JP2022059932A - 軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受装置の摺動部での油不足を抑制する。【解決手段】円筒状をなすキャリアリングと、該キャリアリングの内周面に設けられて回転軸を軸線回りに回転可能に支持するパッド面を有する軸受パッドと、前記キャリアリング内に設けられて、前記回転軸の外周面と前記パッド面との間に潤滑油を供給するノズルと、前記軸受パッドとは異なる周方向位置で前記キャリアリングの内周面と前記回転軸の外周面との間に設けられて、前記回転軸の回転方向下流側に向かうに従って前記回転軸に近接するくさび内周面を有するカバーと、を備える軸受装置。【選択図】図2

Description

本開示は、軸受装置に関する。
特許文献1には、蒸気タービン等の回転機械に用いられる軸受装置が開示されている。軸受装置は、回転軸の周方向に離間して配置された複数の軸受パッドを備えている。このような軸受装置として、ティルティングパッド軸受が知られている。ティルティングパッド軸受では、各軸受パッドが外周側からピボット(支持部)によって揺動可能に支持されている。回転軸と軸受パッドのパッド面との間の摺動部には、ノズルから供給された潤滑油の油膜が形成されている。
特開2017-078476号公報
ところで、特許文献1に記載の軸受装置では、ノズルから供給された潤滑油の一部は、回転軸の回転に伴って軸受上半部を経由し、キャリーオーバ油として再度摺動部に供給されることがある。このようなキャリーオーバ油には空気がボイドとして混入されているため、場合によっては、摺動部での油不足が生じる。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、摺動部での油不足を抑制することができる軸受装置を提供することが目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る軸受装置は、円筒状をなすキャリアリングと、該キャリアリングの内周面に設けられて回転軸を軸線回りに回転可能に支持するパッド面を有する軸受パッドと、前記キャリアリング内に設けられて、前記回転軸の外周面と前記パッド面との間に潤滑油を供給するノズルと、前記軸受パッドとは異なる周方向位置で前記キャリアリングの内周面と前記回転軸の外周面との間に設けられて、前記回転軸の回転方向下流側に向かうに従って前記回転軸に近接するくさび内周面を有するカバーと、を備える。
本開示の軸受装置によれば、軸受装置の摺動部での油不足を抑制することができる。
本開示の実施形態に係る軸受装置を備えた蒸気タービンの模式的な縦断面図である。 本開示の実施形態に係る軸受装置における回転軸の軸線に直交する断面図である。
(蒸気タービン)
以下、本開示の実施形態に係る軸受装置30を備えた回転機械について、図1及び図2を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の回転機械である蒸気タービン1は、蒸気のエネルギーを回転動力として取り出す外燃機関であって、発電所における発電機等に用いられるものである。
蒸気タービン1は、タービンケーシング2と、該タービンケーシング2を貫通するように軸線Оに沿って延びる回転軸10とを備えている。また、蒸気タービン1は、タービンケーシング2に保持された静翼3と、回転軸10に設けられた動翼4と、回転軸10を軸線О回りに回転可能に支持する軸受部20とを備えている。
軸受部20は、スラスト軸受21及びラジアル軸受である軸受装置30を備えている。軸受装置30は、回転軸10を回転可能に支持している。
回転軸10は、軸線Оを中心として延びる円柱形状をなしている。回転軸10は、タービンケーシング2に対して軸線О方向に延在している。回転軸10の一部には、スラストカラー11が形成されている。スラストカラー11は、軸線Оを中心として円板形状をなしており、フランジ状をなすように回転軸10の本体から回転軸10の径方向外側に向かって一体的に張り出している。
スラスト軸受21は、スラストカラー11を軸線О方向両側から摺動可能に支持している。スラストカラー11とスラスト軸受21は、タービンケーシング2内で動翼4や静翼3が軸線О方向下流側へタービンケーシング2内に導入される蒸気の力を受けて押された際に回転軸10が軸線О方向下流側(図1の右側)へ移動しないように規制している。
このような蒸気タービン1では、タービンケーシング2内に導入される蒸気が静翼3及び動翼4の間の流路を通過する。この際、蒸気が動翼4を回転させることで該動翼4に伴って回転軸10が回転し、該回転軸10に接続された不図示の発電機等の機械に回転エネルギーが伝達される。
(軸受装置)
