JP2022041046A - プッシュスイッチ - Google Patents

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【課題】操作感に関する安定性の向上を図ること。【解決手段】プッシュスイッチ1は、ケース2と、固定接点部材3と、可動接点部材4と、第1押圧部材5と、第2押圧部材6と、を備える。可動接点部材4は、ケース2の凹部23に配置され、押圧操作により固定接点部材3の固定接点30に接触する可動接点40を有する。第1押圧部材5は、押圧操作による押圧を受ける側の面である一面50を有する。第2押圧部材6は、第1押圧部材5と可動接点部材4との間に配置されて、可動接点部材4と対向する対向面60を有する。第2押圧部材6は、一面50の側から受けた押圧を、対向面60を通じて可動接点部材4に与える。一面50は、対向面60よりも面積が大きい。【選択図】図5

Description

本開示は、一般にプッシュスイッチに関し、より詳細には押圧操作の有無によりオン又はオフするプッシュスイッチに関する。
特許文献1には、プッシュスイッチが開示されている。このプッシュスイッチは、凹部を有したケースと、第一導電部材及び第二導電部材と、可動電極と、カバーとを備えている。第一導電部材及び第二導電部材の各々の一端部は、凹部内に配置されて、固定電極として機能する。可動電極は、凹部内に配置されて、第一導電部材の一端部と対向し、また第二導電部材の一端部と接触している。カバーは、可撓性を有する絶縁性材料からなるフィルムであり、凹部を覆うようにケースに固定されている。
このプッシュスイッチは、押圧部材を更に備えている。押圧部材は、可動電極とカバーとの間に配置されている。押圧部材は、第一部分と、第一部分よりも幅の狭い第二部分とを有している。第一部分は、レーザ溶着によりカバーの内面に固定されている。第二部分は、可動電極と面接触している。一定値以上の負荷が上方からカバーに対して加えられると、可動電極は、第一導電部材の一端部と接触し、第一導電部材と第二導電部材とは電気的に接続される。
特開2016-189281号公報
特許文献1におけるプッシュスイッチでは、例えば繰り返しの使用により、単一の押圧部材(特に幅の狭い第二部分)が外力を受けて、径が大きくなる方向に塑性変形し、製造出荷時の初期の形状を維持しにくい可能性がある。押圧部材の塑性変形は、プッシュスイッチを利用するユーザに与える押圧時のクリック感触に影響してしまい、操作感が損なわれる可能性がある。
本開示は上記事由に鑑みてなされ、操作感に関する安定性の向上を図ることができるプッシュスイッチを提供することを目的とする。
本開示の一態様のプッシュスイッチは、ケースと、固定接点部材と、可動接点部材と、第1押圧部材と、第2押圧部材と、を備える。前記ケースは、第1面、前記第1面に開口する凹部、及び前記第1面と反対側に位置する第2面を有する。前記固定接点部材は、前記凹部に配置された固定接点、及び前記ケースの外側に配置された端子を有する。前記可動接点部材は、前記凹部に配置され、押圧操作により前記固定接点に接触する可動接点を有する。前記第1押圧部材は、前記押圧操作による押圧を受ける側の面である一面を有する。前記第2押圧部材は、前記第1押圧部材と前記可動接点部材との間に配置されて、前記可動接点部材と対向する対向面を有する。前記第2押圧部材は、前記一面の側から受けた前記押圧を、前記対向面を通じて前記可動接点部材に与える。前記一面は、前記対向面よりも面積が大きい。
本開示の別の一態様のプッシュスイッチは、ケースと、固定接点部材と、可動接点部材と、第1押圧部位と、第2押圧部位と、を備える。前記ケースは、第1面、前記第1面に開口する凹部、及び前記第1面と反対側に位置する第2面を有する。前記固定接点部材は、前記凹部に配置された固定接点、及び前記ケースの外側に配置された端子を有する。前記可動接点部材は、前記凹部に配置され、押圧操作により前記固定接点に接触する可動接点を有する。前記第1押圧部位は、前記押圧操作による押圧を受ける側の面である一面を有する。前記第2押圧部位は、前記第1押圧部位と一体となっていて、前記可動接点部材の側に配置されて、前記可動接点部材と対向する対向面を有する。前記第2押圧部位は、前記一面の側から受けた前記押圧を、前記対向面を通じて前記可動接点部材に与える。前記一面は、前記対向面よりも面積が大きい。前記第1押圧部位は、前記第2押圧部位よりも弾性率が低い。
本開示によれば、操作感に関する安定性の向上を図ることができる、という利点がある。
図1は、一実施形態に係るプッシュスイッチの分解斜視図である。 図2は、同上のプッシュスイッチの平面図であり、保護シートを外した状態の図である。 図3は、同上のプッシュスイッチの平面図であり、保護シート、第1押圧部材、第2押圧部材、可動接点部材を外した状態の図である。 図4Aは、同上のプッシュスイッチにおける第2押圧部材の上方から見た斜視図である。図4Bは、同上のプッシュスイッチにおける第2押圧部材の下方から見た斜視図である。 図5Aは、同上のプッシュスイッチの非操作時の断面図である。図5Bは、同上のプッシュスイッチの操作時の断面図である。 図6は、同上のプッシュスイッチの変形例の分解斜視図である。 図7は、同上のプッシュスイッチの別の変形例の要部断面図である。
(1)概要
以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
本実施形態に係るプッシュスイッチ1は、例えば携帯情報端末、車載機器、及び家電機器等の各種の電気機器の操作部に用いられる。プッシュスイッチ1は、例えばプリント基板に実装された状態で電気機器の筐体内に内蔵される。この場合、筐体においてプッシュスイッチ1に対応する位置には例えば操作釦が配置される。これにより、プッシュスイッチ1を利用するユーザが指先等で操作釦を押すことによって、プッシュスイッチ1が操作釦を介して間接的に操作される。
本開示における一の態様に係るプッシュスイッチ1は、図1に示すように、ケース2と、固定接点部材3と、可動接点部材4と、第1押圧部材5と、第2押圧部材6と、を備えている。
ケース2は、第1面21、第1面21に開口する凹部23、及び第1面21と反対側に位置する第2面22を有している(図1参照)。
固定接点部材3は、凹部23に配置された固定接点30、及びケース2の外側に配置された端子300を有している(図1参照)。本実施形態では一例として、固定接点部材3は、第1固定接点部材31と第2固定接点部材32とを含み、第1固定接点部材31及び第2固定接点部材32の各々が、固定接点30と端子300を有している。
可動接点部材4は、凹部23に配置され、押圧操作により固定接点30に接触する可動接点40を有している(図1参照)。ここでいう「押圧操作」は、例えば、ユーザが指等で筐体の操作釦を押すことにより行われる。
第1押圧部材5は、図1に示すように、押圧操作による押圧を受ける側の面である一面(上面50)を有している。
第2押圧部材6は、第1押圧部材5と可動接点部材4との間に配置されて、可動接点部材4と対向する対向面60(図4B参照)を有している。第2押圧部材6は、一面(上面50)の側から受けた押圧を、対向面60を通じて可動接点部材4に与える。一面(上面50)は、対向面60よりも面積が大きい。
この構成によれば、第1押圧部材5と第2押圧部材6という2つの部材が設けられ、一面(上面50)が対向面60よりも面積が大きい。そのため、例えば、第1押圧部材5及び第2押圧部材6を互いに異なる材質から形成することが容易となり(設計自由度の向上)、全体として塑性変形しにくい構成を実現しやすくなる。したがって、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。結果的に、操作感に関する安定性の向上を図ることができる。
ところで本開示における別の態様に係るプッシュスイッチ1Bは、図7に示すように、ケース2と、固定接点部材3と、可動接点部材4と、第1押圧部位5Aと、第2押圧部位6Aと、を備える。第1押圧部位5Aは、押圧操作による押圧を受ける側の面である一面(上面50)を有している。第2押圧部位6Aは、第1押圧部位5Aと一体となっていて、可動接点部材4の側に配置される。第2押圧部位6Aは、可動接点部材4と対向する対向面60を有している。第2押圧部位6Aは、一面(上面50)の側から受けた押圧を、対向面60を通じて可動接点部材4に与える。一面(上面50)は、対向面60よりも面積が大きい。第1押圧部位5Aは、第2押圧部位6Aよりも弾性率が低い。
