JP2022039910A - 基板処理方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上に形成される膜による凹部の開口の閉塞を抑制する技術を提供する。【解決手段】開示される基板処理方法は、基板の側壁面に前駆体を吸着させる工程(a)を含む。側壁面は、基板において凹部を画成する。基板処理方法は、基板に第1の化学種及び第2の化学種を供給する工程(b)を更に含む。第1の化学種は、側壁面上で前駆体から膜を形成し、第2の化学種は膜の厚さの増加を抑制する。工程(a)と工程(b)は、交互に繰り返される。【選択図】図1

Description

本開示の例示的実施形態は、基板処理方法及びプラズマ処理装置に関するものである。
プラズマエッチングが、基板に凹部(recess)を形成するために用いられている。プラズマエッチングでは、凹部が横方向に広がることを抑制することが求められる。そのため、凹部を画成する側壁面に膜を形成する技術が用いられている。このような技術は、特許文献1及び2に記載されている。
米国特許出願公開第2016/0343580号明細書 米国特許出願公開第2018/0174858号明細書
本開示は、基板上に形成される膜による凹部の開口の閉塞を抑制する技術を提供する。
一つの例示的実施形態において、基板処理方法が提供される。基板処理方法は、基板の側壁面に前駆体を吸着させる工程(a)を含む。側壁面は、基板において凹部を画成する。基板処理方法は、基板に第1の化学種及び第2の化学種を供給する工程(b)を更に含む。第1の化学種は、側壁面上で前駆体から膜を形成し、第2の化学種は膜の厚さの増加を抑制する。工程(a)と工程(b)は、交互に繰り返される。
一つの例示的実施形態によれば、基板上に形成される膜による凹部の開口の閉塞が抑制される。
一つの例示的実施形態に係る基板処理方法の流れ図である。 一例の基板の一部拡大断面図である。 一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。 図1に示す基板処理方法の工程ST2が適用された後の状態の一例の基板の部分拡大断面図である。 図1に示す基板処理方法に関連する一例のタイミングチャートである。 図1に示す基板処理方法に関連する別の例のタイミングチャートである。 図1に示す基板処理方法において膜が側壁面上に形成された状態の一例の基板の部分拡大断面図である。 図1に示す基板処理方法が適用された後の状態の一例の基板の部分拡大断面図である。 図1に示す基板処理方法において工程STa及び工程STbの交互の繰り返しが適用される前の状態の一例の基板の部分拡大断面図である。 一つの例示的実施形態に係る基板処理システムを概略的に示す図である。 図11の(a)、図11の(b)、図11の(c)、図11の(d)はそれぞれ、第1~第4の実験で求めたΔCDの深さ方向の分布を示すグラフである。 図12の(a)、図12の(b)、図12の(c)はそれぞれ、第5~第7の実験で求めたΔCDの深さ方向の分布を示すグラフである。 図13の(a)、図13の(b)、図13の(c)はそれぞれ、第8~第10の実験で求めたΔCDの深さ方向の分布を示すグラフである。
以下、種々の例示的実施形態について説明する。
一つの例示的実施形態において、基板処理方法が提供される。基板処理方法は、基板の側壁面に前駆体を吸着させる工程(a)を含む。側壁面は、基板において凹部を画成する。基板処理方法は、基板に第1の化学種及び第2の化学種を供給する工程(b)を更に含む。第1の化学種は、側壁面上で前駆体から膜を形成し、第2の化学種は膜の厚さの増加を抑制する。工程(a)と工程(b)は、交互に繰り返される。
上記実施形態では、前駆体と第1の化学種との反応により側壁面上に膜が形成される。第2の化学種は、膜の厚さの増加を、特に凹部の開口の部位において抑制する。したがって、上記実施形態によれば、基板上に形成される膜による凹部の開口の閉塞が抑制される。
一つの例示的実施形態において、第2の化学種はハロゲン化学種であってもよい。第2の化学種はフッ素化学種であってもよい。
一つの例示的実施形態において、第2の化学種は、フルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、三フッ化窒素、及び六フッ化硫黄のうち少なくとも一つから生成されてもよい。
一つの例示的実施形態において、前駆体はシリコンを含有していてもよい。
一つの例示的実施形態では、電気バイアスが、工程(b)において、基板を支持する基板支持器の下部電極に与えられてもよい。この実施形態によれば、膜が形成される凹部内の深さ方向の位置が、電気バイアスの大きさにより設定され得る。
一つの例示的実施形態では、電気バイアスの大きさが、工程(a)と工程(b)の交互の繰り返しにおいて変更されてもよい。この実施形態によれば、工程(a)と工程(b)の交互の繰り返しにおいて、膜が形成される凹部内の深さ方向の位置を変更することが可能となる。
一つの例示的実施形態において、基板処理方法は、工程(a)と工程(b)の交互の繰り返しの後に、凹部の深さを増加させるように基板をエッチングする工程(c)を更に含んでいてもよい。
一つの例示的実施形態において、各々が工程(a)と工程(b)の交互の繰り返し並びに工程(c)を含む第1のサイクル及び第2のサイクルが順に実行されてもよい。第1のサイクル内の工程(b)において基板を支持する基板支持器の下部電極に与えられる電気バイアスの大きさが、第2のサイクル内の工程(b)において該下部電極に与えられる該電気バイアスの大きさと異なっていてもよい。
一つの例示的実施形態では、第2のサイクル内の工程(b)において用いられる電気バイアスの大きさは、第1のサイクル内の工程(b)において用いられる電気バイアスの大きさよりも大きくてもよい。この実施形態によれば、凹部の深さに応じて凹部内のより深い箇所に膜を形成することが可能となる。
一つの例示的実施形態においては、プラズマ処理装置が提供される。プラズマ処理装置は、チャンバ、ガス供給部、プラズマ生成部、及び制御部を備える。ガス供給部は、チャンバ内に前駆体ガス、第1のガス、及び第2のガスを供給するように構成されている。プラズマ生成部は、第1のガス及び第2のガスからプラズマを生成するように構成されている。制御部は、(a)チャンバ内に前駆体ガスを供給するようガス供給部を制御する。(a)の制御により、前駆体ガスに含まれる前駆体が基板の側壁面に吸着する。制御部は、(b)チャンバ内で第1のガス及び第2のガスからプラズマを生成するようガス供給部及びプラズマ生成部を制御する。(b)の制御により、側壁面上で前駆体から膜を形成する第1の化学種が第1のガスから生成され、該膜の厚さの増加を抑制する第2の化学種が第2のガスから生成される。制御部は、(a)の制御と(b)の制御を交互に繰り返すように構成されている。
以下、図面を参照して種々の例示的実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
図1は、一つの例示的実施形態に係る基板処理方法の流れ図である。図1に示す基板処理方法(以下、「方法MT」という)は、基板において凹部を画成する側壁面上に膜を形成するために行われる。方法MTは、膜の形成後に基板をエッチングすることを更に含んでいてもよい。
図2は、一例の基板の一部拡大断面図である。方法MTは、図2に示す基板Wに適用され得る。基板Wは、膜EF及びマスクMKを有する。基板Wは、下地領域URを更に有していてもよい。膜EFは、下地領域UR上に設けられていてもよい。
