JP2022059306A - レンズユニットおよびカメラモジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】Оリングを使用することなく、第1レンズと第2レンズとの間のレンズ空間を確実に防水して第1レンズの裏面の曇りを防止できるととともに光学性能の悪化を防止できるレンズユニットおよびカメラモジュールを提供する。【解決手段】複数のレンズのうち、最も物体側に位置する第1レンズ13と、この第1レンズ13に像側で隣接する第2レンズ14とが低透湿性接着剤adによって接着防水されているので、第1レンズ13と鏡筒12との間を、Оリングを使用することなく、確実に防水して第1レンズ13の裏面の曇りを防止できるととともに光学性能の悪化を防止できる。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される車載カメラを構成し得るレンズユニットおよびカメラモジュールに関する。
車両に搭載されたカメラ(車載カメラ)が車外の風景等を撮像し、その撮像画像が車内に搭載されたモニタ等に表示される技術が知られている。車載カメラのレンズユニットは、撮像対象に向けられる側(物体側)が車外に露出した状態となるので、強度、防水性、耐薬品性、高温耐久性等が要求される。また、温度変化によるレンズの曇りを防止する必要などがある。
特許文献1には、レンズの曇りを防止するために、鏡筒内部の気密状態を確保したレンズユニットが開示されている。このレンズユニットでは、4つのレンズが鏡筒内に光軸方向に沿って並べて配置されている。物体側では、最も物体側の第1レンズと鏡筒の内周面との間に0リング等の弾性シール部材を配置することで、シール性が実現されている。また、像側(撮像素子側)では、接着剤を介して光学フィルタを鏡筒に取り付けることで、シール性が実現されている。このように、物体側のシールと結像側のシールとにより鏡筒内部の気密性が確保され、レンズの曇りが防止されるようになっている。
ところで上述したように、第1レンズがОリング(弾性シール部材)により防水されている場合、当該Оリングが鏡筒に噛み込む等によりОリングの装着不良が生じると、高湿環境において最表面レンズ(第1レンズ)と、この第1レンズに像側で隣接する第2レンズとの間のレンズ間空間に水分が入り易く、外気温が低くなった場合、物体側の最表面レンズの裏面が結露により曇り易い。
また、第1レンズと鏡筒の内周面との間に0リング(弾性シール部材)を圧縮した状態で配置するため、当該Oリングの弾性復帰力によって第1レンズが反力を受け、その結果、第1レンズが光軸方向にずれると光学性能が悪化する。
また、鏡筒にОリングを組み込む必要があるので、その分部品点数が増加するとともに当該Оリングの装着にも手間がかかる。
また、第1レンズと鏡筒の内周面との間に0リング(弾性シール部材)を圧縮した状態で配置するため、当該Oリングの弾性復帰力によって第1レンズが反力を受け、その結果、第1レンズが光軸方向にずれると光学性能が悪化する。
また、鏡筒にОリングを組み込む必要があるので、その分部品点数が増加するとともに当該Оリングの装着にも手間がかかる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、Оリングを使用することなく、第1レンズと第2レンズとの間のレンズ空間を確実に防水して第1レンズの裏面の曇りを防止できるととともに光学性能の悪化を防止できるレンズユニットおよびカメラモジュールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、光軸に沿って並べられた複数のレンズと、これら複数のレンズを収容保持する鏡筒とを備えたレンズユニットにおいて、
前記複数のレンズのうち、最も物体側に位置する第1レンズと、この第1レンズに像側で隣接する光学部品とが低透湿性接着剤によって接着防水されていることを特徴とする。
前記複数のレンズのうち、最も物体側に位置する第1レンズと、この第1レンズに像側で隣接する光学部品とが低透湿性接着剤によって接着防水されていることを特徴とする。
低透湿性接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、オレフィン系接着が挙げられる。
また、第1レンズには、像側において第2レンズが隣接する場合や、レンズ間の光軸方向の距離を保持するスペーサ、光学フィルタ等が隣接する場合があるので、前記「光学部品」とは、第2レンズ、スペーサおよび光学フィルタを含むものとする。
また、第1レンズには、像側において第2レンズが隣接する場合や、レンズ間の光軸方向の距離を保持するスペーサ、光学フィルタ等が隣接する場合があるので、前記「光学部品」とは、第2レンズ、スペーサおよび光学フィルタを含むものとする。
本発明においては、最も物体側に位置する第1レンズと、この第1レンズに像側で隣接する光学部品とが、低透湿性接着剤によって接着防水されているので、Оリングを使用しなくても、高湿環境でも、第1レンズと第2レンズとの間のレンズ間空間に水分が入り難くい。したがって、外気温が低くなっても、第1レンズの裏面が結露することによる曇りを防止できる。
また、Oリングを使用しないので、第1レンズがOリングから反力を受けて、光軸方向にずれることに起因する光学性能の悪化を防止できる。
また、Оリングを使用しないので、分部品点数が増加することがなく、Оリングの装着にも手間もない。
また、Oリングを使用しないので、第1レンズがOリングから反力を受けて、光軸方向にずれることに起因する光学性能の悪化を防止できる。
また、Оリングを使用しないので、分部品点数が増加することがなく、Оリングの装着にも手間もない。
