JP2022053020A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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Shintaro Ishikawa
隆英 齋藤
Takahide Saito
光司 佐藤
Koji Sato
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Abstract

【課題】ハウジングに対する電動モータの位置保持性を向上させることができる電動アクチュエータを提供する。【解決手段】電動モータ2と、電動モータ2の駆動により生じた回転運動を直線運動に変換する運動変換機構4と、電動モータ4及び運動変換機構4を収容するハウジング6と、ハウジング6に対する電動モータ2の位置を保持する位置保持部材とを備える電動アクチュエータであって、位置保持部材は、電動モータ2を運動変換機構4側の軸方向へ付勢する弾性部材44である。【選択図】図1

Description

本発明は、電動アクチュエータに関する。
近年、車両などの省力化又は低燃費化のために電動化が進んでいる。例えば、自動車においては、自動変速機、ブレーキ、又はステアリングなどの操作を電動機の力で行うシステムが開発され、市場に投入されている。
このような用途に使用されるアクチュエータとして、下記特許文献1には、電動モータ、減速機、及びすべりねじ機構などの各機械要素をハウジング内に収容するアクチュエータが開示されている。
特開2019-97352号公報
ところで、特許文献1に記載されているアクチュエータにおいては、ハウジングが一対のハウジング分割体から成り、電動モータなどの内部部品が一対のハウジング分割体によって挟まれて保持される。ハウジング内における内部部品の位置保持性を確保するには、内部部品がハウジングに対して隙間を介さずに収容されていることが好ましい。しかしながら、部品の組み付け性を確保するため、あるいは部品の寸法公差の影響など、内部部品とハウジングとの間において隙間の発生を回避し難い事情がある。例えば、電動モータとハウジングとの間に隙間が生じ、その隙間の影響により電動モータの位置保持性が低下した場合は、アクチュエータに生じた振動によって電動モータが振動し、内部部品が摩耗したり損傷したりする虞がある。
そこで、本発明は、ハウジングに対する電動モータの位置保持性を向上できる電動アクチュエータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、電動モータと、電動モータの駆動により生じた回転運動を直線運動に変換する運動変換機構と、電動モータ及び運動変換機構を収容するハウジングと、ハウジングに対する電動モータの位置を保持する位置保持部材とを備える電動アクチュエータであって、位置保持部材は、電動モータを運動変換機構側の軸方向へ付勢する弾性部材であることを特徴とする。
このように、本発明に係る電動アクチュエータにおいては、弾性部材によって電動モータが運動変換機構側の軸方向へ付勢されていることにより、ハウジングに対する電動モータの位置保持性が向上する。すなわち、電動モータが運動変換機構側の軸方向へ付勢されていることにより、電動モータの軸方向の変位が規制される。また、弾性部材の付勢力によって電動モータの径方向の変位も規制される。このため、本発明によれば、電動モータの位置保持性が向上し、電動モータの振動などを低減できる。
また、弾性部材と電動モータとの間に、スペーサ部材が介在してもよい。この場合、弾性部材を軸方向に短くできる。これにより、弾性部材が座屈しにくくなり、弾性部材の姿勢が安定するので、電動モータの位置保持性がより一層向上する。
電動アクチュエータは、弾性部材の電動モータ側とは反対側の端部を支持する支持部材を備えてもよい。また、その場合、ハウジングに対する支持部材の固定位置を、電動モータの軸方向に変更可能とすることにより、弾性部材の付勢力を調整できる。すなわち、支持部材の固定位置を電動モータの軸方向に変更すれば、弾性部材の軸方向の圧縮量を変更できるので、付勢力を調整できる。これにより、弾性部材の付勢力を適切な値に調整し、電動モータの位置を良好に保持できる。