この構成によれば、第1押圧部位5Aと第2押圧部位6Aという2つの部位が一体となって設けられ、一面(上面50)が対向面60よりも面積が大きく、また第1押圧部位5Aは、第2押圧部位6Aよりも弾性率が低い。そのため、例えば、第1押圧部位5A及び第2押圧部位6Aを互いに異なる材質から形成することが容易となり(設計自由度の向上)、全体として塑性変形しにくい構成を実現しやすくなる。したがって、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。結果的に、操作感に関する安定性の向上を図ることができる。
(2)詳細
(2.1)プッシュスイッチの全体構成
以下、本実施形態に係るプッシュスイッチ1の全体構成について詳しく説明する。以下では一例として、図1~図3等に示すように、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸の3軸を設定して説明する。ここでは、プッシュスイッチ1における扁平なケース2の厚み方向に沿った軸を「Z軸」とする。以下の説明では、Z軸に沿った方向を、単に、「上下方向」と呼び、Z軸の正の方を「上方」、Z軸の負の方を「下方」と呼ぶことがある。押圧操作は、プッシュスイッチ1のZ軸の正の側から負の側に向かって成され得る(押圧方向A1:図1参照)。第1面21及び第2面22の各々は、X-Y平面に概ね平行な面とする。第1面21及び第2面22の各々は、Z軸に沿って見て、矩形状の面であり、第1面21及び第2面22の各々の長手方向に沿った軸を「X軸」とし、幅方向に沿った軸を「Y軸」とする。
X軸、Y軸、及びZ軸は、いずれも仮想的な軸であり、図面中の「X」、「Y」、「Z」を示す矢印は、説明のために表記しているに過ぎず、いずれも実体を伴わない。また、これらの方向は、プッシュスイッチ1の使用時の方向を限定する趣旨ではない。
プッシュスイッチ1は、図1に示すように、ケース2と、固定接点部材3と、可動接点部材4と、第1押圧部材5と、第2押圧部材6と、保護シート7とを備えている。以下では、特に断りの無い限り、プッシュスイッチ1の非操作時、つまりプッシュスイッチ1が、押圧操作を受けていない状態について説明する。
(2.2)ケース
ケース2は、電気絶縁性を有している。ケース2は、例えば、樹脂製又はセラミック製である。ケース2は、Z軸の方向(上下方向)に扁平な直方体状である。ケース2は、第1面21、第2面22、及び凹部23を有している。
第1面21は、ケース2におけるZ軸の正の側の面である。すなわち、第1面21は、ケース2の厚み方向の一面(上面)である。第1面21は、枠状の面であり、概ね平坦である。第1面21は、X軸の方向における両側に、Z軸の負の側に窪んだ段差24を有している。
凹部23は、第1面21に開口している。凹部23は、Z軸の正の側から見て、X軸に沿った長軸を有する長円状に形成されている。凹部23は、第1面21から、Z軸の負の側に凹んでいる。
凹部23は、図1に示すように、内側面230と底面231とを有している。底面231は、平坦ではなく、底面231の中央部23Aと、その中央部23Aを囲む外周部23Bとで凹部23の深さ(Z軸の方向における第1面21から底面231までの距離)が異なっている。ここでは底面231の中央部23Aが、外周部23Bに対して一段下がった形状に形成されている。要するに、凹部23は、外周部23Bに比べて中央部23Aの方が深くなるように形成されている。
第2面22は、ケース2におけるZ軸の負の側の面である。すなわち、第2面22は、第1面21と反対側に位置する面(下面)である。第2面22は、矩形状の面である。第2面22は、概ね平坦である。第2面22の全面が、平坦である構成に限られず、部分的に段差を有していてもよい。第2面22は、ケース2の成形時(インサート成形時)に固定接点部材3を保持していた保持ピン(不図示)を、ケース2の成形後に抜くことにより形成される複数の孔を有してもよい。プッシュスイッチ1は、第2面22を、各種の電気機器におけるプリント基板等の実装面側に向けて実装され得る。
(2.3)固定接点部材
固定接点部材3は、ケース2に保持されている。固定接点部材3は、導電性を有している。本実施形態では、固定接点部材3は、第1固定接点部材31と、第2固定接点部材32と、を含む。第1固定接点部材31及び第2固定接点部材32は、それぞれ、例えば金属板で形成されている。固定接点部材3は、例えばインサート成形により、ケース2と一体化されている。
固定接点部材3は、凹部23に配置された固定接点30、及びケース2の外側に配置された端子300を有している。本実施形態では、第1固定接点部材31及び第2固定接点部材32の各々が、固定接点30及び端子300を有している(図1参照)。以下では、第1固定接点部材31の固定接点30及び端子300を、それぞれ第1固定接点311及び第1端子312と呼び、第2固定接点部材32の固定接点30及び端子300を、それぞれ第2固定接点321及び第2端子322と呼ぶことがある(図3参照)。
第1固定接点部材31と第2固定接点部材32とは、図3に示すように、X軸の方向に並ぶように配置される。第1固定接点部材31は、その端子300(第1端子312)がケース2におけるX軸の負の側から突出するように配置される。第2固定接点部材32は、その端子300(第2端子322)がケース2におけるX軸の正の側から突出するように配置される。第1固定接点部材31と第2固定接点部材32とは、互いに電気的に絶縁されている。第1端子312及び第2端子322は、例えば、各種の電気機器における制御回路等と電気的に接続され得る。
以下、第1固定接点部材31について詳細に説明する。第1固定接点部材31は、図3に示すように、第1固定接点311と、第1端子312と、第1本体部313とを有している。
第1固定接点311は、Z軸の方向に沿って見て、略円形の板状である。第1固定接点311は、金(Au)又は銀(Ag)等により構成される。第1固定接点311は、凹部23の底面231の中央部23Aに位置している。第1固定接点311は、第1本体部313の一面(Z軸の正の側の面)に設けられている。第1固定接点311は、第1本体部313と一体となって形成されているが、例えば、第1本体部313とは別体で溶着等により第1本体部313の一面に固定されてもよい。
第1本体部313は、Z軸の方向に沿って見て、全体として略T字形の板状である。第1本体部313は、第1固定接点311が配置される舌部314、及び、舌部314と第1端子312とを連結する連結部315を有している。
舌部314は、凹部23の底面231の中央部23Aに位置している。舌部314は、Z軸の方向に沿って見て、略円形の板状であり、第1固定接点311よりも大きい面積を有している。
インサート成形によりケース2と一体化されている第1固定接点部材31では、連結部315が部分的にケース2中に埋め込まれた態様となっており、連結部315の一部の表面と舌部314の表面とが、凹部23の底面231から露出している。連結部315の一部の表面、及び舌部314の表面は、底面231の中央部23Aと概ね面一である。したがって、舌部314上に配置される第1固定接点311は、Z軸の方向において、中央部23Aよりも僅かにZ軸の正の側に突出している。
第1端子312は、その一部がケース2のX軸の負の側の側面からX軸の負の方向に突出している。第1端子312は、例えばプリント基板上の導電部材に対してはんだ付けにより機械的に結合及び電気的に接続され得る。
以下、第2固定接点部材32について詳細に説明する。第2固定接点部材32は、図3に示すように、第2固定接点321と、第2端子322と、第2本体部323とを有している。
第2固定接点321は、Z軸の方向に沿って見て、略U字形の板状である。第2固定接点321は、凹部23の底面231の外周部23Bに位置し、舌部314及び第1固定接点311を囲むように配置される。第2固定接点321は、第2本体部323と一体となって形成されているが、例えば、第2本体部323とは別体で溶着等により第2本体部323に固定されてもよい。
