JP2022055905A - 継手部材、前記継手部材を用いてなるフィルタユニット、及び前記フィルタユニットを有する水処理用セラミックフィルタモジュール - Google Patents

継手部材、前記継手部材を用いてなるフィルタユニット、及び前記フィルタユニットを有する水処理用セラミックフィルタモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】ハニカム構造体を流路方向に直列に接続するために、隣接するハニカム構造体の間に配置して用いられる弾性体からなるシート状の継手部材の位置合わせの精度を高め、大口径のハニカム構造体を用いた場合でも、ハニカム構造体の流路と継手部材の貫通孔との位置合わせを容易にできる継手部材を提供する。【解決手段】多孔質の隔壁で仕切られた一方向に延びる複数の流路を有する複数のハニカム構造体を流路方向に直列に接続するために、隣接する前記ハニカム構造体の間に配置して用いられる弾性体からなるシート状の継手部材20であって、前記ハニカム構造体の流路方向端面に対応する正面形状を有し、前記流路方向端面に開口する前記流路に対応する位置に形成された複数の貫通孔21を有する領域と、前記流路方向端面の周縁部に開口する流路に嵌合可能に形成された複数の突起部22を有する領域とを有することを特徴とする継手部材。【選択図】図9(a)

Description

本発明は、継手部材、前記継手部材を用いてなるフィルタユニット、及び前記フィルタユニットを有する水処理用セラミックフィルタモジュールに関する。
水の浄化の高度処理においては、逆浸透膜を利用した水処理システムが実用化されている。逆浸透膜は分離膜の一種であり、定期的にこの膜表面に洗浄液を流して、分離膜に堆積した汚染物質を除去する必要がある。通常、洗浄液により逆浸透膜が徐々に劣化するため、定期的に逆浸透膜モジュールを交換する。逆浸透膜モジュールの定期的な交換は、水処理の運転を長時間止めて行うため稼働率が低下するといった問題が生じるとともに、逆浸透膜モジュールは再生利用ができないため、毎回新しい逆浸透膜モジュールが必要となり、逆浸透膜の消耗品代、廃棄物処理費等の費用がかさみ、単位水量当たりのランニングコストが上がる原因となっている。
そこで、分離膜の交換寿命を延ばすために、分離膜の性能を劣化させる原因となる有機物等の汚染物質を、逆浸透膜の前段に設けた吸着部材にあらかじめ吸着させて被処理水から除去する前処理工程が提案されている。
例えば、特許文献1(特開2012-91151号)は、外壁と、前記外壁の内側に設けられた複数の流路と、前記複数の流路を隔てる隔壁とを備え、前記隔壁は、隣り合う前記流路を連通する連通孔を有し、被処理水中の有機物を吸着する吸着構造体を開示している。各流路は被処理水の流入側端部と流出側端部とをセラミックの封止材で交互に閉塞することにより、流入側端部に開口した流路から吸着構造体に流入した被処理水が、前記隔壁に形成された連通孔を通って隣接する流路(流出側端部が開口した流路)に流入し、流出側端部から排出される。前記流路及び隔壁に形成された連通孔を被処理水が通過する際に、隔壁に設けられた吸着体によって被処理水中の有機物が吸着除去される。この吸着構造体は、粒子状の吸着材と違って流動性がないため、交換などの保守作業の簡便性において有利であり、コスト低減が可能である。
水処理の処理能力を高めたり、交換までの期間を延ばしたりするためには、特許文献1に記載されたような吸着構造体のサイズを大きくするか、吸着構造体を直列又は並列に複数個並べて使用することが必要となる。しかしながら、吸着構造体のサイズを大きくするには新たな製造設備が必要となり、吸着構造体を複数個使用するとハウジングの数が増えてコスト的に不利である。
特許文献2(特許第6216847号)は、被処理水を一次処理する第1の圧力容器と、前記一次処理によって処理された前記被処理水を二次処理する第2の圧力容器とを備え、第1及び第2の圧力容器には逆浸透膜エレメントが直列に複数接続して配置されており、第1の圧力容器における逆浸透膜エレメントの数を第2の圧力容器における逆浸透膜エレメントの数よりも少なくした逆浸透処理装置を開示している。通常、逆浸透膜エレメントを直列に複数接続して構成した場合、被処理水の供給水側の逆浸透膜が汚れ易くなるため、供給水側の逆浸透膜エレメントを交換する頻度が多くなるが、特許文献2に記載の逆浸透処理装置は、第1の圧力容器と第2の圧力容器とに分割することで、汚れ易い第1の圧力容器の逆浸透膜エレメントのみを交換することができ作業効率が向上し、さらに、第1の圧力容器の逆浸透膜エレメントは数が少ないので、交換が容易であると記載している。
しかしながら、特許文献2に記載したような構成を、特許文献1に記載された逆浸透膜の前段に設ける吸着構造体に適用し、ハウジング内に複数の吸着構造体からなるフィルタを収めたシステムとした場合、先頭のフィルタで大部分の目詰まり原因物質(特許文献2の汚れに当たる)が捕集されてしまうため、先頭のフィルタの負荷が高くなり、フィルタ全体の使用期間が短くなってしまう(交換頻度が高くなる)という問題がある。
特に、大規模な水処理システムにおいては被処理水量に対して必要なフィルタ数が数百から数千におよぶことがあるため、吸着構造体からなるフィルタの最小単位を直列に配列して1つのハウジング内に収納した構成を有し、かつフィルタの交換頻度をできるだけ少なくし、利用効率を向上させた前処理工程を有する水処理システムの開発が望まれている。
特許文献3(国際公開第2019/151522号)は、多孔質セラミックからなる複数の隔壁で仕切られて一方向に延びる複数の流路を有する複数の柱状のハニカム構造体を、シート状の継手部材を介して流路方向に直列に接続してなるフィルタユニットを用いた水処理用セラミックフィルタモジュールを開示しており、弾性体からなる継手部材を介して各セラミックハニカム構造体を対応する流路同士が連通するように接続することで、複数のセラミックハニカム構造体が直列に接続され一体となり1つのセラミックハニカムフィルタとして機能する水処理用セラミックフィルタモジュールを構成可能であると記載している。特許文献3に記載の継手部材は、ハニカム構造体の流路方向端面に開口する流路に対応する貫通孔と、中心を通る十字状の帯状部に千鳥状に設けられ突起部とを有し、前記突起部ハニカム構造体の流路方向端面に開口する流路に嵌め込むことにより、ハニカム構造体の流路と継手部材の貫通孔との位置合わせが容易になると記載している。
特開2012-91151号公報 特許第6216847号公報 国際公開第2019/151522号
しかしながら、特許文献3に記載されたような弾性体からなる継手部材はハニカム構造体の表面の微小な凹凸になじみ易いため液漏れを確実に防止できるが、一方で、水処理の能力を高めるため直径のより大きなハニカム構造体を使用した場合、ハニカム構造体の製造過程での収縮ばらつきなどによるピッチずれが大きくなるため、中心を通る十字状の帯状部に設けられた突起部から遠い位置では継手部材の貫通孔とハニカム構造体の端面に開口する流路との位置ずれが大きくなり、位置合わせが困難になる場合があることがわかった。