また、電動アクチュエータは、電動モータのモータ端子に接続されるバスバーと、バスバーを保持するバスバーホルダとを備えてもよい。この場合、モータ端子に接続される部材としてバスバーが用いられることにより、モータ端子を回路基板などに接続するためのリード線の長さを短くできる。これにより、振動に伴うリード線の振れを抑制でき、リード線の摩耗又は断線の虞を低減できる。また、弾性部材は、バスバーホルダを介して電動モータを運動変換機構側の軸方向へ付勢してもよい。
さらに、弾性部材とバスバーホルダとの間に、スペーサ部材が介在してもよい。この場合、弾性部材を軸方向に短くできるので、弾性部材が座屈しにくくなり、弾性部材の姿勢が安定する。
また、本発明は、電動モータの軸方向とは交差する方向に分割可能なハウジングを備える電動アクチュエータに適用されてもよい。特に、このような電動アクチュエータにおいては、電動モータとハウジングの内面との間に、電動モータの軸方向及びこれと交差する方向の隙間が生じやすい事情がある。従って、本発明をこのような電動アクチュエータに適用することにより、より大きな効果を期待できる。
本発明によれば、ハウジングに対する電動モータの位置保持性が向上する。
本発明の第1実施形態に係る電動アクチュエータの構成を示す斜視図である。 第1実施形態に係る電動アクチュエータの断面図である。 本発明の第2実施形態に係る電動アクチュエータの構成の一部を示す断面図である。 第2実施形態に係る弾性部材及びスペーサ部材の斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る電動アクチュエータの構成の一部を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る電動アクチュエータの構成の一部を示す断面図である。 本発明の第5実施形態に係る電動アクチュエータの構成の一部を示す断面図である。 本発明の第6実施形態に係る電動アクチュエータの構成の一部を示す断面図である。
以下、添付の図面に基づいて、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材又は構成部品などの構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付す。このため、一度説明した構成要素については、その説明を省略する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る電動アクチュエータの内部構造を示す斜視図、図2は、本実施形態に係る電動アクチュエータの断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電動アクチュエータ1は、電動モータ2と、減速機3と、すべりねじ機構4と、揺動機構5と、出力軸14と、回路基板30と、ハウジング6などを備えている。
ハウジング6は、電動モータ2、減速機3、すべりねじ機構4、揺動機構5、出力軸14、回路基板30などの各種内部部品を収容する外装部材である。本実施形態においては、ハウジング6が、2つのハウジング分割体60によって構成されている。ハウジング分割体60同士は、それぞれの合わせ面間にシール部材(図示省略)を介して組み付けられる。これにより、ハウジング6の内部空間が密閉され、ハウジング6内への粉塵や水などの異物の侵入が防止される。特に、本実施形態のように、ハウジング分割体60の合わせ面(図2におけるクロスハッチング部分)が段差の無い平面である場合は、組み付け時に、ハウジング分割体60の合わせ面同士の間において多少の位置ずれが生じても、合わせ面同士の間に隙間が生じにくく、密閉性を確保しやすい。ハウジング6を密閉するシール部材は、Oリング、ゴムシート、樹脂シート、ジョイントシート、又はメタルガスケットなどの固体のシール材でもよいし、液状ガスケットなどの液体のシール部材でもよい。
