JP2022036784A - 受信回路及び光受信回路 - Google Patents

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Seiji Kumagai
良之 杉本
Yoshiyuki Sugimoto
啓二 田中
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Abstract

Figure 2022036784000001
【課題】信号通過帯域の低下及び群遅延の劣化を抑制すること。
【解決手段】第1電流信号を受ける第1入力端子と、第2電流信号を受ける第2入力端子と、第1電流信号及び第2電流信号から生成した差動電流信号を第1ノード及び第2ノードから出力する入力回路と、差動電流信号に応じて差動電圧信号を生成する差動アンプと、差動電圧信号の振幅を検出し、その検出結果に応じて第1制御信号及び第2制御信号を生成する制御回路と、を備え、入力回路は、第1入力端子と第1ノードとの間に接続されたインダクタと、第2入力端子と第2ノードとの間に接続されたインダクタと、第1制御信号を受ける制御端子と、第1ノードに接続された電流端子と、第2入力端子に接続された電流端子と、を有するFETと、第2制御信号を受ける制御端子と、第1入力端子に接続された電流端子と、第2ノードに接続された電流端子と、を有するFETとを備える、受信回路。
【選択図】図4

Description

本開示は、受信回路及び光受信回路に関する。
光検出器からの差動の入力電流を差動の出力電圧に変換する差動増幅器では、差動の入力電流が増大するにつれて、差動の出力電圧に歪みが発生することがある。この問題を解決するため、差動の出力電圧が増大すると、差動入力部に設けた電界効果トランジスタ(FET)を介して電流を逃がすことで、差動増幅器への入力電流を低減し、差動の出力電圧の歪みを抑制する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特表2002-523952号公報
しかしながら、差動増幅器の差動入力部にFETを設けると、信号通過帯域の低下及び群遅延の劣化が生じる場合がある。
本開示は、信号通過帯域の低下及び群遅延の劣化を抑制可能な受信回路及び光受信回路を提供する。
本開示は、
第1電流信号及び第2電流信号に応じて差動電圧信号を生成する受信回路であって、
前記第1電流信号を受ける第1入力端子と、
前記第2電流信号を受ける第2入力端子と、
第1ノード及び第2ノードを有し、前記第1入力端子及び前記第2入力端子に電気的に接続され、前記第1電流信号及び前記第2電流信号から生成した差動電流信号を前記第1ノード及び前記第2ノードから出力する入力回路と、
前記第1ノード及び前記第2ノードに電気的に接続され、前記差動電流信号に応じて前記差動電圧信号を生成する差動アンプと、
前記差動電圧信号の振幅を検出し、その検出結果に応じて第1制御信号及び第2制御信号を生成する制御回路と、
を備え、
前記入力回路は、
前記第1入力端子と前記第1ノードとの間に電気的に接続された第1インダクタと、
前記第2入力端子と前記第2ノードとの間に電気的に接続された第2インダクタと、
前記第1制御信号を受ける第1制御端子と、前記第1ノードに電気的に接続された第1電流端子と、前記第2入力端子に電気的に接続された第2電流端子と、を有する第1FETと、
前記第2制御信号を受ける第2制御端子と、前記第1入力端子に電気的に接続された第3電流端子と、前記第2ノードに電気的に接続された第4電流端子と、を有する第2FETと、
を備える、受信回路を提供する。
本開示は、
第1光信号及び第2光信号から差動電圧信号を生成する光受信回路であって、
前記第1光信号に応じて第1電流信号を生成する第1受光素子と、
前記第2光信号に応じて第2電流信号を生成する第2受光素子と、
前記第1受光素子から前記第1電流信号を受ける第1入力端子と、
前記第2受光素子から前記第2電流信号を受ける第2入力端子と、
第1ノード及び第2ノードを有し、前記第1入力端子及び前記第2入力端子に電気的に接続され、前記第1電流信号及び前記第2電流信号から生成した差動電流信号を前記第1ノード及び前記第2ノードから出力する入力回路と、
前記第1ノード及び前記第2ノードに電気的に接続され、前記差動電流信号に応じて前記差動電圧信号を生成する差動アンプと、
前記差動電圧信号の振幅を検出し、その検出結果に応じて第1制御信号及び第2制御信号を生成する制御回路と、
を備え、
前記入力回路は、
前記第1入力端子と前記第1ノードとの間に電気的に接続された第1インダクタと、
前記第2入力端子と前記第2ノードとの間に電気的に接続された第2インダクタと、
前記第1制御信号を受ける第1制御端子と、前記第1ノードに電気的に接続された第1電流端子と、前記第2入力端子に電気的に接続された第2電流端子と、を有する第1FETと、
前記第2制御信号を受ける第2制御端子と、前記第1入力端子に電気的に接続された第3電流端子と、前記第2ノードに電気的に接続された第4電流端子と、を有する第2FETと、
を備える、光受信回路を提供する。
本開示によれば、信号通過帯域の低下及び群遅延の劣化を抑制できる。
図1は、一比較形態における光受信回路の構成例を示す図である。 図2は、一比較形態における光受信回路の通過帯域特性を例示する図である。 図3は、一比較形態における光受信回路の群遅延特性を例示する図である。 図4は、第1実施形態における光受信回路の構成例を示す図である。 図5は、第2実施形態における光受信回路の構成例を示す図である。 図6は、一比較形態及び第1実施形態における光受信回路の通過帯域特性を例示する図である。 図7は、一比較形態及び第1実施形態における光受信回路の群遅延特性を例示する図である。 図8は、一比較形態及び第1実施形態における光受信回路の3dB帯域特性を例示する図である。 図9は、一比較形態及び第1実施形態における光受信回路の群遅延ピーク特性を例示する図である。 図10は、一比較形態における光受信回路の等価回路を例示する図である。 図11は、第1実施形態における光受信回路の等価回路を例示する図である。 図12は、一比較形態における光受信回路の周波数特性を例示する図である。 図13は、第1実施形態における光受信回路の周波数特性を例示する図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
(1)本開示の一実施形態における受信回路は、第1電流信号及び第2電流信号に応じて差動電圧信号を生成する受信回路であって、前記第1電流信号を受ける第1入力端子と、前記第2電流信号を受ける第2入力端子と、第1ノード及び第2ノードを有し、前記第1入力端子及び前記第2入力端子に電気的に接続され、前記第1電流信号及び前記第2電流信号から生成した差動電流信号を前記第1ノード及び前記第2ノードから出力する入力回路と、前記第1ノード及び前記第2ノードに電気的に接続され、前記差動電流信号に応じて前記差動電圧信号を生成する差動アンプと、前記差動電圧信号の振幅を検出し、その検出結果に応じて第1制御信号及び第2制御信号を生成する制御回路と、を備える。前記入力回路は、前記第1入力端子と前記第1ノードとの間に電気的に接続された第1インダクタと、前記第2入力端子と前記第2ノードとの間に電気的に接続された第2インダクタと、前記第1制御信号を受ける第1制御端子と、前記第1ノードに電気的に接続された第1電流端子と、前記第2入力端子に電気的に接続された第2電流端子と、を有する第1FETと、前記第2制御信号を受ける第2制御端子と、前記第1入力端子に電気的に接続された第3電流端子と、前記第2ノードに電気的に接続された第4電流端子と、を有する第2FETと、を備える。
