以下、本発明の実施形態の一例を説明するが、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限られないことは勿論である。
〔第1実施形態〕
図1は、ゲームプレイに関する動画の公開制御システムの構成例を示す図である。
公開制御システム1000は、ネットワーク9を介して相互にデータ通信が可能に接続された、サーバシステム1100とプレーヤ端末1500とを含む。
公開制御システム1000は、(1)プレーヤ端末1500を使用するユーザに向けて、オンラインゲームを提供するゲームサービスと、(2)ゲームプレイの再現映像を閲覧可能に提供する公開サービスと、を提供するコンピュータシステムである。勿論、公開制御システム1000は、付加的にその他のサービスの提供を行ってもよい。
ネットワーク9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、ネットワーク9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
サーバシステム1100は、例えば本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを有し、本体装置1101に制御基板1150を搭載するコンピュータシステムである。
制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。なお、制御基板1150の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
そして、サーバシステム1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、ゲームサービスと、公開サービスと、を提供する機能を実現する。その中には、それらのサービスの提供に係り、プレーヤ端末1500にて実行可能なプログラムや、プログラムの実行に必要となる各種データの提供も含まれる。
なお、図1では、プレーヤ端末1500を1台のみ描いているが、実際のシステム運用においては、同時に複数のプレーヤ端末1500がサーバシステム1100にアクセス可能である。
また、サーバシステム1100を、1台のサーバ装置であるかのように描いているが、複数の装置で実現する構成であってもよい。例えば、サーバシステム1100は、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。また、サーバシステム1100を構成するハードウェアの設置場所は問わない。離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、ネットワーク9を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
なお、サーバシステム1100は、プレイ動画の公開サービスに係り、プレイ動画の公開サイトを管理する制御を行う。
勿論、公開サイトの管理を自機で実現せず、外部の動画公開管理サーバ1200を利用する構成であってもよい。動画公開管理サーバ1200は、既存の動画公開サイト(インターネット等を通じて不特定多数からの動画投稿を受け付け、投稿された動画を不特定多数の閲覧者にストリーミング再生可能に提供するウェブサイト)を運用・管理するための外部サーバである。この場合、サーバシステム1100は、動画公開管理サーバ1200と通信して、プレイ動画を自動投稿することでプレイ動画の公開を実現する。
プレーヤ端末1500は、登録手続を経たユーザが、本実施形態の公開制御システム1000を利用するために使用するコンピュータシステムであって、ネットワーク9を介してサーバシステム1100にアクセスできる電子装置(電子機器)である。具体的には、プレーヤ端末1500は、ゲームプレイをするための装置であり、且つ、動画公開サイトにアクセスして、公開されているプレイ動画を閲覧する装置でもある。
なお、本実施形態のプレーヤ端末1500は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、コンピュータであれば、スマートウォッチ、スマートグラスなどのウェアラブルコンピュータや、携帯型ゲーム装置、タブレット型コンピュータ、パソコン、などでもよい。スマートフォンと、当該スマートフォンに通信接続されたスマートウォッチとの組み合わせといった複数の電子機器が通信可能に接続することで1つの機能を果たす場合にはこれらの複数の電子機器を一つのプレーヤ端末1500とみなすことができる。
プレーヤ端末1500は、操作キー1502と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、制御基板1550と、を備える。制御基板1550は、(1)CPU1551や、GPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、(2)VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、(3)ネットワーク9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、(4)タッチパネル1506のドライバ回路、操作キー1502からの信号を受信する回路、などが含まれているインターフェース回路1557、などを搭載する。
制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部又は全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。そして、制御基板1550は、プレーヤ端末としての機能を実現させるためのプログラムや各種データをICメモリ1552に記憶する。
なお、本実施形態では、プレーヤ端末1500はプログラムや各種の設定データをサーバシステム1100からダウンロードする構成としているが、ディスクメディアリーダやメモリーカードリーダを搭載することで、別途入手したディスクメディアやメモリカードなどの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
図2は、ゲームサービスについて説明するための図である。
プレーヤ2がプレーヤ端末1500でプレイするゲームは、サーバシステム1100をゲームサーバとするクライアント・サーバシステムで実行されるオンラインゲームである。
ゲーム進行に係る情報、及びゲーム画面W2の表示に係る情報は、サーバシステム1100にて生成され、適宜プレーヤ端末1500へ提供される。プレーヤ端末1500は、操作入力兼ゲーム画面表示のための端末として機能する。すなわち、プレーヤ端末1500は、サーバシステム1100から提供された情報に基づいて、ゲーム画面を表示し、操作入力情報を逐一サーバシステム1100へ送信する。サーバシステム1100は、プレーヤ端末1500から送信された操作入力情報に基づいて、ゲームを進行させる。
サーバシステム1100は、ゲーム進行制御とともにプレイデータ700を作成・記憶する。プレイデータ700は、ゲームプレイ毎に作成され、ゲーム進行を制御するための各種データであって、その時々のゲームの最新状況を記述し、プレイ中は常時更新される。勿論、プレイデータ700は、当該ゲームプレイに参加するプレーヤアカウントも含む。
サーバシステム1100は、このプレイデータ700に基づいてプレイ再現用データ750を作成・記憶する。プレイ再現用データ750は、プレイデータ700を構成する各種データを時系列に格納するデータ群である。よって、プレイ再現用データ750が格納するデータを時系列に読み出すことで元になったゲームプレイを再現することできる。その意味では、プレイ再現用データ750は「リプレイデータ」と呼んでも良い。
図3と図4は、プレイ動画の公開について説明するための図である。
サーバシステム1100は、プレーヤ2毎に公開制限設定データ720を作成・記憶する。公開制限設定データ720は、対応づけられるプレーヤ2が、自身のプレイ動画の公開についてどのような制限にするかを指定した情報である。プレーヤ2自らが、ゲームプレイする前に、所定の設定画面で、適用する制限の種類を選択して設定する。公開制限設定データ720には、適用ユーザアカウント721と、設定日時723と、制限種類設定725と、制限詳細設定726とが含まれる(図12参照)。
図5は、公開制限設定データ720を設定するための設定画面W5の例を示す図である。
設定画面W5は、ゲーム開始前(例えば、ゲーム開始前にプレーヤキャラクタの選択などと一緒に表示されたり、セーブデータからゲームを再開する場合の再開前に表示されたりする)に表示され、設定結果が公開制限設定データ720として記録される。
設定画面W5は、制限種類設定部10を有する。制限種類設定部10では、制限の種類の選択肢が提示され、プレーヤ2は何れかの設定を選択操作する。制限の種類は、適宜設定可能であるが、本実施形態では、「無制限公開」「公開禁止」「制限付公開」を用意することとする。
「無制限公開」は、実質的な無制限での公開を希望する場合に選択する。
「制限付公開」は、無制限公開と公開禁止の中間であって、指定した制限に従って公開を許可する場合に選択する。そして、制限付公開の選択肢に関連して、制限詳細表示部12が表示される。制限詳細表示部12では、詳細な制限の内容が表示され、その種類毎にチェックボックスが用意される。プレーヤ2は希望する制限内容のチェックボックスをチェックする操作をすることで、希望する制限を詳細に設定する。設定された制限は制限詳細設定として記憶される。制限の詳細は、適宜設定可能である。例えば、「アカウントを非表示にする」「プレーヤの音声を代替音声に代える」「テキストチャットを非公開にする」「プレーヤキャラクタの特徴部位にモザイクを施して表示する」などである。
「公開禁止」は、公開を希望しない場合に選択する。但し、本実施形態で言うところの公開禁止は原則の取り扱いを示すものであって、プレイ内容が後述する「公開推奨条件」に適合する場合には、公開禁止に設定されていても、所定の公開制限が適用された後に例外的に公開される。
これに関連して、設定画面W5では、公開禁止の設定に係る注意事項表示14と、当該注意事項を理解した上でプレイする旨を承認する操作入力のための承認操作部16と、当該注意事項を承認できないのでゲームプレイを注視する操作入力のための否認操作部17と、が表示される。
