JP2022031996A - 活物質材料および全固体電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイクル特性に優れる全固体電池を提供する。【解決手段】ポリリン酸化合物であるリン酸バナジウムリチウムを含み、無置換のLi3V2(PO4)3における結晶軸の長さ(A軸、B軸、C軸=A0、B0、C0)に対して、前記リン酸バナジウムリチウムの結晶軸の長さ(A軸、B軸、C軸=A、B、C)が式(1)~(3)の全てを満たす、活物質材料。1<(A/A0)≦1.0030…(1)、1<(B/B0)≦1.0051…(2)、1<(C/C0)≦1.0043…(3)【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池用活物質およびこれを用いた二次電池に関する。
近年、高温においても結晶安定性及び熱的安定性に優れた活物質として、ポリリン酸系活物質が検討されている。
このようなポリリン酸系活物質として、オリビン構造を有するリン酸鉄リチウム(LiFePO)の研究が盛んに行われている。しかし、リン酸鉄リチウムはその結晶構造特有の電気伝導性やリチウムイオン伝導性の低さに由来する活物質の利用率及び高率充放電性能の低さのため、従来のリチウム含有遷移金属化合物に比べて入出力性能が低下する。そこで、約4V(vs.Li/Li+)付近に可逆電位を有するリン酸バナジウムリチウム(Li(PO)の検討が行われている。
リン酸バナジウムリチウム(Li(PO4))は、複数の酸化還元電位(3.8V、1.8V)を持つために、Li(PO4)を正極、負極に用いた対称電極電池においては、約2V級の電池の実現が可能になる。
しかしながら、より高い出力特性や、特に全固体電池におけるより高い放電容量を得るためには活物質中のリチウムイオン伝導度を高くする必要がある。
そこで、先行文献1において、Li(POに対して、Vサイトを他の金属元素を置換するが報告されているが、Li(PO以外、他の金属元素を置換した実施例は明記されていない。
また、先行文献2には、Li(POに対してバナジウムサイトをマンガンで置換することで、高い放充効率特性が得られる事は報告されているが、高い放電容量についての言及が無く、さらにイオン伝導度についての記載も無い。
さらに、先行文献3では、Li(POに対してバナジウムサイトをアルミニウム、チタニウム、ジルコニウムで置換する事でイオン伝導度の高い高温相を室温下で安定化することによって容量特性が向上できるという報告があるが、希土類元素での置換や置換に伴う格子定数の増加が容量特性を向上させる記載は無い。
特許4292317号公報 特許5862172号公報 特許2949229号公報
本発明はこのような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、活物質のイオン伝導度を高くすることで、高い放電容量を有する電池を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、Li(POのVサイトに元素置換を行い、結晶格子を広げることで、リチウムイオンが動き易くなり、イオン伝導度が高くなることで放電容量が高くなることを見出した。
即ち、本発明の一態様によれば、以下に示す活物質材料、および全固体電池が提供される。
ポリリン酸化合物であるリン酸バナジウムリチウムを含み、無置換のLi(POにおける結晶軸の長さ(A軸、B軸、C軸=A0、B0、C0)に対して、リン酸バナジウムリチウムの結晶軸の長さ(A軸、B軸、C軸=A、B、C)が式(1)~(3)の全てを満たす、活物質材料とすることが好ましい。
1<(A/A0)≦1.0030…(1)
1<(B/B0)≦1.0051…(2)
1<(C/C0)≦1.0043…(3)
係る構成により、リチウムイオン二次電池の放電容量を高くすることができる。これは、Li(POの結晶軸の長さが上記の範囲になることにより、結晶中のリチウムイオンの移動しやすい空間が形成され、リチウムイオン伝導度が高くなったためと考えられる。
また、リン酸バナジウムリチウムが、LiとVとを含み、リン酸バナジウムリチウムのVの一部が、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybの少なくともいずれか一つで置換された、活物質材料とすることが更に好ましい。
係る構成によれば、Vの一部への置換量を最適なものとできる。
また、リン酸バナジウムリチウムの主相が式(4)を満たす、活物質材料とすることが更に好ましい。
