以下、図面を参照して発明を実施するための実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る荷役システムSの概略構成の一例を示す図である。図1に示すように、実施形態に係る荷役システムSは、フォークリフト101と、自律搬送車であるAGV102(Automated guided vehicle)と、情報取得装置103と、荷降ろし手段判定装置104と、自動荷降ろし機105と、手降ろしエリア106と、搬送コンベア107と、を有している。また、荷役システムSは、入庫エリアA1と、一時置きエリアA2と、荷降ろしエリアA3とを有し、それらのエリアには、AGV102の搬送先を示す搬送位置L1~L23を有している。本実施形態では、図1に示すように、自律搬送車の一例として、AGV102を取り上げ、搬送補助具の一例としてパレットPを取り上げて説明する。
荷役システムSには、入庫した物品Bが積載されているパレットP(P1~P10)を搬送する複数のAGV102を有している。パレットPが搬送される経路には、情報取得装置103が設けられる。情報取得装置103は、パレットPに積載されている物品Bの属性情報に関する情報を取得する。荷降ろし手段判定装置104は、情報取得装置103からパレットPに積載されている物品Bの属性情報に関する情報を取得する。そして、荷降ろし手段判定装置104は、取得した情報から得られた属性情報に基づいて、パレットPの搬送位置を自動荷降ろし機105の設置位置又は手降ろしエリア106に搬送させる判定結果を出力する。AGV102は、判定結果に基づいて物品BをパレットPから搬送コンベア107に荷降ろしを行う荷降ろしエリアA3に搬送する。なお、パレットPを搬送する手段は、AGV102といった自律搬送車に限定されず、台車であってもよい。
次に、物品Bの搬送について説明する。初めに、物品Bが積載されているパレットPは、荷役システムSが有する入庫エリアA1に入庫 される。例えば、フォークリフト101が、物品Bが積載されているパレットPをバース(不図示)から入庫エリアA1に属する搬送位置L1~L5のうち空いている搬送位置に搬送する。バースから入庫エリアA1まで搬送する手段は、AGV102であってもよいし、台車や人手による搬送であってもよい。
AGV102は、自律搬送車の一例であり、物品Bが積載されているパレットPを無人で搬送する搬送車である。AGV102は、マップデータ、目的位置データ、及び現在位置データ等を含む搬送制御信号に基づき、パレットPを目的位置へ搬送する。例えば、AGV102は、入庫エリアA1に属する搬送位置L1~L5に搬送されたパレットPを、情報取得装置103を経由して一時置きエリアA2に属する搬送位置L11~L18まで搬送する。または、AGV102は、一時置きエリアA2に属する搬送位置L11~L18に搬送されたパレットPを、荷降ろしエリアA3に属する搬送位置L21~L23まで搬送する。
なお、AGV102による搬送については、入庫エリアA1から荷降ろしエリアA3まで直接搬送してもよいし、バースから荷降ろしエリアA3まで搬送を継続してもよい。
情報取得装置103は、搬送補助具であるパレットPに積載された物品Bについての属性情報に関する情報を取得するための装置である。
情報取得装置103は、所定位置にAGV102が到着した際に、AGV102が搬送しているパレットPに積載された物品Bから属性情報に関する情報を取得する。物品Bの属性情報に関する情報は、例えば、物品のサイズ、形状又は配置のうち少なくとも一つに関する情報である。例えば、情報取得装置103は、カメラを有し、撮像した画像から物品Bの属性情報に関する情報を取得する。
なお、属性情報に関する情報を取得するタイミングは、情報取得装置103が、センサを用いて所定位置にAGV102が到着したことを検出してもよいし、AGV102が所定位置に到着したことを情報取得装置103に通知してもよい。また、AGV102は、属性情報に関する情報を取得するために、一時停止や回転といった特定の動作を行ってもよいし、情報取得装置103の所定位置で停止せずに走行してもよい。情報取得装置103の構成については、詳細を後述する。
情報取得装置103によって属性情報に関する情報を取得されたパレットPは、一時置きエリアA2に属する搬送位置L11~L18のうち空いている搬送位置に搬送される。なお、情報取得装置103によって属性情報に関する情報を取得されたパレットPは、一時置きエリアA2ではなく、荷降ろしエリアA3に属する搬送位置L21~L23に直接搬送されてもよい。
荷降ろし手段判定装置104は、情報取得装置103が取得した属性情報に関する情報から得られた属性情報に基づいて、属性情報を取得したパレットPに積載された物品Bが、自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能か否かを判定する。例として、荷降ろし手段判定装置104は、情報取得装置103が撮像した物品Bの荷姿の画像に基づいて、属性情報に関する情報として、物品のサイズ、形状、及び配置を取得する。荷降ろし手段判定装置104は、取得した属性情報に関する情報に基づいて、属性情報として物品Bの推定平均重量、鏡面反射の有無、定形物情報又は積載パターンを取得する。例えば、推定平均重量は、推定積載サイズと推定個数から算出してもよい。例えば、推定積載サイズは、撮像した物品Bの画像から、荷姿全体の各辺の長さを認識して荷姿全体のサイズを算出することで求めてもよい。推定個数は、撮像した物品Bの上面の画像から上面の物品個数を認識し、物品Bの側面の画像から物品の段数を認識し、両者を乗算することで推定個数を算出してもよい。鏡面反射の有無は、例えば、撮像した物品Bの画像の中に映り込みがあるかや、撮像状態に基づいて判定してもよい。定形物情報は、物品Bの荷姿の画像から形状を認識し、物品Bの形状が円筒状や矩形状といった定形外の形状があるか否かを判定してもよい。積載パターンは、パレットPに積載されている物品Bが複数ある場合、物品Bの側面の画像から配置を認識し、複数の物品Bの上面の高さが揃っているか否かを判定してもよい。例えば、図2に示すように積載されている物品Bの荷姿のように各段の荷物の高さが揃っているものや、同一種類の物品Bが積載されている状態を規則的とする。