前記入力回路が(1)に示す構成を備えることで、前記第1電流信号及び前記第2電流信号の周波数が高くなっても、周波数に対する前記入力回路のゲイン及び位相の変化が緩やかになる。これにより、前記入力回路の信号通過帯域が高周波数側に拡大するので、受信回路の信号通過帯域の低下を抑制できる一方、前記入力回路の群遅延が零に近づくので、受信回路の群遅延の劣化を抑制できる。その詳細な理由については、後述の実施形態を用いて説明する。
(2)前記差動アンプは、前記第1ノードに電気的に接続され、前記差動電流信号の正相成分から前記差動電圧信号の正相成分を生成する第1トランスインピーダンスアンプと、前記第2ノードに電気的に接続され、前記差動電流信号の逆相成分から前記差動電圧信号の逆相成分を生成する第2トランスインピーダンスアンプとを有してもよい。
(2)によれば、前記差動電流信号の正相成分を前記差動電圧信号の正相成分に変換する際の増幅特性と、前記差動電流信号の逆相成分を前記差動電圧信号の逆相成分に変換する際の増幅特性とを別々に調整できる。これにより、例えば、一方の増幅特性にずれが生じても、他方の増幅特性に影響を与えずに、その一方の増幅特性のずれを補正できる。
(3)前記第2トランスインピーダンスアンプは、前記第1トランスインピーダンスアンプの回路構成と同じ回路構成を有してもよい。
(3)によれば、前記第1トランスインピーダンスアンプと前記第2トランスインピーダンスアンプを互いに同じ特性にできるので、信号通過特性の低下及び群遅延の劣化を抑制する効果が向上する。
(4)前記第2インダクタは、前記第1インダクタのインダクタンスと同じインダクタンスを有してもよい。
(4)によれば、前記第1インダクタと前記第2インダクタは互いに同じ誘導性を発揮するので、信号通過特性の低下及び群遅延の劣化を抑制する効果が向上する。
(5)前記第2FETは、前記第1FETのトランジスタ構造と同じトランジスタ構造を有してもよい。
(5)によれば、前記第2FETの特性を前記第1FETの特性と同じにできるので、信号通過特性の低下及び群遅延の劣化を抑制する効果が向上する。
(6)前記制御回路は、前記第2制御信号を前記第1制御信号と同一となるように生成してもよい。
(6)によれば、前記第1制御信号及び前記第2制御信号が通る信号ラインを共通化できるので、受信回路の小型化が可能となる。
(7)前記制御回路は、前記振幅が大きくなるほど、前記第1電流端子と前記第2電流端子との間の抵抗値及び前記第3電流端子と前記第4電流端子との間の抵抗値が減少するように、前記第1制御信号及び前記第2制御信号を制御してもよい。
(7)によれば、前記振幅が大きくなるほど、前記第1電流端子と前記第2電流端子との間に流れる電流及び前記第3電流端子と前記第4電流端子との間に流れる電流が増大するので、前記差動電流信号の振幅が減少する。その結果、前記第1電流信号及び前記第2電流信号が増大しても、前記差動電流信号の増大が抑制されるので、前記差動アンプの飽和が抑えられ、前記差動電圧信号の歪みを抑制できる。
(8)本開示の一実施形態における光受信回路は、第1光信号及び第2光信号から差動電圧信号を生成する光受信回路であって、前記第1光信号に応じて第1電流信号を生成する第1受光素子と、前記第2光信号に応じて第2電流信号を生成する第2受光素子と、前記第1受光素子から前記第1電流信号を受ける第1入力端子と、前記第2受光素子から前記第2電流信号を受ける第2入力端子と、第1ノード及び第2ノードを有し、前記第1入力端子及び前記第2入力端子に電気的に接続され、前記第1電流信号及び前記第2電流信号から生成した差動電流信号を前記第1ノード及び前記第2ノードから出力する入力回路と、前記第1ノード及び前記第2ノードに電気的に接続され、前記差動電流信号に応じて前記差動電圧信号を生成する差動アンプと、前記差動電圧信号の振幅を検出し、その検出結果に応じて第1制御信号及び第2制御信号を生成する制御回路と、を備える。前記入力回路は、前記第1入力端子と前記第1ノードとの間に電気的に接続された第1インダクタと、前記第2入力端子と前記第2ノードとの間に電気的に接続された第2インダクタと、前記第1制御信号を受ける第1制御端子と、前記第1ノードに電気的に接続された第1電流端子と、前記第2入力端子に電気的に接続された第2電流端子と、を有する第1FETと、前記第2制御信号を受ける第2制御端子と、前記第1入力端子に電気的に接続された第3電流端子と、前記第2ノードに電気的に接続された第4電流端子と、を有する第2FETと、を備える。
前記入力回路が(8)に示す構成を備えることで、前記第1電流信号及び前記第2電流信号の周波数が高くなっても、周波数に対する前記入力回路のゲイン及び位相の変化が緩やかになる。これにより、前記入力回路の信号通過帯域が高周波数側に拡大するので、光受信回路の信号通過帯域の低下を抑制できる一方、前記入力回路の群遅延が零に近づくので、光受信回路の群遅延の劣化を抑制できる。その詳細な理由については、後述の実施形態を用いて説明する。
次に、本開示の実施形態における受信回路及び光受信回路の具体例を、図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[本開示の第1実施形態の詳細]
本開示の第1実施形態における受信回路及び光受信回路の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。
図4は、第1実施形態における光受信回路の構成例を示す図である。図4に示す光受信回路201は、第1光信号Sp及び第2光信号Snから差動電圧信号(Vp,Vn)を生成する。一対の第1光信号Sp及び第2光信号Snは、互いに位相が反転した差動の光信号であり、第1光信号Spは、差動の光信号の正相成分であり、第2光信号Snは、差動の光信号の逆相成分である。例えば、第1光信号Spが増加するときに第2光信号Snは減少し、第1光信号Spが減少するときに第2光信号Snは増加する。また、第1光信号Spが最大値(ピーク値)に達するときに第2光信号Snは最小値(ボトム値)に達し、第1光信号Spがボトム値に達するときに第2光信号Snはピーク値に達する。第2光信号Snは、第1光信号Spの振幅と同じ大きさの振幅を有し、第1光信号Spの時間平均(平均値)と同じ大きさの平均値を有することが好ましい。このように、第1光信号Spおよび第2光信号Snは、一対の相補信号となっている。以降の説明においても、差動信号の場合には、その正相成分と逆相成分とは、上述した第1光信号Spおよび第2光信号Snと同様の特徴を有するものとする。光受信回路201は、例えば、ディジタルコヒーレント光伝送方式の受信器に搭載される。光受信回路201は、第1受光素子11、第2受光素子12及び受信回路101を備える。第1受光素子11および第2受光素子12は、例えば、一対の受光素子である。第2受光素子12は、例えば、第1受光素子11の有する電気的・光学的特性と同じ電気的・光学的特性を有することが好ましい。例えば、第1受光素子11は、第2受光素子12と同じ材料によって同じ構造となるように形成されていてもよい。
第1受光素子11は、第1光信号Spを受光し、第1電流信号Idpを生成する。第1受光素子11は、第1光信号Spを受光し、その受光した第1光信号Spの信号強度が大きいほど、電流値が大きな第1電流信号Idpを出力する。また、第1受光素子11は、受光した第1光信号Spの信号強度が小さいほど、電流値が小さな第2電流信号Idpを出力する。第1受光素子11は、第1光信号Spの光パワーの振幅変化に応じて電流の振幅が変化する第1電流信号Idpを出力する。第1受光素子11は、電源の正極VPD側に接続されるカソードと、受信回路101の第1入力端子21に接続されるアノードとを有する。第1受光素子11は、例えば、フォトダイオードであるが、この種類に限られない。第1受光素子11は、例えば、フォトダイオードの場合、カソードにはバイアス電圧が印加される。例えば、第1受光素子11がフォトダイオードの場合、アノードの電圧がカソードの電圧よりも低くなるように逆バイアスの状態で使用される。