Li±a(V-xMx)(PO…(4)
(式(4)中、Mは、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybの少なくともいずれか一つを示し、xは、0<x≦0.3を満たし、aは、-3.0<a<3.0を満たす。)
係る構成によれば、より容易に式(1)~(3)に記載の結晶軸長を形成することができる。
また、固体電解質からなる固体電解質層を含み、前記固体電解質は、活物質材料のいずれかを用いた全固体電池とすることが更に好ましい。
係る構成によれば、より高容量の全固体電池が得られる。
本発明によれば、高い放電容量を得ることができる優れたリチウムイオン二次電池用活物質材料、特に全固体電池用活物質材料、および全固体電池を提供することができる。
第1実施形態の全固体二次電池の模式断面図を示す。 第2実施形態のリチウム二次電池の模式断面図を示す。
以下、本発明の種々の実施形態に係る活物質材料を用いた二次電池について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合がある。したがって、図面に記載の各構成要素の寸法比率などは、実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施できる。
[第1実施形態]
第1実施形態は、全固体二次電池に係る。全固体二次電池は、少なくとも一つの第1電極層1と、少なくとも一つの第2電極層2と、第1電極層1と第2電極層2とに挟まれた固体電解質3とを有する。第1電極層1、固体電解質3及び第2電極層2が順に積層されて積層体4を構成する。第1電極層1は、それぞれ一端側に配設された端子電極5に接続され、第2電極層2は、それぞれ他端側に配設された端子電極6に接続されている。
第1電極層1と、第2電極層2は、いずれか一方が正極層として機能し、他方が負極層として機能する。以下、理解を容易にするために、第1電極層1を正極層1とし、第2電極層2を負極層2とする。
図1に示すように、正極層1と負極層2は、固体電解質3を介して交互に積層されている。正極層1と負極層2の間で固体電解質3を介したリチウムイオンの授受により、全固体二次電池10の充放電が行われる。
<正極層及び負極層>
正極層1は、正極集電体層1Aと、正極活物質を含む正極活物質層1Bとを有する。負極層2は、負極集電体層2Aと、負極活物質を含む負極活物質層2Bとを有する。
正極集電体層1A及び負極集電体層2Aは、導電率が高いことが好ましい。そのため、正極集電体層1A及び負極集電体層2Aには、例えば、銀、パラジウム、金、プラチナ、アルミニウム、銅、ニッケル等を用いることが好ましい。これらの物質の中でも、銅は正極活物質、負極活物質及び固体電解質と反応しにくい。そのため、正極集電体層1A及び負極集電体層2Aに銅を用いると、全固体二次電池10の内部抵抗を低減できる。なお、正極集電体層1Aと負極集電体層2Aを構成する物質は、同一でもよいし、異なってもよい。
また、本実施形態における全固体電池の正極集電体層及び負極集電体層は、それぞれ後述する活物質を含ませることができる。正極集電体層及び負極集電体層がそれぞれ活物質材料を含むことにより、正極集電体層と正極活物質層及び負極集電体層と負極活物質層との密着性が向上させることができる。
正極活物質層1Bは、正極集電体層1Aの片面又は両面に形成される。例えば、正極層1と負極層2のうち、積層体4の積層方向の最上層に正極層1が形成されている場合、最上層に位置する正極層1の上には対向する負極層2が無い。そのため、最上層に位置する正極層1において正極活物質層1Bは、積層方向下側の片面のみにあればよい。
負極活物質層2Bも正極活物質層1Bと同様に、負極集電体層2Aの片面又は両面に形成される。また、正極層1と負極層2のうち、積層体4の積層方向の最下層に負極層2が形成されている場合、最下層に位置する負極層2において負極活物質層2Bは、積層方向上側の片面のみにあればよい。
正極活物質層1B及び負極活物質層2Bは、電子を授受する正極活物質及び負極活物質を含む。この他、導電助剤や結着剤等を含んでもよい。正極活物質及び負極活物質は、リチウムイオンを効率的に挿入、脱離できることが好ましい。
<活物質>
以降、正極活物質と負極活物質に用いることのできる活物質について説明する。本実施形態において、活物質は、LiとVとを含む、ポリリン酸化合物であるリン酸バナジウムリチウムが好ましく用いられる。
