JP2022040363A - ペンの位置を導出し、導出したペンの位置を示すレポートをホストコンピュータに対して送信するデバイスにより実行される方法及びタッチコントローラ。 - Google Patents

ペンの位置を導出し、導出したペンの位置を示すレポートをホストコンピュータに対して送信するデバイスにより実行される方法及びタッチコントローラ。 Download PDF

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Abstract

【課題】ホストコンピュータが可能な限り最新の非位置データに応じてストロークデータを生成できるようにする。【解決手段】本発明による方法は、複数のレポートを保持するためのバッファ領域をメモリ内に確保するステップS1と、所定のスキャン時刻ごとにペンの位置を導出し、導出した位置を示す位置データを含むレポートを生成し、バッファ領域に蓄積するステップS5,S10と、非位置データを取得したことに応じて、バッファ領域内に蓄積されている1以上のレポートのそれぞれに非位置データを書き込むステップと、バッファ領域に蓄積された複数のレポートをホストコンピュータに対して送信するステップと、を含む。【選択図】図6

Description

本発明は、ペンの位置を導出し、導出したペンの位置を示すレポートをホストコンピュータに対して送信するデバイスにより実行される方法及びタッチコントローラに関する。
タブレット型のコンピュータやデジタイザのように、ペン入力を実現する装置(以下、「ペン入力装置」と称する)が知られている。この種のペン入力装置は一般に、ペンの位置を導出するデバイスと、オペレーティングシステムや各種アプリケーションを実行するホストコンピュータとを有して構成される。デバイスは、ペンの位置を導出する都度、導出したペンの位置を示すレポートを生成し、ホストコンピュータに対して送信するように構成される。ホストコンピュータは、こうしてデバイスから供給されたレポートに基づき、ペンダウンからペンアップまでの一連の位置により構成されるストロークデータを生成し、描画する処理などを行う。
デバイスが送信するレポートには、ペンの位置を示すデータ(以下、「位置データ」と称する)の他にも各種のデータ(以下、「非位置データ」と称する)が含まれる。非位置データには、各ペンに予め格納されているペンIDなどの時刻とともに変化しないデータ(以下、「静的データ」と称する)と、ペン先に加わる圧力(筆圧)の値を示す筆圧値やペンの傾きを示す傾きデータなどの、位置データに比べて少ない頻度で取得されることのあるデータ(以下、「低頻度データ」と称する)とが含まれる。
デバイスは、ペンから静的データを一旦受信すると、その後に送信する各レポート内にその静的データを配置するよう構成される。ホストコンピュータは、デバイスから受信されるレポートに静的データが含まれていた場合には、その静的データに応じたストロークデータの生成を行う。例えば、レポートにペンIDが含まれており、アプリケーション内においてそのペンIDに対応付けて描画色が設定されていた場合であれば、ホストコンピュータは、その描画色をストロークデータに設定するよう構成される。
また、デバイスは、ペンからの受信などによって低頻度データを取得すると、次に送信するレポート内にその低頻度データを配置するよう構成される。ホストコンピュータは、デバイスから受信されるレポートに低頻度データが含まれていた場合には、その低頻度データに応じたストロークデータの生成を行う。例えば、レポートに筆圧値が含まれていた場合であれば、ホストコンピュータは、その筆圧値に応じてストロークデータの線幅又は透明度などを設定するよう構成される。
特許文献1には、データサイズの大きいペンIDを複数回に分割して送信するペンが開示されている。このペンは、分割ペンIDを送信する都度、筆圧値を送信するように構成される。一方、特許文献2には、ペンIDを送信する間、筆圧値の送信を停止するペンが開示されている。
国際公開第2015/111159号明細書 国際公開第2018/029855号明細書
しかしながら、背景技術の方法によれば、デバイスからのレポートに非位置データが含まれていない場合、ホストコンピュータは、少なくとも最新の非位置データに応じたストロークデータの生成を行うことができない。その結果、ユーザが設定したペン色をストロークデータの描画色に反映できない、ユーザがペンをパネルに押し当てる力をストロークデータの線幅に反映できない、など、描画処理上の問題が発生する場合があった。
したかって、本発明の目的のひとつは、ホストコンピュータが可能な限り最新の非位置データに応じてストロークデータを生成できるようにすることにある。
また、背景技術のペンによれば、ペンアップに伴って筆圧値が急激に変化する場合がある。筆圧値が急激に変化すると、描画されるストロークデータの線幅や透明度が急に変化することになるため、ユーザに違和感を感じさせてしまう。
したがって、本発明の目的の他のひとつは、ペンアップ時の急激な筆圧値の変化を緩和し、自然な筆跡を演出することにある。