プレーヤ2は、設定画面W5で本人が希望する制限の内容を設定し、適用開始操作アイコン18を操作してゲームプレイを開始する。或いはゲーム開始前の準備画面を経てゲームプレイを開始する。
図3の例では、プレーヤ2aの公開制限設定データ720では「無制限公開」が設定されている。すなわち、プレーヤ2aのプレイ動画は、特に制限することなく公開される。サーバシステム1100は、公開制限設定データ720の設定が「無制限公開」又は「制限付公開」である場合、当該公開制限設定データ720に対応づけられるプレーヤ2aのプレイ再現用データ750に、公開制限設定データ720の設定が示す制限内容を適用するようにプレイ再現用データ750を変更する。
制限内容の適用とは、プレイ再現用データ750から制限対象に係る情報を削除することで実現される。又は、プレイ再現用データ750の内容に、制限対象をプレイ動画作成時に非表示扱いとするように指定するデータを追加することで実現できる。或いは、制限対象を代替データに差し替えることで実現できる。
そして、サーバシステム1100は、制限が適用されたプレイ再現用データ750に基づいてプレイを再現したプレイ動画を作成し、動画公開管理サーバ1200へ所定の手続を介して送信して、公開サイトW3(動画共有サイト)にて公開する制御を行う。
なお、本実施形態では、公開サイトW3がプレーヤ2に限定して利用される場合、サーバシステム1100は、プレイ再現用データ750から予め作成するのは、公開サイトW3で表示するサムネイル画像程度に留めておく。そして、視聴リクエストをしたプレーヤ2のプレーヤ端末1500に対して、プレイ動画を生成して配信するとしてもよい。勿論、プレイ再現用データ750から予め動画データを作成しておいてこれを配信して公開するとしてもよい。
一方、図4の例では、プレーヤ2bの公開制限設定データ720では「公開禁止」に設定されている。サーバシステム1100は、公開制限設定データ720が「公開禁止」に設定されている場合、基本的には、当該公開制限設定データ720に対応づけられるプレーヤ2bのプレイ再現用データ750を非公開とする。但し、所与の公開推奨条件を満たすと判定された場合には、プレイ再現用データ750から、個人を特定可能な要素である個人特定要素(当該プレーヤの個人を特定するヒントになり得る情報や表示)を削除しつつ、プレイ動画を作成して公開する。
ここで言う「公開推奨条件」は、プレイ動画の公開を望まないプレーヤ2b(公開拒否プレーヤ)の個人的希望を叶えるよりも、当該プレーヤのプレイ動画をあえて公開することで得られるプレーヤコミュニティ全体の利益が上回ると判断する条件である。
「公開推奨条件」は、プレイ動画の内容が特に希少、特に優秀、特に興趣がそそられる、の少なくとも何れかに該当するプレイ内容であることを示す。具体的には、あるゲームステージのステージボスを攻略する新しい攻略法を編み出した場合が該当する。公開すれば、多くの他プレーヤにとってゲームクリアの役に立つ。また触発された他プレーヤが、更に別の新しい攻略法を編み出すためにやり込みをするかもしれない。その過程で、友人と多いに語らい、ゲームを楽しむこととなるだろう。同様の例としては、最短時間クリアや連続コンボなどの新記録の樹立、超レアアイテムを見つけた、紳士的で称賛されるべき手本となる行動をした、などが上げられる。
勿論、公開推奨条件は、希少なプレイ、優秀なプレイ、興趣あるプレイに限らず、プレーヤコミュニティにとって有益であれば適宜含めることができる。例えば、マナー違反、公序良俗違反、倫理違反などプレイ動画の内容が避けるべき行動も含めることができる。この場合、再現プレイの公開は懲罰的意味合いを有する。偶発的な珍しいシーンなども興趣あるプレイの一種として公開推奨条件に含めることができる。
公開推奨条件の判定は、プレイ再現用データ750に含まれる各種データから判定することができる。プレイ再現用データ750は、プレーヤ情報762と、操作入力時系列データ782と、進行状況時系列データ790と、を含む。
操作入力時系列データ782は、当該ゲームプレイに参加するプレーヤ別に用意される。1つの操作入力時系列データ782は、当該プレーヤによる操作入力の情報(例えば、操作入力の種類、位置、方向、操作量、操作力、入力時間などの入力を記述する各種情報)を、入力された時間情報(例えば、日時やゲームプレイ開始からの経過時間、ゲーム画面の描画フレーム数など)と対応づけて格納する。
進行状況時系列データ790は、その時々のゲーム進行情報を示す情報(例えば、プレイしているステージ番号、対戦ラウンド、ラウンド別の勝敗結果、プレーヤキャラクタ別の位置座標、プレーヤキャラクの位置及び姿勢、プレーヤキャラクタの状態を示すパラメータ値のリスト、など)を時間情報と対応づけて格納する。
NPC(コンピュータにより自動制御されるキャラクタ:Non Player Character)もオブジェクトの一種である。そのため、ゲーム内にNPCが登場する場合には、進行状況時系列データ790に、当該NPCに係る制御情報を時系列に格納したオブジェクト制御時系列データ792を含めることができる。
例えば、「特定技の連続による『コンボ』の成立」を優秀シーン(ハイライトシーン)と判断するために、(1)操作入力時系列データ782に連続的な特定攻撃技の操作入力を示すデータがあり、且つ、(2)進行状況時系列データ790に相手キャラクタに相応のダメージが付与されていることを示すデータがある場合、を公開推奨判定条件として定義する。
また、「コンボ数の新記録達成」を優秀シーンと判断するために、サーバシステム1100が別途、ゲーム内での優秀シーン種別の記録値(例えば、コンボ数、ステージクリア所要時間、連続敵撃破数、最多獲得アイテム数、など)を記録管理することとする。そして、公開推奨条件を、コンボ数が新記録に達したこと、とする。
また、「魔法攻撃だけでボスキャラクタを攻略」を優秀シーンと判断するために、(1)操作入力時系列データ782が魔法攻撃の操作入力であることを示し、且つ、(2)進行状況時系列データ790がボスキャラクタ攻略をしていること、を公開推奨判定条件として定義する。
また、「ボスキャラクタに対する新たな攻略法」を優秀シーンと判断するために、サーバシステム1100が、ゲーム内でのボス攻略時の攻撃に要した攻撃操作の種類や回数、プレーヤキャラクタの移動などを記録項目として、攻撃パターンを分類して記録管理する。そして、公開推奨条件を進行状況時系列データ790がボスキャラクタの攻略に成功したことを示し、且つ、操作入力時系列データ782が示す攻撃パターンが過去に記録されていないこと、とする。
また例えば、1人のプレーヤ2が複数の駒(プレーヤキャラクタ)を操作して対戦するストラテジーゲームであって、「新しい戦術による攻略」を優秀シーンと判断するために、サーバシステム1100が、ゲームステージ別に、使用した駒の種類、配置、移動、回復、追加などを記録項目とし、所与の分類基準に基づいて戦術パターンを分類して記録管理することとする。そして、公開推奨条件を、進行状況時系列データ790がステージクリアをしたことを示し、且つ、該当する戦術パターンが記録されていないこと、とする。
勿論、ゲーム内容に応じて、公開推奨条件はこれら以外の内容に設定可能である。また、公開推奨条件は、上述のように特定のシーン内容に該当するか否かの判定ではなく、評価点の合計で基準値を上回る場合としてもよい。例えば、上述のような優秀シーンに該当する毎に加点して評価点を決定したり、プレイ成績に基づいて加点して評価点を決定したり、避けるべき行動毎にマイナス点を加算して評価点を決定したりすることができる。
図6は、マルチプレイにおけるゲーム画面W6の例を示す図である。
複数のプレーヤが参加するマルチプレイの場合、マッチングの結果によっては、公開制限設定データ720の設定が異なるプレーヤ同士でプレイする場合も起こり得る。図6の例では、3人で1つのチームになり、各々がプレーヤキャラクタ4(4a,4b,4c)を操作して敵キャラクタ6(6a,6b;NPC)と戦う。第1プレーヤ2cの公開制限設定データ720の設定は「無制限公開」、第2プレーヤ2dの設定は「制限付公開」、第3プレーヤ2eの設定は「公開禁止」である。マルチプレイのゲーム画面W6では、各プレーヤの公開制限設定データ720の設定は、公開制限通知20(20a,20b、20c)によって互いに知ることができる。
そして、サーバシステム1100は、マルチプレイのプレイ動画については、公開しようとするプレイ動画の内容を成立させるのに主に関与したプレーヤ2(関与プレーヤ)のうち、1人でも公開制限設定データ720の設定が「公開禁止」である場合、原則的に非公開とし、公開推奨条件が満たされれば例外的に公開とされる。
「関与プレーヤ」の定義は適宜設定可能であるが、基本的には、参加プレーヤ全員が一つのチームを結成して協力プレイをするゲームであれば、当該チームのメンバー全員が関与プレーヤとなる。チーム対戦であれば、対戦シーンに係るチーム全員が関与プレーヤとなる。但し、大規模人数参加型のマルチプレイゲーム(例えば、MMORPGなど)では、公開するプレイの背景に他プレーヤのプレイが映り込む場合もあり得るが、当該他プレーヤは関与プレーヤには含めない。
また、「無制限公開」に設定している第1プレーヤ2cや「制限付公開」に設定している第2プレーヤ2dにより所定の公開要求操作が入力されると、例外的に当該公開要求操作がなされたタイミングの直近過去のシーン(例えば、ボスキャラクタを倒した、連携プレイが上手くいった、などのシーン)は、「公開禁止」に設定している第3プレーヤ2eによる公開許可操作入力があれば公開される。言い換えると、マルチプレイ用公開推奨条件が“「無制限公開」に設定しているプレーヤ2(第1プレーヤ2c)や「制限付公開」に設定しているプレーヤ2(第2プレーヤ2d)により所定の公開要求操作が入力されたこと”である、とも言える。
ちなみに、マルチプレイのゲーム画面W6では、公開要求操作があった旨の要求操作検出通知23が表示されるので、「公開禁止」に設定している第3プレーヤ2eにも、今し方のプレイ動画の公開をメンバーが強く望んでいることが分かる。
図7は、マルチプレイにおけるプレイ動画の公開について説明するための図である。
