JP2022062339A - 樹脂発泡体 - Google Patents

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Abstract

【課題】打抜き加工性に優れた発泡体を提供すること。【解決手段】本発明の樹脂発泡体は、気泡構造を有する樹脂発泡体であって、見かけ密度が、0.02g/cm3~0.30g/cm3であり、25%圧縮荷重が0.1kPa~80kPaであり、該樹脂発泡体が有する気泡のアスペクト比が、1.5以上である。1つの実施形態においては、上記樹脂発泡体の平均気泡径が10μm~200μmである。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂発泡体に関する。
電子機器の画面保護、基板の保護、電子部品の保護等のため、クッション材として発泡体が多用されている。近年、電子機器の薄型化の傾向に応じて、クッション材が配置される部分のクリアランスを狭くすることが求められている。さらに、電子機器の小型化、多機能化等に伴い、使用される電子部品も小型化する傾向にあり、より小さなクッション材(発泡体)が求められることがある。
通常、所望の形状の発泡体を得る際には、発泡原反を打抜き加工することが行われる。打ち抜き加工では、金型を用いて発泡体に高い圧力を加えることで、所望の形状を有する発泡体を得る。従来の発泡体では、打ち抜き加工を行うことで減じた厚みが、当該加工後に十分復元せずに、その結果、厚み変化が生じることがある。このような現象は、クリアランスの狭い箇所へ適用される発泡体を製造する上で特に問題となる。
特許文献1には、衝撃吸収性に優れた樹脂発泡体が開示されている。しかしながら、この文献には、打ち抜き加工時の加工性については何ら開示も示唆もされていない。また、特許文献2には、薄層かつ衝撃吸収性に優れた樹脂発泡体が開示されている。しかしながら、この文献には、打ち抜き後の回復性や潰れについては開示されていない。
特開2017-186504公報 特開2015-034299公報
本発明の課題は、打抜き加工性に優れた樹脂発泡体を提供することにある。
本発明の樹脂発泡体は、気泡構造を有する樹脂発泡体であって、見かけ密度が、0.02g/cm~0.30g/cmであり、25%圧縮荷重が0.1kPa~80kPaであり、該樹脂発泡体が有する気泡のアスペクト比が、1.5以上である。
1つの実施形態においては、上記樹脂発泡体の平均気泡径が10μm~200μmである。
1つの実施形態においては、上記樹脂発泡体の気泡率が、30%以上である。
1つの実施形態においては、上記樹脂発泡体の気泡径の変動係数が、0.5以下である。
1つの実施形態においては、上記樹脂発泡体の気泡壁の厚みが、0.1μm~10μmである。
1つの実施形態においては、上記樹脂発泡体の25℃における引っ張り弾性率が、1.5MPa以上である。
1つの実施形態においては、上記樹脂発泡体は、ポリオレフィン系樹脂を含む。
1つの実施形態においては、上記ポリオレフィン系樹脂が、ポリオレフィン系エラストマー以外のポリオレフィンとポリオレフィン系エラストマーの混合物である。
1つの実施形態においては、上記樹脂発泡体は、片面または両面に、熱溶融層を有する。
本発明の別の局面によれば発泡部材が提供される。この発砲部材は、樹脂発泡層と、該樹脂発泡層の少なくとも一方の側に配置された粘着剤層を有し、該樹脂発泡層が、上記樹脂発泡体である。
本発明によれば、特定形状の気泡を有することにより、打ち抜き加工を経た場合においても、当該加工前後での厚みの変化が少なく、打ち抜き加工性に優れる発泡体を提供することができる。
本発明の1つの実施形態による発泡部材の概略断面図である。
A.樹脂発泡体
本発明の樹脂発泡体は、見かけ密度が、0.02g/cm~0.30g/cmであり、25%圧縮荷重が0.1kPa~80kPaである。本発明の樹脂発泡体は、気泡構造(セル構造)を有する。気泡構造(セル構造)としては、独立気泡構造、連続気泡構造、半連続半独立気泡構造(独立気泡構造と連続気泡構造が混在している気泡構造)などが挙げられる。好ましくは、樹脂発泡体の気泡構造は、半連続半独立気泡構造である。代表的には、本発明の樹脂発泡体は、樹脂組成物を発泡させることにより得られる。上記樹脂組成物は、樹脂発泡体を構成する樹脂を少なくとも含有する組成物である。
上記樹脂発泡体が有する気泡のアスペクト比は、1.5以上である。本発明においては、アスペクト比が高い気泡により樹脂発泡体を構成することにより、圧縮した際の気泡の変形が小さく、当該気泡が気泡壁(セル壁)の降伏点を超えずに変形する。そのため、気泡構造が座屈し難く、結果として、樹脂発泡体は圧縮前の形状に戻りやすくなる。このような構成の樹脂発泡体であれば、打抜き加工に供される場合においても、加工前後での形状変化(特に、厚み変化)が抑制される。上記樹脂発泡体を構成する気泡のアスペクト比は、好ましくは2.0以上であり、より好ましくは2.5以上である。このような範囲であれば、上記効果は顕著となる。また、上記樹脂発泡体を構成する気泡のアスペクト比の上限は、好ましくは5であり、より好ましくは4であり、さらに好ましくは3.5である。このような範囲であれば、衝撃吸収性に優れる樹脂発泡体を得ることができる。
なお、本明細書において、「樹脂発泡体が有する気泡のアスペクト比」は、無作為に選択した箇所における樹脂発泡体断面中の所定面積(3mm)範囲に存在する個々の気泡のアスペクト比の平均値を意味する。「樹脂発泡体が有する気泡のアスペクト比」の具体的な求め方は、以下のとおりである。
・打ち抜き用の金型を用いて、樹脂発泡体を切断し、切断面をマイクロスコープ(例えば、キーエンス製「VHX-2000」)を用いて、所定面積(3mm)範囲を倍率100倍で観察する。気泡一個の厚み方向の長さと横方向の長さを測定する。
・同様の測定を所定面積内に存在する全ての気泡に対して行う。
・気泡のアスペクト比は、横方向の長さ÷厚み方向の長さで計算され、全ての気泡で同様の計算を行い、平均した値を「樹脂発泡体が有する気泡のアスペクト比」とする。
上記のとおり、樹脂発泡体の見かけ密度は、0.02g/cm~0.30g/cmである。このような範囲であれば、柔軟性および応力分散性に優れる樹脂発泡体を得ることができる。上記樹脂発泡体の見かけ密度は、好ましくは0.03g/cm~0.28g/cmであり、より好ましくは0.04g/cm~0.25g/cmであり、特に好ましくは0.05g/cm~0.20g/cmであり、最も好ましくは0.07g/cm~0.15g/cmである。このような範囲であれば、上記効果が顕著となる。見かけ密度の測定方法は、後述する。
上記のとおり、樹脂発泡体の25%圧縮荷重は、0.1kPa~80kPaである。25%圧縮荷重がこのような範囲の樹脂発泡体であれば、適用される部材への負荷を小さくすることができる。より詳細には、クリアランスの狭い箇所に多少圧縮して樹脂発泡体を適用する場合において、本発明の樹脂発泡体によれば、他の部材へかかる応力を低減することができる。例えば、樹脂発泡体を表示部材に適用する場合は、当該表示部材にかかる応力を緩和・分散することができるため、色ムラ低減、部材保護の観点から有用である。上記樹脂発泡体の25%圧縮荷重は、好ましくは1kPa~75kPaであり、より好ましくは5kPa~70kPaであり、さらに好ましくは10kPa~75kPaであり、特に好ましくは20kPa~75kPaである。このような範囲であれば、上記効果が顕著となる。25%圧縮荷重の測定方法は、後述する。
樹脂発泡体の圧縮時の弾性歪エネルギーは、好ましくは、10kPa以上である。「圧縮時の弾性歪エネルギー」は、樹脂発泡体を10%圧縮させる際の圧縮反発力の総量を意味する。具体的には、「圧縮時の弾性歪エネルギー」は、JIS K 6767に準じた圧縮試験(試験温度:23℃、サンプルサイズ:10mm×10mm、圧縮速度:10mm/min)により、樹脂発泡体の圧縮率(%)および圧縮反発力(kPa)を測定した際の、x軸を圧縮率(%)としy軸を圧縮反発力(kPa)とする圧縮ss曲線から求められ、圧縮率が0%~10%である範囲における、当該ss曲線と当該x軸とから規定される領域の面積である。樹脂発泡体の圧縮時の弾性歪エネルギーが、上記範囲であれば、衝撃吸収性に優れる樹脂発泡体を得ることができる。より詳細には、上記範囲の弾性歪エネルギーを有する樹脂発泡体は、衝撃が加わった際に、当該樹脂発泡体の変形に多くのエネルギーが消費されるため、強い衝撃に対しても、これを良好に吸収することができる。上記樹脂発泡体の圧縮時の弾性歪エネルギーは、より好ましくは20kPa以上であり、さらに好ましくは28kPa以上であり、さらに好ましくは35kPa以上であり、さらに好ましくは50kPa以上であり、さらに好ましくは80kPa以上であり、特に好ましくは100kPa以上であり、最も好ましくは150kPa以上である。このような範囲であれば、上記効果が顕著となる。上記樹脂発泡体の圧縮時の弾性歪エネルギーの上限は、例えば、500kPa(好ましくは800kPa)である。