第2受光素子12は、第2光信号Snを受光し、第2電流信号Idnを生成する。第2受光素子12は、第2光信号Snを受光し、その受光した第2光信号Snの信号強度が大きいほど、電流値が大きな第2電流信号Idnを出力する。また、第2受光素子12は、受光した第2光信号Snの信号強度が小さいほど、電流値が小さな第2電流信号Idnを出力する。第2受光素子12は、第2光信号Snの光パワーの振幅変化に応じて電流の振幅が変化する第2電流信号Idnを出力する。第2受光素子12は、電源の正極VPD側に接続されるカソードと、受信回路101の第2入力端子22に接続されるアノードとを有する。第2受光素子12は、例えば、フォトダイオードであるが、この種類に限られない。第2受光素子12は、例えば、フォトダイオードの場合、カソードにはバイアス電圧が印加される。例えば、第2受光素子12がフォトダイオードの場合、アノードの電圧がカソードの電圧よりも低くなるように逆バイアスの状態で使用される。
受信回路101は、第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnに応じて差動電圧信号(Vp,Vn)を生成する。差動電圧信号(Vp,Vn)は、第1電圧信号Vpと第2電圧信号Vnとによって構成される。第1電圧信号Vpは、差動電圧信号(Vp,Vn)の正相成分となっており、第2電圧信号Vnは、差動電圧信号(Vp,Vn)の逆相成分となっている。例えば、第1光信号Spおよび第2光信号Snが一対の相補信号であり、それぞれ互いの位相が反転しているとき、一対の第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnは、互いの位相が反転した差動の電流信号であり、第1電流信号Idpは、差動の電流信号の正相成分であり、第2電流信号Idnは、差動の電流信号の逆相成分である。第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnは、差動入力電流(Idp、Idn)を構成する。例えば、第1入力電流Idpが増加するときに第2入力電流Idnは減少し、第1入力電流Idpが減少するときに第2入力電流Idnは増加する。また、第1入力電流Idpが最大値(ピーク値)に達するときに第2入力電流Idnは最小値(ボトム値)に達し、第1入力電流Idpがボトム値に達するときに第2入力電流Idnはピーク値に達する。第2入力電流Idnは、第1入力電流Idpの振幅と同じ大きさの振幅を有し、第1入力電流Idpの時間平均(平均値)と同じ大きさの平均値を有することが好ましい。このように、第1入力電流Idpおよび第2入力電流Idnは、一対の相補信号となっている。受信回路101は、例えば、第1入力端子21、第2入力端子22、入力回路30、差動アンプ70及び制御回路60を備える集積回路である。
第1入力端子21は、受信回路101外部の第1受光素子11から第1電流信号Idpを受ける端子である。例えば、受信回路101が、集積回路として半導体チップ上に形成されたとき、第1入力端子21は、集積回路のパッドである。例えば、第1入力端子21は、ボンディングワイヤを介して第1受光素子11のアノードと電気的に接続される。第1電流信号Idpは、第1入力端子21を介して受信回路101の入力回路30に入力される。
第2入力端子22は、受信回路101外部の第2受光素子12から第2電流信号Idnを受ける端子である。例えば、受信回路101が、集積回路として半導体チップ上に形成されたとき、第2入力端子22は、集積回路のパッドである。例えば、第2入力端子22は、ボンディングワイヤを介して第2受光素子12のアノードと電気的に接続される。第2電流信号Idnは、第2入力端子22を介して受信回路101の入力回路30に入力される。
入力回路30は、第1入力端子21及び第2入力端子22に電気的に接続される。入力回路30は、第1ノード31及び第2ノード32を有し、第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnに基づいて生成した差動電流信号(Ip,In)を第1ノード31及び第2ノード32から出力する。一対の正相電流信号Ip及び逆相電流信号Inは、互いの位相が反転した差動の電流信号であり、正相電流信号Ipは、差動電流信号(Ip,In)の正相成分であり、逆相電流信号Inは、差動電流信号(Ip,In)の逆相成分である。入力回路30は、第1インダクタ33、第2インダクタ34、第1FET35及び第2FET36を有する。
第1インダクタ33は、第1入力端子21と第1ノード31との間に電気的に接続された受動素子であり、第1入力端子21と第1ノード31とを結ぶ信号経路に直列に挿入されている。第1インダクタ33は、所定のインダクタンスを有するように設定される。例えば、第1インダクタ33は、半導体チップ上に配線によって形成される。第1インダクタ33は、例えば、スパイラル状又はミアンダ状のコイルでもよいし、それ以外の種類の誘導性の素子でもよい。
第2インダクタ34は、第2入力端子22と第2ノード32との間に電気的に接続された受動素子であり、第2入力端子22と第2ノード32とを結ぶ信号経路に直列に挿入されている。第2インダクタ34は、所定のインダクタンスを有するように設定される。例えば、第2インダクタ34は、半導体チップ上に配線によって形成される。第2インダクタ34は、例えば、スパイラル状又はミアンダ状のコイルでもよいし、それ以外の種類の誘導性の素子でもよい。
第1FET35は、ゲート35g、ドレイン35d及びソース35sを有する電界効果型トランジスタであり、第1ノード31と第2入力端子22との間で一方から他方へ電流(交流電流)を引き抜くのに用いられる。ゲート35gは、制御信号Vcを受ける第1制御端子の一例であり、例えば、制御回路60に接続されている。ドレイン35dは、第1ノード31に電気的に接続された第1電流端子の一例であり、第1インダクタ33と差動アンプ70との間の信号経路に接続されている。ソース35sは、第2入力端子22に電気的に接続された第2電流端子の一例であり、第2入力端子22と第2インダクタ34との間の信号経路に接続されている。なお、ドレイン35dとソース35sとを互いに入れ替えて、ドレイン35dを第2入力端子22と第2インダクタ34との間の信号経路に接続し、ソース35sを第1インダクタ33と差動アンプ70との間の信号経路に接続してもよい。ドレイン35d及びソース35s間のインピーダンスは、ゲート35gに印加される制御信号Vcに応じて変化する。例えば、制御信号Vcの電圧値が大きくなると、ドレイン35d及びソース35s間のインピーダンスは小さくなり、制御信号Vcの電圧値が小さくなると、ドレイン35d及びソース35s間のインピーダンスは大きくなる。第1FET35は、ドレイン35d及びソース35sについて対称的な電気的特性を有することが好ましい。ここでいう対称性とは、例えば、ドレイン35d及びソース35sを互いに入れ換えたときに、ドレイン35d及びソース35sを入れ換える前と同様の電気的特性を示すことをいう。例えば、ドレイン35d及びソース35sを入れ換えたときに、ドレイン35dからソース35sに流れるドレイン電流が、ドレイン35d及びソース35sを入れ換える前のドレイン35dからソース35sに流れるドレイン電流と同じ大きさを有するとき、FET35は、対称的な電気的特性を有する。