従って、本発明の目的は、ハニカム構造体を流路方向に直列に接続するために、隣接するハニカム構造体の間に配置して用いられる弾性体からなるシート状の継手部材の位置合わせの精度を高め、大口径のハニカム構造体を用いた場合でも、ハニカム構造体の流路と継手部材の貫通孔との位置合わせを容易にできる継手部材を提供することにある。さらには、この継手部材を用いてハニカム構造体を直列に接続してなるフィルタユニット、及びそのフィルタユニットを有する水処理用セラミックフィルタモジュールを提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、複数のセラミックハニカム構造体を直列に接続する際に、位置決め用突起部を周縁領域に設けた継手部材を用いることにより、大口径ハニカム構造体を用いた場合でもハニカム構造体の流路と継手部材の貫通孔との位置合わせを高い精度で簡便にできることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の継手部材は、多孔質の隔壁で仕切られた一方向に延びる複数の流路を有する複数のハニカム構造体を流路方向に直列に接続するために、隣接する前記ハニカム構造体の間に配置して用いられる弾性体からなるシート状の部材であって、
前記ハニカム構造体の流路方向端面に対応する正面形状を有し、
前記流路方向端面に開口する前記流路に対応する位置に形成された複数の貫通孔を有する領域と、
前記流路方向端面の周縁部に開口する流路に嵌合可能に形成された複数の突起部を有する領域とを有することを特徴とする。
本発明の継手部材は、前記周縁部とは異なる領域の流路に嵌合可能に形成された複数の突起部を有する領域をさらに有するのが好ましい。
本発明の継手部材は、前記流路方向端面の中心を含む領域の流路に嵌合可能に形成された複数の突起部を有する領域をさらに有するのが好ましい。
本発明の継手部材は、前記流路方向端面の中心を含む十字状の帯領域の流路に嵌合可能に形成された複数の突起部を有する領域をさらに有するのが好ましい。
本発明の継手部材において、前記貫通孔は、前記複数の突起部を有する領域からの距離に応じて大きくなるように構成されるのが好ましい。
本発明の継手部材において、前記貫通孔は、前記複数の突起部を有する領域からの前記貫通孔の所定の数ごとに段階的に大きくなるように構成されるのが好ましい。
本発明の継手部材は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、及びニトリル・ブタジエンゴムからなる群から選ばれた少なくとも1つの材料からなるのが好ましい。
本発明のフィルタユニットは、前記継手部材を介して、多孔質のセラミックからなる前記ハニカム構造体同士が複数接続されてなることを特徴とする。
本発明の水処理用セラミックフィルタモジュールは、前記フィルタユニットと、
前記フィルタユニットを収容し、処理される水を外部から供給可能な供給口を一方端側に備え、処理された水を外部に排出可能な排出口を他方端側に備えるハウジングと
を有することを特徴とする。
本発明の継手部材は、複数のハニカム構造体を対応する流路が連通するように直列に接続する際に、ハニカム構造体の流路と継手部材の貫通孔との位置合わせを高い精度で行うことが可能なので、特に大口径ハニカム構造体を直列に接続してなるフィルタユニット及びそれを用いた水処理用セラミックフィルタモジュールに好適である。
本発明の水処理用セラミックフィルタモジュールの一例を示す模式断面図である。 図1に示す本発明の水処理用セラミックフィルタモジュールのフィルタユニット部分を抜き出して示す模式断面図である。 本発明の水処理用セラミックフィルタモジュールに使用するハニカム構造体の一例を示す中心軸を含む模式断面図である。 図3(a)に示すハニカム構造体の軸方向から見た模式図である。 本発明の継手部材の一例を模式的に示す正面図である。 図4(a)に示す継手部材を模式的に示す平面図である。 図4(a)のA部分を拡大して模式的に示す正面図である。 図5(a)のB-B断面図である。 図4(a)の中心部分を拡大して模式的に示す正面図である。 図6(a)の斜視図である。 本発明の継手部材の他の例を模式的に示す正面図である。 本発明の継手部材のさらに他の例を模式的に示す正面図である。 ハニカム構造体に継手部材を装着した状態を継手部材側から見た正面図である。 本発明の継手部材の貫通孔の開口面積の構成を説明する模式正面図である。 図9(a)のC部分を拡大して模式的に示す正面図である。 図9(b)のD-D断面図である。 ハニカム構造体に継手部材を装着した状態を示す継手部材側から見た部分正面図である。 ハニカム構造体に継手部材を装着した他の状態を示す継手部材側から見た部分正面図である。 ハニカム構造体に継手部材を装着したさらに他の状態を示す継手部材側から見た部分正面図である。 ハニカム構造体に継手部材を装着したさらに他の状態を示す継手部材側から見た部分正面図である。 フィルタユニットの隣接するハニカム構造体の接続部分を示す模式断面図である。 本発明の水処理用セラミックフィルタモジュールに使用する栓部材の一例を模式的に示す正面図である。 図12(a)に示す栓部材を模式的に示す平面図である。 図12(a)のE部分を拡大して模式的に示す正面図である。 図13(a)のF-F断面図である。 図13(a)の斜視図である。 栓部材をハニカム構造体に装着した状態を示す模式断面図である。 本発明の水処理用セラミックフィルタモジュールに使用する固定具の一例を示す模式図である。
[1]水処理用セラミックフィルタモジュール
まず、本発明の水処理用セラミックフィルタモジュールの構成を説明する。
本発明の水処理用セラミックフィルタモジュール100は、図1及び図2に示すように、フィルタユニット101と、フィルタユニット101を収容するハウジング110とを有し、フィルタユニット101が、多孔質セラミックからなる複数の隔壁12,12',12''で互いに仕切られて一方向に延びる複数の流路13,13',13''を有する複数の柱状のハニカム構造体11,11',11''(以下、多孔質ハニカム構造体、又はハニカム構造体ともいう。)と、複数のハニカム構造体11,11',11''同士を前記流路方向に直列に接続するシート状の継手部材20とからなり、継手部材20は、複数の貫通孔を有することにより、隣接するハニカム構造体11,11',11''の対応する複数の流路13,13',13''同士を連通させ複数の連通流路103を構成し、複数の連通流路103は、一方端101aのみが閉塞されている第1の連通流路103bと、他方端101bのみが閉塞されている第2の連通流路103aとを含み、ハウジング110は、処理される水が外部から流入可能な供給口112aを一方端101a側に備え、処理された水が外部に流出可能な排出口113aを他方端101b側に備える。
以下に、本発明の水処理用セラミックフィルタモジュールを構成する各要素について以下に説明する。
(1)フィルタユニット
本発明の水処理用セラミックフィルタモジュール100は、図2に示すような、複数個のハニカム構造体11,11',11''を流路方向に直列に配置して形成されるフィルタユニット101を使用する。なお、図2のフィルタユニット101は、3個のハニカム構造体11,11',11''からなる例を示すが、本発明はこれに限定されず、2個のハニカム構造体からなるフィルタユニットであっても良いし、4個以上のハニカム構造体からなるフィルタユニットであっても良い。またフィルタユニットを構成する各ハニカム構造体の流路方向長さは同じであっても良いし、異なっていても良い。
フィルタユニット101は、ハニカム構造体11,11',11''に加えて、ハニカム構造体11とハニカム構造体11'との間及びハニカム構造体11'とハニカム構造体11''との間に配置され、対応する流路同士が連通するように隣接するハニカム構造体同士を接続する継手部材20を有しており、これらの継手部材20を介して流路13,13'13''は連通流路103を構成する。
