JP2022045710A - 遠心圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動ローラを支持する軸受の内輪の摩耗を抑制しつつ軸受の外輪を支持するとともに増速機を小型化できる遠心圧縮機を提供すること。【解決手段】第3収容部143は、第3収容部143を規定する底面147と、第3収容部143を規定する側面148と、底面147に設けられ、増速機側に向けて開口する凹部149と、を有している。互いに切り欠かれた第2の挿通孔14cの内周面の一部及び側面148の一部が連通している。可動ローラを支持する軸受は、外輪のみが底面147に当接して支持されている。【選択図】図4

Description

本発明は、遠心圧縮機に関する。
従来、特許文献1に記載される増速機を備える遠心圧縮機が知られている。
上記の増速機は、電動モータによって回転する第1のシャフトの動力を第2のシャフトに伝達するものである。増速機は、第1のシャフトの回転に伴って回転するリング部材と、リング部材と第2のシャフトとの間に設けられた3つのローラと、を有している。3つのローラは、1つの可動ローラ、及び2つの固定ローラを含んでいる。
遠心圧縮機は、増速機が収容され、第1のシャフトが挿通される第1の挿通孔及び第2のシャフトが挿通される第2の挿通孔が形成されたハウジングを備えている。ハウジングには、可動ローラを支持する軸受が収容され、第2のシャフトの軸線方向において凹状の収容部が形成されている。
特開2017-180791号公報
上記の遠心圧縮機では、可動ローラを支持する軸受の内輪が可動ローラとともに収容部内を移動する。また、可動ローラを支持する軸受の内輪が可動ローラとともに回転する。したがって、可動ローラを支持する軸受の内輪と収容部の底面とが摩擦する。そのため、可動ローラを支持する軸受の内輪が摩耗する虞がある。
また、上記の遠心圧縮機において、第2の挿通孔と収容部とが第2のシャフトの径方向において離間して配置されているため、増速機の大型化に繋がる。
本発明の目的は、可動ローラを支持する軸受の内輪の摩耗を抑制しつつ増速機を小型化できる遠心圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決する遠心圧縮機は、駆動源によって回転する第1のシャフトの動力を第2のシャフトに伝達する増速機と、前記増速機が収容され、前記第1のシャフトが挿通される第1の挿通孔及び前記第2のシャフトが挿通される第2の挿通孔が形成されたハウジングと、を備え、前記増速機は、前記第1のシャフトの回転に伴って回転するリング部材と、前記リング部材と前記第2シャフトの間に設けられた、固定ローラ及び可動ローラを含む複数のローラと、を有し、前記ハウジングには、前記第2のシャフトの軸線方向に延び、前記第2の挿通孔を規定する内面と、前記可動ローラを支持する軸受が収容され、前記増速機側に向けて開口する収容部と、が形成された遠心圧縮機であって、前記軸受は、少なくとも内輪と外輪を備える転がり軸受であり、前記収容部は、前記収容部を規定する底面と、前記収容部を規定する側面と、前記底面に設けられ、前記増速機側に向けて開口する凹部と、を有し、互いに切り欠かれた前記内面の一部及び前記側面の一部が連通し、前記軸受は、前記外輪のみが前記底面に当接して支持されている。
これによれば、可動ローラを支持する軸受の外輪のみが収容部を規定する底面に当接して支持されている。そのため、可動ローラを支持する軸受の内輪と収容部を規定する底面との摩擦が抑制されている。よって、可動ローラを支持する軸受の内輪の摩耗を抑制しつつ軸受の外輪を支持できる。
そして、第2の挿通孔の内面の一部と収容部を規定する側面とが互いに連通している。そのため、第2のシャフトの径方向において収容部が第2の挿通孔に開口している。よって、収容部と第2の挿通孔とは、第2のシャフトの径方向において一部重なり合うように配置されている。よって、可動ローラがより第2のシャフト寄りに配置され、第2のシャフトの径方向において、増速機を小型化できる。したがって、可動ローラを支持する軸受の内輪の摩耗を抑制しつつ増速機を小型化できる。
上記の遠心圧縮機において、前記凹部は、前記凹部を規定する底面と、前記凹部を規定する側面と、を有し、前記内輪は、前記凹部の前記底面に接触しないとよい。
これによれば、可動ローラを支持する軸受の内輪が凹部の規定する底面に接触しないため、可動ローラを支持する軸受の内輪と、凹部を規定する底面との間には空隙が形成される。したがって、可動ローラを支持する軸受の内輪は、凹部を規定する底面にも接触することがないため、可動ローラを支持する軸受の内輪の摩耗をより抑制できる。
上記の遠心圧縮機において、前記第2のシャフトの外周面と、前記内面との間には、シール部材が設けられ、前記ハウジングは、前記内面に開口するとともに前記シール部材にオイルを供給するオイル供給孔と、前記凹部の前記側面と前記第2の挿通孔とを連通する連通路と、を有するとよい。
これによれば、オイル供給孔を通じてオイルが第2の挿通孔に供給されるため、シール部材の潤滑性を向上できる。また、第2の挿通孔に供給されたオイルは、連通路を介して収容部にも供給されるため、収容部内の軸受の潤滑性も向上できる。
上記の遠心圧縮機において、前記凹部の前記側面の少なくとも一端には、他の部分よりも内側に突出する屈曲部が形成されているとよい。
これによれば、凹部の側面の少なくとも一端に屈曲部が形成されているため、凹部の側面に沿って流れるオイルが第2の挿通孔に向けて戻ることを抑制する。よって、収容部に供給されたオイルをシール部材側に流出し難くすることができる。
この発明によれば、可動ローラを支持する軸受の内輪の摩耗を抑制しつつ軸受の外輪を支持するとともに増速機を小型化できる。
