JP2022041178A - 被覆粒子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱圧着時の機械的な力により導電性粒子が電極からずれてしまうことを防止し、導通信頼性及び絶縁性を高めることのできる被覆粒子を提供すること。【解決手段】芯材の表面に金属皮膜が形成された導電性粒子と、該導電性粒子を被覆する絶縁層とを備え、前記絶縁層が、疎水性部位と親水性部位とを有するポリマーを含み、前記ポリマーの親水性部位に無機化合物が担持されている被覆粒子である。前記絶縁層は、疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーからなり、表面に疎水性領域と親水性領域とを有する斑状粒子の親水性領域に無機化合物が担持された絶縁性微粒子で構成されていることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、導電性粒子と該導電性粒子を被覆する絶縁層とを備えた被覆粒子に関する。
芯材粒子の表面にニッケルや金などの金属皮膜を形成させた導電性粒子は、導電性接着剤、異方性導電膜、異方性導電接着剤等の導電性材料として使用されている。
近年、電子機器類の一層の小型化に伴い、電子回路の回路幅やピッチはますます小さくなっている。それに伴い、上述の導電性材料に用いられる導電性粒子として、その粒径が小さなものが求められている。このような小さな粒径の導電性粒子を使用した場合、その接続性を高めるためには導電性材料中の導電性粒子の配合量を増加させなければならない。しかし、導電性粒子の配合量を増加させると、意図しない方向への導通、すなわち対向電極間とは異なる方向への導通によって短絡が生じてしまい、意図しない方向における絶縁性が得難いことが問題となっている。
前記問題を解決するために、導電性粒子の表面を、絶縁性の物質で被覆して、導電性粒子の金属皮膜同士の接触を防止した絶縁層被覆導電性粒子が提案されている。このような構成の被覆粒子は、通常、該被覆粒子を電極間で熱圧着することで絶縁層の絶縁性微粒子が溶融、変形又は剥離して導電性粒子の金属表面が露出し、これにより電極間での導通が可能となるが、該絶縁性微粒子の構成成分を検討することにより、導通信頼性などの特性を改良する技術が知られている。
絶縁性微粒子としては、スチレン樹脂やアクリル樹脂といった樹脂微粒子、またはシリカやアルミナといった無機微粒子が使用されているが、絶縁性や耐溶剤性といった特性向上を目的に、有機物と無機物を複合させた有機無機複合微粒子についても検討されている(例えば、特許文献1~5参照)。
上記特許文献のうち、例えば、特許文献4には、導電性微粒子の表面に有機無機複合微粒子が存在してなる絶縁性微粒子被覆導電性微粒子が記載されている。この文献によれば、絶縁性微粒子は有機無機複合微粒子であって、その形態は、有機質成分中に無機質成分が分散した粒子、無機質成分のコア粒子に有機質成分が被覆したコアシェル粒子、有機質成分のコア粒子に無機質成分が被覆したコアシェル粒子、無機質成分と有機質成分が分子レベルで複合された粒子、といったものが開示されている。また、その形状は、球状、針状、板状、こんぺい糖状など、特に制限はない。このような絶縁性微粒子を使用することにより、優れた耐溶剤性と高い絶縁性を付与できることが報告されている。
また特許文献5では、二重結合及び加水分解性シリル基を有する重合性モノマーと、親水性官能基を有する重合性モノマーを重合させた重合体粒子を絶縁性微粒子として導電性粒子に被覆することが記載されている。この絶縁性微粒子は、シリル基を加水分解してシラノール基とし、このシラノール基をシリコーンオリゴマーで処理することにより、有機無機複合の絶縁性微粒子として使用することが報告され、これにより、絶縁性が向上するとされている。
特表2007-537570号公報 国際公開第2012/002508号パンフレット 特開2015-187984号公報 特開2011-65750号公報 特開2013-108026号公報
異方性導電材料は電極間で熱圧着した際に、異方性導電材料中の導電性粒子により電極間の導通が図られる。上記特許文献に記載の導電性粒子は、熱圧着時に近接する導電性粒子同士を、導電性粒子を被覆した絶縁層で遮ることで、金属皮膜同士の接触を抑え短絡を防止することができるものの、熱圧着時の機械的な力により導電性粒子が電極からずれてしまうため、導通信頼性に問題があった。
したがって、本発明の目的は、前記課題を解決した導通信頼性及び絶縁性を高めることのできる被覆粒子を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、絶縁層の一部分に無機化合物を担持しておくと、担持された無機化合物が電極へ首尾よく突き刺さり、導電性粒子が電極に固定されやすくなるため、導通信頼性に優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、芯材の表面に金属皮膜が形成された導電性粒子と、該導電性粒子を被覆する絶縁層とを備え、前記絶縁層が、疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーを含み、前記ブロックコポリマーの親水性部位に無機化合物が担持されている被覆粒子を提供するものである。
本発明によれば、導通信頼性及び絶縁性に優れた被覆粒子を提供することができる。
図1は、被覆粒子の一実施形態を示す断面の模式図である。 図2(a)及び(b)は、被覆粒子の一実施形態を示す断面の模式図である。 図3(a)は、斑状粒子の一実施形態を示す模式図であり、(b)は、絶縁性微粒子の一実施形態を示す模式図である。 図4は、実施例1により得られた斑状粒子の1H-NMRチャートである。 図5は、実施例1により得られた斑状粒子のFT/IRチャートである。 図6は、実施例1により得られた斑状粒子のTEM写真である。 図7は、実施例1により得られた絶縁性微粒子のFT/IRチャートである。
以下、本発明の被覆粒子を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1に示すように、被覆粒子1は、表面が導電性を有する導電性粒子5と、導電性粒子5を被覆する絶縁層6とを備える。導電性粒子5は、少なくとも該粒子の表面が導電性を有していればよく、導電性粒子5が導電性材料で一体形成された態様、及び、非導電性材料若しくは導電性材料の外表面に導電性材料を更に配して、表面が導電性を有するものとした態様の双方が包含される。
図1に示す導電性粒子5は、非導電性材料又は導電性材料からなる芯材2の表面に、導電性材料からなる導電性皮膜3が形成されることによって、粒子表面が導電性を有するものとなっている。同図に示すような構成となっていることによって、電子回路の形成時における電気的接続の際に、被覆粒子に適度な弾性を発現させつつ、電極との導通性を高めることができる。以下の説明では、芯材2の表面に導電性材料からなる導電性皮膜3が形成された導電性粒子5を例にとり説明する。
同図に示す導電性皮膜3は、芯材2の粒子表面の全体を満遍なく連続して被覆していてもよく、或いは、導電性が確保できる限りにおいて、芯材2の粒子表面の一部のみを被覆していてもよい。前者の場合、導電性粒子5は、芯材2の粒子表面の全域が金属によって完全に被覆されて、芯材2の粒子表面が露出していない状態になっている。後者の場合、導電性粒子5は、その表面が下地である芯材の構成成分からなる部位と、金属からなる部位とから構成される。導電性皮膜3が芯材2の粒子表面の一部のみを被覆している場合、被覆部位が連続した皮膜であってもよく、海島状に不連続な皮膜であってもよく、又はこれらの組み合わせであってもよい。また、導電性皮膜3は、単層構造であってもよく、複数層からなる積層構造であってもよく、又はこれらの構造の組み合わせであってもよい。いずれの場合であっても、導電性皮膜3は、芯材2の表面に直接密着して形成されていることが好ましい。
芯材2の構成成分としては、無機物及び有機物を特に制限なく用いることができる。芯材の形状は特に制限はないが、好ましくは粒子状である。粒子状の芯材の形状は、例えば、球状、繊維状、中空状、板状、針状、不定形状等が挙げられる。これらのうち、粒子の充填性及び芯材への導電性皮膜の形成を効率よく行う観点から、好ましくは球状である。芯材は、その表面に複数の突起を有するものであってもよい。以下の説明では、特に断りのない限り、芯材として、粒子状の芯材(芯材粒子)を用いた実施形態として説明する。
芯材2に用いられる無機物としては、例えば金、銀、銅、ニッケル、パラジウム等の金属又はこれらの合金、ハンダ等の金属化合物、ガラス、セラミック、シリカ、金属又は非金属の酸化物の無水物又は含水物、アルミノ珪酸塩を含む金属珪酸塩、金属炭化物、金属窒化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属リン酸塩、金属硫化物、金属酸塩、金属ハロゲン化物及び炭素等が挙げられる。これらは単独で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。
