従来より、このような圧縮減容梱包装置として、特許文献1(特開2005-66623号公報)、特許文献2(特開2007-308298号公報)、特許文献3(特開2000-312993号公報)などに開示される圧縮減容梱包装置が提案されている。
これらの特許文献1~3の圧縮減容梱包装置では、被圧縮物を収容して圧縮するための圧縮室と、圧縮室に収容した被圧縮物に対して、接離可能に構成され、被圧縮物を圧縮して減容する圧縮プレス機構とを備えている。
そして、圧縮プレス機構によって圧縮減容された被圧縮物を、圧縮室から取り出すための開閉可能な開閉扉を備えている。
この場合、被圧縮物を圧縮室内で圧縮プレス機構によって圧縮減容した後、圧縮プレス機構による圧縮を解除した後には、例えば、圧縮プレス板が上昇している状態である。
このため、圧縮室内では、圧縮プレス板と、圧縮減容された被圧縮物との間には、空間が存在することになる。
従って、圧縮プレス機構によって圧縮減容された被圧縮物が、元の状態に戻ろうとする復元力が発生して、圧縮室内で膨張して、膨らむことがあった。
このような膨らみを防止するために、特許文献1(特開2005-66623号公報)では、図18に示したような構造を備えている。
図18は、特許文献1の圧縮減容梱包装置100の開閉扉110を開いた状態を示す斜視図である。
図18に示したように、特許文献1の圧縮減容梱包装置100では、被圧縮物を圧縮して減容するとともに、紐部材によって結束して梱包するための圧縮減容梱包装置100である。
特許文献1の圧縮減容梱包装置100は、被圧縮物を収容して圧縮するための圧縮室102を備えている。
また、圧縮室102に収容した被圧縮物に対して、接離可能(上下動可能)に構成され、被圧縮物を圧縮して減容する圧縮プレス板106を備えた圧縮プレス機構108を備えている。
すなわち、圧縮室102の上部に備えられた、例えば、シリンダー機構などの駆動機構104によって、圧縮プレス板106が、圧縮室102に収容した被圧縮物に対して、接離可能(上下動可能)に構成されている。
さらに、圧縮プレス機構108によって圧縮減容された被圧縮物を、圧縮室102から取り出すための開閉可能な前方に設けた開閉扉110を備えている。
また、開閉扉110の上方には、開閉可能な投入扉112が設けられている。
この投入扉112を開けることによって、被圧縮物を圧縮室102内に投入したり、被圧縮物の圧縮減容状態を確認したり、被圧縮物を結束するための、例えば、図示しない荷造り紐などの紐部材を操作したりすることができるように構成されている。
そして、図18に示したように、開閉扉110の下方の内壁110aには、複数の複数条に配置された複数の前方膨張防止爪部材114が突出するように形成されている。
また、圧縮室102の内側の後壁102bには、これらの前方膨張防止爪部材114に対峙するように、後方膨張防止爪部材116が形成されている。
これらの前方膨張防止爪部材114と後方膨張防止爪部材116とによって、圧縮プレス機構108によって圧縮減容された被圧縮物が、元の状態に戻ろうとする復元力が発生して、圧縮室102内で膨張して、膨らむのが防止されるように構成されている。
しかしながら、特許文献1の圧縮減容梱包装置100では、図18に示したように、開閉扉110を開くことによって、開閉扉110に形成された前方膨張防止爪部材114が、被圧縮物から離間しても、圧縮室102の後壁102aに形成された後方膨張防止爪部材116が、被圧縮物に食い込んだ状態である。
従って、圧縮室102から被圧縮物を取り出す際に、後方膨張防止爪部材116が、被圧縮物に食い込んだ状態で、引っ掛かり、圧縮減容後の被圧縮物を圧縮室102からスムーズに取り出すのが困難であった。
このため、特許文献2(特開2007-308298号公報)では、図19に示したような構造の圧縮減容梱包装置200が提案されている。
図19は、特許文献2の圧縮減容梱包装置200において、開閉扉210を開いた状態の圧縮減容梱包装置200の右側面図、図20(A)~(B)は、後方膨張防止爪部材216の作動状態を説明する部分拡大図である。
すなわち、特許文献2の圧縮減容梱包装置200では、戻りを防止する後方膨張防止爪部材216が、開閉扉210の開閉に連動して圧縮室202内に出没するように備えられることによって、圧縮減容後の被圧縮物をスムーズに取り出せるようにしている。
具体的には、図19に示したように、特許文献2の圧縮減容梱包装置200は、被圧縮物を収容して圧縮するための圧縮室202を備えている。
また、圧縮室202に収容した被圧縮物に対して、接離可能(上下動可能)に構成され、被圧縮物を圧縮して減容する圧縮プレス板206を備えた圧縮プレス機構208を備えている。
すなわち、図19に示したように、Xリンク式の駆動機構215によって、圧縮プレス板206が、圧縮室202に収容した被圧縮物に対して、接離可能(上下動可能)に構成されている。
さらに、圧縮プレス機構208によって圧縮減容された被圧縮物を、圧縮室202から取り出すための開閉可能な前方に設けた開閉扉210を備えている。
また、開閉扉210の上方には、開閉可能な投入扉212が設けられている。
この投入扉212を開けることによって、被圧縮物を圧縮室202内に投入したり、被圧縮物の圧縮減容状態を確認したり、被圧縮物を結束するための、例えば、図示しない荷造り紐などの紐部材を操作したりすることができるように構成されている。
そして、図19に示したように、開閉扉210の下方の内壁210aには、複数条に配置された複数の前方膨張防止爪部材214が突出するように形成されている。
また、圧縮室202の内側の後壁202aには、これらの前方膨張防止爪部材214に対峙するように、後方膨張防止爪部材216が形成されている。
すなわち、図19に示したように、開閉扉210には、開閉扉210の前面板218の下端縁に沿って、底板220を垂直に結合した形状で、断面が略L字形状に構成されている。
また、後方膨張防止爪部材216は、図20(A)~(B)に示したように、くの字形状に屈曲した状態の案内溝222が形成されている。
そして、圧縮室202の内側の後壁202aには、ピボット軸224を介して、後方膨張防止爪部材216が回動可能に装着されている。
さらに、後方膨張防止爪部材216の案内溝222に、支持軸226を介して、鉛直方向に延びる作動棒部材228が連結されている。
また、作動棒部材228の下端には、切り欠き230が形成されている。
そして、作動棒部材228の支持軸226と、圧縮室202の内側の後壁202aとの間には、圧縮状態でバネ部材232が介装されている。
また、作動棒部材228の下端には、切り欠き230が形成されており、この切り欠き230に、開閉扉210の底板220の後端220aが脱着自在に係合する。