実施形態における遠心圧縮機を示す断面図。 図1に記載のメカニカルシール近傍を拡大した部分断面図。 増速機の一部を示す分解斜視図。 軸受の収容部を示した斜視図。 可動ローラを支持する軸受の初期位置を示す正面図。 可動ローラを支持する軸受の限界位置を示す正面図。
以下、遠心圧縮機の一実施形態について図1~図6にしたがって説明する。本実施形態の遠心圧縮機は、燃料電池を電力源として走行する燃料電池車両(FCV)に搭載され、燃料電池に対して空気を供給する。
図1に示すように、遠心圧縮機10の略筒状のハウジング11は、有底円筒状のモータハウジング12と、モータハウジング12に連結される有底円筒状の増速機ハウジング13と、増速機ハウジング13に連結されるプレート14と、プレート14に連結されるコンプレッサハウジング15と、を備えている。モータハウジング12、増速機ハウジング13、プレート14、及びコンプレッサハウジング15は、例えばアルミニウムにより形成された金属材料製であり、ハウジング11の軸線方向にこの順序で配列されている。
ハウジング11内には、電動モータ20を収容するモータ室12c、増速機50を収容する増速機室13c、インペラ40を収容するインペラ室15bが形成されている。
モータ室12cは、モータハウジング12の円板状の底壁12aの内面、底壁12aの外周縁から円筒状に延設された周壁12bの内周面、及び増速機ハウジング13の底壁13aの外面によって区画されている。すなわち、周壁12bにおける底壁12aとは反対側の開口は、増速機ハウジング13の底壁13aにより閉塞されている。底壁12aの内面には、筒状のボス部12dが突出している。
増速機室13cは、増速機ハウジング13の円板状の底壁13aの内面、底壁13aの外周縁から円筒状に延設された周壁13bの内周面、及びプレート14の面14aによって区画されている。すなわち、周壁13bにおける底壁13aとは反対側の開口は、プレート14により閉塞されている。底壁13aの中央部には、後述する第1のシャフト31が挿通される第1の挿通孔13dが形成されている。増速機室13c内にはオイルが貯留されている。
インペラ室15bは、コンプレッサハウジング15とプレート14とによって区画されている。コンプレッサハウジング15は、プレート14における増速機ハウジング13とは反対側の面14bに連結されている。吸入口15aは、コンプレッサハウジング15におけるプレート14とは反対側の端面の中央部に開口するとともに、ハウジング11の板厚方向に延びている。インペラ室15bと吸入口15aとは連通している。インペラ室15bは、吸入口15aから離れるにつれて徐々に拡径していく略円錐台形状になっている。コンプレッサハウジング15内には、後述する第2のシャフト32が突出している。
プレート14は、インペラ室15bと増速機室13cとを仕切っている。プレート14の中央部には、第2のシャフト32が挿通される第2の挿通孔14cが形成されている。
遠心圧縮機10は、駆動源としての電動モータ20と、電動モータ20によって回転する第1のシャフト31と、インペラ40と、第1のシャフト31よりも高速に回転する第2のシャフト32と、を備えている。
電動モータ20は、ステータ21と、ステータ21の内側に配置されるロータ22とからなる。ロータ22は、第1のシャフト31に固定されるとともに第1のシャフト31と一体的に回転する。ロータ22は、第1のシャフト31に止着された円筒状のロータコア22aと、ロータコア22aに設けられた図示しない複数の永久磁石と、を有している。ステータ21は、モータハウジング12の周壁12bの内周面に固定された筒状のステータコア21aと、ステータコア21aに捲回されたコイル21bと、を有している。そして、コイル21bに電流が流れることによって、ロータ22と第1のシャフト31とが一体的に回転する。
第1のシャフト31は、第1のシャフト31の軸線方向がモータハウジング12の軸線方向に一致した状態でモータハウジング12内に収容されている。第1のシャフト31の第1端部は、ボス部12d内に挿入されている。そして、第1のシャフト31の第1端部とボス部12dとの間には、第1軸受33が設けられている。第1のシャフト31の第1端部は、第1軸受33を介してモータハウジング12の底壁12aに回転可能に支持されている。
第1のシャフト31の第2端部は、第1の挿通孔13dに挿入されている。第1のシャフト31の第2端部と第1の挿通孔13dとの間には、第2軸受34が設けられている。第1のシャフト31の第2端部は、第2軸受34を介して増速機ハウジング13の底壁13aに回転可能に支持されている。第1のシャフト31の第2端部は、モータ室12cから第1の挿通孔13dを貫通して増速機ハウジング13内に突出している。
第1のシャフト31の第2端部と第1の挿通孔13dとの間には、第2軸受34よりもモータ室12c寄りにシール部材35が設けられている。シール部材35は、増速機室13c内に貯留されているオイルが、第1のシャフト31の外周面と第1の挿通孔13dの内周面との間を介してモータ室12cに洩れ出すことを抑制している。
第2のシャフト32の第1端部は、増速機室13cに収容されている。第2のシャフト32の第2端部は、コンプレッサハウジング15内に突出している。第2のシャフト32は、第2の挿通孔14cに挿通される。すなわち、第2のシャフト32は、増速機室13c内から第2の挿通孔14cを挿通してインペラ室15b内に突出している。第2のシャフト32の軸線は、第1のシャフト31の軸線と一致している。