マルチプレイのプレイデータ700には、各プレーヤの操作入力情報や、進行制御情報が格納されている。サーバシステム1100は、シングルプレイのときと同様に、プレイデータ700からプレイ再現用データ750を作成し記録する。
サーバシステム1100は、所定の「公開要件」が満たされなければプレイ再現用データ750を非公開とし、満たされればプレイ再現用データ750からプレーヤを個人の特定に利用可能な情報を削除した後に、プレイ動画を作成して公開する。
マルチプレイにおける「公開要件」は、公開制限設定データ720の設定が「無制限公開」又は「制限付公開」を設定している関与プレーヤによる公開要求操作が検出され、且つ、「公開禁止」を設定している関与プレーヤによる公開許可操作が検出されたこと、である。
勿論、公開要件はこれに限らず適宜設定可能である。例えば、本実施形態では、関与プレーヤのうち「無制限公開」又は「制限付公開」を設定しているプレーヤ2のうち、1人でも公開要求すると公開されるが、「無制限公開」又は「制限付公開」を設定しているプレーヤ2の全員が公開要求しないと公開できないように公開要件を厳しくしてもよい。逆に、「公開禁止」に設定しているプレーヤ2による公開許可操作を公開要件の構成から除外して公開要件を緩和してもよい。公開要求操作には回数制限を付けるとしてもよい。
このように、シングルプレイであれマルチプレイであれ、サーバシステム1100は基本的には「公開禁止」を希望するプレーヤ2に係るプレイ動画は原則非公開とするが、プレイ内容がプレーヤコミュニティ全体にとって有益と見なされる場合は、例外的に公開し、プレーヤコミュニティを活性化することができる。
図8は、サーバシステム1100の機能構成例を示す機能ブロック図である。
サーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、音出力部390sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。図1のキーボード1106がこれに該当する。
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU、ASIC、FPGA等の演算回路となるプロセッサの他、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、プレーヤ端末1500から受信したデータ、等に基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。
そして、サーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、ゲーム管理部210と、第1公開制御部220と、第2公開制御部230と、条件変更部256と、公開サイト管理部270と、計時部280sと、音生成部290sと、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
ユーザ管理部202は、ユーザ登録の手続きに係る処理、及びユーザアカウントに紐付けられる各種情報の記憶管理を行う。具体的には、ユーザ管理部202は、(1)登録ユーザへの固有のユーザアカウントの付与、(2)ユーザアカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理、(3)ログイン及びログアウトの履歴等を管理するプレイ履歴管理、(4)ゲームで使用するキャラクタの識別情報を含むゲームプレイに係る各種のセーブデータを管理するセーブデータ管理、(5)ユーザが保有するゲーム関連アイテムの管理、などを行う。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられる他のデータの管理機能も適宜含めることができる。
ゲーム管理部210は、オンラインゲームに係る各種制御を実行する。
ゲーム管理部210は、公開制限設定部211と、マッチング部212と、プレイデータ記憶制御部214と、プレイ再現用データ記憶制御部216と、設定内容通知制御部218と、を含む。
公開制限設定部211は、公開制限設定データ720の作成・記録管理に関する処理を行う。具体的には、所定タイミングでプレーヤ2別のプレーヤ端末1500にて設定画面W5を表示させ、当該画面への設定操作入力に応じて、当該プレーヤの公開制限設定データ720を生成し記憶する制御を行う。
マッチング部212は、マルチプレイでゲームを実行する場合に、ゲームに参加するプレーヤをマッチングする。具体的には、マッチング部212は、公開制限設定データ720が「公開禁止」に設定されているプレーヤ(設定条件を満たしていない公開制限設定のプレーヤ)同士を優先的にマッチングする。
プレイデータ記憶制御部214は、プレイデータ700の生成と記憶管理をする(図3、図4参照)。
プレイ再現用データ記憶制御部216は、プレイを再現するための基礎となるプレイ再現用データ750の生成と記憶管理をする(図3、図4参照)。
設定内容通知制御部218は、マルチプレイでゲームを実行する場合に、参加プレーヤに、各参加プレーヤの公開制限設定に基づく設定内容を示す通知を行う。
第1公開制御部220は、再現プレイの公開に関する公開制限設定が所与の設定条件を満たすゲームプレイについて、当該ゲームプレイのプレイ再現用データ750に基づく再現プレイを公開する制御を行う。具体的には、第1公開制御部220は、公開制限設定データ720において公開制限設定が「無制限公開」「限定公開」に設定されている場合、所与の設定条件を満たすと判断する。そして、第1公開制御部220は、プレイ再現用データ750からプレイ動画を生成して、公開サイト管理部270による公開対象として設定する。或いは、外部の動画公開管理サーバ1200(図1参照)へアップロードして公開する。
第2公開制御部230は、公開制限設定が設定条件を満たしていないゲームプレイであり、且つ、当該ゲームプレイが所与の公開推奨条件を満たすゲームプレイについて、当該ゲームプレイのプレイ再現用データ750に基づく再現プレイを公開する制御を行う。
具体的には、第2公開制御部230は、公開推奨条件判定部232と、表示抑制制御部234と、公開許可操作受付制御部236と、第3公開制御部238と、を有する。
公開推奨条件判定部232は、プレーヤ2の公開制限設定データ720において公開制限設定が「無制限公開」「限定公開」に設定されている場合、すなわち公開制限設定が所与の設定条件を満たさない場合に、プレイ再現用データ750に基づく再現プレイの内容が、公開推奨条件を満たすか判定する。
表示抑制制御部234は、再現プレイにおいて、設定条件を満たしていない公開制限設定のプレーヤの識別情報を表示しないようにする制御を行う。具体的には、プレイ再現用データ750から当該プレーヤの識別情報を削除するか、ダミーデータに差し替える。或いは、プレイ再現用データ750からプレイ動画を生成する際に、識別情報を非表示或いはダミーデータに差し替える。
公開許可操作受付制御部236は、(1)ゲームプレイが所与の公開推奨条件を満たすゲームプレイであり、且つ(2)参加プレーヤの中に、設定条件を満たしていない公開制限設定の参加プレーヤが含まれている場合に、当該参加プレーヤに公開の許可を問い合わせて公開許可操作を受け付ける制御を行う。具体的には、設定条件を満たしている公開制限設定(「無制限公開」又は「制限付公開」)の参加プレーヤのプレーヤ端末1500から公開要求操作を受け付ける制御を行う(図7参照)。また、設定条件を満たしていない公開制限設定(「公開禁止」)の参加プレーヤのプレーヤ端末1500から、公開要求に対する公開の許可をする/しないの選択を受け付ける制御を行う。なお、公開許可操作受付制御部236は、公開推奨条件を満たすか満たさないかに関わらず、或いは公開要求の有り無しに関わらず、参加プレーヤの中に、設定条件を満たしていない公開制限設定の参加プレーヤが含まれている場合に、当該参加プレーヤに公開の許可を問い合わせて公開許可操作を受け付ける制御を行う、としてもよい。
第3公開制御部238は、公開許可操作受付制御部236による受け付けがなされた場合に、当該ゲームプレイのプレイ再現用データ750に基づく再現プレイを公開する制御を行う。
条件変更部256は、視聴ユーザによる所与の希望条件入力に基づいて、公開推奨条件を変更する。
公開サイト管理部270は、再現プレイを公開するウェブサイト或いはそれに準ずる電子掲示板相当を運営・管理する制御を行う。
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
音生成部290sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理やゲーム等に係る操作音や効果音、BGMなどの音声データを生成或いはデコードする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390sへ出力する。
音出力部390sは、音声信号を放音する。図1の例では本体装置やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
画像生成部292sは、画像の生成、画像の合成、画像表示部392sにそれらを表示させる画像信号の出力を行う。サーバシステム1100のシステム管理に関する画面やゲーム画面、各種の設定画面(又はそれらをプレーヤ端末1500で表示させるためのデータ)などの画像を生成する機能の一部がこれに該当する。
画像表示部392sは、フラットパネルディスプレイや、ヘッドマウントディスプレイ、プロジェクターなど、画像を表示させる装置で実現される。図1の例では、タッチパネル1108がこれに該当する。
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部394sは、ネットワーク9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では通信装置1153が該当する。
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。図1の例では本体装置が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