第2固定接点321は、図3に示すように、その一部の表面が凹部23の底面231からU字状に露出している。すなわち、インサート成形によりケース2と一体化されている第2固定接点部材32では、第2固定接点部材32が部分的にケース2中に埋め込まれた態様となっており、第2固定接点部材32の一部のU字状の表面が、凹部23の底面231から露出している。第2固定接点部材32の一部のU字状の表面は、外周部23Bの表面と面一である。
第2本体部323は、Z軸の方向に沿って見て、全体として略矩形の板状である。第2本体部323は、第2固定接点321と第2端子322とを連結する。インサート成形によりケース2と一体化されている第2固定接点部材32では、第2本体部323の概ね全部がケース2中に埋め込まれた態様となっている。
第2端子322は、その一部がケース2のX軸の正の側の側面からX軸の正の方向に突出している。第2端子322は、例えばプリント基板上の導電部材に対してはんだ付けにより機械的に結合及び電気的に接続され得る。
(2.4)可動接点部材
可動接点部材4は、ケース2の凹部23に配置されている。可動接点部材4は、弾性を有する板材で形成されている。可動接点部材4は、例えばステンレス(SUS)等の金属板で形成されている。可動接点部材4は、略同一形状の複数枚(本実施形態では2枚)の板ばね400をZ軸の方向に重ね合わせて構成されている。各板ばね400は、全体的に僅かにZ軸の正の側に凸となるように湾曲している。各板ばね400の頂点付近における厚み方向は、概ねZ軸の方向に一致する。
可動接点部材4は、凹部23内に収まるように、凹部23に対応する形状であって、凹部23より一回り小さく形成されている(図2参照)。可動接点部材4は、Z軸の方向に沿って見て、X軸の方向に長軸を有した長円状に形成されている。
可動接点部材4のZ軸の正の側の第1面401(つまり、上段の板ばね400の上面)における中央部は、受圧部410(図1参照)を構成する。図1では、説明の便宜上、受圧部410を一点鎖線で図示しているが、受圧部410の範囲を厳密に規定する趣旨で図示していない。
受圧部410は、プッシュスイッチ1の操作時にプッシュスイッチ1の外部から、保護シート7、第1押圧部材5、及び第2押圧部材6を介して、押圧操作による力(以下、操作力F1(図5B参照)と呼ぶ)を受ける。なお、図5A及び図5Bは、プッシュスイッチ1を、Y軸の方向における略中央の位置で、X-Z平面に沿って切り取った場合の、Y軸の負の側から見た断面図である。
可動接点部材4は、全体として中央部が上方に凸となるように湾曲したドーム状に形成されている。可動接点部材4は、可動接点部材4のZ軸の負の側の第2面402(つまり、下段の板ばね400の下面)におけるX軸の方向の両縁部E1,E2(図5A参照)が、凹部23の底面231に接触した態様で、凹部23内に収容されている。特にこの両縁部E1,E2のうち、X軸の正の側の縁部E1は、第2固定接点部材32と接触し、X軸の負の側の縁部E2は、ケース2の外周部23Bと接触している。また可動接点部材4は、第2面402における両縁部E1,E2以外の縁部(例えばY軸の方向の両縁部)が、底面231から僅かに隙間を空けた態様で、凹部23内に収容されている。
可動接点部材4は、押圧操作による操作力F1を受けて、固定接点30に接触する可動接点40(図1参照)を有している。可動接点40は、第2面402(つまり、下段の板ばね400の下面)の中央部に位置する。図1では、説明の便宜上、可動接点40を一点鎖線で図示しているが、可動接点40の範囲を厳密に規定する趣旨で図示していない。
第2面402の全面には、例えば金(Au)メッキ又は銀(Ag)メッキ等により、導電性を有する導電膜が形成されている。導電膜のうち、上段の板ばね400の中央部(受圧部410)の投影領域に相当する部分が、可動接点40を構成する。
受圧部410に操作力F1が作用すると、可動接点部材4を構成する2枚の板ばね400が一体となって変形して、可動接点部材4がZ軸の負の向き(下向き)に撓む。可動接点部材4は、その中央部が下向きに凸となるドーム状等に変形する(座屈)。このとき、受圧部410の下に位置する可動接点40が第1固定接点311に接触し、可動接点40と第1固定接点311とが電気的に接続される。このように、可動接点40は、凹部23に配置され、押圧操作により固定接点30に接触する。
受圧部410に操作力F1が作用していない状態では、可動接点40が第1固定接点311から離間しているため、プッシュスイッチ1の接点はオフである。つまり、第1固定接点部材31と第2固定接点部材32とは電気的に絶縁されているため、第1端子312と第2端子322との間は非導通となっている。
そして、受圧部410に操作力F1が作用することで可動接点部材4が座屈するほど変形し、可動接点40が第1固定接点311に接触するため、プッシュスイッチ1の接点はオフからオンに切り替わる。つまり、第1固定接点部材31と第2固定接点部材32とは可動接点部材4を介して電気的に接続されるため、第1端子312と第2端子322との間が導通する。操作力F1が消失すると、座屈していた可動接点部材4が弾性復帰するため、可動接点40が第1固定接点311から離間し、プッシュスイッチ1の接点はオンからオフに切り替わる。
(2.5)保護シート
保護シート7は、可撓性、耐熱性、及び電気絶縁性を有している。保護シート7は、例えば樹脂製シートである。保護シート7は、ケース2の第1面21において凹部23を覆うようにケース2に保持される。保護シート7は、例えばレーザ溶着又は超音波溶着等によってケース2の第1面21に接合されることにより、凹部23の開口面を塞いで凹部23内を密閉状態としている。
保護シート7の外周形状は、例えばケース2の第1面21の外周形状と略同一形状であって、第1面21よりも一回り大きい。保護シート7の大きさは、少なくともケース2との接合箇所を含む大きさであればよい。
第1押圧部材5及び第2押圧部材6は、保護シート7と可動接点部材4との間に配置される。保護シート7のZ軸の負の側の一面(下面)は、第1押圧部材5の上面50と概ね面接触している。保護シート7は、第2押圧部材6の少なくとも一部(例えば後述する支持部62)と可動接点部材4とが凹部23内で安定的に収まるように、第1押圧部材5を介して、第2押圧部材6をZ軸の負の側に押し付けた態様で、第1押圧部材5の上面50(一面)を覆っている。
(2.6)第1押圧部材
第1押圧部材5は、略円板状の部材である。第1押圧部材5は、その厚み方向がZ軸の方向と平行となるように配置される。第1押圧部材5は、第2押圧部材6における後述する平坦面610の外径と略同じ外径を有する。第1押圧部材5は、例えば樹脂製である。第1押圧部材5は、セラミック製でもよい。
第1押圧部材5は、押圧操作による押圧を受ける側の一面、つまりZ軸の正の側の一面として、上面50を有している。また第1押圧部材5は、第2押圧部材6と対向する側の面、つまりZ軸の負の側の一面として、下面51を有している。
第1押圧部材5の上面50は、保護シート7と概ね面接触し、下面51は、第2押圧部材6の平坦面610と概ね面接触する。
第1押圧部材5は、保護シート7に対して、例えばレーザ溶着等により固定されている。一方、第1押圧部材5は、第2押圧部材6に対して固定されることなく、保護シート7と第2押圧部材6との間に配置されている。なお、第1押圧部材5は、保護シート7に対しても、固定されることなく配置されてもよい。
(2.7)第2押圧部材
第2押圧部材6は、第1押圧部材5と可動接点部材4との間に配置される。第2押圧部材6は、少なくとも一部が凹部23に収容される。ここでは一例として、プッシュスイッチ1の操作時及び非操作時のいずれにおいても、第2押圧部材6の(後述する)支持部62が、凹部23の開口面よりもZ軸の負の側に位置する。第2押圧部材6は、可動接点部材4と対向する対向面60(図4B参照)を有している。第2押圧部材6は、第1押圧部材5の上面50の側から受けた押圧操作による操作力F1を、対向面60を通じて可動接点部材4に与える。本実施形態では、第1押圧部材5の上面50(押圧操作による押圧を受ける側の一面)は、第2押圧部材6の対向面60よりも面積が大きい。
本実施形態では、第1押圧部材5が第2押圧部材6よりも弾性率が低いという条件を満たすように、第1押圧部材5及び第2押圧部材6に関する材質や形状が選定されている。ここでいう弾性率は、例えば、Z軸に沿った方向への部材の圧縮により測定される圧縮弾性率(ヤング率)とする。