電動モータ2は、ブラシ付きモータ又はブラシレスモータなどの小型のDCモータである。電動モータ2は、電動モータ2と減速機3との間に配置されるモータホルダ16によって保持される。本実施形態においては、電動モータ2とモータホルダ16とが、固定部材としての複数のボルト17(図2参照)によって固定される。また、電動モータ2の減速機3側とは反対側の端部には、一対のモータ端子2b(図1参照)が突出している。各モータ端子2bは、リード線32を介して回路基板30が有する一対の基板端子31に接続されている。
回路基板30は、電動モータ2の駆動を制御する制御基板である。回路基板30には、外部電源から電動モータ2への電力供給のON/OFFと給電回路の切り換えを行うスイッチング素子(図示省略)が設けられている。スイッチング素子が図示しない制御部からの信号に基づいて給電回路の切り換えを行うことにより、電動モータ2が正回転したり逆回転したりする。
すべりねじ機構4は、減速機3を介して伝達された電動モータ2の回転運動を直線運動に変換する第1の運動変換機構である。図2に示すように、すべりねじ機構4は、回転部材としてのねじ軸7と、直動部材としてのナット8とを有している。ねじ軸7の外周面とナット8の内周面には、互いに螺合するねじ溝が形成されている。このため、ねじ軸7が回転すると、これに伴ってナット8がねじ軸7の軸方向へ直線運動する。また、ねじ軸7の軸方向両端部は、一対の軸受ユニット19によって回転可能に支持されている。各軸受ユニット19は、ラジアル軸受9と、スラスト軸受10と、これらを保持する軸受ホルダ18とを有している。
揺動機構5は、すべりねじ機構4の直線運動を電動モータ2の軸方向とは異なる軸回りの揺動運動又は回転運動に変換する第2の運動変換機構である。図1に示すように、揺動機構5は、出力軸14に設けられた揺動部材11と、すべりねじ機構4のナット8に設けられた円柱状の突起12とを有している。本実施形態においては、突起12及び揺動部材11が、それぞれナット8を挟んで両側に1つずつ設けられている。揺動部材11は、出力軸14に対して一体的に取り付けられている。従って、揺動部材11が揺動又は回転すると、揺動部材11と一緒に出力軸14も揺動又は回転する。突起12は、揺動部材11とナット8とを連動可能に連結する連結部である。突起12は、揺動部材11に設けられた長孔11c内に挿入されている。
出力軸14には、内周面に複数の凹凸(スプライン)が形成された連結孔14aが設けられている。この連結孔14aは、図示しない操作対象に設けられた操作軸を挿入するための孔である。操作軸が連結孔14aに挿入されて、操作軸と連結孔14aがスプライン嵌合することにより、操作軸と出力軸14が一体的に回転可能に連結される。
減速機3は、電動モータ2の回転を減速する減速機構である。本実施形態では、減速機3として二段の遊星減速機20が用いられている。具体的に、遊星減速機20は、図2に示すように、第1太陽ギヤ21と、第1遊星ギヤ22と、第1キャリア23と、第2遊星ギヤ24と、第2キャリア25と、リングギヤ26とを有している。
リングギヤ26は、内周面に複数の歯を有する環状の内歯車であり、第1遊星ギヤ22及び第2遊星ギヤ24を案内する一段目及び二段目の軌道リングとして機能する部材である。リングギヤ26のうち、第1遊星ギヤ22と噛み合う部分が一段目の軌道リングとして機能する部分であり、第2遊星ギヤ24と噛み合う部分が二段目の軌道リングとして機能する部分である。なお、一段目の軌道リングと二段目の軌道リングは、別体であってもよい。
第1太陽ギヤ21は、外周面に複数の歯を有する外歯車であり、電動モータ2からの駆動力が入力される一段目の入力回転体として機能する部材である。第1太陽ギヤ21は、電動モータ2の回転軸2aに取り付けられている。電動モータ2が回転すると、第1太陽ギヤ21も電動モータ2の回転軸2aと一緒に回転する。
第1遊星ギヤ22は、外周面に複数の歯を有する外歯車であり、一段目の遊星回転体として機能する部材である。第1遊星ギヤ22は、第1太陽ギヤ21とリングギヤ26との間に複数介在し、第1太陽ギヤ21とリングギヤ26に対して噛み合うように配置されている。また、各第1遊星ギヤ22は、第1キャリア23に回転可能に取り付けられている。
