JP2022053864A - 積層フィルム及びスタンディングパウチ - Google Patents

積層フィルム及びスタンディングパウチ Download PDF

Info

Publication number
JP2022053864A
JP2022053864A JP2020160729A JP2020160729A JP2022053864A JP 2022053864 A JP2022053864 A JP 2022053864A JP 2020160729 A JP2020160729 A JP 2020160729A JP 2020160729 A JP2020160729 A JP 2020160729A JP 2022053864 A JP2022053864 A JP 2022053864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laminated film
layer
base material
material layer
heat seal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020160729A
Other languages
English (en)
Inventor
和敬 盧
Kazuyoshi Ro
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2020160729A priority Critical patent/JP2022053864A/ja
Publication of JP2022053864A publication Critical patent/JP2022053864A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/80Packaging reuse or recycling, e.g. of multilayer packaging

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】スタンディングパウチの製造に使用される積層フィルムであって、リサイクルできるとともに、スタンディングパウチの自立性を十分に確保できる積層フィルムを提供する。【解決手段】本発明に係る積層フィルムは、基材層と、ヒートシール層とを備え、ループ長50mm及び押込み長10mmの条件で測定されるコシ強度がTD方向で70mN以上であり、積層フィルムにおけるポリエチレンの含有量が90質量%以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、包装用の積層フィルムに関し、特にスタンディングパウチに適用可能な積層フィルムに関する。
包装体は、包装する内容物の性質、内容物の量、内容物の変質を保護するための後処理、包装体を運搬する形態、包装体を開封する方法、廃棄する方法などによって、さまざまな素材が組み合わせて用いられている。
たとえば、スタンディングパウチは、店頭の商品棚で商品を目立たせることが可能で、採用の範囲が広がっている。スタンディングパウチが、途中で折れ曲がることなく、全面が見えるようにするためには、パウチを構成する積層体に剛性が求められる。また、内容物が液体であれば、落下した際に破袋しないような強度が求められる。これらの機能に対応するため、ポリエステルフィルムやナイロンフィルム、ポリオレフィンフィルムなどを組み合わせた積層体が用いられてきた。
しかしながら、近年の環境問題への意識の高まりから、各種製品の省資源、再利用などの機能が求められるようになり、包装体に用いられる積層体にも同様の機能が求められている。
各種素材が複合化された積層体を再利用する一つの方法は、各素材ごとに再分離する方法であるが、包装体として所定の強度を付与した積層体を分離するには熱的、化学的、機械的な各種作用を行う必要がある。また、分離された素材を分別するためにも、比重による物理的な作用や、素材ごとに異なる分光学的な手法などにより行わねばならないが、これら分離、分別の精度を上げようとするほど、よりエネルギーを費やすなど効率的ではなかった。
他の手法として、もとの積層体を同系統の素材で構成して、積層体を一体の素材として再利用することが挙げられる。特に熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系などの各種系統の素材がある。それぞれが、分子量や、分子量分布、熱処理、配向、延伸などの状態、処理によりさまざまな特性を付与することができる。特にポリオレフィン系の素材は、融点が低いことから加工性もよく、また、共重合体などによりさまざまな素材が製造されていることから、用いやすい。そのため、これまでにも、さまざまな手法が提案されてきている。
