JP2022052937A - プリプレグ積層体、繊維強化複合材料および繊維強化複合材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた意匠面を備えた繊維強化複合材料と繊維強化複合材料の製造方法、およびそれに好適に用いられるプリプレグ積層体を提供する。【解決手段】強化繊維Aに樹脂Aを含浸させたプリプレグ[a]、および強化繊維Bに樹脂Bを含浸させたプリプレグ[b]を積層させたプリプレグ積層体であって、前記樹脂Aにおける一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Aが、前記樹脂Bにおける一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Bよりも長い、プリプレグ積層体である。【選択図】図1
Description
本発明は、優れた意匠面を備えた繊維強化複合材料と繊維強化複合材料の製造方法、およびそれに公的に用いられるプリプレグ積層体に関するものである。
繊維強化複合材料は、強度、剛性および導電性等に優れていることから有用であり、航空機構造部材、風車の羽根、自動車の外装材・内装材、風力発電用風車、ロボット、医療機器およびICトレイやノートパソコンの筐体(ハウジング)などのコンピュータ用途等に広く展開され、その需要は年々増加しつつある。
繊維強化複合材料は、強化繊維と樹脂を必須の構成要素とするプリプレグを成形してなる材料や、型内に配置された強化繊維に後から樹脂を注入し強化繊維に樹脂を含浸させ成形してなる材料などであり、FRP(Fiber Reinforced Plastics)などと称されている。プリプレグを、成形型を用いてプレス成形する場合、下型にプリプレグ積層体を配置後に上型の型締めまでの時間の影響でプリプレグ積層体の厚さ方向において熱履歴に差が生じることから樹脂の反応状態が異なり、得られる繊維強化複合材料の下型面側と上型面側の意匠面が異なる場合がある。そのため、プリプレグ積層体から得られる繊維強化複合材料において種々の技術が提案されている。
その中の一つに、熱硬化性樹脂組成物の硬化物と強化材とを含む層と、エポキシ樹脂組成物の硬化物と強化材とを含む層と、を備え、前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物の25℃での貯蔵弾性率が500MPa以下である複合材が提案されている(特許文献1参照)。また別に、第1プリプレグ、第2プリプレグと熱可塑性層を含み、第1プリプレグまたは第2プリプレグの少なくとも1つは、ベンゾキサジン含有組成物を含むマトリックス樹脂から製造されるプリプレグ積層体が提案されている(特許文献2参照)。さらに、多層配線板の製造方法において、表面に内層回路が形成された内層回路板に複数枚のプリプレグを介して外層回路材を重ね、これを加熱成形することによって内層回路板に外層回路材を積層するにあたって、複数枚のプリプレグとして、内層回路板に対して外側のプリプレグを構成する樹脂の硬化速度よりも遅いものを用いて作製されたものを使用することを特徴とする多層配線板の製造方法が提案されている(特許文献3参照)。
ところが、これらの技術では、強度と耐衝撃性のバランスに優れる複合材を得ること、プリプレグが少なくとも1つはベンゾキサジンによって配合されたマトリックス樹脂から製造されること、多層配線板にボイドの発生を低減することを提供することはできるが、プリプレグ積層体から得られる繊維強化複合材料に優れた意匠面を備えることは困難であった。
本発明の目的は、優れた意匠面を備えた繊維強化複合材料と繊維強化複合材料の製造方法、およびそれに好適に用いられるプリプレグ積層体を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために次のいずれかの構成を有するものである。
すなわち、強化繊維Aに樹脂Aを含浸させたプリプレグ[a]、および強化繊維Bに樹脂Bを含浸させたプリプレグ[b]を積層させたプリプレグ積層体であって、前記樹脂Aにおける一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Aが、前記樹脂Bにおける一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Bよりも長い、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記一定温度が、130~180℃の範囲内で定められた温度である、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記反応時間Aが、前記反応時間Bの1.1~2.2倍である、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記プリプレグ[a]を1層または複数層積層させた積層体Aと、前記プリプレグ[b]を1層または複数層積層させた積層体Bとを積層した、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記プリプレグ[a]を複数層積層させた積層体A’と、前記プリプレグ[b]を複数層積層させた積層体B’とを積層した、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記樹脂Aと前記樹脂Bとが反応により共有結合をする、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記樹脂Aが、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、及び、ビニルエステル樹脂からなる群より選ばれる1以上の熱硬化性樹脂である、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の更に好ましい態様によれば、前記樹脂Aが、エポキシ樹脂、ジシアンジアミド、芳香族ウレア、ホウ酸エステルを含む、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記樹脂Bが、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、及び、ビニルエステル樹脂からなる群より選ばれる1以上の熱硬化性樹脂である、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の更に好ましい態様によれば、前記樹脂Bが、エポキシ樹脂、ジシアンジアミド、芳香族ウレア、ホウ酸エステルを含む、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記強化繊維Aが炭素繊維を含み、前記強化繊維形態が連続繊維である、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記強化繊維Bが炭素繊維を含み、前記強化繊維の形態が連続繊維である、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記プリプレグ[a]が、切込を有する切込プリプレグである、プリプレグ積層体である。