第1キャリア23は、一段目の出力回転体及び二段目の入力回転体を兼ねる部材である。本実施形態においては、第1キャリア23が、円筒部23aと、円筒部23aから外径方向に突出するフランジ部23bとを有している。フランジ部23bには、第1遊星ギヤ22が回転可能に取り付けられている。円筒部23aには、第2遊星ギヤ24と噛み合うギヤ部23cが設けられている。なお、一段目の出力回転体として機能する部分(フランジ部23b)と、二段目の入力回転体として機能する部分(円筒部23a)は別体であってもよい。
また、本実施形態においては、第1キャリア23の径方向の位置ずれ(振れ)を防止するため、第1キャリア23の円筒部23a内に電動モータ2の回転軸2aが挿入されている。すなわち、本実施形態において、電動モータ2の回転軸2aは、第1キャリア23を回転可能に支持する軸受としての役割も兼ねる。
第2遊星ギヤ24は、外周面に複数の歯を有する外歯車であり、二段目の遊星回転体として機能する部材である。第2遊星ギヤ24は、第1キャリア23の円筒部23aとリングギヤ26との間に複数介在し、円筒部23aのギヤ部23cとリングギヤ26に対して噛み合うように配置されている。
第2キャリア25は、二段目の出力回転体として機能する部材である。本実施形態に係る第2キャリア25は、第1キャリア23と同様に、円筒部25aと、円筒部25aから外径方向に突出するフランジ部25bとを有している。ただし、第2キャリア25の円筒部25aの外周面にはギヤ部は設けられていない。その代わりに、第2キャリア25の円筒部25aの外周面には、ねじ軸7を支持する軸受ユニット19のラジアル軸受9が装着されている。第2キャリア25のフランジ部25bには、第2遊星ギヤ24が回転可能に取り付けられている。
また、第2キャリア25には、ねじ軸7の軸方向一端部が連結されている。本実施形態においては、第2キャリア25の円筒部25aの内周面と、ねじ軸7の一端部側の外周面に、それぞれ軸方向に伸びる複数の凹凸(スプライン)25d,7aが形成されている。これらの凹凸25d,7a同士が嵌合することにより、ねじ軸7と第2キャリア25とが一体回転可能に連結されている。
続いて、本実施形態に係る電動アクチュエータの動作について説明する。
外部電源から電動モータ2へ電力が供給されると、電動モータ2が正回転又は逆回転することにより、電動モータ2から遊星減速機20(減速機3)へ回転運動が伝達される。すなわち、電動モータ2の回転軸2aが回転すると、その回転軸2aに連結された第1太陽ギヤ21が一体的に回転する。これより、第1太陽ギヤ21と噛み合う各第1遊星ギヤ22が回転を開始する。そして、各第1遊星ギヤ22は、自転しながらリングギヤ26に沿って公転する。このとき、各第1遊星ギヤ22の公転運動が第1キャリア23の回転運動として出力されることにより、回転が減速される。
また、第1キャリア23の回転に伴い、第1キャリア23に噛み合う各第2遊星ギヤ24が回転を開始する。これにより、各第2遊星ギヤ24は、自転しながらリングギヤ26に沿って公転する。このとき、各第2遊星ギヤ24の公転運動が第2キャリア25の回転運動として出力されることにより、回転がさらに減速される。
上記の如く減速された回転は、減速機3からすべりねじ機構4へ伝達される。すなわち、遊星減速機20の第2キャリア25が回転することにより、すべりねじ機構4のねじ軸7が第2キャリア25と一体的に回転する。ねじ軸7が回転すると、ねじ軸7の回転に伴ってナット8が直線運動する。本実施形態においては、電動モータ2が正回転すると、ナット8が図2中の矢印A1方向に前進し、反対に電動モータ2が逆回転するすると、ナット8が図2中の矢印A2方向に後退する。
