JP5060655B2 - 絶縁性粒子付き導電性粒子、異方性導電材料及び接続構造体 - Google Patents

絶縁性粒子付き導電性粒子、異方性導電材料及び接続構造体 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、電極間の電気的な接続に用いることができる絶縁性粒子付き導電性粒子、並びに該絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた異方性導電材料及び接続構造体に関する。
異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等の異方性導電材料が広く知られている。これらの異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料は、ICチップとフレキシブルプリント回路基板との接続、及びICチップとITO電極を有する回路基板との接続等に使用されている。例えば、ICチップの電極と回路基板の電極との間に異方性導電材料を配置した後、加熱及び加圧することにより、これらの電極を電気的に接続できる。
上記導電性粒子の一例として、下記の特許文献1には、導電性粒子と、該導電性粒子の表面に固定化されており、固着性を有する絶縁性粒子とを有する絶縁性粒子付き導電性粒子が開示されている。上記絶縁性粒子は、硬質粒子と、該硬質粒子の表面を被覆している高分子樹脂層とを有する。ここでは、導電性粒子の表面に絶縁性粒子を固定化させるために、固定化方法として物理的/機械的ハイブリダイゼーション法を用いている。
下記の特許文献2には、表面の少なくとも一部に極性基を有する導電性粒子と、該導電性粒子の表面の少なくとも一部を被覆しており、かつ絶縁性粒子を含む絶縁性材料とを有する絶縁性粒子付き導電性粒子が開示されている。上記絶縁性材料は、具体的には、上記極性基と吸着可能な高分子電解質と、上記高分子電解質と吸着可能な無機酸化物粒子とを含む。この無機酸化物粒子は、絶縁性粒子である。
特表2007−537570号公報 特開2008−120990号公報
特許文献1,2に記載のような従来の絶縁性粒子付き導電性粒子では、絶縁性粒子が導電性粒子の表面から脱離しやすい。例えば、絶縁性粒子付き導電性粒子をバインダー樹脂中に分散させる際に、導電性粒子の表面から、絶縁性粒子が容易に脱離することがある。
特に、特許文献1に記載のように、導電性粒子の表面に絶縁性粒子を固定化させるために、物理的/機械的ハイブリダイゼーション法を用いた場合には、絶縁性粒子が導電性粒子の表面から脱離しやすい。
本発明の目的は、導電性粒子の表面から絶縁性粒子が脱離し難く、従って電極間の接続に用いられた場合に、導通信頼性を高めることができる絶縁性粒子付き導電性粒子、並びに該絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた異方性導電材料及び接続構造体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、導電層を少なくとも表面に有する導電性粒子と、該導電性粒子の表面に付着している絶縁性粒子とを備え、上記絶縁性粒子が、絶縁性粒子本体と、該絶縁性粒子本体の表面の少なくとも一部の領域を覆っておりかつ高分子化合物により形成された層とを有し、上記絶縁性粒子本体と上記層とが化学的に結合している、絶縁性粒子付き導電性粒子が提供される。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、上記絶縁性粒子本体は無機粒子である。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子の他の特定の局面では、上記層は上記絶縁性粒子本体よりも、柔軟性が高い。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のさらに他の特定の局面では、反応性官能基を表面に有する上記絶縁性粒子本体と、高分子化合物又は該高分子化合物となる化合物とを用いて、上記絶縁性粒子本体の表面の反応性官能基に、上記高分子化合物により形成された層を化学的に結合させることにより、上記絶縁性粒子本体と上記層とが化学的に結合している上記絶縁性粒子が得られている。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子の別の特定の局面では、上記絶縁性粒子は、上記絶縁性粒子本体と高分子化合物又は該高分子化合物となる化合物とを用いた混合による摩擦で形成されていない。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子の別の特定の局面では、エタノール100重量部に、絶縁性粒子付き導電性粒子3重量部を添加した絶縁性粒子付き導電性粒子含有液を20℃及び38kHz又は40kHzの条件で5分間超音波処理したときに、下記式(1)により求められる絶縁性粒子の残存率が60〜95%である。
絶縁性粒子の残存率(%)=(超音波処理後の被覆率/超音波処理前の被覆率)×100 ・・・式(1)
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子の別の特定の局面では、上記導電性粒子の表面積全体に占める上記絶縁性粒子により被覆されている部分の面積である被覆率が40%以上である。上記導電性粒子の表面積全体に占める上記絶縁性粒子により被覆されている部分の面積である上記被覆率は50%を超えることが好ましい。
本発明に係る異方性導電材料は、本発明に従って構成された絶縁性粒子付き導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む。本発明に係る異方性導電材料は、異方性導電ペーストであることが好ましい。
本発明に係る接続構造体は、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、該第1,第2の接続対象部材を接続している接続部とを備えており、該接続部が、本発明に従って構成された絶縁性粒子付き導電性粒子により形成されているか、又は該絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料により形成されている。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、導電層を少なくとも表面に有する導電性粒子の表面に付着している絶縁性粒子が、絶縁性粒子本体と、該絶縁性粒子本体の表面の少なくとも一部の領域を覆っておりかつ高分子化合物により形成された層とを有し、上記絶縁性粒子本体と上記層とが化学的に結合しているので、導電性粒子の表面から絶縁性粒子が意図せずに脱離するのを抑制できる。
従って、本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて、電極間を接続した場合に、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子が接触したとしても、隣接する導電性粒子間には絶縁性粒子が存在するので、接続されてはならない隣り合う電極間が電気的に接続され難い。このため、電極間の導通信頼性を高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図4は、図1に示す絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に示す正面断面図である。 図5は、被覆率の評価方法を説明するための模式図である。 図6は、ハイブリダイゼーション法を用いた従来の絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより本発明を明らかにする。
(絶縁性粒子付き導電性粒子本体)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を断面図で示す。
図1に示す絶縁性粒子付き導電性粒子1は、導電性粒子2と、導電性粒子2の表面に付着している複数の絶縁性粒子3とを備える。
絶縁性粒子3は、絶縁性粒子本体5と、絶縁性粒子本体5の表面を覆っており、かつ高分子化合物により形成された層6とを有する。絶縁性粒子3は、絶縁性を有する材料により形成されている。絶縁性粒子本体5と層6とは化学的に結合している。具体的には、絶縁性粒子本体5の表面と層6の内表面とで化学的に結合している。
層6は、絶縁性粒子本体5の表面全体を被覆している。従って、導電性粒子2と絶縁性粒子本体5との間に層6が配置されている。層6は、絶縁性粒子本体の表面の少なくとも一部の領域を覆うように存在していればよく、絶縁性粒子本体の表面全体を覆っていなくてもよい。層6は、導電性粒子と絶縁性粒子本体との間に配置されていることが好ましい。
導電性粒子2は、基材粒子11と、基材粒子11の表面上に設けられた導電層12とを有する。導電層12は、基材粒子11の表面を覆っている。導電性粒子2は、基材粒子11の表面が導電層12により被覆された被覆粒子である。導電性粒子2は表面に導電層12を有する。
図2に、本発明の第2の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を断面図で示す。
図2に示す絶縁性粒子付き導電性粒子21は、導電性粒子22と、導電性粒子22の表面に付着している複数の絶縁性粒子3とを備える。
導電性粒子22は、基材粒子11と、基材粒子11の表面上に設けられた導電層31とを有する。導電性粒子22は、基材粒子11の表面上に複数の芯物質32を有する。導電層31は、基材粒子11と芯物質32とを被覆している。芯物質32を導電層31が被覆していることにより、導電性粒子22は表面に、複数の突起33を有する。芯物質32により導電層31の表面が隆起されており、複数の突起33が形成されている。
図3に、本発明の第3の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を断面図で示す。
図3に示す絶縁性粒子付き導電性粒子41は、導電性粒子42と、導電性粒子42の表面に付着している複数の絶縁性粒子3とを備える。
導電性粒子42は、基材粒子11と、基材粒子11の表面上に設けられた導電層46とを有する。導電層46は、基材粒子11の表面上に設けられた第1の導電層46aと、第1の導電層46aの表面上に設けられた第2の導電層46bとを有する。導電性粒子42は、第1の導電層46aの表面上に複数の芯物質47を有する。第2の導電層46bは、第1の導電層46aと芯物質47とを被覆している。基材粒子11と芯物質47とは間隔を隔てて配置されている。基材粒子11と芯物質47との間には、第1の導電層46aが存在する。芯物質47を第2の導電層46bが被覆していることにより、導電性粒子42は表面に、複数の突起48を有する。芯物質47により導電層46及び第2の導電層46bの表面が隆起されており、複数の突起48が形成されている。
絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41では、絶縁性粒子3は、絶縁性粒子本体5と、絶縁性粒子本体5の表面を覆っておりかつ高分子化合物により形成された層6とを有し、更に絶縁性粒子本体5と層6とは化学的に結合している。これによって、絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41をバインダー樹脂中に添加し、混練する際に、導電性粒子2,22,42の表面から絶縁性粒子3が脱離し難くなる。さらに、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子が接触したときに、導電性粒子2,22,42の表面から絶縁性粒子が脱離し難くなる。この結果、絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41を用いて電極間を接続したときに、接続されてはならない隣り合う電極間でリークが生じ難くなる。また、絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41では、接続されるべき上下の電極の導通性を十分に確保できる。
絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41では、絶縁性粒子3の残存率が60〜95%であることが好ましい。絶縁性粒子3の残存率は、より好ましくは70%以上、より好ましくは90%以下である。絶縁性粒子3の残存率が上記下限以上であると、絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41をバインダー樹脂中に添加し、混練する際に、導電性粒子2,22,42の表面から絶縁性粒子3がより一層脱離し難く、絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41を用いて電極間を接続したときに、接続されてはならない隣り合う電極間でリークがより一層生じ難くなる。絶縁性粒子の残存率が上記上限以下であると、接続されるべき上下の電極の高い導通性を十分に確保できる。
上記「絶縁性粒子の残存率」、並びに上記導電性粒子の表面積全体に占める上記絶縁性粒子により被覆されている部分の面積である被覆率は、以下のようにして求められる。
下記の超音波処理前に、走査電子顕微鏡(SEM)での観察により100個の絶縁性粒子付き導電性粒子を観察し、絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子の被覆率X1(%)(付着率X1(%)ともいう)を求める。上記被覆率は、導電性粒子の表面積全体に占める絶縁性粒子により被覆されている部分の面積(投影面積)である。
具体的には、図5に示すように、上記被覆率は、絶縁性粒子付き導電性粒子Aを一方向から走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した場合、絶縁性粒子付き導電性粒子Aの導電層の外表面(外周縁)の円内に存在する絶縁性粒子B1を1個、絶縁性粒子付き導電性粒子Aの導電層の外表面(外周縁)の円周上に存在する絶縁性粒子B2を0.5個とカウントし、絶縁性粒子付き導電性粒子Aの投影面積に対する絶縁性粒子の投影面積の割合で示す。
すなわち、上記被覆率は下記式(2)で表される。
被覆率(%)=(((円内の絶縁性粒子の数)×1+(円周上の絶縁性粒子の数)×0.5)×絶縁性粒子の投影面積)/(絶縁性粒子付き導電性粒子の投影面積)×100 ・・・式(2)
次に、エタノール100重量部に、絶縁性粒子付き導電性粒子3重量部を添加し、絶縁性粒子付き導電性粒子含有液を得る。この絶縁性粒子付き導電性粒子含有液を400Wの超音波洗浄機で20℃及び38kHz又は40kHzの条件で5分間撹拌しながら、超音波処理する。超音波処理後に、SEMでの観察により100個の絶縁性粒子付き導電性粒子を観察し、絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子の表面積全体に占める絶縁性粒子により被覆されている部分の投影面積である被覆率X2(%)(付着率X2(%)ともいう)を求める。絶縁性粒子の残存率は、被覆率X1と被覆率X2とから、下記式(1)により表される値である。
絶縁性粒子の残存率(%)=(超音波処理後の被覆率X2/超音波処理前の被覆率X1)×100 ・・・式(1)
上記導電性粒子の表面を適度に露出させるために、絶縁性粒子の被覆率は、40%以上であることが好ましい。上記被覆率は、導電性粒子の表面積全体に占める絶縁性粒子により被覆されている部分の面積を示す。上記被覆率が上記下限以上であると、隣接する導電性粒子がより一層接触し難くなる。上記被覆率は90%以下であることが好ましく、80%以下であることが更に好ましく、70%以下であることが最も好ましい。絶縁性粒子の被覆率が70%以下であると、電極の接続の際に熱及び圧力を必要以上に付与しなくても、絶縁性粒子を充分に排除できる。上記被覆率は、45%を超えていてもよく、50%を超えていてもよく、55%を超えていてもよく、60%を超えていてもよい。
上記絶縁性粒子の残存率が60〜95%である場合には、絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41では、導電性粒子2,22,42の表面から、絶縁性粒子3が脱離し難くなる。例えば、絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41をバインダー樹脂中に添加し、混練する際に、導電性粒子2,22,42の表面から絶縁性粒子3が脱離し難い。このため、絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41を電極間の接続に用いた場合に、隣接する導電性粒子2,22,42間には絶縁性粒子3が存在するので、接続されてはならない隣り合う電極間が電気的に接続され難い。従って、絶縁性粒子付き導電性粒子1,21,41を用いて電極間を接続した場合に、導通信頼性を高めることができる。
上記絶縁性粒子付き導電性粒子は、絶縁性粒子本体の表面の少なくとも一部の領域を覆うように、高分子化合物又は高分子化合物となる化合物を用いて、高分子化合物により形成された層を形成し、絶縁性粒子を得る工程と、導電層を少なくとも表面に有する導電性粒子の表面に、上記絶縁性粒子を付着させ、絶縁性粒子付き導電性粒子を得る工程を経て得ることが好ましい。
電極間の導通信頼性及び絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記絶縁性粒子付き導電性粒子の粒子径の変動係数は、好ましくは8%以下、より好ましくは5%以下である。
上記変動係数(CV値)は下記式で表される。
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:絶縁性粒子付き導電性粒子の粒子径の標準偏差
Dn:絶縁性粒子付き導電性粒子の粒子径の平均値
上記絶縁性粒子付き導電性粒子の圧縮弾性率は、好ましくは1GPa以上、より好ましくは2GPa以上、好ましくは7GPa以下、より好ましくは5GPa以下である。
上記絶縁性粒子付き導電性粒子の圧縮回復率は、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、好ましくは60%以下、より好ましくは50%以下である。
上記絶縁性粒子付き導電性粒子の20℃での圧縮弾性率(10%K値)は、以下のようにして測定される。
微小圧縮試験機を用いて、直径50μmのダイアモンド製円柱の平滑圧子端面で、圧縮速度0.33mN/秒、及び最大試験荷重20mNの条件下で絶縁性粒子付き導電性粒子を圧縮する。このときの荷重値(N)及び圧縮変位(mm)を測定する。得られた測定値から、上記圧縮弾性率を下記式により求めることができる。上記微小圧縮試験機として、例えば、フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」等が用いられる。
10%K値(N/mm)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
F:絶縁性粒子付き導電性粒子が10%圧縮変形したときの荷重値(N)
S:絶縁性粒子付き導電性粒子が10%圧縮変形したときの圧縮変位(mm)
R:絶縁性粒子付き導電性粒子の半径(mm)
上記圧縮弾性率は、絶縁性粒子付き導電性粒子の硬さを普遍的かつ定量的に表す。上記圧縮弾性率の使用により、絶縁性粒子付き導電性粒子の硬さを定量的かつ一義的に表すことができる。
上記圧縮回復率は、以下のようにして測定できる。
試料台上に絶縁性粒子付き導電性粒子を散布する。散布された絶縁性粒子付き導電性粒子1個について、微小圧縮試験機を用いて、絶縁性粒子付き導電性粒子の中心方向に、反転荷重値(5.00mN)まで負荷を与える。その後、原点用荷重値(0.40mN)まで徐荷を行う。この間の荷重−圧縮変位を測定し、下記式から圧縮回復率を求めることができる。なお、負荷速度は0.33mN/秒とする。上記微小圧縮試験機として、例えば、フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」等が用いられる。
圧縮回復率(%)=[(L1−L2)/L1]×100
L1:負荷を与えるときの原点用荷重値から反転荷重値に至るまでのまでの圧縮変位
L2:負荷を解放するときの反転荷重値から原点用荷重値に至るまでの圧縮変位
以下、導電性粒子2,22,42の詳細及び絶縁性粒子3の詳細を説明する。
[導電性粒子]
導電層を少なくとも表面に有する導電性粒子の表面に、上記絶縁性粒子を付着させることにより、絶縁性粒子付き導電性粒子を得ることができる。
上記導電性粒子は、少なくとも表面に導電層を有していればよい。導電性粒子は、基材粒子と、該基材粒子の表面上に設けられた導電層とを有する導電性粒子であってもよく、全体が導電層である金属粒子であってもよい。なかでも、コストを低減したり、導電性粒子の柔軟性を高くして、電極間の導通信頼性を高めたりする観点からは、基材粒子と、基材粒子の表面上に設けられた導電層を有する導電性粒子が好ましい。
上記基材粒子としては、樹脂粒子、無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び金属粒子等が挙げられる。
上記基材粒子は、樹脂により形成された樹脂粒子であることが好ましい。絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を接続する際には、絶縁性粒子付き導電性粒子を電極間に配置した後、圧着することにより絶縁性粒子付き導電性粒子を圧縮させる。基材粒子が樹脂粒子であると、上記圧着の際に導電性粒子が変形しやすく、導電性粒子と電極との接触面積を大きくすることができる。このため、電極間の導通信頼性を高めることができる。