インペラ40は、基端面40aから先端面40bに向かうに従って徐々に縮径した筒状である。インペラ40は、インペラ40の回転軸線方向に延び、且つ、第2のシャフト32が挿通可能な挿通孔40cを有している。インペラ40は、第2のシャフト32におけるコンプレッサハウジング15内に突出している突出端部が挿通孔40cに挿通された状態で、第2のシャフト32と一体的に回転可能に第2のシャフト32に取り付けられている。なお、基端面40aは、インペラ背面である。
遠心圧縮機10は、インペラ40によって圧縮された空気が流入するディフューザ流路41と、ディフューザ流路41を通過した空気が流入する吐出室42と、を備えている。
ディフューザ流路41は、コンプレッサハウジング15におけるプレート14と対向する面と、プレート14とによって区画されている。ディフューザ流路41は、インペラ室15bよりも第2のシャフト32の径方向外側に位置するとともにインペラ室15bに連通している。ディフューザ流路41は、インペラ40及びインペラ室15bを囲む環状に形成されている。
吐出室42は、ディフューザ流路41よりも第2のシャフト32の径方向外側に位置するとともにディフューザ流路41に連通している。吐出室42は、環状である。
遠心圧縮機10は、第2のシャフト32の外周面と第2の挿通孔14cの内周面との間に設けられるシール部材としてのメカニカルシール60と、第2の挿通孔14cに連通するとともにメカニカルシール60にオイルを供給するオイル供給孔70と、を備えている。また、遠心圧縮機10は、モータハウジング12の底壁12aに設けられるオイルポンプ80を備えている。オイルポンプ80は、第1のシャフト31の第1端に接続されるとともにオイル供給孔70にオイルを流動させる動力源となる。
図2に示すように、メカニカルシール60は、第2のシャフト32と一体的に回転する回転環61と、第2の挿通孔14cに固定される固定環62と、固定環62を覆った状態で第2の挿通孔14cに嵌合されるカートリッジ63と、を備えている。
回転環61は、第2のシャフト32の外周面に取り付けられている。回転環61は、円環状である。固定環62は、回転環61に対して第2のシャフト32の軸線方向で対向配置されるとともに第2のシャフト32を囲んだ状態で第2の挿通孔14cに固定されている。固定環62は、回転環61よりもインペラ室15b寄りに配置されている。
カートリッジ63は、円環状の底壁63aと、底壁63aの内周縁から回転環61に向けて起立する筒状の内周壁63bと、底壁63aの外周縁から回転環61に向けて起立する円筒状の外周壁63cと、外周壁63cの先端から第2のシャフト32の径方向の外側に延びる係止部63dと、を有している。外周壁63cは、第2の挿通孔14cの内周面に沿って延びている。外周壁63cは、第2の挿通孔14cの内周面に嵌合されている。外周壁63cが第2の挿通孔14cの内周面に嵌合された状態で、係止部63dは、第2のシャフト32の軸線方向において、プレート14に係止している。そのため、カートリッジ63は、外周壁63cが第2の挿通孔14cの内周面に嵌合され、且つ係止部63dがプレート14に係止することにより、第2の挿通孔14cに固定されている。なお、図4に示すが本実施形態の係止部63dは、3つ設けられ、第2のシャフト32の周方向において所定の間隔をおいて配置されている。
内周壁63bの内側には、第2のシャフト32が挿通され、内周壁63bと第2のシャフト32とは、第2のシャフト32の径方向において対向している。固定環62は、底壁63a、内周壁63b、及び外周壁63cによって区画される空間に配置されている。カートリッジ63は、固定環62を第2のシャフト32と一体回転しないように保持している。
図1に示すように、オイル供給孔70は、第1接続通路71、第2接続通路72、第3接続通路73、第4接続通路74、第5接続通路75、及び第5接続通路75から分岐するシール部材側供給通路76と増速機側供給通路77を有している。
第1接続通路71は、増速機室13cから増速機ハウジング13の周壁13b内をモータハウジング12に向けて延びている。第1接続通路71の第1端は、増速機室13cの重力方向下側に接続されている。第1接続通路71の第2端は、増速機ハウジング13の底壁13aを貫通してモータハウジング12の周壁12bの先端に開口している。
第2接続通路72は、モータハウジング12の底壁12aと周壁12bとに形成されている。第2接続通路72の第1端は、周壁12bの先端に開口している。第2接続通路72の第1端は、第1接続通路71の第2端に連通している。第2接続通路72の第2端は、底壁12aに設けられたオイルポンプ80の吸入口80aに接続されている。
第3接続通路73は、モータハウジング12の底壁12aと周壁12bとに形成されている。第3接続通路73の第1端は、オイルポンプ80の吐出口80bに接続されている。第3接続通路73の第2端は、周壁12bの先端に開口している。
第4接続通路74は、増速機ハウジング13の底壁13a及び周壁13bを貫通している。第4接続通路74の第1端は、底壁13aに開口している。第4接続通路74の第1端は、第3接続通路73の第2端に連通している。第4接続通路74の第2端は、周壁13bの先端に開口している。
第5接続通路75は、プレート14に形成されている。第5接続通路75の第1端は、プレート14の面14aに開口している。第5接続通路75の第1端は、第4接続通路74の第2端と連通している。第5接続通路75の第2端は、プレート14の内部に位置している。
シール部材側供給通路76は、プレート14に形成されている。シール部材側供給通路76は、第5接続通路75と第2の挿通孔14cとを接続している。シール部材側供給通路76は、第5接続通路75と増速機側供給通路77の分岐点から第2の挿通孔14cに向けて延びている。シール部材側供給通路76は、第2の挿通孔14cの内周面に開口している。
