JP2022058195A - 成膜装置 - Google Patents

成膜装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2022058195A
JP2022058195A JP2021141362A JP2021141362A JP2022058195A JP 2022058195 A JP2022058195 A JP 2022058195A JP 2021141362 A JP2021141362 A JP 2021141362A JP 2021141362 A JP2021141362 A JP 2021141362A JP 2022058195 A JP2022058195 A JP 2022058195A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
target
chamber
opening
work
sealing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021141362A
Other languages
English (en)
Inventor
寿 西垣
Hisashi Nishigaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibaura Mechatronics Corp
Original Assignee
Shibaura Mechatronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shibaura Mechatronics Corp filed Critical Shibaura Mechatronics Corp
Priority to KR1020210127091A priority Critical patent/KR20220044122A/ko
Priority to CN202111155074.9A priority patent/CN114318284B/zh
Priority to TW110136127A priority patent/TWI791295B/zh
Publication of JP2022058195A publication Critical patent/JP2022058195A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】ターゲットの交換に要する時間を短縮できる成膜装置を提供する。【解決手段】実施形態の成膜装置1は、内部を真空とすることが可能なチャンバ2と、チャンバ2に設けられた開口23を介してチャンバ2内に対向し、チャンバ2に着脱可能に設けられる、スパッタリングによりワークWに堆積される成膜材料を含み形成されたターゲット5aと、開口23を封止する封止体32と、チャンバ2内の真空を維持した状態で、ターゲット5aに対向する位置に、ワークWが位置づけられる状態と、封止体32が位置づけられる状態とを切り替える搬送体3と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、成膜装置に関する。
基板などのワークの表面に成膜を行う装置として、スパッタリングによる成膜装置が広く用いられている。スパッタリングは、真空引きされたチャンバ内に導入したガスをプラズマ化することによりイオンを発生させ、発生したイオンが、成膜材料であるターゲットの表面に衝突することにより、成膜材料が飛んでワークに付着することを利用した技術である。
スパッタリングによる成膜を行い続けると、ターゲットが消費されるので、定期的にターゲットを交換する必要がある。また、このターゲットの消費は、ターゲット表面において、部分的に消費されることがあり、このような部分的な消費(侵食によるエロージョン部という)によって、まだ利用可能な部分が残っていても交換が必要となる。また、部分的な消費によってターゲットの表面に凹凸が生じる。均一な成膜のためには、ターゲット表面は平坦であることが好ましいので、やはりターゲットの利用可能な部分が全て消費される前であっても、長期間使用したターゲットは交換が必要となる。
特開平9-031642号公報
しかし、ターゲットの交換には長い時間を要する。例えば、真空引きされたチャンバ内を大気開放するために1時間、ターゲットの交換作業に20~30分、大気開放したチャンバ内を再度真空引きするために2~3時間かかる。特に、大気開放した後のチャンバ内の真空引きには、チャンバ内の水分除去も必要となるので、長い時間が必要となる。すると、ターゲットの交換のために、準備等を含めて少なくとも4~5時間はかかることになる。このような長時間の交換時間は、生産性の低下を招くことになる。
また、ターゲットの背面に磁石を配置して磁界をかけるマグネトロンスパッタ方式の成膜装置の場合、ターゲット表面から磁石までの距離をなるべく近づけて、成膜に対するエロージョンによる影響を少なくする必要がある。このため、交換頻度を少なくするために、ターゲットを厚くすることはやりにくい。特に磁性体材料のターゲットの場合、その厚みを5~6mmにしかできず、交換頻度は8時間に1回程度となる。8時間使用して4~5時間の交換時間がかかるとなると、さらに生産性は低下することになる。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、ターゲットの交換に要する時間を短縮できる成膜装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、実施形態の成膜装置は、内部を真空とすることが可能なチャンバと、前記チャンバに設けられた開口を介して前記チャンバ内に対向し、前記チャンバに着脱可能に設けられる、スパッタリングによりワークに堆積される成膜材料を含み形成されたターゲットと、前記開口を封止する封止体と、前記チャンバ内の真空を維持した状態で、前記ターゲットに対向する位置に、前記ワークが位置づけられる状態と、前記封止体が位置づけられる状態とを切り替える搬送体と、を有する。
本発明の実施形態によれば、ターゲットの交換に要する時間を短縮できる。
実施形態を示す簡略化された平面図である。 図1のA-A線断面図である。 実施形態の搬送体及び封止体を示す平面図である。 ターゲットの装着状態(A)、ターゲットの取り外し状態(B)を示す図1のB-B断面図である。 ロードロック室を封止した状態を示すA-A線断面図である。 ロードロック室を真空破壊した状態を示すA-A線断面図である。 開口を開放した状態を示すA-A線断面図である。 開口にワークを位置決めした状態を示すA-A線断面図である。 開口からワークを搬入して保持体によりロードロック室を封止した状態を示すA-A断面図である。 ロードロック室を真空引きした状態を示すA-A線断面図である。 封止体を下降した状態を示すA-A線断面図である。 ワークを成膜室に搬入した状態を示すA-A線断面図である。 搬送プレートを上昇させて回転させた状態を示すA-A線断面図である。 成膜室におけるスパッタリングによる成膜を示すA-A線断面図である。 メンテナンス用の封止体を開口に対向する位置に搬送した状態を示すA-A断面図である。 ターゲットの周囲を封止体により封止した状態を示すA-A断面図である。 遮蔽空間を真空破壊した状態を示すA-A断面図である。 蓋体を移動させて開口を開放した状態を示すA-A断面図である。 ターゲットの交換装置を示す一部断面側面図である。 ターゲットの交換装置によりターゲットを持ち上げた状態を示す一部断面側面図である。 予備真空室を備えた交換装置を示す一部断面側面図である。 チャンバ内の封止体を8つとした変形例を示す平面図(A)、6つとした変形例を示す平面図(B)である。 蓋体を円錐形又は三角柱形とした変形例を示す側面図(A)、円錐形としてターゲットを2つとした変形例を示す平面図(B)、三角柱形としてターゲットを2つとした変形例を示す平面図(C)である。 蓋体を円錐形として、ターゲットを3つとした変形例を示す平面図(A)、ターゲットを4つとした変形例を示す平面図(B)、蓋体を四角錐形として、ターゲットを4つとした変形例を示す平面図(C)、蓋体を三角錐形として、ターゲットを3つとした変形例を示す平面図(D)である。 ターゲットを水平配置した変形例を示す縦断面図(A)、蓋体が直方体形状である平面図(B)、蓋体が円柱形状である平面図(C)、ターゲットを水平に2つ配置した変形例を示す縦断面図(D)、蓋体が直方体形状である平面図(E)、蓋体が円柱形状である平面図(F)である。 ターゲットを水平に3つ配置した変形例であって、蓋体が直方体形状である平面図(A)、蓋体が円柱形状である平面図(B)、ターゲットを水平に4つ配置した変形例であって、蓋体が直方体形状である平面図(C)、蓋体が円柱形状である平面図(D)である。 交換装置の変形例を示す側面図である。 交換装置の変形例を示す側面図である。 予備真空室の変形例を示す平面図(A)、水平アームを間接付のロボットアームとした例を示す平面図(B)である。 成膜時にターゲットの周辺を封止する例を示すA-A断面図である。