リン酸バナジウムリチウムは、無置換のLi(POにおける結晶軸の長さ(A軸、B軸、C軸=A0、B0、C0)に対して、リン酸バナジウムリチウムの結晶軸の長さ(A軸、B軸、C軸=A、B、C)が式(1)~(3)の全てを満たすことが好ましい。
1<(A/A0)≦1.0030…(1)
1<(B/B0)≦1.0051…(2)
1<(C/C0)≦1.0043…(3)
式(1)~(3)を満たすリン酸バナジウムリチウムを活物質として用いることによって、正極活物質層又は負極活物質層のリチウムイオン伝導度を向上させることができ、ひいては、リチウムイオン二次電池の放電容量を高くすることができる。
また、式(1)~(3)を満たすために、リン酸バナジウムリチウムにおけるVの一部を別の元素で置換した活物質とすることが好ましい。置換する元素は、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybのいずれかであることが好ましいが、特に限定されない。
Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybは、イオン半径がVと比して適度に大きいため、リン酸バナジウムリチウムのVに対しての置換量を最適なものとすることができる。これにより式(1)~(3)を満たすことを容易とすることができ、ひいてはリチウムイオン二次電池の放電容量を高くすることができる。
更に、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybの少なくともいずれか一つでVの一部が置換されたリン酸バナジウムリチウムは、元素置換されていない活物質Li(POに比べて高い電子伝導性が得られ、ひいては、活物質の電子伝導性が向上し、全固体二次電池の内部抵抗を低減することが出来る。
また、リン酸バナジウムリチウムは、その主相が式(4)を満たすことがより好ましい。
Li±a(V-xMx)(PO…(4)
(式(4)中、Mは、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybの少なくともいずれか一つを示し、xは、0<x≦0.3を満たし、aは、-3.0<a<3.0を満たす。)
すなわち、リン酸バナジウムリチウムのVの一部を、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybのいずれかで置換する場合、式(4)のように、その置換量を0<x≦0.3とすることで、更に容易に式(1)~(3)に記載の結晶軸長を形成することができる。元素Mの置換量xが、0.3より大きくなると、元素置換が出来なくなる場合があり、置換元素の一部が異相として存在し始め、ひいてはイオン伝導度を低下させる場合がある。
また、式(4)のように、リン酸バナジウムリチウムにおけるLiの量が、-3.0<a<3.0を満たすことがより好ましい。
「固体電解質」
固体電解質3は、リン酸塩系固体電解質であることが好ましい。固体電解質3としては、電子の伝導性が小さく、リチウムイオンの伝導性が高い材料を用いることが好ましい。具体的には例えば、La0.5Li0.5TiOなどのペロブスカイト型化合物や、Li14Zn(GeOなどのリシコン型化合物、Li7LaZr12などのガーネット型化合物、Li1.3Al0.3Ti1.7(POやLi1.5Al0.5Ge1.5(POなどのナシコン型化合物、Li3.25Ge0.250.75やLiPSなどのチオリシコン型化合物、LiS-PやLiO-V-SiOなどのガラス化合物、LiPOやLi3.5Si0.50.5やLi2.9PO3.30.46などのリン酸化合物、よりなる群から選択される少なくとも1種であることが望ましい。
(端子電極)
端子電極5,6は、図1に示すように、積層体4の側面(正極層1及び負極層2の端面の露出面)に接して形成されている。端子電極5,6は外部端子に接続されて、積層体4への電子の授受を担う。
端子電極5,6には、導電率が大きい材料を用いることが好ましい。例えば、銀、金、プラチナ、アルミニウム、銅、スズ、ニッケル、ガリウム、インジウム、及びこれらの合金などを用いることができる。
(セラミックス材料の製造方法)
本実施形態のリン酸バナジウムリチウムはLi化合物と、V化合物と、リン酸化合物またはリン酸Li化合物とイットリウム化合物、ガドリニウム化合物、テルビウム化合物、ジスプロシウム化合物、ホルミウム化合物、エルビウム化合物、ツリウム化合物、イッテルビウム化合物を混合した混合原料を熱処理することにより得ることができる。また、リン酸チタンアルミニウムリチウム材料は、Li化合物と、Al化合物、Ti化合物、リン酸化合物、またはリン酸Ti化合物とを混合した混合原料を熱処理することにより得ることができる。