気泡のアスペクト比が高い樹脂発泡体は、高い厚み回復率を有し得る。樹脂発泡体の厚み回復率は、好ましくは72%以上であり、より好ましくは75%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。なお、発泡層の厚み回復率は、下記式で定義される。この発泡層の厚み回復率は、ある程度の面積をもって発泡シートに荷重をかけて圧縮して測定される回復率であり、局所的に荷重をかけて一部分のみを凹ませて測定するいわゆる凹み回復率とは異なる。
厚み回復率(%)={(圧縮状態を解除してから0.5秒後の厚み)/(初期厚み)}×100
初期厚み:荷重を加える前の樹脂発泡体の厚み。
圧縮状態を解除してから0.5秒後の厚み:樹脂発泡体に1000g/cmの荷重を加えた状態で120秒間維持し、圧縮を解除し、解除してから0.5秒後の樹脂発泡体の厚み。
上記樹脂発泡体の厚みは、好ましくは30μm~5000μmであり、より好ましくは35μm~4000μmであり、さらに好ましくは40μm~3000μmであり、さらに好ましくは45μm~2000μmであり、さらに好ましくは50μm~1000μmであり、特に好ましくは55μm~500μmである。上記のとおり、本発明の樹脂発泡体は薄層でありながらも優れた耐衝撃性を発揮する。また、樹脂発泡体の厚みが上記範囲内であれば、微細かつ均一な気泡構造を形成することができ、優れた衝撃吸収性を発現し得る点で有利である。
上記樹脂発泡体の平均気泡径(平均セル径)は、好ましくは10μm~200μmであり、より好ましくは15μm~180μmであり、さらに好ましくは20μm~150μmであり、特に好ましくは23μm~120μmであり、特に好ましくは25μm~100μmであり、最も好ましくは30μm~90μmである。このような範囲であれば、柔軟性および応力分散性により優れる樹脂発泡体を得ることができる。また、圧縮回復性にも優れ、繰り返し衝撃に対する耐性に優れる樹脂発泡体を得ることができる。平均気泡径が小さすぎる場合、見かけ密度が高くなる傾向にあり、圧縮荷重が高くなるおそれがある。その結果、樹脂発泡体を表示部材に適用する場合において、当該表示部材にかかる応力を十分に緩和または分散させることができず、色ムラ、部材破損等が生じる場合がある。一方、平均気泡径が大きすぎる場合、樹脂発泡体中に塵や水が入りやすくなり、樹脂発泡体を適用する機器に障害を与えるおそれがある。平均気泡径の測定方法は、後述する。
上記樹脂発泡体の気泡径(セル径)の変動係数は、好ましくは0.5以下であり、より好ましくは0.48以下であり、さらに好ましくは0.45以下であり、特に好ましくは0.43以下であり、最も好ましくは0.4未満である。このような範囲であれば、打抜き加工等により圧縮力が付加された場合に、気泡変形のバラツキが小さくなる。このような樹脂発泡体であれば、例えば、打ち抜き加工された際に、厚み精度に優れる加工品(被切断品)を得ることができる。また、気泡径の変動係数が上記範囲であれば、衝撃による変形が均一になり、局所的な応力負荷が防止され、応力分散性に優れ、かつ、耐衝撃性に特に優れる樹脂発泡体を得ることができる。当該変動係数は、小さいほど好ましいがその下限は、例えば、0.2(好ましくは0.15、より好ましくは0.1、さらに好ましくは0.01)である。気泡径の変動係数の測定方法は、後述する。
上記樹脂発泡体の気泡率(セル率)は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。このような範囲であれば、適度な柔軟性を有する樹脂発泡体を得ることができる。このような樹脂発泡体は、打ち抜き加工性に優れ、打ち抜いた際の切れ残りの発生が防止される。また、気泡率が上記範囲であれば、圧縮時の反発応力が小さい樹脂発泡体を得ることができる。このような樹脂発泡体は、クリアランスの狭い箇所に多少圧縮して上記樹脂発泡体を適用する場合において、他の部材へかかる応力を低減することができる。例えば、樹脂発泡体を表示部材に適用する場合は、当該表示部材にかかる応力を緩和・分散することができるため、色ムラ低減、部材保護の観点から有用である。当該気泡率の上限は、例えば、99%以下である。気泡率の測定方法は、後述する。
上記樹脂発泡体の気泡壁(セル壁)の厚みは、好ましくは0.1μm~10μmであり、より好ましくは0.3μm~8μmであり、さらに好ましくは0.5μm~5μmであり、特に好ましくは0.7μm~4μmであり、最も好ましくは1μm~3μmである。このような範囲であれば、適切な強度を有する樹脂発泡体を得ることができる。このような樹脂発泡体は、打ち抜き加工性に優れ、打ち抜き時の千切れ、発塵、切れ残り等が防止される。また、気泡壁の厚みが上記範囲であれば、柔軟性および応力分散性により優れる樹脂発泡体を得ることができる。気泡壁の厚みが薄すぎると、荷重に対して樹脂発泡体が容易に変形してしまい、十分な応力分散効果が得られないおそれがある。気泡壁の厚みが厚過ぎると、荷重に対して樹脂発泡体が変形し難くなり、機器の隙間で使用する際に、段差追従性が悪くなるおそれがある。気泡壁の厚みの測定方法は、後述する。
上記樹脂発泡体の気泡構造が半連続半独立気泡構造である場合、その中の独立気泡構造の割合は、好ましくは40%以下であり、より好ましくは30%以下である。本明細書において、樹脂発泡体の独泡率は、例えば、温度23℃、湿度50%の環境下で、測定対象を水分中に沈め、その後の質量を測定し、その後、80℃のオーブンで十分に乾燥させた後、再度質量を測定して求められる。また、連続気泡であれば水分を保持できるため、その質量分を連続気泡として測定して求められる。
上記樹脂発泡体の25℃における引っ張り弾性率は、好ましくは0.5MPa以上であり、より好ましくは0.6MPa以上であり、さらに好ましくは1MPa以上であり、特に好ましくは1.5MPa以上である。このような範囲であれば、適切な強度を有する樹脂発泡体を得ることができる。このような樹脂発泡体は、打ち抜き加工性に優れ、打ち抜き時の千切れ、発塵、切れ残り等が防止される。樹脂発泡体の25℃における引っ張り弾性率の上限は、例えば、10MPaである。引っ張り弾性率は、引張試験機(例えば、タンスイ社製「RTG-1201」)を用いて、チャック間距離40mmでサンプルを固定し、引張速度500mm/minで引張試験を行い、引張歪と引張強度からなる曲線を得、この曲線の原点と引張歪10%の時の引張強度を結んだ直線の傾きより測定することができる。
上記樹脂発泡体の25℃における破断伸びは、好ましくは120%以下であり、より好ましくは110%以下であり、さらに好ましくは100%以下であり、特に好ましくは90%以下である。このような範囲であれば、柔軟性および応力分散性に優れる樹脂発泡体を得ることができる。なお、破断伸びが小さいと、樹脂発泡体に荷重が加わったときに、当該樹脂発泡体のセル壁の変形が小さくなり、例えば、充填材が添加されている場合、当該樹脂発泡体を構成する樹脂と当該充填材との界面で滑りが発生しやすくなり、荷重をより緩和し得る。一方、破断伸びが大き過ぎると、樹脂発泡体のセル壁の変形が大きくなり、荷重を緩和しにくくなるおそれがある。破断伸びは、JIS K 6767に準じて測定することができる。
上記樹脂発泡体の非発泡曲げ応力は、好ましくは5MPa以上であり、より好ましくは5MPaより大きく、より好ましくは7MPa以上であり、さらに好ましくは10MPa以上である。このような範囲であれば、樹脂発泡体の気泡壁(セル壁)を変形させるのに大きなエネルギーが必要とされ、優れた衝撃吸収性を有する樹脂発泡体を得ることができる。当該非発泡曲げ応力の上限は、好ましくは20MPaであり、より好ましくは15MPaである。このような範囲であれば、柔軟性および応力分散性により優れる樹脂発泡体を得ることができる。「非発泡曲げ応力」とは、樹脂発泡体を加熱プレスすることで、気泡のない非発泡状態(バルク)に戻した樹脂成形体aの曲げ応力を意味する。樹脂成形体aの密度は、後述の樹脂組成物により形成された発泡させる前の樹脂成形体bの密度と同等にされ得る。なお、樹脂成形体aの曲げ応力(樹脂発泡体の非発泡曲げ応力)は、樹脂成形体bと同等となり得る。曲げ応力の測定方法は、以下のとおりである。すなわち、樹脂成形体aを、幅20mm、長さ150mmに切り出してサンプルとし、このサンプルを支点間距離100mmの3点曲げ冶具の上に置き、23℃×50%RHの環境下で、押し込み速度5mm/minで押し込み試験(島津製作所社製、商品名「AG-Xplus」)を行い、当該サンプルを5mm押し込んだときの荷重(g)が非発泡曲げ応力とされる。