本発明の第1の側面による方法は、ペンの位置を導出し、導出したペンの位置を示すレポートをホストコンピュータに対して送信するデバイスにより実行される方法であって、前記レポートは、導出された前記位置を示す位置データを格納する第1の領域と、該位置データとは異なる非位置データを格納する第2の領域とを含み、前記方法は、複数の前記レポートを保持するためのバッファ領域をメモリ内に確保する確保ステップと、所定のスキャン時刻ごとに前記ペンの位置を導出し、導出した位置を示す位置データを含む前記レポートを生成し、前記バッファ領域に蓄積する蓄積ステップと、前記非位置データを取得したことに応じて、前記バッファ領域内に蓄積されている1以上の前記レポートそれぞれの前記第2の領域に非位置データを書き込む書込ステップと、前記バッファ領域に蓄積された複数の前記レポートを前記ホストコンピュータに対して送信する送信ステップと、を含む方法である。
本発明の第1の側面によるタッチコントローラは、ペンの位置を導出し、導出したペンの位置を示す位置データを格納する第1の領域と、該位置データとは異なる非位置データを格納する第2の領域とを含むレポートをホストコンピュータに対して送信するタッチコントローラであって、複数の前記レポートを保持するためのバッファ領域をメモリ内に確保し、所定のスキャン時刻ごとに前記ペンの位置を導出し、導出した位置を示す位置データを含む前記レポートを生成して前記バッファ領域に蓄積し、前記非位置データを取得したことに応じて、前記バッファ領域内に蓄積されている1以上の前記レポートそれぞれの前記第2の領域に非位置データを書き込み、前記バッファ領域に蓄積された複数の前記レポートを前記ホストコンピュータに対して送信する、タッチコントローラである。
本発明の第2の側面による方法は、ペンの位置を導出し、導出したペンの位置を示すレポートをホストコンピュータに対して送信するデバイスにより実行される方法であって、所定のスキャン時刻ごとに前記ペンの位置を導出し、導出した位置を示す位置データ及び前記ペンのペン先に加わる圧力を示す筆圧値を含む前記レポートを生成する生成ステップと、前記生成ステップにおいて生成された前記レポートを、順次、前記ホストコンピュータに対して送信する送信ステップと、前記ペンがパネルから離れたペンアップを検出したことに応じて、未送信の1以上の前記レポートに含まれる前記筆圧値を加工する加工ステップと、を含む方法である。
本発明の第2の側面によるタッチコントローラは、ペンの位置を導出し、導出したペンの位置を示すレポートをホストコンピュータに対して送信するタッチコントローラであって、所定のスキャン時刻ごとに前記ペンの位置を導出し、導出した位置を示す位置データ及び前記ペンのペン先に加わる圧力を示す筆圧値を含む前記レポートを生成し、前記生成ステップにおいて生成された前記レポートを、順次、前記ホストコンピュータに対して送信し、前記ペンがパネルから離れたペンアップを検出したことに応じて、未送信の1以上の前記レポートに含まれる前記筆圧値を加工する、タッチコントローラである。
本発明の第1の側面によれば、非位置データの取得前に生成済みのレポートにも、取得した最新の非位置データに応じた非位置データを書き込むことができる。したがってホストコンピュータは、可能な限り最新の非位置データに応じてストロークデータを生成できるようになる。
本発明の第2の側面によれば、ペンアップを検出したことに応じて未送信のレポートに含まれる筆圧値を加工しているので、ペンアップ時の急激な筆圧値の変化を緩和し、自然な筆跡を演出することが可能になる。
本発明の第1の実施の形態によるペン入力装置1の構成を示す図である。 デバイス3からホストコンピュータ4に対して送信されるレポートRのデータ構造の一例を示す図である。 デバイス3によるレポートRの具体的な送信方法を説明する図である。 ペン信号PSから得られるデータDATA(PS)と、バッファ領域B内にレポートRとして書き込まれるデータDATA(B)との関係を時系列で示す図である。 バッファ領域B内の各レポートRに対し、本発明の第1の実施の形態による書き込みを実行した後の状態を示す図である。 本発明の第1の実施の形態によるデバイス3が行うレポート生成処理の処理フローを示す図である。 図6のステップS7で実行される筆圧処理の詳細を示す図である。 図6のステップS9で実行されるペンID処理の詳細を示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるデータDATA(PS)とデータDATA(B)との関係を時系列で示す図である。 図6のステップS7において本発明の第2の実施の形態によるデバイス3が行う筆圧処理の詳細を示す図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例におけるデータDATA(PS)とデータDATA(B)との関係を時系列で示す図である。 図6のステップS7において本発明の第2の実施の形態の変形例によるデバイス3が行う筆圧処理の詳細を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態によるペン入力装置1の構成を示す図である。ペン入力装置1は、図示したペン5による入力を実現する装置であり、ペン入力のためのタッチ面を有して構成される。具体的な例では、ペン入力装置1はタブレット型のコンピュータ又はデジタイザであり、前者の場合、タッチ面はディスプレイのパネル面により構成される。