ナット8が前進又は後退すると、ナット8に設けられている突起12が揺動部材11を押し動かし、揺動部材11が図2中の矢印B1方向又は矢印B2方向に揺動又は回転する。そして、揺動部材11と一体的に出力軸14が揺動又は回転することにより、ナット8の直線運動が電動モータ2の回転軸2aとは異なる方向の軸回り(出力軸14の軸回り)の揺動運動又は回転運動として出力される。本実施形態においては、出力軸14が、電動モータ2の回転軸2aと直交する方向に配置されているため、電動モータ2の回転運動は、電動モータ2の回転軸2aとは直交する軸回りの回転運動として出力される。
ところで、車載用電動アクチュエータなど、振動環境下において使用される電動アクチュエータにおいては、ハウジング内に収容される内部部品の位置保持性の確保が重要になる。しかしながら、上記課題においても述べたように、ハウジングは、部品の組み付け性又は部品の寸法公差などを考慮して、内部空間に余裕があるように設計されるのが一般的である。
特に、本実施形態に係る電動アクチュエータのように、電動モータ2、モータホルダ16、減速機3、すべりねじ機構4、及び一対の軸受ユニット19が、電動モータ2の軸方向に組み付けられる構成においては、各内部部品の寸法公差が軸方向に積み重なる傾向にある。そのため、本実施形態においては、ハウジング6の内部空間が電動モータ2の軸方向に余裕をもつようにする必要がある。
また、本実施形態のように、ハウジング6が2つのハウジング分割体60から成る電動アクチュエータにおいては、各ハウジング分割体60の合わせ面のシール性を確保するために、各ハウジング分割体60によってシール部材を圧縮して挟む必要がある。その際、各ハウジング分割体60の内面が内部部品と干渉すると、シール部材を良好に圧縮してシール性を確保できなくなる虞がある。そのため、本実施形態に係る電動アクチュエータにおいては、ハウジング分割体60同士を組み付ける方向(電動モータ2の軸方向とは交差する方向)にも、ハウジング6と内部部品との間に隙間を設けておく必要がある。
このように、本実施形態に係る電動アクチュエータにおいては、内部部品の組み付け性とハウジングのシール性を確保するために、内部部品とハウジングとの間に、モータ軸方向及びこれとは交差する方向の隙間を確保しなければならない事情がある。しかしながら一方で、ハウジングと内部部品との間に隙間が生じると、ハウジングに対する内部部品の位置保持性が低下する懸念がある。
そこで、本実施形態に係る電動アクチュエータにおいては、内部部品の位置保持性を向上させるため、次のような対策を講じている。以下、本実施形態における内部部品の位置保持性を確保するための構成について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態においては、内部部品の位置保持性を確保するため、電動モータ2のモータ端子2b側に、位置保持部材としての弾性部材44が設けられている。本実施形態においては、弾性部材44としてコイルばねが用いられている。弾性部材44は、電動モータ2のすべりねじ機構4側とは反対側の端部とこれに対向するハウジング6の内面との間に配置されている。
ここで、上記「電動モータ2のすべりねじ機構4側とは反対側の端部」とは、電動モータ2のうち、回転軸2a及び各モータ端子2bを除くモータ本体部の端部であり、そのモータ本体部の軸方向中央よりもすべりねじ機構4側とは反対側の端部を意味する。本実施形態においては、図1又は図2に示すモータ端子2b側の端面2eが「電動モータ2のすべりねじ機構4側とは反対側の端部」であり、このモータ端子2b側の端面2eとハウジング6の内面との間に、弾性部材44が配置されている。
また、弾性部材44は、電動モータ2に設けられた凸部2cとハウジング6に設けられた凹部6aのそれぞれに対して嵌合するように配置されている。この凸部2cは、電動モータ2の回転軸2aを支持する軸受部材が収容される部分である。これにより、電動モータ2及びハウジング6に対する弾性部材44の位置ずれが防止される。
また、弾性部材44は、電動モータ2とハウジング6との間において電動モータ2の軸方向に圧縮された状態で配置されている。これにより、電動モータ2のモータ端子2b側の端面2eは、弾性部材44によってすべりねじ機構4側の軸方向へ付勢されている。
