JP2022036636A - 圧排体 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧排体だけで臓器を支えることが容易であり、変形しにくく作業の操作性を向上可能な圧排体を提供することである。【解決手段】圧排体100は、圧排部1と、第1ポケット3と、支持体5とを備える。圧排部1はスポンジにより形成されており平面状である。第1ポケット3は圧排部1の表面に結合され、鉗子7の先端部を挿入可能である。支持体5は圧排部1に取り付けられている。【選択図】図5

Description

本開示は、圧排体に関する。
内視鏡下手術においては、複数の鉗子が用いられる。鉗子はたとえば臓器を掴んだり押さえたりするために用いられる器具である。ただし手術時に処置を行わない臓器については、手術中は保護または押し上げられる(圧排される)必要がある。そのためには圧排の専用具の代わりに把持鉗子と呼ばれる鉗子が用いられることがある。
把持鉗子を臓器の圧排に用いる場合、金属製の鉗子の把持部が臓器に対して滑ったり、把持部が臓器を傷つけたりする課題がある。そこでこのような課題を解決する観点から、たとえば実用新案登録第3158948号公報(特許文献1)には、ガーゼで形成された袋を用いて、当該袋内に鉗子の把持部を包んだものを用いて臓器を圧排する技術が提案されている。
実用新案登録第3158948号公報
しかし実用新案登録第3158948号公報に開示の圧排体としての圧排補助材は、鉗子がガーゼの袋から外れたときに、圧排体だけで臓器を支えることが困難である。またガーゼからなる圧排体は変形しやすいため圧排作業での操作性が低下する可能性がある。
本開示は上記の課題に鑑みなされたものである。その目的は、圧排体だけで臓器を支えることが容易であり、変形しにくく操作性を向上可能な圧排体を提供することである。
本開示に従った圧排体は、圧排部と、ポケットと、支持体とを備える。圧排部はスポンジにより形成されており平面状である。ポケットは圧排部の表面に結合され、鉗子の先端部を挿入可能である。支持体は圧排部に取り付けられている。
本開示によれば、圧排体だけで臓器を支えることが容易であり、変形しやすく操作性を向上可能な圧排体を提供することができる。
実施の形態1の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様を示す概略図である。 図1の鉗子の先端部の概略拡大図である。 実施の形態1の圧排体を上面側から見た概略図である。 実施の形態1の圧排体を下面側から見た概略図である。 実施の形態1の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。 実施の形態2の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。 実施の形態3の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。 実施の形態4の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。 実施の形態5の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様を示す概略図である。 実施の形態5の圧排体を上面側から見た概略図である。 実施の形態5の圧排体を下面側から見た概略図である。 実施の形態5の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。 実施の形態6の第1例の圧排体を下面側から見た概略図である。 実施の形態6の第2例の圧排体を下面側から見た概略図である。 実施の形態7の第1例の圧排体を下面側から見た概略図である。 実施の形態7の第2例の圧排体を下面側から見た概略図である。 実施の形態8の第1例の圧排体を下面側から見た概略図である。 実施の形態8の第1例の圧排体を上面側から見た概略図である。 実施の形態8の第1例の圧排部の、結合部が形成される前の状態を示す概略図である。 実施の形態8の第2例の圧排体を下面側から見た概略図である。 実施の形態8の第3例の圧排体を下面側から見た概略図である。 実施の形態8の第3例の圧排体を上面側から見た概略図である。 実施の形態9の第1例の圧排体が鉗子に固定された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。 実施の形態9の第2例の圧排体が鉗子に固定された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。 実施の形態9の第3例の圧排体が鉗子に固定された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。 実施の形態10の圧排体が鉗子に固定された態様を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら、各実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の圧排体と、そこに挿入される鉗子の全体の概略図である。図2は、図1の鉗子の先端部の概略拡大図である。図3は、実施の形態1の圧排体を上面側から見た概略図である。図4は、実施の形態1の圧排体を下面側から見た概略図である。図5は、実施の形態1の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。