膜EFは、エッチング膜(Etch Film)であり、方法MTにおいてエッチングされる。膜EFは、例えばシリコン含有膜である。シリコン含有膜は、単層膜又は多層膜であってもよい。単層膜は、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、多結晶シリコン膜、又はシリコン含有低誘電率膜である。多層膜は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、及び多結晶シリコン膜のうち二つ以上から形成される。膜EFは、他の材料から形成されていてもよい。
マスクMKは、膜EF上に設けられている。マスクMKは、膜EFがマスクMKに対して選択的にエッチングされる限り、任意の材料から形成され得る。マスクMKは、例えば、フォトレジスト膜、アモルファスカーボン膜、又はスピンオンカーボン膜のような有機膜、シリコン含有膜、又は金属含有膜から形成される。マスクMKは、膜EFに転写されるパターンを有している。即ち、マスクMKは、凹部OPを提供している。
一実施形態において、方法MTは、プラズマ処理装置を用いて実行される。図3は、一つの例示的実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。方法MTは、図3に示すプラズマ処理装置1を用いて実行され得る。プラズマ処理装置1は、容量結合型のプラズマ処理装置である。プラズマ処理装置1は、チャンバ10を備えている。チャンバ10は、その中に内部空間10sを提供している。
一実施形態において、チャンバ10は、チャンバ本体12を含んでいてもよい。チャンバ本体12は、略円筒形状を有している。内部空間10sは、チャンバ本体12の内側に提供されている。チャンバ本体12は、アルミニウムといった導体から形成されている。チャンバ本体12は、接地されている。チャンバ本体12の内壁面上には、耐腐食性を有する膜が設けられている。耐腐食性を有する膜は、酸化アルミニウム、酸化イットリウムといったセラミックから形成された膜であり得る。
チャンバ本体12の側壁は、通路12pを提供している。基板Wは、内部空間10sとチャンバ10の外部との間で搬送されるときに、通路12pを通過する。通路12pは、ゲートバルブ12gにより開閉可能となっている。ゲートバルブ12gは、チャンバ本体12の側壁に沿って設けられている。
プラズマ処理装置1は、基板支持器14を更に備える。基板支持器14は、チャンバ10内、即ち内部空間10sの中で、基板Wを支持するように構成されている。基板支持器14は、チャンバ10内に設けられている。基板支持器14は、支持部13によって支持されていてもよい。支持部13は、絶縁材料から形成されている。支持部13は、略円筒形状を有している。支持部13は、内部空間10sの中で、チャンバ本体12の底部から上方に延在している。
一実施形態において、基板支持器14は、下部電極18及び静電チャック20を有していてもよい。基板支持器14は、電極プレート16を更に有していてもよい。電極プレート16は、アルミニウムといった導体から形成されており、略円盤形状を有している。下部電極18は、電極プレート16上に設けられている。下部電極18は、アルミニウムといった導体から形成されており、略円盤形状を有している。下部電極18は、電極プレート16に電気的に接続されている。
静電チャック20は、下部電極18上に設けられている。基板Wは、静電チャック20の上面の上に載置される。静電チャック20は、誘電体から形成された本体を有する。静電チャック20の本体は、略円盤形状を有する。静電チャック20は、電極20eを更に有する。電極20eは、静電チャック20の本体の中に設けられている。電極20eは、膜状の電極である。電極20eは、スイッチ20sを介して直流電源20pに接続されている。直流電源20pからの電圧が静電チャック20の電極に印加されると、静電チャック20と基板Wとの間で静電引力が発生する。発生した静電引力により、基板Wは、静電チャック20に引き付けられ、静電チャック20によって保持される。
基板支持器14は、その上に配置されるエッジリングERを支持していてもよい。エッジリングERは、限定されるものではないが、シリコン、炭化シリコン、又は石英から形成され得る。チャンバ10内において基板Wの処理が行われるときには、基板Wは、静電チャック20上、且つ、エッジリングERによって囲まれた領域内に、配置される。
下部電極18は、その内部において流路18fを提供している。流路18fは、チラーユニット22から配管22aを介して供給される熱交換媒体(例えば冷媒)を受ける。チラーユニット22は、チャンバ10の外部に設けられている。流路18fに供給された熱交換媒体は、配管22bを介してチラーユニット22に戻される。プラズマ処理装置1では、静電チャック20上に載置された基板Wの温度が、熱交換媒体と下部電極18との熱交換により、調整される。
基板Wの温度は、基板支持器14の中に設けられた一つ以上のヒータによって調整されてもよい。図3に示す例では、複数のヒータHTが、静電チャック20の中に設けられている。複数のヒータHTの各々は、抵抗加熱素子であり得る。複数のヒータHTは、ヒータコントローラHCに接続されている。ヒータコントローラHCは、複数のヒータHTのそれぞれに調整された量の電力を供給するように構成されている。
プラズマ処理装置1は、ガス供給ライン24を更に備えていてもよい。ガス供給ライン24は、伝熱ガス(例えばHeガス)を、静電チャック20の上面と基板Wの裏面との間の間隙に供給する。伝熱ガスは、伝熱ガス供給機構からガス供給ライン24に供給される。
プラズマ処理装置1は、上部電極30を更に備えている。上部電極30は、基板支持器14の上方に設けられている。上部電極30は、部材32を介して、チャンバ本体12の上部に支持されている。部材32は、絶縁性を有する材料から形成されている。上部電極30と部材32は、チャンバ本体12の上部開口を閉じている。
上部電極30は、天板34及び支持体36を含み得る。天板34の下面は、内部空間10sの側の下面であり、内部空間10sを画成している。天板34は、シリコン含有材料から形成され得る。天板34は、例えばシリコン又は炭化シリコンから形成されている。天板34は、複数のガス孔34aを提供している。複数のガス孔34aは、天板34をその板厚方向に貫通している。
支持体36は、天板34を着脱自在に支持する。支持体36は、アルミニウムといった導電性材料から形成される。支持体36は、その内部においてガス拡散室36aを提供している。支持体36は、複数のガス孔36bを更に提供している。複数のガス孔36bは、ガス拡散室36aから下方に延びている。複数のガス孔36bは、複数のガス孔34aにそれぞれ連通している。支持体36は、ガス導入口36cを更に提供している。ガス導入口36cは、ガス拡散室36aに接続している。ガス導入口36cには、ガス供給管38が接続されている。
ガス供給管38には、ガスソース群40が、バルブ群41、流量制御器群42、及びバルブ群43を介して接続されている。ガスソース群40、バルブ群41、流量制御器群42、及びバルブ群43は、ガス供給部GSを構成している。ガスソース群40は、複数のガスソースを含んでいる。ガスソース群40の複数のガスソースは、方法MTで利用される複数のガスのソースを含んでいる。バルブ群41及びバルブ群43の各々は、複数の開閉バルブを含んでいる。流量制御器群42は、複数の流量制御器を含んでいる。流量制御器群42の複数の流量制御器の各々は、マスフローコントローラ又は圧力制御式の流量制御器である。ガスソース群40の複数のガスソースの各々は、バルブ群41の対応の開閉バルブ、流量制御器群42の対応の流量制御器、及びバルブ群43の対応の開閉バルブを介して、ガス供給管38に接続されている。
