPF25の温度を検出する温度センサ25cからのGPF温度Tgpfも挙げることができる。また、オイルパン150に貯留されたエンジン22を潤滑するためのエンジンオイルの温度を検出する温度センサ150aからのオイル温度Toilも挙げることができる。
エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24から出力される信号としては、例えば、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動制御信号や、燃料噴射弁126への駆動制御信号,イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への駆動制御信号なども挙げることができる。
エンジンECU24は、クランク角θcrに基づいて、クランクシャフト26の回転数、即ち、エンジン22の回転数Neを演算している。また、エンジンECU24は、エアフローメータ148からの吸入空気量Qaとエンジン22の回転数Neとに基づいて、体積効率(エンジン22の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KLも演算している。更に、エンジンECU24は、エンジン22が始動されてから運転を停止するまでの期間に吸入空気量Qaを積算した積算吸入空気量ΣQaや、エンジン22が始動されてから経過した時間としての始動後経過時間tstを演算している。積算吸入空気量ΣQa、始動後経過時間tstは、エンジン22の運転を停止したときに値0にリセットされる。
エンジンECU24は、図3に例示するPM堆積量演算処理ルーチンを実行して、GPF25に捕捉された粒子状物質の推定される堆積量としてのPM堆積量Mpmを演算する。PM堆積量演算処理ルーチンは、所定時間(例えば、数msecなど)毎に繰り返して実行される。
PM堆積量演算処理ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、冷却水温Tw、GPF温度Tgpf、エンジン22の回転数Neや吸入空気量Qa、積算吸入空気量ΣQaなど必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。冷却水温Twは、水温センサ142により検出されたものを入力している。GPF温度Tgpfは、温度センサ25cにより検出されたものを入力している。吸入空気量Qaは、エアフローメータ148により検出されたものを入力している。エンジン22の回転数Neは、クランク角θcrに基づいて演算したものを入力している。積算吸入空気量ΣQaは、エンジン22が始動されてから運転を停止するまでの期間に吸入空気量Qaを積算して得られたものを入力している。
こうして必要なデータを入力すると、エンジン22の燃料噴射が行なわれているか否かを判定する(ステップS110)。エンジン22の燃料噴射が行なわれているときには、燃焼室129からGPF25へ向けて粒子状物質が排出されていると判断して、燃焼室129からGPF25へ排出された粒子状物質の排出量(PM排出量)Mpmexを設定する(ステップS120)。
PM排出量Mpmexは、エンジン22の回転数とエンジン22の吸入空気量とエンジン22の冷却水温と積算吸入空気量とPM排出量との関係を予め実験や解析などにより求めて排出量設定用マップとしてROMに記憶しておき、エンジン22の回転数Neと吸入空気量Qaと冷却水温Twと積算吸入空気量ΣQaとを排出量設定用マップに与えて対応するPM排出量として導出された値(=f1(Ne、Qa、Tw、ΣQa))に係数kexを乗じた値として設定する。排出量設定用マップでは、PM排出量は、エンジン22の回転数が高いときには低いときに比して大きくなり、吸入空気量が大きいときには小さいときに比して大きくなり、冷却水温が低いときには高いときに比して大きくなり、積算吸入空気量が小さいときには大きいときに比して大きくなるように設定される。係数kexは、吸入空気量Qaが小さいときには大きいときに比して大きくなるように設定される。これは、エンジン22の回転数が高いときには低いときに比して単位時間あたりに燃焼室129から排出される粒子状物質の量が大きくなり、エンジン22の吸入空気量が大きいときには小さいときに比してGPF25に流入する粒子状物質の量が多くなり、冷却水温が低いときには高いときに比してまた積算吸入空気量が小さいときには大きいときに比してエンジン22の暖機が十分ではなく燃焼室129から排出される粒子状物質の量が多くなり、吸入空気量が小さいときには大きいときに比して燃焼室129から排出される粒子状物質の量が多くなることに基づく。