上記樹脂発泡体の衝撃吸収性は、好ましくは20%以上であり、より好ましくは27%以上であり、さらに好ましくは30%以上であり、特に好ましくは35%以上であり、最も好ましくは40%以上である。衝撃吸収性は、以下のようにして測定される。
・衝撃力センサー上に、樹脂発泡体、両面テープ(品番:No.5603W、日東電工製)、PETフィルム(品番:ダイヤホイルMRF75、三菱樹脂製)をこの順に配置して試験体を形成した。PETフィルム上方50cmの高さから、66gの鉄球を試験体に落下させて、衝撃力F1を測定する。
・また、衝撃力センサーに直接、上記のように鉄球を落下させて、ブランクの衝撃力F0を測定する。
・F1、F0から、(F0-F1)/F0×100の式により、衝撃吸収性(%)を算出する。
上記樹脂発泡体の形状としては、目的に応じて、任意の適切な形状を採用し得る。このような形状としては、代表的には、シート状である。
上記樹脂発泡体は、その片面または両面に熱溶融層を有していてもよい。熱溶融層を有する樹脂発泡体は、例えば、樹脂発泡体を構成する樹脂組成物の溶融温度以上に加温された一対の加熱ロールを用いて、樹脂発泡体(または樹脂発泡体の前駆体(発泡構造体))を圧延することにより、得られ得る。
上記樹脂発泡体は、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な方法によって形成することができる。このような方法としては、代表的には、樹脂材料(ポリマー)を含む樹脂組成物を発泡させる方法が挙げられる。
A-1.樹脂組成物
本発明の樹脂発泡体は、代表的には、樹脂組成物を発泡させて得られ得る。樹脂組成物は、任意の適切な樹脂材料(ポリマー)を含む。
上記ポリマーとしては、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エステル系樹脂、ゴム系樹脂などが挙げられる。上記ポリマーは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリマーの含有割合は、樹脂組成物100重量部に対して、好ましくは30重量部~95重量部であり、より好ましくは35重量部~90重量部であり、さらに好ましくは40重量部~80重量部であり、特に好ましくは40重量部~60重量部である。このような範囲であれば、柔軟性および応力分散性により優れる樹脂発泡体を得ることができる。
1つの実施形態においては、上記ポリマーとして、ポリオレフィン系樹脂が用いられる。
ポリオレフィン系樹脂の含有割合は、上記ポリマー100重量部に対して、好ましくは50重量部~100重量部であり、より好ましくは70重量部~100重量部であり、さらに好ましくは90重量部~100重量部であり、特に好ましくは95重量部~100重量部であり、最も好ましくは100重量部である。
ポリオレフィン系樹脂としては、好ましくは、ポリオレフィンおよびポリオレフィン系エラストマーからなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられ、より好ましくは、ポリオレフィンとポリオレフィン系エラストマーとが併用される。ポリイレフンおよびポリオレフィン系エラストマーはそれぞれ、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、本明細書において、「ポリオレフィン」と称する場合には、「ポリオレフィン系エラストマー」は含まれないものとする。
ポリオレフィン系樹脂としてポリオレフィンとポリオレフィン系エラストマーを併用する場合、ポリオレフィンとポリオレフィン系エラストマーの重量比率(ポリオレフィン/ポリオレフィン系エラストマー)は、好ましくは1/99~99/1であり、より好ましくは10/90~90/10であり、さらに好ましくは20/80~80/20であり、特に好ましくは30/70~70/30である。1つの実施形態においては、ポリオレフィンとポリオレフィン系エラストマーの重量比率(ポリオレフィン/ポリオレフィン系エラストマー)は、好ましくは25/75~75/25であり、より好ましくは35/65~65/35である。このような範囲であれば、圧縮回復性に優れて、打ち抜き加工時に加工前後での形状変化(特に、厚み変化)が抑制され、かつ、適切な強度を有し、打ち抜き加工性に優れた樹脂発泡体を得ることができる。
ポリオレフィンとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なポリオレフィンを採用し得る。このようなポリオレフィンとしては、例えば、直鎖状のポリオレフィン、分岐鎖状の(分岐鎖を有する)ポリオレフィンなどが挙げられる。1つの実施形態においては、ポリオレフィン系樹脂として、分岐鎖状のポリオレフィンが用いられる。この実施形態においては、ポリオレフィンとして、分岐状のポリオレフィンのみを用いてもよく、分岐状のポリオレフィンと直鎖状のポリオレフィンとを併用して用いてもよい。分岐状のポリオレフィンを用いることにより、平均気泡径が小さく、耐衝撃性に優れる樹脂発泡体を得ることができる。分岐状のポリオレフィンの含有割合は、ポリオレフィン100重量部に対して、好ましくは30重量部~100重量部であり、より好ましくは80重量部~120重量部である。
上記ポリオレフィンとしては、例えば、α-オレフィン由来の構成単位を含むポリマーが挙げられる。ポリオレフィンは、α-オレフィン由来の構成単位のみから構成されていてもよく、α-オレフィン由来の構成単位と、α-オレフィン以外のモノマー由来の構成単位とから構成されていてもよい。ポリオレフィンが共重合体である場合、その共重合形態としては、任意の適切な共重合形態を採用し得る。例えば、ランダムコポリマー、ブロックコポリマーなどが挙げられる。
ポリオレフィンを構成し得るα-オレフィンとしては、例えば、炭素数2~8(好ましくは2~6、より好ましくは2~4)のα-オレフィン(例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-へプテン、1-オクテンなど)が好ましい。α-オレフィンは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
ポリオレフィンを構成するα-オレフィン以外のモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、ビニルアルコールなどのエチレン性不飽和単量体が挙げられる。α-オレフィン以外のモノマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
ポリオレフィンとしては、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン(プロピレンホモポリマー)、エチレンとプロピレンとの共重合体、エチレンとエチレン以外のα-オレフィンとの共重合体、プロピレンとプロピレン以外のα-オレフィンとの共重合体、エチレンとプロピレンとエチレンおよびプロピレン以外のα-オレフィンとの共重合体、プロピレンとエチレン性不飽和単量体との共重合体などが挙げられる。
1つの実施形態においては、ポリオレフィンとして、プロピレン由来の構成単位を有するポリプロピレン系重合体が用いられる。ポリプロピレン系重合体としては、例えば、ポリプロピレン(プロピレンホモポリマー)、エチレンとプロピレンとの共重合体、プロピレンとプロピレン以外のα-オレフィンとの共重合体などが挙げられ、好ましくはポリプロピレン(プロピレンホモポリマー)である。ポリプロピレン系重合体は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリオレフィンの温度230℃におけるメルトフローレート(MFR)は、本発明の効果をより発現させ得る点で、好ましくは0.2g/10分~10g/10分であり、より好ましくは0.25g/10分~5g/10分であり、さらに好ましくは0.3g/10分~3g/10分であり、特に好ましくは0.35g/10分~1.5g/10分である。なお、本明細書において、上記メルトフローレート(MFR)は、ISO1133(JIS-K-7210)に基づき、温度230℃、荷重2.16kgfで測定されたMFRをいうものとする。