第2FET36は、ゲート36g、ドレイン36d及びソース36sを有する電界効果型トランジスタであり、第1入力端子21と第2ノード32との間で一方から他方へ電流(交流電流)を引き抜くのに用いられる。ゲート36gは、制御信号Vcを受ける第2制御端子の一例であり、例えば、制御回路60に接続されている。ドレイン36dは、第1入力端子21に電気的に接続された第3電流端子の一例であり、第1入力端子21と第1インダクタ33との間の信号経路に接続されている。ソース36sは、第2ノード32に電気的に接続された第4電流端子の一例であり、第2インダクタ34と差動アンプ70との間の信号経路に接続されている。なお、ドレイン36dとソース36sとを互いに入れ替えて、ドレイン36dを第2インダクタ34と差動アンプ70との間の信号経路に接続し、ソース36sを第1入力端子21と第1インダクタ33との間の信号経路に接続してもよい。ドレイン36d及びソース36s間のインピーダンスは、ゲート36gに印加される制御信号Vcに応じて変化する。例えば、制御信号Vcの電圧値が大きくなると、ドレイン36d及びソース36s間のインピーダンスは小さくなり、制御信号Vcの電圧値が小さくなると、ドレイン36d及びソース36s間のインピーダンスは大きくなる。第2FET36は、ドレイン36d及びソース36sについて対称的な電気的特性を有することが好ましい。ここでいう対称性とは、例えば、ドレイン36d及びソース36sを互いに入れ換えたときに、ドレイン36d及びソース36sを入れ換える前と同様の電気的特性を示すことをいう。例えば、ドレイン36d及びソース36sを入れ換えたときに、ドレイン36dからソース36sに流れるドレイン電流が、ドレイン36d及びソース36sを入れ換える前のドレイン36dからソース36sに流れるドレイン電流と同じ大きさを有するとき、FET36は、対称的な電気的特性を有する。
差動アンプ70は、第1ノード31及び第2ノード32に電気的に接続され、差動電流信号(Ip,In)から差動電圧信号(Vp,Vn)を生成する回路である。差動アンプ70は、差動電流信号(Ip,In)を差動増幅し、差動増幅後の差動電圧信号(Vp,Vn)を出力する。一対の正相出力電圧Vp及び逆相出力電圧Vnは、互いの位相が反転した差動の出力電圧であり、正相出力電圧Vpは、差動電圧信号(Vp,Vn)の正相成分であり、逆相出力電圧Vnは、差動電圧信号(Vp,Vn)の逆相成分である。例えば、正相出力電圧Vpが増加するときに逆相出力電圧Vnは減少し、正相出力電圧Vpが減少するときに逆相出力電圧Vnは増加する。また、正相出力電圧Vpが最大値(ピーク値)に達するときに逆相出力電圧Vnは最小値(ボトム値)に達し、正相出力電圧Vpがボトム値に達するときに逆相出力電圧Vnはピーク値に達する。逆相出力電圧Vnは、正相出力電圧Vpの振幅と同じ大きさの振幅を有し、正相出力電圧Vpの時間平均(平均値)と同じ大きさの平均値を有することが好ましい。このように、正相出力電圧Vpおよび逆相出力電圧Vnは、一対の相補信号となっている。
制御回路60は、差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅を検出し、その検出結果に応じて制御信号Vcを生成する。差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅は、正相出力電圧Vpと逆相出力電圧Vnとの差電圧Vp-Vnの絶対値として求められる。
入力回路30は、図4に示すように、第1FET35及び第2FET36が第1インダクタ33及び第2インダクタ34に対してたすき掛けに接続された構成を有する。第1インダクタ33は、一端が第1入力端子21に電気的に接続され、他端が差動アンプ70に電気的に接続されている。第2インダクタ34は、一端が第2入力端子22に電気的に接続され、他端が差動アンプ70に電気的に接続されている。たすき掛けによって、第1FET35は、第1インダクタ33の他端と第2インダクタ34の一端との間に接続され、第2FET36は、第1インダクタ33の一端と第2インダクタ34の他端との間に接続される。入力回路30がこのような構成を有することで、第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnの周波数が高くなっても、周波数に対する入力回路30のゲイン及び位相の変化が緩やかになる。これにより、入力回路30の信号通過帯域が高周波数側に拡大するので、受信回路101の信号通過帯域の低下を抑制できる一方、入力回路30の群遅延が零に近づくので、受信回路101の群遅延の劣化を抑制できる。その詳細な理由については後述する。
図4に示す例は、差動アンプ70は、第1トランスインピーダンスアンプ40と、第2トランスインピーダンスアンプ50とを有する。
第1トランスインピーダンスアンプ40は、自身に入力される正相入力電流Ipを正相出力電圧Vpに変換する単相(シングルエンド)のトランスインピーダンスアンプである。第1トランスインピーダンスアンプ40は、増幅率Aの第1反転増幅器41と、第1反転増幅器41の入出力間に接続された第1帰還抵抗42とを有する。例えば、正相入力電流Ipが増加すると、正相出力電圧Vpは減少する。また、正相入力電流Ipが減少すると、正相出力電圧Vpは増加する。第2トランスインピーダンスアンプ50は、自身に入力される逆相入力電流Inを逆相出力電圧Vnに変換する単相(シングルエンド)のトランスインピーダンスアンプである。第2トランスインピーダンスアンプ50は、増幅率Aの第2反転増幅器51と、第2反転増幅器51の入出力間に接続された第2帰還抵抗52とを有する。例えば、逆相入力電流Inが増加すると、逆相出力電圧Vnは減少する。また、逆相入力電流Inが減少すると、逆相出力電圧Vnは増加する。なお、受信回路101において、第1トランスインピーダンスアンプ40の出力を逆相出力電圧Vnとし、第2トランスインピーダンスアンプ50の出力を正相出力電圧Vpとして、正相出力電圧Vpと逆相出力電圧Vnとを入れ替えることもできる。その場合は、例えば、正相入力電流Ipが増加すると、正相出力電圧Vpは増加し、正相入力電流Ipが減少すると、正相出力電圧Vpは減少する。逆相入力電流Inが減少すると、逆相出力電圧Vnは減少し、逆相入力電流Inが減少すると、逆相出力電圧Vnは減少する。
差動アンプ70が互いに独立した2つのトランスインピーダンスアンプを有することで、正相入力電流Ipを正相出力電圧Vpに変換する際の増幅特性と、逆相入力電流Inを逆相出力電圧Vnに変換する際の増幅特性とを別々に調整できる。これにより、例えば、一方の増幅特性にずれが生じても、他方の増幅特性に影響を与えずに、その一方の増幅特性のずれを補正できる。
第2トランスインピーダンスアンプ50は、第1トランスインピーダンスアンプ40の回路構成と同じ回路構成を有してもよい。例えば、第2反転増幅器51は、第1反転増幅器41の回路構成と同じ回路構成を有し、第2帰還抵抗52は、第1帰還抵抗42の抵抗値と同じ抵抗値を有していてもよい。なお、同じ回路構成とは、回路を構成する要素とそれらの要素の接続関係が2つ以上の回路において互いに同じあるいは等価であることを意味する。同じ回路構成において、さらに互いに対応する回路の構成要素のそれぞれの特性(例えば、定数等)を同じあるいは等価にすることにより、第1トランスインピーダンスアンプ40と第2トランスインピーダンスアンプ50を互いに同じ特性(例えば、増幅特性)にできるので、信号通過特性の低下及び群遅延の劣化を抑制する効果が向上する。従って、第2トランスインピーダンスアンプ50は、第1トランスインピーダンスアンプ40の電気的特性と同じ電気的特性を有することが好ましい。