図1を参照して、本実施の形態の圧排体100は、リトラクティブメンブレンと呼ばれる部材である。圧排体100は、鉗子7の先端部を挿入可能である。鉗子7は、内視鏡下手術に用いられる器具である。鉗子7はたとえば把持鉗子であり、挿入部70と、把持部71とを主に含んでいる。挿入部70は、手術時に体内に挿入される、棒状の部分である。鉗子7の先端部には、把持部71が設けられている。把持部71は、手術時に臓器等を把持する部分である。なおここでは後述するように把持部71は圧排体100のポケットに挿入される部分である。図2を参照して、把持部71は、金属製の2つの部材がV字形状となるように配置され、2つの部材の間の角度を変えることにより対象物を把持したり把持しなかったりの調整ができる。
図3、図4および図5を参照して、圧排体100は、圧排部1と、第1ポケット3と、第2ポケット4と、支持体5とを備えている。圧排部1は、平面状を有している。圧排部1は、たとえばひし形に近い形状の四角形の4つの角部が面取りされた形状を有しているが、これに限られない。圧排部1は、スポンジにより形成された、薄いシート状の部材である。その中でも圧排部1は、たとえばセルローススポンジにより形成されてもよい。圧排部1は、上面11と、その反対側の下面12との2つの表面を有している。上面11は、図1では上側を向き、手術を行なう医師が視認可能な側の表面である。下面12は、下側を向き、保護しようとする臓器に直接接する側の表面である。
図3および図5に示すように、第1ポケット3は、圧排部1の上面11に結合されている。第1ポケット3は、挿入口31と、その反対側の端部32とを有している。つまり挿入口31および端部32はともに第1ポケット3の外縁である。端部32は挿入口31と対向しており、挿入口31から最も離れた部分である。第1ポケット3はその外縁に隣接する、外縁よりもやや内側の領域に形成される結合部30において、圧排部1の表面の一部である上面11に結合されている。ただし第1ポケット3は圧排部1の表面の一部である下面12に結合されてもよい。挿入口31に隣接する領域、つまり挿入口31側には結合部30は形成されない。挿入口31から、第1ポケット3と圧排部1との隙間に鉗子7が挿入されるためである。第1ポケット3は、圧排部1と同じく、スポンジにより形成されていることが好ましく、セルローススポンジにより形成されてもよい。しかし第1ポケット3は、圧排部1の材料と異なる材料により構成されていてもよく、たとえばプラスチック製であってもよい。ポケットの1つである第1ポケット3は、鉗子7の先端部、すなわち把持部71を挿入可能である。ここでの先端部には、把持部71と、これに隣接する挿入部70の一部の領域との双方が含まれてもよい。また鉗子7の先端部が第1ポケット3に挿入可能であるとは、鉗子7の先端部が、第1ポケット3とこれが結合された圧排部1(たとえば上面11)との間に挟まれた領域に挿入可能であることを意味する。
図4に示すように、第2ポケット4は、圧排部1の下面12に結合されている。第2ポケット4は、たとえば図3~図5の上下方向に延びる矩形の平面形状を有している。第2ポケット4はその外側に隣接する、外縁よりもやや内側の領域に形成される結合部40において、圧排部1の表面の一部である下面12に結合されている。ただし特に第1ポケット3が下面12に結合される場合には、第2ポケット4は圧排部1の表面の一部である上面11に結合されてもよい。すなわち第2ポケット4の結合部40は、第2ポケット4の矩形の4辺の外縁のうち1対の短辺の1つに隣接する短辺領域40aを除く、他の3辺に隣接する領域に形成されていることが好ましい。この場合は短辺領域40aにおいては結合部40が形成されず、支持体5は圧排部1に結合されていない。
支持体5は、たとえば図3~図5の上下方向に延びる矩形で薄い板状の平面形状を有している。支持体5はプラスチック製であることが好ましい。ただしこれに限らず、支持体5はたとえばスポンジ製であってもよい。
第2ポケット4には支持体5が収納されている。第2ポケット4に支持体5を入れることにより、支持体5が第2ポケット4に収納される。なおここで支持体5が第2ポケット4に収納されているとは、支持体5が第2ポケット4とこれが結合された圧排部1(たとえば下面12)との間に配置されることを意味する。あるいは、支持体5は圧排部1の内部に埋め込まれていてもよい。さらに支持体5は、圧排部1の下面12(または上面11)に直接結合されてもよい。つまり支持体5は下面12などに縫合されてもよいし、縫合以外の接着手段により下面12などに接着されてもよい。以上のように、支持体5は、第2ポケット4に収納されている場合と、圧排部1の内部に埋め込まれた場合と、圧排部1に直接結合されている場合との3通りが想定される。これら3通りを併せてここでは支持体5が圧排部1に取り付けられていると表現する。またこれら双方以外の何らかの方法により支持体5が圧排部1に拘束される場合も、ここでは支持体5が圧排部1に取り付けられていると表現することとする。
また図3~図5に示すように、造影材6をさらに備えてもよい。造影材6は、支持体5と同様に、たとえば図3~図5の上下方向に延びる矩形で薄い板状の平面形状を有している。造影材6は、たとえば硫酸バリウムとスチレン系エラストマーとが混合された材質からなる。造影材6は、手術後に圧排部1を患者の体腔外に取り出し忘れたとしても、手術後に患者の体腔内をX線検査する際に確認することで、患者の体腔内に圧排部1が残存したままとなることを防止するための部材である。このことは以降の各実施の形態においても同様である。