図2に示すように、シール部材側供給通路76の開口は、第2のシャフト32の径方向において、メカニカルシール60の回転環61と固定環62との摺動部分に対向している。
図1に示すように、増速機側供給通路77は、プレート14に形成されている。増速機側供給通路77は、第5接続通路75と増速機室13cとを接続している。増速機側供給通路77は、第5接続通路75とシール部材側供給通路76の分岐点から増速機室13cに向けて延びている。
図1に示すように、遠心圧縮機10は、第1のシャフト31の動力を第2のシャフト32に伝達する増速機50を備えている。
増速機50は、トラクションドライブ式である。増速機50は、第1のシャフト31の第2端に連結されたリング部材51を備えている。リング部材51は、第1のシャフト31の回転に伴って回転する。リング部材51は、第1のシャフト31の第2端に連結された円板状のベース51aと、ベース51aの外縁から円筒状に延設された筒部51bと、を有する有底円筒状である。ベース51aは、第1のシャフト31に対して第1のシャフト31の径方向に延びている。筒部51bの軸線は、第1のシャフト31の軸線と一致している。
第2のシャフト32の一部は、筒部51bの内側に配置されている。増速機50は、リング部材51の筒部51bと第2のシャフト32との間に設けられた3つのローラ52を備えている。
図3に示すように、3つのローラ52は、同一形状である。3つのローラ52は、第2のシャフト32の周方向に互いに所定の間隔を空けて配置されている。
図1及び図3に示すように、ローラ52は、筒部51bの内周面及び第2のシャフト32の外周面の双方と当接する。ローラ52は、円柱状のローラ部52aと、ローラ部52aの第1端面52bから軸線方向に突出する円柱状の第1突起52cと、ローラ部52aの第2端面52dから軸線方向に突出する円柱状の第2突起52eと、を有している。ローラ部52aの軸線、第1突起52cの軸線、及び第2突起52eの軸線は一致している。ローラ52の軸線方向と第2のシャフト32の軸線方向とは一致している。
増速機50は、プレート14と協働してローラ52を回転可能に支持する支持部材53を備えている。支持部材53は、筒部51bの内側に配置されている。支持部材53は、円板状の支持ベース53aと、支持ベース53aから立設された柱状の3つの立設壁53bと、を有している。支持ベース53aは、ローラ52の回転軸線方向に対してプレート14とは反対側に配置されている。3つの立設壁53bは、筒部51bの内周面と、隣り合う2つのローラ部52aの外周面とによって区画された3つの空間を埋めるようにそれぞれ配置される。
図3に示すように、プレート14には、第1収容部141、第2収容部142、及び第3収容部143が形成されている。各収容部141,142,143は、面14aに対して第2のシャフト32の軸線方向において凹状に形成されている。各収容部141,142,143は、3つのローラ52同士の間隔に合わせて、第2のシャフト32の周方向に間隔を隔てて配置されている。各収容部141,142,143は、第2のシャフト32の径方向において第2の挿通孔14cの内周面に開口している。
図4に示すように、第2の挿通孔14cは、3つの内面14dを有している。3つの内面14dは、第2のシャフト32の周方向に間隔を隔てて配置されている。3つの内面14dは、第2のシャフト32の軸線方向に延びている。3つの内面14dは、第2のシャフト32の周方向に円弧状に延びる円弧面である。3つの内面14dそれぞれを第2のシャフト32の周方向に仮想的に延長すると、1つの仮想的な円孔が形成される。3つの内面14dは、1つの仮想的な円孔のうち3箇所に各収容部141,142,143が重なるように配置されることにより第2の挿通孔14cの内周面の一部を切り欠くように形成される。3つの内面14dのうち1つには、シール部材側供給通路76が開口している。なお、3つの内面14dは、第2の挿通孔14cを規定する内面であり、且つ第2の挿通孔14cの内周面である。
第1収容部141及び第2収容部142は、第2のシャフト32の径方向に延びる底面144と、第2のシャフト32の軸線方向に延びる側面145と、を有している。底面144は、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき、C字状である。側面145は、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき、一部切り欠かれており、第2の挿通孔14cの内周面に開口するようにC字状をなしている。各側面145の両端は、隣り合う3組の内面14dのうち1組の内面14dの端部に連続している。側面145と第2の挿通孔14cの内面14dとの一対の境界B1は、第2のシャフト32の軸線方向に延びる線状をなしている。
底面144は、第1収容部141及び第2収容部142を規定する底面である。側面145は、第1収容部141及び第2収容部142を規定する側面である。よって、互いに切り欠かれた第2の挿通孔14cの内周面の一部及び側面145の一部が連通することにより、第1収容部141と第2の挿通孔14cとが連通し、且つ第2収容部142と第2の挿通孔14cとが連通している。なお、底面144は、一対の境界B1よりも第2の挿通孔14cに臨む位置まで延びている。
第1収容部141及び第2収容部142は、各底面144に設けられる凹部146を有している。凹部146は、第2のシャフト32の径方向に延びる底面146aと、第2のシャフト32の軸線方向に延びる側面146bと、を有している。底面146aは、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき、円板状である。側面146bは、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき、一部切り欠かれており、C字状をなしている。底面146aは、凹部146を規定する底面である。側面146bは、凹部146を規定する側面である。