PM排出量Mpmexを設定すると、前回PM堆積量演算処理ルーチンを実行したときに設定したPM堆積量Mpm(前回Mpm)に設定したPM排出量Mpmexを加えた値(=前回Mpm+Mpmex)をPM堆積量Mpmに設定して(ステップS130)、PM堆積量演算処理ルーチンを終了する。
ステップS110でエンジン22の燃料噴射が行なわれていないとき(例えば、後述するアクセルペダル83がオフされて燃料供給が停止しているとき)には、GPF25で粒子状物質が燃焼していると判断して、GPF25での粒子状物質の燃焼量(PM燃焼量)Mpmcを設定する(ステップS140)。
PM燃焼量Mpmcは、前回本ルーチンを実行したときのPM堆積量とGPF25の温度とエンジン22の吸入空気量とPM燃焼量との関係を予め実験や解析などにより求めて燃焼量設定用マップとしてROMに記憶しておき、前記MpmとGPF温度Tgpfと吸入空気量Qaとを燃焼量設定用マップに与えて対応するPM燃焼量として導出された値(=f2(前回Mpm、Tgpf、Qa))に係数kcを乗じた値として設定される。燃焼量設定用マップでは、PM燃焼量は、前回本ルーチンを実行したときのPM堆積量が大きいときには小さいときに比して大きくなり、GPF25の温度が高いときに低いときに比して大きくなり、エンジン22の吸入空気量が大きいときには小さいときに比して大きくなるように設定される。係数kcは、吸入空気量Qaが大きいときに小さいときに比して大きくなるように設定される。これは、前回本ルーチンを実行したときのPM堆積量が大きいときには小さいときに比して、また、GPF25の温度が高いときに低いときに比して、吸入空気量が大きいときには小さいときに比して、GPF25で燃焼する粒子状物質の量が多くなることに基づく。
PM燃焼量Mpmcを設定すると、前回Mpmから設定したPM燃焼量Mpmcを減じた値(=前回Mpm-Mpmc)をPM堆積量Mpmに設定して(ステップS150)、PM堆積量演算処理ルーチンを終了する。こうして、エンジンECU24は、PM堆積量Mpmを演算する。
エンジンECU24は、図4に例示する燃料混入量演算処理ルーチンを実行することにより、エンジンオイルに混入している燃料の推定される混入量としての燃料混入量Vfcを演算する。燃料混入量演算処理ルーチンは、所定時間(例えば、数msecなど)毎に繰り返して実行される。
燃料混入量演算処理ルーチンが実行されると、エンジンECU24は、冷却水温Tw、オイル温度Toil、積算吸入空気量ΣQaや始動後経過時間tstなど必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS200)。冷却水温Twは、水温センサ142により検出されたものを入力している。GPF温度Tgpfは、温度センサ25cにより検出されたものを入力している。積算吸入空気量ΣQaは、エンジン22が始動されてから運転を停止するまでの期間に吸入空気量Qaを積算して得られたものを入力している。始動後経過時間tstは、エンジン22が始動されてからの経過時間として計測したものを入力している。
こうして必要なデータを入力すると、積算吸入空気量ΣQaが閾値Sth以上であるか否か(ステップS210)とエンジン22の運転が停止しているか否かを判定する(ステップS220)。閾値Sthは、エンジン22を始動してから一定期間が経過しているか否かを判定するための閾値である。積算吸入空気量ΣQaが閾値Sth以上であるときや、積算吸入空気量ΣQaが閾値Sth未満であってもエンジン22の運転が停止しているときには、燃料のエンジンオイルへの混入量が増加していると判断して、エンジンオイルに混入している燃料の増加量としての加算量Vfcaddを設定する(ステップS250)。
加算量Vfcaddは、エンジン22を始動してからの積算吸入空気量とエンジン22を始動してからの経過時間とエンジンオイルへ混入している燃料の増加量としての加算量との関係を予め実験や解析などにより求めて加算量設定用マップとしてROMに記憶しておき、積算吸入空気量ΣQaと始動後経過時間tstを加算量設定用マップに与えて対応する加算量として導出された値(=f3(ΣQa、tst))に係数kaddを乗じた値として設定される。加算量設定用マップでは、加算量は、積算吸入空気量が小さいときには大きいときに比して大きくなり、経過時間が短いときには長いときに比して大きくなるように設定される。係数kaddは、冷却水温Twが低いときには高いときに比して大きくなるように設定される。これは、積算吸入空気量が小さいときには大きいときに比して、また、経過時間が短いときには長いときに比して、更に、冷却水温Twが低いときには高いときに比して、エンジン22の温度が低く、燃焼室129に残留する燃料量が多くなり、エンジンオイルに混入する燃料が増加することに基づく。
加算量Vfcaddを設定すると、前回燃料混入量演算処理ルーチンを実行したときに設定した燃料混入量Vfc(前回Vfc)に設定した加算量Vfcaddを加えた値(=前回Vfc+Vfcadd)を燃料混入量Vfcに設定して(ステップS260)、燃料混入量演算処理ルーチンを終了する。