図2に示すフィルタユニット101は、さらに、処理された水が流出する第1の連通流路103bの一方端101aのみ閉塞する第1の栓部材30bと、処理される水が流入する第2の連通流路103aの他方端101bのみ閉塞する第2の栓部材30aとを備える形態としているが、当該部位があらかじめ閉塞されたハニカム構造体を用いればこれらの栓部材30(第1の栓部材30b及び第2の栓部材30a)を有していなくてもよい。
フィルタユニット101自身の保護のため、及び水がフィルタユニット101を完全に通過しないでフィルタユニット101の外に漏れ出ることを防止するために、フィルタユニット101の周囲部(側面)を非透水性の部材(図示せず)で覆ってもよい。
吸着構造体としてのハニカム構造体11,11',11''をこのような構成により複数個直列に配置したフィルタユニット101とすることにより、ハニカム構造体単体のサイズを大きくすることなくあたかも1つのハニカム構造体として構成でき、また、処理される水が流入する一方端101aの側のハニカム構造体11に吸着が偏ることを防止できるため、フィルタの交換頻度を少なくして利用効率を向上させた水処理用セラミックフィルタモジュール100を提供することができる。
(a)継手部材
継手部材20は、複数のハニカム構造体11,11',11''を流路方向に直列に接続するために、隣接するハニカム構造体(図2において、ハニカム構造体11とハニカム構造体11'、及びハニカム構造体11'とハニカム構造体11'')の間に配置して用いられる弾性体からなるシート状の部材であって、ハニカム構造体11,11',11''の流路方向端面に対応する正面形状を有し、流路方向端面に開口する流路に対応する位置に形成された複数の貫通孔を有する領域と、流路方向端面の周縁部に開口する流路に嵌合可能に形成された複数の突起部を有する領域とを有する。ここで、ハニカム構造体の流路方向端面に対応する正面形状を有するとは、ハニカム構造体の流路方向端面と実質的に同じ形状を有するという意味である。
継手部材20は、隣接するハニカム構造体(図2において、ハニカム構造体11とハニカム構造体11'、及びハニカム構造体11'とハニカム構造体11'')を、対応する流路(図2において流路13と流路13'、及び流路13'と流路13'')同士が連通するように接続する。継手部材20によって隣接するハニカム構造体を接続することにより、複数のハニカム構造体11,11',11''の対応する流路13,13',13''が、一方端101aから他方端101bまで連通した連通流路103が形成される。
図4(a)及び図4(b)に継手部材20の一例を示す。また図5(a)及び図5(b)に、図4(a)に示す継手部材20のA部分の拡大図を示し、図6(a)及び図6(b)に、図4(a)に示す継手部材20の中心部分の拡大図を示す。継手部材20は、ハニカム構造体11の流路13の方向視(軸方向視)の端面の外形と同じ形状の外形を有するシート状の部材であって、ハニカム構造体11の特定の流路13と対応する位置に設けられた貫通孔21と、流路13に嵌合可能なように両面に設けられた突起部22とを有する。
継手部材20をハニカム構造体11に装着する際に、対応する流路13に突起部22を嵌め込むことにより、ハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置合わせが容易になる。図5(b)(図5(a)のB-B断面図)に示すように、流路13に容易に嵌め込むことができるように、突起部22は根元から先端に向かって細くなるように形成されているのが好ましい。
継手部材20は、貫通孔21が設けられていない周縁領域23を有し、突起部22は貫通孔21が設けられていない周縁領域23の両面に設けられているのが好ましい。これらの突起部22は、ハニカム構造体11の周縁部に開口する流路13に対応する位置に千鳥状に設けられているのが好ましい。つまり、ハニカム構造体11の周縁部に開口する全ての流路13に嵌合させるように突起部22を設けるのではなく、1つ置きに流路13に突起部22を嵌め込むように構成するのが好ましい。継手部材20の突起部22を、ハニカム構造体11の周縁部の対応する流路13に嵌合させて装着することによりハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置合わせが容易となる。また突起部22を千鳥状に配置することにより、位置合わせの精度を保ちつつ装着作業を容易にすることができる。
継手部材20は、図4(a)に示すように、貫通孔21が設けられていない帯状領域24をさらに有していてもよく、この帯状領域24の両面に突起部22が千鳥状に設けられていてもよい。帯状領域24は継手部材20の中心を通る十字状であるのが好ましい。図6(a)及び図6(b)に十字状の帯状領域24の中心部分を拡大して示す。突起部22を有する帯状領域24を設けることにより、ハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置合わせがさらに容易となる。
なお、継手部材20の周縁領域23及び帯状領域24には貫通孔21が設けられていないため、この部分では流路13が遮断され連通流路103が形成されない。連通流路103が形成されない流路には水が流れないので、その流路を形成する隔壁は溶存有機物等の吸着除去に寄与しなくなる。従って、水の浄化に寄与できる連通流路103をできるだけ多く確保するために、周縁領域23及び帯状領域24の幅(面積)は、位置合わせの精度を保つことができる範囲で狭い方が好ましい。特に比較的サイズの小さいハニカム構造体11を使用する場合は、周縁領域23のみでも十分な位置合わせの精度が得られるので、帯状領域24を設けなくても良い。
図4~図6に例示する継手部材20は、突起部22が継手部材20の周縁領域23及び中心を通る十字状の帯状領域24に千鳥状に設けられている形態であるが、図7(a)に示すように、突起部22は少なくとも周縁領域23に設けられていれば良い。突起部22が設けられている部分はハニカム構造体11に装着する位置決めの基準となるので、弾性体で構成された継手部材20においては少なくとも周辺部23に突起部22を設けることにより、ハニカム構造体11の製造過程における収縮ばらつき等に起因する流路13のピッチずれに対しても対応する貫通孔21を相応に位置させることができて、連通流路103を適切に形成することができる。また、周縁領域23とは異なる領域の流路に嵌合可能に形成された複数の突起部22をさらに有することは、ハニカム構造体11に装着する位置決めの基準となる領域が増えるので好ましい。突起部22を有する周縁領域23とは異なる領域は、ハニカム構造体11の中心軸に対して回転対称な形状であるのが好ましいが、図4(a)に示す継手部材20の中心を通る十字状の帯状領域24に限らない。例えば図7(b)に示すように、継手部材20の中心に貫通孔21を有さない中心領域25を設け、この中心領域25の両面に千鳥状に突起部22を設けても良い。この態様は、装着の位置決め基準となる領域を十字状の帯状領域24にまで拡張して設ける必要はないが、周縁領域23のみでは流路13に対応する貫通孔21の位置合わせの精度が不足して連通流路103を適切に形成することができない場合に採用することができる。中心領域25の形状は、ハニカム構造体11の中心軸に対して回転対称な形状であるのが好ましく、円形であっても良いし、正四角形、正六角形等の正多角形状であっても良い。また、突起部22の形状は、帯状領域24や中心領域25など周縁領域23とは異なる領域に形成されるものと、周縁領域23に形成されるものとで互いに異なっていてもよい。