プラズマ処理装置1は、シールド46を更に備えていてもよい。シールド46は、チャンバ本体12の内壁面に沿って着脱自在に設けられている。シールド46は、支持部13の外周にも設けられている。シールド46は、チャンバ本体12にプラズマ処理の副生物が付着することを防止する。シールド46は、例えば、アルミニウムから形成された部材の表面に耐腐食性を有する膜を形成することにより構成される。耐腐食性を有する膜は、酸化イットリウムといったセラミックから形成された膜であり得る。
プラズマ処理装置1は、バッフル部材48を更に備えていてもよい。バッフル部材48は、支持部13とチャンバ本体12の側壁との間に設けられている。バッフル部材48は、例えば、アルミニウムから形成された板状部材の表面に耐腐食性を有する膜を形成することにより構成される。耐腐食性を有する膜は、酸化イットリウムといったセラミックから形成された膜であり得る。バッフル部材48は、複数の貫通孔を提供している。バッフル部材48の下方、且つ、チャンバ本体12の底部には、排気口12eが設けられている。排気口12eには、排気装置50が、排気管52を介して接続されている。排気装置50は、圧力調整弁及びターボ分子ポンプといった真空ポンプを有している。
プラズマ処理装置1は、高周波電源62及びバイアス電源64を更に備えている。高周波電源62は、高周波電力(以下、「高周波電力HF」という)を発生するように構成されている。高周波電力HFは、プラズマの生成に適した周波数を有する。高周波電力HFの周波数は、例えば27MHz以上、100MHz以下である。高周波電源62は、整合器66を介して上部電極30に接続されている。整合器66は、高周波電源62の負荷側(上部電極30側)のインピーダンスを、高周波電源62の出力インピーダンスに整合させるための回路を有している。高周波電源62は、一実施形態において、プラズマ生成部を構成し得る。なお、高周波電源62は、整合器66を介して、下部電極18に接続されていてもよい。
バイアス電源64は、電気バイアスEBを下部電極18に与えるように構成されている。電気バイアスEBは、基板Wにイオンを引き込むのに適した周波数を有する。電気バイアスEBの周波数は、例えば100kHz以上、40.68MHz以下である。電気バイアスEBが高周波電力HFと共に用いられる場合には、電気バイアスEBは高周波電力HFの周波数よりも低い周波数を有する。
一実施形態において、電気バイアスEBは、高周波バイアス電力(以下、「高周波電力LF」という)であってもよい。この実施形態において、バイアス電源64は、整合器68及び電極プレート16を介して下部電極18に接続されている。整合器68は、バイアス電源64の負荷側(下部電極18側)のインピーダンスを、バイアス電源64の出力インピーダンスに整合させるための回路を有している。なお、プラズマ処理装置1は、高周波電力LFのみを用いてプラズマを生成するように構成されていてもよい。この場合には、バイアス電源64は、一実施形態のプラズマ生成部を構成する。この場合には、プラズマ処理装置1は、高周波電源62及び整合器66を備えていなくてもよい。
一実施形態において、電気バイアスEBは、負の直流電圧のパルスであってもよい。この実施形態において、負の直流電圧のパルスは、周期的に下部電極18に印加される。
プラズマ処理装置1は、制御部80を更に備えている。制御部80は、プロセッサ、メモリといった記憶部、入力装置、表示装置、信号の入出力インターフェイス等を備えるコンピュータであり得る。制御部80は、プラズマ処理装置1の各部を制御する。制御部80では、オペレータが、プラズマ処理装置1を管理するためにコマンドの入力操作等を入力装置を用いて行うことができる。また、制御部80では、表示装置により、プラズマ処理装置1の稼働状況を可視化して表示することができる。さらに、制御部80の記憶部には、制御プログラム及びレシピデータが格納されている。制御プログラムは、プラズマ処理装置1で各種処理を実行するために、制御部80のプロセッサによって実行される。制御部80のプロセッサが、制御プログラムを実行し、レシピデータに従ってプラズマ処理装置1の各部を制御することにより、方法MTの少なくとも一部の工程又は全ての工程が、プラズマ処理装置1で実行される。
再び図1を参照し、方法MTについて詳細に説明する。以下、プラズマ処理装置1を用いて図2に示す基板Wに対して方法MTが適用される場合を例にとって、方法MTについて説明する。また、プラズマ処理装置1の各部に対する制御部80の制御についても説明する。また、以下の説明では、図1に加えて、図4、図5、図6、図7、及び図8を参照する。図4は、図1に示す基板処理方法の工程ST2が適用された後の状態の一例の基板の部分拡大断面図である。図5は、図1に示す基板処理方法に関連する一例のタイミングチャートである。図6は、図1に示す基板処理方法に関連する別の例のタイミングチャートである。図7は、図1に示す基板処理方法において膜が側壁面上に形成された状態の一例の基板の部分拡大断面図である。図8は、図1に示す基板処理方法が適用された後の状態の一例の基板の部分拡大断面図である。
なお、図5及び図6の各々において、前駆体ガスの「ON」は、前駆体ガスがチャンバ10内に供給されていることを示しており、前駆体ガスの「OFF」は、前駆体ガスがチャンバ10内に供給されていないことを示している。また、第1のガスの「ON」は、第1のガスがチャンバ10内に供給されていることを示しており、第1のガスの「OFF」は、第1のガスがチャンバ10内に供給されていないことを示している。また、第2のガスの「ON」は、第2のガスがチャンバ10内に供給されていることを示しており、第2のガスの「OFF」は、第2のガスがチャンバ10内に供給されていないことを示している。また、高周波電力HFの「ON」は、高周波電力HFが供給されていることを示しており、高周波電力HFの「OFF」は、高周波電力HFが供給されていないことを示している。また、電気バイアスEBの「ON」は、電気バイアスEBが下部電極18に与えられていることを示しおり、電気バイアスEBの「OFF」は、電気バイアスEBが下部電極18に与えられていないことを示している。
図1に示すように、方法MTは、工程ST1で開始する。工程ST1では、基板Wが準備される。基板Wは、チャンバ10内で基板支持器14上に載置され、静電チャック20によって保持される。
方法MTは、工程ST2を更に含んでいてもよい。工程ST2では、図4に示すように、基板Wの膜EFが、エッチングされる。即ち、膜EFは、その膜厚方向においてその上面と下面との間の位置まで部分的にエッチングされる。
工程ST2では、エッチングガスがチャンバ10内に供給される。エッチングガスは、膜EFの膜種に応じて選択される。膜EFがシリコン含有膜である場合には、エッチングガスは、フルオロカーボンガス、ハイドロフルオロカーボンガス、ハロゲン含有ガス等のうち一つ以上を含む。ハロゲン含有ガスは、HBr、Cl等のうち一つ以上を含む。エッチングガスは、希ガスを更に含んでいてもよい。工程ST2では、チャンバ10内でエッチングガスからプラズマが生成される。膜EFは、プラズマからの化学種によりエッチングされる。工程ST2のエッチングにより、凹部OPの深さは、膜EFの内部の位置まで増加する。また、工程ST2のエッチングにより、膜EFは、マスクMKと共に、凹部OPを画成する側壁面SSを提供する。