ステップS210、S220で積算吸入空気量ΣQaが閾値Sth未満であってもエンジン22が運転しているときには、始動後経過時間tstが閾値tref以上であるか否か(ステップS230)と冷却水温Twが閾値Twref以上であるか否か(ステップS240)とを判定する。閾値tref、Twrefは、エンジン22の暖機が完了していてエンジンオイルに混入している燃料が揮発して減少する状態であるか否かを判定するための閾値である。始動後経過時間tstが閾値tref未満であるときや冷却水温Twが閾値Twref未満であるときには、エンジン22の暖機が完了しておらずエンジンオイルに混入している燃料が減少しないと判断して、燃料混入量演算処理ルーチンを終了する。このとき、燃料混入量Vfcは、前回Vfcで維持されることになる。
ステップS230、S240で始動後経過時間tstが閾値tref以上であって冷却水温Twが閾値Twref以上であるときには、エンジン22の暖機が完了していてエンジンオイルに混入している燃料が減少すると判断して、エンジンオイルへ混入している燃料の減少量としての減算量Vfcsbを設定する(ステップS270)。
減算量Vfcsbは、前回燃料混入量演算処理ルーチンを実行したときに設定した燃料混入量とエンジンオイルの温度とエンジンオイルへ混入している燃料の減少量としての減算量との関係を予め実験や解析などにより求めて減算量設定用マップとしてROMに記憶しておき、前回Vfcとオイル温度Toilを減算量設定用マップに与えて対応する減算量として導出された値(=f4(前回Vfc、Toil))として設定される。減算量設定用マップでは、減算量は、前回燃料混入量演算処理ルーチンを実行したときに設定した燃料混入量が大きいときは小さいときに比して大きくなり、オイル温度が高いときには低いときに比して大きくなるように設定される。これは、前回燃料混入量演算処理ルーチンを実行したときに設定した燃料混入量が大きいときは小さいときに比して、また、オイル温度が高いときには低いときに比してエンジンオイルに混入している燃料の揮発量が大きくなることに基づく。
減算量Vfcsbを設定すると、前回Vfcから設定した減算量Vfcsbを減じた値(=前回Vfc-Vfcsb)を燃料混入量Vfcに設定して(ステップS280)、燃料混入量演算処理ルーチンを終了する。こうして、エンジンECU24は、燃料混入量Vfcを演算する。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤには、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤには、駆動輪38a,38bにデファレンシャルギヤ37を介して連結された駆動軸36が接続されている。プラネタリギヤ30のキャリヤには、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト26が接続されている。
モータMG1は、例えば同期発電電動機として構成されており、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、例えば同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動軸36に接続されている。インバータ41,42は、電力ライン54を介してバッテリ50と接続されている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によって、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
モータECU40は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。モータECU40に入力される信号としては、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの回転位置θm1,θm2や、モータMG1,MG2の各相に流れる電流を検出する電流センサからの相電流などを挙げることができる。モータECU40からは、インバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されており、HVECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の駆動状態に関するデータをHVECU70に出力する。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されている。このバッテリ50は、上述したように、電力ライン54を介してインバータ41,42と接続されている。バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの電池電圧Vbや、バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからの電池電流Ib、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tbなどを挙げることができる。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータをHVECU70に出力する。バッテリECU52は、電流センサ51bからの電池電流Ibの積算値に基づいて蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。また、バッテリECU52は、演算した蓄電割合SOCと、温度センサ51cからの電池温度Tbと、に基づいて入力制限Winを演算している。入力制限Winは、バッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である。
充電器60は、電力ライン54に接続されており、電源プラグ61が家庭用電源などの外部電源69に接続されているときに、外部電源69からの電力を用いてバッテリ50を充電することができるように構成されている。この充電器60は、AC/DCコンバータと、DC/DCコンバータと、を備える。AC/DCコンバータは、電源プラグ61を介して供給される外部電源69からの交流電力を直流電力に変換する。DC/DCコンバータは、AC/DCコンバータからの直流電力の電圧を変換してバッテリ50側に供給する。この充電器60は、電源プラグ61が外部電源69に接続されているときに、HVECU70によって、AC/DCコンバータとDC/DCコンバータとが制御されることにより、外部電源69からの電力をバッテリ50に供給する。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,フラッシュメモリ72、入出力ポート,通信ポートを備える。
HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBPなどを挙げることができる。また、車速センサ88からの車速Vなども挙げることができる。また、電源プラグ61に取り付けられて電源プラグ61が外部電源69に接続されているか否かを判定する接続スイッチ62からの接続信号SWCなども挙げることができる。更に、フロントガラスの熱線に電流を流して発熱させることによってフロントガラスの曇りを取るデフロスタをオンオフするためのデフロスタスイッチ90からのオンオフ信号Sdfなども挙げることができる。なお、デフロスタは、バッテリ50とDC/DCコンバータを介して電力をやりとりする図示しない補機用バッテリからの電力で作動する。
HVECU70からは、充電器60への制御信号や車室内の空気調和を行なう空調装置92への駆動制御信号や車室内の使用者に各種情報を表示する表示装置94への表示制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、空調装置92は、図示しない補機用バッテリからの電力で作動する。
HVECU70は、上述したように、エンジンECU24,モータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24,モータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、自宅や充電ステーションなどの充電ポイントでシステムオフ(システム停止)して停車しているときに、電源プラグ61が外部電源69に接続されると、外部電源69からの電力を用いてバッテリ50が充電されるように充電器60を制御する。そして、バッテリ50の充電後にシステムオン(システム起動)したときには、バッテリ50の蓄電割合SOCが閾値Shv以下に至るまでは、CD(Charge Depleting)モード(第1モード)で走行し、バッテリ50の蓄電割合SOCが閾値Shv以下に至った以降は、システムオフするまでCS(Charge Sustaining)モード(第2モード)で走行する。
ここで、CDモードは、バッテリ50の蓄電割合SOCを低下させるモードであり、CSモードは、バッテリ50の蓄電割合SOCを制御中心SOC*(例えば、閾値Shv)を含む管理範囲内で維持するモードである。なお、実施例では、CDモードのときには、エンジン22の運転停止を伴って走行する電動(モータ)走行(EV走行)をエンジン22の運転を伴って走行するハイブリッド走行(HV走行)に比して優先してバッテリ50の蓄電割合SOCを低下させる。また、CSモードのときには、EV走行とHV走行とを必要に応じて切り替えてバッテリ50の蓄電割合SOCを管理範囲内で維持する。