第2インダクタ34は、第1インダクタ33のインダクタンスと同じインダクタンスを有してもよい。なお、同じインダクタンスとは、例えば、想定する製造ばらつきの範囲内で異なるインダクタンス値を有していてもよく、互いに完全に一致するインダクタンスを有することに限定されるものではない。これにより、第1インダクタ33と第2インダクタ34は互いに同じ誘導性を発揮するので、信号通過特性の低下及び群遅延の劣化を抑制する効果が向上する。例えば、半導体チップ上に受信回路101が形成される場合、半導体チップ上の配線によってスパイラル状又はミアンダ状のコイルを形成することができる。例えば、それらのコイルの形状を同じにすることで第1インダクタ33と第2インダクタ34とに同じインダクタンスを持たせることができる。
第2FET36は、第1FET35のトランジスタ構造と同じトランジスタ構造を有してもよい。なお、同じトランジスタ構造であるとは、トランジスタを構成する要素の寸法等(例えば、ゲート長やゲート幅など)が例えば想定する製造ばらつきの範囲内で相違していてもよく、互いに完全に同一の値を有することに限定されるものではない。これにより、第1FET35と第2FET36を互いに同じ特性(例えば、同じ増幅特性)にできるので、信号通過特性の低下及び群遅延の劣化を抑制する効果が向上する。例えば、第1FET35および第2FET36を同じ半導体プロセスによって形成し、それぞれのゲート長を同じ値にすると共にそれぞれのゲート幅を同じ値にすることで第1FET35と第2FET36とが同じ電気的特性を有するように製造することができる。第1FET35及び第2FET36は、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であるが、この種類に限られない。例えば、シリコン材料以外のGaAs等の化合物材料によって形成されたHEMT(High Electron Mobility Transistor)等のトランジスタであってもよい。
図4に示す例では、第1FET35のゲート35gに入力される第1制御信号及び第2FET36のゲート36gに入力される第2制御信号は、共通の制御信号Vcである。制御回路60は、例えば、第2制御信号を第1制御信号と同一となるように生成する。なお、第2制御信号を第1制御信号と同一となるように生成するとは、第2制御信号と第1制御信号とが例えば想定する誤差の範囲内で互いに類似するとみなせる程度に一致していればよく、互いに完全に一致することに限定されるものではない。これにより、第1制御信号及び第2制御信号が通る信号ラインを共通化できるので、受信回路101の小型化が可能となる。
制御回路60は、差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅が大きくなるほど、ドレイン35dとソース35sとの間の抵抗値及びドレイン36dとソース36sとの間の抵抗値が減少するように、制御信号Vcを制御する。これにより、差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅が大きくなるほど、ドレイン35dとソース35sとの間に流れる電流及びドレイン36dとソース36sとの間に流れる電流が増大するので、差動電流信号(Ip,In)の振幅が減少する。その結果、第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnが増大しても、差動電流信号(Ip,In)の増大が抑制されるので、差動アンプ70における第1反転増幅器41及び第2反転増幅器51の飽和が抑えられ、差動電圧信号(Vp,Vn)の歪みを抑制できる。
制御回路60は、例えば、差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅が大きくなるほど、ゲート35gに印加されるゲート電圧及びゲート36gに印加されるゲート電圧が大きくなるように、制御信号Vcの電圧値を大きくする。例えば、制御信号Vcの電圧が、ドレイン35dの電圧およびソース35sの電圧よりも低いとき、第1FET35はオフ状態となり、ドレイン35dとソース35sとの間に電流は流れなくなる。このとき、第1電流信号Idpは、そのまま正相入力電流Ipとして第1トランスインピーダンスアンプ40に入力される。制御信号Vcの電圧が、ドレイン35dの電圧あるいはソース35sの電圧よりも第1FET35の閾値電圧以上に高いとき、第1FET35はオン状態となり、ドレイン35dとソース35sとの間に電流が流れるようになる。ドレイン35dとソース35sとの間に流れる電流の大きさは、ドレイン35dとソース35sとの間のオン抵抗の大きさに依存する。制御信号Vcの電圧が大きくなるほど、オン抵抗は小さくなり、ドレイン35dとソース35sとの間に流れる電流は大きくなる。また、例えば、制御信号Vcの電圧が、ドレイン36dの電圧およびソース36sの電圧よりも低いとき、第2FET36はオフ状態となり、ドレイン36dとソース36sとの間に電流は流れなくなる。このとき、第2電流信号Idnは、そのまま逆相入力電流Inとして第2トランスインピーダンスアンプ50に入力される。制御信号Vcの電圧が、ドレイン36dの電圧あるいはソース36sの電圧よりも第2FET36の閾値電圧以上に高いとき、第2FET36はオン状態となり、ドレイン36dとソース36sとの間に電流が流れるようになる。ドレイン36dとソース36sとの間に流れる電流の大きさは、ドレイン36dとソース36sとの間のオン抵抗の大きさに依存する。制御信号Vcの電圧が大きくなるほど、オン抵抗は小さくなり、ドレイン36dとソース36sとの間に流れる電流は大きくなる。例えば、第1FET35の電気的特性を第2FET36の電気的特性と同じとなるように設定した場合、制御信号Vcに対してドレイン35dとソース35sとの間に流れる電流の大きさは、ドレイン36dとソース36sとの間に電流の大きさと等しくなる。従って、第1電流信号Idpと第2電流信号Idnが同じ振幅を有するとき、第1FET35および第2FET36によってバイパスされる電流がながれても、正相入力電流Ipと逆相入力電流Inとが同じ振幅を有するようにすることができる。
[本開示の第2実施形態の詳細]
本開示の第2実施形態における受信回路及び光受信回路の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。第1実施形態と同様の構成及び効果の説明については、上述の説明を援用することで、省略又は簡略する。
図5は、第2実施形態における光受信回路の構成例を示す図である。図5に示す光受信回路202は、第1受光素子11、第2受光素子12及び受信回路102を備える。受信回路102は、制御回路60が第1制御信号Vc1及び第2制御信号Vc2を生成する点で、受信回路101(図4)と相違する。