図9は、サーバ記憶部500sが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。本実施形態におけるサーバ記憶部500sは、サーバプログラム501と、配信用クライアントプログラム503と、ゲーム初期設定データ510と、ハイライトシーン定義データ520と、公開推奨条件定義データ540と、を記憶する。
また、サーバ記憶部500sは、逐次生成・管理されるデータとして、ユーザ管理データ600と、プレイデータ700と、プレイ再現用データ750と、前例記録データ800と、シーン別プレイ再現用データ820と、再現プレイのプレイ動画データ840と、再現プレイのプレイ動画を公開するウェブサイトを運用管理するための公開サイトデータ842と、追加公開推奨条件候補データ844と、有効化情報846と、現在日時900と、を記憶する。サーバ記憶部500sは、その他のプログラムやデータ(例えばタイマや、カウンタ、各種フラグなど)も適宜記憶する。
サーバプログラム501は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ユーザ管理部202、ゲーム管理部210、第1公開制御部220、第2公開制御部230、条件変更部256、公開サイト管理部270、としての機能を実現させるためのプログラムである。
配信用クライアントプログラム503は、プレーヤ端末1500へ提供されるクライアントプログラムのオリジナルである。
ゲーム初期設定データ510は、ゲームの実行制御に必要な各種初期設定データを含む。
図10は、ハイライトシーン定義データ520のデータ構成例を示す図である。
ハイライトシーン定義データ520は、プレイ再現用データ750として蓄積された全てのゲームプレイのなかから、公開するに値するシーンを選抜するための基準を定義するデータであって、シーンの内容毎に作成される。
一つのハイライトシーン定義データ520は、固有のシーンID521と、検索用タグ設定データ523と、該当シーンを判定するための判定要件データ530と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
検索用タグ設定データ523は、プレイ動画として公開する際に、当該プレイ動画のメタデータとして設定される検索用のキーワード群である。
判定要件データ530は、サブ条件のAND又はORで記述される。サブ条件の種類や内容は、ゲーム内容に応じて適宜設定可能である。例えば、サブ条件として、進行状況条件532と、操作入力条件534と、プレイ成績条件536と、記録条件538と、を用いてもよい。
進行状況条件532は、ゲーム進行状況に関するサブ条件である。例えば、プレイ中のゲームステージID、ゲームフィールドにおける位置情報、複数人で構成されるチームのうち生存しているメンバーの数、各ミッションのクリア有無を示す星取り表、プレイ開始からの経過時間範囲、などを用いて記述できる。端的に言えば、どのようなゲーム進行状況であったか、の条件である。
操作入力条件534は、操作入力に関するサブ条件である。例えば、操作入力の種類を時系列に記述した操作入力パターンのデータや、操作入力の時間差や回数の閾値、などを用いて記述できる。端的に言えば、どのような操作入力をしたか、の条件である。
プレイ成績条件536は、プレイ成績についてのサブ条件である。例えば、ステージクリア、レアアイテム獲得、ボスキャラクタ討伐、隠しステージの開放、獲得した得点、到達距離、などを用いて記述できる。端的に言えば、どのようなプレイ成績であるか、の条件である。
記録条件538は、当該ゲームにおける優秀記録としての記録の有無、記録との差などを用いて記述できる。
サブ条件を適切に設定することで、例えば「第Nステージにおいて、魔法攻撃のみで、ボスキャラクタを討伐した、初めてのプレーヤ(該当記録なし)」と言うプレイ内容であることを判定要件として定義することができる。また例えば「(進行状況条件=無制限)、M回(Mは5以上の整数)の操作入力、全攻撃ヒット(コンボ達成)、新記録達成」と言うプレイ内容であることを判定要件として設定することができる。なお、サブ条件で定義する内容は、実質的な定義無し・無制限とすることもできる。
図11は、公開推奨条件定義データ540のデータ構成例を示す図である。
公開推奨条件定義データ540は、公開推奨条件毎に作成される。1つの公開推奨条件定義データ540は、固有の条件ID541と、検索用タグ設定データ543と、条件説明文545と、条件の詳細を記述する条件詳細データ550と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
条件説明文545は、当該条件の内容を説明するテキスト文のデータであって、公開制限の設定画面W5(図6参照)において、公開推奨条件の提示操作アイコン15が操作された場合に、その内容がプレーヤ2へ提示される。
条件詳細データ550は、当該公開推奨条件の内容を定義付けるデータ群であって、当該公開推奨条件の内容をサブ条件のAND又はORで記述される。条件詳細データ550が、公開推奨に値すると判断するために満たすべき希少条件や、優秀条件、興趣条件を記述している。サブ条件の種類や内容は、ゲーム内容に応じて適宜設定可能である。例えば、サブ条件として、進行状況条件552と、操作入力条件554と、プレイ成績条件556と、記録条件558と、を用いることができる。
進行状況条件552は、ゲーム進行状況に関するサブ条件である。例えば、プレイ中のゲームステージID、ゲームフィールドにおける位置情報、複数人で構成されるチームのうち生存しているメンバーの数、各ミッションのクリア有無を示す星取り表、プレイ開始からの経過時間範囲、などを用いて記述できる。端的に言えば、どのようなゲーム進行状況であったか、の条件である。
操作入力条件554は、操作入力に関するサブ条件である。例えば、操作入力の種類を時系列に記述した操作入力パターンのデータや、操作入力の時間差や回数の閾値、などを用いて記述できる。端的に言えば、どのような操作入力をしたか、の条件である。
プレイ成績条件556は、プレイ成績についてのサブ条件である。例えば、ステージクリア、レアアイテム獲得、ボスキャラクタ討伐、隠しステージの開放、獲得した得点、到達距離、などを用いて記述できる。端的に言えば、どのようなプレイ成績であるか、の条件である。
記録条件558は、当該ゲームにおける優秀記録としての記録の有無、記録との差などを用いて記述できる。
公開推奨条件定義データ540は、サブ条件を適切に設定することで、(1)プレイ内容が所与の希少条件を満たすこと、(2)当該ゲームプレイの成果が所与の優秀条件を満たすこと、(3)プレイ内容が所与の興趣内容条件を満たすこと、のうちの少なくとも1つを含むように設定される。
例えば、魔法無しでは攻略できないと思われるボスキャラクタを攻略したプレイ内容、すなわち「まさかそれができるとは」と思わせる希少且つ優秀且つ興趣がそそられるプレイ内容を公開推奨条件とするならば、条件詳細データ550を「進行状況条件=第Nステージにおいて、操作入力条件=魔法攻撃なし、プレイ成績条件=ボスキャラクタを討伐した、記録条件=設定無し」とすることができる。「記録条件=設定無し」なので、該当するプレイが起きる毎にそれが公開されることとなる。もし「記録条件=前例無し」に設定すれば、該当するプレイが初めて起きたときに限定して公開することとなる。
また、進行状況に限らず連続コンボ数が更新された希少且つ優秀なプレイ内容を公開推奨条件とするならば、条件詳細データ550を「進行状況条件=設定無し、操作入力条件=M回(Mは5以上の整数で連続コンボ数の記録値)の操作入力、プレイ成績条件=連続された全攻撃ヒット(コンボ達成)、記録条件=前例無し」と設定すればよい。
公開推奨条件定義データ540と、ハイライトシーン定義データ520とを比較すると、両者は良く似ているが、公開推奨条件定義データ540が定義するプレイ内容は、ハイライトシーン定義データ520でハイライトシーンとするプレイ内容のなかでも、特に珍しいもの、特に優秀なもの、記録的なもの、特に興趣に溢れるもの、となる。つまり、再現プレイを未公開にするにはあまりにも惜しく、プレーヤコミュニティ全体にとって有益なものとなっている。
その意味においては、公開推奨条件定義データ540は、ハイライトシーン定義データ520で定義されるシーンのうち、公開推奨条件を満たすと見なされるシーンのシーンID521のリストとして実現されてもよい。
図9に戻って、ユーザ管理データ600は、所定のユーザ登録手続を行ったユーザ、すなわちプレーヤとなり得るユーザ毎に用意される。1つのユーザ管理データ600は、固有のユーザアカウントと、ゲームセーブデータと、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
図12は、プレイデータ700のデータ構成例を示す図である。
プレイデータ700は、ゲームプレイ毎に作成され、当該ゲームプレイにおける最新の進行状況や最新のプレイ成績などを記述する各種データが格納される。具体的には、プレイデータ700は、固有のプレイID701と、プレイ日時702と、プレーヤアカウントリスト703と、プレーヤ別データセット710と、進行状況データ740と、公開要求履歴データ744と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
プレーヤアカウントリスト703は、マッチングデータ704を含む。
プレーヤ別データセット710は、プレーヤ別に用意され、当該データセットが適用されるプレーヤのプレーヤ情報712と、公開制限設定データ720と、当該プレーヤが操作するキャラクタ別のプレーヤキャラクタ設定データ730と、操作入力データ732と、当該プレーヤが個人的及び所属チームが成したプレイ成績を示すプレイ成績データ734と、チャットデータ736と、を含む。チャットデータ736の元となるチャットは、テキストチャットでも、音声チャットでもよい。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。例えば、1人称視点を採用するゲームでは、視点操作のデータも含めることができる。ゲーム内容によっては、こらのうち1つ又は複数を適宜省略できる。