また、荷降ろし手段判定装置104は、属性情報に基づいて、物品Bが自動荷降ろし機105で荷降ろし可能な物品の仕様に沿っているかを判定する。なお、判定は、事前に自動荷降ろし機105が荷降ろし可能な物品の属性情報を記憶し、情報取得装置103から取得した情報から得られる属性情報を、記憶された属性情報と比較して判定してもよい。または、荷降ろし手段判定装置104は、自動荷降ろし機105が荷降ろし不能な物品の属性情報を記憶し、情報取得装置103から取得した情報から得られた物品の属性情報を、記憶された属性情報と比較して判定してもよい。
また、荷降ろし手段判定装置104は、判定結果に基づいて、自律搬送車の搬送先を決定し、搬送先の情報を出力する。例えば、自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能であると判定された場合は、パレットPの搬送先として、荷降ろしエリアA3の搬送位置L21又は搬送位置L22を出力する。自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能であると判定された場合は、パレットPの搬送先として、荷降ろしエリアA3の搬送位置L23を出力する。荷降ろし手段判定装置104は、出力した判定結果である搬送位置をAGVコントローラに送信する。AGVコントローラ(のちに詳述する)は、受信した搬送位置に基づいて、AGV102を受信した搬送位置へ移動させるための搬送制御信号をAGV102に送信する。
なお、荷降ろし手段判定装置104が出力する結果は、自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能か否かのみを出力してAGVコントローラに送信してもよい。AGVコントローラは、受信した自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能か否かの判定結果に基づいて搬送位置を決定し、AGV102に搬送位置へ移動させるための搬送制御信号を送信してもよい。
自動荷降ろし機105は、パレットPから物品Bを自動的に荷降ろしするための装置である。自動荷降ろし機105は、例えば、荷降ろしエリアA3に属する搬送位置L21又はL22に搬送されるパレットPから物品Bを荷降ろしする。自動荷降ろし機105aは、搬送位置L21に搬送されたパレットPから物品Bの荷降ろしを行い、自動荷降ろし機105bは、搬送位置L22に搬送されたパレットPから物品Bを荷降ろしする。自動荷降ろし機105は、パレットPに積載された物品Bを把持し、搬送コンベア107に移動することで荷降ろしを行う。自動荷降ろし機105は、仕様によって荷降ろしが可能な物品と不能な物品がある。自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能なものは、手降ろしエリア106で人手によって荷降ろしを行う。例えば、一定の重量を超える物品や、表面がビニールで覆われている物品、形状が不定形な物品、物品が不規則に積載されたパレット、規則的に積載されているが種類の異なる物品が混在しているパレットは、自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能で、手降ろしエリア106で荷降ろしを行う。なお、自動荷降ろし機105による荷降ろし方法は、吸着による把持であってもよいし、挟持による把持であってもよい。
手降ろしエリア106は、物品BをパレットPから人手によって荷降ろしするエリアであり、例えば、搬送位置L23に搬送されるパレットPに積載された物品Bを、人MがパレットPから搬送コンベア107に荷降ろしする。
搬送コンベア107は、例えば、自動荷降ろし機105又は手降ろしエリア106で荷降ろしされた物品Bを別の搬送先に搬送するためのコンベアである。なお、荷降ろしされた物品Bは、そのまま床に載置されてもよいし、AGV102が別の搬送先に搬送してもよい。
入庫エリアA1は、パレットPをバースから情報取得装置103に搬送する際に、パレットPを一時待機させるための場所であり、例えば、AGV102の目的位置となる搬送位置L1~L5を有している。なお、入庫エリアA1は、バースから情報取得装置103に直接搬送する場合は、省略してもよい。
一時置きエリアA2は、パレットPを情報取得装置103から自動荷降ろし機105又は手降ろしエリア106に搬送する際に、パレットPを一時待機させるための場所であり、例えば、AGV102の目的位置となる搬送位置L11~L18を有している。なお、一時置きエリアA2は、情報取得装置103から自動荷降ろし機105又は手降ろしエリア106に直接搬送する場合は、省略してもよい。
