JP2022049542A - 金属缶、金属缶の製造方法及び金属缶用金型 - Google Patents

金属缶、金属缶の製造方法及び金属缶用金型 Download PDF

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Abstract

【課題】テーパ状の側壁としても、シワや破断の発生を防止できる金属缶、金属缶の製造方法及び金属缶用金型を提供すること。【解決手段】金属缶1は、一端が他端よりも大経に形成され、周方向に複数の成形面21a及び隣り合う成形面21a、21aと連続する複数の接続面21bを有するテーパ状の側壁部11と、側壁部11の小径側の端部に設けられた底蓋12と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、テーパ状の側壁を有する金属缶、金属缶の製造方法及び金属缶用金型に関する。
従来から、飲料が充填される金属缶として、側壁がテーパ状に形成されたテーパ缶が知られている。このようなテーパ缶を成形する方法として、プレス成形や絞り成形を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2004-202541号公報 特開2006-224108号公報
従来のプレス成形や絞り成形を用いるテーパ缶の成形では、側壁をテーパ状とすることから、側壁部にシワが発生したり、缶胴部が破断したりする問題が発生する虞がある。
そこで本発明は、テーパ状の側壁としても、シワや破断の発生を防止できる金属缶、金属缶の製造方法及び金属缶用金型を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、金属缶は、一端が他端よりも大経に形成され、周方向に複数の成形面及び隣り合う前記成形面と連続する複数の接続面を有するテーパ状の側壁部と、前記側壁部の小径側の端部に設けられた底蓋と、を備える。
本発明の一態様によれば、金属缶の製造方法は、一体に組み合わさることで全体としての形状が錐台状に形成され、その中心軸線を中心に分割された複数のセグメント、及び、前記複数のセグメントの中心に配置され、軸方向に移動することで、前記複数のセグメントを径方向外方へ移動させるくさび軸を有するエキスパンド型を円筒状の缶胴部材内に配置し、前記くさび軸を前記軸方向へ移動し、前記複数のセグメントを前記缶胴部材の内側から半径方向外方へ放射状に拡径させて、前記セグメントの外面に前記缶胴部材の内壁面を押圧させることで複数の成形面を有するテーパ状の側壁部を前記缶胴部材に形成する。
本発明の一態様によれば、金属缶用金型は、一体に組み合わさることで全体としての形状が錐台状に形成され、その中心軸線を中心に分割された、金属缶を成形する円筒状の缶胴部材内に配置される複数のセグメントと、前記複数のセグメントの中心に配置され、軸方向に移動することで、前記複数のセグメントを径方向外方へ移動させるくさび軸と、を備える。
本発明によれば、テーパ状の側壁としても、シワや破断の発生を防止できる金属缶及び金属缶の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る金属缶の構成を示す側面図。 同金属缶の構成を示す断面図。 同金属缶の構成を示す断面図。 同金属缶の構成を拡大して示す断面図。 同金属缶の製造装置の一例を模式的に示す説明図。 同製造装置の金型の構成を模式的に示す断面図。 同金属缶の製造方法の一例を示す流れ図。
以下、本発明の一実施形態に係る金属缶1、金属缶1の製造方法及び製造装置100を、図1乃至図7を用いて説明する。
まず、一実施形態に係る金属缶1の構成を図1乃至図7を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る金属缶1の構成を示す側面図、図2は、金属缶1の構成を側方から示す断面図である。図3は、金属缶1の構成を図2中III-III線断面で示す断面図、図4は、金属缶1の構成を図3と同方向から拡大して示す断面図である。