Li化合物としては、例えば、LiOH又はその水和物、LiCO、LiNO、CHCOOLi等を挙げることができる。V化合物としては、V、V等を挙げることができる。リン化合物としては、HPO、NHPO、(NHHPO等を挙げることができる。また、リン酸Li化合物としては、LiPO、Li、Li10、Li14等を挙げることができる。さらにイットリウム化合物、ガドリニウム化合物、テルビウム化合物、ジスプロシウム化合物、ホルミウム化合物、エルビウム化合物、ツリウム化合物、イッテルビウム化合物としては、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等を挙げることができる。
また、Al化合物としては、Al、Al(OH)、Al(SO等を挙げることができる。Ti化合物としては、TiO、Ti、TiCl、Ti(OR)等を挙げることができる。リン酸Ti化合物としては、TiP、Ti16等を挙げることができる。
本実施形態にかかるリン酸バナジウムリチウムの製造方法の一例について説明する。この酸化物の製造方法は、(a)原料混合工程を行い、次に(b)熱処理工程を行い、最後に(c)粉砕工程を行う。以下に、これらの工程について順に説明する。
(a)原料混合工程
原料混合工程では、リン酸バナジウムリチウムにおいて、所望の組成になるように出発原料をそれぞれ秤量し、混合する。出発原料としては、各元素の炭酸塩や硫酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、塩化物、水酸化物、酸化物、リン酸塩などを用いることができる。このうち、すでにリン酸リチウムとして得られている原料や酸化物が熱処理に対して不要なガスの発生が無く好ましいが、さらに炭酸ガスを生じる炭酸塩や熱分解して水蒸気を生じる水酸化物が好ましい。混合方法は、溶媒に入れずに乾式で混合粉砕してもよいし、溶媒に入れて湿式で混合粉砕してもよいが、溶媒に入れて湿式の混合粉砕を行うことが混合性の向上の面からは好ましい。この混合方法は、例えば、遊星ミル、アトライター、ボールミルなどを用いることができる。溶媒としては、Liが溶解しにくいものが好ましく、例えばエタノールなどの有機溶媒がより好ましい。混合時間は、混合量にもよるが、例えば1時間~32時間とすることができる。また、リン酸チタンアルミニウムリチウムにおいても、所望の組成になるように出発原料をそれぞれ秤量し、いずれかの方法で混合する。
(b)仮焼工程
仮焼工程では、リン酸バナジウムリチウムにおいては、混合工程で得られた混合粉末を仮焼する。このときの仮焼温度は、出発原料の状態変化(例えば相変化など)が起きる温度以上が好ましい。例えば、出発原料の一つとしてLiCOを用いた場合には、この炭酸塩が分解し所望のリン酸バナジウムリチウム相が生成する温度以上が好ましい。具体的には、仮焼温度は、600℃~1000℃とすることが好ましい。また、リン酸バナジウムリチウム中のV中の2価のV量を制御するために、仮焼時の雰囲気は不活性ガス雰囲気ないしは還元ガス雰囲気が好ましい。また、リン酸チタンアルミニウムリチウムにおいても混合工程で得られた混合粉末を仮焼する。具体的には、仮焼温度は、800℃~1000℃とすることが好ましい。また、仮焼時の雰囲気は、チタンが還元を受けない雰囲気が好ましく、具体的は大気雰囲気が好ましい。
(c)粉砕工程
粉砕では、仮焼工程で反応凝集した材料を適切な粒子径と分布を有する粉体にする工程になる。粉砕方法は、溶媒に入れずに乾式で粉砕してもよいし、溶媒に入れて湿式で粉砕してもよい。この粉砕方法は、例えば、遊星ミル、アトライター、ボールミルなどを用いることができる。溶媒としては、リン酸バナジウムリチウムがより安定に粉砕できるために、例えばエタノールなどの有機溶媒がより好ましい。粉砕時間は、粉砕量にもよるが、例えば0.5時間~32時間とすることができる。
以上詳述した製法によれば、出発原料の混合粉末を比較的低温で仮焼を行うため、組成のずれを精度よく抑制することができる。なお、本発明のリン酸バナジウムリチウムの製法は、これに限定されるものではなく、他の製法を採用しても構わない。
(セラミックス材料の評価方法)
(d)成形工程