荷降ろしエリアA3は、パレットPに積載された物品Bを荷降ろしする場所であり、例えば、AGV102の目的位置となる搬送位置L21~L23を有している。搬送位置L21~L23は、自動荷降ろし機105及び手降ろしエリア106と対応づけられている。自動荷降ろし機105及び手降ろしエリア106は、それぞれ対応付けられた搬送位置L21~L23に搬送されたパレットPの荷降ろしを行う。
図2は、実施形態に係る情報取得装置103の斜視図である。情報取得装置103は、筐体201と、センサ202と、カメラ203と、を有している。
筐体201は、例えば、4つの筐体柱部201aと、これら4つの筐体柱部201aの上端に設けられた4つの筐体梁部201bと、を有する形状に構成される。4つの筐体梁部201bの長さは、AGV102及びAGV102が搬送している物品Bが積載されたパレットPが筐体梁部201bの下を通過できる程度の長さである。筐体201は、センサ202、カメラ203を所定の位置に固定する。本実施形態では、センサ202、カメラ203a、カメラ203bは、筐体柱部201aに固定される。筐体201の構成は、1つの筐体柱部201aに一つまたは複数のセンサ202、又はカメラ203が備えられる構成であってもよい。また、筐体201は、センサ202又はカメラ203が固定可能であればどのような構成でもよい。
センサ202は、情報取得装置103の所定位置にAGV102が到着したことを検出するセンサである。所定位置にAGV102が到着したことを検出する手段は、距離センサを用いて値の変化を検出してもよいし、カメラを用いて画像認識を行ってもよい。また、センサ202を用いずにAGV102が所定位置に到着したことをAGVコントローラが荷降ろし手段判定装置104に直接通知してもよい。
カメラ203は、例えば、センサ202が所定位置にAGV102が到着したことを検出した際に、パレットPに積載された物品Bの荷姿を撮像する。本実施形態では、カメラ203a及びカメラ203bを用いて、物品Bの荷姿の底面を除くすべての面を撮像するように設置される。設置するカメラ203の構成は、物品Bの荷姿の少なくとも上面と一つの側面を撮像可能であれば、設置するカメラ203の構成は限定されない。これらのカメラ203a,203bによって、物品の属性情報に関する情報を取得するようになっている。
図3は、実施形態に係る荷役システムSの構成の一例を示すブロック図である。図3で示すように、荷降ろし手段判定装置104は、情報取得装置103、AGVコントローラ307、上位サーバ311、及び自動荷降ろし機コントローラ312とネットワークを介して接続される。上位サーバ311は、荷降ろし手段判定装置104、AGVコントローラ307、自動荷降ろし機コントローラ312を統括制御する。荷降ろし手段判定装置104は、情報取得装置103を制御する。AGVコントローラ307は、1台又は複数台のAGV102を制御する。自動荷降ろし機コントローラ312は、一つ又は複数の自動荷降ろし機105を制御する。
荷降ろし手段判定装置104は、情報取得装置103からパレットPに積載されている物品Bの画像を受信する。荷降ろし手段判定装置104は、パレットPに積載されている物品Bが自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能か否かを判定し、判定に基づいてパレットPの搬送先を決定し、搬送先の情報をAGVコントローラ307に送信する。
AGVコントローラ307は、荷降ろし手段判定装置104から搬送先の情報を受信し、搬送を行うAGV102を決定し、AGV102にパレットPの搬送を行う搬送制御信号を送信する。また、AGV102から搬送が完了したことを示す信号を受信し、自動荷降ろし機コントローラ312にパレットPの搬送が完了したことを通知する。
自動荷降ろし機コントローラ312は、AGVコントローラ307からパレットPの搬送が完了したことを示す信号を受信し、自動荷降ろし機105にパレットPに積まれた物品Bを荷降ろしするための制御を行うための信号を送信する。また、自動荷降ろし機105からパレットPの荷降ろしが完了したことを示す信号を受信し、上位サーバ311にパレットPに積載されている物品Bの荷降ろしが完了したことを通知する。
なお、上位サーバ311の機能を荷降ろし手段判定装置104で実現させてもよい。また、荷降ろし手段判定装置104、AGVコントローラ307、及び自動荷降ろし機コントローラ312の機能を一つのハードウェア上で実現してもよい。
図4は、実施形態に係る荷降ろし手段判定装置104の概略構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、荷降ろし手段判定装置104は、プロセッサ401と、ROM402(read-only memory)と、RAM403(random-access memory)と、補助記憶デバイス404と、通信インタフェース405と、入出力部406と、を有している。
プロセッサ401は、荷降ろし手段判定装置104の処理に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピュータの中枢部分に相当し、荷降ろし手段判定装置104全体を統合的に制御する。プロセッサ401は、ROM402又は補助記憶デバイス404などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、荷降ろし手段判定装置104の各種の機能を実現するべく制御を実行する。プロセッサ401は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、又はDSP(digital signal processor)である。あるいは、プロセッサ401は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