突起部22は、対応する流路13に嵌合可能な位置に千鳥状に設けるのが好ましい。例えば、図4(a)に示す態様では、継手部材20の周縁に3つの流路13を覆う幅(貫通孔21がほぼ3つ分の幅)の周縁領域23が設けられており、隣接する突起部22の間隔が貫通孔21の間隔の2倍となるように千鳥状に突起部22が配置されている。また帯状領域24は2つの流路13を覆う幅(貫通孔21がほぼ2つ分の幅)で設けられており、帯状領域24の長手方向に沿って2列に突起部22が配置され、各列の突起部22の間隔は貫通孔21の間隔の2倍とし、帯状領域24の幅方向(短手方向)で各列の突起部22が互い違いになるように配置されている。このように突起部22を配置することにより、流路13へ嵌めこむ際の位置合わせが容易となる。なお3つの流路13を覆う幅とは、流路13の一辺の長さをw、隔壁12の厚さ(互いに隣接する流路13と流路13との間の距離)をdとしたとき、(w+d)×3+dで算出される長さである。同様に、2つの流路13を覆う幅とは、(w+d)×2+dで算出される長さである(w及びdについては図8を参照)。
周縁領域23、帯状領域24及び中心領域25の大きさは、ハニカム構造体11のサイズに応じて適宜調節すれば良い。例えば、周縁領域23は2~4つの流路13を覆う幅で設けるのが好ましく、3つの流路13を覆う幅がより好ましい。帯状領域24は2~3つの流路13を覆う幅で設けるのが好ましく、2つの流路13を覆う幅がより好ましい。中心領域25は4~9つの流路13を覆う幅で設けるのが好ましく、4~6つの流路13を覆う幅がより好ましい。周縁領域23、帯状領域24及び中心領域25をこのような形状及びサイズとすることで、ハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置合わせの確実性と、フィルタユニット101の軸方向視における連通流路103の分布状態とのバランスが良好となる。
図8はハニカム構造体11に継手部材20を装着した状態で、継手部材20側から見た正面図を示す。図8に示すハニカム構造体11は隔壁12が格子状であり流路13が軸方向視で正方形をなす例である。継手部材20に形成された各貫通孔21は、水の流れを阻害しないように、ハニカム構造体11の対応する各流路13の開口面積以上の開口面積を有するのが好ましい。すなわち、継手部材20の互いに隣接する貫通孔21と貫通孔21との間の距離d'はハニカム構造体11の隔壁12の厚さd以下に構成されているのが好ましい。
貫通孔21の開口面積は、突起部22が設けられている周縁領域23、帯状領域24及び中心領域25からの距離に応じて大きくなるように構成するのが好ましい。すなわち、貫通孔21の一辺の長さHが、周縁領域23、帯状領域24及び中心領域25からの距離に応じて大きくなるように構成するのが好ましい。貫通孔21のピッチはハニカム構造体11の流路13に合わせて一定であるので、貫通孔21の一辺の長さHを大きくするということは、継手部材20の互いに隣接する貫通孔21と貫通孔21との間の距離d'を小さくすることである。なお距離d'は継手部材20の製造上の制約や強度の点から0.3 mm以上であるのが好ましい。
図9(a)~図9(c)を用いて、突起部22が設けられている周縁領域23及び帯状領域24からの距離に応じて貫通孔21の開口面積が大きくなるように構成された継手部材20について説明する。この例では、貫通孔21を有さない周縁領域23及び十字状の帯状領域24に突起部22が設けられており、それら以外の領域、すなわち90°の中心角を有する4つの扇形の領域に貫通孔21が形成されている。ここで図9(a)及び図9(b)に示すように、扇形の領域を周縁領域23及び帯状領域24からの距離に応じて(貫通孔21の所定の数ごとに)便宜上3つの領域分け、周縁領域23及び帯状領域24からの距離が近い側から、領域J、領域K及び領域Lとする。図9(a)において、領域Jは、帯状領域24の内側に貫通孔5個分の範囲及び周縁領域23の内側に貫通孔5個分の長さの範囲を合わせた領域であり、領域Kは、領域Jの内縁から内側に貫通孔5個分の長さの範囲からなる領域であり、領域Lは、領域Kの内側の領域である。図9(a)に実線で示す2つの大及び小の扇形は、それぞれ領域Jと領域Kとの境界線、及び領域Kと領域Lとの境界線を示す。なお図9(a)では、90°の中心角を有する4つの扇形の領域のうち右上の1つの扇形についてのみ領域J、領域K及び領域Lの説明を行っているが、他の3つの扇形の領域についても同様である。
図9(b)に領域J、領域K及び領域Lを含むC部分の拡大図を示し、図9(c)に図9(b)におけるD-D断面図を示す。この例では、領域Jは周縁領域23及び帯状領域24からの距離が最も近い領域であり、領域Kは領域Jよりも遠い領域であり、領域Lは最も遠い領域である。従って、領域J、領域K及び領域Lの順に貫通孔21の開口面積を大きくなるように継手部材20が設計されている。すなわち、領域Jの貫通孔21aの一辺の長さHa、領域Kの貫通孔21bの一辺の長さHb、及び領域Lの貫通孔21cの一辺の長さHcが、Ha<Hb<Hcを満たすように継手部材20が設計されている。ここで、HbはHaの1.03~1.07倍。HcはHaの1.07~1.13倍程度とするのが好ましい。なお領域Jと領域Kとの境界部分において、貫通孔21が領域Jと領域Kとにまたがる箇所については、貫通孔21の一辺の長さをHa(領域Jの貫通孔21aの一辺の長さ)としてもよいし、Hb(領域Kの貫通孔21bの一辺の長さ)としてもよい。同様に領域Kと領域Lとの境界部分において、貫通孔21が領域Kと領域Lとにまたがる箇所については、貫通孔21の一辺の長さを、Hb(領域Kの貫通孔21bの一辺の長さ)としてもよいし、Hc(領域Lの貫通孔21cの一辺の長さ)としてもよい。
図9(a)~図9(c)に示す例では、周縁領域23及び帯状領域24からの距離に応じて3つの領域(領域J、領域K及び領域L)を設定し、3段階で貫通孔21の開口面積(貫通孔21の一辺の長さ)を変化させたが、周縁領域23及び帯状領域24からの距離に応じて2段階で貫通孔21の開口面積を変化させても良いし、4段階以上でさらに細かく貫通孔21の開口面積を変化させても良いし、連続的に貫通孔21の開口面積を変化させても良い。貫通孔21の開口面積(貫通孔21の一辺の長さ)の増分の設定は、特に限定されるものではなく、ハニカム構造体11のサイズや流路大きさ、ピッチ等に応じて適宜設定するのが好ましい。
周縁領域23、又は帯状領域24及び中心領域25は、継手部材20をハニカム構造体11に装着する際の位置決めの基準となり、これらの位置決めの基準となる部分の近くでは、ハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置合わせを精度良く行うことができるが、一方で、これらの位置決めの基準となる部分から離れた位置においては、弾性体からなる継手部材20が延びたり、しわが寄ったりすることで、ハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置合わせの精度が低下し、ハニカム構造体11の流路13の一部に継手部材20の貫通孔21以外の部分が重なる場合がある。
図10(a)~図10(d)は、ハニカム構造体11に継手部材20を装着したときのハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置関係を示す継手部材20側から見た部分正面図、及びA1~4部分、B1~4部分及びC1~4部分の拡大図である。なおこれらの拡大図において、継手部材20をハッチングで示した。