図1及び図2に示すように、金属缶1は、側壁部11と、底蓋12と、を備える。金属缶1は、側壁部11が底蓋12側から上端の開口に向かって漸次拡径するテーパ状に形成された、所謂テーパ缶である。金属缶1は、飲料等のコップ状容器や、飲料等が充填される飲料缶等に用いられる。本実施形態においては、金属缶1は、側壁部11の上端の口部にカール部23が設けられたコップとして使用される例を用いて説明する。
側壁部11は、一端が他端よりも大径に形成されたテーパ状の缶胴である。側壁部11の小径側の端部は、底蓋12が固定される下端を構成する。
具体例として、側壁部11は、テーパ部21と、テーパ部21の下端に設けられる円筒状部22と、テーパ部21の上端に設けられるカール部23と、を備える。このような側壁部11は、スチールやアルミニウム等の金属の平板を長方形状に切断し、円筒状に丸めて端部を溶接することにより、両端に開口を有する円筒状の缶胴部材を成形し、その缶胴部材の側壁をテーパ状に加工することで得られる。
なお、缶胴部材を形成する平板は、防食処理が施されていてもよい。防食処理としては、例えば、側壁部11としたときに内周面となる面に熱可塑性樹脂皮膜を形成する処理が挙げられる。
テーパ部21は、例えば、側壁部11の下端側から上端部までの範囲に設けられる。本実施形態において、図2に示すテーパ部21のテーパ角度θは、例えば、側壁部11(テーパ部21)の中心軸Cに対して約2.5度に設定される。但し、テーパ部21のテーパ角度θは、限定されず、適宜設定可能である。
テーパ部21は、一端(上端)が他端(下端)よりも大径に形成される。また、テーパ部21は、周方向に複数の成形面21a及び隣り合う成形面21aと連続する複数の接続面21bを有する。換言すると、テーパ部21は、周方向に成形面21a及び接続面21bが交互に連続して配置することで構成される。
成形面21aは、所定の幅を有する平面状に形成される。
接続面21bは、周方向で隣り合う成形面21a、21a間を連続する。例えば、接続面21bは、周方向の形状が径方向内側に所定の曲率半径で窪む形状に形成される。例えば、成形面21aの周方向の幅は、接続面21bの周方向の幅よりも大きく設定される。
即ち、テーパ部21の横断面は、図3及び図4に示すように、成形面21aが径方向外側に張り出しており、接続面21bが径方向内側に凹む形で、周方向に凹凸を繰り返す形状となる。なお、複数の成形面21a及び複数の接続面21bにより形成されるテーパ部21の横断面の周方向の形状は、厳密には円形状ではないが、円形状に近似する。また、テーパ部21の周方向の形状は、成形面21a及び接続面21bの数が多くなるほど、円形状に近似する。
円筒状部22は、側壁部11の中心軸Cに沿って形成される。換言すると、円筒状部22は、同一径を有する円筒状に形成される。換言すると、円筒状部22は、中心軸Cが垂直方向に沿った金属缶1の姿勢において、垂直方向に延びる垂直壁を構成する。円筒状部22は、底蓋12が固定される部位に、底蓋12と巻締めされるフランジが形成される。このような円筒状部22は、底蓋12を巻締める際の巻締め成形を容易とするために設けられる。
カール部23は、側壁部11の上端の開口にカール成形により成形される。
底蓋12は、例えばアルミニウム合金又は鋼材等の金属材料で形成された平板材により形成される。底蓋12は、円板状に形成されるとともに、その外周にフランジを有する。底蓋12は、缶胴である側壁部11の円筒状部22に形成されたフランジと巻締めされることで、側壁部11に一体に形成される。底蓋12は、側壁部11の下端を液密及び気密に閉塞する。
次に、金属缶1の製造装置100の構成を図5及び図6を用いて説明する。図5は、金属缶1の製造装置100の一例を模式的に示す説明図、図6は、製造装置100に用いられる金型101の構成を模式的に示す断面図である。
本実施形態で説明する製造装置100は、側壁部11を成形するためのエキスパンド成形装置である。図5及び図6に示すように、製造装置100は、可動型111と、くさび軸112と、くさび軸112を移動させて可動型111を駆動する駆動装置113と、駆動装置113を制御する制御装置114と、を備えている。製造装置100は、可動型111を円筒状の缶胴部材11A内に配置し、可動型111を駆動させることで、缶胴部材11Aをエキスパンド成形する。
