以下、本実施形態に係わるガス容器交換用携帯端末、および、ガス容器交換システムの一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示に限定する主旨ではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。さらに、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
(ガス容器交換システムの概要)
本実施形態のガス容器交換システムは、市販されている一般的なスマートフォンまたはタブレット等の携帯端末に専用のアプリケーションを搭載することで、従来から使用されていた専用ハンディターミナルを代替することを可能にする。従来から使用されていた専用ハンディターミナルは、交換するガス容器伝票でもある配送伝票、および、ガス容器に貼られているバーコードを読み込み、配送作業終了後にガス事業者の事務所において、作業データを集計するために使用されてきた。しかし、本実施形態のガス容器交換システムは、携帯端末に搭載されているカメラを利用して上記バーコードを読み込むことによって、従来の専用ハンディターミナルで集計していた作業データをリアルタイムでシステムに提供することが可能になる。したがって、配送員は、運行管理およびナビシステム用の携帯端末を1台持てば、専用ハンディターミナルを持つ必要がなくなるため、配送員の作業効率の向上が可能になる。すなわち、本実施形態のガス容器交換システムは、運行管理およびナビシステム用のスマートフォンと連携させて、ガス容器の交換管理、すなわち、配送員の行動およびガス容器をリアルタイムで管理することが可能になる。また、今後の新たなシステムとの連携についてもシームレスな接続の可能性が期待される。なお、本明細書では、ガス容器の配送作業およびガス容器の交換作業を実施する人員を総称して配送員と称する場合がある。
また、携帯端末に搭載されているカメラを利用して上記バーコードを読み込む場合に、暗所であっても、スマートフォンのライト機能を使用することによって、上記バーコードの読み込みに支障が発生する確率を低減することが可能である。また、携帯端末を利用することによって、将来的には上記バーコードの代わりにQRコード(登録商標)、RFタグを使用することによって、さまざまな情報を携帯端末によってシステムに取り込むことが可能になる。一例として、さまざまな情報には、ユーザの住所情報、ガス容器の期限管理情報等の情報が挙げられる。
さらに、ガス容器交換システムは、シングルガス容器/ダブルガス容器の全量交換時のガスメータの容器交換SW(スイッチ)のリセット忘れ、並びに、ダブル片側交換時のハンドル切り替え忘れおよびガスメータの容器交換SWのリセット忘れに対応可能になる。なお、ガスメータの容器交換SWをONにすることを、ガスメータの容器交換SWをリセットするとも称する。ガスメータの容器交換SWをリセットすると、ガスメータに搭載された残量管理カウンタが初期化され、ガスを供給しているガス容器のガスの残量が所定のレベルに達した時に、発呼が上がる構成となっている。LPWA端末の普及により、月一検針から毎日検針も可能になっているが、ユーザによっては、ガス容器交換時に残量管理カウンタのリセットを希望するユーザも存在する。なお、シングルガス容器/ダブルガス容器の全量交換を、シングル/ダブル全量交換とも称し、残量管理カウンタを残管カウンタと称する場合もある。また、ユーザ宅にガス容器が2本用意され、空になった片側の容器を交互に交換する態様を、ダブル片側交換方式とも称し、ダブル片側と略称する場合もある。
上述した、ハンドル切り替えおよびガスメータの残量管理カウンタリセットについてさらに詳細に説明する。
(ハンドル切り替え)
ダブル片側使用時には、使用側のLPガス容器だけで供給圧力を維持できなくなったときに、予備側のガス容器から自動的にLPガスを補給する機能を持っている調整器には、ハンドルが備えられている。ダブル片側において、通常の場合には、ハンドルが倒れている方向のガス容器からガスが供給されている。なお、ハンドルには、一例として矢印記号が設けられ、ハンドルが倒れている方向を矢印記号によって確認することも可能である。また、通常、調整器には表示窓が備えられ、表示窓に表示される色が赤でない場合には、上述したように、ハンドルが倒れている方向のガス容器からガスが供給されている。しかし、ハンドルの表示窓が赤色表示になっている場合には、予備ガス容器(すなわち、ハンドルが倒れている方向のガス容器とは反対側の容器)からガスが供給されていることを示す。なお、調整器のハンドル部分に矢印記号がなく、赤色等の色を示す表示窓が備えられた調整器のハンドルの場合もある。したがって、配送員は、ガスが空となったガス容器を交換する場合には、ハンドルを回転させ、ガスが空となったガス容器を閉栓させ、予備ガス容器を使用ガス容器として、ハンドルによって示す必要がある。しかし、ガスが空となったガス容器を交換する場合に、配送員がこの作業を忘れる場合がある。なお、ハンドルを回転させると、表示窓の赤色表示もなくなる。一例として、表示窓が赤色表示の場合に、ハンドルを回転させると、表示窓が赤色表示から白色表示に変化する場合もある。
すなわち、一例として、ダブル片側の交換作業の通常の場合には、ガス容器を交換する前は、ハンドルの表示窓に表示される色は赤色であり、ハンドル方向のガス容器にはガス残量がなく、反対側のガス容器からガスがユーザ宅に供給されている状態になっている。配送員がハンドルを回転させると、ハンドル方向は配送員がユーザ宅に到着した時にガスを供給していたガス容器を示すことになり、ハンドル中央の赤色表示が消える仕組みとなっている。
(ガスメータの残量管理カウンタリセット)
LPガスの契約をしたユーザのガス容器にはLPガスメータが接続されている。LPガスメータは、ガスの流れや圧力等に異常が発生した場合やあらかじめ定められた震度以上の地震が発生した時、内蔵されたコンピュータが危険と判断し、ガスを止め、または、ガスを止める警報を表示する等の機能を有する。また、LPガスメータにはガス容器交換スイッチが備えられている。上述したように、ガス容器交換スイッチがオンになると、LPガスメータに搭載された残量管理カウンタが初期化され、ガスを供給しているガス容器のガス残量があらかじめ定められた量に到達したと想定されると発呼が上がる構成となっている。さらに、ガス容器交換スイッチがオンになることで、集中監視センターにガス容器が交換されたことが通知され、ガス事業者がガス容器の交換が完了したことを把握することも可能になる。なお、本明細書ではLPガスメータをガスメータと称する場合もある。
もし、ガス容器交換スイッチをオンにしないと、残量管理カウンタが初期化されないので、後日、容器交換スイッチをオンにしても、容器交換時から容器交換スイッチがオンにされるまでに使用されたガス流量がカウントされないという事態が発生する可能性がある。また、残量管理レベルでのLPガスメータの発呼が遅れると、正確な残量管理ができなくなり、ガス切れが発生する可能性もある。
次に、一般家庭において、最もスタンダードな方式であるダブル片側交換方式についてより詳細に説明する。一般的に使用されるダブル片側交換方式は、自動切り替え調整器を使用して、ガスがなくなったガス容器からもう一方のガス容器にガスの供給を自動的に切り替える方式である。従来は、LPガスメータの残量管理カウンタをリセットした後に、ガスを供給している片側のガス容器が所定の残量になったことが想定される場合に、LPガスメータから集中監視センターに片側の容器が所定の残量になったことが想定される情報が通知されていた。その後、ガスの供給が切り替わった側のガス容器が空になる前に、ガス容器の配送作業および交換作業が完了すれば、ガス切れを防止できた。しかしながら、ガス容器交換までに時間がかかれば、ガス容器が交換されるまでに使用されたガス流量はカウントされず、いわゆる食い込みが発生する可能性がある。すなわち、残量管理カウンタがリセットされた時点から残管カウンタが動作するので、ガスを供給しているガス容器の残管警報が通知された後に、切り替わったガス容器において相当量のガスが消費されている場合がある。この現象を食い込みが発生していると称する。この食い込み発生が、繰り返されると、上述したガス切れが発生する可能性がある。また、交換対象のガス容器はあらかじめ設定されているので、ガスが減っていないガス容器が交換の対象になってしまう可能性もある。
(ガス容器交換システムの一例の模式図)
図1は本実施形態に係わるガス容器交換システム1000の一例を示す模式図である。
ガス容器交換用携帯端末100に専用のアプリケーションを搭載することで、従来から使用されていた専用ハンディターミナルを代替する構成が示されている。なお、ガス容器交換用携帯端末100としては、一般的に市販されているスマートフォンまたはタブレットを使用することが可能である。すなわち、ガス容器交換システム1000は、配送指示および配送管理のために従来から使用していたスマートフォンまたはタブレット等の携帯端末を用いて、作業履歴管理およびガス容器の管理も合わせて実行することが可能になるシステムである。
配送員は、基幹システム200が管理するユーザ情報および集中監視システム300が管理するユーザごとのガス使用状況等の情報に基づいて生成される、ガス容器交換用携帯端末100に表示される配送指示情報にしたがってユーザ宅へ向かう。なお、配送員は、ガス容器交換用携帯端末100を操作して、配送指示情報によって示されるユーザ宅の配送順序を変更することも可能である。ユーザ宅へ向かう場合に、ガス容器交換用携帯端末100は、渋滞を回避する等のナビゲーションが実行されてもよいが、ナビゲーション機能はオプションとして実装されない場合もある。また、配送指示情報によって示されるユーザ宅の順番は、渋滞等の道路状況を勘案して配送時間が最短になる順番に基幹システム200および集中監視システム300によって設定されることも可能である。例えば、基幹システム200に登録されているユーザ情報に含まれるユーザ宅の位置情報と、ユーザ宅間の過去の配送時間情報に基づいて、配送時間が短くなるように、配送するユーザ宅の順番が基幹システム200で決定されてもよい。また、渋滞等の道路状況情報は、ガス容器交換用携帯端末100が外部の他の渋滞等の道路状況情報提供システムから直接、または、基幹システム200を介して取得することも可能である。このような、ナビゲーション機能は、本実施形態ではオプションとして実装されない場合もある。
配送指示情報によって示されるユーザ宅に到着した配送員は、ガス容器交換用携帯端末100に表示される作業指示にしたがって、ガス容器の交換作業を実施する。また、配送員は、ガス容器の交換作業完了情報をガス容器交換用携帯端末100から基幹システム200および集中監視システム300に出力し、配送指示情報によって示される次のユーザ宅に向かう。