これによって、開閉扉210を閉止した状態では、図20(A)に示したように、作動棒部材228の下端の切り欠き230に、開閉扉210の底板220の後端220aが係合して、作動棒部材228が下方に移動する。
これにより、バネ部材232に抗して、作動棒部材228が下方に移動して、作動棒部材228の支持軸226が、後方膨張防止爪部材216の案内溝222に沿って下方に移動して、後方膨張防止爪部材216が、圧縮室202内に突出する。
これにより、後方膨張防止爪部材216によって、圧縮プレス機構208によって圧縮減容された被圧縮物が、元の状態に戻ろうとする復元力が発生して、圧縮室202内で膨張して、膨らむのが防止されるように構成されている。
一方、逆に、開閉扉210を開く状態では、図20(B)に示したように、開閉扉210の底板220が、矢印Aのように回動して、作動棒部材228の下端の切り欠き230と、開閉扉210の底板220の後端220aとの係合状態が維持され、作動棒部材228が上方に移動する。
これにより、バネ部材232の復元力とともに、作動棒部材228が上方に移動して、作動棒部材228の支持軸226が、後方膨張防止爪部材216の案内溝222に沿って上方に移動して、後方膨張防止爪部材216が、圧縮室202内から没入(退避)することになる。
そして、図19に示したように、開閉扉210を開いた全開状態では、作動棒部材228の下端の切り欠き230と、開閉扉210の底板220の後端220aとの係合が解除された状態になるように構成されている。
これにより、特許文献2の圧縮減容梱包装置200では、戻りを防止する後方膨張防止爪部材216が、開閉扉210の開閉に連動して圧縮室202内に出没するように備えられることによって、被圧縮物をスムーズに取り出せるように構成されている。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の圧縮減容梱包装置10の正面図、図2は、本発明の圧縮減容梱包装置10の左側面図、図3は、本発明の圧縮減容梱包装置10の右側面図、図4は、本発明の圧縮減容梱包装置10の背面図、図5は、本発明の圧縮減容梱包装置10の上面図、図6は、本発明の圧縮減容梱包装置10の開閉扉20を開いた状態を説明する斜視図、図7は、本発明の圧縮減容梱包装置10の開閉扉20を閉止した状態を説明する左側面図、図8は、図7の部分拡大上面図、図9は、本発明の圧縮減容梱包装置10の開閉扉20を開いた(全開)状態を説明する左側面図、図10は、図9の部分拡大上面図、図11は、本発明の圧縮減容梱包装置10の作動を説明する開閉扉20を閉止した状態を説明する部分拡大側面図、図12は、本発明の圧縮減容梱包装置10の作動を説明する開いた(全開)状態を説明する部分拡大側面図、図13は、本発明の圧縮減容梱包装置10の制御部44の拡大図、図14は、本発明の圧縮減容梱包装置10の作動を説明する部分拡大側面図、図15は、本発明の圧縮減容梱包装置10の作動を説明する部分拡大側面図、図16は、本発明の圧縮減容梱包装置10の作動を説明する図7の部分拡大上面図、図17は、本発明の圧縮減容梱包装置10の作動を説明する部分拡大側面図である。
図1~図17において、符号10は、全体で本発明の圧縮減容梱包装置10を示している。
図1~図6に示したように、圧縮減容梱包装置10は、例えば、紙、紙くず、ダンボール、空き缶、ペットボトル、りんごなどの品物を入れて内部をしきっている梱包資材、使用済み建材や残材などの廃棄物や資源ゴミなどの被圧縮物を圧縮して減容するとともに、例えば、図示しない、荷造り紐などの紐部材によって結束して梱包するための圧縮減容梱包装置10である。
図1~図6に示したように、本発明の圧縮減容梱包装置10は、圧縮減容梱包装置本体12を備えている。この圧縮減容梱包装置本体12は、略箱体形状であって、その内部に、図6に示したように、被圧縮物を収容して圧縮するための圧縮室14を備えている。
また、圧縮減容梱包装置本体12の底部には、基台フレーム16が、左右両側に設けられているとともに、この基台フレーム16には、フランジ16aが形成され、このフランジ16aには、締結穴16bが形成されており、例えば、アンカーボルトなどの図示しない締結部材により、床に固定できるように構成されている。
また、圧縮室14内の上部には、圧縮室14に収容した被圧縮物に対して、接離可能(上下動可能)に構成され、被圧縮物を圧縮して減容するために、図示しない圧縮プレス板を備えた圧縮プレス機構18を備えている。
すなわち、図1~図6に示したように、圧縮室14(圧縮減容梱包装置本体12)の上部に備えられた、例えば、シリンダー機構などの駆動機構11によって、圧縮プレス板が、圧縮室14に収容した被圧縮物に対して、接離可能(上下動可能)に構成されている。
さらに、圧縮プレス機構18によって圧縮減容された被圧縮物を、圧縮室14から取り出すための開閉可能な前方に設けた開閉扉20を備えている。
この開閉扉20は、図1~図2、図6~図7、図9に示したように、複数個(この実施例では、上下3個)の蝶番部材22によって、蝶番部材22の開閉支持回転軸24を中心に、いわゆる左開きで開閉可能に構成されている。
さらに、図1、図5~図6、図9に示したように、開閉扉20の右端には、開閉扉20を閉止状態でロックするためのロック機構26を備えている。ロック機構26は、図1、図3、図5、図9に示したように、ロックハンドル28を備えており、ロックハンドル28は、ピボット軸30を中心に回動できるように構成されている。
また、ロック機構26のロックハンドル28には、係止部材32が連結されており、図3に示したように、ロックハンドル28を操作することにより、圧縮減容梱包装置本体12の側部に形成された係止部34に係止してロックすることができるように構成されている。
なお、この実施例では、図6に示したように、上下で3個の係止部材32が、相互に上下方向に延びる連結棒部材31で連結されており、ロック状態の安定化が図れるように構成されている。
また、図1、図9に示したように、開閉扉20の上方には、開閉可能な投入扉36が設けられている。投入扉36は、開閉扉20と同様に、複数個(この実施例では、上下6個)の蝶番部材38によって、蝶番部材38の開閉支持回転軸39を中心に、いわゆる左開きで開閉可能に構成されている。
投入扉36の右端には、投入扉36を閉止状態でロックするためのロック機構40を備えている。ロック機構40は、ロックハンドル42を備えており、ロックハンドル42を操作することにより、投入扉36を閉止状態でロックすることができるように構成されている。
この投入扉36を開けることによって、被圧縮物を圧縮室14内に投入したり、被圧縮物の圧縮減容状態を確認したり、被圧縮物を結束するための、例えば、図示しない荷造り紐などの紐部材を操作したりすることができるように構成されている。