ペン入力装置1は、図1に示すように、センサ電極群2と、デバイス3と、ホストコンピュータ4とを有して構成される。センサ電極群2は、タッチ面の直下に配置される複数のセンサ電極である。センサ電極群2を構成する複数のセンサ電極には、それぞれ図示したy方向に延在し、x方向(y方向と直交する方向)に等間隔で配置された複数のX電極2xと、それぞれ図示したx方向に延在し、y方向に等間隔で配置された複数のY電極2yとが含まれる。
デバイス3は、センサ電極群2に接続された集積回路であり、メモリ31及び送信部32を有して構成される。デバイス3は、タッチ面内におけるペン5の位置を周期的に導出する機能を有しており、導出の都度、導出したペン5の位置を示すレポートRをホストコンピュータ4に対して送信するよう構成される。このようなデバイス3は一般に、センサコントローラ又はタッチコントローラとも称される。
デバイス3による位置導出の具体的な方法は特に限定されないが、例えばアクティブ静電結合方式を用いることが好適である。アクティブ静電結合方式を用いる場合、デバイス3は、ペン5が送信するペン信号PSをセンサ電極群2により受信し、その結果によってペン5の位置を導出するよう構成される。
ペン信号PSについて、詳しく説明する。ペン信号PSは、無変調のキャリア信号であるバースト信号と、各種データによって変調されてなるデータ信号とを含んで構成される。このうちバースト信号は、デバイス3がペン5の位置を導出するために使用される信号である。具体的に説明すると、デバイス3は、センサ電極群2を構成する複数のセンサ電極のそれぞれについて、バースト信号の受信強度を検出する。そして、各センサ電極の位置と、それぞれにおける受信強度とに基づき、ペン5の位置を導出する。
一方、データ信号は、ペン5からデバイス3に対して、各種データを送信するために使用される信号である。データ信号により送信される各種データには、複数のペン5にユニークに割り当てられるペンID、ペン5のペン先に加わる圧力を示す筆圧値などが含まれる。ペンIDは、ペン5のメモリ内に予め格納される。また、筆圧値は、ペン5に内蔵される圧力センサによって検出される。
ここで、デバイス3とペン5とは、双方向に信号の送受信を行えるように構成されてもよいし(双方向通信)、ペン5からデバイス3に対してのみ信号を送信できるように構成されてもよい(片方向通信)。
デバイス3とペン5とが双方向通信を行う場合、デバイス3は、一定期間ごとにセンサ電極群2を介してアップリンク信号を送信するよう構成され、ペン5は、このアップリンク信号の受信に応じてペン信号PSを送信するよう構成される。この場合、ペン5がペン信号PS内のデータ信号により送信するデータの具体的な内容は、アップリンク信号内のコマンドにより、デバイス3からペン5に要求される。こうして要求されるデータには、上述したペンIDが含まれる。
一方、デバイス3とペン5とが片方向通信を行う場合、ペン5は、通常はバースト信号及び筆圧値(低頻度データ)を含むペン信号PSを送信し、筆圧値の変化に基づいてペンダウン(タッチ面への接触)を検出したことに応じて、バースト信号及びペンID(静的データ)を含むペン信号PSを送信するよう構成される。こうすることで、デバイス3は、新たに検出されたペン5のペンIDを取得することが可能になる。
図2は、デバイス3からホストコンピュータ4に対して送信されるレポートRのデータ構造の一例を示す図である。なお、同図には18バイトのデータにより構成されるレポートRの例を示しているが、レポートRのデータサイズは18バイトに限定されない。
図2に示すように、レポートRは、レポートIDを格納するレポートID領域10と、X座標を格納するX座標領域11と、Y座標を格納するY座標領域12と、筆圧値を格納する筆圧値領域13と、ペンIDを格納するペンID領域14とを含んで構成される。
レポートIDは、デバイス3からホストコンピュータ4に順次送信される複数のレポートRの生成順を示す1バイトのデータである。ホストコンピュータ4は、このレポートIDに基づいて各レポートRの生成順を取得し、生成順にレポートRを処理するように構成される。
X座標及びY座標は、デバイス3によって導出されたペン5の位置を示すデータ(位置データ)であり、それぞれ2バイトのデータによって構成される。したがって、X座標領域11及びY座標領域12は、デバイス3によって導出された位置を示す位置データを格納する領域(第1の領域)を構成する。デバイス3は、新たにペン5の位置を導出する都度新たなレポートRを生成し、その中のX座標領域11及びY座標領域12に、導出したX座標及びY座標のそれぞれを格納する。
筆圧値及びペンIDはともに、位置データとは異なる非位置データである。したがって、筆圧値領域13及びペンID領域14は、非位置データを格納する領域(第2の領域)を構成する。筆圧値は上述した低頻度データ(位置データに比べて少ない頻度で取得されることのあるデータ)に相当し、ペンIDは上述した静的データ(後述するスキャン時刻ごとに変化しないデータ)に相当する。