より具体的に説明すると、基幹システム200は、契約ユーザの契約種別、ユーザ住所情報等の契約およびユーザに関する詳細情報を記憶し、管理する機能を有する。また、集中監視システム300は、基幹システム200の一部の情報を共有し、契約ユーザの個別のガス使用状況、LPガスメータの状況情報等の情報を監視する機能も有する。基幹システム200と集中監視システム300はCSV等でデータを共有できるように接続されており、配送指示および配送管理、並びに、作業履歴管理およびガス容器の管理はガス容器交換用携帯端末100を介して実行可能になっている。ガス容器交換用携帯端末100と基幹システム200および集中監視システム300は携帯電話網等の無線通信および有線通信によって、データ情報の送受信を実行することが可能である。また、ガス容器交換用携帯端末100には、配送指示および配送管理、並びに、作業履歴管理およびガス容器の管理のための専用アプリケーションが実装されている。専用アプリケーションは、ガス容器交換用携帯端末100の後述するグラフィカルなユーザインターフェースを介して、配送員と基幹システム200および集中監視システム300の間で情報をリアルタイムで送受信することが可能になっている。また、基幹システム200および集中監視システム300とガス事業者のシステムとはリアルタイムでホスト連携されている。なお、ユーザを特定するための情報を本明細書ではユーザ特定情報と称する場合もある。すなわち、ユーザ特定情報によって特定されるユーザ情報に対応付けられて、一例として列記した上述の各種情報が基幹システム200および集中監視システム300において共有されて記憶されることが可能である。
また、配送員が配送指示情報によって示されるユーザ宅へ到着すると、ガス容器交換用携帯端末100にはユーザ宅へ到着した情報が入力され、ガス容器交換用携帯端末100は作業手順情報を表示部に順番に表示する。実作業の流れを示す作業手順情報は、専用アプリケーションに組み込まれている。なお、作業当日に作業を実施するユーザの情報は、基幹システム200および集中監視システム300から、ガス容器交換用携帯端末100に送信される。配送員はガス容器のバーコードを読み取る作業、ガス容器を交換する作業等の種々の作業をガス容器交換用携帯端末100から指示される作業手順情報にしたがって実施する。その結果、作業履歴管理およびガス容器の管理のための情報が、ガス容器交換用携帯端末100から所定のタイミングで基幹システム200および集中監視システム300に送信される。配送員がユーザ宅での全作業を作業手順情報にしたがって実施した後に、ガス容器交換用携帯端末100から作業完了情報が送信されると、次のユーザ宅情報がガス容器交換用携帯端末100に表示される。
例えば、図1のユーザ宅400aに配送員が到着すると交換するガス容器500aに貼付されているバーコード600aを読み込む。また、図1では付番されていない、配送員が配送してきた新たなガス容器のバーコードも読み込む。ガス容器交換用携帯端末100から作業完了情報が送信されると、配送員は配送指示情報によって示される次の配送先であるユーザ宅400bに移動する。以下、同様の説明になるが、図1のユーザ宅400bに配送員が到着すると交換するガス容器500bに貼付されているバーコード600bを読み込む。また、付番されていないが、配送員が配送してきた新たなガス容器のバーコードも読み込む。ガス容器交換用携帯端末100から作業完了情報が送信されると、配送員は配送指示情報によって示される次の配送先であるユーザ宅400cに移動する。図1のユーザ宅400cに配送員が到着すると交換するガス容器500cに貼付されているバーコード600cを読み込む。また、付番されていないが、配送員が配送してきた新たなガス容器のバーコードも読み込む。ガス容器交換用携帯端末100から作業完了情報が送信されると、配送員は配送指示情報によって示される次の配送先がある場合には次のユーザ宅に移動し、次の配送先がない場合には、ガス容器交換用携帯端末100に配送作業完了情報が表示される。作業完了情報が送信される場合には、作業が完了したユーザ情報、および、交換したガス容器のバーコード情報も送信される。
このように、作業履歴管理およびガス容器管理のための情報をガス容器交換用携帯端末100で送受信することによって、専用ターミナルとスマートフォンまたはタブレット等の携帯端末との2台持ちを解消することが可能になる。また、ガス容器交換用携帯端末100によってリアルタイムに作業履歴管理およびガス容器管理のための情報を基幹システム200、集中監視システム300、および、ガス事業者のホストコンピュータと共有することが可能になる。
図2は、ガス容器交換用携帯端末100を使用して、ガスが空になった交換されるガス容器および液化ガスが充填された設置されるガス容器に貼付されたバーコードを読み取るイメージを模式的に示した図である。図2に示されるように、ガス容器交換用携帯端末100はJANコードおよびQRコードのいずれをも読み取ることが可能である。これは、ガス容器交換用携帯端末100に組み込まれたCCDカメラ等の撮像部によって実行可能である。これまでは、専用バーコードリーダでガス容器に添付されているJANコードを読み取っていたが、専用バーコードリーダの代わりにガス容器交換用携帯端末100を使用することが可能である。また、ガス容器は現在の規定ではJANコードとなっているので、JANコードを読み取れることが必要であるが、将来的にはQRコードにガス容器の製造年月等の各種情報を含ませて、ガス容器の管理をすることも可能になる。
図3は、図1のガス容器交換システム1000におけるガス容器の交換作業の内容の一例を示した模式図である。図3の→の左側の図3(a)は、ダブル片側交換において図示しない調整器のハンドル800の切り替え作業をガス容器交換用携帯端末100の作業手順に組み込むことによって、ハンドル切り替え作業忘れを防止している様子を示す図である。
図3(a)のハンドル切り替え作業開始前に、配送員はユーザ宅に到着したことを示す到着情報を、ガス容器交換用携帯端末100に入力する。詳細は後述する。到着情報がガス容器交換用携帯端末100に入力されると、ガス容器交換用携帯端末100の表示部に調整器のハンドル切り替え作業の確認画面が表示される。詳細は後述するが、配送員は調整器のハンドル切り替え作業の確認画面にしたがって、ハンドル切り替え作業を実施する。詳細は後述するが、ハンドル切り替え作業が確実に実施されたか否かをガス容器交換用携帯端末100が判定するために、ハンドル切り替え作業時のハンドルの状態をガス容器交換用携帯端末100のCCDカメラ等の撮像部で撮像する場合もある。その後、ガス容器交換用携帯端末100から基幹システム200にハンドル切り替え作業の完了情報が通知される場合もある。また、撮像部で撮像されたハンドル切り替え作業前後のハンドル800の状態の撮像画像もガス容器交換用携帯端末100から基幹システム200に送信される場合もある。
図3の→の右側の図3(b)は、ガス容器交換用携帯端末100の表示部に表示されたガス容器交換作業の確認画面にしたがって、配送員がガス容器を交換する様子を示した模式図である。配送員は、ガス容器交換作業の確認画面にしたがって、ガス容器交換用携帯端末100でガス容器のバーコードを読み取る。すなわち、配送員は、ガスが空になった交換されるガス容器500kおよびガスが充填された設置されるガス容器500sに貼付されたバーコード600kおよびバーコード600sをガス容器交換用携帯端末100で読み取る。読み取る順番は、ガス容器交換システム1000においてあらかじめ設定されることが可能である。例えば、ガスが充填された設置されるガス容器500sに添付されたバーコード600sを配送員がガス容器交換用携帯端末100で読み取る。ガス容器交換用携帯端末100は基幹システム200にバーコード情報を所定のタイミングで送信するので、基幹システム200は、ユーザ宅に設置されるガスが充填されたガス容器情報をユーザ情報に追加することが可能になる。また、ユーザ情報に含まれるガス容器情報は、集中監視システム300においても共有されることになる。また、例えば、配送員は、ガスが空になった交換されるガス容器500kに添付されたバーコード600kをガス容器交換用携帯端末100で読み取る。ガス容器交換用携帯端末100は基幹システム200にバーコード情報を送信するので、基幹システム200は、ガス容器500kにはガスが充填されていないことを示す情報、および、ガス容器500kの配送情報等の情報を記憶することが可能になる。また、ガス容器500kにはガスが充填されていないことを示す情報、および、ガス容器500kの配送情報等の情報は、集中監視システム300においても共有可能になる。
なお、ガスが空になった交換されるガス容器500k、および、ガスが充填された設置されるガス容器500sに貼付されたバーコードをガス容器交換用携帯端末100で読み取ると、所定のタイミングで、バーコード情報が基幹システム200に送信される。所定のタイミングとは、使用済みのガス容器500kのバーコード600kが先に読み取られた場合には、ガス容器500kと交換される液化ガスが充填されたガス容器500sのバーコード600sが撮像部によって読み取られるタイミングである。または、所定のタイミングとは、液化ガスが充填されたガス容器500sのバーコード600sが先に読み取られた場合には、使用済みのガス容器500kのバーコード600kが読み取られるタイミングである。この場合に、ガス容器交換用携帯端末100は、ガス容器に貼付されたバーコードを読み取るタイミングで、交換作業を実施しているユーザ情報、作業完了情報を、集中監視システム300に送信する。集中監視システム300は、受信した交換作業を実施しているユーザ情報に対応するユーザ宅のLPガスメータ700に残管カウンタリセット要求信号を送信する。ユーザ宅のLPガスメータ700が残管カウンタリセット要求信号を正常に受信すると、LPガスメータ700は残管カウンタリセット応答信号またはAck信号を集中監視システム300に送信する。また、ユーザ宅のLPガスメータ700は、残管カウンタをリセットし、LPガスメータ700の残管カウンタがリセットしたことを示す情報をLPガスメータ700の画面部710に表示する。残管カウンタがリセットしたことを示す情報は文字情報、および/または、画像情報であってもよい。なお、ユーザ情報は、ユーザ宅で使用しているLPガスメータ700を特定するガスメータ特定情報が対応付けられて、基幹システム200および集中監視システム300に記憶されている。
