JP2022049900A - 蓋および密閉容器 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、蓋、より詳しくは、ビン等の容器に取り付けて容器を密閉するための蓋に関する。この蓋を備えた密閉容器についても言及する。
洗剤、調味料等の粉体あるいは粒体は、各種材質からなる容器に収容されて流通している。
粉体および粒体は、空気中の水分を吸収すると固まり、使用に支障が出る場合がある。例えば、内容物がインスタントコーヒー等の場合、密閉性が維持できていないと吸湿してしまい、固まりができてしまうことがある。このため、容器の密閉性を保持することは重要である。
粉体および粒体は、空気中の水分を吸収すると固まり、使用に支障が出る場合がある。例えば、内容物がインスタントコーヒー等の場合、密閉性が維持できていないと吸湿してしまい、固まりができてしまうことがある。このため、容器の密閉性を保持することは重要である。
特許文献1には、容器に取り付けるヒンジキャップが記載されている。上蓋を開けることにより、キャップを容器から外さずに中身を出すことができ、使用後は、上蓋を閉じることで容器内部を密閉できるため、利便性に優れている。
内容物が特に吸湿しやすい等の場合、使用前の密閉状態をより確実にするために、容器の開口がシール材等により塞がれることがある。
しかし、特許文献1に記載のヒンジキャップは、取り付けた状態において一部が容器の内部に進入する構成となっているため、開口がシール材で覆われた容器に取り付けることはできない。
しかし、特許文献1に記載のヒンジキャップは、取り付けた状態において一部が容器の内部に進入する構成となっているため、開口がシール材で覆われた容器に取り付けることはできない。
上記事情を踏まえ、本発明は、開口がシール材で覆われた容器にも装着でき、シール材の除去後も密閉性に優れる蓋を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様は、天面と、天面から下方に突出する第一リングと、天面から下方に突出し、第一リングに囲まれている第二リングとを備えた蓋である。
第一リングは、天面付近の基部と先端との間に内方に突出する突出部を有し、基部から突出部の範囲において、基部が最も肉薄に形成されている。
第一リングは、天面付近の基部と先端との間に内方に突出する突出部を有し、基部から突出部の範囲において、基部が最も肉薄に形成されている。
本発明の第二の態様は、第一の態様に係る蓋と、上部に開口を有し、上部に蓋が装着される容器本体とを備える密閉容器である。
この密閉容器において、第一リングの突出部における内径は、容器本体の上部の外径よりも小さく、第一リングの先端における内径は、容器本体の上部の外径よりも大きい。
さらに、第二リングの先端における直径は、容器本体の上部の内径よりも大きく、かつ容器本体の上部の外径よりも小さい。
この密閉容器において、第一リングの突出部における内径は、容器本体の上部の外径よりも小さく、第一リングの先端における内径は、容器本体の上部の外径よりも大きい。
さらに、第二リングの先端における直径は、容器本体の上部の内径よりも大きく、かつ容器本体の上部の外径よりも小さい。
本発明の蓋は、開口がシール材で覆われた容器にも装着でき、シール材の除去後も密閉性に優れる。
本発明の一実施形態について、図1から図6を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る密閉容器1の斜視図である。密閉容器1は、容器本体10と、容器本体10に取り付けられる蓋50とを備えている。
容器本体10の材質や形状には特に制限はない。材質としては、ガラス、各種樹脂、陶磁器等を例示できる。
図1は、本実施形態に係る密閉容器1の斜視図である。密閉容器1は、容器本体10と、容器本体10に取り付けられる蓋50とを備えている。
容器本体10の材質や形状には特に制限はない。材質としては、ガラス、各種樹脂、陶磁器等を例示できる。
図2に、蓋50を取り外した容器本体10を示す。容器本体10は上部に開口11を有し、内部に内容物Cが収容されているが、使用前の状態において内容物Cの品質を良好に保持するため、開口11にシール材12が取り付けられて塞がれている。
シール材12は、ヒートシールや超音波溶着等により、容器本体10に接合されている。容器本体10は、上部側面に多条ネジ等の係合機構を有し、蓋50を装着できるように構成されている。