筆圧値は、例えば16ビットのデータである。ただし、例えば12ビットなど、より短いデータ又はより長いデータにより筆圧値を構成することとしてもよい。デバイス3は、原則として、ペン信号PSに含まれていた筆圧値を筆圧値領域13内に格納する。ただし、ペン5は、例えばデータサイズの大きいペンIDの送信時などに、ペン信号PS内への筆圧値の配置を省略することがある。この場合、背景技術においては、筆圧値領域13が空欄になる。これに対し、本実施の形態によるデバイス3は、前後の筆圧値から筆圧値領域13内に格納すべき筆圧値を導出し、少なくとも後述するバッファ領域B内に残っているレポートRについては、その筆圧値領域13内に導出した筆圧値を書き込むように構成される。この点の詳細については後述する。
ペンIDは、例えば51ビットのデータであり、具体的には、ベンダーID、シリアルID、及びデバイスIDの組み合わせにより構成される。データサイズが大きいため、ペン5からデバイス3へのペンIDの送信は通常、複数(例えば4つ)のペン信号PSに分けて実施される。デバイス3は、こうして分割送信されたペンIDの分割データをすべて受信した場合に、元のペンIDを復元する。そして、その後に送信するすべてのレポートRのペンID領域14に、復元したペンIDを格納する。ペンIDの復元前に生成済みのレポートRのペンID領域14は、背景技術においては空欄となる。これに対し、本実施の形態によるデバイス3は、少なくとも後述するバッファ領域B内に残っているレポートRについては、そのペンID領域14内に復元したペンIDを書き込むように構成される。この点についても、後ほど詳述する。
図3は、デバイス3によるレポートRの具体的な送信方法を説明する図である。デバイス3はまず、複数のレポートRを保持するためのバッファ領域Bをメモリ31内に確保する。バッファ領域Bは、先入れ先出し式のキューとして構成される。そして、所定のスキャン時刻ごとにペン5の位置を導出し、その都度、導出した位置を示す位置データを含むレポートRを生成し、バッファ領域B内に蓄積していく。
バッファ領域B内に蓄積された各レポートRは、送信部32によって生成順に取り出され、ホストコンピュータ4に対して送信される。送信部32により取り出されたレポートRは、バッファ領域Bから削除される。送信部32による具体的な送信の方法は特に限定されないが、例えば、レポートRを生成順に蓄積する先入れ先出し式のキューにより送信部32を構成し、ホストコンピュータ4から送信部32に対して定期的にポーリングを行うことによって、ホストコンピュータ4への各レポートRの送信を実現することが好ましい。
図1に戻る。ホストコンピュータ4は、プロセッサ及びメモリと、ディスプレイや通信装置などの各種入出力装置とを含む装置である。デバイス3は、ホストコンピュータ4に設けられる各種入出力装置のうちの1つを構成する。ホストコンピュータ4は、オペレーティングシステムや各種アプリケーションを実行可能に構成される。各種アプリケーションには、ペン入力に基づいてストロークデータを生成し、描画する描画アプリケーションが含まれる。
描画アプリケーションの機能のうちペン入力に関わる部分について具体的に説明すると、描画アプリケーションは、デバイス3からレポートRを受信すると、まずその中の位置データを取得する。そして、順次取得される複数の位置データに基づき、一連の制御点により構成されるストロークデータの生成を行う。また、描画アプリケーションは、レポートRの中にペンIDが含まれていた場合には、そのペンIDに基づく処理を行う。この処理は、例えば、アプリケーション内においてそのペンIDに対応付けて描画色が設定されていた場合に、その描画色をストロークデータに設定する処理である。さらに、描画アプリケーションは、レポートRの中に筆圧値が含まれていた場合には、その筆圧値に応じてストロークデータの線幅又は透明度などを設定する処理を行う。
次に、バッファ領域B内に残っている各レポートRに対し、それぞれの生成後に得られた筆圧値及びペンIDを書き込む処理について、詳しく説明する。
図4は、ペン信号PSから得られるデータDATA(PS)と、バッファ領域B内にレポートRとして書き込まれるデータDATA(B)との関係を時系列で示す図である。なお、同図には、バッファ領域B内の各レポートRに対して本実施の形態による書き込みを実行する前の状態を示している。同図に示すように、デバイス3は、ペン信号PSに基づいてペン5の位置((X,Y)など)を導出する都度、導出した位置を示す位置データを含むレポートRを生成し、バッファ領域Bに格納する。
図4の例では、1,2,7,8番目のペン信号PSからは筆圧値(Pなど)が得られる一方、3~6番目のペン信号PSからは筆圧値が得られない。これは、ペンIDを送信するためにペン信号PSが使用され、ペン信号PS内に筆圧値が含まれないことによるものである。その結果、3~6番目のレポートRには筆圧値が含まれていない。
また、3~6番目のペン信号PSにはペンIDの分割データ(ペンID(1)~(4))が含まれている。これを受け、6番目以降のすべてのレポートRにペンIDが含まれている一方で、5番目までのすべてのレポートRにはペンIDは含まれていない。
