JP2022059526A - 読取装置、画像形成装置および状態検知方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、読取装置、画像形成装置および状態検知方法に関する。
従来、読取装置において紙を読み取る場合、分離装置で1枚の紙に分離して1枚ずつ読み取りを行う。1枚の紙に分離することができなかった場合、複数枚が重なった状態で搬送され読み取りに失敗する。そこで、そのような重送を検知する技術として、画像読取結果を用いた技術が開示されている。
例えば特許文献1において、読取画像の濃度と、1枚の原稿の読取画像の濃度とを比較することにより、重送を検知する技術が開示されている。
しかしながら、従来の画像読取結果を用いた技術では、紙を可視波長域で読み取ると重送等の紙の状態を検知する精度が低下することがあるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、可視波長域において検知することが困難な重送等の紙の状態でも、その紙の状態を精度良く検知することが可能な読取装置、画像形成装置および状態検知方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の読取装置は、読取対象に対し不可視波長域の光を照明する照明部と、前記読取対象から反射された光を不可視波長域の範囲で撮像する撮像部と、前記読取対象の基準値を保持する保持部と、前記不可視波長域の範囲で撮像した不可視画像の読取値のレベルと前記基準値のレベルとの差に基づいて前記読取対象の状態を検知する検知部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、可視波長域において検知することが困難な重送等の紙の状態でも、その紙の状態を精度良く検知することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、読取装置、画像形成装置および状態検知方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下において可視光線の波長域(可視波長域)を対象とする場合に可視、可視光線以外の赤外線や紫外線などの波長域を対象とする場合に不可視と呼ぶ。不可視の波長域(不可視波長域)は一例として380nm以下または750nm以上とする。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかる読取装置の一例を示す図である。図1には、読取装置の一例として、ADF(Automatic Document Feeder)を搭載した読取装置の構成を示している。
図1は、第1の実施の形態にかかる読取装置の一例を示す図である。図1には、読取装置の一例として、ADF(Automatic Document Feeder)を搭載した読取装置の構成を示している。
読取装置本体10は、上面にコンタクトガラス11を有し、読取装置本体10の内部に縮小光学系方式の読取手段である、光源13、第1キャリッジ14、第2キャリッジ15、レンズユニット16、センサボード17などを有する。図1において、第1キャリッジ14は光源13と反射ミラー14-1とを有し、第2キャリッジ15は反射ミラー15-1、15-2を有する。
光源13は、可視光と不可視光の光源を使用する。例えば可視光には可視波長域のLED(例えばR(Red)色、G(Green)色、B(Blue)色など)を使用し、不可光には赤外LEDなどを使用する。また、可視光と不可視光の両方の波長域をカバーするハロゲンランプなどを使用してもよい。光源13の光は読取対象に照射され、読取対象からの反射光が第1キャリッジ14のミラー14-1や第2キャリッジ15のミラー15-1、15-2で折り返されてレンズユニット16に入射し、読取対象の像がレンズユニット16からセンサボード17上の受光面上に結像する。センサボード17は、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary MOS)などのラインセンサを有し、ラインセンサにおいて受光面に結像した読取対象の像を順次電気信号に変換する。本実施の形態において、センサボード17は可視光を受光する撮像センサと、不可視光を受光する撮像センサとを備える。例えば、可視光用の撮像センサとしてR(Red)、G(Green)、およびB(Blue)の撮像センサを使用して、読取対象の可視画像を読み取り、不可視光の撮像センサとしてIV(Invisible)センサ、例えばIR(赤外線)センサを使用して、反射光のうちの赤外光の像(不可視画像)を読み取る。基準白板12は光源13の光量変化やラインセンサの画素(画素回路)のばらつきなどの補正に使用される。
読取装置1は読取装置本体10に制御ボードを備え、読取装置本体10の各部やADF20の各部を制御して所定の読取方式で読取対象の読取を行う。読取対象は、例えば文字や絵柄等が形成されている記録媒体または画像形成前の記録媒体である。以下では用紙の地肌が白色の原稿用紙を一例にする。原稿用紙を紙または原稿とも呼び、用紙に形成されている文字や絵柄等の部分を原稿画像などと呼ぶ。