可動型111及びくさび軸112は、側壁部11をエキスパンド成形するための、金属缶用の金型101である。また、図5中、中心軸Cを中心として右側が、側壁部11の成形前の可動型111及びくさび軸112を示し、中心軸Cを中心として左側が、側壁部11の成形中の可動型111及びくさび軸112を示す。また、図5中、側壁部11を成形するための成形前の缶胴部材11Aを二点鎖線で示す。
可動型111は、その軸心から径方向に移動可能な複数のセグメント121を備える。可動型111は、缶胴部材11Aをエキスパンド成形するためのエキスパンド型である。可動型111は、複数のセグメント121によって、その周方向の外面形状が側壁部11を成形するテーパ状に形成されている。
可動型111は、その軸心を中心に放射状に分割された複数のセグメント121により、全体としての形状が錐台形状、例えば、中空の略円錐台状又は多角錐台状に形成される。本実施形態の例においては、可動型111は、複数のセグメント121より、中空の多角錐台状に形成される。
具体例として、可動型111は、十二角錐台状の型を、中心軸Cを中心に十二分割したセグメント121により構成される。このため、セグメント121は、例えば、本実施形態においては12個設けられる。
可動型111は、複数のセグメント121の缶胴部材11Aの内周面と対向する外側面によって形成される成形部123と、複数のセグメント121の内側面によって形成される摺動部124と、セグメント121の一端側に設けられる保持部125と、を備えている。可動型111は、摺動部124及びくさび軸112が摺動することで複数のセグメント121が径方向外方に移動し、成形部123の外接円が拡径する。なお、セグメント121は、例えば、図5に示すように、別体に形成された成形部123及び摺動部124を一体に組み合わせることで構成される。なお、図6に示すように、セグメント121は、1つの部材から構成され、そして、外側面が成形部123を形成し、内側面が摺動部124を形成してもよい。
可動型111は、缶胴部材11Aを成形するときに、複数のセグメント121が可動型111の軸心から径方向に離間する方向に移動することで、外径が拡径して成形部123が缶胴部材11Aに、側壁部11の成形面21aを成形する形状となるようにセグメント121が配置される。また、可動型111は、セグメント121が可動型111の軸心から径方向に離間する方向に移動することで、周方向に隣り合うセグメント121間の間隙が漸次大きくなる。
成形部123は、図5に示すように、少なくとも外側面の缶胴部材11Aと対向する領域に、可動型111の中心軸Cに対して傾斜する傾斜面を有する。例えば、成形部123の傾斜面の傾斜角度θは、側壁部11のテーパ部21のテーパ角度θと同じ角度に傾斜する。このため、本実施形態において、成形部123の外側面の傾斜角度θは、可動型111の中心軸Cに対して約2.5度に設定される。
摺動部124は、例えば、可動型111の中心軸C側が、中心軸Cに対して傾斜する傾斜面を有する。摺動部124は、くさび軸112の一部が可動型111の軸心方向に沿って挿入され、くさび軸112の外周面と各セグメント121の摺動部124の傾斜面が摺動することで、くさび軸112の直進方向の移動を、セグメント121の径方向外方への移動に変更する。
保持部125は、例えば、各セグメント121を可動型111の中心軸Cに対して径方向に移動可能、且つ、セグメント121をスプリング等の付勢部材によって可動型111の軸心に向かって付勢可能に保持する保持体により保持される。
くさび軸112は、可動型111(複数のセグメント121)の中心に挿入される。くさび軸112は、複数のセグメント121に挿入される先端がテーパ状に形成される。具体例として、くさび軸112は、軸部112aと、軸部112aの一方の端部に設けられた被摺動部112bと、を有する。軸部112aは、駆動装置113に接続される。軸部112aは、例えば、円柱状に形成される。被摺動部112bは、例えば、円錐状又は円錐台状に形成され、軸部112aと一体に形成される。被摺動部112bは、可動型111(複数のセグメント121)の中央の開口に挿入され、摺動部124の傾斜面と摺動することで、各セグメント121を径方向に移動させる。
