JP2022054677A - 信号処理方法、信号処理装置及び監視システム - Google Patents

信号処理方法、信号処理装置及び監視システム Download PDF

Info

Publication number
JP2022054677A
JP2022054677A JP2020161841A JP2020161841A JP2022054677A JP 2022054677 A JP2022054677 A JP 2022054677A JP 2020161841 A JP2020161841 A JP 2020161841A JP 2020161841 A JP2020161841 A JP 2020161841A JP 2022054677 A JP2022054677 A JP 2022054677A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
signal processing
measurement data
integer
lissajous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020161841A
Other languages
English (en)
Inventor
健太 佐藤
Kenta Sato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2020161841A priority Critical patent/JP2022054677A/ja
Priority to CN202111131993.2A priority patent/CN114279660B/zh
Priority to US17/485,684 priority patent/US20220099633A1/en
Publication of JP2022054677A publication Critical patent/JP2022054677A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/44Processing the detected response signal, e.g. electronic circuits specially adapted therefor
    • G01N29/4454Signal recognition, e.g. specific values or portions, signal events, signatures
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M5/00Investigating the elasticity of structures, e.g. deflection of bridges or air-craft wings
    • G01M5/0066Investigating the elasticity of structures, e.g. deflection of bridges or air-craft wings by exciting or detecting vibration or acceleration
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M7/00Vibration-testing of structures; Shock-testing of structures
    • G01M7/08Shock-testing
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/44Processing the detected response signal, e.g. electronic circuits specially adapted therefor
    • G01N29/46Processing the detected response signal, e.g. electronic circuits specially adapted therefor by spectral analysis, e.g. Fourier analysis or wavelet analysis
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/14Digital output to display device ; Cooperation and interconnection of the display device with other functional units
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G5/00Control arrangements or circuits for visual indicators common to cathode-ray tube indicators and other visual indicators
    • G09G5/14Display of multiple viewports

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)