工程ST2のために、制御部80は、チャンバ10内にエッチングガスを供給するよう、ガス供給部GSを制御する。また、制御部80は、チャンバ10内のガスの圧力を指定された圧力に設定するよう、排気装置50を制御する。また、制御部80は、エッチングガスからプラズマを生成するよう、プラズマ生成部を制御する。プラズマ処理装置1では、制御部80は、高周波電力HF及び/又は電気バイアスEBを供給するよう、高周波電源62及び/又はバイアス電源64を制御する。
なお、方法MTは、工程ST2を含んでいなくてもよい。この場合には、図4に示す基板Wが、工程ST1においてチャンバ10内で基板支持器14上に載置されて、静電チャック20によって保持される。
図1、図5、及び図6に示すように、方法MTは、工程STa及び工程STbを更に含む。工程STaと工程STbは、交互に繰り返される。即ち、工程STa及び工程STbを含むサイクルCYAが、複数回実行される。工程STaと工程STbの交互の繰り返しは、図7に示すように、側壁面SS上に膜PFを形成するために行われる。膜PFは、後述する工程STcのエッチングにおいて、側壁面SSを保護する保護膜として機能し得る。
工程STaでは、チャンバ10内に前駆体ガスが供給される。前駆体ガスは、それから膜PFが形成される前駆体を含む。工程ST2において、前駆体は、基板Wの表面に吸着する。基板Wの表面は、側壁面SSを含む。前駆体ガスは、膜PFの材料によって選択される。前駆体ガスは、例えば、アミノシランガスのようなシリコン含有ガスである。
工程STaでは、前駆体は、基板Wの表面全体に吸着してもよい。或いは、工程STaにおいて基板Wの表面に吸着する前駆体の量は、基板Wの表面上の位置に応じて変動していてもよい。例えば、基板Wの表面に吸着する前駆体の量は、基板W内での深さ方向の位置の増加につれて基板Wの表面に吸着する前駆体の量が減少するような分布を有していてもよい。後者の場合には、工程STaにおいて、(1)~(5)の条件のうち少なくとも一つの条件が満たされる。(1)の条件では、工程STaの実行中のチャンバ10の中のガスの圧力が、他の処理条件が同一の場合に前駆体が基板Wの表面全体に吸着する圧力よりも低い圧力に設定される。(2)の条件では、工程STaの処理時間が、他の処理条件が同一の場合に前駆体が基板Wの表面全体に吸着する処理時間よりも短い時間に設定される。(3)の条件では、前駆体ガスの希釈度が、他の処理条件が同一の場合に前駆体が基板Wの表面全体に吸着する希釈度よりも高い値に設定される。(4)の条件では、工程STaの実行中の基板支持器14の温度が、他の処理条件が同一の場合に前駆体が基板Wの表面全体に吸着する温度よりも低い温度に設定される。(5)の条件は、工程STaにおいてプラズマが生成される場合に適用され得る。(5)の条件では、高周波電力(高周波電力HF及び/又は電気バイアスEB)の絶対値が、他の処理条件が同一の場合に前駆体が基板Wの表面全体に吸着する絶対値よりも小さい値に設定される。
工程STaのために、制御部80は、チャンバ10内に前駆体ガスを供給するよう、ガス供給部GSを制御する。また、制御部80は、チャンバ10内のガスの圧力を指定された圧力に設定するよう、排気装置50を制御する。工程STaにおいて、制御部80は、前駆体ガスからプラズマを生成するよう、プラズマ生成部を制御してもよい。プラズマ処理装置1では、制御部80は、高周波電力HF及び/又は電気バイアスEBを供給するよう、高周波電源62及び/又はバイアス電源64を制御してもよい。
図1及び図5に示すように、方法MTは、工程STP1を更に含んでいてもよい。工程STP1は、工程STaと工程STbとの間で実行される。工程STP1では、チャンバ10の内部空間10sのパージが行われる。工程STP1では、排気装置50が制御部80によって制御されて、チャンバ10内のガスが排気される。なお、工程STP1では、基板Wの表面上の過剰な前駆体及び基板Wに吸着していない気相中の前駆体が、除去され得る。なお、図6に示すように、方法MTは、工程STP1を含んでいなくてもよい。
工程STbでは、第1の化学種及び第2の化学種が、基板Wに供給される。第1の化学種は、側壁面SS上で前駆体から膜PFを形成する。第1の化学種は、第1のガスからプラズマを生成することにより、生成される。第1のガスは、例えば、Oガスのような酸素含有ガスである。第1のガスが酸素含有ガスである場合には、第1の化学種として、酸素のイオン及び/又はラジカルが形成される。第1のガスが酸素含有ガスであり、前駆体がシリコンを含有する場合には、膜PFとして、シリコン酸化膜が形成される。
工程STbにおいて、第2の化学種は膜PFの厚さの増加を抑制する。第2の化学種は、膜PF及び/又は前駆体をエッチングするか、基板Wの表面上での膜PFの形成を阻害することにより、膜PFの厚さの増加を抑制する。第2の化学種は、第2のガスからプラズマを生成することにより、生成される。第2の化学種は、ハロゲン化学種であってもよい。第2の化学種は、例えばフッ素化学種である。第2の化学種がフッ素化学種である場合には、第2のガスは、CF等のようなフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、三フッ化窒素(NF)、及び六フッ化硫黄(SF)のうち少なくとも一つを含む。
工程STbでは、基板Wの表面上で前駆体と第1の化学種との反応が均等に生じてもよい。或いは、工程STbにおいて、(1)~(5)の条件のうち少なくとも一つの条件が満たされてもよい。(1)の条件では、工程STbの実行中のチャンバ10の中のガスの圧力が、他の処理条件が同一の場合に第1の化学種と基板Wの表面上の全ての前駆体との反応が完了する圧力よりも低い圧力に設定される。(2)の条件では、工程STbの処理時間が、他の処理条件が同一の場合に第1の化学種と基板Wの表面上の全ての前駆体との反応が完了する処理時間よりも短い時間に設定される。(3)の条件では、第1のガスの希釈度が、他の処理条件が同一の場合に第1の化学種と基板Wの表面上の全ての前駆体との反応が完了する希釈度よりも高い値に設定される。(4)の条件では、工程STbの実行中の基板支持器14の温度が、他の処理条件が同一の場合に第1の化学種と基板Wの表面上の全ての前駆体との反応が完了する温度よりも低い温度に設定される。(5)の条件では、高周波電力(高周波電力HF及び/又は高周波電力LF)の絶対値が、他の処理条件が同一の場合に第1の化学種と基板Wの表面上の全ての前駆体との反応が完了する絶対値よりも小さい値に設定される。
工程STbのために、制御部80は、チャンバ10内に第1のガス及び第2のガスを供給するよう、ガス供給部GSを制御する。第1のガスの流量と第2のガスの流量の和に対する第2のガスの流量の割合は、10%以上、90%以下で有り得る。また、制御部80は、チャンバ10内のガスの圧力を指定された圧力に設定するよう、排気装置50を制御する。また、制御部80は、第1のガス及び第2のガスからプラズマを生成するよう、プラズマ生成部を制御する。プラズマ処理装置1では、制御部80は、高周波電力HF及び/又は電気バイアスEBを供給するよう、高周波電源62及び/又はバイアス電源64を制御する。高周波電力HFが利用される場合には、その電力レベルは、100W以上であり得る。高周波電力LFが利用される場合には、その電力レベルは、0Wよりも大きく、1000W以下であり得る。電気バイアスEBが利用される場合には、パルス状の電気バイアスEBが工程STbにおいて断続的に又は周期的に供給されてもよい。
