JP2022057605A - 化粧シートの製造方法及び化粧シートの製造装置 - Google Patents

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貴矢 大野
Takaya Ono
雄一 伊勢森
Yuichi Isemori
誠司 谷定
Seiji Tanisada
靖弘 鈴木
Yasuhiro Suzuki
勇樹 高木
Yuki Takagi
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Abstract

Figure 2022057605000001
【課題】絵柄層の絵柄模様と凹部とが同調することにより、視覚的に優れた立体感を有する化粧シートの製造方法の提供。
【解決手段】特徴部分2aと非特徴部分2bとを有する絵柄層2を一方の面に備える基材1を準備する準備工程、絵柄層2上に、透明性樹脂層3をラミネートするラミネート工程、透明性樹脂層3を有する側から、絵柄層2の特徴部分2aに同調した凹凸形状Dを賦形する賦形工程、及び、透明性樹脂層3上に、表面保護層4をコーティングするコーティング工程を有する化粧シート10の製造方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、化粧シートの製造方法及び化粧シートの製造装置に関する。
建材、家具、家電製品等において、使用する部材を加飾したい場合には、意匠が施された化粧シートを貼着した化粧板が一般的に用いられている。
このような化粧シートでは、視覚による意匠性を付与するために、エンボス加工等を施して凹部を形成し、立体的な視覚効果を付与することがある。
例えば、特許文献1では、基材に突板を貼付した突板化粧床板の表面に貼付して使用する床用化粧シートであって、透明または半透明の合成樹脂フィルムの表面に透明保護層が形成されており、上記合成樹脂フィルム及び透明保護層には、エンボスによる凹凸形状が付与されていることを特徴とする床用化粧シートが開示されている。
近年では、更に視覚的に優れた立体感を有する化粧シートが求められており、特許文献1の床用化粧シートでは未だ十分であるとはいえず、更なる改善の余地があった。
特開2019-60159号公報
本発明は、上述した課題を解決するものであり、絵柄層の絵柄模様と凹部とが同調することにより、視覚的に優れた立体感を有する化粧シートの製造方法及び化粧シートの製造装置を提供することを目的とする。
本発明の化粧シートの製造方法は、凹凸形状を備える化粧シートの製造方法であって、特徴部分と非特徴部分とを有する絵柄層を一方の面に備える基材を準備する準備工程、上記絵柄層上に、透明性樹脂層をラミネートするラミネート工程、上記透明性樹脂層を有する側から、上記絵柄層の特徴部分に同調した凹凸形状を賦形する賦形工程、及び、上記透明性樹脂層上に、表面保護層をコーティングするコーティング工程を有することを特徴とする。
本発明の化粧シートの製造方法では、上記賦形工程後に、上記絵柄層の特徴部分と、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部との位置情報を検出する検出工程を更に有し、上記位置情報を上記賦形工程の前方に備えた送り出し調節機構にフィードバックして、上記絵柄層の特徴部分の位置と、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部の位置とを調節することが好ましい。
また、本発明の化粧シートの製造方法では、上記ラミネート工程と上記賦形工程とが同時に行われることが好ましい。
本発明は、絵柄層の絵柄模様と凹部とが同調することにより、視覚的に優れた立体感を有する化粧シートの製造方法及び化粧シートの製造装置を提供することができる。
(a)~(c)は、本発明の化粧シートの製造方法により製造される化粧シートの凹部の一例を模式的に示す断面図である。 本発明の化粧シートの製造方法におけるラミネート工程と賦形工程の一例(ラミネート工程と賦形工程を同時に行う方法)について説明する図面である。 本発明の化粧シートの製造方法における検出工程の一例について説明する図面である。 本発明の化粧シートの製造方法により製造される化粧シートの一例を模式的に示す断面図である。
<化粧シートの製造方法>
以下、本発明の化粧シートの製造方法について説明する。
なお、以下の記載において、「~」で表される数値範囲の下限上限は「以上以下」を意味する(例えば、α~βならば、α以上β以下である)。
本発明の化粧シートの製造方法は、凹凸形状を備える化粧シートの製造方法であって、特徴部分と非特徴部分とを有する絵柄層を一方の面に備える基材を準備する準備工程、上記絵柄層上に、透明性樹脂層をラミネートするラミネート工程、上記透明性樹脂層を有する側から、上記絵柄層の特徴部分に同調した凹凸形状を賦形する賦形工程、及び、上記透明性樹脂層上に、表面保護層をコーティングするコーティング工程を有することを特徴とする。
なお、本発明の化粧シートの製造方法では、全工程がロールトゥロールで行われることが好ましい。
以下、本発明の化粧シートの製造方法を構成する各工程について説明する。