シール材12は、ヒートシールや超音波溶着等により、容器本体10に接合されている。容器本体10は、上部側面に多条ネジ等の係合機構を有し、蓋50を装着できるように構成されている。
図3に、蓋50の底面図を示す。蓋50の天面51には、第一リング60および第二リング70が下方に突出して設けられている。第二リング70の外径は第一リング60の内径よりも小さく、第二リング70が第一リング60に囲まれている。
蓋50の内側面には、容器本体10の係合機構と係合可能なネジ部52が設けられている。
蓋50の内側面には、容器本体10の係合機構と係合可能なネジ部52が設けられている。
図4に、蓋50の断面図を示す。断面形状は概ね左右対称であるため、図4では片側のみ示す。第一リング60の外径は、天面51付近の基部から下方の先端61に近づくにつれてわずかに小さくなっている。第一リング60の内径は、基部62から先端61に近づくにつれて徐々に小さくなり、基部62と先端61との中間部において最小となった後、さらに先端61に近づくにつれて徐々に大きくなっている。
これにより、第一リング60の内面は、図4に示すように、上下方向中間部に内方に突出する突出部63を有する。突出部63における第一リング60の内径は、容器本体10上部の外径よりもわずかに小さい。基部62から突出部63までの内面は、下方に向かうにつれて徐々に縮径しており、突出部63から先端61までの内面は、下方に向かうにつれて徐々に拡径している。第一リング60は、基部62から突出部63までの範囲において、外面のテーパー角よりも内面のテーパー角が大きくなっている。その結果、基部62から突出部63までの範囲において基部62が最も肉薄となっている。先端61における第一リング60の内径は、容器本体10上部の外径よりも大きい。
これにより、第一リング60の内面は、図4に示すように、上下方向中間部に内方に突出する突出部63を有する。突出部63における第一リング60の内径は、容器本体10上部の外径よりもわずかに小さい。基部62から突出部63までの内面は、下方に向かうにつれて徐々に縮径しており、突出部63から先端61までの内面は、下方に向かうにつれて徐々に拡径している。第一リング60は、基部62から突出部63までの範囲において、外面のテーパー角よりも内面のテーパー角が大きくなっている。その結果、基部62から突出部63までの範囲において基部62が最も肉薄となっている。先端61における第一リング60の内径は、容器本体10上部の外径よりも大きい。
第二リング70は、天面51に近い基部71と、基部71上に位置する易変形部72とを有する。第二リング70の径方向において、易変形部72の最大寸法は、基部71の最小寸法よりも小さい。これにより、易変形部72は基部71よりも変形しやすく構成されている。易変形部72により構成される第二リング70の先端73における第二リング70の直径は、容器本体10上部の内径よりも大きく、かつ容器本体10上部の外径よりも小さい。
上記構成により、第二リング70は、先端73に近づくに内径および外径が減少しており、天面51から離れるにつれて肉薄になっている。
上記構成により、第二リング70は、先端73に近づくに内径および外径が減少しており、天面51から離れるにつれて肉薄になっている。
上記の様に構成された密閉容器1の使用時の動作について説明する。
容器本体10に内容物Cが充填された後、シール材12が開口11に取り付けられる。これにより、開口11がシール材12により密封され、消費者が開封するまで内容物Cの品質低下が抑制される。
容器本体10に内容物Cが充填された後、シール材12が開口11に取り付けられる。これにより、開口11がシール材12により密封され、消費者が開封するまで内容物Cの品質低下が抑制される。
次に、シール材12が取り付けられた容器本体10に、蓋50が装着される。蓋50の装着は、容器本体10の係合機構に蓋50のネジ部52を係合させることにより行われる。先端61における第一リング60の内径は容器本体10上部の外径よりも大きいため、容器本体10の上部はスムーズに第一リング60内に進入できる。
図5に、蓋50が装着された状態の密閉容器1の上部断面を示す。有底円筒状の基本形状を有する蓋50は、有底円筒状の基本形状を有する容器本体10に対し、略同軸状態で装着される。蓋50の第一リング60および第二リング70は、シール材12と接触する。容器本体10の上部は第一リング60をわずかに押し広げつつ第一リング60内に進入するため、第一リング60の突出部63は、第一リング60の復元力によりシール材12越しに容器本体10上部の外周面と接触する。