HV走行では、HVECU70は、基本的には、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて走行に要求される(駆動軸36に要求される)走行用トルクTd*を設定し、設定した走行用トルクTd*に駆動軸36の回転数Nd(モータMG2の回転数Nm2)を乗じて走行に要求される走行用パワーPd*を演算する。続いて、バッテリ50の蓄電割合SOCから制御中心SOC*を減じた値(SOC-SOC*)が値0付近になるようにバッテリ50の充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)を設定し、走行用パワーPd*からバッテリ50の充放電要求パワーPb*を減じて車両に要求される(エンジン22に要求される)要求パワーPe*を設定する。そして、要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に走行用トルクTd*が駆動軸36に出力されるように、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。そして、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*をエンジンECU24に送信すると共に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。エンジンECU24は、エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を受信すると、エンジン22が目標回転数Ne*および目標トルクTe*に基づいて運転されるようにエンジン22の運転制御(具体的には、吸入空気量制御や燃料噴射制御、点火制御など)を行なう。モータECU40は、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を受信すると、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようにモータMG1,MG2の駆動制御(具体的には、インバータ41,42の複数のスイッチング素子のスイッチング制御)を行なう。
EV走行では、HVECU70は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて走行用トルクTd*を設定し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に走行用トルクTd*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。モータECU40によるモータMG1,MG2の駆動制御については上述した。
実施例のハイブリッド自動車20では、HVECU70は、CDモードでの走行中に、デフロスタスイッチ90がオンされてデフロスタを作動させる場合、または、冷間時(例えば、外気温が-10℃以下のときなど)に空調装置92から暖房要求がある場合において、エンジン22が運転停止しているときには、エンジン22を始動して、エンジン22を運転してモータMG1の発電電力を電力ライン54、図示しないDCDCコンバータを介して補機用バッテリに供給する。エンジン22の始動は、モータMG1でエンジン22をモータリングして、エンジン22の回転数Neが運転開始回転数Nst以上となったときにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などを開始することにより行なわれる。こうした、デフロスタや空調装置92など走行用トルクTd*の増加などとは別要件で行なわれるエンジン22の始動を「エンジン22の強制始動」と称することがある。
実施例のハイブリッド自動車20では、システムが起動された後に、システム起動後制御ルーチンが実行される。図5は、HVECU70により実行されるシステム起動後制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。システム起動後制御ルーチンは、システムが起動された後、所定時間(例えば、数msec)毎に繰り返して実行される。
システム起動後制御ルーチンが実行されると、HVECU70は、PM堆積量Mpmや燃料混入量Vfc、車速V、禁止フラグFなどのデータを入力する処理を実行する(ステップS300)。PM堆積量Mpmや燃料混入量Vfcは、エンジンECU24で演算されたものを通信により入力している。モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、モータECU40により演算されたものを通信により入力している。車速Vは、車速センサ88により検出されたものを入力している。禁止フラグFは、エンジン22の間欠運転が禁止されているか否かを示すフラグである。禁止フラグFは、エンジン22の間欠運転が許可されているときに後述するステップS400で値0に設定され、エンジン22の間欠運転が禁止されるときに後述するステップS430で値1に設定される。禁止フラグFは、本ルーチンの実行が開始される前には、初期値として値0が設定される。