上記樹脂粒子を形成するための樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン及びポリエーテルスルホン等が挙げられる。基材粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できるので、上記樹脂粒子を形成するための樹脂は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記無機粒子を形成するための無機物としては、シリカ及びカーボンブラック等が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、例えば、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記基材粒子が金属粒子である場合に、該金属粒子を形成するための金属としては、銀、銅、ニッケル、ケイ素、金及びチタン等が挙げられる。
上記導電層を形成するための金属は特に限定されない。さらに、導電性粒子が、全体が導電層である金属粒子である場合、該金属粒子を形成するための金属は特に限定されない。該金属としては、例えば、金、銀、銅、パラジウム、白金、パラジウム、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、タリウム、ゲルマニウム、カドミウム、ケイ素及びこれらの合金等が挙げられる。また、上記金属としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)及びはんだ等が挙げられる。なかでも、電極間の接続抵抗をより一層低くすることができるので、錫を含む合金、ニッケル、パラジウム、銅又は金が好ましく、ニッケル又はパラジウムがより好ましい。
なお、導電層の表面には、酸化により水酸基が存在することが多い。一般的に、ニッケルにより形成された導電層の表面には、酸化により水酸基が存在する。このような水酸基を有する導電層は絶縁性粒子と化学結合しやすく、例えば水酸基を有する絶縁性粒子と化学結合する。
上記導電層は、1つの層により形成されている。導電層は、複数の層により形成されていてもよい。すなわち、導電層は、2層以上の積層構造を有していてもよい。導電層が複数の層により形成されている場合には、最外層は、金層、ニッケル層、パラジウム層、銅層又は錫と銀とを含む合金層であることが好ましく、金層であることがより好ましい。最外層がこれらの好ましい導電層である場合には、電極間の接続抵抗をより一層低くすることができる。また、最外層が金層である場合には、耐腐食性をより一層高めることができる。
上記基材粒子の表面に導電層を形成する方法は特に限定されない。導電層を形成する方法としては、例えば、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的蒸着による方法、並びに金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを基材粒子の表面にコーティングする方法等が挙げられる。なかでも、導電層の形成が簡便であるので、無電解めっきによる方法が好ましい。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。
上記導電性粒子の平均粒子径は、0.5〜100μmの範囲内であることが好ましい。導電性粒子の平均粒子径は、より好ましくは1μm以上、より好ましくは20μm以下である。導電性粒子の平均粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を接続した場合に、導電性粒子と電極との接触面積を充分に大きくすることができ、かつ導電層を形成する際に凝集した導電性粒子が形成されにくくなる。また、導電性粒子を介して接続された電極間の間隔が大きくなりすぎず、かつ導電層が基材粒子の表面から剥離し難くなる。
上記導電性粒子の「平均粒子径」は、数平均粒子径を示す。導電性粒子の平均粒子径は、任意の導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。
上記導電層の厚みは、0.005〜1μmの範囲内であることが好ましい。導電層の厚みは、より好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.3μm以下である。導電層の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、充分な導電性を得ることができ、かつ導電性粒子が硬くなりすぎずに、電極間の接続の際に導電性粒子を充分に変形させることができる。
上記導電層が複数の層により形成されている場合に、最外層の導電層の厚みは、特に最外層が金層である場合の金層の厚みは、0.001〜0.5μmの範囲内であることが好ましい。上記最外層の導電層の厚みのより好ましい下限は0.01μmであり、より好ましい上限は0.1μmである。上記最外層の導電層の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、最外層の導電層による被覆を均一にでき、耐腐食性を充分に高めることができ、かつ電極間の接続抵抗を充分に低くすることができる。また、上記最外層が金層である場合の金層の厚みが薄いほど、コストが低くなる。
上記導電層の厚みは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、導電性粒子又は絶縁性粒子付き導電性粒子の断面を観察することにより測定できる。
導電性粒子は、導電層の表面に突起を有することが好ましく、該突起は複数であることが好ましい。絶縁性粒子付き導電性粒子により接続される電極の表面には、酸化被膜が形成されていることが多い。導電層の表面に突起を有する絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた場合には、電極間に導電性粒子を配置して圧着させることにより、突起により上記酸化被膜を効果的に排除できる。このため、電極と導電層とをより一層確実に接触させることができ、電極間の接続抵抗を低くすることができる。さらに、電極間の接続時に、導電性粒子の突起によって、導電性粒子と電極との間の絶縁性粒子を効果的に排除できる。このため、電極間の導通信頼性を高めることができる。
導電性粒子の表面に突起を形成する方法としては、基材粒子の表面に芯物質を付着させた後、無電解めっきにより導電層を形成する方法、並びに基材粒子の表面に無電解めっきにより導電層を形成した後、芯物質を付着させ、更に無電解めっきにより導電層を形成する方法等が挙げられる。
基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法としては、例えば、基材粒子の分散液中に、芯物質となる導電性物質を添加し、基材粒子の表面に芯物質を、例えば、ファンデルワールス力により集積させ、付着させる方法、並びに基材粒子を入れた容器に、芯物質となる導電性物質を添加し、容器の回転等による機械的な作用により基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法等が挙げられる。なかでも、付着させる芯物質の量を制御しやすいため、分散液中の基材粒子の表面に芯物質を集積させ、付着させる方法が好ましい。
上記導電性粒子は、基材粒子の表面上に第1の導電層を有し、かつ該第1の導電層上に第2の導電層を有していてもよい。この場合に、第1の導電層の表面に芯物質を付着させてもよい。芯物質は第2の導電層により被覆されていること好ましい。上記第1の導電層の厚みは、0.05〜0.5μmの範囲内であることが好ましい。導電性粒子は、基材粒子の表面上に第1の導電層を形成し、次に該第1の導電層の表面上に芯物質を付着させた後、第1の導電層及び芯物質の表面上に第2の導電層を形成することにより得られていることが好ましい。
上記芯物質を構成する導電性物質としては、例えば、金属、金属の酸化物、黒鉛等の導電性非金属及び導電性ポリマー等が挙げられる。導電性ポリマーとしては、ポリアセチレン等が挙げられる。なかでも、導電性を高めることができるので、金属が好ましい。
上記金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム等の金属、並びに錫−鉛合金、錫−銅合金、錫−銀合金及び錫−鉛−銀合金等の2種類以上の金属で構成される合金等が挙げられる。なかでも、ニッケル、銅、銀又は金が好ましい。上記芯物質を構成する金属は、上記導電層を構成する金属と同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記芯物質の形状は特に限定されない。芯物質の形状は塊状であることが好ましい。芯物質としては、例えば、粒子状の塊、複数の微小粒子が凝集した凝集塊、及び不定形の塊等が挙げられる。
[絶縁性粒子]
上記絶縁性粒子は、絶縁性を有する粒子である。絶縁性粒子は導電性粒子よりも小さい。絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を接続すると、絶縁性粒子により、隣接する電極間の短絡を防止できる。具体的には、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子が接触したときに、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子間には絶縁性粒子が存在するので、上下の電極間ではなく、横方向に隣り合う電極間の短絡を防止できる。なお、電極間の接続の際に、2つの電極で絶縁性粒子付き導電性粒子を加圧することにより、導電層と電極との間の絶縁性粒子を容易に排除できる。導電性粒子の表面に突起が設けられている場合には、導電層と電極との間の絶縁性粒子をより一層容易に排除できる。さらに突起部分が電極との接触を容易にするため接続信頼性が向上する。
絶縁性粒子を構成する材料としては、絶縁性の樹脂、及び絶縁性の無機物等が挙げられる。上記絶縁性の樹脂としては、基材粒子として用いることが可能な樹脂粒子を形成するための樹脂として挙げた上記樹脂が挙げられる。上記絶縁性の無機物としては、基材粒子として用いることが可能な無機粒子を形成するための無機物として挙げた上記無機物が挙げられる。
上記絶縁性粒子の材料である絶縁性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン類、(メタ)アクリレート重合体、(メタ)アクリレート共重合体、ブロックポリマー、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の架橋物、熱硬化性樹脂及び水溶性樹脂等が挙げられる。