駆動装置113は、くさび軸112を中心軸Cに沿った方向(軸方向)へ往復移動させる。駆動装置113は、例えば、油圧ポンプ、各種制御バルブ及び油圧シリンダ等で構成されていてもよく、また、モータ、モータの回転を直進方向の移動に変換する変換機構等で構成されていてもよい。
制御装置114は、駆動装置113を制御することで、くさび軸112を、可動型111に対して往復移動させる。制御装置114は、駆動装置113を制御することができれば適宜設定できる。制御装置114は、例えば、制御盤、PC等の処理端末である。例えば、制御装置114は、プロセッサ、メモリ等を備え、メモリに記憶されたパラメータや各種プログラムをプロセッサが実行することで、駆動装置113を制御する。
次に、金属缶1の製造方法を、図7の流れ図を用いて説明する。図7は、金属缶1の製造方法の一例を示す流れ図である。なお、各工程において、各種成形装置を用いて成形が成される。
図7に示すように、先ず第1工程として、金属の平板を円筒状に丸めて周方向の端部同士を溶接することで、缶胴部材11Aを形成する(ステップST11)。次に、第2工程として、成形した缶胴部材11Aを製造装置100によりエキスパンド成形することにより、缶胴部材11Aをテーパ状に加工する(ステップST12)。
図5を用いて第2工程を具体的に説明する。なお、第2工程においては、上述した製造装置100を用いて缶胴部材11Aの成形が行われる。
図5の中心軸Cの右側に示すように、缶胴部材11Aを複数のセグメント121の外方に配置する。エキスパンド成形前においては、複数のセグメント121が、缶胴部材11Aの内周面よりも径方向内方に位置し、セグメント121の成形部123の傾斜面(外側面)が缶胴部材11Aの内面と対向する。
このとき、くさび軸112の被摺動部112bは、セグメント121の摺動部124の下方に位置している。そして、制御装置114が駆動装置113を制御すると、駆動装置113は、くさび軸112を上方(複数のセグメント121内)に向かって直線的に移動させる。すると、図5の中心軸Cの左側に示すように、くさび軸112の被摺動部112bは、複数のセグメント121の摺動部124の中心軸C側に形成された傾斜面と摺動する。
くさび軸112の被摺動部112bの外周面及び各セグメント121の傾斜面は、くさび軸112の移動方向に対して傾斜することから、くさび軸112の移動方向に対して、各セグメント121が径方向外方に放射状に押し出される。
このため、複数のセグメント121の傾斜面が缶胴部材11Aを押圧し、缶胴部材11Aをテーパ状に塑性変形させる。これにより、缶胴部材11Aの成形部123の傾斜面と当接する領域に成形面21aが成形される。また、セグメント121の成形部123の傾斜面と接触しない領域、即ち、隣り合うセグメント121間と対向する缶胴部材11Aの領域に、隣り合う成形面21a、21a間を連続する接続面21bが形成される。ここで、接続面21bは、成形面21aの塑性変形に追従して塑性変形し、傾斜する。このように、可動型111の複数のセグメント121が径方向外方に移動することで、缶胴部材11Aはテーパ状に形成される。
次に、第3工程として、テーパ状に形成された缶胴部材11Aは、下端側が成形され、底蓋12の径に合わせて縮径される(ステップST13)。この第3工程により、缶胴部材11Aに、テーパ部21及び円筒状部22が成形される。
次に、第4工程として、缶胴部材11Aの上端及び下端にフランジ22a、23aが成形される(ステップST14)。具体的には、缶胴部材11Aの下端(円筒状部22の下端)に底蓋12を巻き締めするためのフランジ22aが成形される。また、缶胴部材11Aの上端(テーパ部21の上端)にカール部23を成形するためのフランジ23aが成形される。