また、本発明の前記構成において、前記第1レンズと前記鏡筒とが低透湿性接着剤によって接着防水されていてもよい。
このような構成によれば、第1レンズと鏡筒とが低透湿性接着剤によって接着防水されているので、第1レンズと鏡筒との間から水分が鏡筒内に入り難くなるので、第1レンズの裏面が結露することによる曇りをより確実に防止できる。
また、本発明の前記構成において、前記第1レンズの外周面と、前記鏡筒の内周面とが前記低透湿性接着剤によって接着防水されていてもよい。
鏡筒の内周面は低透湿性接着による接着強度を高めるために、サンドブラスト処理等によって、面を荒らしてもよい。
このような構成によれば、第1レンズの外周面と、鏡筒の内周面とが低透湿性接着剤によって接着防水されているので、第1レンズの物体側の表面から外周面に流れてくる水分をより確実に防水できる。
また、本発明の前記構成において、前記第1レンズの像側の端面と、前記鏡筒の軸方向と交差する面とが前記低透湿性接着剤によって接着防水されていてもよい。
交差する面は、鏡筒の軸方向と直交する面が好ましいが、当該軸方向に対して傾斜していてもよい。
交差する面は、鏡筒の軸方向と直交する面が好ましいが、当該軸方向に対して傾斜していてもよい。
このような構成によれば、第1レンズの像側の端面と、鏡筒の軸方向と交差する面とが低透湿性接着剤によって接着防水されているので、第1レンズの外周面と、鏡筒の内周面との間を防水している低透湿性接着剤が衝撃等によって破損して水分が鏡筒内に入ってきても当該水分が第1レンズ裏面の空間に侵入するのを確実に防水できる。
また、鏡筒の軸方向と当該軸方向に交差する方向の双方にそれぞれ低透湿性接着剤が存在するので、レンズユニットに衝撃が加わった場合に、いずれか一方の低透湿性接着剤が破損し難くなるので、衝撃に対する対応性がよい。
また、鏡筒の軸方向と当該軸方向に交差する方向の双方にそれぞれ低透湿性接着剤が存在するので、レンズユニットに衝撃が加わった場合に、いずれか一方の低透湿性接着剤が破損し難くなるので、衝撃に対する対応性がよい。
また、本発明の前記構成において、前記低透湿性接着剤は、弾性率が1~1000MPa、かつTgが40℃~60℃であってもよい。
弾性率は低透湿性接着剤の水分の通し易さの指標を示すもので、弾性率が1MP未満では、低透湿性接着剤の柔軟性が高くなって水分を通し易くなる一方、1000MPを超えると、低透湿性接着剤が固くなりすぎて、衝撃を受けた際に破損し易くなる。このため、低透湿性接着剤の弾性率を1~1000MPaとするのが好ましい。
Tgは低透湿性接着剤のガラス転移点温度であり、Tgが60℃を超えると、低透湿性接着剤が固くなりすぎて、第1レンズが破損し易くなる一方、40℃未満では、低透湿性接着剤が柔らかくなり過ぎて水分を通し易くなる(防水性が低下する)。このため、Tgを40℃~60℃とするのが好ましい。
Tgは低透湿性接着剤のガラス転移点温度であり、Tgが60℃を超えると、低透湿性接着剤が固くなりすぎて、第1レンズが破損し易くなる一方、40℃未満では、低透湿性接着剤が柔らかくなり過ぎて水分を通し易くなる(防水性が低下する)。このため、Tgを40℃~60℃とするのが好ましい。
このような構成によれば、最も物体側に位置する第1レンズと第2レンズとを低透湿性接着剤によってより確実に防水できるとともに第1レンズの破損を防止できる。
また、本発明に係るカメラモジュールは、前記レンズユニットを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、上述のレンズユニットの作用効果をカメラモジュールで得ることができる。
このような構成によれば、上述のレンズユニットの作用効果をカメラモジュールで得ることができる。
本発明によれば、最も物体側に位置する第1レンズと鏡筒との間をОリングを使用することなく、確実に防水して第1レンズの裏面の曇りを防止できるととともに光学性能の悪化を防止できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
なお、以下で説明される本実施形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。
なお、以下で説明される本実施形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。また、全ての図においてレンズについてはハッチングを省略している。
なお、以下で説明される本実施形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。
なお、以下で説明される本実施形態のレンズユニットは、特に車載カメラ等のカメラモジュール用のものであり、例えば、自動車の外表面側に固定して設置され、配線は自動車内に引き込まれてディスプレイやその他の装置に接続される。また、全ての図においてレンズについてはハッチングを省略している。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るレンズユニット11を示している。図示のように、本実施形態のレンズユニット11は、例えば樹脂製の円筒状の鏡筒(バレル)12と、鏡筒12の段付きの内側収容空間S内に配置される複数のレンズ、例えば、物体側(図1において上側)から、第1レンズ13、第2レンズ14、第3レンズ15、第4レンズ16および第5レンズ17から成る5つのレンズと、2つの絞り部材22a,22bとを備えている。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るレンズユニット11を示している。図示のように、本実施形態のレンズユニット11は、例えば樹脂製の円筒状の鏡筒(バレル)12と、鏡筒12の段付きの内側収容空間S内に配置される複数のレンズ、例えば、物体側(図1において上側)から、第1レンズ13、第2レンズ14、第3レンズ15、第4レンズ16および第5レンズ17から成る5つのレンズと、2つの絞り部材22a,22bとを備えている。