残管カウンタリセット応答信号またはAck信号を受信した集中監視システム300は、ガス容器に貼付されたバーコードを読み取ったガス容器交換用携帯端末100に、当該残管カウンタリセット応答信号またはAck信号を送信する。当該残管カウンタリセット応答信号またはAck信号を受信したガス容器交換用携帯端末100は、訪問しているユーザ宅のLPガスメータ700の残管カウンタがリセットしたことを示す情報をガス容器交換用携帯端末100の表示部に表示する。残管カウンタがリセットしたことを示す情報は文字情報、および/または、画像情報であってもよい。なお、残管カウンタリセット応答信号またはAck信号は、フォーマット変換されながら転送されてもよい。
なお、後述するが、ガス容器交換用携帯端末100は、ガス容器に貼付されたバーコードを読み取る所定のタイミングで、交換作業を実施しているユーザ情報、作業完了情報、バーコード情報を、集中監視システム300に送信する。ガス容器に貼りつけられたバーコードの読み取り順序はあらかじめガス容器交換システム1000においてあらかじめ設定されていてもよい。また、ガス容器に貼りつけられたバーコードの読み取り順序は、ガス容器交換システム1000においてあらかじめ設定されていなくともよい。
上記のような構成によれば、ガス容器交換時の調整器のハンドル切り替え作業を配送作業の手順に組み込んだアプリケーションを使用することができるので、調整器のハンドル切り替え作業を忘れることを抑制することが可能になる。また、ガス容器交換時に交換するガス容器のバーコードを読み取ることで、自動的、かつ、リアルタイムでガス容器の交換情報が基幹システム200および集中監視システム300に通知されることが可能になる。さらに、ガス容器交換時に交換するガス容器のバーコードを読み取ることで、集中監視システム300からLPガスメータ700の残管カウンタをリセットすることが可能になる。
図4は、調整器のハンドル切り替え作業とガス容器交換用携帯端末100の専用アプリケーションとの連動状態の一例を示した模式図である。
専用アプリケーションから調整器のハンドル切り替え作業を指示する画面(図示せず)がガス容器交換用携帯端末100に表示されると、配送員は、調整器のハンドル800のハンドル方向情報およびハンドル方向付属情報をCCDカメラ等の撮像部で撮像する。ハンドル方向情報は、調整器のハンドル800が倒れている方向を示す情報であって、さまざまな形態で示される情報であってもよい。例えば、ハンドル方向情報は図4に示すように、ハンドル800に設けられる矢印記号810の向きによって示されてもよいが、この態様に限定されるわけではない。例えば、回転可能なハンドル800の形状によって示される方向がハンドル方向情報として使用されてもよい。一例として、ハンドル800の形状がレバー状の形態であればレバーの先端方向、ティアドロップ等のしずく状の形態であれば形態の幅が狭くなる方向がハンドル方向情報として使用されてもよい。
ハンドル方向付属情報には、ハンドル方向情報によって指示されるガス容器のガスの残量情報が一例として挙げられる。また、ハンドル方向情報によって指示されるガス容器のガスの残量がなくなり、ハンドル方向情報によって指示されるガス容器とは反対側のガス容器からユーザ宅にガスが供給されている場合には、一例として、ハンドル方向付属情報は色によって当該状況を示す。図4の切り替えハンドル操作前画像150bは、ハンドル切り替え作業前に、調整器のハンドル800の表示窓に表示されるハンドル方向情報およびハンドル方向付属情報をガス容器交換用携帯端末100で撮像された画像情報の一例を示す。切り替えハンドル操作前画像150bでは、ハンドル方向情報は矢印記号の向きによって示し、ハンドル方向付属情報を矢印記号の色によって示している。なお、切り替えハンドル操作前画像150bのハンドル方向情報は、ハンドル切り替え作業前の調整器のハンドル方向を示している。また、切り替えハンドル操作前画像150bにおいて、矢印記号が赤になっている場合には、ハンドル方向情報によって指示されるガス容器とは反対側のガス容器からユーザ宅にガスが供給されていることを示している。この場合に、ハンドル方向情報によって指示されるガス容器のガスの残量がなくなり、または、残り少なくなっている。さらに、ハンドル方向付属情報は、ハンドル方向情報と一体に示される情報ではない場合がある。例えば、ハンドル方向情報がハンドル800の回転方向によって示される場合に、ハンドル方向付属情報は、ハンドル800の一部に配置される表示窓に表示される色によって示されることも可能である。
次に、専用アプリケーションの調整器のハンドル切り替え作業を指示する画面(図示せず)にしたがって、配送員が調整器のハンドル800をユーザ宅にガスを供給しているガス容器500yの方向に回転させる。配送員がガス容器500yの方向に調整器のハンドル800を回転させると、図4に示すように調整器のハンドル800の表示窓の表示内容が切り替えハンドル操作後画像150cのように変化する。配送員が調整器のハンドル800の表示窓に表示されるハンドル方向情報およびハンドル方向付属情報をガス容器交換用携帯端末100で撮像すると、切り替えハンドル操作後画像150cがガス容器交換用携帯端末に表示され、基幹システム200に送信される。また、ガス容器交換用携帯端末100は、GNSSや携帯端末通信網等のシステムからの情報を取得し、位置情報および日時情報を生成可能である。したがって、ガス容器交換用携帯端末100は、切り替えハンドル操作後画像150cを撮像した時の、位置情報および日時情報を基幹システム200に送信することが可能である。さらに、基幹システム200は、切り替えハンドル操作前画像150b、切り替えハンドル操作後画像150c、位置情報および日時情報を含む情報を調整器ハンドル切り替え情報として、記憶することが可能である。また、基幹システム200は、ユーザ情報に調整器ハンドル切り替え情報を対応付けて記憶することも可能である。
なお、切り替えハンドル操作前画像150bに含まれるハンドル方向情報およびハンドル方向付属情報が調整器のハンドル800を操作する前に表示されるべき情報と異なる場合は、ガス容器交換用携帯端末100から配送員に警報情報を通知することも可能である。例えば、ガス容器交換用携帯端末100の表示部にエラーメッセージを文字および/または画像で表示することが可能である。さらに、例えば、ガス容器交換用携帯端末100から音声情報、または、任意の音情報を警報情報として報知することが可能である。調整器のハンドル800を操作する前に表示されるべき情報は、基幹システム200からガス容器交換用携帯端末100の記憶部にあらかじめ記憶されることが可能である。
さらに、切り替えハンドル操作後画像150cに含まれるハンドル方向情報およびハンドル方向付属情報が、調整器のハンドル800の操作後に表示されるべき情報と異なる場合に、ガス容器交換用携帯端末100から配送員に警報情報を通知することも可能である。例えば、ガス容器交換用携帯端末100の表示部にエラーメッセージを文字および/または画像で表示することが可能である。さらに、例えば、ガス容器交換用携帯端末100から音声情報、または、任意の音情報を警報情報として報知することが可能である。調整器のハンドル800を操作した後に表示されるべき情報は、基幹システム200からガス容器交換用携帯端末100の記憶部にあらかじめ記憶されることが可能である。
上記のような構成によれば、専用アプリケーションから調整器のハンドル切り替え作業を指示する画面がガス容器交換用携帯端末100の表示部に表示されるので、配送員による調整器のハンドル切り替え作業忘れを抑制することが可能になる。また、切り替えハンドル操作前画像150b、および/または、切り替えハンドル操作後画像150cが、想定される画像と異なる場合に警報情報を配送員に通知する場合には、配送員による調整器のハンドル切り替え作業忘れをさらに抑制することが可能になる。
(専用アプリケーションによるガス容器交換用携帯端末100の画面遷移の一例)
図5は、ガス容器の配送および交換のための専用アプリケーションによるガス容器交換用携帯端末100の画面遷移の一例を示した図である。
図5(a)は、ユーザ宅においてガス容器の交換作業を開始する場合にガス容器交換用携帯端末100に表示される画面の一例である。図5(a)には、作業日にガス容器の配送および交換をするべきユーザ宅情報の一覧、または、一部が、配送されるべき順番で表示される。配送員が、ガス容器の交換をするべき最初のユーザ宅に到着した場合に、ガス容器交換用携帯端末100の画面の最初のユーザ宅情報50をタッチまたはポイントすると、ガス容器交換用携帯端末100の画面に図5(b)の画面が表示されてもよい。すなわち、ガス容器交換用携帯端末100は、図5(a)の画面を表示した場合に、ユーザ宅情報がタッチまたはポイントされたことを検知すると、タッチ等されたユーザ宅情報が示すユーザ宅において、ガス容器の交換作業が開始されることを認識できる。ユーザ宅情報は、文字情報および/または画像情報として表示される。画像情報には、ユーザ宅の外観撮影情報や周辺地図情報が含まれることも可能である。また、配送員が、ガス容器の配送および交換をするべき最初のユーザ宅に到着すると、ガス容器交換用携帯端末100の専用アプリケーションのナビゲーションプログラムが最初のユーザ宅に到着したことを検知する構成とすることも可能である。この場合には、ガス容器交換用携帯端末100が最初のユーザ宅に到着したことを検知すると、図5(a)の画面が表示されてもよい。
図5(b)は、ガス容器の交換作業を開始する場合に表示される画面の一例である。配送員がユーザ宅に到着すると、調整器のハンドル切り替え作業を開始する手順が表示される。なお、シングル(ガス容器)/ダブル(ガス容器)全量交換等の作業の場合には、調整器のハンドル切り替え作業がないので、図5(b)および図5(c)の画面が省略される場合もある。図5(b)において、画面の領域51によって調整器のハンドル切り替え作業前の調整器のハンドル部分の画像をガス容器交換用携帯端末100で撮影することが要求される。図5(b)の画面に示すように、配送員が、ガス容器交換用携帯端末100で調整器のハンドル部分を撮影すると、撮影された部分が領域52に表示される。なお、図5(b)の領域52のいずれかの部分をタップまたはポイントする前は、CCDカメラ等の撮像部の撮像画像が動画のように連続して表示されることも可能である。また、図5(b)の領域51には、撮影対象部分情報および/または撮影指示情報が表示され、領域52のいずれかの部分をタップまたはポイントすると、タップまたはポイントした時点の撮像画像が固定して表示され続ける構成とすることも可能である。さらに、撮像画像は、ガス容器交換用携帯端末100から基幹システム200に転送され、基幹システム200に記憶されることも可能である。なお、領域51および領域52は任意の形状および配置によって、ガス容器交換用携帯端末100に表示されることが可能である。