このように、本実施形態においては、電動モータ2が弾性部材44によってすべりねじ機構4側の軸方向へ付勢されているため、電動モータ2の位置保持性が向上する。すなわち、電動モータ2がすべりねじ機構4側の軸方向へ付勢されていることにより、電動モータ2の軸方向の変位が規制される。さらに、本実施形態においては、弾性部材44の付勢力によって、電動モータ2から図2における右端の軸受ユニット19までの各内部部品がハウジング6の内壁面へ押し付けられる。このため、各内部部品同士の間の軸方向のガタつきが解消され、各内部部品は、軸方向のガタつきが解消された状態で位置保持される。
また、弾性部材44の付勢力によって、電動モータ2の径方向の振れ(変位)も規制される。これにより、電動モータ2の軸方向の変位に加え、モータ端子2b側における径方向の振動も低減できる。さらに、本実施形態においては、弾性部材44と電動モータ2の凸部2cとが嵌合しているため、これらの嵌合によっても電動モータ2の径方向の振れ(変位)が規制される。
以上のように、本実施形態においては、弾性部材44によって電動モータ2を含む各内部部品の位置保持性が向上する。特に、電動モータ2のモータ端子2b側においては、弾性部材44の付勢力によって電動モータ2の振動が効果的に低減される。これにより、振動に伴う内部部品の摩耗又は損傷、モータ端子2bとリード線32との接続部の損傷、及び、リード線32の断線などの虞を低減できるようになる。従って、本実施形態に係る構成によれば、断線などによる導通不良の虞、及び、内部部品の摩耗又は損傷の虞が少なく、信頼性の高い電動アクチュエータを提供できるようになる。
続いて、上述の実施形態(第1実施形態)とは異なる本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明では、主に異なる部分について説明し、その他の部分については基本的に上述の実施形態と同じ構成であるので説明を省略する。
図3に、本発明の第2実施形態の構成を示す。
図3に示すように、第2実施形態に係る電動アクチュエータ1においては、弾性部材44が上述の実施形態に係る弾性部材よりも軸方向に短く、弾性部材44と電動モータ2との間にスペーサ部材45が介在している。スペーサ部材45は、弾性部材44よりも剛性の高い部材である。このため、本実施形態においては、電動モータ2が、スペーサ部材45を介して弾性部材44によってすべりねじ機構4側(図3における右側)へ付勢されている。
図4に示すように、本実施形態に係るスペーサ部材45は、円筒状に形成されている。なお、スペーサ部材45は円筒状以外の形状であってもよい。スペーサ部材45の一端部には、電動モータ2の凸部2cの外周面と嵌合する嵌合凹部45aが設けられている。一方、スペーサ部材45の他端部には、弾性部材44(コイルばね)の内周面と嵌合する嵌合凸部45bが設けられている。また、嵌合凸部45bに代えて、弾性部材44の外周面と嵌合する嵌合凹部が設けられていてもよい。
このように、本発明の第2実施形態においては、弾性部材44と電動モータ2との間にスペーサ部材45が介在しているため、弾性部材44を軸方向に短くできる。これにより、弾性部材44が座屈しにくくなり、弾性部材44の姿勢が安定するので、電動モータ2を含む各内部部品の位置保持性がより一層向上する。本実施形態において用いられる弾性部材44としては、軸方向に短いコイルばね以外に、皿ばね又はウェーブワッシャなどであってもよい。
図5に、本発明の第3実施形態の構成を示す。
図5に示すように、本発明の第3実施形態に係る電動アクチュエータ1は、弾性部材44の一端部を支持する支持部材46を備えている。支持部材46は、弾性部材44の電動モータ2側とは反対側の端部に対して軸方向に接触した状態で、ハウジング6に固定される。
