JP2022055525A - 墨出しシステム、墨出し方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡単に墨出し作業を行うことができ、墨出しの作業効率を向上させることができる墨出しシステム及び墨出し方法を提供すること。【解決手段】外部制御部54が、レーザ墨出し器2に対する測量機3の方向を特定することで測量機3との相対角度である第1相対角度αを算出し、設計図情報に基づき目標ラインLtとの相対角度である第2相対角度βを算出し、第1相対角度αと第2相対角度βとの差分角度γを算出して、当該差分角度γ分墨出しレーザ照射部11を回転させることで、目標ラインLtに墨出しレーザ光を投影する。【選択図】図2

Description

本発明は、墨出しシステム及び墨出し方法に関する。
建設現場や工事現場において、柱、梁、床面、壁面、天井面等の構造体や地面に基準となる線をレーザ光にて投影するレーザ墨出し器が使用されている。一般的なレーザ墨出し器では、少なくとも縦ライン及び横ラインの墨出しラインを投影可能である。
建設現場においては、レーザ墨出し器を設計図に基づいた所定の位置に位置決めした後、墨出しラインを投影し、当該墨出しラインに基づいて墨付け(基準線の印付け)や構造体、配線、設備等の設置を行っている。このレーザ墨出し器の位置決めは、例えば基準線上又は複数の基準線の交点(地墨点)上に配置する必要があり、このような所定の位置への位置決めはレーザ墨出し器の位置を計測するトータルステーション等の測量機を用いて行われる。
例えば、特許文献1では、2自由度回転機構に支持されたレーザ距離計14を備えたレーザ墨出し器(計測・墨出し装置)の側面に入射角センサを設け、墨出し位置に配置したレーザ墨出し器の入射角センサにトータルステーション(三次元計測機)からのレーザ光を当てることで、トータルステーションとの相対位置を計測し、レーザ墨出し器の向きを決定している。
特許5538929号
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、レーザ墨出し器に入射角センサを用いてトータルステーションとの相対位置を計測することから、レーザ墨出し器を墨出し位置に配置し、プリズムをトータルステーションに向けてレーザ墨出し器の位置を計測した後に、入射角センサをトータルステーション側に向けなくてはならない。このように特許文献1記載のレーザ墨出し器では、配置、位置計測、トータルステーションとの相対位置の計測の工程を経なければ墨出し作業を行なうことができない。その上、トータルステーションからのレーザ光の入射角を算出したり、しなければならず、演算処理が複雑となり、演算負荷が大きいという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、
より簡単に墨出し作業を行うことができ、墨出しの作業効率を向上させることができる墨出しシステム及び墨出し方法を提供するものである。
上記した目的を達成するために、本発明に係る墨出しシステムでは、測量用ターゲットの位置を測量可能な測量部と、前記測量用ターゲットが設けられ、レーザ光を照射して対象部分にレーザ墨出し線を投影可能な墨出しレーザ照射部と、前記墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の方向を特定し、当該墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の相対水平角である第1相対角度を算出可能な第1相対角度算出部と、前記墨出しレーザ照射部に対する目標墨出し位置の方向を特定し、当該墨出しレーザ照射部のレーザ照射方向に対する前記目標墨出し位置の相対水平角である第2相対角度を算出可能な第2相対角度算出部と、前記1相対角度と、第2相対角度との差分角度を算出する差分角度算出部と、前記レーザ墨出し部を前記特定した測量部の方向に対して前記差分角度分回転させる水平回転駆動部と、を備える。
上述の墨出しシステムとして、前記第1相対角度算出部は、前記測量部が前記墨出しレーザ照射部から照射されたレーザ光の受光を検知した情報を取得可能であり、前記墨出しレーザ照射部からレーザ光を照射しながら前記水平回転駆動部により前記墨出しレーザ照射部を回転させ、前記測量部が前記レーザ光の受光を検知した情報を取得したことに応じて前記水平回転駆動部による前記墨出しレーザ照射部の回転を停止させることで、前記墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の方向を特定してもよい。
また、上述の墨出しシステムにおいて、前記第1相対角度算出部は、前記測量部から照射される光を検出可能な、視野角が水平方向に360°あるカメラであり、当該カメラにより撮像された画像に映る前記光と前記墨出しレーザ照射部の向きから、前記墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の方向を特定してもよい。
また、上述の墨出しシステムにおいて、さらに、設計図情報から前記墨出しレーザ照射部を設置すべき所定の位置を特定し、前記測量部の測量結果から得られる前記墨出しレーザ照射部の位置と前記所定の位置との差分に基づく誘導指示を行う誘導部を、備えてもよい。
また、上述の墨出しシステムにおいて、前記測量用ターゲットは前記水平回転駆動部による前記墨出しレーザ照射部の回転の回転軸上に配置されていてもよい。
また、上述の墨出しシステムにおいて、前記墨出しレーザ照射部を鉛直方向に移動可能に支持する支持部を有してもよい。
上記した目的を達成するために、本発明に係る墨出し方法では、測量用ターゲットの位置を測量可能な測量部と、前記測量用ターゲットが設けられ、レーザ光を照射して対象部分にレーザ墨出し線を投影可能な墨出しレーザ照射部と、を有する墨出しシステムにおける墨出し方法であって、前記墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の方向を特定し、当該墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の相対水平角である第1相対角度を算出する第1相対角度算出工程と、前記墨出しレーザ照射部に対する目標墨出し位置の方向を特定し、当該墨出しレーザ照射部のレーザ照射方向に対する前記目標墨出し位置の相対水平角である第2相対角度を算出する第2相対角度算出工程と、前記1相対角度と、第2相対角度との差分角度を算出する差分角度算出部と、前記レーザ墨出し部を前記特定した測量部の方向に対して前記差分角度分回転させる水平回転駆動工程と、を備える。