本発明の実施の形態(以下、本実施形態と呼ぶ)について、図面を参照して具体的に説明する。図中、最も目の細かいハッチングの部分は、真空状態を示す。なお、理解を容易にするため、一部の図面では、一部の断面の線を省略している。
[概要]
図1の平面図及び図2(図1のA-A線断面図)に示すように、本実施形態の成膜装置1は、個々のワークWに、プラズマを利用して成膜を行う装置である。成膜装置1は、排気により内部を真空とすることが可能なチャンバ2を有する。このチャンバ2の内部には、図3(A)、(B)の平面図に示すように、搬送体3が配置されている。搬送体3は、封止体31、32を搬送する。封止体31には、搬送プレート36が搭載され、搬送プレート36には、ワークWを搭載したサセプタSが搭載される。封止体32は、ワークWが搭載されないメンテナンス用の部材である。
成膜装置1は、搬入搬出部4、成膜部5を有する。搬入搬出部4は、チャンバ2内の真空を維持した状態で、サセプタSの搬入搬出を可能とする。成膜部5は、図4(図1のB-B線断面図)に示すように、ターゲット5aを有する。成膜部5においては、ターゲット5aに対向するワークWに対して、スパッタリングによる成膜が行われる。
[ワーク]
図1に示すように、本実施形態では、成膜対象であるワークWの例として、平板状のセラミック基板を用いる。成膜装置1は、セラミック基板上に、半導体、配線を含む回路を成膜により形成する。但し、ワークWの種類、形状及び材料は特定のものに限定されない。また、成膜する膜の構成や用途も特定のものに限定されない。例えば、ワークWとして、中心に凹部あるいは凸部を有する湾曲した基板を用いても良い。また、金属、カーボン等の導電性材料を含むもの、ガラスやゴム等の絶縁物を含むもの、シリコン等の半導体を含むものを、ワークWとして用いても良い。成膜される膜も、装飾や保護のためのものや、反射防止などの光学的用途の膜、情報を記録するためのものなど、様々な用途に用いられる膜であって良い。
[サセプタ]
サセプタSは、ワークWを搭載して、後述する搬送プレート36とともに搬送体3により搬送される部材である。本実施形態のサセプタSは、円形の薄板である。サセプタSの表面には、複数のワークWを重なりなく搭載することができる窪みが設けられている。サセプタSに搭載されるワークWの数が、成膜部5において同時に成膜することができる数である。したがって、サセプタSは、ワークWのサイズや形状などが異なる品種に応じて変更される部材である。サセプタSに搭載できるワークWの数は、特定の数には限定されない。本実施形態においては、ワークWを3行3列で載置して、合計9枚のワークWを同時に成膜できるものとする。
搬送プレート36は、ワークWの品種によって交換されるサセプタSを、固定して搭載する円形のプレートである。搬送プレート36はワークWの品種によって変わらない部材である。搬送プレート36には、チャンバ2に搬入搬出される際に、後述する搬入搬出部4の保持機構42aによって保持される保持部材(図示せず)が設けられている。サセプタSを搭載した搬送プレート36は、保持機構42aによって、その保持部材が保持されて、チャンバ2内に搬入あるいは搬出される。
また、サセプタSは、ワークWに応じて、後述する搬送体3の上面からの距離が所定の値になるように調整されて、搬送プレート36に固定される。これによって、後述のプッシャ61、62による上下移動によるワークWの高さ位置を一定とできる。
搬送プレート36の底部には、リング状に突出した接続脚36aが設けられている。この接続脚36aには、後述するプッシャ61、62の接続部612a、622aが接続される。また、搬送プレート36の底部には、複数の脚部36bが設けられている。この脚部36bによって搬送プレート36は、後述する封止体31上に載置される。搬送プレート36が、封止体31上に比較的広い面接触で載置されると、面と直交方向に移動するときに貼り付いて剥がれなくなる可能性があるが、脚部36bによって、封止体31上に比較的狭い面、謂わば点状に接触して間隙が形成されるように載置されるので、剥がれなくなるようなことが防止される。
接続脚36aの底部は、搬送プレート36の底面と脚部36bの底部との高低差と、封止体31の底板の厚さとが同等になるように突出しており、プッシャ61、62のストロークがなるべく小さくなるようにしている。接続脚36aを介さず、搬送プレート36の底面を直接プッシャ61、62で移動させる場合、上記高低差と底板の厚さ分も、プッシャ61、62の移動ストロークを確保する必要があり、プッシャ61、62が大きくなってしまう。また、その分移動の時間も必要となり生産性の低下を招く虞が生じる。
なお、以上のようにサセプタSは、搬送プレート36に固定されて一体となっており、そのサセプタS上にワークWが搭載される。本実施形態においては、ワークWは、常にサセプタS、搬送プレート36とともに移動する。このため、以降、ワークW、サセプタS、搬送プレート36が、それぞれ搬入、搬出、搬送、保持、解除される等と記載されている場合も、ワークW、サセプタS及び搬送プレート36が一緒に移動していることを意味する。
[チャンバ]
チャンバ2は、図1及び図2に示すように、直方体形状の容器であり、設置面側が箱形の収容体21によって支持されている。チャンバ2の設置面と反対側の天面には、開口22、23が設けられている。開口22は、搬入搬出部4によるチャンバ2内へのサセプタSの搬入搬出を可能とする孔である。開口23は、ターゲット5aからの成膜材料が通過してチャンバ2内へ届くための孔であり、成膜部5を構成している。
また、チャンバ2における成膜部5の底部には、チャンバ2内の排気及び大気開放のための通気路24が設けられている。通気路24は、チャンバ2の内部の排気をして真空引きを行う排気ポート及び大気開放して真空破壊を行うベントポートとして機能する。通気路24には、配管25が接続され、図示しない減圧ポンプ、弁等を含む空気圧回路によって、チャンバ2内の真空引き及び真空破壊の切り替えを可能としている。
[搬送体]
搬送体3は、チャンバ2内の真空を維持した状態で、ターゲット5aに対向する位置に、ワークWが位置づけられる状態と、封止体32が位置づけられる状態とを切り替える。図3に示すように、円形の板状体である。搬送体3は、チャンバ2外に設けられた駆動源であるモータ33によって、シャフト34を中心に間欠回転する。本実施形態の搬送体3は、ターゲット5aに対向する位置にワークWを位置づけてスパッタ処理の運転を行う時と、ターゲット5aに対向する位置に封止体32を位置づけてメンテナンスを行う時と、動作パターンに合わせて所定角度で間欠回転する回転テーブルである。
搬送体3には、支持孔35が設けられている。支持孔35は、搬送体3の周方向に等間隔で4か所に設けられた円形の孔である(図2参照)。支持孔35の内縁には、全周に亘って窪みが形成され、段付き孔となっている。4つの支持孔35には、それぞれ封止体31、32が交互に搭載されている。つまり、支持孔35の内縁の窪み(段付き部分)に、封止体31、32の底部が嵌ることにより、封止体31、32が、図3に示すように配置されている。
封止体31、32は、有底円筒形状の部材である。封止体31、32は、開口22、23を封止する。封止体31は、ワークWを搭載して、スパッタ処理を実施する際に用いられる。封止体32は、ターゲット5aの交換を含むメンテナンスに用いられる。
封止体31は、底部の中央に開口31aを有し、上縁にOリング等の封止部材31bが設けられている(図2参照)。封止体31は、この封止部材31bを介して、開口22、23の周囲のチャンバ2の内壁に接離可能に設けられている。封止体31の内部には、ワークWを載置したサセプタSが固定された搬送プレート36が載置される。チャンバ2内において、搬送体3によって、開口22に対向する位置に位置付けられた搬送プレート36は、駆動部6によって、封止体31とともに開口22に接離する方向に移動する(図6参照)。また、開口23に対向する位置に位置付けられた搬送プレート36は、駆動部6によって、封止体31から独立して開口23に接離する方向に移動する(図13参照)。