2つの絞り部材22a,22bのうちの物体側から1番目の絞り部材22aは、第2レンズ14と第3レンズ15との間に配置されている。物体側から2番目の絞り部材22bは、第3レンズ15と第4レンズ16との間に配置されている。絞り部材22a,22bは透過光量を制限し、明るさの指標となるF値を決定する「開口絞り」またはゴーストの原因となる光線や収差の原因となる光線を遮光する「遮光絞り」である。このようなレンズユニット11を備える車載カメラは、レンズユニット11と、図示しないイメージセンサを有する基板と、当該基板を自動車等の車両に設置する図示しない設置部材とを備えるものである。
鏡筒12の内側収容空間S内に組み込まれて収容保持される複数のレンズ13,14,15,16,17は、それぞれの光軸を一致させた状態で積み重ねられて配置されており、1つの光軸Oに沿って各レンズ13,14,15,16,17が並べられた状態となって、撮像に用いられる一群のレンズ群Lを構成している。この場合、レンズ群Lを構成する最も物体側に位置する第1レンズ13は、物体側に凸面を有するとともに像側に凹面13cを有する球面ガラスレンズであり、第1レンズ13に像側で隣接する第2レンズ14は、物体側に凹面14cを有する樹脂レンズである。第2レンズ14を含めその他のレンズ15,16,17は樹脂レンズであるが、これに限定されない(例えば、第1レンズ13が樹脂レンズであっても構わない;第1および第2レンズ13,14が樹脂製の場合、第1レンズ13および第2レンズ14は、例えば、互いの線膨張係数の差が40×10-6/K(m)以上であってもよい)。
本実施形態において、レンズの数、レンズおよび鏡筒の素材等については用途等に応じて任意に設定できる。
また、本実施形態において、像側に位置する2つの第4および第5レンズ16,17は貼り合わせレンズであるが、そうである必要はない。なお、これらのレンズ13,14,15,16,17の表面には、必要に応じて、反射防止膜、親水膜、撥水膜等が設けられる。
また、本実施形態では、従来と異なり、鏡筒内にОリング等の弾性シール部材は設けられていない。
また、本実施形態において、像側に位置する2つの第4および第5レンズ16,17は貼り合わせレンズであるが、そうである必要はない。なお、これらのレンズ13,14,15,16,17の表面には、必要に応じて、反射防止膜、親水膜、撥水膜等が設けられる。
また、本実施形態では、従来と異なり、鏡筒内にОリング等の弾性シール部材は設けられていない。
また、鏡筒12は、その内側収容空間S内にレンズ群Lが組み込まれて収容保持された状態で、その物体側の端部(図1において上端部)のカシメ部23が径方向内側に熱的にカシメられることにより、レンズ群Lの最も物体側に位置する第1レンズ13をこのカシメ部23により鏡筒12の物体側端部に光軸方向で固定している。この場合、安定したカシメを行なえるように、カシメ部23が圧接されるガラスレンズ13の部位は平面状に斜めにカットされた平坦部13bとして形成される。
また、鏡筒12の像側の端部(図1において下端部)には、第5レンズ17よりも径の小さい開口部を有する内側フランジ部24が設けられている。この内側フランジ部24とカシメ部23とにより、鏡筒12内にレンズ群Lを構成する複数のレンズ13,14,15,16,17と絞り部材22a,22bとが光軸方向で保持固定されている。
鏡筒12は、その内径が物体側から像面側に向かって段階的に小さくなっている。これに対応して、レンズ13,14,15,16,17は、物体側から像面側に向かうにつれて、外径が小さくなっている。基本的に、レンズ13,14,15,16,17それぞれの外径と、鏡筒12の各レンズ13,14,15,16,17が支持される部分それぞれの内径とは略等しくなっている。
なお、鏡筒12の外周面には、鏡筒12を車載カメラに設置する際に用いられる外側フランジ部25が鏡筒12の外周面に鍔状に設けられている。
なお、鏡筒12の外周面には、鏡筒12を車載カメラに設置する際に用いられる外側フランジ部25が鏡筒12の外周面に鍔状に設けられている。
図2は、図1に示すレンズユニット11を有する本実施形態のカメラモジュール300の概略断面図である。図示のように、カメラモジュール300は、フィルタ105が装着されたレンズユニット11を含んで構成されている。
カメラモジュール300は、外装部品である上ケース(カメラケース)301と、レンズユニット11を保持するマウント(台座)302とを備えている。また、カメラモジュール300は、シール部材303およびパッケージセンサ(撮像素子)304を備えている。
上ケース301は、レンズユニット11の物体側の端部を露出させるとともに他の部分を覆う部材である。マウント302は、上ケース301の内部に配置されており、レンズユニット11の雄ねじ11aと螺合する雌ねじ302aを有する。シール部材303は、上ケース301の内面とレンズユニット11の鏡筒12の外周面との間に介挿された部材であり、上ケース301の内部の気密性を保持するための部材である。
パッケージセンサ304は、マウント302の内部に配置されており、かつ、レンズユニット11により形成される物体の像を受光する位置に配置されている。また、パッケージセンサ304は、CCDやCMOS等を備えており、レンズユニット11を通じて集光されて到達する光を電気信号に変換する。変換された電気信号は、カメラにより撮影された画像データの構成要素であるアナログデータやデジタルデータに変換される。