進行状況データ740は、最新のゲーム進行状況を記述する。例えば、プレイ開始からの経過時間、プレイ中のゲームステージ、対戦であれば勝敗数、などを含む。また、進行状況データ740は、プレーヤキャラクタやNPC、背景オブジェクトなどゲームに登場するオブジェクト別のオブジェクト制御データ742を含んでいる。
公開要求履歴データ744は、マルチプレイ時に作成されるデータであって、公開要求操作(図7、図8参照)が検出される毎に作成される。1つの公開要求履歴データ744は、要求者アカウントと、要求タイミング(例えば、プレイしているゲームステージID、経過時間、など)とを対応付けて格納している。すなわち、公開要求履歴データ744は、何時、誰が公開要求したかを示す。
図13は、プレイ再現用データ750のデータ構成例を示す図である。
プレイ再現用データ750は、ゲームプレイ毎つまりプレイデータ700別に用意される。プレイ再現用データ750は、基本的にはプレイデータ700に含まれる各種データを、プレイデータ700のデータをコピーして時系列に蓄積し続けたデータ群で構成される。
具体的には、プレイ再現用データ750は、起源となったゲームプレイを示す起源プレイID751と、プレイ日時752と、プレーヤアカウントリスト753(マッチングデータ754を含む)と、プレーヤ別データセット760と、進行状況時系列データ790と、公開要求履歴データ794と、を含む。
プレーヤ別データセット760は、プレーヤ情報762と、公開制限設定データ770と、プレーヤキャラクタ設定時系列データ780と、操作入力時系列データ782と、プレイ成績時系列データ784と、チャット時系列データ786と、を含む。
公開制限設定データ770は、適用ユーザアカウント711と、設定日時773と、制限種類設定775と、制限詳細設定776と、を含む。
図14は、前例記録データ800のデータ構成例を示す図である。
前例記録データ800は、当該ゲームに起きた事象に関する記録であって、該当する事象毎に作成される。そして、前例記録データ800は、公開推奨条件に「新記録達成」が含まれるような当該ゲームの過去の事例と比較する必要がある場合に参照される。
前例記録データ800は、例えば、固有の前例ID801と、どのような状況に起きた事例であるかを示す状況詳細データ802と、何についての記録かを示す記録対象810と、記録内容812と、を格納する。
状況詳細データ802は、公開推奨条件定義データ540(図11参照)の条件詳細データ550の記述方法と対応している。すなわち、状況詳細データ802は、記述するためのサブ条件として、進行状況条件803と、操作入力条件804と、プレイ成績条件805と、を含む。勿論、これら以外のサブ条件も適宜含めることができるし、状況詳細データ802を記述するサブ条件はどれも実質的な「条件無し」に相当する設定が可能である。
記録対象810は、プレイ再現用データ750(図13参照)に含まれるどのデータについての記録であるかを示す。例えば、所要時間や、コンボ数、コンボパターン(攻撃技の成立開始から途絶えるまでの連続した操作入力データ)、などとすることができる。
記録内容812は、記録対象810が生じた時の記録である。記録対象810が「コンボパターン」を示していれば、操作入力時系列データ782から、コンボ成立時の連続した複数の操作入力の種類が格納される。
例えば、前例記録データ800で、「ボス攻略でクリアとなる第Xステージにおける所要時間」について記録する場合には、状況詳細データ802は、進行状況条件803を「第Xステージ」、操作入力条件804を「条件無し」、プレイ成績条件805を「ボスキャラクタ討伐(=ステージクリア)」と記述する。記録対象810は「所要時間(ボスキャラクタ出現からボスキャラクタ行動不能に至るまでの経過時間)」となる。
図9に戻って、シーン別プレイ再現用データ820は、ハイライトシーン定義データ520が示すハイライトシーン、及び公開推奨条件定義データ540に適合するシーンを再現するためのデータ群である。シーン別プレイ再現用データ820は、例えば適合したハイライトシーン定義データ520を示すシーンIDと、プレイ時間のどの範囲が該当するシーンであるかを示すシーン範囲情報(例えば、タイムコードの範囲)と、プレイ再現用データ750の部分データと、を格納する。
なお、プレイ再現用データ750を参照しつつ、ハイライトシーン定義データ520が示すハイライトシーン、及び公開推奨条件定義データ540に適合するシーンを判別し、その都度、該当するデータからプレイ動画データ840を生成する場合には、シーン別プレイ再現用データ820を省略できる。
但し、再現プレイの公開の実現方法として、プレイ動画データ840を提供してこれを再生させるのではなく、再現プレイの元データそのものをプレーヤ端末1500に提供して、当該データの示すプレイをプレーヤ端末1500で再現・表示させる構成では、シーン別プレイ再現用データ820そのものの配信が、再現プレイの公開を実現することとなる。
追加公開推奨条件候補データ844は、視聴ユーザ(公開サイトの利用者)が要望することで、追加可能な公開推奨条件別に用意されるデータである。追加公開推奨条件公報844は、固有の追加条件IDと、当該条件の説明(例えば、テキスト文)と、当該追加公開推奨条件定義データ(公開推奨条件定義データ540と同様の内容。)と、を対応づけて格納している。
有効化情報846は、追加公開推奨条件候補データ844が視聴ユーザに提示され追加要望された候補データ別に作成される。有効化情報846は、追加条件IDと、要望日時リストとを含む。要望日時リストは、視聴ユーザが追加要望した日時のリストである。
図15は、プレーヤ端末1500の機能構成例を示す機能ブロック図である。プレーヤ端末1500は、操作入力部100と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500と、を備える。
操作入力部100は、ユーザによってなされた各種の操作入力に応じた操作入力信号を端末処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール、などによって実現できる。図1の操作キー1502、タッチパネル1506がこれに該当する。
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、プレーヤ端末1500の動作を制御する。図1の制御基板1550がこれに該当する。
そして、本実施形態における端末処理部200は、プレーヤ端末演算部260と、動画閲覧制御部264と、計時部280と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294と、を有する。
プレーヤ端末演算部260は、プレーヤ端末1500をサーバシステム1100と通信するクライアント装置としての機能を実現させる制御を行う。具体的には、プレーヤ端末演算部260は、操作信号送信制御部261と、画像表示制御部262と、を含む。
操作信号送信制御部261は、操作入力部100へなされた操作に応じて、各種データやリクエストをサーバシステム1100へ送信するための処理を実行する。
画像表示制御部262は、サーバシステム1100から受信した各種データ等に基づいてゲーム画面や各種の操作画面等を表示するための制御を行う。
動画閲覧制御部264は、公開サイトにアクセスして、動画を視聴・閲覧するための制御、いわゆるウェブブラウザとしての機能を実現するための制御を行う。
計時部280は、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
音生成部290は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、楽曲や効果音、各種操作音の音信号を生成し、音出力部390に出力する。
音出力部390は、音生成部290から入力される音信号に基づいて音出力(放音)する装置によって実現される。スピーカがこれに該当する。
画像生成部292は、画像の生成、画像の合成、画像表示部392にそれらを表示させる画像信号の出力を行う。図1の例では、制御基板1550に搭載されるGPU(Graphics Processing Unit)、グラフィックコントローラがこれに該当する。
画像表示部392は、フラットパネルディスプレイや、ヘッドマウントディスプレイ、プロジェクターなど、画像を表示させる装置で実現される。図1の例では、タッチパネル1506がこれに該当する。
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部394は、ネットワーク9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では無線通信モジュール1553がこれに該当する。
なお、本実施形態では、ゲーム画面や各種の画面の画像をサーバシステム1100にて生成する構成とするが、プレーヤ端末1500で生成する構成とすることも可能である。その場合、画像表示制御部262は、例えば3DCGを生成するための仮想3次元空間に配置されたオブジェクトの制御などを行い、画像生成部292が3DCGをレンダリングし、ゲーム画面を生成するための各種制御を実行することとなる。
端末記憶部500は、端末処理部200に所与の機能を実現させるためのプログラムや、各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図1の例では、制御基板1550が搭載するICメモリ1552がこれに該当する。オンラインストレージを利用する構成も可能である。
具体的には、端末記憶部500は、端末処理部200をプレーヤ端末演算部260として機能させるためのクライアントプログラム502と、動画閲覧制御部264として機能させるためのウェブブラウザプログラム504と、操作入力データ690と、現在日時900と、を記録する。勿論、これら以外のデータも適宜記憶できる。
なお、ウェブブラウザプログラム504は、クライアントプログラム502に含まれる構成であってもよい。この場合、動画閲覧制御部264は、クライアントプログラム502を実行することにより実現され、プレーヤ端末演算部260の一部として機能することとなる。
次に、公開制御システム1000の動作について説明する。