[準備工程]
本発明の化粧シートの製造方法では、特徴部分と非特徴部分とを有する絵柄層を一方の面に備える基材を準備する準備工程を有する。
以下、準備工程に用いる基材及び絵柄層について説明する。
(基材)
上記基材としては、例えば、低密度ポリエチレン(線状低密度ポリエチレンを含む)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-αオレフィン共重合体,ホモポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体,プロピレン-ブテン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体ケン化物、又は、これらの混合物等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート-イソフタレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート等の熱可塑性エステル系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱可塑性樹脂、ナイロン-6、ナイロン-66等のポリアミド系熱可塑性樹脂、又は、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なかでも、絵柄層の印刷適性に優れ、安価である点で、オレフィン系樹脂が好ましい。
上記基材は、着色されていてもよい。この場合は、上記基材に対して着色剤(顔料又は染料)を添加して着色することができる。
上記着色剤としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等の無機顔料、フタロシアニンブルー等の有機顔料のほか、各種の染料も使用することができる。
これらは、公知又は市販のものから1種又は2種以上を選ぶことができる。また、着色剤の添加量も、所望の色合い等に応じて適宜設定すれば良い。
上記基材は、必要に応じて、充填剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種の添加剤が含まれていてもよい。
上記基材の厚みは、特に限定されないが、40μm以上200μm以下が好ましい。
上記基材は、単層又は多層のいずれで構成されていてもよい。
(絵柄層)
上記絵柄層は、化粧シートに装飾性を付与する層である。
上記絵柄層としては、例えば、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される図柄層であってもよいし、隠蔽層と図柄層とを組み合わせた層であってもよい。
上記隠蔽層を設けることにより、上述した基材が着色していたり色ムラがあったりする場合に、意図した色彩を与えて表面の色を整えることができる。
また、図柄層を設けることで、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様等、あるいはこれらを複合した寄木、パッチワーク等の絵柄模様を化粧シートに付与することができる。
これらの絵柄模様は通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
上記絵柄層に用いられるインキ組成物としては、バインダー樹脂に顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤等を適宜混合したものが使用される。
上記バインダー樹脂としては特に制限はなく、例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン-アクリル樹脂、ウレタン-アクリル共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセルロース樹脂等が好ましく挙げられる。上記バインダー樹脂としてはこれらの中から任意のものを、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料、又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料等が好ましく挙げられる。
これらは1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
上記絵柄層は、特徴部分と非特徴部分とを有する。
上記特徴部分とは、上記絵柄層の絵柄模様を認識させ得る特徴を有する部分をいい、例えば、上記絵柄層が木目模様の場合には、木目の導管、節及び年輪及び斑が該当し、上記絵柄層が石目模様の場合には、岩石の中の異なった結晶成分の縞や割れによって表現される模様(割れ模様)が該当する。
また、上記絵柄層の端部に目印となる模様を付与し、それを上記特徴部分としてもよい。
また、上記非特徴部分とは、上記特徴部分以外の部分をいう。
上記絵柄層の厚みとしては、特に限定されず、例えば、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上600μm以下がより好ましい。上記絵柄層の厚みが上記範囲内にあれば、得られる化粧シートに優れた意匠を付与することができ、また隠蔽性を付与することができる。