さらに、図1、図4、図6に示したように、圧縮減容梱包装置本体12の上部には、圧縮プレス機構18を構成する、制御部44と、駆動用モーター46とが、備えられている。
この制御部44は、圧縮減容梱包装置10の作動を制御するためのものであって、制御部44には、図13に示したように、動作モード切り替えスイッチ44a、シリンダー上昇スイッチ44b、シリンダー下降スイッチ44c、非常停止スイッチ44dなどが備えられている。
また、図1~図6に示したように、圧縮プレス機構18を構成し、駆動機構11として、油圧で作動する油圧シリンダー48が備えられており、この油圧シリンダー48は、駆動用モーター46によって、制御部44の制御によって、油圧を循環させて制御するように構成されている。
なお、図示しないが、油圧シリンダー48のシリンダーロッドは、圧縮減容梱包装置本体12の上部を貫通して、圧縮室14の内部に至り、その先端には、図示しない圧縮プレス板が取り付けられている。
これにより、制御部44の制御によって、油圧シリンダー48の作動によって、圧縮プレス板が下降して、圧縮室14内に収容された被圧縮物が、圧縮減容されるように構成されている。
なお、圧縮プレス板にて圧縮する圧力は、油圧の循環経路の内部に設けられた図示しない圧力検出器によって検出されて、制御部44の制御によって、所定の圧力で被圧縮物を圧縮するように構成されている。
なお、本発明では、圧縮プレス機構18として、油圧シリンダー48を用いたが、その他の公知の圧縮手段を用いることも可能である。
また、図2~図4、図7、図9に示したように、圧縮室14の後壁14aの外側には、被圧縮物を梱包するために、例えば、図示しない、荷造り紐などの紐部材を装着するための水平方向に延設された紐掛けバー50が備えられている。
この紐掛けバー50には、紐部材が巻装された、複数(この実施例では4本)の紐巻きが装着されるように構成されている。
図4に示したように、圧縮室14の後壁14aには、これらの紐巻きから巻き出された紐部材を、圧縮室14の内部に通すためのスリット形状の紐導入孔50aが、紐巻きの数に応じて、4本鉛直方向に形成されている。
なお、スリット形状の紐導入孔50aの上部には、一時的に紐部材を係止するための係止案内部材50bが形成されている。
なお、この紐巻きの数、紐導入孔50aの数は、特に限定されるものではなく、圧縮室14のサイズ、被圧縮物のサイズに応じて、適宜変更可能である。
また、同様に、図2に示したように、圧縮室14の左側壁14bの外側には、被圧縮物を梱包するために、例えば、図示しない、荷造り紐などの紐部材を装着するための水平方向に延設された紐掛けバー52が備えられている。
この紐掛けバー52には、紐部材が巻装された1本の紐巻きが装着されるように構成されている。
図2に示したように、圧縮室14の左側壁14bには、これらの紐巻きから巻き出された紐部材を、圧縮室14の内部に通すためのスリット形状の紐導入孔52aが、紐巻きの数に応じて、中央に1本鉛直方向に形成されている。
なお、スリット形状の紐導入孔52aの上部には、一時的に紐部材を係止するための係止案内部材52bが形成されている。
なお、この紐巻きの数、紐導入孔52aの数は、特に限定されるものではなく、圧縮室14のサイズ、被圧縮物のサイズに応じて、適宜変更可能である。
また、図6に示したように、開閉扉20の下方の内壁20aには、複数の複数条に配置された複数の前方膨張防止爪部材54が突出するように形成されている。
また、圧縮室14の後壁14aの内側には、これらの前方膨張防止爪部材54に対峙するように、後方膨張防止爪部材56が、後述するように、圧縮室14の内部に出没自在に備えられている。
これらの前方膨張防止爪部材54と後方膨張防止爪部材56とによって、圧縮プレス機構18によって圧縮減容された被圧縮物が、元の状態に戻ろうとする復元力が発生して、圧縮室14内で膨張して、膨らむのが防止されるように構成されている。
また、後方膨張防止爪部材56が、開閉扉20の開閉と連動して、圧縮室14内に出没するようにするための連動機構60が備えられている。すなわち、連動機構60は、以下のような構成を備えている。
図9、図12に示したように、後方膨張防止爪部材56は、爪部材固定板部材58に固定されている。爪部材固定板部材58は、図14に示したように、圧縮室14の外側の爪部材回動軸61aに回動可能に連結されている。
すなわち、圧縮室14の下方において、圧縮室14の後壁14aよりも外側に突設された圧縮減容梱包装置本体12の下部に、外側に突設されたフランジ61が設けられている。
フランジ61には、爪部材回動軸61aが備えられており、この爪部材回動軸61aに、爪部材固定板部材58が、回動可能に連結されている。
すなわち、図14に示したように、爪部材固定板部材58の下方には、L字形状に屈曲された回転支持部材62が外側に突設されている。この回転支持部材62の下端が、爪部材回動軸61aに、回動可能に連結されている。
また、図7~図12、図14に示したように、爪部材固定板部材58の爪部材回動軸61aの位置と反対側の端部には、外側に突設するフランジ63が備えられている。そして、フランジ63に備えられたリンク支持軸64に、第1のリンク部材66の一方の端部が、回動可能にリンク連結されている。
さらに、図7~図12、図14に示したように、圧縮室14の後壁14aよりも外側に突設されたフランジ部材68を備えている。フランジ部材68には、リンク支持軸68aを備えており、このリンク支持軸68aに、第2のリンク部材70の一方の端部が、回動可能にリンク連結されている。
また、第1のリンク部材66の他方の端部と、第2のリンク部材70の一方の端部とが、ピボット軸72を介して、回動可能にリンク連結されている。
さらに、このピボット軸72には、第3のリンク部材74が、回動可能にリンク連結されている。この第3のリンク部材74は、後述するように、開閉リンク機構76に連動するように構成されている。
図2~図12に示したように、開閉扉20の蝶番部材22の開閉支持回転軸24よりも外側に設けられた、開閉リンク機構76を備えている。開閉リンク機構76は、図5、図8、図10に示したように、開閉扉20の蝶番部材22の開閉支持回転軸24よりも外側に、回転支持軸78を備えている。
すなわち、開閉扉20の左側の端部に、外側に突設されたフランジ80を備えており、このフランジ80の回転支持軸78に、第6のリンク部材82の一方の端部が、リンク連結されている。
また、第6のリンク部材82の他方の端部が、ピボット軸84を介して、開閉作動シャフト部材86の一方の端部に、リンク連結されている。
図8、図10に示したように、圧縮室14の左側壁14bの外側には、略L字形状のフランジ88a、88bが突設されており、このフランジ88a、88bに、ガイド部材90a、90bが装着されている。