次に、本実施形態の軸受装置30について説明する。本実施形態の軸受装置30は、蒸気タービン1の稼働時に回転軸10を回転可能に支持するラジアル軸受である。
図2に示すように、軸受装置30は、キャリアリング40と、複数のピボット43と、複数の軸受パッド50と、カバー60と、ノズル70と、を備えている。
(キャリアリング)
キャリアリング40は、軸線Оを中心とする円筒状をなすことで、回転軸10を外周側から覆っている。キャリアリング40の内周面40aは、回転軸10の外周面と間隔をあけて配置されている。キャリアリング40の内周面40aと回転軸10の外周面との間の環状の空間内に軸受パッド50、ノズル70、及びカバー60が配置されている。
本実施形態のキャリアリング40は、上半分を形成する上半部41aと下半分を形成する下半部41bとを有している。これら上半部41aと下半部41bとは、キャリアリング40の上下方向の中央で水平分割面Dによって互いに接続されている。
(ピボット)
ピボット43はキャリアリング40の内周面40a上に複数設けられている。ピボット43は、軸受パッド50を、該ピボット43の先端を支点とした三次元的揺動が可能となるように支持している。各ピボット43は、キャリアリング40の内周面40aから軸線Оに対する径方向内側に向かって突出している。各ピボット43は、径方向外側から内側に向かうに従って次第に先細りしている。
本開示の実施形態では、2つのピボット43が回転軸10の周方向に間隔をあけて該周方向の互いに異なる位置に設けられている。より具体的には、2つのピボット43は、キャリアリング40の下半部41bに該下半部41bの周方向の中央位置を挟むように設けられている。
(軸受パッド)
軸受パッド50は、キャリアリング40の内周面40aにピボット43を介して設けられている。軸受パッド50は、回転軸10の周方向に間隔をあけて互いに異なる周方向位置に、各ピボット43と対応するようにこれらピボット43と同数が設けられている。本実施形態では、軸受パッド50は、2つのピボット43に対応してキャリアリング40の下半部41bの内周面40aにこれらピボット43を介して周方向に間隔をあけて2つが設けられている。
2つの軸受パッド50のうちの一方は、下半部41bの内側における回転方向T上流側の部分に位置する上流パッド54とされている。2つの軸受パッド50のうちの他方は、下半部41bの内側における回転方向T下流側の部分、すなわち、上流パッド54よりも回転方向T下流側の部分に位置する下流パッド55とされている。
各軸受パッド50は、回転軸10の軸線Оに直交する断面視で周方向に円弧状に延びるとともに、径方向の寸法である厚さが一様な湾曲板形状をなしている。
軸受パッド50における径方向外側を向く外周面は、上記ピボット43の先端によって支持される裏面52とされている。軸受パッド50はピボット43の先端を支点として三次元的揺動が可能となるように配置されている。これにより、いわゆるティルティング機構が構成されている。
軸受パッド50は、回転軸10の外周面に対向する内周面としてのパッド面51を有している。パッド面51と回転軸10の外周面との間に区画されるクリアランスCに潤滑油が介在することで回転軸10の回転時にクリアランスCが潤滑油で満たされて油膜が形成される。パッド面51は、当該油膜を介して回転軸10の外周面を摺動可能に支持している。言い換えれば、パッド面51は当該油膜を介して回転軸10を軸線О回りに回転可能に支持している。
パッド面51は、軸線О方向から見て径方向外側に凹む円弧形状をなしており、当該円弧形状を維持したまま軸線О方向に延在している。軸受パッド50は、外周側の部分が鋼材等から形成された基部とされており、当該基部の内周側に向かってホワイトメタル等の軸受鋼が積層されている。したがって、パッド面51は軸受鋼によって形成されている。
(ノズル)
ノズル70は、回転軸10の外周面と軸受パッド50のパッド面51との間に潤滑油を供給する。ノズル70は、キャリアリング40内に設けられて、キャリアリング40を軸線Oの径方向に貫通するように、周方向に間隔をあけて一対が設けられている。
ノズル70の径方向内側を向く端部と回転軸10の外周面との距離は、軸受パッド50のパッド面51と回転軸10の外周面とが区画するクリアランスCの径方向における寸法よりも大きく形成されている。
一対のノズル70のうちの一方は、上流ノズル72とされ、他方は下流ノズル73とされている。