図10(a)は、ハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置が周縁領域23及び帯状領域24の近くの部分(それぞれA1部分及びC1部分)及び周縁領域23及び帯状領域24から離れた部分(B1部分)で正確に一致している、すなわちハニカム構造体11の流路方向視で、継手部材20がハニカム構造体11の隔壁21の上にずれずに配置されている理想的な状態を示す。
実際は、図10(b)に示すように、周縁領域23及び帯状領域24の近く(それぞれA2部分及びC2部分)でハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置が正確に一致している場合であっても、周縁領域23及び帯状領域24から離れた部分(B2部分)ではハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置が少しずれる場合がある。ただし、この図10(b)に示す例では、B2部分であってもハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置が少しずれてはいるが、ハニカム構造体11の流路13に継手部材20の貫通孔21以外の部分が重なってはいないので、ハニカム構造体11を接続したときに連通流路103の形成を阻害しない。
しかしながら、例えば、さらに断面積の大きなハニカム構造体11を使用するような場合、図10(c)に示すように、周縁領域23及び帯状領域24の近くの部分(それぞれA3部分及びC3部分)ではハニカム構造体11の流路13に継手部材20の貫通孔21以外の部分が重なっていなくても、周縁領域23及び帯状領域24から離れた部分(B3部分)ではハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置ずれが大きくなり、ハニカム構造体11の流路13の一部に継手部材20の貫通孔21以外の部分が重なる場合がある。
このようにハニカム構造体11の流路13の一部に継手部材20の貫通孔21以外の部分が重なると、連通流路103が適切に形成されなくなり、継手部材20が流路13の一部を塞ぎ流体の流れを阻害したり、第2の連通流路103aを流れる処理される水がハニカム構造体11の隔壁12を通過することなく、隣接する第1の連通流路103bに進入したりする(図2を参照)ため、吸着能力が低下し、水処理用セラミックフィルタモジュールとして意図する効果が得られなくなる虞がある。
前述したように、貫通孔21の開口面積を、周縁領域23、帯状領域24及び中心領域25からの距離に応じて大きくなるように構成することにより、継手部材20をハニカム構造体11に装着する際の位置決めの基準となる周縁領域23、又は帯状領域24及び中心領域25から離れた位置において、継手部材20の貫通孔21の位置がハニカム構造体11の流路13の位置から多少ずれた場合でも、継手部材20が流路13を塞ぐことがなく、水の流れを阻害しない。
図10(d)は、貫通孔21の開口面積を、周縁領域23及び帯状領域24からの距離に応じて大きくなるように構成した継手部材20を用いた例を示す。なお図10(d)は、図9(a)の右上部分を抜き出した図に相当する。すなわち、この継手部材20は、周縁領域23及び帯状領域24の近くの部分(それぞれA4部分及びC4部分)よりも離れた部分(B4部分)で貫通孔21と貫通孔21との間の距離(図8における距離d’)が小さくなるように構成されている。このような継手部材20を使用することにより、周縁領域23及び帯状領域24から離れた部分(B4部分)でハニカム構造体11の流路13と継手部材20の貫通孔21との位置ずれが大きくなった場合でも、ハニカム構造体11の流路13の一部に継手部材20の貫通孔21以外の部分が重なることなく、ハニカム構造体11を接続したときに連通流路103の形成を阻害しない。
図11はフィルタユニットの隣接するハニカム構造体の接続部分を示す模式断面図であり、継手部材20を介してハニカム構造体11とハニカム構造体11'とが接続された状態を示す。ハニカム構造体11及びハニカム構造体11'は同じ形状を有しているので、それぞれの対応する流路同士を接続することにより、対応する流路13,13'が連通し、連通流路103を形成する。ただし、周縁領域23、帯状領域24及び中心領域25に接続する流路13,13'は周縁領域23、帯状領域24及び中心領域25で遮断されるため連通流路103は形成されない。
継手部材20は、ハニカム構造体11,11',11''の表面の微小な凹凸になじみ易い弾性体(弾性域の大きい材料)からなるのが好ましく、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ニトリル・ブタジエンゴムのうちの少なくとも1つの材料で構成される。ただしこれらの弾性体材料には限定されない。継手部材20は、これらの弾性体材料を用いて、射出成形、注型成形、3Dプリンタによる成形等によって製造することができる。
水処理用セラミックフィルタモジュール100(図1及び図2を参照)の供給口112aより供給された水は、フィルタユニット101を通過する際に溶存有機物等が除去されて、排出口113aより外部に排出される。フィルタユニット101を水が通過するとき、水中に含まれる溶存有機物等が多孔質セラミックの隔壁12,12'12''の内部に形成された細孔表面で吸着されて除去される。
この作用効果を確実に得るために、フィルタユニット101の複数の連通流路103の一部は、一方端101aのみが閉塞されている第1の連通流路103bと、他方端101bのみが閉塞されている第2の連通流路103aとからなる構成としている。
すなわち、処理される水は一方端101a側が閉塞されている第1の連通流路103bには流入せず、一方端101a側が開口する第2の連通流路103aに流入するが、第2の連通流路103aは他方端101b側が閉塞しているため、必ず隔壁12,12',12''を通過してから、他方端101b側が開口する第1の連通流路103bに移動する構造としている。従って、水中の溶存有機物等を効率よく吸着、除去するためには、第2の連通流路103aと第1の連通流路103bとは互いに隣接するように構成されているのが好ましい。
(b) 栓部材
図12(a)及び図12(b)に栓部材30(第1の栓部材30b及び第2の栓部材30a)の一例を示す。また図13(a)、図13(b)及び図13(c)に、図12(a)に示す栓部材30のE部分の拡大図を示す。栓部材30は、ハニカム構造体11,11''の流路13,13''と対応する位置に設けられた貫通する孔部31と栓部32とを有する。フィルタユニット101は、図2に示すように、第1の連通流路103bのみを閉塞する複数の栓部32を有する第1の栓部材30bが一方端101a側に設けられ、第2の連通流路103aのみを閉塞する複数の栓部32を有する第2の栓部材30aが他方端101b側に設けられるのが好ましい。第1の栓部材30bは、第2の連通流路103aに対応する位置に水が流通可能に設けられた孔部31を有し、前記第2の栓部材30aは、前記第1の連通流路103bに対応する位置に水が流通可能に設けられた孔部31を有する。
第1の栓部材30b及び第2の栓部材30aは、それぞれフィルタユニット101の一方端101a(処理する水が供給される側の端部)及び他方端101b(処理された水が排出される側の端部)に、互いに対向するように配置されたとき、互いの栓部32が同じ連通流路103の両端を閉塞しないように構成されていることのみが異なっていればよい。