次に、例えば、第5工程と第6工程として、缶胴部材11Aの上端(テーパ部21の上端)に2回のカール加工を施すことで、テーパ部21の上端にカール部23が成形される(ステップST15及びステップST16)。これらの工程によって、テーパ部21、円筒状部22及びカール部23を有する側壁部11が成形される。
次に、第7工程として、円筒状部22のフランジ22aに底蓋12が巻き締められる(ステップST17)。これら第1工程乃至第7工程によって、金属缶1が製造される。側壁部11がテーパ状となっており、重ね合わせた場合に、入れ子式に重ねることができるため、例えば、製造された金属缶1は、順次積層され(ステップST18)、保管や輸送が行われる。
このように構成された金属缶1は、金型101の複数のセグメント121を拡径させて缶胴部材11Aにテーパ部21を成形するエキスパンド成形を行うことで、テーパ部21の周方向に成形面21a及び接続面21bが交互に配置される。よって、側壁部11の成形時に、側壁部11(缶胴)の軸方向に作用する力がほとんど発生しない。このため、金属缶1は、側壁部11にシワや破断が発生することを防止できる。
また、金属缶1は、側壁部11がテーパ状に形成されることから、同一径の円筒状の金属缶と比べて、小さい体積で保管や輸送が可能となる。
また、金属缶1は、成形面21a及び接続面21bが複数交互に配置される構成であることから、金属缶1(側壁部11)の外周面に凹凸を生じさせることができることにより、意匠性を持たせることができる。
また、側壁部11は、底蓋12が固定される下端に円筒状の円筒状部22を有することから、フランジ22aの成形及び底蓋12の捲き締め等の加工が容易となる。
上述したように本発明の一実施形態に係る金属缶1によれば、エキスパンド成形によって複数の成形面21a及び複数の接続面21bを設けることで、テーパ状の側壁部11をテーパ状としても、シワや破断の発生を防止できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上述した例では、可動型111の複数のセグメント121の分割数を12とする例を説明したがこれに限定されない。即ち、複数のセグメント121の分割数は適宜設定できる。例えば、複数のセグメント121の分割数を多くするほど、側壁部11の成形面21aの数が多くなり、側壁部11の横断面の形状が円に近似することになる。側壁部11の横断面形状が円形に近くなると、フランジ成形、カール成形、底蓋の巻き締め等の加工が容易になる。また、セグメント121の数によって、側壁部11の成形面21aの数が異なることから、意匠性の観点から、セグメント121の数を設定することも可能である。
また、上述した例では、駆動装置113によってくさび軸112を一方向に移動させることで複数のセグメント121の拡径を行う例を示したが、これに限定されず、複数のセグメント121の駆動方法やくさび軸112の駆動方法は適宜設定できる。即ち、複数のセグメント121の拡径動作が可能であれば、くさび軸112の駆動装置113は種々の構成を用いることができる。また、複数のセグメント121の拡径動作は、くさび軸112以外の構成によって行ってもよい。
また、上述した例では、各セグメント121の成形部123の傾斜面が略平面状に形成され、そして、成形面21aが平面状に形成される構成を説明したがこれに限定されない。例えば、成形部123は、曲面状に形成されてもよく、また、凹凸部を有する形状としてもよい。即ち、セグメント121の成形部123の傾斜面の形状、及び、該セグメント121により成形される成形部123の傾斜面の形状は、意匠性や識別性を持たせるために、適宜設定可能である。また、複数のセグメント121の分割方向は、径方向に限定されず、側壁部11をテーパ状に形成可能であれば適宜設定可能である。即ち、側壁部11をテーパ状に形成可能であれば、成形部123の傾斜面の面方向及び成形部123の面方向は、中心軸Cの軸方向及び径方向に対して傾斜する形状や、螺旋形状に湾曲する形状であってもよい。