プロセッサ401は、制御部として機能し、情報取得装置103で取得した物品Bの属性情報に関する情報から得られた属性情報に基づいて、パレットPから物品Bを荷降ろしする自動荷降ろし機105によって物品Bを荷降ろし可能か否かを判定する。そして、プロセッサ401は、自動荷降ろし機105によって荷降ろし可能であると判定された場合、パレットPを自動荷降ろし機105が設置されている箇所に搬送させ、自動荷降ろし機105によって荷降ろし不能と判定された場合、パレットPを人手による荷降ろしを行う箇所に搬送させる判定結果を出力する。
例えば、プロセッサ401は、通信部である、通信インタフェース405を介して情報取得装置103のカメラ203が撮像した物品Bの荷姿の画像を取得する。また、プロセッサ401は、取得した物品Bの荷姿の画像に基づいて物品Bの属性情報に関する情報を取得する。画像に対して認識処理を行い、物品Bを一つ一つ認識し、物品Bのサイズ、形状、及び配置に関する情報を取得する。さらに、プロセッサ401は、属性情報に関する情報に基づいて、属性情報を取得する。そして、プロセッサ401は、物品Bの属性情報を補助記憶デバイス404が記憶する自動荷降ろし機105が荷降ろし可能な物品の属性情報と比較し、パレットPに積載された物品が自動荷降ろし機105によって荷降ろし可能か否かを判定する。これにより、パレットPに積載されている物品Bが荷降ろし可能か否かを人が判断する手間を省くことができる。また、自動荷降ろし機105が荷降ろし可能な物品Bが積載されているパレットPと、自動荷降ろし機105が荷降ろし不能な物品が積載されているパレットPとを分類して管理することができる。
また、プロセッサ401は、判定結果に基づいて、前記自律搬送車の搬送先を決定し、搬送先の情報を出力する。例えば、プロセッサ401は、判定に基づいて荷降ろしエリアA3が有する搬送位置L21~L23の中からAGV102の搬送先を決定し、通信インタフェース405を介してAGVコントローラ307に搬送位置の情報を送信する。これにより、自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能か否か判定された物品Bが積載されているパレットPと、自動荷降ろし機105及び手降ろしエリア106に対応する一つ又は複数の搬送位置とを、対応付けて管理することができる。また、自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能な物品Bが積載されているパレットPを搬送する経路と、自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能な物品Bが積載されているパレットPを搬送する経路とを、AGVコントローラ307によって自動的に制御することができる。
また、プロセッサ401は、設置されている自動荷降ろし機105による物品Bの荷降ろしが実施可能になるまでの待機時間を取得し、取得した待機時間に基づいて、自動荷降ろし機105の箇所に搬送するパレットPを人手による荷降ろし箇所に搬送させる判定結果を出力する。例えば、プロセッサ401は、荷降ろしエリアA3が有する搬送位置に関して、判定結果に基づいて指定した搬送位置ごとの待機パレット数とパレット毎を合計した待機物品総数に基づいて、推定待機時間を算出する。算出した自動荷降ろし機105の推定待機時間が所定の時間より長い場合には、自動荷降ろし機105によって荷降ろし可能であると判定されたパレットPであっても、パレットPを手降ろしエリア106に対応する搬送位置L23を出力し、通信インタフェース405を介してAGVコントローラ307に搬送位置L23の情報を送信する。これにより、自動荷降ろし機105による荷降ろしに時間がかかってしまう場合に、人手による荷降ろしを行うことによって、機器と人の作業量を平準化でき、搬入から荷降ろしを完了するまでの時間を短くすることができる。
なお、推定待機時間は、自動荷降ろし機コントローラ312から現在の処理状況を受信して算出してもよいし、上位サーバ311が管理する待機時間を受信してもよい。
ROM402は、プロセッサ401を中枢とするコンピュータの主記憶装置に相当する。ROM402は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM402は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM402は、プロセッサ401が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
RAM403は、プロセッサ401を中枢とするコンピュータの主記憶装置に相当する。RAM403は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM403は、プロセッサ401が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