図16は、シングルプレイ処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、プレーヤは、ユーザ登録は勿論のことログイン手続を終えているものとする。
サーバシステム1100は、ゲームプレイの開始前に公開制限設定データ720の設定処理を実行する(ステップS2)。サーバシステム1100は、プレーヤ端末1500にて設定画面W5(図5参照)を表示させ、プレーヤ2による設定操作入力に応じてこれを設定する。
次に、サーバシステム1100は、各種の初期化を行ってゲーム進行制御を開始する(ステップS10)。ゲームセーブデータがある場合には、これを読み込んでセーブポイントからゲームを再開してもよい。ゲーム進行制御を開始すると、サーバシステム1100は、進行制御に必要なデータをプレイデータ700に保存し書き換えしつつ、プレイ再現用データ750としての蓄積を開始する。
ゲームが終了すると(ステップS20)、サーバシステム1100は、プレイ再現用データ750とハイライトシーン定義データ520とを照合して、全ゲームプレイのなかから公開に値するハイライトシーンを抜き出す(ステップS22)。これに伴い、シーン別プレイ再現用データ820が作成される。
次に、サーバシステム1100は、ハイライトシーン別にループAを実行する(ステップS30~ステップS102)。
ループAにおいて、サーバシステム1100は、プレーヤ2の公開制限設定データ720が所定の設定条件を満たすか判定する(ステップS32)。「無制限公開」又は「制限付公開」に設定されている場合は肯定、「公開禁止」に設定されている場合は否定、と判定する。
そして、「無制限公開」に設定されている場合には(ステップS40のYES「無制限公開」)、サーバシステム1100は、シーン別プレイ再現用データ820(ステップS22で作成されたままのデータ)に基づいて、プレイ動画データ840を生成して(ステップS98)、公開処理し(ステップS100)、ループAを終了する(ステップS102)。
公開処理では、生成したプレイ動画データ840を公開対象として公開サイトデータ842に登録する。その際、シーン別プレイ再現用データ820に含まれるシーンIDに該当するハイライトシーン定義データ520の検索用タグ設定データ523(図10参照)に従って、検索用タグを設定する。
なお、外部の動画公開サービスを利用する場合には、サーバシステム1100は、動画公開管理サーバ1200(図1参照)にアクセスして、当該サーバ用に公開されているAPI(Application Programming Interface)を用いて自動投稿手続を実行することで、公開処理を実現する。
「制限付公開」に設定されている場合には(ステップS40のYES「制限付公開」)、サーバシステム1100は、選択されている制限詳細設定を適用するように、シーン別プレイ再現用データ820を変更する(ステップS42)。そして、プレイ動画データ840を生成して(ステップS98)、公開処理し(ステップS100)、ループAを終了する(ステップS102)。なお、制限詳細設定の適用は、シーン別プレイ再現用データ820を変更せずに、プレイ動画データ840の生成時に行うとしてもよい。
「公開禁止」に設定されている場合には(ステップS40のNO「公開禁止」)、サーバシステム1100は、公開禁止対応処理を実行する(ステップS44)。
図17は、公開禁止対応処理の流れを説明するためのフローチャートである。
公開禁止対応処理において、サーバシステム1100は、先ず、シーン別プレイ再現用データ820と、公開推奨条件定義データ540及び追加公開推奨条件候補データ844のうち有効化情報846のある候補データ(但し、要望日時リストの日時が、プレーヤ2の公開制限設定データ770の設定日時773(図13参照)以降のものに限る。)と、を照合して満たすか判定する(ステップS50)。
公開推奨条件を満たす場合は(ステップS50のYES)、サーバシステム1100は、シーン別プレイ再現用データ820から当該プレーヤの個人を特定するヒントになり得る情報や表示(総括して「個人特定要素」と言う。)を削除するようにシーン別プレイ再現用データ820を変更する(ステップS62)。
「個人特定要素」は、例えば、プレーヤアカウント、プレーヤキャラクタの設定時にカスタマイズされて付与された固有形状部位(例えば、任意に追加された角)や、固有のテクスチャパターン(例えば、個人作成したエンブレムの追加)、である。その組み合わせによっては個人特定が可能となり得る、プレーヤキャラクタに適用されている限定スキンやレア装備をこれに含めることもできる。
そして、サーバシステム1100は、プレイ動画データ840を生成して(ステップS64)、公開処理し(ステップS66)、所定の公開特典(例えば、なにがしかのアイテムの付与、アイテム抽選券の付与、など)を行い(ステップS68)、公開禁止対応処理を終える。
もし、公開推奨条件を満たしていなければ(ステップS50のNO)、サーバシステム1100は、ループAの処理対象としているシーンのシーン別プレイ再現用データ820を破棄して非公開として(ステップS69)、公開禁止対応処理を終える。
公開禁止対応処理を終えたならば、図16に戻って、ループAを終了する(ステップS102)。
図18~図19は、マルチプレイに係る処理の流れを説明するためのフローチャートである。
サーバシステム1100は、参加受付を行い(ステップS4)、参加プレーヤ別に、各々のプレーヤ端末1500で設定画面W5を表示させ、その設定操作入力に応じて、各々の公開制限設定データ720(図12参照)を作成する(ステップS6)。
次に、サーバシステム1100は、マッチング処理を行う(ステップS8)。この時、公開制限設定を「公開禁止」に設定した参加プレーヤ同士を優先的にマッチングさせる。例えば、同じチームにする、同じプレイに参加させる、と言った具合である。勿論、必ずしも「公開禁止」のプレーヤ同士をマッチングできるとは限らないので、適宜、タイムアウトを設定して、「公開禁止」のプレーヤと、「無制限公開」及び/又は「制限付公開」のプレーヤとを混在させてマッチングさせるとよい。混在した時こそ本実施形態の作用効果が効果的に発揮される。
マッチングを終えたサーバシステム1100は、ゲーム進行制御を開始する(ステップS10)。そして、参加プレーヤの中に(チーム対戦、又はパーティー編成するRPGなどでは同チーム・同パーティーの中)に公開制限設定データ720の設定が「公開禁止」に設定しているプレーヤがいるかを判定する(ステップS12)。
「公開禁止」のプレーヤがいる場合(ステップS12のYES)、サーバシステム1100は、所定の設定条件を満たしていないと見なして、公開制限設定データの設定通知を公開制限通知20(図6参照)でゲーム画面内に表示する制御を開始し(ステップS12)、更に公開要求操作の受け付けを開始する(ステップS14)。受け付け対象は、公開制限設定データ720の設定が「無制限公開」及び「制限付公開」とした参加プレーヤに限定してもよいし、全員としてもよい。
ゲームが終了したならば(ステップS20)、サーバシステム1100は、ハイライトシーンを選抜し(ステップS22)、それらについて個別にループBを実行する(ステップS30~ステップS104)。
ループBでは、サーバシステム1100は、先ず当該シーンの再現プレイのゲーム画面内に写っているプレーヤキャラクタを操作するプレーヤを抽出し(ステップS32)、抽出したプレーヤ別にループCを実行する(ステップS34~ステップS78)。
ループCでは、サーバシステム1100は、処理対象プレーヤの公開制限設定が所定の設定条件を満たしているかを判定し、「無制限公開」「制限付公開」に設定されている場合は肯定判定して(ステップS40のYES)、そのままループCを終える(ステップS78)。
抽出されたプレーヤ2全てについてループCを終えると、サーバシステム1100は、プレイ動画データ840の生成(ステップS98)・公開処理(ステップS100)を実行してループBを終える(ステップS104)。
参加プレーヤにそもそも「公開禁止」のプレーヤ2がいない場合、又は抽出されたプレーヤ2の中に「公開禁止」のプレーヤ2がいなければ、ループBの処理対象とされるシーンのプレイ動画は、公開されることとなる。参加プレーヤ全ての公開制限設定が「無制限公開」又は「制限付公開」であると言う設定条件を満たせば、公開されることになる、とも言える。
しかし、抽出されたプレーヤ2の中に「公開禁止」のプレーヤ2がいる場合(ステップS40のNO)、「公開禁止」に設定されている場合は所定条件を満たしていないと見なし、サーバシステム1100は、公開禁止対応処理Bを実行する(ステップS46)。
図20は、公開禁止対応処理Bの流れを説明するためのフローチャートである。
公開禁止対応処理Bは、基本的には公開禁止対応処理(図17参照)と同様の流れを有するが、ループBの処理対象とされるシーンの内容が、公開推奨条件を満たさない場合でも、一緒にプレイする他プレーヤの要請に応じて、公開される可能性がある点が異なる。
すなわち、公開推奨条件を満たさない場合(ステップS50のNO)、サーバシステム1100は、当該シーンに関する公開要求操作の有無を判定する(ステップS52)。具体的には、シーン別プレイ再現用データ820に含まれるシーン範囲情報(図9参照)の範囲終わりから所定時間内に、要求タイミングが含まれる公開要求履歴データ794(図13参照)を検索し、該当データがあれば公開要求操作が有りと判定する。
そして、公開要求操作が有った場合(ステップS52のYES)、サーバシステム1100は、「公開禁止」のプレーヤ2のプレーヤ端末1500にて、当該シーンの公開許可を要請する(ステップS54)。例えば、当該シーンの幾つかの画像とともに、公開許可を許可する/許可しない、それぞれの操作入力アイコンを表示させて、何れかの選択入力を促す。
そして、「公開禁止」のプレーヤ2による公開を許可する操作入力があれば、公開許可操作の受け付け有りとみなす(ステップS56のYES)。そして、サーバシステム1100は、個人特定要素を削除して(ステップS62)、プレイ動画を生成(ステップS64)・公開処理(ステップS66)・特典の付与(ステップS68)を実行して、公開禁止対応処理Bを終了する。