なお第2ポケット4に支持体5および造影材6が収納された後、短辺領域40aにも第2ポケット4の他の3辺と同様に結合部40が形成されてもよいし、形成されなくてもよい。このことは以降の各実施の形態においても同様である。また図3などでは支持体5が造影材6よりも上面11側に配置されるよう、第2ポケット4に収納されているがこれに限られない。造影材6が支持体5よりも上面11側に配置されるよう、第2ポケット4に収納されてもよい。
結合部30,40はたとえば縫合部であってもよいし、縫合以外の接着手段により接着されていてもよい。図3~図5では結合部30は縫合部であるため、図4の第1ポケット3が結合される上面11と反対側の下面12上にも結合部30が視認可能である。図3~図5では結合部40は縫合部であるため、図4の支持体5が結合される下面12と反対側の上面11上にも結合部40が視認可能である。なお結合部30は、第2ポケット4および支持体5と重なる領域には形成されなくてもよい。
図3および図5において、鉗子7の先端部は第1ポケット3に挿入されている。支持体5は、第1ポケット3に挿入される鉗子7の延びる方向に交差する方向に延びている。すなわち図3および図5において、第1ポケット3に挿入される鉗子7は左右方向に沿って延びているが、支持体5は上下方向に沿って延びている。言い換えれば、挿入口31と端部32とを結ぶ方向と、支持体5が延びる方向とは、互いに交差している(たとえば互いにほぼ垂直となっている)。
支持体5の延在方向の端部に隣接する領域には目印Mが設けられていることが好ましい。具体的には、支持体5の延在方向、すなわち図3~図5の上下方向の上側および下側の端部に隣接する(支持体5の延長線上の)領域であり、たとえば圧排部1の上面11上の領域の一部に、視認可能な目印Mが形成されていることが好ましい。より詳しくは、当該目印Mは、たとえば支持体5を収納する第2ポケット4の延在方向である図3~図5の上下方向の端部に隣接する、第2ポケット4の延長部分と重なる圧排部1の上面11の領域に、形成されることが好ましい。ただし目印Mは、支持体5の延在方向の端部に隣接する第2ポケット4の表面の一部、すなわち第2ポケット4の延在方向の端部の表面上に形成されてもよい。目印Mは、支持体5の色とは異なる色に着色されたものであってもよい。あるいは目印Mは、支持体5の一部を他の部分に対して凹形状または凸形状となるように形状変更されたものとして形成されてもよい。
図3に示すように、第1ポケット3は、鉗子7を挿入可能な挿入口31の幅W1よりも、挿入口31と反対側の端部32の幅W2の方が広いことが好ましい。より具体的には、たとえば幅W2は幅W1よりも2倍以上大きいことが好ましい。その中でも幅W2は幅W1よりも3倍以上大きいことがより好ましい。このような形状とするために、第1ポケット3は、平面視にて、その中に挿入される鉗子7の1対の把持部71が互いに開いた状態における把持部71に沿った方向に延びる外縁としての1対の幅拡張部33を有している。幅拡張部33は、図3の上下方向、および左右方向のいずれに対しても傾斜した角度でたとえば直線状、あるいは直線状に近い曲線状に延びている。図3~図5では、挿入口31と、端部32と、幅拡張部33とにより、第1ポケット3の外縁が形成されている。図3~図5の幅拡張部33は、支持体5の延びる方向における挿入口31の一方の端部と端部32の一方の端部とを結ぶ。このため第1ポケット3の外縁の全体は、扇形に近い平面形状である。図3~図5の幅拡張部33は、支持体5の延びる方向における挿入口31の他方の端部と端部32の他方の端部とを結ぶ。
第1ポケット3の挿入口31は、平面視において直線状に延びている。これに対し、第1ポケット3の端部32は、挿入口31と反対側に突出する凸形状を形成していることが好ましい。つまり端部32は、端部32と挿入口31とを結ぶ図3~図5の左右方向について挿入口31から離れるように、第1ポケット3の外側に向けて湾曲するような凸形状を有している。この凸形状は円弧状または楕円状であってもよいし、円弧状または楕円状とは異なる曲線であってもよい。
内視鏡下手術時における圧排体100の使用方法は以下のとおりである。まず鉗子7を患者の体腔内に挿入するための穴が、患者の腹部に形成される。次に、上記の圧排体100が、たとえば支持体5の延びる方向に交差する図3~図5の左右方向(端部32と挿入口31とを結ぶ方向)が周回方向となるように巻かれる。この巻かれた圧排体100が、患者の腹部に形成された穴から、体腔内に挿入される。巻かれていた圧排体100は、患者の体腔内にて広げられる。
圧排体100の第1ポケット3に鉗子7の把持部71など、つまりたとえば把持部71および挿入部70の一部が挿入される。把持部71が第1ポケット3の内部で広げられることで、第1ポケット3から鉗子7の把持部71が抜けなくなる。このため鉗子7に圧排体100が固定される。手術における処置対象の臓器の周囲にある処置を行なわない臓器は、鉗子7に固定された圧排体100を被せられることにより保護される。あるいは当該処置されない臓器は、鉗子7に固定された圧排体100により下方から加圧され、押し上げられる。手術終了後に、鉗子7および圧排体100が体腔外へ取り出される。このとき、圧排体100に設けられた目印Mが確認される。なお患者の腹部には複数の穴が形成されている。当該穴から挿入された内視鏡を用いて、体腔内、および体腔内の目印Mの位置が目視で確認される。たとえばこの目印Mが、鉗子7の把持部71により掴まれ、上記の穴から体腔外へ取り出される。