本発明のプリプレグ積層体の好ましい態様によれば、前記プリプレグ[b]が、切込を有する切込プリプレグである、プリプレグ積層体である。
また、本発明の繊維強化複合材料は、前記プリプレグ積層体から得られる、繊維強化複合材料である。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法は、前記プリプレグ積層体を加熱しつつ、前記プリプレグ積層体の外部を加圧する成形工程を有する、繊維強化複合材料の製造方法である。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法の好ましい態様によれば、前記成形工程において、さらに前記プリプレグ積層体の内部を-80kPa以下(ゲージ圧)の圧力で行う工程を含む、繊維強化複合材料の製造方法である。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法の好ましい態様によれば、前記プリプレグ積層体をプレスすることにより繊維強化複合材料を製造する方法であって、加熱された下型に前記プリプレグ積層体を配置する工程と、加熱された上型を下死点まで降下させる工程の後に、前記成形工程を行う、繊維強化複合材料の製造方法である。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法の好ましい態様によれば、前記プリプレグ積層体を配置する工程において、加熱された下型側に前記積層体Aを配置し、加熱された上型側に前記積層体Bを配置する、繊維強化複合材料の製造方法である。
本発明によれば、プリプレグ積層体を成形して得られる繊維強化複合材料に、優れた意匠面を備えることができる。
以下、実施の形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は図や実施例に何ら限定されるものではない。
本発明に係るプリプレグ積層体は、少なくとも強化繊維Aに樹脂Aを含浸させたプリプレグ[a]、および強化繊維Bに樹脂Bを含浸させたプリプレグ[b]を積層させたプリプレグ積層体であって、前記樹脂Aにおける一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Aが、前記樹脂Bにおける一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Bよりも長いことが重要である。
本発明で用いられるプリプレグ[a]は、少なくとも強化繊維Aに樹脂Aを含浸させたものである。
プリプレグ[a]に用いられる強化繊維Aとしては、特に制限はなく、例えば、アルミニウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維などの金属繊維や、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、リグニン系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維の炭素繊維や、黒鉛繊維や、ガラス繊維などの絶縁性繊維や、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維などの有機繊維や、シリコンカーバイト繊維、シリコンナイトライド繊維などの無機繊維が挙げられる。また、これらの繊維に表面処理が施されているものであってもよい。表面処理としては、導電体として金属の被着処理のほかに、カップリング剤による処理、サイジング剤による処理、結束剤による処理、添加剤の付着処理などがある。また、これらの強化繊維は1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
中でも、軽量化効果の観点から、比強度、比剛性に優れるPAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維などの炭素繊維が好ましく用いられる。また、得られる繊維強化複合材料の経済性を高める観点からは、ガラス繊維が好ましく用いられ、とりわけ力学特性と経済性のバランスから炭素繊維とガラス繊維を併用することが好ましい。さらに、得られる繊維強化複合材料の衝撃吸収性や賦形性を高める観点からは、アラミド繊維が好ましく用いられ、とりわけ力学特性と衝撃吸収性のバランスから炭素繊維とアラミド繊維を併用することが好ましい。また、得られる繊維強化複合材料の導電性を高める観点からは、ニッケルや銅やイッテルビウムなどの金属を被覆した強化繊維を用いることもできる。これらの中で、強度と弾性率などの力学的特性に優れるPAN系炭素繊維をより好ましく用いることができる。
プリプレグ[a]に用いられる強化繊維Aの形態は、連続、不連続の形態は問わない。連続した形態のものであれば、その配列は問わないが、軽量で耐久性がより高い水準にある繊維強化複合材料を得るためには、強化繊維Aが、一方向に引き揃えた一方向基材や、二方向織物、多軸織物、編物、組紐、トウおよびロービング等連続繊維の形態であることが好ましい。不連続の形態のものであれば、マット、チョップド、不織布等の形態を採用することができ、繊維長としては15mm未満である強化繊維がフィラーとして混錬が容易となる観点から好ましい。強化繊維の形態の中でも連続繊維であることが、得られる繊維強化複合材料の力学特性を高く発現させる点で好ましい。連続繊維の中でも繊維が一方向に配列した一方向基材は、繊維のパッキングがよく効率的にVfを向上することができるため、力学特性を最も高く発現させることができることから好ましい。また、切込がある強化繊維もプリプレグ積層体の賦形性の観点で好ましく用いることができる。
また、プリプレグ[a]の強化繊維Aの体積含有率Vfが45~75%の範囲内にあることが好ましい。強化繊維Aの体積含有率Vfは75%以下とすることで形状追従性とボイド等の成形不具合の抑制効果を得ることができる。かかる観点からVfが60%以下であることがより好ましい。また、Vfは低いほどブリッジングは抑制できるが、Vfが45%より小さくなると、構造材に必要な高力学特性が得られにくくなる。かかる観点からVfが50%以上であることがより好ましい。なお、強化繊維Aの体積含有率Vfの測定は、繊維強化複合材料を硬化した後、光学顕微鏡やレーザー顕微鏡による画像を処理することにより行うことができる。
また、プリプレグ[a]に用いられる樹脂Aとしては、特に制限はなく、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂ともに好適に用いることができる。