本焼結では、仮焼工程で得られた材料(本焼結前粉末という)を成形した後、仮焼温度以上の温度で焼結を行う。成形体を得るための成形方法としては、本焼結前粉末にバインダーを添加し金型成形を行う方法、冷間等方成形(CIP)や熱間等方成形(HIP)、ホットプレスなどにより任意の形状に行うことができる。さらに、焼結前粉末を有機系のバインダー、分散剤、可塑剤等と混合し、シート状に成形し、複数積層構造に成形しても良い。
(e)脱バインダー及び焼成工程
バインダーを用いた場合の脱バインダーは窒素中もしくは還元雰囲気中で10℃/時間から500℃/時間の昇温速度を用い、脱バインダー温度は500℃から900℃で、その温度に1時間から10時間保持する。また焼成は、窒素中または還元雰囲気中で昇温速度50℃/時間から3600℃/時間を用い、焼成温度700℃から1200℃まで昇温して、その温度に10分から5時間保持し冷却する。
(f)伝導率評価工程
焼成工程で得られた板状の焼成体の両面に対して電極を形成する。電極はCu、Ag、Au、Pd等で良く、形成方法としては、ペースト焼き付け法、蒸着法、スパッタ法を用いてよい。電極を形成した資料は、恒温槽中にてACインピーダンスアナライザーを用い、測定温度を一定にした状態で周波数に対するインピーダンスと位相角を測定する。これらの測定値をもとにナイキストプロットを描きその円弧より抵抗値を求め、この抵抗値から導電率を算出する。
以上詳述した製法によれば、出発原料の混合粉末を比較的低温で仮焼を行うため、組成のずれを精度よく抑制することができる。なお、本発明のリン酸バナジウムリチウムの製法は、これに限定されるものではなく、他の製法を採用しても構わない。
(全固体電池の製造方法)
本実施形態の全固体電池は、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び、負極集電体層の各材料をペースト化し、塗布乾燥してグリーンシートを作製し、係るグリーンシートを積層し、作製した積層体を同時に焼成することにより製造する。
ペースト化の方法は、特に限定されないが、例えば、ビヒクルに上記各材料の粉末を混合してペーストを得ることができる。ここで、ビヒクルとは、液相における媒質の総称である。ビヒクルには、溶媒、バインダーが含まれる。係る方法により、正極集電体層用のペースト、正極活物質層用のペースト、固体電解質層用のペースト、負極活物質層用のペースト、及び、負極集電体層用のペーストを作製する。
作製したペーストをPETなどの基材上に所望の順序で塗布し、必要に応じ乾燥させた後、基材を剥離し、グリーンシートを作製する。ペーストの塗布方法は、特に限定されず、スクリーン印刷、塗布、転写、ドクターブレード等の公知の方法を採用することができる。
作製したグリーンシートを所望の順序、積層数で積み重ね、必要に応じアライメント、切断等を行い、積層ブロックを作製する。並列型又は直並列型の電池を作製する場合は、正極層の端面と負極層の端面が一致しないようにアライメントを行い積み重ねるのが好ましい。
積層ブロックを作製するに際し、以下に説明する活物質ユニットを準備し、積層ブロックを作製してもよい。
その方法は、まずPETフィルム上に固体電解質ペーストをドクターブレード法でシート状に形成し、固体電解質シートを得た後、その固体電解質シート上に、スクリーン印刷により正極活物質層ペーストを印刷し乾燥する。次に、その上に、スクリーン印刷により正極集電体層ペーストを印刷し乾燥する。更にその上に、スクリーン印刷により正極活物質ペーストを再度印刷し、乾燥し、次いでPETフィルムを剥離することで正極活物質層ユニットを得る。このようにして、固体電解質シート上に、正極活物質層ペースト、正極集電体層ペースト、正極活物質ペーストがこの順に形成された正極活物質層ユニットを得る。同様の手順にて負極活物質層ユニットも作製し、固体電解質シート上に、負極活物質層ペースト、負極集電体層ペースト、負極活物質ペーストがこの順に形成された負極活物質層ユニットを得る。
正極活物質層ユニット一枚と負極活物質層ユニット一枚を、固体電解質シートを介するようにして積み重ねる。このとき、一枚目の正極活物質層ユニットの正極集電体層ペーストが一の端面にのみ延出し、二枚目の負極活物質層ユニットの負極集電体層ペーストが他の面にのみ延出するように、各ユニットをずらして積み重ねる。この積み重ねられたユニットの両面に所定厚みの固体電解質シートをさらに積み重ね積層ブロックを作製する。
作製した積層ブロックを一括して圧着する。圧着は加熱しながら行うが、加熱温度は、例えば、40~95℃とする。
圧着した積層ブロックを、例えば、窒素雰囲気下で600℃~1100℃に加熱し焼成を行う。焼成時間は、例えば、0.1~3時間とする。この焼成により積層体が完成する。