第2押圧部材6は、例えば、金属製である。第2押圧部材6は、1枚の金属の板材に対して抜き加工、曲げ加工及び絞り加工等を施すことにより、全体としてX軸の方向の中央部が円板状で、X軸の方向の両側に一対の脚部が延出した形状となっている。つまり、ここでは一例として、第2押圧部材6は、単一の金属部材からなる。
第2押圧部材6は、Y軸の方向に沿ってみて、ドーム状の可動接点部材4の曲率に対応した形状となっている。
また第2押圧部材6は、溶着等により固定されることなく、第1押圧部材5と可動接点部材4との間に配置されている。つまり、第2押圧部材6は、可動接点部材4に固定されずに、可動接点部材4の上に載せ置かれていて、さらに第1押圧部材5とも固定されずに第1押圧部材5が載せ置かれている。言い換えると、第1押圧部材5と第2押圧部材6と可動接点部材4とがZ軸の方向に位置ずれを起こさない程度に、僅かにこれらが凹部23の底面231の側に押し込まれた態様で、保護シート7がケース2の第1面21に接合されている。
以下、第2押圧部材6の構造について詳細に説明する。
第2押圧部材6は、図4A及び図4Bに示すように、作用部61と、支持部62と、連結部63と、を有している。
作用部61は、押圧操作による操作力F1を受けて、可動接点部材4を押圧する部位である。作用部61は、可動接点部材4の、固定接点30とは反対の側から、すなわちZ軸の正の側から、可動接点部材4を固定接点30に向けて押圧する。
作用部61は、全体として、中央部がZ軸の負の側に凸となるように形成された円板状となっている。具体的には、作用部61は、図1、図4A及び図4Bに示すように、第1部位611と第2部位612とが一体となって構成されている。
第1部位611は、平坦面610(図4A参照)を有している。詳細には、第1部位611は、その厚み方向がZ軸の方向と平行な板状であり、さらにZ軸の方向に沿って見て、ドーナツ状に形成されている。平坦面610は、第1部位611におけるZ軸の正の側の一面である。平坦面610は、第1押圧部材5と接触している。
また第1部位611は、平坦面610とは反対側(Z軸の負の側)にも、平坦面615(図4B参照)を有している。ドーナツ状の第1部位611の中心軸は、Z軸の方向に平行であり、第1押圧部材5の中心軸、可動接点40の中心軸、及び第1固定接点311の中心軸と概ね一致する。第1部位611の中央部に、第2部位612が一体となって設けられている。
第2部位612は、平坦面610における中央部において可動接点部材4に近づく方向に凹状となっている。言い換えると、第2部位612は、Z軸の負の側に向かって凸となっている。
第2部位612は、図4A及び図4Bに示すように、底部613と側部614とを有している。底部613は、その厚み方向がZ軸の方向と平行な円板状となっている。底部613の中心軸は、第1部位611の中心軸に一致する。側部614は、底部613と第1部位611とを連結する。側部614は、Z軸の負の側に向かって徐々にその径寸法が小さくなるテーパ形状となっている。ここでは底部613の外面(Z軸の負の側の面)が、対向面60に相当する。言い換えると、作用部61は、対向面60を有し、押圧操作により可動接点部材4を押圧する。第2部位612の外径は、第1部位611の外径よりも小さい。また対向面60の外径は、平坦面610の外径よりも小さい。
本実施形態では一例として、1枚の金属の板材に対して絞り加工を施すことによって、凹状となった第2部位612が形成されている。ただし、第2部位612は、絞り加工に限定されず、例えばダボだし加工によって形成されてもよい。
作用部61は、第2部位612の底部613で、可動接点部材4を押圧するように構成される。したがって、可動接点部材4がより安定的に押圧され易くなる。本実施形態では、第2押圧部材6は、対向面60(底部613の外面)が、プッシュスイッチ1の非操作時においても、可動接点部材4の受圧部410と接触した状態で、第1押圧部材5と可動接点部材4との間に配置されている(図5A参照)。
支持部62は、作用部61を支持するように構成されている。ここでは一例として、支持部62は、連結部63を介して、作用部61を支持する。また支持部62は、ケース2に対して接触することで凹部23内での第2押圧部材6の位置決めを行う部位である。支持部62は、可動接点部材4の上に載せられている。つまり、支持部62は、可動接点部材4に対して固定されていない。したがって、支持部62は、可動接点部材4に対して、X軸の方向において多少の変位が許容される態様で、凹部23に収容されている。
支持部62は、押圧操作の押圧方向A1(図1参照)に沿って見て、可動接点部材4の外形に沿った外形を有している。ここでいう押圧方向A1は、Z軸の負の方向である。上述の通り可動接点部材4がX軸に沿った長軸を有する長円状に形成されていて、支持部62も、その長円状の可動接点部材4の外周縁に沿うように形成されている。ここでは、第2押圧部材6全体としての外形が、押圧方向A1に沿って見て、可動接点部材4の外形と略同一であり、また凹部23の外形とも略同一である。
本実施形態では、支持部62は、Z軸の方向に沿って見て、X軸の方向に並ぶ一対の支持片620を含む。一対の支持片620は、第1部位611の中心軸を中心として、円弧状に湾曲している板状の片である。板状の各支持片620は、プッシュスイッチ1の非操作時においても、可動接点部材4の第1面401(つまり、上段の板ばね400の上面)における周縁領域に接触した状態で配置されている(図5A参照)。
一対の支持片620は、その外周縁が、長円状の可動接点部材4の、長手方向における両側の外周縁と概ね合致するように形成されている。つまり、第2押圧部材6は、プッシュスイッチ1の非操作時においても、一対の支持片620と可動接点部材4とのいずれか一方が他方よりも、X軸の方向において、ほぼはみ出ることなく、可動接点部材4の上に載せ置かれている(図5A参照)。
ところで、可動接点部材4の各板ばね400は、X軸の方向の両側に形成された端面42を有している(図1参照)。そして、支持部62の各支持片620も、可動接点部材4における端面42と、X軸の方向において概ね揃うように形成された端面621を有している(図1参照)。端面42及び端面621は、Z軸の方向に沿って見て、Y軸の方向に略平行である。端面42及び端面621は、図5Aに示すように、概ね面一である。
連結部63は、支持部62と作用部61とを連結し、かつ押圧操作に応じて弾性変形可能な部位である。本実施形態では、連結部63は、作用部61が押圧操作による操作力F1を受けた場合に、第2押圧部材6を構成する作用部61、支持部62及び連結部63の中で、支配的に弾性変形しやすい部位となっている。
本実施形態では、連結部63は、Z軸の方向に沿って見て、X軸の方向に並ぶ一対の連結片630(図4A及び図4B参照)を含む。一対の連結片630は、一対の支持片620とそれぞれ一対一で対応する態様で設けられている。
各連結片630は、対応する支持片620を作用部61に連結する。各連結片630は板ばねとして構成される。各連結片630の、長手方向における中央部付近には、折れ線631(図4A及び図4B参照)が形成されている。各連結片630は、図4Aに示すように、折れ線631を境目として、Z軸の正の側の上部632と負の側の下部633とを含む。上部632と下部633は、X-Y平面に対する傾斜角度が互いに異なるように構成される。一例として、各連結片630の上部632の傾斜角度の方が、下部633の傾斜角度よりも大きい。
一対の連結片630のうち、X軸の正の側の連結片630は、作用部61の第1部位611における、X軸の正の側の縁部と一体となって形成されている。X軸の正の側の連結片630は、当該縁部から、Z軸の負の側に傾斜しながら、X軸の正の側に突出している。X軸の正の側の連結片630は、X軸の正の側の支持片620と一体となっている。
また一対の連結片630のうち、X軸の負の側の連結片630は、作用部61の第1部位611における、X軸の負の側の縁部と一体となって形成されている。X軸の負の側の連結片630は、当該縁部から、Z軸の負の側に傾斜しながら、X軸の負の側に突出している。X軸の負の側の連結片630は、X軸の負の側の支持片620と一体となっている。
このように一対の連結片630は、作用部61の第1部位611から、Z軸の負の側に傾斜しながら、X軸の方向において互いに離れていくように突出している。そのため、各支持片620は、プッシュスイッチ1の非操作時において、第1部位611よりもZ軸の負の側に位置する(図5A参照)。ここでは可動接点部材4の第1面401がドーム形状となっているため、各支持片620は、プッシュスイッチ1の非操作時において、第2部位612よりも僅かにZ軸の負の側に位置する(図5A参照)。