プリプレグ[a]に用いられる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ポリイミド樹脂、オキセタン樹脂、マレイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂などや、これらの共重合体および変性体等から選ばれる熱硬化性樹脂を好ましく用いることができる。これらは、2種以上をブレンドした樹脂などを適用しても良い。この中でも、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂が得られる繊維強化複合材料の力学特性、耐熱性の観点から好ましい。特に、エポキシ樹脂は、繊維強化複合材料の力学特性や、耐熱性に加え取扱性の観点からより好ましい。エポキシ樹脂は、その優れた力学特性を発現するために、使用する樹脂の主成分として含まれるのが好ましく、具体的には樹脂組成物当たり60重量%以上含まれることが好ましい。
エポキシ樹脂としては、アミン類、フェノール類、炭素-炭素二重結合を有する化合物を前駆体とするエポキシ樹脂が好ましく用いられる。
エポキシ樹脂の硬化剤としては、エポキシ基と反応し得る活性基を有する化合物であればこれを用いることができる。硬化剤としては、アミノ基、酸無水物基およびアジド基を有する化合物が適している。硬化剤としては、より具体的には、例えば、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタンやジアミノジフェニルスルホンの各種異性体、アミノ安息香酸エステル類、各種酸無水物、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリフェノール化合物、イミダゾール誘導体、脂肪族アミン、テトラメチルグアニジン、チオ尿素付加アミン、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物のようなカルボン酸無水物、カルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミド、ポリメルカプタンおよび三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のようなルイス酸錯体などが挙げられる。これらの硬化剤は、単独で使用しても併用してもよい。この中でも硬化剤としては、ジシアンジアミドが好ましく用いられる。ジシアンジアミドに硬化促進剤として芳香族ウレア、プリプレグの保管安定性を向上させるためにホウ酸エステルを含むことが速硬化性とプリプレグの保管安定性の観点からさらに好ましい。
上記熱硬化性樹脂に、熱硬化性樹脂の粘度調整や熱硬化性樹脂の靭性向上のために熱可塑性樹脂を溶解して用いることも好適である。このような熱可塑性樹脂としては、一般に、主鎖に、炭素-炭素結合、アミド結合、イミド結合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、ウレタン結合、チオエーテル結合、スルホン結合およびカルボニル結合から選ばれた結合を有する熱可塑性樹脂であることが好ましいが、部分的に架橋構造を有していても差し支えない。また、結晶性を有していても非晶性であってもよい。特に、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェニルトリメチルインダン構造を有するポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂およびポリベンズイミダゾール樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂が、熱硬化性樹脂に溶解していることが好適である。
また、プリプレグ[a]に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂等のポリオレフィン樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、液晶ポリエステル等のポリエステル樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂などのポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトンケトン樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂などのフッ素系樹脂、液晶ポリマー樹脂などの結晶性樹脂、ポリスチレン樹脂の他、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアリレート樹脂などの非晶性樹脂、その他、フェノール系樹脂、フェノキシ樹脂、更にポリスチレン樹脂系、ポリオレフィン樹脂系、ポリウレタン樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリアミド樹脂系、ポリブタジエン樹脂系、ポリイソプレン樹脂系、フッ素系樹脂、およびポリアクリロニトリル樹脂系等の熱可塑エラストマー等や、これらの共重合体および変性体等から選ばれる熱可塑性樹脂が挙げられる。これらは、2種以上をブレンドした樹脂などを適用しても良い。中でも、得られる繊維強化複合材料の軽量性の観点からはポリオレフィン樹脂が好ましく、強度の観点からはポリアミド樹脂が好ましく、表面外観の観点からポリエステル樹脂が好ましく用いられる。
前記群に例示された熱可塑性樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲で、エラストマーあるいはゴム成分などの耐衝撃性向上剤、他の充填材や添加剤を含有しても良い。これらの例としては、無機充填材、難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、染料、発泡剤、制泡剤、あるいは、カップリング剤が挙げられる。
また、プリプレグ[a]に用いられる熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などの樹脂にフィラーを添加して用いることもできる。フィラーとしては、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー、ガラスフレーク、カテキン、ゼオライト、シリカバルーン、ガラスバルーン、シラスバルーン、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、黒鉛、金属粉、金属箔、フェライト材料、アルミナ、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、硫酸バリウム、酸化チタン、ガラスビーズ、アルミナ、酸化アンチモン、ハイドロタルサイト、赤燐、炭酸亜鉛、酸化カルシウムなどが挙げられる。中でもシリカ、カーボンブラックをフィラーとして含む樹脂から構成されるプリプレグは、プリプレグ積層体の成形性の観点から好ましい。
プリプレグ[a]の厚さは、0.03~5mmの範囲内であることが好ましい。これにより、得られる繊維強化複合材料の成形性の向上と意匠性の両立を図ることができる。厚さが0.03mm未満の場合は、得られる繊維強化複合材料の剛性が不足することがあり、厚さが5mmを超える場合は、得られる繊維強化複合材料の軽量性に問題が出ることがある。
本発明で用いられるプリプレグ[b]は、少なくとも強化繊維Bに樹脂Bを含浸させたものである。