レポートRに筆圧値が含まれていない場合、ホストコンピュータ4は、少なくとも最新の筆圧値に応じたストロークデータの生成を行うことができない。そうすると、ユーザがペンをパネルに押し当てる力をストロークデータの線幅に反映できないなどの不都合が生ずる。また、レポートRにペンIDが含まれていない場合、ホストコンピュータ4は、ペンIDに応じたストロークデータの生成を行うことができない。そうすると、ユーザが設定したペン色をストロークデータの描画色に反映できないなどの不都合が生ずる。そこで本実施の形態によるデバイス3は、筆圧値やペンIDなどの非位置データを取得したことに応じて、バッファ領域B内に蓄積されている1以上のレポートR内に非位置データを書き込む処理を行う。
図5は、バッファ領域B内の各レポートRに対し、この書き込みを実行した後の状態を示す図である。まず筆圧値について説明すると、デバイス3は、筆圧値を取得したことに応じて、バッファ領域B内に蓄積されている1以上のレポートRそれぞれの筆圧値領域13に、それまでに取得されていた最新の筆圧値と、今回取得された筆圧値とに基づいて導出される筆圧値を書き込む。図5に示す7番目のレポートRを例に取ると、「それまでに取得されていた最新の筆圧値」は、2番目のペン信号PSから取得された筆圧値Pである。また、「今回取得された筆圧値」は、7番目のペン信号PSから取得される筆圧値Pである。そしてデバイス3は、例えば以下の式(1)に従って、筆圧値が欠落している3番目~6番目のレポートR用の筆圧値を算出し、それぞれの筆圧値領域13内に書き込む。ただし、式(1)は、n番目(nは0以上の整数)のレポートRに含まれる筆圧値Pと、n+m番目(mは2以上の整数)のレポートRに含まれる筆圧値Pとに基づいて、n+k番目(kは1以上m-1以下の整数)のレポートRに含まれる筆圧値Pn+kを算出する数式となっている。図5に示す7番目のレポートRに関して言えば、n=2、m=5、k=1~4である。なお、筆圧値の算出に式(1)を用いる場合、デバイス3は、最新の筆圧値をメモリ31内に保持しておくことが好ましい。
Figure 2022040363000002
次にペンIDについて説明すると、デバイス3は、順次受信される分割データに基づいてペンIDを取得したことに応じて、バッファ領域B内に蓄積されている1以上のレポートRそれぞれのペンID領域14に、取得したペンIDを書き込む。図5には、デバイス3がペンIDを取得した時点で、2番目以降のレポートRが削除されずにバッファ領域Bに残っていた場合を示している。この場合、デバイス3は、バッファ領域B内に蓄積されている2番目~5番目のレポートRのペンID領域14内に、取得したペンIDを書き込む。
筆圧値やペンIDなどの非位置データの書き込みを以上のようにして実行することにより、デバイス3は、非位置データの取得前に生成済みのレポートRにも、取得した最新の非位置データに応じた非位置データを書き込むことができる。したがってホストコンピュータ4は、可能な限り最新の非位置データに応じてストロークデータを生成できるようになる。
図6は、本実施の形態によるデバイス3が行うレポート生成処理の処理フローを示す図である。以下、この図6を参照しながら、本実施の形態によるデバイス3が行う処理について、より詳しく説明する。
デバイス3はまず、図3にも示したように、複数のレポートRを保持するためのバッファ領域Bをメモリ31内に確保する(ステップS1)。続いてデバイス3は、ステップS3~S10の処理を繰り返し実行する(ステップS2)。
ステップS2のループ処理において、デバイス3はまず、予め周期的に設定されたスキャン時刻の到来を待機する(ステップS3)。スキャン時刻が到来した場合、デバイス3はペン信号PSのスキャンを実施し(ステップS4)、その結果に基づいてペン5の位置を導出する(ステップS5)。
続いてデバイス3は、ペン信号PS内に筆圧値が含まれるか否かを判定する(ステップS6)。そしてデバイス3は、含まれないと判定した場合にはステップS8に処理を進める一方、含まれると判定した場合には筆圧処理(ステップS7)を実行する。
図7は、ステップS7で実行される筆圧処理の詳細を示す図である。同図に示すように、デバイス3はまず、ペン信号PSから筆圧値を取得する(ステップS20)。続いてデバイス3は、筆圧値を含まないレポートRがバッファ領域B内に残されているか否かを判定し(ステップS21)、残されていると判定した場合には、例えば上述した式(1)を用いて、まず各レポートR内に配置すべき筆圧値を算出する(ステップS22)。そして、算出した筆圧値を各レポートR内に書き込み(ステップS23)、筆圧処理を終了する。ステップS21で残されていないと判定した場合、デバイス3は、ステップS22,S23の処理を行わずに筆圧処理を終了する。
図6に戻る。デバイス3は次に、ペン信号PS内にペンIDの一部(分割データ)が含まれるか否かを判定する(ステップS8)。そして、含まれないと判定した場合にはステップS10に処理を進める一方、含まれると判定した場合にはペンID処理(ステップS9)を実行する。
図8は、ステップS9で実行されるペンID処理の詳細を示す図である。同図に示すように、デバイス3はまず、ペン信号PSからペンIDの一部を取得する(ステップS30)。続いてデバイス3は、ペンIDの全体が揃ったか否かを判定し(ステップS31)、揃ったと判定した場合には、それまでに受信した分割データからペンIDを取得する(ステップS32)。一方、ステップS31で揃っていないと判定した場合、デバイス3は、ペンID処理を終了する。