図5に示す制御回路60は、差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅を検出し、その検出結果に応じて第1制御信号Vc1及び第2制御信号Vc2を生成する。制御回路60は、差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅が大きくなるほど、ドレイン35dとソース35sとの間に流れる電流が増大するように、第1制御信号Vc1を制御する。制御回路60は、差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅が大きくなるほど、ドレイン36dとソース36sとの間に流れる電流が増大するように、第2制御信号Vc2を制御する。これにより、第1実施形態と同様、第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnが増大しても、差動電流信号(Ip,In)の増大が抑制される。その結果、差動アンプ70における第1反転増幅器41及び第2反転増幅器51の飽和が抑えられ、差動電圧信号(Vp,Vn)の歪みを抑制できる。また、第1制御信号Vc1と第2制御信号Vc2とを別々に調整できるので、例えば、第1FET35のオン抵抗と第2FET36のオン抵抗との間に製造ばらつきによる差異が生じていても、第1FET35とオン抵抗と第2FET36のオン抵抗が同じ値になるように補償することで差動電圧信号(Vp,Vn)の歪みを精度良く抑制できる。
[一比較形態の詳細]
次に、本開示の実施形態と比較するための一比較形態について、図面を参照して説明する。
図1は、一比較形態における光受信回路の構成例を示す図である。図1に示す光受信回路200は、第1光信号Sp及び第2光信号Snから差動電圧信号(Vp,Vn)を生成する。一対の第1光信号Sp及び第2光信号Snは、互いに位相が反転した差動の光信号であり、第1光信号Spは、差動の光信号の正相成分であり、第2光信号Snは、差動の光信号の逆相成分である。光受信回路200は、第1受光素子111、第2受光素子112及び受信回路100を備える。
第1受光素子111は、第1光信号Spを受光し、第1電流信号Idpを生成する。第2受光素子112は、第2光信号Snを受光し、第2電流信号Idnを生成する。第1受光素子111及び第2受光素子112は、例えば、フォトダイオードである。第1受光素子111は、第2受光素子112の電気的・光学的特性と同じ電気的・光学的特性を有していることが好ましい。例えば、第1受光素子111は、第2受光素子112と同じ材料によって同じ構造となるように形成されていてもよい。第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnは、差動入力電流(Idp、Idn)を構成する。
受信回路100は、第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnに応じて差動電圧信号(Vp,Vn)を生成する。差動電圧信号(Vp,Vn)は、第1電圧信号Vpと第2電圧信号Vnとによって構成される。第1電圧信号Vpは、差動電圧信号(Vp,Vn)の正相成分となっており、第2電圧信号Vnは、差動電圧信号(Vp,Vn)の逆相成分となっている。受信回路100は、例えば、第1受光素子111のアノードに電気的に接続される。受信回路100は、例えば、第2受光素子112のアノードに電気的に接続される。より詳細には、受信回路100は、一対の入力端子(差動入力端子)を有し、差動入力端子の一方は、第1受光素子111のアノードに電気的に接続され、差動入力端子の他方は、第2受光素子112のアノードに電気的に接続される。従って、差動入力電流Idp、Idnは、差動入力端子に入力される。受信回路100は、差動入力信号Idp、Idnを差動電圧信号(Vp,Vn)に変換する。受信回路100は、第1インダクタ133、第1トランスインピーダンスアンプ140、第2インダクタ134、第2トランスインピーダンスアンプ150、FET135及び制御回路160を備える。
第1インダクタ133は、第1受光素子111と第1トランスインピーダンスアンプ140との間に電気的に接続される。第1トランスインピーダンスアンプ140は、自身に入力される正相入力電流Ipを正相出力電圧Vpに変換する。第1トランスインピーダンスアンプ140は、増幅率Aの第1反転増幅器141と、第1反転増幅器141の入出力間に接続された第1帰還抵抗142とを有する。
第2インダクタ134は、第2受光素子112と第2トランスインピーダンスアンプ150との間に電気的に接続される。第2トランスインピーダンスアンプ150は、自身に入力される逆相入力電流Inを逆相出力電圧Vnに変換する。第2トランスインピーダンスアンプ150は、増幅率Aの第2反転増幅器151と、第2反転増幅器151の入出力間に接続された第2帰還抵抗152とを有する。
FET135は、ゲート135g、ドレイン135d及びソース135sを有する電界効果型トランジスタである。ゲート135gは、制御信号Vcを受ける制御端子である。ドレイン135dは、第1インダクタ133と第1トランスインピーダンスアンプ140とを結ぶ信号経路に接続される電流端子である。ソース135sは、第2インダクタ134と第2トランスインピーダンスアンプ150とを結ぶ信号経路に接続される電流端子である。ドレイン135d及びソース135s間のインピーダンスは、ゲート135gに印加される制御信号Vcに応じて変化する。例えば、制御信号Vcの電圧値が大きくなると、ドレイン135d及びソース135s間のインピーダンスは小さくなり、制御信号Vcの電圧値が小さくなると、ドレイン135d及びソース135s間のインピーダンスは大きくなる。FET135は、ドレイン135d及びソース135sについて対称的な電気的特性を有することが好ましい。ここでいう対称性とは、例えば、ドレイン135d及びソース135sを互いに入れ換えたときに、ドレイン135d及びソース135sを入れ換える前と同様の電気的特性を示すことをいう。例えば、ドレイン135d及びソース135sを入れ換えたときに、ドレイン135dからソース135sに流れるドレイン電流が、ドレイン135d及びソース135sを入れ換える前のドレイン135dからソース135sに流れるドレイン電流と同じ大きさを有するとき、FET135は、対称的な電気的特性を有する。FET135が対称性を有する場合、ドレイン135dを第2インダクタ134と第2トランスインピーダンスアンプ150とを結ぶ信号経路に接続してもよく、ソース135sを第1インダクタ133と第1トランスインピーダンスアンプ140とを結ぶ信号経路に接続してもよい。
制御回路160は、差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅を検出し、その検出結果に応じて制御信号Vcを生成する。差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅は、第1電圧信号Vpと第2電圧信号Vnとの差電圧Vp-Vnの絶対値として求められる。制御回路160は、差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅が大きくなるほど、ドレイン135dとソース135sとの間に流れる電流が増大するように、制御信号Vcを制御する。なお、制御回路160は、差動電圧信号(Vp,Vn)の振幅が所定の値より大きくなったときにドレイン135dとソース135sとの間に電流を流すように、制御信号Vcを制御してもよい。