第2押圧部材6は、保護シート7及び第1押圧部材5によってZ軸の負の側に押さえ付けられながら、第1押圧部材5と可動接点部材4との間に配置されている。したがって、第2押圧部材6は、保護シート7及び第1押圧部材5からの押さえ付けにより、その一部(主に一対の連結片630)がZ軸の方向において僅かに潰れるように弾性変形した態様で、可動接点部材4の上に安定的に載せ置かれている。
ただし、保護シート7に操作力F1が加わっていない状態であれば、端面42及び端面621は、ケース2の内側面230から隙間G1(図5A参照)を空けた状態が維持されている。隙間G1の幅寸法(図5AではX軸の方向における寸法)は、可動接点部材4の周方向において、均一でもよいし、不均一でもよい。隙間G1の幅寸法は、例えば、支持片620の幅寸法(X軸の方向における寸法)よりも小さいことが好ましく、支持片620の幅寸法の半分よりも小さいことが更に好ましい。具体的には、第2押圧部材6の一対の支持片620は、可動接点部材4と共に、プッシュスイッチ1の非操作時において、Z軸の正の側から見て、ケース2の内側面230から離間した状態で、凹部23に収容されている(図2及び図5A参照)。言い換えると、第2押圧部材6の一対の支持片620及び可動接点部材4は、プッシュスイッチ1の非操作時において、内側面230と非接触状態である。
このように構成された第2押圧部材6は、保護シート7に加わる操作力F1を可動接点部材4の受圧部410に伝達する。保護シート7に上方から操作力F1が作用すると、操作力F1は第1押圧部材5及び第2押圧部材6を介して受圧部410に伝達され、受圧部410に上方から作用する。これにより、保護シート7が押されることによって、受圧部410が第1押圧部材5及び第2押圧部材6を介して間接的に操作される。
(2.8)プッシュスイッチの動作
次に、プッシュスイッチ1の動作について図5A及び図5Bを参照しながら説明する。
プッシュスイッチ1は、常開型のスイッチである。つまり、プッシュスイッチ1は、操作時にのみオン状態になる。プッシュスイッチ1は、操作時には、保護シート7の中央部が押圧操作されることによって、保護シート7を介して第1押圧部材5に下向きの操作力F1が作用する。押圧操作は、保護シート7の中央部を凹部23の底面231に近づく向き(下方)に押す操作である。
[動作例1]
まずプッシュスイッチ1の接点がオフからオンに切り替わる場合の動作について説明する。
樹脂製の第1押圧部材5は、保護シート7を介して押圧操作を受けると、上面50の概ね中心部がZ軸の負の方向に僅かに凹むように、かつその中心部からX-Y平面に沿って径方向に僅かに拡がるように弾性変形しながら、固定接点30に近づく方向に変位する。言い換えると、操作力F1の一部が、樹脂製の第1押圧部材5により吸収される。そのため、ユーザは、押圧操作時に、第1押圧部材5から強い反力を受けにくく、良好な感触を受けながら第1押圧部材5を押し下げることができる。
第2押圧部材6は、第1押圧部材5の下方に配置されるため、第1押圧部材5の変位に連動して、固定接点30に近づく方向に変位する。特に、作用部61は、押圧操作に応じて可動接点部材4を押圧しながら固定接点30に近づく方向に変位する。この時、第2押圧部材6の中で、一対の連結片630が支配的に弾性変形することになる。つまり、一対の連結片630がそれぞれX軸の方向における両側(外側)に拡がるように弾性変形しつつ、作用部61が可動接点部材4からの応力に抗しながら下方に沈むように変位することになる。結果的に、第2押圧部材6全体として、操作力F1によってX軸の方向における両側に拡がりながら潰れるように変形する。
作用部61がZ軸の負の側に変位することで、可動接点部材4の受圧部410が凹部23の底面231に近づく向き(下方)に押されて、可動接点部材4が徐々に変形する。そして、操作力F1の大きさが所定値を超えると、可動接点部材4は、勢いよく座屈して大きく変形する。このとき、受圧部410に作用する可動接点部材4の弾性力が急激に変化する。このような可動接点部材4のいわゆる反転動作によって、可動接点部材4は、中央部が下向きに凸となるように湾曲したドーム状に変形する。したがって、プッシュスイッチ1を押圧操作するユーザには、可動接点部材4の座屈に伴って節度感(クリック感)が与えられる。そして、可動接点部材4が下向きに凸となるドーム状等に変形すると、可動接点40が固定接点30(第1固定接点311:図3参照)に接触し、接点がオン状態になる(図5B参照)。オン状態では、第1端子312と第2端子322との間が導通する。またオン状態において、第2部位612の底部613は、Z軸の方向において、支持部62と概ね同じ位置となる(図5B参照)。なお、オフ状態では、第2部位612の底部613は、支持部62よりもややZ軸の正の側に位置する(図5A参照)。
ここで本実施形態では、押圧操作を受けて作用部61がZ軸の負の側に変位する過程の中で、一対の連結片630がX軸の方向における両側に拡がるように弾性変形することに伴って、一対の支持片620も互いに離れる方向に変位することになる。このときドーム形状の可動接点部材4も、X軸の方向における両側に拡がるように変形する。支持片620は、可動接点部材4の第1面401上を若干スライドしながらも、可動接点部材4の変形と概ね同期を取るように一緒に、X軸の方向における両側に拡がるように変位し得る。
そして、一対の支持片620、及び可動接点部材4における両側は、例えば、可動接点部材4が座屈するタイミングよりも手前で、凹部23の内側面230に接触する。支持片620が内側面230に接触するタイミングは、可動接点部材4が内側面230に接触するタイミングと概ね同時であるが、例えば、可動接点部材4よりも先に接触してもよい。
一対の支持片620及び可動接点部材4が内側面230に接触した状態から、操作力F1の大きさが所定値を超えて可動接点部材4が座屈しても、内側面230との接触状態が維持されるように、これらの寸法関係等が設定されている。
このように押圧操作を受けた際に支持部62が内側面230に接触するため、ケース2に対する第2押圧部材6の安定した位置決めが達成され得る。また可動接点部材4も、押圧操作を受けた際に、内側面230に接触するため、ケース2に対する可動接点部材4の安定した位置決めが達成され得る。結果的に、第2押圧部材6は、可動接点部材4や保護シート7、第1押圧部材5に対しても安定した位置決めが達成され得る。
特に、支持片620の端面621及び可動接点部材4の端面42の各々は、Z軸の方向に沿って見て、円弧状ではなく、Y軸の方向に沿った面となっている。そのため、端面621及び端面42の各々は、その全体が内側面230と面接触するのではなく、主にY軸の方向における両側のエッジ622、420(図1参照)と、エッジ622、420から略円弧状に形成されている縁部分にて内側面230に接触し得る。したがって、支持片620及び可動接点部材4は、これらのエッジ622、420が内側面230に当たることで、X軸の方向における移動が規制されるだけでなく、内側面230の周方向における移動も規制されやすい。なお、本実施形態では、一対の支持片620、及び可動接点部材4は、エッジ622、420で内側面230と接触するため、オン状態においても、端面621及び端面42の各々のY軸の方向における中央部は、内側面230から若干離間している(図5B参照)。
また本実施形態では、連結部63は、作用部61の変位可能な範囲において、座屈することなく作用部61の変位に応じて弾性変形する。つまり、連結部63は、押圧操作が開始されてから、操作力F1の大きさが所定値を超えて可動接点部材4が座屈して接点がオフからオンに切り替わる過程の中で、各連結片630が座屈しないように構成されている。そのため、第2押圧部材6が安定的に位置決めされ易くなる。またユーザに、可動接点部材4の座屈によるクリック感とは別に、連結部63の座屈による感触を与えてしまうことが抑制される。
[動作例2]
次にプッシュスイッチ1の接点がオンからオフに切り替わる場合の動作について説明する。ここでは動作例1(オン状態)の続きとして説明する。