ステップS32でペンIDを取得したデバイス3は、次に、ペンIDを含まないレポートRがバッファ領域B内に残されているか否かを判定し(ステップS33)、残されていると判定した場合には、残されていた各レポートR内にペンIDを書き込み(ステップS34)、ペンID処理を終了する。
図6に戻る。デバイス3は次に、レポートRを生成し、バッファ領域Bに蓄積する(ステップS10)。このレポートRには、ステップS5で導出したペン5の位置を示す位置データの他、今回のステップS20で筆圧値を取得済みである場合にはその筆圧値、及び、今回以前のステップS32でペンIDを取得済みである場合にはそのペンIDがそれぞれ含まれる。バッファ領域Bに蓄積されたレポートRは、後ほど、上述したように送信部32によって生成順に取り出され、ホストコンピュータに対して送信される。レポート生成処理に関しては、ステップS3に戻って処理が繰り返される。
以上説明したように、本実施の形態にかかるデバイス3により実行される方法によれば、非位置データ(静的データ及び低頻度データ)の取得前に生成済みのレポートRにも、取得した最新の非位置データに応じた非位置データを書き込むことができる。したがってホストコンピュータ4は、可能な限り最新の非位置データに応じてストロークデータを生成できるようになる。
なお、本実施の形態では、書き込み対象とする静的データとしてペンIDを取り上げたが、ペン5のベンダーを識別するためのベンダーID、ユーザによってペン5に設定された色、及び、ペン5の種類を示すペンタイプなどの他の種類の静的データについても、ペンIDと同様に書き込みの対象とすることができる。複数の静的データを書き込みの対象としてもよい。
また、デバイス3は、筆圧値によりペン5がホバー状態(ペン先がタッチ面に接触していない状態)であることが示される場合、図7のステップS21~S23、及び、図8のステップS33,S34の処理を実行しないこととしてもよい。これは、ペン5がホバー状態である場合、ホストコンピュータ4によるストロークデータの生成が行われないことによるものであり、こうすることでデバイス3が行う処理を軽減することが可能になる。
また、本実施の形態では、静的データ(ペンID)と低頻度データ(筆圧値)の両方をバッファ領域B内のレポートRへの書き込みの対象としたが、いずれか一方のみを書き込みの対象としてもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、ペンアップの検出に応じて未送信の1以上のレポートRに含まれる筆圧値を加工するようにデバイス3を構成する点で、第1の実施の形態と異なる。その他の点では第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態と同様の構成には同一の符号を付し、以下では、第1の実施の形態との相違点に着目して説明する。
図9は、本実施の形態におけるデータDATA(PS)とデータDATA(B)との関係を時系列で示す図である。同図の例においては、すべてのデータDATA(PS)に筆圧値が含まれている。したがって、これらに対応してバッファ領域B内に格納されるレポートRにも、筆圧値が含まれている。
図9の例では、1~5番目のペン信号PSに対応する筆圧値P~Pが0より大きい値である一方、6番目以降のペン信号PSに対応する筆圧値P~Pが0となっている。デバイス3は、このように筆圧値が0以下に変化したことに応じて、ペン5がパネルから離れたこと(ペンアップ)を検出する。そして、ペンアップを検出したことに応じて、未送信の1以上のレポートRに含まれる筆圧値を加工する。図9の例では、ペンアップの直前に生成されたレポートR(5番目のレポートR)内の筆圧値Pを、その1/2の値に書き換えている。こうすることで、ペンアップ時の急激な筆圧値の変化が緩和されるので、描画されるストロークデータの線幅や透明度が急に変化することを防ぎ、自然な筆跡を演出することが可能になる。
なお、筆圧値の加工処理の具体的な内容は、図9に示したものに限られない。例えば、ペンアップの直前に生成された2つのレポートR(4番目と5番目のレポートR)内の筆圧値P,Pを、さらにその1つ前のレポートR内の筆圧値Pを用いて、それぞれ(2/3)P,(1/3)Pに書き換えるなど、多様な加工処理を採用することが可能である。
図10は、図6のステップS7において本実施の形態によるデバイス3が行う筆圧処理の詳細を示す図である。図7と比較すると理解されるように、この筆圧処理は、図7に記載の筆圧処理の最後にステップS40~S44を追加したものとなっている。以下、図7との違いに着目して説明する。
ステップS21において残されていないと判定した、又は、ステップS23で筆圧値を各レポートに書き込んだデバイス3は次に、現在がペンダウン状態か否かを判定する(ステップS40)。この判定は、ステップS20で取得した筆圧値が0より大きいか否かを判定することによって実行される。
ステップS40においてペンダウン状態である(すなわち、筆圧値が0より大きい)と判定した場合、デバイス3は、ブール型の変数であるペンダウンフラグにTrue(真)を設定し、筆圧処理を終了する。