上記絵柄層を形成する方法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、隠蔽層を形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法等も挙げられる。
[ラミネート工程]
本発明の化粧シートの製造方法では、上記絵柄層上に、透明性樹脂層をラミネートするラミネート工程を有する。
まずは、上記ラミネート工程によりラミネートされる透明性樹脂層について説明する。
(透明性樹脂層)
上記透明性樹脂層としては、熱可塑性樹脂により形成された層であることが好ましい。
上記透明性樹脂層は、上記絵柄層を可視できれば特に限定されず、無色透明、着色透明、半透明等のいずれも含む。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナレフタレート、エチレングリコール-テレフタル酸-イソフタール酸共重合体樹脂、テレフタル酸-エチレングリコール-1,4シクロヘキサンジメタノール共重合体樹脂、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等のポリエステル樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート-ブチル(メタ)アクリレート共重合体樹脂、メチル(メタ)アクリレート-スチレン共重合体樹脂等のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アイオノマー等が挙げられる。
なかでも、引張強度が高く、耐薬品性能に優れ、生産工程面で優れていることからポリエチレン又はポリプロピレンがより好ましい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
上記ポリエチレンは、エチレンの単独重合体であってもよいし、エチレンと、エチレンと共重合可能な他のコモノマー(例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン等のα-オレフィン、酢酸ビニル、ビニルアルコール等)との共重合体であってもよい。
ポリエチレン樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、架橋ポリエチレン(PEX)等が挙げられる。
これらのポリエチレンは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記ポリプロピレンは、プロピレンの単独重合体であってもよいし、プロピレンと、プロピレンと共重合可能な他のコモノマー(例えば、エチレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン等のα-オレフィン;酢酸ビニル、ビニルアルコール等)との共重合体であってもよい。
これらのポリプロピレンは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、優れた耐擦傷性と曲げ加工性の観点から、プロピレンの単独重合体(ホモポリプロピレン)であることが特に好ましい。
上記透明性樹脂層は、1層により構成されていてもよいし、2層以上の層により構成されてもよい。
上記透明性樹脂層の厚みは、優れた耐擦傷性と曲げ加工性とを得る観点から、30μm以上200μm以下が好ましく、40μm以上180μm以下がより好ましく、60μm以上120μm以下が更に好ましい。
上記透明性樹脂層が2層以上の層により構成される場合、上記透明性樹脂層の総厚みは、30μm以上200μm以下が好ましく、40μm以上180μm以下がより好ましく、60μm以上120μm以下が更に好ましい。
上記透明性樹脂層が複数の層から構成される場合、形成する樹脂の種類は同じであっても異なっていてもよく、また複数の樹脂からなる基材の厚みは同じであっても異なっていてもよい。
上記透明性樹脂層を2層以上に積層する方法としては、一般的な方法であれば限定されず、ドライラミネート法や押出し熱ラミネート法等が挙げられる。
上記透明性樹脂層は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、けん化処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線(UV)処理、及び火炎処理等の表面処理を行ってもよい。
(ラミネート機構)
ラミネート工程は、例えば、以下に説明するラミネート機構により行うことができる。
上記ラミネート機構としては、ドライラミネート法を用いてもよいし、押出し熱ラミネート法を用いてもよい。
上記ドライラミネート法に用いる接着剤としては、例えば、水系接着剤、感熱接着剤、感圧接着剤、及び、ホットメルト接着剤等を適宜選択して用いることができる。
また、上記接着剤の塗布方法として特に限定されず、例えば、ロールコート法、コンマコート法、カーテンコート法、スクイズコート法、ブレードコート法、グラビアコート法等を適宜選択して用いることができる。