前記フィルタ105は、内側フランジ部24の下面に低透湿性接着剤adによって接着されている。
前記フィルタ105は、内側フランジ部24の下面に低透湿性接着剤adによって接着されている。
以上のような構成を成すレンズユニット11およびカメラモジュール300において、最も物体側に位置する第1レンズ13と、この第1レンズ13に像側で隣接する第2レンズ14とは、レンズ間空間k内が外部に対して密閉されるように低透湿性接着剤ad(以下、径方向低透湿性接着剤adということもある。)によって接着防水されている。レンズ間空間kは、第1レンズ13の像側の端面に形成された凹面13cと第2レンズ14の物体側の端面に形成された凹面14cとの間に形成された空間である。
図1(a)に示すように、第1レンズ13の像側の端面13aは円環状の平面に形成され、第2レンズ14の物体側の端面14aは円環状の平面に形成されている。そして、端面13aの内周側の面と端面14aとの間に低透湿性接着剤adが介在され、当該低透湿性接着剤adによってレンズ間空間k内が外部に対して密閉されるように、第1レンズ13と第2レンズ14とが接着防水されている。
図1(a)に示すように、第1レンズ13の像側の端面13aは円環状の平面に形成され、第2レンズ14の物体側の端面14aは円環状の平面に形成されている。そして、端面13aの内周側の面と端面14aとの間に低透湿性接着剤adが介在され、当該低透湿性接着剤adによってレンズ間空間k内が外部に対して密閉されるように、第1レンズ13と第2レンズ14とが接着防水されている。
また、第1レンズ13の凹面13cには、親水膜13mが凹面13cの全体を覆うようにして設けられている。親水膜13mを設けることによって、第1レンズ13の裏側の凹面13cの曇りを防止できるが、親水膜13mは、異物が付着すると、UV光が親水膜13mに照射された際に親水膜13mが劣化して、光学性能が悪化するおそれがある。しかし、本実施形態および後述する第2~第4の実施形態では、第1レンズ13と第2レンズ14とが低透湿性接着剤adによってレンズ間空間k内が外部に対して密閉されるように接着防水されており、防塵もされることから、親水膜13mに異物が付着することがないので、親水膜13mの劣化を防止できる。
また、第1レンズ13の外周面と、鏡筒12の内周面とが低透湿性接着剤ad(以下、軸方向低透湿性接着剤adということもある。)によって接着防水されている。本実施形態では、鏡筒12の内周面に、低透湿性接着剤adが充填される充填部30が周方向に延在して設けられている。充填部30は、鏡筒12の内周面を断面矩形のリング溝状に切り欠いて形成されたものであり、鏡筒12の軸方向に延在し、像側の端部において底面30aを有している。このような充填部30は、カシメ部23をカシメる前(図1において、二点鎖線で記載している。)に、鏡筒12の内周面に形成される。
そして、カシメ部23をカシメる前に充填部30に低透湿性接着剤adを充填し、充填後にカシメ部23をカシメる。これによって、第1レンズ13の外周面と、鏡筒12の内周面とが軸方向低透湿性接着剤adによって接着防水される。
なお、第1レンズ13と第2レンズ14とを径方向低透湿性接着剤adによって接着防水する場合も、カシメ部23をカシメる前に、第1レンズ13の端面13aと第2レンズ14の端面14aとのうちの少なくともいずれか一方に低透湿性接着剤adを塗布したうえで、第2レンズ14に第1レンズ13を上から(物体側から)重ねるようにして鏡筒12に組み込むことによって行う。
充填部30に低透湿性接着剤adを充填する場合、充填部30の上端開口から低透湿性接着剤adを充填するが、充填部30は、下端に底面30aを有しているので、充填される低透湿性接着剤adは、底面30aで流下が止まる。したがって、低透湿性接着剤adが第1レンズ13の外周面または鏡筒12の内周面を越えて、鏡筒12内に侵入するのを防止できる。
そして、カシメ部23をカシメる前に充填部30に低透湿性接着剤adを充填し、充填後にカシメ部23をカシメる。これによって、第1レンズ13の外周面と、鏡筒12の内周面とが軸方向低透湿性接着剤adによって接着防水される。
なお、第1レンズ13と第2レンズ14とを径方向低透湿性接着剤adによって接着防水する場合も、カシメ部23をカシメる前に、第1レンズ13の端面13aと第2レンズ14の端面14aとのうちの少なくともいずれか一方に低透湿性接着剤adを塗布したうえで、第2レンズ14に第1レンズ13を上から(物体側から)重ねるようにして鏡筒12に組み込むことによって行う。
充填部30に低透湿性接着剤adを充填する場合、充填部30の上端開口から低透湿性接着剤adを充填するが、充填部30は、下端に底面30aを有しているので、充填される低透湿性接着剤adは、底面30aで流下が止まる。したがって、低透湿性接着剤adが第1レンズ13の外周面または鏡筒12の内周面を越えて、鏡筒12内に侵入するのを防止できる。
また、本実施形態では、充填部30を1つだけ形成しているが、鏡筒12の軸方向に所定間隔で複数形成することで、軸方向低透湿性接着剤adを軸方向に所定間隔で複数設けてもよい。
なお、軸方向低透湿性接着剤adによって第1レンズ13の外周面を鏡筒12の内周面に所定の軸方向接着強度で接着固定できる場合、カシメ部23は無くてもよい。
なお、軸方向低透湿性接着剤adによって第1レンズ13の外周面を鏡筒12の内周面に所定の軸方向接着強度で接着固定できる場合、カシメ部23は無くてもよい。