一方、ステップS40においてペンダウン状態でない(すなわち、筆圧値が0以下である)と判定した場合、デバイス3は次に、ペンダウンフラグの値を判定する(ステップS42)。その結果、ペンダウンフラグがTrueであった場合、バッファ領域B内に残ってるレポートR内の筆圧値を加工する処理を行う(ステップS43)。この処理の具体的な内容については、図9を参照して説明したとおりである。デバイス3は、ステップS43が終了した後、ペンダウンフラグにFalse(偽)を設定し(ステップS44)、筆圧処理を終了する。ステップS42においてFalseであると判定した場合、デバイス3は、ステップS43,S44を行わずに筆圧処理を終了する。
以上の処理によれば、ペンアップを検出した直後(すなわち、ペンダウン状態でなく、かつ、ペンダウンフラグがTrueであった場合)に、未送信の1以上のレポートRに含まれる筆圧値を加工することが可能になる。したがって、上述したように、ペンアップ時の急激な筆圧値の変化を緩和し、自然な筆跡を演出することが可能になる。
なお、本実施の形態では、ペンアップを検出した時点で生成済みのレポートRを筆圧値加工の対象としたが、ペンアップを検出した時点で未生成のレポートRを筆圧値加工の対象とすることも可能である。この点について、図11及び図12を参照しながら、以下で詳しく説明する。
図11は、本実施の形態の変形例におけるデータDATA(PS)とデータDATA(B)との関係を時系列で示す図である。同図の例においても、すべてのデータDATA(PS)に筆圧値が含まれている。したがって、これらに対応してバッファ領域B内に格納されるレポートRにも、筆圧値が含まれている。
図11の例でも、デバイス3は、6番目のペン信号PSに対応する筆圧値Pが0以下となったことに応じてペンアップを検出する。そして、ペンアップを検出したことに応じて、未送信の1以上のレポートRに含まれる筆圧値を加工する。ただし、本変形例によるデバイス3は、5番目のレポートRではなく、ペンアップ後に生成される6番目以降のレポートR内の筆圧値を0より大きい値に書き換える。具体的には、6番目のレポートRの筆圧値をP/2とし、7番目のレポートRの筆圧値をP/4としている。こうすることによっても、ペンアップ時の急激な筆圧値の変化が緩和されるので、描画されるストロークデータの線幅や透明度が急に変化することを防ぎ、自然な筆跡を演出することが可能になる。
図12は、図6のステップS7において本変形例によるデバイス3が行う筆圧処理の詳細を示す図である。図10と比較すると理解されるように、この筆圧処理は、図10に記載のステップS43をステップS50に変更し、さらに、処理の最後にステップS51~S53を追加したものとなっている。以下、図10との違いに着目して説明する。
ステップS21においてペンダウンフラグがTrueであると判定したデバイス3は、整数型の変数である加工残回数に所定値を代入する(ステップS50)。加工残回数は、ペンアップ後に筆圧値を加工するレポートRの数を表しており、図12では2としているが、1又は3以上の数であってもよい。
ステップS42においてペンダウンフラグがFalseであると判定した、又は、ステップS44でペンダウンフラグにFalseを設定したデバイス3は次に、加工残回数が0であるか否かを判定する(ステップS51)。ここで0であると判定した場合、デバイス3は筆圧処理を終了する。一方、0でないと判定した場合、デバイス3は、今回取得した筆圧値を加工する(ステップS52)。例えば、図11に記載の6番目のレポートRに関して言えば、今回取得した筆圧値Pを、5番目のレポートR内に書き込んだ筆圧値Pを用いて、P/2に加工する。なお、こうして加工された筆圧値は、図6のステップS10において、対応するレポートR内に書き込まれることになる。ステップS52の加工を終えたデバイス3は、加工残回数を1デクリメントし(ステップS53)、筆圧処理を終了する。
このように、本変形例によっても、ペンアップを検出した直後(すなわち、ペンダウン状態でなく、かつ、ペンダウンフラグがTrueであった場合)に、未送信の1以上のレポートRに含まれる筆圧値を加工することが可能になる。したがって、上述したように、ペンアップ時の急激な筆圧値の変化を緩和し、自然な筆跡を演出することが可能になる。
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態によるデバイス3がペンアップの検出に応じて未送信の1以上のレポートRに含まれる筆圧値を加工する例を説明したが、第1の実施の形態で説明した書き込み処理を行わずに本実施の形態による加工処理を行うようにデバイス3を構成することも可能である。また、第2の実施の形態による加工と、第2の実施の形態の変形例による加工との両方を行うようにデバイス3を構成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
例えば、上記各実施の形態では、本発明にかかる処理をデバイス3が実行することとしたが、ホストコンピュータ4上で動作するデバイス3のデバイスドライバにより、本発明にかかる処理の一部又は全部を実行することとしてもよい。
1 ペン入力装置
2 センサ電極群
2x 電極
2y 電極
3 デバイス
4 ホストコンピュータ
5 ペン
10 レポートID領域
11 X座標領域
12 Y座標領域