図5(c)は、図5(b)における調整器のハンドル部分の撮影後に、配送員が調整器のハンドル切り替え作業を実施した後のガス容器交換用携帯端末100の画面の一例を示す模式図である。図5(c)では、領域53に調整器のハンドル切り替え作業後の調整器のハンドル部分の画像をガス容器交換用携帯端末100のカメラで撮影することを要求する情報が表示される。すなわち、図5(c)の領域53に表示される情報は、図5(b)における調整器のハンドル部分の撮影後に、配送員に調整器のハンドル切り替え作業を要求していることになる。図5(c)の画面に示すように、配送員が、ガス容器交換用携帯端末のカメラで調整器のハンドル部分を撮影すると、撮影された部分が領域54に表示される。なお、図5(c)の領域54のいずれかの部分をタップまたはポイントする前は、カメラの撮像画像が動画のように連続して表示されることも可能である。そして、図5(c)の領域54のいずれかの部分をタップまたはポイントすると、タップまたはポイントした時点の撮像画像が固定して表示され続ける構成とすることも可能である。さらに、タップまたはポイントした時点の撮像画像は、ガス容器交換用携帯端末100から基幹システム200に転送され、基幹システム200に記憶されることも可能である。ガス容器交換用携帯端末100に実装されている専用アプリケーションは、図5(c)の撮影された調整器のハンドルの切り替え方向と、図5(b)の撮影された調整器のハンドルの切り替え方向とが、想定される方向に対応しているか否かを画像判別する。例えば、調整器の相異なるガス容器との接続口の方向が180度異なれば、専用アプリケーションは、撮影されたハンドルの画像が180度回転しているか否かを判定する。また、例えば、調整器の相異なるガス容器との接続口の方向がX度異なれば、専用アプリケーションは、撮影されたハンドルの画像がX度回転しているか否かを判定する(Xは任意の実数)。もし、図5(b)と図5(c)とにおいて撮影された調整器のハンドルの切り替え方向が期待される角度まで回転していない場合には、配送員に、調整器のハンドル切り替え作業が正常に実施されていないことを通知することも可能である。通知情報は、文字情報および/または音情報であってもよい。なお、調整器のハンドル800の切り替え方向が期待される角度まで回転しているか否かの判断は、基幹システム200において実行されてもよい。なお、期待される角度は、X度に正確に一致する必要はなく、交換対象となるガス容器と調整器との接続口が閉栓されるための角度であればよい。なお、領域53および領域54は任意の形状および配置によって、ガス容器交換用携帯端末100に表示されることが可能である。
さらに、専用アプリケーションは、図5(b)と図5(c)とにおいて撮影された調整器のハンドル800の切り替え作業の前後の撮像画像によって、色が変化するべき部分の色が、期待される色に変化したか否かを判定可能な構成を有していてもよい。なお、基幹システム200が、図5(b)と図5(c)とにおいて撮影された調整器のハンドル800の切り替え作業の前後の撮像画像によって、色が変化するべき部分の色が、期待される色に変化したか否かを判定可能な構成を有していてもよい。
例えば、専用アプリケーションは、図5(b)と図5(c)とにおいて撮影されたハンドルの切り替え方向の画像が期待されている角度に回転し、かつ、色が変化するべき部分の色が期待される色に変化した場合に、次の作業画面に移行することも可能である。この場合に、専用アプリケーションは、ハンドルの切り替え方向の画像および/または色が変化するべき部分の画像の色が期待される画像と異なる場合に、文字情報および/または音情報によってエラー情報を配送員に通知することも可能である。なお、上述した一連の判定は、基幹システム200によって実行されてもよい。
図5(d)は、配送員が調整器のハンドル切り替え作業を正常に実施した後のガス容器交換用携帯端末100の画面の一例を示す模式図である。配送員が調整器のハンドル切り替え作業を正常に終了すると、ガス容器の交換作業を実施することになる。この場合に、ユーザ宅において空になったガス容器と配送員が運送してきた液化ガスが充填されたガス容器に貼られたJANコード、QRコード等のバーコードをガス容器交換用携帯端末100で読み込む。図5(d)では、ガス容器にQRコードが貼られた場合の一例を示している。空になったガス容器と配送員が運送してきた液化ガスが充填されたガス容器に貼付されたバーコードの読み込み順番は、あらかじめ決められていてもよいし、決められていなくともよい。読み込まれたバーコード情報は、所定のタイミングで基幹システム200に送信される。
例えば、空になったガス容器のバーコード情報はユーザ情報と対応しているので、最初に、配送員は空になったガス容器のバーコードを読み取るようにしてもよい。この場合に、配送員がユーザ宅を間違えていたり、空になっていないユーザ宅のガス容器のバーコードを読み取ったりした場合には、文字情報および/または音情報によってエラー情報を配送員に通知することも可能である。すなわち、ユーザ宅情報と空になったガス容器のバーコード情報を対応付けて、専用アプリケーションに記憶させることで、従来必要であった、ユーザ宅ごとに準備された、交換対象のガス容器伝票を不要とすることが可能になる。なお、図5(d)の領域55に、バーコードを読むべきガス容器の情報を表示するようにしてもよい。例えば、図5(d)の領域55に空になったガス容器のバーコードを読み込むように指示する情報、または、配送員が運送してきた液化ガスが充填されたガス容器のバーコードを読み込むように指示する情報が表示されてもよい。領域55に表示された情報に基づいて、配送員が対象となるガス容器に貼付されたバーコードを読み取るように構成することも可能である。また、図5(d)の領域55には、単に、ガス容器に貼付されたバーコードを読み取るよう要求する情報が表示されてもよい。
さらに、配送員が、空になったガス容器のバーコードを読み込むタイミング、または、運送されてきた液化ガスが充填されたガス容器のバーコードを読み込むタイミングで、ガス容器交換用携帯端末100は、所定の情報を送信可能である。所定の情報には、ユーザ情報、バーコード情報、および、ガス容器交換完了情報が含まれる。ただし、空になったガス容器のバーコードおよび配送員が運送してきた液化ガスが充填されたガス容器に貼られたバーコードの両方がいずれかの順番で読み込まれたタイミングで所定の情報は送信される必要がある。
残管カウンタは、ガス容器からユーザ宅のガス使用機器との間に位置するLPガスメータに配置され、使用中のガス容器にどれぐらいのガスが残っているかを示す指標となる値を集中監視システム300に通知するために用いられる。
また、上述したように、ユーザ情報およびガス容器交換完了情報を受信した集中監視システム300は、ユーザ宅のLPガスメータ700に残管カウンタリセット要求信号を送信する。ユーザ宅のLPガスメータ700が残管カウンタリセット要求信号を正常に受信すると、残管カウンタリセット応答信号またはAck信号を集中監視システム300に送信する。また、ユーザ宅のLPガスメータ700は、残管カウンタをリセットし、LPガスメータの残管カウンタがリセットしたことを示す情報をLPガスメータの画面部710に表示する。残管カウンタがリセットしたことを示す情報は文字情報、および/または、画像情報であってもよい。
残管カウンタリセット応答信号またはAck信号を受信した集中監視システム300は、ガス容器に貼付されたバーコードを読み取ったガス容器交換用携帯端末100に、残管カウンタリセット応答信号またはAck信号を送信する。集中監視システム300に入力される残管カウンタリセット応答信号またはAck信号と、集中監視システム300から出力される残管カウンタリセット応答信号またはAck信号とは、フォーマットが異なっていてもよい。残管カウンタリセット応答信号またはAck信号を受信したガス容器交換用携帯端末100は、配送員が訪問しているユーザ宅のLPガスメータ700の残管カウンタがリセットしたことを示す情報を表示部に表示する。残管カウンタがリセットしたことを示す情報は文字情報、および/または、画像情報であってもよい。
以上のように、ガス容器交換用携帯端末でいずれかのガス容器のバーコードを読み取ったタイミングでガス容器交換用携帯端末は、ユーザ情報、バーコード情報、および、ガス容器交換完了情報を送信可能である。ただし、ユーザ情報、バーコード情報、および、ガス容器交換完了情報を送信前に、ガスが空になった交換されるガス容器に貼付されたバーコード、および、ガスが充填された設置されるガス容器に貼付されたバーコードの両方が読み取られていることが必要である。この場合に、ガス容器に貼りつけられたバーコードの読み取り順序はあらかじめガス容器交換システム1000においてあらかじめ設定されていてもよい。また、ガス容器に貼りつけられたバーコードの読み取り順序は、ガス容器交換システム1000においてあらかじめ設定されていなくともよい。
上述したように、図示しない表示情報である、配送員が訪問しているユーザ宅のLPガスメータの残管カウンタがリセットしたことを示す情報がガス容器交換用携帯端末の画面に表示される。例えば、配送員が、LPガスメータの残管カウンタがリセットしたことをガス容器交換用携帯端末100で確認できるように、ガス容器交換用携帯端末100において文字情報の表示および/または音情報の出力がされてもよい。配送員が、当該画面を確認し、画面に対してタップ等の操作を実施すると、図5(e)の作業完了画面が表示されてもよい。
図5(e)の作業完了確認画面が表示され、すべてのガス容器交換作業が終了している場合には、配送員はすべてのガス容器交換作業が終了しているユーザ宅の表示情報が表示されている領域57をタップ等の操作で選択する。図5(e)に示すように、ガス容器交換作業が終了しているユーザ宅の表示情報が領域57に表示され、次の配送先のユーザ宅の表示情報が領域58に表示されていてもよい。すべてのガス容器交換作業が終了しているユーザ宅の表示情報が表示されている領域57がタップ等の操作で選択されると、次の配送先のユーザ宅の表示情報が表示されている領域58が、配送先のユーザ宅の先頭に表示されてもよい。なお、先頭とは、ガス容器交換用携帯端末の表示部の上側、側面側であってもよい。また、ガス容器交換作業が終了しているユーザ宅の表示情報をタップ等の操作で選択することによって、次の配送先へのナビゲーションが開始される構成とすることも可能である。なお、図5(b)の調整器のハンドル切り替え前の確認情報、図5(c)の調整器のハンドル切り替え後の確認情報は画面がタップ等されて操作されるタイミングで基幹システム200に送信されてもよい。
なお、ガス容器交換作業は、ユーザ宅に設置されているガス容器の数に応じて実施されることになる。例えば、ダブル片側交換の場合には、交換するガス容器は上述したように1本である。しかし、例えば、1つのユーザ宅にガスを供給しているガス容器が複数本あり、複数本の供給元ガス容器が切り替わっている場合には、交換作業をする複数本のガス容器と配送された新ガス容器のバーコードを読み取る場合もある。