そして、開閉作動シャフト部材86は、ガイド部材90a、90b内を貫通して延設されており、圧縮室14の左側壁14bに沿って前後方向、すなわち、図7~図12において、矢印D1、D2方向に移動することが可能に構成されている。
また、開閉作動シャフト部材86の他方の端部には、略L字形状の作動部部材86aが形成されている。この略L字形状の作動部部材86aの先端に、ピボット軸92を介して、第5のリンク部材94が、リンク連結されている。
また、第5のリンク部材94の一方の端部には、長穴94aが形成されており、この長穴94a内をピボット軸92が移動できるように構成されている。さらに、第5のリンク部材94の他方の端部は、図4に示したように、圧縮室14の後壁14aに沿って水平に延びる回動シャフト軸96に固着されている。
この回動シャフト軸96は、圧縮室14の後壁14aの外側に左右に2個突設されたフランジ98のガイド部材98aに、回転可能に装着されている。また、回動シャフト軸96には、第5のリンク部材94と所定の中心角度で、第4のリンク部材91の一方の端部が固着されている。
そして、第4のリンク部材91の他方の端部が、ピボット軸93を介して、前述した第3のリンク部材74の他方の端部が、リンク連結されている。
なお、図4に示したように、第1のリンク部材66、第2のリンク部材70、第3のリンク部材74、第4のリンク部材91は、圧縮室14の後壁14aに外側に左右に2組設けられている。
また、図6に示したように、圧縮室14の内部には、圧縮室14の底壁14dの内側に、前後方向に、紐掛けバー50に挿着された複数(この実施例では4本)の紐巻きに対応して、これらの紐巻きから巻き出され、スリット形状の紐導入孔50aを介して、圧縮室14の内部に挿通された紐部材を案内するための案内溝13が、4個形成されている。
図6に示したように、案内溝13の前端には、紐巻きから巻き出された紐部材の先端に形成した結び目を係止するための係止フック部材13aが形成されている。
さらに、図1に示したように、開閉扉20の投入扉36の下方には、複数(この実施例では4本)の紐巻きに対応して、スリット形状の紐排出孔15が、形成されている。
係止フック部材13aは、図1に示したように、スリット形状の紐排出孔15の下端の開口部15aより、開閉扉20を閉止した際に外部に突出するように構成されている。
同様に、図6に示したように、圧縮室14の内部には、案内溝13と直交する方向に、圧縮室14の底壁14dの内側に、圧縮室14の左側壁14bの外側の紐掛けバー52に挿着された紐巻きに対応して、左右方向に、1個の案内溝17が形成されている。
また、圧縮室14の右側壁14cには、スリット形状の紐排出孔19が形成されており、スリット形状の紐排出孔19の下端の外側には、図示しないが、紐巻きから巻き出された紐部材の先端に形成した結び目を係止するための係止フック部材が形成されている。
このように構成される本発明の圧縮減容梱包装置10は、以下のように作動、使用される。
1.紐部材のセット工程
図6、図9に示したように、ロックハンドル28を操作することにより、ピボット軸30を中心に回動させて、圧縮減容梱包装置本体12の側部に形成された係止部34と、ロックハンドル28の係止部材32との係合を解除する。
これにより、開閉扉20のロック状態を解除して、開閉扉20を全開状態にする。
そして、圧縮室14の後壁14aの外側の紐掛けバー50に挿着された4本の紐巻きから紐部材を巻き出す。
この巻き出された紐部材をそれぞれ、スリット形状の紐導入孔50aの上方の係止案内部材50b、スリット形状の紐導入孔50aを介して、圧縮室14の内部に挿通する。
そして、図示しないが、圧縮室14の内部に挿通された紐部材をそれぞれ引き出して、案内溝13に沿うように、紐部材をセットする。その後、紐部材の先端に結び目を形成して、結び目を係止フック部材13aに係止してセットする。
同様に、圧縮室14の左側壁14bの外側の紐掛けバー52に挿着された紐巻きから紐部材を巻き出す。
この巻き出された紐部材を、係止案内部材52b、スリット形状の紐導入孔52aを介して、圧縮室14の内部に挿通する。
そして、図示しないが、圧縮室14の内部に挿通された紐部材を引き出して、案内溝17に沿うように、紐部材をセットする。その後、圧縮室14の右側壁14cのスリット形状の紐排出孔19に、紐部材の先端を挿通して、紐部材の先端に結び目を形成して、結び目を係止フック部材に係止してセットする。
なお、この際、紐部材を圧縮室14の内部にとどめておくために、それぞれ、係止案内部材50b、係止案内部材52bが備えられている。
この状態で、開閉扉20を閉じて、ロックハンドル28を操作することにより、ピボット軸30を中心に回動させて、圧縮減容梱包装置本体12の側部に形成された係止部34と、ロックハンドル28の係止部材32とを係止する。
これにより、開閉扉20のロック状態をとして、開閉扉20を全閉状態にする。
2.被圧縮物の投入・圧縮工程
次に、開閉扉20の上方の投入扉36のロック機構40のロックハンドル42を操作することにより、投入扉36のロック状態を解除して、投入扉36を全開状態にする。
この状態で、被圧縮物を圧縮室14内に投入して、投入扉36を閉じて、ロック機構40のロックハンドル42を操作することにより、投入扉36を閉止状態でロックする。
この状態で、制御部44の動作モード切り替えスイッチ44aを操作して、上下モードに切り替える。そして、シリンダー下降スイッチ44cを操作することによって、油圧シリンダー48を作動させて、圧縮プレス板を下降させる。
なお、圧力検出器によって検出された圧力によって、制御部44の制御によって、油圧シリンダー48の作動が制御され、設定された最大圧力まで達すると、圧縮プレス板は自動的に上昇するように構成されている。
なお、圧縮室14内の被圧縮物が、所定の圧縮減容状態になるまで、この操作を繰り返す。
3.梱包工程
そして、圧縮プレス板が上昇して、最上昇位置に達した状態で、投入扉36のロック機構40のロックハンドル42を操作することにより、投入扉36のロック状態を解除して、投入扉36を全開状態にする。この状態で、被圧縮物を結束するための紐部材を引っ張り出す。
具体的には、圧縮室14の後壁14aの外側の紐掛けバー50から、スリット形状の紐導入孔50aを介して、圧縮室14の内部に挿通した状態の4本の紐部材をそれぞれ、例えば、指などで引っ掛けて、引っ張り出す。
そして、紐排出孔15から引っ張り出された4本の紐部材をそれぞれ、開閉扉20の投入扉36の下方に形成されたスリット形状の紐排出孔15にそれぞれ挿通して、紐排出孔15の下端の開口部15aより突出する係止フック部材13aに係止した紐部材と結束するために必要な長さに切断する。
同様に、圧縮室14の左側壁14bの外側の紐掛けバー52から、スリット形状の紐導入孔52aを介して、圧縮室14の内部に挿通した状態の紐部材を、例えば、指などで引っ掛けて、引っ張り出す。