可動接点部材4が下向きに凸となるドーム状等に変形した状態で、ユーザが押圧操作を解除して操作力F1が無くなると、可動接点部材4は、その弾性復帰力によって中央部が上方に凸となるように湾曲したドーム状に復元(変形)する。このとき、受圧部410に作用する可動接点部材4の弾性力が急激に変化するため、可動接点部材4は、元の形状(中央部が上方に凸となるドーム状)に、勢いよく復元(変形)する。したがって、プッシュスイッチ1を押圧操作するユーザには、押圧操作の解除時においても、可動接点部材4の変形に伴って節度感(クリック感)が与えられる。そして、可動接点部材4が上向きに凸となるドーム状になると、可動接点40が固定接点30(第1固定接点311:図3参照)から離れて、接点がオフ状態になる(図5A参照)。オフ状態では、第1端子312と第2端子322との間が非導通となる。
ここで本実施形態では、押圧操作の解除により、作用部61は、連結部63の弾性復帰力、及び可動接点部材4の弾性復帰力によって、Z軸の正の側に押されて、元の位置に戻ることになる。また第1押圧部材5も、作用部61によりZ軸の正の側に押されて、元の位置に戻ることになる。作用部61が元の位置に戻る過程の中で、一対の支持片620も、連結部63の弾性復帰に応じて、互いに近づく方向に復元(変形)する。結果的に、一対の支持片620は、凹部23の内側面230に接触していた状態から、元の非接触の状態となる(図5A参照)。なお、可動接点部材4における両側も、凹部23の内側面230に接触していた状態から、元の非接触の状態となる。
[利点]
本実施形態では、第1押圧部材5と第2押圧部材6という2つの部材が設けられている。そのため、例えば、第1押圧部材5及び第2押圧部材6を互いに異なる材質から形成することが容易となる(設計自由度の向上)。また第1押圧部材5の上面50(一面)が第2押圧部材6の対向面60よりも面積が大きい。そのため、第1押圧部材5が受ける圧力に比べて十分に高い圧力を第2押圧部材6が受けて、可動接点部材4に伝達されることになり、結果的に小さい操作力F1で可動接点部材4を効率良く変位(上記動作例1では座屈)させることができる。
また高い圧力を受け易い押圧部材は、繰り返しの使用により、例えば径が広がる方向に潰れるように塑性変形する可能性がある。しかし、本実施形態では、第1押圧部材5及び第2押圧部材6のうち、高い圧力を受け易い第2押圧部材6について、塑性変形しにくい材質や形状等を選択することが容易となる。つまり、全体として塑性変形しにくい構成を実現しやすく、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。結果的に、操作感に関する安定性がより向上する。
また本実施形態では、第1押圧部材5が、第2押圧部材6よりも弾性率が低い。したがって、ユーザがプッシュスイッチ1を押圧操作した際に、第1押圧部材5から強い反力を受けにくくなる。また第2押圧部材6が、繰り返しの使用により塑性変形してしまう可能性を低減できる。そのため、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。
また本実施形態では、第1押圧部材5が、樹脂製であり、第2押圧部材6が、金属製である。したがって、ユーザは、押圧操作時に、例えば第1押圧部材5が金属製である場合に比べて、第1押圧部材5から強い反力を受けにくくなる。一方、第2押圧部材6が、金属製であることで、押圧操作による押圧(荷重)に対する強度が確保され易くなり、繰り返しの使用によるプッシュスイッチ1の感触の劣化を抑制できる。特に、第1押圧部材5よりも高い圧力を受け易い第2押圧部材6が例えば樹脂製である場合に比べて、繰り返しの使用により第2押圧部材6が塑性変形してしまう可能性が低減され得る。そのため、ユーザに与える操作感がより損なわれにくくなる。
さらに本実施形態では、第1押圧部材5及び第2押圧部材6が保護シート7と可動接点部材4との間に配置される。そのため、第1押圧部材5及び第2押圧部材6が安定的に位置決めされ易くなる。
また第2押圧部材6が支持部62を有しているため、支持部62により、第2押圧部材6の位置決めが行われるため、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。結果的に、操作感に関する安定性が更に向上される。
また支持部62は、可動接点部材4の上に載せられる。したがって、支持部62は、可動接点部材4に例えば接着等により固定される場合に比べて、操作感に関する安定性が更に向上される。
また支持部62は、押圧方向A1に沿って見て、可動接点部材4の外形に沿った外形を有しているため、可動接点部材4の動きに追従しつつ、第2押圧部材6が安定的に位置決めされ易くなる。また第2押圧部材6に、押圧操作に応じて弾性変形可能な連結部63が設けられていることで、より良い操作感が提供されつつ、第2押圧部材6が安定的に位置決めされ易くなる。
また各連結片630は、Y軸の方向における幅を、例えば支持片620のY軸の方向における長さに比べて十分に小さくして、細い脚部のように設定されている。そのため、押圧操作により各連結片630が弾性変形した場合に、その感触がユーザに伝わりにくい。
特に本実施形態では、第2押圧部材6が、第1押圧部材5と可動接点部材4との各々に固定されておらず、保護シート7及び第1押圧部材5から押し付けされた状態で、第1押圧部材5と可動接点部材4との間に配置されている。したがって、製造ばらつきにより、第2押圧部材6の位置がずれて第1押圧部材5に固定されてしまうという状況が抑制され得る。また第2押圧部材6は、可動接点部材4と共に、X-Y平面上において「遊び」のある状態で凹部23内に収容されている。本実施形態では、上述の通り隙間G1が設けられている。そのため、第2押圧部材6及び可動接点部材4は、保護シート7から押し付けされた状態で配置されているとはいえ、プッシュスイッチ1の非操作時に、凹部23内でX-Y平面において、多少の位置ずれの発生を許容し得る。具体例を挙げると、非操作時であっても、外部からの振動や衝撃等に起因して、第2押圧部材6又は可動接点部材4が、例えばX軸の正の側に偏り、その縁部(端面621又は端面42)が凹部23の内側面230に接触することもある。しかし、一度ユーザがプッシュスイッチ1を操作すれば、第2押圧部材6及び可動接点部材4の両方が、X軸の方向において略均一に内側面230に接触することになり、上の偏りが消えることになる。そのため、第2押圧部材6及び可動接点部材4が、外部からの振動や衝撃等に起因して、非操作時に、一時的にX-Y平面において偏っていても、元の適切な位置(例えば凹部23の中心位置)に戻るように自動調整される可能性が高くなる。要するに、本実施形態のプッシュスイッチ1では、ユーザが使用する中で位置ずれが自動的に解消される構造となっている。したがって、操作感に関する安定性が更に向上される。
(3)変形例
本実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。本実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
以下、上記実施形態の複数の変形例を列挙する。以下では、上記実施形態を「基本例」と呼ぶこともある。以下に説明する複数の変形例の各々は、基本例、及び他の変形例と適宜組み合わせて適用可能である。
基本例では、第1押圧部材5と第2押圧部材6とが、互いに固定されることなく接触して配置されている。しかし、第1押圧部材5と第2押圧部材6とは、例えば接着剤等により固定されてもよい。
基本例では、第2押圧部材6は、作用部61と、支持部62と、連結部63と、を有している。しかし、本開示における「第2押圧部材」にとって、凹部23内での位置決めを行う支持部62、及びその支持部62を作用部61に連結する連結部63は、必須の構成要素ではない。図6は、変形例のプッシュスイッチ1Aの分解斜視図を示す。このプッシュスイッチ1Aは、基本例における作用部61のみから構成された第2押圧部材6Xを備えている。この場合、第2押圧部材6Xは、第1押圧部材5及び可動接点部材4の少なくとも一方に対して、例えば接着剤等により固定されることが好ましい。
基本例では、第1押圧部材5と第2押圧部材6とが、互いに別体となっていて、固定されることなく接触して配置されている。しかし、本開示における「プッシュスイッチ」では、第1押圧部材5と第2押圧部材6とが一体となっていてもよい。図7は、変形例のプッシュスイッチ1Bを、Y軸の方向における略中央の位置で、X-Z平面に沿って切り取った場合の、Y軸の負の側から見た要部の断面図を示す。