また、ユーザ宅に設置されているすべてのガス容器を交換する場合には、図5(b)および図5(c)の画面がガス容器交換用携帯端末100の専用アプリケーションによってスキップされる場合がある。この場合には、図5(a)の画面の次に図5(d)の画面が表示され、交換前後のすべてのガス容器に貼付されたバーコードを読み取ることを指示する情報が表示される。例えば、図5(a)がタップされることによって、ガス容器交換用携帯端末100は配送員がユーザAさん宅において交換作業を実施していることを判別することが可能になる。この場合には、ガス容器交換用携帯端末100はユーザAさん宅のユーザ情報に含まれる交換されるべきガス容器の識別情報および本数を識別することが可能になる。したがって、ガス容器交換用携帯端末100はユーザAさん宅における図5(c)のバーコード読み取り要求画面の表示回数、および、交換対象のガス容器が読み込まれたか否かを判別することが可能である。交換対象のガス容器のバーコードを読み込む画面において、異なるガス容器のバーコードが読み込まれた場合には、ガス容器交換用携帯端末はエラー情報を表示または放音する構成とすることも可能である。
なお、配送員が訪問しているユーザ宅のLPガスメータの残管カウンタがリセットしたことを示す情報は、図5(e)の領域57に表示される表示情報であってもよい。例えば、領域57に表示される表示情報として、ユーザAさん宅におけるガス容器交換作業が完了したことを示す情報であってもよい。
図6は、ガス容器交換システム1000において、残管カウンタがリセットされる場合の動作の一例を示した模式図である。
配送員が、ユーザ宅の交換対象となっているガス容器、および、配送されてきた新ガス容器のバーコードを読み込んだタイミングで、ガス容器交換用携帯端末100から所定の情報が図示しない基地局を介して、センター通信システム900に出力される。なお、上述したように所定の情報が送信されるタイミングはガス容器のバーコードを読み込んだタイミングであるが、どのガス容器のバーコードを読み込んだタイミングであるかは、ガス容器交換システム1000において任意に設定されることが可能である。また、所定の情報とは、上述したように、ユーザ情報、バーコード情報、および、ガス容器交換完了情報を含む情報である。
センター通信システム900に出力された、ユーザ情報、および、ガス容器交換完了情報は、センター通信システム900から集中監視システム300に送信される。集中監視システム300は、配送員がガス容器交換作業を実施しているユーザ情報から、リセットするべき残量管理カウンタを有するLPガスメータを認識する。なお、ユーザ情報およびガス容器情報は基幹システム200と共有されている。
また、センター通信システム900に出力された、ユーザ情報、バーコード情報、および、ガス容器交換完了情報は、センター通信システム900から基幹システム200に送信される。このように、センター通信システム900は、基幹システム200および集中監視システム300に送信されるべき情報を分類して、それぞれのシステムに送信する機能を有することが可能である。
ユーザ情報、および、ガス容器交換完了情報を受信した集中監視システム300は、ガス容器交換作業が実施されているユーザ宅のLPガスメータ700の残管カウンタをリセットする残管カウンタリセット信号をユーザ宅のLPガスメータ700に送信する。残管カウンタリセット信号を受信したユーザ宅のLPガスメータ700は、残管カウンタをリセットする。また、LPガスメータ700はLPガスメータの画面部710に残管カウンタがリセットされたことを示すリセット成功情報を文字情報および/または画像情報として表示する。配送員は、LPガスメータ700の画面部710に表示された残管カウンタがリセットされたことを示すリセット成功情報を目視することによって、LPガスメータ700の残管カウンタがリセットされたことを認識することが可能となる。なお、リセット成功情報は、あらかじめ定められた時間が経過した後に非表示とすることが可能である。あらかじめ定められた時間は、ガス容器交換システム1000において任意の時間に設定することが可能である。また、リセット成功情報は、あらかじめ定められた時間間隔で点滅させることも可能である。この場合のあらかじめ定められた時間間隔も、ガス容器交換システム1000において任意の時間に設定することが可能である。
LPガスメータ700は、残管カウンタのリセットが成功すると、残管カウンタリセット応答信号等の応答情報信号を集中監視システム300に送信する。応答情報信号はAck信号であってもよい。応答情報信号を受信した集中監視システム300は、センター通信システム900を介して、ガス容器交換用携帯端末100にLPガスメータ700の残管カウンタリセットが成功したことを示す応答情報信号を送信する。応答情報信号を受信したガス容器交換用携帯端末100は、ガス容器交換用携帯端末の表示部150に残管カウンタがリセットされたことを示す情報を文字情報および/または画像情報として表示する。配送員は、ガス容器交換用携帯端末の表示部150に表示された残管カウンタがリセットされたことを示す情報を目視することによって、LPガスメータ700の残管カウンタがリセットされたことを認識することが可能となる。
なお、残管カウンタがリセットされたことを示す情報は図5(e)の領域57に図示するように、ユーザAさん宅完了というような情報であってもよい。ユーザAさん宅完了を示す情報は、文字情報および/または画像情報として表示されてもよい。
なお、ガス容器交換用携帯端末100で読み取った、ガス容器のバーコード情報は、基幹システム200に送信され、ユーザ情報と対応付けられて記憶される。また、ガス容器のバーコード情報は、集中監視システム300ともリアルタイムに共有される構成とすることも可能である。さらに、ユーザ情報には、ガス容器交換完了情報も対応付けられて基幹システム200において記憶される構成とすることも可能である。
上述した構成によれば、ガス容器の交換作業時に、配送員が交換するガス容器のバーコードを読み込むことによって、交換するガス容器の情報が基幹システム200および集中監視システム300とリアルタイムで連動可能となる。また、配送員が交換するガス容器のバーコードを読み込むだけで、LPガスメータの残管カウンタがリセットされるので、配送員による残管カウンタのリセット忘れを抑制することが可能である。また、配送員が交換するガス容器のバーコードを読み込む手順を、専用アプリケーションによって容器交換作業に組み込むことが可能であるので、上述したリアルタイム連動および残管カウンタのリセット忘れの抑制を達成することが可能になる。
(ガス容器交換システム1000の動作例)
図7は、ガス容器交換システム1000の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS701において、ガス容器交換用携帯端末の表示部に、一例として、作業日にガス容器の配送および交換をするべきユーザ宅情報の一覧、または、一部が、配送されるべき順番で表示される。配送されるべき順番で表示されるユーザ宅情報は基幹システム200からガス容器交換用携帯端末に送信される情報である。なお、配送員が、配送順序をガス容器交換用携帯端末100の操作によって変更することも可能である。ガス容器交換用携帯端末の表示部に表示されるユーザ宅情報に対して配送員がタップ等の操作を実施すると、ガス容器交換用携帯端末はステップS702に進む。なお、ガス容器交換用携帯端末の表示部に表示されるユーザ宅情報に対して配送員がタップ等の操作を実施した場合に、配送が開始されたことを示す配送開始情報が基幹システム200に送信されてもよい。
ステップS702において、ガス容器交換用携帯端末に、ステップS701において選択されたユーザ宅までのナビゲーション情報が集中監視システム300から送信され、ガス容器交換用携帯端末の表示部に表示される。配送員は、トラック等の車両に積載された液化ガスが充填されたガス容器をナビゲーション情報にしたがって、ステップS701において選択されたユーザ宅まで配送する。なお、ナビゲーション情報は、図示しない外部のナビゲーションシステムから携帯端末回線を介してあらかじめガス容器交換用携帯端末に送信され、ガス容器交換用携帯端末の記憶部に記憶されていてもよい。この場合には、道路の混雑情報や事故情報等のリアルタイム道路情報は、必要に応じて、車両の移動状況に対応して、ガス容器交換用携帯端末に提供される構成とすることも可能である。次に、ガス容器交換用携帯端末はステップS703に進む。なお、本実施形態に係わるガス容器交換システム1000においては、ステップS702におけるナビゲーションを実行しない構成とすることも可能である。
ステップS703において、配送員がステップS701において選択されたユーザ宅に到着する。選択されたユーザ宅に到着すると、配送員は、ガス容器交換用携帯端末の表示部に表示されたユーザ宅情報に対してタップ等の操作を実施し、容器交換作業の開始情報がガス容器交換用携帯端末で検知される。例えば、上述した図5(a)の表示および操作が実行されてもよい。なお、ガス容器交換用携帯端末にはGNSS等による位置検知機能が備わっているので、ガス容器交換用携帯端末が選択されたユーザ宅に到着すると、容器交換作業の開始情報がガス容器交換用携帯端末で検知される構成となっていてもよい。次に、ガス容器交換用携帯端末はステップS704に進む。
ステップS704において、調整器のハンドル回転作業前の画像情報をガス容器交換用携帯端末のカメラで撮影することを要求する情報がガス容器交換用携帯端末の表示部に表示される。配送員は、ガス容器交換用携帯端末の表示部に表示された情報にしたがって、調整器のハンドル回転作業前のハンドル部分の状況を撮影する。調整器のハンドル回転作業前のハンドル部分の状況を撮影する様子の一例が上述した図5(b)に示される。次に、ガス容器交換用携帯端末はステップS705に進む。