また、上述した例では、金属缶1は、側壁部11の開口部にカール成形により成形されたカール部23を有し、コップとして用いる構成を説明したがこれに限定されない。例えば、側壁部11の上端は、ハゼ折り成形によりハゼ折りカール部を設ける構成であってもよい。また、金属缶1は、側壁部11の上端にフランジ23aを設け、飲み口等の開口を形成できるステイオンタブ式の別体の蓋を巻き締める等、適宜の加工や構成を適用することもできる。例えば、開口を形成できる別体の蓋を巻き締めることで、金属缶1は、飲料や食品が充填された缶詰に使用できる。
また、金属缶1は、ジュース、お茶、酒類等の種々の飲料用容器として用いることが可能であるし、また、飲料以外に食品用の容器としてもよい。例えば、金属缶1は、金属材料で形成されていることから、湯煎やコンロを用いた加熱調理を行うことも可能であるし、また、缶詰に使用すれば、レトルト処理も可能である。
また、金属缶1は、プラスチック製の蓋を被せたり、取っ手つきのホルダーで保持したり、ホット飲料に適用する場合や結露防止の目的で缶胴部に断熱部材を設けたりする等、種々の適用ができ、従来の紙コップやプラスチックカップと同様の使用が可能である。また、金属缶1であるところ、耐久性が高いことから、缶詰等に金属缶1を用いた後に、金属缶1をコップとして再利用することも可能である。このように、金属缶1は、種々の用途に適用することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…金属缶、11…側壁部、11A…缶胴部材、12…底蓋、21…テーパ部、21a…成形面、21b…接続面、22…円筒状部、22a…フランジ、23…カール部、23a…フランジ、100…製造装置、101…金型、111…可動型、112…くさび軸、112a…軸部、112b…被摺動部、113…駆動装置、114…制御装置、121…セグメント、123…成形部、124…摺動部、125…保持部。

Claims (9)

  1. 一端が他端よりも大経に形成され、周方向に複数の成形面及び隣り合う前記成形面と連続する複数の接続面を有するテーパ状の側壁部と、
    前記側壁部の小径側の端部に設けられた底蓋と、
    を備える金属缶。
  2. 前記側壁部は、前記底蓋側の端部に、前記側壁部の軸方向に沿った円筒状部を有する、請求項1に記載の金属缶。
  3. 前記成形面は平面状に形成される、請求項1又は請求項2に記載の金属缶。
  4. 一体に組み合わさることで全体としての形状が錐台状に形成され、その中心軸線を中心に分割された複数のセグメント、及び、前記複数のセグメントの中心に配置され、軸方向に移動することで、前記複数のセグメントを径方向外方へ移動させるくさび軸を有するエキスパンド型を円筒状の缶胴部材内に配置し、
    前記くさび軸を前記軸方向へ移動し、
    前記複数のセグメントを前記缶胴部材の内側から半径方向外方へ放射状に拡径させて、前記セグメントの外面に前記缶胴部材の内壁面を押圧させることで複数の成形面を有するテーパ状の側壁部を前記缶胴部材に形成する、
    金属缶の製造方法。
  5. 前記テーパ状の側壁部が形成された前記缶胴部材の小径側の端部を縮径し、前記側壁部に、軸方向に沿った円筒状部を形成する、請求項4に記載の金属缶の製造方法。
  6. 前記円筒状部に底蓋を巻き締める、請求項5に記載の金属缶の製造方法。
  7. 前記セグメントの外面は平面状に形成される、請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の金属缶の製造方法。
  8. 一体に組み合わさることで全体としての形状が錐台状に形成され、その中心軸線を中心に分割された、金属缶を成形する円筒状の缶胴部材内に配置される複数のセグメントと、
    前記複数のセグメントの中心に配置され、軸方向に移動することで、前記複数のセグメントを径方向外方へ移動させるくさび軸と、
    を備える金属缶用金型。
  9. 前記セグメントの外面は平面状に形成される、請求項8に記載の金属缶用金型。
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