特許文献1には、一軸延伸したポリオレフィン系樹脂フィルムとポリオレフィン系のヒートシール層からなる積層体が開示されている。この発明の主眼は、一軸延伸フィルムによる易引裂き性を有する積層体であるが、結果として同系統の樹脂からなる積層体となっている。しかしながら、包装体としての強度について規定されるものはなく、必要に応じて二軸延伸ナイロンやポリエステルなどのフィルムを積層しておくことも可能とあり、環境問題に対した課題に対応したものではない。
特許第5197952号公報
本発明は、スタンディングパウチの製造に使用される積層フィルムであって、リサイクルできるとともに、スタンディングパウチの自立性を十分に確保できる積層フィルムを提供する。また、本発明は、この積層フィルムを使用して製造されるスタンディングパウチを提供する。
本発明に係る積層フィルムは、基材層と、ヒートシール層とを備え、ループ長50mm及び押込み長10mmの条件で測定されるコシ強度がTD方向(Transverse Direction)で70mN以上であり、積層フィルムにおけるポリエチレンの含有量が90質量%以上である。
上記積層フィルムにおけるポリエチレンの含有量は90質量%以上であり、実質的に単一の材料(モノマテリアル)からなると言うことができる。なお、本発明において、モノマテリアルの積層フィルムとは、特定の材料(ポリエチレン)の質量比率が90質量%以上(好ましくは95質量%以上)のものをいう。
上記積層フィルムは、上記条件で測定されるコシ強度がTD方向で70mN以上である。本発明者らの検討によると、スタンディングパウチの使用される従来の材料複合フィルム(ナイロンフィルム(厚さ:15μm)/アルミ蒸着PETフィルム(厚さ:12μm)/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム)の上記条件で測定されるコシ強度はTD方向で300~500mN程度である。従来の材料複合フィルムと比較すると、上記積層フィルムのコシ強度の下限値(70mN)は低いものの、この値以上であれば、スタンディングパウチの自立性を十分に確保し得る。
積層フィルムのコシ強度は、例えば、以下の手段を採用することで調整することができる。
(1)基材層が高密度ポリエチレンを含み、高密度ポリエチレンの含有割合を調整する。高密度ポリエチレンの含有割合が多くなるにしたがって、コシ強度が高くなる傾向にある。
(2)基材層として、一軸延伸の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを使用する。延伸フィルムを使用すると、無延伸フィルムを使用した場合と比較してコシ強度が高くなる傾向にある。
(3)直鎖状低密度ポリエチレンと、環状ポリオレフィンとを含む混合物でヒートシール層を構成する。ヒートシール層における環状ポリオレフィンの含有割合が多くなるにしたがって、コシ強度が高くなる傾向にある。
(4)基材層とヒートシール層との間に接着層を設ける。接着層の剛性を調整することで、積層フィルムのコシ強度を調整できる。
本発明に係るスタンディングパウチは上記積層フィルムを含む。このスタンディングパウチによれば、モノマテリアルを実現し得るとともに、スタンディングパウチの自立性を確保し得る。なお、スタンディングパウチを水平面上に立てた状態としたとき、スタンディングパウチを構成する積層フィルムのTD方向は鉛直方向であり、MD方向は水平方向である。
本発明によれば、スタンディングパウチの製造に使用される積層フィルムであって、リサイクルできるとともに、スタンディングパウチの自立性を十分に確保できる積層フィルムが提供される。また、本発明によれば、この積層フィルムを使用して製造されるスタンディングパウチが提供される。
本発明の一実施形態に係る積層フィルムを示す模式断面図である。
以下、場合により図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に示されるように本実施形態に係る積層フィルム10は、基材層1と、ヒートシール層2とを備える。積層フィルム10におけるポリエチレンの含有量が90質量%以上である。ポリエチレンの含有量が90質量%以上であれば、モノマテリアル化が実現でき、樹脂再生が容易となるため好ましい。積層フィルム10におけるポリエチレンの含有量は、95質量%以上であることがより好ましい。
積層フィルム10のTD方向のコシ強度は70mN以上であり、好ましくは80mN以上である。ここでいう「コシ強度」はループ長50mm及び押込み長10mmの条件で測定される値を意味する。コシ強度が70mN以上であることで、スタンディングパウチの自立性を確保し得る。他方、積層フィルム10のTD方向のコシ強度は、例えば、500mN以下であり、好ましくは200mN以下であり、より好ましくは150mN以下である。積層フィルム10のTD方向のコシ強度が200mN以下であることで、積層フィルム10を折り曲げたり、丸めたりしやすい。このため、スタンディングパウチから内容物を絞り出しやすい。