1つの実施形態においては、温度230℃におけるメルトフローレート(MFR)が上記の範囲内で異なる2種以上のポリオレフィンが併用される。この場合、温度230℃におけるメルトフローレート(MFR)が、好ましくは0.2g/10分以上0.7g/10分未満(より好ましくは0.2g/10分~0.65g/10分)のポリオレフィンと、温度230℃におけるメルトフローレート(MFR)が好ましくは0.7g/10分~10g/10分(より好ましくは0.7g/10分~5g/10分であり、さらに好ましくは0.7g/10分~3g/10分であり、特に好ましくは0.7g/10分~1.5g/10分であり、最も好ましくは0.7g/10分~1.3g/10分である)のポリオレフィンとが併用され得る。このようにすれば、平均気泡径が小さく、耐衝撃性に優れる樹脂発泡体を得ることができる。
ポリオレフィンとして、温度230℃におけるメルトフローレート(MFR)が上記の範囲内で異なる2種以上のポリオレフィンを併用する場合、例えば、上記の温度230℃におけるメルトフローレート(MFR)が、好ましくは0.2g/10分以上0.7g/10分未満(より好ましくは0.2g/10分~0.65g/10分)のポリオレフィンと、温度230℃におけるメルトフローレート(MFR)が好ましくは0.7g/10分~10g/10分(より好ましくは0.7g/10分~5g/10分であり、さらに好ましくは0.7g/10分~3g/10分であり、特に好ましくは0.7g/10分~1.5g/10分であり、最も好ましくは0.7g/10分~1.3g/10分である)のポリオレフィンとの重量比率は、好ましくは1/99~99/1であり、より好ましくは10/90~90/10であり、さらに好ましくは20/80~80/20であり、特に好ましくは30/70~70/30であり、最も好ましくは40/60~60/40である。
ポリオレフィンとしては、市販品を用いてもよく、例えば、「E110G」(株式会社プライムポリマー製)、「EA9」(日本ポリプロ株式会社製)、「EA9FT」(日本ポリプロ株式会社製)、「E-185G」(株式会社プライムポリマー製)、「WB140HMS」(ボレアリス社製)、「WB135HMS」(ボレアリス社製)などが挙げられる。
ポリオレフィン系エラストマーとしては、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切なポリオレフィン系エラストマーを採用し得る。このようなポリオレフィン系エラストマーとしては、例えば、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリブテン、ポリイソブチレン、塩素化ポリエチレン、ポリオレフィン成分とゴム成分とが物理的に分散したエラストマー、ポリオレフィン成分とゴム成分とがミクロ相分離した構造を有したエラストマーなどの、いわゆる非架橋型の熱可塑性オレフィン系エラストマー(TPO);マトリックスを形成する樹脂成分A(オレフィン系樹脂成分A)およびドメインを形成するゴム成分Bを含む混合物を、架橋剤の存在下、動的に熱処理することにより得られ、マトリックス(海相)である樹脂成分A中に、架橋ゴム粒子がドメイン(島相)として細かく分散した海島構造を有する多相系のポリマーである動的架橋型熱可塑性オレフィン系エラストマー(TPV);などが挙げられる。
ポリオレフィン系エラストマーは、好ましくは、ゴム成分を含む。このようなゴム成分としては、特開平08-302111号公報、特開2010-241934号公報、特開2008-024882号公報、特開2000-007858号公報、特開2006-052277号公報、特開2012-072306号公報、特開2012-057068号公報、特開2010-241897号公報、特開2009-067969号公報、再表03/002654号公報などに記載のものが挙げられる。
ポリオレフィン成分とオレフィン系ゴム成分とがミクロ相分離した構造を有したエラストマーとしては、具体的には、ポリプロピレン樹脂(PP)とエチレン-プロピレンゴム(EPM)とからなるエラストマー、ポリプロピレン樹脂(PP)とエチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)とからなるエラストマーなどが挙げられる。ポリオレフィン成分とオレフィン系ゴム成分の重量比(ポリオレフィン成分/オレフィン系ゴム)は、好ましくは90/10~10/90であり、より好ましくは80/20~20/80である。
動的架橋型熱可塑性オレフィン系エラストマー(TPV)は、一般的に、非架橋型の熱可塑性オレフィン系エラストマー(TPO)より、弾性率が高く、かつ圧縮永久歪みも小さい。これにより、回復性が良好であり、樹脂発泡体とした場合に優れた回復性を示し得る。
動的架橋型熱可塑性オレフィン系エラストマー(TPV)とは、上述したように、マトリックスを形成する樹脂成分A(オレフィン系樹脂成分A)およびドメインを形成するゴム成分Bを含む混合物を、架橋剤の存在下、動的に熱処理することにより得られ、マトリックス(海相)である樹脂成分A中に、架橋ゴム粒子がドメイン(島相)として細かく分散した海島構造を有する多相系のポリマーである。
動的架橋型熱可塑性オレフィン系エラストマー(TPV)としては、例えば、特開2000-007858号公報、特開2006-052277号公報、特開2012-072306号公報、特開2012-057068号公報、特開2010-241897号公報、特開2009-067969号公報、再表03/002654号等に記載のものなどが挙げられる。
動的架橋型熱可塑性オレフィン系エラストマー(TPV)としては、市販品を用いてもよく、例えば、「ゼオサーム」(日本ゼオン社製)、「サーモラン」(三菱化学社製)、「サーリンク3245D」(東洋紡績株式会社製)などが挙げられる。
ポリオレフィン系エラストマーの温度230℃におけるメルトフローレート(MFR)は、好ましくは2g/10分~15g/10分であり、より好ましくは3g/10分~10g/10分であり、さらに好ましくは3.5g/10分~9g/10分であり、特に好ましくは4g/10分~8g/10分であり、最も好ましくは4.5g/10分~7.5g/10分である。
ポリオレフィン系エラストマーの溶融張力(190℃、破断時)は、好ましくは10cN未満であり、より好ましくは5cN~9.5cNである。
ポリオレフィン系エラストマーのJIS A硬度は、好ましくは30°~95°であり、より好ましくは35°~90°であり、さらに好ましくは40°~88°であり、特に好ましくは45°~85°であり、最も好ましくは50°~83°である。なお、JIS A硬度とは、ISO7619(JIS K6253)に基づいて測定される。
1つの実施形態においては、上記樹脂発泡体(すなわち、樹脂組成物)は、充填材をさらに含み得る。充填材を含有させることにより、気泡壁(セル壁)を変形させるのに大きなエネルギーを必要とする樹脂発泡体を形成することができ、当該樹脂発泡体は、優れた衝撃吸収性を発揮する。また、充填材を含有させることにより、微細かつ均一な気泡構造を形成することができ、優れた衝撃吸収性を発現し得る点でも有利である。充填材は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記充填材の含有割合は、樹脂発泡体を構成するポリマー100重量部に対して、好ましくは10重量部~150重量部であり、より好ましくは30重量部~130重量部であり、さらに好ましくは50重量部~100重量部である。このような範囲であれば、上記効果が顕著となる。
1つの実施形態においては、上記充填材は無機物である。無機物である充填材を構成する材料としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ホウ酸アルミニウムウィスカ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、結晶質シリカ、非晶質シリカ、金属(例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル)、カーボン、グラファイト等が挙げられる。
1つの実施形態においては、上記充填材は有機物である。有機物である充填材を構成する材料としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド等が挙げられる。
上記充填材として、難燃剤を用いてもよい。難燃剤としては、例えば、臭素系難燃剤、塩素系難燃剤、リン系難燃剤、アンチモン系難燃剤などが挙げられる。好ましくは、安全性の観点から、ノンハロゲン-ノンアンチモン系難燃剤が用いられる。