こうしてデータを入力すると、CDモードであるか否かを判定する(ステップS310)。CDモードでないときには、EV走行(エンジン22の間欠運転)を許可して(ステップS390)、禁止フラグFを値0に設定して(ステップS400)、本ルーチンを終了する。この場合、CSモードであり、エンジン22の間欠運転が許可されていることから、EV走行とHV走行とを必要に応じて切り替えてバッテリ50の蓄電割合SOCを管理範囲内で維持しながら走行する。
ステップS310でCDモードであるときには、続いて、禁止フラグFが値1であるか否かを判定する(ステップS320)。禁止フラグFは、本ルーチンの実行が開始される前には、初期値として値0が設定されていることから、システム起動にステップS320が初めて実行すされたときには、禁止フラグFには値0が設定されている。
ステップS320で禁止フラグFが値0のときには、PM堆積量Mpmが閾値(強制始動堆積量)Mth1以上であるか否か(ステップS330)と、燃料混入量Vfcが閾値(強制始動混入量)Vfcth1以上であるか否か(ステップS340)と、を判定する。閾値Mth1は、粒子状物質がGPF25にある程度堆積してきているか否かを判定するための閾値であり、例えば、1.9g,2.0g,2.1gなどに設定される。閾値Mth1は、粒子状物質の堆積によりエンジン22の運転を継続するとGPF25が高温に至るPM堆積量としての閾値Mth2(例えば、2.9g、3.0g、3.1gなど)より小さい値に設定される。閾値Vfcth1は、エンジンオイルにある程度の燃料が混入しているか否かを判定するための閾値であり、例えば、2.5×10-43、3.0×10-43、3.5×10-43などに設定される。閾値Vfcth1は、ドライバビリティの低下やエンジン22の燃費の低下が顕著になる燃料混入量としての閾値Vfcth2(例えば、7.5×10-43、8.0×10-43、8.5×10-43など)より小さい値に設定される。閾値Vfcth1は、図示しない車外の管理センタのサーバー(コンピュータ)が収集した多数の車の燃料混入量Vfcから累積相対度数分布を作成し、累積相対度数が値0.8となる燃料混入量Vfcに設定する。図6に燃料混入量Vfcの累積相対度数分布の一例を示す。
ステップS330でPM堆積量Mpmが閾値Mth1未満であって、ステップS340で燃料混入量Vfcが閾値Vfcth1未満であるときには、PM堆積量Mpmや燃料混入量Vfcが小さいことから、エンジン22の間欠運転を継続しても差し支えないと判断して、EV走行を許可(エンジン22の間欠運転を許可)して(ステップS390)、禁止フラグFを値0に設定して(ステップS400)、本ルーチンを終了する。今、CDモードであるときを考えているから、EV走行を許可(エンジン22の間欠運転を許可)した場合には、上述のCDモードでの走行、即ち、EV走行をHV走行に対して優先し、バッテリ50の蓄電割合SOCを低下させるよう走行する。
ステップS330でPM堆積量Mpmが閾値Mth1以上であるときや、ステップS330でPM堆積量Mpmが閾値Mth1未満であってもステップS340で燃料混入量Vfcが閾値Vfcth1以上であるときには、GPF25にある程度粒子状物質が堆積していたり、エンジンオイルにある程度の燃料が混入していると判断して、PM堆積量Mpmが閾値Mth1以上および燃料混入量Vfcが閾値Vfcth1以上の少なくとも1つが成立した後にエンジン22が強制始動したか否かを判定する(ステップS350)。
ステップS350でエンジン22が強制始動されていないときには、エンジン22の間欠運転を継続しても差し支えないと判断して、EV走行を許可(エンジン22の間欠運転を許可)して(ステップS390)、禁止フラグFを値0に設定して(ステップS400)、本ルーチンを終了する。
ステップS350でエンジン22が強制始動されているときには、EV走行を禁止して、即ち、エンジン22の間欠運転を禁止して(ステップS410)、HV走行で走行するようエンジン22やモータMG1,MG2を制御して(ステップS420)、禁止フラグFを値1に設定して(ステップS430)、表示装置94に「エンジンの間欠運転禁止中」の表示がなされるよう表示装置94を制御して(ステップS440)、本ルーチンを終了する。ステップS420を実行する際にエンジン22が運転停止しているときには、モータMG1でエンジン22をモータリングしてエンジン22を始動してHV走行での走行を開始する。こうしたエンジン22の間欠運転を禁止するから、強制始動されたエンジン22は、運転が継続することになる。