支持部材46は、弾性部材44の一端部を支持する支持部47と、ハウジング6に固定される固定部48とを有している。支持部47には、電動モータ2の回転軸2aが挿入される軸挿入孔46bが設けられている。一方、固定部48には、2つのボルト挿通孔46aが設けられている。各ボルト挿通孔46aには、支持部材46をハウジング6に固定するためのボルト59が挿通される。また、各ボルト挿通孔46aは、一方向に長く伸びる長孔に形成されている。この長孔(ボルト挿通孔46a)は、支持部47が電動モータ2のモータ端子2b側の端面2eに対向する状態で、電動モータ2の軸方向に伸びるように配置される。従って、ボルト挿通孔46aは、ハウジング6に固定されるボルト59に対して電動モータ2の軸方向に相対的に移動でき、ハウジング6に対する支持部材46の固定位置を電動モータ2の軸方向に変更できる。
このように、本発明の第3実施形態においては、支持部材46の固定位置を電動モータ2の軸方向に変更できるので、その固定位置の変更により弾性部材44の付勢力を調整できる。すなわち、支持部材46の固定位置を電動モータ2の軸方向に変更することにより、弾性部材44の軸方向の圧縮量を変更でき、弾性部材44の付勢力を調整できる。これにより、電動モータ2に付与される振動の大きさなどに応じて、弾性部材44の付勢力を適切な値に設定でき、電動モータ2の振動を低減しつつ、電動モータ2を含む各内部部品の位置を良好に保持できる。
図6に、本発明の第4実施形態の構成を示す。
図6に示す第4実施形態に係る電動アクチュエータ1は、電動モータ2と弾性部材44との間に、バスバー51を保持するバスバーホルダ50が設けられている。すなわち、本実施形態においては、電動モータ2が、バスバーホルダ50を介して弾性部材44によってすべりねじ機構4側(図6における右側)へ付勢されている。
バスバー51は、電動モータ2のモータ端子2bと基板端子31とを電気的に接続し、電動モータ2に電力を供給するための帯状又は板状の導電部材である。バスバーホルダ50は、内包するバスバー51との間での絶縁性を確保するため、樹脂などの絶縁材料によって構成される。本実施形態においては、2本のバスバー51がバスバーホルダ50内に収容されている。なお、バスバーホルダ50は、各バスバー51を収容せず、各バスバー51を外部に露出させた状態で保持する構成であってもよい。
バスバーホルダ50には、電動モータ2の回転軸2aが挿入される軸挿入孔50fと、電動モータ2の各モータ端子2bが挿入される2つの端子挿入孔50eとが設けられている。また、各端子挿入孔50e内には、各バスバー51の一端部が配置されている。このため、図6に示すように、バスバーホルダ50の各端子挿入孔50e内に各モータ端子2bが挿入されると、各モータ端子2bが各バスバー51の一端部に接続される。
このように、本発明の第4実施形態においては、モータ端子2bをバスバーホルダ50の端子挿入孔50eに挿入するだけで、モータ端子2bとバスバー51とを簡単に接続できる。このため、溶接などの接続作業が不要になり、接続作業性が向上する。また、溶接を行う場合に懸念される、溶接箇所の劣化又は損傷に伴う導通不良も回避できるので、信頼性が向上する。また、本実施形態においては、弾性部材44によってバスバーホルダ50が電動モータ2に対して軸方向に押し付けられ、バスバーホルダ50の位置が保持されるため、バスバー51とモータ端子2bとの接続状態も良好に維持できる。
また、本実施形態においては、モータ端子2bに接続される部材としてバスバー51が用いられることにより、モータ端子2bを回路基板30(基板端子31)などに接続するためのリード線の長さを短くできる。これにより、振動に伴うリード線の振れを抑制でき、リード線の摩耗又は断線の虞を低減できる。なお、バスバー51のモータ端子2b側の端部とは反対側の端部は、基板端子31に対して、直接接続されてもよいし、リード線などを介して接続されてもよい。
さらに、図7に示す本発明の第5実施形態のように、弾性部材44とバスバーホルダ50との間に、スペーサ部材45を介在させてもよい。この場合、電動モータ2は、スペーサ部材45とバスバーホルダ50とを介して弾性部材44によってすべりねじ機構4側(図7における右側)へ付勢される。その他の部分は、図6に示す第4実施形態の構成と同じである。