13 筆圧値領域
14 ペンID領域
31 メモリ
32 送信部
B バッファ領域
PS ペン信号

Claims (12)

  1. ペンの位置を導出し、導出したペンの位置を示すレポートをホストコンピュータに対して送信するデバイスにより実行される方法であって、
    前記レポートは、導出された前記位置を示す位置データ、及び、該位置データとは異なる非位置データを格納可能に構成され、
    前記方法は、
    複数の前記レポートを保持するためのバッファ領域をメモリ内に確保する確保ステップと、
    所定のスキャン時刻ごとに前記ペンの位置を導出し、導出した位置を示す位置データを含む前記レポートを生成して前記バッファ領域に蓄積する蓄積ステップと、
    前記非位置データを取得したことに応じて、前記バッファ領域内に蓄積されている1以上の前記レポートのそれぞれに非位置データを書き込む書込ステップと、
    前記バッファ領域に蓄積された複数の前記レポートを前記ホストコンピュータに対して送信する送信ステップと、
    を含む方法。
  2. 前記非位置データは、前記スキャン時刻ごとに変化しない静的データであり、
    前記書込ステップは、前記静的データを取得したことに応じて、前記バッファ領域内に蓄積されている1以上の前記レポートのそれぞれに、取得した前記静的データを書き込むステップである、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記静的データは、前記ペンを識別するためのペンID、前記ペンのベンダーを識別するためのベンダーID、ユーザによって前記ペンに設定された色、及び、前記ペンの種類を示すペンタイプのいずれか1つ以上を含む、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記ペンは、タッチ面への接触を検出したことに応じて、前記デバイスに対して前記静的データを送信するよう構成される、
    請求項2に記載の方法。
  5. 前記非位置データは、前記ペンからの信号に基づき前記位置データに比べて少ない頻度で取得されることのある低頻度データであり、
    前記書込ステップは、前記低頻度データを取得したことに応じて、前記バッファ領域内に蓄積されている1以上の前記レポートのそれぞれに、それまで取得されていた最新の前記低頻度データと、今回取得された前記低頻度データとに基づいて導出される低頻度データを書き込むステップである、
    請求項1に記載の方法。
  6. 前記デバイスは、前記ペンがタッチ面に接触していないホバー状態である場合、前記書込ステップを行わない、
    請求項1に記載の方法。
  7. ペンの位置を導出し、導出したペンの位置を示すレポートをホストコンピュータに対して送信するデバイスにより実行されるタッチコントローラであって、
    前記レポートは、導出された前記位置を示す位置データ、及び、該位置データとは異なる非位置データを格納可能に構成され、
    複数の前記レポートを保持するためのバッファ領域をメモリ内に確保し、
    所定のスキャン時刻ごとに前記ペンの位置を導出し、導出した位置を示す位置データを含む前記レポートを生成して前記バッファ領域に蓄積し、
    前記非位置データを取得したことに応じて、前記バッファ領域内に蓄積されている1以上の前記レポートのそれぞれに非位置データを書き込み、
    前記バッファ領域に蓄積された複数の前記レポートを前記ホストコンピュータに対して送信する、
    タッチコントローラ。
  8. 前記非位置データは、前記スキャン時刻ごとに変化しない静的データであり、
    前記静的データを取得したことに応じて、前記バッファ領域内に蓄積されている1以上の前記レポートのそれぞれに、取得した前記静的データを書き込むよう構成される、
    請求項7に記載のタッチコントローラ。
  9. 前記静的データは、前記ペンを識別するためのペンID、前記ペンのベンダーを識別するためのベンダーID、ユーザによって前記ペンに設定された色、及び、前記ペンの種類を示すペンタイプのいずれか1つ以上を含む、
    請求項8に記載のタッチコントローラ。
  10. 前記ペンは、タッチ面への接触を検出したことに応じて、前記デバイスに対して前記静的データを送信するよう構成される、
    請求項8に記載のタッチコントローラ。
  11. 前記非位置データは、前記ペンからの信号に基づき前記位置データに比べて少ない頻度で取得されることのある低頻度データであり、
    前記低頻度データを取得したことに応じて、前記バッファ領域内に蓄積されている1以上の前記レポートのそれぞれに、それまで取得されていた最新の前記低頻度データと、今回取得された前記低頻度データとに基づいて導出される低頻度データを書き込むよう構成される、
    請求項7に記載のタッチコントローラ。
  12. 前記ペンがタッチ面に接触していないホバー状態である場合、前記バッファ領域内に蓄積されている1以上の前記レポートのそれぞれへの前記非位置データの書き込みを行わない、
    請求項7に記載のタッチコントローラ。
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