このような目印Mが支持体5の延在方向の端部に隣接する領域(たとえば第2ポケット4の延在方向の端部の外側に隣接する第2ポケット4の延在領域)に設けられている。目印Mの部分を掴みながら再度圧排体100を鉗子7の周囲に巻きつけることで、圧排体100を体腔外へ引き出す際の圧排体100の破損を抑制できる。また目印Mを掴みながら引き出すことにより、体腔内から圧排体100および鉗子7の先端部をスムーズに引き出すことができる。
次に、本実施の形態の圧排体100の作用効果について説明する。本実施の形態に係る圧排体100は、圧排部1と、ポケットである第1ポケット3と、支持体5とを備えている。圧排部1はスポンジにより形成されており平面状の部材である。第1ポケット3は圧排部1の表面であるたとえば上面11に結合され、鉗子7の先端部の把持部71などを挿入可能である。支持体5は圧排部1に取り付けられている。
圧排部1の表面である上面11上に支持体5が取り付けられる。これにより、たとえ鉗子7が第1ポケット3から外れたときであっても、圧排体100だけで臓器を支持したり、臓器を保護、押し上げたりする効果が十分に得られる。支持体5はたとえばプラスチック製であれば、圧排部1よりも硬く変形しにくい。このため支持体5を有する圧排体100はその全体が変形しにくく、鉗子7で臓器を圧排する作業が容易となり、当該作業における圧排体100の操作性を向上できる。支持体5を備える圧排体100により臓器を圧排することで、当該臓器を安全な場所へ確実に圧排、支持可能である。
圧排部1がスポンジにより形成されれば、これが体腔内で水分を吸収すると膨張する。この水分は、たとえば圧排部1に押し当てられたチューブにより吸引される。このためいったん膨張した圧排部1の体積が収縮する。これにより処置終了後に圧排部1を体腔内から取り出すことが容易となる。
本実施の形態の圧排体100では、支持体5は、第1ポケット3に挿入される鉗子7の延びる方向に交差する方向に延びていてもよい。これにより、たとえば第1ポケット3に挿入される鉗子7の延びる方向に沿って長く延びる支持体5に比べて、鉗子7により臓器を押して上げる(押し上げる)動作が容易に行なえる。また支持体5が鉗子7の延びる方向に交差すれば、支持体5と鉗子7とにより2次元の平面が形成される。この平面が圧排体100としての臓器を押し上げる機能を高め、圧排体100の剛性を高める。このため臓器をより強い力で安定に圧排することができる。またこの構成により、圧排体100に対して鉗子7がより強く固定される。
本実施の形態の圧排体100では、第1ポケット3は、鉗子7を挿入可能な挿入口31の幅W1よりも、挿入口31と反対側の端部32の幅W2の方が広くてもよい。このようにすれば、第1ポケット3内で鉗子7の把持部71を構成する2つの金属材の間の角度を容易に調整できる。このため把持部71による臓器の圧排がより容易に行なえる。
本実施の形態の圧排体100では、第1ポケット3の端部32は、挿入口31と反対側に突出する凸形状を形成するように湾曲していてもよい。これにより、たとえば端部32が挿入口31と同じく直線状である場合に比べて、第1ポケット3内で開かれた鉗子7の把持部71の先端から端部32までの距離が短くなる。このため端部32が挿入口31と同じく直線状である場合に比べて、鉗子7が臓器側に圧排のための押圧力を加えやすくなる。
圧排部1、第1ポケット3および支持体5は、薄すぎると圧排体100としての機能が損なわれる。またこれらは厚すぎると体腔内で圧排体100が過剰に膨潤し、水分を吸っても小さくならず、使用後に圧排体100を体腔内から引き出すことが困難となる。このため各部の厚みを適度な厚みとすることにより、圧排体100としての機能を高めることができる。
本実施の形態の圧排体100は、図3~図5の上下方向に支持体5が延びる長さが、当該上下方向の圧排部1の寸法の80%以上であることが好ましい。つまり圧排体100は、図3~図5にて挿入口31と端部32とを結ぶ方向に交差する方向の支持体5の寸法が、同方向について圧排部1の延びる対角線の長さの80%以上の長さを有することが好ましい。このようにすれば、支持体5により臓器を支える効果がいっそう高められる。支持体5が十分な長さを有するためである。なお支持体5の延びる長さは、支持体5の延びる方向についての圧排部1の寸法の90%以上であることがより好ましい。
本実施の形態の圧排体100は、支持体5が、圧排体100全体の重心Gを通る位置に配置されることが好ましい。このようにすれば、支持体5により臓器を支える効果がいっそう高められる。
その他、本実施の形態の圧排体100は、以下の特徴を有することが好ましい。図3における第1ポケット3の端部32の凸形状の頂点と、そこから第1ポケット3に挿入される鉗子7の延びる左右方向についての(端部32に対向するこれに最も近い)圧排部1の外縁までの距離W3は極力短い方が好ましい。なお端部32の凸形状の頂点とは、支持体5の延びる上下方向についての端部32の凸形状の中央部であり、端部32が図3の左側に最も突起した部分である。具体的には、たとえば図3での支持体5およびこれを収納する第2ポケット4のいずれかの左右方向の中央部における第1ポケット3の幅拡張部33から、支持体5の延びる上下方向(鉗子7の延びる左右方向に交差する方向)についての圧排部1の(幅拡張部33に対向するこれに最も近い)外縁までの距離をW4とすれば、W3はW4よりも短いことが好ましい。このようにすれば、支持体5も鉗子7も何も配置されず、圧排部1だけが存在するために、変形しやすくて臓器を圧排しにくい領域を減少させ、圧排体100の作業性を向上できる。
