JP2022047079A - モータ制御装置及びモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置及びモータ制御方法 Download PDF

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Tetsuya Nishijima
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Abstract

【課題】BEMFの検出のみで、加速期間が延びてしまうことなく、所定の加速期間で停止状態から指令周波数まで到達させることができるモータ制御装置及びモータ制御方法を提供する。【解決手段】三相インバータ3からBLDCモータ2に供給される交流電圧の出力周波数となる制御周波数を設定する制御周波数設定部65と、強制転流後の加速期間において、予め設定された加速レートで制御周波数の上昇を制御周波数設定部65に指示すると共に、ロータ位置検出部61によって検出されたBEMFエッジと制御周波数に基づくBEMFエッジターゲットとの位相誤差θerrに基づいて、遅れ位相の場合はデューティ量の増加をデューティ設定部64に指示し、進み位相の場合はデューティ量の減少をデューティ設定部64に指示する位相誤差制御部68とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、ブラシレスDCモータ(以下、BLDCモータと称す)の加速を制御するモータ制御装置及びモータ制御方法に関するものである。
BLDCモータの駆動制御は、ロータの磁極位置と通電すべきステータ巻線の位置との回転位相を合わせる必要がある。ロータの磁極位置の検出には、ホール素子等のロータ 位置検出センサを使用せず、コイルの電流や、ロータとの相互作用でステータ巻線に誘起される逆起電力(以下、BEMF:Back Electromagnetic Forceと称す)を用いてロータの磁極位置を検出するセンサレス位置検出方式が採用されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2001-314090号公報 特開2001-275387号公報
しかしながら、コイルの電流を用いるセンサレス位置検出方式の場合、電流検出のためのA/Dコンバータが必要になると共に、3相電流の演算からロータ位置を演算するための手段が必要になるため、回路構成が大規模なものになってしまう。
また、BEMF用いるセンサレス位置検出方式の場合、モータを駆動するため例えば、180度通電して駆動する場合、BEMFのエッジを検出可能にするため一定の通電休止期間(以後ウィンドウ期間)を設け180度未満とし、検出用ウィンドウ期間中に常にBEMFのエッジが来るように同期させなければならず、検出期間が短い場合に同期しないとモータが脱調し停止してしまうほか、BEMFとロータとの位相と同期に時間がかかる場合には加速時間が長く傾向があり、停止状態から指令された周波数までに到達する時間を短縮できない要因となる。
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、BEMFの検出のみで、加速期間が延びてしまうことなく、所定の加速期間で停止状態から指令周波数まで到達させることができるモータ制御装置及びモータ制御方法を提供する点にある。
本発明に係るモータ制御装置及びモータ制御方法は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
本発明に係るモータ制御装置は、ステータと、永久磁石を設けられたロータとを有するBLDCモータに交流電圧を供給して駆動するインバータ回路を制御するモータ制御装置であって、前記ステータのコイルに発生する誘起電圧の極性が切り換わるBEMFエッジを検出するロータ位置検出部と、前記インバータ回路を制御するPWM信号のデューティ量を設定するデューティ設定部と、前記インバータ回路から前記BLDCモータに供給される前記交流電圧の出力周波数となる制御周波数を設定する制御周波数設定部と、強制転流後の加速期間において、予め設定された加速レートで前記制御周波数の上昇を前記制御周波数設定部に指示すると共に、前記ロータ位置検出部によって検出された前記BEMFエッジと前記制御周波数に基づくBEMFエッジターゲットとの位相誤差に基づいて、遅れ位相の場合は前記デューティ量の増加を前記デューティ設定部に指示し、進み位相の場合は前記デューティ量の減少を前記デューティ設定部に指示する位相誤差制御部と、を具備することを特徴とする。