[基材層]
基材層1は、ポリエチレンから形成されるものである。ポリエチレンとしては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)等が挙げられる。基材層1を構成する樹脂として、融点の観点から、HDPE及びMDPEで密度が0.925g/cm以上のものを使用することが好ましい。特に、密度が0.93~0.98g/cmの範囲の高密度ポリエチレンを用いることが好ましい。
基材層1として、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の延伸フィルムを使用してもよい。延伸は一軸であっても二軸であってもよい。LLDPEの延伸フィルムは、LLDPEの未延伸フィルムと比較して融点が高いため、ヒートシール時の熱に耐え得る。LLDPEの密度は、例えば、0.925g/cm未満であり、0.900~0.920g/cmであってもよい。
基材層は、石油由来のものに限定されず、生物由来の樹脂材料(例えば、バイオマス由来のエチレンを原材料に用いたバイオマスポリエチレン)を一部又は全部に含むものであってもよい。バイオマス由来のポリエチレンの製造方法は、例えば、特表2010-511634号公報に開示されている。また、市販のバイオマスポリエチレン(ブラスケム社製グリーンPE等)を用いてもよい。また、基材層は、生分解性の樹脂材料(例えば、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリグリコール酸、変性ポリビニルアルコール、カゼイン、変性澱粉等)を一部に含んでもよい。基材層は、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤等の添加剤が配合されたものであってもよい。また、基材層は、使用済みのポリエチレン製品やポリエチレン製品の製造過程で発生した樹脂(いわゆるバリ)を原料とするメカニカルリサイクルポリエチレンを含んでいてもよい。
基材層1の厚さは、例えば、10~50μmであってよい。基材層1の厚さを調整することで、積層フィルム10の折り曲げ性及び剛性を調整できる。
[ヒートシール層]
ヒートシール層2は、基材層1よりも融点が高いポリエチレンで構成されている。ヒートシール層2を構成するポリエチレンとして、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)を使用し得る。中でも、密度0.900~0.920g/cmの密度のポリエチレンを用いることが好ましい。ヒートシール層2を構成する樹脂の融点は、ヒートシール性の観点から、好ましくは40~160℃の範囲であり、より好ましくは80~140℃の範囲である。
ヒートシール層2は、環状ポリオレフィンを含有してもよい。環状ポリオレフィンとしては、ノルボルネンとエチレンとを共重合したシクロオレフィンコポリマー(COC)が挙げられる。環状ポリオレフィンの密度は、0.95~1.05g/cmであることが好まし。
ヒートシール層2における環状ポリオレフィンの含有量は、ヒートシール層全量を基準として、1~30質量%であることが好ましく、3~25質量%であることがより好ましく、5~20質量%であることが更に好ましい。環状ポリオレフィンの含有量が1質量%以上であることで、積層フィルム10の剛性が高まる傾向にあり、30質量%以下であることで、折り曲げ性が高まる傾向にある。また、環状ポリオレフィンの含有量が上記範囲内であることで、積層フィルム10の引裂きによる易開封性が向上する傾向にある。
ヒートシール層2は、上述のポリエチレン及び環状ポリオレフィン以外の他の樹脂や添加剤等を含有していてもよい。他の樹脂としては、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、プロピレン-エチレン共重合体、エチレン-1-ブテン共重合体、プロピレン-1-ブテン共重合体、エチレン-プロピレン-ブタジエン共重合体、エチレン-プロピレン-1-ブテン共重合体等が挙げられる。添加剤としては、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、抗ブロッキング剤、滑剤、帯電防止剤等が挙げられる。また、ヒートシール層2は、ポリエチレンとして、バイオマス由来のエチレンを原材料に用いたバイオマスポリエチレンを含んでいてもよい。また、ヒートシール層は、使用済みのポリエチレン製品やポリエチレン製品の製造過程で発生した樹脂(いわゆるバリ)を原料とするメカニカルリサイクルポリエチレンを含んでいてもよい。
ヒートシール層2の厚さは、例えば、30~150μmであってよい。ヒートシール層2の厚さを調整することで、積層フィルム10の折り曲げ性及び剛性を調整できる。