すなわち一方端101a側の栓部材30(第1の栓部材30b)は、前記第1の連通流路103bの一方端101aを閉塞する栓部32と第2の連通流路103aに対応して設けられた孔部(流入孔)31とを有し、他方端101b側の栓部材30(第2の栓部材30a)は、第2の連通流路103aの他方端101bを閉塞する栓部32と第1の連通流路103bに対応して設けられた孔部(流出孔)31とを備えている。このような構成の栓部材30を用いることにより、フィルタユニット101の両端部に容易に閉塞を設けて、第1の連通流路103b及び第2の連通流路103aを構成することができる。また、このことにより、あらかじめ閉塞部を設けたハニカム構造体11,11''を準備する必要がなくなり、かつフィルタユニット101を構成する全てのハニカム構造体11,11',11''を閉塞部のないものに統一する(標準化する)ことができるので、異なる形態のハニカム構造体を準備する必要がなくなって製造コストの抑制に寄与する。
以下に第1の栓部材30bがフィルタユニット101の一方端101aに装着される場合を例にして第1の栓部材30bの構成及び働きを説明する。なお第2の栓部材30aがフィルタユニット101の他方端101bに装着される場合についても同様であるので説明は省略する。
孔部31と栓部32は、ハニカム構造体11の一方端101aに開口する流路13に対応する位置に設けられており、ハニカム構造体11に第1の栓部材30bを装着する際に、栓部32を対応する流路13に嵌め込むことにより、ハニカム構造体11の流路13と第1の栓部材30bの孔部31との位置合わせを容易にするとともに、栓部32に対応する流路13を閉塞する。図13(b)(図13(a)のF-F断面図)に示すように、栓部32は、流路13に容易に嵌め込むことができるように、根元から先端に行くに従って細くなるように形成されているのが好ましい。
図14は第1の栓部材30bをハニカム構造体11に装着した状態を示す断面図である。ハニカム構造体11に第1の栓部材30bが装着されると、栓部32が閉塞する流路13は第1の連通流路103bを構成可能となる。処理される水の流入を阻害しないように、第1の栓部材30bに形成された各孔部31は、ハニカム構造体11の対応する各流路13の開口面積以上の面積を有するのが好ましい。
第1の栓部材30b及び第2の栓部材30aは、前述のように互いの栓部32が同じ連通流路103の両端を閉塞しないように構成されていることのみが異っていればよく、他の構成は同じでもよい。図12~図14に示す栓部材30は、ハニカム構造体11の軸方向視の外形と同じ形状の外形を有するシート状の好ましい例である。この形態とすることにより、流路13と栓部材30の孔部31との位置合わせをさらに容易にすることができる。なお、必ずしもこの外形に限定されるものではない。また厚さも任意でよく、シート状には限定されない。
栓部材30は、ハニカム構造体11,11''になじみ易い弾性体(弾性域の大きい材料)からなるのが好ましく、例えばシリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ニトリル・ブタジエンゴムのうちの少なくとも1つの材料で構成される。ただしこれらには限定されず、例えば耐食性を重視したSUS304、SUS316、SUS316L、MAT21(登録商標)等の金属材料で構成されていてもよい。
(c)ハニカム構造体
フィルタユニット101を構成するハニカム構造体11(11',11'')は、図3(a)及び図3(b)に示すように、柱状の形態をなし、多孔質セラミックからなる複数の隔壁12(12',12'')で仕切られた一方向に延びる複数の流路13(13',13'')を有する。すなわちハニカム構造体11(11',11'')は、軸方向(長手方向)に延びる複数の流路13(13',13'')が、軸方向視でハニカム状に形成された構造を有する。多孔質セラミックの材質としては、コーディエライト、アルミナ、シリカ、マグネシア、チタニア等が挙げられる。多孔質のハニカム構造体が形成できればこれらに限定されるものではないが、熱膨張率が小さく成形が容易なコーディエライト又はアルミナからなるのが好ましい。ハニカム構造体11(11',11'')は、コーディエライト粒子とコロイダルシリカを含有するコーティング剤等が焼成されてなる外周壁を外周(側面)に有していても良い。
ハニカム構造体11(11',11'')は、隔壁12(12',12'')の内部に形成された、多数の細孔が隣り合う流路間を連通してなる連通孔の表面で、処理される水に含まれる溶存有機物等を吸着して水を浄化する。隔壁12(12',12'')に形成される細孔のメジアン細孔径は1~50μmであるのが好ましく、5~30μmであるのがより好ましく、10~20μmであるのがさらに好ましい。ここで、メジアン細孔径は、前記隔壁の細孔径と累積細孔容積との関係を示す曲線において、全細孔容積の50%に相当する細孔容積での細孔径である。
隔壁12(12',12'')の気孔率は25~70%であるのが好ましい。隔壁12(12',12'')の気孔率が25%以上であって、後述の吸着材を担持する場合には、連通孔を塞がずに担持することが容易となる。隔壁12(12',12'')の気孔率が70%以下であれば、隔壁12(12',12'')の機械的強度が水圧やハウジングへの組み込み作業に伴う衝撃力に対しても破損しないものとなる。
限定されないが、ハニカム構造体11は隔壁12(12',12'')が軸方向視で格子状に設けられているのが好ましい。図3は、隔壁12が格子状であり流路13が軸方向視で正方形をなすハニカム構造体11を示す。図3において、隔壁12(12',12'')の厚さdは0.1~2 mmであるのが好ましく、厚さdと隔壁12(12',12'')によって形成される流路13(13',13'')の幅wとの比d/wは、式:0.25≦d/w≦1.25を満たすのが好ましい。隔壁12(12',12'')の厚さが0.1 mm以上及び/又は0.25≦d/wである場合には、隔壁12(12',12'')の機械的強度が水圧やハウジングへの組み込み作業に伴う衝撃力に対して破損しないものとなる。また、連通孔の長さも十分に確保されるため、十分な吸着性能を得られるだけの金属酸化物粒子等を担持可能となる。隔壁12(12',12'')の厚さが2 mm以下及び/又はd/w≦1.25の場合には、水を透過させるために必要な圧力を小さくすることができるために、エネルギー効率の高い水処理が可能となる。
図3(a)、図3(b)及び図8に示すハニカム構造体11は、流路13(13',13'')が軸方向視で正方形の形状を有している例である。流路13(13',13'')は軸方向視で幅(一辺の長さ)wが0.5~8 mmの正方形であるのが好ましい。流路13(13',13'')の幅(一辺の長さ)wが0.5 mm以上であると、溶存有機物等以外の異物がフィルタユニット101の第2の連通流路103aの開口部を塞ぎ難く、処理能力低下が緩やかとなる。一方、流路13(13',13'')の幅(一辺の長さw)が8 mm以下の場合、フィルタユニット101の隔壁12(12',12'')の厚さdが薄く、通水抵抗を小さくした場合でも、モジュール組み込みや水の圧力で破損しない機械的強度となる。流路13(13',13'')の軸方向視の断面形状は、図3(b)に示すような正方形に限られず、他の四角形(長方形等)、三角形、六角形、それらの組合せ等の形状であっても良い。
