JP2022047553A - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルコールを含有する燃料が使用される場合にあっても、燃料の霧化または気化を適切に促進し、混合気の良好な燃焼を確保する。【解決手段】複数の吸気ポートを通じて気筒1の燃焼室に吸気を流入させるとともに、吸気ポート1に気筒の燃焼室に向けて燃料を噴射するインジェクタ111、112を設置した内燃機関にあって、複数の吸気ポートのうち一方に、同吸気ポートを開閉する制御バルブ15を設ける。そして、必要に応じ、制御バルブ15を閉止しまたはその開度を他方の吸気ポートに比して縮小した上、他方の吸気ポートに設置したインジェクタ112のみから燃料を噴射する。あるいは、制御バルブ15を閉止しまたはその開度を他方の吸気ポートに比して縮小した上、気筒1の吸気行程の後半以降の時期に一方の吸気ポートに設置したインジェクタ111から制御バルブの下流15の箇所に燃料を噴射する。【選択図】図2
Description
本発明は、車両等に搭載されるポート噴射式の内燃機関に関する。
周知の通り、ポート噴射式の内燃機関では、吸気ポートに設置したインジェクタから気筒の燃焼室に向けて燃料を噴射し、燃料を予め吸気ポート内で吸入空気と予混合してから、気筒の燃焼室に吸引させる。
燃焼効率の一層の向上を目論み、一つの気筒に連なる複数の吸気ポートにそれぞれインジェクタを設置し、各インジェクタから燃料を噴射するデュアルインジェクタシステムの採用も進んでいる(例えば、下記特許文献を参照)。デュアルインジェクタシステムにより、インジェクタから噴射した燃料が液状のまま吸気ポートの壁面や吸気バルブの弁体等に付着するポートウェットの量が減少し、気筒の燃焼室に確実に燃料を吸引させて燃焼させることができるようになる。
近時、ガソリンにエタノールやメタノール等のアルコールを混合した燃料や、100%アルコールの燃料を使用して内燃機関を運転することが試みられている。
だが、アルコールはガソリンに比して沸点が高く、アルコール濃度が高くなるほど燃料は霧化または気化しにくくなる。それにより、混合気の良好な燃焼を得られず、内燃機関の始動遅延ないし始動不良を招いたり、有害物質の排出量が増加したりするおそれがある。
本発明は、アルコールを含有する燃料が使用される場合にあっても、燃料の霧化または気化を適切に促進し、混合気の良好な燃焼を確保することを所期の目的とする。
本発明では、気筒に連なる複数の吸気ポートを通じて同気筒の燃焼室に吸気を流入させるとともに、吸気ポートに気筒の燃焼室に向けて燃料を噴射するインジェクタを設置した内燃機関であって、複数の吸気ポートのうち一方に同吸気ポートを開閉する制御バルブを設け、この制御バルブを閉止しまたはその開度を他方の吸気ポートに比して縮小した上、他方の吸気ポートに設置したインジェクタのみから燃料を噴射する状態をとり得る内燃機関を構成した。
並びに、本発明では、気筒に連なる複数の吸気ポートを通じて同気筒の燃焼室に吸気を流入させるとともに、吸気ポートに気筒の燃焼室に向けて燃料を噴射するインジェクタを設置した内燃機関であって、複数の吸気ポートのうち一方に同吸気ポートを開閉する制御バルブを設け、この制御バルブを閉止しまたはその開度を他方の吸気ポートに比して縮小した上、気筒の吸気行程の後半以降の時期に一方の吸気ポートに設置したインジェクタから制御バルブの下流の箇所に燃料を噴射する状態をとり得る内燃機関を構成した。
本発明によれば、アルコールを含有する燃料が使用される場合にあっても、燃料の霧化または気化を適切に促進し、混合気の良好な燃焼を確保することができる。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンまたはフレックス燃料エンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。4ストロークエンジンでは、気筒1の吸気行程-圧縮行程-膨脹行程-排気行程の一連を一サイクルとする。
各気筒1の吸気バルブ13よりも上流、各気筒1に連なる吸気ポートの近傍には、吸気ポートから気筒1の燃焼室に向けて燃料を噴射するインジェクタ111、112を設ける。本実施形態では、一つの気筒1に対して二基のインジェクタ111、112から燃料を噴射する、デュアルインジェクタ型の内燃機関を想定している。図2に示すように、各気筒1にはそれぞれ二つの吸気ポートを形成し、各吸気ポートにこれを開閉する吸気バルブ13を配し、かつ各吸気ポートのそれぞれに臨むインジェクタ111、112を設置している。
加えて、各気筒1に連通する二つの吸気ポートのうちの一方に、当該吸気ポートを開閉し当該吸気ポートを流れる吸気の流量を増減させる制御バルブ15を付設している。この制御バルブ15は、当該吸気ポートにおけるインジェクタ111の上流に位置する。制御バルブ15は、気筒1の燃焼室内に流入する吸気の筒内流動、特にスワール流を増強するためのスワールコントロールバルブとして機能する既知のものである。他方の吸気ポートには、必ずしもこのような制御バルブ15を設けない。