上記ポリオレフィン類としては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記(メタ)アクリレート重合体としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート及びポリブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記ブロックポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、及びSBS型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、並びにこれらの水素添加物等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、ビニル重合体及びビニル共重合体等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。上記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド及びメチルセルロース等が挙げられる。なかでも、水溶性樹脂が好ましく、ポリビニルアルコールがより好ましい。
熱圧着時の絶縁性粒子の脱離性をより一層高める観点からは、絶縁性粒子本体は、無機粒子であることが好ましい。該無機粒子としては、シラス粒子、ハイドロキシアパタイト粒子、マグネシア粒子、酸化ジルコニウム粒子及びシリカ粒子等が挙げられる。熱圧着時の絶縁性粒子の脱離性を更に一層高める観点からは、上記絶縁性粒子本体は、シリカ粒子であることが好ましい。シリカ粒子としては、粉砕シリカ、球状シリカが挙げられ、球状シリカを用いることが好ましい。また、シリカ粒子は表面に、例えばカルボキシル基、水酸基等の化学結合可能な官能基を有することが好ましく、水酸基を有することがより好ましい。無機粒子は比較的硬く、特にシリカ粒子は比較的硬い。このような硬い絶縁性粒子をそのまま絶縁性粒子として用いた絶縁性粒子付き導電性粒子をバインダー樹脂中に添加して混練すると、絶縁性粒子が硬いので、導電性粒子の表面から絶縁性粒子が脱離しやすい傾向がある。しかしながら、本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた場合には、特に絶縁性粒子が上記高分子化合物により形成された層を有するので、硬い絶縁性粒子本体を用いたとしても、上記混練の際に、硬い絶縁性粒子本体を有する絶縁性粒子が脱離するのを抑制できる。
上記高分子化合物により形成された層は、例えば柔軟層としての役割を果たす。
上記高分子化合物により形成された層における高分子化合物又は重合等により該高分子化合物となる化合物としては、重合可能な反応性官能基を有する化合物であることが好ましい。該重合可能な反応性官能基は、不飽和二重結合であることが好ましい。例えば、絶縁性粒子本体の表面上で不飽和二重結合を有する化合物(高分子化合物となる化合物)を重合反応させてもよく、また高分子化合物と絶縁性粒子本体の表面の反応性官能基とを反応させてもよい。上記高分子化合物又は該高分子化合物となる化合物としては、(メタ)アクリロイル基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物及びビニル基を有する化合物等が挙げられる。絶縁性粒子付き導電性粒子を分散する際などに、導電性粒子の表面から絶縁性粒子の脱離を抑制する観点からは、上記高分子化合物又は該高分子化合物となる化合物は、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基及びビニル基からなる群から選択された少なくとも1種の反応性官能基を有することが好ましい。なかでも、絶縁性粒子の脱離をより一層抑制する観点からは、上記高分子化合物又は該高分子化合物となる化合物は、(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。
上記(メタ)アクリロイル基を有する化合物の具体例としては、メタクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート及びジメタクリル酸エチレングリコール等が挙げられる。
上記エポキシ化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びレゾルシノールグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記ビニル基を有する化合物の具体例としては、スチレン及び酢酸ビニル等が挙げられる。
上記高分子化合物の重量平均分子量は、1000以上であることが好ましい。上記高分子化合物の重量平均分子量の上限は特に限定されないが、上記高分子化合物の重量平均分子量は20000以下であることが好ましい。該重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたポリスチレン換算での値を示す。
上記絶縁性粒子本体の表面に上記高分子化合物により形成された層を形成する方法は特に限定されない。絶縁性粒子本体の表面の少なくとも一部の領域を覆うように、高分子化合物又は高分子化合物となる化合物を用いて、高分子化合物により形成された層を形成し、絶縁性粒子を得ることが好ましい。上記高分子化合物により形成された層の形成方法の一例としては、ビニル基などの反応性官能基を表面に有する絶縁性粒子本体に反応性二重結合と水酸基とを有する化合物を絶縁性粒子本体の表面上で重合させる方法等が挙げられる。ただし、この形成方法以外の方法を用いてもよい。
上記絶縁性粒子本体と上記層とは化学的に結合している。この化学的結合には、共有結合、水素結合、イオン結合及び配位結合等が含まれる。なかでも、共有結合が好ましく、反応性官能基を用いた化学的結合が好ましい。
上記化学的結合を形成する反応性官能基としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、シラン基、シラノール基、カルボキシル基、アミノ基、アンモニウム基、ニトロ基、水酸基、カルボニル基、チオール基、スルホン酸基、スルホニウム基、ホウ酸基、オキサゾリン基、ピロリドン基、燐酸基及びニトリル基等が挙げられる。中でも、ビニル基、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
絶縁性粒子の脱離をより一層抑制し、接続構造体における絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記絶縁性粒子本体として、反応性官能基を表面に有する絶縁性粒子本体を用いることが好ましい。絶縁性粒子の脱離をより一層抑制し、接続構造体における絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記絶縁性粒子本体として、反応性官能基を有する化合物を用いて表面処理された絶縁性粒子本体を用いることが好ましい。絶縁性粒子の脱離をより一層抑制し、接続構造体における絶縁信頼性をより一層高める観点からは、反応性官能基を表面に有する上記絶縁性粒子本体と、高分子化合物又は該高分子化合物となる化合物とを用いて、上記絶縁性粒子本体の表面の反応性官能基に、上記高分子化合物により形成された層を化学的に結合させることにより、上記絶縁性粒子本体と上記層とが化学的に結合している上記絶縁性粒子が得られていることが好ましい。
上記絶縁性粒子本体が表面に有する上記反応性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基、水酸基、ビニル基及びアミノ基等が挙げられる。上記絶縁性粒子本体が表面に有する上記反応性官能基は、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基、水酸基、ビニル基及びアミノ基からなる群から選択された少なくとも1種の反応性官能基であることが好ましい。
上記絶縁性粒子本体の表面に上記反応性官能基を導入するための化合物(表面処理物質)としては、(メタ)アクリロイル基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物及びビニル基を有する化合物等が挙げられる。
上記絶縁性粒子本体の表面に上記反応性官能基であるビニル基を導入するための化合物(表面処理物質)としては、ビニル基を有するシラン化合物、及びビニル基を有するチタン化合物、及びビニル基を有するリン酸化合物等が挙げられる。上記表面処理物質は、ビニル基を有するシラン化合物であることが好ましい。上記ビニル基を有するシラン化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン及びビニルトリイソプロポキシシラン等が挙げられる。
上記絶縁性粒子本体の表面に上記反応性官能基である(メタ)アクリロイル基を導入するための化合物(表面処理物質)としては、(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物、及び(メタ)アクリロイル基を有するチタン化合物、及び(メタ)アクリロイル基を有するリン酸化合物等が挙げられる。上記表面処理物質は、(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物であることも好ましい。上記(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物としては、(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン及び(メタ)アクリロキシプロピルトリジメトキシシラン等が挙げられる。
上記絶縁性粒子は、上記絶縁性粒子本体と高分子化合物又は該高分子化合物となる化合物とを用いた混合による摩擦で形成されていないことが好ましい。また、上記絶縁性粒子本体の表面が上記層によりハイブリダイゼーション法を用いて被覆されていないことが好ましい。混合による摩擦やハイブリダイゼーション法を用いて絶縁性粒子が形成されている場合には、絶縁性粒子本体の表面上から層が脱離しやすくなる。また、絶縁性粒子の表面に、混練時に形成された層の破片が付着しやすくなる。このため、絶縁性粒子付き導電性粒子の導電層の表面上で脱離した層や層の破片が付着し、接続構造体における導通信頼性が低下しやすい傾向がある。従って、絶縁性粒子の脱離をより一層抑制し、接続構造体における絶縁信頼性及び導通信頼性をより一層高める観点からは、混合による摩擦で絶縁性粒子は形成されていないことが好ましく、ハイブリダイゼーション法を用いないことが好ましい。
上記絶縁性粒子を得る際に、上記絶縁性粒子本体100重量部に対する上記高分子化合物又は該高分子となる化合物の使用量は、好ましくは30重量部以上、より好ましくは50重量部以上、好ましくは500重量部以下、より好ましくは300重量部以下である。上記高分子化合物の使用量が上記下限以上及び上記上限以下であると、良好な層を形成できる。