図2は、一比較形態における光受信回路の通過帯域特性を例示する図である。図2は、図1に示す受信回路100において、第1インダクタ133及び第2インダクタ134のインダクタンスの違いによる、ゲイン(差動利得)の周波数特性を示す。第1インダクタ133のインダクタンスをLpとし、第2インダクタ134のインダクタンスをLnとする。図2において、横軸の周波数は、第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnの周波数を表し、縦軸のゲインは、差動利得G(=(Vinp-Vinn)/(Idp-Idn))を表す。差動利得Gの単位はΩ(オーム)であり、差動利得Gはインピーダンスによって表される。図2の縦軸は、周波数が0[Hz]のときの差動利得G(0)を基準として、周波数がf[Hz]のときの差動利得G(f)を20×log((G(f)/G(0))によってデシベル表示している。デシベル表示のときの差動利得Gの単位は、便宜的にdBΩで表している。Vinpは、第1トランスインピーダンスアンプ140に入力される正相入力電圧を表し、Vinnは、第2トランスインピーダンスアンプ150に入力される逆相入力電圧を表す。正相入力電圧Vinpと逆相入力電圧Vinnとは、差動入力電圧(Vinp、Vinn)を構成する。図2は、FET135がオフの状態のときの差動利得Gの周波数特性を示す。
図2に示すように、第1インダクタ133及び第2インダクタ134は、ゲインの周波数特性にピーキング特性を持たせ、ゲインが周波数の増加と共に低下してゆく前にゲインのピーク値を高くする効果を奏する。インダクタンスLp,Lnが大きくなるほど、ゲインのピーク値が高くなり、信号通過帯域でのゲインの低下を抑制できる。
しかしながら、図3に示すように、インダクタンスLp,Lnが大きくなるほど、群遅延の周波数特性において、群遅延のピーク値が大きくなってしまう。図3は、一比較形態における光受信回路の群遅延特性を例示する図である。図3の群遅延は、差動入力電流(Idp、Idn)に対する差動入力電圧(Vinp、Vinn)の群遅延を表している。群遅延は、差動入力電流(Idp、Idn)と差動入力電圧(Vinp、Vinn)との位相差を角周波数ω(=2πf)で微分したものである。群遅延は、できるだけ零に近いことが好ましい。なお、図3は、FET135がオフの状態のときの群遅延の周波数特性を示す。
このように、図1に示す比較形態では、通過帯域特性と群遅延特性とはトレードオフの関係がある。つまり、信号通過帯域でのゲインを上げると群遅延が劣化し、群遅延の劣化を抑制すると、ゲインが低下してしまう。本開示の実施形態は、このトレードオフの関係を改善する機能を有する。
[一比較形態と第1実施形態との効果の比較]
図6は、一比較形態及び第1実施形態における光受信回路の通過帯域特性を例示する図である。図7は、一比較形態及び第1実施形態における光受信回路の群遅延特性を例示する図である。図6,7の凡例の比較形態のRonは、図1に示す受信回路100において、FET135のドレイン135dとソース135sとの間の抵抗値を表す。図6,7の凡例の実施形態のRonは、図4に示す受信回路101において、第1FET35のドレイン35dとソース35sとの間の抵抗値と第2FET36のドレイン36dとソース36sとの間の抵抗値との合成抵抗値を表す。合成抵抗値は、第1FET35のドレイン35dを第2FET36のドレイン36dに接続し、第1FET35のソース35sを第2FET36のソース36sに接続したときの並列接続の抵抗値として求められる。抵抗値1TΩ、100Ω、200Ωは、それぞれ、FETがオフの状態、FETがオンの状態、オフ状態とオン状態の中間の状態を想定した値である。
図6,7において、横軸の周波数は、第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnの周波数を表す。図6において、縦軸のゲインは、差動利得(=(Vinp-Vinn)/(Idp-Idn))を表す。図6の縦軸のゲインは、図2と同様にデシベル表示によって表している。図7において、縦軸の群遅延は、一対の受光素子から一対のトランスインピーダンスアンプまでの群遅延を表す。
図6に示すように、第1実施形態は、一比較形態に比べて、高周波数帯でのゲインの低下が抑制されているので、信号通過帯域が広帯域化されている。また、図7に示すように、同じ抵抗値で比べると、第1実施形態は、一比較形態に比べて、群遅延のピーク値が零に近づき、群遅延の劣化が抑制されている。このように、図6,7に示すデータによれば、第1実施形態は、一比較形態に比べて、通過帯域特性と群遅延特性との間でのトレードオフの関係が改善される。第2実施形態も、同様に、このトレードオフの関係が改善される。
図8は、一比較形態及び第1実施形態における光受信回路の3dB帯域特性を例示する図である。図8の縦軸は、図6に示す通過帯域特性において、1GHzのときの値を基準にしてゲインが3dB低下する周波数を表す。図6において、-3dBの横軸とそれぞれの曲線が交差する周波数について、もっとも高い周波数をその曲線についての3dB帯域と考える。図8に示すように、第1実施形態は、一比較形態に比べて、1GHzのときからゲインが3dB低下する周波数(3dB帯域)が高くなっているので、信号通過帯域が広帯域化されている。
図9は、一比較形態及び第1実施形態における光受信回路の群遅延ピーク特性を例示する図である。図9の縦軸は、図7に示す群遅延特性において、群遅延のピーク値を表す。図9に示すように、第1実施形態は、一実施形態に比べて、第1FET35および第2FET36がオフ状態かオン状態かにかかわらず、いずれの状態でも群遅延のピーク値が低下しているので、群遅延の劣化が抑制されている。
このように、図8,9に示すデータによれば、第1実施形態は、一比較形態に比べて、通過帯域特性と群遅延特性との間でのトレードオフの関係が改善される。第2実施形態も、同様に、このトレードオフの関係が改善される。
[伝達関数及び周波数応答について]
図10は、一比較形態における光受信回路の等価回路を例示する図であり、具体的には、第1受光素子111及び第2受光素子112から第1トランスインピーダンスアンプ140及び第2トランスインピーダンスアンプ150までの入力回路の等価回路を示す。図10は、FET135がオフの状態を表す。第1受光素子111から第1インダクタ133までの寄生容量、及び第2受光素子112から第2インダクタ134までの寄生容量をC、第1インダクタ133及び第2インダクタ134のインダクタンスをLとする。FET135におけるドレイン135dとソース135sとの間の容量をC、第1トランスインピーダンスアンプ140及び第2トランスインピーダンスアンプ150の入力抵抗をRとする。
図11は、第1実施形態における光受信回路の等価回路を例示する図であり、具体的には、第1受光素子11及び第2受光素子12から第1トランスインピーダンスアンプ40及び第2トランスインピーダンスアンプ50までの入力回路30の等価回路を示す。図11は、第1FET35及び第2FET36がオフの状態を表す。第1受光素子11から第1インダクタ33までの寄生容量、及び第2受光素子12から第2インダクタ34までの寄生容量をC、第1インダクタ33及び第2インダクタ34のインダクタンスをLとする。第1FET35におけるドレイン35dとソース35sとの間の容量、及び第2FET36におけるドレイン36dとソース36sとの間の容量をC、第1トランスインピーダンスアンプ40及び第2トランスインピーダンスアンプ50の入力抵抗をRとする。
図10,11に示す2つの等価回路において、第2電流信号Idnが第1電流信号Idpに対して逆相の差動駆動の場合(iin=-iip)を仮定する。iinは、第2電流信号Idnの電流値、iipは、第1電流信号Idpの電流値、vopは、第1トランスインピーダンスアンプの正相入力電圧、vonは、第2トランスインピーダンスアンプの逆相入力電圧を表す。このとき、iipからvopへの伝達関数式及び周波数応答式は、それぞれ、(1a)(1b)及び(2a)(2b)と表現できる。sは、ラプラス演算子、ωは、周波数を表す。
Figure 2022036784000002
Figure 2022036784000003