また、変形例として、図2(b)に示すように、第1レンズ13の外周面に、軸方向低透湿性接着剤adが充填される充填部31を周方向に延在してもよい。このような充填部31も像側において底面31aを有している。なお、この変形例では、カシメ部23はなく、軸方向低透湿性接着剤adによって、第1レンズ13を鏡筒12に固定しているが、カシメ部23を設け、このカシメ部23によって第1レンズ13を固定してもよい。
前記低透湿性接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、オレフィン系接着が挙げられ、これら接着剤の粘度としては、10Pa・S以上が好ましい。粘度が10Pa・S未満であると、軸方向低透湿性接着剤adが下側(像側)に向けて垂れ流れ易くなって、第1レンズ13をその外周面と鏡筒12の内周面との間の防水性を確保しながら鏡筒に組み込み難くなる。
エポキシ系接着剤は、アクリル系接着剤より接着強度が高いが、耐衝撃性に劣るため、レンズユニット11に熱衝撃試験を施した場合に、エポキシ系接着剤に剥がれが生じるおそれがある。このため、エポキシ系接着剤より耐衝撃性に優れるアクリル系接着剤を使用することが好ましいが、接着強度が不足するおそれがある。
このため、アクリル系接着剤を軸方向低透湿性接着剤adとして使用する場合、鏡筒12の内周面および/または第1レンズ13の外周面をサンドブラスト処理等の荒らし手段によって、荒らすことが好ましい。また、アクリル系接着剤を径方向低透湿性接着剤adとして使用する場合、第1レンズ13の端面13aおよび/または第2レンズ14の端面14aをサンドブラスト処理等の荒らし手段によって、荒らすことが好ましい。
このような場合、二乗平均表面粗さRqを0.01μm~200μm程度にするのが好ましい。
また、アクリル系接着剤を低透湿性接着剤adとして使用する場合、接着強度確保のために、接着面積を広くとるのが好ましい。
このため、アクリル系接着剤を軸方向低透湿性接着剤adとして使用する場合、鏡筒12の内周面および/または第1レンズ13の外周面をサンドブラスト処理等の荒らし手段によって、荒らすことが好ましい。また、アクリル系接着剤を径方向低透湿性接着剤adとして使用する場合、第1レンズ13の端面13aおよび/または第2レンズ14の端面14aをサンドブラスト処理等の荒らし手段によって、荒らすことが好ましい。
このような場合、二乗平均表面粗さRqを0.01μm~200μm程度にするのが好ましい。
また、アクリル系接着剤を低透湿性接着剤adとして使用する場合、接着強度確保のために、接着面積を広くとるのが好ましい。
金属製の鏡筒12は、樹脂製の鏡筒12より接着剤の接着性が優れているので、金属製性の鏡筒12の場合は、鏡筒12の内周面や平坦面12cを荒らさなくてもよい場合があるが、荒らした方が低透湿性接着剤adの接着性がよくなるので好ましい。
また、エポキシ系接着剤は、アクリル系接着剤より接着強度が高いので、径方向低透湿性接着剤adとして、エポキシ系接着剤を使用してもよい。このようにすれば、第1レンズ13の光軸のずれを防止できるという利点がある。
さらに、エポキシ系接着剤は、アクリル系接着剤より硬いので、エポキシ系接着剤を軸方向低透湿接着剤adとして使用した場合、第1レンズ13の光軸のずれを生じ易いが、アクリル系接着剤を軸方向低透湿接着剤adとして使用することによって、第1レンズ13の光軸のずれを防止できる。
また、エポキシ系接着剤は、アクリル系接着剤より接着強度が高いので、径方向低透湿性接着剤adとして、エポキシ系接着剤を使用してもよい。このようにすれば、第1レンズ13の光軸のずれを防止できるという利点がある。
さらに、エポキシ系接着剤は、アクリル系接着剤より硬いので、エポキシ系接着剤を軸方向低透湿接着剤adとして使用した場合、第1レンズ13の光軸のずれを生じ易いが、アクリル系接着剤を軸方向低透湿接着剤adとして使用することによって、第1レンズ13の光軸のずれを防止できる。
また、本実施形態では、低透湿性接着剤adは、弾性率が1~1000MPa、かつTgが40℃~60℃であるのが好ましい。
弾性率は低透湿性接着剤adの水分の通し易さ(透湿性)の指標を示すもので、弾性率が1MP未満では、低透湿性接着剤adの柔軟性が高くなって水分を通し易くなる一方、1000MPを超えると、低透湿性接着剤adが固くなりすぎて、第1レンズ13が破損し易くなる。このため、低透湿性接着剤adの弾性率を1~1000MPaとするのが好ましい。
Tgは低透湿性接着剤のガラス転移点温度であり、Tgが60℃を超えると、低透湿性接着剤が固くなりすぎて、第1レンズが破損し易くなる一方、40℃未満では、低透湿性接着剤が柔らかくなり過ぎて水分を通し易くなる(防水性が低下する)。このため、Tgを40℃~60℃とするのが好ましい。
弾性率は低透湿性接着剤adの水分の通し易さ(透湿性)の指標を示すもので、弾性率が1MP未満では、低透湿性接着剤adの柔軟性が高くなって水分を通し易くなる一方、1000MPを超えると、低透湿性接着剤adが固くなりすぎて、第1レンズ13が破損し易くなる。このため、低透湿性接着剤adの弾性率を1~1000MPaとするのが好ましい。
Tgは低透湿性接着剤のガラス転移点温度であり、Tgが60℃を超えると、低透湿性接着剤が固くなりすぎて、第1レンズが破損し易くなる一方、40℃未満では、低透湿性接着剤が柔らかくなり過ぎて水分を通し易くなる(防水性が低下する)。このため、Tgを40℃~60℃とするのが好ましい。