プリプレグ[b]に用いられる強化繊維B及び樹脂Bとしては、プリプレグ[a]で挙げた強化繊維A及び樹脂Aと同じものをそれぞれ使用することができる。
プリプレグ[a]の樹脂Aにおける、一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Aとプリプレグ[b]の樹脂Bにおける、一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Bに差を付けるには、例えば、それぞれの樹脂の主剤や硬化剤の種類、樹脂の主剤の量や硬化剤の量などの樹脂組成に差を付けて調整したり、プリプレグ[a]、プリプレグ[b]を作製する際の加熱条件に差を付けて調整したりすることによって実施することができる。
エポキシ樹脂組成物の組成に差を付けて調整する場合、硬化剤としてジシアンジアミド、硬化促進剤として芳香族ウレア、安定剤としてホウ酸エステルの量に差を付けて調整することが好ましい。また、プリプレグを作製する際の加熱条件に差を付けて調整する場合、予めプリプレグを80~180℃の範囲内の一定温度で反応させることで、反応率を3~40%としたプリプレグを調整し、反応時間に差を付けることができる。
プリプレグ積層体の好ましい態様として、前記樹脂Aにおける130~180℃の範囲内の一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Aが、前記樹脂Bにおける130~180℃の範囲内の一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Bよりも長い、プリプレグ積層体であることが好ましい。一定温度が140~160℃であることが樹脂設計の観点、プレス成形の成形性の観点でさらに好ましい。
樹脂の反応率の測定方法は、例えば、示差走査熱量測定(DSC)により反応前の樹脂の発熱量と反応後の樹脂の残発熱量(反応後の樹脂の残発熱量(J/g)/反応前の樹脂の発熱量(J/g)×100(%))から反応率を算出することができる。また、キュアモニターを用いて、イオン粘度変化を測定し、キュアインデックスに変換し、このキュアインデックスを反応率として算出することもできる。さらに、キュラストメーターを用いて、一定温度の条件下で硬化挙動の測定を行い、最大トルクに対するトルクの割合を反応率として算出することもできる。
また、プリプレグ積層体の好ましい態様として、前記反応時間Aが、前記反応時間Bの1.1~2.2倍であることが好ましい。さらに好ましくは、1.3~2.0倍であることが好ましい。
また、プリプレグ積層体の好ましい態様として、前記プリプレグ[a]を1層または複数層積層させた積層体Aと、前記プリプレグ[b]を1層または複数層積層させた積層体Bとを積層していることが、プレス成形において下型側と上型側のそれぞれに同種類のプリプレグをそれぞれ連続して配置させることが可能で、樹脂の反応性に合わせたプレス成形が可能となる観点で好ましい。
また、プリプレグ積層体の好ましい態様として、前記プリプレグ[a]を複数層積層させた積層体A’と、前記プリプレグ[b]を複数層積層させた積層体B’とを積層していることが、プレス成形において下型側と上型側のそれぞれに同種類のプリプレグをそれぞれ連続して配置させることが可能で、樹脂の反応性に合わせたプレス成形が可能となる観点で好ましい。
プリプレグ積層体の一例として、図1に示すように、下面からプリプレグ[a]1、次いでプリプレグ[b]2を配置したプリプレグ積層体10とすることにより、繊維強化複合材料の上下面に優れた意匠面が得られる。
また、プリプレグ積層体の別の例として、図2に示すように、下面からプリプレグ[a]1a、1bの2層、次いでプリプレグ[b]2a、2bの2層を配置したプリプレグ積層体10とすることにより、繊維強化複合材料の上下面に優れた意匠面が得られる点で好ましい。
さらに、プリプレグ積層体の更なる別の例として、図3に示すように、下面からプリプレグ[a]1a、1b、1c、1dの4層、次いでプリプレグ[b]2a、2b、2c、2dの4層を配置したプリプレグ積層体10とすることにより、繊維強化複合材料の上下面に優れた意匠面が得られる点で好ましい。
また、プリプレグ積層体の好ましい態様として、前記樹脂Aと前記樹脂Bとが反応により共有結合をすることが、得られる繊維強化複合材料の力学特性の観点で好ましい。
本発明で用いられる繊維強化複合材料は、前記プリプレグ積層体を成形し得られる繊維強化複合材料である。
本発明で用いられる繊維強化複合材料の製造方法は、前記プリプレグ積層体を加熱しつつ、前記プリプレグ積層体の外部を加圧する成形工程を有する、繊維強化複合材料の製造方法である。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法の好ましい態様によれば、前記プリプレグ積層体の内部を-80kPa以下(ゲージ圧)の圧力、さらに好ましくは-90kPa以下(ゲージ圧)の圧力で行う、工程を含む、繊維強化複合材料の製造方法である。この製造方法とすることでボイドやピンホールの少ない繊維強化複合材料を得ることができる。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法の好ましい態様によれば、前記プリプレグ積層体をプレスすることにより繊維強化複合材料を製造する方法であって、加熱された下型に前記プリプレグ積層体を配置する工程と、加熱された上型を下死点まで降下させる工程の後に、前記成形工程を行う、繊維強化複合材料の製造方法である。この製造方法とすることで、型の温度の昇温、降温をする時間を省略することができるため、プレス成形による繊維強化複合材料の生産性の観点で好ましい。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法の好ましい態様によれば、前記プリプレグ積層体を配置する工程において、加熱された下型側に前記積層体Aを配置し、加熱された上型側に前記積層体Bを配置する、繊維強化複合材料の製造方法である。この製造方法とすることで、配置したプリプレグ積層体は上型を閉じる前は、下型側のプリプレグ[a]の積層体A側を先に加熱し、その後上型を閉じた時に上型側のプリプレグ[b]の積層体B側を加熱することで、プリプレグ[a]を構成する樹脂Aとプリプレグ[b]を構成する樹脂Bの硬化のタイミングを近づけることが可能となる。従って、下型側と上型側のプリプレグの樹脂の硬化のタイミングを近づけることで、得られる繊維強化複合材料の下型側および上型側の意匠性を均一に近づけることができる。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法としては、例えば、成形型を用いたプレス成形、真空バッグ成形、オートクレーブ成形等の適用が挙げられる。
以下、実施例によって、本発明について、より具体的に説明する。