上記押出し熱ラミネート法としては、金属板を当接して平圧プレスする方法の他に、ロールプレス式の連続ラミネート方式を用いることも可能である。特に、金属製無端ベルト、或いは、金属製や硬化型樹脂製のヒートドラムを使用した連続ラミネート方式を用いると、表面の反りや波打ち等が無く、さらに、層間の密着性がよく、稠密に硬化一体化することができ、高速度で連続的に製造可能な利点がある。
[賦形工程]
本発明の化粧シートの製造方法では、上記透明性樹脂層の上記絵柄層を有する側と反対側から、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部を賦形する賦形工程を有する。
本発明の化粧シートの製造方法では、上記ラミネート工程と上記賦形工程とが同時に行われることが好ましいが、それぞれ別々に行ってもよい。
図2は、本発明の化粧シートの製造方法におけるラミネート工程と賦形工程の一例(ラミネート工程と賦形工程を同時に行う方法)について説明する図面である。
図2に示すように、上記ラミネート工程と賦形工程を同時に行う方法では、一方の面に絵柄層2を備える基材1が搬送ロール20により搬送され、ラミネート機構30により基材1の絵柄層2を有する側に、透明性樹脂層3がラミネートされると同時に、賦形機構40により、透明性樹脂層3を有する側から凹部が形成され、賦形後シート12が得られる。賦形後シート12は、後述する検出工程や、コーティング工程が行われて化粧シートとなる。
まずは、賦形工程により賦形される凹部について説明する。
(凹部)
賦形工程により賦形された凹部は、上記絵柄層の特徴部分と同調した形状である。
上記凹部は、上記絵柄層の模様の特徴部分の外郭を型取った形状であってもよいし、上記絵柄層の模様の特徴部分の外郭を簡略化した形状や、上記特徴部分の外郭を縮小又は拡大した相似形状であってもよい。
図1は、(a)~(c)は、本発明の化粧シートの製造方法により製造される化粧シートの凹部の一例を模式的に示す断面図である。
凹部(D)と、上記絵柄層の特徴部分との位置関係は、図1(a)~(c)のいずれであってもよい。
すなわち、図1(a)に示すように、積層方向において、絵柄層2の特徴部分2aと、凹部(D)とが、重複するように位置してもよく、図1(b)に示すように、絵柄層2の特徴部分2aと、凹部(D)とが、一部重複するように位置していてもよく、図1(c)に示すように、絵柄層2の特徴部分2aと、凹部(D)とが重複していないように位置してもよい。
ただし、図1(c)であっても、平面視した場合に、凹部(D)は、絵柄層2の特徴部分2aの近傍に位置している。上記近傍とは、平面視した場合に、上記特徴部分2aの位置と、上記特徴部分2aに該当する形状の凹部(D)との位置が70mm以下であることをいう。
これらは、絵柄層2のデザインによって適宜設定することができる。
なお、上記凹部(D)と特徴部分2aとの同調関係は、必ずしも意匠全面において成立させる必要は無く、全体の意匠感を損なわないのであれば、同調していない領域が部分的に存在していてもよい。
(賦形機構)
上記賦形機構としては、例えば、上記透明性樹脂層の上記絵柄層を有する側と反対側から、エンボス加工を施し、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部を賦形する方法が挙げられる。
上記エンボス加工としては、例えば、周知の枚葉、又は、輪転式のエンボス機によるエンボス加工を施す方法等が挙げられる。
上記エンボス加工で用いる柄模様としては、上述した絵柄層と同調するデザインを適宜選択して用いることができる。
上記エンボス加工を施す際には、絵柄層の特徴部分の位置と、上記エンボス加工の上記絵柄層の特徴部分に対応する凹部の位置とを調節することが好ましい。
上記エンボス加工の上記絵柄層の特徴部分に対応する凹部の位置としては、例えば、木目模様の場合には、木目の導管、節及び年輪及び斑が該当し、石目模様の場合には、岩石の中の異なった結晶成分の縞や割れによって表現される模様(割れ模様)が該当する。
また、上記エンボス加工で用いる柄模様の端部に目印となる模様を付与して、上述した絵柄層の端部に付与した目印となる模様と対応させて位置を調節してもよい。
上記エンボス加工する際の温度としては特に限定されないが、加熱圧着成形時に凹部が消失する所謂エンボス戻りが少なくなる温度が好ましい。
上記加熱方法としては特に限定されず、例えば、赤外線加熱ヒーター等を用いることができる。
[検出工程]
本発明の化粧シートの製造方法では、上記賦形工程後に、上記絵柄層の特徴部分と、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部との位置情報を検出する検出工程を更に有し、上記位置情報を上記賦形工程の前方に備えた送り出し調節機構にフィードバックして、上記絵柄層の特徴部分の位置と、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部の位置とを調節することが好ましい。
図3は、本発明の化粧シートの製造方法における検出工程の一例について説明する図面である。