上記高分子化合物により形成された層の具体的な製造条件の一例としては、以下の製造条件が挙げられる。
先ず、水などの溶媒100〜500重量部中に、反応性官能基を表面に有する絶縁性粒子本体1〜3重量部、反応性二重結合と水酸基とを有する化合物0.1〜20重量部、架橋剤0.01〜5重量部、分散剤0.1〜5重量部及び熱重合開始剤0.1〜5重量部を加える。次に、スリーワンモーターで撹拌しながらオイルバスで熱重合開始剤の反応温度以上まで昇温し、重合を開始し、その状態を5時間以上保持して反応させる。その後、遠心分離機を用いて、未反応の化合物を除去して、絶縁性粒子本体の表面が上記層により被覆されている絶縁性粒子を得る。
上記絶縁性粒子の表面と導電性粒子の表面とに水酸基がある場合には、脱水反応により絶縁性粒子と導電性粒子との付着力が適度に高くなる。
絶縁性粒子の表面に水酸基を導入するための水酸基を有する化合物としては、P−OH基含有化合物及びSi−OH基含有化合物等が挙げられる。
上記P−OH基含有化合物の具体例としては、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート及びアシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート等が挙げられる。上記P−OH基含有化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記Si−OH基含有化合物の具体例としては、ビニルトリヒドロキシシラン、及び3−メタクリロキシプロピルトリヒドロキシシラン等が挙げられる。上記Si−OH基含有化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
例えば、水酸基を表面に有する絶縁性粒子は、シランカップリング剤を用いた処理により得ることができる。上記シランカップリング剤としては、例えば、ヒドロキシトリメトキシシラン等が挙げられる。
上記絶縁性粒子の粒子径は、導電性粒子の粒子径及び絶縁性粒子付き導電性粒子の用途等によって適宜選択できる。絶縁性粒子の平均粒子径は0.005〜1μmの範囲内であることが好ましい。絶縁性粒子の平均粒子径は、より好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.5μm以下である。絶縁性粒子の平均粒子径が上記下限以上であると、絶縁性粒子付き導電性粒子がバインダー樹脂中に分散されたときに、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子同士が接触し難くなる。絶縁性粒子の平均粒子径が上記上限以下であると、電極間の接続の際に、電極と導電性粒子との間の絶縁性粒子を排除するために、圧力を高くしすぎる必要がなくなり、高温に加熱する必要もなくなる。
上記絶縁性粒子の「平均粒子径」は、数平均粒子径を示す。絶縁性粒子の平均粒子径は、粒度分布測定装置等を用いて求められる。
上記絶縁性粒子の平均粒子径は、導電性粒子の平均粒子径の1/3以下であることが好ましく、1/5以下であることが更に好ましい。絶縁性粒子の平均粒子径は、導電性粒子の平均粒子径の1/1000以上であることが好ましく、1/100以上であることが更に好ましく、1/10以上であることが最も好ましい。絶縁性粒子の平均粒子径が導電性粒子の平均粒子径の1/5以下であると、例えば、絶縁性粒子付き導電性粒子を製造する際に、絶縁性粒子を導電性粒子の表面により一層効率的に付着させることができる。
上記絶縁性粒子の平均粒子径は、上記導電性粒子における上記導電層の厚みの0.5倍以上であることが好ましく、1倍以上であることが更に好ましい。上記絶縁性粒子の平均粒子径は、上記導電性粒子における上記導電層の厚みの20倍以下であることが好ましく、10倍以下であることが更に好ましい。絶縁性粒子の平均粒子径と導電層の厚みとがこのような好ましい関係を満足すると、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子同士が接触し難くなり、導電層と電極との間の絶縁性粒子を容易に排除できる。
上記絶縁性粒子の平均粒子径は、芯物質の平均粒子径の0.5倍以上であることが好ましく、1倍以上であることが更に好ましい。上記絶縁性粒子の平均粒子径は、芯物質の平均粒子径の20倍以下であることが好ましく、10倍以下であることが更に好ましい。上記絶縁性粒子の平均粒子径と上記芯物質の平均粒子径とがこのような好ましい関係を満足すると、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子同士が接触し難くなり、導電層と電極との間の絶縁性粒子を容易に排除できる。
上記芯物質の「平均粒子径」は、数平均粒子径を示す。芯物質の平均粒子径は、粒度分布測定装置等を用いて求められる。
上記絶縁性粒子本体の弾性率は、上記導電性粒子における上記導電層の弾性率の1/1以下であることが好ましく、1/2以下であることが更に好ましい。上記絶縁性粒子本体の弾性率は、上記導電性粒子における上記導電層の弾性率の1/100以上であることが好ましく、1/50以上であることが更に好ましい。上記絶縁性粒子の弾性率と上記導電層の弾性率とがこのような好ましい関係を満足すると、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子同士が接触し難くなり、導電層と電極との間の絶縁性粒子を容易に排除できる。
上記弾性率は、精密万能試験機を用いて、JIS K7208に準拠して測定される。
絶縁性粒子の平均粒子径が200nmの場合、上記絶縁性粒子の真球度は好ましくは50nm以下である。
上記絶縁性粒子の変動係数(CV値)は、好ましくは1%以上、好ましくは10%以下、より好ましくは8%以下である。
粒子径の異なる2種以上の絶縁性粒子を用いてもよい。この場合には、導電性粒子の表面の大きな絶縁性粒子の間に、小さな絶縁性粒子を存在させることができるので、導電性粒子の露出面積を小さくすることができる。従って、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子が接触したとしても、隣接する導電性粒子は接触し難いため、隣接する電極間の短絡を抑制できる。小さな絶縁性粒子の平均粒子径は、大きな絶縁性粒子の平均粒子径の1/2以下であることが好ましい。小さな絶縁性粒子の数は、大きな絶縁性粒子の数の1/4以下であることが好ましい。
上記高分子化合物により形成された層は上記絶縁性粒子本体よりも、柔軟性が高いことが好ましい。一般的に有機化合物により形成された高分子化合物により形成された層は、無機粒子よりも柔軟性が高い。上記層と上記絶縁性粒子本体との柔軟性は、例えば圧縮回復率を測定することにより評価可能である。また、絶縁性粒子本体の圧縮回復率及び層の圧縮回復率ではなく絶縁性粒子の圧縮回復率を測定し、絶縁性粒子の圧縮回復率の値から、差分を計算することにより、上記層と上記絶縁性粒子本体との柔軟性が判定できる。
上記圧縮回復率は、例えば、上記絶縁性粒子に一定加重をかけた時の粒径の変化量に対する、加重を開放した時の粒径の変化量の割合を計算して算出できる。
例えばシリカ粒子の表面を高分子化合物により形成された層で被覆した絶縁性粒子を、微小圧縮試験機(島津製作所製)を使用して、20℃にて、1Nの力で圧縮した後、加重を開放した時の粒子の変形を計測することで圧縮回復率を測定できる。
測定に際しては1cm(内径縦1cm×横1cm×高さ1cm)のステンレス製カップに絶縁性粒子を最密充填になるように入れた後、0.90cm(縦0.95cm×横0.95cm)のステンレス製の蓋を移動可能なように設置して、蓋の上部から圧縮試験を実施して、蓋の移動範囲から圧縮回復率を測定してもよい。
(絶縁性粒子付き導電性粒子)
上記導電性粒子及び上記導電層の表面に絶縁性粒子を付着させる方法としては、化学的方法、及び物理的もしくは機械的方法等が挙げられる。上記化学的方法としては、例えば、界面重合法、粒子存在下での懸濁重合法及び乳化重合法等が挙げられる。上記物理的もしくは機械的方法としては、スプレードライ、ハイブリダイゼーション、静電付着法、噴霧法、ディッピング及び真空蒸着による方法等が挙げられる。ただし、ハイブリダイゼーション法では、絶縁性粒子の脱離が生じやすい傾向があるので、上記導電性粒子及び上記導電層の表面に絶縁性粒子を付着させる方法は、ハイブリダイゼーション法以外の方法であることが好ましい。なかでも、絶縁性粒子が脱離し難いことから、導電層の表面に、化学結合を介して絶縁性粒子を付着させる方法が好ましい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子において、絶縁性粒子はハイブリダイゼーション法により付着されていないことが好ましい。導電性粒子の表面の絶縁性粒子が付着している部分以外の部分には、高分子化合物は付着していないことが好ましい。このような絶縁性粒子付き導電性粒子は、ハイブリダイゼーション法を使用しないことで得ることができる。
なお、図6に示すように、ハイブリダイゼーション法を用いた従来の絶縁性粒子付き導電性粒子101では、導電性粒子102の表面の絶縁性粒子103が付着している部分102a以外の部分102bにも高分子化合物104が付着する。これは、ハイブリダイゼーション法では、圧縮剪断力がかかり、絶縁性粒子の付着と脱離とが繰り返し起こり、徐々に絶縁性粒子が付着するためである。圧縮剪断力により、絶縁性粒子の高分子化合物により形成された層が剥がれて、剥がれた高分子化合物が、導電性粒子の表面の絶縁性粒子が付着している部分以外の部分に付着する。導電性粒子の表面の絶縁性粒子が付着している部分以外の部分に付着した高分子化合物は、導電性粒子の体積抵抗率を高くしたり、電極間の接続抵抗を低下させたりする。
上記導電性粒子及び上記導電層の表面に絶縁性粒子を付着させる方法の一例としては、以下の方法が挙げられる。
先ず、水などの溶媒中に、導電性粒子を入れ、撹拌しながら、絶縁性粒子を徐々に添加する。十分に撹拌した後、絶縁性粒子付き導電性粒子を分離し、真空乾燥機などにより乾燥して、絶縁性粒子付き導電性粒子を得る。
上記導電層は表面に、絶縁性粒子と反応可能な反応性官能基を有することが好ましい。絶縁性粒子は表面に、導電層と反応可能な反応性官能基を有することが好ましい。これらの反応性官能基により、導電性粒子の表面から絶縁性粒子が意図せずに脱離し難くなる。
上記反応性官能基として、反応性を考慮して適宜の基が選択される。上記反応性官能基としては、水酸基、ビニル基及びアミノ基等が挙げられる。反応性に優れているので、上記反応性官能基は水酸基であることが好ましい。上記導電性粒子は表面に、水酸基を有することが好ましい。上記絶縁性粒子は表面に、水酸基を有することが好ましい。
(異方性導電材料)