図1及び図5に示すように、方法MTは、工程STP2を更に含んでいてもよい。工程STP2は、工程STbと工程STaとの間で実行される。工程STP2は、工程STP1と同様の工程である。なお、図6に示すように、方法MTは、工程STP2を含んでいなくてもよい。
工程STJ1では、停止条件が満たされるか否かが判定される。停止条件は、例えば、工程STaと工程STbの交互の繰り返しの回数(サイクルCYAの回数)が、所定回数に達している場合に満たされる。工程STJ1において停止条件が満たされていないと判定されると、再び工程STaからの処理が実行される。一方、工程STJ1において停止条件が満たされているものと判定されると、処理は工程STcに遷移し得る。
工程STcでは、凹部OPの深さを増加させるために膜EFが更にエッチングされる。工程STcでは、エッチングガスがチャンバ10内に供給される。エッチングガスは、工程ST2に関連した上述のエッチングガスと同様のガスであり得る。工程STcでは、チャンバ10内でエッチングガスからプラズマが生成される。膜EFは、プラズマからの化学種によりエッチングされる。
工程STcのために、制御部80は、チャンバ10内にエッチングガスを供給するよう、ガス供給部GSを制御する。また、制御部80は、チャンバ10内のガスの圧力を指定された圧力に設定するよう、排気装置50を制御する。また、制御部80は、エッチングガスからプラズマを生成するよう、プラズマ生成部を制御する。プラズマ処理装置1では、制御部80は、高周波電力HF及び/又は電気バイアスEBを供給するよう、高周波電源62及び/又はバイアス電源64を制御する。
方法MTは、工程STcを1回実行した後に、終了してもよい。或いは、複数回のサイクルCYAと工程STcを含むサイクルCYBが、複数回実行されてもよい。後者の場合には、方法MTは、工程STJ2を含む。工程STJ2では、停止条件が満たされるか否かが判定される。停止条件は、例えば、サイクルCYBの回数が、所定回数に達している場合に満たされる。工程STJ2において停止条件が満たされていないと判定されると、サイクルCYBが再び実行される。一方、工程STJ2において停止条件が満たされているものと判定されると、方法MTは終了する。方法MTの終了時には、膜EFは、図8に示すように、下地領域URが露出するまでエッチングされた状態となり得る。
方法MTでは、工程STcのエッチングが行われているときには、側壁面SSは膜PFによって保護される。したがって、工程STcのエッチングにより、凹部OPが横方向に広がることが抑制される。
また、方法MTでは、前駆体と第1の化学種との反応により側壁面SS上に膜PFが形成される。第2の化学種は、膜PFの厚さの増加を、特に凹部OPの開口(即ち、開口端)の部位において抑制する。したがって、方法MTによれば、膜PFによる凹部OPの開口の閉塞が抑制される。
また、方法MTでは、膜PFが形成される凹部OP内の深さ方向の位置MPが、第2のガスの流量の調整及び電気バイアスの大きさの調整のうち一方又は双方により、調整され得る。位置MPは、膜PFが側壁面SS上で最大の膜厚を有する位置として定義され得る。具体的に、方法MTでは、膜PFが形成される凹部OP内の深さ方向の位置MPを、工程STbにおいて用いられる第2のガスの流量の増加に応じて、凹部OPの深さ方向においてより深い位置に調整することが可能である。また、工程STbにおいて用いられる第2のガスの流量が比較的大きい場合には、第1の化学種が第2の化学種との反応に用いられる結果、凹部OPの深い箇所での膜PFの形成が抑制される。
また、方法MTでは、膜PFが形成される凹部OP内の深さ方向の位置MPを、工程STbにおいて用いられる電気バイアスEBの大きさの増加に応じて、凹部OPの深さ方向により深い位置に調整することが可能である。また、電気バイアスEBの大きさの調整は、第2のガスの流量の調整に比較して、位置MPをより深い位置を含む範囲において調整することを可能とする。電気バイアスEBの大きさが大きくなると、凹部OPの開口付近では、膜PFのエッチングが生じ、第1の化学種が凹部OPの深い領域に到達して前駆体を改質する。なお、電気バイアスEBの大きさは、高周波電力LFの電力レベル又は負の直流電圧のパルスの電圧レベルの絶対値である。
一実施形態においては、電気バイアスEBの大きさの大きさが、工程STaと工程STbの交互の繰り返し、即ち複数回のサイクルCYAにおいて、変更されてもよい。この実施形態によれば、工程STaと工程STbの交互の繰り返しにおいて、膜PFが形成される凹部OP内の深さ方向の位置MPを変更することが可能となる。
一実施形態において、複数回のサイクルCYBは、第1のサイクル及び第2のサイクルを含む。第1のサイクル及び第2のサイクルは、順に実行される。第1のサイクル内の工程STbにおいて下部電極18に与えられる電気バイアスEBの大きさは、第2のサイクル内の工程STbにおいて下部電極18に与えられる電気バイアスEBの大きさと異なっていてもよい。
一実施形態においては、第2のサイクル内の工程STbにおいて用いられる電気バイアスEBの大きさは、第1のサイクルにおいて用いられる電気バイアスEBの大きさよりも大きくてもよい。例えば、複数回のサイクルCYBの実行回数の増加につれて、工程STbにおいて用いられる電気バイアスEBの大きさが、増加されてもよい。この実施形態によれば、凹部OPの深さに応じて凹部OP内のより深い箇所に膜PFを形成することが可能となる。
一実施形態においては、図5に示すように、第1のガス及び第2のガスは、工程STa及び工程STbの交互の繰り返しが行われている間、連続的にチャンバ10内に供給されてもよい。この実施形態では、第1のガス及び第2のガスのプラズマは、工程STbが行われる期間のみにおいて、生成される。或いは、図6に示すように、第1のガス及び第2のガスは、工程STbが行われる期間のみにおいて、供給されてもよい。なお、図6に示す例においても、方法MTは、図5に示す例と同様に工程STP1及び工程STP2を含んでいてもよい。
以下、図9を参照する。図9は、図1に示す基板処理方法において工程STa及び工程STbの交互の繰り返しが適用される前の状態の一例の基板の部分拡大断面図である。一実施形態においては、工程STaと工程STbの交互の繰り返しが基板Wに対して適用される前に、図9に示すように、堆積物DPが基板Wの側壁面SS上に存在していてもよい。例えば、堆積物DPは、マスクMKの上部の上に、また、凹部OPの開口の付近で側壁面SS上に存在し得る。堆積物DPは、工程ST2のエッチングによって発生する副生成物である。膜EFが上述したようにシリコン含有膜である場合には、堆積物DPはシリコンを含有し得る。堆積物DPは、凹部OPの開口の近傍で側壁面SS上に形成されていてもよい。