Abstract

Figure 2022054677000001
【課題】揺らぎが低減された安定したリサージュ図形が得られる信号処理方法を提供すること。
【解決手段】Nを2以上の所定の整数とし、Mを2以上の所定の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサーから出力される信号に基づく第iの測定データを分割してN個のデータ列を生成する測定データ分割工程と、1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列を平均化して第iの平均化データ列を生成する平均化データ列生成工程と、1以上M以下の各整数iに対して、第i軸に前記第iの平均化データ列を割り当てたリサージュ図形を生成するリサージュ図形生成工程と、を含む、信号処理方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号処理方法、信号処理装置及び監視システムに関する。
特許文献1には、回転機器の軸心を中心に同一平面上を直交する少なくとも2軸線上の所定の位置の振動をそれぞれ検出して振動波形信号を出力する振動検出手段と、両振動波形信号に基づいてリサージュ波形図を生成するリサージュ波形図生成手段と、各異常の原因に基づいてそれぞれ想定される複数の基準リサージュ波形図を予め設定して記憶する基準リサージュ波形図設定手段と、リサージュ波形図と各基準リサージュ波形図とを比較して異常の原因を判定し出力する異常原因判定手段とを備える、回転機器軸受部の異常診断装置が記載されている。
特開2000-258305号公報
特許文献1に記載の手法は、振動波形信号において1つの周波数の信号成分が卓越している状況では有効であるが、実際には、振動波形信号には様々な高周波や低周波の揺らぎがあるため、リサージュ図形の波形が乱れ、異常検出に必要な情報が見えにくい場合がある。
本発明に係る信号処理方法の一態様は、
Nを2以上の所定の整数とし、Mを2以上の所定の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサーから出力される信号に基づく第iの測定データを分割してN個のデータ列を生成する測定データ分割工程と、
1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列を平均化して第iの平均化データ列を生成する平均化データ列生成工程と、
1以上M以下の各整数iに対して、第i軸に前記第iの平均化データ列を割り当てたリサージュ図形を生成するリサージュ図形生成工程と、
を含む。
本発明に係る信号処理装置の一態様は、
Nを2以上の所定の整数とし、Mを2以上の所定の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサーから出力される信号に基づく第iの測定データを分割してN個のデータ列を生成する測定データ分割回路と、
1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列を平均化した第iの平均化データ列を生成する平均化データ列生成回路と、
1以上M以下の各整数iに対して、第i軸に前記第iの平均化データ列を割り当てたリサージュ図形を生成するリサージュ図形生成回路と、
を含む。
本発明に係る監視システムの一態様は、
可動体と前記可動体を収容する筐体とを備える対象物の状態を監視する監視システムであって、
前記信号処理装置の一態様と、
前記筐体に取り付けられる前記第1~第Mのセンサーと、
を含み、
前記信号処理装置は、
前記リサージュ図形を表示装置に表示させる。
第1実施形態の信号処理方法の手順を示すフローチャート図。 第1実施形態における測定データ分割工程の手順の一例を示すフローチャート図。 第iの測定データの一例を示す図。 第iのFFTデータを示す図。 第iの測定データを分割して生成される5個のデータ列を示す図。 図5の5個のデータ列を平均化した第iの平均化データ列を示す図。 比較例のリサージュ図形の一例を示す図。 本実施形態のリサージュ図形の一例を示す図。 N個のデータ列に基本波の信号成分が含まれない場合に生成されるリサージュ図形の一例を示す図。 N個のデータ列に基本波の信号成分が含まれる場合に生成されるリサージュ図形の一例を示す図。 表示部に表示される画面の一例を示す図。 表示部に表示される画面の一例を示す図。 第1実施形態の信号処理方法を実行する信号処理装置の構成例を示す図。 第2実施形態の信号処理方法の手順を示すフローチャート図。 表示部に表示される画面の一例を示す図。 第2実施形態の信号処理方法を実行する信号処理装置の構成例を示す図。 第3実施形態における測定データ分割工程の手順の一例を示すフローチャート図。 第4実施形態における測定データ分割工程の手順の一例を示すフローチャート図。 表示部に表示される画面の一例を示す図。 表示部に表示される画面の一例を示す図。 第5実施形態の信号処理方法の手順を示すフローチャート図。 第5実施形態の信号処理方法の他の手順を示すフローチャート図。 指標の具体例について説明するための図。 指標の具体例について説明するための図。 指標の具体例について説明するための図。 指標の具体例について説明するための図。 指標の具体例について説明するための図。 第5実施形態の信号処理方法を実行する信号処理装置の構成例を示す図。 第5実施形態の信号処理方法を実行する信号処理装置の他の構成例を示す図。 本実施形態の監視システムの構成例を示す図。 真空ポンプの構成を示す概略斜視図。 真空ポンプの内部構造を示す模式側断面図。 真空ポンプの内部構造を示す模式平断面図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.信号処理方法及び信号処理装置
1-1.第1実施形態
1-1-1.信号処理方法
図1は、第1実施形態の信号処理方法の手順を示すフローチャート図である。
図1に示すように、第1実施形態の信号処理方法は、測定データ取得工程S1と、測定データ分割工程S2と、平均化データ列生成工程S3と、リサージュ図形生成工程S4と、表示工程S5と、を含む。なお、第1実施形態の信号処理方法は、これらの工程の一部が省略または変更され、あるいは、他の工程が付加されてもよい。第1実施形態の信号処理方法は、例えば、信号処理装置100によって実行される。第1実施形態の信号処理方法を実行する信号処理装置100の構成例については後述する。
図1に示すように、まず、信号処理装置100は、測定データ取得工程S1において、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを取得する。Mは2以上の所定の整数である。第iの測定データDは、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサーから出力される信号に基づくデータであり、第iのセンサーから出力されるデジタル信号の時系列データであってもよいし、第iのセンサーから出力されるアナログ信号がアナログフロントエンドによって変換されたデジタル信号の時系列データであってもよい。信号処理装置100は、測定データ取得工程S1において、第1~第Mのセンサーから出力される信号に基づく第1~第Mの測定データD~Dを取得する。
対象物は、信号処理の対象となる物であり、その種類は特に限定されず、例えば、回転機構や振動機構を有するモーター等の各種の装置であってもよいし、外力によって振動する橋梁やビル等の構造物であってもよいし、周期性を有する信号を発生させる電気回路であってもよい。対象物の振動によって生じる物理量の種類は特に限定されず、例えば、物理量は、加速度、角速度、速度、変位、圧力、電流、電圧等であってもよい。
第1~第Mのセンサーは同じ種類の物理量を検出するセンサーであってもよい。例えば、互いに直行するX軸、Y軸およびZ軸に対して、第1のセンサーはX軸方向の加速度を検出し、第2のセンサーはY軸方向の加速度を検出し、第3のセンサーはZ軸方向の加速度を検出してもよい。あるいは、第1~第Mのセンサーの一部が他と異なる種類の物理量を検出するセンサーであってもよい。例えば、第1のセンサーはX軸方向の加速度を検出し、第2のセンサーはY軸方向の角速度を検出してもよい。また、第1~第Mのセンサーは、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子を用いたセンサーであってもよいし、水晶振動子を用いたセンサーであってもよい。また、第1~第Mのセンサーは、例えば、IMU(Inertial Measurement Unit)等の1つの装置に内蔵されていてもよいし、第1~第Mのセンサーの少なくとも1つが他のセンサーから物理的に分離していてもよい。
次に、信号処理装置100は、測定データ分割工程S2において、1以上M以下の各整数iに対して、測定データ取得工程S1で取得した第iの測定データDを分割してN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。Nは2以上の所定の整数である。すなわち、信号処理装置100は、測定データ分割工程S2において、第1~第Mの測定データD~Dの各々に対してN個のデータ列を生成する。第1実施形態における測定データ分割工程S2の詳細な手順については後述する。
次に、信号処理装置100は、平均化データ列生成工程S3において、1以上M以下の各整数iに対して、測定データ分割工程S2で第iの測定データDを分割して生成したN個のデータ列Di-1~Di-Nを平均化した第iの平均化データ列DAVGiを生成する。具体的には、信号処理装置100は、平均化データ列生成工程S3において、1以上M以下の各整数iに対して、N個のデータ列Di-1~Di-Nの各々に対して、先頭のデータの時刻を共通の時刻として各データの時刻を変換し、同じ時刻のN個のデータを平均化することにより、第iの平均化データ列DAVGiを生成する。
次に、信号処理装置100は、リサージュ図形生成工程S4において、1以上M以下の各整数iに対して、第i軸に、平均化データ列生成工程S3で生成した第iの平均化データ列DAVGiを割り当てたリサージュ図形を生成する。
次に、信号処理装置100は、表示工程S5において、リサージュ図形生成工程S4で生成したリサージュ図形を表示部に表示させる。信号処理装置100は、表示工程S5において、測定データ分割工程S2で1以上M以下の各整数iに対して第iの測定データDを分割して生成したN個のデータ列Di-1~Di-Nと、リサージュ図形生成工程S4で生成したリサージュ図形と、を表示部に表示させてもよい。
そして、信号処理が終了するまで(工程S6のN)、信号処理装置100は、工程S1~S5を繰り返し行う。
図2は、第1実施形態における図1の測定データ分割工程S2の手順の一例を示すフローチャート図である。
図2に示すように、信号処理装置100は、まず、工程S21において整数iを1に設定し、工程S22において、図1の工程S1で取得した第iの測定データDを高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)して第iのFFTデータDFFTiを生成する。
図3に第iの測定データDの一例を示し、図4に図3の測定データDを高速フーリエ変換して生成される第iのFFTデータDFFTiを示す。図3において、横軸は時刻であり、縦軸はサンプル値である。また、図4において、横軸は周波数であり、縦軸は強度である。図3の例では第iの測定データDは1秒間のデータであり、図4に示すように、第iの測定データDは、対象物の振動に基づく基本波として10Hzの信号成分を含んでいる。
そして、信号処理装置100は、整数iがMになるまで(工程S23のN)、工程S24において整数iを1ずつ増やして工程S22を繰り返す。すなわち、信号処理装置100は、工程S22~S24において、第1~第Mの測定データD~Dをそれぞれ高速フーリエ変換して第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMを生成する。
次に、信号処理装置100は、整数iがMになると(工程S23のY)、工程S25において、第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMに基づいて、強度が最大である信号成分の周期Tpeakを算出する。例えば、信号処理装置100は、工程S25において、第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMに含まれる強度のピーク値を周波数ごとに加算し、加算後のピーク値が最大となる周波数の逆数を計算することにより周期Tpeakを算出してもよい。
次に、信号処理装置100は、工程S26において整数iを1に設定し、工程S27において、図1の工程S1で取得した第iの測定データDを、工程S25で算出した周期Tpeakのn倍の時間間隔で分割してN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。nは1以上の整数である。すなわち、信号処理装置100は、工程S27において、第iの測定データDを分割し、それぞれ周期Tpeakのn倍の時間長であるN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。なお、第iの測定データDの時間長は、周期Tpeakのn×N倍よりも長くてもよい。
図5に図3の第iの測定データDを分割して生成される5個のデータ列Di-1~Di-5を示す。図5において、横軸は時刻であり、縦軸はサンプル値である。図3では10Hzの基本波の信号成分の強度が最大であり、周期Tpeakが0.1秒であるとすると、図5では、整数nを2として、第iの測定データDを0.2秒間隔で分割して5個のデータ列Di-1~Di-5が生成されている。
そして、信号処理装置100は、整数iがMになるまで(工程S28のN)、工程S29において整数iを1ずつ増やして工程S27を繰り返し、整数iがMになると(工程S28のY)、測定データ分割工程S2を終了する。すなわち、信号処理装置100は、工程S27~S29において、第1~第Mの測定データD~Dの各々に対して、N個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。
信号処理装置100は、1以上M以下の各整数iに対して、このようにして生成したN個のデータ列Di-1~Di-Nを平均化して第iの平均化データ列DAVGiを生成する。
図6に、図5のデータ列Di-1~Di-5を平均化した第iの平均化データ列DAVGiを太い実線で示す。図6において、横軸は時刻であり、縦軸はサンプル値である。なお、図6には、データ列Di-1~Di-5も示されている。第iの平均化データ列DAVGiの時刻tにおけるサンプル値は、データ列Di-1の時刻tにおけるサンプル値、データ列Di-2の時刻t-0.2秒におけるサンプル値、データ列Di-3の時刻t-0.4秒におけるサンプル値、データ列Di-4の時刻t-0.6秒におけるサンプル値、及び、データ列Di-5の時刻t-0.8秒におけるサンプル値の平均値である。
そして、信号処理装置100は、1以上M以下の各整数iに対して、第i軸に第iの平均化データ列DAVGiを割り当てたリサージュ図形を生成する。このように、本実施形態では、信号処理装置100は、第i軸に第iの測定データDではなく、第iの平均化データ列DAVGiを割り当てたリサージュ図形を生成する。第iの測定データDに含まれる対象物の振動に基づく信号成分は第iの平均化データ列DAVGiにも含まれるが、第iの測定データDに含まれるノイズ成分は平均化によって大きく低減される。したがって、本実施形態の信号処理方法によれば、揺らぎが低減された安定したリサージュ図形が得られる。
図7に、仮に第1の測定データDをX軸に割り当て、第2の測定データDをY軸に割り当てて生成される比較例のリサージュ図形の一例を示す。また、図8に、第1の平均化データ列DAVG1をX軸に割り当て、第2の平均化データ列DAVG2をY軸に割り当てて生成される本実施形態のリサージュ図形の一例を示す。図7に示す比較例のリサージュ図形は揺らぎが大きく不安定であるが、図8に示す本実施形態のリサージュ図形は揺らぎが小さく安定した楕円形状になっている。したがって、ユーザーが、本実施形態の信号処理方法によって生成されるリサージュ図形の時間変化を監視することで、対象物の状態の変化をより正確に推測することが可能である。
なお、第iの測定データDにおいて、対象物の振動に基づく基本波の2次高調波の強度が最大である場合、第iの測定データDは、2次高調波の周期のn倍の時間間隔で分割されるため、仮に整数nを1とすると、N個のデータ列Di-1~Di-Nには基本波の信号成分が含まれなくなってしまう。そのため、2次高調波の強度が最大である場合にもN個のデータ列Di-1~Di-Nには基本波の信号成分が含まれなくなってしまう。そのため、2次高調波の強度が最大である場合でも基本波の信号成分が含まれるように、整数nは2以上であることが好ましい。具体例として、例えば、第1の測定データD及び第2の測定データDに、基本波である20Hzの信号成分とその高調波の各信号成分が含まれており、40Hzである2次高調波の信号成分の強度が最も大きいものとする。この場合、整数nを1とすると、N個のデータ列D1-1~D1-N及びN個のデータ列D2-1~D2-Nに、基本波である20Hzの信号成分が含まれないため、図9に示すようなリサージュ図形が生成される。これに対して、整数nを2以上とすると、N個のデータ列D1-1~D1-N及びN個のデータ列D2-1~D2-Nに、基本波である20Hzの信号成分が含まれるため、図10に示すようなリサージュ図形が生成される。