上記手段用いる本発明に係る墨出しシステム及び墨出し方法によれば、より簡単に墨出し作業を行うことができ、墨出しの作業効率を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る墨出しシステムの全体構成図である。 本発明の第1実施形態に係る墨出しシステムの制御ブロック図である。 第1実施形態の墨出し方法を示すフローチャートである。 第1実施形態の墨出し方法の手順例(a)~(c)を示す概略上面図である。 壁面に縦ラインを投影する場合の手順例(a)、(b)を示す概略上面図である。 壁面に横ラインを投影する場合の手順例(a)、(b)を示す概略上面図である。 第1実施形態の変形例に係る墨出しシステムの制御ブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る墨出しシステムの制御ブロック図である。 第2実施形態の墨出し方法を示すフローチャートである。 第2実施形態の墨出し方法の手順例(a)、(b)を示す概略上面図及び画像例である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
(第1実施形態)
図1には本発明の第1実施形態に係る墨出しシステムの全体構成図、図2には当該墨出しシステムの制御ブロック図が示されている。本発明の第1実施形態に係る墨出しシステムの全体構成と制御系について、これら図1、2を用いて説明する。なお、図1における各装置の縮尺は説明の便宜上実際の大きさとは異なっている。
墨出しシステム1は、レーザ墨出し器2と、当該レーザ墨出し器2の位置を測量する測量機3(測量部)と、レーザ墨出し器2及び測量機3と通信し、各装置を制御可能な外部制御端末4を有している。
レーザ墨出し器2は、本体部10の上部に水平方向に回転可能に墨出しレーザ照射部11が設けられており、当該墨出しレーザ照射部11の上部には、測量機3の測量対象となるプリズム12が設けられている。プリズム12は墨出しレーザ照射部11の回転鉛直軸上に設けられている。本実施形態のプリズム12は、少なくとも水平方向360°のどの方向から入射した光も反射可能な反射プリズムである。なお、レーザ墨出し器2に設けられる測量用ターゲットはプリズム12に限られず、反射シート等でもよい。また、プリズム12の配置は本実施形態のように墨出しレーザ照射部11の回転鉛直軸上に設けられるのが好ましいが、この位置に限られるものではなく、回転鉛直軸に対してオフセットした位置に設けることも可能である。
また、本体部10の底部には3つの脚部13が設けられており、レーザ墨出し器2を整準するため、少なくとも2つの脚部13は伸縮可能である。なお、以下の説明においてレーザ墨出し器2は整準された状態を前提に説明する。つまり、レーザ墨出し器2の鉛直軸が、設置地点の鉛直方向と一致しているものとする。
墨出しレーザ照射部11は、縦ラインLvを投影するレーザ光(縦レーザ光)を照射する縦レーザ発光部11vと、横ラインLhを投影するレーザ光(横レーザ光)を照射する横レーザ発光部11hとを有している。なお、図示しないが、地墨点等の位置決めのために、本体部10の中心直下に点状のレーザ光を照射するレーザ発光部を備えていてもよい。
縦レーザ発光部11vは、レーザ光を墨出しレーザ照射部11の鉛直方向に走査することで、例えば地面や底面から壁面、天井面に亘って縦ラインLvを投影可能である。以下、墨出しレーザ照射部11の水平方向における向き(鉛直軸回りの向き)は、この縦レーザ発光部11vが指向している向き、即ち縦ラインの投影方向を基準として説明する。
横レーザ発光部11hは、レーザ光を墨出しレーザ照射部11の鉛直方向に対して垂直な方向、つまり水平方向に走査することで、例えば壁面に横ラインLhを投影可能である。なお、墨出しレーザ照射部11が照射可能なラインは、縦ラインLv及び横ラインLhに限られず、例えば基準向きの縦ラインLvに加えて、水平方向に左右90°の向き、及び180°の向きの縦ラインを照射可能であってもよい。
測量機3は、測量対象であるプリズム12を自動追尾可能なトータルステーションであり、鉛直方向に伸縮可能な三脚5により支持されている。測量機3は、水平方向に回転駆動可能な水平回転駆動部30上に、鉛直方向に回転可能な鉛直回転駆動部31を介して望遠鏡部32が設けられている。また望遠鏡部32には、測距光を照射及び受光しプリズム12までの斜距離を測定するEDM送受光部(光波距離計)33と、プリズム12を追尾するための追尾光を照射及び受光する追尾光送受光部34が設けられている。
また、望遠鏡部32にはガイドライト照射部35が形成されている。ガイドライト照射部35は、EDM送受光部33の視準方向を作業者に案内するためのガイドライトを照射する部分である。当該ガイドライトは測距光と同方向に照射される可視光である。
さらに、測量機3には、レーザ墨出し器2から照射された墨出し用のレーザ光を検知可能な墨出しレーザ受光部36が設けられている。本実施形態の墨出しレーザ受光部36は、図1に示すように、測量機3の本体下部に配置されている。本実施形態の測量機3は、EDM送受光部33、追尾光送受光部34、ガイドライト照射部35、墨出しレーザ受光部36、測量機3の正面視において同一鉛直直線状に配置されている。
測量機3は、プリズム12を測量対象としたプリズム測量により、測量機3からプリズム12までの距離(斜距離)測定が可能であると共に水平角、鉛直角が測定可能である。したがって、測量機3を既知の位置に設置して、姿勢を整準させてプリズム12の測量を行うことで、測量結果(斜距離、水平角、鉛直角)からプリズム12の座標、即ちレーザ墨出し器2の位置を算出可能である。より詳しくは、測量機3は、測量の基準となる器械点を有しており、設置された既知の位置に対して器械高を考慮した器械点の既知点座標を基準に絶対座標を算出する。なお、測量機3を既知の位置に設置できない場合等は、後方交会法により既知の基準点から器械点の座標を算出してもよい。