芯材2に用いられる有機物としては、例えば、天然繊維、天然樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリブテン、ポリアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルニトリル、ポリアセタール、アイオノマー、ポリエステル、アクリル樹脂、メタクリル樹脂等の熱可塑性樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。これらは単独で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。
芯材2は、上述した無機物又は有機物のいずれか一方からなる材質で構成されていてもよく、これに代えて、無機物及び有機物の双方からなる材質で構成されていてもよい。芯材2が無機物及び有機物の双方からなる材質で構成されている場合、芯材2における無機物及び有機物の存在態様としては、例えば、無機物からなるコアと、該コアの表面を被覆する有機物からなるシェルとを備える態様、あるいは、有機物からなるコアと、該コアの表面を被覆する無機物からなるシェルとを備える態様等のコアシェル型の構成等が挙げられる。これらのほか、一つの芯材2の粒子中に、無機物と有機物とが混合されているか、あるいはランダムに融合しているブレンド型の構成等が挙げられる。
特に、芯材2は、有機物からなる材質を主成分として構成されていることが好ましく、該有機物は樹脂を用いることがより好ましく、熱可塑性樹脂を用いることが更に好ましい。このような材質からなる芯材を用いることによって、粒子どうしの分散安定性を高めることができ、また、電子回路の電気的接続の際に、適度な弾性を発現させて導通性を高めることができる。また、構成成分として、金属粒子、セラミック、シリカ等の無機物を副成分とすることにより耐熱性を高めることもできる。
導電性粒子5の表面に導電性を発現させるために用いられる導電性材料としては、例えば金、白金、銀、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、スズ、鉛、アンチモン、ビスマス、コバルト、インジウム、チタン、ゲルマニウム、アルミニウム、クロム、パラジウム、タングステン、モリブデン等の金属又はこれらの合金、ITO、ハンダ等の金属化合物等が挙げられる。これらの材料は単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。図1に示す実施形態においては、これらの導電性材料を、導電性皮膜3に用いることができる。
導電時の電気抵抗を低くしつつ、後述する絶縁層6との密着性を高める観点から、導電性粒子5の表面は、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム及びハンダから選ばれる少なくとも一種の導電性材料を含んで構成されることが好ましく、ニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ニッケル合金、金合金、銀合金、銅合金及びパラジウム合金から選ばれる少なくとも一種の導電性材料を、導電性粒子5の表面を含むことが更に好ましい。つまり、図1に示す導電性皮膜3は、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム及びハンダから選ばれる少なくとも一種を含んで構成されることが好ましく、ニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ニッケル合金、金合金、銀合金、銅合金及びパラジウム合金から選ばれる少なくとも一種からなることが更に好ましい。同様の観点から、導電性皮膜3が、複数層からなる積層構造である場合には、該導電性皮膜の最外層が、ニッケル、金、銀、銅、パラジウム、ニッケル合金、金合金、銀合金、銅合金及びパラジウム合金から選ばれる少なくとも一種からなることが更に好ましい。
導電性粒子5の形状は、芯材粒子の形状にもよるが、特に制限はない。導電性粒子5の形状としては、例えば、球状、繊維状、中空状、板状、針状、不定形状等が挙げられる。これらのうち、充填性及び接続性を優れたものとする観点から、導電性粒子5の形状は、球状であるか、又は表面に突起を有する形状であることが好ましい。導電性粒子が表面に突起を有する形状である場合、表面に複数の突起を有することが好ましく、球の表面に複数の突起を有することが更に好ましい。導電性粒子5が複数の突起を有する形状である場合、導電性粒子5の突起は、複数の突起を有する芯材粒子によって形成されていてもよく、芯材粒子が突起を有さず、導電性皮膜3が複数の突起を有することによるものであってもよい。
導電性粒子5がその表面に突起を有する場合、突起の高さは、好ましくは20nm以上500nm以下、更に好ましくは50nm以上400nm以下である。突起の数は、導電性粒子5の粒径にもよるが、導電性粒子5一つ当たり、好ましくは1個以上20000個以下、更に好ましくは5個以上5000個以下であることが、導電性粒子の導電性を一層向上させる点で有利である。また、突起の基部の長さは、好ましくは5nm以上500nm以下、更に好ましくは10nm以上400nm以下である。突起の基部の長さは、粒子の断面視における電子顕微鏡像を用いて測定したときに、突起が形成されている部位における導電性粒子の表面に沿う長さをいい、突起の高さは、突起の基部から突起頂点までの最短距離をいう。なお、一つの突起に複数の頂点がある場合は、最も高い頂点をその突起の高さとする。突起の基部の長さ及び突起の高さは、電子顕微鏡により観察された20個の異なる粒子について測定した算術平均値とする。
芯材2に導電性皮膜3を形成する場合、導電性皮膜3の厚さは、好ましくは0.001μm以上2μm以下、更に好ましくは0.01μm以上1.5μm以下である。導電性皮膜3が複数層からなる積層構造である場合、導電性皮膜3の積層構造全体の厚さが上述した範囲であればよい。また、導電性粒子が後述する突起を有する場合、突起の高さは、ここでいう導電性皮膜の厚さに含まないものとする。導電性皮膜の厚さは、例えば測定対象の被覆粒子を2つに切断し、その切り口の断面をSEM観察して測定することができる。
絶縁層6は、導電性粒子5の表面を被覆している。図1に示す被覆粒子1は、導電性皮膜3の表面に絶縁層6が配されて、導電性粒子5の表面を被覆する形態となっている。
絶縁層6は、疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーを含み、該ブロックコポリマーの親水性部位に無機化合物が担持されている構成をとる。絶縁層が無機化合物の領域を有することによって、加圧接続時に電極への物理的な食い込みが生じて導電性粒子を電極に固定できるようになるため、絶縁性及び導通信頼性を高めることができる。
絶縁層6は、導電性粒子5の表面全体を満遍なく連続して被覆していてもよく、或いは導電性粒子5の表面の一部のみを被覆していてもよい。前者の場合、導電性粒子5は、導電性皮膜の表面全域が絶縁層6によって完全に被覆されて、導電性粒子5の表面が露出していない状態になっている。後者の場合、導電性粒子5は、その表面が下地である芯材2及び導電性皮膜3の少なくとも一種からなる部位と、絶縁層6からなる部位とから構成される。絶縁層6が導電性粒子5の表面の一部のみを被覆している場合、被覆部位が連続していてもよく、海島状に不連続に被覆していてもよく、又はこれらの組み合わせであってもよい。
詳細には、被覆粒子1における絶縁層6の形成態様は、例えば以下に示す(i)及び(ii)の形態が挙げられる。
(i)図2(a)に示すように、疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーからなり、表面に疎水性領域と親水性領域とを有する斑状粒子の、親水性領域に無機化合物7cが担持されている絶縁性微粒子6aが、導電性粒子5の表面に層状に配置された形態。
(ii)図2(b)に示すように、疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーからなり、疎水性領域と親水性領域とを有する斑状膜の、親水性領域に無機化合物8cが担持されている絶縁性皮膜6bが、導電性粒子5の表面に配置された形態。
図2(a)に示すように、絶縁層6が絶縁性微粒子6aである場合、該絶縁性微粒子6aの形状は、例えば球状、繊維状、中空状、板状、針状又は不定形状であり得る。また、絶縁性微粒子6aはその表面に多数の突起を有するものであってもよい。導電性粒子への付着性及び絶縁性微粒子の製造の容易性の観点から、絶縁性微粒子は球状のものであることが好ましい。
本発明における絶縁性微粒子6aを構成する疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーからなる斑状粒子とは、疎水性領域と親水性領域が斑(まだら)状に分布したポリマー粒子を意味する。本発明における絶縁性微粒子6aは、前記斑状粒子の表面の親水性領域に無機化合物が担持されたものである。