強化繊維Aに樹脂Aを含浸させたプリプレグ[a]、強化繊維Bに樹脂Bを含浸させたプリプレグ[b]、プリプレグを構成する樹脂の反応時間の測定方法、プリプレグ積層体のプレス成形方法、繊維強化複合材料の意匠性の評価方法、をそれぞれ以下に示す。実施例における繊維強化複合材料の作製環境および評価は、特に断りのない限り、温度25℃±2℃、相対湿度50%の雰囲気で行ったものである。また、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
<強化繊維Aに樹脂Aを含浸させたプリプレグ[a]>
・下記の製造方法で得られたプリプレグA
[エポキシ樹脂組成物]
混練装置で、30質量部の“jER”(登録商標)828(三菱化学(株)製)と10質量部の“jER”(登録商標)4010P(三菱化学(株)製)と60質量部の“jER”(登録商標)154(三菱化学(株)製)を混合し、各成分が相溶するまで混錬した。その後、硬化剤であるジシアンジアミド(硬化剤、DICY-7、三菱化学(株)製)を10.5質量部、さらに硬化補助剤である“Omicure”(登録商標)24(4,4’-メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(ピィ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)を3.5質量部と“キュアダクト”(登録商標)L-07E(ホウ酸エステル)(四国化成工業(株)製))を3質量部混練して、エポキシ樹脂組成物を作製した。
・下記の製造方法で得られたプリプレグA
[エポキシ樹脂組成物]
混練装置で、30質量部の“jER”(登録商標)828(三菱化学(株)製)と10質量部の“jER”(登録商標)4010P(三菱化学(株)製)と60質量部の“jER”(登録商標)154(三菱化学(株)製)を混合し、各成分が相溶するまで混錬した。その後、硬化剤であるジシアンジアミド(硬化剤、DICY-7、三菱化学(株)製)を10.5質量部、さらに硬化補助剤である“Omicure”(登録商標)24(4,4’-メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(ピィ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)を3.5質量部と“キュアダクト”(登録商標)L-07E(ホウ酸エステル)(四国化成工業(株)製))を3質量部混練して、エポキシ樹脂組成物を作製した。
[炭素繊維]
・“トレカ(登録商標)”T700S-12K(東レ(株)製)
・“トレカ(登録商標)”T700S-12K(東レ(株)製)
[プリプレグA]
調製したエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して52g/m2の樹脂フィルムを、2枚作製した。次に、前記のように得られた樹脂フィルムを、一方向に配列させたシート状の炭素繊維の両面に積層し、加熱加圧により樹脂を含浸させた後、炭素繊維の目付が190g/m2でマトリックス樹脂の質量分率が35.4%、プリプレグの目付が294g/m2、プリプレグの厚さが0.19mmの一方向プリプレグAを作製した。
調製したエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して52g/m2の樹脂フィルムを、2枚作製した。次に、前記のように得られた樹脂フィルムを、一方向に配列させたシート状の炭素繊維の両面に積層し、加熱加圧により樹脂を含浸させた後、炭素繊維の目付が190g/m2でマトリックス樹脂の質量分率が35.4%、プリプレグの目付が294g/m2、プリプレグの厚さが0.19mmの一方向プリプレグAを作製した。
・下記の製造方法で得られた切込プリプレグAc
上記で得られた一方向プリプレグAを、シリンダーに刃を配置したローラーカッターに得られた前記一方向プリプレグシートを繊維方向に挿入し、断続的な直線状の切込を挿入した。繊維長さLは24mmの切込プリプレグAcを作製した。
上記で得られた一方向プリプレグAを、シリンダーに刃を配置したローラーカッターに得られた前記一方向プリプレグシートを繊維方向に挿入し、断続的な直線状の切込を挿入した。繊維長さLは24mmの切込プリプレグAcを作製した。
・下記の製造方法で得られたプリプレグB
[エポキシ樹脂組成物]
混練装置で、12質量部の“jER”(登録商標)828(三菱化学(株)製)と53質量部の“jER”(登録商標)4010P(三菱化学(株)製)と35質量部の“jER”(登録商標)154(三菱化学(株)製)を混合し、各成分が相溶するまで混錬した。その後、硬化剤であるジシアンジアミド(硬化剤、DICY-7、三菱化学(株)製)を4.2質量部、さらに硬化補助剤である“Omicure”(登録商標)24(4,4’-メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(ピィ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)を3.5質量部と“キュアダクト”(登録商標)L-07E(ホウ酸エステル)(四国化成工業(株)製))を1質量部混練して、エポキシ樹脂組成物を作製した。
[エポキシ樹脂組成物]
混練装置で、12質量部の“jER”(登録商標)828(三菱化学(株)製)と53質量部の“jER”(登録商標)4010P(三菱化学(株)製)と35質量部の“jER”(登録商標)154(三菱化学(株)製)を混合し、各成分が相溶するまで混錬した。その後、硬化剤であるジシアンジアミド(硬化剤、DICY-7、三菱化学(株)製)を4.2質量部、さらに硬化補助剤である“Omicure”(登録商標)24(4,4’-メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(ピィ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)を3.5質量部と“キュアダクト”(登録商標)L-07E(ホウ酸エステル)(四国化成工業(株)製))を1質量部混練して、エポキシ樹脂組成物を作製した。
[炭素繊維]
・“トレカ(登録商標)”T700S-12K(東レ(株)製)
・“トレカ(登録商標)”T700S-12K(東レ(株)製)
[プリプレグB]
調製したエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して52g/m2の樹脂フィルムを、2枚作製した。次に、前記のように得られた樹脂フィルムを、一方向に配列させたシート状の炭素繊維の両面に積層し、加熱加圧により樹脂を含浸させた後、炭素繊維の目付が190g/m2でマトリックス樹脂の質量分率が35.4%、プリプレグの目付が294g/m2、プリプレグの厚さが0.19mmの一方向プリプレグBを作製した。
調製したエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して52g/m2の樹脂フィルムを、2枚作製した。次に、前記のように得られた樹脂フィルムを、一方向に配列させたシート状の炭素繊維の両面に積層し、加熱加圧により樹脂を含浸させた後、炭素繊維の目付が190g/m2でマトリックス樹脂の質量分率が35.4%、プリプレグの目付が294g/m2、プリプレグの厚さが0.19mmの一方向プリプレグBを作製した。