ヒートシール層2の形成方法としては、上述した材料からなるフィルム状のヒートシール層を、一液硬化型もしくは二液硬化型ウレタン系接着剤等の接着剤で貼りあわせるドライラミネート法、フィルム状のヒートシール層を無溶剤接着剤を用いて貼りあわせるノンソルベントドライラミネート法、ヒートシール層と同等の樹脂材料を加熱溶融させ、カーテン状に押し出し、貼りあわせるエクストルージョンラミネート法等、いずれも公知の積層方法により形成することができる。接着剤を用いる場合、基材層1とヒートシール層2との間には、後述の接着層が設けられることとなる。
基材層とヒートシール層とを熱処理によりラミネートする方法としては、大きく以下の方法が挙げられる。
(1)接着性樹脂を、あらかじめ製膜した基材層とヒートシール層との間に押出し、ラミネートする方法。
(2)ヒートシール層と接着性樹脂とを共押出しし、基材層とラミネートする方法。
(3)上記(1)もしくは(2)の方法で得られたラミネート基材を、更に熱ロールで加熱・加圧することにより接着させる方法。
(4)上記(1)もしくは(2)の方法で得られたラミネート基材を、更に高温雰囲気下で保管する、あるいは高温雰囲気下の乾燥・焼付け炉を通過させる方法。
熱処理によるラミネート方法で用いられる接着性樹脂としては、酸変性ポリオレフィンなどが挙げられる。また、上記の方法では押出ラミネートにより基材層とヒートシール層とを積層しているが、押出ラミネートを行わずに、酸変性ポリオレフィン系コーティング剤(溶解型、分散型)をあらかじめ基材層上に塗工形成した後、ヒートシール層を熱処理により積層させることも可能である。
上述したように、積層フィルム10は、基材層1と、ヒートシール層2とを備えるものであるが、このほか、例えば基材層1とヒートシール層2との間に接着層(不図示)を備えていてもよい。接着層を形成する接着剤は、接着方法に合わせて選定することができるが、ウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤などを用いることができる。このような接着層を設けることで、積層フィルムのコシ(スティフネス)を調整することができる。
接着層は、塩素を含まないことが好ましい。接着層が塩素を含まないことで、接着層や樹脂が再溶融時に着色したり、加熱処理によって臭いが発生したりすることを防ぐことができる。また、接着剤に含まれる化合物にはバイオマス材料を使用することが、環境配慮の観点から好ましい。更に、環境配慮の観点から、接着剤は溶剤を含まないものが好ましい。
また、本実施形態に係る積層フィルムは、基材層とヒートシール層との間にアンカーコート層を備えていてもよい。アンカーコート層は、基材層とヒートシール層との密着性能向上、インキやコート剤と、基材層あるいはヒートシール層のポリエチレンといった異なる樹脂間の密着性を向上などの効果を奏することができる。アンカーコート層は、アンカーコート層形成用組成物(アンカーコート剤)を用いて形成することができる。
アンカーコート剤としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。アンカーコート剤としては、耐熱性及び層間接着強度の観点から、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂が好ましい。
アンカーコート層の厚さは特に限定されないが、0.01~5μmの範囲であることが好ましく、0.03~3μmの範囲であることがより好ましく、0.05~2μmの範囲であることが特に好ましい。アンカーコート層の厚さが上記下限値以上であると、より十分な層間接着強度が得られる傾向にあり、他方、上記上限値以下であると、積層フィルムにおけるポリエチレン含有量を高めやすい傾向にある。
アンカーコート層を基材層上に塗工する方法としては、公知の塗工方法が特に制限なく使用可能であり、スプレー、コーター、印刷機及び刷毛等を用いる方法や、浸漬法(ディッピング法)等が挙げられる。
アンカーコート層の塗布量としては、アンカーコート剤を塗工して乾燥した後の1mあたりの質量が0.01~5g/mであることが好ましく、0.03~3g/mであることがより好ましい。アンカーコート剤を塗工して乾燥した後の1mあたりの質量が上記下限以上であると、成膜が十分となる傾向にあり、他方、上記上限以下であると十分に乾燥し易く溶剤が残留し難い傾向にある。
また、積層フィルムは、基材層と、ヒートシール層と、ほかに、バリア層や印刷層、別途PE層などを設けてあってもよい。これらの層は、例えば基材層とヒートシール層との間に設けてあってもよく、ヒートシール層の基材層とは反対側の面に設けてあってもよい。また、印刷層を設ける場合、印刷インキには塩素を含まないものを用いることが、印刷層が再溶融時に着色したり、臭いが発生したりすることを防ぐ観点から好ましい。また、印刷インキに含まれる化合物にはバイオマス材料を使用することが、環境配慮の観点から好ましい。
<包装袋>