図3に示すように、賦形前シート11は、搬送機構20により搬送され、加熱された後、賦形機構40により、絵柄層の特徴部分に同調させた凹部が賦形される。その後、検出機構50により、上記絵柄層の特徴部分と、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部との位置情報を検出し(検出工程)、その位置情報を送り出し調節機構60にフィードバックして、上記絵柄層の特徴部分の位置と、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部の位置とが調節される。
なお、賦形後シート12は、後述するコーティング工程により表面保護層が形成される。
検出工程では、賦形工程により得られた上記絵柄層の特徴部分と、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部との位置情報、すなわち、実物の化粧シートにおける位置関係を検出し、上記位置情報を上記賦形工程の前方に備えた送り出し調節機構にフィードバックして、上記絵柄層と凹部との位置を調節する。そのため、凹部を賦形する前の情報で、化粧シートの伸びを調節する方法と比較して、優れた位置調節能力を有する。
なお、検出工程は、賦形工程後、コーティング工程前であってもよいし、コーティング工程後であってもよい。
上記絵柄層の特徴部分の位置と、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部との位置の調節は、要求する製品に応じて適宜設定すればよい。
例えば、数mmの位置ズレを検出した場合に、上記絵柄層の特徴部分と凹部の位置関係の調節をしてもよいし、数μmの位置ズレを検出した場合に上記絵柄層の特徴部分と凹部の位置関係の調節をしてもよい。
上記送り出し調節機構としては、賦形前シートの送り出しを調節できれば特に限定されず、例えば、繰り出しロール等を用いることができる。
上記絵柄層の特徴部分の位置と、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部の位置とを調節する方法(送り出し調節機構)としては、例えば送り出し調節機構の速度を変更して、上記賦形前シートのテンションを補正することにより、位置を調節することができる。
なお、図2のようにラミネート工程と賦形工程を同時に行う方法の場合には、送り出し調節機構により絵柄層を有する基材の速度を変更して、上記基材のテンションを補正することにより、位置を調節することができる。
検出機構としては特に限定されず、例えば、カメラ・レーザーセンサー等で位置情報を検出してもよい。
[コーティング工程]
本発明の化粧シートの製造方法は、上記透明性樹脂層上に、表面保護層をコーティングするコーティング工程を有する。
(表面保護層)
上記表面保護層は、得られる化粧シートに耐久性(耐傷性、耐汚染性、耐候性等)を付与する層であり、上記表面保護層を有することにより、より好適に上記絵柄層の保護が可能となり、傷付きによる意匠性の低下を好適に防止できる。
なお、上記表面保護層は、単一の層構成であってもよく、同一又は異なる材料からなる複数の層構成であってもよいし、下記に示す材料を適宜混合させてもよい。
上記表面保護層としては、特に限定されないが、例えば、2液硬化型樹脂や電離放射線硬化性樹脂組成物の架橋硬化物からなるものが挙げられる。
上記架橋硬化物は透明であることが好ましく、透明である限り、上記絵柄層が視認できる範囲であれば、半透明でも着色されていてもよい。
上記2液硬化型樹脂としては、上記接着用プライマー層のバインダー樹脂を用いればよい。
上記電離放射線硬化性樹脂としては、例えば、分子中にラジカル重合性不飽和結合又はカチオン重合性官能基を有するオリゴマー(以下、所謂プレポリマー、マクロモノマー等も包含する)及び/又は分子中にラジカル重合性不飽和結合又はカチオン重合性官能基を有するモノマーが好ましく用いられる。なお、ここで電離放射線とは、分子を重合或いは架橋させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子を意味し、通常は、電子線(EB)又は紫外線(UV)が一般的である。
上記オリゴマー又はモノマーとしては、例えば、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物が挙げられる。これらオリゴマー、モノマーは、単独で用いるか、或いは複数種混合して用いることができる。なお、本明細書において、上記(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。
上記分子中にラジカル重合性不飽和基を有するオリゴマーとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート等のオリゴマーが好ましく使用でき、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが更に好ましい。分子量としては、通常250~10万程度のものが用いられる。