また、測量機3は、追尾光送受光部34を介してプリズム12で反射された追尾光を受光し、水平回転駆動部30により水平方向に、鉛直回転駆動部31により鉛直方向に駆動されることでプリズム12、即ちレーザ墨出し器2の自動追尾が可能である。
外部制御端末4は、レーザ墨出し器2及び測量機3の遠隔操作が可能であり、測量機3の測量結果を受信可能であるタブレット端末である。なお、外部制御端末4は、タブレット端末に限られず、コンピュータを備えた情報処理端末であればよく、例えばスマートフォン、パーソナルコンピュータであってもよい。
墨出しシステム1は、図1に示すように、建設現場等にて、測量機3によりレーザ墨出し器2(厳密にはプリズム12)を追尾して測量を行い、レーザ墨出し器2を所定の位置に設置して、目標とする方向に縦ラインLv及び/又は横ラインLhを投影させるシステムである。
次に図2を参照しつつ、墨出しシステム1のレーザ墨出し器2、測量機3、及び外部制御端末4の内部構成を説明する。
図2に示すように、レーザ墨出し器2は、上述した本体部10、墨出しレーザ照射部11、プリズム12、脚部13に加えて、本体部10内に、水平回転駆動部20、水平角検出部21、傾斜センサ22、通信部23、墨出し制御部24が設けられている。なお、図示しないが、レーザ墨出し器2には手動により、縦レーザ発光部11v及び/又は横レーザ発光部11hによるレーザ光を照射及び停止が可能な操作部が設けられている。
水平回転駆動部20は、本体部10に対して墨出しレーザ照射部11を水平方向(鉛直軸回り)に回転駆動させる機能を有している。特に当該水平回転駆動部20は、指定された角度に墨出しレーザ照射部11を回転させることが可能である。
水平角検出部21は、水平回転駆動部20による水平方向の回転角度(水平角)を検出することで、墨出しレーザ照射部11の指向している水平角、つまり縦レーザ発光部11vの照射方向を検出可能である。
傾斜センサ22は、本体部10の傾斜を検出可能なセンサであり、例えば円形気泡管からなる水平チルトセンサである。傾斜センサ22により傾斜が検出可能となり、当該傾斜に応じて脚部13を調整することで整準が可能である。整準は作業者による手作業で行ってもよいし、墨出し制御部24の制御による自動整準であってもよい。
通信部23は、測量機3や外部制御端末4の通信部42、52等の外部機器と通信可能な部分であり、例えばBluetooth(登録商標)、無線LAN、光通信等の無線通信手段である。なお、当該通信部23は接続端子を介しての有線通信手段を有していてもよい(以下の通信部も同じ)。
墨出し制御部24は、上述の水平回転駆動部20、水平角検出部21、傾斜センサ22、通信部23と電気的に接続されており、各種情報の送受信が可能である。また、墨出し制御部24は、後述する外部制御端末からの指示に応じて水平回転駆動部20や墨出しレーザ照射部11を制御可能である。
測量機3は、上述の水平回転駆動部30、鉛直回転駆動部31、EDM送受光部33、追尾光送受光部34、ガイドライト照射部35、墨出しレーザ受光部36の他、水平角検出部37、鉛直角検出部38、表示部39、操作部40、記憶部41、通信部42が測量制御部43に電気的に接続されている。なお、図示しないが測量機3にも、レーザ墨出器2と同様に、整準のための傾斜センサ(気泡管でもよい)が設けられており、手動又は自動水準が可能である。
測量機3の水平角検出部37は、水平回転駆動部30による水平方向の回転角度(水平角)を検出することで、望遠鏡部32で視準している水平角を検出可能である。鉛直角検出部38は、鉛直回転駆動部31による鉛直方向の回転角度(鉛直角)を検出することで、望遠鏡部32で視準している鉛直角を検出可能である。測量制御部43は、これら水平角検出部37及び鉛直角検出部38により検出された水平角及び鉛直角を測量結果として出力可能である。
表示部39は、例えば液晶モニタであり、測量結果(斜距離、水平角、鉛直角)等の測量機3における各種情報を表示可能である。また、通信部42を介して取得した、レーザ墨出し器2及び外部制御端末4における情報も表示可能である。
操作部40は、測量制御部43に各種の動作指示や設定を入力するための操作手段である。例えば、動作指示としては、電源のオン、オフの切替、測量開始とするトリガ、測量モードの切替、測量周期の設定等がある。また当該操作部40は、スイッチ、ボタン、ダイアルなど、任意の操作デバイスや入力デバイスを含んでいてもよい。なお、表示部39がタッチパネルである場合は、表示部39と操作部40とは一体をなしてもよい。
記憶部41は、上述の追尾機能のプログラムや、所定の測量周期で測量を行うプログラム等の測量に関する各種プログラムや、測量結果等の記憶可能である。
通信部42は、上述のレーザ墨出し器2の通信部23と同様に、外部機器と通信可能な部分であり、例えばBluetooth(登録商標)、無線LAN等の無線通信手段である。
測量制御部43は、上述の測量機能や追尾機能に関する制御を実行可能である。また、墨出しレーザ受光部36により、レーザ墨出し器2からの縦レーザ光を検知した際には、通信部42を介して外部制御端末4やレーザ墨出し器2にその情報を送信する。
外部制御端末4は、表示部50、操作部51、通信部52、記憶部53を有しており、各部の構成の要件は上述の測量機3の表示部39、操作部40、記憶部41、通信部42と同様である。具体的には、表示部50はタッチパネルであり、操作部51を兼ねている。通信部42は、Bluetooth(登録商標)や無線LAN、光通信等の無線通信手段である。記憶部53には外部制御部54にて実行するプログラムや、測量機3から取得した測量結果、設計図情報、等が記憶されている。
外部制御部54は、通信部52を介してレーザ墨出し器2や測量機3の遠隔操作が可能である。例えば、外部制御部54は、測量機3を遠隔操作して測量や追尾の設定を行ったり、レーザ墨出し器2を遠隔操作して、縦レーザ発光部11v及び/又は横レーザ発光部11hからのレーザ光の照射を行うことが可能である。