図5に、蓋50が装着された状態の密閉容器1の上部断面を示す。有底円筒状の基本形状を有する蓋50は、有底円筒状の基本形状を有する容器本体10に対し、略同軸状態で装着される。蓋50の第一リング60および第二リング70は、シール材12と接触する。容器本体10の上部は第一リング60をわずかに押し広げつつ第一リング60内に進入するため、第一リング60の突出部63は、第一リング60の復元力によりシール材12越しに容器本体10上部の外周面と接触する。
密閉容器1を入手した使用者は、使用に際し、蓋50を容器本体10から取り外し、容器本体10からシール材12を取り外す。これにより、開口11が開放され、内容物Cを取り出せる。使用後、使用者は、シール材12を取り外した容器本体10に蓋50を装着する。
図6に、シール材12を取り外した容器本体10に蓋50が装着された状態の密閉容器1の上部断面を示す。
シール材12が除去された後は、第一リング60および第二リング70が容器本体10と直接接触する。
容器本体10上部の外径は、シール材12の除去により若干減少するが、第一リング60の復元力により、突出部3と容器本体10上部の外周面10bとの接触が維持される。
シール材12が除去された後は、第一リング60および第二リング70が容器本体10と直接接触する。
容器本体10上部の外径は、シール材12の除去により若干減少するが、第一リング60の復元力により、突出部3と容器本体10上部の外周面10bとの接触が維持される。
さらに、上述した寸法関係により、第二リング70の先端73は、全周にわたり容器本体10の上側面10aと接触する。先端73は易変形部72の一部であるため、第二リング70の天面51からの突出長が蓋50の周方向において若干ばらついているような場合であっても、蓋50と容器本体10とを十分係合させることにより、易変形部72を変形させてこのばらつきを吸収し、先端73を全周にわたり上側面10aと接触させることができる。
上述した第一リング60および第二リングの動作により、蓋50は容器本体10の開口11を確実に密閉できる。その結果、シール材12を除去した後でも内容物Cの品質低下が好適に抑制される。
上述した第一リング60および第二リングの動作により、蓋50は容器本体10の開口11を確実に密閉できる。その結果、シール材12を除去した後でも内容物Cの品質低下が好適に抑制される。
以上説明したように、本実施形態の蓋50は、突出部63を有する第一リング60と、易変形部72を有する第二リング70とを備える。したがって、上記の寸法関係を満たす上部を有する容器本体に装着することにより、第一リング60および第二リング70が全周にわたり容器本体と接触し、第二リングを容器本体内に進入させなくても容器本体の内部を確実に密閉できる。
また、第一リング60は、基部から突出部までの範囲において基部62が最も肉薄に形成されているため、容器本体の外形にばらつきがある場合も、第一リング60が柔軟に変形することにより吸収し、密閉を確保しつつ容器本体に装着できる。
さらに、第一リング60の内面において基部から突出部に向かって縮径する面のテーパー角が一定であり、単一の連続面となっている。このため、蓋50を射出成型で形成する際に型が引っ掛かる箇所が無く、簡便に製造できる。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせなども含まれる。以下にいくつか変更を例示するが、これらはすべてではなく、それ以外の変更も可能である。これらの変更が2以上適宜組み合わされてもよい。
・第二リングが基部を有さず、易変形部のみで構成されてもよい。
・第二リングにおいて、基部と易変形部とが異なる材料で形成されてもよい。易変形部として好適に機能させるためには、例えば易変形部の肉厚と同じ厚さの試験片で測定したヤング率が2.0GPa以下であることが好ましく、これを踏まえて材質や寸法を設定すればよい。
・第二リングにおいて、基部と易変形部とが異なる材料で形成されてもよい。易変形部として好適に機能させるためには、例えば易変形部の肉厚と同じ厚さの試験片で測定したヤング率が2.0GPa以下であることが好ましく、これを踏まえて材質や寸法を設定すればよい。
・蓋の天面に、内容物を取り出すための穴が設けられてもよい。図7に示す変形例の蓋50Aは、天面51に穴80を有し、穴を塞ぐためのキャップ81が着脱可能に取り付けられる。キャップ81は、特許文献1に記載のヒンジキャップのように、図示しないヒンジによって蓋50Aと接続されている。