図2(b)に示すように、絶縁層6が絶縁性皮膜6bである場合、該皮膜の厚みは均一であってもよく、不均一であってもよい。また、絶縁層6における絶縁性皮膜6bは、連続していてもよく、海島状に不連続であってもよく、又はこれらの組み合わせであってもよい。
本発明における絶縁性皮膜6bを構成する疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーからなる斑状膜とは、疎水性領域と親水性領域が斑(まだら)状に分布したポリマー皮膜を意味する。本発明における絶縁性皮膜6bは、前記斑状膜の親水性ポリマーに無機化合物が担持されたものである。
以上の構成を有する被覆粒子によれば、無機化合物が担持されている絶縁層であることによって、電子回路の形成にあたり、被覆粒子を含む導電性材料を電極間で熱圧着したときに、絶縁層の無機化合物の領域が電極に物理的に食い込むことにより、被覆粒子を電極に固定させることができるので、目的とする導通方向への導通を十分に確保でき、導通信頼性を高めることができる。これに加えて、被覆粒子における熱圧着方向以外の方向を向く表面部分は、絶縁層による導電性粒子表面の被覆状態が概ね維持されているので、意図しない方向への導通を防いで、絶縁性が維持されるものとなる。
前記ブロックコポリマーの疎水性部位を構成するモノマー成分としては、カルボキシ基、アミノ基、エステル結合及びアミド結合等の親水性構造を有しない化合物が好ましい。このようなモノマー成分としては、スチレン、o-,m-又はp-メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン及びクロロスチレン等の核置換スチレン;α-メチルスチレン、α-クロロスチレン及びβ-クロロスチレン等のスチレン誘導体;エチレン及びプロピレン等のオレフィンモノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、及び(メタ)アクリル酸フェニル等のアクリル酸又はメタクリル酸のエステル;酢酸ビニルが挙げられる。「モノマー成分」とは、ポリマー中のモノマーに由来する構造を指し、モノマーから誘導される成分である。モノマーを重合に供することによって、該モノマー成分を構成単位として含むポリマーが形成される。
前記ブロックコポリマーの親水性部位を構成するモノマー成分としては、水酸基、カルボキシ基及びアミノ基等の親水性基を有する化合物が挙げられる。このようなモノマー成分としては、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のエステル;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等のα,β不飽和カルボン酸類及びこれらの塩;アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド等のアクリルアミド類又はメタクリルアミド類;3-(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウム塩酸塩、(3-アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウム塩酸塩等のアンモニウム塩酸塩;4-ビニルピリジン及び4-ビニルフェノール等が挙げられる。親水性部位は、モノマー成分の全てが親水性基有するものであってもよく、一部の構成単位が親水性基を有していてもよい。一部の構成単位が親水性基を有している場合、親水性基を有するモノマー成分の割合は、50モル%以上90モル%以下であることが好ましく、70モル%以上95モル%以下であることがより好ましい。
モノマー成分としては、斑状粒子を形成し易く、導電性粒子の表面との密着性にも優れることから、疎水性部位を構成するモノマー成分がスチレン類であり、親水性部位を構成するモノマー成分がアミノ基を有するアクリル酸若しくはメタクリル酸のエステル、又はアクリルアミド類若しくはメタクリルアミド類であることが好ましい。特に、疎水性部位を構成するモノマー成分がスチレンであり、親水性部位を構成するモノマー成分がN,N-ジメチルアミノエチルメタクリレートであることが好ましい。
また、上述した効果を一層効果的に奏する観点から、上述した斑状粒子又は斑状膜の親水性領域に無機化合物が担持されていることを前提として、疎水性領域に電荷を有する官能基を有していることが好ましい。
電荷を有する官能基は、絶縁層の疎水性領域と導電性粒子との界面に存在することが好ましい。また、電荷を有する官能基は、ブロックコポリマーの疎水性部位を構成するモノマー成分に化学結合していることが好ましい。つまり、電荷を有する官能基を持つ化合物をモノマー成分の1つとして用いて、ブロックコポリマーの疎水性部位が形成されていることが好ましい。電荷を有する官能基が、絶縁層の疎水性領域と導電性粒子との界面に存在するか否かは、電荷を有する官能基を有する疎水性領域を含む絶縁層を導電性粒子の表面に形成したときに、走査型電子顕微鏡観察によって絶縁層が導電性粒子の表面に付着しているか否かによって判断することができる。
電荷を有する官能基としては、例えば、ホスホニウム基、アンモニウム基、スルホニウム基等のオニウム系官能基が挙げられる。これらのうち、導電性粒子5と絶縁層6との密着性を高めて、絶縁性と導通信頼性とを高いレベルで兼ね備えた被覆粒子を形成する観点から、アンモニウム基又はホスホニウム基であることがより好ましく、ホスホニウム基であることが更に好ましい。
オニウム系官能基は、下記一般式(1)で表されるものが好ましく挙げられる。
Figure 2022041178000002
(式中、Xはリン原子、窒素原子、又は硫黄原子であり、Rは同じであっても異なっていてもよく、水素原子、直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基、又はアリール基である。nは、Xが窒素原子、リン原子の場合は1であり、Xが硫黄原子の場合は0である。*は結合手である。)
オニウム系官能基における対アニオンとしては、例えばハロゲン化物イオンが挙げられる。ハロゲン化物イオンの例としては、Cl、F、Br、Iが挙げられる。
式(1)中、Rで表される直鎖状のアルキル基としては、例えば炭素数1以上20以下の直鎖状アルキル基が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、n-ドデシル基、n-トリデシル基、n-テトラデシル基、n-ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基、n-オクタデシル基、n-ノナデシル基、n-イコシル基等が挙げられる。
式(1)中、Rで表される分岐鎖状のアルキル基としては、例えば炭素数3以上8以下の分岐鎖状アルキル基が挙げられ、具体的には、イソプロピル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、イソペンチル基、s-ペンチル基、t-ペンチル基、イソヘキシル基、s-ヘキシル基、t-ヘキシル基、エチルヘキシル基等が挙げられる。
式(1)中、Rで表される環状のアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロオクタデシル基といったシクロアルキル基等が挙げられる。
式(1)中、Rで表されるアリール基としては、フェニル基、ベンジル基、トリル基、o-キシリル基等が挙げられる。
一般式(1)中、Rは、炭素数1以上12以下のアルキル基であることが好ましく、炭素数1以上10以下のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1以上8以下のアルキル基であることが更に好ましい。また、一般式(1)中、Rが直鎖状アルキル基であることも更に好ましい。オニウム系官能基がこのような構成となっていることによって、絶縁層6と導電性粒子5との密着性を高めて絶縁性を確保するとともに、熱圧着時における導通信頼性を一層高めることができる。
モノマーの入手及びポリマーの合成を容易にするとともに、絶縁層の製造効率を高める観点から、絶縁層を構成するブロックコポリマーの疎水性部位は、下記一般式(2)又は一般式(3)で表される構成単位を有することが好ましい。
Figure 2022041178000003
(式中、X、R及びnは前記一般式(1)と同義である。mは0以上5以下の整数である。Anは一価のアニオンを示す。)
Figure 2022041178000004
(式中、X、R及びnは前記一般式(1)と同義である。Anは一価のアニオンを示す。mは1以上5以下の整数である。Rは、水素原子又はメチル基である。)
式(2)及び式(3)中のRの例としては、上述した一般式(1)中のRの官能基の説明が適宜適用される。イオン性基は、式(2)のベンゼン環のCH基に対しパラ位、オルト位、メタ位の何れに結合していてもよく、パラ位に結合することが好ましい。式(2)及び式(3)中、一価のAnとしてはハロゲン化物イオンが好適に挙げられる。ハロゲン化物イオンの例としては、Cl、F、Br、Iが挙げられる。