そして、紐排出孔19から引っ張り出された紐部材を、圧縮室14の右側壁14cに形成されたスリット形状の紐排出孔19に挿通して、紐排出孔19の下端の外側に形成された係止フック部材に係止した紐部材と結束するために必要な長さに切断する。
この状態で、制御部44の動作モード切り替えスイッチ44aを操作して、圧縮キープモードに切り替えて、シリンダー下降スイッチ44cを操作することによって、油圧シリンダー48を作動させて、圧縮プレス板を下降させる。
この際、紐部材が撓んだり、蛇行することがないように、紐排出孔15、紐排出孔19から外側に挿通された紐部材を、手などで把持して引っ張り続けておく。
圧縮プレス板が下降して、最下降位置に達した状態で、圧縮プレス板が、制御部44の制御によって停止する。
この状態で、紐排出孔15から引っ張り出された4本の紐部材をそれぞれ、係止フック部材13aに係止した紐部材と結束する。また、紐排出孔19から引っ張り出された紐部材を、係止フック部材に係止した紐部材と結束する。
これにより、圧縮減容された状態の被圧縮物が、紐部材によって結束梱包されることになる。
4.取り出し工程
このように、被圧縮物を、紐部材によって結束梱包した後、制御部44のシリンダー上昇スイッチ44bを操作することによって、圧縮プレス板を上昇させて、最上昇位置に達した状態で、圧縮プレス板が、制御部44の制御によって停止する。
この状態で、図6、図9に示したように、ロックハンドル28を操作することにより、ピボット軸30を中心に回動させて、圧縮減容梱包装置本体12の側部に形成された係止部34と、ロックハンドル28の係止部材32との係合を解除する。
これにより、開閉扉20のロック状態を解除して、開閉扉20を全開状態にする。
そして、図示しない運搬台車の爪を、圧縮室14の底壁14dの内側の案内溝13に挿通して、運搬台車の爪が、圧縮室14の後壁14aに突き当たるまで前進させる。この状態で、被圧縮物を掬って持ち上げて、運搬台車を後退させて、圧縮減容梱包装置10から取り出せばよい。
5.連動機構60の作動について
5-1.開閉扉20を開く際について
すなわち、図7~図8、図11に示したように、開閉扉20を閉止した状態から、開閉扉20を開く際(全開状態にする)には、図6、図9、図11に示したように、ロックハンドル28を操作することにより、ピボット軸30を中心に回動させて、圧縮減容梱包装置本体12の側部に形成された係止部34と、ロックハンドル28の係止部材32との係合を解除する。
これにより、開閉扉20のロック状態を解除して、開閉扉20を開けていく。この際、図8の矢印G1に示したように、開閉扉20が、開閉扉20の蝶番部材22の開閉支持回転軸24を中心に開く方向に回動する(図10参照)。
これによって、開閉扉20の左側の端部に外側に突設されたフランジ80も、図8の矢印G1で示したように、開閉扉20が開く方向に回動する(図10参照)。
そして、回転支持軸78を介してリンク連結された第6のリンク部材82が、図8の矢印H1方向に回動する。これによって、ピボット軸84を介してリンク連結された開閉作動シャフト部材86が、圧縮室14の左側壁14bに沿って、後方方向D2の方向に移動する(図10参照)。
この開閉作動シャフト部材86の後方方向D2の方向への移動によって、図11に示したように、開閉作動シャフト部材86の他方の端部の作動部部材86aが、後方方向D2の方向と平行に、図11の矢印I1で示した方向へ移動する(図12参照)。
これによって、図11の矢印J1に示したように、作動部部材86aのピボット軸92が、第5のリンク部材94の長穴94a内を上方に移動して、第5のリンク部材94が時計方向に回動する(図12参照)。
これによって、第5のリンク部材94に固着された回動シャフト軸96が、図11の矢印J1で示したように、時計方向に回動する(図12参照)。その結果、回動シャフト軸96に固着された第4のリンク部材91が、図11の矢印K1で示したように、時計方向に回動する(図12参照)。
これによって、図11の矢印L1で示したように、第3のリンク部材74が、上方向に移動する(図12参照)。
その結果、第3のリンク部材74にピボット軸72を介して回動可能にリンク連結された第1のリンク部材66と、第2のリンク部材70とが、図11の矢印M1で示したように、上方向に回動する(図12参照)。
すなわち、図12に示したように、第1のリンク部材66と、第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が上方の位置に位置することになる。
これにより、図11の矢印N1で示したように、圧縮室14の外側の爪部材回動軸61aを中心に、爪部材固定板部材58が、圧縮室14の後壁14aから離反する方向に回動する。
その結果、開閉扉20を開いた(全開)状態では、爪部材固定板部材58が、圧縮室14の後壁14aから離反して、圧縮室14の後壁14aに形成された、図6に示したように、開口部14eから、後方膨張防止爪部材56が、没入した状態となる(図12参照)。
5-1.開閉扉20を閉止する際について
すなわち、図6、図9~図10、図12に示したように、開閉扉20を全開した状態から、開閉扉20を閉止する際には、図6、図9~図10、図12に示したように、開閉扉20を閉じて(閉止して)いく。
この際、図10の矢印G2に示したように、開閉扉20が、開閉扉20の蝶番部材22の開閉支持回転軸24を中心に閉じる方向に回動する(図8参照)。
これによって、開閉扉20の左側の端部に外側に突設されたフランジ80も、図10の矢印G2で示したように、開閉扉20が閉じる方向に回動する(図8参照)。
そして、回転支持軸78を介してリンク連結された第6のリンク部材82が、図10の矢印H2方向に回動する。これによって、ピボット軸84を介してリンク連結された開閉作動シャフト部材86が、圧縮室14の左側壁14bに沿って、前方方向D1の方向に移動する(図8参照)。
この開閉作動シャフト部材86の前方方向D1の方向への移動によって、図12に示したように、開閉作動シャフト部材86の他方の端部の作動部部材86aが、前方方向D1の方向と平行に、図12の矢印I2で示した方向に移動する(図8参照)。
これによって、図12の矢印J2に示したように、作動部部材86aのピボット軸92が、第5のリンク部材94の長穴94a内を下方に移動して、第5のリンク部材94が反時計方向に回動する(図11参照)。
これによって、第5のリンク部材94に固着された回動シャフト軸96が、図12の矢印J2で示したように、反時計方向に回動する(図11参照)。その結果、回動シャフト軸96に固着された第4のリンク部材91が、図12の矢印K2で示したように、反時計方向に回動する(図11参照)。