なお、本実施形態では、第1レンズ13を径方向低透湿性接着剤adによって第2レンズ14に接着固定してするとともに、第1レンズ13を軸方向低透湿性接着剤adによって鏡筒12に接着固定することで防水性を確保したが、径方向低透湿性接着剤adのみで防水性を確保できれば、軸方向低透湿性接着剤adは使用しなくてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、最も物体側に位置する第1レンズ13と、この第1レンズ13に像側で隣接する第2レンズ14とが、レンズ間空間k内が外部に対して密閉されるように低透湿性接着剤adによって接着防水されているので、Оリングを使用しなくても、高湿環境でも、レンズ間空間kに水分が入り難くい。したがって、外気温が低くなっても、第1レンズ13の裏面(凹面13c)が結露することによる曇りを防止できる。
また、Oリングを使用しないので、第1レンズ13がOリングから反力を受けて、光軸方向にずれることに起因する光学性能の悪化を防止できる。
また、Оリングを使用しないので、分部品点数が増加することがなく、Оリングの装着にも手間もかからない。
また、第1レンズ13と鏡筒12とが低透湿性接着剤adによって接着防水されているので、第1レンズ13と鏡筒12との間から水分が鏡筒内に入り難くなるので、第1レンズ13の裏面が結露することによる曇りをより確実に防止できる。
また、Oリングを使用しないので、第1レンズ13がOリングから反力を受けて、光軸方向にずれることに起因する光学性能の悪化を防止できる。
また、Оリングを使用しないので、分部品点数が増加することがなく、Оリングの装着にも手間もかからない。
また、第1レンズ13と鏡筒12とが低透湿性接着剤adによって接着防水されているので、第1レンズ13と鏡筒12との間から水分が鏡筒内に入り難くなるので、第1レンズ13の裏面が結露することによる曇りをより確実に防止できる。
また、第1レンズ13の外周面と、鏡筒12の内周面とが軸方向低透湿性接着剤adによって接着防水されているので、第1レンズ13の物体側の表面から外周面に流れてくる水分をより確実に防水できる。
さらに、第1レンズ13の外周面と、鏡筒12の内周面とのうちのいずれか一方に、低透湿性接着剤adが充填される充填部30,31が周方向に延在して設けられているので、第1レンズ13の外周面と、鏡筒12の内周面との間を防水する低透湿性接着剤adを確実に充填できる。また、充填部30,31は、下端に底面30a,31aを有しているので、充填される低透湿性接着剤adは、底面30a,31aで流下が止まる。したがって、低透湿性接着剤adが第1レンズ13の外周面または鏡筒12の内周面を越えて、鏡筒12内に侵入するのを防止できる。
また、第1レンズ13を軸方向低透湿性接着剤adによって鏡筒12に接着固定し、径方向低透湿性接着剤adによって第2レンズ14に固定しているので、レンズユニット11に衝撃が加わった場合に、いずれか一方の低透湿性接着剤adが破損し難くなるので、衝撃に対する対応性がよい。
さらに、第1レンズ13の外周面と、鏡筒12の内周面とのうちのいずれか一方に、低透湿性接着剤adが充填される充填部30,31が周方向に延在して設けられているので、第1レンズ13の外周面と、鏡筒12の内周面との間を防水する低透湿性接着剤adを確実に充填できる。また、充填部30,31は、下端に底面30a,31aを有しているので、充填される低透湿性接着剤adは、底面30a,31aで流下が止まる。したがって、低透湿性接着剤adが第1レンズ13の外周面または鏡筒12の内周面を越えて、鏡筒12内に侵入するのを防止できる。
また、第1レンズ13を軸方向低透湿性接着剤adによって鏡筒12に接着固定し、径方向低透湿性接着剤adによって第2レンズ14に固定しているので、レンズユニット11に衝撃が加わった場合に、いずれか一方の低透湿性接着剤adが破損し難くなるので、衝撃に対する対応性がよい。
また、低透湿性接着剤adは、弾性率が1~1000MPa、かつTgが40℃~60℃であるので、最も物体側に位置する第1レンズ13と第2レンズ14、および第1レンズ13と鏡筒12をそれぞれ低透湿性接着剤adによってより確実に防水できるとともに、第1レンズ13の破損を防止できる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係るレンズユニット11を示している。このレンズユニット11が、図1に示す第1の実施形態のレンズユニット11と異なる点は、第1レンズ13の像側の端面13aと、鏡筒12の軸方向と交差する面とが低透湿性接着剤aによって接着防水されている点であるので、以下ではこの点について説明し、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付してその説明を省略することもある。
図3は、本発明の第2の実施形態に係るレンズユニット11を示している。このレンズユニット11が、図1に示す第1の実施形態のレンズユニット11と異なる点は、第1レンズ13の像側の端面13aと、鏡筒12の軸方向と交差する面とが低透湿性接着剤aによって接着防水されている点であるので、以下ではこの点について説明し、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付してその説明を省略することもある。
図3(a)に示すように、鏡筒12の内側には物体側において円筒状の内壁12bが設けられ、この内壁12bの先端面(上端面)は鏡筒12の軸方向と直交(交差)する平坦面12cとなっており、この平坦面12cと第1レンズ13の像側の端面13aの外周部とが低透湿性接着剤ad(以下、径方向低透湿性接着剤adということもある。)によって接着防水されている。