[第2実施形態]
第2実施形態は、固体電解質を用いないリチウム二次電池に係る。なお、本実施形態における活物質については、第1実施形態と同様の活物質を用いるため、重複した記述についてはその旨を記したうえで割愛する。
図2に示すように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100は、互いに対向する板状の負極20及び板状の正極10と、負極20と正極10との間に隣接して配置される板状のセパレータ18と、を備える発電要素30と、リチウムイオンを含む電解質溶液と、これらを密閉した状態で収容するケース50と、負極20に一方の端部が電気的に接続されると共に他方の端部がケースの外部に突出される負極リード62と、正極10に一方の端部が電気的に接続されると共に他方の端部がケースの外部に突出される正極リード60とを備える。
負極20は、負極集電体22と、負極集電体22上に形成された負極活物質層24と、を有する。また、正極10は、正極集電体12と、正極集電体12上に形成された正極活物質層14と、を有する。セパレータ18は、負極活物質層24と正極活物質層14との間に位置している。
正極活物質層14と負極活物質層24は、活物質と導電助剤とバインダーとを含む。
活物質は、第1実施形態に記載したリン酸バナジウムリチウムを用いることができる。このリン酸バナジウムリチウムは、正極活物質層と負極活物質層のどちらか一方に用いてもよいし、両方に用いてもよい。
このように、固体電解質を用いないリチウム二次電池においても、第1実施形態と同様の活物質を用いることで、高い放電容量を得ることが可能である。
[実施例1]
次に実施例及び比較例を参照してより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(正極活物質の作製)
本実施形態の効果を実証するために、リン酸バナジウムリチウムにおいてLi1.97Yb0.03(POになるように原料の秤量を行った。出発原料にはLiPO、V、Ybを用いた。はじめに、出発原料を秤量後、エタノール中にてボールミル(120rpm/ジルコニアボール)で16時間、混合・粉砕を行った。出発原料の混合粉末をボールとエタノールから分離し乾燥した後、マグネシア製坩堝を用いて仮焼を行った。仮焼はリン酸バナジウムリチウム中の2価のV量を制御するために、還元雰囲気中の水素含有量を変化させ、950℃、2時間で行った。その後仮焼粉末を、粉砕のためエタノール中にてボールミル(120rpm/ジルコニアボール)で16時間処理を行った。粉砕粉末をボールとエタノールから分離し乾燥した後、バナジウム位にイッテルビウムが置換されたリン酸バナジウムリチウム粉末を得た。イッテルビウム置換リン酸バナジウムリチウムの組成はICPを用いて確認した。また、格子定数はX線回折法により得られた2θと強度データからリートベルト法を用いて算出した。同様に無置換のリン酸バナジウムリチウム粉末に対してもX線回折法により2θと強度データを測定し、リートベルト法を用いて無置換リン酸バナジウムリチウムの格子定数を算出した。その後、a軸、b軸、c軸それぞれに対し、(イッテルビウム置換リン酸バナジウムリチウムの格子定数)/(無置換リン酸バナジウムリチウムの格子定数)を算出しa軸倍率、b軸倍率、c軸倍率とした。表1に算出したa軸倍率、b軸倍率、c軸倍率を示した。
(伝導度の評価)
さらに本実施例で作製したイッテルビウム置換リン酸バナジウムリチウム粉末を3.5Mpaの圧力下で直径10mmの円形型ペレットを加圧成形し加圧成形体を窒素等の不活性雰囲気中で750℃-1100℃の温度範囲で焼成することによってイッテルビウム置換リン酸バナジウムリチウム燒結体を得た。このペレット状焼結体の両面に金電極をスパッタ法を用いて作製した。さらにその焼結体を恒温槽中にてACインピーダンスアナライザーを用い、測定温度を一定にした状態で周波数に対するインピーダンスと位相角を測定した。これらの測定値をもとにナイキストプロットを描きその円弧より抵抗率を求め、この抵抗率からイオン伝導度を算出し、表1に示した。
(負極活物質の作製)
負極活物質としては、正極活物質と同様の粉末を用いた。
(正極活物質層用ペースト及び負極活物質層用ペーストの作製)
正極及び負極活物質層用ペーストは、イッテルビウム置換リン酸バナジウムリチウム粉末100部に、バインダーとしてエチルセルロース15部と、溶媒としてジヒドロターピネオール65部とを加えて、三本ロールで混練・分散して正極、及び負極となる活物質層用ペーストを作製した。