上流ノズル72は、上流パッド54のパッド面51と回転軸10の外周面との間に区画されるクリアランスCに潤滑油を吐出供給する。上流ノズル72は、キャリアリング40の下半部41bの回転方向T上流側の部分であって、上流パッド54における回転軸10の回転方向T上流側に設けられている。上流ノズル72は、外部から供給される潤滑油を回転方向T下流側に向かって吐出する。回転軸10の回転時に上流ノズル72が潤滑油を吐出供給すると、上流パッド54と回転軸10とが区画するクリアランスCに油膜が形成される。
下流ノズル73は、下流パッド55のパッド面51と回転軸10の外周面との間に区画されるクリアランスCに潤滑油を吐出供給する。下流ノズル73は、キャリアリング40の下半部41bの回転方向T下流側の部分であって、下流パッド55における回転軸10の回転方向T上流側に設けられている。下流ノズル73は、外部から供給される潤滑油を回転方向T下流側に向かって吐出する。回転軸10の回転時に下流ノズル73が潤滑油を吐出供給すると、下流パッド55と回転軸10とが区画するクリアランスCに油膜が形成される。
(カバー)
カバー60は、キャリアリング40の内周面40aと回転軸10の外周面との間に配置され、上半部41aの内周面40aに設けられている。カバー60の外周面であるカバー外周面62は、上半部41aの内周面40aに周方向にわたって固定されている。
カバー外周面62は、キャリアリング40の上半部41aの内周面40aの回転方向T上流側の端部である始点Aから回転方向T下流側の端部である終点Bにわたって固定されている。
カバー60は、回転軸10の回転方向T下流側に向かうに従って回転軸10に近接するくさび内周面63を有している。くさび内周面63は、上半部41aの内周面40aにおける回転軸10の回転方向T上流側の端部である始点Aから回転方向T下流側の端部である終点Bに向かって回転方向Tに移動するに従って回転軸10の外周面に近接している。
くさび内周面63は、軸線О方向から見て回転軸10の径方向外側に向かって凹むとともに軸線О方向に一様な凹曲面状をなしている。本実施形態のくさび内周面63は、軸線Oから下半部41bの回転方向T下流側の端部側にずれた仮想軸線を中心軸線とする円筒面状をなしている。くさび内周面63は、カバー60の回転方向T上流側の端部である上流側端部60aと、回転方向T下流側の端部である下流側端部60bにわたって形成されている。
したがって、下流側端部60bと回転軸10の外周面との径方向における距離は、上流側端部60aと回転軸10の外周面との径方向における距離よりも短くなっている。
また、くさび内周面63は、回転軸10の外周面と径方向に対向しており、くさび内周面63と回転軸10の外周面との間には隙間Sが区画されている。回転軸10の回転方向T上流側の端部である始点Aから回転方向T下流側の端部である終点Bにわたって、隙間Sの径方向における寸法(回転軸10外周面とくさび内周面63との距離)が漸次短くなっている。
くさび内周面63の下流側の端部の隙間Sの径方向における寸法は、軸受パッド50のパッド面51と回転軸10の外周面とが区画するクリアランスCの径方向における寸法よりも大きく形成されている。
(作用効果)
続いて、本実施形態に係る軸受装置30の動作について説明する。蒸気タービン1の稼働に伴って回転軸10が回転すると、回転軸10と軸受パッド50との間には、ノズル70によって潤滑油が供給される。これにより、回転軸10の外周面と軸受パッド50のパッド面51とが区画するクリアランスCが潤滑油で満たされ、油膜が形成される。これにより、回転軸10は、パッド面51に油膜を介して摺動可能に支持される。
ここで、上記の軸受装置30では、軸受パッド50がキャリアリング40の下半部41bのみに設けられている。したがって、上流ノズル72及び下流ノズル73から供給された潤滑油の一部は、回転軸10の回転に伴ってキャリアリング40の上半部41a内を経由し、キャリーオーバ油となる。キャリーオーバ油には空気がボイドとして混入されていることがあり、上記構成のカバー60を有さない軸受装置30の場合、クリアランスCに空気を含んだキャリーオーバ油が侵入し、油不足が生じる可能性がある。その結果、回転軸10に低周波振動が生じる場合や、回転軸10の外周面やパッド面51に片当り、焼きつき等が発生する虞がある。
本実施形態に係る軸受装置30では、上述のようにキャリアリング40の上半部41aの内周面40aにくさび内周面63を有するカバー60が固定されている。くさび内周面63は、回転方向T上流側から下流側にかけて漸次回転軸10に近接しているため、キャリーオーバ油は上半部41a内で回転方向T下流側へ向かうに従って昇圧される。これにより、キャリーオーバ油内の空気が押し出されることで、カバー60を経由し、下半部41bへと侵入するキャリーオーバ油に空気がボイドとして混入されることが少なくなる。すなわち、空気を含んだキャリーオーバ油がクリアランスCに侵入することが少なくなる。したがって、クリアランスCにおける油膜の油不足を抑制することができる。