読取装置1は、ADF20を使用してシートスルー方式で原稿100の読取を行う。ADF20は「搬送部」の一例である。図1に示す構成では、読取装置1は、ADF20のトレイ21の原稿束からピックアップローラ22により1枚ずつに分離して原稿100を搬送路23に搬送し、原稿100の読取対象の面を所定の読取位置で読み取って原稿100を排紙トレイ25に排出する。原稿100の搬送は各種搬送ローラ24の回転により行われる。
原稿100の読取は、読取装置1が例えば第1キャリッジ14および第2キャリッジ15を所定のホームポジションに移動して固定し、それを固定した状態で、原稿100が読取窓19と背景部26との間を通過するタイミングで行う。読取窓19はコンタクトガラス11の一部に設けられたスリット状の読取窓であり、原稿100が自動搬送で読取窓19を通過することで原稿100の副走査方向が走査される。背景部26は、スリットの対向位置に配置される所定の背景色の背景部材である。読取装置1は、原稿100が読取窓19を通過する間に読取窓19側に向けられている原稿100の第一面(表面または裏面)に照射した光源13の光の反射光をセンサボード17上の各撮像センサで逐次読み取る。
なお、原稿100の両面読取を行う場合には、例えば表裏を反転させる反転機構を設けるなどして実施する。読取装置1は、反転機構を設けることにより原稿100を反転させて原稿100の第二面を読取窓19で読み取らせることが可能になる。また、反転機構に限らず、その他の構成で読み取らせるようにしてもよい。例えば読取窓19の通過後に、原稿100の背面側に設けた読取部で原稿100の第二面を読み取らせてもよい。この場合、読取部の対向位置に配置された部材が背景部に相当する。
本例の読取装置1の構成では、フラットベット方式の読取も可能である。具体的には、ADF20を持ち上げてコンタクトガラス11を露出し、コンタクトガラス11上に原稿100を直接配置する。そして、ADF20を元の位置に下ろしてADF20の下部で原稿100の背面を押さえる。フラットベット方式では原稿100が固定されるため、原稿100に対しキャリッジ(第1キャリッジ14、第2キャリッジ15)側を移動して走査を行う。第1キャリッジ14および第2キャリッジ15はスキャナモータ18によって駆動され、原稿100の副走査方向を走査する。例えば、第1キャリッジ14が速度Vで移動し、同時にそれと連動して第2キャリッジ15が、第1キャリッジ14の半分の速度1/2Vで移動して、原稿100のコンタクトガラス11側の第一面を読み取る。この場合、ADF20の下部(原稿100を背面から抑える部材)が背景部に相当する。
なお、この例では、第1キャリッジ14、第2キャリッジ15、レンズユニット16、センサボード17等を別々に示しているが、これらは、個別に設けてもよいし、一体となった一体型センサモジュールとして設けてもよい。
続いて、搬送される原稿100の状態を検知する検知手段の構成について説明する。ここで「状態」とは、重送や異種原稿の混入など、予め想定している読み取りが行えない原稿の状態のことを指す。読取装置1のように、原稿束から1枚ずつ原稿100を分離して搬送する装置では、分離に失敗した場合に、複数枚(例えば2枚)が重なった状態になり、重送が起こる。
本願の発明者は、重送等の状態を検知する場合、可視域よりも不可視域を使った方が状態をより検知しやすいことを見出した。本実施の形態では、不可視域を使用した場合の検知手段の構成を示す。また、不可視域を使用した根拠と結果について後段で説明する。
図2は、本実施の形態にかかる読取装置1の検知手段の構成の一例を示す図である。かかる検知手段の構成について読取装置1の構成を例に詳しく説明する。
不可視照明部31は、不可視光を読取対象に照明する照明制御部である。不可視照明部31は、図1に示す光源13と光源13を照明する照明部を含み、照明部が光源13の赤外LEDをONまたはOFFに切り替え制御する。照明部は赤外LEDをON(入り)にすることにより赤外線の光で読取対象を照明する。
不可視画像撮像部32は、不可視画像を撮像する撮像制御部である。例えば、不可視画像撮像部32は、図1に示す第1キャリッジ14、第2キャリッジ15、レンズユニット16、センサボード17を含み、センサボード17上のIRセンサを駆動するなどして不可視画像を撮像する。具体的に、不可視画像撮像部32は、読取対象に照明されている赤外光の反射光(赤外光)をIRセンサにより受光して不可視画像を撮像する。なお、不可視照明部31と不可視画像撮像部32の構成は一例であり、不可視照明部31と不可視画像撮像部32の構成をこれらに限定するものではない。
不可視画像濃度検知部33は、不可視画像撮像部32から出力される不可視画像から濃度検知処理を行う。濃度検知処理は、不可視画像において指定された領域の読取値から濃度(濃度レベル)を求める処理である。例えは、不可視画像濃度検知部33は、原稿用紙の地肌部分の画像全体の読取値から濃度レベルを検知する。なお、読取対象に照射した光の波長領域に応じて読取対象や背景部での光の透過率や反射率は変化する。当該読取値は、これらの透過率や反射率の変化によっても値が変化し、読取対象や背景部から反射する光量の和で示される輝度レベルを、ここでは便宜的に濃度レベルと呼んでいる。読取対象や背景部から反射する光と濃度レベルとの関係については後述する。