信号処理装置100は、第1~第Mのセンサーから信号が出力される毎に第1~第Mの測定データD~Dを取得し、リアルタイムにリサージュ図形を生成してもよい。図11は、この場合に図1の表示工程S5において表示部にリアルタイムに表示される画面の一例を示す図である。
図11に示す画面300は、第1表示画像301、第2表示画像302、第3表示画像303、第4表示画像304、第5表示画像305、第6表示画像306、第7表示画像307、第8表示画像308、第1入力部309及び第2入力部310を備えている。
第1入力部309には、ユーザーによって、第1表示画像301~第8表示画像308が更新される更新周期が入力される。図11に示す画面300では、更新周期として2秒が入力されている。信号処理装置100は、第1入力部309に入力された更新周期が経過する毎に、図1の工程S1~S5を新たに行う。
第2入力部310には、ユーザーによって、信号処理装置100が図2の工程S27において第1~第Mの測定データD~Dを分割する時間間隔であるデータ分割周期Tpeak×nの整数nが入力される。図11に示す画面300では、整数nとして4が入力されている。
第1表示画像301は、第1の測定データDであるX軸速度データ、第2の測定データDであるY軸速度データ及び第3の測定データDであるZ軸速度データが重ねて表示された画像である。第1表示画像301に含まれる、X軸速度データ、Y軸速度データ及びZ軸速度データの時間長は、第1入力部309に入力される更新周期と一致する。
第2表示画像302は、第1の軸であるX軸にX軸速度データに基づいて生成された第1の平均化データ列DAVG1が割り当てられ、第2の軸であるY軸にY軸速度データに基づいて生成された第2の平均化データ列DAVG2が割り当てられ、第3の軸であるZ軸にZ軸速度データに基づいて生成された第3の平均化データ列DAVG3が割り当てられた3次元のリサージュ図形の画像である。このリサージュ図形は、第1入力部309に入力された時間長のX軸速度データ、Y軸速度データ及びZ軸速度データ、すなわち、第1表示画像301に含まれるX軸速度データ、Y軸速度データ及びZ軸速度データに基づいて生成されたものである。
第3表示画像303は、第2表示画像302のリサージュ図形をXY平面に投影した2次元のリサージュ図形の画像である。
第4表示画像304は、第2表示画像302のリサージュ図形をXZ平面に投影した2次元のリサージュ図形の画像である。
第5表示画像305は、第2表示画像302のリサージュ図形をYZ平面に投影した2次元のリサージュ図形の画像である。
第6表示画像306は、第1表示画像301に含まれる第1の測定データDであるX軸速度データを分割して生成されたN個のデータ列D1-1~D1-NであるX軸ロック周波数データが重ねて表示された画像である。
第7表示画像307は、第1表示画像301に含まれる第2の測定データDであるY軸速度データを分割して生成されたN個のデータ列D2-1~D2-NであるY軸ロック周波数データが重ねて表示された画像である。
第8表示画像308は、第1表示画像301に含まれる第3の測定データDであるZ軸速度データを分割して生成されたN個のデータ列D3-1~D3-NであるZ軸ロック周波数データが重ねて表示された画像である。
図11に示す画面300では、X軸ロック周波数データに含まれるN個のデータ列D1-1~D1-N、Y軸ロック周波数データに含まれるN個のデータ列D2-1~D2-N及びZ軸ロック周波数データに含まれるN個のデータ列D3-1~D3-Nは、それぞれ1000個のデータを有している。なお、整数Nは、例えば、第1入力部309に入力された更新周期を、第2入力部310に入力された整数nと周期Tpeakの積で計算されるデータ分割周期で割ったときの商である。例えば、更新周期は2秒であり、整数nは4であるので、周期Tpeakが基本波の周期である0.1秒であれば、整数Nは5である。
図11に示す画面300では、第6表示画像306、第7表示画像307及び第8表示画像308にそれぞれ含まれるX軸ロック周波数データ、Y軸ロック周波数データ及びZ軸ロック周波数データのばらつきが小さい。これは、X軸ロック周波数データ、Y軸ロック周波数データ及びZ軸ロック周波数データに対象物の振動に基づく基本波の信号成分が含まれている、換言すれば、データ分割周期が基本波の周期以上であるためである。逆に言えば、データ分割周期が基本波の周期よりも短い場合は、X軸ロック周波数データ、Y軸ロック周波数データ及びZ軸ロック周波数データのばらつきが大きくなり、X軸ロック周波数データ、Y軸ロック周波数データ及びZ軸ロック周波数データに基本波の信号成分が含まれていないため、第1表示画像301のリサージュ図形は対象物の状態を適切に表現していないことになる。したがって、ユーザーは、第6表示画像306、第7表示画像307及び第8表示画像308を目視して、X軸ロック周波数データ、Y軸ロック周波数データ及びZ軸ロック周波数データのばらつきが大きい場合には、第2入力部310に入力される整数nを大きくしてX軸ロック周波数データ、Y軸ロック周波数データ及びZ軸ロック周波数データのばらつきを小さくした状態でリサージュ図形を解析する必要がある。
ユーザーは、図11に示す画面300により、対象物の振動状況をリアルタイムに確認することができる。そのため、ユーザーは、情報の把握や分析を効率的に行って対象物の異常を早期に発見することができる。
図11に示した画面300は、信号処理装置100がリアルタイムにリサージュ図形を生成することによって得られる。これに対して、信号処理装置100は、記憶媒体に保存されている第1~第Mの測定データD~Dを取得し、リサージュ図形を再生してもよい。図12は、この場合に図1の表示工程S5において表示部に表示される画面の一例を示す図である。図12に示す画面320は、図11に示した画面300と同様、第1表示画像301、第2表示画像302、第3表示画像303、第4表示画像304、第5表示画像305、第6表示画像306、第7表示画像307、第8表示画像308、第1入力部309及び第2入力部310を備えている。さらに、図12に示す画面320は、ファイル指定部311、再生ボタン312、モード切替ボタン313、第3入力部314、時間入力部315,316,317及びフレーム番号表示部318を備えている。
ユーザーは、ファイル指定部311にデータ再生の対象となるエクセルファイルを指定する。エクセルファイルには、事前に取得された第1~第Mの測定データD~Dが含まれている。
ユーザーは、モード切替ボタン313によって手動再生と自動再生かのいずれかを選択することができる。ユーザーは、自動再生を選択し、再生ボタン312を押下すると、第1入力部309に入力された更新周期で第1表示画像301~第8表示画像308が順次更新される。すなわち、信号処理装置100は、第1入力部309に入力された更新周期が経過する毎に、図1の工程S1~S5を新たに行う。
ユーザーは、自動再生が選択されている場合に、第3入力部314に任意の数値を入力することで、第1表示画像301~第8表示画像308が更新される速度を、任意の速度に設定することができる。図11に示したリアルタイムの画面300では2秒毎に第1表示画像301~第8表示画像308が更新されるのに対して、図12に示すデータ再生の画面320では、第3入力部314に50ミリ秒が設定されているので、50ミリ秒毎に第1表示画像301~第8表示画像308が更新される。なお、エクセルファイルに含まれる第1~第Mの測定データD~Dに対する処理は、第3入力部314で指定される値によらず、第1入力部309で指定される更新周期で行われる。その結果、図12に示すデータ再生の画面320では、図11に示したリアルタイムの画面300と同様の第1表示画像301~第8表示画像308が任意の速度で再生される。
フレーム番号表示部318には、表示される第1表示画像301~第8表示画像308のフレーム番号が表示される。例えば、表示される第1表示画像301~第8表示画像308のフレーム番号は1であり、k番目に表示される第1表示画像301~第8表示画像308のフレーム番号はkである。図11に示したリアルタイムの画面300では、187番目の第1表示画像301~第8表示画像308が表示されている。
ユーザーが自動再生中に再生ボタン312を押下すると、自動再生が停止する。また、ユーザーが自動再生中にモード切替ボタン313を押下し、あるいは、時間入力部315,316,317に所定の時間を指定することで、自動再生が停止し、手動再生に切り替わる。時間入力部315は、シークバーであり、時間入力部316はシークバーのツマミである。また、時間入力部317はインクリメント・デクリメントボタンである。ユーザーは、時間入力部315,316,317に所定の時間を指定する場合、時間入力部316を移動させ、あるいは、時間入力部317でフレーム番号表示部318に表示される数値を増減させる。時間入力部316の位置とフレーム番号表示部318の値はリンクしており、一方を変更すると他方も自動的に変更される。
ユーザーは、図12に示すデータ再生の画面320により、任意のスピードでデータを再生させることができるため、短時間で対象物の振動状況を確認することができる。そのため、ユーザーは、作業の効率が向上し、情報の把握や分析を効率的に行うことができる。
1-1-2.信号処理装置
図13は、第1実施形態の信号処理方法を実行する信号処理装置100の構成例を示す図である。図13に示すように、信号処理装置100は、第1~第Mのセンサー200-1~200-M、M個のアナログフロントエンド(AFE:Analog Front End)210-1~210-M、処理回路110、記憶回路120、操作部130、表示部140、音出力部150、通信部160を含む。なお、信号処理装置100は、図13の構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。例えば、第1~第Mのセンサー200-1~200-Mやアナログフロントエンド210-1~210-Mは、信号処理装置100の構成要素で無くてもよい。
第1~第Mのセンサー200-1~200-Mは、それぞれ対象物の振動によって生じる物理量を検出し、検出した物理量に応じた大きさの信号を出力する。第1~第Mのセンサー200-1~200-Mの各々の出力信号は、アナログフロントエンド210-1~210-Mの各々に入力される。
アナログフロントエンド210-1~210-Mの各々は、第1~第Mのセンサー200-1~200-Mの各々の出力信号に対して増幅処理やA/D変換処理等を行ってデジタル時系列信号を出力する。
処理回路110は、アナログフロントエンド210-1~210-Mから出力されるM個のデジタル時系列信号を第1~第Mの測定データD~Dとして取得し、信号処理を行う。具体的には、処理回路110は、記憶回路120に記憶されている信号処理プログラム121を実行し、第1~第Mの測定データD~Dに対する各種の計算処理を行う。その他、処理回路110は、操作部130からの操作信号に応じた各種の処理、表示部140に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理、音出力部150に各種の音を発生させるための音信号を送信する処理、不図示の外部装置とデータ通信を行うために通信部160を制御する処理等を行う。処理回路110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)によって実現される。
処理回路110は、信号処理プログラム121を実行することにより、測定データ取得回路111、測定データ分割回路112、平均化データ列生成回路113及びリサージュ図形生成回路114として機能する。すなわち、信号処理装置100は、測定データ取得回路111と、測定データ分割回路112と、平均化データ列生成回路113と、リサージュ図形生成回路114と、を含む。
測定データ取得回路111は、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサー200-iから出力される信号に基づく第iの測定データDを取得する。すなわち、測定データ取得回路111は、図1の測定データ取得工程S1を実行する。測定データ取得回路111が取得した第iの測定データDは記憶回路120に記憶される。
測定データ分割回路112は、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを分割してN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。具体的には、測定データ分割回路112は、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを高速フーリエ変換して第iのFFTデータDFFTiを生成し、第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMに基づいて、強度が最大である信号成分の周期を算出し、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを当該周期のn倍の時間間隔で分割してN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。すなわち、測定データ分割回路112は、図1の測定データ分割工程S2、具体的には図2の工程S21~S29を実行する。測定データ分割回路112が第iの測定データDを分割して生成したN個のデータ列Di-1~Di-Nは記憶回路120に記憶される。
平均化データ列生成回路113は、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを分割して生成したN個のデータ列Di-1~Di-Nを平均化して第iの平均化データ列DAVGiを生成する。すなわち、平均化データ列生成回路113は、図1の平均化データ列生成工程S3を実行する。平均化データ列生成回路113が生成した第iの平均化データ列DAVGiは記憶回路120に記憶される。
リサージュ図形生成回路114は、1以上M以下の各整数iに対して、第i軸に第iの平均化データ列DAVGiを割り当てたリサージュ図形を生成する。すなわち、リサージュ図形生成回路114は、図1のリサージュ図形生成工程S4を実行する。リサージュ図形生成回路114が生成したリサージュ図形は記憶回路120に記憶される。
記憶回路120は、不図示のROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有している。ROMは、信号処理プログラム121等の各種プログラムやあらかじめ決められたデータを記憶し、RAMは、処理回路110が生成したデータを記憶する。RAMは、処理回路110の作業領域としても用いられ、ROMから読み出されたプログラムやデータ、操作部130から入力されたデータ、処理回路110が一時的に生成したデータを記憶する。
操作部130は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号を処理回路110に出力する。
表示部140は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であり、処理回路110から出力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。表示部140には操作部130として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。例えば、表示部140は、処理回路110から出力される表示信号に基づいて、リサージュ図形を含む図11に示した画面300や図12に示した画面320を表示してもよい。
音出力部150は、スピーカー等によって構成され、処理回路110から出力される音信号に基づいて各種の音を発生させる。例えば、音出力部150は、処理回路110から出力される音信号に基づいて、信号処理の開始や終了を示す音を発生させてもよい。
通信部160は、処理回路110と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。例えば、通信部160は、リサージュ図形の情報を外部装置に送信し、外部装置は、受信したリサージュ図形を不図示の表示部に表示してもよい。
なお、測定データ取得回路111、測定データ分割回路112、平均化データ列生成回路113及びリサージュ図形生成回路114の少なくとも一部が、専用のハードウエアで実現されてもよい。また、信号処理装置100は、単体の装置であってもよいし、複数の装置によって構成されてもよい。例えば、第1~第Mのセンサー200-1~200-M及びアナログフロントエンド210-1~210-Mが第1の装置に含まれ、処理回路110、記憶回路120、操作部130、表示部140、音出力部150及び通信部160が第1の装置とは別体の第2の装置に含まれていてもよい。また、例えば、処理回路110及び記憶回路120がクラウドサーバー等の装置で実現され、当該装置がリサージュ図形を生成し、生成したリサージュ図形を、通信回線を介して操作部130、表示部140、音出力部150及び通信部160を含む端末に送信してもよい。
1-1-3.作用効果