包装袋は、上述した積層フィルムを製袋してなるものである。包装袋は、1枚の積層フィルムをヒートシール層が対向するよう二つ折りにした後、3方をヒートシールすることによって袋形状としたものであってよく、2枚の積層フィルムをヒートシール層が対向するように重ねた後、4方をヒートシールすることによって袋形状としたものであってもよい。包装袋は、内容物として食品、医薬品等の内容物を収容することができる。包装袋は、ボイル処理などの加熱殺菌処理を施すことができる。
ボイル処理は、食品、医薬品等を保存するため湿熱殺菌する方法である。通常は、内容物にもよるが、食品等を包装した包装袋を60~100℃、大気圧下で、10~120分の条件で湿熱殺菌処理を行う。ボイル処理は、通常、熱水槽を用いて100℃以下で処理を行う。方法としては、一定温度の熱水槽の中に浸漬し一定時間処理した後に取り出すバッチ式と、熱水槽の中をトンネル式に通して処理する連続式がある。本実施形態の包装袋は、ボイル処理を施す用途にも好適に用いることができる。
包装袋の一例として、スタンディングパウチが挙げられる。上述の積層フィルムを含むスタンディングパウチは、リサイクル適性に優れるとともに、自立性を有する。内容物の具体例として、ハンドソープ、ボディーソープ、シャンプー、リンスなどの粘稠物が挙げられる。積層フィルム10を使用した場合であっても、スタンディングパウチのサイズによってはスタンディングパウチの不十分な場合もあり得る。そのような場合は、スタンディングパウチの自立性を向上させるため、以下のような工夫を施してもよい。
・スタンディングパウチの両側に縦方向に延びる折れ目加工(エンボス加工)を施す。
・スタンディングパウチの両側のヒートシール部の幅を太くする。
・スタンディングパウチの両側に縦方向に延びる空気封入部を設ける(エアホールドパウチ)。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
<積層フィルムの作製>
(実施例1)
基材層として、未延伸HDPEフィルム(厚さ:35μm、密度:0.948g/cm、MFR:1.5g/10g)を準備した。シーラント層として、LLDPEフィルム(厚さ:40μm;密度:0.913g/cm)を準備した。これらのフィルムを、未延伸HDPEフィルム(厚さ:25μm)を介して貼り合わせた。これにより、実施例1に係る積層フィルムを得た。
(実施例2)
基材層として、未延伸HDPEフィルム(厚さ:27.3μm、密度:0.95g/cm、MFR:0.83g/10g)を使用したことの他は、実施例1と同様にして、実施例2に係る積層フィルムを得た。
(実施例3)
基材層として、延伸LLDPEフィルム(厚さ:30μm、密度:0.91g/cm)を使用したことの他は、実施例1と同様にして、実施例3に係る積層フィルムを得た。
(実施例4)
基材層として、一軸延伸HDPEフィルム(厚さ:20μm、密度:0.95g/cm)を使用したことの他は、実施例1と同様にして、実施例4に係る積層フィルムを得た。
(実施例5)
基材層として、一軸延伸HDPEフィルム(厚さ:18μm、デンカ製、カラリヤンY(商品名))を使用したことの他は、実施例1と同様にして、実施例5に係る積層フィルムを得た。
(実施例6)
基材層として、一軸延伸HDPEフィルム(厚さ:18μm、デンカ製、カラリヤンYA2(商品名))を使用したことの他は、実施例1と同様にして、実施例6に係る積層フィルムを得た。
(比較例1)
スタンドパウチに使用される従来の積層フィルム(三層構造)を準備した。すなわち、ナイロンフィルム(厚さ:15μm)/アルミ蒸着PETフィルム(VM-PET、厚さ:12μm)/LLDPEフィルム(厚さ:110μm)の積層フィルムを準備した。
<コシ強度の測定>
実施例及び比較例で得られた積層フィルムをカットして幅15mmの試料を得た。ループスティフネステスターを使用して試料のコシ強度を測定した。測定は、ループ長50mm及び押込み長10mmの条件で行った。コシ強度は積層フィルムのMD方向及びTD方向について測定した。表1に結果を示す。
Figure 2022053864000002
1…基材層、2…ヒートシール層、10…積層フィルム。

Claims (6)

  1. 基材層と、ヒートシール層とを備える積層フィルムであって、
    ループ長50mm及び押込み長10mmの条件で測定されるコシ強度がTD方向で70mN以上であり、
    前記積層フィルムにおけるポリエチレンの含有量が90質量%以上である、積層フィルム。
  2. 前記基材層が高密度ポリエチレンを含む、請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記基材層が一軸延伸の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムである、請求項1に記載の積層フィルム。