画像解析部34は、濃度検知により得られた濃度からの重送などの状態を出力する。例えば、画像解析部34は、不可視画像に基づいて求まる濃度値と、メモリなどの記憶部で予め保持している基準値(紙1枚のときの地肌画像の濃度値)とを比較し、濃度値と基準値とに所定の差がある場合に原稿の異常状態(例えば重送状態など)を示す情報を出力する。所定の差は、例えば一定値以上の差などとすることができる。
不可視照明部31、不可視画像撮像部32、不可視画像濃度検知部33、および画像解析部34の制御部や処理部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により構成してもよいし、コンピュータ構成のプログラムの実行により機能部として構成してもよい。
ここで、不可視照明部31は「照明部」の一例であり、不可視画像撮像部32は「撮像部」の一例であり、不可視画像濃度検知部33および画像解析部34は「検知部」の一例であり、記憶部などが「保持部」の一例である。
続いて、可視域よりも不可視域を使った方が状態をより検知しやすいことについて、根拠と検証結果について図3~図5を参照して説明する。
図3は、対象に可視光を照射した場合と不可視光を照射した場合の反射率の測定結果を示すグラフである。一般的に使用される白地の紙(他の種類の紙と区別するために以下では紙Xとして説明する)を白色の背景部26を背面にして配置し、紙Xが1枚のときと2枚重なっているときのそれぞれの反射率を測定した測定結果を、横軸を波長、縦軸を反射率としてグラフf1、グラフf2で示している。
図3に示すように、横軸において可視域にある範囲m1の測定結果に注目すると、紙Xが1枚の時のグラフf1と2枚の時のグラフf2の反射率の差は最大でも1%程度若しくは1%に満たない。つまり可視域で測定すると1枚と2枚との間で測定結果に殆ど差がでないことが分かる。この差は撮像センサの読取値のバラツキ等も考慮すると、撮像センサからの可視域で得た読取値を見ただけでは、撮像センサのバラツキ等によるものなのか、それとも紙Xの枚数の違いにより生じる反射率の差によるものなのか区別できないことが分かる。
一方、不可視域で測定した場合は、図3に示すように不可視域の範囲m2で十分な差がでる。つまり、不可視域で光を読み取れば紙X1の枚数の違いを区別することができることが分かる。
図4は、紙Xが1枚の単送のときと2枚の重送のときに照射した光の反射率を光学モデルで示した図である。図4(a)に単送の場合の光学モデルを示し、図4(b)に重送の場合の光学モデルを示している。
図4(a)に示すように、紙Xが1枚のとき、撮像センサは、紙100-1で反射する反射成分p1と、紙100-1を透過して背景部26で反射する反射成分p2とを読み取る。
一方、紙Xが2枚のとき、撮像センサは、図4(b)に示すように、1枚目の紙100-1で反射する反射成分p1と、1枚目の紙100-1を透過して2枚目の紙100-2で反射する反射成分p3と、2枚目の紙100-2も透過して背景部26で反射する反射成分p4とを読み取る。
このため、単送のときと重送のときとで濃度値は加算する反射成分で変わり、関係は次のようになる。
単送のときの濃度値・・・p1+p2
重送のときの濃度値・・・p1+p3+p4
重送のときの濃度値・・・p1+p3+p4
ここで反射成分p4は紙Xを4回透過した反射成分であるため無視し、また紙Xの光の吸収性についても無視すると、反射成分p2と反射成分p3とに十分な差がでれば単送のときと重送のときとでレベルに差が出るため、濃度値を調べることで単送か重送かを検知することができる。本実施の形態にかかる読取装置は、これらの条件を踏まえると、白地の紙と白色の背景部との組み合わせの他にも、紙Xと背景部26の素材の組み合わせを適宜選定し、重送の検知が可能な紙種を広げることも可能である。
図5は、紙Xと背景部26の組み合わせについて説明する図である。図5には、横軸を波長、縦軸を反射率とし、紙Xと背景部26とのそれぞれの分光反射率の測定結果を共に示している。グラフf3が紙Xの測定結果を示し、グラフf4が背景部26の測定結果を示している。図5に示す測定結果では、測定に使用した紙Xと背景部26との関係は、500nm未満の短波長側では反射率の差が小さく、500nm以上の長波長側になるに従い反射率の差が拡大することが分かる。なお、500nmは一例である。
つまり、紙(この例では白地の紙)の特性は、長波長側になるにつれて反射率が増加する。一方、背景部26は、長波長側になるにつれて反射率が減少するものが使用されている。
図5に示すような分光特性を有する紙Xと背景部26とを使用し、長波長側つまり不可視域の光を照射すれば反射成分p2とp3に十分な反射率の差が生じ、濃度値から重送を検知することが可能であることが分かる。
なお、使用する不可視域は一例として380nm以下または750nm以上として説明したが、その範囲を使用する場合には750nm以上、もしくは、上述した作用を同等に発揮する波長域を使用するとよい。
原稿100が重なった状態や異種原稿が混入した状態は、シートスルー方式などの搬送方式のものに限らずフラットベット方式などの場合にも起こり、いずれにおいても、あらかじめ想定している読み取りが行えない。従って、本実施の形態において示す検知手段は、その他の読取方式にも適宜適用してよい。
このように構成することにより、不可視領域で背景部と反射率が異なる紙に対して、重送などの紙の状態を精度よく検知することができる。従って、可視波長域において検知することが困難な重送等の紙の状態でも、その紙の状態を精度良く検知することができる。