以上に説明した第1実施形態の信号処理方法では、信号処理装置100は、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサー200-iから出力される信号に基づく第iの測定データDを分割してN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成し、当該N個のデータ列Di-1~Di-Nを平均化して第iの平均化データ列DAVGiを生成し、第i軸に第iの平均化データ列DAVGiを割り当てたリサージュ図形を生成する。すなわち、信号処理装置100は、第iの測定データDをそのまま第iの軸に割り当ててリサージュ図形を生成するのではなく、第iの測定データDを分割して生成したN個のデータ列Di-1~Di-Nを平均化した第iの平均化データ列DAVGiを第iの軸に割り当ててリサージュ図形を生成する。したがって、第1実施形態の信号処理方法によれば、平均化によって、第iの測定データDに含まれる高周波や低周波のノイズ成分が低減され、対象物の振動に基づく信号成分が強調されるので、揺らぎが低減された安定したリサージュ図形が得られる。対象物の振動に基づく信号成分には対象物の状態の特徴や変化の影響が生じやすいので、ユーザーは、当該リサージュ図形に基づいて対象物の状態の特徴や変化を正しく認識することができる。
また、第1実施形態の信号処理方法では、信号処理装置100は、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを高速フーリエ変換して第iのFFTデータDFFTiを生成し、第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMに基づいて、強度が最大である信号成分の周期を算出し、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを周期のn倍の時間間隔で分割してN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。さらに、信号処理装置100は、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを分割して生成したN個のデータ列Di-1~Di-Nの各々に対して、先頭のデータの時刻を共通の時刻として各データの時刻を変換し、同じ時刻のN個のデータを平均化することにより、第iの平均化データ列DAVGiを生成する。したがって、第1実施形態の信号処理方法によれば、強度が最大の信号成分が同期化されて平均化されるので、当該信号成分の特徴が強調されたリサージュ図形が得られる。また、先頭のN個のデータから順に平均化することにより強度が最大の信号成分が同期化されるので、同期化のために必要な処理の負荷が低減される。
さらに、整数nを2以上とすることにより、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDにおいて対象物の振動の基本波に対する2次高調波の強度が最大であっても、第iの測定データDを分割して生成したN個のデータ列Di-1~Di-Nには基本波の信号成分が含まれることになる。したがって、第1実施形態の信号処理方法によれば、基本波の信号成分の特徴を有するリサージュ図形が得られる。
また、第1実施形態の信号処理方法では、図9や図10に示したように、1以上M以下の各整数iに対して第iの測定データDを分割して生成したN個のデータ列Di-1~Di-Nとリサージュ図形とが表示部に表示される。したがって、第1実施形態の信号処理方法によれば、ユーザーは、表示部に表示されるN個のデータ列Di-1~Di-Nのばらつきが小さい場合に、対象物の振動の基本波の特徴を有するリサージュ図形が得られていると判断し、リサージュ図形に基づいて対象物の状態を正しく認識することができる。
1-2.第2実施形態
以下、第2実施形態について、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、第1実施形態と重複する説明は省略または簡略し、主に第1実施形態と異なる内容について説明する。
図14は、第2実施形態の信号処理方法の手順を示すフローチャート図である。図14に示すように、第2実施形態の信号処理方法は、ローパスフィルター工程S101と、測定データ分割工程S102と、平均化データ列生成工程S103と、リサージュ図形生成工程S104と、表示工程S105と、を含む。なお、第2実施形態の信号処理方法は、これらの工程の一部が省略または変更され、あるいは、他の工程が付加されてもよい。第2実施形態の信号処理方法は、例えば、信号処理装置100によって実行される。第2実施形態の信号処理方法を実行する信号処理装置100の構成例については後述する。
図14に示すように、まず、信号処理装置100は、ローパスフィルター工程S101において、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサー200-iから出力される信号に基づくデータをローパスフィルター処理して第iの測定データDを生成する。Mは2以上の所定の整数である。第iのセンサー200-iから出力される信号に基づくデータは、第iのセンサー200-iから出力されるデジタル信号の時系列データであってもよいし、第iのセンサー200-iから出力されるアナログ信号がアナログフロントエンド210-iによって変換されたデジタル信号の時系列データであってもよい。信号処理装置100は、ローパスフィルター工程S101において、第1~第Mのセンサー200-1~200-Mから出力される信号に基づくデータがローパスフィルター処理された第1~第Mの測定データD~Dを生成する。
次に、信号処理装置100は、図1の測定データ分割工程S2と同様の測定データ分割工程S102を行う。測定データ分割工程S102の詳細な手順は、図2の工程S21~S29と同様であるため、その図示及び説明を省略する。
次に、信号処理装置100は、図1の平均化データ列生成工程S3と同様の平均化データ列生成工程S103を行う。
次に、信号処理装置100は、図1のリサージュ図形生成工程S4と同様のリサージュ図形生成工程S104を行う。
次に、信号処理装置100は、図1の表示工程S5と同様の表示工程S105を行う。
そして、信号処理が終了するまで(工程S106のN)、信号処理装置100は、工程S101~S105を繰り返し行う。
このように、第2実施形態では、信号処理装置100は、第1~第Mのセンサー200-1~200-Mから出力される信号に基づくデータをローパスフィルター処理して第1~第Mの測定データD~Dを生成するので、第1~第Mの測定データD~Dに含まれる高周波ノイズが小さくなる。そのため、第1~第Mの測定データD~Dを用いて生成されるリサージュ図形は、低周波の信号成分の特徴がより強調された図形となる。具体例として、例えば、図10に示したリサージュ図形の生成のために用いられた第1の測定データD及び第2の測定データDをローパスフィルター処理して本実施形態における第1の測定データD及び第2の測定データDとした場合、整数nを2以上とすると、図15に示すようなリサージュ図形が生成される。図10に示したリサージュ図形と比較すると、図15に示すリサージュ図形は、高周波ノイズに起因する揺らぎが低減され、基本波の特徴がより強調された図形になっている。
図16は、第2実施形態の信号処理方法を実行する信号処理装置100の構成例である。図16に示すように、信号処理装置100は、第1~第Mのセンサー200-1~200-M、M個のアナログフロントエンド210-1~210-M、処理回路110、記憶回路120、操作部130、表示部140、音出力部150、通信部160を含む。なお、信号処理装置100は、図16の構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。例えば、第1~第Mのセンサー200-1~200-Mやアナログフロントエンド210-1~210-Mは、信号処理装置100の構成要素で無くてもよい。
第1~第Mのセンサー200-1~200-M、アナログフロントエンド210-1~210-M、記憶回路120、操作部130、表示部140、音出力部150、通信部160の構成及び機能は第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
処理回路110は、記憶回路120に記憶されている信号処理プログラム121を実行することにより、ローパスフィルター回路115、測定データ分割回路112、平均化データ列生成回路113及びリサージュ図形生成回路114として機能する。すなわち、信号処理装置100は、ローパスフィルター回路115と、測定データ分割回路112と、平均化データ列生成回路113と、リサージュ図形生成回路114と、を含む。
ローパスフィルター回路115は、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサー200-iから出力される信号に基づくデータをローパスフィルター処理して第iの測定データDを生成する。すなわち、ローパスフィルター回路115は、図14のローパスフィルター工程S101を実行する。ローパスフィルター回路115が生成した第iの測定データDは記憶回路120に記憶される。
測定データ分割回路112、平均化データ列生成回路113及びリサージュ図形生成回路114は、それぞれ、図14の測定データ分割工程S102、平均化データ列生成工程S103及びリサージュ図形生成工程S104を実行する。測定データ分割回路112、平均化データ列生成回路113及びリサージュ図形生成回路114の機能は第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上に説明した第2実施形態の信号処理方法によれば、第1実施形態の信号処理方法と同様の効果が得られる。さらに、第2実施形態の信号処理方法によれば、ローパスフィルター処理によって高周波ノイズの揺らぎが低減されるので、低周波の信号成分が強調されたリサージュ図形が得られる。低周波の信号成分には対象物の状態の特徴や変化の影響が生じやすいので、ユーザーは、当該リサージュ図形に基づいて対象物の状態の特徴や変化を正しく認識することができる。
1-3.第3実施形態
以下、第3実施形態について、第1実施形態又は第2実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、第1実施形態又は第2実施形態と重複する説明は省略または簡略し、主に第1実施形態及び第2実施形態と異なる内容について説明する。
第3実施形態の信号処理方法の手順は図1又は図14と同じであるので、その図示を省略する。第3実施形態の信号処理方法では、測定データ分割工程S2の手順が第1実施形態と異なり、測定データ取得工程S1、平均化データ列生成工程S3、リサージュ図形生成工程S4及び表示工程S5の手順は第1実施形態と同じである。あるいは、第3実施形態の信号処理方法では、測定データ分割工程S102の手順が第2実施形態と異なり、ローパスフィルター工程S101、平均化データ列生成工程S103、リサージュ図形生成工程S104及び表示工程S105の手順は第2実施形態と同じである。
図17は、第3実施形態における測定データ分割工程S2又は測定データ分割工程S102の手順の一例を示すフローチャート図である。
図17に示すように、信号処理装置100は、まず、工程S121において整数iを1に設定し、工程S122において、図1の工程S1で取得し、又は図14の工程S101で生成した第iの測定データDを高速フーリエ変換して第iのFFTデータDFFTiを生成する。
そして、信号処理装置100は、整数iがMになるまで(工程S123のN)、工程S124において整数iを1ずつ増やして工程S122を繰り返す。すなわち、信号処理装置100は、工程S122~S124において、第1~第Mの測定データD~Dをそれぞれ高速フーリエ変換して第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMを生成する。
次に、信号処理装置100は、整数iがMになると(工程S123のY)、工程S125において、第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMに含まれる強度の各ピーク値を、当該ピーク値に対応する周波数で割った値に基づいて、強度が最大である信号成分の周期Tpeakを算出する。例えば、信号処理装置100は、工程S125において、第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMに含まれる強度の各ピーク値を、当該ピーク値に対応する周波数で割った値を周波数ごとに加算し、加算後のピーク値が最大となる周波数の逆数を計算することにより周期Tpeakを算出してもよい。
具体例として、例えば、第1~第Mの測定データD~Dに、10Hzの基本波、20Hzの2次高調波、30Hzの3次高調波、40Hzの4次高調波の各信号成分が含まれているものとする。この場合、信号処理装置100は、第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMの各々に対して、10Hzのピーク値を10Hzで割った値、20Hzのピーク値を20Hzで割った値、30Hzのピーク値を30Hzで割った値、40Hzのピーク値を40Hzで割った値をそれぞれ算出する。この計算により、より低周波のピーク値が大きくなるため、基本波の周期である0.1秒が周期Tpeakとして算出されやすくなる。
次に、信号処理装置100は、工程S126において整数iを1に設定し、工程S127において、図1の工程S1で取得し、又は図14の工程S101で生成した第iの測定データDを、工程S125で算出した周期Tpeakのn倍の時間間隔で分割してN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。nは1以上の整数である。すなわち、信号処理装置100は、工程S127において、第iの測定データDを分割し、それぞれ周期Tpeakのn倍の時間長であるN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。なお、前述の通り、第iの測定データDの時間長は、周期Tpeakのn×N倍よりも長くてもよい。また、対象物の振動に基づく基本波の2次高調波の強度が最大である場合でもN個のデータ列Di-1~Di-Nに基本波の信号成分が含まれるように、整数nは2以上であることが好ましい。
そして、信号処理装置100は、整数iがMになるまで(工程S128のN)、工程S129において整数iを1ずつ増やして工程S127を繰り返し、整数iがMになると(工程S128のY)、測定データ分割工程S2又は測定データ分割工程S102を終了する。すなわち、信号処理装置100は、工程S127~S129において、第1~第Mの測定データD~Dの各々に対して、N個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。
第3実施形態における信号処理装置100の構成例は、図13又は図16と同様であるため、その図示を省略する。ただし、本実施形態では、測定データ分割回路112は、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを高速フーリエ変換して第iのFFTデータDFFTiを生成し、第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMに含まれる強度の各ピーク値を、当該ピーク値に対応する周波数で割った値に基づいて、強度が最大である信号成分の周期Tpeakを算出し、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを周期Tpeakのn倍の時間間隔で分割してN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。すなわち、測定データ分割回路112は、図17の工程S121~S129を実行する。第3実施形態における信号処理装置100のその他の構成及び機能は、第1実施形態又は第2実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
このように、第3実施形態では、信号処理装置100は、第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMに含まれる強度の各ピーク値を、当該ピーク値に対応する周波数で割った値に基づいて、強度が最大である信号成分の周期Tpeakを算出する。そのため、例えば、基本波の強度と2次高調波の強度が同程度であるような場合でも、より低周波である基本波の周期が周期Tpeakとして算出されることになり、整数nが1であっても、第1~第Mの測定データD~Dの各々に対して生成されるN個のデータ列Di-1~Di-Nに基本波の信号成分が含まれるので、正しいリサージュ図形が生成される。具体例として、例えば、第1の測定データD及び第2の測定データDに、基本波である20Hzの信号成分とその高調波の各信号成分が含まれており、基本波である20Hzの信号成分の強度と40Hzである2次高調波の信号成分の強度が同程度であり、任意の時刻においていずれか一方の強度が最も大きくなるものとする。この場合、整数nを1とすると、第1実施形態又は第2実施形態では、時間の経過に伴って図9に示したようなリサージュ図形と図10に示したようなリサージュ図形のいずれか一方が生成されることになる。すなわち、生成されるリサージュ図形が安定しないため、ユーザーは、リサージュ図形の時間変化を監視しても対象物の状態の変化を適切に推測することができない。これに対して、第3実施形態では、時間が経過しても図10に示したようなリサージュ図形が安定して生成されるため、ユーザーは、リサージュ図形の時間変化を監視することで、対象物の状態の変化をより正確に推測することが可能である。