これによって、図12の矢印L2で示したように、第3のリンク部材74が、下方向に移動する(図11参照)。
その結果、第3のリンク部材74にピボット軸72を介して回動可能にリンク連結された第1のリンク部材66と、第2のリンク部材70とが、図12の矢印M2で示したように、下方向に回動する(図11照)。
すなわち、図11に示したように、第1のリンク部材66と、第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が下方の位置に位置することになる。
これにより、図12矢印N2で示したように、圧縮室14の外側の爪部材回動軸61aを中心に、爪部材固定板部材58が、圧縮室14の後壁14aに当接する回動方向に回動する。
その結果、図2、図11に示したように、開閉扉20を閉止した状態では、爪部材固定板部材58が、圧縮室14の後壁14aの後方から後壁14aに当接して、圧縮室14の後壁14aに形成された、図示しない開口部から、後方膨張防止爪部材56が、突出した状態となる。
そして、最後に、ロックハンドル28を操作することにより、ピボット軸30を中心に回動させて、圧縮減容梱包装置本体12の側部に形成された係止部34と、ロックハンドル28の係止部材32とを係合して、開閉扉20をロック状態とする。
5-3.連動機構60の作用について
このように構成される本発明の圧縮減容梱包装置10では、戻りを防止する後方膨張防止爪部材56が、開閉扉20の開閉に連動して圧縮室14内に出没するように備えられることによって、被圧縮物をスムーズに取り出せることができるように構成されている。
また、本発明の圧縮減容梱包装置10では、開閉扉20のロック状態を解除しても、圧縮減容後の被圧縮物の復元力と開閉扉20を開けようとする方向の付勢力が加わって、勢いよく開閉扉20が開く状態となることがないように構成されている。
以下に、このような構成、および作動について説明する。
すなわち、本発明の圧縮減容梱包装置10では、連動機構60によって、開閉扉20の開閉と連動して、圧縮室14内に出没するように構成されている。
具体的には、図7~図8、図11、図14に示したように、開閉扉20を閉止した状態では、爪部材固定板部材58が、圧縮室14の後壁14aに当接して、圧縮室14の後壁14aに形成された、図示しない開口部から、後方膨張防止爪部材56が、突出した状態になっている。
この状態では、図14に示したように、圧縮室14の内部で、圧縮減容後の被圧縮物から、膨張して復元しようとする力が働いた際には、後方膨張防止爪部材56に対して、力F1、力F2、力F3の負荷がかかることになる。
これらの力F1、力F2、力F3の負荷は、全ての後方膨張防止爪部材56に対して、働いている状態である。
これにより、これらの力F1、力F2、力F3の負荷が合成されて、図14の矢印に示したように、力F4となる。
この力F4によって、図14~図15に示したように、圧縮室14の外側の爪部材回動軸61aを中心に、爪部材固定板部材58には、圧縮室14の後壁14aから離反する回動方向(矢印E方向)に、負荷がかかることになる。
この場合、図14~図15に示したように、開閉扉20が閉止した状態では、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が下方の位置に位置する構成(いわゆる谷型の位置)である。
その結果、図14~図15の矢印で示したように、この矢印E方向の負荷は、ピボット軸72を介して回動可能にリンク連結された第1のリンク部材66と、第2のリンク部材70とを介して、第3のリンク部材74に対して、下向きの力F5がかかることになる。
そして、図15に示したように、第3のリンク部材74にかかる下向きの力F5によって、ピボット軸93を介してリンク連結された第4のリンク部材91を介して、第4のリンク部材91に固着された回動シャフト軸96を、反時計方向に回動させる力F6がかかることになる。
図15に示したように、この回動シャフト軸96を反時計方向に回動させる力F6は、回動シャフト軸96に固着された第5のリンク部材94に対して、反時計方向に回動させる力F7がかかることになる。
そして、図15に示したように、第5のリンク部材94を反時計方向に回動させる力F7は、第5のリンク部材94の長穴94aを介して、長穴94aを上方に移動するピボット軸92により、開閉作動シャフト部材86の他方の端部の作動部部材86aを、前方方向D1の方向と平行に、矢印F8の方向に移動させる力F8がかかることになる。
この開閉作動シャフト部材86の作動部部材86aを、前方方向D1の方向と平行な矢印F8の方向に移動させる力F8は、図15に示したように、開閉作動シャフト部材86に、圧縮室14の左側壁14bに沿って、前方方向D1の力F9がかかることになる。
図16に示したように、この開閉作動シャフト部材86にかかる前方方向D1の力F9によって、ピボット軸84を介して、開閉作動シャフト部材86の一方の端部にリンク連結された第6のリンク部材82に対して、前方方向の力F10がかかることになる。
図16に示したように、この第6のリンク部材82にかかる前方方向の力F10によって、回転支持軸78を介してリンク連結された、開閉扉20の左側の端部に外側に突設されたフランジ80に対して、上面視で反時計方向に回動させる力F11がかかることになる。
図16に示したように、この開閉扉20のフランジ80にかかる力F11によって、開閉扉20が、開閉扉20の蝶番部材22の開閉支持回転軸24を中心に閉まる方向に回動する力がかかることになる。
このように、連動機構60が、圧縮プレス機構18によって圧縮減容された被圧縮物の復元力によって、後方膨張防止爪部材56が受ける力によって、開閉扉20が開かないように付勢するように構成されていることになる。
すなわち、圧縮プレス機構18によって圧縮減容された被圧縮物の復元力によって、後方膨張防止爪部材56が受ける力によって、爪部材固定板部材58に、後方膨張防止爪部材56が圧縮室14内から没入する方向に力がかかることになる。
これにより、爪部材固定板部材58が爪部材回動軸61aを中心に回動して、爪部材固定板部材58の回動による発生する力によって、開閉扉が開かないように付勢するように構成されていることになる。
従って、この開閉扉20が開かないように付勢する付勢力によって、開閉扉20のロック状態を解除しても、圧縮減容後の被圧縮物の復元力と開閉扉20を開けようとする方向の付勢力が加わることがなく、勢いよく開閉扉が開く状態となることがない圧縮減容梱包装置10を提供することができる。
また、この場合、開閉扉20の蝶番部材22の開閉支持回転軸24よりも外側に、開閉扉20を開閉する開閉リンク機構である第6のリンク部材82を備えており、開閉扉20の蝶番部材22の開閉支持回転軸24よりも外側に、開閉リンク機構である第6のリンク部材82の回転支持軸78を備えている。