補助記憶デバイス404は、プロセッサ401を中枢とするコンピュータの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス404は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)(登録商標)、HDD(hard disk drive)又はSSD(solid state drive)などである。補助記憶デバイス404は、上記のプログラムを記憶する場合もある。また、補助記憶デバイス404は、プロセッサ401が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ401での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
ROM402又は補助記憶デバイス404に記憶されるプログラムは、荷降ろし手段判定装置104を制御するためのプログラムを含む。一例として、荷降ろし手段判定装置104は、当該プログラムがROM402又は補助記憶デバイス404に記憶された状態で荷降ろし手段判定装置104の管理者などへと譲渡される。しかしながら、荷降ろし手段判定装置104は、当該プログラムがROM402又は補助記憶デバイス404に記憶されない状態で当該管理者などに譲渡されても良い。そして、物品Bを処理するためのプログラムが別途に当該管理者などへと譲渡され、当該管理者又はサービスマンなどによる操作の下に補助記憶デバイス404へ書き込まれても良い。このときのプログラムの譲渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはネットワークなどを介したダウンロードにより実現できる。
通信インタフェース405は、通信部として機能し、ネットワークなどを介して他の装置と有線又は無線で通信し、他の装置から送信される各種情報を受信し、また、他の装置に各種情報を送信するためのインタフェースである。例えば、通信インタフェース405は、荷役システムSによる物品の荷降ろしを開始する前に、荷役システムSの上位サーバ311から自動荷降ろし機105が荷降ろし可能な物品の属性情報を受信する。また、通信インタフェース405は、パレットPに積載された物品Bについての物品Bの属性情報に関する情報を取得する。例えば、通信インタフェース405は、情報取得装置103からの物品Bの荷姿の画像を取得する。また、AGV102が情報取得装置103の所定位置に到着したことを検出する信号を受信する。また、通信インタフェース405は、パレットPを搬送するAGV102を制御するAGVコントローラ307と通信する、例えば、通信インタフェース405は、AGVコントローラ307へ搬送先の情報を送信する。
入出力部406は、キーボード、テンキー、マウス、及びタッチパネルディスプレイ等を備える。入出力部406は、オペレータからの指示入力を受け付けプロセッサ401へ通知する。また、タッチパネルディスプレイは、オペレータに対して各種情報を表示する。
図5は、実施形態に係る荷降ろし手段判定装置104の補助記憶デバイス404に記憶される各種管理テーブルの一例を示すデータテーブルである。図5に示すように、補助記憶デバイス404は記憶部として機能し、補助記憶デバイス404は、パレット情報テーブルTA11、荷降ろし手段判定基準テーブルTA12、パレット搬送先テーブルTA13、荷降ろしエリア待機テーブルTA14等を記憶する。
パレット情報テーブルTA11は、通信部を介して情報取得装置103から取得した物品Bの属性情報に関する情報と、属性情報に関する情報から得られた物品の属性情報を記憶する。例えば、パレット情報テーブルTA11は、パレット搬送IDに関連付けて、カメラ203a画像、カメラ203b画像を記憶する。パレット搬送IDは、パレットPが情報取得装置103の所定の位置に到着したことを検出した際に一意に割り振られる。また、物品Bの属性情報に関する情報のうち、物品Bのサイズの一例として、パレットPに積載された物品B全体の荷姿の推定積載サイズ、推定物品個数を記憶し、属性情報として推定平均重量を記憶する。加えて、物品Bの属性情報に関する情報のうち、物品Bの形状に関する情報から、属性情報として鏡面反射の有無及び定形物の情報を取得して記憶する。さらに、物品Bの属性情報に関する情報のうち、物品Bの配置に関する情報から、属性情報として積載パターンを記憶する。
荷降ろし手段判定基準テーブルTA12は、自動荷降ろし機105が荷降ろし可能な物品Bの属性情報を記憶する。荷降ろし手段判定基準テーブルTA12は、物品Bの属性情報として、自動荷降ろし機105による物品Bの荷降ろし可能な重量、鏡面反射の有無、定形物又は積載パターンのうち少なくともいずれか一つに関する情報を記憶していればよい。また、荷降ろし手段判定基準テーブルTA12は、自動荷降ろし機105が荷降ろし不能な物品の属性情報を記憶する。例えば、荷降ろし手段判定基準テーブルTA12は、荷降ろし手段に関連付けて、自動荷降ろし機が荷降ろし可能重量、鏡面有無、定形物、積載パターンを記憶する。
パレット搬送先テーブルTA13は、パレット搬送IDに関連付けて、入庫エリア搬送位置、一時置きエリア搬送位置、及び荷降ろしエリア搬送位置を記憶する。また、荷降ろしエリア待機テーブルTA14は、荷降ろし搬送位置に関連付けて、荷降ろし手段、待機パレット数、待機物品総数、及び推定待機時間を記憶する。
プロセッサ401は、通信部を介して取得した物品Bの属性情報を補助記憶デバイス404が記憶する属性情報と比較することにより、物品Bが自動荷降ろし機105で荷降ろし可能か否かを判定する。例えば、プロセッサ401は、パレット情報テーブルTA11に記憶される属性情報を、荷降ろし手段判定基準テーブルTA12に記憶される属性情報と比較し、パレットPに積載されている物品Bが自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能か否かを判定する。プロセッサ401は、判定した結果と荷降ろしエリア待機テーブルTA14に基づいて、荷降ろしエリアA3が有する搬送位置の中からパレットPの搬送先(搬送位置L21、搬送位置L22、搬送位置L23等)を判定し、パレット搬送先テーブルTA13に記憶させる。プロセッサ401は、パレット搬送先テーブルTA13に記憶させた搬送位置の情報をAGVコントローラ307に送信する。