以上に説明した第3実施形態によれば、第1実施形態又は第2実施形態の信号処理方法と同様の効果が得られる。また、第3実施形態の信号処理方法では、第1~第MのFFTデータDFFT1~DFFTMに含まれる強度の各ピーク値を当該ピーク値に対応する周波数で割ることにより、高周波の信号成分の強度に対する低周波の信号成分の強度の比が大きくなるので、低周波の信号成分の強度が最大になりやすい。したがって、第3実施形態の信号処理方法によれば、第1~第Mの測定データD~Dに含まれる低周波の信号成分の特徴が強調されたリサージュ図形が得られる。低周波の信号成分には対象物の状態の特徴や変化の影響が生じやすいので、ユーザーは、当該リサージュ図形に基づいて対象物の状態の特徴や変化を正しく認識することができる。
1-4.第4実施形態
以下、第4実施形態について、第1実施形態又は第2実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、第1実施形態又は第2実施形態と重複する説明は省略または簡略し、主に第1実施形態及び第2実施形態と異なる内容について説明する。
第4実施形態の信号処理方法の手順は図1又は図14と同じであるので、その図示を省略する。第4実施形態の信号処理方法では、測定データ分割工程S2の手順が第1実施形態と異なり、測定データ取得工程S1、平均化データ列生成工程S3、リサージュ図形生成工程S4及び表示工程S5の手順は第1実施形態と同じである。あるいは、第3実施形態の信号処理方法では、測定データ分割工程S102の手順が第2実施形態と異なり、ローパスフィルター工程S101、平均化データ列生成工程S103、リサージュ図形生成工程S104及び表示工程S105の手順は第2実施形態と同じである。
図18は、第4実施形態における測定データ分割工程S2又は測定データ分割工程S102の手順の一例を示すフローチャート図である。
図18に示すように、信号処理装置100は、まず、工程S221において整数iを1に設定し、工程S222において、図1の工程S1で取得し、又は図14の工程S101で生成した第iの測定データDを、指定された時間間隔で分割してN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。例えば、ユーザーが第iの測定データDを分割する時間間隔そのものを指定し、信号処理装置100が第iの測定データDを指定された時間間隔で分割してもよい。あるいは、ユーザーが前述の周期Tpeakと整数nを指定し、信号処理装置100が第iの測定データDを周期Tpeakと整数nの積で計算される時間間隔で分割してもよい。すなわち、ユーザーは、第iの測定データDを分割する時間間隔を間接的に指定してもよい。なお、前述の通り、N個のデータ列Di-1~Di-Nに基本波の信号成分が含まれるように、ユーザーは、基本波の周期以上の時間間隔を指定することが好ましい。
そして、信号処理装置100は、整数iがMになるまで(工程S223のN)、工程S224において整数iを1ずつ増やして工程S222を繰り返し、整数iがMになると(工程S223のY)、測定データ分割工程S2又は測定データ分割工程S102を終了する。すなわち、信号処理装置100は、工程S222~S224において、第1~第Mの測定データD~Dの各々に対して、N個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。
図19及び図20は、本実施形態において表示部にリアルタイムに表示される画面の一例を示す図である。図19において、図11と同様の構成要素には同じ符号が付されている。また、図20において、図12と同様の構成要素には同じ符号が付されている。図19に示す画面330は、図11に示した画面300と同様の構成要素を備え、さらに第4入力部319を備えている。同様に、図20に示す画面340は、図12に示した画面300と同様の構成要素を備え、さらに第4入力部319を備えている。
第4入力部319には、ユーザーによって、データ分割周期Tpeak×nの周期Tpeakが入力される。図19に示す画面330及び図20に示す画面340では、第4入力部319に、周期Tpeakとして0.1秒が入力されている。また、第2入力部310に、整数nとして4が入力されている。信号処理装置100は、1以上M以下の各整数iに対して、第1の測定データDであるX軸速度データ、第2の測定データDであるY軸速度データ、第3の測定データDであるZ軸速度データを、それぞれ、周期Tpeakと整数nの積で計算される時間間隔で分割し、N個のデータ列D1-1~D1-NであるX軸ロック周波数データ、N個のデータ列D2-1~D2-NであるY軸ロック周波数データ、N個のデータ列D3-1~D3-NであるZ軸ロック周波数データを生成する。第1入力部309に、更新周期として2秒が入力されているので、整数Nは5である。
なお、図19の画面330や図20の画面340において、データ分割周期Tpeak×nを入力可能にしてもよい。
第4実施形態における信号処理装置100の構成例は、図13又は図16と同様であるため、その図示を省略する。ただし、本実施形態では、測定データ分割回路112は、1以上M以下の各整数iに対して、第iの測定データDを、指定された時間間隔で分割してN個のデータ列Di-1~Di-Nを生成する。すなわち、測定データ分割回路112は、図18の工程S221~S224を実行する。第4実施形態における信号処理装置100のその他の構成及び機能は、第1実施形態又は第2実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上に説明した第4実施形態によれば、第1実施形態~第3実施形態の信号処理方法と同様の効果が得られる。また、第4実施形態の信号処理方法では、対象物の振動の基本波の周期がわかっている場合には、基本波の周期を指定して第1~第Mの測定データD~Dを分割することにより、基本波の信号成分の特徴を有するリサージュ図形が得られる。基本波の信号成分には対象物の状態の特徴や変化の影響が生じやすいので、ユーザーは、当該リサージュ図形に基づいて対象物の状態の特徴や変化を正しく認識することができる。
1-5.第5実施形態
以下、第5実施形態について、第1実施形態~第4実施形態のいずれかと同様の構成要素には同じ符号を付し、第1実施形態~第4実施形態のいずれかと重複する説明は省略または簡略し、主に第1実施形態~第4実施形態のいずれとも異なる内容について説明する。
図21は、第5実施形態の信号処理方法の手順を示すフローチャート図である。図21に示すように、第5実施形態の信号処理方法は、測定データ取得工程S301と、測定データ分割工程S302と、平均化データ列生成工程S303と、リサージュ図形生成工程S304と、表示工程S305と、指標値算出工程S306と、異常判定工程S307と、を含む。なお、図21に示す第5実施形態の信号処理方法は、これらの工程の一部が省略または変更され、あるいは、他の工程が付加されてもよい。図21に示す第5実施形態の信号処理方法は、例えば、信号処理装置100によって実行される。図21に示す信号処理方法を実行する信号処理装置100の構成例については後述する。
図21に示すように、まず、信号処理装置100は、図1の測定データ取得工程S1と同様の測定データ取得工程S301を行う。
次に、信号処理装置100は、図1の測定データ分割工程S2と同様の測定データ分割工程S302を行う。測定データ分割工程S302の詳細な手順は、図2の工程S21~S29と同様であるため、その図示及び説明を省略する。
次に、信号処理装置100は、図1の平均化データ列生成工程S3と同様の平均化データ列生成工程S303を行う。
次に、信号処理装置100は、図1のリサージュ図形生成工程S4と同様のリサージュ図形生成工程S304を行う。
次に、信号処理装置100は、図1の表示工程S5と同様の表示工程S305を行う。
次に、信号処理装置100は、指標値算出工程S306において、リサージュ図形生成工程S304で生成したリサージュ図形に基づいて、指標の値を算出する。
次に、信号処理装置100は、異常判定工程S307において、指標値算出工程S306で算出した指標の値の時間変化に基づいて、対象物の異常の有無を判定する。
そして、信号処理が終了するまで(工程S308のN)、信号処理装置100は、工程S301~S307を繰り返し行う。
図22は、第5実施形態の信号処理方法の他の手順を示すフローチャート図である。図22に示すように、第5実施形態の信号処理方法は、ローパスフィルター工程S401と、測定データ分割工程S402と、平均化データ列生成工程S403と、リサージュ図形生成工程S404と、表示工程S405と、指標値算出工程S406と、異常判定工程S407と、を含む。なお、図22に示す第5実施形態の信号処理方法は、これらの工程の一部が省略または変更され、あるいは、他の工程が付加されてもよい。図22に示す第5実施形態の信号処理方法は、例えば、信号処理装置100によって実行される。図22に示す信号処理方法を実行する信号処理装置100の構成例については後述する。
図22に示すように、まず、信号処理装置100は、図14のローパスフィルター工程S101と同様のローパスフィルター工程S401を行う。
次に、信号処理装置100は、図14の測定データ分割工程S102と同様の測定データ分割工程S402を行う。測定データ分割工程S402の詳細な手順は、図2の工程S21~S29と同様であるため、その図示及び説明を省略する。
次に、信号処理装置100は、図14の平均化データ列生成工程S103と同様の平均化データ列生成工程S403を行う。
次に、信号処理装置100は、図14のリサージュ図形生成工程S104と同様のリサージュ図形生成工程S404を行う。
次に、信号処理装置100は、図14の表示工程S105と同様の表示工程S405を行う。
次に、信号処理装置100は、指標値算出工程S406において、リサージュ図形生成工程S404で生成したリサージュ図形に基づいて、指標の値を算出する。
次に、信号処理装置100は、異常判定工程S407において、指標値算出工程S406で算出した指標の値の時間変化に基づいて、対象物の異常の有無を判定する。
そして、信号処理が終了するまで(工程S408のN)、信号処理装置100は、工程S401~S407を繰り返し行う。
図23~図27は、指標値算出工程S406において値が算出される指標の具体例について説明するための図である。
図23に示すように、例えば、XY平面上のリサージュ図形の1次近似直線Y=aX+bと直線Y=0とのなす角度α=arctan(a)を指標としてもよい。角度αは、リサージュ図形のX軸方向の振幅とY軸方向の振幅との比に応じて変化するので、リサージュ図形の形状変化に敏感な指標である。同様に、XZ平面上のリサージュ図形やYZ平面上のリサージュ図形についても角度αと同様の角度を指標としてもよい。
図24に示すように、XYZ空間においてリサージュ図形を描く各点は、極座標(r,θ,φ)で表すことができ、極座標(r,θ,φ)に関する指標も考えられる。rは、XYZ空間の原点と各点との距離である。θは、各点をXY平面に投影した点と原点とを結ぶ直線とY軸とのなす角度である。φは、各点と原点とを結ぶ直線とZ軸とのなす角度である。
図25は、距離rに関する指標について説明するための図である。図25の例では、更新周期毎に楕円形状のリサージュ図形の1周分が描かれており、距離rが極大値となる2つの点p1,p3と極小値となる2つの点p2,p4が現れている。距離rは、点p1において2番目に大きい極大値となり、点p2において最小の極小値となり、点p3において最大の極大値となり、点p4において2番目に小さい極小値となる。また、rAVGは距離rの平均値である。
距離rに関する指標としては、扁平率、振幅、凹み率、蛇行数などが挙げられる。扁平率の値は、1から距離rの最小の極小値と最大の極小値との積を減算することによって算出される。振幅は、距離rの平均値rAVGである。凹み率は、距離rの最小の極小値から2番目に小さい極小値を減算することによって算出される。蛇行数は、距離rの極値の個数である。リサージュ図形が楕円の場合は蛇行数が4であり、リサージュ図形が真円の場合は蛇行数が0である。
図26は、角度θに関する指標について説明するための図である。図26の例では、更新周期毎に楕円形状のリサージュ図形の1周分が描かれており、角度θがゼロとなる2つの点z1,z2が現れている。角度θに関する指標としては、回転数が挙げられる。回転数は、角度θがゼロとなる回数である。リサージュ図形が楕円や真円の場合は回転数が2である。
図27は、角度φに関する指標について説明するための図である。図27の例では、更新周期毎に楕円形状のリサージュ図形の1周分が描かれており、角度φが極大値となる1つの点p5と極小値となる1つの点p6が現れている。角度φに関する指標としては、ねじれ数が挙げられる。ねじれ数は、角度φの極値の個数である。リサージュ図形が楕円や真円の場合はねじれ数が2である。
指標値の変化量が大きいほど対象物の状態変化が大きいことを意味する。したがって、例えば、信号処理装置100は、異常判定工程S307,S407において、指標値の時間変化量が所定の閾値よりも小さい場合には対象物が正常であり、指標値の時間変化量が所定の閾値よりも大きい場合には対象物が異常であると判定してもよい。
図28は、図21に示した第5実施形態の信号処理方法を実行する信号処理装置100の構成例を示す図である。図28に示すように、信号処理装置100は、第1~第Mのセンサー200-1~200-M、M個のアナログフロントエンド210-1~210-M、処理回路110、記憶回路120、操作部130、表示部140、音出力部150、通信部160を含む。なお、信号処理装置100は、図28の構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。例えば、第1~第Mのセンサー200-1~200-Mやアナログフロントエンド210-1~210-Mは、信号処理装置100の構成要素で無くてもよい。
第1~第Mのセンサー200-1~200-M、アナログフロントエンド210-1~210-M、記憶回路120、操作部130、表示部140、音出力部150、通信部160の構成及び機能は第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
処理回路110は、記憶回路120に記憶されている信号処理プログラム121を実行することにより、測定データ取得回路111、測定データ分割回路112、平均化データ列生成回路113、リサージュ図形生成回路114、指標値算出回路116及び異常判定回路117として機能する。すなわち、信号処理装置100は、測定データ取得回路111と、測定データ分割回路112と、平均化データ列生成回路113と、リサージュ図形生成回路114と、指標値算出回路116と、異常判定回路117と、を含む。
測定データ取得回路111、測定データ分割回路112、平均化データ列生成回路113及びリサージュ図形生成回路114の機能は第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
指標値算出回路116は、リサージュ図形生成回路114が生成したリサージュ図形に基づいて、指標の値を算出する。すなわち、指標値算出回路116は、図21の指標値算出工程S306を実行する。指標値算出回路116が算出した指標値は記憶回路120に記憶される。
異常判定回路117は、指標値算出回路116が算出した指標の値に基づいて、対象物の異常の有無を判定する。すなわち、異常判定回路117は、図21の異常判定工程S307を実行する。
表示部140は、処理回路110から出力される表示信号に基づいて、異常判定回路117による判定結果の情報を表示してもよい。また、音出力部150は、処理回路110から出力される音信号に基づいて、異常判定回路117による判定結果を示す音を発生させてもよい。また、通信部160は、異常判定回路117による判定結果の情報を外部装置に送信してもよい。
図29は、図22に示した第5実施形態の信号処理方法を実行する信号処理装置100の構成例を示す図である。図29に示すように、信号処理装置100は、第1~第Mのセンサー200-1~200-M、M個のアナログフロントエンド210-1~210-M、処理回路110、記憶回路120、操作部130、表示部140、音出力部150、通信部160を含む。なお、信号処理装置100は、図29の構成要素の一部を省略又は変更し、あるいは、他の構成要素を付加した構成としてもよい。例えば、第1~第Mのセンサー200-1~200-Mやアナログフロントエンド210-1~210-Mは、信号処理装置100の構成要素で無くてもよい。
第1~第Mのセンサー200-1~200-M、アナログフロントエンド210-1~210-M、記憶回路120、操作部130、表示部140、音出力部150、通信部160の構成及び機能は第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
処理回路110は、記憶回路120に記憶されている信号処理プログラム121を実行することにより、ローパスフィルター回路115、測定データ分割回路112、平均化データ列生成回路113、リサージュ図形生成回路114、指標値算出回路116及び異常判定回路117として機能する。すなわち、信号処理装置100は、ローパスフィルター回路115と、測定データ分割回路112と、平均化データ列生成回路113と、リサージュ図形生成回路114と、指標値算出回路116と、異常判定回路117と、を含む。
ローパスフィルター回路115、測定データ分割回路112、平均化データ列生成回路113及びリサージュ図形生成回路114の機能は第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
指標値算出回路116は、リサージュ図形生成回路114が生成したリサージュ図形に基づいて、指標の値を算出する。すなわち、指標値算出回路116は、図21の指標値算出工程S306を実行する。指標値算出回路116が算出した指標値は記憶回路120に記憶される。