このように、エンジン22の運転を伴って走行するHV走行により、エンジン22を暖機して、燃料の潤滑油への混入を抑制すると共に粒子状物質のGPF25への堆積を抑制できる。今、ステップS320、S330において、粒子状物質がGPF25へある程度堆積したり、エンジンオイルに燃料がある程度混入しているときであることから、ステップS350でエンジン22が強制始動されているときにはエンジン22の間欠運転を禁止してHV走行でエンジン22の運転を伴って走行することにより、粒子状物質のGPF25への更なる堆積や燃料の潤滑油への更なら混入を抑制できる。これにより、ドライバビリティやエンジン22の燃費の低下やGPF25の温度上昇を抑制できる。したがって、こうした制御により、より適正にエンジン22を運転する機会を確保できる。
また、使用者は、CDモードでの走行中は、HV走行よりEV走行が優先して実行されることを認識していることから、エンジン22の間欠運転が禁止され、HV走行での走行、即ち、エンジン22の運転が継続されると、違和感を抱くことがある。実施例では、エンジン22の間欠運転が禁止されると、表示装置94に「エンジンの間欠運転禁止中」と表示することにより、使用者にエンジン22の間欠運転が禁止していることを認識させることができる。これにより、使用者に違和感を与えることを抑制できる。
ステップS320で禁止フラグFが値1のときには、エンジン22の間欠運転が禁止されていることから、車速Vが所定車速Vref未満であるか否かを判定する(ステップS360)。所定車速Vrefは、走行音が大きくなるか否かを判定するための閾値である。車速Vが所定車速Vref以上のときには、走行音にエンジン22の運転音がかき消されることから、エンジン22を運転しても差し支えないと判断して、EV走行を禁止して、即ち、エンジン22の間欠運転を禁止して(ステップS410)、HV走行で走行するようエンジン22やモータMG1,MG2を制御して(ステップS420)、禁止フラグFを値1に設定して(ステップS430)、表示装置94に「エンジンの間欠運転禁止中」の表示がなされるよう表示装置94を制御して(ステップS440)、本ルーチンを終了する。
ステップS360で車速Vが所定車速Vref未満のときには、走行音が小さく、エンジン22を運転すると使用者にエンジン22の運転音がよく聞こえ使用者が違和感を抱くことがあると判断して、PM堆積量Mpmが閾値Mth1未満であるか否か(ステップS370)と、燃料混入量Vfcが閾値Vfcth1未満であるか否か(ステップS380)と、を判定する。ステップS370でPM堆積量Mpmが閾値Mth1以上であるときや、ステップS370でPM堆積量Mpmが閾値Mth1未満であってもステップS380で燃料混入量Vfcが閾値Vfcth1以上であるときには、走行音が小さいものの、GPF25にある程度の粒子状物質が堆積していたり、エンジンオイルにある程度の燃料が混入していることから、エンジン22の運転を継続させたほうが望ましいと判断して、EV走行を禁止して、即ち、エンジン22の間欠運転を禁止して(ステップS410)、HV走行で走行するようエンジン22やモータMG1,MG2を制御して(ステップS420)、禁止フラグFを値1に設定して(ステップS430)、表示装置94に「エンジンの間欠運転禁止中」の表示がなされるよう表示装置94を制御して(ステップS440)、本ルーチンを終了する。
ステップS370でPM堆積量Mpmが閾値Mth1未満であり、且つ、ステップS380で燃料混入量Vfcが閾値Vfcth1未満のときには、走行音が小さく、GPF25に堆積する粒子状物質量やエンジンオイルへの燃料の混入量が十分小さいため、エンジン22の間欠運転を許可しても差し支えないと判断して、EV走行を許可(エンジン22の間欠運転を許可)して(ステップS390)、禁止フラグFを値0に設定して(ステップS400)、本ルーチンを終了する。こうした制御により、上述した使用者の違和感(CDモードで走行しているにも拘わらずエンジン22の間欠運転が禁止されエンジン22の運転が継続されてしまうという違和感)を抑制できる。
以上説明した実施例の内燃機関の制御装置が搭載されたハイブリッド自動車20によれば、PM堆積量Mpmが閾値Mth1以上または燃料混入量Vfcが閾値Vfcth1以上となった後に、エンジン22を始動したときには、エンジン22の間欠運転を禁止してエンジン22の運転を継続することにより、より適正にエンジン22を運転する機会を確保できる。