図6は、実施形態に係るAGVコントローラ307の概略構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、AGVコントローラ307は、プロセッサ501と、ROM502と、RAM503と、補助記憶デバイス504と、通信インタフェース505と、入出力部506と、を有している。
プロセッサ501は、パレットPの搬送に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピュータの中枢部分に相当し、AGVコントローラ307全体を統合的に制御する。プロセッサ501は、ROM502又は補助記憶デバイス504などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、AGV102の走行に関する各種の機能を実現するべく制御を実行する。プロセッサ501は、例えば、CPU、MPU、又はDSPである。あるいは、プロセッサ501は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。
ROM502は、プロセッサ501を中枢とするコンピュータの主記憶装置に相当する。ROM502は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM502は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM502は、プロセッサ501が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
RAM503は、プロセッサ501を中枢とするコンピュータの主記憶装置に相当する。RAM503は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM503は、プロセッサ501が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
補助記憶デバイス504は、プロセッサ501を中枢とするコンピュータの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス504は、上記のプログラムを記憶する場合もある。また、補助記憶デバイス504は、プロセッサ501が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ501での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
ROM502又は補助記憶デバイス504に記憶されるプログラムは、AGVコントローラ307を制御するためのプログラムを含む。一例として、AGVコントローラ307は、当該プログラムがROM502又は補助記憶デバイス504に記憶された状態でAGVコントローラ307の管理者などへと譲渡される。しかしながら、AGVコントローラ307は、当該プログラムがROM502又は補助記憶デバイス504に記憶されない状態で当該管理者などに譲渡されても良い。そして、物品Bを処理するためのプログラムが別途に当該管理者などへと譲渡され、当該管理者又はサービスマンなどによる操作の下に補助記憶デバイス504へ書き込まれても良い。このときのプログラムの譲渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはネットワークなどを介したダウンロードにより実現できる。
通信インタフェース505は、ネットワークなどを介して他の装置と有線又は無線で通信し、他の装置から送信される各種情報を受信し、また、他の装置に各種情報を送信するためのインタフェースである。例えば、通信インタフェース505は、上位サーバ311及び荷降ろし手段判定装置104から、AGV102の搬送元情報及び搬送先情報を受信し、AGV102から、AGV102が所定の搬送位置に到着したことを示す信号を受信する。また、通信インタフェース505は、AGV102へ搬送制御信号等を送信する。
入出力部506は、キーボード、テンキー、マウス、及びタッチパネルディスプレイ等を備える。入出力部506は、オペレータからの指示入力を受け付けプロセッサ501へ通知する。また、タッチパネルディスプレイは、オペレータに対して各種情報を表示する。
図7は、実施形態に係るAGVコントローラ307の補助記憶デバイスに記憶される各種管理テーブルの一例を示すデータテーブルである。図7に示すように、補助記憶デバイス504は記憶部として機能し、補助記憶デバイス504は、AGV管理テーブルTA21、AGV搬送タスクテーブルTA22を記憶する。
AGV管理テーブルTA21は、AGV102の識別情報であるAGVIDに関連付けて、搬送状態、現在位置、及び搬送先を記憶する、また、AGV搬送タスクテーブルTA22は、AGV102が搬送するタスクごとに割り振られるタスクID に関連付けて、搬送元位置、搬送先位置、及びAGVIDを記憶する。