異常判定回路117は、指標値算出回路116が算出した指標の値に基づいて、対象物の異常の有無を判定する。すなわち、異常判定回路117は、図21の異常判定工程S307を実行する。
表示部140は、処理回路110から出力される表示信号に基づいて、異常判定回路117による判定結果の情報を表示してもよい。また、音出力部150は、処理回路110から出力される音信号に基づいて、異常判定回路117による判定結果を示す音を発生させてもよい。また、通信部160は、異常判定回路117による判定結果の情報を外部装置に送信してもよい。
以上に説明した第5実施形態によれば、第1実施形態~第4実施形態の信号処理方法と同様の効果が得られる。また、第5実施形態によれば、信号処理装置100は、揺らぎが低減された安定したリサージュ図形が得られるので指標値を精度よく算出することができ、精度よく算出された指標値に基づき、対象物の異常の有無を精度よく判定することができる。
2.監視システム
以下、本実施形態の監視システムについて、上記のいずれかの実施形態で説明した構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付し、上記のいずれかの実施形態と重複する説明は省略または簡略し、主に上記のいずれの実施形態とも異なる内容について説明する。
図30は、本実施形態の監視システムの構成例を示す図である。図30に示すように、本実施形態の監視システム10は、第1~第Mのセンサー200-1~200-M、M個のアナログフロントエンド210-1~210-M、信号処理装置100及び表示装置220を含み、対象物1の状態を監視する。
対象物1は、可動体2と可動体2を収容する筐体3とを備える。第1~第Mのセンサー200-1~200-Mは、筐体3に取り付けられ、それぞれ対象物1の振動によって生じる物理量を検出し、検出した物理量に応じた大きさの信号を出力する。第1~第Mのセンサー200-1~200-Mの各々の出力信号は、アナログフロントエンド210-1~210-Mの各々に入力される。
アナログフロントエンド210-1~210-Mの各々は、第1~第Mのセンサー200-1~200-Mの各々の出力信号に対して増幅処理やA/D変換処理等を行ってデジタル時系列信号を出力する。
信号処理装置100は、アナログフロントエンド210-1~210-Mから出力されるM個のデジタル時系列信号を第1~第Mの測定データD~Dとして取得し、リサージュ図形を生成し、生成したリサージュ図形を表示装置220に表示させる。表示装置220は、信号処理装置100とは別体の装置であってもよいし、信号処理装置100が有する表示部であってもよい。なお、第1~第Mのセンサー200-1~200-Mがデジタル時系列信号を出力する場合、信号処理装置100は、当該M個のデジタル時系列信号を第1~第Mの測定データD~Dとして取得すればよいので、アナログフロントエンド210-1~210-Mは無くてもよい。信号処理装置100として、例えば、前述の第1実施形態~第5実施形態のいずれかの信号処理装置100を適用することができる。
図31に、対象物1の一例である真空ポンプ1aを示す。図31に示すように、真空ポンプ1aは基台20上に設置される。真空ポンプ1aは断面形状が略長丸の柱状である。真空ポンプ1aの長手方向をX方向とする。長丸の長軸方向をY方向とし、長丸の短軸方向をZ方向とする。
真空ポンプ1aは筐体3を備える。筐体3は-X方向側から+X方向側に向かって配置されたモーターケース4、接続部5、ポンプケース6及びギアケース7を備える。筐体3は接続部5とポンプケース6との間に軸受ケーシングとしての第1側壁8を備える。筐体3はポンプケース6とギアケース7との間に第2側壁9を備える。
ポンプケース6には+Z方向側の面に吸気管11が接続される。ポンプケース6には-Z方向側の面に排気管12が接続される。
接続部5は基台20側に第1脚部13及び第2脚部を備える。第1脚部13は-Y方向側に配置され、第2脚部は+Y方向側に配置される。ギアケース7は基台20側に第3脚部14及び第4脚部を備える。第3脚部14は-Y方向側に配置され、第4脚部は+Y方向側に配置される。第1脚部13~第4脚部は第1ボルト15により基台20に締結される。
筐体3にはセンサーユニット17が取り付けられる。センサーユニット17は、例えば接続部5に取り付けられる。センサーユニット17は、その内部に不図示の第1~第Mのセンサー200-1~200-Mを備えている。例えば、第1のセンサー200-1はX軸方向の速度を検出する速度センサーであり、第2のセンサー200-2はY軸方向の速度を検出する速度センサーであり、第3のセンサー200-3はZ軸方向の速度を検出する速度センサーであってもよい。
図32及び図33を用いて真空ポンプ1aの内部構造を説明する。図32は-Y方向から見た図である。図33は+Z方向から見た図である。図中では第1脚部13~第4脚部が省略されている。真空ポンプ1aは、気体を移送する2つの可動体2としてのポンプローター18と、2つのポンプローター18を回転させる2つのモーター19とを備える。筐体3はポンプローター18を収容する。
2つのポンプローター18は2本の回転軸21を有する。2本の回転軸21はそれぞれ軸受けとしての第1軸受22及び第2軸受23が回転可能に支持する。2つのモーター19はそれぞれの回転軸21の一端に連結されている。モーター19は、2つのポンプローター18を互いに反対方向に同期して回転させるように構成される。回転軸21の他端には、2つのタイミングギア24が固定されている。このタイミングギア24は、2つのモーター19の同期回転が失われた場合に、2つのポンプローター18の同期回転を確保するために設けられる。
ポンプケース6は第1側壁8及び第2側壁9に挟まれている。ポンプローター18はポンプケース6、第1側壁8及び第2側壁9によって構成されるポンプ室25内に配置される。
第1側壁8は吸気管11側の第1軸受22を支持する。第1軸受22は接続部5内に配置される。モーター19は接続部5に固定されたモーターケース4内に配置される。排気管12側の第2軸受23は第2側壁9に固定される。タイミングギア24及び第2軸受23はギアケース7内に配置される。ポンプローター18の回転により第1軸受22及び第2軸受23が振動する。第1軸受22及び第2軸受23の振動は第1側壁8、第2側壁9を介して接続部5等の筐体3に伝達される。センサーユニット17に内蔵されている第1~第Mのセンサー200-1~200-Mは、筐体3に伝達された振動を検出する。
本実施形態の監視システム10によれば、信号処理装置100は、第1~第Mのセンサー200-1~200-Mから出力される信号に基づく第1~第Mの測定データD~Dに基づいて、揺らぎが低減された安定したリサージュ図形を生成し、当該リサージュ図形を表示装置220に表示させることができる。したがって、ユーザーは、表示装置220に表示されるリサージュ図形の時間変化に基づいて対象物1の状態を監視し、対象物1の異常の有無の判定等を的確に行うことができる。
3.変形例
例えば、上記の第1実施形態~第5実施形態の信号処理方法における測定データ分割工程の処理をユーザーが選択可能であってもよい。
また、信号処理装置100は、測定データ分割工程において、以下のような処理を行ってもよい。まず、信号処理装置100は、第iのFFTデータDFFTiに含まれる強度のピーク値を大きいものから所定個選択する。次に、信号処理装置100は、選択した各ピーク値の周波数に基づいて第iの測定データDをN個のデータ列Di-1~Di-Nに分割する。次に、信号処理装置100は、選択した各ピーク値に対して、それぞれデータ列Di-1~Di-Nのばらつき、例えば分散を算出する。そして、信号処理装置100は、ばらつきが最も小さいN個のデータ列Di-1~Di-Nを選択する。このようにすれば、N個のデータ列Di-1~Di-Nに基本波の信号成分が含まれるようになり、安定したリサージュ図形が生成される。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
上述した実施形態および変形例から以下の内容が導き出される。
信号処理方法の一態様は、
Nを2以上の所定の整数とし、Mを2以上の所定の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサーから出力される信号に基づく第iの測定データを分割してN個のデータ列を生成する測定データ分割工程と、
1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列を平均化して第iの平均化データ列を生成する平均化データ列生成工程と、
1以上M以下の各整数iに対して、第i軸に前記第iの平均化データ列を割り当てたリサージュ図形を生成するリサージュ図形生成工程と、
を含む。
この信号処理方法では、第iの測定データをそのまま第iの軸に割り当ててリサージュ図形を生成するのではなく、第iの測定データを分割して生成したN個のデータ列を平均化した第iの平均化データ列を第iの軸に割り当ててリサージュ図形を生成する。したがって、この信号処理方法によれば、平均化によって、第iの測定データに含まれる高周波や低周波のノイズ成分が低減され、対象物の振動に基づく信号成分が強調されるので、揺らぎが低減された安定したリサージュ図形が得られる。
前記信号処理方法の一態様において、
前記測定データ分割工程では、
1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを高速フーリエ変換して第iのFFTデータを生成し、
前記第1~第MのFFTデータに基づいて、強度が最大である信号成分の周期を算出し、
nを1以上の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを前記周期のn倍の時間間隔で分割して前記N個のデータ列を生成してもよい。
この信号処理方法によれば、第1~第Mの測定データに含まれる強度が最大の信号成分の特徴が強調されたリサージュ図形が得られる。
前記信号処理方法の一態様において、
前記測定データ分割工程では、
1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを高速フーリエ変換して第iのFFTデータを生成し、
前記第1~第MのFFTデータに含まれる強度の各ピーク値を、当該ピーク値に対応する周波数で割った値に基づいて、強度が最大である信号成分の周期を算出し、
nを1以上の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを前記周期のn倍の時間間隔で分割して前記N個のデータ列を生成してもよい。
この信号処理方法では、強度の各ピーク値を当該ピーク値に対応する周波数で割ることにより、高周波の信号成分の強度に対する低周波の信号成分の強度の比が大きくなるので、低周波の信号成分の強度が最大になりやすい。したがって、この信号処理方法によれば、第1~第Mの測定データに含まれる低周波の信号成分の特徴が強調されたリサージュ図形が得られる。低周波の信号成分には対象物の状態の特徴や変化の影響が生じやすいので、ユーザーは、当該リサージュ図形に基づいて対象物の状態の特徴や変化を正しく認識することができる。
前記信号処理方法の一態様において、
前記整数nは2以上であってもよい。
この信号処理方法では、第iの測定データにおいて対象物の振動の基本波に対する2次高調波の強度が最大であっても、第iの測定データを分割して生成したN個のデータ列には基本波の信号成分が含まれることになる。したがって、この信号処理方法によれば、基本波の信号成分の特徴を有するリサージュ図形が得られる。
前記信号処理方法の一態様において、
前記測定データ分割工程では、
1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを、指定された時間間隔で分割して前記N個のデータ列を生成してもよい。
この信号処理方法によれば、対象物の振動の基本波の周期がわかっている場合には、基本波の周期を指定して第1~第Mの測定データを分割することにより、基本波の信号成分の特徴を有するリサージュ図形が得られる。
前記信号処理方法の一態様は、
1以上M以下の各整数iに対して、前記第iのセンサーから出力される信号に基づくデータをローパスフィルター処理して前記第iの測定データを生成するローパスフィルター工程を含んでもよい。
この信号処理方法によれば、ローパスフィルター処理によって高周波ノイズの揺らぎが低減されるので、低周波の信号成分が強調されたリサージュ図形が得られる。低周波の信号成分には対象物の状態の特徴や変化の影響が生じやすいので、ユーザーは、当該リサージュ図形に基づいて対象物の状態の特徴や変化を正しく認識することができる。
前記信号処理方法の一態様において、
前記平均化データ列生成工程では、
1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列の各々に対して、先頭のデータの時刻を共通の時刻として各データの時刻を変換し、
同じ時刻のN個のデータを平均化することにより、前記第iの平均化データ列を生成してもよい。
この信号処理方法によれば、第iの測定データを分割して生成したN個のデータ列を、先頭のN個のデータから順に平均化することにより、対象物の振動に基づく信号成分が同期化されるので、同期化のために必要な処理の負荷が低減される。
前記信号処理方法の一態様は、
前記リサージュ図形に基づいて、指標の値を算出する指標値算出工程と、
前記指標の値の時間変化に基づいて、対象物の異常の有無を判定する異常判定工程と、を含んでもよい。
この信号処理方法によれば、揺らぎが低減された安定したリサージュ図形に基づき、対象物の異常の有無を精度よく判定することができる。
前記信号処理方法の一態様は、
1以上M以下の各整数iに対して前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列と、前記リサージュ図形と、を表示部に表示させる表示工程を含んでもよい。
この信号処理方法によれば、ユーザーは、表示部に表示されるN個のデータ列のばらつきが小さい場合に、対象物の振動の基本波の特徴を有するリサージュ図形が得られていると判断し、リサージュ図形に基づいて対象物の状態を正しく認識することができる。
信号処理装置の一態様は、
Nを2以上の所定の整数とし、Mを2以上の所定の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサーから出力される信号に基づく第iの測定データを分割してN個のデータ列を生成する測定データ分割回路と、
1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列を平均化した第iの平均化データ列を生成する平均化データ列生成回路と、
1以上M以下の各整数iに対して、第i軸に前記第iの平均化データ列を割り当てたリサージュ図形を生成するリサージュ図形生成回路と、
を含む。
この信号処理装置では、第iの測定データをそのまま第iの軸に割り当ててリサージュ図形を生成するのではなく、第iの測定データを分割して生成したN個のデータ列を平均化した第iの平均化データ列を第iの軸に割り当ててリサージュ図形を生成する。したがって、この信号処理装置によれば、平均化によって、第iの測定データに含まれる高周波や低周波のノイズ成分が低減され、対象物の振動に基づく信号成分が強調されるので、揺らぎが低減された安定したリサージュ図形が得られる。
監視システムの一態様は、
可動体と前記可動体を収容する筐体とを備える対象物の状態を監視する監視システムであって、
前記信号処理装置の一態様と、
前記筐体に取り付けられる前記第1~第Mのセンサーと、
を含み、
前記信号処理装置は、
前記リサージュ図形を表示装置に表示させる。
この監視システムによれば、信号処理装置は、第1~第Mのセンサーから出力される信号に基づく第1~第Mの測定データに基づいて、揺らぎが低減された安定したリサージュ図形を生成し、当該リサージュ図形を表示装置に表示させることができる。したがって、ユーザーは、表示装置に表示されるリサージュ図形の時間変化に基づいて対象物の状態を監視し、対象物の異常の有無の判定等を的確に行うことができる。
1…対象物、1a…真空ポンプ、2…可動体、3…筐体、4…モーターケース、5…接続部、6…ポンプケース、7…ギアケース、8…第1側壁、9…第2側壁、10…監視システム、11…吸気管、12…排気管、13…第1脚部、14…第3脚部、15…第1ボルト、17…センサーユニット、18…ポンプローター、19…モーター、20…基台、21…回転軸、22…第1軸受、23…第2軸受、24…タイミングギア、25…ポンプ室、100…信号処理装置、110…処理回路、111…測定データ取得回路、112…測定データ分割回路、113…平均化データ列生成回路、114…リサージュ図形生成回路、115…ローパスフィルター回路、116…指標値算出回路、117…異常判定回路、120…記憶回路、121…信号処理プログラム、130…操作部、140…表示部、150…音出力部、160…通信部、200-1~200-M…第1~第Mのセンサー、210-1~210-M…アナログフロントエンド、220…表示装置、300…画面、301…第1表示画像、302…第2表示画像、303…第3表示画像、304…第4表示画像、305…第5表示画像、306…第6表示画像、307…第7表示画像、308…第8表示画像、309…第1入力部、310…第2入力部、311…ファイル指定部、312…再生ボタン、313…モード切替ボタン、314…第3入力部、315,316,317…時間入力部、318…フレーム番号表示部、319…第4入力部、320…画面、330…画面、340…画面