本発明に係る異方性導電材料は、本発明の絶縁性粒子付き導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む。
上記絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた場合には、絶縁性粒子付き導電性粒子をバインダー樹脂中に分散させる際などに、導電性粒子の表面から絶縁性粒子が脱離し難い。
上記バインダー樹脂は特に限定されない。上記バインダー樹脂としては、一般的には絶縁性の樹脂が用いられる。上記バインダー樹脂としては、例えば、ビニル樹脂、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、熱可塑性ブロック共重合体及びエラストマー等が挙げられる。上記バインダー樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニル樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びスチレン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びポリアミド樹脂等が挙げられる。上記硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、上記硬化性樹脂は、常温硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂又は湿気硬化型樹脂であってもよい。上記硬化性樹脂は、硬化剤と併用されてもよい。上記熱可塑性ブロック共重合体としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物、及びスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物等が挙げられる。上記エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等が挙げられる。
上記異方性導電材料は、上記絶縁性粒子付き導電性粒子及び上記バインダー樹脂の他に、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
上記バインダー樹脂中に上記絶縁性粒子付き導電性粒子を分散させる方法は、従来公知の分散方法を用いることができ特に限定されない。バインダー樹脂中に絶縁性粒子付き導電性粒子を分散させる方法としては、例えば、バインダー樹脂中に絶縁性粒子付き導電性粒子を添加した後、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法、絶縁性粒子付き導電性粒子を水又は有機溶剤中にホモジナイザー等を用いて均一に分散させた後、バインダー樹脂中に添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法、並びにバインダー樹脂を水又は有機溶剤等で希釈した後、絶縁性粒子付き導電性粒子を添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法等が挙げられる。
本発明に係る異方性導電材料は、異方性導電ペースト又は異方性導電フィルムとして使用され得る。本発明に係る異方性導電材料が、異方性導電フィルム等のフィルム状の接着剤として使用される場合には、絶縁性粒子付き導電性粒子を含むフィルム状の接着剤に、絶縁性粒子付き導電性粒子又は導電性粒子を含まないフィルム状の接着剤が積層されていてもよい。
本発明に係る異方性導電材料は、異方性導電ペーストであることが好ましい。異方性導電ペーストは取り扱い性及び回路充填性に優れている。異方性導電ペーストを得る際には絶縁性粒子付き導電性粒子に比較的大きな力が付与されるものの、本発明の絶縁性粒子付き導電性粒子の使用により、導電性粒子の表面から絶縁性粒子が脱離するのを抑制できる。
上記異方性導電材料100重量%中、上記バインダー樹脂の含有量は10〜99.99重量%の範囲内であることが好ましい。バインダー樹脂の含有量は、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、より好ましくは99.9重量%以上である。バインダー樹脂の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間に絶縁性粒子付き導電性粒子を効率的に配置でき、異方性導電材料により接続された接続対象部材の導通信頼性をより一層高めることができる。
上記異方性導電材料100重量%中、上記絶縁性粒子付き導電性粒子の含有量は0.01〜40重量%の範囲内であることが好ましい。上絶縁性粒子付き導電性粒子の含有量は、より好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは20重量%以下、更に好ましくは15重量%以下である。絶縁性粒子付き導電性粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の導通信頼性をより一層高めることができる。
(接続構造体)
本発明の絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて、又は該絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料を用いて、接続対象部材を接続することにより、接続構造体を得ることができる。
上記接続構造体は、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、第1,第2の接続対象部材を電気的に接続している接続部とを備え、該接続部が上記絶縁性粒子付き導電性粒子により形成されているか、又は該絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料により形成されている接続構造体であることが好ましい。絶縁性粒子付き導電性粒子が用いられた場合には、接続部自体が絶縁性粒子付き導電性粒子によって形成される。すなわち、第1,第2の接続対象部材が絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子により電気的に接続される。
図4は、図1に示す絶縁性粒子付き導電性粒子1を用いた接続構造体を模式的に示す断面図である。
図4に示す接続構造体51は、第1の接続対象部材52と、第2の接続対象部材53と、第1,第2の接続対象部材52,53を接続している接続部54とを備える。接続部54は、絶縁性粒子付き導電性粒子1とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料により形成されている。図4では、図示の便宜上、絶縁性粒子付き導電性粒子1は略図的に示されている。絶縁性粒子付き導電性粒子1にかえて、絶縁性粒子付き導電性粒子21,41を用いてもよい。
第1の接続対象部材52は上面52aに、複数の電極52bを有する。第2の接続対象部材53は下面53aに、複数の電極53bを有する。電極52bと電極53bとが、1つ又は複数の絶縁性粒子付き導電性粒子1により電気的に接続されている。従って、第1,第2の接続対象部材52,53が絶縁性粒子付き導電性粒子1により電気的に接続されている。
上記接続構造体の製造方法は特に限定されない。接続構造体の製造方法の一例として、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との間に上記異方性導電材料を配置し、積層体を得た後、該積層体を加熱及び加圧する方法等が挙げられる。
上記加圧の圧力は9.8×10〜4.9×10Pa程度である。上記加熱の温度は、120〜220℃程度である。
上記積層体を加熱及び加圧する際に、導電性粒子2と電極52b,53bとの間に存在していた絶縁性粒子3を排除できる。例えば、上記加熱及び加圧の際には、導電性粒子2と電極52b,53bとの間に存在していた絶縁性粒子3が溶融したり、変形したりして、導電性粒子2の表面が部分的に露出する。なお、上記加熱及び加圧の際には、大きな力が付与されるので、導電性粒子2の表面から一部の絶縁性粒子3が剥離して、導電性粒子2の表面が部分的に露出することもある。導電性粒子2の表面が露出した部分が、電極52b,53bに接触することにより、導電性粒子2を介して電極52b,53bを電気的に接続できる。
上記接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びにプリント基板、フレキシブルプリント基板及びガラス基板等の回路基板などの電子部品等が挙げられる。上記異方性導電材料はペースト状であり、ペーストの状態で接続対象部材上に塗布されることが好ましい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子及び異方性導電材料は、電子部品である接続対象部材の接続に用いられることが好ましい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、特にガラス基板と半導体チップとを接続対象部材とするCOG、又はガラス基板とフレキシブルプリント基板(FPC)とを接続対象部材とするFOGに好適に使用される。本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、COGに用いられてもよく、FOGに用いられてもよい。本発明に係る接続構造体では、上記第1,第2の接続対象部材が、ガラス基板と半導体チップとであるか、又はガラス基板とフレキシブルプリント基板とであることが好ましい。上記第1,第2の接続対象部材は、ガラス基板と半導体チップとであってもよく、ガラス基板とフレキシブルプリント基板とであってもよい。
ガラス基板と半導体チップとを接続対象部材とするCOGで使用される半導体チップには、バンプが設けられていることが好ましい。該バンプサイズは1000μm以上、10000μm以下の電極面積であることが好ましい。該バンプ(電極)が設けられた半導体チップにおける電極スペースは好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下、更に好ましくは10μm以下である。このようなCOG用途に、本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は好適に用いられる。ガラス基板とフレキシブルプリント基板とを接続対象部材とするFOGで使用されるFPCでは、電極スペースは好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下である。
上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
導電性粒子:
ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面上にニッケルめっき層(導電層)が形成されている導電性粒子(平均粒子径3.01μm、導電層の厚み0.2μm)を用意した。
絶縁性粒子の作製:
ゾルゲル法を使用して作製したシリカ粒子(平均粒子径200nm)の表面をビニルトリエトキシシランで被覆し、反応性官能基であるビニル基を表面に有する絶縁性粒子を絶縁性粒子本体として得た。具体的には、シリカ粒子10重量部を水とエタノールとが重量比1:9で混合された液400mlにスリーワンモーターを用いて分散させて、第1の分散液を得た。次いでビニルトリエトキシシラン0.1重量部を水とエタノールとが重量比1:9で混合された液100mlに分散させて、第2の分散液を得た。その後、上記第2の分散液を上記第1の分散液に10分かけて滴下し、混合液を得た。滴下後、得られた混合液を30分攪拌した。その後、混合液をろ過し、100℃で2時間乾燥した後、ふるいで篩うことにより、絶縁性粒子本体を得た。
水200mL中に、上記絶縁性粒子本体1重量部と、高分子化合物となる化合物であるメタクリル酸2重量部と、高分子化合物となる化合物であるジメタクリル酸エチレングリコール1重量部と、開始剤(和光純薬工業社製「V−50」)0.5重量部と、乳化剤としてポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王社製「エマルゲン106」)1重量部とを配合し、超音波照射機を使用して十分乳化させた。その後、スリーワンモーターで十分に攪拌しながら70℃まで昇温し、70℃で6時間保持して、上記モノマーを重合させた。
その後、冷却し、遠心分離機で固液分離を2回行い、余分なモノマーを洗浄により除去し、高分子化合物により表面全体が被覆された絶縁性粒子を得た。次に、得られた絶縁性粒子を純水30mLに分散して、絶縁性粒子の分散液を得た。
この時、高分子化合物により被覆された絶縁性粒子の平均粒子径は324nmであった。
絶縁性粒子付き導電性粒子の作製:
1Lのセパラブルフラスコに純水250mLと、エタノール50mLと、上記導電性粒子15重量部とを入れ、十分に攪拌し、導電性粒子を含む液を得た。この導電性粒子を含む液に、超音波を当てながら上記絶縁性粒子の分散液を10分間かけて滴下した後、40℃に昇温し1時間攪拌した。その後、ろ過し、真空乾燥機により100℃で8時間乾燥させ、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例2)
高分子化合物により表面全体が被覆された絶縁性粒子を得る際に、高分子化合物となる化合物を、メタクリル酸2.5重量部と、ジビニルベンゼン1.2重量部とに変更したこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
なお、上記絶縁性粒子の分散液の状態で、高分子化合物により被覆された絶縁性粒子の平均粒子径は335nmであった。
(実施例3)
シリカ粒子の表面をメタクリロキシプロピルトリエトキシシランで被覆し、メタクリロイル基を表面に有する絶縁性粒子を絶縁性粒子本体として得たこと、並びに該絶縁性粒子本体を用いて高分子化合物により表面全体が被覆された絶縁性粒子を得る際に、高分子化合物となる化合物を、酢酸ビニル2.2重量部と、N,N−メチレンビスアクリルアミド1.0重量部とに変更したこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
なお、絶縁性粒子本体を得る際に、シリカ粒子10重量部とメタクリロキシプロピルトリエトキシシラン0.1重量部とを用いたこと以外は実施例1と同様の方法で、絶縁性粒子本体を得た。また、上記絶縁性粒子の分散液の状態で、高分子化合物により被覆された絶縁性粒子の平均粒子径は326nmであった。
(実施例4)
ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面に芯物質としてニッケル粉体(100nm)が付着しており、かつニッケル粉体が付着したジビニルベンゼン粒子の表面上にニッケルめっき層(導電層)が形成されている導電性粒子(平均粒子径3.03μm、導電層の厚み0.21μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例5)
高分子化合物により表面全体が被覆された絶縁性粒子を得る際に、高分子化合物となる化合物を、メタクリル酸0.4重量部と、ジメタクリル酸エチレングリコール0.05重量部とに変更したこと以外は実施例1と同様にして絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
なお、上記絶縁性粒子の分散液の状態で、高分子化合物により被覆された絶縁性粒子の平均粒子径は248nmであった。
(比較例1)
絶縁性粒子本体の表面を高分子化合物により被覆しなかったこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
すなわち、導電性粒子の表面に絶縁性粒子を付着させる際に、上記絶縁性粒子の分散液として、上記ビニル基を表面に有する絶縁性粒子(高分子化合物により被覆されていない)を、純水30mLに分散した分散液を用いた。
(実施例6)
物理的/機械的ハイブリダイゼーション法を使用して、実施例1で作製した絶縁性粒子を、実施例1で用意した導電性粒子に付着させて、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(比較例2)
絶縁性粒子として、ジビニルベンゼンの重合体で作製した高分子微粒子(平均粒子径240nm)(高分子化合物により被覆されていない)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例1〜6及び比較例1,2の評価)
(1)絶縁性粒子付き導電性粒子における被覆率及び絶縁性粒子の残存率
超音波処理前に、SEMでの観察により100個の実施例及び比較例の絶縁性粒子付き導電性粒子を観察した。絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子の表面積全体に占める絶縁性粒子により被覆されている部分の投影面積である被覆率X1を求めた。
次に、エタノール100重量部に、絶縁性粒子付き導電性粒子3重量部を添加し、絶縁性粒子付き導電性粒子含有液を得た。この絶縁性粒子付き導電性粒子含有液を400Wの超音波洗浄機で20℃及び38kHzの条件で5分間撹拌しながら、超音波処理した。超音波処理後に、SEMでの観察により100個の絶縁性粒子付き導電性粒子を観察し、絶縁性粒子付き導電性粒子における導電性粒子の表面積全体に占める絶縁性粒子により被覆されている部分の投影面積である被覆率X2を求めた。38kHzでの絶縁性粒子の残存率は、被覆率X1と被覆率X2とから、下記式(1)により求めた。
絶縁性粒子の残存率(%)=(超音波処理後の被覆率X2/超音波処理前の被覆率X1)×100 ・・・式(1)
また、超音波処理の条件を38kHzから40kHzに変更したこと以外は同様にして、40kHzでの絶縁性粒子の残存率を求めた。
(2)接続構造体の作製1(COG1)
実施例及び比較例の絶縁性粒子付き導電性粒子を含有量が10重量%となるように、三井化学社製「ストラクトボンドXN−5A」に添加し、分散させ、異方性導電ペーストを得た。
L/Sが20μm/20μmであるITO電極パターンを上面に有する透明ガラス基板を用意した。また、L/Sが20μm/20μmである銅電極パターンを下面に有する半導体チップを用意した。この半導体チップのバンプの電極面積は2000μmであった。
上記透明ガラス基板上に、得られた異方性導電ペーストを厚さ30μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成した。次に、異方性導電ペースト層上に上記半導体チップを、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電ペースト層の温度が185℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、半導体チップの上面に加圧加熱ヘッドを載せ、3MPaの圧力をかけて異方性導電ペースト層を185℃で完全硬化させ、接続構造体(COG1)を得た。
(3)導通評価(上下の電極間)
得られた接続構造体(COG1)の上下の電極間の接続抵抗をそれぞれ、4端子法により測定した。2つの接続抵抗の平均値を算出した。なお、電圧=電流×抵抗の関係から、一定の電流を流した時の電圧を測定することにより接続抵抗を求めることができる。接続抵抗の平均値が2.0Ω以下である場合を「○」、接続抵抗の平均値が2.0Ωを超える場合を「×」と判定した。
(4)絶縁評価(横方向に隣り合う電極間)
得られた接続構造体(COG1)において、隣接する電極間のリークの有無を、テスターで抵抗を測定することにより評価した。抵抗が500MΩを超える場合にリーク無しとして結果を「○」とし、抵抗が500MΩ以下の場合にリーク有りとして結果を「×」と判定した。
(5)接続構造体の作製2(COG2)
L/Sが30μm/30μmであるITO電極パターンを上面に有する透明ガラス基板を用意した。また、L/Sが30μm/30μmである銅電極パターンを下面に有する半導体チップを用意した。この半導体チップのバンプの電極面積は3000μmであった。これらの接続対象部材に変更したこと以外は、上記(2)接続構造体の作製と同様にして、接続構造体(COG2)を得た。
(6)導通評価(上下の電極間)
得られた接続構造体(COG2)について、上記(3)と同様の評価を行った。
(7)絶縁評価(横方向に隣り合う電極間)
得られた接続構造体(COG2)について、上記(4)と同様の評価を行った。
(8)接続構造体の作製3(FOG)
実施例及び比較例の絶縁性粒子付き導電性粒子を含有量が5重量%となるように、三井化学社製「ストラクトボンドXN−5A」に添加し、分散させ、異方性導電ペーストを得た。
L/Sが30μm/30μmであるITO電極パターンを上面に有する透明ガラス基板を用意した。また、L/Sが30μm/30μmである銅電極パターンを下面に有するフレキシブルプリント基板を用意した。
上記透明ガラス基板上に、得られた異方性導電ペーストを厚さ50μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成した。次に、異方性導電ペースト層上に上記フレキシブルプリント基板を、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電ペースト層の温度が185℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、半導体チップの上面に加圧加熱ヘッドを載せ、1MPaの圧力をかけて異方性導電ペースト層を185℃で完全硬化させ、接続構造体を得た。