ノンハロゲン-ノンアンチモン系難燃剤としては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、ニッケル、コバルト、スズ、亜鉛、銅、鉄、チタン、ホウ素等を含む化合物が挙げられる。このような化合物(無機化合物)としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム・酸化ニッケルの水和物、酸化マグネシウム・酸化亜鉛の水和物等の水和金属化合物などが挙げられる。
上記充填材は、任意の適切な表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば、シランカップリング処理、ステアリン酸処理などが挙げられる。
上記充填材のかさ密度は、好ましくは、好ましくは0.8g/cm以下であり、より好ましくは0.6g/cm以下であり、さらに好ましくは0.4g/cm以下であり、特に好ましくは0.3g/cm以下である。このような範囲であれば、分散性よく充填材を含有させることができ、充填材の含有量を少なくしながらも、充填材添加効果が十分に発揮され得る。充填材の含有量が少ない樹脂発泡体は、高発泡、柔軟、かつ応力分散性および外観に優れる点で有利である。充填材のかさ密度の下限値は、例えば、0.01g/cmであり、好ましくは0.05g/cmであり、より好ましくは0.1g/cmである。
上記充填材の数平均粒子径(1次粒子径)は、好ましくは5μm以下であり、より好ましくは3μm以下であり、さらに好ましくは1μm以下である。このような範囲であれば、分散性よく充填材を含有させることができ、かつ、均一な気泡構造を形成することができる。その結果、応力分散性および外観に優れる樹脂発泡体を得ることができる。充填材の数平均粒子径の下限値は、例えば、0.1μmである。充填材の数平均粒子径は、水100gに充填剤を1gを混合して調製した懸濁液をサンプルとして、粒度分布計(MicrtracII、マイクロトラック・ベル株式会社)を用いて、測定することができる。
上記充填材の比表面積は、好ましくは2m/g以上であり、より好ましくは4m/g以上であり、さらに好ましくは6m/g以上である。このような範囲であれば、分散性よく充填材を含有させることができ、かつ、均一な気泡構造を形成することができる。その結果、応力分散性および外観に優れる樹脂発泡体を得ることができる。充填材の比表面積の上限値は、例えば、20m/gである。充填材の比表面積は、BET法で、すなわち、吸着占有面積が既知である分子を、液体窒素による低温下で、充填材表面に吸着させ、その吸着量から測定することができる。
樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分が含まれていてもよい。このような他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。このような他の成分としては、例えば、ゴム、樹脂材料として配合されているポリマー以外の樹脂、軟化剤、脂肪族系化合物、老化防止剤、酸化防止剤、光安定剤、耐候剤、紫外線吸収剤、分散剤、可塑剤、カーボン、帯電防止剤、界面活性剤、架橋剤、増粘剤、防錆剤、シリコーン系化合物、張力改質剤、収縮防止剤、流動性改質剤、ゲル化剤、硬化剤、補強剤、発泡剤、発泡核剤、着色剤(顔料や染料等)、pH調整剤、溶剤(有機溶剤)、熱重合開始剤、光重合開始剤、滑剤、結晶核剤、結晶化促進剤、加硫剤、表面処理剤、分散助剤などが挙げられる。
A-2.樹脂発泡体の形成
本発明の樹脂発泡体は、代表的には、樹脂組成物を発泡させて得られる。発泡の方法(気泡の形成方法)としては、物理的方法や化学的方法など、発泡成形に通常用いられる方法が採用できる。すなわち、樹脂発泡体は、代表的には、物理的方法により発泡して形成された発泡体(物理発泡体)であってもよいし、化学的方法により発泡して形成された発泡体(化学発泡体)であってもよい。物理的方法は、一般的に、空気や窒素等のガス成分をポリマー溶液に分散させて、機械的混合により気泡を形成させるもの(機械発泡体)である。化学的方法は、一般的に、ポリマーベースに添加された発泡剤の熱分解により生じたガスによりセルを形成し、発泡体を得る方法である。
発泡成形に付す樹脂組成物は、例えば、構成成分を、任意の適切な溶融混練装置、例えば、開放型のミキシングロール、非開放型のバンバリーミキサー、1軸押出機、2軸押出機、連続式混練機、加圧ニーダーなど、任意の適切な手段を用いて混合することにより調製すればよい。
<樹脂発泡体を形成させる実施形態1>
樹脂発泡体を形成させる一つの実施形態1としては、例えば、エマルション樹脂組成物(樹脂材料(ポリマー)などを含むエマルション)を機械的に発泡させて起泡化させる工程(工程A)を経て樹脂発泡体を形成する形態が挙げられる。起泡装置としては、例えば、高速せん断方式の装置、振動方式の装置、加圧ガスの吐出方式の装置などが挙げられる。これらの起泡装置の中でも、気泡径の微細化、大容量作製の観点から、高速せん断方式の装置が好ましい。樹脂発泡体を形成させるこの一つの実施形態1は、どのような樹脂組成物からの形成にも適用可能である。
エマルションの固形分濃度は、成膜性の観点から高い方が好ましい。エマルションの固形分濃度は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。
機械的撹拌により起泡した際の気泡は、気体(ガス)がエマルション中に取り込まれたものである。ガスとしては、エマルションに対して不活性であれば、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切なガスを採用し得る。このようなガスとしては、例えば、空気、窒素、二酸化炭素などが挙げられる。
上記方法により起泡化したエマルション樹脂組成物(気泡含有エマルション樹脂組成物)を基材上に塗工して乾燥する工程(工程B)を経ることによって、本発明の樹脂発泡体を得ることができる。基材としては、例えば、剥離処理したプラスチックフィルム(剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム等)、プラスチックフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム等)等が挙げられる。
工程Bにおいて、塗工方法、乾燥方法としては、本発明の効果を損なわない範囲で任意の適切な方法を採用できる。工程Bは、基材上に塗布した気泡含有エマルション樹脂組成物を50℃以上125℃未満で乾燥する予備乾燥工程B1と、その後さらに125℃以上200℃以下で乾燥する本乾燥工程B2を含んでいることが好ましい。
予備乾燥工程B1と本乾燥工程B2を設けることにより、急激な温度上昇による気泡の合一化、気泡の破裂を防止できる。特に、厚みの小さい発泡シートでは温度の急激な上昇により気泡が合一化、破裂するので、予備乾燥工程B1を設ける意義は大きい。予備乾燥工程B1における温度は、好ましくは50℃~100℃である。予備乾燥工程B1の時間は、好ましくは0.5分~30分であり、より好ましくは1分~15分である。本乾燥工程B2における温度は、好ましくは130℃~180℃以下であり、より好ましくは130℃~160℃である。本乾燥工程B2の時間は、好ましくは0.5分~30分であり、より好ましくは1分~15分である。
<樹脂発泡体を形成させる実施形態2>
樹脂発泡体を形成させる一つの実施形態2としては、樹脂組成物を発泡剤により発泡させて発泡体を形成する形態が挙げられる。発泡剤としては、発泡成形に通常用いられるものを使用でき、環境保護及び被発泡体に対する低汚染性の観点から、高圧の不活性ガスを用いることが好ましい。
不活性ガスとしては、樹脂組成物に対して不活性で且つ含浸可能なものであれば、任意の適切な不活性ガスを採用し得る。このような不活性ガスとしては、例えば、二酸化炭素、窒素ガス、空気などが挙げられる。これらのガスは混合して用いてもよい。これらのうち、樹脂材料(ポリマー)への含浸量が多く、含浸速度の速いという観点から、二酸化炭素が好ましい。
不活性ガスは超臨界状態であることが好ましい。すなわち、超臨界状態の二酸化炭素を用いることが特に好ましい。超臨界状態では、樹脂組成物への不活性ガスの溶解度がより増大し、不活性ガスの高濃度の混入が可能であるとともに、急激な圧力降下時に不活性ガスが高濃度となるため、気泡核の発生が多くなり、その気泡核が成長してできる気泡の密度が、気孔率が同じであっても他の状態の場合より大きくなるため、微細な気泡を得ることができる。なお、二酸化炭素の臨界温度は31℃、臨界圧力は7.4MPaである。