平坦面12cは第1レンズ13の像側の端面13aと対向し、かつ端面13aの外周側近傍に配置されている。そして、第1レンズ13を鏡筒12に組み込む前に、平坦面12cに低透湿性接着剤adを塗布したうえで、第1レンズ13を鏡筒12に組み込むことによって、第1レンズ13の像側の端面13aと、鏡筒12の平坦面12cとが径方向低透湿性接着剤adによって接着防水される。
平坦面12cは第1レンズ13の像側の端面13aと対向し、かつ端面13aの外周側近傍に配置されている。そして、第1レンズ13を鏡筒12に組み込む前に、平坦面12cに低透湿性接着剤adを塗布したうえで、第1レンズ13を鏡筒12に組み込むことによって、第1レンズ13の像側の端面13aと、鏡筒12の平坦面12cとが径方向低透湿性接着剤adによって接着防水される。
また、本実施形態では、軸方向低透湿性接着剤adと径方向低透湿性接着剤ad(鏡筒12の平坦面12cと第1レンズ13の像側の端面13aとを接着防水する径方向低透湿性接着剤ad)とを離間して設けたが、断面L字形となるように連続的に設けてもよい。
また、アクリル系接着剤を径方向低透湿性接着剤adとして使用する場合、鏡筒12の平坦面12cおよび/または第1レンズ13の像側の端面13aを荒らすことが好ましい。
また、アクリル系接着剤を径方向低透湿性接着剤adとして使用する場合、鏡筒12の平坦面12cおよび/または第1レンズ13の像側の端面13aを荒らすことが好ましい。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に効果を得ることができる他、以下の効果を得ることができる。
第1レンズ13の像側の端面13aと、鏡筒12の軸方向と直交する平坦面12cとが径方向低透湿性接着剤adによって接着防水されているので、第1レンズ13の外周面と、鏡筒12の内周面との間を防水している軸方向低透湿性接着剤adが衝撃等によって破損して水分が鏡筒内に入ってきても当該水分が第1レンズ裏面の空間に侵入するのを確実に防水できる。
また、第1レンズ13を、1つの軸方向低透湿性接着剤adと2つの径方向低透湿性接着剤adとによって接着防水しているので、防水効果や接着強度が高まる。
第1レンズ13の像側の端面13aと、鏡筒12の軸方向と直交する平坦面12cとが径方向低透湿性接着剤adによって接着防水されているので、第1レンズ13の外周面と、鏡筒12の内周面との間を防水している軸方向低透湿性接着剤adが衝撃等によって破損して水分が鏡筒内に入ってきても当該水分が第1レンズ裏面の空間に侵入するのを確実に防水できる。
また、第1レンズ13を、1つの軸方向低透湿性接着剤adと2つの径方向低透湿性接着剤adとによって接着防水しているので、防水効果や接着強度が高まる。
(第3および第4の実施形態)
図4は本発明の第3の実施形態に係るレンズユニットを示す半断面図、図5は本発明の第4の実施形態に係るレンズユニットを示す半断面図である。
上述した第1および第2の実施形態では、樹脂製の鏡筒12を使用した場合を例にとって説明したが、第3および第4の実施形態では、金属製の鏡筒32を使用している。この金属性の鏡筒32内にも、樹脂製の鏡筒12と同様に、物体側(図4および図5において上側)から、第1レンズ33、第2レンズ34、第3レンズ35、第4レンズ36および第5レンズ37が組み込まれている。
また、フィルタ105は、内側フランジ部38の下面に低透湿性接着剤adによって接着されている。
図4は本発明の第3の実施形態に係るレンズユニットを示す半断面図、図5は本発明の第4の実施形態に係るレンズユニットを示す半断面図である。
上述した第1および第2の実施形態では、樹脂製の鏡筒12を使用した場合を例にとって説明したが、第3および第4の実施形態では、金属製の鏡筒32を使用している。この金属性の鏡筒32内にも、樹脂製の鏡筒12と同様に、物体側(図4および図5において上側)から、第1レンズ33、第2レンズ34、第3レンズ35、第4レンズ36および第5レンズ37が組み込まれている。
また、フィルタ105は、内側フランジ部38の下面に低透湿性接着剤adによって接着されている。
金属製の鏡筒32を使用する場合、第3の実施形態では、図4(a)に示すように、最も物体側に位置する第1レンズ33と、この第1レンズ33に像側で隣接する第2レンズ34とを、レンズ間空間k内が外部に対して密閉されるように低透湿性接着剤adによって接着防水する。つまり、第1レンズ33の像側の端面33aと第2レンズ34の物体側の端面34aとを径方向低透湿性接着剤adによって接着防水する。
また、鏡筒32の内周面に、底面30aを有する充填部30を周方向に延在して設け、この充填部30に低透湿性接着剤adを充填することによって、第1レンズ33の外周面と、鏡筒32の内周面とを軸方向低透湿性接着剤adによって接着防水する。
また、鏡筒32の内周面に、底面30aを有する充填部30を周方向に延在して設け、この充填部30に低透湿性接着剤adを充填することによって、第1レンズ33の外周面と、鏡筒32の内周面とを軸方向低透湿性接着剤adによって接着防水する。
また、鏡筒32の物体側の端部(上端部)に、キャップ(押え部材)40を螺合して締め付けることによって、第1レンズ33を鏡筒32の物体側端部に光軸方向で固定する。
なお、軸方向低透湿性接着剤adによって第1レンズ33の外周面を鏡筒32の内周面に所定の軸方向接着強度で接着固定できる場合、キャップ40は無くてもよい。
なお、軸方向低透湿性接着剤adによって第1レンズ33の外周面を鏡筒32の内周面に所定の軸方向接着強度で接着固定できる場合、キャップ40は無くてもよい。
また、図4(b)に示す変形例のように、第1レンズ33の像側の端面33aと、鏡筒32の軸方向と直交(交差)する平坦面32cとを径方向低透湿性接着剤adによって接着防水してもよい。