これにより、爪部材固定板部材58の回動による発生する力(矢印E方向の力F4)によって、開閉リンク機構である第6のリンク部材82により、開閉扉が開かないように付勢する力の負荷が大きくなる。
従って、この開閉扉20が開かないように付勢する大きな負荷の付勢力によって、開閉扉20のロック状態を解除しても、圧縮減容後の被圧縮物の復元力と開閉扉を開けようとする方向の付勢力が加わることがなく、勢いよく開閉扉20が開く状態となることがない。
また、爪部材固定板部材58の爪部材回動軸61aの位置と反対側の端部に備えられたリンク支持軸64に、回動可能にリンク連結された第1のリンク部材66と、圧縮室14の外側に突出されたフランジ部材68に、回動可能にリンク連結された第2のリンク部材70とが、ピボット軸72を介して、開閉リンク機構76に連動するように構成された第3のリンク部材74と回動可能に構成されていることになる。
このような構成のリンク機構によって、爪部材固定板部材58の回動による発生する力によって、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とリンク連結された第3のリンク部材74を介して、開閉リンク機構76に力の負荷が伝達されて、開閉扉20が開かないように付勢する力の負荷が大きくなる。
従って、このような構成のリンク機構による開閉扉20が開かないように付勢する大きな負荷の付勢力によって、開閉扉20のロック状態を解除しても、圧縮減容後の被圧縮物の復元力と開閉扉を開けようとする方向の付勢力が加わることがなく、勢いよく開閉扉が開く状態となることがない圧縮減容梱包装置を提供することができる。
また、本発明の圧縮減容梱包装置10では、図9、図12に示したように、開閉扉20が開いた状態で、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が上方の位置に位置する。
また、図7、図11に示したように、開閉扉20が閉止した状態で、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が下方の位置に位置するように構成されている。
このような構成のリンク機構によって、図9、図12に示したように、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qでは、丁度、開閉扉20を閉める方向への付勢力が働かなくなる位置である。
このため、開閉扉20が開いた状態で、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が上方の位置に位置するように構成(いわゆる山形の位置)すれば、開閉扉20を開ける方向への付勢力が働く状態となる。
逆に、図7、図11に示したように、開閉扉が閉止した状態で、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が下方の位置に位置するように構成(いわゆる谷型の位置)すれば、開閉扉20を閉める方向への付勢力が働く状態となる。
すなわち、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が下方の位置に位置する位置(いわゆる谷型の位置)から、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qまでは、開閉扉20を閉める方向への付勢力が働く状態となる。
従って、このような構成のリンク機構による開閉扉20が開かないように付勢する負荷の付勢力によって、開閉扉20のロック状態を解除しても、圧縮減容後の被圧縮物の復元力と開閉扉20を開けようとする方向の付勢力が加わることがなく、勢いよく開閉扉20が開く状態となることがない圧縮減容梱包装置を提供することができる。
また、本発明の圧縮減容梱包装置10は、図14に示したように、爪部材固定板部材58の爪部材回動軸61aが、爪部材固定板部材58のリンク支持軸64よりも外側に位置する。
すなわち、爪部材固定板部材58の爪部材回動軸61aが、爪部材固定板部材58のリンク支持軸64と鉛直方向に同じ位置にあれば、爪部材固定板部材58が、爪部材回動軸61aを軸として回動して、後方膨張防止爪部材56材が圧縮室14内から没入するまでの角度が大きくなる。
特に、複数の後方膨張防止爪部材56が、爪部材固定板部材58に固定されている場合、最も下方の位置に配置されている後方膨張防止爪部材56が完全に、圧縮室内から没入するまでの角度が大きくなる。
すなわち、このことは、開閉扉を大きく開けなければならないことになり、手間がかかることになる。
これに対して、本願発明のように、爪部材固定板部材58の爪部材回動軸61aが、爪部材固定板部材58のリンク支持軸64よりも外側に位置することによって、爪部材固定板部材58が、爪部材回動軸61aを軸として回動して、後方膨張防止爪部材56が圧縮室14内から没入するまでの角度が小さくなる。
特に、複数の後方膨張防止爪部材56が、爪部材固定板部材58に固定されている場合、最も下方の位置に配置されている後方膨張防止爪部材56が完全に、圧縮室14内から没入するまでの角度が小さくなる。
すなわち、このことは、開閉扉20を小さく開くだけで良いので、操作が簡単で、手間がかかることがない。
従って、爪部材固定板部材58の爪部材回動軸61aが、圧縮室14の後壁14aよりも外側に位置し、爪部材固定板部材58のリンク支持軸64よりも外側に位置するのが望ましい。
なお、このように、爪部材固定板部材58の爪部材回動軸61aを、爪部材固定板部材58のリンク支持軸64よりも外側に位置するように構成している。この構成とすることに加えて、爪部材固定板部材58の爪部材回動軸61a軸を、爪部材固定板部材58のリンク支持軸64から、より離間した位置(下方の位置)に設けることが望ましい。
すなわち、このように構成することによって、最も下方の位置に配置されている後方膨張防止爪部材56が完全に、圧縮室内から没入するまでの角度がさらに小さくなり、装置のより小型化を達成することができる。
5-4.開閉扉が開かないように付勢する角度の調整について
図17(A)~図17(B)に示したように、開閉扉20が閉じた状態で、圧縮室14の内部から被圧縮物による復元力が働き、開閉扉20を閉める方向に力が働いている際に、開閉扉20を少し開いただけで、開閉扉20を閉める方向に働く力を働かせないようにするには、第1のリンク部材66と、第2のリンク部材70と、フランジ部材68の長さを変更することで可能となる。
また、開閉扉20を大きく開かないと、開閉扉20を閉める方向に働く力が働き続けるようにするには、第1のリンク部材66と、第2のリンク部材70と、フランジ部材68の長さを変更することで可能となる。