また、本実施の形態の本実施の形態の圧排体100は、支持体5の延びる方向(端部32と挿入口31とを結ぶ方向に交差する方向)についての圧排部1の対角線状の寸法が、それに交差する方向すなわち端部32と挿入口31とを結ぶ方向であり挿入された鉗子7の延びる方向の圧排部1の対角線状の寸法よりも長い。このような構成であってもよい。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。図6を参照して、これは実施の形態1での図5に対応する。本実施の形態の圧排体100は、大筋で実施の形態1の圧排体100と同様の構成を有するため、同一の構成要素には同一の符号を付し、特徴および作用効果等が同一である限りその説明を繰り返さない。ただし本実施の形態の圧排体100は、端部32が平面視において、挿入口31と同様に、直線状に延びている。つまり端部32と挿入口31とはともに、支持体5の延びる上下方向(端部32と挿入口31とを結ぶ方向に交差する方向)に沿って延びている。端部32が直線状であるために、図6のように、第1ポケット3の外縁は、端部32と幅拡張部33との間に、端部32と挿入口31とを結ぶ左右方向に延びる介在部34を有してもよい。このような構成であってもよい。端部32がこのような構成を有する圧排体100は、端部32が曲線状である実施の形態1(図3)の圧排体100と比較して、結合部30での縫製などの加工がしやすいとの作用効果を奏する。
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。図7を参照して、これは実施の形態1での図5に対応する。本実施の形態の圧排体100は、大筋で実施の形態1の圧排体100と同様の構成を有するため、同一の構成要素には同一の符号を付し、特徴および作用効果等が同一である限りその説明を繰り返さない。ただし本実施の形態の圧排体100は、第1ポケット3と圧排部1との結合部30が、第1ポケット3の外縁に隣接する領域のみならず、平面視における上記外縁に隣接する領域よりも内側の領域にも形成されている。この内側の結合部30は、たとえば扇形に近い平面形状を有する第1ポケット3の、1対の幅拡張部33のそれぞれに沿う部分と、曲線状の端部32に沿う部分とを有し、これらが扇形に近い平面形状を形成している。ただし上記内側の結合部30は扇形に近い平面形状(周回し扇形を形成する形状)でなくてもよく、たとえば扇形の一部のみを形成するような(周回せず一部が欠落するような)直線または曲線であってもよい。外側の結合部30の幅拡張部33に沿って延びる部分と、内側の結合部30の幅拡張部33に沿って延びる部分との間の領域が1対形成される。鉗子7が第1ポケット3に挿入された状態では、この1対の領域のそれぞれに、開いた状態の1対の把持部71のそれぞれが収納される。このような構成であってもよい。このように閉じられた結合部30を外側と内側とに2つ有する圧排体100は、把持部71をより安定に第1ポケット3内に収納できる。
(実施の形態4)
図8は、実施の形態4の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。図8を参照して、これは実施の形態1での図5に対応する。本実施の形態の圧排体100は、大筋で実施の形態1の圧排体100と同様の構成を有するため、同一の構成要素には同一の符号を付し、特徴および作用効果等が同一である限りその説明を繰り返さない。ただし本実施の形態の圧排体100は、支持体5の延びる方向(端部32と挿入口31とを結ぶ方向に交差する方向)についての圧排部1の対角線状の寸法が、それに交差する方向すなわち端部32と挿入口31とを結ぶ方向であり挿入された鉗子7の延びる方向の圧排部1の対角線状の寸法よりも短い。このような構成であってもよい。
(実施の形態5)
図9は、実施の形態5の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様を示す概略図である。図10は、実施の形態5の圧排体を上面側から見た概略図である。図11は、実施の形態5の圧排体を下面側から見た概略図である。図12は、実施の形態5の圧排体に鉗子の先端部が挿入された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。図9~図12を参照して、図9、図10、図11、図12は実施の形態1での図1、図3、図4、図5に対応する。本実施の形態の圧排体100は、大筋で実施の形態1の圧排体100と同様の構成を有するため、同一の構成要素には同一の符号を付し、特徴および作用効果等が同一である限りその説明を繰り返さない。ただし本実施の形態の圧排体100では、支持体5は、第1ポケット3に挿入される鉗子7の延びる方向に沿う方向に延びている。すなわち図10および図12において、第1ポケット3に挿入される鉗子7が延びる方向と、支持体5(支持体5が収納される第2ポケット4)が延びる方向とはほぼ一致している。言い換えれば、挿入口31と端部32とを結ぶ方向と、支持体5(第2ポケット4)が延びる方向とは、互いにほぼ同一である(たとえば互いにほぼ平行となっている)。図10、図11において扇形形状に近い平面形状の結合部30により囲まれる領域、すなわち第1ポケット3の外縁に隣接する結合部30の内側の領域には、結合部30が形成されていない。このようにすれば第1ポケット3内に把持部71を入れることが可能な領域を広くすることができ、作業効率を向上できる。