封止体32は、チャンバ2内において、搬送体3によって、開口23に対向する位置に位置付けられた時に、開口23を塞ぐことにより、チャンバ2内から遮蔽された遮蔽空間SAを形成する封止位置(図4(B)、図19~図21参照)と、ターゲット5aの周囲を開放する開放位置(図4(A)参照)との間を移動する。封止体32は、図2に示すように、駆動部6によって駆動される。さらに、チャンバ2には、遮蔽空間SAの内部の排気及び大気開放のための通気路2aが設けられている。遮蔽空間SAは、チャンバ2内の真空を維持した状態で、大気開放することができ、ターゲット5aを交換可能とする。
封止体32は、底部は塞がっていて、上縁にOリング等の封止部材32aが設けられている。封止体32は、封止部材32aを介して、開口23の周囲のチャンバ2の内壁に接離可能に設けられている(図4(A)、(B)参照)。封止体32の内部には、何も載置されていない。チャンバ2内において、搬送体3によって、開口22に対向する位置に位置付けられた封止体32は、駆動部6によって、開口22に接離する方向に移動する。また、開口23に対向する位置に位置付けられた封止体32は、駆動部6によって、開口23に接離する方向に移動する。
間欠回転可能に設けられた搬送体3は、ワークWを搬送する封止体31と封止体32とを互いに搬送体3の回転において位相が異なる位置に保持し、ターゲット5aに対向する位置にワークW(封止体31)が位置づけられる状態と、封止体32が位置づけられる状態とを、間欠回転により切り替える。
本実施形態では、図3に示すように、2つの封止体31は、搬送体3の回転中心に対して対称に配置される。また、同様に2つの封止体32も、搬送体3の回転中心に対して対称に配置される。上述のように、封止体31はスパッタ処理に用いられ、その為に開口22と開口23に180°間欠回転の移動によって交互に位置付けられる。封止体32はメンテナンスに用いられ、その為に開口22と開口23に位置付けられる。図3に示すように、封止体31と封止体32とは、交互に配置されているため、搬送体3が90°回転することによって、開口22及び開口23に対向する位置に、2つの封止体31が位置付けられる状態と、2つの封止体32が位置付けられる状態との2つの状態に切り替えることができる。つまり、本実施形態では、封止体31(ワークW)の位置及び封止体32の位置は、搬送体3の回転における位相が90°異なっている。スパッタ処理の運転時は180°回転により2つの封止体31を、開口22と開口23とで切り替える。すなわち、スパッタ処理とロードロック室とで入れ替えることになる。また、封止体31と封止体32の切り替えは、メンテナンスの時に行われ、この時は、スパッタ処理の運転時の状態から搬送体3の90°回転により、開口23に対向する位置に位置付けられる封止体を封止体31から封止体32に切り替えることができる。
[駆動部]
駆動部6は、図2に示すように、プッシャ61、プッシャ62を有する。プッシャ61は、搬入搬出部4に対応して設けられ、封止体31を搬送プレート36ともに開口22に接離する方向に移動させる駆動機構である。プッシャ62は、成膜部5に対応して設けられ、封止体31の搬送プレート36を封止体31から独立して、開口23に接離する方向に移動させる駆動機構である。
プッシャ61は、胴部611、シャフト612、駆動源613を有する。胴部611は、チャンバ2の底部に、気密に接続された筒状体である。シャフト612は、胴部611内を軸方向に往復動可能に設けられている。シャフト612は、胴部611とチャンバ2との接続部分を気密に貫通している。
チャンバ2内のシャフト612の先端には、接続部612a、封止板612bが設けられている。接続部612aは、シャフト612が開口22に向かって移動することにより、搬送プレート36の接続脚36aに接続されるとともに、搬送プレート36を開口22に接近させる。封止板612bは、上面にOリング等の封止部材が設けられ、シャフト612が開口22に向かって移動することにより、封止体31の開口31aを封止するとともに、封止体31の封止部材31bを、開口22の周囲のチャンバ2の天井に押し付けて開口22を封止する。
駆動源613は、胴部611のチャンバ2と反対側の端部に設けられ、シャフト612に接続されている。駆動源613は、例えば、シャフト612を軸方向に往復動させるエアシリンダである。
プッシャ62は、胴部621、シャフト622、駆動源623を有する。胴部621は、チャンバ2の底部に、気密に接続された筒状体である。シャフト622は、胴部621内を軸方向に往復動可能に設けられている。シャフト622は、胴部621とチャンバ2との接続部分を気密に貫通している。
チャンバ2内のシャフト622の先端には、接続部622aが設けられている。接続部622aは、シャフト622が開口23に向かって移動することにより、搬送プレート36の接続脚36aに接続されるとともに、搬送プレート36を開口23に接近させる。
駆動源623は、胴部621のチャンバ2と反対側の端部に設けられ、シャフト622に接続されている。駆動源623は、胴部621の底部に設けられ、シャフト622を軸方向に往復動させるエアシリンダ623bと、シャフト622を軸回りに回転させるモータ623aを有する。エアシリンダ623bによって、搬送プレート36上のサセプタS上に載置されたワークWは、ターゲット5aに近づけることができ、シャフト622を回転させることによって、搬送プレート36とともにワークWを回転させることができる。ワークWを成膜中に回転させることで、複数のワークWに対してワークWのサセプタS上の載置位置にかかわらず均一な成膜を行うことができる。これは、各ワークWとターゲット5aとの距離、角度が回転することで平均化されることによる。
[搬入搬出部]
搬入搬出部4は、図1及び図2に示すように、開口22を介して、チャンバ2の内部の真空を維持した状態で、外部から未処理のワークWをチャンバ2の内部に搬入し、処理済みのワークWをチャンバ2の外部へ搬出する。
搬入搬出部4は、前工程から後工程へと、ワークWを搭載したサセプタSを搬送するコンベア等の搬送機構TRから、未処理のワークWをピックアップして、チャンバ2内に搬入する。また、搬入搬出部4は、チャンバ2内で処理済のワークWを受け取って、搬送機構TRに渡す。なお、サセプタSは、搬送プレート36に固定されている。したがって、上記のように、ワークWを搬入搬出することは、サセプタS、搬送プレート36を搬入搬出することになる。
搬入搬出部4は、アーム41、保持体42を有する。アーム41は、搬送機構TRとチャンバ2との間に、搬送体3の平面と平行な方向に長い直方体形状の部材である。アーム41は、駆動源であるモータ41aによって、搬送体3の回転軸と平行な軸を中心に180°ずつ間欠的に回動可能に設けられている。
保持体42は、ワークWを保持する円板状の部材で、アーム41の両端にそれぞれ設けられている。したがって、本実施形態では保持体42は2つ存在する。保持体42は、メカチャック等の保持機構42aによって、ワークWを保持する。より具体的には、保持機構42aは、上記のように、搬送プレート36に設けられた図示しない保持具をチャックしてワークWを保持する。なお、保持機構42aは、真空チャック、静電チャックであってもよい。保持体42は、駆動源であるシリンダ42bによって、アーム41の回動の軸と平行な方向に往復動可能に構成されている。保持体42は、開口22を開閉する蓋体としても機能する。つまり、保持体42は開口22よりも大きな径を有し、チャンバ2の天面における開口22の周囲には、Оリング等の封止部材が設けられ、保持体42を封止部材に押し付けることにより、開口22を封止することができる。
開口22を封止する保持体42及び封止体31、封止体31の開口31aを封止する封止板612bによって囲まれた空間は、ロードロック室Lを構成する。ロードロック室Lは、チャンバ2内の真空を維持した状態で、ワークWを搭載したサセプタSの搬入搬出を可能とする。また、搬送体3は、チャンバ2内の真空を維持した状態で、ロードロック室Lとターゲット5aに対向する位置との間で、封止体31、32を搬送する。
なお、チャンバ2には、ロードロック室Lの排気及び大気開放のための通気路2bが設けられている。通気路2bは、ロードロック室Lの真空引きを行う排気ポート及び真空破壊を行うベントポートとして機能する。通気路2bには、配管26が接続され、図示しない減圧ポンプ、弁等を含む空気圧回路によって、ロードロック室L内の真空引き及び真空破壊の切り替えを可能としている。