  4. 前記ヒートシール層が密度0.925g/cm未満の直鎖状低密度ポリエチレンと、環状ポリオレフィンとを含む混合物から構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の積層フィルム。
  5. 前記基材層と前記ヒートシール層との間に接着層を備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の積層フィルム。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の積層フィルムを含むスタンディングパウチ。
JP2020160729A 2020-09-25 2020-09-25 積層フィルム及びスタンディングパウチ Pending JP2022053864A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020160729A JP2022053864A (ja) 2020-09-25 2020-09-25 積層フィルム及びスタンディングパウチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020160729A JP2022053864A (ja) 2020-09-25 2020-09-25 積層フィルム及びスタンディングパウチ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022053864A true JP2022053864A (ja) 2022-04-06

Family

ID=80996942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020160729A Pending JP2022053864A (ja) 2020-09-25 2020-09-25 積層フィルム及びスタンディングパウチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022053864A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023243607A1 (ja) * 2022-06-16 2023-12-21 Toppanホールディングス株式会社 積層体及びその製造方法、並びに、包装袋

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023243607A1 (ja) * 2022-06-16 2023-12-21 Toppanホールディングス株式会社 積層体及びその製造方法、並びに、包装袋

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6728605B2 (ja) 積層体
RU2425755C2 (ru) Клейкая отслаиваемая пленка
KR20040027933A (ko) 포장에 유용한 열수축성 적층물
JP5741935B2 (ja) 多層フィルム及び該フィルムからなる包装材
JP6706428B2 (ja) 積層体
US20210291503A1 (en) Recyclable films and packaging
US20200391489A1 (en) Recyclable Packaging Laminate with Improved Heat Resistance for Sealing
US20210339925A1 (en) High-barrier recyclable film
JP2016222277A (ja) 包装袋
US20230227227A1 (en) Laminate and standing pouch
JP2022053864A (ja) 積層フィルム及びスタンディングパウチ
JP2019104501A (ja) 包装用積層体
JP6793662B2 (ja) トップシール材付きチューブ容器
JP4921002B2 (ja) 容器包装体の製造方法
JP6706427B2 (ja) 積層体
JP2022053859A (ja) 積層体及びスタンディングパウチ
JP6963760B2 (ja) 積層体
JP6963759B2 (ja) 積層体
JP7296059B2 (ja) 積層体およびそれを備える包装袋
JP2003200969A (ja) ピロー包装袋
WO2022138859A1 (ja) 積層体及び包装袋
JP7354049B2 (ja) 積層体
JP2024021358A (ja) 底テープの選定方法、底テープの評価方法及び自立性包装袋
JP2024015769A (ja) 包装袋及び底テープ用積層フィルム
JP2024020870A (ja) 包装袋、フィルムの選定方法及びフィルムの評価方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240507