<強化繊維Bに樹脂Bを含浸させたプリプレグ[b]>
・下記の製造方法で得られたプリプレグC
[エポキシ樹脂組成物]
混練装置で、30質量部の“jER”(登録商標)828(三菱化学(株)製)と10質量部の“jER”(登録商標)4010P(三菱化学(株)製)と60質量部の“jER”(登録商標)154(三菱化学(株)製)を混合し、各成分が相溶するまで混錬した。その後、硬化剤であるジシアンジアミド(硬化剤、DICY-7、三菱化学(株)製)を13質量部、さらに硬化補助剤である“Omicure”(登録商標)24(4,4’-メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(ピィ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)を9.5質量部と“キュアダクト”(登録商標)L-07E(ホウ酸エステル)(四国化成工業(株)製))を3質量部混練して、エポキシ樹脂組成物を作製した。
・下記の製造方法で得られたプリプレグC
[エポキシ樹脂組成物]
混練装置で、30質量部の“jER”(登録商標)828(三菱化学(株)製)と10質量部の“jER”(登録商標)4010P(三菱化学(株)製)と60質量部の“jER”(登録商標)154(三菱化学(株)製)を混合し、各成分が相溶するまで混錬した。その後、硬化剤であるジシアンジアミド(硬化剤、DICY-7、三菱化学(株)製)を13質量部、さらに硬化補助剤である“Omicure”(登録商標)24(4,4’-メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(ピィ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)を9.5質量部と“キュアダクト”(登録商標)L-07E(ホウ酸エステル)(四国化成工業(株)製))を3質量部混練して、エポキシ樹脂組成物を作製した。
[炭素繊維]
・“トレカ(登録商標)”T700S-12K(東レ(株)製)
・“トレカ(登録商標)”T700S-12K(東レ(株)製)
[プリプレグC]
調製したエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して52g/m2の樹脂フィルムを、2枚作製した。次に、前記のように得られた樹脂フィルムを、一方向に配列させたシート状の炭素繊維の両面に積層し、加熱加圧により樹脂を含浸させた後、炭素繊維の目付が190g/m2でマトリックス樹脂の質量分率が35.4%、プリプレグの目付が294g/m2、プリプレグの厚さが0.19mmの一方向プリプレグCを作製した。
調製したエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して52g/m2の樹脂フィルムを、2枚作製した。次に、前記のように得られた樹脂フィルムを、一方向に配列させたシート状の炭素繊維の両面に積層し、加熱加圧により樹脂を含浸させた後、炭素繊維の目付が190g/m2でマトリックス樹脂の質量分率が35.4%、プリプレグの目付が294g/m2、プリプレグの厚さが0.19mmの一方向プリプレグCを作製した。
・下記の製造方法で得られた切込プリプレグCc
上記で得られた一方向プリプレグCを、シリンダーに刃を配置したローラーカッターに得られた前記一方向プリプレグシートを繊維方向に挿入し、断続的な直線状の切込を挿入した。繊維長さLは24mmの切込プリプレグCcを作製した。
上記で得られた一方向プリプレグCを、シリンダーに刃を配置したローラーカッターに得られた前記一方向プリプレグシートを繊維方向に挿入し、断続的な直線状の切込を挿入した。繊維長さLは24mmの切込プリプレグCcを作製した。
・下記の製造方法で得られたプリプレグD
[エポキシ樹脂組成物]
混練装置で、30質量部の“jER”(登録商標)828(三菱化学(株)製)と10質量部の“jER”(登録商標)4010P(三菱化学(株)製)と60質量部の“jER”(登録商標)154(三菱化学(株)製)を混合し、各成分が相溶するまで混錬した。その後、硬化剤であるジシアンジアミド(硬化剤、DICY-7、三菱化学(株)製)を8質量部、さらに硬化補助剤である“Omicure”(登録商標)24(4,4’-メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(ピィ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)を9.5質量部と“キュアダクト”(登録商標)L-07E(ホウ酸エステル)(四国化成工業(株)製))を3質量部混練して、エポキシ樹脂組成物を作製した。
[エポキシ樹脂組成物]
混練装置で、30質量部の“jER”(登録商標)828(三菱化学(株)製)と10質量部の“jER”(登録商標)4010P(三菱化学(株)製)と60質量部の“jER”(登録商標)154(三菱化学(株)製)を混合し、各成分が相溶するまで混錬した。その後、硬化剤であるジシアンジアミド(硬化剤、DICY-7、三菱化学(株)製)を8質量部、さらに硬化補助剤である“Omicure”(登録商標)24(4,4’-メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(ピィ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)を9.5質量部と“キュアダクト”(登録商標)L-07E(ホウ酸エステル)(四国化成工業(株)製))を3質量部混練して、エポキシ樹脂組成物を作製した。
[炭素繊維]
・“トレカ(登録商標)”T700S-12K(東レ(株)製)
・“トレカ(登録商標)”T700S-12K(東レ(株)製)
[プリプレグD]
調製したエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して52g/m2の樹脂フィルムを、2枚作製した。次に、前記のように得られた樹脂フィルムを、一方向に配列させたシート状の炭素繊維の両面に積層し、加熱加圧により樹脂を含浸させた後、炭素繊維の目付が190g/m2でマトリックス樹脂の質量分率が35.4%、プリプレグの目付が294g/m2、プリプレグの厚さが0.19mmの一方向プリプレグDを作製した。
調製したエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して52g/m2の樹脂フィルムを、2枚作製した。次に、前記のように得られた樹脂フィルムを、一方向に配列させたシート状の炭素繊維の両面に積層し、加熱加圧により樹脂を含浸させた後、炭素繊維の目付が190g/m2でマトリックス樹脂の質量分率が35.4%、プリプレグの目付が294g/m2、プリプレグの厚さが0.19mmの一方向プリプレグDを作製した。
(1)プリプレグを構成する樹脂の反応時間の測定方法