(1a)は、図10の等価回路の伝達関数式Z(s)を表し、(1b)は、図10の等価回路の周波数応答式Z(jω)を表す。(2a)は、図11の等価回路の伝達関数式Z(s)を表し、(2b)は、図11の等価回路の周波数応答式Z(jω)を表す。(1a)(1b)が、周波数項を分母のみに持つのに対し、(2a)(2b)は、分母にも分子にも周波数項を持つ。そのため、第1電流信号Idp及び第2電流信号Idnの周波数が高くなっても、実施形態は、一比較形態に比べて、周波数に対する入力回路30のゲイン及び位相の変化が緩やかになる。これにより、入力回路30の信号通過帯域が高周波数側に拡大するので、受信回路の信号通過帯域の低下を抑制できる一方、入力回路30の群遅延が零に近づくので、受信回路の群遅延の劣化を抑制できる。
図12は、一比較形態における光受信回路の周波数特性を例示する図である。図12は、上記の式(1b)において、L=300pH、C=30fF、C=30fF、R=50Ωとしたときの、ゲイン、位相及び群遅延のそれぞれの周波数特性を示す。図13は、第1実施形態における光受信回路の周波数特性を例示する図である。図13は、上記の式(2b)において、一比較形態のFET135が2分割されてたすき掛けされることを想定して、C=15fFとし、他の定数を図12の場合と同じにしたときの、ゲイン、位相及び群遅延のそれぞれの周波数特性を示す。図12,13において、群遅延は、位相を角周波数ωで微分した値に相当する。
図13の場合、図12の場合に比べて、高周波数帯までゲインおよび位相の変化が緩やかになっている。したがって、高周波数帯域でのゲインの低下が抑えられることにより信号通過帯域を広帯域化できるとともに、群遅延の変動を抑制できる。
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が可能である。
11,111 第1受光素子
12,112 第2受光素子
21 第1入力端子
22 第2入力端子
30 入力回路
31 第1ノード
32 第2ノード
33,133 第1インダクタ
34,134 第2インダクタ
35 第1FET
35g,36g,135g ゲート
35d,36d,135d ドレイン
35s,36s,135s ソース
36 第2FET
40,140 第1トランスインピーダンスアンプ
41,141 第1反転増幅器
42,142 第1帰還抵抗
50,150 第2トランスインピーダンスアンプ
51,151 第2反転増幅器
52,152 第2帰還抵抗
60,160 制御回路
70 差動アンプ
100,101,102 受信回路
135 FET
200,201,202 光受信回路
Idp 第1電流信号
Idn 第2電流信号
Ip 正相入力電流
In 逆相入力電流
Sp 第1光信号
Sn 第2光信号
Vinp 第1入力電圧
Vinn 第2入力電圧
Vp 正相出力電圧
Vn 逆相出力電圧

Claims (8)

  1. 第1電流信号及び第2電流信号に応じて差動電圧信号を生成する受信回路であって、
    前記第1電流信号を受ける第1入力端子と、
    前記第2電流信号を受ける第2入力端子と、
    第1ノード及び第2ノードを有し、前記第1入力端子及び前記第2入力端子に電気的に接続され、前記第1電流信号及び前記第2電流信号から生成した差動電流信号を前記第1ノード及び前記第2ノードから出力する入力回路と、
    前記第1ノード及び前記第2ノードに電気的に接続され、前記差動電流信号に応じて前記差動電圧信号を生成する差動アンプと、
    前記差動電圧信号の振幅を検出し、その検出結果に応じて第1制御信号及び第2制御信号を生成する制御回路と、
    を備え、
    前記入力回路は、
    前記第1入力端子と前記第1ノードとの間に電気的に接続された第1インダクタと、
    前記第2入力端子と前記第2ノードとの間に電気的に接続された第2インダクタと、
    前記第1制御信号を受ける第1制御端子と、前記第1ノードに電気的に接続された第1電流端子と、前記第2入力端子に電気的に接続された第2電流端子と、を有する第1FETと、
    前記第2制御信号を受ける第2制御端子と、前記第1入力端子に電気的に接続された第3電流端子と、前記第2ノードに電気的に接続された第4電流端子と、を有する第2FETと、
    を備える、受信回路。
  2. 前記差動アンプは、
    前記第1ノードに電気的に接続され、前記差動電流信号の正相成分から前記差動電圧信号の正相成分を生成する第1トランスインピーダンスアンプと、
    前記第2ノードに電気的に接続され、前記差動電流信号の逆相成分から前記差動電圧信号の逆相成分を生成する第2トランスインピーダンスアンプと、を有する、請求項1に記載の受信回路。
  3. 前記第2トランスインピーダンスアンプは、前記第1トランスインピーダンスアンプの回路構成と同じ回路構成を有する、請求項2に記載の受信回路。
  4. 前記第2インダクタは、前記第1インダクタのインダクタンスと同じインダクタンスを有する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の受信回路。
  5. 前記第2FETは、前記第1FETのトランジスタ構造と同じトランジスタ構造を有する、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の受信回路。
  6. 前記制御回路は、前記第2制御信号を前記第1制御信号と同一となるように生成する、請求項5に記載の受信回路。
  7. 前記制御回路は、前記振幅が大きくなるほど、前記第1電流端子と前記第2電流端子との間の抵抗値及び前記第3電流端子と前記第4電流端子との間の抵抗値が減少するように、前記第1制御信号及び前記第2制御信号を制御する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の受信回路。
  8. 第1光信号及び第2光信号から差動電圧信号を生成する光受信回路であって、
    前記第1光信号に応じて第1電流信号を生成する第1受光素子と、
    前記第2光信号に応じて第2電流信号を生成する第2受光素子と、
    前記第1受光素子から前記第1電流信号を受ける第1入力端子と、
    前記第2受光素子から前記第2電流信号を受ける第2入力端子と、
    第1ノード及び第2ノードを有し、前記第1入力端子及び前記第2入力端子に電気的に接続され、前記第1電流信号及び前記第2電流信号から生成した差動電流信号を前記第1ノード及び前記第2ノードから出力する入力回路と、
    前記第1ノード及び前記第2ノードに電気的に接続され、前記差動電流信号に応じて前記差動電圧信号を生成する差動アンプと、
    前記差動電圧信号の振幅を検出し、その検出結果に応じて第1制御信号及び第2制御信号を生成する制御回路と、
    を備え、
    前記入力回路は、
    前記第1入力端子と前記第1ノードとの間に電気的に接続された第1インダクタと、
    前記第2入力端子と前記第2ノードとの間に電気的に接続された第2インダクタと、
    前記第1制御信号を受ける第1制御端子と、前記第1ノードに電気的に接続された第1電流端子と、前記第2入力端子に電気的に接続された第2電流端子と、を有する第1FETと、
    前記第2制御信号を受ける第2制御端子と、前記第1入力端子に電気的に接続された第3電流端子と、前記第2ノードに電気的に接続された第4電流端子と、を有する第2FETと、
    を備える、光受信回路。
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