(固体電解質の作製)
固体電解質として、以下の方法で作製したLi1.3Al0.3Ti1.7(POを用いた。LiCO、Al、TiO、NHPOを出発材料とし、エタノール中を溶媒としてボールミルで16時間湿式混合を行った。出発原料の混合粉末をボールとエタノールから分離し乾燥した後、アルミナ製坩堝中にて、850℃、2時間大気中で仮焼を行った。その後仮焼粉末を、粉砕のためエタノール中にてボールミル(120rpm/ジルコニアボール)で16時間処理を行った。粉砕粉末をボールとエタノールから分離、乾燥し粉末を得た。
(固体電解質層用ペーストの作製)
次いで、この粉末100部に、溶媒としてエタノール100部、トルエン200部をボールミルで加えて湿式混合した。その後ポリビニールブチラール系バインダー16部とフタル酸ベンジルブチル4.8部をさらに投入し、混合して固体電解質層用ペーストを調合した。
(固体電解質層用シートの作製)
この固体電解質層用ペーストをドクターブレード法でPETフィルムを基材としてシート成形し、厚さ15μmの固体電解質層用シートを得た。
(正極集電体層用ペースト及び負極集電体層用ペーストの作製)
Cu粉とイッテルビウム置換リン酸バナジウムリチウム粉末を重量比で100:9となるように混合した後、バインダーとしてエチルセルロース10部と、溶媒としてジヒドロターピネオール50部を加えて三本ロール混合・分散して正極集電体層用ペースト及び負極集電体層用ペーストを作製した。
(活物質層ユニットの作製)
上記の固体電解質層用シート上に、スクリーン印刷により厚さ5μmで電極集電体層用ペーストを印刷し、80℃で10分間乾燥した。その上に、スクリーン印刷により厚さ5μmで正電極活物質層用ペーストを印刷し、80℃で10分間乾燥し正極層ユニットとした。一方、固体電解質層用シート上に、スクリーン印刷により厚さ5μmで負電極活物質層用ペーストを印刷し、80℃で10分間乾燥し、次に、その上に、スクリーン印刷により厚さ5μmで電極集電体層用ペーストを印刷し、80℃で、10分間乾燥し、負極層ユニットとした。次いでPETフィルムを剥離した。
(積層体の作製)
正極層ユニット、負極層ユニットおよび固体電解質層用シートを用いて、固体電解質層、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、負極集電体層、固体電解質層の順に形成されるように積み重ね積層体を得た。このとき、正極層ユニットの正極集電体層が一方の端面にのみ延出し、負極活物層ユニットの負極集電体層が他方の端面にのみ延出するように、各ユニットをずらして積み重ねた。その後、これを熱圧着により成形した後、切断して積層体を作製した。
(焼結体の作製)
得られた積層体に脱バインダーを行った後、同時焼成して焼結体を得た。脱バインダーは窒素中50℃/時間で焼成温度700℃まで昇温して、その温度に10時間保持し、同時焼成は、窒素中で昇温速度200℃/時間で焼成温度850℃まで昇温して、その温度に1時間保持し、焼成後は自然冷却した。同時焼成後の電池外観サイズは、3.2mm×2.5mm×0.4mmであった。
(充放電特性の評価)
得られた積層体は充放電試験器を用い、バネ付けピンで固定するタイプの治具に取り付け充放電容量を測定した。測定条件として、充放電時の電流は、いずれも2μAで行い、電圧は0Vから1.8Vで行った。表1に測定した放電容量を示した。使用に十分な放電特性の閾値は3.6μAhである。
[実施例2~23、比較例1~9]
活物質において、目的とする組成、原料、を表1および2に記載したものとした以外は、実施例1と同様の条件、方法で焼結体を作製し、また同様の条件、方法で各種の値を評価した。その結果を表1および2に示す。

Figure 2022031996000002
Figure 2022031996000003
[実施例24]
(有機溶媒電解質電池の作製)
<正極の作製>
実施例1で作製したLi1.97Yb0.03(POを正極活物質として、正極を作製した。Li1.97Yb0.03(POを85g、カーボンブラック(電気化学工業(株)製、DAB50)を5g、黒鉛(ティムカル(株)製 、商品名:KS-6)を5g、及びバインダーのポリフッ化ビニリデン(PVDF)溶液(呉羽化学工業(株)製、商品名:KF7305、PVDFを5質量%含んだNMP溶液)を50g、樹脂製容器に秤量し、ハイブリッドミキサーで混合して塗料を作製した。この塗料を集電体であるアルミニウム箔(厚み20μm)にドクターブレード法で塗布後、90℃で乾燥し、圧延した。なお、集電体には外部引き出し端子(リード)を溶接するために、塗料を塗布しない部分を設けておいた。