また、上記構成によれば、くさび内周面63は、軸線О方向から見て径方向外側に向かって凹むとともに前記軸線О方向に一様な凹曲面状をなしている。これにより、蒸気タービン1の稼働中に大きな軸揺れが生じ、回転軸10とくさび内周面63が近接した場合でも、くさび内周面63が軸受パッド50のパッド面51のように機能する。すなわち、くさび内周面63はキャリーオーバ油を介して回転軸10の外周面を摺動可能に支持する。したがって、軸受装置30を安全に保持することができる。
また、くさび内周面63の下流側の端部の隙間Sの径方向における寸法は、クリアランスCの径方向における寸法よりも大きく形成されている。これにより、蒸気タービン1の平常稼働中は、くさび内周面63が摩耗することがない。したがって、カバー60を長期にわたって使用することができる。
また、上記構成によれば、くさび内周面63は、カバー60の回転軸10の回転方向T下流側の端部である下流側端部60bにわたって形成されている。これにより、くさび内周面63の下流側の端部までキャリーオーバ油を昇圧し、ボイドとしての空気を抜く作用を得ることができる。したがって、当該下流側端部60bの回転方向T下流側に続くクリアランスCに空気の混入が少ないキャリーオーバ油を供給できる。
また、上記構成によれば、くさび内周面63は、カバー60の回転軸10の回転方向T上流側の端部である上流側端部60aにわたって形成されている。これにより、上半部41aの始点Aに対応するくさび内周面63の上流側の端部から終点Bに対応する下流側の端部までのくさび内周面63の全域でキャリーオーバ油を昇圧し、ボイドとしての空気を抜く作用を得ることができる。したがって、当該下流側端部60bの回転方向T下流側に続くクリアランスCに、より空気の混入が少ないキャリーオーバ油を供給できる。
また、上記構成によれば、軸受パッド50は、下半部41bに設けられ、異なる周方向位置に配置される上流パッド54と下流パッド55からなる。カバー60は、上半部41aに設けられている。これにより、軸受装置30を蒸気タービン1に用いられるラジアル軸受として効果的に使用することができる。
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成は各実施形態の構成に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内での構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本開示は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
なお、上記の実施形態では、軸受パッド50を下半部41bに上流パッド54、下流パッド55として2つ設ける構成としているが、これに限るものではない。例えば、軸受パッド50は、下半部41bに3つ以上設けられてもよい。
また、上記の実施形態では、くさび内周面63がカバー60の上流側端部60aから下流側端部60bにわたって形成されているが、これに限るものではない。
カバー60の上流側端部60aから下流側端部60bにわたる内周面の途中の一部分のみに、くさび内周面63が形成されていてもよい。
また、カバー60の上流側端部60aからくさび内周面63の形成が始まり、上流側端部60aから下流側端部60bにわたる内周面の途中でくさび内周面63の形成が終わっていてもよい。
また、カバー60の上流側端部60aから下流側端部60bにわたる内周面の途中からくさび内周面63の形成が始まり、下流側端部60bでくさび内周面63の形成が終わっていてもよい。
また、上記の実施形態では、ノズル70を周方向に間隔をあけて一対設ける構成としているが、これに限るものではない。ノズル70は、クリアランスCに過不足なく潤滑油を供給する目的で適宜の数を設けてもよい。
また、上記の実施形態では、蒸気タービン1に用いられる軸受装置30であるが、蒸気タービン1に限られることはない。軸受装置30は、ガスタービン等の他の回転機械に用いられてもよい。
<付記>
実施形態に記載の軸受装置30は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る軸受装置30は、円筒状をなすキャリアリング40と、該キャリアリング40の内周面40aに設けられて回転軸10を軸線О回りに回転可能に支持するパッド面51を有する軸受パッド50と、前記キャリアリング40内に設けられて、前記回転軸10の外周面と前記パッド面51との間に潤滑油を供給するノズル70と、前記軸受パッド50とは異なる周方向位置で前記キャリアリング40の内周面40aと前記回転軸10の外周面との間に設けられて、前記回転軸10の回転方向T下流側に向かうに従って前記回転軸10に近接するくさび内周面63を有するカバー60と、を備える。