上記分子中にラジカル重合性不飽和基を有するモノマーとしては、例えば、多官能モノマーが好ましく、多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート{5官能(メタ)アクリレート}、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート{6官能(メタ)アクリレート}等が挙げられる。ここで、多官能モノマーとは、複数のラジカル重合性不飽和基を有するモノマーをいう。
上記電離放射線硬化性樹脂組成物が、ウレタンアクリレートオリゴマー及び多官能モノマーからなる電離放射線硬化性樹脂成分を含むことが更に好ましく、電離放射線硬化性樹脂成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー/多官能モノマー(質量比)が6/4~9/1であることが特に好ましい。この質量比の範囲であれば、耐擦傷性により優れたものにできる。
なお、必要に応じ、上記電離放射線硬化性樹脂成分に加えて、単官能モノマーを適宜使用しても良い。
上記単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記電離放射線硬化性樹脂組成物を紫外線にて架橋させる場合、電離放射線硬化性樹脂組成物に光重合開始剤を添加することが好ましい。
上記電離放射線硬化性樹脂組成物がラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合、上記光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル類を単独又は混合して用いることができる。
また、上記電離放射線硬化性樹脂組成物がカチオン重合性不飽和基を有する樹脂系の場合、上記光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることができる。なお、これらの光重合開始剤の添加量としては、電離放射線硬化性樹脂成分100質量部に対して0.1~10質量部程度である。
なお、上記電離放射線硬化性樹脂組成物には、更に必要に応じて各種添加剤を加えても良い。これらの添加剤としては、例えば、ウレタン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、アセタール樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂、ワックス、弗素樹脂等の滑剤、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、トリアジン等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤等の光安定剤、染料、顔料等の着色剤等である。
なお、電離放射線の電子線源としては、例えば、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用い、70~1000keVのエネルギーをもつ電子を照射するものが使用できる。また、電離放射線の照射線量は、例えば、1~10Mrad程度であることが好ましい。
また、上記電離放射線の紫外線源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が使用でき、上記紫外線の波長としては通常190~380nmの波長域が主として用いられる。
上記表面保護層の厚みとしては、特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は50μmであり、より好ましい下限は10μm、より好ましい上限は40μmであり、更に好ましい下限は13μm、更に好ましい上限は35μmである。
上記表面保護層の厚みが1μm未満であると、十分に耐久性(耐傷性、耐汚染性、耐候性等)を付与することができないことがあり、50μmを超えると、透過率が低下し絵柄層の絵柄の視認性が低下してしまうことがある。
上記コーティング工程としては特に限定されず、例えば、上記電離放射線硬化性樹脂組成物を塗布し、電離放射線を照射すればよい。
塗布方法としては、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法を用いることができる。
[化粧シート]
本発明の化粧シートの製造方法により製造される化粧シートは、特徴部分と非特徴部分とを有する絵柄層を一方の面に備える基材と、透明性樹脂層とがラミネートされており、透明性樹脂層の上記絵柄層を有する側と反対側に、凹部を有する。
図4は、本発明の化粧シートの製造方法により製造される化粧シートの一例を模式的に示す断面図である。
図4に示す化粧シートの一例において、化粧シート10は、基材1の一方の面に絵柄層2を備えており、絵柄層2上に透明性樹脂層3を有し、透明性樹脂層3上に表面保護層4を有する。
絵柄層2は、特徴部分2aと、非特徴部分2bを有している。
また、透明性樹脂層3は、絵柄層2を有する側と反対側に、絵柄層2の特徴部分と同調した凹部(D)を有している。絵柄層2は、基材1を有する側と反対側に、凹部(D)の積層方向に位置する凹部を有する。
なお、上記凹部(D)の積層方向に位置する凹部は、図4のように有していてもよいが、有していなくてもよい。
(その他の層)