また、一般式(2)において、mは0以上2以下の整数が好ましく、0又は1がより好ましく、1が特に好ましい。一般式(3)においてmは1以上3以下が好ましく、1又は2がより好ましく、2が最も好ましい。
電荷を有する官能基を有するブロックコポリマーの疎水性部位は、例えばオニウム系官能基を有し且つエチレン性不飽和結合を有するモノマーに由来する成分を含んで構成されることが好ましい。
オニウム系官能基を有し且つエチレン性不飽和結合を有するモノマーとしては、例えば、N,N,N-トリメチル-N-2-メタクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライド等のアンモニウム基含有モノマー;メタクリル酸フェニルジメチルスルホニウムメチル硫酸塩等のスルホニウム基を有するモノマー;4-(ビニルベンジル)トリエチルホスホニウムクロライド、4-(ビニルベンジル)トリメチルホスホニウムクロライド、4-(ビニルベンジル)トリブチルホスホニウムクロライド、4-(ビニルベンジル)トリオクチルホスホニウムクロライド、4-(ビニルベンジル)トリフェニルホスホニウムクロライド、2-(メタクロイルオキシエチル)トリメチルホスホニウムクロライド、2-(メタクロイルオキシエチル)トリエチルホスホニウムクロライド、2-(メタクロイルオキシエチル)トリブチルホスホニウムクロライド、2-(メタクロイルオキシエチル)トリオクチルホスホニウムクロライド、2-(メタクロイルオキシエチル)トリフェニルホスホニウムクロライド等のホスホニウム基を有するモノマーなどが挙げられる。これらの非架橋性モノマーは、単独で又は二種以上含まれていてもよい。
絶縁層を構成するブロックコポリマーの疎水性部位において、電荷を有する官能基を含むモノマー成分の割合は、0.01モル%以上20モル%以下であることが好ましく、0.02モル%以上10モル%以下であることがより好ましい。電荷を有する官能基を含むモノマー成分の割合が多いと、斑状粒子を形成し難くなり好ましくない。ここで、ブロックコポリマーの疎水性部位中のモノマー成分の数は、一つのエチレン性不飽和結合に由来する構造を一つのモノマーの構成単位としてカウントする。
絶縁層を構成するブロックコポリマーにおける疎水性部位と親水性部位とのモル比率は疎水性部位:親水性部位=50:50~99:1であることが好ましく、60:40~98:2であることが更に好ましい。このようなモル比率で絶縁層に疎水性部位及び親水性部位が存在することによって、親水性部位に無機化合物が担持したときに、電極への固定化が容易なものとなり、被覆粒子間の絶縁性と、被覆粒子を導電性材料として用いたときの導通信頼性とを両立して優れたものとすることができる。疎水性部位と親水性部位とのモル比率は、例えば後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
絶縁層6を構成する無機化合物は、例えば二酸化ケイ素(シリカ)、炭化ケイ素、窒化ケイ素、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化チタン等を用いることができる。これらのうち、電極への固定化を強固にする観点から二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン及び酸化ジルコニウムであることが好ましい。
次に、被覆粒子における絶縁層の形成態様について詳細に説明する。上述のとおり、被覆粒子1における絶縁層6は、(i)絶縁性微粒子6aが、導電性粒子5の表面に層状に配置された形態であり得る。すなわち、本形態における被覆粒子1は、疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーからなり、疎水性領域と親水性領域とを有する斑状粒子の親水性領域に無機化合物7cが担持されている絶縁性微粒子6aが、導電性粒子5の表面に複数存在することによって、絶縁層6が形成されているものである。絶縁層がこのような構成であっても、本発明の効果は十分に奏される。
所望の方向への絶縁性と導通信頼性とを両立して優れたものとする観点から、絶縁性微粒子6aの平均粒子径は、好ましくは80nm以上3000nm以下、更に好ましくは100nm以上2000nm以下である。また同様の観点から、導電性粒子5の平均粒子径は、好ましくは0.1μm以上50μm以下、更に好ましくは0.5μm以上30μm以下である。
上述した平均粒子径は、走査型電子顕微鏡を用いて、測定対象の粒子を200個測定したときの粒子径の平均値である。走査型電子顕微鏡画像において測定対象の粒子が球状である場合、粒子径は、粒子の二次元投影像を横断する線分のうち最も大きい長さ(最大長さ)をいう。本形態における絶縁層の厚みは、絶縁性粒子のうち、最も平均粒子径が大きい絶縁性粒子の平均粒子径を絶縁層の厚みとみなすことができる。
上述した(i)の態様に代えて、被覆粒子1における絶縁層6は、(ii)絶縁性皮膜6bが、導電性粒子5の表面に配置された形態であり得る。すなわち、本形態における被覆粒子1は、疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーからなり、疎水性領域と親水性領域とを有する斑状膜の親水性領域に無機化合物8cが担持されている絶縁性皮膜6bが、導電性粒子5の表面に配置されていることによって、絶縁層6が形成されているものである。絶縁層がこのような構成であっても、本発明の効果は十分に奏される。絶縁性皮膜6bは、絶縁性微粒子6aを融解して膜状としたものに相当する。ここで、「融解」とは、絶縁性微粒子6aを構成するブロックコポリマーに流動性を付与することを意味し、溶媒による方法及び加熱による方法の両者を含む。
絶縁性皮膜6bの厚みは、絶縁性微粒子6aの平均粒子径よりも小さいことが好ましく、詳細には、より好ましくは10nm以上120nm以下、更に好ましくは15nm以上80nm以下である。絶縁性皮膜6bの厚みが不均一である場合、絶縁性皮膜6bの厚みは、その最大の厚みと最小の厚みとの双方が上述の範囲であればよい。本形態における絶縁層6の厚みは、例えば、絶縁性皮膜6bが形成された被覆粒子を2つに切断し、その切り口の断面をSEM観察する方法で測定することができる。
絶縁層に絶縁性微粒子を含む場合、絶縁性微粒子の粒度分布は幅がある。一般に、粉体の粒度分布の幅は、下記計算式(I)で示される変動係数(Coefficient of Variation、以下「C.V.」とも記載する)により表わされる。
C.V.(%)=(標準偏差/平均粒子径)×100・・・(I)
このC.V.が大きいということは粒度分布に幅があることを示し、一方、C.V.が小さいということは粒度分布がシャープであることを示す。本実施形態の被覆粒子は、C.V.が好ましくは0.1%以上20%以下、より好ましくは0.5%以上19%以下の絶縁性微粒子を用いることが望ましい。C.V.がこの範囲であることにより、絶縁性微粒子を含む絶縁層の厚みを均一にできる利点がある。
被覆粒子1に、芯材2の表面に導電性皮膜3が形成された導電性粒子5を用いる場合、絶縁層6のガラス転移温度は、芯材2のガラス転移温度よりも低いことが好ましい。このような構成とすることで、絶縁層6と導電性粒子5との密着性及び付着性を高めることができる。
芯材として粒子状の有機物を用いる場合、ガラス転移温度を有しないか、或いは、そのガラス転移温度は100℃超であることが、異方導電接続工程において芯材粒子の形状が維持されやすいことや導電性皮膜を形成する工程において芯材粒子の形状を維持しやすい点から好ましい。また芯材粒子がガラス転移温度を有する場合、ガラス転移温度は、200℃以下であることが、異方導電接続において導電性粒子が軟化しやすく接触面積が大きくなることで導通が取りやすくなる点から好ましい。この観点から、芯材粒子がガラス転移温度を有する場合、ガラス転移温度は、100℃超180℃以下であることがより好ましく、100℃超160℃以下であることが特に好ましい。ガラス転移温度は、後述する実施例に記載の方法で測定できる。
芯材粒子として有機物を用いる場合において、その有機物が高度に架橋した樹脂であるときは、ガラス転移温度は下記実施例に記載の方法にて200℃まで測定を試みても、ほとんど観測されない。本明細書中ではこのような粒子を、ガラス転移点を有しない粒子ともいう。前記のこのようなガラス転移温度を有しない芯材粒子材料の具体例としては、前記で例示した有機物を構成する単量体に架橋性の単量体を併用して共重合させて得ることができる。
同様の観点から、芯材がガラス転移温度を有する場合、絶縁層のガラス転移温度と芯材のガラス転移温度との差は、160℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましく、100℃以下であることが特に好ましい。また、絶縁層のガラス転移温度と芯材のガラス転移温度との差は、5℃以上であることが好ましく、10℃以上であることがより好ましい。