本発明に係るモータ制御方法は、ステータと、永久磁石を設けられたロータとを有するBLDCモータに交流電圧を供給して駆動するインバータ回路を制御するモータ制御方法であって、前記インバータ回路から前記BLDCモータに供給される前記交流電圧の出力周波数となる制御周波数に基づくBEMFエッジターゲットを含むエッジ検出期間で、前記BLDCモータの誘起電圧の極性が切り換わるBEMFエッジを検出し、強制転流後の加速期間において、前記制御周波数を予め設定された加速レートで上昇させると共に、前記BEMFエッジターゲットと前記BEMFエッジとの位相誤差に基づいて、遅れ位相の場合は前記インバータ回路を制御するPWM信号のデューティ量を増加させ、進み位相の場合は前記デューティ量を減少させることを特徴とする。
本発明のモータ制御装置は、強制転流期間が経過した後の加速期間で、制御周波数を同期ポイントに沿って指令周波数まで上昇させることができ、加速期間が延びてしまうことなく、所定の加速期間で停止状態から指令周波数まで到達させるという効果を奏する。
本発明に係るモータ制御装置の実施の形態の構成を示すブロック図である。 図1に示すBEMF検出回路図の構成を示す図である。 デューティ量と制御周波数との関係を示す図である。 BEMFのエッジ検出状態を示す図である。 図に示す位相誤差制御部により制御周波数及びデューティ量の制御例を示す図である。 強制転流期間及び加速期間における制御周波数及び位相誤差の推移を示す図である。 加速期間における電流波形及びBEMF位相の推移を示す図である。
以下に、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本実施の形態のモータ制御装置1は、図1を参照すると、三相ブラシレスDCモータであるBLDCモータ2を直流電源からの電力によって駆動する装置であり、直流電源の直流電圧を可変周波数かつ可変電圧の正弦波である3相交流電圧(3相交流電力)に変換してBLDCモータ2に供給する三相インバータ3と、三相インバータ3を駆動するドライブ信号を出力するドライブ回路4と、ロータとの相互作用でステータ巻線に誘起されるBEMF(逆起電力)を検出するBEMF検出回路5と、BLDCモータ2のロータ位置とステータとを一定の関係を保ち制御する制御部6とを備えている。
三相インバータ3は、パワーMOSFET等の複数のスイッチング素子を備えて構成され、上流側スイッチング素子と下流側スイッチング素子とからなる直列回路を三相分設けられている。PWM(Pulse Width Modulation)信号を用いた制御部6の制御動作によって、三相インバータ3は、直流電源の直流電圧を所定の周波数と電圧の3相交流電圧に変換して出力する。
BLDCモータ2をファンモータ、ポンプ用モータなどに適用する場合、BLDCモータ2を制御している制御量である制御周波数とデューティ量によりBLDCモータ2のロータ位置と電流位相とを一定の関係を保ち制御することが可能である。
ドライブ回路4は、制御部6から供給された3相分のPWM信号に基づいて、三相インバータ3の各スイッチング素子を駆動するドライブ信号を出力する。
BEMF検出回路5は、図2を参照すると、BLDCモータ2のU相巻線、V相巻線、W巻線のそれぞれの誘起電圧Vu、Vv、Vwと基準電圧Vrefとをそれぞれ比較かる比較器41、42、43を備え、誘起電圧Vu、Vv、Vwと基準電圧Vrefとをそれぞれ比較結果をBEMF(U)、BEMF(V)、BEMF(W)として出力する。BEMFの検出状態は、その時点のロータ位置によってハイ、ロウ、ハイとロウとが切り替わるエッジの3つのモードが存在する。BEMFの検出結果は、出力極性と判別方法で異なるが、本実施の形態では、目標とする制御周波数に対してロータの位置が進み位相の場合は「負(ロウ)」、遅れ位相の場合を「正(ハイ)」として以下説明する。
制御部6は、ハードウェアロジック等で構成され、ロータ位置検出部61と、速度演算部62と、速度制御部63と、デューティ設定部64と、制御周波数設定部65と、位相制御部66と、PWM制御部67と、位相誤差制御部68とを備えている。なお、制御部6内の構成は、ドライブ回路4を介して三相インバータ3を制御する機能ブロックであり、これら構成は専用の回路で構成しても、マイクロプロセッサにソフトウェアを組み込んで構成しても良い。
ロータ位置検出部61は、BEMF検出回路5から出力されるBEMF(U)、BEMF(V)、BEMF(W)によって、BLDCモータ2のステータに対するロータの位置を検出する。
速度演算部62は、ロータ位置検出部61によるロータ位置の検出間隔をカウントすることによりBLDCモータ2の回転速度を演算する。