(第1の実施の形態の実施例1)
これまでの結果から、短波長域側で単送と重送とでレベル差が現れなかった場合でも、長波長域側を利用することで単送と重送とでレベル差が発生することが分かった。つまり、可視域で重送を検知できるだけの反射率の変化が生じない紙種に対して、不可視域を利用することで重送検知することができることが分かった。
これまでの結果から、短波長域側で単送と重送とでレベル差が現れなかった場合でも、長波長域側を利用することで単送と重送とでレベル差が発生することが分かった。つまり、可視域で重送を検知できるだけの反射率の変化が生じない紙種に対して、不可視域を利用することで重送検知することができることが分かった。
そこで、実施例1では、可視域と不可視域を使った状態検知の例を示す。
図6および図7は、可視域と不可視域とを相補的に利用した場合の対応紙種の拡大について説明する図である。図6には、図5に示す紙Xと背景部のグラフf3、f4に、さらに、紙Xとは種類が異なる紙Yのグラフf5を追加して示している。紙Xは、既に図5で説明したように、短波長領域側つまり可視域で単送と重送との間にレベル差が現れないため、長波長領域側つまり不可視域を利用することにより重送を検知することができた。一方、紙Yは、短波長領域側で単送と重送との間にレベル差が現れ、長波長領域側で、そのレベル差は小さくなる。そこで、重送の検知を行う際に、可視域を利用して重送の検知も行う。不可視域で重送が検知されない場合に相補的に可視域を利用する。
図7には、紙Xと紙Yについて、1枚および2枚のそれぞれにおける反射率の測定結果を示している。紙Xの測定結果のグラフf1bとグラフf2bは、図3に示すグラフf1とグラフf2と同じグラフである。これに加え、紙Yが1枚のときと2枚のときのそれぞれの測定結果のグラフf1cとグラフf2cを示している。図7に示すように、紙Yは、紙Xで差が出る不可視域において領域m3に示すように差がでない。一方、紙Xで差がでない可視域では領域m4に示すように差がでる。
このため、不可視域と可視域とを相補的に利用することにより紙Xのような特性の紙種だけでなく紙Yのような特性の紙種にも対応させることができる。
図8は、実施例にかかる読取装置1の検知手段の構成の一例を示す図である。かかる検知手段の構成について読取装置1(図1参照)の構成を例に詳しく説明する。
実施例にかかる検知手段は、不可視照明部31、不可視画像撮像部32、不可視画像濃度検知部33、画像解析部34、可視照明部41、可視画像撮像部42、および可視画像濃度検知部43を有する。
ここで、不可視照明部31および可視照明部41は「照明部」の一例であり、不可視画像撮像部32および可視画像撮像部42は「撮像部」の一例であり、不可視画像濃度検知部33、可視画像濃度検知部43、および画像解析部34は「検知部」の一例である。
不可視照明部31、不可視画像撮像部32、および不可視画像濃度検知部33は、図2に示すものと同様で既に説明済みであるため、ここでの説明を省略する。
可視照明部41は、可視光を読取対象に照明する照明制御部である。図1に示す光源13と光源13を照明する照明部を含み、照明部が光源13の可視域のLEDをONまたはOFFに切り替え制御する。照明部は可視域のLEDをONにすることにより可視域の光で読取対象を照明する。
可視画像撮像部42は、可視画像を撮像する撮像制御部である。例えば、可視画像撮像部42は、図1に示す第1キャリッジ14、第2キャリッジ15、レンズユニット16、センサボード17を含み、センサボード17上の可視域の撮像センサを駆動するなどして可視画像を撮像する。具体的に、可視画像撮像部42は、読取対象に照明されている可視域の光の反射光(可視域の光)を可視域の撮像センサにより受光して可視画像を撮像する。
なお、可視照明部41および可視画像撮像部42は、原稿画像を読み取るものと兼用してもよいし、検知専用として原稿画像を読み取るものとは別に設けてもよい。例えば、原稿画像を読み取るLEDを照明して可視域の撮像センサで読み取った可視画像を使用して検知する。また、読み取った原稿画像を可視画像に使用してもよい。また、例えばRの撮像センサを原稿画像の読み取りに使用し、その他のGまたはBの撮像センサを可視画像の読み取りに使用するなども考えられる。
また、可視照明部41と可視画像撮像部42の構成は一例であり、可視照明部41と可視画像撮像部42の構成をこれらに限定するものではない。
可視画像濃度検知部43は、可視画像撮像部42から出力される可視画像から濃度検知処理を行う。濃度検知処理は、可視画像において読取値から濃度を検知する処理である。例えは、可視画像濃度検知部43は、原稿用紙の地肌部分の可視画像の読取値から濃度を検知する。
画像解析部34は、不可視画像濃度検知部33および可視画像濃度検知部43のそれぞれの濃度検知処理により得られた濃度から原稿100の重送などの状態を出力する。例えば、画像解析部34は、不可視画像に基づいて求まる濃度値と、予め保持している基準値(紙1枚のときの不可視域の地肌画像の濃度値p1+p2)とを比較し、濃度値と基準値とに所定の差がある場合に原稿の異常状態を示す情報を出力する。また、画像解析部34は、不可視画像において濃度値に所定の差がない場合においても、可視画像に基づいて求まる濃度値と、予め保持している基準値(紙1枚のときの可視域の地肌画像の濃度値p1´+p2´)とを比較し、濃度値と基準値とに所定の差がある場合に原稿の異常状態を示す情報を出力する。ここで、紙1枚のときの不可視域の地肌画像の濃度値p1+p2は、不可視画像に対応する基準値の一例である。また、紙1枚のときの可視域の地肌画像の濃度値p1´+p2´は、可視画像に対応する基準値の一例である。