また、本実施形態の外部制御部54は、レーザ墨出し器2(レーザ照射部)に対する測量機3の方向を特定し、測量機3による測量結果(特に水平角φ)から、当該レーザ墨出し器2に対する測量機3の相対水平角である第1相対角度α(=φ+180°)を検出する機能を有している(第1相対角度算出部)。つまり、外部制御部54は、器械設置されている(即ち、座標が特定されている)測量機3を基準としてレーザ墨出し器2の向きを特定することで、レーザ墨出し器2の向きを現場座標(設計図)に合わせている。なお、現場座標は地理座標系のような絶対的な座標系に限られず、その現場のみに適合する限定的な座標系であってもよい。
特に本実施形態における外部制御部54は、通信部52を介して測量機3の墨出しレーザ受光部36にて縦レーザ発光部11vから照射された縦レーザ光の受光を検知した情報を取得可能である。そして、外部制御部54は、レーザ墨出し器2の縦レーザ発光部11vから縦レーザ光を照射しながら水平回転駆動部20により墨出しレーザ照射部11を回転させ、測量機3の墨出しレーザ受光部36が縦レーザ光を検知した情報を取得したことに応じて水平回転駆動部20による墨出しレーザ照射部11の回転を停止させることで、レーザ墨出し器2に対する測量機3の方向を特定する。
また、外部制御部54は、設計図情報等からレーザ墨出し器2に対する目標墨出し位置(目標ラインLt)の方向を特定し、レーザ墨出し器2の向き(縦レーザ光の照射方向)に対する目標墨出し位置の相対水平角である第2相対角度βを算出する機能を有している(第2相対角度算出部)。
そして、墨出し制御部24は、第1相対角度αと、第2相対角度βとの差分角度γ(=β-α)を算出する機能を有し(差分角度算出部)、水平回転駆動部20によりレーザ墨出し照射部11を差分角度分回転させることが可能である。
また、外部制御部54は、測量機3の追尾機能を利用して、プリズム12を備えたレーザ墨出し器2を所定の位置に誘導する誘導機能を有している。詳しくは、外部制御部54は、設計図情報からレーザ墨出し器2を設置すべき所定の位置を特定し、測量機3の測量結果から得られるレーザ墨出し器2の位置と設置すべき所定の位置との差分に基づき誘導指示を行う(誘導部)。当該誘導指示は、例えばレーザ墨出し器2の現在の位置から設置すべき所定の位置への向きや距離を表示部50に表示する。なお、当該誘導機能は測量機3の測量制御部43が備えていてもよい。また、誘導指示は表示に限られず、音声による誘導でもよい。
ここで、図3、図4を参照すると、図3には第1実施形態の墨出し方法を示すフローチャートが示されており、図4には第1実施形態の墨出し方法の手順例(a)~(c)を示す概略上面図が、それぞれ示されている。以下、図3のフローチャートに沿い、途中図4を参照しつつ、第1実施形態の墨出し方法について説明する。
まず、ステップS1として、外部制御端末4が墨出しを行う建設現場の設計図情報の読み込みを行う。当該設計図情報の読み込みは、例えば作業者が手動で記憶部53に記憶されている設計図情報を外部制御部54に読み込ませたり、通信部52を介して測量機3の記憶部41や、他の外部装置から設計図情報を取得して読み込ませてもよい。
ステップS2として、作業者が測量機3を器械設置する。器械設置は従来知られている方法で行えばよい。
ステップS3として、作業者が、レーザ墨出し器2を設計図上の既知の線上(地墨線上)又は点(例えば地墨点)に設置するか否かを判断する。当該判断結果が真(Yes)である場合、即ちすでに地墨線や地墨点等が建設現場に示されており、目標となる設置位置が明確であるような場合は、ステップS4に処理を進める。
ステップS4として、作業者が、レーザ墨出し器2を既知の線上又は点に設置する。この時レーザ墨出し器2の整準処理も行う。
ステップS5として、測量機3がレーザ墨出し器2の位置を測量する。これは例えば測量機3の自動追尾機能によりレーザ墨出し器2に設けられているプリズム12を探索及び測量することで行う。当該測量後、ステップS8に処理を進める。
一方、上記ステップS3において、判断結果が偽(No)である場合、即ち地墨線や地墨点等が建設現場に示されおらず、目標となる設置位置が明確でないような場合は、ステップS6に処理を進める。
ステップS6として、測量機3がレーザ墨出し器2の自動追尾を開始する。つまり、測量機3がレーザ墨出し器2に設けられているプリズム12を探索及び測量し、レーザ墨出し器2の位置情報を特定し、次のステップS7に処理を進める。
ステップS7として、外部制御端末4(又は測量機3)が、レーザ墨出し器2を設計図の特定の線上又は点に誘導し、設置を行う。詳しくは、図4(a)に示すように、ステップS6において測量機3によりレーザ墨出し器2の位置情報を特定しており、且つ設計図情報からレーザ墨出し器2を設置すべき線上(目標ラインLt上)の位置情報も特定できていることから、両者の相対位置の差分から外部制御端末4(又は測量機3)の表示部50(又は表示部39)等を介してレーザ墨出し器2を目標ラインLt上に誘導する。作業者はこの誘導に従い、レーザ墨出し器2を目標ラインLt上に設置する。この時レーザ墨出し器2の整準処理も行う。
ステップS8として、外部制御端末4の外部制御部54は、レーザ墨出し器2の縦レーザ発光部11vから縦ラインLvを投影する縦レーザ光を照射させつつ、水平回転駆動部20の駆動により墨出しレーザ照射部11を水平方向に回転させる。
そして、ステップS9では、外部制御端末4の外部制御部54は、測量機3の墨出しレーザ受光部36が、縦レーザ光を検知したか否かを判定する。当該判定結果が偽(No)である場合は、上記ステップS8に戻り、外部制御部54は、レーザ墨出し器2による縦レーザ光の照射と回転を継続する。
一方、当該判定結果が真(Yes)である場合、即ち外部制御部54が、墨出しレーザ受光部36により縦レーザ光を検知した情報を測量機3から取得した場合には、ステップS10に処理を進める。詳しくは、図4(b)に示すように、レーザ墨出し器2が縦ラインLvを投影する縦レーザ光を照射しつつ回転していくと、レーザ墨出し器2と測量機3とが正対したときに、縦レーザ光が測量機3に設けられている墨出しレーザ受光部36に当たり、当該判定結果が真(Yes)となる。つまり、レーザ墨出し器2に対する測量機3の方向が特定されたことで、建設現場上におけるレーザ墨出し器2の向きが確定することになる。