プロセッサ501は、AGV管理テーブルTA21、AGV搬送タスクテーブルTA22に基づいて、AGV102の搬送制御信号を送信する。プロセッサ501は、上位サーバ311及び荷降ろし手段判定装置104から受信した搬送元情報及び搬送先情報をAGV搬送タスクテーブルTA22に記憶し、AGV管理テーブルTA21に記憶される各AGV102の現在の状態に基づいて搬送を行う一台のAGV102を選択し、AGV搬送タスクテーブルTA22に記憶する。また、プロセッサ501は、AGV102から所定の搬送位置に到着したことを示す信号を受信した場合、AGV搬送タスクテーブルTA22に基づいて、次の搬送先を示す搬送制御信号を送信する。
図8は、実施形態に係る荷降ろし判定装置が有するプロセッサの動作フローの一例を示すフローチャートである。
プロセッサ401は、センサ202を用いて、パレットPを搬送するAGV102が情報取得装置103の所定位置に到着したことを検出する(ST10)。AGV102の到着を検出した際に、カメラ203を用いてパレットPに積載された物品Bの荷姿の画像を取得する(ST11)。
プロセッサ401は、取得した画像を認識し、物品Bの属性情報に関する情報として、物品Bのサイズ、形状及び配置を取得する。プロセッサ401は、属性情報に関する情報に基づいて、推定積載サイズ、推定個数、推定平均重量、鏡面反射、定形物情報、及び積載パターンを取得し、パレット情報テーブルTA11に記憶する(ST12)。物品Bの荷姿の画像取得は、物品Bの属性情報を取得する手段の一例であり、例えば、物品Bの属性情報を物品ごとの識別情報に紐付けて事前にデータベースに記憶し、物品Bに予め付与されたバーコードを読み取って物品ごとの識別情報を取得し、その識別情報に基づいてデータベースから属性情報を取得してもよい。または、物品の重量を取得するために重量計を用いてもよいし、鏡面反射の有無を判定するためにレーザセンサを用いてもよい。
プロセッサ401は、取得した属性情報に基づいて、撮像した物品Bが自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能か否かを判定する(ST13)。なお、判定は、属性情報の全てに関して判定を行ってもよいし、以下に説明するいずれか一つの判定を行ってもよい。
プロセッサ401は、通信部を介して取得した情報から得られた物品の属性情報に基づいて、物品Bの推定平均重量を算出し、推定平均重量が記憶部に記憶された荷降ろし可能な重量より小さいか否かを判定する。例えば、物品Bの重量が所定の重量より重い物品は、本実施形態の自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能としている。したがって、画像から取得した推定積載サイズ及び推定個数に基づいて推定平均重量を算出し、荷降ろし手段判定基準テーブルTA12に記憶された自動荷降ろし機105で荷降ろし可能な物品の重量より小さいか否か判定する。これにより、自動荷降ろし機105が、所定の重量を超える物品Bの荷降ろしに失敗してしまい、荷役作業全体を中断してしまうことを回避できる。また、所定の重量を超える物品Bを自動荷降ろし機105が把持する際に、物品Bを落とす又は物品Bの蓋を開ける等、破損の危険性を回避できる。
また、プロセッサ401は、通信部を介して取得した情報から得られた物品Bの属性情報に基づいて、物品Bの表面が鏡面反射材料で覆われているか否かを判定する。例えば、表面がビニール等で覆われた物品は、本実施形態の自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能としている。したがって、撮像した物品Bの荷姿の画像に基づいて、鏡面反射の有無を判定することで荷降ろしが可能か否かを判定する。これにより、自動荷降ろし機105が、ビニール等で覆われた物品Bの荷降ろしに失敗してしまい、荷役作業全体を中断してしまうことを回避できる。また、ビニール等で覆われた物品Bを自動荷降ろし機105が把持する際に、ビニール等を破いてしまう等、破損の危険性を回避できる。
また、プロセッサ401は、通信部を介して取得した情報から得られた物品Bの属性情報に基づいて、物品Bが定形物であるか否かを判定する。例えば、物品Bが円柱など定形外物である場合や、柔らかい素材などによって形状が不定形である場合は、本実施形態の自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能としている。したがって、撮像した物品Bの荷姿の画像に基づいて、物品が定形物であるか否かを判定し、荷降ろしが可能か否かを判定する。これにより、自動荷降ろし機105が、定形外の物品Bの荷降ろしに失敗してしまい、荷役作業全体を中断してしまうことを回避できる。また、所定の重量を超える物品Bを自動荷降ろし機105が把持する際に、物品Bを落とす又は物品Bの蓋を開ける等、破損の危険性を回避できる。
また、プロセッサ401は、通信部を介して取得した情報から得られた物品Bの属性情報に基づいて、パレットPに積載されている物品Bが規則的に積載されているか否かを判定する。例えば、パレットPに積載されている複数の物品Bの上面の高さが揃っていないといった複数の物品Bが不規則に積載されているパレットPや、規則的に積載されているが種類の異なる物品が混在しているパレットPは、本実施形態の自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能としている。したがって、撮像した物品Bの荷姿の画像に基づいて、物品の積載パターンを推定し、荷降ろしが可能か否かを判定する。これにより、自動荷降ろし機105が、複数の物品Bが不規則に積載されているパレットPや、規則的に積載されているが種類の異なる物品が混在しているパレットPの荷降ろしに失敗してしまい、荷役作業全体を中断してしまうことを回避できる。