図7の例では、プッシュスイッチ1Bは、第1押圧部材5に相当する第1押圧部位5Aと、第2押圧部材6に相当する第2押圧部位6Aとを備えている。第1押圧部位5Aは、押圧操作による押圧を受ける側の面である一面(上面50)を有する。第2押圧部位6Aは、可動接点部材4の側に配置されて、可動接点部材4と対向する対向面60を有する。第2押圧部位6Aは、第1押圧部位5Aの上面50の側から受けた押圧を、対向面60を通じて可動接点部材4に与えるように配置される。上面50は、対向面60よりも面積が大きい。
第1押圧部位5A及び第2押圧部位6Aは、いずれも樹脂製である。ただし、第1押圧部位5Aを形成するための樹脂材料は、第2押圧部位6Aを形成するための樹脂材料と種類が異なる。第1押圧部位5A及び第2押圧部位6Aが、1つの押圧体H1(一体成型品)を構成する。押圧体H1は、第1押圧部位5A及び第2押圧部位6Aをそれぞれ形成するための互いに弾性率の異なる2種類の樹脂材料を用いて、ダブルモールド(二色成形)により成形される。そしてここでは、第1押圧部位5Aは、第2押圧部位6Aよりも弾性率が低い。第1押圧部位5Aの材料としては、例えば軟質性の樹脂材が用いられ、第2押圧部位6Aの材料としては、硬質性の樹脂材が用いられる。
この図7に示すプッシュスイッチ1Bにおいても、例えば、第1押圧部位5A及び第2押圧部位6Aを互いに異なる材質から形成することが容易となり(設計自由度の向上)、全体として塑性変形しにくい構成を実現しやすくなる。したがって、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。結果的に、操作感に関する安定性の向上を図ることができる。
基本例では、支持部62は、2つ(一対)の支持片620を含む。しかし、支持片620の数は2つに限定されない。例えば、支持部62は、作用部61の周囲を囲むような略C字形状の1つの支持片620のみを含んでもよい。また支持部62は、作用部61の周囲を囲むような3つ以上の支持片620を含んでもよい。例えば、支持部62は、基本例における一対の支持片620に加えて、作用部61のY軸の方向における両側にも、一対の支持片620を含んでもよい(合計4つ)。
基本例では、連結部63は、各支持片620にそれぞれ対応するように、2つ(一対)の連結片630を含む。しかし、連結片630の数は2つに限定されない。例えば、連結部63は、支持部62の数に応じて、1つ又は3つ以上の連結片630を含んでもよい。さらに連結片630の数が支持片620の数と同じであることに限定されない。例えば1つの支持片620が、2つの連結片630によって作用部61に連結されてもよい。
基本例では、支持部62が、凹部23の内側面230(内壁)と接触することで押圧部材6の位置決めを行うものである。しかし、例えば、内側面230(内壁)よりも内側に、凹部23の底面231からZ軸の正の側に突出するリブを設けて、支持部62は、操作時にはそのリブと接触することで、第2押圧部材6の位置決めを行うものであってもよい。この場合、可動接点部材4も、操作時にはそのリブと接触するように設定されてもよい。
基本例で既に説明した通り、可動接点部材4及び支持部62は、非操作時において、ケース2の内側面230から必ずしも全周にわたって離間していることに限定されない。非操作時においても、可動接点部材4又は支持部62が、部分的に内側面230と接触してもよい。
基本例では、第2押圧部材6は、可動接点部材4に固定されておらず、可動接点部材4の上に載せ置かれている。しかし、第2押圧部材6は、接着剤等によって可動接点部材4に固定されてもよい。
基本例では、可動接点部材4は、2枚の板ばね400をZ軸の方向に重ね合わせて構成されている。しかし、可動接点部材4は、1枚の板ばね400のみから構成されてもよいし、3枚以上の板ばね400をZ軸の方向に重ね合わせて構成されてもよい。
(4)まとめ
以上説明したように、第1の態様に係るプッシュスイッチ(1,1A,1B)は、ケース(2)と、固定接点部材(3)と、可動接点部材(4)と、第1押圧部材(5)と、第2押圧部材(6,6X)と、を備える。ケース(2)は、第1面(21)、第1面(21)に開口する凹部(23)、及び第1面(21)と反対側に位置する第2面(22)を有する。固定接点部材(3)は、凹部(23)に配置された固定接点(30)、及びケース(2)の外側に配置された端子(300)を有する。可動接点部材(4)は、凹部(23)に配置され、押圧操作により固定接点(30)に接触する可動接点(40)を有する。第1押圧部材(5)は、押圧操作による押圧を受ける側の面である一面(上面50)を有する。第2押圧部材(6,6X)は、第1押圧部材(5)と可動接点部材(4)との間に配置されて、可動接点部材(4)と対向する対向面(60)を有する。第2押圧部材(6,6X)は、一面(上面50)の側から受けた押圧を、対向面(60)を通じて可動接点部材(4)に与える。一面(上面50)は、対向面(60)よりも面積が大きい。第1の態様によれば、第1押圧部材(5)と第2押圧部材(6,6X)という2つの部材が設けられ、一面(上面50)が対向面(60)よりも面積が大きい。そのため、例えば、第1押圧部材(5)及び第2押圧部材(6,6X)を互いに異なる材質から形成することが容易となり(設計自由度の向上)、全体として塑性変形しにくい構成を実現しやすくなる。したがって、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。結果的に、操作感に関する安定性の向上を図ることができる。
第2の態様に係るプッシュスイッチ(1,1A,1B)に関して、第1の態様において、第1押圧部材(5)は、第2押圧部材(6,6X)よりも弾性率が低い。第2の態様によれば、ユーザがプッシュスイッチ(1,1A,1B)を押圧操作した際に、第1押圧部材(5)から強い反力を受けにくくなる。また第2押圧部材(6,6X)が、繰り返しの使用により塑性変形してしまう可能性を低減できる。そのため、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。
第3の態様に係るプッシュスイッチ(1,1A,1B)に関して、第1又は第2の態様において、第1押圧部材(5)は、樹脂製である。第2押圧部材(6,6X)は、金属製である。第3の態様によれば、ユーザがプッシュスイッチ(1,1A,1B)を押圧操作した際に、第1押圧部材(5)から強い反力を受けにくくなる。また第2押圧部材(6,6X)が、繰り返しの使用により塑性変形してしまう可能性を低減できる。そのため、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。
第4の態様に係るプッシュスイッチ(1,1A,1B)は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、第1面(21)において凹部(23)を覆うようにケース(2)に保持される保護シート(7)を、更に備える。第1押圧部材(5)及び第2押圧部材(6,6X)は、保護シート(7)と可動接点部材(4)との間に配置される。第4の態様によれば、第1押圧部材(5)及び第2押圧部材(6,6X)が保護シート(7)と可動接点部材(4)との間に配置されることで、第1押圧部材(5)及び第2押圧部材(6,6X)が安定的に位置決めされ易くなる。
第5の態様に係るプッシュスイッチ(1,1A,1B)に関して、第1~第4の態様のいずれか1つにおいて、第2押圧部材(6,6X)は、その少なくとも一部が、凹部(23)に収容される。第2押圧部材(6,6X)は、作用部(61)と、支持部(62)と、を有する。作用部(61)は、対向面(60)を有し、押圧操作により可動接点部材(4)を押圧する。支持部(62)は、作用部(61)を支持するように構成され、かつケース(2)に対して接触することで凹部(23)内での第2押圧部材(6,6X)の位置決めを行う。第5の態様によれば、支持部(62)により、第2押圧部材(6,6X)の位置決めが行われるため、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。結果的に、操作感に関する安定性が更に向上される。