一実施形態の工程STbでは、マスクMKの上部の上及び凹部OPの開口の付近で側壁面SS上に存在する堆積物DPが、図7及び図8に示すように、側壁面SSを膜PFによって保護しつつエッチング(除去)される。また、工程STbでは、側壁面SSが膜PFによって保護された状態で、凹部OPの開口の付近で膜PFがエッチングされる。堆積物DPがシリコンを含有する場合には、工程STbにおいて用いられる処理ガスは、第1のガスとして酸素含有ガスを含み、第2のガスとしてフッ素含有ガスを含む。酸素含有ガスは、例えばOガスである。フッ素含有ガスは、CF等のようなフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、三フッ化窒素、及び六フッ化硫黄のうち少なくとも一つを含む。一実施形態においては、工程STbにおいて用いられる処理ガスにおけるフッ素含有ガスの流量は、当該処理ガスにおける酸素含有ガスの流量よりも多い。かかる方法MTによれば、堆積物DPによる凹部OPの開口の閉塞を抑制しつつ、側壁面SSを膜PFによって保護することが可能となる。
以下、図10を参照する。図10は、一つの例示的実施形態に係る基板処理システムを示す図である。方法MTにおいては、図10に示す基板処理システムPSが用いられてもよい。
基板処理システムPSは、台2a~2d、容器4a~4d、ローダモジュールLM、アライナAN、ロードロックモジュールLL1,LL2、プロセスモジュールPM1~PM6、搬送モジュールTF、及び制御部MCを備えている。なお、基板処理システムPSにおける台の個数、容器の個数、ロードロックモジュールの個数は一つ以上の任意の個数であり得る。また、基板処理システムPSにおけるプロセスモジュールの個数は、二以上の任意の個数であり得る。
台2a~2dは、ローダモジュールLMの一縁に沿って配列されている。容器4a~4dはそれぞれ、台2a~2d上に搭載されている。容器4a~4dの各々は、例えば、FOUP(Front Opening Unified Pod)と称される容器である。容器4a~4dの各々は、その内部に基板Wを収容するように構成されている。
ローダモジュールLMは、チャンバを有する。ローダモジュールLMのチャンバ内の圧力は、大気圧に設定される。ローダモジュールLMは、搬送装置TU1を有する。搬送装置TU1は、例えば多関節ロボットであり、制御部MCによって制御される。搬送装置TU1は、ローダモジュールLMのチャンバを介して基板Wを搬送するように構成されている。搬送装置TU1は、容器4a~4dの各々とアライナANとの間、アライナANとロードロックモジュールLL1,LL2の各々との間、ロードロックモジュールLL1,LL2の各々と容器4a~4dの各々との間で、基板Wを搬送し得る。アライナANは、ローダモジュールLMに接続されている。アライナANは、基板Wの位置の調整(位置の較正)を行うように構成されている。
ロードロックモジュールLL1及びロードロックモジュールLL2の各々は、ローダモジュールLMと搬送モジュールTFとの間に設けられている。ロードロックモジュールLL1及びロードロックモジュールLL2の各々は、予備減圧室を提供している。
搬送モジュールTFは、ロードロックモジュールLL1及びロードロックモジュールLL2の各々にゲートバルブを介して接続されている。搬送モジュールTFは、減圧可能な搬送チャンバTCを有している。搬送モジュールTFは、搬送装置TU2を有している。搬送装置TU2は、例えば、多関節ロボットであり、制御部MCによって制御される。搬送装置TU2は、搬送チャンバTCを介して基板Wを搬送するように構成されている。搬送装置TU2は、ロードロックモジュールLL1,LL2の各々とプロセスモジュールPM1~PM6の各々との間、及び、プロセスモジュールPM1~PM6のうち任意の二つのプロセスモジュールの間において、基板Wを搬送し得る。
プロセスモジュールPM1~PM6の各々は、専用の基板処理を行うように構成された装置である。プロセスモジュールPM1~PM6のうち一つのプロセスモジュールは、工程ST2及び工程STcにおいて用いられるプラズマ処理装置である。プロセスモジュールPM1~PM6のうち別のプロセスモジュールが、工程STcにおいて用いられるプラズマ処理装置であってもよい。工程ST2及び工程STcの各々において用いられるプラズマ処理装置は、プラズマ処理装置1と同じ構成を有していてもよい。
プロセスモジュールPM1~PM6のうち更に別のプロセスモジュールは、工程STa及び工程STbの交互の繰り返しに用いられるプラズマ処理装置である。工程STa及び工程STbの交互の繰り返しに用いられるプラズマ処理装置は、プラズマ処理装置1と同じ構成を有していてもよい。
基板処理システムPSにおいて、制御部MCは、基板処理システムPSの各部を制御するように構成されている。制御部MCは、工程ST2において膜EFをエッチングするよう、プラズマ処理装置の各部を制御する。制御部MCは、工程STa及び工程STbの交互の繰り返しにおいて、側壁面SS上に膜PFを形成するよう、プラズマ処理装置の各部を制御する。制御部MCは、工程STcにおいて膜EFをエッチングするよう、プラズマ処理装置の各部を制御する。これらの工程の各々における基板処理システムPSのプラズマ処理装置の制御については、上述した制御部80によるプラズマ処理装置1の各部の制御と同様である。この基板処理システムPSは、方法MTの実行中にプロセスモジュール間で基板Wを大気に接触させることなく搬送することができる。
以上、種々の例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な追加、省略、置換、及び変更がなされてもよい。また、異なる実施形態における要素を組み合わせて他の実施形態を形成することが可能である。
例えば、方法MTの実行に用いられるプラズマ処理装置は、プラズマ処理装置1とは異なる容量結合型のプラズマ処理装置であってもよい。方法MTの実行に用いられるプラズマ処理装置は、容量結合型とは異なるタイプのプラズマ処理装置であっってもよい。そのようなプラズマ処理装置は、例えば、誘導結合型のプラズマ処理装置、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマ処理装置、又はマイクロ波といった表面波によりガスからプラズマを生成するプラズマ処理装置である。
また、工程ST2のように膜EFを部分的にエッチングした後に、光学的にパターン形状を計測するシステムを用いて、膜PFの形成前の凹部OPの幅(成膜前のCD)を計測し、必要な膜PFの成膜量を算出してもよい。そして、算出した成膜量に応じて、膜PFの成膜条件が決定されてもよい。成膜条件は、サイクルCYAの回数、ガスの流量(第1のガスの流量及び第2のガスの流量)、及び電気バイアスEBの大きさを含む。サイクルCYAの回数は、1回のサイクルCYAあたりの膜PFの成膜量に基づいて決定され得る。ガスの流量及び/又は電気バイアスEBは、ガスの流量及び/又は電気バイアスEBに対する膜PFの成膜位置(位置MP)又は膜PFの成膜量の分布の関係を予め取得しておき、当該関係に基づき所望の膜PFの成膜量の分布が得られるように、決定され得る。
また、光学的にパターン形状を計測するシステムを用いて、膜PFの形成後の凹部OPの幅(成膜後のCD)、並びに、膜PFの成膜量及び/又は膜PFの成膜位置を、それらの所望の値と比較してもよい。膜PFの形成後の凹部OPの幅(成膜後のCD)、並びに、膜PFの成膜量及び/又は膜PFの成膜位置がそれらの所望の値に対して許容し得ない誤差を有する場合には、成膜条件が補正されてもよい。方法MTでは、補正された成膜条件の下で、次の基板が処理され得る。
光学的にパターン形状を計測するシステムは、基板処理システム内に組み込まれていてもよい。一例において、光学的にパターン形状を計測するシステムは、基板処理システムPSのロードポート(台2a~2dと容器4a~4dを含む装置)に接続されていてもよい。或いは、光学的にパターン形状を計測するシステムは、搬送チャンバTCに接続されていてもよい。光学的にパターン形状を計測するシステムは、基板処理システムPSから独立したシステムであってもよい。