Claims (11)

  1. Nを2以上の所定の整数とし、Mを2以上の所定の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサーから出力される信号に基づく第iの測定データを分割してN個のデータ列を生成する測定データ分割工程と、
    1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列を平均化して第iの平均化データ列を生成する平均化データ列生成工程と、
    1以上M以下の各整数iに対して、第i軸に前記第iの平均化データ列を割り当てたリサージュ図形を生成するリサージュ図形生成工程と、
    を含む、信号処理方法。
  2. 請求項1において、
    前記測定データ分割工程では、
    1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを高速フーリエ変換して第iのFFTデータを生成し、
    前記第1~第MのFFTデータに基づいて、強度が最大である信号成分の周期を算出し、
    nを1以上の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを前記周期のn倍の時間間隔で分割して前記N個のデータ列を生成する、信号処理方法。
  3. 請求項1において、
    前記測定データ分割工程では、
    1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを高速フーリエ変換して第iのFFTデータを生成し、
    前記第1~第MのFFTデータに含まれる強度の各ピーク値を、当該ピーク値に対応する周波数で割った値に基づいて、強度が最大である信号成分の周期を算出し、
    nを1以上の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを前記周期のn倍の時間間隔で分割して前記N個のデータ列を生成する、信号処理方法。
  4. 請求項2又は3において、
    前記整数nは2以上である、信号処理方法。
  5. 請求項1において、
    前記測定データ分割工程では、
    1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを、指定された時間間隔で分割して前記N個のデータ列を生成する、信号処理方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、
    1以上M以下の各整数iに対して、前記第iのセンサーから出力される信号に基づくデータをローパスフィルター処理して前記第iの測定データを生成するローパスフィルター工程を含む、信号処理方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項において、
    前記平均化データ列生成工程では、
    1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列の各々に対して、先頭のデータの時刻を共通の時刻として各データの時刻を変換し、
    同じ時刻のN個のデータを平均化することにより、前記第iの平均化データ列を生成する、信号処理方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項において、
    前記リサージュ図形に基づいて、指標の値を算出する指標値算出工程と、
    前記指標の値の時間変化に基づいて、対象物の異常の有無を判定する異常判定工程と、を含む、信号処理方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項において、
    1以上M以下の各整数iに対して前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列と、前記リサージュ図形と、を表示部に表示させる表示工程を含む、信号処理方法。
  10. Nを2以上の所定の整数とし、Mを2以上の所定の整数としたとき、1以上M以下の各整数iに対して、対象物の振動によって生じる物理量を検出する第iのセンサーから出力される信号に基づく第iの測定データを分割してN個のデータ列を生成する測定データ分割回路と、
    1以上M以下の各整数iに対して、前記第iの測定データを分割して生成した前記N個のデータ列を平均化した第iの平均化データ列を生成する平均化データ列生成回路と、
    1以上M以下の各整数iに対して、第i軸に前記第iの平均化データ列を割り当てたリサージュ図形を生成するリサージュ図形生成回路と、
    を含む、信号処理装置。
  11. 可動体と前記可動体を収容する筐体とを備える対象物の状態を監視する監視システムであって、
    請求項10に記載の信号処理装置と、
    前記筐体に取り付けられる前記第1~第Mのセンサーと、
    を含み、
    前記信号処理装置は、
    前記リサージュ図形を表示装置に表示させる、監視システム。
JP2020161841A 2020-09-28 2020-09-28 信号処理方法、信号処理装置及び監視システム Pending JP2022054677A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020161841A JP2022054677A (ja) 2020-09-28 2020-09-28 信号処理方法、信号処理装置及び監視システム
CN202111131993.2A CN114279660B (zh) 2020-09-28 2021-09-26 信号处理方法、信号处理装置和监视系统
US17/485,684 US20220099633A1 (en) 2020-09-28 2021-09-27 Signal Processing Method, Signal Processing Device, And Monitoring System