第6の態様に係るプッシュスイッチ(1,1A,1B)に関して、第5の態様において、支持部(62)は、可動接点部材(4)の上に載せられる。第6の態様によれば、支持部(62)は、可動接点部材(4)に例えば接着等により固定される場合に比べて、操作感に関する安定性が更に向上される。
第7の態様に係るプッシュスイッチ(1,1A,1B)に関して、第5又は第6の態様において、第2押圧部材(6,6X)は、支持部(62)と作用部(61)とを連結し、かつ押圧操作に応じて弾性変形可能な連結部(63)を更に有する。支持部(62)は、連結部(63)を介して、作用部(61)を支持する。第7の態様によれば、押圧操作に応じて弾性変形する連結部(63)によってより良い操作感が提供されつつ、第2押圧部材(6,6X)が安定的に位置決めされ易くなる。結果的に、操作感に関する安定性が更に向上される。
第8の態様に係るプッシュスイッチ(1,1A,1B)に関して、第7の態様において、作用部(61)は、押圧操作に応じて可動接点部材(4)を押圧しながら固定接点(30)に近づく方向に変位する。連結部(63)は、作用部(61)の変位可能な範囲において、座屈することなく作用部(61)の変位に応じて弾性変形する。第8の態様によれば、第2押圧部材(6,6X)が安定的に位置決めされ易くなる。またユーザに、連結部(63)の座屈による感触を与えてしまうことが抑制される。
第9の態様に係るプッシュスイッチ(1,1A,1B)に関して、第5~第8の態様のいずれか1つにおいて、作用部(61)は、第1部位(611)と、第2部位(612)とが、一体となって構成される。第1部位(611)は、平坦面(610)を有する。第2部位(612)は、平坦面(610)における中央部において可動接点部材(4)に近づく方向に凹状となっている。作用部(61)は、第2部位(612)の底部(613)で、可動接点部材(4)を押圧する。第9の態様によれば、可動接点部材(4)がより安定的に押圧され易くなる。
第10の態様に係るプッシュスイッチ(1,1A,1B)は、ケース(2)と、固定接点部材(3)と、可動接点部材(4)と、第1押圧部位(5A)と、第2押圧部位(6A)と、を備える。ケース(2)は、第1面(21)、第1面(21)に開口する凹部(23)、及び第1面(21)と反対側に位置する第2面(22)を有する。固定接点部材(3)は、凹部(23)に配置された固定接点(30)、及びケース(2)の外側に配置された端子(300)を有する。可動接点部材(4)は、凹部(23)に配置され、押圧操作により固定接点(30)に接触する可動接点(40)を有する。第1押圧部位(5A)は、押圧操作による押圧を受ける側の面である一面(上面50)を有する。第2押圧部位(6A)は、第1押圧部位(5A)と一体となっていて、可動接点部材(4)の側に配置されて、可動接点部材(4)と対向する対向面(60)を有する。第2押圧部位(6A)は、一面(上面50)の側から受けた押圧を、対向面(60)を通じて可動接点部材(4)に与える。一面(上面50)は、対向面(60)よりも面積が大きい。第1押圧部位(5A)は、第2押圧部位(6A)よりも弾性率が低い。第10の態様によれば、第1押圧部位(5A)と第2押圧部位(6A)という2つの部位が一体となって設けられ、一面(上面50)が対向面(60)よりも面積が大きく、また第1押圧部位(5A)は、第2押圧部位(6A)よりも弾性率が低い。そのため、例えば、第1押圧部位(5A)及び第2押圧部位(6A)を互いに異なる材質から形成することが容易となり(設計自由度の向上)、全体として塑性変形しにくい構成を実現しやすくなる。したがって、ユーザに与える操作感が損なわれにくくなる。結果的に、操作感に関する安定性の向上を図ることができる。
第2~9の態様に係る構成については、プッシュスイッチ(1,1A,1B)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
1,1A,1B プッシュスイッチ
2 ケース
21 第1面
22 第2面
23 凹部
3 固定接点部材
30 固定接点
300 端子
4 可動接点部材
40 可動接点
5 第1押圧部材
5A 第1押圧部位
50 上面(一面)
6,6X 第2押圧部材
6A 第2押圧部位
60 対向面
61 作用部
610 平坦面
611 第1部位
612 第2部位
613 底部
62 支持部
63 連結部
7 保護シート

Claims (10)

  1. 第1面、前記第1面に開口する凹部、及び前記第1面と反対側に位置する第2面を有するケースと、
    前記凹部に配置された固定接点、及び前記ケースの外側に配置された端子を有する固定接点部材と、
    前記凹部に配置され、押圧操作により前記固定接点に接触する可動接点を有する可動接点部材と、
    前記押圧操作による押圧を受ける側の面である一面を有する第1押圧部材と、
    前記第1押圧部材と前記可動接点部材との間に配置されて、前記可動接点部材と対向する対向面を有する第2押圧部材と、
    を備え、
    前記第2押圧部材は、前記一面の側から受けた前記押圧を、前記対向面を通じて前記可動接点部材に与え、
    前記一面は、前記対向面よりも面積が大きい、
    プッシュスイッチ。
  2. 前記第1押圧部材は、前記第2押圧部材よりも弾性率が低い、
    請求項1に記載のプッシュスイッチ。
  3. 前記第1押圧部材は、樹脂製であり、
    前記第2押圧部材は、金属製である、
    請求項1又は2に記載のプッシュスイッチ。
  4. 前記第1面において前記凹部を覆うように前記ケースに保持される保護シートを、更に備え、
    前記第1押圧部材及び前記第2押圧部材は、前記保護シートと前記可動接点部材との間に配置される、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のプッシュスイッチ。
  5. 前記第2押圧部材は、その少なくとも一部が、前記凹部に収容され、
    前記第2押圧部材は、
    前記対向面を有し、前記押圧操作により前記可動接点部材を押圧する作用部と、
    前記作用部を支持するように構成され、かつ前記ケースに対して接触することで前記凹部内での前記第2押圧部材の位置決めを行う支持部と、を有する、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のプッシュスイッチ。
  6. 前記支持部は、前記可動接点部材の上に載せられる、
    請求項5に記載のプッシュスイッチ。
  7. 前記第2押圧部材は、前記支持部と前記作用部とを連結し、かつ前記押圧操作に応じて弾性変形可能な連結部を更に有し、
    前記支持部は、前記連結部を介して、前記作用部を支持する、
    請求項5又は6に記載のプッシュスイッチ。
  8. 前記作用部は、前記押圧操作に応じて前記可動接点部材を押圧しながら前記固定接点に近づく方向に変位し、
    前記連結部は、前記作用部の変位可能な範囲において、座屈することなく前記作用部の変位に応じて弾性変形する、
    請求項7に記載のプッシュスイッチ。
  9. 前記作用部は、
    平坦面を有する第1部位と、
    前記平坦面における中央部において前記可動接点部材に近づく方向に凹状となった第2部位とが、一体となって構成され、
    前記作用部は、前記第2部位の底部で、前記可動接点部材を押圧する、
    請求項5~8のいずれか1項に記載のプッシュスイッチ。
  10. 第1面、前記第1面に開口する凹部、及び前記第1面と反対側に位置する第2面を有するケースと、
    前記凹部に配置された固定接点、及び前記ケースの外側に配置された端子を有する固定接点部材と、
    前記凹部に配置され、押圧操作により前記固定接点に接触する可動接点を有する可動接点部材と、
    前記押圧操作による押圧を受ける側の面である一面を有する第1押圧部位と、
    前記第1押圧部位と一体となっていて、前記可動接点部材の側に配置されて、前記可動接点部材と対向する対向面を有する第2押圧部位と、
    を備え、
    前記第2押圧部位は、前記一面の側から受けた前記押圧を、前記対向面を通じて前記可動接点部材に与え、
    前記一面は、前記対向面よりも面積が大きく、
    前記第1押圧部位は、前記第2押圧部位よりも弾性率が低い、
    プッシュスイッチ。
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