ステップS705において、調整器のハンドル回転作業後の画像情報をガス容器交換用携帯端末のカメラで撮影することを要求する情報がガス容器交換用携帯端末の表示部に表示される。配送員は、調整器のハンドルの回転作業を実施し、ガス容器交換用携帯端末の表示部に表示された情報にしたがって、調整器のハンドル回転作業後のハンドル部分の状況を撮影する。ガス容器交換用携帯端末は、調整器のハンドルの回転量がユーザ宅の調整器において想定された回転量である場合には、ステップS706に進む。この場合に、調整器のハンドルの回転量が適正であることを示す、画像情報および/または音情報がガス容器交換用携帯端末から出力されてもよい。調整器のハンドルの回転量が適正であることを示す画像情報は、ガス容器交換用携帯端末の表示部に表示されてもよい。また、調整器のハンドル回転作業前と調整器のハンドル回転作業後のハンドル部分の撮影された画像情報が基幹システム200にエビデンスとして送信されてもよい。この場合に、調整器のハンドル回転作業を実施した日時情報および位置情報もガス容器交換用携帯端末から基幹システム200にエビデンスとして送信されてもよい。なお、日時情報は、調整器のハンドル回転作業後のハンドル部分を配送員が撮影した日時情報であってもよい。調整器のハンドルの回転量は、調整器のガス配管の方向によって異なる場合があるので、ユーザ情報に対応して、基幹システム200に記憶されている。したがって、想定される調整器のハンドルの回転量は、あらかじめ基幹システム200からユーザ情報に対応してガス容器交換用携帯端末の記憶部に記憶されていてもよい。なお、ステップS704およびステップS705の動作はスキップされて実行されない場合がある。例えば、ユーザ宅に配置されているガス容器の全てを交換する場合には、ステップS704およびステップS705の動作はスキップされて実行されない。ユーザ宅に配置されているガス容器の全てを交換することを示す情報は、ユーザ情報に対応しているので、ステップS701において、ガス容器交換用携帯端末は、ステップS704およびステップS705をスキップすることを判定することが可能である。
ステップS706において、訪問しているユーザ宅に設置されている交換対象となってガス容器のバーコードを読み取ることを要求する情報がガス容器交換用携帯端末の表示部に表示される。通常は、ユーザ宅に設置されている交換対象となっているガス容器からガスは供給されなくなっており、調整器に接続されている予備のガス容器からユーザ宅にガスが供給されている状態になっている。配送員は、ユーザ宅に設置されている交換対象となったガス容器のバーコードをガス容器交換用携帯端末で読み取る。ガス容器交換用携帯端末で読み取ったガス容器の情報は、上述したタイミングで基幹システム200に送信される。次に、ガス容器交換用携帯端末はステップS707に進む。
ステップS707において、訪問しているユーザ宅に設置されるべき、配送されてきた液化ガスが充填された新ガス容器のバーコードを読み取ることを要求する情報がガス容器交換用携帯端末の表示部に表示される。配送員は、ユーザ宅に設置されるべき新ガス容器のバーコードをガス容器交換用携帯端末で読み取る。ガス容器交換用携帯端末で読み取った新ガス容器の情報は、上述したタイミングで基幹システム200に送信される。なお、ステップS706とステップS707の手順は逆になってもよい。ステップS706とステップS707の手順は、ガス容器交換システム1000においてあらかじめ定められることが可能である。また、ステップS706とステップS707の手順は、配送員によってあらかじめ定められることが可能である。したがって、ユーザ宅に設置されている空のガス容器のバーコードを読み取った後に、液化ガスが充填されている新ガス容器のバーコードを読み取るタイミングで所定の情報をセンター通信システム900に送信することが可能である。または、当該新ガス容器のバーコードを読み取った後に、空のガス容器のバーコードを読み取るタイミングで所定の情報をセンター通信システム900に送信することが可能である。ここで、所定の情報とは、上述したように、ユーザ情報、バーコード情報、および、ガス容器交換完了情報を含む情報である。なお、新ガス容器のバーコードの読み取り要求情報は、新容器が設置される前、または、新容器が設置された後にガス容器交換用携帯端末の表示部に表示されてもよい。次に、ガス容器交換用携帯端末はステップS708に進む。
ステップS708において、配送員は、LPガスメータ700の画面部710に表示された残管カウンタがリセットされたことを示す情報を目視することによって、LPガスメータ700の残管カウンタがリセットされたことを認識することが可能となる。さらに、ガス容器交換用携帯端末100の表示部150に残管カウンタがリセットされたことを示す情報が表示される。したがって、配送員は、ガス容器交換用携帯端末100の表示部150に表示された情報を目視することによって、LPガスメータ700の残管カウンタがリセットされたことを認識することが可能となる。次に、ガス容器交換用携帯端末はステップS709に進む。
ステップS709において、ガス容器交換用携帯端末100の表示部に作業完了確認画面が表示され、すべてのガス容器交換作業が終了している場合には、配送員はすべてのガス容器交換作業が終了しているユーザ宅の表示情報をタップ等の操作で選択する。なお、ステップS708とステップS709の動作を、上述したように図5(e)の画面で実行することも可能である。次に、ガス容器交換用携帯端末はステップS710に進む。
ステップS710において、ガス容器交換用携帯端末は、該当する作業日のすべての配送・交換作業が終了したか否かを判定する。すべての配送・交換作業が終了した場合(ステップS710:YES)には、ガス容器交換用携帯端末はすべての配送・交換作業が終了した情報をガス容器交換用携帯端末の表示部に表示し、該当する作業日の処理を終了する。すべての配送・交換作業が終了していない場合(ステップS710:NO)には、ガス容器交換用携帯端末は、次の配送先のユーザ宅情報をガス容器交換用携帯端末の表示部に表示するために、ステップS701に進む。
(ガス容器交換用携帯端末100の構成例)
図8は、ガス容器交換用携帯端末100の構成の一例を示すブロック図である。
ガス容器交換用携帯端末100は、タッチパネル等の入力部110、CCDカメラ等の撮像部120、制御部130、無線または有線で外部の電子装置と通信するための外部I/F部(I/F:Inter Face)、表示部150および記憶部160を含む。なお、タッチパネル等の入力部110は、LCDや有機EL等の表示部150と重畳されて構成されていてもよい。
タッチパネル等の入力部110は、配送員等の作業員のガス容器交換用携帯端末100への入力情報を入力する機能を有する。入力部110がタッチパネル等のセンサである場合には、入力情報の一例には、作業員のタップ情報が挙げられる。タップ情報には、入力部110の位置情報が含まれてもよい。例えば、入力部110と表示部150が重畳されている場合には、タップ情報から、表示部150に表示されている表示情報のどの部分がタップされたかを、ガス容器交換用携帯端末100は判定することが可能となる。また、入力情報には、作業員が入力部110に書いた数値情報や文字情報が含まれてもよい。
撮像部120は、画像情報を撮像する機能を有する。撮像部120の一例にはCCDカメラが挙げられる。撮像部120は、ガス容器のバーコードの画像、調整器のハンドル部分の画像の撮像をすることが可能である。また、ユーザ情報と対応付けさせるために、撮像部120は、ユーザ宅の外観やユーザ宅のガス容器の設置状況を撮像することも可能である。この場合には、ガス容器交換用携帯端末100の表示部150にユーザ宅情報として、ユーザ宅の外観やユーザ宅のガス容器の設置状況を表示させることも可能になる。
制御部130は、解析部131、エラー判定部132、通信情報制御部133、表示情報生成部134、位置情報生成部135、および、計時部136を含む。
解析部131は、入力部110に入力された入力情報、撮像部120で撮像されたバーコード等の情報の解析を実行する機能を有する。一例として、解析部131は、タップ操作の場合の入力情報に含まれる入力部110の位置情報から、タップされた表示部150の表示情報を特定する機能を有する。また、ガス容器に貼付されたバーコード情報から、撮像したバーコード情報に誤りがないか否かを判定するための情報を解析する機能を有する。
エラー判定部132は、解析部131によって解析された解析情報が適切な情報であるか否かを判定する機能を有する。一例として、タップされた表示部150の表示情報が適切である場合には、次の表示情報を生成するための情報を表示情報生成部134に出力する。また、タップされた表示部150の表示情報が適切である場合には、表示情報に対応する確認情報等の情報を通信情報制御部133に出力する場合もある。さらに、タップされた表示部150の表示情報が適切ではない場合には、エラー表示情報を生成するための情報を表示情報生成部134に出力する。また、ガス容器に貼付されたバーコードを撮像したバーコード情報に誤りがない場合には、バーコード情報を通信情報制御部133に出力する。
通信情報制御部133は、外部I/F部140を介して、基幹システム200および集中監視システムとさまざまな情報を送受信する機能を有する。例えば、専用アプリケーション、作業日ごとの配送順序および交換作業情報等の情報を通信情報制御部133は、外部I/F部140を介して、基幹システム200から受信する。基幹システム200および集中監視システムから受信した情報は記憶部160に記憶されてもよい。通信情報制御部133は、受信した専用アプリケーションにしたがって、表示部150に表示されるべき表示情報を表示情報生成部134に順番に生成させることが可能である。また、ナビゲーション情報を受信した場合には、ナビゲーション情報にしたがって、表示部150に表示されるべきナビゲーション表示情報を表示情報生成部134に生成させることが可能である。また、通信情報制御部133は、誤りなく撮像されたバーコード情報の送信時に、センター通信システム900にユーザ情報、バーコード情報、および、ガス容器交換完了情報を送信することも可能である。
表示情報生成部134は、表示部150に表示する表示情報を生成する機能を有する。一例として、表示情報生成部134は、配送指示情報を生成する機能を有する。例えば、配送員が作業当日にガス容器を配送・交換するユーザ宅情報の全部または一部を配送順序に表示することが可能である。また、表示情報生成部134は、ガス容器を配送する車両のユーザ宅までの道案内をするナビゲーション情報を表示するための表示情報を生成することが可能な場合がある。また、表示情報生成部134は、ガス容器の交換手順にしたがって、調整器のハンドル部分、ガス容器のバーコードを撮像部120にて撮像することを促す表示情報を生成する。また、表示情報生成部134は、表示部150に表示する表示情報の表示部150における座標情報を解析部131に出力することも可能である。解析部131は、座標情報およびタップ情報に含まれる位置情報に基づいて、入力部110において配送員がタップした表示情報を解析することが可能になる。また、集中監視システム300は、外部I/F部140を介して、表示情報生成部134にLPガスメータの残管カウンタリセットが成功したことを示す応答情報信号を送信することが可能である。応答情報信号を受信した表示情報生成部134は、表示部150に残管カウンタがリセットされたことを示す情報を文字情報および/または画像情報として表示するための表示情報を生成することが可能である。