ガラス転移温度の測定方法は、例えば以下の方法が挙げられる。
示差走査熱量計「STAR SYSTEM」(METTLER TOLEDO社製)を用いて、試料0.04~0.06gを、200℃まで昇温し、その温度から降温速度5℃/minで25℃まで冷却した。次いで試料を昇温速度5℃/minで昇温し、熱量を測定した。ピークが観測されるときはそのピークの温度を、ピークが観測されずに段差が観測されるときは該段差部分の曲線の最大傾斜を示す接線と該段差の高温側のベースラインの延長線との交点の温度をガラス転移温度とした。
以下に、被覆粒子の好適な製造方法について説明する。本製造方法は、絶縁性微粒子6aと導電性粒子5とを混合して、導電性粒子5の表面に絶縁性微粒子6aからなる絶縁層6を形成させる工程を有する。
まず、導電性粒子を用意する。芯材2の表面に導電性皮膜3を形成して導電性粒子5とする場合、芯材の表面に導電性皮膜を形成する方法としては、例えば、芯材粒子に対して、蒸着法、スパッタ法、メカノケミカル法、ハイブリダイゼーション法等を利用する乾式法、電解めっき法、無電解めっき法等を利用する湿式法が挙げられ、これらの方法は単独で又は複数組み合わせて行うことができる。これに代えて、導電性粒子は、市販のものを用いてもよい。
また、上述の工程の前若しくは後、又は上述の工程と同時に、絶縁層6を形成する絶縁性微粒子6aを複数形成する。詳細には、疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーを得た後、親水性部位に無機化合物を担持させて絶縁性微粒子を得る。
疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーを得る方法としては、親水性モノマー成分をリビング重合して親水性部位を形成し、引き続き疎水性モノマー成分を重合する方法、疎水性モノマー成分をリビング重合して疎水性部位を形成し、引き続き親水性モノマー成分を重合する方法、疎水性モノマー成分及び親水性モノマー成分を別々に重合して疎水性ポリマーと親水性ポリマーを得た後、該疎水性ポリマーと該親水性ポリマーをカップリング方法等が挙げられる。リビング重合によってブロックコポリマーを得る方法は、公知の方法を適用すればよく、例えば制御リビングラジカル重合が挙げられ、具体的には、原子移動ラジカル重合(ATRP)、ニトロキシド媒介重合(NMP)及び可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合等が挙げられる。
ブロックコポリマーの分子量は、100,000以上であることが好ましい。分子量が100,000より小さいと斑状粒子を形成し難くなり、また得られる粒子の粒子径が小さくなってしまう。
本発明の製造方法においては、得られたブロックコポリマーの親水性部位に無機化合物を担持させるために、疎水性領域と親水性領域が斑状に分布した斑状粒子7を作製する。斑状粒子の作製方法は、疎水性領域と親水性領域が斑状に分布していれば特に制限はないが、例えばブロックコポリマーの自己組織化を利用する方法が挙げられる。界面活性剤を加えた連続相中で、ポリマーを溶解した分散相を乳化させ、分散相中の溶媒を蒸発させることで、各ブロックの分散相中の溶媒への溶解度の差及び連続相への親和性の差により、各ブロックが相分離して自己組織化を起こし、斑状粒子が生成する。
具体的には、前記ブロックコポリマーを有機溶媒に分散させた後、これを水相に滴下して液滴化する方法が挙げられる。詳細には、得られたブロックコポリマーを水よりも揮発性の高い有機溶媒に投入してブロックコポリマーが溶解した溶液を得る。この溶液を水に投入して撹拌することによりブロックコポリマーの液滴が分散した水性溶液が得られる。この水性溶液を室温下に撹拌することにより、液滴中の有機溶媒が蒸発していくため、ブロックコポリマーの粒子が得られる。これにより図3(a)に図示されるような疎水性領域7aと親水性領域7bが斑状に分布した粒子である斑状粒子7が得られる。
前記有機溶媒としては、例えばペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、ジククロメタン、1,2-ジククロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジエチルエーテル、酢酸エチル、ベンゼン、等が挙げられる。
次いで、得られた斑状粒子7の親水性領域7bに無機化合物7cを担持させて絶縁性微粒子6aを得る。親水性領域に無機化合物を担持させる方法は、ブロックコポリマーの親水性部位の親水性基に無機化合物前駆体を反応させる方法が挙げられる。
前記無機化合物前駆体としては、例えば、トリエチルシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、クロロジメチルシラン、トリエチルクロロシラン、テトラメチルジシロキサン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、1、1、3、3-テトラメチルジシラザン、1,2-ジエトキシ-1,1,2,2-テトラメチルジシラザン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリス(1-メチルプロポキシ)アルミニウム、アルミニウムジイソプロピルモノsec-ブチレート、ジルコニウム(IV)テトラブトキシド、ジルコニウム(IV)テトラプロポキシド、ジルコニウム(IV)アセチルアセトナート、等が挙げられる。
前記無機化合物は、親水性基と無機化合物前駆体が反応してブロックコポリマーの親水性部位に担持されるものであり、例えば、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、等が挙げられる。
次に、上述の工程で得られた絶縁性微粒子と導電性粒子とを混合して、導電性粒子の表面に絶縁性微粒子からなる絶縁層を備える被覆粒子を得る。上述の絶縁性微粒子を用いた場合、例えば、絶縁性微粒子と、導電性粒子とを混合して、導電性粒子5の表面に、絶縁性微粒子6aを含む絶縁層6を備える被覆粒子を形成させる。
絶縁性微粒子と導電性粒子との混合は、分散媒中にこれらの粒子を加えて分散液とすることが好ましい。分散媒としては、水、有機溶媒及びこれらの混合物が挙げられ、水、エタノール、又はエタノールと水との混合液が好ましく用いられる。
分散液は無機塩、有機塩又は有機酸を含有することが、絶縁層の被覆率が一定以上の被覆粒子を得やすい点から好ましい。無機塩、有機塩又は有機酸としては、陰イオンを解離するものが好適に用いられる。陰イオンとしては、Cl、F、Br、I、SO 2-、CO 2-、NO 、COO、RCOO(Rは有機基)等が好適である。無機塩としては、例えばNaCl、KCl、LiCl、MgCl、BaCl、NaF、KF、LiF、MgF、BaF、NaBr、KBr、LiBr、MgBr、BaBr、NaI、KI、LiI、MgI、BaI、NaSO、KSO、LiSO、MgSO、NaCO、NaHCO、KCO、KHCO、LiCO、LiHCO、MgCO、NaNO、KNO、LiNO、MgNO、BaNO等を用いることができる。また有機塩としては、シュウ酸Na、酢酸Na、クエン酸Na、酒石酸Na等を用いることができる。有機酸としてはグリシン等のアミノ酸や、コハク酸、シュウ酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、フマル酸、マレイン酸等を用いることができる。
好ましい無機塩、有機塩及び有機酸の濃度は、導電性粒子表面積において絶縁性微粒子が占める被覆面積としてどの程度とするかにより異なるが、導電性粒子混合後の分散液中において、例えば、0.1mmol/L以上100mmol/L以下となる濃度であると、好適な被覆率を有し、また絶縁性微粒子が単層である被覆粒子を得やすいために好ましい。この観点から、当該分散液中の無機塩、有機塩及び有機酸の濃度は1.0mmol/L以上80mmol/L以下であることが特に好ましい。
絶縁性微粒子と導電性粒子とを含む分散液において、導電性粒子は質量基準で100ppm以上100000ppm以下含有されていることが好ましく、500ppm以上80000ppm以下含有されていることがより好ましい。また、絶縁性微粒子は、質量基準で10ppm以上50000ppm以下含有されていることが好ましく、250ppm以上30000ppm以下含有されていることがより好ましい。
品質が一定な被覆粒子を得る観点から、分散液の温度は、絶縁性微粒子と導電性粒子との混合時において、20℃以上100℃以下であることが好ましく、40℃以上100℃以下であることが更に好ましい。特に、最も低いガラス転移温度を有するポリマーのガラス転移温度をTg(℃)としたときに、分散液の温度は、Tg-30℃以上Tg+30℃以下であることが好ましい。この範囲であると、絶縁性微粒子がその形状を維持しながら導電性粒子の表面に密着しやすくなる。特に、絶縁性微粒子と、導電性粒子との親和性をより一層高めることができるので、被覆率が十分に高い被覆粒子を製造することができる。