ハウジング11は、凹部146の側面146bと第2の挿通孔14cとを連通する第1連通路146cを有している。第1連通路146cは、第2のシャフト32の径方向に延びる端面146dと、第2のシャフト32の軸線方向に延びる一対の側面146eと、を有している。端面146dは、底面146aと滑らかに連続している。一対の側面146eそれぞれは、側面146bの両端に連続するとともに第2のシャフト32の径方向にも延びている。なお、第1収容部141及び第2収容部142それぞれに連通する第1連通路146cの端面146dには、メカニカルシール60のカートリッジ63が有する係止部63dが第2のシャフト32の軸線方向において係止される。
第3収容部143は、第2のシャフト32の径方向に延びる底面147と、第2のシャフト32の軸線方向に延びる側面148と、を有している。底面147は、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき、C字状である。側面148は、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき、一部切り欠かれており、第2の挿通孔14cの内周面に開口するようにC字状をなしている。側面148の両端は、隣り合う3組の内面14dのうち1組の内面14dの端部に連続している。側面148と第2の挿通孔14cの内面14dとの一対の境界B2は、第2のシャフト32の軸線方向に延びる線状をなしている。第2のシャフト32の径方向において、側面148における第2の挿通孔14cに向けての開口とは反対側に位置する面は、一対の境界B2が対向する方向と同じ方向に延びる平面148aである。側面148における平面148aの両端に連続する面は、円弧面148bである。側面148の各円弧面148bの端部が、隣り合う3組の内面14dのうち1組の内面14dの端部に連続している。
底面147は、第3収容部143を規定する底面である。側面148は、第3収容部143を規定する側面である。よって、互いに切り欠かれた第2の挿通孔14cの内周面の一部及び側面148の一部が連通することにより、第3収容部143と第2の挿通孔14cとが連通している。また、底面147は、一対の境界B2よりも第2の挿通孔14cに臨む位置まで延びている。
第3収容部143は、底面147に設けられる凹部149を有している。凹部149は、第2のシャフト32の径方向に延びる底面149aと、第2のシャフト32の軸線方向に延びる側面149bと、を有している。底面149aは、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき、長円形状をなしている。底面149aは、一対の境界B2が対向する方向が長手となるように配置されている。すなわち、第3収容部143は、一対の境界B2が対向する方向が長手となるように配置されている。側面149bは、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき、一部切り欠かれており、略C字状をなしている。底面149aは、凹部149を規定する底面である。側面149bは、凹部149を規定する側面である。
側面149bは、C字状をなす第1側面149fと、側面149bの両端に位置する一対の第2側面149gと、第1側面149fと第2側面149gとを連続する第3側面149hと、を有している。第1側面149fは、第2のシャフト32の径方向において、C字状の開口を第2の挿通孔14cに向けた状態で配置されている。一対の第2側面149gは、第1側面149fよりも凹部149の内側に位置している。第3側面149hは、第1側面149f及び第2側面149gに交わるように延びている。凹部149の側面149bの両端には、側面149bのうち両端を除く他の部分である第1側面149fより内側に突出する第2側面149g及び第3側面149hが形成されている。第2側面149g及び第3側面149hは、第1側面149fよりも凹部149の内側に突出する屈曲部Bpである。また、第2側面149gが第1側面149fよりも凹部149の内側に位置しているため、底面147における第2側面149g及び第3側面149hと連続している部分も、底面147における第1側面149fと連続している部分よりも凹部149の内側に突出している。
ハウジング11は、凹部149の側面149bと第2の挿通孔14cとを連通する連通路である第2連通路149cを有している。第2連通路149cは、第2のシャフト32の径方向に延びる端面149dと、第2のシャフト32の軸線方向に延びる一対の側面149eと、を有している。端面149dは、底面149aと滑らかに連続している。一対の側面149eそれぞれは、第2側面149gに連続するとともに第2のシャフト32の径方向にも延びている。なお、第2連通路149cの端面149dには、メカニカルシール60のカートリッジ63が有する係止部63dが第2のシャフト32の軸線方向において係止される。