位置情報生成部135は、GNSS等の全地球航法衛星システム、ジャイロ、および、携帯端末回線を通じて受信される位置情報等を活用して、ガス容器交換用携帯端末100の位置情報を生成する機能を有する。図示しないジャイロは、位置情報生成部135に含まれてもよい。なお、位置情報生成部135において生成された位置情報は、制御部130の各機能ブロックにおいて、随時使用されることが可能である。
計時部136は、計時することが可能なタイマー等であってもよいが、携帯端末回線を通じて受信される計時情報、通信衛星から受信される計時情報等の計時情報を活用することも可能である。なお、計時部136において生成された計時情報は、制御部130の各機能ブロックにおいて、随時使用されることが可能である。
外部I/F部140は、さまざまな情報を、センター通信システム900を介して、基幹システム200および集中監視システム300と送受信する機能を有する。外部I/F部140から送信される情報には、ガス容器のバーコード情報、ガス容器の交換を実施しているユーザ宅を示すユーザ情報、および、ガス容器交換完了情報が挙げられる。また、必要に応じて、調整器のハンドル部分の画像情報、時刻情報、位置情報、その他の撮像情報、および、その他の情報等が外部I/F部140から送信される情報に挙げられる。基幹システム200または集中監視システム300から送信される情報には、ガス容器交換システム1000の専用アプリケーション、残管カウンタリセット応答信号、作業日ごとの配送順序および交換作業情報等の情報が挙げられる。なお、ナビゲーション情報が送信されてもよい。ガス容器交換システム1000を動作させるための専用アプリケーションの更新情報、または、更新された専用アプリケーションは任意のタイミングで送受信されることが可能である。
記憶部160は、ガス容器交換システム1000を動作させるための専用アプリケーション、および、作業日ごとの配送順序および交換作業情報等の情報をユーザ情報に対応付けて記憶する機能を有する。また、交換作業情報には、表示部150に表示されるべき表示情報、ユーザ情報に対応付けられた交換されるべきガス容器のバーコード情報が含まれてもよい。なお、専用アプリケーションに付随するナビゲーション情報が記憶部160に記憶される場合があってもよい。
上記のような構成を有するガス容器交換用携帯端末100によれば、ガス容器の交換処理において、従来よりもガス容器交換の作業負荷を軽減し、さらに、ユーザのガス切れリスクを低下させることが可能となる。
(比較例)
以上の説明による本実施形態に係わるガス容器交換システム1000では、ガス容器交換用携帯端末100を携帯すればよいが、以下の比較例では、専用バーコードリーダSBおよび配送用の配送用携帯端末HKを使用する従来の形態を比較例として説明する。なお、配送用携帯端末はスマートフォン等の電子装置を使用することも可能である。
図9は、比較例として示される従来のシステムを模式的に示した図である。従来のシステムには、図9の上段の作業履歴・容器管理システムと、図9の下段の配送指示・配送管理システムとが含まれる。
図9の上段は、専用バーコードリーダSBによって実現される作業履歴・容器管理システムを模式的に示した図である。配送員は、作業当日のガス容器を交換するユーザ宅用の配送伝票を持ち、ユーザ宅400aにおいて、ユーザ宅400a用の配送伝票HDaのバーコードを専用バーコードリーダSBによって読み込む。すなわち、ユーザ宅400a用の配送伝票HDaのバーコードは、ユーザ宅400aにおける交換対象のガス容器に貼付されているバーコードに対応する容器伝票のバーコードに対応する。次に、配送員は、ユーザ宅400aの空になったガス容器のバーコード、および、配送されてきた液化ガスが充填された新容器のバーコードを専用バーコードリーダによって読み取る。専用バーコードリーダの図示しない記憶部に、ユーザ宅400aの情報に対応付けられた交換前後の両方のガス容器のバーコード情報が記憶される。配送員は、ユーザ宅400aの次にガス容器交換作業を実施するべきユーザ宅400bに到着すると、ユーザ宅400b用の配送伝票HDbのバーコードを専用バーコードリーダによって読み込む。次に、配送員は、ユーザ宅400bにおける交換前後の両方のガス容器に貼付されているバーコードを専用バーコードリーダによって読み込む。専用バーコードリーダの図示しない記憶部に、ユーザ宅400bの情報に対応付けられた交換前後の両方のガス容器のバーコード情報が記憶される。配送員は、ユーザ宅400bの次にガス容器交換作業を実施するべきユーザ宅400cに到着すると、ユーザ宅400c用の配送伝票HDcのバーコードを専用バーコードリーダによって読み込む。次に、配送員は、ユーザ宅400cにおける交換前後の両方のガス容器に貼付されているバーコードを専用バーコードリーダによって読み込む。専用バーコードリーダの図示しない記憶部に、ユーザ宅400cの情報に対応付けられた交換前後の両方のガス容器のバーコード情報が記憶される。
図9の上段において、作業当日のガス容器の交換作業が終了すると、配送員はガス事業者の事務所に戻り、専用バーコードリーダSBの記憶部に記憶された作業履歴・容器管理情報を、ガス事業者のホストコンピュータシステムにアップロードし、記憶・管理する。この場合に、専用バーコードリーダとホストコンピュータシステムとの連携は、有線または無線によって実行される。
図9の下段は、スマートフォン・タブレット等の配送用携帯端末HKによって実現される配送指示・配送管理システムを模式的に示した図である。作業日に配送用携帯端末HKを起動し、配送開始指示情報を配送用携帯端末に入力すると、配送用携帯端末の表示部に図示しない配送指示情報が表示される。配送指示情報には、配送先のユーザ宅に関する情報が含まれてもよい。なお、配送順序は、配送員が決定することが可能である。例えば、配送員が配送伝票をユーザ宅の訪問順に束ねて携行することが可能である。また、配送指示情報に配送先のユーザ宅に関する情報が含まれる場合には、配送員が決定した配送順序に、配送指示情報を変更することも可能である。配送員が配送指示情報によって指示されたユーザ宅に到着し、ガス容器の交換作業を終了すると、配送員は作業完了情報を配送用携帯端末に入力する。配送用携帯端末に作業完了情報が入力されると、配送用携帯端末HKから無線または有線で現状集中監視システム3000に作業完了情報が送信される。作業完了情報を受信した現状集中監視システム3000は現状基幹システム2000と、CSV等のデータ情報によって、作業完了情報を共有する。作業完了情報を受信した現状基幹システム2000は無線または有線でガス事業者のホストコンピュータシステムと作業完了情報を共有する。
例えば、図9の下段において、ユーザ宅400aにおいて、ガス容器の交換作業を終了した後に、配送用携帯端末に作業完了情報を入力すると、次に、ガス容器の交換作業をするべき、ユーザ宅400bの情報が配送用携帯端末の表示部に表示される。配送用携帯端末の表示部にユーザ宅400aからユーザ宅400bへのナビゲーション画面が表示されてもよい。さらに、配送員がユーザ宅400bに到着し、ガス容器の交換作業を終了した後に、配送用携帯端末に作業完了情報を入力すると、次に、ガス容器の交換作業をするべき、ユーザ宅400cの情報が配送用携帯端末の表示部に表示される。さらに、配送員がユーザ宅400cに到着し、ガス容器の交換作業を終了した後に、配送用携帯端末に作業完了情報を入力すると、当日の配送作業が完了したことを示す完了情報が配送用携帯端末の表示部に表示される。
図9に示すように、従来のシステムでは、配送員は、作業履歴・容器管理システム用の専用バーコードリーダSBと、配送指示・配送管理システム用の配送用携帯端末HKとの2台の電子携帯装置を持参して配送およびガス容器の交換作業を実施する必要があった。さらに、配送員は2台の電子携帯装置の他に、訪問するユーザ宅に対応する配送伝票を持参する必要があった。また、専用バーコードリーダの記憶部に記憶された、ガス容器のバーコード情報をリアルタイムにシステム間で共有することができなかった。
図10は、図9の上段の専用バーコードリーダSBによって実現される作業履歴・容器管理システムにおける作業内容をさらに詳細に示した模式図である。
図10(a)において、配送員は、ガス事業者の事務所において、作業当日に訪問するユーザ宅に配置されている交換されるべきガス容器の容器伝票を印刷するなどして準備する。なお、容器伝票の順番は、配送員が判断した順番に交換されてもよい。
図10(b)において、指示されたユーザ宅に到着した配送員は、図10(a)において準備された、到着したユーザ宅に対応した容器伝票YDaのバーコードを専用バーコードリーダで読み取る。
図10(c)において、指示されたユーザ宅に設置されている交換されるべき空のガス容器に貼付されたバーコードを専用バーコードリーダで読み取る。読み取られた空のガス容器に貼付されたバーコード情報は、専用バーコードリーダの記憶部に記憶される。この場合に、図10(b)において読み込んだ容器伝票YDaのバーコード情報において特定されるガス容器情報と、図10(c)において読み込んだガス容器のバーコード情報において特定されるガス容器情報とが異なる場合もあり得る。この場合には、専用バーコードリーダはエラー情報を出力することも可能である。エラー情報は、専用バーコードリーダの画面に表示される情報、または、エラーであることを認識させるためのあらかじめ定められた音情報であることが可能である。また、エラー情報は、配送員に通知する情報であって、現状基幹システム2000または現状集中監視システム3000に送信される情報ではない。
図10(d)において、配送員によって配送された液化ガスが充填され、新たに設置されるべき新ガス容器に貼付されたバーコードを専用バーコードリーダで読み取る。読み取られた新ガス容器に貼付されたバーコード情報は、専用バーコードリーダの記憶部に記憶される。
図10(e)において、配送員は、新たに設置されたガス容器の配管方向に調整器のハンドル800を回転させ、LPガスメータに専用の工具を使用してLPガスメータの容器交換スイッチをオンにする。LPガスメータの容器交換スイッチがオンになることによってLPガスメータの残管カウンタがリセットされる。なお、新たに設置されたガス容器の配管方向に調整器のハンドル800を回転させる作業は、配送員が、ユーザ宅に到着した後に最初に実施する作業であってもよい。また、上述したように、ユーザ宅に配置されているすべてのガス容器を交換する場合には、調整器のハンドル800を回転させる作業は発生しない場合がある。
図10(f)において、作業当日に配送員が実施すべき、ユーザ宅のガス容器交換作業がすべて終了すると、配送員はガス事業者の事務所に戻り、専用バーコードリーダSBの記憶部に記憶された各種情報をガス事業者のホストコンピュータシステムに転送する。
図11は、図9の上段の専用バーコードリーダSBによって実現される作業履歴・容器管理システムにおける、ユーザ宅およびガス事業者において実施する作業内容、並びに、作業内容に対する懸念事項をさらに詳細に示した模式図である。