ハニカム構造体11(11',11'')の形状は、特に限定されないが、円柱状、楕円柱状、多角形柱状であるのが好ましい。すなわち、ハニカム構造体11(11',11'')の軸方向視の断面形状が、円、楕円又は多角形であるのが好ましい。特に製造上の設計のしやすさや取り扱いの容易さから、円柱状であるのが好ましい。ハニカム構造体11(11',11'')が円柱状である場合、その直径は特に限定されず、目的に応じて設定すればよいが、120~350 mmであるのが好ましい。特に200 mm以上の大サイズのハニカム構造体11(11',11'')である場合に、本発明の継手部材の効果を十分に発揮させることができる。ハニカム構造体11(11',11'')の軸方向(流路方向)長さは、使用目的に応じて適宜設定することができる。
隔壁12(12',12'')には吸着性能を向上するための吸着材を担持しても良い。吸着材には、上記したセラミック(金属酸化物)、ナイロン、アラミド、ポリアミド、セルロース、ポリエチレン等の樹脂材料が挙げられるが、吸着には選択性があるので、除去対象物質に合わせて材料を選択すれば良い。金属酸化物の粒子としては、αアルミナ、γアルミナ、酸化亜鉛、酸化銅等の粒子が挙げられる。担持される吸着材の厚さは水圧の低下が問題とならない程度にするのが良く、具体的には、隔壁のメジアン細孔径の1/10以下の平均厚さとするのが好ましい。ここで、平均厚さは、吸着材の担持量(重量)と吸着材の比重から求めた体積を、水銀ポロシメータ等で測定したハニカム構造体の比表面積で割ることで求められる。
(2)ハウジング
本発明の水処理用セラミックフィルタモジュール100を構成するハウジング110は、図1に示すように、フィルタユニット101を収容するフィルタ収容部111と、処理される水が供給される側に設けられたロート状の供給部112と、処理された水が排出される側に設けられたロート状の排出部113とを有する。供給部112に設けられた供給口112aから供給された処理される水は、供給部112のロート構造によりフィルタユニット101の一方端101aに向かって一様に広がって複数の第2の連通流路103aに流入し、隔壁12,12',12''の連通孔(図示せず)を通って複数の第1の連通流路103bに移動する。処理される水は、隔壁12,12',12''の連通孔を通過する際に、溶存有機物等が除去されて処理された水となる。処理された水は、第1の連通流路103bを通って他方端101bから流出し、排出部113のロート構造によって収れんされつつ排出口113aから外部に排出される。
フィルタ収容部111、供給部112、及び排出部113は、フランジ部111bに対してフランジ部112b及びフランジ部113bとがボルト等(図示せず)で固定されてハウジング110として一体的に構成されている。フィルタ収容部111はフィルタユニット101とほぼ同じ全長を有する筒状であって、その軸方向から見た内側の形状と寸法はフィルタユニット101を収容するために必要かつ十分なものであるのが好ましい。
また、ハウジング110は、SUS304、SUS316等の金属材料や、硬質塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)等の樹脂のような海水及びアルカリ性水溶液に耐性を有する材料からなるのが好ましい。なお、フィルタ収容部111、供給部112、及び排出部113のいずれも同一の材料で構成されていてもよく、また互いに異なる材料で構成されていてもよい。
供給部112及び排出部113とフィルタ収容部111とは、フィルタユニット101を流路方向に圧縮するように固定され、ハニカム構造体に対する継手部材及び栓部材の密着性を高めてハウジング110の内部の水密性を確保している。図1ではフランジ部111bとフランジ部112bの間、及びフランジ部111bとフランジ部113bとの間にさらにリング部材115が配置されており、水密性がより高くなる好ましい形態としている。
図1に示す水処理用フィルタモジュール100では、供給部112のフランジ部112b及び排出部113のフランジ部113bが、フィルタ収容部111のやや内側にも張り出してフィルタユニット101の一方端101a及び他方端101bの外縁部に重なるように構成され、これらの外縁部とフランジ部112b、113bとの間にシール部材114を介在させた形態としている。このようにシール部材114を介在させた形態は、さらに水密性を高め、フィルタユニット101がハウジング110内に確実に固定されるより好ましい形態である。
図1には示されていないが、栓部材30をより確実に固定するために、水処理用フィルタモジュール100はさらに図15に示すような固定具40を備えていてもよい。固定具40は、フィルタユニット101に装着された栓部材30の外側に、栓部材30を押さえつけるように装着される。固定具40は、水圧により栓部材30が外れるのを抑止するとともに、ハニカム構造体11,11''と栓部材30との密着性をさらに高めて、栓部材30によって閉塞された連通流路103、特に処理される水が流入する第2の連通流路103aから他方端101b側への水漏れを防止する効果を奏する。図15に示す固定具40はホイール形状を有しているが、水が少ない抵抗で通過可能で、栓部材30が外れないように固定できるものであれば、メッシュ状、パンチング状等の形状であっても良い。固定具40は、水圧によって栓部材30が外れないように固定でき、容易に変形しない程度の強度を有し、水への溶出物がほとんどなければどのような材質で構成されていても良い。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等の樹脂材料、ステンレス鋼、チタン合金等の金属材料を用いることができる。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
カオリン、タルク、シリカ、水酸化アルミニウム及びアルミナの粉末を調整して、化学組成が50質量%のSiO2、36質量%のAl2O3及び14質量%のMgOとなるコーディエライト化原料粉末を得た。このコーディエライト化原料粉末に、成形助剤としてメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、造孔剤として熱膨張性マイクロカプセルを添加し、適切な量のイオン交換水を注入して、十分な混練を行い、ハニカム構造に押出成形可能な坏土を調整した。
得られた坏土を押出してハニカム構造の成形体を作製し、乾燥後、外周部を除去加工し、1400℃で24時間焼成し、円柱状のハニカム構造の焼成体を得た。
得られたハニカム構造の焼成体の外周に、コーディエライト粒子とコロイダルシリカを含有するコーティング剤をコーティングし、乾燥した後に焼成して、外径249 mm、全長305 mm、隔壁厚さ0.76 mm及びセルピッチ2.75 mmの軸方向視で正方形の流路を有する、多孔質セラミックからなる円柱状のハニカム構造体を得た。
このハニカム構造体を3個(ハニカム構造体11,11',11'')と、シリコーンゴムからなり直径248 mm、厚さ3.0 mmのシート状であって、一辺が2.15 mmの貫通孔21aが2.75 mmのピッチで設けられた領域Jと、一辺が2.25 mmの貫通孔21bが2.75 mmのピッチで設けられた領域Kと、一辺が2.35 mmの貫通孔21cが2.75 mmのピッチで設けられた領域Lと、直径1.4 mm、高さが2.0 mmの突起部22が千鳥状に設けられた周縁領域23(幅9 mm)及び十字状の帯状領域24(幅6.3 mm)とを有する継手部材20を2枚(図9(a)、図9(b)及び図4(c)を参照)と、シリコーンゴムからなる直径248 mm、厚さ3.0 mmのシート状であって、一辺が2.0 mmの孔部31及び高さが2.0 mmの栓部32がピッチ2.75 mmのマス目にそれぞれ千鳥状に配置された構造を有する第1の栓部材30b及び第2の栓部材30a(図12(a)及び図12(b)を参照)とを準備した。なお、継手部材20の領域Jは、十字状の帯状領域24及び周縁領域23から貫通孔5個分(2.75 mm×5)内側までの領域であり、領域Kは、領域Jから貫通孔5個分(2.75 mm×5)内側までの領域であり、領域Lは、領域Kの内側の領域である。