速度制御部63は、速度演算部62で演算された回転速度と、速度指令値によって指定された指令回転速度との偏差に制御ゲインを付した値をデューティ設定部64に出力する。
デューティ設定部64は、速度制御部63から入力される値に基づいた演算結果を位相制御部66に出力する。デューティ設定部64は、速度制御部63から入力される値に基づき、回転速度指令に対し実回転速度が低いとデューティ量を大きくし、逆に実回転速度が高いとデューティ量を小さくする。
制御周波数設定部65は、三相インバータ3の出力周波数となる制御周波数を設定して、位相制御部66に出力する。
位相制御部66は、デューティ設定部64で設定されたデューティ量と、制御周波数設定部65で設定された制御周波数とから制御正弦波を生成し、PWM制御部67と位相誤差制御部68とに出力する。位相制御部66は、デューティ設定部64で設定されたデューティ量から制御正弦波の振幅を設定すると共に、制御周波数設定部65で設定された出力周波数から制御正弦波の周波数を制御周波数として設定する。
PWM制御部67は、位相制御部66で生成された制御正弦波とキャリアとの比較によって3相分のPWM信号をそれぞれ生成し、生成したPWM信号をドライブ信号としてドライブ回路4に出力し、ドライブ回路4を介して三相インバータ3を制御する。
位相誤差制御部68は、位相制御部66からの制御正弦波に基づいて生成したゲートオフ信号をPWM制御部67に出力することで、BEMFのエッジを検出するためにドライブ信号をオフにするオフ期間(例えば、30deg)を設け、この検出期間のBEMFの状態によって、インバータの出力周波数の位相とは異なる内部の位相同期信号である、FG信号によってスタートする次の位相の制御量をデューティ設定部64及び制御周波数設定部65に指示する。
次に、位相誤差制御部68による始動時の回転制御について図3乃至図7を参照して詳細に説明する。
始動時、制御部6は、直流通電によって極短い時間、直流通電でBLDCモータ2コイルに電流を流してロータ位置を固定した後、内部のFG信号を基準とした強制転流(オープンループ制御での位相シフト)によって強制的にコイル位相を変化させてBLDCモータ2を回転させる。強制転流期間において、位相誤差制御部68は、デューティ設定部64にューティ量の一定の割合での増加を指示すると共に、制御周波数設定部65に制御周波数の一定の割合での上昇を指示し、図3に示すように、予め設定された強制転流周波数と強制転流デューティ量まで増加上昇させる。強制転流周波数は、BEMF検出回路5で、BLDCモータ2のU相巻線、V相巻線、W巻線のそれぞれの誘起電圧Vu、Vv、Vwが十分に検出可能な値に設定される。
強制転流後、位相誤差制御部68は、制御周波数設定部65に対し、強制転流完了時点の強制転流周波数から、速度指令値によって指令された指令周波数まで一定の割合での昇を指示する。そして、制御周波数が指令周波数に到達すると、一定の出力周波数でモータが回転することになる。
強制転流完了から指令周波数に到達するまでの期間を加速期間とし、この加速期間中にBEMFの位相と制御周波数の位相とが同期状態となるデューティ量と制御周波数との関係を同期ポイントとする。
位相誤差制御部68は、図4に示すように、位相制御部66からの制御正弦波に基づいて生成したゲートオフ信号により、BEMFのエッジを検出するためにドライブ信号をオフにするオフ期間(例えば、30deg)をエッジ検出期間として設ける。位相制御部66によって生成される制御正弦波に基づいて想定されるBEMFがハイとロウとが切り替わるエッジのタイミングをBEMFエッジターゲットとし、このBEMFエッジターゲットを含む期間がエッジ検出期間として設けられる。
BEMFのエッジとBEMFエッジターゲットとの位相誤差θerrは、カウンタ等を使った演算結果により得ることができる。そして、BEMFのエッジがBEMFエッジターゲットより進み位相の場合、すなわち、図3に示すBEMF検出誤差(負)の場合、制御周波数を上昇させてBEMFエッジターゲットを遅らせるか、もしくはデューティ量を減少させて出力電流を少なくしてロータ位置を遅れ方向にすることで同期ポイントへ移動可能である。一方、BEMFのエッジがBEMFエッジターゲットより遅れ位相の場合、すなわち、図3に示すBEMF検出誤差(正)の場合、制御周波数を降下させてBEMFエッジターゲットを進めるか、もしくはデューティ量を増加させて出力電流を大きくしてロータ位置を進み方向にすることで同期ポイントへ移動可能である。