化粧シート10は、必要に応じて、プライマー層及び接着剤層を有してもよい。
上記プライマー層、接着剤層は、例えば、上記基材と絵柄層の間、上記絵柄層と透明性樹脂層との間、又は、上記透明性樹脂層と表面保護層との間等、各層の層間に設けることができる。
上記プライマー層としては、公知のプライマー剤を塗布することにより形成できる。プライマー剤としては、例えば、アクリル変性ウレタン樹脂(アクリルウレタン系樹脂)等からなるウレタン樹脂系プライマー剤、ウレタン-セルロース系樹脂(例えば、ウレタンと硝化綿の混合物にヘキサメチレンジイソシアネートを添加してなる樹脂)からなるプライマー剤、アクリルとウレタンのブロック共重合体からなる樹脂系プライマー剤等が挙げられる。プライマー剤には、必要に応じて、添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー等の充填剤、水酸化マグネシウム等の難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤などが挙げられる。添加剤の配合量は、製品特性に応じて適宜設定できる。
上記プライマー層は、必要に応じて紫外線吸収剤を含有してもよい。
上記紫外線吸収剤としては、公知の紫外線吸収剤を適宜選択して用いることができる。
上記プライマー層の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.01~10μmが好ましく、0.1~1μmがより好ましい。
上記プライマー層を形成する方法としては、上記樹脂系プライマー剤を塗布し、電離放射線等により硬化すればよい。
上記塗布方法や、硬化方法は、公知の方法を適宜選択して用いればよい。
上記接着剤層としては、特に限定されず、公知の接着剤を用いればよい。例えば、ポリウレタン、アクリル、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、アイオノマー等のほか、ブタジエン-アクリルニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム等が挙げられる。これら接着剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いる。
上記接着剤層は、乾燥後の厚みが0.1~30μm程度が好ましく、1~5μm程度がより好ましい。
上記接着剤層を形成する方法としては、上記接着剤を塗布し、電離放射線又は熱により硬化すればよい。
上記塗布方法や、硬化方法は、公知の方法を適宜選択して用いればよい。
化粧シート10は、耐傷性、耐衝撃性を付与する観点から、上記基材の最下層(上記絵柄層が積層される側と反対側)にバッカー層を有してもよい。
上記バッカー層としては、特開2014-188941号公報等に開示された公知のバッカー層を適宜選択して用いることができる。
上記バッカー層を設ける場合には、上記賦形工程又は検出工程後に、上記基材の上記絵柄層が積層される側と反対側にバッカー層を積層させてもよいし、上記準備工程において、上記絵柄層が積層される側と反対側にバッカー層を積層させた基材を準備してもよい。
<化粧シートの製造装置>
本発明の化粧シートの製造装置は、基材の一方に、特徴部分と非特徴部分とを有する絵柄層、及び、透明性樹脂層を備える化粧シートに対して加熱を行いながら賦形を施す化粧シートの製造装置であって、上記透明性樹脂層の上記絵柄層を有する側と反対側から、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部を賦形する賦形機構、上記賦形機構の後部に、上記絵柄層の特徴部分と、上記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部との位置情報を検出する検出機構、及び、上記位置情報を上記賦形機構の前部にフィードバックして、化粧シートの送り出しを調節する送り出し調節機構を備えることを特徴とする。
上記賦形機構、検出機構及び調節機構は、上述した化粧シートの製造方法で記載したものを適宜用いることができる。
<化粧板>
本発明の化粧シートの製造方法により製造される化粧シートは、被着材上に積層させることにより、視覚的に優れた立体感を有し、耐久性にも優れた化粧板とすることができる。
上記被着材としては、例えば、木材単板、木材合板、パーチクルボード、MDF(中密度繊維板)等の木質板;石膏板、石膏スラグ板等の石膏系板;珪酸カルシウム板、石綿スレート板、軽量発泡コンクリート板、中空押出セメント板等のセメント板;パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメント板等の繊維セメント板;陶器、磁器、土器、硝子、琺瑯等のセラミックス板;鉄板、亜鉛メッキ鋼板、ポリ塩化ビニルゾル塗布鋼板、アルミニウム板、銅板等の金属板;ポリオレフィン樹脂板、ポリ塩化ビニル樹脂板、アクリル樹脂板、ABS板、ポリカーボネート板等の熱可塑性樹脂板;フェノール樹脂板、尿素樹脂板、不飽和ポリエステル樹脂板、ポリウレタン樹脂板、エポキシ樹脂板、メラミン樹脂板等の熱硬化型樹脂板;フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の樹脂を、硝子繊維不織布、布帛、紙、その他の各種繊維質基材に含浸硬化して複合化したいわゆるFRP板等が挙げられ、これらを単独で用いてもよく、これらの2種以上を積層した複合基板として用いてもよい。