なお、制御バルブ15は、内燃機関において気筒1の燃焼室の天井部を構成するシリンダヘッドではなく、シリンダヘッドに連結するシリンダヘッドとは別の部材、例えば吸気マニホルド34や、シリンダヘッドと吸気マニホルド34との間に介在させるスペーサ等に配設することが好ましい。さすれば、シリンダヘッド自体の形状、構造を改変する必要がなく、制御バルブ15を付設しない態様の内燃機関とシリンダヘッドを共通化できる。
各気筒1の燃焼室の天井部には、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を起こすものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を気筒1に供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を気筒1から排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、排気通路4における触媒41の下流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を増減させるEGRバルブ23とを要素とする。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものであることがある。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求されるエンジントルクまたはエンジン負荷率)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、ブレーキペダルが踏まれていることまたはブレーキペダルの踏込量を検出するセンサ(ブレーキスイッチやマスタシリンダ圧センサ等)から出力されるブレーキ信号f、吸気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、大気圧を検出する大気圧センサから出力される大気圧信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、火花点火装置のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ111に対して燃料噴射(開弁)信号j1、インジェクタ112に対して燃料噴射(開弁)信号j2、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、制御バルブ15に対して開度操作信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、現在の内燃機関の運転領域[エンジン回転数,アクセル開度(または、サージタンク33内吸気圧、気筒1に吸入される空気(新気)量)]を知得する。そして、吸入空気量に見合った要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGRガス量)等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j1、j2、k、l、mを出力インタフェースを介して印加する。
また、ECU0は、停止した内燃機関を始動(冷間始動であることもあれば、アイドルストップからの再始動であることもある)するにあたり、電動機(スタータモータまたはISG(Integrated Starter Generator))を稼働させるための制御信号oを電動機に入力し、当該電動機によりクランクシャフトを回転駆動しながら気筒1に対して燃料を噴射しこれを燃焼させるクランキングを行う。内燃機関の始動のためのクランキングは、内燃機関が初爆から連爆へと至り、加速するエンジン回転数が完爆判定値を超えたときに、完爆したものと見なして終了する。一般的に、クランキングの終了条件となる完爆判定値は、内燃機関の冷却水温が低いほど高く設定する。
本実施形態の内燃機関を運転制御するに際して、ECU0は、以下の複数のモードのうちの何れかを選択することができる。
[I]対象の気筒1に対し、これに連なる二つの吸気ポートに設置した二基のインジェクタ111、112の双方から燃料を噴射するモード:
両インジェクタ111、112から噴射される燃料を合わせたものが、対象の気筒1に供給される。その合算の燃料噴射量は、運転者の操作するアクセル開度により示される要求エンジントルクを達成するために必要な要求燃料噴射量に相当する。
両インジェクタ111、112から噴射される燃料を合わせたものが、対象の気筒1に供給される。その合算の燃料噴射量は、運転者の操作するアクセル開度により示される要求エンジントルクを達成するために必要な要求燃料噴射量に相当する。
制御バルブ15の開度は、全開してもよいし、全開とせず縮小してもよい。制御バルブ15の開度を絞ると、同一の気筒1に連なる一方の吸気ポートを流れる吸気の流量に比して、他方の吸気ポートを流れる吸気の流量が多くなる。これを利用して、気筒1の燃焼室内に生ずる流動、特にスワール流の増強を図ることが可能である。