以下、方法MTの評価のために行った幾つかの実験について説明する。以下に説明する実験は、本開示を限定するものではない。
(第1~第4の実験)
第1~第4の実験では、図4に示した基板Wの構造と同じ構造を有する複数のサンプル基板を準備した。複数のサンプル基板の各々において、マスクMKは、多結晶シリコンから形成されており、約300nm(0.3μm)の厚さを有していた。複数のサンプル基板の各々において、膜EFは、シリコン酸化膜から形成されていた。凹部OPは、約2000nm(2.0μm)の深さを有していた。第1~第4の実験では、工程STa及び工程STbの交互の繰り返しを複数のサンプル基板に適用して、側壁面SS上に膜PFを形成した。第1のガスとしては、Oガスを用い、第2のガスとしては、CFガスを用いた。第1~第4の実験の工程STbにおける第2のガスの流量はそれぞれ、0sccm、50sccm、100sccm、150sccmであった。第1~第4の実験の他の条件を以下に示す。
<第1~第4の実験の条件>
工程STa
前駆体ガスを含む処理ガス:アミノシランガス、Oガス、及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
処理時間:2秒
工程STP1
チャンバ10内に供給したガス:Oガス及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
処理時間:1.5秒
工程STb
第1のガス及び第2のガス:Oガス及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
高周波電力HF:0W
高周波電力LF:40MHz、150W
処理時間:2秒
工程STP2
チャンバ10内に供給したガス:Oガス及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
処理時間:1秒
工程STaと工程Sbの交互の繰り返しの回数:50回
第1~第4の実験では、膜PFの形成前の凹部OPの幅と膜PFの形成後の凹部OPの幅の差、即ちΔCDの凹部OPにおける深さ方向の分布を求めた。なお、ΔCDは、膜PFの厚さを反映する。図11の(a)、図11の(b)、図11の(c)、図11の(d)はそれぞれ、第1~第4の実験で求めたΔCDの深さ方向の分布を示すグラフである。これらの図において縦軸のZは、凹部OPにおける深さ方向の位置を示している。Zが0.0μmである位置は、マスクMKの上面の位置である。Zの負値の絶対値は、マスクMKの上面からの深さ方向の距離を表している。工程STbにおいて第2のガスが供給されない場合には、図11の(a)に示すように、凹部OPの開口の近傍で膜PFの厚さが大きくなっていた。一方、図11の(b)、図11の(c)、及び図11の(d)に示すように、工程STbにおいて第2のガスに由来する第2の化学種を基板に供給することにより、凹部OPの開口の部位での膜PFの厚さを小さくすることが可能であることが確認された。即ち、工程STbにおいて第2のガスをチャンバ内に供給して、第2の化学種を基板に供給することにより、膜PFによる凹部OPの閉塞を抑制することが可能であることが確認された。また、工程STbにおいて用いられる第2のガスの流量が大きいほど、凹部OP内で膜PFが形成される位置は、より深い位置に調整されることが確認された。また、図11の(d)に示すように、工程STbにおいて用いられる第2のガスの流量が比較的大きい流量である場合には、凹部OPの深い位置での膜PFの形成が抑制されることが確認された。
(第5~第7の実験)
第5~第7の実験では、図4に示した基板Wの構造と同じ構造を有する複数のサンプル基板を準備した。複数のサンプル基板の各々において、マスクMKは、多結晶シリコンから形成されており、約300nm(0.3μm)の厚さを有していた。複数のサンプル基板の各々において、膜EFは、シリコン酸化膜から形成されていた。凹部OPは、約2000nm(2.0μm)の深さを有していた。第5~第7の実験では、工程STa及び工程STbの交互の繰り返しを複数のサンプル基板に適用して、側壁面SS上に膜PFを形成した。第1のガスとしては、Oガスを用い、第2のガスとしては、CFガスを用いた。第5~第7の実験の工程STbにおける高周波電力LFの大きさは、150W、250W、500Wであった。第5~第7の実験の他の条件を以下に示す。
<第5~第7の実験の条件>
工程STa
前駆体ガスを含む処理ガス:アミノシランガス、Oガス、及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
処理時間:2秒
工程STP1
チャンバ10内に供給したガス:Oガス及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
処理時間:1.5秒
工程STb
第1のガス及び第2のガス:Oガス及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
高周波電力HF:0W
高周波電力LF:40MHz
処理時間:2秒
工程STP2
チャンバ10内に供給したガス:Oガス及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
処理時間:1秒
工程STaと工程Sbの交互の繰り返しの回数:50回
第5~第7の実験では、第1~第4の実験と同様に、ΔCDの凹部OPにおける深さ方向の分布を求めた。図12の(a)、図12の(b)、図12の(c)はそれぞれ、第5~第7の実験で求めたΔCDの深さ方向の分布を示すグラフである。図12の(a)、図12の(b)、及び図12の(c)に示すように、工程STbにおいて用いられる高周波電力LF(即ち、電気バイアスEB)の大きさが大きいほど、凹部OP内のより深い位置に膜PFが形成されることが確認された。また、電気バイアスEBの大きさの調整は、第2のガスの流量の調整に比較して、膜PFが形成される位置(位置MP)を、より深い位置を含む範囲において調整することを可能とすることが確認された。
(第8~第10の実験)
第8~第10の実験では、図4に示した基板Wの構造と同じ構造を有する複数のサンプル基板を準備した。複数のサンプル基板の各々において、マスクMKは、多結晶シリコンから形成されており、約300nm(0.3μm)の厚さを有していた。複数のサンプル基板の各々において、膜EFは、シリコン酸化膜から形成されていた。凹部OPは、約2000nm(2.0μm)の深さを有していた。第8~第10の実験では、酸化シリコンから形成された堆積物DPを複数のサンプル基板の各々の側壁面SS上にプラズマCVDにより形成して、図9に示す基板Wと同じ構造のサンプル基板を得た。そして、第8~第10の実験では、工程STa及び工程STbの交互の繰り返しを複数のサンプル基板に適用して、側壁面SS上に膜PFを形成した。第1のガスとしては、Oガスを用い、第2のガスとしては、CFガスを用いた。第8~第10の実験の工程STbにおいて用いた処理ガスにおいて、CFガスの流量はOガスの流量よりも多かった。具体的に、第8の実験の工程STbにおいて用いた処理ガス中のOガスの流量とCFガスの流量は、170sccmと280sccmであった。また、第9の実験の工程STbにおいて用いた処理ガス中のOガスの流量とCFガスの流量は、100sccmと280sccmであった。また、第10の実験の工程STbにおいて用いた処理ガス中のOガスの流量とCFガスの流量は、20sccmと280sccmであった。第8~第10の実験の他の条件を以下に示す。