樹脂組成物に高圧の不活性ガスを含浸させることにより発泡体を形成する方法としては、例えば、樹脂材料(ポリマー)を含む樹脂組成物に不活性ガスを高圧下で含浸させるガス含浸工程、該工程後に圧力を低下させて樹脂材料(ポリマー)を発泡させる減圧工程、および、必要に応じて加熱により気泡を成長させる加熱工程を経て形成する方法などが挙げられる。この場合、予め成形した未発泡成形体を不活性ガスに含浸させてもよく、また、溶融した樹脂組成物に不活性ガスを加圧状態下で含浸させた後に減圧の際に成形に付してもよい。これらの工程は、バッチ方式、連続方式のいずれの方式で行ってもよい。すなわち、予め樹脂組成物を、シート状などの適宜な形状に成形して未発泡樹脂成形体とした後、この未発泡樹脂成形体に、高圧のガスを含浸させ、圧力を解放することにより発泡させるバッチ方式であってもよく、樹脂組成物を加圧下、高圧のガスと共に混練し、成形すると同時に圧力を解放し、成形と発泡を同時に行う連続方式であってもよい。
バッチ方式で発泡体を製造する例を以下に示す。例えば、樹脂組成物を単軸押出機、2軸押出機等の押出機を使用して押し出すことにより、発泡体成形用樹脂シートを作製する。あるいは、樹脂組成物を、ローラ、カム、ニーダー、バンバリ型等の羽根を設けた混練機を使用して均一に混練しておき、熱板のプレスなどを用いて所定の厚みにプレス加工することにより、未発泡樹脂成形体を作製する。こうして得られた未発泡樹脂成形体を高圧容器中に入れて、高圧不活性ガス(超臨界状態の二酸化炭素など)を注入し、未発泡樹脂成形体中に不活性ガスを含浸させる。十分に不活性ガスを含浸させた時点で圧力を解放し(通常、大気圧まで)、樹脂中に気泡核を発生させる。気泡核はそのまま室温で成長させてもよいが、場合によっては加熱することによって成長させてもよい。加熱の方法としては、ウォーターバス、オイルバス、熱ロール、熱風オーブン、遠赤外線、近赤外線、マイクロ波などの公知や慣用の方法を採用できる。このようにして気泡を成長させた後、冷水などにより急激に冷却し、形状を固定化することにより発泡体を得ることができる。なお、発泡に供する未発泡樹脂成形体はシート状物に限らず、用途に応じて種々の形状のものを使用できる。また、発泡に供する未発泡樹脂成形体は押出成形、プレス成形のほか、射出成形等の他の成形法により作製することもできる。
連続方式で発泡体を製造する例を以下に示す。例えば、樹脂組成物を、単軸押出機、二軸押出機等の押出機を使用して混練しながら、高圧のガス(特に不活性ガス、さらには二酸化炭素)を注入(導入)し、十分に高圧のガスを樹脂組成物に含浸させる混練含浸工程、押出機の先端に設けられたダイスなどを通して樹脂組成物を押し出すことにより圧力を解放し(通常、大気圧まで)、成形と発泡を同時に行う成形減圧工程により発泡成形する。また、連続方式での発泡成形の際には、必要に応じて、加熱することによって気泡を成長させる加熱工程を設けてもよい。このようにして気泡を成長させた後、必要により冷水などにより急激に冷却し、形状を固定化してもよい。また、高圧のガスの導入は連続的に行ってもよく不連続的に行ってもよい。さらに、混練含浸工程および成形減圧工程では、例えば、押出機や射出成形機を用い得る。なお、気泡核を成長させる際の加熱の方法としては、ウォーターバス、オイルバス、熱ロール、熱風オーブン、遠赤外線、近赤外線、マイクロ波などの任意の適切な方法が挙げられる。発泡体の形状としては、任意の適切な形状を採用し得る。このような形状としては、例えば、シート状、角柱状、円筒状、異型状などが挙げられる。
樹脂組成物を発泡成形する際のガスの混合量は、高発泡な樹脂発泡体発泡体を得られ得る点で、例えば、樹脂組成物全量に対して、好ましくは2重量%~10重量%であり、より好ましくは2.5重量%~8重量%であり、さらに好ましくは3重量%~6重量%である。
不活性ガスを樹脂組成物に含浸させるときの圧力は、操作性等を考慮して適宜選択できる。このような圧力は、例えば、好ましくは6MPa以上(例えば、6MPa~100MPa)であり、より好ましくは8MPa以上(例えば、8MPa~50MPa)である。なお、超臨界状態の二酸化炭素を用いる場合の圧力は、二酸化炭素の超臨界状態を保持する観点から、好ましくは7.4MPa以上である。圧力が6MPaより低い場合には、発泡時の気泡成長が著しく、気泡径が大きくなりすぎて、好ましい平均セル径(平均気泡径)を得ることができない場合がある。これは、圧力が低いとガスの含浸量が高圧時に比べて相対的に少なく、気泡核形成速度が低下して形成される気泡核数が少なくなるため、1気泡あたりのガス量が逆に増えて気泡径が極端に大きくなるからである。また、6MPaより低い圧力領域では、含浸圧力を少し変化させるだけで気泡径、気泡密度が大きく変わるため、気泡径及び気泡密度の制御が困難になりやすい。
ガス含浸工程における温度は、用いる不活性ガスや樹脂組成物中の成分の種類等によって異なり、広い範囲で選択できる。操作性等を考慮した場合、好ましくは10℃~350℃である。未発泡成形体に不活性ガスを含浸させる場合の含浸温度は、バッチ式では、好ましくは10℃~250℃であり、より好ましくは40℃~230℃である。また、ガスを含浸させた溶融ポリマーを押し出して発泡と成形とを同時に行う場合の含浸温度は、連続式では、好ましくは60℃~350℃である。なお、不活性ガスとして二酸化炭素を用いる場合には、超臨界状態を保持するため、含浸時の温度は、好ましくは32℃以上であり、より好ましくは40℃以上である。
減圧工程において、減圧速度としては、均一な微細気泡を得るため、好ましくは5MPa/秒~300MPa/秒である。
加熱工程における加熱温度は、好ましくは40℃~250℃であり、より好ましくは60℃~250℃である。
1つの実施形態においては、所定の工程を経て発泡構造体を得た後(例えば、<実施形態1>または<実施形態2>の方法により樹脂発泡体を得た後)、発泡構造体を薄膜化し、次いで、ロール圧延して、樹脂発泡体が得られる。このような工程を経ることにより、アスペクト比が適切に調整された樹脂発泡体を得ることができる。また、厚みの薄い(例えば、0.2mm以下)の樹脂発泡体を得ることができる。上記ロール圧延により、上記熱溶融層が形成されることもある。
発泡構造体の薄膜化は、任意の適切なスライサーを用いて行うことができる。薄膜化後の発泡構造体の厚みは、好ましくは0.18mm~1mmであり、より好ましくは0.2mm~0.8mmであり、さらに好ましくは0.3mm~0.7mmである。
好ましくは、上記ロール圧延に用いられるロールは加熱ロールである。当該ロールの温度は、好ましくは150℃~250℃であり、より好ましくは160℃~230℃である。
発泡構造体の圧延率(圧延後の厚み/圧延前の厚み×100)は、好ましくは80%以下であり、より好ましくは10%~80%であり、さらに好ましくは20%~75%であり、特に好ましくは30%~75%である。このような範囲であれば、アスペクト比が適切に調整された樹脂発泡体を得ることができる。
B.発泡部材
図1は、1つの実施形態による発泡部材の概略断面図である。発泡部材100は、樹脂発泡層10と、樹脂発泡層10の少なくとも一方の側に配置された粘着剤層20とを有する。樹脂発泡層10は、上記樹脂発泡体により構成される。
粘着剤層の厚さは、好ましくは5μm~300μmであり、より6μm~200μmであり、さらに好ましくは7μm~100μmであり、特に好ましくは8μm~50μmである。粘着剤層の厚さが上記範囲内にあることによって、本発明の発泡部材は、優れた衝撃吸収性を発揮できる。
粘着剤層としては、任意の適切な粘着剤からなる層を採用し得る。粘着剤層を構成する粘着剤としては、例えば、ゴム系粘着剤(合成ゴム系粘着剤、天然ゴム系粘着剤など)、ウレタン系粘着剤、アクリルウレタン系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤、ゴム系粘着剤などが挙げられる。粘着剤層を構成する粘着剤としては、好ましくは、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤から選ばれる少なくとも1種である。このような粘着剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。粘着剤層は、1層であってもよいし、2層以上であってもよい。
粘着剤としては、粘着形態で分類すると、例えば、エマルジョン型粘着剤、溶剤型粘着剤、紫外線架橋型(UV架橋型)粘着剤、電子線架橋型(EB架橋型)粘着剤、熱溶融型粘着剤(ホットメルト型粘着剤)などが挙げられる。このような粘着剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