このように、本発明の蓋は、ヒンジキャップとして構成することもできる。この場合、特許文献1に記載のヒンジキャップと異なり、開口内に蓋の一部が進入しないため、容器本体がシール材で密封されていても装着できる。
ヒンジキャップにおいて、穴80の周囲は、変形しやすい蓋50Aとキャップ81とが接触するため、密閉を確保しやすい。しかし、キャップ81が穴80を密閉していても、蓋と容器本体との密閉が不十分であると内容物が十分に保護されないため、本発明の蓋の構造が有用である。
このように、本発明の蓋は、ヒンジキャップとして構成することもできる。この場合、特許文献1に記載のヒンジキャップと異なり、開口内に蓋の一部が進入しないため、容器本体がシール材で密封されていても装着できる。
ヒンジキャップにおいて、穴80の周囲は、変形しやすい蓋50Aとキャップ81とが接触するため、密閉を確保しやすい。しかし、キャップ81が穴80を密閉していても、蓋と容器本体との密閉が不十分であると内容物が十分に保護されないため、本発明の蓋の構造が有用である。
・第一リングの拡径内面において、内径の増加態様は一定でなくてもよい。この場合、拡径内面の断面形状は、斜面ではなく曲面状になるものの、突出部は全周にわたり容器本体の上部外周面と接触し、同様の効果を奏する。
・蓋と容器本体との係合態様は、上述したスクリュー式に限られず、嵌合方式等の他の態様であってもよい。
・密閉容器に収容される内容物は、粉体及び粒体には限定されない。例えば、液体に適用することで、内容物が蓋と容器本体との隙間から漏れることを好適に抑制できる。
1 密閉容器
10 容器本体
11 開口
12 シール材
50、50A 蓋
60 第一リング
61 先端
62 基部
63 突出部
70 第二リング
10 容器本体
11 開口
12 シール材
50、50A 蓋
60 第一リング
61 先端
62 基部
63 突出部
70 第二リング
Claims (4)
- 天面と、
前記天面から下方に突出する第一リングと、
前記天面から下方に突出し、前記第一リングに囲まれている第二リングと、
を備え、
前記第一リングは、
前記天面付近の基部と先端との間に内方に突出する突出部を有し、
前記基部から前記突出部の範囲において、前記基部が最も肉薄に形成されている、
蓋。 - 前記第二リングが、前記天面から離れるにつれて薄くなっている、
請求項1に記載の蓋。 - 請求項1または2に記載の蓋と、
上部に開口を有し、前記上部に蓋が装着される容器本体と、
を備え、
前記第一リングの前記突出部における内径は、前記容器本体の上部の外径よりも小さく、
前記第一リングの先端における内径は、前記容器本体の上部の外径よりも大きく、
前記第二リングの先端における直径は、前記容器本体の上部の内径よりも大きく、かつ前記容器本体の上部の外径よりも小さい、
密閉容器。 - 前記容器本体の開口がシール材により密封されている、
請求項3に記載の密閉容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020156188A JP2022049900A (ja) | 2020-09-17 | 2020-09-17 | 蓋および密閉容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020156188A JP2022049900A (ja) | 2020-09-17 | 2020-09-17 | 蓋および密閉容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022049900A true JP2022049900A (ja) | 2022-03-30 |
Family
ID=80854119
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2020156188A Pending JP2022049900A (ja) | 2020-09-17 | 2020-09-17 | 蓋および密閉容器 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022049900A (ja) |
-
2020
- 2020-09-17 JP JP2020156188A patent/JP2022049900A/ja active Pending
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