作製したエポキシ樹脂組成物を2mL秤量し、キュラストメーター(日合商事(株)製、JSRキュラストメーターV型)を用い、測定温度150℃、振動波形は正弦波、振動数100cpm、振幅角±1°の条件下で硬化挙動測定を行った。最大トルクの70%に到達するまでの時間を反応時間とした。
作製したエポキシ樹脂組成物を2mL秤量し、キュラストメーター(日合商事(株)製、JSRキュラストメーターV型)を用い、測定温度150℃、振動波形は正弦波、振動数100cpm、振幅角±1°の条件下で硬化挙動測定を行った。最大トルクの70%に到達するまでの時間を反応時間とした。
(2)プリプレグ積層体のプレス成形方法
作製したプリプレグを530mm角の大きさにカットし、繊維方向を揃え、表1に示す積層構成で積層し、530mm角のプリプレグ積層体を作製した。成形に用いた金型は両面型である。下型は凸形状となっており、縦横の幅がいずれも550mmであり、深さが20mmのキャビティを有している。上型は凹形状となっており、凹部は下型のキャビティ部を埋めるような形状である。金型の材質はステンレス(SS400)である。あらかじめ、この両面型を150℃に加熱・温調した状態で、下型のキャビティ部の中央に、上記方法で作製したプリプレグの積層体を配置した後、プリプレグ[a]を構成する樹脂の反応時間からプリプレグ[b]を構成する樹脂の反応時間を引いた時間((プリプレグ[a]を構成する樹脂の反応時間)-(プリプレグ[b]を構成する樹脂の反応時間))の経過後に、上型を閉じ、面圧3MPaで5分間加圧した。5分間経過後、両面型からプリプレグ積層体を脱型し、一方向繊維強化複合材料を得た。また、プリプレグ積層体として、プリプレグ[a]の積層体またはプリプレグ[b]の積層体のみ使用してプレス成形する場合、あらかじめ、この両面型を150℃に加熱・温調した状態で、下型のキャビティ部の中央に、上記方法で作製したプリプレグの積層体を配置した後、30秒後に、上型を閉じ、面圧3MPaで5分間加圧した。5分間経過後、両面型からプリプレグ積層体を脱型し、一方向繊維強化複合材料を得た。
作製したプリプレグを530mm角の大きさにカットし、繊維方向を揃え、表1に示す積層構成で積層し、530mm角のプリプレグ積層体を作製した。成形に用いた金型は両面型である。下型は凸形状となっており、縦横の幅がいずれも550mmであり、深さが20mmのキャビティを有している。上型は凹形状となっており、凹部は下型のキャビティ部を埋めるような形状である。金型の材質はステンレス(SS400)である。あらかじめ、この両面型を150℃に加熱・温調した状態で、下型のキャビティ部の中央に、上記方法で作製したプリプレグの積層体を配置した後、プリプレグ[a]を構成する樹脂の反応時間からプリプレグ[b]を構成する樹脂の反応時間を引いた時間((プリプレグ[a]を構成する樹脂の反応時間)-(プリプレグ[b]を構成する樹脂の反応時間))の経過後に、上型を閉じ、面圧3MPaで5分間加圧した。5分間経過後、両面型からプリプレグ積層体を脱型し、一方向繊維強化複合材料を得た。また、プリプレグ積層体として、プリプレグ[a]の積層体またはプリプレグ[b]の積層体のみ使用してプレス成形する場合、あらかじめ、この両面型を150℃に加熱・温調した状態で、下型のキャビティ部の中央に、上記方法で作製したプリプレグの積層体を配置した後、30秒後に、上型を閉じ、面圧3MPaで5分間加圧した。5分間経過後、両面型からプリプレグ積層体を脱型し、一方向繊維強化複合材料を得た。
(3)繊維強化複合材料の意匠性の評価方法
(2)で作製した繊維強化複合材料を、目視により型の上型面と下型面の両面を評価した。繊維強化複合材料の意匠面の判定基準として、両面が平滑で、繊維蛇行や樹脂枯れがない場合は◎、片面が平滑で、繊維蛇行や樹脂枯れがなく、もう片面はほぼ平滑でピンホール、シミがある場合は○、両面が平滑で、ピンホール、シミ、及び繊維蛇行がある場合は△とした。
(2)で作製した繊維強化複合材料を、目視により型の上型面と下型面の両面を評価した。繊維強化複合材料の意匠面の判定基準として、両面が平滑で、繊維蛇行や樹脂枯れがない場合は◎、片面が平滑で、繊維蛇行や樹脂枯れがなく、もう片面はほぼ平滑でピンホール、シミがある場合は○、両面が平滑で、ピンホール、シミ、及び繊維蛇行がある場合は△とした。
(実施例1)
プリプレグA、プリプレグCの順で積層し、プリプレグ積層体を作製した。
プリプレグA、プリプレグCの順で積層し、プリプレグ積層体を作製した。
プリプレグA及びプリプレグCを作製する際に作製したエポキシ樹脂組成物を用い、上記の(1)プリプレグを構成する樹脂の反応時間の測定方法を記載のとおりに実施してプリプレグを構成する樹脂の反応時間を測定した。また得られたプリプレグ積層体を用い、(2)プリプレグ積層体のプレス成形方法、(3)繊維強化複合材料の意匠性の評価方法を記載のとおりに実施して繊維強化複合材料を得て、繊維強化複合材料の意匠性を評価した。結果を表1に示す。
(実施例2~9、比較例1~3)
プリプレグ積層体のプリプレグ[a]、プリプレグ[b]、積層構成を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして繊維強化複合材料を作製した。作製したエポキシ樹脂組成物を用い、プリプレグを構成する樹脂の反応時間を測定した。また、作製した繊維強化複合材料を用いて、繊維強化複合材料の意匠性を評価した。得られた結果を表1にまとめて示す。
プリプレグ積層体のプリプレグ[a]、プリプレグ[b]、積層構成を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして繊維強化複合材料を作製した。作製したエポキシ樹脂組成物を用い、プリプレグを構成する樹脂の反応時間を測定した。また、作製した繊維強化複合材料を用いて、繊維強化複合材料の意匠性を評価した。得られた結果を表1にまとめて示す。
実施例1~9と比較例1~3との対比により、本発明の繊維強化複合材料は、強化繊維に樹脂を含浸させたプリプレグ[a]、および強化繊維に樹脂を含浸させたプリプレグ[b]を積層させたプリプレグ積層体であって、前記プリプレグ[a]を構成する樹脂が、一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間が、前記プリプレグ[b]を構成する樹脂の前記反応時間よりも長いため、上下型面のプリプレグを構成する樹脂の硬化のタイミングを近づけているため、得られる繊維強化複合材料の上下面は優れた意匠面を実現していることが分かる。
本発明によれば、優れた意匠面を備えた繊維強化複合材料が得られるため、テニスラケットやゴルフシャフトなどのスポーツ用品、バンパーやドアなどの自動車の外装材、シャシーやフロントサイドメンバなど自動車の構造材、又はステアリングやメーターバイザーなどの自動車の内装材、ロボット、航空機構造部材、風車、医療機器又はICトレイやノートパソコンの筐体(ハウジング)などのコンピュータ用途等に広く展開でき、有用である。