この場合においても、軸方向低透湿性接着剤adによって第1レンズ33の外周面を鏡筒12の内周面に所定の軸方向接着強度で接着固定できる場合、キャップ40は無くてもよい。
この場合においても、軸方向低透湿性接着剤adによって第1レンズ33の外周面を鏡筒12の内周面に所定の軸方向接着強度で接着固定できる場合、キャップ40は無くてもよい。
また、第4の実施形態では、図5(a)に示すように、最も物体側に位置する第1レンズ33と、この第1レンズ33に像側で隣接する第2レンズ34とを、レンズ間空間k内が外部に対して密閉されるように低透湿性接着剤adによって接着防水する。つまり、第1レンズ33の像側の端面33aと第2レンズ34の物体側の端面34aとを径方向低透湿性接着剤adによって接着防水する。
また、第1レンズ33の外周面に、低透湿性接着剤adが充填される充填部31を周方向に延在してもよい。このような充填部31も像側において底面31aを有している。この充填部31に低透湿性接着剤adを充填することによって、第1レンズ33の外周面と、鏡筒32の内周面とを軸方向低透湿性接着剤adによって接着防水する。
また、第1レンズ33の外周面に、低透湿性接着剤adが充填される充填部31を周方向に延在してもよい。このような充填部31も像側において底面31aを有している。この充填部31に低透湿性接着剤adを充填することによって、第1レンズ33の外周面と、鏡筒32の内周面とを軸方向低透湿性接着剤adによって接着防水する。
また、図5(b)の変形例に示すように、第1レンズ33の像側の端面33aと、鏡筒32の軸方向と直交(交差)する平坦面32cとを径方向低透湿性接着剤adによって接着防水してもよい。
この場合においても、軸方向低透湿性接着剤adによって第1レンズ33の外周面を鏡筒12の内周面に所定の軸方向接着強度で接着固定できる場合、キャップ40は無くてもよい。
この場合においても、軸方向低透湿性接着剤adによって第1レンズ33の外周面を鏡筒12の内周面に所定の軸方向接着強度で接着固定できる場合、キャップ40は無くてもよい。
このような第3および第4の実施形態でも、第1および第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した第1~第4の実施形態では、第1レンズ13に像側で隣接する第2レンズ14を備えたレンズユニット11および第1レンズ33に像側で隣接する第2レンズ34を備えたレンズユニットについて説明したが、本発明は、これに代えて、第1レンズ13,33に像側で隣接するスペーサや光学フィルタ等の光学部品がを備えたレンズユニットにも適用できる、
また、本発明は、上述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、本発明において、レンズ、鏡筒などの形状等は、上述した実施形態に限定されない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した実施形態の一部または全部を組み合わせてもよく、あるいは、上述した実施形態のうちの1つから構成の一部が省かれてもよい。
また、本発明は、上述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、本発明において、レンズ、鏡筒などの形状等は、上述した実施形態に限定されない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した実施形態の一部または全部を組み合わせてもよく、あるいは、上述した実施形態のうちの1つから構成の一部が省かれてもよい。
11 レンズユニット
12,32 鏡筒
12c,32c 平坦面(鏡筒の軸方向と交差する面)
13,33 第1レンズ
14,34 第2レンズ
13a,33a 第1レンズの像側の端面
14a,34a 第2レンズの物体側の端面
15,16,17,34,35,36,37 レンズ
30,31 充填部
ad 低透湿性接着剤
12,32 鏡筒
12c,32c 平坦面(鏡筒の軸方向と交差する面)
13,33 第1レンズ
14,34 第2レンズ
13a,33a 第1レンズの像側の端面
14a,34a 第2レンズの物体側の端面
15,16,17,34,35,36,37 レンズ
30,31 充填部
ad 低透湿性接着剤
Claims (6)
- 光軸に沿って並べられた複数のレンズと、これら複数のレンズを収容保持する鏡筒とを備えたレンズユニットにおいて、
前記複数のレンズのうち、最も物体側に位置する第1レンズと、この第1レンズに像側で隣接する光学部品とが低透湿性接着剤によって接着防水されていることを特徴とするレンズユニット。 - 前記第1レンズと前記鏡筒とが低透湿性接着剤によって接着防水されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
- 前記第1レンズの外周面と、前記鏡筒の内周面とが前記低透湿性接着剤によって接着防水されていることを特徴とする請求項2に記載のレンズユニット。
- 前記第1レンズの像側の端面と、前記鏡筒の軸方向と交差する面とが前記低透湿性接着剤によって接着防水されていることを特徴とする請求項2または3に記載のレンズユニット。
- 前記低透湿性接着剤は、弾性率が1~1000MPa、かつTgが40℃~60℃であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のレンズユニット。
- 請求項1~5のいずれか1項に記載のレンズユニットを備えることを特徴とするカメラモジュール。
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