[成膜部]
成膜部5は、スパッタリングによりワークWに対して成膜を行う。成膜部5は、図1、図2、図4に示すように、蓋体51、ターゲットユニット52、シャッタ53を有する。蓋体51は、チャンバ2の天面に設けられた円錐形状の部材であり、Oリング等の封止部材を介して開口23を覆うことにより、気密に封止する。蓋体51の一部は図2に示す支持機構511によって、チャンバ2に取り付けられている。支持機構511は、回動用の支持部材となる回動体511a、昇降用のシリンダ511b、回動用のモータ511cを有し、蓋体51を回動可能に且つ昇降可能に支持する。モータ511cを駆動して回動体511aを回動させることで蓋体51が回動し、シリンダ511bによって蓋体51が開口23に対向して昇降することにより、開口23が開閉される。
つまり、開口23を開く(蓋体51をチャンバ2から外す)場合、シリンダ511bによって蓋体51を上昇させ、その後、モータ511cによって回動体511aを回動させて、開口23が開かれる。また、開口23を閉じる(蓋体51をチャンバ2にセットする)場合、モータ511cによって回動体511aを回動させたのち、シリンダ511bによって蓋体51を下降させて、開口23が閉じられる。
ターゲットユニット52は、スパッタ源となるターゲット5aを備え、蓋体51に着脱可能に設けられている。これにより、ターゲット5aは、チャンバ2の外部から着脱可能に設けられる。ターゲットユニット52は、ターゲット5aが、そのスパッタされる面(ターゲット面)が蓋体51の傾斜面に沿う方向に、一対設けられている。これにより、ターゲット5aは、チャンバ2に設けられた開口23を介してチャンバ2内に対向している。ターゲット5aは、ターゲット面が設置面に対して傾斜するように保持され、ワークWに対して傾斜して対向する。ターゲット面は成膜により侵食される前の平坦面であり、軸に直交する平面である。
ターゲット5aは、スパッタリングによりワークWに堆積されて、膜となる成膜材料によって形成された円板形状の部材である。ターゲット5aは、図示しない電極を介して電源に接続されている。成膜材料としては、例えば、シリコン、ニオブ、タンタル、チタン、アルミニウムなどを使用する。但し、スパッタリングにより成膜される材料であれば、種々の材料を適用可能である。
ターゲットユニット52は、さらに冷却プレート521、マグネット522、モータ523を有する。冷却プレート521は、ターゲット5aの背面を支持するとともに、図中、矢印に連続した点線で示すように、冷却水が流通する経路を有する部材である。マグネット522は、冷却プレート521を介してターゲット5aの背面に配置され、回転磁界を発生させる永久磁石である。モータ523は、マグネット522を回転させる駆動源である。
シャッタ53は、ターゲット5aを遮蔽する円錐形状の部材に、ターゲット5aを露出させる窓を有する部材である。シャッタ53は、モータ531により軸回りに回転可能に設けられている。このシャッタ53を回転させて窓の位置を移動して、シャッタ53が、ターゲット5aを遮蔽する位置になることにより、ターゲット5aの表面をクリーニングするためのプリスパッタを行うことができる。なお、図4以外では、シャッタ53の図示は省略している。
ターゲット5aは、開口23を介してチャンバ2内に対向している。ターゲット5aに対向するチャンバ2内の領域は、成膜室Fを構成する(図5参照)。搬送体3は、チャンバ2内の真空を維持した状態で、ターゲット5aに対向する位置にワークWが位置付けられる状態と、封止体32が位置付けられる状態とを回転テーブルの回転によって切り替える。
チャンバ2には、図示はしないが、成膜室F内にスパッタガスを導入するスパッタガス導入部が設けられている。スパッタガス導入部は、ガス供給回路を含み構成され、ガス供給源からのスパッタガスを成膜室F内に導入する。スパッタガスとしては、例えば、アルゴンガス等の不活性ガスを用いることができる。
成膜室Fの排気による減圧は、上記の通気路24を介して行われる。このような成膜室Fにおいては、電源によってターゲット5aに電力を印加することにより、成膜室Fに導入されたスパッタガスをプラズマ化させ、ターゲット5aから叩き出された成膜材料をワークWに堆積させることができる。
また、図4(B)に示すように、開口23を封止する蓋体51及び封止体32によって囲まれた空間は、上記のように、遮蔽空間SAを構成する。遮蔽空間SAに連通した通気路2aは、遮蔽空間SAの真空引きを行う排気ポート及び真空破壊を行うベントポートとして機能する。通気路2bには、配管27が接続され(図2参照)、図示しない減圧ポンプ、弁等を含む空気圧回路によって、遮蔽空間SA内の真空引き及び真空破壊の切り替えを可能としている。
[制御装置]
制御装置70は、成膜装置1の各部を制御する装置である。この制御装置70は、例えば、電子回路若しくは所定のプログラムで動作するコンピュータ等によって構成できる。制御装置70の制御内容は、プログラムされており、PLC(Programmable Logic Controller)や、CPU(Central Processing Unit)などの処理装置により実行される。
例えば、制御装置70は、上記のようなプログラムにより、チャンバ2内の排気、ロードロック室Lの排気、搬送体3の回転、搬入搬出部4によるワークWの搬入搬出、搬送体3の回動、駆動部6による封止体31、32及び搬送プレート36の移動、成膜部5による成膜、遮蔽空間SAの排気等を制御する。
[動作]
以上のような本実施形態による成膜装置1によって、ワークWに成膜する処理を、上記の図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、一つのサセプタSに載置されたワークWに着目して説明する。
(成膜動作)
まず、搬入搬出部4によって、成膜処理すべきワークWを、チャンバ2内に搬入する動作を説明する。図2に示すように、搬入搬出部4の一方の保持体42は開口22を封止しており、チャンバ2内は、空気圧回路の排気処理により真空とされている。
一方、図1に示すように、搬入搬出部4の他方の保持体42は搬送機構TR上に位置している。この保持体42が搬送機構TRに向かって下降して、保持機構42aが未処理のワークWを保持する。保持体42が上昇することにより、ワークWが搬送機構TRからピックアップされる。このように、他方の保持体42にワークWが保持されている状態を、図2では示している。
搬送体3に搭載された封止体31は、開口22に対向する位置に位置決めされている。この状態から、図5に示すように、プッシャ61により封止体31を付勢して開口22に近づけて、その周囲を囲むように接触する。これにより、この封止体31によって、チャンバ2内から開口22が封止されるとともに、封止体31の開口31aが封止板612bによって封止され、密閉されたロードロック室Lが形成される。
そして、図6に示すように、空気圧回路によって、通気路2bを介してベントガスを供給することで、ロードロック室L内を真空破壊して、大気圧とする。その後、図7に示すように、開口22を封止していた保持体42が上昇して、開口22を開放する。次に、図8に示すように、アーム41が回動することにより、未処理のワークWが、開口22に対向する位置に位置付けられる。
図9に示すように、未処理のワークWを保持した保持体42が下降して、開口22を封止するとともに、ワークWがプッシャ61の接続部612a上に載置される。このように、封止体31及び保持体42によって、ロードロック室Lが封止される。そして、図10に示すように、空気圧回路によって通気路2bから排気することにより、ロードロック室Lが真空に戻される。
次に、図11に示すように、プッシャ61が降下することにより、封止体31が、ワークWと共に開口22から離れる方向に移動する。これにより、プッシャ61の接続部612aは、ワークWの搬送プレート36の接続脚36aから離れるとともに、封止板612bが封止体31の開口31aから離れる。このようにして、未処理のワークWが封止体31上に載置され、チャンバ2内に供給される。
そして、図12に示すように、搬送体3が間欠回転することにより、成膜部5の開口23に対向する位置に、ワークWを搭載した封止体31が移動する。図13に示すように、プッシャ62を上昇させることによって、サセプタSを搭載した搬送プレート36を、開口23に接近する方向に移動させる。このように、サセプタS上のワークWをターゲット5aに近づけるとともに、モータ623aを回転させる。これによって、ワークWはターゲット5aに対して相対的に回転する。