本実施形態に係るスペーサ部材45は、基本的に図3に示す上述のスペーサ部材と同じ機能を有する部材である。従って、弾性部材44とバスバーホルダ50との間にスペーサ部材45が介在していることにより、図3に示す第3実施形態と同様に、弾性部材44を軸方向に短くできる。これにより、弾性部材44が座屈しにくくなり、弾性部材44の姿勢が安定するので、電動モータ2を含む各内部部品の位置保持性がより一層向上する。
また、図8に示す本発明の第6実施形態のように、バスバーホルダ50とスペーサ部材45とを、インサート成型などにより分離しない一体部品としてもよい。この場合、部品点数が減るため、部品の組み付け作業を簡略化できる。その他の部分は、図7に示す第5実施形態の構成と同じである。
以上、本発明の各実施形態においては、電動アクチュエータが、電動モータの位置を保持する弾性部材を備えることにより、ハウジングに対する電動モータの位置保持性が向上し、電動モータの振動を低減できる。これにより、振動に伴う内部部品の摩耗又は損傷、モータ端子とリード線との接続部の損傷、及び、リード線の断線などの虞を低減でき、信頼性の高い電動アクチュエータを提供できるようになる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
例えば、電動モータの回転を減速する減速機は、上記のような二段の遊星減速機に限らず、一段の遊星減速機であってもよい。さらに、減速機は、ギヤを介して駆動力を伝達する遊星ギヤ減速機に限らず、ローラを介して駆動力を伝達する、いわゆるトラクションドライブ式の遊星減速機などであってもよい。
また、電動モータの回転運動を直線運動に変換する第1の運動変換機構は、上記のようなすべりねじ機構に限らず、ボールねじ機構などであってもよい。また、第1の運動変換機構の直線運動を電動モータの軸方向とは異なる軸回りの揺動運動又は回転運動に変換する第2の運動変換機構は、上記のような揺動機構に限らず、ラックアンドピニオン機構などであってもよい。
また、本発明に係る電動アクチュエータは、減速機及び第2の運動変換機構の少なくとも一方を有しないものであってもよい。
1 電動アクチュエータ
2 電動モータ
2a 回転軸
2b モータ端子
4 すべりねじ機構(第1の運動変換機構)
6 ハウジング
44 弾性部材(位置保持部材)
45 スペーサ部材
46 支持部材
50 バスバーホルダ
51 バスバー

Claims (6)

  1. 電動モータと、前記電動モータの駆動により生じた回転運動を直線運動に変換する運動変換機構と、前記電動モータ及び前記運動変換機構を収容するハウジングと、前記ハウジングに対する前記電動モータの位置を保持する位置保持部材とを備える電動アクチュエータであって、
    前記位置保持部材は、前記電動モータを前記運動変換機構側の軸方向へ付勢する弾性部材である電動アクチュエータ。
  2. 前記弾性部材と前記電動モータとの間に、スペーサ部材が介在する請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記弾性部材の前記電動モータ側とは反対側の端部を支持する支持部材を備え、
    前記ハウジングに対する前記支持部材の固定位置は、前記電動モータの軸方向に変更可能である請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記電動モータのモータ端子に接続されるバスバーと、前記バスバーを保持するバスバーホルダとを備え、
    前記弾性部材は、前記バスバーホルダを介して前記電動モータを前記運動変換機構側の軸方向へ付勢する請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記弾性部材と前記バスバーホルダとの間に、スペーサ部材が介在する請求項4に記載の電動アクチュエータ。
  6. 前記ハウジングは、前記電動モータの軸方向とは交差する方向に分割可能である請求項1から5のいずれか1項に記載の電動アクチュエータ。
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