ステップS10として、外部制御端末4の外部制御部54は、レーザ照射部11の回転を停止させ、この時の水平角検出部21により検出される水平角からレーザ墨出し器2と測量機3との相対角度である第1相対角度αを算出し(第1相対角度算出工程)、次のステップS11に処理を進める。詳しくは、図4(b)に示すように、レーザ墨出し器2と測量機3が正対していることから、測量機3によるプリズム12に対する測量結果の水平角φを180°反転させた向きが、レーザ墨出し器2の向きである第1相対角度α(=φ+180°)となる。
ステップS11として、外部制御端末4の外部制御部54は、設計図情報に基づくレーザ墨出し器2と目標ラインLtとの相対角度である第2相対角度βを算出し(第2相対角度算出工程)、ステップS10にて算出した第1相対角度αと第2相対角度βとの差分角度γを算出し(差分角度算出部)、次のステップS12に処理を進める。詳しくは、図4(c)に示すように、ステップS10にてレーザ墨出し器2の向きが第1相対角度αとして特定されたことから、設計図(XY座標)上の目標ラインLtの角度に相当する第2相対角度βまでの差分角度γを算出することで、残りどれだけの角度墨出しレーザ照射部11を回転させればよいかが判明する。
そして、ステップS12として、外部制御端末4の外部制御部54は、ステップS11で算出した差分角度γの分墨出しレーザ照射部11を回転させるよう水平回転駆動部20を駆動し、目標ラインLtまで回転させたら縦ラインLv及び/又は横ラインLhを投影するよう、縦レーザ発光部11vから縦レーザ光を、横レーザ発光部11hから横レーザ光を照射し(水平回転駆動工程)、当該ルーチンを終了する。詳しくは、図4(c)に示すように、ステップS11で算出した差分角度γ分墨出しレーザ照射部11を回転させた後、縦レーザ光を照射することで目標ラインLt上に縦ラインLvが投影される。
このように、第1実施形態の墨出しシステム1及び墨出し方法では、外部制御端末4の外部制御部54において、レーザ墨出し器2に対する測量機3の方向を特定することで測量機3との相対角度である第1相対角度αを算出し、設計図情報に基づき目標ラインLtとの相対角度である第2相対角度βを算出し、第1相対角度αと第2相対角度βとの差分角度γを算出して、当該差分角度γ分墨出しレーザ照射部11を回転させることで、目標ラインLtに墨出しレーザ光を投影することを実現している。
また、当該墨出しシステム及び墨出し方法では、レーザ墨出し器2と測量機3との相対角度(第1相対角度α)を基にレーザ墨出し器2の向きを特定し、そこから目標ラインLtへの回転角度である差分角度γを算出しており、容易な演算処理で墨出し作業を実行することができる。これにより、任意の場所でレーザ墨出しラインを投影させることができ、墨出し線を実際に引く作業等は不要となる。また必要な場所に直接レーザ墨出しラインを投影できることで、墨出し線を繋いで描いていったときのような誤差をなくすことができる。
また特に本実施形態では、レーザ墨出し器2と測量機3との相対角度を特定するのに、レーザ墨出し器2より照射される縦レーザ光を利用し、測量機3の墨出しレーザ受光部36により当該縦レーザ光を検知することでレーザ墨出し器2の向きを特定している。これにより、特別な演算処理や特別な追加部品等を必要とせずに、容易にレーザ墨出し器2の向きを特定することができる。
また、本実施形態の外部制御部54は、設計図情報からレーザ墨出し器2を設置すべき所定の位置を特定し、測量機3の測量結果から得られるレーザ墨出し器2の位置と所定の位置との差分に基づく誘導指示を行っている。これにより、レーザ墨出し器2を適切な位置に容易に設置することできるようになる。
また、本実施形態のレーザ墨出し器2は、プリズム12を墨出しレーザ照射部11の回転軸上に設けていることで、墨出しレーザ照射部11の回転に応じたオフセットが生じるないため、墨出し作業の演算負荷をより低減することができる。
以上のことから第1実施形態に係る墨出しシステム1及び墨出し方法では、より簡単に墨出し作業を行うことができ、墨出しの作業効率を向上させることができる。
なお、上記実施形態の墨出しシステム1及び墨出し方法では、地面又は床面を目標ラインLtとして縦ラインLvを投影する場合を例に説明したが、当該墨出しシステム1及び墨出し方法では、壁面の鉛直な目標ラインLt上に縦ラインLvを投影したり、壁面の水平な目標ラインLt上に横ラインLhを投影したりすることも可能である。
ここで図5には、壁面に縦ラインを投影する場合の手順例(a)、(b)を示す概略上面図が示されている。
具体的には、図5(a)に示すように、壁面に1本の縦ラインLvを投影する場合、図3のフローチャートのステップS1において、外部制御端末4の外部制御部54が設計図情報を読み込む際に、設計図情報から目標ラインLtの水平面位置(例えば壁面W下端位置)のX、Y座標を読み込む。
それ以降の処理は上記第1実施形態と同じであり、ステップS11の第2相対角度βの算出を、レーザ墨出し器2の位置から目標ラインLtのX、Y座標へ(例えば壁面下端座標A(X、Y))の向き(ベクトル)として算出する。そして、レーザ墨出し器2を、測量機3から目標ラインLtのX、Y座標までの差分角度γ分回転させ、目標ラインLtのX、Y座標に向けて縦レーザ光を照射することで、壁面Wの目標ラインLtに沿って縦ラインLvを投影することができる。
また、これを応用し壁面Wに複数の縦ラインLvを投影することも可能となる。具体的には図5(b)に示すように、壁面Wに複数の目標ラインLt1、Lt2、Lt3がある場合、外部制御端末4の外部制御部54は、各目標ラインの壁面下端座標B(X1、Y1)、C(X2、Y2)、D(X3、Y3)を設計図情報から読み込む。
そして、まず測量機3に近い目標ラインLt1については上述した通り、レーザ墨出し器2を、測量機3から目標ラインLt1の壁面下端座標B(X1、Y1)までの差分角度γ1分回転させ、壁面下端座標B(X1、Y1)に向けて縦レーザ光を照射することで、壁面Wの目標ラインLt1に沿った縦ラインLv1を投影する。