粘着剤層の水蒸気透湿度は、好ましくは50(g/(m・24時間))以下であり、より好ましくは30(g/(m・24時間))以下であり、さらに好ましくは20(g/(m・24時間))以下であり、特に好ましくは10(g/(m・24時間))以下である。粘着剤層の水蒸気透湿度が上記範囲内にあれば、発泡シートは、水分による影響を受けずに衝撃吸収性を安定化させることができる。なお、水蒸気透湿度は、例えば、JIS Z 0208に準じた方法により、40℃、相対湿度92%の試験条件で測定することができる。
粘着剤層を構成する粘着剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の適切な他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、他のポリマー成分、軟化剤、老化防止剤、硬化剤、可塑剤、充填材、酸化防止剤、熱重合開始剤、光重合開始剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤(顔料や染料など)、溶剤(有機溶剤)、界面活性剤(例えば、イオン性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤など)、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、シリコーン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン系架橋剤など)などが挙げられる。なお、熱重合開始剤や光重合開始剤は、ポリマー成分を形成するための材料に含まれ得る。
上記発泡部材は、任意の適切な方法によって製造し得る。発泡部材は、例えば、樹脂発泡層と粘着剤層とを積層して製造する方法や、粘着剤層の形成材料と樹脂発泡層を積層した後に硬化反応等によって粘着剤層を形成させて製造する方法などが挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。なお、実施例等における、試験および評価方法は以下のとおりである。なお、「部」と記載されている場合は、特記事項がない限り「重量部」を意味し、「%」と記載されている場合は、特記事項がない限り「重量%」を意味する。
<評価方法>
(1)見かけ密度
樹脂発泡体の密度(見かけ密度)は、以下のように算出した。実施例・比較例で得られた樹脂発泡体を20mm×20mmサイズに打ち抜いて試験片とし、試験片の寸法をノギスで測定した。次に、試験片の重量を電子天秤にて測定した。そして、次式により算出した。
見かけ密度(g/cm)=試験片の重量/試験片の体積
(2)25%圧縮荷重
JIS K 6767に記載されている樹脂発泡体の圧縮硬さ測定方法に準じて測定した。具体的には、実施例・比較例で得られた樹脂発泡体を30mm×30mmサイズに切り出して試験片とし、圧縮速度10mm/minで圧縮率が25%となるまで圧縮したときの応力(N)を単位面積(1cm)当たりに換算して、25%圧縮荷重(N/cm)とした。
(3)気泡のアスペクト比
計測器としてデジタルマイクロスコープ(商品名「VHX-2000、キーエンス株式会社製)を用い、下記の方法で、実施例・比較例で得られた樹脂発泡体が有する気泡のスペクト比を測定した。
・打ち抜き用の金型を用いて、樹脂発泡体を切断し、切断面をマイクロスコープ(例えば、キーエンス製「VHX-2000」)を用いて、所定面積(3mm)範囲を倍率100倍で観察し、気泡一個の厚み方向の長さと横方向の長さを測定した。
・同様の測定を所定面積内に存在する全ての気泡に対して行った。
・気泡のアスペクト比は、横方向の長さ÷厚み方向の長さで計算され、全ての気泡で同様の計算を行い、平均した値を「樹脂発泡体が有する気泡のアスペクト比」とした。
(4)平均気泡径(平均セル径)、気泡径(セル径)の変動係数
計測器としてデジタルマイクロスコープ(商品名「VHX-2000」、キーエンス株式会社製)を用い、実施例・比較例で得られた樹脂発泡体の気泡部の拡大画像を取り込み、同計測器の解析ソフトを用いて、画像解析することにより、数平均気泡径(平均セル径)(μm)を求めた。なお、取り込んだ拡大画像の気泡数は400個程度であった。また、セル径の全データから標準偏差を計算し、以下の式を用いて変動係数を算出した。
変動係数=標準偏差/平均気泡径(平均セル径)
(5)気泡率(セル率)
温度23℃、湿度50%の環境下で測定を行った。100mm×100mmの打抜き刃型にて実施例・比較例で得られた樹脂発泡体を打抜き、打抜いた試料の寸法を測定した。また、測定端子の直径(φ)20mmである1/100ダイヤルゲージにて厚みを測定した。これらの値から実施例・比較例で得られた樹脂発泡体の体積を算出した。次に、実施例・比較例で得られた樹脂発泡体の重量を最小目盛り0.01g以上の上皿天秤にて測定した。これらの値より、実施例・比較例で得られた樹脂発泡体の気泡率(セル率)を算出した。
(6)気泡壁(セル壁)の厚み
計測器としてデジタルマイクロスコープ(商品名「VHX-2000」、キーエンス株式会社製)を用いて、実施例・比較例で得られた樹脂発泡体の気泡部の拡大画像を取り込み、同計測器の解析ソフトを用いて、画像解析することにより、気泡壁(セル壁)の厚み(μm)を求めた。なお、取り込んだ拡大画像の気泡数は400個程度であった。
(7)引張弾性率
引張弾性率は、引張試験機(RTG-1201、株式会社タンスイ製)を用いて、チャック間距離40mmでサンプル(サイズ:10mm×80mm)を固定し、引張速度500mm/minで引張試験を行い、引張歪と引張強度からなる曲線を得た。この曲線の原点と引張歪10%の時の引張強度を結んだ直線の傾きより引張弾性率を求めた。
(8)打ち抜き加工性
樹脂発泡体を金型(2枚の加工刃(商品名「NCA07」、厚さ0.5mm、刃先角度45°、(株)ナカヤマ製))を用いて打ち抜き加工を行い、断面をマイクロスコープ(商品名「VHX-2000」キーエンス株式会社製)で観察し、端部と中央部の厚みを画像から測定した。測定した厚みを用いて、下記式で加工後の厚み回復率を測定した。当該厚み回復率が大きいほど、打ち抜きにより形状変化が小さく、打ち抜き加工性に優れるということになる。
加工後の厚み回復率=100×(1-(中央の厚み-端部の厚み)/中央の厚み)
(9)衝撃吸収性
衝撃力センサー上に、樹脂発泡体、両面テープ(品番:No.5603W、日東電工製)、PETフィルム(品番:ダイヤホイルMRF75、三菱樹脂製)をこの順に配置して試験体を形成した。PETフィルム上方50cmの高さから、66gの鉄球を試験体に落下させて、衝撃力F1を測定した。
また、衝撃力センサーに直接、上記のように鉄球を落下させて、ブランクの衝撃力F0を測定した。
F1、F0から、(F0-F1)/F0×100の式により、衝撃吸収性(%)を算出した。
(10)弾性歪エネルギー
JIS K 6767の引張伸びの項に基づいて、樹脂発泡体の引張伸び(%)、引張強度(kPa)を測定し、x軸に引張伸び、y軸に引張強度からなる引張SS曲線とx軸とで囲まれた面積のうち、引張伸びが0~10%の領域の面積を弾性歪エネルギーとして算出した。
(11)非発泡曲げ応力
樹脂発泡体を、真空プレス成型機(IVM-70:岩城工業社)を用いて、(融点+70℃)の温度、15MPaの圧力で5分間、プレスすることにより、非発泡状態の樹脂成形体aを得た。
樹脂成形体aを、幅20mm、長さ150mmに切り出してサンプルとし、このサンプルを支点間距離100mmの3点曲げ冶具の上に置き、23℃×50%RHの環境下で、押し込み速度5mm/minで押し込み試験(島津製作所社製、商品名「AG-Xplus」)を行い、当該サンプルを5mm押し込んだときの荷重(g)を非発泡曲げ応力とした。
(12)厚み回復率
樹脂発泡体に、樹脂発泡体に1000g/cmの荷重を加えた状態で120秒間維持し、圧縮を解除し、解除してから0.5秒後の樹脂発泡体の厚み(圧縮状態を解除してから0.5秒後の厚み)を測定した。「圧縮状態を解除してから0.5秒後の厚み」と、荷重を加える前の樹脂発泡体の厚み(初期厚み)とから、下記の式により、厚み回復率を求めた。
厚み回復率(%)={(圧縮状態を解除してから0.5秒後の厚み)/(初期厚み)}×100
〔実施例1〕
ポリプロピレン(メルトフローレート(MFR)(230℃):0.40g/10min)65重量部、ポリオレフィン系エラストマー(メルトフローレート(MFR):6g/10min、JIS A硬度:79°)35重量部、水酸化マグネシウム(商品名「KISUMA 5P」協和化学工業製)120重量部、カーボン(商品名「旭♯35」旭カーボン株式会社製)10重量部、およびステアリン酸モノグリセリド1重量部を、日本製鋼所(JSW)社製の二軸混練機にて、200℃の温度で混練した後、ストランド状に押出し、水冷後ペレット状に成形した。このペレットを、日本製鋼所社製の単軸押出機に投入し、220℃の雰囲気下、13MPa(注入後12MPa)の圧力で、二酸化炭素ガスを注入した。二酸化炭素ガスは、樹脂100重量部に対して3重量部の割合で注入した。二酸化炭素ガスを十分飽和させた後、発泡に適した温度まで冷却後、ダイから押出して、シート状の発泡構造体aを得た。さらに、発泡構造体aをスライサーを用いて薄膜化し、厚みが0.5mmの発泡構造体a1を得た。