より具体的には、例えば、「パソコン、ディスプレイ、OA機器、携帯電話、携帯情報端末、ファクシミリ、コンパクトディスク、ポータブルMD、携帯用ラジオカセット、PDA(電子手帳などの携帯情報端末)、ビデオカメラ、デジタルビデオカメラ、光学機器、オーディオ、エアコン、照明機器、娯楽用品、玩具用品、その他家電製品などの筐体、トレイ、シャシー、内装部材、またはそのケース」などの電気、電子機器部品、「支柱、パネル、補強材」などの土木、建材用部品、「各種メンバ、各種フレーム、各種ヒンジ、各種アーム、各種車軸、各種車輪用軸受、各種ビーム、プロペラシャフト、ホイール、ギアボックスなどの、サスペンション、アクセル、またはステアリング部品」、「フード、ルーフ、ドア、フェンダ、トランクリッド、サイドパネル、リアエンドパネル、アッパーバックパネル、フロントボディー、アンダーボディー、各種ピラー、各種メンバ、各種フレーム、各種ビーム、各種サポート、各種レール、各種ヒンジなどの、外板、またはボディー部品」、「バンパー、バンパービーム、モール、アンダーカバー、エンジンカバー、整流板、スポイラー、カウルルーバー、エアロパーツなど外装部品」、「インストルメントパネル、シートフレーム、ドアトリム、ピラートリム、ハンドル、メーターバイザー、各種モジュールなどの内装部品」、または「モーター部品、CNGタンク、ガソリンタンク、燃料ポンプ、エアーインテーク、インテークマニホールド、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、各種配管、各種バルブなどの燃料系、排気系、または吸気系部品」などの自動車、二輪車用構造部品、「その他、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンショメーターベース、エンジン冷却水ジョイント、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、ディストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、バッテリートレイ、ATブラケット、ヘッドランプサポート、ペダルハウジング、プロテクター、ホーンターミナル、ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ノイズシールド、スペアタイヤカバー、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケース、スカッフプレート、フェイシャー」、などの自動車用部品、二輪車用部品、「ランディングギアポッド、ウィングレット、スポイラー、エッジ、ラダー、エレベーター、フェイリング、リブ」などの航空機用部品、「ブレード、ロータ軸、ハブ、タワー、ナセル」などの風車用部品、「アーム、シャシー、ボディー、ステージ」などのロボット用部品、「カセッテ、天板、カバー」などの医療機器が挙げられる。力学特性の観点からは、自動車の内外装・外装材、電気・電子機器筐体、自転車、スポーツ用品用構造材、航空機内装材、輸送用箱体、風車、ロボット、医療機器に好ましく用いられる。
1、1a、1b、1c、1d プリプレグ[a]
2、2a、2b、2c、2d プリプレグ[b]
10 プリプレグ積層体
2、2a、2b、2c、2d プリプレグ[b]
10 プリプレグ積層体
Claims (19)
- 強化繊維Aに樹脂Aを含浸させたプリプレグ[a]、および強化繊維Bに樹脂Bを含浸させたプリプレグ[b]を積層させたプリプレグ積層体であって、前記樹脂Aにおける一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Aが、前記樹脂Bにおける一定温度での反応率が70%以上になるまでの反応時間Bよりも長い、プリプレグ積層体。
- 前記一定温度が、130~180℃の範囲内で定められた温度である、請求項1に記載のプリプレグ積層体。
- 前記反応時間Aが、前記反応時間Bの1.1~2.2倍である、請求項1または2に記載のプリプレグ積層体。
- 前記プリプレグ[a]を1層または複数層積層させた積層体Aと、前記プリプレグ[b]を1層または複数層積層させた積層体Bとを積層した、請求項1~3のいずれかに記載のプリプレグ積層体。
- 前記プリプレグ[a]を複数層積層させた積層体A′と、前記プリプレグ[b]を複数層積層させた積層体B′とを積層した、請求項4に記載のプリプレグ積層体。
- 前記樹脂Aと前記樹脂Bとが反応により共有結合をする、請求項1~5のいずれかに記載のプリプレグ積層体。
- 前記樹脂Aが、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、及び、ビニルエステル樹脂からなる群より選ばれる1以上の熱硬化性樹脂である、請求項1~6のいずれかに記載のプリプレグ積層体。
- 前記樹脂Aが、エポキシ樹脂、ジシアンジアミド、芳香族ウレア、ホウ酸エステルを含む、請求項7に記載のプリプレグ積層体。
- 前記樹脂Bが、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、及び、ビニルエステル樹脂からなる群より選ばれる1以上の熱硬化性樹脂である、請求項1~8のいずれかに記載のプリプレグ積層体。
- 前記樹脂Bが、エポキシ樹脂、ジシアンジアミド、芳香族ウレア、ホウ酸エステルを含む、請求項9に記載のプリプレグ積層体。
- 前記強化繊維Aが炭素繊維を含み、前記強化繊維Aの形態が連続繊維である、請求項1~10のいずれかに記載のプリプレグ積層体。
- 前記強化繊維Bが炭素繊維を含み、前記強化繊維Bの形態が連続繊維である、請求項1~11のいずれかに記載のプリプレグ積層体。
- 前記プリプレグ[a]が、切込を有する切込プリプレグである、請求項1~12のいずれかに記載のプリプレグ積層体。
- 前記プリプレグ[b]が、切込を有する切込プリプレグである、請求項1~13のいずれかに記載のプリプレグ積層体。
- 請求項1~14のいずれかに記載のプリプレグ積層体から得られる繊維強化複合材料。
- 請求項1~14のいずれかに記載のプリプレグ積層体を加熱しつつ、前記プリプレグ積層体の外部を加圧する成形工程を有する、繊維強化複合材料の製造方法。
- 前記成形工程において、さらに前記プリプレグ積層体の内部を-80kPa以下(ゲージ圧)の圧力で行う工程を含む、請求項16に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
- 前記プリプレグ積層体をプレスすることにより繊維強化複合材料を製造する方法であって、加熱された下型に前記プリプレグ積層体を配置する工程と、加熱された上型を下死点まで降下させる工程の後に、前記成形工程を行う、請求項16または17に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
- 前記プリプレグ積層体を配置する工程において、加熱された下型側に前記積層体Aを配置し、加熱された上型側に前記積層体Bを配置する、請求項18に記載の繊維強化複合材料の製造方法。
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