次に、目標ラインLt2については、レーザ墨出し器2から壁面下端座標C(X2、Y2)への向き(ベクトル)と、目標ラインLt1の壁面下端座標B(X1、Y1)の向き(ベクトル)との差分角度γ2を算出して、さらに当該差分角度γ2分レーザ墨出し器2を回転させる。そして、壁面下端座標C(X2、Y2)に向けて縦レーザ光を照射することで、壁面Wの目標ラインLt2に沿った縦ラインLv2を投影する。
目標ラインLt3についても同様に、レーザ墨出し器2から壁面下端座標D(X3、Y3)への向き(ベクトル)と、目標ラインLt2の壁面下端座標C(X2、Y2)の向き(ベクトル)との差分角度γ3を算出して、さらに当該差分角度γ3分レーザ墨出し器2を回転させる。そして、壁面下端座標D(X2、Y2)に向けて縦レーザ光を照射することで、壁面Wの目標ラインLt3に沿った縦ラインLv3を投影する。
このように、2本目以降の目標ラインLt2、Lt3については、直前に投影した縦ラインからの差分角度γ2、γ3を算出して、当該差分角度分γ2、γ3レーザ墨出し器2を回転させた後、縦レーザ光を照射すればよい。従って、2本目以降の墨出し線については、改めてレーザ墨出し器2を回転設置したり、測量機3との相対角度を特定したりする必要はない。これにより、複数の墨出し線を投影する場合も、簡単に墨出し作業を行うことができ、墨出しの作業効率を向上させることができる。
さらに、図6には、壁面に縦ライン及び横ラインを投影する場合の手順例(a)、(b)を示す概略上面図が示されている。
壁面Wに鉛直方向及び水平方向の十字状の目標ラインLtが設定されている場合、まず図6(a)に示すように、鉛直方向に伸縮可能でありレーザ墨出し器2を鉛直方向に移動可能に支持する三脚6(支持部)をレーザ墨出し器2に設けることで、レーザ墨出し器2を鉛直方向に移動可能とする。その上で上記第1実施形態のステップS5、S8でのレーザ墨出し器2の設置の際に、レーザ墨出し器2の高さ方向の位置合わせも行う。
具体的には、図6(a)に示すように、外部制御端末4の外部制御部54は、測量機3によりレーザ墨出し器2のプリズム12の高さ座標Zを取得する。
次に図6(b)に示すように、外部制御端末4の外部制御部54は、設計図情報から目標ラインLtにおける横ラインの高さ位置Z1を読み込む。そして、測量機3によりプリズム12を追尾しながらプリズム12の高さ位置がZ1+ΔHになるまで三脚6により、レーザ墨出し器2の高さ位置を調整する。当該調整は外部制御部54により高さ位置Z1+ΔHを目標位置として作業者を誘導してもよいし、三脚6が自動制御可能である場合は外部制御部54の遠隔操作により自動的に高さ調整を行ってもよい。
レーザ墨出し器2の高さ位置の調整が完了した後は、上記第1実施形態の処理と同じで縦ラインの位置決めを行った後、レーザ墨出し器2の縦レーザ発光部11vから縦レーザ光を、横レーザ発光部11hから横レーザ光を照射することで目標ラインLtに沿った十字状の墨出し線を投影できる。なお、壁面Wに水平方向の墨出し線のみを投影する場合は、上述の通り水平方向に高さを合わせた後、壁面W上の任意のX、Y座標を目標位置として上記第1実施形態の処理を行った後、横レーザ発光部11hから横レーザ光を照射すればよい。このように、水平方向の墨出し線についても、三脚6を利用することで簡単に墨出し作業を行うことができ、墨出しの作業効率を向上させることができる。
また、レーザ墨出し器2や測量機3の構成は上記第1実施形態の構成に限られるものではない。
例えば、図7には第1実施形態の変形例に係る墨出しシステムの制御ブロック図が示されている。第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付して詳しい説明は省略し、主に第1実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
まず変形例の墨出しシステム1aでは、レーザ墨出し器2aが第1本体部10a、第2本体部10bの上下別体の本体部を有している。なお、整準のための傾斜センサについては図示を省略している。
詳しくは、底部に脚部13を有する下段の第1本体部10aは、第1水平回転駆動部20a、第1通信部23aが第1墨出し制御部24aと電気的に接続されている。第1墨出し制御部24aは、後述する墨出しレーザ受光部36aを探索及び追尾するために第1水平回転駆動部20aを制御する。
第2本体部10bは第1本体部10aの上部に回転可能に設けられている。第2本体部10bは、第2水平回転駆動部20b、水平角検出部21b、第2通信部23bが第2墨出し制御部24bに電気的に接続されている。第2本体部10bは、第1本体部10aの第1水平回転駆動部20aにより、墨出しレーザ照射部11とともに水平方向に回転可能である。また、第2本体部10bの第2水平回転駆動部20bは墨出しレーザ照射部11を水平方向に回転駆動可能であり、水平角検出部21bは第2水平回転駆動部20bによる墨出しレーザ照射部11の回転角度を検出可能である。
また、変形例の測量機3aでは、墨出しレーザ受光部36aが測量機3aの測量制御部43と接続されずに別体として設けられている。そして、この別体としての墨出しレーザ受光部36aは個別に通信部36bを有している。
このように構成された変形例の墨出しシステム1では、墨出し方法の手順は第1実施形態と基本的には同じである。
図3を参照すると、変形例において異なるのはステップS8において、外部制御端末4の外部制御部54の指示に応じて、第1本体部10aの第1墨出し制御部24aが、縦レーザ発光部11vから縦ラインLvを投影する縦レーザ光を照射させつつ、第1水平回転駆動部20aの駆動により墨出しレーザ照射部11を水平方向に回転させる。
そして、ステップS9では、測量機3に別体として設けられている墨出しレーザ受光部36aが、縦レーザ光を検知したか否かを判定する。墨出しレーザ受光部36aが、縦レーザ光を検知すると墨出しレーザ受光部36aの通信部36bから第1通信部23aを介して第1墨出し制御部24aに縦レーザ光の検知情報が伝達され、当該判定結果が真(Yes)となる。
ステップS10として、第1墨出し制御部24aが、第1水平回転駆動部20aを停止させることで墨出しレーザ照射部11の回転を停止させる。そして第2本体部10bの第2墨出し制御部24b又は外部制御端末4の外部制御部54が、水平角検出部21bにより検出される水平角からレーザ墨出し器2と測量機3との相対角度である第1相対角度αを算出し、次のステップS11に処理を進める。