(9)導通評価(上下の電極間)
得られた接続構造体(FOG)について、上記(3)と同様の評価を行った。
(10)絶縁評価(横方向に隣り合う電極間)
得られた接続構造体(FOG)について、上記(4)と同様の評価を行った。
結果を下記の表1に示す。
Figure 0005060655
なお、実施例1〜6で得られた絶縁性粒子において、上述した方法で絶縁性粒子の圧縮回復率を測定することにより、高分子化合物により形成された層は、シリカ粒子よりも柔軟性が高いことを確認した。
また、実施例1〜5の絶縁性粒子付き導電性粒子では、導電性粒子の表面の絶縁性粒子が付着している部分以外の部分には、高分子化合物は付着していないことを確認した。なお、実施例6では、物理的/機械的ハイブリダイゼーション法を用いているので、導電性粒子の表面の絶縁性粒子が付着している部分以外の部分に、高分子化合物が付着している箇所があった。このように、導電性粒子の表面の絶縁性粒子が付着している部分以外の部分に高分子化合物が付着していると、場合によっては、導通信頼性が低くなる可能性がある。
(実施例7)
導電性粒子:
ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面上にニッケルめっき層(導電層)が形成されている導電性粒子(平均粒子径3.01μm、導電層の厚み0.2μm)を用意した。
絶縁性粒子の作製:
ゾルゲル法を使用して作製したシリカ粒子(平均粒子径200nm)の表面をビニルトリエトキシシランで被覆し、反応性官能基であるビニル基を表面に有する絶縁性粒子を絶縁性粒子本体として得た。
水200mL中に、上記絶縁性粒子本体1重量部と、高分子化合物となる化合物であるメタクリル酸0.22重量部と、高分子化合物となる化合物であるジメタクリル酸エチレングリコール0.05重量部と、開始剤(和光純薬工業社製「V−50」)0.5重量部とをスリーワンモーターで十分に攪拌しながら70℃まで昇温し、70℃で6時間保持して、上記モノマーを重合させた。
その後、冷却し、遠心分離機で固液分離を2回行い、余分なモノマーを洗浄により除去し、高分子化合物により表面全体が被覆された絶縁性粒子を得た。次に、得られた絶縁性粒子を純水30mLに分散して、絶縁性粒子の分散液を得た。
絶縁性粒子付き導電性粒子の作製:
1Lのセパラブルフラスコに純水250mLと、エタノール50mLと、上記導電性粒子15重量部とを入れ、十分に攪拌し、導電性粒子を含む液を得た。この導電性粒子を含む液に、超音波を当てながら上記絶縁性粒子の分散液を10分間かけて滴下した後、40℃に昇温し1時間攪拌した。その後、ろ過し、真空乾燥機により100℃で8時間乾燥させ、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例8)
高分子化合物により表面全体が被覆された絶縁性粒子を得る際に、高分子化合物となる化合物を、メタクリル酸0.33重量部と、ジビニルベンゼン0.05重量部とに変更したこと以外は実施例7と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例9)
シリカ粒子の表面をメタクリロキシプロピルトリエトキシシランで被覆し、メタクリロイル基を表面に有する絶縁性粒子を絶縁性粒子本体として得たこと、並びに該絶縁性粒子本体を用いて高分子化合物により表面全体が被覆された絶縁性粒子を得る際に、高分子化合物となる化合物を、酢酸ビニル0.28重量部と、N,N−メチレンビスアクリルアミド0.05重量部とに変更したこと以外は実施例7と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例10)
ジビニルベンゼン樹脂粒子の表面に芯物質としてニッケル粉体(100nm)が付着しており、かつニッケル粉体が付着したジビニルベンゼン粒子の表面上にニッケルめっき層(導電層)が形成されている導電性粒子(平均粒子径3.03μm、導電層の厚み0.21μm)を用いたこと以外は実施例7と同様にして、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例11)
物理的/機械的ハイブリダイゼーション法を使用して、実施例7で作製した絶縁性粒子を、実施例7で用意した導電性粒子に付着させて、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例7〜11の評価)
実施例7〜11で得られた絶縁性粒子付き導電性粒子に関して、実施例1〜6及び比較例1,2と同様の評価を行った。
結果を下記の表2に示す。
Figure 0005060655
なお、実施例7〜10で得られた絶縁性粒子において、上述した方法で絶縁性粒子の圧縮回復率を測定することにより、高分子化合物により形成された層は、シリカ粒子よりも柔軟性が高いことを確認した。
また、実施例7〜10の絶縁性粒子付き導電性粒子では、導電性粒子の表面の絶縁性粒子が付着している部分以外の部分には、高分子化合物は付着していないことを確認した。なお、実施例11では、物理的/機械的ハイブリダイゼーション法を用いているので、導電性粒子の表面の絶縁性粒子が付着している部分以外の部分に、高分子化合物が付着している箇所があった。このように、導電性粒子の表面の絶縁性粒子が付着している部分以外の部分に高分子化合物が付着していると、場合によっては、導通信頼性が低くなる可能性がある。
(実施例12)
シリカ粒子のかわりに、メタクリル酸及びジメタクリル酸エチレングリコールを重合して作製された、表面にヒドロキシ基を有する高分子微粒子(平均粒子径200nm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。
(実施例12の評価)
実施例12で得られた絶縁性粒子付き導電性粒子に関して、実施例1〜6及び比較例1,2と同様の評価を行った。
結果を下記の表3に示す。
Figure 0005060655
なお、実施例12で得られた絶縁性粒子において、絶縁性粒子の圧縮回復率を測定することにより、高分子化合物により形成されたシェル層は、高分子で形成されたコア粒子よりも柔軟性が高いことを確認した。
また、実施例12の絶縁性粒子付き導電性粒子では、導電性粒子の表面の絶縁性粒子が付着している部分以外の部分には、高分子化合物は付着していないことを確認した。
実施例1〜11、及び比較例1,2で得られた絶縁性粒子付き導電性粒子のCv値は4.6、20℃での10%K値は4650N/mm、20℃での圧縮回復率は51%であった。
1…絶縁性粒子付き導電性粒子
2…導電性粒子
3…絶縁性粒子
5…絶縁性粒子本体
6…層
11…基材粒子
12…導電層
21…絶縁性粒子付き導電性粒子
22…導電性粒子
31…導電層
32…芯物質
33…突起
41…絶縁性粒子付き導電性粒子
42…導電性粒子
46…導電層
46a…第1の導電層
46b…第2の導電層
47…芯物質
48…突起
51…接続構造体
52…第1の接続対象部材
52a…上面
52b…電極
53…第2の接続対象部材
53a…下面
53b…電極
54…接続部

Claims (12)

  1. 導電層を少なくとも表面に有する導電性粒子と、
    前記導電性粒子の表面に付着している絶縁性粒子とを備え、
    前記絶縁性粒子が、絶縁性粒子本体と、該絶縁性粒子本体の表面の少なくとも一部の領域を覆っておりかつ高分子化合物により形成された層とを有し、
    前記絶縁性粒子本体と前記層とが化学的に結合している、絶縁性粒子付き導電性粒子。
  2. 前記絶縁性粒子本体が無機粒子である、請求項1に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  3. 前記層は前記絶縁性粒子本体よりも、柔軟性が高い、請求項1又は2に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  4. 反応性官能基を表面に有する前記絶縁性粒子本体と、高分子化合物又は該高分子化合物となる化合物とを用いて、前記絶縁性粒子本体の表面の反応性官能基に、前記高分子化合物により形成された層を化学的に結合させることにより、前記絶縁性粒子本体と前記層とが化学的に結合している前記絶縁性粒子が得られている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  5. 前記絶縁性粒子が、前記絶縁性粒子本体と高分子化合物又は該高分子化合物となる化合物とを用いた混合による摩擦で形成されていない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  6. エタノール100重量部に、絶縁性粒子付き導電性粒子3重量部を添加した絶縁性粒子付き導電性粒子含有液を20℃及び40kHzの条件で5分間超音波処理したときに、下記式(1)により求められる絶縁性粒子の残存率が60〜95%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
    絶縁性粒子の残存率(%)=(超音波処理後の被覆率/超音波処理前の被覆率)×100 ・・・式(1)
  7. エタノール100重量部に、絶縁性粒子付き導電性粒子3重量部を添加した絶縁性粒子付き導電性粒子含有液を20℃及び38kHzの条件で5分間超音波処理したときに、下記式(1)により求められる絶縁性粒子の残存率が60〜95%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
    絶縁性粒子の残存率(%)=(超音波処理後の被覆率/超音波処理前の被覆率)×100 ・・・式(1)
  8. 前記導電性粒子の表面積全体に占める前記絶縁性粒子により被覆されている部分の面積である被覆率が40%以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  9. 前記導電性粒子の表面積全体に占める前記絶縁性粒子により被覆されている部分の面積である前記被覆率が50%を超える、請求項8に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、異方性導電材料。
  11. 異方性導電ペーストである、請求項10に記載の異方性導電材料。
  12. 第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、該第1,第2の接続対象部材を接続している接続部とを備え、
    前記接続部が、請求項1〜9のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子により形成されているか、又は該絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料により形成されている、接続構造体。
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