さらに、一方のロールが230℃に加熱された一対のロールにおけるロール間(ロールとロールの間の隙間)に、上記発泡構造体a1を通過させて、厚みが0.15mmの樹脂発泡体A1を得た。なお、ロール間のギャップ(隙間)は、厚みが0.15mmの樹脂発泡体A1が得られるように設定した。
得られた樹脂発泡体A1を、上記評価(1)~(8)に供した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
実施例1と同様にして、発泡構造体aを得た。さらに、発泡構造体aをスライサーを用いて薄膜化し、厚みが0.35mmの発泡構造体a2を得た。
さらに、一方のロールが230℃に加熱された一対のロールにおけるロール間(ロールとロールの間の隙間)に、上記発泡構造体a2を通過させて、厚みが0.15mmの樹脂発泡体A2を得た。なお、ロール間のギャップ(隙間)は、厚みが0.15mmの樹脂発泡体A2が得られるように設定した。
得られた樹脂発泡体A2を、上記評価(1)~(8)に供した。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例1と同様にして、発泡構造体aを得た。さらに、発泡構造体aをスライサーを用いて薄膜化し、厚みが0.30mmの発泡構造体a3を得た。
さらに、一方のロールが200℃に加熱された一対のロールにおけるロール間(ロールとロールの間の隙間)に、上記発泡構造体a3を通過させて、厚みが0.15mmの樹脂発泡体A3を得た。なお、ロール間のギャップ(隙間)は、厚みが0.15mmの樹脂発泡体A3が得られるように設定した。
得られた樹脂発泡体A3を、上記評価(1)~(8)に供した。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例1と同様にして、発泡構造体aを得た。さらに、発泡構造体aをスライサーを用いて薄膜化し、厚みが0.20mmの発泡構造体a4を得た。
さらに、一方のロールが200℃に加熱された一対のロールにおけるロール間(ロールとロールの間の隙間)に、上記発泡構造体a4を通過させて、厚みが0.15mmの樹脂発泡体A4を得た。なお、ロール間のギャップ(隙間)は、厚みが0.15mmの樹脂発泡体A4が得られるように設定した。
得られた樹脂発泡体A4を、上記評価(1)~(8)に供した。結果を表1に示す。
〔実施例5〕
ポリプロピレン(メルトフローレート(MFR)(230℃):0.40g/10min)55重量部、ポリプロピレン(メルトフローレート(MFR)(230℃):2.1g/10min)20重量部、ポリオレフィン系エラストマー(メルトフローレート(MFR):6g/10min、JIS A硬度:79°)25重量部、水酸化マグネシウム(商品名「KISUMA 5P」協和化学工業製)120重量部、カーボン(商品名「旭♯35」旭カーボン株式会社製)10重量部、およびステアリン酸モノグリセリド1重量部を、日本製鋼所(JSW)社製の二軸混練機にて、200℃の温度で混練した後、ストランド状に押出し、水冷後ペレット状に成形した。このペレットを、日本製鋼所社製の単軸押出機に投入し、220℃の雰囲気下、13MPa(注入後12MPa)の圧力で、二酸化炭素ガスを注入した。二酸化炭素ガスは、樹脂100重量部に対して2.8重量部の割合で注入した。二酸化炭素ガスを十分飽和させた後、発泡に適した温度まで冷却後、ダイから押出して、シート状の発泡構造体bを得た。さらに、発泡構造体bをスライサーを用いて薄膜化し、厚みが0.3mmの発泡構造体b1を得た。
さらに、一方のロールが200℃に加熱された一対のロールにおけるロール間(ロールとロールの間の隙間)に、上記発泡構造体b1を通過させて、厚みが0.15mmの樹脂発泡体Bを得た。なお、ロール間のギャップ(隙間)は、厚みが0.15mmの樹脂発泡体Bが得られるように設定した。
〔実施例6〕
ポリプロピレン(メルトフローレート(MFR)(230℃):0.40g/10min)55重量部、ポリプロピレン(メルトフローレート(MFR)(230℃):2.1g/10min)10重量部、ポリプロピレン(メルトフローレート(MFR)(230℃):2.4g/10min)10重量部、ポリオレフィン系エラストマー(メルトフローレート(MFR):6g/10min、JIS A硬度:79°)25重量部、水酸化マグネシウム(商品名「KISUMA 5P」協和化学工業製)120重量部、カーボン(商品名「旭♯35」旭カーボン株式会社製)10重量部、およびステアリン酸モノグリセリド1重量部を、日本製鋼所(JSW)社製の二軸混練機にて、200℃の温度で混練した後、ストランド状に押出し、水冷後ペレット状に成形した。このペレットを、日本製鋼所社製の単軸押出機に投入し、220℃の雰囲気下、13MPa(注入後12MPa)の圧力で、二酸化炭素ガスを注入した。二酸化炭素ガスは、樹脂100重量部に対して2.6重量部の割合で注入した。二酸化炭素ガスを十分飽和させた後、発泡に適した温度まで冷却後、ダイから押出して、シート状の発泡構造体bを得た。さらに、発泡構造体bをスライサーを用いて薄膜化し、厚みが0.3mmの発泡構造体b1を得た。
さらに、一方のロールが200℃に加熱された一対のロールにおけるロール間(ロールとロールの間の隙間)に、上記発泡構造体b1を通過させて、厚みが0.15mmの樹脂発泡体Bを得た。なお、ロール間のギャップ(隙間)は、厚みが0.15mmの樹脂発泡体Bが得られるように設定した。
〔比較例1〕
実施例1と同様にして、発泡構造体aを得た。さらに、発泡構造体aをスライサーを用いて薄膜化し、厚みが0.15mmの樹脂発泡体Cを得た。
得られた樹脂発泡体Cを、上記評価(1)~(8)に供した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
ポリウレタンを主成分とする樹脂発泡体(見かけ密度:0.7g/cm、25%圧縮荷重100kPa、気泡のアスペクト比:1.8)を準備した。この樹脂発泡体を上記(1)~(8)に供した。結果を表1に示す。
Figure 2022062339000002
本発明の樹脂発泡体は、例えば、電子機器用のクッション材として好適に利用できる。
100 発泡部材
10 樹脂発泡層(樹脂発泡体)
20 粘着剤層

Claims (10)

  1. 気泡構造を有する樹脂発泡体であって、
    見かけ密度が、0.02g/cm~0.30g/cmであり、
    25%圧縮荷重が0.1kPa~80kPaであり、
    該樹脂発泡体が有する気泡のアスペクト比が、1.5以上である、
    樹脂発泡体。
  2. 平均気泡径が10μm~200μmである、請求項1に記載の樹脂発泡体。
  3. 気泡率が、30%以上である、請求項1または2に記載の樹脂発泡体。
  4. 気泡径の変動係数が、0.5以下である、請求項1から3のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  5. 気泡壁の厚みが、0.1μm~10μmである、請求項1から4のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  6. 25℃における引っ張り弾性率が、1.5MPa以上である、請求項1から5のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  7. ポリオレフィン系樹脂を含む、請求項1から6のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  8. 前記ポリオレフィン系樹脂が、ポリオレフィン系エラストマー以外のポリオレフィンとポリオレフィン系エラストマーの混合物である、請求項7に記載の樹脂発泡体。
  9. 片面または両面に、熱溶融層を有する、請求項1から8のいずれかに記載の樹脂発泡体。
  10. 樹脂発泡層と、該樹脂発泡層の少なくとも一方の側に配置された粘着剤層を有し、
    該樹脂発泡層が、請求項1から9のいずれかに記載の樹脂発泡体である、
    発泡部材。

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