図3に示すように、支持ベース53aには、第1収容部531、第2収容部532、及び第3収容部533が形成されている。各収容部531,532,533は、第2のシャフト32の軸線方向において凹状に形成されている。各収容部531,532,533は、3つのローラ52同士の間隔に合わせて、第2のシャフト32の周方向に間隔を隔てて配置されている。第1収容部531及び第2収容部532は、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき、円形状をなしている。第1収容部531及び第2収容部532それぞれは、第2のシャフト32の軸線方向において、第1収容部141及び第2収容部142と対向する位置に配置されている。第3収容部533は、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき、長円形状をなしている。第3収容部533は、第2のシャフト32の軸線方向において、第3収容部143と対向する位置に配置されている。第3収容部533は、第3収容部143と同じ方向に延びる長円形状をなしている。なお、図3において各収容部531,532,533の存在を確認し易いように支持部材53の支持ベース53aを一部断面で示している。
各収容部141,142,143内には、3つのローラ52それぞれを支持する軸受54が収容されている。軸受54は、転がり軸受である。第1収容部141及び第2収容部142に収容される軸受54は、第1収容部141及び第2収容部142内での移動が規制されている。なお、各収容部141,142,143は、増速機50側に開口している。そのため、凹部146及び凹部149は、増速機50側に開口している。
第3収容部143に収容される軸受54は、第2のシャフト32の径方向への移動が平面148aにより規制され、一対の円弧面148b間を移動可能である。
各収容部531,532,533内には、3つのローラ52それぞれを支持する軸受57が収容されている。軸受57は、転がり軸受である。第1収容部531及び第2収容部532に収容される軸受57は、第1収容部531及び第2収容部532内での移動が規制されている。第3収容部533に収容される軸受57は、第2のシャフト32の径方向への移動が規制され、第3収容部143に収容される軸受54が移動する方向と同じ方向への移動が許容されている。
軸受54,57の構成について、図5及び図6に示す軸受54を一例として説明する。
図5及び図6に示すように、軸受54は、外輪54aと、内輪54bと、複数の玉54cとを備えている。複数の玉54cは、外輪54aと内輪54bとの間に挟み込まれるとともに外輪54aと内輪54bとの相対的な回転に伴って転動自在である。
図3及び図4に示すように、第1収容部141及び第2収容部142に収容される軸受54は、第1収容部141及び第2収容部142それぞれの底面144に当接して支持されている。図示しないが、第1収容部141及び第2収容部142に収容される軸受54の外輪54aのみが底面144に載置され、内輪54bは凹部146の底面146aに接触しない。すなわち、内輪54bは、底面146aと空隙を介して対向している。
図5及び図6に示すように、第3収容部143に収容される軸受54は、第3収容部143の底面147に当接して支持されている。底面147には、軸受54の外輪54aのみが底面147に載置され、内輪54bは、凹部149の底面149aに接触しない。すなわち、内輪54bは、底面149aと空隙を介して対向している。
図1及び図3に示すように、ローラ52の第1突起52cは、各収容部141,142,143内の軸受54に挿入され、軸受54を介してプレート14に回転可能に支持されている。ローラ52の第2突起52eは、各収容部531,532,533内の軸受57に挿入され、軸受57を介して支持部材53に回転可能に支持されている。
第2のシャフト32には、第2のシャフト32の軸線方向に離間して配置された一対のフランジ部32aが設けられている。3つのローラ52のローラ部52aは、一対のフランジ部32aによって挟持されている。これにより、第2のシャフト32の軸線方向における第2のシャフト32と3つのローラ52のローラ部52aとの位置ずれが抑制される。
上記構成の増速機50において、各収容部141,142,531,532それぞれに収容され軸受54,57に支持されるローラ52は、軸受54,57とともに移動が規制された状態で回転する。各収容部143,533それぞれに収容された軸受54,57により支持されるローラ52は、軸受54,57とともに移動しながら回転する。そのため、3つのローラ52は、2つの固定ローラ55と、1つの可動ローラ56と、を含んでいる。なお、第3収容部143は、可動ローラ56を支持する軸受54が収容される収容部の一例である。
本実施形態の作用を説明する。
電動モータ20が駆動されると、第1のシャフト31の回転によりオイルポンプ80が駆動されて、増速機室13cに貯留されたオイルが第1接続通路71、第2接続通路72、及び吸入口80aを介してオイルポンプ80内に吸入され、吐出口80bを介して第3接続通路73に吐出される。オイルポンプ80は、第1のシャフト31の回転数の増加に伴い、吐出口80bから吐出されるオイルの量が比例的に増加するように駆動される。そして、第3接続通路73に吐出されたオイルは、第4接続通路74及び第5接続通路75を流れてシール部材側供給通路76及び増速機側供給通路77にそれぞれ分配される。シール部材側供給通路76に分配されたオイルは、第2の挿通孔14cに流入し、メカニカルシール60に供給される。
第2の挿通孔14cに流入したオイルは、第1連通路146cを通じて第1収容部141及び第2収容部142に供給され、第1収容部141及び第2収容部142に収容された軸受54の潤滑が良好となる。また、第2の挿通孔14cに流入したオイルは、第2連通路149cを通じて第3収容部143に供給される。第3収容部143に供給されたオイルは、第3収容部143に収容された軸受54に供給され、軸受54の潤滑が良好となる。また、底面149a上のオイルのうち第1側面149fに沿って流れるオイルは、屈曲部Bpによって第3収容部143から第2の挿通孔14cに向けて流出することが抑制される。