分散液における分散時間は、好ましくは0.1時間以上24時間以下とすることによって、絶縁性微粒子と導電性粒子とを十分に付着させることができる。この間、分散液を撹拌することが好ましい。この後、必要に応じて、分散液の固形分を、洗浄、乾燥することによって、絶縁性微粒子が導電性粒子の表面に付着した被覆粒子が得られる。このようにして得られた被覆粒子1は、導電性粒子5の表面に、絶縁性微粒子6aが複数付着した絶縁層6が形成されているものである。
絶縁層6に連続皮膜を形成する場合には、絶縁性微粒子6aが導電性粒子5の表面に複数付着した被覆粒子1に対して、有機溶媒による処理を行うか、又は加熱処理を行うことによって、絶縁性微粒子6aを流動性が高い状態にして、導電性粒子5の表面を膜状に被覆した絶縁性皮膜6bによる絶縁層6を形成することができる。絶縁層を膜状に形成することによって、絶縁層と導電性粒子との密着性をより高くすることができ、絶縁性がより高いものとなる。
絶縁性微粒子が導電性粒子表面に付着した被覆粒子は、その分散液に有機溶剤を添加することによっても、絶縁性微粒子を流動状態にすることができるため、導電性粒子表面を膜状に被覆することができる。絶縁性微粒子を融解させる場合、この有機溶剤としてはテトラヒドロフラン、トルエン、メチルエチルケトン、N-メチル-2-ピロリドン及びN,N-ジメチルホルムアミド等を用いることができる。有機溶剤の添加量としては、絶縁性微粒子が脱落することなく均一な膜状を形成しやすい点から、分散液中の被覆粒子1質量部に対して1質量部以上100質量部以下であることが好ましく、5質量部以上50質量部以下であることがより好ましい。添加温度としては、絶縁性微粒子が脱落することなく均一な膜を形成しやすい点から、10℃以上100℃以下が好ましく、20℃以上80℃以下がより好ましい。また添加してから膜状にさせる時間としては、均一な膜を形成させる点から、0.1時間以上24時間以下であることが好ましい。このようにして、図2(b)に示すように、絶縁性皮膜6bを有する絶縁層6を好適に形成することができる。
被覆粒子を加熱する方法としては、絶縁性微粒子を導電性粒子表面に付着させた後の分散液を加温する方法や、得られた被覆粒子を水などの溶媒中に再度分散させて、該溶媒中で加温する方法、得られた被覆粒子を不活性ガスなどの気相中で加温する方法等が挙げられる。加熱温度としては、絶縁性粒子が脱落することなく均一な膜を形成しやすい点から、絶縁性微粒子を構成するポリマーのガラス転移温度をTg(℃)としたときに、Tg+1℃以上Tg+60℃以下が好ましく、Tg+5℃以上Tg+50℃以下がより好ましく、Tg+15℃超であることが最も好ましい。加熱時間としては、均一な膜を形成しやすい点から、0.1時間以上24時間以下であることが好ましい。また、被覆粒子を気相中で加温する場合、その圧力条件は大気圧下、減圧下又は加圧下で行うことができる。このようにして、図2(b)に示すように、絶縁性皮膜6bを有する絶縁層6を好適に形成することができる。
導電性粒子表面を膜状に被覆した被覆粒子は、連続皮膜をより安定化させるために、アニーリング処理を行ってもよい。アニーリング処理の方法としては、被覆粒子を不活性ガスなどの気相中で加温する方法等が挙げられる。加熱温度としては、絶縁性微粒子を構成するポリマーのガラス転移温度をTg(℃)としたときに、Tg+1℃以上Tg+60℃以下が好ましく、Tg+5℃以上Tg+50℃以下がより好ましい。加熱雰囲気としては特に制限されず、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気又は空気等の酸化性雰囲気において、大気圧下、減圧下又は加圧下の何れの条件で行うこともできる。
以上のようにして得られた被覆粒子は、無機化合物を担持した絶縁性微粒子、又は無機化合物を担持した絶縁性皮膜から形成される絶縁層を有することで、電極間で熱圧着した際に無機化合物により被覆粒子が電極に固定化されやすくなるので導通信頼性が高まったものとなる。本発明の被覆粒子は、導電性接着剤、異方性導電膜、異方性導電接着剤等の導電性材料として好適に使用される。これらの導電性材料は、本発明の被覆粒子と、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等の絶縁性樹脂とを含んでおり、好ましくはこれらが混合されてなる。導電性材料は、必要に応じて、樹脂硬化剤や有機溶剤を更に含んでいてもよい。
以下、本発明を実施例により説明する。しかしながら本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。例中の特性は下記の方法により測定した。
(1)ブロックコポリマーの分子量
測定対象のサンプルをゲル浸透クロマトグラフィー装置(東ソー(株)製、HLC-8220GPC)にて測定した。
(2)絶縁性微粒子の平均粒子径
測定対象のサンプルを動的光散乱装置(大塚電子(株)製、ELS-8000)にて測定した。
(3)被覆粒子の平均粒子径
測定対象の走査型電子顕微鏡(SEM)写真(絶縁性粒子は倍率100000倍、導電性粒子は倍率10000倍、被覆粒子は倍率10000倍)から、任意に200個の粒子を抽出して、それらについて上記の粒子径を測定し、その算術平均値を平均粒子径とした。
(4)C.V.(変動係数)
前記平均粒子径の測定から、下記式により求めた。
C.V.(%)=(標準偏差/平均粒子径)×100
(5)絶縁層の最大厚み
絶縁層の最大厚みは、上述した方法で測定した。
〔実施例1〕
[工程1.斑状粒子の製造]
20mLナスフラスコに2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(和光純薬工業(株)社製)7.86g、クミルジチオベンゾエート(シグマアルドリッチ社製)6.3mg、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)(東京化成工業(株)社製)2.1mg及びテトラヒドロフラン(関東化学(株)社製)1.5mLを加え、脱気後、窒素充填した。この反応液を60℃の油浴中で撹拌しながら24時間重合反応を行った。氷浴にて冷却後、反応溶液にテトラヒドロフランを投入して希釈し、n-ヘキサン(関東化学(株)社製)中で再沈殿して固形物を精製した。デカンテーションにより得られた沈殿物を40℃で減圧乾燥して2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレートを主鎖とする重合体を得た。
次いで、10mLナスフラスコに前記重合体0.3g、スチレン(関東化学(株)社製)0.733mg、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)(東京化成工業(株)社製)0.0578mg及びテトラヒドロフラン(関東化学(株)社製)1.0mLを加え、脱気後、窒素充填した。この反応液を60℃の油浴中で撹拌しながら78時間重合反応を行った。氷浴にて冷却後、反応溶液にテトラヒドロフランを投入して希釈し、n-ヘキサン(関東化学(株)社製)中で再沈殿して固形物を精製した。デカンテーションにより得られた沈殿物を40℃で減圧乾燥して2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレートとスチレンのブロックコポリマーを得た。
得られたブロックコポリマーの分子量(Mn)は120,000、多分散度(Mw/Mn)は1.43であった。
次いで、100mLのサンプル管に純水を30mL投入した。その後、界面活性剤としてヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(和光純薬工業(株)社製)150mgを投入し溶解してA液を得た。これとは別に、100mLのサンプル管にクロロホルム(関東化学(株)社製)2.25mL及び前記ブロックコポリマー33.75mgを投入してB液を得た。このB液をA液の入ったサンプル管に添加し、12000rpmで撹拌して液滴を得た。得られた液滴をゆっくり撹拌しながら室温で放置し、液滴の油相を蒸発することでポリ(2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート/スチレン)の斑状粒子を得た。
得られた斑状粒子をフーリエ変換核磁気共鳴分光計(JEOL社製、JNM-ECS400)によりH-NMRを測定した。その結果を図4に示す。この結果から、δ=7.4~6.1ppmのポリスチレン由来のピークと、δ=4.01ppmのポリ(2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート)由来のピークが認められた。また、得られた斑状粒子をフーリエ変換赤外分光光度計(JASCO社製、FT/IR-420)により測定した結果を図5に、TEM写真を図6に示す。
[工程2.絶縁性微粒子の製造]