図9は、センサボード上の撮像センサの実施例を示す図である。図9には一例として、カラーの可視画像を撮像するR(Red)、G(Green)、およびB(Blue)の3チャンネルのラインセンサと、不可視画像を撮像するIV(Invisible)の1チャンネルのラインセンサとを有するもので実施した場合の例を示している。
なお、この例ではカラー画像のため可視画像の撮像に3チャンネルを使用した例を示しているが、可視画像の撮像は少なくとも1チャンネルがあれば足りる。例えばモノクロ画像であれば可視画像用に1チャンネル、不可視画像用に1チャンネルで実施することができる。
図10は、不可視画像濃度検知部33の結果と可視画像濃度検知部43の結果を相補的に使う場合の可視画像に設定する波長域について説明する図である。図10には図7と同様のグラフを示している。可視域と不可視域を使用することについては図7において既に説明した通りである。
図10では、可視域と不可視域とでどの波長域を使用することが望ましか説明する。図10から、可視域の中でも、設定した不可視域から遠い波長域を使うことで、単送と重送の差を比較した際に大きな変化(差)が得られることが分かる。つまり、この例では、設定した不可視域M1から遠い波長域M2を可視域の波長域に含める、あるいは設定することが望ましい。波長域M2は主にB(Blue)の波長域であるため、Bチャンネルを可視画像の取得に使用することが望ましいことが分かる。
図11は、色紙における反射率の測定結果を示すグラフである。図11(a)に桃色の紙を使用した場合、図11(b)に黄色の紙を使用した場合の測定結果を示している。図11(a)および図11(b)は共に、紙が1枚のときと2枚重なっているときのそれぞれの反射率の測定結果を示すグラフである。図11(a)に、桃色の紙が1枚のときと2枚重なっているときのそれぞれの反射率の測定結果をグラフf11aおよびグラフf12aで示している。図11(b)に、黄色の紙が1枚のときと2枚重なっているときのそれぞれの反射率の測定結果をグラフf11bおよびグラフf12bで示している。各測定結果のグラフは、横軸を波長、縦軸を反射率で表したものである。
図11(a)および図11(b)の各測定結果より、紙が1枚の時と2枚の時の差は、可視域では現れず、不可視域で現れることが分かる。これは、可視域では色によって反射された光を計測するが、不可視域では透過性があるためである。つまり、不可視域を使用することで色紙でも1枚の時と2枚の時の反射率の変化を測定することができるため、紙種の検知対応幅が上がる。
また、不可視域を使用すれば、不可視光は色の透過性があるため、従来手法では対応できなかった、紙の劣化による黄ばみを含んだ原稿の重送検知も可能となる。
図12は、画像解析部34の実施例を示す図である。図12に示すように、画像解析部34は、画像濃度結果比較部34-1および基準濃度保持部34-2を有する。
基準濃度保持部34-2は、前段から出力された画像濃度結果の1フレーム以上前の、少なくとも1フレーム分の画像濃度結果を保持する。基準濃度保持部34-2は、順次出力されてくる1フレーム分の画像濃度結果により、保持している濃度基準結果を更新することもできる。
画像濃度結果比較部34-1は、基準濃度保持部34-2が保持している濃度基準結果と、前段から出力される画像濃度結果とを比較することで原稿の状態を判定し、判定結果(状態判定結果)を出力する。
状態判定結果は全体制御部などに出力され、例えば状態判定結果が重送を示す場合は、全体制御部が続く読取処理を中断し、読取中の原稿を排紙する。また、重送が発生したことをユーザに知らせるために、全体制御部から表示部などに重送を示すエラーを通知するようにしてもよい。
本実施例では、少なくとも一つ前の読み取り結果と現在の読み取り結果とを比較する構成を示した。このように構成することで、センサの温度特性の変化や背景部の汚れの影響などを抑え、原稿の状態検知を行うことが可能になる。
図13は、画像解析部34のその他の実施例を示す図である。図12に示す構成では、1フレーム目の処理では基準濃度保持部34-2に画像濃度結果が保持されていないため、1フレーム目で原稿の状態を検知することはできない。そこで、「設定部」として基準濃度設定部34-3を設け、予め基準濃度設定部34-3に登録しておいた結果(画像濃度結果に相当)を、1フレーム目の処理の開始前に基準濃度保持部34-2に設定するようにする。このように構成することで、1フレーム目の読み取り結果に対しても予め登録していた結果と比較することで、原稿の状態を検知することが可能となる。
図14は、状態検知処理の具体例について説明する図である。図14には、状態検知処理の具体例として、画像全体を対象とする画像濃度結果の比較を示している。読み取った画像全面101から地肌を抽出して画像全面101の地肌レベルを求め、保持しておいた画像全面102の地肌レベルと比較する。原稿100の状態は、読み取った画像の地肌レベルと保持しておいた画像の地肌レベルとの比較結果である地肌レベルの差分により検知する。