なお、判定の方法は、画像から取得した属性情報と、事前に上位サーバ311から取得して補助記憶デバイス404に記憶された自動荷降ろし機105で荷降ろし可能な物品の属性情報とを比較して判定してもよい。
自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能であると判定された場合(ST13、Yes)、撮像した物品Bの荷降ろしを開始するまでにかかる推定待機時間を算出する(ST14)。例えば、荷降ろしエリアA3が有する各搬送位置に対応する荷降ろし手段が荷降ろしする予定のパレットPに関して、パレット搬送先テーブルTA13の該当する行数に基づいて待機パレット数を算出し、待機パレット数とパレット情報テーブルTA11の推定個数に基づいて待機物品総数を算出する。算出した待機パレット数及び待機物品総数に基づいて、推定待機時間を算出する。算出した推定待機時間に基づいて、自動荷降ろし機105による荷降ろしを行うまでかかる推定待機時間が所定の時間より短いか否か判定する(ST15)。算出した待機パレット数、待機物品総数、及び推定待機時間は、荷降ろしエリア待機テーブルTA14に記憶される。
自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能であると判定された場合(ST13、No)、又は、自動荷降ろし機105による荷降ろしを行うまでかかる時間が所定の時間より長い場合(ST15、No)荷降ろしエリアA3が有する手降ろしエリア106の搬送位置L23を出力し(ST19)、制御を終了する。
自動荷降ろし機105による荷降ろしを行うまでかかる時間が所定の時間より短い場合(ST15、Yes)、自動荷降ろし機105は複数あるか確認する(ST16)。自動荷降ろし機105が複数ある場合には、複数ある自動荷降ろし機105の中から搬送先として一つの自動荷降ろし機105を選択する(ST17)。例えば、荷降ろしエリア待機テーブルTA14に記憶されているそれぞれの自動荷降ろし機105の推定待機時間を比較し、最も推定待機時間が短い自動荷降ろし機105を選択する。自動荷降ろし機105が一つの場合は(ST15、No)、その自動荷降ろし機105を選択する。プロセッサ401は、荷降ろしエリアA3が有する選択した自動荷降ろし機105の搬送位置を出力し(ST18)、制御を終了する。これにより、一つの自動荷降ろし機105に荷降ろし処理が集中してしまうことを回避できる。
上記したように、実施形態の荷役システムSは、パレットPに積載された物品Bについての物品Bの属性情報に関する情報を取得する取得ステップを実施し、取得ステップで取得した属性情報に関する情報から得られた物品の属性情報に基づいて、パレットPから物品Bを荷降ろしする自動荷降ろし機105によって物品Bを荷降ろし可能か否かを判定し、自動荷降ろし機105によって荷降ろし可能であると判定された場合、パレットPを自動荷降ろし機105が設置されている箇所に搬送させ、自動荷降ろし機105によって荷降ろし不能と判定された場合、パレットPを人手による荷降ろし箇所に搬送させる判定結果を出力する出力ステップを実施する制御方法で、荷役処理を実施する。
上記したように、実施形態の荷役システムSは、物品Bが積載されたパレットPを搬送する自律搬送車(AGV102)と、パレットPに積載された物品Bを荷降ろしする自動荷降ろし機105と、パレットPに積載された物品Bについての物品Bの属性情報を取得する通信部を介して取得した属性情報に基づいて、自動荷降ろし機105によって物品Bを荷降ろし可能か否かを判定し、自動荷降ろし機105によって荷降ろし可能であると判定された場合、パレットPを自動荷降ろし機105が設置されている箇所に搬送させ、自動荷降ろし機105によって荷降ろし不能と判定された場合、パレットPを人手による荷降ろし箇所に搬送させる判定結果を出力し、判定結果に基づいて自律搬送車の搬送先を制御する制御装置とを備えることで、荷役処理を実施する。
本実施形態の荷役システムSによれば、荷降ろし手段判定装置104は、物品Bの属性情報に基づいて、物品Bが本実施形態の自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能かどうかを判定する。また、自動荷降ろし機105は、荷降ろし手段判定装置104によって自動荷降ろし機105による荷降ろしが可能であると判定された物品Bのみを荷降ろしする。これにより、本実施形態の自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能な物品Bを荷降ろしすることによるシステムの遅延や中断を回避できる。
また、荷役システムSは、自動荷降ろし機105の仕様に適合していない物品が積載されているパレットPや、自動荷降ろし機105では荷降ろしできない配置で積載されているパレットPのみを、手降ろしエリア106で荷降ろしする。これにより、本実施形態の自動荷降ろし機105による荷降ろしが不能な物品を効率的に荷降ろしすることが可能である。
なお、上述の各実施の形態で説明した機能は、ハードウェアを用いて構成するに留まらず、ソフトウェアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現することもできる。また、各機能は、適宜ソフトウェア、ハードウェアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。