次いで、5mLサンプル瓶に前記斑状粒子20mg、テトラエチルオルソシリケート(和光純薬工業(株)社製)0.4mL、メタノール(関東化学(株)社製)0.8mL及び純水1.2mLを加え、撹拌しながら室温で24時間放置した。その後、遠心分離により粒子を分離し、メタノールへ再分散する操作を回繰り返して精製し、絶縁性微粒子を得た。この絶縁性微粒子の平均粒子径は361nmであった。
得られた絶縁性微粒子をフーリエ変換赤外分光光度計(JASCO社製、FT/IR-420)により測定した。その結果を図7に示す。この結果から、1080cm-1にSi-O由来のピークが認められ、相対的にポリ(2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート)由来のピークが弱まったことから、斑状粒子のポリ(2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート)の部分にSiOが担持されていることを確認した。
[工程3.被覆粒子の製造]
芯材として、架橋性のアクリル樹脂(ガラス転移温度:120℃)からなる球状粒子を用い、該芯材粒子の表面に厚さが0.125μmのニッケルからなる導電性皮膜を有する、平均粒子径が3μmであり、表面が平滑な導電性粒子(Niめっき粒子;日本化学工業株式会社製)を用意した。前記Niめっき粒子5.0gに純水100mLを投入し、撹拌してNiめっき粒子の分散液を得た。1質量%のベンゾトリアゾールの水溶液10mLをこの分散液に投入して5分間撹拌し表面処理を行った。その後、目開きが2.0μmのメンブレンフィルターでろ過し、ベンゾトリアゾールの層を表面に有するNiめっき粒子を回収した。このNiめっき粒子を純水100mLに分散した分散液に、上記で得られた絶縁性微粒子と、NaSOを投入し、これを40℃で30分間撹拌した。絶縁性微粒子及びNaSOの投入後、分散液中、絶縁性微粒子の固形分濃度は質量基準で10,000ppmであり、NaSOの濃度は5mmol/Lであった。上澄み液を除去後、固液分離して新たな純水を加え洗浄する操作を3回繰り返した後、50℃で真空乾燥して被覆粒子を得た。得られた被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔実施例2〕
実施例1で得られた被覆粒子1.0gを、純水20mL中に投入して分散液を得た。この分散液にテトラヒドロフラン10mLを加え、室温で6時間撹拌した。撹拌終了後、目開きが2μmのメンブレンフィルターにより固形物を分離して乾燥して、導電性粒子の表面にSiOが担持された部分と、絶縁性微粒子が融解した膜状の部分が形成された絶縁層を有する被覆粒子を得た。被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔実施例3〕
実施例1で得られた被覆粒子1.0gを、純水20mLに投入して分散液とし、該分散液を95℃で6時間撹拌した。撹拌終了後、目開きが2μmのメンブレンフィルターにより固形物を分離して乾燥して、導電性粒子の表面にSiOが担持された部分と、絶縁性微粒子が融解した膜状の部分が形成された絶縁層を有する被覆粒子を得た。被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔実施例4〕
実施例1において、工程3の被覆粒子の製造工程の条件を平均高さ0.1μmの多数の突起部を有するNiめっき粒子に変更した他は、実施例1と同様に被覆粒子を製造した。被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔実施例5〕
[工程1.ホスホニウム系斑状粒子の製造]
20mLナスフラスコに2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(和光純薬工業(株)社製)7.86g、クミルジチオベンゾエート(シグマアルドリッチ社製)6.3mg、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)(東京化成工業(株)社製)2.1mg及びテトラヒドロフラン(関東化学(株)社製)1.5mLを加え、脱気後、窒素充填した。この反応液を60℃の油浴中で撹拌しながら24時間重合反応を行った。氷浴にて冷却後、反応溶液にテトラヒドロフランを投入して希釈し、n-ヘキサン(関東化学(株)社製)中で再沈殿して固形物を精製した。デカンテーションにより得られた沈殿物を40℃で減圧乾燥して2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレートを主鎖とする重合体を得た。
次いで、10mLナスフラスコに前記重合体0.3g、スチレン(関東化学(株)社製)0.733mg、4-(ビニルベンジル)トリエチルホスホニウムクロライド(日本化学工業(株)社製)0.02mg、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)(東京化成工業(株)社製)0.0578mg及びテトラヒドロフラン(関東化学(株)社製)1.0mLを加え、脱気後、窒素充填した。この反応液を60℃の油浴中で撹拌しながら78時間重合反応を行った。氷浴にて冷却後、反応溶液にテトラヒドロフランを投入して希釈し、n-ヘキサン(関東化学(株)社製)中で再沈殿して固形物を精製した。デカンテーションにより得られた沈殿物を40℃で減圧乾燥してホスホニウム基を有する2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレートとスチレンのブロックコポリマーを得た。
得られたブロックコポリマーの分子量(Mn)は110,000、多分散度(Mw/Mn)は1.40であった。
次いで、100mLのサンプル管に純水を30mL投入した。その後、界面活性剤としてヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(和光純薬工業(株)社製)150mgを投入し溶解してA液を得た。これとは別に、100mLのサンプル管にクロロホルム(関東化学(株)社製)2.25mL及び前記ブロックコポリマー33.75mgを投入してB液を得た。このB液をA液の入ったサンプル管に添加し、12000rpmで撹拌して液滴を得た。得られた液滴をゆっくり撹拌しながら室温で放置し、液滴の油相を蒸発することでポリ(2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート/スチレン/4-(ビニルベンジル)トリエチルホスホニウムクロライド)の斑状粒子を得た。
得られた斑状粒子をフーリエ変換核磁気共鳴分光計(JEOL社製、JNM-ECS400)によりH-NMRを測定したところ、δ=7.4~6.1ppmのポリスチレン由来のピークと、δ=4.01ppmのポリ(2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート)由来のピークが認められた。
[工程2.ホスホニウム系絶縁性微粒子の製造]
次いで、5mLサンプル瓶に前記斑状粒子20mg、テトラエチルオルソシリケート(和光純薬工業(株)社製)0.4mL、メタノール(関東化学(株)社製)0.8mL及び純水1.2mLを加え、撹拌しながら室温で24時間放置した。その後、遠心分離により粒子を分離し、メタノールへ再分散する操作を3回繰り返して精製し、絶縁性微粒子を得た。この絶縁性微粒子の平均粒子径は361nmであった。
得られた絶縁性微粒子をフーリエ変換赤外分光光度計(JASCO社製、FT/IR-420)により測定したところ、1080cm-1にSi-O由来のピークが認められ、相対的にポリ(2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート)由来のピークが弱まったことから、斑状粒子のポリ(2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート)の部分にSiOが担持されていることを確認した。
[工程3.被覆粒子の製造]
芯材として、架橋性のアクリル樹脂(ガラス転移温度:120℃)からなる球状粒子を用い、該芯材粒子の表面に厚さが0.125μmのニッケルからなる導電性皮膜を有する、平均粒子径が3μmであり、表面が平滑な導電性粒子(Niめっき粒子;日本化学工業株式会社製)を用意した。前記Niめっき粒子5.0gに純水100mLを投入し、撹拌してNiめっき粒子の分散液を得た。1質量%のベンゾトリアゾールの水溶液10mLをこの分散液に投入して5分間撹拌し表面処理を行った。その後、目開きが2.0μmのメンブレンフィルターでろ過し、ベンゾトリアゾールの層を表面に有するNiめっき粒子を回収した。このNiめっき粒子を純水100mLに分散した分散液に、上記で得られた絶縁性微粒子と、NaSOを投入し、これを40℃で30分間撹拌した。絶縁性微粒子及びNaSOの投入後、分散液中、絶縁性微粒子の固形分濃度は質量基準で10,000ppmであり、NaSOの濃度は5mmol/Lであった。上澄み液を除去後、固液分離して新たな純水を加え洗浄する操作を3回繰り返した後、50℃で真空乾燥して被覆粒子を得た。得られた被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔実施例6〕