<負極の作製>
実施例1で作製したLi1.97Yb0.03(POを負極活物質として、負極を作製した。Li1.97Yb0.03(PO、カーボンブラック(電気化学工業(株)製、DAB50)及びバインダーのポリアクリル酸の15質量%水溶液をそれぞれ10g、0.231g及び7.584g樹脂製容器に秤量し、自転公転する撹拌装置((株)キーエンス製 商品名:ハイブリッドミキサー)で混合して塗料を作製した。この塗料を集電体である銅箔(厚み10μm)にドクターブレード法で塗布後、90℃で乾燥し、線圧600kgf/cmで圧延した。この負極を、真空雰囲気下、150℃で20時間熱処理した。
なお、集電体には外部引き出し端子(リード)を溶接するために、塗料を塗布しない部分を設けておいた。
<電池の作製>
上述のように作製した正極、負極及びセパレータ(ポリオレフィン製の微多孔質膜)を所定の寸法に切断した。続いて、正極、負極、及びセパレータをこの順序で積層した。積層するときには、正極、負極、及びセパレータがずれないようにホットメルト接着剤(エチレン-メタアクリル酸共重合体)を少量塗布し固定した。正極及び負極には、それぞれ、外部引き出し端子としてアルミニウム箔、ニッケル箔を超音波溶接した。外部端子と外装体とのシール性を向上させるために、この外部引き出し端子に、無水マレイン酸をグラフト化したポリプロピレン(PP)を巻き付け熱接着させた。正極、負極、及びセパレータを積層した電池要素を封入する電池外装体はアルミニウムラミネート材料からなり、その構成は、PET/Al/PPのものを用意した(PETは、ポリエチレンテレフタレートの略称である)。この時、PPが内側となるように製袋した。この外装体の中に電池要素を入れ電解質溶液(エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(EC:DEC=30:70vol%)にLiPFを1Mになるように溶解させた電解液)を適当量添加し、外装体を真空密封しリチウムイオン二次電池を作製した。
(電池試験方法)
充放電試験は、25℃の恒温槽内にて行い、充放電時の電流は、いずれも2μAで行い、電圧は0.5Vから1.8Vで行った。測定された放電容量は7.1μAhであった。なお、使用に十分な放電特性の閾値は3.6μAhである。
[比較例10]
比較例1で作製したLi(POを活物質として、正極および負極を作製した以外は、実施例24と同様の条件、方法でリチウムイオン二次電池を作製し、実施例24と同様の方法で放電容量を測定した。測定された放電容量は3.4μAhであった。
以上のように、本発明に係る電池は放電容量の向上に効果がある。高容量な電池を提供することにより、特に、エレクトロニクスの分野で大きく寄与する。

Claims (4)

  1. ポリリン酸化合物であるリン酸バナジウムリチウムを含み、
    無置換のLi(POにおける結晶軸の長さ(A軸、B軸、C軸=A0、B0、C0)に対して、前記リン酸バナジウムリチウムの結晶軸の長さ(A軸、B軸、C軸=A、B、C)が式(1)~(3)の全てを満たす、活物質材料。
    1<(A/A0)≦1.0030…(1)
    1<(B/B0)≦1.0051…(2)
    1<(C/C0)≦1.0043…(3)
  2. 前記リン酸バナジウムリチウムが、LiとVとを含み、
    前記リン酸バナジウムリチウムのVの一部が
    Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybの少なくともいずれか一つで置換された、請求項1に記載の活物質材料。
  3. 前記リン酸バナジウムリチウムの主相が式(4)を満たす、請求項2に記載の活物質材料。
    Li3±a(V2-x)(PO…(4)
    (式(4)中、Mは、Y、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybの少なくともいずれかを示し、xは、0<x≦0.3を満たし、aは、-3.0<a<3.0を満たす。)
  4. 固体電解質からなる固体電解質層を含み、
    前記固体電解質は、請求項1~3の何れか一項に記載の活物質材料を用いた全固体電池。

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