そこで、加速期間において、位相誤差制御部68は、制御周波数設定部65に対して予め設定された更新期間で制御周波数を加速レートで上昇させるように指示すると共に、BEMFのエッジとBEMFエッジターゲットとの位相誤差θerrに応じて、デューティ設定部64に対してデューティ量の増加もしくは減少を指示する。
図5を参照すると、エッジ検出期間にBEMFのエッジが検出され、BEMFのエッジがBEMFエッジターゲットより遅れ位相の場合、位相誤差制御部68は、制御周波数設定部65に対して、設定された加速レートでの制御周波数の上昇を指示すると共に、デューティ設定部64に対して、位相誤差θerrと制御周波数とに応じたデューティ換算分のデューティ量の増加を指示する。
また、エッジ検出期間にBEMFのエッジが検出され、BEMFのエッジがBEMFエッジターゲットより進み位相の場合、位相誤差制御部68は、制御周波数設定部65に対して、設定された加速レートでの制御周波数の上昇を指示すると共に、デューティ設定部64に対して、位相誤差θerrと制御周波数とに応じたデューティ換算分のデューティ量の減少を指示する。
さらに、エッジ検出期間にBEMFのエッジが検出されることなく、図4(b)に示すように、BEMFがハイで遅れ位相が大きい場合、位相誤差制御部68は、制御周波数設定部65に対して、設定された加速レートでの制御周波数の上昇を指示すると共に、デューティ設定部64に対して、予め設定された位相誤差θerrの最大値と制御周波数とに応じたデューティ換算分のデューティ量の増加を指示する。
さらに、エッジ検出期間にBEMFのエッジが検出されることなく、図4(d)に示すように、BEMFがロウで進み位相が大きい場合、位相誤差制御部68は、制御周波数設定部65に対して、加速レートよりも傾きが大きい加算加速レートでの制御周波数の上昇を指示すると共に、デューティ設定部64に対して、位相誤差θerrの最大値と制御周波数とに応じたデューティ換算分のデューティ量の減少を指示する。なお、加算加速レートは、制御周波数を一定割合で上昇する加速レートよりBEMFの検出誤差に対してPI制御ゲインの様に2倍、4倍などの様に上昇割合を変化させるものである。
従って、加速期間での制御ステップは、以下のステップA~Fとなる。
ステップA:強制転流完了時点の強制転流周波数と強制転流デューティ量を初期値とする。
ステップB:BEMFエッジターゲットを含む正弦波変調の特定期間をオフ期間(エッジ検出期間)にしてBEMFの極性又はエッジ検出する。
ステップC:オフ期間(エッジ検出期間)にBEMFのエッジが検出されなかった場合、BEMFの極性を得る。
ステップD:BEMFの極性が遅れ位相(追従)の場合、制御周波数を加速レートで上昇させると共に、予め設定した位相誤差θerrの最大値に基づいてデューティ量を補正し、デューティ量を増加させる。また、BEMFの極性が進み位相(ロータの回転位相が先行)の場合、制御周波数を加速レートよりも傾きが大きい加算加速レートで上昇させると共に、予め設定した位相誤差θerrの最大値に基づいてデューティ量を補正し、デューティ量を減少させる。
ステップE:オフ期間(エッジ検出期間)にBEMFのエッジが検出された場合、BEMFエッジのBEMFエッジターゲットに対する位相誤差θerrを得る。
ステップF:制御周波数を加速レートで上昇させると共に、位相誤差θerrに基づいてデューティ量を補正し、遅れ位相の場合はデューティ量を増加させ、進み位相の場合、デューティ量を減少させる。
ステップG:ステップB~Fを繰り返し、制御周波数が指令周波数に到達すると、加速期間を終了させる。
これにより、BEMFのエッジ検出状態に拘わらず、少なくとも加速レート以上で制御周波数が上昇することになる。従って、図6に示すように、強制転流期間が経過した後の加速期間で、制御周波数を設定された加速レートで指令周波数まで上昇させることができ、所定の加速期間で停止状態から指令周波数まで到達させることができる。
そして、強制転流完了時点では、BEMFのエッジとBEMFエッジターゲットとの位相誤差θerrが大きくなり、BEMFのエッジが検出できない場合でも、BEMFの極性に応じたデューティ量の増減によって、図7に示すように、BEMFのエッジが検出できる状態に移行させることができる。なお、図7は、加速時におけるモータ電流と制御周波数とBEMFの位相の状態を示したものある。その後は、位相誤差θerrに応じたデューティ量の増減によって、制御周波数を同期ポイントに沿って上昇させることができる。
なお、オフ期間(エッジ検出期間)に複数回(例えば、3回)連続でBEMFのエッジを検出できた場合、同期状態に移行させる同期移行期間が完了したと判断し、移行はBEMFのエッジ検出を前提とした制御(ステップB、E、F)に切り換えても良い。