なお本実施の形態の圧排体100は、支持体5(第2ポケット4)の延びる方向に交差する方向であり端部32と挿入口31とを結ぶ方向に交差する方向についての圧排部1の対角線状の寸法が、支持体5の延びる方向(端部32と挿入口31とを結ぶ方向)であり挿入された鉗子7の延びる方向の圧排部1の対角線状の寸法よりも短くてもよい。
支持体5の延びる方向が鉗子7の延びる方向に沿うとの特徴を有する圧排体100は、支持体5の延びる方向が挿入された鉗子7の延びる方向に交差する実施の形態1(図3)の圧排体100と比較して、より安定的に形状保持し圧排効果を高める効果を奏する。
(実施の形態6)
図13は、実施の形態6の第1例の圧排体を下面側から見た概略図である。図14は、実施の形態6の第2例の圧排体を下面側から見た概略図である。図13および図14を参照して、これらは図4および図11のそれぞれに対応する。本実施の形態の圧排体100は、大筋で実施の形態1,5の圧排体100と同様の構成を有するため、同一の構成要素には同一の符号を付し、特徴および作用効果等が同一である限りその説明を繰り返さない。ただし本実施の形態の圧排体100は、圧排部1の外縁が、およそ第1ポケット3および結合部30の外縁に沿うように、扇形に近い平面形状を有している。すなわち圧排部1の外縁が、第1ポケット3および結合部30と同様に、曲線形状の外縁を少なくともその一部に有している。この点において図13および図14は、圧排部1の外縁が矩形、特にひし形の各角部に面取りが形成されたような形状を有し、外縁がすべて直線状である実施の形態1,5と異なった特徴を有している。
なお図13における圧排部1の縦方向と横方向との寸法の大小関係は、図3における圧排部1の縦方向と横方向との寸法の大小関係と同一である。また図14における圧排部1の縦方向と横方向との寸法の大小関係は、図10(図11)における圧排部1の縦方向と横方向との寸法の大小関係と同一である。このような構成であってもよい。外縁がこのような形状を有する圧排体100は、たとえば実施の形態1,5のような直線状の外縁を有する圧排体100に比べて、圧排体100の外縁が丸く加工されている。このため本実施の形態によれば、外縁が直線状の圧排部1に比べて、第1ポケット3と圧排部1の外周との距離を短くできる。したがって、第1ポケット3と圧排部1の外周との距離が長いことにより、鉗子7の把持部71が圧排部1の外周に対して力を加えにくくなる不具合を抑制できる。
(実施の形態7)
図15は、実施の形態7の第1例の圧排体を下面側から見た概略図である。図16は、実施の形態7の第2例の圧排体を下面側から見た概略図である。図15および図16を参照して、これらは図4および図11のそれぞれに対応する。本実施の形態の圧排体100は、大筋で実施の形態1,5の圧排体100と同様の構成を有するため、同一の構成要素には同一の符号を付し、特徴および作用効果等が同一である限りその説明を繰り返さない。ただし本実施の形態の圧排体100は、第2ポケット4を形成する矩形の外縁の平面形状が、各角部において円弧状に丸く加工されている。この点において本実施の形態の圧排体100は、各角部がほぼ直角となるように直線状に形成されている実施の形態1~6の第2ポケット4と異なった形状を有している。このような構成であってもよい。あるいは第2ポケット4は、たとえばその延在方向の一方および他方の端部の幅方向の全体が半円形状を形成するよう、外縁が曲線状となっていてもよい。このようにすれば、支持体5が圧排部1からはがれる不具合を抑制できる。また第2ポケット4の角部が丸くなることで、第2ポケット4の角部が患者の臓器に損傷を与える危険を低減できる。
なお、支持体5も第2ポケット4と同様に、これを形成する矩形の外縁の平面形状が、各角部において円弧状に丸く加工されてもよい。
(実施の形態8)
さらに以下のような変形例も考えられる。図17は、実施の形態8の第1例の圧排体を下面側から見た概略図である。図18は、実施の形態8の第1例の圧排体を上面側から見た概略図である。図17および図18を参照して、これらは実施の形態1での図4および図3のそれぞれに対応する。本実施の形態の第1例の圧排体100は、大筋で実施の形態1の圧排体100と同様の構成を有するため、同一の構成要素には同一の符号を付し、特徴および作用効果等が同一である限りその説明を繰り返さない。ただし本実施の形態の圧排体100は、圧排部1の外縁が、実施の形態6(図13)と同様に曲線を含む形状を有している。ただし本実施の形態の圧排部1の外縁の形状は、実施の形態6の図13とは異なっている。具体的には、本実施の形態の第1例の圧排部1の外縁の形状は、図13の圧排部1の外縁よりも、第1ポケット3の外縁形状に近い形状である。図17、図18の圧排部1の外縁は、左右方向にまっすぐ延びる第1領域と、その両端から第1ポケット3と同様に図の下側に向けて左右方向の幅が広がる第2領域と、当該幅が一定となるように図の上下方向に延びる第3領域と、その両端から1周させるように第1ポケット3の曲線形状に沿って延びる第4領域とを有している。図17、図18では、圧排部1の外縁は、上側から下側に、第1領域、第2領域、第3領域、第4領域の順に形成されており、これらにより周回されている。第4領域のみ曲線状であり、第1、第2、第3領域は直線状である。