増速機側供給通路77に分配されたオイルは、ローラ部52aの外周面に供給される。これにより、ローラ部52aと第2のシャフト32との摺動部分の潤滑が良好なものとなる。メカニカルシール60及びローラ部52aの外周面に供給されたオイルは、増速機室13c内に戻される。
また、電動モータ20が駆動されると、リング部材51が回転し、3つのローラ52が回転する。3つのローラ52のうち可動ローラ56は、リング部材51の回転方向に力が加わるため、図5に示す初期位置から図6に示す限界位置に向けて移動しようとする。可動ローラ56が初期位置から限界位置に移動するとき、第3収容部143に収容されている軸受54の外輪54aは、底面147上を移動する。また、第3収容部143に収容されている軸受54の内輪54bは、底面147及び底面149aと接触しない。
さらに、電動モータ20の駆動が停止すると、可動ローラ56は、リング部材51の回転方向に加わる力が徐々に作用しなくなるため、図6に示す限界位置から図5に示す初期位置に向けて戻ろうとする。可動ローラ56が限界位置から初期位置に戻るときも同様に、第3収容部143に収容されている軸受54の外輪54aは、底面147上を移動する。また、第3収容部143に収容されている軸受54の内輪54bは、底面147及び底面149aと接触しない。なお、底面147は、一対の境界B2よりも第2の挿通孔14cに臨む位置まで延びていたが、底面147の一対の境界B2から第2の挿通孔14cの開口に向けて延びる量は、軸受54が第3収容部143内で移動したときに軸受54の外輪54aが底面149aに脱落しない程度に設定されている。また、底面147における第2側面149g及び第3側面149hと連続している部分が、底面147における第1側面149fと連続している部分よりも凹部149の内側に突出している。そのため、底面147における第2側面149g及び第3側面149hと連続している部分が、底面147における第1側面149fと連続している部分から突出している量は、軸受54が第3収容部143内で移動したときに軸受54の外輪54aが底面149aに脱落しない程度に設定されている。すなわち、底面147の両端に位置する領域は、軸受54が第3収容部143内で移動したときに軸受54の外輪54aが底面149aに脱落しない程度の面積を有している。
本実施形態の効果を説明する。
(1)本実施形態によれば、可動ローラ56を支持する軸受54の外輪54aのみが底面147に当接して支持されている。そのため、可動ローラ56を支持する軸受54の内輪54bと底面147との摩擦が抑制されている。よって、可動ローラ56を支持する軸受54の内輪54bの摩耗を抑制しつつ軸受54の外輪54aを支持できる。
そして、第2の挿通孔14cの内周面の一部と第3収容部143の側面148とが互いに連通している。そのため、第2のシャフト32の径方向において第3収容部143が第2の挿通孔14cに開口している。よって、第3収容部143と第2の挿通孔14cとは、第2のシャフト32の径方向において一部重なり合うように配置されている。よって、可動ローラ56がより第2のシャフト32寄りに配置され、第2のシャフト32の径方向において、増速機50を小型化できる。したがって、可動ローラ56を支持する軸受54の内輪54bの摩耗を抑制しつつ増速機50を小型化できる。
(2)可動ローラ56を支持する軸受54の内輪54bが底面149aに接触しないため、可動ローラ56を支持する軸受54の内輪54bと、底面149aとの間には空隙が形成される。したがって、可動ローラ56を支持する軸受54の内輪54bは、底面149aにも接触することがないため、可動ローラ56を支持する軸受54の内輪54bの摩耗をより抑制できる。
(3)オイル供給孔70を通じてオイルが第2の挿通孔14cに供給されるため、メカニカルシール60の潤滑性を向上できる。また、第2の挿通孔14cに供給されたオイルは、第2連通路149cを介して第3収容部143にも供給されるため、第3収容部143内の軸受54の潤滑性も向上できる。
(4)凹部149の側面149bの両端に屈曲部Bpが形成されているため、凹部149の側面149bに沿って流れるオイルが第2の挿通孔14cに向けて戻ることを抑制する。よって、第3収容部143に供給されたオイルをメカニカルシール60側に流出し難くすることができる。
(5)第1収容部141及び第2収容部142も第2の挿通孔14cに開口しているため、固定ローラ55がより第2のシャフト32寄りに配置され、第2のシャフト32の径方向において、増速機50を更に小型化できる。
(6)底面147の両端に位置する領域は、軸受54が第3収容部143内で移動したときに軸受54の外輪54aが底面149aに脱落しない程度の面積を有している。そのため、可動ローラ56が第2のシャフト32の軸線方向に対して傾斜することが抑制され、軸受54に生じる応力を抑制でき、且つ可動ローラ56の偏摩耗も抑制できる。
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施できる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
○ 屈曲部Bpは、第2側面149g及び第3側面149hにより構成されていたが、屈曲部Bpを1つの面で構成してもよい。屈曲部Bpは、例えば、第1側面149fと滑らかに連続するとともに凹部149の内側に膨出する円弧面により構成されてもよい。なお、屈曲部Bpは、第1側面149fよりも凹部149の内側に突出していれば、どのように構成を変更してもよい。