すなわち、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が下方の位置に位置する位置(いわゆる谷型の位置)から、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qになる場合、第2のリンク部材70は、フランジ部材68との連結部分であるリンク支持軸68aを中心に、反時計回りに回動する。
すなわち、図17(A)~図17(B)に示したように、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が下方の位置に位置する位置(いわゆる谷型の位置)から、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qになるまでは、以下のようになる。
図17(A)に示したように、半径rの長さが半径r1で小さい場合には、回動角度θで、フランジ部材68と第2のリンク部材70との連結部分であるリンク支持軸68aから、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70のとの連結部分であるピボット軸72までを半径r1となる。
図17(A)に示したように、半径rの長さが半径r1で小さい場合には、回動角度θで、第2のリンク部材70は、フランジ部材68と第2のリンク部材70の連結部分であるリンク支持軸68aを中心とした半径r1の円の円周上で移動が行われており、円周上で移動する距離y1分移動している。
これに対して、図17(B)に示したように、半径rの長さが半径r2で大きい場合(R1<r2の場合)には、同じ回動角度θで、フランジ部材68と第2のリンク部材70の連結部分であるリンク支持軸68aを中心とした円の半径r2長さが大きく、円周上で移動する距離y2(y1<y2)も大きくなる。
逆に、図17(A)に示したように、半径rの長さが半径r1で小さい場合には、同じ回動角度θで、半径rの長さが縮まれば、円周上で移動する距離yも縮まることになる。
すなわち、第2のリンク部材70が、この円周上で移動する距離yというのは、開閉扉20の開閉によって、第1のリンク部材66と、第2のリンク部材70と、第3のリンク部材74との連結部分であるピボット軸72の移動する距離と一致する。
従って、図17(A)に示したように、半径rの長さが半径r1で小さい場合には、同じ回動角度θで、開閉扉20を開閉することによって、第1のリンク部材66と、第2のリンク部材70と、第3のリンク部材74との連結部分であるピボット軸72の移動する距離yも短くなる。
すなわち、図17に示したように、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が下方の位置に位置する位置(いわゆる谷型の位置)から、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qになるまで、第2のリンク部材70が移動する距離が、少しの距離y1で良くなる。
これにより、開閉扉20を少し開いて伝達する力では、開閉扉20を閉める方向に力を働かせないようにできる。
これとは逆に、図17(B)に示したように、半径rの長さが半径r2で大きい場合(R1<r2の場合)には、同じ回動角度θで、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が下方の位置に位置する位置(いわゆる谷型の位置)から、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qになるまで、第1のリンク部材66と、第2のリンク部材70と、第3のリンク部材74との連結部分であるピボット軸72の移動する距離y2は長くなる(y1<y2)。
従って、開閉扉20を大きく開かないと、開閉扉20を閉める方向に力を働き続けるように調整することができる。
従って、このような調整方法を用いれば良い。
また、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70は、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が下方の位置に位置する位置(いわゆる谷型の位置)と、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qよりも、ピボット軸72が上方の位置に位置する位置(いわゆる山型の位置)との間で移動する。
従って、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70の長さは、同じ長さであるのが望ましい。
また、第2のリンク部材70の長さが変われば、第1のリンク部材66の長さも変わる。
フランジ部材68は、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70は、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70とが一直線に水平となる位置Qとなった時の距離の長さが必要となる。
従って、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70の長さが変われば、フランジ部材68の長さも変わることになる。
また、上記のように、第1のリンク部材66と第2のリンク部材70の長さを調整する以外にも、開閉扉が開かないように付勢する角度の調整方法としては、図示しないが、例えば、連動機構60の部材の長さや、これらのシャフトの位置を適宜変更することによっても可能である。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、開閉扉20をいわゆる左開きで開閉可能に構成したが、いわゆる右開きで開閉可能に構成することも可能である。
また、本発明では、投入扉36をいわゆる左開きで開閉可能に構成したが、いわゆる右開き、上開き、下開きで開閉可能に構成することも可能である。
すなわち、この場合には、開閉扉20をいわゆる左開きで開閉可能に構成したが、いわゆる上開き、または、下開きに開閉するようにする。
そして、投入扉36をいわゆる上開き、下開きで開閉可能に構成して、連動機構60を圧縮減容梱包装置本体の上部に、または、連動機構60を圧縮減容梱包装置本体の下部に設けて、爪部材固定板部材58をいわゆる左開き、または、右開きにするようにすれば良い。
また、この場合には、後方膨張防止爪部材56を、この実施例のように、鉛直方向の後方膨張防止爪部材56を鉛直方向に複数列設けるのでではなく、水平方向の後方膨張防止爪部材56を水平方向に複数列水平方向に設ければ良いなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。