なお図17、図18においては、上記の他の各実施の形態に比べ、第1ポケット3の結合部30が直線状に形成されている。このような態様であってもよいが、これに限らず、本実施の形態でも他の各実施の形態と同様の形状の結合部30が形成されてもよい。また結合部30は、第2ポケット4および支持体5と重なる領域には形成されていない。このように結合部30が形成されてもよい。
図19は、実施の形態8の第1例の圧排部の、結合部が形成される前の状態を示す概略図である。すなわち図19は、圧排部1の製造工程を示すものである。図19を参照して、本実施の形態の圧排部1は、当初は図17、図18に示す平面形状の下面12および上面の領域と、そこから連なるように延びるポケット形成領域14とを有するように形成される。ポケット形成領域14は、最終的に第2ポケット4となるべき領域である。このためポケット形成領域14は第2ポケット4と同様に、矩形の平面形状を有している。圧排部1は、ポケット形成領域14と下面12との境界部にて、たとえばポケット形成領域14が下面12に接触可能となるように折り曲げられる。この状態で、ポケット形成領域14と下面12との間の領域に、支持体5と造影材6とが挟まれる。その後、実施の形態1などと同様に、ポケット形成領域14の矩形の4つの辺のうち少なくとも3辺に隣接する領域が縫合等される。これにより、ポケット形成領域14と下面12とを結合する結合部40が形成され、ポケット形成領域14は第2ポケット4となる。なお結合部40が形成されない短辺領域40a(図3参照)は、折り曲げられる領域のなす第2ポケット4の1辺に隣接する部分であることが好ましい。ただしこれに限られない。
なお図19のような素材の一部を折り曲げ縫合等することで第2ポケット4を形成する方法は、上記の各実施の形態および下記の実施例にて同様に適用なされてもよい。ただし逆に本実施の形態の各例においても、図3~図5などに図示されるように、第2ポケット4は圧排部1とは別部材として準備され、これが圧排部1と結合されてもよい。
図20は、実施の形態8の第2例の圧排部を下面側から見た概略図である。図20を参照して、この圧排体100は図17の第1例のものとほぼ同様の構成である。しかし図20の圧排部1の外縁の形状は、図17の圧排部1の外縁の形状に対し、特に上記の第4領域において異なっている。具体的には、第4領域は、図中の左右端部がやや曲線形状になっているのを除き、中央部は左右方向にほぼ直線状に延びている。このような形状であってもよい。
図21は、実施の形態8の第3例の圧排体を下面側から見た概略図である。図22は、実施の形態8の第3例の圧排体を上面側から見た概略図である。図21および図22を参照して、これらは実施の形態5での図11および図10のそれぞれに対応する。本実施の形態の第1例の圧排体100は、大筋で実施の形態1の圧排体100と同様の構成を有するため、同一の構成要素には同一の符号を付し、特徴および作用効果等が同一である限りその説明を繰り返さない。ただし本実施の形態の圧排体100は、圧排部1の外縁の形状が、第1ポケット3の外縁形状とほぼ同じ形状となっている。つまり図21、図22の圧排部1の外縁は、左右方向にまっすぐ延びる第5領域と、その両端から第1ポケット3と同様に図の下側に向けて左右方向の幅が広がる第6領域と、その両端から当該外縁が閉じられた領域を作るよう外縁を1周させるように第1ポケット3の曲線形状に沿って延びる第7領域とを有している。図21、図22では、圧排部1の外縁は、上側から下側に、第5領域、第6領域、第7領域の順に形成されており、これらにより周回されている。第7領域のみ曲線状であり、第5領域および第6領域は直線状である。
(実施の形態9)
上記の各実施の形態においては、いずれも鉗子7の先端部である把持部71などが第1ポケット3に挿入され、第1ポケット3内にて1対の把持部71が互いに開いた状態になっている。このため第1ポケット3に挿入された鉗子7の先端部は第1ポケット3から抜けなくなり、鉗子7に圧排体100が固定されている。しかし鉗子7への圧排体100の固定態様はこれに限られない。
図23は、実施の形態9の第1例の圧排体が鉗子に固定された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。図23を参照して、ここではたとえば実施の形態1の図5に示す圧排体100の第1ポケット3が、鉗子7の1対の把持部71に掴まれた態様を有している。図23においては鉗子7の延びる方向に交差する方向に支持体5が延びている。1対の把持部71のうち一方は第1ポケット3の上側からこれに接触するように配置される。1対の把持部71のうち他方は挿入口31から第1ポケット3に挿入されている(第1ポケット3と圧排部1の上面11との間に挟まれている)。これにより1対の把持部71は第1ポケット3を挟んでいる。
図24は、実施の形態9の第2例の圧排体が鉗子に固定された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。図24を参照して、ここではたとえば実施の形態1の図5に示す圧排体100の第1ポケット3および圧排部1の双方が、鉗子7の1対の把持部71に掴まれた態様を示している。図24においては鉗子7の延びる方向に交差する方向に支持体5が延びている。1対の把持部71のうち一方は第1ポケット3の上側からこれに接触するように配置される。1対の把持部71のうち他方は圧排部1の下面12に接触するように配置される。これにより1対の把持部71は第1ポケット3と圧排部1との双方を挟んでいる。