この状態で、図14に示すように、スパッタガスを成膜室F内に導入し、電源によりターゲット5aに電力を印加する。すると、スパッタガスがプラズマ化して発生するイオンが、ターゲット5aに衝突することにより、ターゲット5aを構成する成膜材料が叩き出され、ワークWに堆積する(この様子を、図14の開口23の近傍における点の集合で示す)。
ワークWに成膜材料が堆積して所定量の膜厚となる時間が経過した後、ターゲット5aへの電力の印加を停止して、プラズマを消失させる。これで、ワークWに対するスパッタ処理が終了する。次に、モータ623aの回転を停止するとともに、スパッタガスを成膜室Fから排出する。そして、プッシャ62を開口23から離れる方向に移動させることにより、ワークWをターゲット5aから離れる方向に移動させる。これにより、ワークWが封止体31上に載置され、接続部622aが搬送プレート36の接続脚36aから離れる。
さらに、搬送体3を間欠回転させることにより、開口22の直下に、処理済みのワークWを移動させる。プッシャ61が封止体31を開口22に接近する方向に移動させて、封止体31が開口22を封止するとともに、封止板612bが封止体31の開口31aを封止する。これにより、処理済みのワークWが収容された密閉したロードロック室Lが形成される。ロードロック室Lの開口22を封止している保持体42の保持機構42aによって、処理済みのワークWが保持される。そして、通気路2bを介して、ベントガスを供給することでロードロック室L内の真空破壊をする。
その後、保持体42が、開口22から離れる方向に移動することにより、ロードロック室Lを開放する。図1に示すように、アーム41が回動することにより、処理済みのワークWを保持した保持体42が、搬送機構TRに対向する位置に位置付けられて、保持体42が搬送機構TRに接近する方向に移動して、保持機構42aによる処理済みのワークWの保持を解除する。このようにして、処理済みのワークWを搬送機構TRへ受け渡す。そして、搬送機構TRは、処理済みのワークWを後工程へ搬送する。
(メンテナンス)
次に、ターゲット5aを交換するメンテナンス動作について説明する。まず、チャンバ2内にワークWが存在せず、チャンバ2内を真空に維持した状態で、搬送体3が90°の間欠回転することにより、図3(A)に示す状態から図3(B)に示すように、封止体32を、成膜部5に対向する位置に移動させる。そして、図16に示すように、プッシャ62によって、封止体32を開口23に接近する方向に移動させることにより、封止部材32aを開口23の周縁に押し付けて封止して、遮蔽空間SAを形成する。この時、遮蔽空間SAは真空状態である。
そして、図17に示すように、空気圧回路によって、通気路2aを介してベントガスを供給することで、遮蔽空間SA内を真空破壊して、大気圧とする。この状態で、図4(B)に示すように、ターゲットユニット52を引き抜き、新たなターゲット5aが装着されたターゲットユニット52と交換する。なお、図18に示すように、蓋体51を開いてから、ターゲットユニット52を交換してもよい。また、蓋体51を開いて、内部のクリーニング等を行うことができる。
[効果]
(1)本実施形態の成膜装置1は、内部を真空とすることが可能なチャンバ2と、チャンバ2に設けられた開口23を介してチャンバ2内に対向し、チャンバ2に着脱可能に設けられる、スパッタリングによりワークWに堆積される成膜材料を含み形成されたターゲット5aと、開口23を封止する封止体32と、チャンバ2内の真空を維持した状態で、ターゲット5aに対向する位置に、ワークWが位置づけられる状態と、封止体32が位置づけられる状態とを切り替える搬送体3と、を有する。
このような本実施形態では、ターゲット5aを交換するために、チャンバ2内から封止された空間(上記の遮蔽空間SA)を形成して、この空間のみを大気開放することができる。このため、ターゲット5aの交換のために、チャンバ2内の全体を大気開放する必要がなくなり、チャンバ2全体の大気開放、水分除去、真空引きのための時間を不要として、部分的な大気開放、水分除去、真空引きをすることで、交換に要する時間を大幅に短縮できる。
(2)封止体32は、封止部材32aを介して、開口23の周囲のチャンバ2の内壁に接離可能に設けられている。このため、チャンバ2内が大気に曝される領域を極力減らすことができる。
(3)搬送体3は間欠回転可能に設けられ、ワークW及び封止体32を互いに搬送体3の回転における位相が異なる位置に保持し、ターゲット5aに対向する位置にワークWが位置づけられる状態と、封止体31が位置づけられる状態とを、間欠回転により切り替える。このため、チャンバ2を開放することなく、搬送体3により直ぐに封止体32をターゲット5aに対向する位置に移動させることができるので、ターゲット交換の準備が容易となり、時間短縮につながる。
(4)ターゲット5aは、チャンバ2の外部から着脱可能に設けられている。すなわち、ターゲット5aを備えるターゲットユニット52は、蓋体51に着脱可能に設けられている。このため、ターゲット5aは、周囲の空間を大気開放した後、そのままチャンバ2の外部からターゲットユニット52ごと外して交換することができ、作業が容易となる。
[変形例]
本実施形態は、以下のような変形例も考えられる。
(1)図19に示すように、ターゲット5aを交換する交換装置8を設けてもよい。交換装置8は、ターゲット5aを保持する一対の保持部823を有し、一方の保持部823に予備のターゲット5aを保持し、他方の保持部823にチャンバ2に装着されているターゲット5aを保持し、一方と他方の保持部823を入れ替えることで、チャンバ2に装着されているターゲット5aを、予備のターゲット5aと交換する。なお、上記のように、ターゲット5aはターゲットユニット52に設けられているため、ターゲット5aの保持、交換は、ターゲットユニット52の保持、交換と同義であり、チャンバ2に装着されているターゲット5a、使用済みのターゲット5a、予備のターゲット5aを、それぞれターゲットユニット52と読み替えても同義である。
より具体的には、一対の保持部823は、共通の軸回りに回動する。この回動によって一方と他方の保持部823を、例えばチャンバ2に対応する位置に対して入れ替える。本実施形態の成膜装置1では、ターゲット5aを含むターゲットユニット52を、ターゲット面と直交する方向に移動させることで、ターゲットユニット52が装着されている部材から着脱することができるようになっている。成膜装置1の場合、ターゲットユニット52は、チャンバ2に装着されている。また、予備として、後述する載置台83に載置(装着)されている。チャンバ2においては、蓋体51にターゲットユニット52が、そのターゲット面が設置面に対して傾斜して装着されている。載置台83においては、ターゲット面が設置面と平行にターゲットユニット52が載置(装着)されている。したがって、例えば、図19に示す交換装置8では、一対の保持部823は、チャンバ2に装着されたターゲット5aをターゲット面が設置面に対して傾斜するように保持し、載置台83に載置された予備のターゲット5aをターゲット面が設置面に対して平行となるように保持し、予備のターゲット5aをチャンバ2に装着されたターゲット5aと異なる角度で保持している。
交換装置8は、回転機構81、昇降機構82を有する。回転機構81は、ターゲット5aを保持した一対の保持部823を、共通の軸回りに回動させる。回転機構81は、モータ81aにより筒状の回転体81bを回転させる機構である。回転機構81は、チャンバ2上の蓋体51における2つのターゲットユニット52の近傍に、それぞれ軸が傾斜して配置されている。昇降機構82は、一対の保持部823にそれぞれ設けられ、チャンバ2に装着されたターゲット5aを、ターゲット面と直交する方向に移動させ、予備のターゲット5aをターゲット面と直交する方向に移動させる。各昇降機構82は、各回転機構81の回転体81bに一対ずつ固定されたシリンダ821を有する。シリンダ821は、駆動ロッド822の先端に保持部823が設けられている。