これにより、くさび内周面63と回転軸10の外周面との間に区画される隙間Sでキャリーオーバ油が昇圧され、キャリーオーバ油内の空気が押し出される。したがって、空気の混入が少ないキャリーオーバ油を、軸受パッド50のパッド面51と回転軸10の外周面とが区画するクリアランスCに供給できる。
(2)第2の態様に係る軸受装置30は、(1)の軸受装置30であって、前記くさび内周面63は、前記回転軸10の径方向外側に凹むとともに前記軸線О方向に一様な凹曲面状をなしていてもよい。
これにより、大きな軸揺れが生じて回転軸10とくさび内周面63が近接した場合でも、くさび内周面63が軸受パッド50のパッド面51と同様に機能する。
(3)第3の態様に係る軸受装置30は、(1)または(2)の軸受装置30であって、前記くさび内周面63は、前記カバー60の前記回転軸10の回転方向T下流側の端部にわたって形成されていてもよい。
これにより、くさび内周面63の下流側の端部までキャリーオーバ油を昇圧し、キャリーオーバ油内の空気を抜く作用を得ることができる。したがって、当該端部の回転方向T下流側に続くクリアランスCに空気の混入が少ないキャリーオーバ油を供給できる。
(4)第4の態様に係る軸受装置30は、(3)の軸受装置30であって、前記くさび内周面63は、前記カバー60の前記回転軸10の回転方向T上流側の端部にわたって形成されていてもよい。
これにより、くさび内周面63の上流側の端部から下流側の端部にわたるくさび内周面63の全域でキャリーオーバ油を昇圧し、よりキャリーオーバ油内の空気を抜く作用を得ることができる。したがって、当該端部の回転方向T下流側に続くクリアランスCにより空気の混入が少ないキャリーオーバ油を供給できる。
(5)第5の態様に係る軸受装置30は、(1)から(4)のいずれかの軸受装置30であって、前記キャリアリング40は、互いに水平分割面Dで接続される上半部41a及び下半部41bを有し、前記軸受パッド50は、前記キャリアリング40における前記下半部41bの内周面40aに周方向に間隔をあけて複数が配置されており、前記カバー60は、前記キャリアリング40の前記上半部41aの内周面40aに設けられていてもよい。
これにより、軸受装置30を蒸気タービン1に用いられるラジアル軸受として効果的に使用することができる。
1…蒸気タービン 2…タービンケーシング 3…静翼 4…動翼 10…回転軸 11…スラストカラー 20…軸受部 21…スラスト軸受 30…軸受装置 40…キャリアリング 40a…内周面 41a…上半部 41b…下半部 43…ピボット 50…軸受パッド 51…パッド面 52…裏面 54…上流パッド 55…下流パッド 60…カバー 60a…上流側端部 60b…下流側端部 62…カバー外周面 63…くさび内周面 70…ノズル 72…上流ノズル 73…下流ノズル О…軸線 T…回転方向 A…始点 B…終点 D…水平分割面 S…隙間 C…クリアランス

Claims (5)

  1. 円筒状をなすキャリアリングと、
    該キャリアリングの内周面に設けられて回転軸を軸線回りに回転可能に支持するパッド面を有する軸受パッドと、
    前記キャリアリング内に設けられて、前記回転軸の外周面と前記パッド面との間に潤滑油を供給するノズルと、
    前記軸受パッドとは異なる周方向位置で前記キャリアリングの内周面と前記回転軸の外周面との間に設けられて、前記回転軸の回転方向下流側に向かうに従って前記回転軸に近接するくさび内周面を有するカバーと、
    を備える軸受装置。
  2. 前記くさび内周面は、前記回転軸の径方向外側に凹むとともに前記軸線方向に一様な凹曲面状をなしている請求項1に記載の軸受装置。
  3. 前記くさび内周面は、前記カバーの前記回転軸の回転方向下流側の端部にわたって形成されている請求項1または2に記載の軸受装置。
  4. 前記くさび内周面は、前記カバーの前記回転軸の回転方向上流側の端部にわたって形成されている請求項3に記載の軸受装置。
  5. 前記キャリアリングは、互いに水平分割面で接続される上半部及び下半部を有し、
    前記軸受パッドは、前記キャリアリングにおける前記下半部の内周面に周方向に間隔をあけて複数が配置されており、
    前記カバーは、前記キャリアリングの前記上半部の内周面に設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の軸受装置。
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