図25は、実施の形態9の第3例の圧排体が鉗子に固定された態様であり、隠れた鉗子の把持部などの部分を点線で示す概略図である。図25を参照して、ここではたとえば実施の形態1の図4に示す圧排体100の支持体5が、鉗子7の1対の把持部71に掴まれた態様を示している。図25においては鉗子7の延びる方向に沿う方向に支持体5が延びている。しかし可能であれば、支持体5の延びる方向に交差する方向に鉗子7が延び、かつ鉗子7の把持部71が支持体5を掴む態様であってもよい。1対の把持部71のうち一方は支持体5を収納する第2ポケット4の上側からこれに接触するように配置される。1対の把持部71のうち他方は挿入口から第2ポケット4に挿入されている(第2ポケット4と圧排部1の上面11との間に挟まれている)。これにより1対の把持部71は第2ポケット4と支持体5とを挟んでいる。なお1対の把持部71は第2ポケット4と支持体5と圧排部1とのすべてを挟んでもよい。
図23~図25に示すように、本実施の形態ではいずれの例も、鉗子7の1対の把持部71が圧排体100の、特に圧排部1またはこれに固定された部材の一部を掴んでいる。これにより鉗子7に圧排体100が固定されている。このような態様で鉗子7に圧排体100が固定されてもよく、この場合も実施の形態1~8のように第1ポケット3内に開いた1対の把持部71が収納される場合と同様に、圧排体100による臓器の圧排効果が高められる。なお図23~図25では一例として実施の形態1の圧排体100が用いられた例が示されるが、上記の他の各実施の形態2~8の圧排体100が本実施の形態のように鉗子7により固定される態様であってもよい。
(実施の形態10)
図26は、実施の形態10の圧排体が鉗子に固定された態様を示す概略図である。図26を参照して、たとえば実施の形態1の図3~図5に示す圧排体100に、腹腔鏡の吸引嘴管80が差し込まれる。吸引嘴管80は金属製の細長いチューブ81を有している。吸引嘴管80はたとえば圧排体100の第1ポケット3、圧排部1、支持体5などを含む全体に差し込まれ、これら全体をほぼ貫通するように配置されてもよい。あるいは吸引嘴管80は圧排体100の第1ポケット3のみを貫通し、その金属製のチューブの先端部が第1ポケット3と圧排部1との間の空間部分に収納される態様とされてもよい。いずれにせよ、吸引嘴管80を構成するチューブ81の一方の端部およびそれに隣接する領域が圧排体100内に差し込まれるように配置される。
これにより、吸引嘴管80はチューブ81から、圧排体100に含まれる水分を吸収することが可能である。圧排体100の全体に含まれる水分を吸収する観点から、図26のように圧排体100の任意の位置を突き刺すように吸引嘴管80が配置されてもよい。このように使用される本実施の形態の圧排体100は、その全体がフィルターとして用いられる。なお図26では一例として図1の圧排体100が用いられた例が示されるが、上記の他の実施の形態(実施例)の圧排体100が本実施の形態のように吸引嘴管80により吸引される態様であってもよい。
以上に述べた各実施の形態(に含まれる各例)に記載した特徴を、技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせるように適用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 圧排部、3 第1ポケット、4 第2ポケット、5 支持体、7 鉗子、11 上面、12 下面、14 ポケット形成領域、30,40 結合部、31 挿入口、32 端部、33 幅拡張部、34 介在部、40a 短辺領域、70 挿入部、71 把持部、100 圧排体、80 吸引嘴管、G 重心、M 目印。
本開示に従った圧排体は、圧排部と、ポケットと、支持体とを備える。圧排部はスポンジにより形成されており平面状である。ポケットは圧排部の表面に結合され、鉗子の先端部を挿入可能である。支持体は圧排部に取り付けられている。ポケットは、鉗子を挿入可能な挿入口の幅よりも、挿入口と反対側の端部の幅の方が広い。
本開示に従った圧排体は、圧排部と、ポケットと、支持体とを備える。圧排部はスポンジにより形成されており平面状である。ポケットは圧排部の表面に結合され、鉗子の先端部を挿入可能である。支持体は圧排部に取り付けられている。

Claims (5)

  1. スポンジにより形成された平面状の圧排部と、
    前記圧排部の表面に結合され、鉗子の先端部を挿入可能なポケットと、
    前記圧排部に取り付けられた支持体とを備える、圧排体。
  2. 前記支持体は、前記ポケットに挿入される前記鉗子の延びる方向に交差する方向に延びている、請求項1に記載の圧排体。
  3. 前記支持体の延在方向の端部に隣接する領域に目印が設けられている、請求項1または2に記載の圧排体。
  4. 前記ポケットは、前記鉗子を挿入可能な挿入口の幅よりも、前記挿入口と反対側の端部の幅の方が広い、請求項1~3のいずれか1項に記載の圧排体。
  5. 前記端部は、前記挿入口と反対側に突出する凸形状を形成するように湾曲している、請求項4に記載の圧排体。
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