また、熱可塑性樹脂板や熱硬化型樹脂板は必要に応じて、着色材(顔料又は染料)、木粉や炭酸カルシウム等の充填剤、シリカ等の艶消し剤、発泡剤、難燃剤、タルク等の滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種の添加剤が含まれていてもよい。
なお、上記被着材の厚みは特に限定されない。
上記被着材へ本発明の化粧シートを積層する方法としては特に限定されず、例えば、上述したプライマー層を介して積層したり、上述した接着剤層を介して積層したりする手段等が挙げられる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によって限定されるものではない。
(実施例)
両面にコロナ放電処理を施した基材(60μm厚、着色ポリプロピレンシート)を準備し、その一方の面にウレタン-硝化綿混合樹脂100質量部にヘキサメチレンジイソシアネート5質量部を添加するインキを塗布して2μm厚のプライマー層を形成し、他方の面にアクリルウレタン系樹脂100質量部にヘキサメチレンジイソシアネート8質量部、酸化チタン70量部を添加するインキを塗布して2μm厚の隠蔽層(非特徴部分)を形成した。
次いで、上記隠蔽層上にアクリルウレタン系樹脂に着色顔料を添加したインキを塗布して1μm厚の図柄層(木目模様、特徴部分)を形成することにより、特徴部分と非特徴部分とを有する絵柄層を一方の面に備える基材を準備した(準備工程)。
次いで、アクリルポリオール-ウレタン混合樹脂100質量部にヘキサメチレンジイソシアネート11質量部を添加したインキを塗布して2μm厚の接着剤層を形成し、上記接着剤層上に、Tダイ押出機でポリプロピレン樹脂を加熱溶融押出しして100μm厚の透明性樹脂層を形成した(ラミネート工程)。
そして、上記透明性樹脂層側からエンボス加工を施して、上記図柄層と同調した凹部を賦形した(賦形工程)。
その後、凹部を賦形した透明樹脂層上にアクリルポリオール-ウレタン混合樹脂100質量部にヘキサメチレンジイソシアネート6質量部を添加したインキを塗布して2μm厚のプライマー層を形成した。
次いで、上記プライマー層上に、アクリレート系電子線硬化型樹脂をグラビアコート法により固形分が30g/mとなるように塗布・乾燥した後、酸素濃度200ppm、加速電圧165KeV、5Mradの条件で電子線を照射して電子線硬化型樹脂からなる表面保護層を形成し(コーティング工程)、化粧シートを作製した。
作製した化粧シートを確認したところ、絵柄層の絵柄模様と凹部とが同調しており、視覚的に優れた立体感を有していた。
なお、上記ラミネート工程、コーティング工程、賦形工程、及び、コーティング工程は、ロールトゥロールにより連続的に行われ、賦形工程後に、検出機構(カメラ)を用いて絵柄層の特徴部分の位置と、絵柄層の特徴部分に同調させた凹部の位置との位置関係を確認した。上記絵柄層の特徴部分と凹部の位置ズレを検出した場合には、送り出し調節機構の速度を変更して、賦形前シートのテンションを補正することにより、位置を調節することができる。
本発明によれば、絵柄層の絵柄模様と凹部とが同調することにより、視覚的に優れた立体感を有する化粧シートの製造方法及び化粧シートの製造装置を提供することができる。
1 基材
2 絵柄層
2a 特徴部分
2b 非特徴部分
3 透明性樹脂層
4 表面保護層
10 化粧シート
11 賦形前シート
12 賦形後シート
20 搬送機構
30 ラミネート機構
40 賦形機構
50 検出機構
60 送り出し調節機構

Claims (3)

  1. 凹凸形状を備える化粧シートの製造方法であって、
    特徴部分と非特徴部分とを有する絵柄層を一方の面に備える基材を準備する準備工程、
    前記絵柄層上に、透明性樹脂層をラミネートするラミネート工程、
    前記透明性樹脂層を有する側から、前記絵柄層の特徴部分に同調した凹凸形状を賦形する賦形工程、及び、
    前記透明性樹脂層上に、表面保護層をコーティングするコーティング工程を有する
    ことを特徴とする化粧シートの製造方法。
  2. 前記賦形工程後に、前記絵柄層の特徴部分と、前記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部との位置情報を検出する検出工程を更に有し、
    前記位置情報を前記賦形工程の前方に備えた送り出し調節機構にフィードバックして、前記絵柄層の特徴部分の位置と、前記絵柄層の特徴部分に同調させた凹部の位置とを調節する請求項1に記載の化粧シートの製造方法。
  3. 前記ラミネート工程と前記賦形工程とが同時に行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧シートの製造方法。
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