図11(a)は、ユーザ宅に到着した配送員が調整器のハンドル800を回転させ、ハンドル800の指示方向が、ガスを供給しているガス容器の配管方向に向くようにさせる等の作業を模式的に示した図である。この場合に、配送員は、調整器のハンドル800を回転させたことを目視で確認する必要があるが、作業員の判断にゆだねられているために、図示するように、調整器のハンドルの回転作業を忘れる場合が発生する。すなわち、調整器のハンドル800の回転作業のチェックを従来のシステムにおいては監視することができなかった。
図11(b)は、ユーザ宅に設置されていた交換対象のガス容器、および、配送されてきた液化ガスが充填された新たにユーザ宅に設置されるべきガス容器のバーコードを、配送員が専用バーコードリーダで読み込む作業を模式的に示した図である。専用バーコードリーダは読み込んだ情報を、一旦、専用バーコードリーダの記憶部に記憶するので、従来のシステムとのリアルタイムでの連携を確保することはできなかった。
図11(c)は、配送員が手動でLPガスメータの容器交換スイッチをオンにして、LPガスメータの残管カウンタをリセットする作業を模式的に示した図である。LPガスメータの容器交換スイッチをオンにする作業は、配送員がLPガスメータに専用の工具7100を用いて手動で実施するために、LPガスメータの容器交換スイッチをオンにする作業を配送員が忘れてしまう場合があった。一例として、専用の工具7100の先端に磁石が取り付けられており、磁石の磁界に反応して、LPガスメータの容器交換スイッチをオンにすることが可能である。すなわち、LPガスメータの容器交換スイッチに対する作業のチェックを従来のシステムにおいては監視することができなかった。
図11(d)は、作業当日に配送員がユーザ宅のガス容器交換作業がすべて終了し、配送員がガス事業者の事務所に戻った場合に、専用バーコードリーダSBから各種情報をガス事業者のホストコンピュータシステムに転送する作業を模式的に示した図である。すなわち、配送員がガス事業者の事務所に戻ってから、専用バーコードリーダの各種情報をガス事業者のホストコンピュータシステムである現状基幹システム2000が受信する。したがって、専用バーコードリーダの記憶部に記憶された各種情報をリアルタイムでシステム間共有することができなかった。
以下に、本実施形態のガス容器交換用携帯端末100、および、ガス容器交換システム1000の特徴について記載する。
第1の態様に係るガス容器交換用携帯端末100は、ガス容器に貼付されたバーコードを撮像する撮像部120を含むことが好ましい。ガス容器交換用携帯端末100は、ガス容器と接続されるLPガスメータ700の残量管理カウンタをリセットさせるための残量管理カウンタリセット要求信号をガスメータに送信する外部システムを含むことが好ましい。ガス容器交換用携帯端末100は、外部システムに、所定の情報を送信する通信情報制御部133を含むことが好ましい。なお、ガスメータにはLPガスメータが含まれる。また、残量管理カウンタリセット要求信号をガスメータに送信するために必要な所定の情報には、ガス容器の交換作業が完了したことを示すガス容器交換完了情報およびガス容器の交換作業が完了したユーザを特定するためのユーザ特定情報を含むことが好ましい。当該所定の情報が送信されるタイミングは、ガス容器に貼付されたバーコードを撮像したタイミングであることが好ましい。また、ユーザ特定情報とガスメータとはあらかじめ対応付けられていることが好ましい。
上記構成によれば、ガス容器の配送および交換の作業手順をリアルタイムでシステムと連動させることにより、従来よりも作業間違いおよびガス切れリスクを低下させることが可能なガス容器交換用携帯端末を提供することが可能となる。
他の態様に係るガス容器交換用携帯端末100の通信情報制御部133が、ガス容器交換完了情報およびユーザ特定情報を送信するタイミングでは、以下の処理がすでに実行されていることが好ましい。すなわち、交換されるべきユーザによって使用された使用済みのガス容器のバーコード、および、使用済みのガス容器と交換される液化ガスが充填されたガス容器のバーコードが撮像部120によってすでに読み取られていることが好ましい。
上記構成によれば、配送員は交換されるべきすべてのガス容器のバーコードを読み取り、バーコードが読み取られるべきガス容器の最後のガス容器のバーコードを読み取ったタイミングで、ガス容器交換完了情報およびユーザ特定情報が送信される。したがって、交換されるべきすべてのガス容器のバーコードを読み取るようにガス容器交換用携帯端末100に作業手順が組み込まれているので、従来よりも作業間違いまたは作業忘れリスクを低下させることが可能になる。
第2の態様に係るガス容器交換用携帯端末100は、ガス容器交換完了情報およびユーザ特定情報を送信するタイミングにおいてバーコードが撮像されるガス容器は、以下のいずれかのガス容器であることが好ましい。すなわち、ユーザによって使用された交換されるべき使用済みのガス容器、または、使用済みのガス容器と交換される液化ガスが充填されたガス容器のいずれかであることが好ましい。
上記構成によれば、配送員は交換されるべきすべてのガス容器のバーコードを読み取り、バーコードが読み取られるべきガス容器の最後のガス容器のバーコードを読み取ったタイミングで、ガス容器交換完了情報およびユーザ特定情報が送信される。したがって、配送員は、作業手順に従えば、ガス容器交換完了情報およびユーザ特定情報が送信されるので、適切なタイミングで、リアルタイムで自動的に、残量管理カウンタをリセットすることが可能になる。
第3の態様に係るガス容器交換用携帯端末100は表示情報生成部134を含むことが好ましい。表示情報生成部134は、残量管理カウンタリセット要求信号を受信したガスメータから残量管理カウンタリセット要求信号に対する応答情報を外部システム経由で通信情報制御部が受信した場合に、応答情報に対応する受信表示情報を生成することが好ましい。また、表示情報生成部134は、応答情報を外部システム経由で通信情報制御部133が受信しなかった場合に、応答情報が未受信であることに対応する未受信表示情報を生成することが好ましい。さらに、ガス容器交換用携帯端末100は受信表示情報または未受信表示情報を表示する表示部150を含むことが好ましい。
上記構成によれば、配送員は配送員の手元にあるガス容器交換用携帯端末100によって、ガスメータの残量管理カウンタのリセットが成功したか否かをリアルタイムで確認できるので、従来よりも作業間違いまたは作業忘れリスクを低下させることが可能になる。
第4の態様に係るガス容器交換用携帯端末100の表示情報生成部134は、ガスメータに自動切り替え機能付き圧力調整器が接続される場合には、以下の処理を実行することが好ましい。すなわち、表示情報生成部134は、自動切り替え機能付き圧力調整器のハンドルを予備用ガス容器側に切り替える作業を指示するための切り替え作業指示情報を生成することが好ましい。また、表示部150は生成された前記切り替え作業指示情報を表示することが好ましい。
上記構成によれば、配送員は配送員の手元にあるガス容器交換用携帯端末100の作業手順に、ガスメータに接続された自動切り替え機能付き圧力調整器のハンドル操作が組み込まれているので、作業間違いまたは作業忘れリスクを低下させることが可能になる。
第5の態様に係るガス容器交換用携帯端末100の表示部150は、以下の情報を表示することが好ましい。表示部150は、作業指示情報に対応して、自動切り替え機能付き圧力調整器のハンドルが自動切り替えされた後のハンドル方向情報が撮像部120で撮像されたハンドル操作前撮像情報を表示することが好ましい。また、表示部150は、自動切り替え機能付き圧力調整器のハンドルが予備用ガス容器側に切り替えられた後のハンドル方向情報を撮像部120で撮像されたハンドル操作後撮像情報を表示することが好ましい。さらに、ガス容器交換用携帯端末100は、ハンドル操作前撮像情報とハンドル操作後撮像情報があらかじめ定められた回転量だけハンドルが回転しているか否かを判定するエラー判定部132と、を含むことが好ましい。
上記構成によれば、配送員の手元にあるガス容器交換用携帯端末100の作業手順に、ハンドル回転操作が確実にされたか否かをチェックする手順が組み込まれているので、作業間違いまたは作業忘れリスクを低下させることが可能になる。
第6の態様に係るガス容器交換システム1000は、第1の態様から第5の態様のいずれかに記載のガス容器交換用携帯端末100と、ガスメータと、何れかを含むことが好ましい。上述したように、LPガスメータ700はガスメータに含まれる。
上記構成によれば、ガス容器の配送および交換の作業手順をリアルタイムでシステムと連動させることにより、従来よりも作業間違いおよびガス切れリスクを低下させることが可能なガス容器交換用携帯端末を提供することが可能となる。
第7の態様に係るガス容器交換システム1000のガスメータは、残量管理カウンタリセット要求信号を受信すると、ガスメータの残量管理カウンタをリセットさせ、リセット成功情報を表示する画面部710を含むことが好ましい。
上記構成によれば、配送員が、ガスメータの残量管理カウンタをリセットさせるために、ガスメータのスイッチを手動で操作する必要がなくなる。したがって、従来よりも作業間違いおよびガス切れリスクを低下させることが可能なガス容器交換用携帯端末100を提供することが可能となる。
第8の態様に係るガス容器交換システム1000において、外部システムは、以下のシステムを含むことが好ましい。すなわち、外部システムは、ユーザ特定情報およびガス容器交換完了情報を受信すると、ユーザ特定情報に対応するガスメータに残量管理カウンタリセット要求信号を送信する集中監視システム300を含むことが好ましい。また、外部システムは、ユーザ特定情報、ガス容器交換完了情報、および、ガス容器に貼付されたバーコード情報を受信し、ユーザ特定情報に対応付けてガス容器交換完了情報およびガス容器のバーコード情報を記憶する基幹システム200を含むことが好ましい。さらに、外部システムは、ガス容器交換用携帯端末100から受信したユーザ特定情報、ガス容器交換完了情報、および、バーコード情報を分類して集中監視システム300と基幹システム200に送信するセンター通信システム900を含むことが好ましい。
上記構成によれば、ガス容器交換システム1000は、既存の基幹システム200、集中監視システム300、および、センター通信システム900を活用することが可能であるので、簡易かつ低コストで、新システムを構築することが可能になる。
実施形態につき、図面を参照して詳細に説明したが、以上の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、上記に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。