この手法は保持すべきデータ量が画像全面の地肌レベルを示す1つの値で済み、比較も同様に地肌レベルを示す1つの値同士で行うことができる。このため、回路規模を大きくすることなく少ない計算量で実施することができるメリットがある。
なお、ここで説明した画像は、可視画像または不可視画像のことを指す。可視画像濃度検知部43を使用する場合は可視画像のことであり、不可視画像濃度検知部33を使用する場合は不可視画像のことである。
図15は、状態検知処理のその他の一例について説明する図である。ここでは、その他の一例として、画像全面を主走査方向に領域分割して分割画像から地肌レベルを取得する方法について説明する。
図15には、画像濃度検知部が画像を主走査方向に分割した場合の分割パターンを示した図を示している。図15において画像の主走査方向に分割パターンが並んでいる。具体的に、画像濃度検知部は、画像全面を短手方向(主走査方向)に複数の領域に分割する。さらに画像濃度検知部は、分割した領域毎に地肌レベルを抽出する。
画像解析部は、画像濃度検知部が抽出した領域毎の地肌レベルと、予め保持している地肌レベル(予め他のフレームで分割領域から抽出した地肌レベル)と比較して、領域毎に原稿の状態を判定する。画像解析部は、画像全面の中の異常と判定された領域の比率(異常状態判定率)から原稿の状態を検知する。
数式(1)により状態異常判定率が一定の閾値を超えた場合、重送や異種原稿などの状態として判定する。
このように主走査方向に領域を分割すれば、次のような要因を減らし、誤判定を防ぐことが可能になる。一つは、主走査方向の光のバラツキの影響である。主走査方向は光の当たり方にバラツキがある。主走査方向に分割して光の当たり方が同じ領域同士を比較することで、主走査方向における光のバラツキに基づく濃度バラツキの影響を軽減し、誤判定を防ぐ。別の一つは、付箋や切り貼り原稿による影響の軽減である。付箋や切り貼り原稿がある場合、画像領域中の反射率に特異な変化が生じ、その影響で誤判定が生じる。しかし、そのような特異な領域は全体中の一部の領域だけなので、領域を分割して全体の比率をとることで、その影響が吸収され、誤判定を防ぐことが可能になる。
なお、ここで説明した画像も、可視画像または不可視画像のことを指す。可視画像濃度検知部43を使用する場合は可視画像のことであり、不可視画像濃度検知部33を使用する場合は不可視画像のことである。
図16は、状態検知処理のその他の一例について説明する図である。ここでは、図15で示した主走査方向への領域分割ではなく、画像全面を副走査方向に領域分割して分割画像から地肌レベルを取得する方法を述べる。なお、副走査方向に領域分割して状態を検知する方法は、図15で説明した主走査方向へ領域分割して状態を検知する方法と、分割の方向が主走査方向ではなく副走査方向となることが主な違いである。副走査方向への分割のため、分割の単位は、例えば1ライン単位や複数ライン単位などとなり、副走査方向の同じ分割領域同士での比較が可能となる。それ以外は、図15で説明した内容とほぼ同様である。つまり、画像濃度検知部は、画像全面を長手方向(副走査方向)に複数の領域に分割する。さらに画像濃度検知部は、分割した領域毎に地肌レベルを抽出する。画像解析部は、画像濃度検知部が抽出した領域毎の地肌レベルと、予め保持している地肌レベル(予め他のフレームで副走査方向の分割領域から抽出した地肌レベル)と比較して、領域毎に原稿の状態を判定する。画像解析部は、画像全面の中の異常と判定された領域の比率(異常状態判定率)から原稿の状態を検知する。異常状態判定率は、例えば、数式(1)によって算出することができる。これ以上は、図15の説明の繰り返しになるため、説明を省略する。
なお、副走査方向に領域を分割する場合は、次のような要因を減らし、誤判定を防ぐことが可能になる。一つは、原稿の浮きの影響である。ADFに原稿が入るとき、原稿の先端が浮くことがあり、その浮きの影響で濃度が変化する。副走査方向に分割してそれぞれの領域を使って判定すれば、浮きの影響があるのは画像全面の一部の領域だけなので、領域を分割して全体の比率をとることで、その影響が吸収され、誤判定を防ぐことが可能になる。別の一つは、付箋や切り貼り原稿による影響の軽減である。この影響が軽減されることについては、図15の説明と同じ理由であり、説明の繰り返しになるため、説明を省略する。
図17は、状態検知処理のその他の一例について説明する図である。ここでは、図15で示した主走査方向への領域分割と図16に示した副走査方向への領域分割を行う方法を述べる。つまり、図17に示す格子状の分割された画像のように、画像濃度検知部は、主走査領域と副走査方向とに分割した各分割画像から地肌レベルを取得する。なお、主走査方向および副走査方向に領域分割して状態を検知する方法は、図15で説明した主走査方向へ領域分割して状態を検知する方法において、領域分割を図16で説明した副走査方向に対しても行う点で異なる。なお、副走査方向への領域分割については図16で説明しているため、領域分割された各画像から状態を検知する方法は、図15で説明した方法により略同様に実施することができる。従って。これ以上は、図15の説明の繰り返しになるため、説明を省略する。