ステップS11として、外部制御端末4の外部制御部54は、設計図情報に基づく目標ラインLtとの相対角度である第2相対角度βを算出し、ステップS10にて算出された第1相対角度αと第2相対角度βとの差分角度γを算出し、次のステップS12に処理を進める。
そして、ステップS12として、外部制御端末4の外部制御部54は、ステップS11で算出した差分角度γの分墨出しレーザ照射部11を回転させるよう第2水平回転駆動部20bを駆動し、目標ラインLtまで回転させたら縦ラインLv及び/又は横ラインLhを投影するよう、縦レーザ発光部11vから縦レーザ光を、横レーザ発光部11hから横レーザ光を照射し、当該ルーチンを終了する。
このように、変形例における墨出しシステム1a及び墨出し方法では、墨出しレーザ受光部36aを用いた測量機3の探索を第1本体部10aにより行っている。このような第1本体部10a及び墨出しレーザ受光部36aを用いた探索は、既存の製品を応用することで実現可能であり、それに第1相対角度α、第2相対角度β、差分角度γを用いた墨出しレーザ照射部11の回転を行う第2本体部10bを新たに追加することで、容易に変形例における墨出しシステム1a及び墨出し方法を実現することが可能となる。従って、当該変形例によれば、より一層簡単に墨出し作業を行うことができ、墨出しの作業効率を向上させることができる。なお、第1本体部10aと第2本体部10bとは配置が上下逆であってもよい。
(第2実施形態)
次に第2実施形態の墨出しシステム及び墨出し方法について説明する。図8には第2実施形態に係る墨出しシステムの制御ブロック図が示されている。第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付して詳しい説明は省略し、主に第1実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
第2実施形態の墨出しシステム101では、レーザ墨出し器2に視野角が水平方向に360°である360°カメラ25を設け、測量機3の墨出しレーザ受光部を有さない点が第1実施形態の墨出しシステム1と異なっている。
360°カメラ25は、レーザ墨出し器2の墨出しレーザ照射11とプリズム12との間に設けられている。この360°カメラ25は、プリズム12と同様に墨出しレーザ照射11の回転鉛直軸上に配置されており、墨出しレーザ照射11と一体に回転する。360°カメラ25により撮像された画像(静止画像又は動画像)は、例えば無線通信により送信可能である。なお、360°カメラ25とプリズム12は上下関係が逆になってもよい。
測量機3は、墨出しレーザ受光部を有しないことで、一般的なトータルステーションの構成となっている。
このように構成された第2実施形態の墨出しシステム101では、外部制御端末4の外部制御部54が、測量機3から照射される光である追尾光を360°カメラ25の画像Pから検出し、360°カメラにより撮像された画像Pに映る追尾光とレーザ墨出し器2の向きから、レーザ墨出し器2に対する測量機3の相対位置を特定し、第1相対角度αを算出する(第1相対角度算出部)。なお、測量機3の相対位置を算出するのに用いる測量機3から照射される光は、追尾光に限らず、画像Pに映り込む光であればよく、例えば測距光やガイドライトであってもよい。
ここで、図9、図10を参照すると、図9には第2実施形態の墨出し方法を示すフローチャートが示されており、図10には第2実施形態の墨出し方法の手順例(a)、(b)を示す概略上面図が、それぞれ示されている。以下、図9のフローチャートに沿い、途中図10を参照しつつ、第2実施形態の墨出し方法について説明する。なお、第1実施形態と同じ処理については同じ符号を付し詳しい説明は省略し、主に第1実施形態と異なる処理についてのみ説明する。
ステップS1~S7までの処理は第1実施形態と同様であり、第2実施形態ではステップS8~S10に代えてステップS20の処理を行う。
ステップS20では、外部制御端末4の外部制御部54は、レーザ墨出し器2の360°カメラ25の画像P1を取得し、当該画像に映り込む測量機3からの追尾光を検出する。そして、当該追尾光の位置から測量機3とレーザ墨出し器2との相対角度である第1相対角度αを算出する。
例えば、図10(a)には第1実施形態の図4(b)と同じ状況が示されているが、第2実施形態では、360°カメラ25により撮像された画像P1上に追尾光が1つの点として映り込む。この追尾光の点とレーザ墨出し器2の向き(図10では縦レーザ光の向きを0°としている)との角度が第1相対角度αとなる。
ステップS11以降は第1実施形態と同様であり、ステップS11において外部制御端末4の外部制御部54が、設計図情報に基づく目標ラインLtとの相対角度である第2相対角度βを算出し、ステップS10にて算出した第1相対角度αと第2相対角度βとの差分角度γを算出する。
そして、ステップS12において、外部制御端末4の外部制御部54が、測量機3の位置、即ち360°カメラの画像に映る追尾光の位置から差分角度γの分墨出しレーザ照射部11を回転させるよう水平回転駆動部20を駆動し、目標ラインLtまで回転させたら縦ラインLv及び/又は横ラインLhを投影するよう、縦レーザ発光部11vから縦レーザ光を、横レーザ発光部11hから横レーザ光を照射し、当該ルーチンを終了する。
詳しくは図10(b)に示すように目標ラインLtに縦レーザ光を照射する状態では、図10(a)で示した画像P1から画像P2のように、レーザ墨出し器2が目標ラインLtの方向に向くこととなる。
このように、第2実施形態の墨出しシステム101及び墨出し方法では、第1実施形態のように測量機3に墨出しレーザ受光部を設けず、レーザ墨出し器2に360°カメラ25を設けるのみで、墨出し作業が可能となる。これにより、第1実施形態と同様の効果を奏することができ、且つ360°カメラ25により撮像された画像Pに映り込んだ追尾光の位置から測量機3との相対位置を検出できることから、レーザ墨出し器2を回転させて測量機3を探索させる必要もなく、墨出し作業をより一層効率化することができる。