○ 側面149bの両端に屈曲部Bpが設けられていたが、屈曲部Bpのいずれか一方を割愛してもよい。すなわち、凹部149の側面149bの少なくとも一端に、屈曲部Bpが形成されていればよい。
○ 側面149bの両端に設けられる屈曲部Bpの両方を割愛してもよい。
○ 第2連通路149cは、割愛してもよい。すなわち、第2のシャフト32の軸線方向から見て、底面147及び側面148をO字状に形成してもよい。なお、第1連通路146cも割愛してもよい。すなわち、第2のシャフト32の軸線方向から見て、底面144及び側面145をO字状に形成してもよい。
○ シール部材側供給通路76は、3つの内面14dのうち1つに開口していたが、3つの内面14dのうち2つに開口してもよい。また、シール部材側供給通路76は、3つの内面14dの全てに開口してもよい。すなわち、オイル供給孔70は、内面14dに開口していればよい。なお、オイル供給孔70は、内面14dに開口することに限らず、増速機室13cに貯留されるオイルが循環できれば、どのように構成を変更してもよい。
○ オイル供給孔70を割愛してもよい。増速機室13cにオイルが貯留されていればよい。
○ 凹部149は、底面149aと、側面149bとを有していたが、これに限らない。凹部149は、底面144に1つの円弧状の孔を形成することにより構成されてもよい。
○ 本実施形態では、2つの固定ローラ55と、1つの可動ローラ56とが採用されていたが、増速機50に適用するローラの数は適宜変更してもよい。
○ 第3収容部143は、第2のシャフト32の軸線方向から見たとき長円形状をなしていたが、例えば楕円形状をなしていてもよく、第3収容部143に収容される軸受54の一方向にのみ移動できれば、第3収容部143の形状は適宜変更してもよい。
○ 軸受54は、外輪54aと内輪54bとの相対的な回転に伴って転動自在であれば、外輪54aと内輪54bとの間に挟み込まれるものは玉54cに限らず、適宜変更してもよい。すなわち、軸受54は、ローラ52を回転自在に支持できるように外輪54aと内輪54bとを有しているとよく、少なくとも外輪54aと内輪54bを備える構成であればよい。
○ メカニカルシール60のカートリッジ63の係止部63dは、端面146d及び端面149dに係止されていたが、例えば、第1連通路146c及び第2連通路149cが割愛された場合、係止部63dは、底面144及び底面147に係止されることが好ましい。
○ メカニカルシール60のカートリッジ63から係止部63dを割愛してもよい。この場合、カートリッジ63の外周壁63cが第2の挿通孔14cの内周面に対して強固に固定されるように外周壁63cの外径を大きくすることが好ましい。
○ 遠心圧縮機10の適用対象及び圧縮対象の気体は任意である。例えば、遠心圧縮機10は空調装置に用いられてもよく、圧縮対象の気体は冷媒ガスであってもよい。また、遠心圧縮機10の搭載対象は、車両に限られず任意である。
10…遠心圧縮機、11…ハウジング、13d…第1の挿通孔、14c…第2の挿通孔、14d…内面、20…電動モータ、31…第1のシャフト、32…第2のシャフト、50…増速機、51…リング部材、52…ローラ、54…軸受、54a…外輪、54b…内輪、55…固定ローラ、56…可動ローラ、60…メカニカルシール、70…オイル供給孔、143…第3収容部、147…底面、148…側面、149…凹部、149a…底面、149b…側面、149c…第2連通路、149f…第1側面、149g…第2側面、149h…第3側面、Bp…屈曲部。

Claims (4)

  1. 駆動源によって回転する第1のシャフトの動力を第2のシャフトに伝達する増速機と、
    前記増速機が収容され、前記第1のシャフトが挿通される第1の挿通孔及び前記第2のシャフトが挿通される第2の挿通孔が形成されたハウジングと、を備え、
    前記増速機は、
    前記第1のシャフトの回転に伴って回転するリング部材と、
    前記リング部材と前記第2のシャフトの間に設けられた、固定ローラ及び可動ローラを含む複数のローラと、を有し、
    前記ハウジングには、
    前記第2のシャフトの軸線方向に延び、前記第2の挿通孔を規定する内面と、
    前記可動ローラを支持する軸受が収容され、前記増速機側に向けて開口する収容部と、が形成された遠心圧縮機であって、
    前記軸受は、少なくとも内輪と外輪を備える転がり軸受であり、
    前記収容部は、
    前記収容部を規定する底面と、
    前記収容部を規定する側面と、
    前記底面に設けられ、前記増速機側に向けて開口する凹部と、を有し、
    互いに切り欠かれた前記内面の一部及び前記側面の一部が連通し、
    前記軸受は、前記外輪のみが前記底面に当接して支持されていることを特徴とする遠心圧縮機。
  2. 前記凹部は、
    前記凹部を規定する底面と、
    前記凹部を規定する側面と、を有し、
    前記内輪は、前記凹部の前記底面に接触しないことを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
  3. 前記第2のシャフトの外周面と、前記内面との間には、シール部材が設けられ、
    前記ハウジングは、
    前記内面に開口するとともに前記シール部材にオイルを供給するオイル供給孔と、
    前記凹部の前記側面と前記第2の挿通孔とを連通する連通路と、を有することを特徴とする請求項2に記載の遠心圧縮機。
  4. 前記凹部の前記側面の少なくとも一端には、他の部分よりも内側に突出する屈曲部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の遠心圧縮機。
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