なお、このように実施すると、図15において説明済みの、主走査方向に領域を分割する場合に生じる要因と、図16において説明済みの、副走査方向に領域を分割する場合に生じる要因とを、共に軽減し、誤判定をより防ぐことが可能になる。
地肌レベルの抽出方法には例えば次の3つの方法がある。一つは、対象領域の平均値を地肌レベルとする。また、他の一つは、対象領域の最頻値を地肌レベルとする。また、他の一つは、対象領域の最大値を地肌レベルとする。対象領域は、地肌レベルの値を個々に算出する対象となる領域、例えば上述した画像全面や、分割する場合は個々の分割領域である。
図18は、状態検知が異種原稿の検知に利用できることについて説明する図である。異種原稿の検知は、同一原稿の大量スキャンの際に、対象原稿より薄い紙や厚い紙の混入に気づくために必要な機能である。例えば連量45kgの薄紙を大量にスキャンする際に、連量90kgなどの厚紙が紛れ込んでいた場合に、異種原稿である厚紙を検知する。
図18には、異なる連量の薄紙と厚紙における反射率の測定結果をグラフで示している。グラフf6は連量45kgの場合の測定結果であり、グラフf7は連量90kgの場合の測定結果である。薄紙と厚紙が混載していた場合、図18に示すグラフのようになり、不可視域で反射率に大きな差が生まれる。この結果から、不可視域を使用して地肌の濃度レベルを比較すれば異なる厚みの原稿が混じっていることも検知することができる。
以上のように、可視光と不可視光を共に使用すれば、どちらか一方で重送等の状態を検知することができ、紙種の対応力を広げることが可能になる。
(第2の実施の形態)
図19は、第2の実施の形態にかかる画像形成装置の一例の構成を示す図である。図19において、画像形成装置2は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する一般に複合機(MFP)と称される画像形成装置である。
図19は、第2の実施の形態にかかる画像形成装置の一例の構成を示す図である。図19において、画像形成装置2は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する一般に複合機(MFP)と称される画像形成装置である。
画像形成装置2は、読取装置である読取装置本体10およびADF20を有し、その下部に画像形成部103を有する。
ADF20は、原稿を給紙して読取位置(読取窓)で読取対象の面を読み取らせて排紙トレイに排紙する。読取装置本体10は、原稿の読取対象の面を読取位置で読み取る。ADF20は第1の実施の形態にかかるADF20(図1参照)であり、読取装置本体10は第1の実施の形態にかかる読取装置本体10(図1参照)である。ADF20および読取装置本体10の説明は第1の実施の形態で既に行っている。そのため、ADF20および読取装置本体10のこれ以上の説明は省略する。
図19において、画像形成部103は、内部の構成を説明するために、外部カバーを外し内部の構成が分かるようにしている。画像形成部103は、読取装置本体10で読み取った原稿画像を印刷する。画像形成部103は、記録紙を手差しする手差ローラ104や、記録紙を供給する記録紙供給ユニット107を有する。ここで記録紙は「媒体」の一例である。記録紙供給ユニット107は、多段の記録紙給紙カセット107aから記録紙を繰り出す機構を有する。供給された記録紙は、レジストローラ108を介して二次転写ベルト112に送られる。
二次転写ベルト112上を搬送する記録紙は、転写部114において中間転写ベルト113上のトナー画像が転写される。
また、画像形成部103は、光書込装置109や、タンデム方式の作像ユニット(Y、M、C、K)105や、中間転写ベルト113や、上記二次転写ベルト112などを有する。作像ユニット105による作像プロセスにより、光書込装置109が書き込んだ画像(可視画像)を中間転写ベルト113上にトナー画像として形成する。
具体的に、作像ユニット(Y、M、C、K)105は、4つの感光体ドラム(Y、M、C、K)を回転可能に有し、各感光体ドラムの周囲に、帯電ローラ、現像器、一次転写ローラ、クリーナーユニット、及び除電器を含む作像要素106をそれぞれ備える。各感光体ドラムにおいて作像要素106が機能し、感光体ドラム上の画像が各一次転写ローラにより中間転写ベルト113上に転写される。
中間転写ベルト113は、各感光体ドラムと各一次転写ローラとの間のニップに、駆動ローラと従動ローラとにより張架して配置されている。中間転写ベルト113に一次転写されたトナー画像は、中間転写ベルト113の走行により、二次転写装置で二次転写ベルト112上の記録紙に二次転写される。その記録紙は、二次転写ベルト112の走行により、定着装置110に搬送され、記録紙上にトナー画像がカラー画像として定着する。その後、記録紙は、機外の排紙トレイへと排出される。なお、両面印刷の場合は、反転機構111により記録紙の表裏が反転されて、反転された記録紙が二次転写ベルト112上へと送られる。
なお、画像形成部103は、上述したような電子写真方式によって画像を形成するものに限るものではなく、インクジェット方式によって画像を形成するものであってもよい。
また、かかる読取装置の構成を、記録紙を手差しする手差ローラ104の後段や、記録紙供給ユニット107が多段の記録紙給紙カセット107aから記録紙を繰り出した後の搬送路に設けてもよい。この場合、記録紙の重送や異種の混入があった場合に記録紙への画像形成前にユーザに異常を通知し、緊急停止することが可能になる。