実施例の内燃機関の制御装置が搭載されたハイブリッド自動車20では、図5のステップS330、S340で、PM堆積量Mpmが閾値Mth1以上であるか否かと、燃料混入量Vfcが閾値Vfcth1以上であるか否かと、を判定している。しかしながら、ステップS330、S340のうちの一方を実行して他方を実行しなくてもよい。同様に、ステップS370、S380についても一方を実行して他方を実行しなくてもよい。
実施例の内燃機関の制御装置が搭載されたハイブリッド自動車20では、図5のステップS360で車速Vが所定車速Vref未満であるか否かを判定している。しかしながら、ステップS360を実行しなくてもよい。
実施例の内燃機関の制御装置が搭載されたハイブリッド自動車20では、車室内の使用者に情報を表示する表示装置94が搭載されている。しかしながら、車室内の使用者に情報を報知する装置を搭載すればよいから、例えば、車室内の使用者に情報を報知するスピーカを搭載してもよい。この場合、図5のステップS440では、表示装置94に「エンジンの間欠運転禁止中」を表示させることに代えて、スピーカから「エンジンの間欠運転禁止中」という音声を発するスピーカを制御してもよい。
実施例の内燃機関の制御装置が搭載されたハイブリッド自動車20では、蓄電装置として、バッテリ50を用いるものとしたが、蓄電可能な装置であればよく、キャパシタなどを用いるものとしてもよい。
実施例の内燃機関の制御装置が搭載されたハイブリッド自動車20では、エンジンECU24とモータECU40とバッテリECU52とHVECU70とを備えるものとしたが、これらのうちの少なくとも2つを単一の電子制御ユニットとして構成するものとしてもよい。
実施例では、本発明を、エンジン22とモータMG1,MG2とプラネタリギヤ30とを備えるハイブリッド自動車20に適用する場合について例示しているが、モータMG1とプラネタリギヤ30を備えずにエンジン22とモータMG2とを備えるタイプのハイブリッド自動車や、モータMG1,MG2とプラネタリギヤ30とを備えずにエンジン22を備えるタイプの自動車に適用してもよい。また、自動車に適用するものに限定されるものではなく、エンジン22を制御するものであれば如何なるものに適用しても構わない。また、内燃機関の制御装置の形態としても構わない。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、GPF25が「フィルタ」に相当し、エンジンECU24とHVECU70とが「内燃機関の制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、内燃機関の制御装置の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、25 ガソリンパティキュレートフィルタ(GPF)、25c 温度センサ、51c,135c,149 温度センサ、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、37 デファレンシャルギヤ、38a,38b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU52)、54 電力ライン、60 充電器、61 電源プラグ、62 接続スイッチ、69 外部電源、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(HVECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 デフロスタスイッチ、92 空調装置、94 表示装置、MG1,MG2 モータ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、125 吸気管、126 燃料噴射弁、128a 吸気バルブ、128b 排気バルブ、129 燃焼室、130 点火プラグ、132 ピストン、133 排気管、134 排気浄化装置、134a 三元触媒、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、144a,144b カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ。

Claims (1)

  1. 排気系に粒子状物質を除去するフィルタを有し燃料の燃焼により動力を出力すると共に潤滑油により潤滑される内燃機関、が間欠運転するように前記内燃機関を制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記フィルタへの前記粒子状物質の堆積量または前記潤滑油への前記燃料の混入量が所定量以上となった後に前記内燃機関が始動したときには、前記内燃機関の間欠運転を禁止して前記内燃機関の運転を継続する
    内燃機関の制御装置。
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