このような交換装置8では、回転機構81によって共通の軸回りに回動した一対の保持部823によってターゲットユニット52を入れ替えるために、回転機構81の回転軸(一対の保持部が回動する共通の軸α)は、チャンバ2に装着されたターゲット5aのターゲット面に直交するターゲット5aの中心を通る軸βと、載置台83に載置されたターゲット5aのターゲット面に直交するターゲット5aの中心を通る軸γとがなす角の角度θ1の半分の角度θ2で載置面に対して傾斜したものとなる。これによって、ターゲットユニット52のそれぞれの装着位置での姿勢は、入れ替わっても同じとなるので、チャンバ2あるいは載置台83に着脱することができる。つまり、チャンバ2の蓋体51にターゲット面が設置面に対して傾斜して装着されているターゲットユニット52は、載置台83に対向する位置においては、ターゲット面が設置面と平行となるので、ターゲット5aを保持した一対の保持部823を回転機構81によって回動し、ターゲット面と直交する方向にシリンダ821によってターゲット5aを移動させることで、ターゲット5aを交換することができる。
このような交換装置8は、ターゲット5aの成膜装置1における設置面に対する装着姿勢(角度)が相違する場合であっても、その装着姿勢の変換を行う機構を別途設けることなく、装着姿勢を変換できるので、簡素な構成でターゲット5aの交換を行うことができる。これにより、成膜装置1のコストが上昇することを抑制できる。
一方、蓋体51における2つのターゲットユニット52には、保持部823に保持される着脱板524が設けられている。保持部823は、磁石、吸盤、メカチャック等を有し、着脱板524を保持する。さらに、チャンバ2には、予備のターゲットユニット52が載置される載置台83が固定されて設けられている。載置台83には窪み831が形成され、予備のターゲットユニット52が、この窪み831に予備のターゲットユニット52のターゲット5aを向けて載置されている。なお、載置台83には、予備のターゲット5a(ターゲットユニット52)を、チャンバ2に装着されている使用済みのターゲット5a(ターゲットユニット52)と交換した後、使用済みのターゲット5a(ターゲットユニット52)が載置される。
このような交換装置8によるターゲット5aの交換作業は、以下の通りである。まず、遮蔽空間SAのみを大気開放した状態で、図19に示すように、一対のシリンダ821の保持部823が、蓋体51に装着されたターゲットユニット52の着脱板524と載置台83に載置された予備のターゲットユニット52の着脱板524をそれぞれ保持する。
次に、図20に示すように、シリンダ821が上昇することにより、蓋体51に装着されたターゲットユニット52を引き抜くとともに、載置台83に載置された予備のターゲットユニット52を持ち上げる。そして、モータ81aが回転することにより、引き抜かれたターゲットユニット52と予備のターゲットユニット52の位置が交代する。さらに、図21に示すように、シリンダ821により、予備のターゲットユニット52を下降させて蓋体51に装着するとともに、引き抜かれたターゲットユニット52を下降させて載置台83に置く。
以上のように、ターゲットユニット52の交換装置8を備えることにより、交換作業に要する時間を短縮できる。従来、チャンバ2内の大気開放を行うことにより長時間を要していた交換作業の場合、ターゲットユニット52の交換時間を短縮しても、全体の時間短縮に及ぼす効果は薄い。しかし、本実施形態のように、チャンバ2内全体の大気開放を行わずに一部分のみ大気開放することで、大幅に真空引きの時間を短縮できる場合には、ターゲットユニット52の交換時間の短縮により、より一層の短縮効果が得られる。また、マグネットを含むターゲットユニット52の重量は十数kg程度の重量になる場合がある。このため人手で行うには大変で、危険も伴うが、交換装置8を備えることで、容易で安全にターゲット5aを交換することができる。
さらに、予備のターゲットユニット52のターゲット5aに吸着した水分を予め低減させておくこともできる。これにより、予備のターゲットユニット52が蓋体51に装着された後、遮蔽空間SAを真空引きする時間を短縮できる。例えば、図21に示すように、予備のターゲット5aを囲む空間を真空引きする予備真空室84を設ける。予備真空室84は、上記の載置台83のターゲットユニット52が載置される窪み831に、ターゲット5aが臨む底面に、ターゲット5aを囲む空間が気密に封止される開口を設け、この開口に嵌ったターゲット5aが、内部に向かうように構成された空間である。予備真空室84は、図示しない空気圧回路に接続され、排気により内部を真空引き可能に設けられている。
予備のターゲットユニット52のターゲット5aは、載置台83に載置されている間、予備真空室84が真空引きされることにより、水分が除去されている。このため、予備のターゲットユニット52が、蓋体51に装着されたターゲットユニット52と交換された後、遮蔽空間SAの真空引きにおいて、水分を除去するのにかかる時間を短縮でき、全体の交換時間を短縮できる。
なお、予備のターゲットユニット52のターゲット5aが、載置台83に載置されている間に水分が除去されればよく、例えば、ランプや抵抗発熱のようなヒータ等でターゲット5aを加熱することで、ターゲット5aの水分を除去するようにしてもよい。ターゲットユニット52の交換において熱膨張等を考慮する必要はあるものの、真空維持可能な密閉空間を形成しなくて済むので、水分除去を容易に行うことができる。
(2)チャンバ2内での搬送体3により搬送される封止体31、32の数は、上記の態様よりも多くてもよい。例えば、図22(A)に示すように、開口22に対して3つの開口23を90°毎に3つ設けて、3つの開口23にそれぞれ成膜部5を設ける。搬送体3には、その回転中心に対称に、それぞれ90°毎に4つの封止体31(図2等参照)及び4つの封止体32が設けられる。つまり、封止体31、32を合計で8つとする。したがって、1つの封止体31が開口22に対向して位置付けられると、他の3つの封止体31が3つの開口23に対向してそれぞれ位置付けられる。また、1つの封止体32が開口23の1つに対向して位置付けられると、他の2つの封止体32が他の2つの開口23に対向して位置付けられるとともに、他の1つの封止体32が開口22に対向して位置付けられる。搬送体3が90°回転することによって封止体31あるいは封止体32が開口22、各開口23の間を移動する。また、4つの封止体31及び4つの封止体32は45°毎に交互に設けられる。よって、搬送体3が45°回転することによって、開口22及び開口23に対向する位置に、4つの封止体31が位置付けられる状態と、4つの封止体32が位置付けられる状態との2つの状態に切り替えることができるようにする。つまり、本態様では、ワークWの位置及び封止体31、32の位置は、搬送体3の回転において位相が45°異なっている。搬送体3の回転によって、スパッタ処理の運転時は、封止体31が開口22及び3つの開口23に対向して位置付けられ、90°回転により対向する開口22、23を切り替える。メンテナンスの時には、スパッタ処理時の状態から45°回転により各開口22、23に封止体32が位置付けられるよう切り替える。
また、例えば、図22(B)に示すように、開口22に対して2つの開口23を60°毎に設けて、2つの開口23にそれぞれ成膜部5を設ける。3つの封止体31(図示は省略)及び3つの封止体32はそれぞれ120°毎に設けられ、封止体31と封止体32は60°毎に交互に設けられる。つまり、封止体31、32を合計6つとする。これにより、搬送体3が60°回転することによって、開口22及び開口23に対向する位置に、3つの封止体31が位置付けられる状態と、3つの封止体32が位置付けられる状態との2つの状態に切り替えることができるようにする。つまり、本態様では、ワークW(封止体31)の位置、封止体32の位置は、搬送体3の回転において位相が60°異なっている。搬送体3の回転によって、スパッタ処理の運転時は、封止体31が開口22及び2つの開口23に対向して位置付けられ、120°回転により対向する開口22、23を切り替え、メンテナンスの時にはスパッタ処理時の状態から60°回転により各開口に封止体32が位置付けられるよう切り替える。
さらに、封止体32は2つ、3つあるいは4つ設けなくてもよく、少なくてもよい。封止体31の数と封止体32の数が一致しておらず、少なくてもよい。例えば、封止体31の数にかかわらず、封止体32を1つとしてもよい。スパッタ処理の運転時から、メンテナンス時への移行は、封止体32がメンテナンスを行う開口23に位置付けられるよう搬送体3を回転させればよく、開口23が複数あっても、各開口23で順次メンテナンスを行うようにすればよい。また、上記では開口23の数の相違する形態の例を示したが、開口22においても、必ずしも1つでなくてもよく、開口22に対向する封止体31と封止体32の切り替えは同様にできる。