モード[I]では、各インジェクタ111、112から均等に燃料を噴射、即ち一方のインジェクタ111による燃料噴射量と他方のインジェクタ112による燃料噴射量とを略等しく設定することができる。尤も、制御バルブ15の開度を絞るときには、一方のインジェクタ111による燃料噴射量をより少なく、他方のインジェクタ112による燃料噴射量をより多くすることがあり得る。
[II]対象の気筒1に対し、これに連なる吸気ポートに設置した一基のインジェクタ112のみから燃料を噴射するモード:
インジェクタ112から噴射される燃料が、対象の気筒1に供給される。その燃料噴射量が、要求燃料噴射量に相当する。
インジェクタ112から噴射される燃料が、対象の気筒1に供給される。その燃料噴射量が、要求燃料噴射量に相当する。
モード[II]では、一方のインジェクタ111からは燃料を噴射しない。そこで、同インジェクタ111を設置している一方の吸気ポート上の制御バルブ15を全閉し、またはその開度を十分に縮小して、吸気が一方の吸気ポートを殆どまたは全く流れないようにする。換言すれば、吸気が燃料を噴射するインジェクタ112を設置している他方の吸気ポートに集中して流れるようにする。
モード[II]は、例えば、アクセル開度が比較的小さい低負荷運転領域や、アクセル開度が0ないし0に近いアイドル運転領域にて選択される。低負荷運転領域またはアイドル運転領域では、気筒1に吸入される空気量、及び気筒1に供給するべき燃料の要求量が少ない。それ故、二基のインジェクタ111、112を併用せずとも、一基のインジェクタ112のみにより所要量の燃料を気筒1に供給できる。
燃料噴射を一基のインジェクタ112に集約することは、インジェクタ112から噴射される燃料の粒径を小さくするために有効である。一度の燃料噴射機会において、インジェクタ111、112から噴射される燃料の量は、インジェクタ111、112を開弁している時間が長くなるほど多くなる。翻って、図3に示すように、インジェクタ111、112から噴出する燃料の粒径は、インジェクタ111、112を開弁した当初は大きく、その後時間経過とともに小さくなってゆく特性を有している。
要求燃料噴射量の少ない運転領域にて、二基のインジェクタ111、112から燃料を噴射することとすると、一度の燃料噴射機会における各インジェクタ111、112の開弁時間が短くなり、吸気ポート内に噴霧される燃料の大部分が粒径の大きいものとなる。噴霧粒径の大きい燃料は、霧化または気化しにくい。しかも、吸気ポートの構造や流路断面積は、アクセル開度が大きく吸入空気量が多い高負荷の運転領域を前提として設計されている。よって、吸入空気量の少ない低負荷運転領域またはアイドル運転領域では、元来吸気ポート内での流動が弱く、吸入空気と燃料との混合に不利となっている。噴射した燃料が十分に霧化または気化しないと、混合気の燃焼状態が悪化して、内燃機関の出力の低下や、有害物質の排出量の増加を招くおそれがある。とりわけ、未燃燃料成分に由来するHCの排出増に繋がることが懸念される。
そこで、モード[II]では、燃料噴射を一基のインジェクタ112に集約し、一度の燃料噴射機会における同インジェクタ112の開弁時間を長くして、吸気ポート内に粒径の小さい燃料が噴霧されるようにする。のみならず、吸気の流れを同インジェクタ112を設置している吸気ポートに集中させて、燃料の霧化、気化を促進し、吸入空気と燃料とを十分に混合させる。これにより、気筒1の燃焼室内で混合気の良好な燃焼を得ることが可能となる。
[III]対象の気筒1に対し、これに連なる吸気ポートに設置した一基のインジェクタ111のみから燃料を噴射するモード:
インジェクタ111から噴射される燃料が、対象の気筒1に供給される。その燃料噴射量が、要求燃料噴射量に相当する。
インジェクタ111から噴射される燃料が、対象の気筒1に供給される。その燃料噴射量が、要求燃料噴射量に相当する。
上述のモード[II]ではインジェクタ112のみから燃料を噴射するのに対し、モード[III]ではインジェクタ111のみから燃料を噴射し、他方のインジェクタ112からは燃料を噴射しない。モード[III]でも、インジェクタ111を設置している一方の吸気ポート上の制御バルブ15を全閉し、またはその開度を十分に縮小する。モード[III]にて制御バルブ15の開度を絞るのは、一方の吸気ポートにおけるインジェクタ111の下流側に吸気負圧を発生させる意図である。
モード[III]は、例えば、停止した内燃機関を始動するためのクランキング中や、クランキングを終了した始動直後のアイドル運転にて選択される。クランキング中や始動直後の時期にも、気筒1に吸入される空気量、及び気筒1に供給するべき燃料の要求量が少ない。それ故、二基のインジェクタ111、112を併用せずとも、一基のインジェクタ111のみにより所要量の燃料を気筒1に供給できる。
既に述べた通り、燃料噴射を一基のインジェクタ111に集約することは、一度の燃料噴射機会におけるインジェクタ111の開弁時間を長くし、同インジェクタ111から噴射される燃料の粒径を小さくするために有効である。