以上、本発明の実施の形態及び変形例を説明したが、実施の形態及び実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施の形態及び実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施の形態及び実施例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 読取装置
31 不可視照明部
32 不可視画像撮像部
33 不可視画像濃度検知部
34 画像解析部
34-1 画像濃度結果比較部
34-2 基準濃度保持部
31 不可視照明部
32 不可視画像撮像部
33 不可視画像濃度検知部
34 画像解析部
34-1 画像濃度結果比較部
34-2 基準濃度保持部
Claims (15)
- 読取対象に対し不可視波長域の光を照明する照明部と、
前記読取対象から反射された光を不可視波長域の範囲で撮像する撮像部と、
前記読取対象の基準値を保持する保持部と、
前記不可視波長域の範囲で撮像した不可視画像の読取値のレベルと前記基準値のレベルとの差に基づいて前記読取対象の状態を検知する検知部と、
を備えることを特徴とする読取装置。 - さらに、
前記照明部は、読取対象に対し可視波長域の光を照明し、
前記撮像部は、前記読取対象から反射された光を可視波長域の範囲で撮像し、
前記保持部は、前記読取対象の基準値として、前記不可視画像に対応する基準値と、前記可視波長域の範囲で撮像した可視画像に対応する基準値とを保持し、
前記検知部は、前記不可視画像の読取値のレベルと前記不可視画像に対応する基準値のレベルとの比較および前記可視画像の読取値のレベルと前記可視画像に対応する基準値のレベルとの比較により前記読取対象の状態を検知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の読取装置。 - 前記可視波長域の範囲に、少なくとも前記不可視波長域から波長域がより遠い波長域を含める、
ことを特徴とする請求項2に記載の読取装置。 - 前記保持部は、少なくとも1フレーム前に前記検知部において求められた前記読取値のレベルを前記基準値として保持する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の読取装置。 - さらに、前記保持部に前記基準値を設定する設定部を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか一項に記載の読取装置。 - 前記検知部は、画像の地肌全面から得た読取値のレベルである地肌レベルと前記基準値とを比較することにより前記読取対象の状態を検知する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の読取装置。 - 前記検知部は、画像全面を主走査方向において分割して得た個々の分割領域の地肌レベルと前記基準値とを比較することにより前記読取対象の状態を検知する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の読取装置。 - 前記検知部は、画像全面を副走査方向において分割して得た個々の分割領域の地肌レベルと前記基準値とを比較することにより前記読取対象の状態を検知する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の読取装置。 - 前記検知部は、画像全面を主走査方向および副走査方向に分割して得た個々の分割領域の地肌レベルと前記基準値とを比較することにより前記読取対象の状態を検知する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の読取装置。 - 前記地肌レベルは、対象領域の平均値、最頻値、または最大値である、
ことを特徴とする請求項6乃至9のうちの何れか一項に記載の読取装置。 - 前記検知部は、前記読取対象の状態として重送状態であるかを検知する、
ことを特徴とする請求項1乃至10のうちの何れか一項に記載の読取装置。 - 前記検知部は、前記読取対象の状態として異種原稿の混入であるかを検知する、
ことを特徴とする請求項1乃至10のうちの何れか一項に記載の読取装置。 - 前記読取対象を搬送する搬送部を有し、
前記搬送部の搬送により所定の読取位置で前記読取対象が背景部を背面にして前記照明部の光が照明される、
ことを特徴とする請求項1乃至12のうちの何れか一項に記載の読取装置。 - 請求項1乃至13のうちの何れか一項に記載の読取装置を備え、
前記読取装置が読み取った読取対象の画像を媒体上に形成する画像形成部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 読取対象に対し不可視波長域の光を照明するステップと、
前記読取対象から反射された光を不可視波長域の範囲で撮像するステップと、
前記不可視波長域の範囲で撮像した不可視画像の読取値のレベルと記憶部で保持する基準値のレベルとの差に基づいて前記読取対象の状態を検知するステップと、
を有する状態検知方法。
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