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020161841A JP2022054677A (ja) 2020-09-28 2020-09-28 信号処理方法、信号処理装置及び監視システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022054677A true JP2022054677A (ja) 2022-04-07

Family

ID=80823700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020161841A Pending JP2022054677A (ja) 2020-09-28 2020-09-28 信号処理方法、信号処理装置及び監視システム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20220099633A1 (ja)
JP (1) JP2022054677A (ja)
CN (1) CN114279660B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117876969A (zh) * 2024-03-11 2024-04-12 贵州省公路建设养护集团有限公司 一种用于实现桥梁施工下的安全监测方法及系统

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102187486B1 (ko) * 2020-06-16 2020-12-07 에스케이씨솔믹스 주식회사 로봇의 상태 판단 방법 및 장치
JP2022131023A (ja) * 2021-02-26 2022-09-07 セイコーエプソン株式会社 計測方法、計測装置、計測システム及び計測プログラム

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03291539A (ja) * 1990-04-09 1991-12-20 Toshiba Corp 電動機のころがり軸受の異常検出方法
JP2000258305A (ja) * 1999-03-04 2000-09-22 Mitsubishi Electric Corp 回転機器軸受部の異常診断装置
JP4372447B2 (ja) * 2003-04-17 2009-11-25 横浜ゴム株式会社 リサージュ波形作成方法および作成装置
CN1820346B (zh) * 2003-05-09 2011-01-19 株式会社荏原制作所 基于带电粒子束的检查装置及采用了该检查装置的器件制造方法
WO2006043511A1 (ja) * 2004-10-18 2006-04-27 Nsk Ltd. 機械設備の異常診断システム
JP2008180547A (ja) * 2007-01-23 2008-08-07 Mitsutoyo Corp 内挿誤差補正装置
US8898037B2 (en) * 2010-04-28 2014-11-25 Nellcor Puritan Bennett Ireland Systems and methods for signal monitoring using Lissajous figures
JP5792992B2 (ja) * 2011-05-06 2015-10-14 キヤノン株式会社 干渉計測装置
CN103353396B (zh) * 2013-06-24 2015-11-25 西安交通大学 基于无时标短时相位解调的齿轮箱故障诊断方法
JP6573838B2 (ja) * 2016-02-10 2019-09-11 株式会社神戸製鋼所 回転機の異常検知システム
JP6665062B2 (ja) * 2016-08-31 2020-03-13 Ntn株式会社 状態監視装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117876969A (zh) * 2024-03-11 2024-04-12 贵州省公路建设养护集团有限公司 一种用于实现桥梁施工下的安全监测方法及系统
CN117876969B (zh) * 2024-03-11 2024-06-04 贵州省公路建设养护集团有限公司 一种用于实现桥梁施工下的安全监测方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
US20220099633A1 (en) 2022-03-31
CN114279660A (zh) 2022-04-05
CN114279660B (zh) 2024-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2022054677A (ja) 信号処理方法、信号処理装置及び監視システム
JP2001208655A (ja) 故障診断方法及びその装置
JP2014516154A (ja) 電気機械システムの状態を監視する方法及び装置
JP2009198206A (ja) 角速度センサ
JP6398137B2 (ja) 地震計
JP2001305008A (ja) 振動試験装置の駆動方法及び振動試験装置
EP3891513A1 (en) Embedded system for vibration detection and analysis
CN113806876B (zh) 机器人的状态判断方法及装置
US20230055678A1 (en) Signal Processing Method, Signal Processing Device, And Monitoring System
JP2019196965A (ja) 振動試験装置及び振動試験方法
WO2013091766A1 (en) A method of assessing the technical condition of a rotating shaft
JP2013072688A (ja) 固有振動数計測装置及び固有振動数計測方法
KR101420519B1 (ko) 공기 베어링의 동특성 측정 장치 및 방법
JP6327065B2 (ja) 振動検出装置及び振動検出方法
JP2012137327A (ja) 振動検出装置及び振動検出方法
WO2021221015A1 (ja) 診断システム
JP5158173B2 (ja) 共振周波数検出装置
JP2006503306A (ja) 電子センサにおける信号抽出方法及び装置
JP3138717U (ja) 共振周波数検出装置
JP2024093243A (ja) 信号処理方法、信号処理装置及び信号処理プログラム
US20240210276A1 (en) Signal Processing Method, Signal Processing Device, And Signal Processing Program
JP2024093244A (ja) 信号処理方法、信号処理装置及び信号処理プログラム
US20240210264A1 (en) Signal Processing Method, Signal Processing Device, And Signal Processing Program
US20230229153A1 (en) Diagnostic Method, Diagnostic Device, And Diagnostic System
CN118260568A (en) Signal processing method, signal processing device, and storage medium

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210914

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20211101

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230803

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240510

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240625