さらに、モード[III]では、インジェクタ111から対象の気筒1の燃焼室に向けて燃料を噴射するタイミングを、当該気筒1の吸気行程の後半以降の時期とする。当該気筒1のピストンが排気上死点から吸気下死点に向かう吸気行程中における、ピストンが排気上死点と吸気下死点との中間位置よりも吸気下死点側にある時期には、当該気筒1が吸気ポートから吸気を吸い込んでおり、吸気ポート内の圧力が低下する。しかも、モード[III]では、一方の吸気ポートに配設した制御バルブ15を全閉し、またはその開度を絞っており、同吸気ポートにおける制御バルブ15の下流の箇所に大きな負圧が発生する。
その負圧が最大化し、または最大に近くなるタイミング、つまりは当該気筒1のピストンが吸気下死点近傍に至るタイミングに合わせて、インジェクタ111から制御バルブ15の下流の箇所に燃料を噴射する。さすれば、インジェクタ111から噴出する燃料の霧化、気化を促進でき、かつ燃料を確実に気筒1に吸引させることができ、気筒1の燃焼室内で混合気の良好な燃焼を得ることが可能となる。
始動時制御の一例としては、モード[III]にて内燃機関を始動し、しかる後モード[II]に移行する手順を踏むことが考えられる。
本実施形態では、気筒1に連なる複数の吸気ポートを通じて同気筒1の燃焼室に吸気を流入させるとともに、各吸気ポートに気筒1の燃焼室に向けて燃料を噴射するインジェクタ111、112を設置した内燃機関であって、複数の吸気ポートのうち一方に同吸気ポートを開閉する制御バルブ15を設け、この制御バルブ15を閉止しまたはその開度を他方の吸気ポートに比して縮小した上、他方の吸気ポートに設置したインジェクタ112のみから燃料を噴射する状態(モード[II])をとり得る内燃機関を構成した。
また、本実施形態では、気筒1に連なる複数の吸気ポートを通じて同気筒1の燃焼室に吸気を流入させるとともに、吸気ポートに気筒1の燃焼室に向けて燃料を噴射するインジェクタ111、112を設置した内燃機関であって、複数の吸気ポートのうち一方に同吸気ポートを開閉する制御バルブ15を設け、この制御バルブ15を閉止しまたはその開度を他方の吸気ポートに比して縮小した上、気筒1の吸気行程の後半以降の時期に一方の吸気ポートに設置したインジェクタ111から制御バルブ15の下流の箇所に燃料を噴射する状態(モード[III])をとり得る内燃機関を構成した。
本実施形態によれば、アルコールを含有する燃料が使用される場合にあっても、燃料の霧化または気化を適切に促進し、混合気の良好な燃焼を確保できる。従って、燃焼不良による内燃機関の出力の不当な低下、内燃機関の始動遅延ないし始動不良を回避することができる。並びに、有害物質の排出量の増加、特に未燃燃料成分に起因するHCの排出増の排出増を抑制することができる。
本実施形態の内燃機関は、ポート噴射式であり、筒内直接噴射式(直噴エンジン)ではなく、気筒の燃焼室内で顕著な高温に曝される高耐久性の直噴インジェクタや、燃料を超高圧化する燃料ポンプ、超高圧化した燃料をインジェクタに導くデリバリパイプといった高価な部品を使用せずに実現でき、低コストである。アルコールを含有する燃料を加熱するための電熱ヒータ等も不要であり、ヒータによる電気エネルギの消費も避けられる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的な構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
111、112…インジェクタ
15…制御バルブ
3…吸気通路
j1、j2…燃料噴射信号
m…制御バルブの開度操作信号
1…気筒
111、112…インジェクタ
15…制御バルブ
3…吸気通路
j1、j2…燃料噴射信号
m…制御バルブの開度操作信号
Claims (2)
- 気筒に連なる複数の吸気ポートを通じて同気筒の燃焼室に吸気を流入させるとともに、吸気ポートに気筒の燃焼室に向けて燃料を噴射するインジェクタを設置した内燃機関であって、
複数の吸気ポートのうち一方に同吸気ポートを開閉する制御バルブを設け、この制御バルブを閉止しまたはその開度を他方の吸気ポートに比して縮小した上、他方の吸気ポートに設置したインジェクタのみから燃料を噴射する状態をとり得る内燃機関。 - 気筒に連なる複数の吸気ポートを通じて同気筒の燃焼室に吸気を流入させるとともに、吸気ポートに気筒の燃焼室に向けて燃料を噴射するインジェクタを設置した内燃機関であって、
複数の吸気ポートのうち一方に同吸気ポートを開閉する制御バルブを設け、この制御バルブを閉止しまたはその開度を他方の吸気ポートに比して縮小した上、気筒の吸気行程の後半以降の時期に一方の吸気ポートに設置したインジェクタから制御バルブの下流の箇所に燃料を噴射する状態をとり得る内燃機関。
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JP2020153390A Pending JP2022047553A (ja) | 2020-09-12 | 2020-09-12 | 内燃機関 |
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