実施例5で得られた被覆粒子1.0gを、純水20mL中に投入して分散液を得た。この分散液にテトラヒドロフラン10mLを加え、室温で6時間撹拌した。撹拌終了後、目開きが2μmのメンブレンフィルターにより固形物を分離して乾燥して、導電性粒子の表面にSiOが担持された部分と、絶縁性微粒子が融解した膜状の部分が形成された絶縁層を有する被覆粒子を得た。被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔実施例7〕
実施例5で得られた被覆粒子1.0gを、純水20mLに投入して分散液とし、該分散液を95℃で6時間撹拌した。撹拌終了後、目開きが2μmのメンブレンフィルターにより固形物を分離して乾燥して、導電性粒子の表面にSiOが担持された部分と、絶縁性微粒子が融解した膜状の部分が形成された絶縁層を有する被覆粒子を得た。被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔実施例8〕
実施例5において、工程3の被覆粒子の製造工程の条件を平均高さ0.1μmの多数の突起部を有するNiめっき粒子に変更した他は、実施例5と同様に被覆粒子を製造した。被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔比較例1〕
実施例1において、工程1で得られた斑状粒子をそのまま絶縁性微粒子としてNiめっき粒子を被覆して被覆粒子を製造した他は、実施例1と同様に被覆粒子を製造した。被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔比較例2〕
実施例1において、工程1で得られた斑状粒子をそのまま絶縁性微粒子としてNiめっき粒子を被覆して被覆粒子を製造した。この被覆粒子1.0gを、純水20mL中に投入して分散液を得た。この分散液にテトラヒドロフラン10mLを加え、室温で6時間撹拌した。撹拌終了後、目開きが2μmのメンブレンフィルターにより固形物を分離して乾燥して、絶縁性微粒子が融解した膜状の部分が形成された絶縁層を有する被覆粒子を得た。被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔比較例3〕
実施例5において、工程1で得られた斑状粒子をそのまま絶縁性微粒子として被覆粒子を製造した他は、実施例5と同様に被覆粒子を製造した。被覆粒子の平均粒子径は3.4μmであった。
〔被覆率の評価〕
実施例及び比較例で得られた被覆粒子の被覆率を以下の方法によって算出した。すなわち、被覆粒子のSEM写真画像の反射電子組成(COMPO)像を自動画像解析装置(株式会社ニレコ製、ルーゼックス(登録商標)AP)に取り込み、前記COMPO像における20個の被覆粒子を対象として被覆粒子の被覆率を算出した。被覆率が高いほど、絶縁層が緻密に形成されていることを示す。結果を表1に示す。
〔導通性及び絶縁性の評価〕
実施例及び比較例の被覆粒子を用いて、導通性及び絶縁性の評価を以下の方法で行った。
[導通性の評価]
エポキシ樹脂100質量部、硬化剤150質量部及びトルエン70質量部を混合した絶縁性接着剤と、実施例及び比較例で得られた被覆粒子15質量部とを混合して、絶縁性ペーストを得た。このペーストをシリコーン処理ポリエステルフィルム上にバーコーターを用いて塗布し、その後、ペーストを乾燥させて、フィルム上に薄膜を形成した。得られた薄膜形成フィルムを、全面がアルミニウムを蒸着させたガラス基板と、銅パターンが50μmピッチに形成されたポリイミドフィルム基板との間に配して、電気接続を行った。この基板間の導通抵抗を測定することで、被覆粒子の導通性を室温下(25℃・50%RH)で評価した。抵抗値が低いほど被覆粒子の導通性が高いものであると評価できる。被覆粒子の導通性評価は、抵抗値が2Ω未満であるものを「非常に良好」(表1中、記号「○」で示す。)とし、抵抗値が2Ω以上5Ω未満であるものを「良好」(表1中、記号「△」で示す。)とし、抵抗値が5Ω以上であるものを「不良」(表1中、記号「×」で示す。)とした。結果を表1に示す。
[絶縁性の評価]
微小圧縮試験機MCTM-500(株式会社島津製作所製)を用いて、20個の被覆粒子を対象として、負荷速度0.5mN/秒の条件で実施例及び比較例の被覆粒子を圧縮し、抵抗値が検出されるまでの圧縮変位を測定することで被覆粒子の絶縁性を評価した。抵抗値が検出されるまでの圧縮変位が大きいほど、被覆粒子の絶縁性が高いものであると評価できる。被覆粒子の絶縁性評価は、抵抗値が検出されるまでの圧縮変位の算術平均値が10%以上であるものを「非常に良好」(表1中、記号「○」で示す。)とし、圧縮変位の算術平均値が3%超10%未満であるものを「良好」(表1中、記号「△」で示す。)とし、圧縮変位の算術平均値が3%以下であるものを「不良」(表1中、記号「×」で示す。)とした。結果を表1に示す。
Figure 2022041178000005
表1に示すように、本発明の被覆粒子は、絶縁層の被覆率且つ密着性が高く形成されているので、絶縁性に優れるとともに、導通信頼性にも優れていることが判る。
1 被覆粒子
2 芯材
3 金属皮膜
5 導電性粒子
6 絶縁層
6a 絶縁性微粒子
6b 絶縁性皮膜
7 斑状粒子
7a、8a 疎水性領域
7b 親水性領域
7c、8c 無機化合物

Claims (12)

  1. 芯材の表面に金属皮膜が形成された導電性粒子と、該導電性粒子を被覆する絶縁層とを備え、
    前記絶縁層が、疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーを含み、
    前記ブロックコポリマーの親水性部位に無機化合物が担持されている、
    被覆粒子。
  2. 前記絶縁層が、疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーからなり、表面に疎水性領域と親水性領域とを有する斑状粒子の、親水性領域に無機化合物が担持された絶縁性微粒子で構成されている、請求項1に記載の被覆粒子。
  3. 前記絶縁層が、前記絶縁性微粒子を融解して膜状とした絶縁性皮膜である、請求項2に記載の被覆粒子。
  4. 前記疎水性部位が、電荷を有する官能基を持つモノマー成分を含有する、請求項1~3の何れか一項に記載の被覆粒子。
  5. 前記電荷を有する官能基が、アンモニウム基又はホスホニウム基である、請求項4に記載の被覆粒子。
  6. 前記疎水性部位のモノマー成分が、スチレン、o-、m-又はp-メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、クロロスチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、及び(メタ)アクリル酸フェニル、から選ばれる少なくとも一種である、請求項1~5の何れか一項に記載の被覆粒子。
  7. 前記親水性部位のモノマー成分が、N,N-ジメチルアミノエチルメタアクリレート、アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、3-(メタクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウム塩酸塩、(3-アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウム塩酸塩、及び4-ビニルピリジンから選ばれる少なくとも一種である、請求項1~6の何れか一項に記載の被覆粒子。
  8. 前記無機化合物は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、及び酸化ジルコニウムから選ばれる少なくとも一種である、請求項1~7の何れか一項に記載の被覆粒子。
  9. 前記金属皮膜を構成する金属が、ニッケル、金、ニッケル合金及び金合金から選ばれる少なくとも一種である、請求項1~8の何れか一項に記載の被覆粒子。
  10. 芯材の表面に金属皮膜が形成された導電性粒子と、該導電性粒子を被覆する絶縁層とを備えた被覆粒子の製造方法であって、
    疎水性部位と親水性部位とを有するブロックコポリマーからなり、表面に疎水性領域と親水性領域とを有する斑状粒子を得る工程、
    前記斑状粒子の親水性領域に無機化合物前駆体を反応させて無機化合物を担持した絶縁性微粒子を得る工程、
    前記絶縁性微粒子と前記導電性粒子とを混合して絶縁層を備える被覆粒子を得る工程、
    からなる被覆粒子の製造方法。
  11. 前記被覆粒子を得る工程の後に、有機溶剤により絶縁性微粒子を融解して絶縁性皮膜を含む絶縁層を備える被覆粒子を得る工程を有する請求項10に記載の被覆粒子の製造方法。
  12. 前記被覆粒子を得る工程の後に、加熱により絶縁性微粒子を融解して絶縁性皮膜を含む絶縁層を備える被覆粒子を得る工程を有する請求項10に記載の被覆粒子の製造方法。

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