「公開禁止」のプレーヤ2による公開を許可しない操作入力があれば、公開許可操作の受け付け無しとみなし(ステップS56のNO)、サーバシステム1100はシーンのシーン別プレイ再現用データ820を破棄して(ステップS69)、公開禁止対応処理Bを終了する。
また、そもそも公開要求操作が無かった場合(ステップS52のNO)も、サーバシステム1100はシーンのシーン別プレイ再現用データ820を破棄して(ステップS69)、公開禁止対応処理Bを終了する。
サーバシステム1100は、公開禁止対応処理Bを終了すると、抽出されたプレーヤ2全員へのループCが実行されていなくとも、ループBを終える(ステップS104)。つまり、公開禁止対応処理Bでの処理次第によって、ループB処理対象のシーンのプレイ動画は公開されることもあれば、公開されないことにもなる。
なお、公開禁止対応処理Bは、ステップS50を省略した構成としてもよい。
また、ステップS50をそのまま残した状態でステップS52を省略する構成も可能である。この場合、参加プレーヤが公開要求しなくとも、サーバシステム1100が自動的に公開推奨条件に合致するプレイが行われた場合に、公開禁止のプレーヤ2に公開許可を要請することとなる。
図21は、公開推奨条件変更処理の流れを説明するためのフローチャートである。
サーバシステム1100は、公開サイトにアクセスしているプレーヤ端末1500にて所定の公開推奨条件変更リクエストの操作が入力されると(ステップS110のYES)、当該プレーヤ端末1500にて、追加公開推奨条件候補を提示するとともに、それらの選択操作を受け付ける(ステップS112)。例えば、当該プレーヤ端末1500では、追加公開推奨条件候補データ844の条件の説明が提示されるとともに、それぞれに対応して選択操作アイコンが表示される。視聴ユーザは、自身が要望する内容に対応する選択操作アイコンを操作して、追加をリクエストする。
サーバシステム1100は、当該プレーヤ端末1500から要望操作アイコンへの操作入力情報を取得し、選択操作された説明の追加公開推奨条件候補データ844の有効化情報846を作成又は更新して有効化し(ステップS114)、公開推奨条件変更処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、プレーヤ2は、自身の再現プレイの公開に関して、無制限、限定的な制限、公開禁止等の様々な制限を設定することができる。自身の公開制限設定として「公開禁止」を選んだプレーヤ2の再現プレイは、原則的には非公開となるが、運営側が用意した公開推奨条件が満たされる場合には、個人が特定される可能性を極力排した状態で例外的に公開となる。
公開推奨条件は、プレイ内容が希少であったり、優秀であったり、興趣をそそそるもの、等に限られている。
よって、再現プレイの公開を望まないプレーヤの個人的希望を尊重しつつ、当該プレーヤの再現プレイを公開することで得られるプレーヤコミュニティ全体の利益を適度にバランスさせることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について説明する。
第1実施形態ではサーバシステム1100が、ユーザの管理・ゲーム進行の管理・公開制御・公開サイトの管理までの全てを実現しているが、第2実施形態では、プレーヤ端末1500がユーザの管理・ゲーム管理・公開制御を担い、サーバシステム1100がゲーム全体に関する情報の管理と公開サイトの管理とを担う。以降では、主に第1実施形態との差異について述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については、第1実施形態と同じ符号を付与して重複する説明は省略する。
図22は、プレーヤ端末1500Bの機能構成例を示す機能ブロック図である。プレーヤ端末1500Bは、第1実施形態のプレーヤ端末演算部260に代えて、ユーザ管理部202と、ゲーム管理部210(マッチング部212を除く。)と、第1公開制御部220と、第2公開制御部230と、を有する。
図23は、プレーヤ端末1500Bの端末記憶部500が記憶するプログラムやデータの例を示す図である。
プレーヤ端末1500Bの端末記憶部500は、ゲームプログラム506と、ゲーム初期設定データ510と、ハイライトシーン定義データ520と、公開推奨条件定義データ540と、ユーザ管理データ600と、プレイデータ700と、プレイ再現用データ750と、前例記録データ800と、シーン別プレイ再現用データ820と、プレイ動画データ840と、現在日時900と、を記憶する。勿論、これら以外のデータも適宜記憶することができる。
ゲームプログラム506は、クライアントプログラム502に代えて記憶される。当該プログラムを実行することで、端末処理部200は、ユーザ管理部202と、ゲーム管理部210と、第1公開制御部220と、第2公開制御部230と、を実装できる。
ゲーム初期設定データ510・ハイライトシーン定義データ520・公開推奨条件定義データ540・前例記録データ800は、オリジナルデータがサーバシステム1100Bにて管理されており、ゲーム開始前に都度に更新される。
図24は、サーバシステム1100Bの機能構成例を示す図である。
サーバシステム1100Bは、マッチング部212と、プレイ再現用データ取得制御部250と、前例データ管理部252と、データ提供部254と、条件変更部256と、公開サイト管理部270と、を有する。
プレイ再現用データ取得制御部250は、プレーヤ端末1500からプレイ再現用データ750を取得する制御を行う。
前例データ管理部252は、取得したプレイ再現用データ750に基づいて、前例記録データ800を更新する。
データ提供部254は、プレーヤ端末1500へ、ハイライトシーン定義データ520・公開推奨条件定義データ540、前例記録データ800、追加公開推奨条件候補データ844、および有効化情報846などの各種データを提供する制御を行う。
サーバシステム1100Bのサーバ記憶部500sは、ゲームプログラム501Bと、配信用ゲームプログラム505と、オリジナルのゲーム初期設定データ510と、オリジナルのハイライトシーン定義データ520と、オリジナルの公開推奨条件定義データ540と、取得したプレイ再現用データ750と、オリジナルの前例記録データ800と、公開サイトデータ842と、オリジナルの追加公開推奨条件候補データ844と、オリジナルの有効化情報846と、現在日時900と、を記憶する。
シングルプレイ処理(図16~図17参照)とマルチプレイ処理(図18~図20参照)は、プレーヤ端末1500Bにて実行される。第1実施形態におけるシングルプレイ処理の実行主体を、プレーヤ端末1500Bと読み替えれば良い。
但し、ゲーム進行制御の開始前に、適宜、サーバシステム1100Bにアクセスして、最新のゲーム初期設定データ510・ハイライトシーン定義データ520・公開推奨条件定義データ540・前例記録データ800を取得し、端末記憶部500に記憶されているこれらのデータを更新するステップを実行する。また、ゲーム終了に伴ってプレイ再現用データ750をサーバシステム1100Bへ送信するステップを実行するものとする。
公開推奨条件変更処理(図21参照)は、第1実施形態と同様にサーバシステム1100Bで実行する。
本実施形態も、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、ユーザの管理・ゲーム管理・公開制御に係る機能部の分担は、第1実施形態と第2実施形態の中間的分担構成も可能である。例えば、ユーザの管理とゲームの管理をプレーヤ端末1500にて担い、公開制御と公開サイトの管理をサーバシステム1100にて担う構成も可能である。その場合、プレーヤ端末1500は、プレイデータ700を更新する毎に更新内容をサーバシステム1100へ送信し、サーバシステム1100Bがそれを受信してプレイ再現用データ750を蓄積することになる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的に第1実施形態をベースとしているが、ゲームプレイ中にプレイ動画の公開を並行して実行することが可能である点が異なる。ここでは、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付与し、主に第1実施形態との差異について述べることとする。
本実施形態のサーバシステム1100は、シングルプレイを実行する場合には、図25~図26に示すシングルプレイ処理Bを実行することができる。
シングルプレイ処理Bは、基本的にはシングルプレイ処理(図16参照)と同様のステップで同様の流れを有するが異なる部分がある。具体的には、サーバシステム1100は、ゲーム進行制御を開始する前に、サーバ記憶部500sに、初期化したシーン切り出しタイミングリスト850を作成する(ステップS3)。
図27は、シーン切り出しタイミングリスト850のデータ構成例を示す図である。シーン切り出しタイミングリスト850は、ゲームプレイを頭から順にシーンに小分けする際に、シーン分けしたタイミングを示す。具体的には、切り出し元プレイID851と、シーンID852に対応付けられた切り出しタイミング853と、を含む。切り出しタイミング853は、プレイ開始からの経過時間の範囲、或いはフレーム番号の範囲を格納する。例えば、ゲーム開始から所定時間ずつ(例えば、2分ずつ)のシーンに小分けにする場合、切り出しタイミング853には、2分毎の経過時間が時系列に格納されることとなる。初期化されたシーン切り出しタイミングリスト850の切り出しタイミング853は、未定(データなし)の状態である。
図25に戻って、サーバシステム1100は、ゲーム進行制御を開始すると(ステップS10)、プレイ開始から所定時間経過後から所定周期でのシーン切り出しを開始する(ステップS11)。これに伴い、シーン別プレイ再現用データ820が生成されることになる。そして、サーバシステム1100は、ゲームが終了するまで(ステップS105のNO)、ループAを切り出したシーン別に実行する(ステップS30~ステップS120)。この場合、公開処理(ステップS100)は、ライブ配信形式でもよい。
ゲームが終了したならば(ステップS120のYES)、図26に移って、サーバシステム1100は、所定の公開期限(例えば、直後や数分後、長くても数時間程度)で今回のゲームプレイに係り公開したプレイ動画の公開を停止して、実質的な時限公開とする(ステップS122)。公開処理(ステップS100)をライブ配信形式で実現した場合は、当該ステップは省略すればよい。