<第8~第10の実験の条件>
工程STa
前駆体ガスを含む処理ガス:アミノシランガス、Oガス、及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
処理時間:2秒
工程STP1
チャンバ10内に供給したガス:Oガス及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
処理時間:1.5秒
工程STb
第1のガス及び第2のガス:Oガス及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
高周波電力HF:0W
高周波電力LF:40MHz、250W
処理時間:2秒
工程STP2
チャンバ10内に供給したガス:Oガス及びCFガスの混合ガス
チャンバ10内のガスの圧力:10mTorr(1.333Pa)
処理時間:1秒
工程STaと工程Sbの交互の繰り返しの回数:50回
第8~第10の実験では、第1~第7の実験と同様に、ΔCDの凹部OPにおける深さ方向の分布を求めた。図13の(a)、図13の(b)、図13の(c)はそれぞれ、第8~第10の実験で求めたΔCDの深さ方向の分布を示すグラフである。図13の(a)、図13の(b)、及び図13の(c)に示すように、第8~第10の実験において得られたΔCDは、Zが0.0μmである位置、即ち、凹部OPの開口近傍の深さ方向の位置で負の値を有していた。このことから、処理ガス中のCFガスの流量がOガスの流量よりも多い場合には、堆積物DPがエッチングされることが確認された。また、第8~第10の実験において得られたΔCDは、凹部OPの開口よりも深い位置では0以上であった。このことから、第8~第10の実験では、側壁面SSが保護されていたことが確認された。また、処理ガス中のCFガスの流量がOガスの流量に対して多くなるほど、形成される膜PFの厚さが小さくなることが確認された。
以上の説明から、本開示の種々の実施形態は、説明の目的で本明細書で説明されており、本開示の範囲及び主旨から逸脱することなく種々の変更をなし得ることが、理解されるであろう。したがって、本明細書に開示した種々の実施形態は限定することを意図しておらず、真の範囲と主旨は、添付の特許請求の範囲によって示される。
1…プラズマ処理装置、10…チャンバ、14…基板支持器、50…排気装置、62…高周波電源、64…バイアス電源、GS…ガス供給部、80…制御部。

Claims (17)

  1. (a)基板の側壁面に前駆体を吸着させる工程であり、該側壁面は該基板において凹部を画成する、該工程と、
    (b)前記基板に第1の化学種及び第2の化学種を供給する工程であり、該第1の化学種は、前記側壁面上で前記前駆体から膜を形成し、該第2の化学種は該膜の厚さの増加を抑制する、該工程と、
    を含み、
    前記(a)と前記(b)が交互に繰り返される、基板処理方法。
  2. 前記第2の化学種はハロゲン化学種である、請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記第2の化学種はフッ素化学種である、請求項2に記載の基板処理方法。
  4. 前記第2の化学種は、フルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、三フッ化窒素、及び六フッ化硫黄のうち少なくとも一つから生成される、請求項3に記載の基板処理方法。
  5. 前記前駆体がシリコンを含有する、請求項2~4の何れか一項に記載の基板処理方法。
  6. 前記側壁面上の堆積物が前記(b)においてエッチングされる、請求項1に記載の基板処理方法。
  7. 前記(a)と前記(b)が交互に繰り返される前に、前記凹部を形成するように前記基板のエッチング膜をエッチングする工程であり、該エッチング膜のエッチングにより前記側壁面上に前記堆積物が形成される、該工程を更に含む、請求項6に記載の基板処理方法。
  8. 前記堆積物及び前記前駆体は、シリコンを含有し、
    前記第1の化学種は、酸素含有ガスから形成されるプラズマから供給され、
    前記第2の化学種は、フッ素含有ガスから形成されるプラズマから供給される、
    請求項6又は7に記載の基板処理方法。
  9. 前記(b)において、前記酸素含有ガス及び前記フッ素含有ガスを含む処理ガスからプラズマが生成され、該処理ガスにおける該フッ素含有ガスの流量は、該処理ガスにおける該酸素含有ガスの流量よりも多い、請求項8に記載の基板処理方法。
  10. 前記フッ素含有ガスは、フルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、三フッ化窒素、及び六フッ化硫黄のうち少なくとも一つを含む、請求項8又は9に記載の基板処理方法。
  11. 前記(b)において、前記基板を支持する基板支持器の下部電極に電気バイアスが与えられる、請求項1~10の何れか一項に記載の基板処理方法。
  12. 前記(a)と前記(b)の交互の繰り返しにおいて、前記電気バイアスの大きさが変更される、請求項11に記載の基板処理方法。
  13. (c)前記(a)と前記(b)の交互の繰り返しの後に、前記凹部の深さを増加させるように前記基板をエッチングする工程を更に含む、請求項1~12の何れか一項に記載の基板処理方法。
  14. 各々が前記(a)と前記(b)の交互の繰り返し並びに前記(c)を含む第1のサイクル及び第2のサイクルが順に実行され、
    前記第1のサイクル内の前記(b)において、前記基板を支持する基板支持器の下部電極に与えられる電気バイアスの大きさが、前記第2のサイクル内の前記(b)において、該下部電極に与えられる該電気バイアスの大きさと異なる、請求項13に記載の基板処理方法。
  15. 前記第2のサイクル内の前記(b)において用いられる前記電気バイアスの大きさは、前記第1のサイクル内の前記(b)において用いられる前記電気バイアスの大きさよりも大きい、請求項14に記載の基板処理方法。
  16. 前記(a)と前記(b)の間及び/又は前記(b)と前記(a)の間で、前記基板をその中に収容するチャンバの内部空間をパージする工程を更に含む、請求項1~15の何れか一項に記載の基板処理方法。
  17. チャンバと、
    前記チャンバ内に前駆体ガス、第1のガス、及び第2のガスを供給するように構成されたガス供給部と、
    前記第1のガス及び前記第2のガスからプラズマを生成するように構成されたプラズマ生成部と、
    前記ガス供給部と前記プラズマ生成部を制御するように構成された制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    (a)前記チャンバ内に前駆体ガスを供給するよう前記ガス供給部を制御して、該前駆体ガスに含まれる前駆体を基板の側壁面に吸着させ、
    (b)前記チャンバ内で第1のガス及び第2のガスからプラズマを生成するよう前記ガス供給部及び前記プラズマ生成部を制御して、前記側壁面上で前記前駆体から膜を形成する第1の化学種を該第1のガスから生成し、該膜の厚さの増加を抑制する第2の化学種を該第2のガスから生成し、
    前記(a)と前記(b)を交互に繰り返す、
    プラズマ処理装置。
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