また、前述のように、封止体31と封止体32の搬送体3の回転における位相のずれの位置は、例えば、図3、図22で示した通りであった。図3の場合では、通常運転での搬送体3の回転は180°で、位相のずれ角度は90°、図22(A)の場合では、通常運転での搬送体3の回転は90°で、位相のずれ角度は45°、図22(B)の場合では、通常運転での搬送体3の回転は120°で、位相のずれ角度は60°であった。しかし、これらのように必ずしも通常運転での回転角度に対して、メンテナンス時に移行する時の回転角度を半分としたり、あるいは双方の回転角度を何らかの関連付けされた角度とする必要はない。封止体31と封止体32が干渉しなければ、搬送体3の回転における封止体31と封止体32の位相のずれ角度は、任意の角度とすることができる。通常運転時からメンテナンス時への移行のための搬送体3の回転を、設定した位相のずれの任意の角度とすれば、前述の態様同様の切り替えができる。
以上のように、必要な開口22、開口23の数と封止体32の数や、封止体31と封止体32との搬送体3の回転における位相が異なる位置となる角度を適宜決定することができ、封止体31と封止体32とを、搬送体3の回転において位相が異なる位置に設けることで、位相の切り替えによって封止体31に替えて封止体32を使用することができる。
以上のような態様では、成膜部5の数を増やすことができるので、成膜部5毎に、異なる種類の材料によるターゲット5aを用いることにより、1つのチャンバ2内で、異なる種類の膜を成膜できる。また、必要なスパッタ処理の運転のタクトタイムによって、成膜部5の数、開口22によるロードロック室の数は適宜決定することができ、多様なスパッタ処理の運転に対応させることができる。
(2)スパッタ源となるターゲット5aを配置する蓋体51の形状やターゲット5aの数は、上記の態様には限定されない。例えば、図23(A)、(B)に示すように、円錐形の蓋体51に一対のターゲット5aを傾斜配置してもよいし、図23(A)、(C)に示すように、三角柱を水平にした蓋体51の側面に、一対のターゲット5aを傾斜配置してもよい。また、図24(A)に示すように、円錐形の蓋体51に3つのターゲット5aを等間隔で傾斜配置してもよいし、図24(B)に示すように、円錐形の蓋体51に4つのターゲット5aを等間隔で傾斜配置してもよい。また、図24(C)に示すように、四角錐形の蓋体51に4つのターゲット5aを傾斜配置してもよいし、図24(D)に示すように、三角錐形の蓋体51に3つのターゲット5aを傾斜配置してもよい。これらの形状や数、配置は、適宜決定される。
(3)スパッタ源となるターゲット5aは、設置面に対して傾斜配置されていなくてもよい。例えば、図25(A)に示すように、設置面に対して平行な天面を有する箱型の蓋体51として、ターゲット5aのターゲット面を設置面に対して平行に配置してもよい。蓋体51は、図25(B)に示すように、直方体形状であってもよいし、図25(C)に示すように、円柱形状であってもよい。また、図25(D)、(E)、(F)に示すように、ターゲット5aを設置面に対して平行に2つ配置してもよい。さらに、図26(A)、(B)に示すように、ターゲット5aを設置面に対して平行に3つ配置してもよいし、図26(C)、(D)に示すように、ターゲット5aを設置面に対して平行に4つ配置してもよい。これらの数や配置は、適宜決定される。
(4)上記のように設置面に対して平行に配置されたターゲット5aの場合に対応して、交換装置8も、ターゲット5a(ターゲットユニット52)を設置面に対して垂直な方向に抜き差しする必要がある。このため、図27に示すように、交換装置8の回転機構81は、垂直方向を軸として、一対の昇降機構82を回転移動させる構成とする。また、昇降機構82も垂直方向を軸として保持部823を昇降させる駆動ロッド822を設ける。
一対の昇降機構82は、水平アーム824の両端に設けられている。水平アーム824は、回転機構81に水平方向に回転可能に、且つ水平方向にスライド移動可能に設けられている。水平アーム824にはラック824aが設けられ、回転機構81に内蔵されモータ等の駆動源により駆動されるピニオン81cに噛み合っている。ピニオン81cの回転に従って、水平アーム824は水平方向に移動するので、両端の駆動ロッド822の保持部823も水平移動可能となる。駆動ロッド822の保持部823は、水平方向に移動することにより、蓋体51及び予備真空室84(載置台83)の直上にターゲットユニット52を位置決めできる。また、設置面に対して平行に配置されたターゲット5aが複数ある場合にも、図28に示すように、駆動ロッド822の水平移動によって、保持部823を各ターゲット5aに対して位置決めできる。この場合も、回転機構81によって一対のターゲット5aは位置を切り替える。
また、図29(A)に示すように、載置台83、予備真空室84についても、複数設けてもよい。水平アーム824の水平移動と回転機構81の回転によって、水平アーム824の両端の駆動ロッド822の保持部823を、載置台83、予備真空室84に位置決めできる。なお、水平アーム824を個別に伸縮可能なものとすることもできる。例えば、図29(B)に示すように、関節を有するロボットアームとすることにより、昇降機構82(駆動ロッド822、保持部823)を各所に位置決め可能な構成としてもよい。さらに、水平アーム824は、回転機構81の回転軸からターゲット5aの交換位置と載置台83との距離を等しくすることによって、水平移動を不要としてもよい。
(5)上記の態様では、成膜時(スパッタ処理)には、封止体31による開口23の封止は行っていないが、成膜時に、開口23の封止、すなわちターゲット5aの周囲を封止してもよい。必要とする成膜品質が確保できているのであれば、成膜時に必ずしもターゲット5aの周囲を封止する必要はない。しかし、要求される品質が高まるなどの場合や、特に成膜の品質に気を遣う必要がある場合などは、封止機構を追加し、封止することでスパッタ時の圧力をより精密に制御することができるので、より安定したプラズマ状態とでき、さらに高品質な成膜とできる。また、チャンバ2内へのスパッタされたターゲット成分が拡散してパーティクルとなることを抑制できる。また、周囲のパーティクルが成膜領域に侵入することを防止できるので、パーティクルによる膜の品質への影響を抑制することができる。
このように、スパッタでの高品質な成膜を行うために追加する封止機構は、上記のような態様では、膜厚分布を高めるために、成膜時にワークWを回転させているので、この回転を可能にする封止機構とする必要がある。例えば、図30に示すように、シャフト622が上昇した時に、封止体31の開口31aを、封止部材を介して封止する封止板624が、シャフト622に設けられている。封止板624は、図示しないベアリングにシャフト622が貫通した鍔部625を介して、シャフト622が回転可能に接続されている。シャフト622が上昇すると、鍔部625及び封止板624も上昇し、封止板624が開口31aを封止して、封止体31を押し上げるので、封止体31が封止部材31bを開口23の周囲に押し付けることにより、ターゲット5aの周囲に封止された空間が形成される。成膜時にシャフト622及びワークWが回転した場合に、鍔部625のベアリングによって、封止体31及び封止板624は回転しない。
ところで、この場合、封止体31によっても開口23を封止できるので、ターゲット5aの交換や、メンテナンスの時に、封止体32に同様に封止体31を使用することができる。しかし、封止体31はワークWのスパッタ処理に使用されているので、封止体31にはスパッタされたターゲット5a成分が付着している。このような封止体31を長時間大気に晒した後でスパッタ処理に使用するとなると、封止体31に付着したターゲット5a成分が容易に剥離し、パーティクルの増大をもたらすことになる。よって、ターゲット5aの交換や、メンテナンスの際には、本実施形態のようにスパッタ処理には使用しない封止体32を用いることが最適である。