また、同期移行期間の完了時には、BEMFエッジのBEMFエッジターゲットに対する位相誤差θerrが小さくなっていることが想定されるため、位相誤差制御部68がPWM制御部67に指示してオフ期間(エッジ検出期間)を狭く(例えば、30degから7.5deg)させると、好適である。この場合、ドライブ回路4の強制オフ期間が短くなるため、よりモータ制御性が向上する。
さらに、BEMFエッジターゲットは、OFF期間の中央ではなく、わずかに遅れ位相(例えば、3.75度程度)に設定すると良い。この場合には、遅れ位相で制御できるため、加速期間中における電流乱れ、及びモータのロータ位置とBEMFの位相との同期外れ、いわゆる脱調を抑えることができる。
なお、以上で説明した加速制御は、U、V、W相のいずれか1相で実施することができ、2相や3相にすることでさらに同期精度や加速時間の改善も可能である。また、本実施の形態は、120度変調方式にも適用可能である。
以上説明したように、本実施の形態は、ステータと、永久磁石を設けられたロータとを有するBLDCモータ2に交流電圧を供給して駆動する三相インバータ3(インバータ回路)を制御するモータ制御装置1であって、三相インバータ3を制御するPWM信号のデューティ量を設定するデューティ設定部64と、三相インバータ3からBLDCモータ2に供給される交流電圧の出力周波数となる制御周波数を設定する制御周波数設定部65と、制御周波数に基づくBEMFエッジターゲットを含むオフ期間(エッジ検出期間)で、ステータのコイルに発生するBEMF(誘起電圧)の極性が切り換わるBEMFエッジを検出するロータ位置検出部61と、強制転流後の加速期間において、予め設定された加速レートで制御周波数の上昇を制御周波数設定部65に指示すると共に、ロータ位置検出部61によって検出されたBEMFエッジとBEMFエッジターゲットとの位相誤差θerrに基づいて、遅れ位相の場合はデューティ量の増加をデューティ設定部64に指示し、進み位相の場合はデューティ量の減少をデューティ設定部64に指示する位相誤差制御部68とを備えている。
この構成により、強制転流期間が経過した後の加速期間で、制御周波数を同期ポイントに沿って指令周波数まで上昇させることができ、加速期間が延びてしまうことなく、所定の加速期間で停止状態から指令周波数まで到達させることができる。
さらに、本実施の形態において、位相誤差制御部68は、ロータ位置検出部61によってBEMFエッジが検出できなかった場合、BEMFの極性によって位相状態を判断する。
この構成により、BEMFエッジが検出できなかった場合に位相状態を判断し、進み位相の場合に、予め設定された加速レート以上で制御周波数を上昇させることで、同期ポイントに向けてロータ位置を移動させることができる。
さらに、本実施の形態において、位相誤差制御部68は、ロータ位置検出部61によってBEMFエッジが検出できなかった場合、予め設定された位相誤差θerrの最大値に基づいて、遅れ位相の場合はデューティ量の増加をデューティ設定部64に指示し、進み位相の場合はデューティ量の減少をデューティ設定部64に指示する。
この構成により、同期ポイントに向けて速やかに移動させ、BEMFエッジを検出できる状態に移行させることができる。
さらに、本実施の形態において、位相誤差制御部68は、BEMFエッジが検出された場合と、BEMFエッジが検出されず、遅れ位相の場合とには、加速レートでの制御周波数の上昇を制御周波数設定部65に指示し、BEMFエッジが検出されず、進み位相の場合には、加速レートよりも傾きが大きい加算加速レートでの制御周波数の上昇を制御周波数設定部65に指示する。
この構成により、BLDCモータ2の駆動が不安定である、BEMFエッジが検出されない進み位相の状態を速やかに解消することができる。
さらに、本実施の形態において、BEMFエッジターゲットをエッジ検出期間の中心ではなく、遅れ位相に設定することで、モータの駆動状態が安定方向である遅れ位相にシフトして制御できるため、加速期間の電流乱れを抑えることができる。
さらに、本実施の形態において、位相誤差制御部83は、ロータ位置検出部61によってオフ期間(エッジ検出期間)で予め設定された複数回連続でBEMFのエッジを検出できた場合、PWM制御部67に指示してオフ期間(エッジ検出期間)を狭くさせる。
この構成により、ドライブ回路4の強制オフ期間が短くなるため、よりモータ制御性が向上する。
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、同一構成要素には、各図において、同一符号を付している。