次に、サーバシステム1100は、今回のゲームプレイで得られたシーン別プレイ再現用データ820を統合する(ステップS124)。そして、プレーヤ2の公開制限設定が所定の設定条件を満たすか判定する(ステップS126)。
公開制限設定が「無制限公開」又は「制限付公開」であれば肯定判定し(ステップS126)、サーバシステム1100は、統合したシーン別プレイ再現用データ820に基づいて1本のプレイ動画データ840を作成し(ステップS130)、ステップS100と同様に公開処理する(ステップS132)。
一方、公開制限設定が「公開禁止」であれば否定判定し(ステップS126のNO)、サーバシステム1100は、統合したシーン別プレイ再現用データ820のプレイ内容が所定の再公開推奨条件を満たすか判定する(ステップS128)。
再公開推奨条件の定義データは、別途、公開制御システム1000の運用者が用意する。再公開推奨条件の定義データの内容は、公開推奨条件定義データ540と同じ、又は、よりプレイ内容に関する希少性や優秀性、興趣性についての基準が高く設定されている。
そして、再公開推奨条件を満たすと判定した場合(ステップS128のYES)、サーバシステム1100は、プレイ動画データ840を作成し(ステップS130)、公開処理する(ステップS132)。しかし、再公開推奨条件を満たしていなければ(ステップS128のNO)、サーバシステム1100は統合したシーン別プレイ再現用データ820を破棄して未公開とする。
当該構成では、ゲームプレイが進むにつれて、その頭から順にシーンが切り出される。そして、公開制限設定を「無制限公開」或いは「制限付公開」に設定しているプレーヤ2によるプレイの場合は、切り出された順に次々に公開されることとなる。つまり、公開順に次々に連続視聴すれば、それは実質的なライブ配信公開となる。
但し、公開制限設定を「公開禁止」に設定しているプレーヤ2によるプレイの場合は、切り出された順に公開禁止対応処理で処理され、公開推奨条件を満たしたシーンだけ、順次公開されることになる。この場合、公開推奨条件を満たさない場合は、そのシーンは公開されないことになる。よって、公開されるシーンは断続的になるが、新たなシーンが公開されない時間は、例えば、ステップS11にてゲーム進行制御の開始からシーン切り出しを開始するまでの時間差を消費することで帳尻を合わせる。それにより、見かけ上は、次から次に公開推奨条件を満たしたシーンが連続的に公開されることとなる。つまり、擬似ライブ配信が実現される。
当該構成について総括すれば、当該構成によれば、サーバシステム1100は、連続するゲームプレイのうちの対象部分を時系列にずらしつつ、当該対象部分について、公開制限設定が前記設定条件を満たしておらず、且つ、公開推奨条件を満たすか否かを判定し、肯定判定された場合に少なくとも当該対象部分に係る再現プレイを公開することができる。対象部分に係る再現プレイの公開を時限公開による擬似的なライブ配信、或いは、ライブ配信公開となる。
そして、図28に示すように、サーバシステム1100の第2公開制御部230は、対象部分に係る再現プレイの公開後に、当該対象部分を含む連続するゲームプレイについて、当該ゲームプレイのプレイ再現用データに基づく再現プレイを公開する制御を行う第4公開制御部239を有することになる。
なお、本実施形態は、第2実施形態をベースに実現することもできる。
また、シングルプレイに限らず、マルチプレイであっても同様に適用できる。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
(変形例その1)
例えば、第1実施形態では、クライアント・サーバ型のコンピュータシステムにて公開制御システム1000を実現する例を挙げたが、サーバシステム1100を省略して、複数のプレーヤ端末1500をピアツーピア接続したコンピュータシステムにおいて実現するとしてもよい。その場合、何れかのプレーヤ端末1500に第1実施形態のサーバシステム1100としての機能を担わせる。
(変形例その2)
また、シーン別プレイ再現用データ820それぞれに個別に適用される個別公開制限設定を用意して、この設定を適宜変更する構成も可能である。
具体的には、第1実施形態~第3実施形態の何れかをベースとして、シングルプレイ処理Dを実行可能とする。
図29は、シングルプレイ処理Dの流れを説明するためのフローチャートである。
シングルプレイ処理Dは、基本的にはシングルプレイ処理(図16参照)と同様の流れを有するが、ハイライトシーンの選抜にともない作成されたシーン別プレイ再現用データ820に個別に適用される個別適用公開制限設定データを作成し初期化する(ステップS26)。具体的には、プレーヤ2に公開制限設定データ720の内容をそのまま複製する。
また、ループAでは、ステップS40に代えて、処理対象とするシーンのシーン別プレイ再現用データ820の個別適用公開制限設定データを参照して、所定の設定条件を満たしているかを判定する(ステップS41)。
そして、公開制限設定データ720の設定が「公開禁止」に設定されている場合(ステップS41のNO)、所定の設定条件を満たしていないと判定し、サーバシステム1100は公開禁止対応処理Dを実行する(ステップS45)。
図30は、公開禁止対応処理Dの流れを説明するためのフローチャートである。
当該処理は、基本的には公開禁止対応処理(図17参照)と同様の流れを有するが、ステップS66の公開処理が省略され、代わりにループAで処理対象としているシーンの個別適用公開制限設定データの公開制限設定を「公開禁止」から個人特定要素の削除を制限詳細設定とする「制限付公開」、又は「無制限公開」に変更する(ステップS67)。
公開禁止対応処理Dを終了すると、ステップS41の前に戻って、サーバシステム1100は、同じハイライトシーンについてループAを再び繰り返す。2回目のループAでは、公開推奨条件を満たしたシーンの個別適用公開制限設定データは「公開禁止」以外に変更されているので、2回目で公開処理されることとなる。
(変形例その3)
上記実施形態では、公開制限設定をプレーヤ別に設定したが、マルチプレイゲームの場合、特にチームプレイするマルチプレイゲームの場合は、チーム単位で公開制限設定を行う構成も可能である。その場合、公開制限設定は、別途、チームメンバー間でチャットするなどして合議のうえ、代表者が設定画面W5を呼び出して設定するとしてもよい。
(変形例その4)
制限詳細設定776の内容は、上記実施形態の例に限定されるものではない。制限詳細設定776として、例えば「写り込みは許可するが、大きく写るのは許可しない」「自分のカメラ視点は不許可」などのように、制限詳細設定776が公開許可/不許可を判定する条件として記述されるもの(条件記述タイプ)も含めることができる。
第1実施形態をベースに、当該変形例を詳しく述べると、図31に示すように、サーバシステム1100は、ステップS40に次いで、適用される制限詳細設定776に条件記述タイプ(特定種類の制限詳細)を含むかを判定する(ステップS47)。
そして、含まない場合は(ステップS47のNO)、ステップS42に進む。
含む場合は(ステップS47のYES)、サーバシステム1100は、当該制限詳細設定776に記述された公開を許可するための条件が満たされているかを判定し(ステップS48)、満たされていれば(ステップS48のYES)ステップS42に進み、満たされていなければ(ステップS48のNO)、ステップS44へ進む。
制限詳細設定776として「写り込みは許可するが、大きく写るのは許可しない」を設定した場合は、サーバシステム1100は、ステップS48において、ハイライトシーンの画面における、プレーヤ2が操作するプレーヤキャラクタの画面内の大きさを算出し、「大きく写る」条件を表す所定の写り込みサイズ基準と比較する。或いはゲーム画面に対するプレーヤキャラクタの占める面積比を「大きく写る」条件を表す所定の写り込み画面比基準と比較して、判定する。そして、サーバシステム1100は、「大きく写る」に該当しなければ(ステップS48のYES)、他に設定されている制限詳細設定776を適用の上で公開する。「大きく写る」に該当する場合(ステップS48のNO)は、ステップS44へ進む。
制限詳細設定776として「自分のカメラ視点は不許可」が設定されている場合、サーバシステム1100は、ステップS48においてループAの処理対象とされるハイライトシーンの視点が、プレーヤ2のカメラ視点(プレーヤ2の一人称視点又は三人称視点)であるかを判定する。肯定の場合(ステップS48のYES)はステップS42に進み、否定の場合(ステップS48のNO)はステップS44へ進めばよい。
なお、当該変形例は、第1実施形態以外の実施形態は勿論、他の変形例においても同様に適用することができる。
また、当該変形例を適用した場合、公開特典の内容(ステップS68;例えば図17参照)を、プレーヤ2の元の公開制限設定の種類に応じて変えると好適である。例えば、「公開禁止」に設定していたプレーヤ2への公開特典の内容を、「制限付公開」に設定していたプレーヤ2への公開特典よりも、特典価値が高いように設定すると好適である。公開特典に差を付けることで、「公開禁止」に設定していたプレーヤ2へ納得感を与えることができる。
(変形例その5)
また、公開推奨条件に、音声認識や画像認識を要する内容を適宜含めることができる。但し、第1公開制御部220および第2公開制御部230に、音声認識や画像認識をする機能部を適宜含める。
例えば、公開推奨条件に、チャットに含まれるキーワードを設定する構成も可能である。この場合、ステップS50(例えば、図17参照)にて、チャットがテキストチャットであればそのテキストからキーワード検索をする、又は、チャットが音声チャットであればその音声にキーワードが含まれているかの音声認識をして、キーワードが含まれる場合に、公開推奨条件を満たすと判定すればよい。また同様に、ハイライトシーンに特定の何かが写っている場合を公開推奨条件としたい場合には、画像認識用の辞書データを公開推奨条件と紐付けて用意する。この場合、ステップS50にて、ハイライトシーンを画像認識処理して、公開推奨条件とされる特定の何かが写っているかを判定すればよい。