封止体32によって、開口23を封止してメンテナンスを行う時には、蓋体51を開放して、ターゲット交換することはもちろん、蓋体51、開口23等の内面や封止体32自体のクリーニングを行うこともできる。また、メンテナンス時には、必ずしも封止体32によって開口22を封止する必要はないが、封止体32によって開口22を封止して、チャンバ2内を隔離した後、保持体42が開口22を開放することで、封止体32自体のクリーニングもできる。もちろん、2つの封止体32によって開口22と開口23を同時に封止することで、2つの封止体32を同時にクリーニングすることもできるので、メンテナンス時間を短縮できる。さらに、封止体31によって開口22を封止した状態で、保持体42が開口22を開放することで、封止体31自体のクリーニングを行うことができる。このように、様々なメンテナンスを行う場面において、チャンバ2内から封止された空間を形成して、この空間のみを大気開放することができ、チャンバ2内の全体を大気開放する必要がなくなり、チャンバ2全体の大気開放、水分除去、真空引きのための時間を不要として、部分的な大気開放、水分除去、真空引きをすることで、メンテナンスに要する時間を大幅に短縮できる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態及び各部の変形例を説明したが、この実施形態や各部の変形例は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述したこれら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明に含まれる。
1 成膜装置
2 チャンバ
2a、2b 通気路
3 搬送体
4 搬入搬出部
5 成膜部
5a ターゲット
6 駆動部
8 交換装置
21 収容体
22、23 開口
24 通気路
25、26、27 配管
31 封止体
31a 開口
31b、32a 封止部材
32 封止体
33 モータ
34 シャフト
35 支持孔
36 搬送プレート
36a 接続脚
36b 脚部
41 アーム
41a モータ
42 保持体
42a 保持機構
42b シリンダ
51 蓋体
52 ターゲットユニット
53 シャッタ
61、62 プッシャ
70 制御装置
81 回転機構
81a モータ
81b 回転体
81c ピニオン
82 昇降機構
83 載置台
84 予備真空室
510、611 胴部
511 支持機構
511a 回動体
511b シリンダ
521 冷却プレート
522 マグネット
523、531 モータ
612、622 シャフト
612a 接続部
612b 封止板
613 駆動源
621 胴部
622a 接続部
623 駆動源
623a モータ
623b エアシリンダ
624 封止板
625 鍔部
821 シリンダ
822 駆動ロッド
823 保持部
824 水平アーム
824a ラック
831 窪み

Claims (8)

  1. 内部を真空とすることが可能なチャンバと、
    前記チャンバに設けられた開口を介して前記チャンバ内に対向し、前記チャンバに着脱可能に設けられる、スパッタリングによりワークに堆積される成膜材料を含み形成されたターゲットと、
    前記開口を封止する封止体と、
    前記チャンバ内の真空を維持した状態で、前記ターゲットに対向する位置に、前記ワークが位置づけられる状態と、前記封止体が位置づけられる状態とを切り替える搬送体と、
    を有することを特徴とする成膜装置。
  2. 前記封止体は、封止部材を介して、前記開口の周囲のチャンバの内壁に接離可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記搬送体は間欠回転可能に設けられ、前記ワーク及び前記封止体を互いに搬送体の回転における位相が異なる位置に保持し、前記ターゲットに対向する位置に前記ワークが位置づけられる状態と、前記封止体が位置づけられる状態とを、間欠回転により切り替えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の成膜装置。
  4. 前記ターゲットは、前記チャンバの外部から着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の成膜装置。
  5. 前記ターゲットを保持する一対の保持部を有し、一方の保持部に予備の前記ターゲットを保持し、他方の保持部に前記チャンバに装着されている前記ターゲットを保持し、一方と他方の前記保持部を入れ替えることで、前記チャンバに装着されている前記ターゲットを、予備の前記ターゲットと交換する交換装置を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の成膜装置。
  6. 前記一対の保持部は、前記チャンバに装着された前記ターゲットをターゲット面が設置面に対して傾斜するように保持し、予備の前記ターゲットを、設置面に対して傾斜して前記チャンバに装着された前記ターゲットと異なる角度で保持し、
    前記一対の保持部には、前記チャンバに装着された前記ターゲットをターゲット面と直交する方向に移動させ、予備の前記ターゲットをターゲット面と直交する方向に移動させる昇降機構がそれぞれ設けられ、
    前記交換装置は、前記ターゲットを保持した前記一対の保持部を、共通の軸回りに回動させることを特徴とする請求項5記載の成膜装置。
  7. 予備の前記ターゲットを載置し、予備の前記ターゲットを使用済みの前記ターゲットと交換した後、使用済みの前記ターゲットを載置する少なくとも1つの載置台を有することを特徴とする請求項5又は請求項6記載の成膜装置。
  8. 予備の前記ターゲットを囲む空間を真空引きする予備真空室を有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の成膜装置。
JP2021141362A 2020-09-30 2021-08-31 成膜装置 Pending JP2022058195A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020210127091A KR20220044122A (ko) 2020-09-30 2021-09-27 성막 장치
CN202111155074.9A CN114318284B (zh) 2020-09-30 2021-09-29 成膜装置
TW110136127A TWI791295B (zh) 2020-09-30 2021-09-29 成膜裝置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020164575 2020-09-30
JP2020164575 2020-09-30

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022058195A true JP2022058195A (ja) 2022-04-11

Family

ID=81110815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021141362A Pending JP2022058195A (ja) 2020-09-30 2021-08-31 成膜装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022058195A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3122617B2 (ja) プラズマ処理装置
JP3455468B2 (ja) 真空処理装置及び方法
KR102500219B1 (ko) 통합된 셔터 개라지를 갖는 사전-세정 챔버
JPH0345455B2 (ja)
JPH0738406B2 (ja) 半導体処理室の取り外し可能なシャッター装置
JP5898523B2 (ja) 真空処理装置および真空処理装置を用いた物品の製造方法
TWI719762B (zh) 成膜裝置
JP4473410B2 (ja) スパッタリング装置及び成膜方法
JP2011202190A (ja) スパッタリング装置及びスパッタリング方法
JP2022058195A (ja) 成膜装置
TWI791295B (zh) 成膜裝置
JP2003115476A (ja) シールドリングの分割部材、シールドリング及びプラズマ処理装置
KR102520358B1 (ko) 성막 장치 및 성막 장치의 수분 제거 방법
JP7108347B2 (ja) 成膜装置
JP3905584B2 (ja) スパッタ装置及びコリメータ付着物の処理方法
JP4450983B2 (ja) 液晶表示体基板用プラズマ処理装置
JP4702867B2 (ja) 真空処理装置
TW202415786A (zh) 成膜裝置
TWI808705B (zh) 成膜裝置
TW202416440A (zh) 成膜裝置
JP2024052560A (ja) 成膜装置
JP2024052559A (ja) 成膜装置
JPH05152425A (ja) 処理装置およびスパツタリング装置
JPS60249329A (ja) スパッタエッチング装置
CN117802459A (zh) 成膜装置