以上のことから第2実施形態に係る墨出しシステム1及び墨出し方法においても、より簡単に墨出し作業を行うことができ、墨出しの作業効率を向上させることができる。
以上で本発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記各実施形態及び変形例では、主に外部制御端末4の外部制御部54が第1相対角度α、第2相対角度β、差分角度γの算出を行っているが、当該機能を測量機の測量制御部が備えていてもよい。
また、第2実施形態のレーザ墨出し器においても、第1実施形態の変形例のレーザ墨出し器2aのように第1本体部と第2本体部に分けて構成してもよい。なお、この場合も上述した第1実施形態の変形例と同様に、第1本体部と第2本体部は上下逆であってもよい。
また、上記第1実施形態及び変形例では、墨出しレーザ受光部36が測量機3の本体下部に設けられているが、墨出しレーザ受光部の配置はこれに限られるものではなく、測量機の正面のいずれかの場所に設けられていればよい。ただし、EDM送受光部又は追尾光送受光部の鉛直直線状から外れた位置(オフセットした位置)に配置される場合は、オフセット分を補正して第1相対角度αを算出する。
1、1a、101 墨出しシステム
2、2a レーザ墨出し器
3、3a 測量機
4 外部制御端末
5 三脚
6 三脚(支持部)
10、10a、10b 本体部
11 墨出しレーザ照射部
11v 縦レーザ発光部
11h 横レーザ発光部
12 プリズム(測量用ターゲット)
13 脚部
20 水平回転駆動部
20a 第1水平回転駆動部
20b 第2水平回転駆動部
21 水平角検出部
22 傾斜センサ
23 通信部
23a 第1通信部
23b 第2通信部
24 墨出し制御部
25 360°カメラ
30 水平回転駆動部
31 鉛直回転駆動部
32 望遠鏡部
33 EDM送受光部
34 追尾光送受光部
35 ガイドライト照射部
36 墨出しレーザ受光部
37 水平角検出部
38 鉛直角検出部
39 表示部
40 操作部
41 記憶部
42 通信部
43 測量制御部
50 表示部
51 操作部
52 通信部
53 記憶部
54 外部制御部(第1相対角度算出部、第2相対角度算出部、差分角度算出部、誘導部)

Claims (7)

  1. 測量用ターゲットの位置を測量可能な測量部と、
    前記測量用ターゲットが設けられ、レーザ光を照射して対象部分にレーザ墨出し線を投影可能な墨出しレーザ照射部と、
    前記墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の方向を特定し、当該墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の相対水平角である第1相対角度を算出可能な第1相対角度算出部と、
    前記墨出しレーザ照射部に対する目標墨出し位置の方向を特定し、当該墨出しレーザ照射部のレーザ照射方向に対する前記目標墨出し位置の相対水平角である第2相対角度を算出可能な第2相対角度算出部と、
    前記第1相対角度と、第2相対角度との差分角度を算出する差分角度算出部と、
    前記墨出しレーザ照射部を前記特定した測量部の方向に対して前記差分角度分回転させる水平回転駆動部と、
    を備える墨出しシステム。
  2. 前記第1相対角度算出部は、前記測量部が前記墨出しレーザ照射部から照射されたレーザ光の受光を検知した情報を取得可能であり、
    前記墨出しレーザ照射部からレーザ光を照射しながら前記水平回転駆動部により前記墨出しレーザ照射部を回転させ、前記測量部が前記レーザ光の受光を検知した情報を取得したことに応じて前記水平回転駆動部による前記墨出しレーザ照射部の回転を停止させることで、前記墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の方向を特定する
    請求項1に記載の墨出しシステム。
  3. 前記第1相対角度算出部は、前記測量部から照射される光を検出可能な、視野角が水平方向に360°あるカメラであり、
    当該カメラにより撮像された画像に映る前記光と前記墨出しレーザ照射部の向きから、前記墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の方向を特定する
    請求項1に記載の墨出しシステム。
  4. さらに、設計図情報から前記墨出しレーザ照射部を設置すべき所定の位置を特定し、前記測量部の測量結果から得られる前記墨出しレーザ照射部の位置と前記所定の位置との差分に基づく誘導指示を行う誘導部を、備える
    請求項1から3のいずれか一項に記載の墨出しシステム。
  5. 前記測量用ターゲットは前記水平回転駆動部による前記墨出しレーザ照射部の回転の回転軸上に配置されている
    請求項1から4のいずれか一項に記載の墨出しシステム。
  6. 前記墨出しレーザ照射部を鉛直方向に移動可能に支持する支持部を有する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の墨出しシステム。
  7. 測量用ターゲットの位置を測量可能な測量部と、前記測量用ターゲットが設けられ、レーザ光を照射して対象部分にレーザ墨出し線を投影可能な墨出しレーザ照射部と、を有する墨出しシステムにおける墨出し方法であって、
    前記墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の方向を特定し、当該墨出しレーザ照射部に対する前記測量部の相対水平角である第1相対角度を算出する第1相対角度算出工程と、
    前記墨出しレーザ照射部に対する目標墨出し位置の方向を特定し、当該墨出しレーザ照射部のレーザ照射方向に対する前記目標墨出し位置の相対水平角である第2相対角度を算出する第2相対角度算出工程と、
    前記第1相対角度と、第2相対角度との差分角度を算出する差分角度算出部と、
    前記墨出しレーザ照射部を前記特定した測量部の方向に対して前記差分角度分回転させる水平回転駆動工程と、
    を備える墨出し方法。
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