1 モータ制御装置
2 BLDCモータ
3 三相インバータ
4 ドライブ回路
5 BEMF検出回路
6 制御部
41、42、43 比較器
61 ロータ位置検出部
62 速度演算部
63 速度制御部
64 デューティ設定部
65 制御周波数設定部
66 位相制御部
67 PWM制御部
68 位相誤差制御部

Claims (7)

  1. ステータと、永久磁石を設けられたロータとを有するBLDCモータに交流電圧を供給して駆動するインバータ回路を制御するモータ制御装置であって、
    前記インバータ回路を制御するPWM信号のデューティ量を設定するデューティ設定部と、
    前記インバータ回路から前記BLDCモータに供給される前記交流電圧の出力周波数となる制御周波数を設定する制御周波数設定部と、
    前記制御周波数に基づくBEMFエッジターゲットを含むエッジ検出期間で、前記ステータのコイルに発生する誘起電圧の極性が切り換わるBEMFエッジを検出するロータ位置検出部と、
    強制転流後の加速期間において、予め設定された加速レートで前記制御周波数の上昇を前記制御周波数設定部に指示すると共に、前記ロータ位置検出部によって検出された前記BEMFエッジと前記BEMFエッジターゲットとの位相誤差に基づいて、遅れ位相の場合は前記デューティ量の増加を前記デューティ設定部に指示し、進み位相の場合は前記デューティ量の減少を前記デューティ設定部に指示する位相誤差制御部と、を具備することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記位相誤差制御部は、前記ロータ位置検出部によって前記BEMFエッジが検出できなかった場合、前記誘起電圧の極性によって位相状態を判断することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記位相誤差制御部は、前記ロータ位置検出部によって前記BEMFエッジが検出できなかった場合、予め設定された位相誤差の最大値に基づいて、遅れ位相の場合は前記デューティ量の増加を前記デューティ設定部に指示し、進み位相の場合は前記デューティ量の減少を前記デューティ設定部に指示することを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記位相誤差制御部は、前記BEMFエッジが検出された場合と、前記BEMFエッジが検出されず、遅れ位相の場合とには、前記加速レートでの前記制御周波数の上昇を前記制御周波数設定部に指示し、前記BEMFエッジが検出されず、進み位相の場合には、前記加速レートよりも傾きが大きい加算加速レートでの前記制御周波数の上昇を前記制御周波数設定部に指示することを特徴とする請求項2又は3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記BEMFエッジターゲットは、前記エッジ検出期間の中心部から遅れ位相に設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモータ制御装置。
  6. 前記位相誤差制御部は、前記ロータ位置検出部によって前記エッジ検出期間で予め設定された複数回連続で前記EMFのエッジを検出できた場合、前記エッジ検出期間を狭くさせることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のモータ制御装置。
  7. ステータと、永久磁石を設けられたロータとを有するBLDCモータに交流電圧を供給して駆動するインバータ回路を制御するモータ制御方法であって、
    前記インバータ回路から前記BLDCモータに供給される前記交流電圧の出力周波数となる制御周波数に基づくBEMFエッジターゲットを含むエッジ検出期間で、前記BLDCモータの誘起電圧の極性が切り換わるBEMFエッジを検出し、
    強制転流後の加速期間において、前記制御周波数を予め設定された加速レートで上昇させると共に、前記BEMFエッジターゲットと前記BEMFエッジとの位相誤差に基づいて、遅れ位相の場合は前記インバータ回路を制御するPWM信号のデューティ量を増加させ、進み位相の場合は前記デューティ量を減少させることを特徴とするモータ制御方法。
JP2020152800A 2020-09-11 2020-09-11 モータ制御装置及びモータ制御方法 Pending JP2022047079A (ja)

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