図2に示すように、継手部材20を介してハニカム構造体11,11',11''を順に直列に接続し、さらにハニカム構造体11の端部(一方端101a)には第1の栓部材30bを、またハニカム構造体11''の端部(他方端101b)には第2の栓部材30aを装着して、一方端101aのみが閉塞され他方端101bまで連通する第1の連通流路103b及び他方端101bのみが閉塞され一方端101aまで連通する第2の連通流路103aを有するフィルタユニット101を作製した。
得られたフィルタユニット101に加えて、硬質塩化ビニル(PVC)からなる外径267 mm、内径250 mm、長さ927 mmのフィルタ収容部111と、硬質塩化ビニル(PVC)からなる外径267 mmのロート状の供給部112及び排出部113と、ニトリル・ブタジエンゴムからなる厚さ4.0 mmのリング状のシール部材114と、固定具40とを準備し、以下のようにしてハウジング110に収容して、図1に示す本発明の水処理用セラミックフィルタモジュール100を作製した。
供給部112のフランジ部112bに、シール部材114、固定具40、及びフィルタユニット101を順に載置し、次いでフィルタ収容部111をフィルタユニット101の側面に覆いかぶせるように収容し、さらにフィルタユニット101のフランジ部111bと供給部112のフランジ部112bとをボルト及びナットで固定した。さらに同様に、固定具40、シール部材114をフィルタユニット101の上に順に載置し、フィルタユニット101のフランジ部111bと排出部113のフランジ部113bとをボルト及びナットで固定して、水処理用セラミックフィルタモジュール100を得た。
水処理用セラミックフィルタモジュール100において連通流路103が適切に形成されていることを確認するため、粒度#1000(平均粒子径約15μm)のSiC粒子を模擬的な異物として水道水に0.01質量%添加した模擬汚濁水の濾過試験を行った。
実施例1の水処理用セラミックフィルタモジュール100に模擬汚濁水を供給口112aから供給して通水し、排出口113aから排出された模擬汚濁水を再び供給口112aから供給する方法により流量を90リットル/分で循環させた。通水開始から、循環させている模擬汚濁水の濁度が水道水と同等になった時点まで、約5分毎に排出口113aから排出された模擬汚濁水の濁度を測定した。濁度は上水試験方法に準拠する濁度計(笠原理化工業(株)、TR-55)を用いて透過・散乱光測定方式で測定した。
実施例1の水処理用セラミックフィルタモジュール100では通水開始からの時間経過に伴い濁度が単調に低下していき、通水中に濁度が上昇することはなかった。これはハニカム構造体13と13'、およびハニカム構造体13'と13''とのいずれの境界においても、模擬汚濁水が第1の連通流路103bから第2の連通流路103aに流入しなかったことを示すものであり、継手部材20の貫通孔と、これに対応するハニカム構造体の流路との位置合わせが全面に渡って良好であったことを示すものである。つまり、これらが一体的に構成されたフィルタユニット101は、継手部材20により連通流路103が適切に形成されて、実質的にサイズの大きい1つのハニカム構造体として機能することを示したものである。
100・・・水処理用セラミックフィルタモジュール
101・・・フィルタユニット
101a・・・一方端
101b・・・他方端
103・・・連通流路
103a・・・第2の連通流路
103b・・・第1の連通流路
11,11',11''・・・ハニカム構造体
12,12',12''・・・隔壁
13、13',13''・・・流路
20・・・継手部材
21・・・貫通孔
22・・・突起部
23・・・周縁領域
24・・・帯状領域
25・・・中心領域
30・・・栓部材
30a・・・第2の栓部材
30b・・・第1の栓部材
31・・・孔部
32・・・栓部
40・・・固定具
110・・・ハウジング
111・・・フィルタ収容部
112・・・供給部
113・・・排出部
112a・・・供給口
113a・・・排出口
111b,112b,113b・・・フランジ部
114・・・シール部材
115・・・リング部材

Claims (9)

  1. 多孔質の隔壁で仕切られた一方向に延びる複数の流路を有する複数のハニカム構造体を流路方向に直列に接続するために、隣接する前記ハニカム構造体の間に配置して用いられる弾性体からなるシート状の継手部材であって、
    前記ハニカム構造体の流路方向端面に対応する正面形状を有し、
    前記流路方向端面に開口する前記流路に対応する位置に形成された複数の貫通孔を有する領域と、
    前記流路方向端面の周縁部に開口する流路に嵌合可能に形成された複数の突起部を有する領域とを有することを特徴とする継手部材。
  2. 前記周縁部とは異なる領域の流路に嵌合可能に形成された複数の突起部を有する領域をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の継手部材。
  3. 前記流路方向端面の中心を含む領域の流路に嵌合可能に形成された複数の突起部を有する領域をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の継手部材。
  4. 前記流路方向端面の中心を含む十字状の帯領域の流路に嵌合可能に形成された複数の突起部を有する領域をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の継手部材。
  5. 前記貫通孔は、前記複数の突起部を有する領域からの距離に応じて大きくなるように構成されたことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の継手部材。
  6. 前記貫通孔は、前記複数の突起部を有する領域からの前記貫通孔の所定の数ごとに段階的に大きくなるように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の継手部材。
  7. シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、及びニトリル・ブタジエンゴムからなる群から選ばれた少なくとも1つの材料からなることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の継手部材。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載の継手部材を介して、多孔質のセラミックからなる前記ハニカム構造体同士が複数接続されてなるフィルタユニット。
  9. 請求項8に記載のフィルタユニットと、
    前記フィルタユニットを収容し、処理される水を外部から供給可能な供給口を一方端側に備え、処理された水を外部に排出可能な排出口を他方端側に備えるハウジングと
    を有することを特徴とする水処理用セラミックフィルタモジュール。
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